JP4528905B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は弾球遊技機に関し、詳しくは1ゲームを所定個数(通常16個)の遊技球で実行し、予め定められた入賞図柄の組合わせが成立すると得点を付与するアレンジボール遊技機に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来のアレンジボール遊技機は、遊技盤面に配設された16個の入球口と、遊技球が入球した入球口のそれぞれに対応する入球図柄を表示する組合せ表示部とを備え、表示された入球図柄の組合せが予め設定されている入賞図柄になると得点を与え、その得点に対応した賞球を払い出し、16個の遊技球で一回のゲームを行うものである。
このアレンジボール遊技機にも、近年、可変表示装置が設けられ、「スリーセブン」あるいは「フィーバー」と呼ばれる特別遊技状態が成立すると、遊技者にとり有利な状態となるものが知られている。さらに、確率変動の概念が取り入れられて、可変表示装置に所定の確変図柄が表示されると、確率が向上し、興趣を高めるものが現れている。
【0003】
しかしながら、前記従来アレンジボール遊技機は、
(1)ゲームの進行を司る主制御基板がゲームの進行制御の他、賞球払い出し制御も実行しているため、主制御基板の負担が大きいという課題、
(2)主制御基板は、1ゲーム中に獲得された得点を記憶し、その記憶に基づき賞球の払い出しを実行するが、停電等により記憶された得点データが消滅することがあり、遊技者に不利益を与えることがあるという課題、
(3)大当り中は賞球動作が間に合わず、記憶され獲得された得点データの値が大きいため、前記課題(2)の課題は、特に大当り中ゲームが発生したときに著しいという課題、
(4)前記(1)ないし(3)の課題により、遊技者は不信感を抱く虞があるという課題が考えられた。
本発明の弾球遊技機は、これらの課題を好適に解決し、主制御基板の負担を軽減し、停電時等における得点データの消滅を防止し、遊技者に安心感を与えることを目的として為されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段及び効果】
上記課題に鑑み、請求項1記載の発明は、
遊技盤面に配設された複数の入球口と、
遊技球が入球した前記入球口のそれぞれに対応する入球図柄を表示する組合せ表示部と、
前記表示された入球図柄の組合せが予め設定されている組合せになると得点を付与し、該得点を合計し、所定数の遊技球で一回のゲームを行う主制御基板と、
該ゲーム終了時の前記得点に応じて遊技者に賞球を払い出す賞球払出制御基板と、
前記主制御基板及び賞球払出制御基板に電源を供給する電源基板と、
前記賞球払出制御基板に、前記得点に係るデータを記憶する記憶手段と、該記憶手段により記憶された前記データに基づき賞球を払い出す賞球払出手段と、前記記憶手段により記憶されたデータを停電時に消滅しないよう記憶保持する記憶保持手段と、
を備えた弾球遊技機であって、
前記賞球払出制御基板(37)はRAMを内蔵したワンチップマイコンCPU(84)を搭載し、
前記賞球払出制御基板(37)には前記電源基板(80)から12V電源が供給され、
前記賞球払出制御基板(37)は該供給された12V電源からIC駆動用の5V電源を生成し、
前記賞球払出制御基板(37)は前記供給された12V電源の電圧降下により停電を検出し、
前記賞球払出制御基板(37)は、前記ワンチップマイコン(84)の電源端子にバックアップしない5V電源を入力し、バックアップ端子(VBB)に前記電源基板(80)より供給される5Vバックアップ電源を入力して停電時に前記得点に係るデータを記憶保持し、
前記賞球払出制御基板(37)は前記ワンチップマイコンCPU(84)のリセット端子(XSRST)に接続されたリセット回路(83)を有し、
該リセット回路(83)は、前記12V電源を分圧した電源が入力端子(VS)に入力され、電源端子(VCC)に前記バックアップしない5V電源が入力され、出力端子(RESET)が前記バックアップしない5V電源でプルアップされた、
ことを特徴とする弾球遊技機である。
【0007】
ここで、遊技球検出は、遊技球が入球したことを検出する手段であれば如何なる構成のものでも良い。また、主制御基板が入球したことを検出し得点に係るデータを賞球制御基板に送信する構成としても良く、賞球制御基板が得点を直接検出する構成としても良い。
更に記憶手段とは、得点に係るデータを記憶する手段であれば良く、例えば、個々の得点データ毎、或いは得点の合計を示すデータ、或いは、賞球数データをメモリ(RAM)に記憶する構成等が考えられる。
【0008】
請求項1に記載の弾球遊技機は、賞球払い出し手段により賞球を払い出す賞球制御基板が得点に係るデータを記憶手段により記憶するので、賞球払い出し手段により賞球払い出しを行うことができ、しかも、記憶手段により記憶されたデータを記憶保持手段により記憶保持することができ、停電が発生してもデータが消滅することがなく、停電から復帰したときも入賞の順番に賞球の払い出しを実行することができるという極めて優れた効果を有する。
【0009】
また、得点データを記憶するので、メモリの容量を大きく構成する必要はなくなり、賞球制御基板の構成を簡素化することができるという効果を有する。さらに、停電復帰時の処理を簡素化することができるという効果を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。尚、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
図1に示す通り、本実施形態のアレンジボールアレンジ機10(以下、アレンジ機10と略す)は、大きくは長方形の外枠11と前面枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のプリペイドカードユニット13が設けられている。前面枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し開閉自在に取り付けられている。
前面枠12の下方には上皿15が設けられ、この上皿15に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けられている。プリペイドカードユニット13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払い出し口より遊技球が排出される。
【0011】
前面枠12には、窓状の金枠20が前面枠12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠20には板ガラス21が二重にはめ込まれている。板ガラス21の奥に、前面枠12に対して周知の遊技領域42(図3参照)を備えた遊技盤22が着脱自在に装着されている。
アレンジ機10の前面枠12の下方には、プラスチック製の上皿15及び下皿23が配置されている。上皿15の前面枠12下部には、下皿23が設けられ、上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
上皿15及び下皿23には、それぞれにアレンジ機10内部から遊技球を排出するための上皿玉抜きレバー15a及び下皿玉抜きレバー23aが設けられている。上皿15には遊技状態に応じた効果音を発生するスピーカ24が装着されている。
【0012】
下皿23の右側には発射ハンドル26が取り付けられている。発射ハンドル26は上皿15から供給される遊技球を発射するための発射モータ25(図2参照)を操作するものである。発射ハンドル26には遊技者がタッチしていることを検出する導電性のタッチスイッチ27が内蔵され、発射ハンドル26の外周は回動リング28(図1参照)を擁している。発射ハンドル26を握り、回動リング28を右方向に回し、タッチスイッチ27に触ると遊技球が遊技盤22上に発射され、ゲーム開始となる。また、発射停止スイッチ29が発射ハンドル26の直上に配置されている。さらに発射ハンドル26の上部にスタートスイッチ30が設けられ、前面枠12の上部には飾りランプ31が設けてある。
【0013】
図2はアレンジ機10の裏面図であり、遊技盤22を脱着可能に取り付ける機構盤32が前述した外枠11に収納されている。この機構盤32には、上方から、球タンク33、誘導樋34及び払い出し装置35が設けられている。この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク33から誘導樋34を介して所定個数の遊技球を払い出し装置35により前述した上皿15に排出することができる。
また、機構盤32には主制御基板36及び賞球制御基板37が脱着可能に、中央部には誘導図柄表示装置38が、前面枠12左下部には発射制御基板39が、機構晩2の上部に外部接続端子基板40が、各々取り付けられている。尚、機構盤32を中心とした遊技球の払い出し等に関する構造は従来の構成と同様なのでその詳細な説明は割愛する。
【0014】
次に図3を参照して遊技盤22について説明する。
遊技盤22の表面には、発射された打球を誘導するためのガイドレール41がほぼ円弧状に植立され、ガイドレール41で区画された領域が遊技領域42を構成している。遊技領域42の中央部上部には上部に保留記憶表示部43を備えた誘導図柄表示装置38が備えられている。
【0015】
誘導図柄表示装置38には、左ないし右図柄表示部8a〜8cの順序で連設された3桁の図柄配列を構成し、誘導図柄表示装置38にスクロール変動表示及び停止表示がされるようになっている。即ち、誘導図柄Aを表示する左図柄表示部8a、誘導図柄Bを表示する中図柄表示部8b及び誘導図柄Cを表示する右図柄表示部8cは、各々、「0」〜「9」からなる10種類の数字図柄等をスクロール表示するよう構成されている。図柄の停止は誘導図柄A、B、Cの順序に行われるように設定されている。当り図柄配列は、「1」「3」「5」「7」「9」からなる5種類の整数値の3桁同一の図柄配列からなり、これが特定表示結果を構成し、これに起因して特別遊技状態を生起させている。このうち確率向上状態を生起させる図柄は、「3」「7」の3桁同一の図柄配列(以下、確変図柄と略す)からなり、これが特別表示結果を構成している。誘導図柄A,B,Cの当否の決定等は、誘導図柄当否決定乱数によってランダムに決定されるようになっている。乱数発生の態様は従来技術と同様であるから、説明は割愛する。
【0016】
誘導図柄表示装置38の下部には、誘導図柄の変動の起因となる図柄作動ゲート44が配置され、その真下にLEDが付いた特定入球口としての開閉扉45を備えた特定入球口46が設けられており、誘導図柄表示装置38にゾロ目([111][333][555][777][999])が停止表示された場合に、開閉扉45を開放するものであり、開閉扉45の内部側には、流下誘導される遊技球が通過すると誘導増加機能を作動させる誘導増加装置作動領域M、誘導増加機能を作動させない誘導増加装置作動領域外通過口Nが設けられている。特定入球口46の左右には、左入球口47、及び右入球口48が配置されており、右入球口48下部に、得点を2倍にする役物作動口である右役物作動口49が配置されている。
右入球口48は誘導増加機能が作動時に右役物作動口49を開放するものである。図柄作動ゲート44を遊技球が通過すると、各図柄A,B,Cが各々変動を開始し、約0.471秒、0.686秒、1.3秒後に各々順次停止するようになっている。3桁同一の当り図柄であれば、特定入球口46が5.5秒間開放する。但し、5.5秒間以内であっても特定入球口46に3個又は4個の遊技球が入球すれば、特定入球口46は閉鎖される。
保留記憶表示部43は誘導図柄A,B,Cが変動中に再度図柄作動ゲート44を遊技球が通過すると最高4回まで記憶し、該図柄の変動停止後再び変動を開始させるものである。
【0017】
前述の特定入球口46は、遊技球が誘導増加装置作動領域を通過すると作動するとともに、以後14回のゲームにおいて権利を発生させるものである。これを特別遊技状態という。特定入球口46が作動することとなる権利発生中において、各図柄A,B,Cが変動するときを除き、左図柄表示部8aに権利発生時の図柄を表示し、中図柄表示部8b及び右図柄表示部8cに残権利回数(残ゲーム回数)を表示するようにしている。誘導増加機能が作動中に右入球口48に入球すると、右役物作動口49が開放し、そこに遊技球が入球すると、得点が2倍となって、右役物作動口49が閉じる。
【0018】
一方、誘導増加機能が作動中でない場合に、右入球口48に入球しても、右役物作動口49が開放しないように設定されている。開放した右役物作動口49に、そのゲーム中にそれぞれ入球が無い場合には、そのゲームを含めてそれぞれ3ゲーム持ち越しとなる。特定入球口46は、14回のゲームの権利を行使し尽くした場合などに作動終了となる。
【0019】
遊技領域42の下部には、16個入球口50、入賞図柄表示装置51、ゲーム中に獲得された得点を表示する得点表示部52が配置されている。16個入球口50は1ゲーム中、同一入球口に2個以上の遊技球が入球した場合は、2個目からはアウト玉となる。
【0020】
入賞図柄表示装置51は、図5(a)に示す通り、特定入球口46に入球すると、3,5,8番のランプが点灯し、左入球口47に入球すると3番のランプが点灯し、右入球口48に入球すると14番のランプが点灯し、右役物作動口49に入球すると、9,10,11,14番のランプが点灯し、16個入球口50の16個の各入球口への入球に対応して入球した同じ位置の各番号のランプが点灯するようにされており、1ゲームの終了と同時にランプが消えるように構成されている。入賞図柄表示装置51における入賞図柄は、図5(b)に示す通り1点と3点となる組合せが設定されており、入賞1点につき16個の遊技球が獲得でき、1回のゲームについて最高10点で160個までの遊技球が獲得可能となっており、得点に対応した賞球数が上皿15に放出されるようにしている。10点のときには得点表示部52には「H」と表示される。遊技領域42に発射された遊技球は、すべて、上述の作動口又は入球口に入るようにされている。
【0021】
なお、図5(b)には得点を得られる入球図柄の一部(入球図柄が4つ並んで点灯した場合)を示すが、これ以外の得点組合せもある。すなわち、入球図柄が5つ並んで点灯した場合(図5(b)の3点の組合せを含まない)には2点、入球図柄が6つ並んで点灯した場合(図5(b)の3点の組合せを含まない)には3点、入球図柄が7つ並んで点灯した場合(図5(b)の3点の組合せを含まない)には4点が設定されている。上記組合せに図5(b)の3点の組合せを含む場合には単純加算をせず、例えば、入球図柄が5つ並んで点灯した場合には3点+1点=4点、入球図柄が6つ並んで点灯した場合には3点+2点=5点とする。1点につき16個の賞球が払い出される。また、これらの得点は右役物作動口49に入球した場合には2倍となるが、1ゲームにおける最高得点は10点で160個までに制限されている。なお、遊技領域42に発射された遊技球はすべて、上述の入球口又は16個入球口50等に入球するように構成されている。
【0022】
誘導図柄表示装置38の左右上部にランプ風車53等が配置されている。盤面最下部の集合口54、その他の図示しない風車、遊技釘等が配置されている。なお、遊技盤左右には、サイドランプ55が配置され、遊技盤22の上部に当りランプ56、得点が2倍となった場合に点灯する2倍表示ランプ57がぞれぞれ配置されている。
【0023】
遊技盤22の裏面の構成は周知の通りであり、図示及び細部についての説明は割愛するが、各種検出センサ、役物ランプ・ランプ等に接続されたリード線等周知の部材が配置されており、図4に示す通り、遊技盤22の裏面の球経路とスイッチ取付について説明すると、裏面には、図柄作動ゲート44を通過した遊技球に感応するマイクロスイッチからなる誘導図柄作動検知部60、特定入球口46に入球した遊技球に感応するマイクロスイッチからなる特定入球口入球検知部61、左入球口47に入球した遊技球に感応するマイクロスイッチからなる左入球口入球検知部62、右入球口48に入球した遊技球に感応するマイクロスイッチからなる右入球口入球検知部63、右役物作動口49に入球した遊技球に感応するマイクロスイッチからなる右役物作動口開放検知部64、誘導増加装置作動領域を通過した遊技球に感応するマイクロスイッチからなる誘導増加装置作動検知部65、16個入球口50の各入球口へ入球した各遊技球に感応する、それぞれ番号に対応する16個のマイクロスイッチからなる入球図柄点灯検知部66がそれぞれ配置されている。
【0024】
図柄作動ゲート44を通過した遊技球は誘導図柄作動検知部60をオンとする。特定入球口46に入球した遊技球は8番の入球口に入って特定入球口入球検知部61をオンとし、3,5,8番のランプを点灯させる。左入球口47に入球した遊技球は、3番の入球口に入り左入球口入球検知部62をオンとし3番のランプを点灯させる。右入球口48に入球した遊技球は14番の入球口に入って右入球口入球検知部63をオンとし14番のランプを点灯させる。右役物作動口49に入球した遊技球は12番の入球口に入って右役物作動口開放検知部64をオンとし9,10,11,14番のランプを点灯させる。特定入球口46の誘導増加装置作動領域を通過した遊技球は、8番の入球口に入って誘導増加装置作動検知部65をオンとし8番のランプを点灯させ、誘導増加装置作動領域外通過口は検知されずに9番の入球口に入り9番のランプを点灯させる。16個入球口50の各入球口へ入球した各遊技球は入球図柄点灯検知部66をオンとし、それぞれの対応するランプを点灯させる。これらの入賞球は1つの経路に集合させられて、集合口54に流下するようになっている。
【0025】
アレンジ機10の電子制御装置70の電気的構成を図6のブロック図を用いて説明する。
アレンジ機10の電気回路は、図示するように、前述した主制御基板36、賞球制御基板37、誘導図柄表示装置38、発射制御基板39、ランプ制御基板71及び音制御基板72等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受け渡しを行うために所謂中継基板等は記載していない。
【0026】
主制御基板36は、遊技制御プログラムを記憶したROM及び演算等の作業領域として働くRAMを内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類及び各種アクチェータ類との入出力を行うための外部入出力回路、バス等も設けられている。主制御基板36の入力側には、タッチスイッチ27、スタートスイッチ30、誘導図柄作動検知部60、特定入球口入球検知部61、左入球口入球検知部62、右入球口入球検知部63、右役物作動口開放検知部64、誘導増加装置作動検知部65、入球図柄点灯検知部66、満タンスイッチ73、補給スイッチ74等が接続されている。また、主制御基板36の出力側には、外部接続端子基板40等が接続されている。
【0027】
タッチスイッチ27は発射ハンドル26内、スタートスイッチ30は発射ハンドル26の上部、誘導図柄作動検知部60は図柄作動ゲート44内、特定入球口入球検知部61は特定入球口46内、左入球口入球検知部62は左入球口47内、右入球口入球検知部63は右入球口48内、右役物作動口開放検知部64は右役物作動口49内、誘導増加装置作動検知部65は誘導増加装置作動検知領域内、入球図柄点灯検知部66は16個入球口50内、満タンスイッチ73は下皿23内、補給スイッチ74は球タンク33内、入賞口スイッチ75は前記入球口以外の盤面上の各々の入球口内、賞球払い出しスイッチ77は払い出し装置35内の球切りモータ78の下方に各々取り付けられている。ここで、補給スイッチ74は球タンク33内に遊技球が存在することを、各々検出するためのものであり、その他は、前述した通りである。
また、出力側に接続された外部接続端子基板40はホールコンピュータ等の外部機器接続に使用されるものである。
【0028】
誘導図柄表示装置38は、LCDパネルユニット(以下、「LCD」という。)38a、LCD38aを駆動制御する図柄表示装置制御基板(以下、単に「図柄制御基板」(「画像制御基板」ともいう。)という。)38b、バックライト及びインバータ基板等の付属ユニット38c、並びに誘導図柄作動検知部60の検知を4個まで保留記憶する保留記憶表示部43とから構成されている。図柄制御基板38bは、前述した主制御基板36と同様、8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。
【0029】
賞球制御基板37は、主制御基板36からの指令コマンドに従って球切りモータ78を駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球としての遊技球を払い出すと共に、前述したプリペイドカードユニット13及びCR精算表示基板76等も制御するものであり、マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成されている。球切りモータ78から払い出される遊技球は賞球払い出しスイッチ77により検出され、検出信号は賞球制御基板37へ送出される。この賞球払い出しスイッチ77は払い出し装置35内の球切りモータ78の下方に取り付けられている。CR精算表示基板76は、前述した上皿15の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18等から構成されている。
【0030】
発射制御基板39は、遊技者が操作する発射ハンドル26の回動量に応じて発射モータ25を駆動制御するものであり、その他遊技者が発射停止スイッチ29を押下したとき発射を停止させたり、発射ハンドル26に内蔵されたタッチスイッチ27がオン状態のときタッチランプ79を点灯させるためのものである。
タッチスイッチ27は発射ハンドル26に内蔵され遊技者が発射ハンドル26に触れていることを検出する。
【0031】
ランプ制御基板71は主としてトランジスタ等の駆動素子から構成されており、主制御基板36からの指令を受けて大当りやエラー等を点灯表示させるためのものであり、飾りランプ31、入賞図柄表示装置51、得点表示部52、ランプ風車53、サイドランプ55、当りランプ56、2倍表示ランプ57、タッチランプ79、各種ランプ、各種LED等と接続されている。
【0032】
音制御基板72は音源IC及びアンプ等から構成されており、主制御基板36の指令を受けてスピーカ24を駆動制御するためのものである。
【0033】
前述した図柄制御基板38b、賞球制御基板37、発射制御基板39、ランプ制御基板71及び音制御基板72への送信は、主制御基板36からのみ送信することができるよう一方向通信の回路として構成されている。この一方向通信の構成は、インバータ回路やラッチ回路等の信号伝達方向規制回路を主制御基板36或いは賞球制御基板37側の入出力回路等に設けることで具現化でき、不正遊技を防止することができる。
【0034】
主制御基板36、主制御基板36以外の賞球制御基板37、図柄制御基板38b、発射制御基板39、ランプ制御基板71及び音制御基板72(これらをサブ制御基板とも呼ぶ)等へは、図7に示す通り、電源基板80から各種電源が供給されている。
電源基板80は、24V交流電源からDC32V、DC12V、更にコンデンサによりDC5Vのバックアップ電源を生成するよう構成されている。そして、主制御基板36、賞球制御基板37及び図柄制御基板38b等の各基板では、供給されたDC12V電源からIC駆動用のDC5Vを生成する。
【0035】
図7の通り、電源基板80から供給されるDC12Vの電源は主制御基板36の電圧監視回路81を介してCPU82のリセット(RES)端子に接続されている。
同様に、電源基板80から供給されるDC12Vの電源は賞球制御基板37の電圧監視回路83を介してCPU84のリセット(XRES)端子に接続され、バックアップ電圧監視回路85を介してCPU84のXNMI端子に接続されている。また、電源基板80の5Vバックアップ電源はCPU84のバックアップ端子(VBB)に接続されている。
同様に、電源基板80から供給されるDC12Vの電源は図柄制御基板38bの電圧監視回路86を介してCPU87のリセット(RES)端子に接続されている。
【0036】
主制御基板36の電圧監視回路81は、図8に示す通り、電圧監視IC11、抵抗器R17、R18及びR19、バイバスコンデンサC10等から構成されている。電圧監視IC11の入力端子であるVSB端子には、抵抗器R17とR18とで分圧したDC12Vの電源が供給され、出力端子であるRESET端子は、抵抗器R19でDC5Vにプルアップされると共に、CPU82の入力端子であるRES端子に接続されている。
尚、図示はしないが、電圧監視回路86も電圧監視回路81と同様の構成である。
【0037】
賞球制御基板37の電圧監視回路83は、図9に示す通り、電圧監視IC8、抵抗器R38、R39及び40、バイパスコンデンサC22及びC23等から構成されている。電圧監視IC8の入力端子であるVS端子には、抵抗器R39とR40とで分圧したDC12Vの電源が供給され、出力端子であるRESET端子は、抵抗器R38でDC5Vにプルアップされると共に、CPU84の入力端子であるXSRST端子に接続されている。
【0038】
バックアップ電圧監視回路85は、コンパレータIC1A、抵抗器R41〜45等から構成されている。コンパレータIC1Aのマイナス入力端子には、抵抗器R43とR44とで分圧したDC5Vの電源が供給され、プラス入力端子には、抵抗器R41とR42とで分圧したDC12Vの電源が供給され、出力端子は抵抗器R45でDC5Vにプルアップされると共に、CPU84の入力端子であるXNMI端子に接続されている。
【0039】
前記構成により、アレンジ機10に電源が投入されたときの主制御基板36と、賞球制御基板37及び図柄制御基板38b等の主制御基板以外のサブ制御基板との各々のCPUの動作立ち上がり状態を、図10に示すタイミングチャートに従って説明する。
アレンジ機10に電源が投入されると、電源基板80によりDC32V、DC12V、バッテリバックアップ電源(VBB)であるDC5Vが生成される。この生成されたDC12V電源は、図7に示す通り各制御基板に供給される。
【0040】
ここで、図10に示す通り、電源が投入されると(ポイントP1)、DC12V電源の電圧は放物線を描いて漸次0Vから12Vに立ち上がる。この漸次立ち上がるDC12V電源の電圧が、基準値LV2になると賞球制御基板37の電圧監視回路83及び図柄制御基板38bの電圧監視回路86の出力がロウレベルからハイレベルとなりCPU84のリセットが解除され、CPU84がセキュリティチェック動作を開始する(ポイントP2)。
DC12Vの電源電圧が基準値LV2のときには、主制御基板36の電圧監視回路81の出力はロウレベルの状態を維持している。
DC12Vの電源電圧が基準値LV2から基準値LV1に上昇すると、電圧監視回路81の出力はロウレベルからハイレベルとなりCPU82のリセットが解除され、CPU82がセキュリティチェック動作を開始する(ポイントP3)。
【0041】
主制御基板36のCPU82のセキュリティチェック時間T1は、ポイントP3からポイントP5までの時間であり、賞球制御基板37のCPU84及び図柄制御基板38bのCPU87等のサブ制御基板のCPUのセキュリティチェック時間T2は、ポイントP2からポイントP4までの時間である。また、主制御基板36のCPU82のセキュリティチェック時間T1は、サブ制御基板の各CPUのセキュリティチェック時間T2と同等かそれ以上長くなるように設計されている。
尚、セキュリティチェックとは、周知の如く、ワンチップマイコンである主制御基板36、賞球制御基板37及び図柄制御基板38bが遊技の進行内容を書き込んだROMの内容が正規の内容であるか否かをチェックする機能のことである。
【0042】
主制御基板36のセキュリティチェック時間T1が賞球制御基板37及び図柄制御基板38b等のサブ制御基板のセキュリティチェック時間T2以上であり、且つ主制御基板36のCPU82のセキュリティチェック動作がサブ制御基板のセキュリティチェック動作よりも遅く実効される。これにより、主制御基板36のCPU82がROMに書き込まれたプログラムに従って遊技の制御を実行開始するときには(ポイントP5)、サブ制御基板の各CPUは既に遊技の制御を実行している(ポイントP4)。この結果、電源投入後直ちに、主制御基板36のCPU82が各サブ制御基板にデータを送信しても、各サブ制御基板は本来の制御を実行しているので、確実にデータを受信することができる。
尚、本実施形態では、セキュリティチェック時間T1は約439msであり、主制御基板36のCPU82が電源の投入から遊技の制御を実行するまでの時間は、約529ms〜549msである。また、セキュリティチェック時間T2は約200msであり、サブ制御基板の1つである賞球制御基板37のCPU84が電源の投入から遊技の制御を実行するまでの時間は、約202ms〜203msである。
【0043】
次にアレンジ機10への電源投入が遮断されるときの賞球制御基板37の動作を、図11に示すタイミングチャートに従って説明することにする。
アレンジ機10への電源投入が遮断されると(ポイントP6)、DC12Vの電源電圧は、遮断直後の低下が著しいものの、その後はほぼリニアに低下してゆき、所定時間後に0Vとなる。このリニアに漸減してゆく途中で、前述の基準電圧LV1に至ると(ポイントP7)、主制御基板36の電圧監視回路81の出力電圧がハイレベルからロウレベルに変化しCPU82をリセット状態とする。この後、時間の経過に従ってDC12Vの電源電圧は漸減してゆき基準電圧LV3に至ると(ポイントP8)、賞球制御基板37のバックアップ電圧監視回路85の出力電圧がハイレベルからロウレベルに変化する。これにより賞球制御基板37のCPU84のXNMI端子がロウレベルとなり、CPU84にノンマスカブルインターラプトがかかることになる。
【0044】
DC12Vの電源電圧が基準電圧LV3から更に低下し基準電圧LV2に至ると(ポイントP9)、賞球制御基板37の電圧監視回路83及び図柄制御基板38bの電圧監視回路86等の各サブ制御基板の電圧監視回路の出力電圧はハイレベルからロウレベルに変化する。これにより、各サブ制御基板のCPU84,87をリセット状態とする。
ここで、賞球制御基板37のRAMはバッテリバックアップされており、電源遮断時も当該RAMに記憶されたデータは所定時間(本実施形態では、約1時間20分〜約3時間30分)保持される。ところで、前述したように、賞球制御基板37のCPU84がリセット状態とされる前に、XNMI端子が有効とされる。これにより、CPU84は、当該RAMへのアクセスを禁止して書き込みを阻止する。これにより、リセット状態となる不安定な状態での賞球制御基板37のRAMの内容をバッテリバックアップするのではなく、リセット前の安定したRAMの内容をバッテリバックアップすることができる。
【0045】
前述したように、電源投入が遮断される場合、先ず主制御基板36のCPU82をリセット状態とし、その後、サブ制御基板の各CPUをリセット状態とする。これにより、主制御基板36のCPU82が電源投入が遮断される前に送信したデータを各サブ制御基板が確実に受信されるという効果を有する。
尚、本実施形態では、基準電圧LV1は9.39V〜10.21Vであり、基準電圧LV3は8.00V〜9.23Vであり、基準電圧LV2は7.20V〜7.75Vとなるよう設計されている。
【0046】
本実施形態の電源投入後の動作を、図12ないし図16を参照して説明する。アレンジ機10が電源に接続され、電源基板80から各基板に電源が供給されると、各CPUはフラグやカウンタ等の一連の初期設定、誘導図柄表示装置38には誘導図柄[123]が点灯し、入賞図柄表示装置51が点灯移動し、得点表示部52に「0」が表示される等、初期表示がなされる。また電源投入時から遊技中の動作に対応して当りランプ56、飾りランプ31、2倍表示ランプ57、その他各種LED等によりそのときの状態を表示し、スピーカ24による効果音と合わせて遊技者に報知する。
【0047】
主制御基板36のCPU82は、図12に示すメインルーチンを実行しつつ、ハード割り込みにより、図13ないし図14に示すサブルーチンを定期的に起動する。また、賞球制御基板37のCPU84は、図15及び図16に示す処理を実行する。なお、スタートスイッチ30が押されるとゲームが開始されるが、ゲーム途中に10分間放置すると入賞図柄表示装置51が点灯移動を繰り返す。また、アレンジ機10では、16個で1ゲームを構成することに対応した種々のリセット処理も行われるが、これについては周知であるから説明は省略する。
【0048】
まずメインルーチンにおいて当りとなる場合を説明すると、図12に示す通り、処理が開始されると誘導図柄作動検知部60がオンしたかどうかを判定し(ステップS100)、肯定判断された場合、即ち、図柄作動ゲート44を打球が通過した場合、カウンタからカウント値を読み込む。図柄作動ゲート44を打球が通過するタイミングは、特定あるいは予測できないから、読み込まれるカウント値は実態として乱数となる。誘導図柄表示装置38における誘導図柄表示の変動開始から微小時間が経過してから、RAMに格納された前述のカウント値を取り出し、その数値が当り乱数に該当するかどうかを判断する(ステップS110)。上記で該当する場合には、当りとなり、非該当の場合には外れと判断し、S150へ移行する。
【0049】
上記のS110で肯定判断されると、RAMに格納された左停止図柄決定カウンタのカウント値が読み込まれ、このカウント値に応じて対応する1つの当り図柄を決定する(ステップS130)。一方、S110で否定判断されると、RAMに格納された左、中、右図柄決定カウンタのカウント値が読み込まれ、このカウント値に応じて対応する1つの外れ図柄を決定する(ステップS130)。S120、S130の処理の後は、主制御基板36は、図柄制御基板38bへ静止図柄及び図柄変動パターンからなる画像表示コマンドを送信する(ステップS140)。この変動パターンは各図柄の変動時間を示す他、通常リーチ、トリックリーチ等の有無を示すものである。そして、画像表示コマンドを受信した図柄制御基板38bが図柄の変動停止の詳細を司るので、誘導図柄表示装置38では、誘導図柄を変動表示し、それらが一定時間を経過すると順番に停止させるのである。従って、主制御基板36のCPU82は、一度、画像表示コマンドを送信すると、変動パターンが示す変動時間が経過するまではデータを送信する必要がないし、また、図柄制御基板38bのCPU87も画像表示コマンドの受信の必要がないという効果がある。次に、当りか否か判断する(ステップS150)。ここで肯定判断されると、特定入球口46を開放し(ステップS160)、誘導増加装置作動領域を打球が通過すると、誘導増加装置作動検知部65がオンする(ステップS170)と権利が発生し、右役物作動口開放検知部64がオンし(ステップS180)、これらに起因して、特別遊技処理が行われる(ステップS190)。即ち、得点倍増処理、具体的には、右役物作動口49が開放し、図5に示す通り、そこに入球した遊技球は右役物作動口開放検知部64で検知されることにより、1ゲームで獲得された得点を倍増して、それに対応する遊技球を払い出す処理、あるいはスピーカ24から当り音の発生処理等を行い、処理はリターンに抜ける。
なお、ステップS190の終了後、或いは、ステップS100、S150、S170、S180で否定判断された場合は、リターンに抜ける。
【0050】
主制御基板36のCPU82により実行される処理が、図13に示す「得点記憶ルーチン」に移行すると、先ず、前述の所定の組合せによる得点が有るか否かが判定される(ステップS300)。
得点があるとの肯定判断が為されると(ステップS300)、得点MMNの値が加算され(ステップS310)、その後、得点を記憶する得点記憶処理が実行される(ステップS320)。加算される得点は点灯した図柄の組合わせにより決定され、1ゲーム中の最大得点は10点である。
ステップS320の処理の終了後、或いは、ステップS300で否定判断されるとリターンに抜ける。
【0051】
前記「得点記憶ルーチン」により得点データが記憶されると、図14に示す「得点送信ルーチン」が実行される。この処理は、1ゲーム終了後に実行される。ここでは、前記得点MMNの値が零でないか否かが先ず判定される(ステップS400)。得点MMNの値が零でなければ(ステップS400:NO)、得点送信処理が実行され、得点データを主制御基板36から賞球制御基板37へ一方向に送信する(ステップS410)。本実施形態では、1〜10を示すデータがそのまま一度に賞球制御基板37及び図柄制御基板38bに送信される。
得点送信処理が実行されると、前記得点MMNの値が零クリアされる(ステップS420)。
ステップS420の終了後、或いはステップS400で肯定判断された場合は、リターンに抜ける。
【0052】
図15の「受信データ記憶ルーチン」の通り、賞球制御基板37のCPU84は、主制御基板36からの得点データの一方向の送信があることを判定すると(ステップS500)、RAM(以下、単にメモリともいう)に記憶された現在の加算得点ZMNに、受信した1〜10の値を加算する処理を実行する(ステップ510)。
次に加算得点ZMNをメモリに記憶する得点記憶処理が実行される(ステップS520)。この処理は、加算得点をメモリ上に書き込む処理であり、停電等があっても加算得点の記憶は保持される。
尚、S520の処理の終了後、或いは、S500で否定判断された場合はリターンに抜ける。
【0053】
次に賞球制御基板37のCPU84が球切りモータ78を駆動制御して賞球の払い出しを行う処理を、図16に示す「賞球払い出しルーチン」に従って説明する。この処理は主制御基板36から賞球制御基板37へ得点データが送信される毎に実行される。
即ち、加算得点ZMNがゼロであるか否かを判定し(ステップS700)、ゼロでない場合(ステップS700:NO)、加算得点ZMNに対する賞球を払い出す処理、即ち、1回の払い出しで16個の賞球が払い出しされる処理が実行され(ステップS710)、1回の払い出しに対して加算得点ZMNを−1デクリメントする(ステップS730)。この賞球払い出し処理は、加算得点ZMNがゼロになるまで実行される。次に、S730の処理後、或いはS700で肯定判断された場合には、リターンに抜ける。
尚、賞球払い出し動作の途中、即ち16個の遊技球を払い出し終える前に停電等の発生により賞球払い出し動作が停止した場合には、払い出した個数又は残り個数をメモリに記憶し、加算得点ZMNを−1デクリメントしない。停電等の間は残り個数の記憶はメモリに保持される。そして、停電等の復旧後に、残り個数を払い出し、その後に加算得点ZMNを−1デクリメントする処理を実行する。本実施形態では、16個の賞球を得点1として記憶しているので、メモリの容量を増加させることなく、払い出すべき賞球個数を記憶することができると共に、得点1に対応する16個の遊技球を払い出す途中で払い出し動作が停止した場合でも、停電等からの復旧後に残り個数を払い出して加算得点ZMNを−1デクリメントする構成なので、正確に賞球の払い出し処理を行うことができる。
【0054】
以上、詳細に説明した本実施形態によると、主制御基板36は、得点データを記憶し、この記憶した得点データを賞球制御基板37に一方向に送信することで、不正な電子操作を防止できる。
また本実施形態はバッテリバックアップ機能を搭載しているので、停電等から復帰したときでも、記憶保持されたデータに従って賞球を正確に払い出すことができる。即ち、賞球制御基板37は、加算された未払いの得点データを記憶し、通常時には、得点に対する賞球を払い出すことができると共に、当り時において、賞球の払い出しが得点の獲得に追いつかない過渡現象が生じた場合、未払い得点データを記憶していることで円滑な賞球の払い出しを行うことができる。また、得点1に対応する16個の遊技球を払い出す途中で払い出し動作が停止した場合でも、残り個数を記憶保持しているので、正確に賞球の払い出し処理を行うことができる。
【0055】
また、本実施形態では、主制御基板36から賞球制御基板37に送信する入賞データは1ゲーム中の得点データを一度に送信する構成としているので、主制御基板36の送信処理及び賞球制御基板37の受信処理の時間短縮を行うことができるという優れた効果も有する。
【0056】
また、主制御基板36から賞球制御基板37に一方向にデータを送信する回路構成を採用していることから、得点データに対する電子的な不正行為を防止できる。そして、電源投入時には、主制御基板36のCPU82よりも賞球制御基板37のCPU84が早く立ち上がるよう構成しているので、停電等から復帰した直後に遊技球の入賞があっても、主制御基板36が賞球制御基板37に送信する入賞に係るデータは必ず受信することができるという効果を有する。
一方、停電等により電源が遮断されるときには、賞球制御基板37よりも主制御基板36が早く動作を停止させられるので、主制御基板36が送信した入賞に係るデータを賞球制御基板37が受信しないという弊害を未然に防止することができるという効果を有する。
その上、XRES端子が有効となって賞球制御基板37のCPU84が動作を停止する前にXNMI端子が有効となり、このときRAMにデータの書き込みを禁止することができるので、電源が不安定な状態でのデータを書き込むことなく正確な得点データを停電時に記憶保持することができるという極めて優れた効果も有する。
【0057】
更に、賞球制御基板37は、受信したデータに基づいて賞球の払い出しを実行し、図柄制御基板38bは受信した画像表示コマンドに送って画像を表示制御する。これにより、主制御基板36は、1ゲーム終了後に得点データを賞球制御基板37に送信し、また、画像表示コマンドを図柄制御基板38bに送信するだけで良く、主制御基板36のCPU82の負担を著しく軽減させることができる。
【0058】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において本発明の構成を適宜改変できることは当然であり、このような改変も、本発明の技術的範囲に属することは当然である。一例としては、入球図柄表示部を16連入球口と分離し、遊技領域の中央等に設けることも可能である。また、入球図柄表示部に代えて又は加えて、同様の表示を行う4行4列のマトリクス状の組合せ表示部を設けることも可能である。また、特定入球口を開放する構成に代えて、開閉しない固定式の入球口として設置し、その特定入球口に入球した遊技球を一時的に停留させ、そこで当り外れを判定し、当りなら当り図柄を図柄表示装置に表示してから、その当りと判定された遊技球を特別領域に導いて特別遊技処理(得点倍増処理等)を行う構成とすることもできる。また、入賞図柄表示装置に代えて又は加えて、同様の表示を行う4行4列のマトリクス状の組合せ表示部を誘導図柄表示装置等に設けることも可能である。更に、本実施形態では1ゲームが終了する毎に賞球の払い出しを実行しているが、1ゲーム中において得点される毎に得点データを主制御基板から賞球制御基板に送信し、送信される毎に賞球を払い出すような構成も可能である。
【0059】
【発明の効果】
請求項1〜3に記載の発明によれば、主制御基板の処理の負担を軽減し、停電時等における得点データの消滅を防止し、遊技者に安心感を与え、更に、賞球に関する不正遊技を防止できる。また、停電復帰時の処理を簡素化することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のアレンジボール遊技機10の斜視図である。
【図2】同アレンジボール遊技機10の裏面図である。
【図3】同アレンジボール遊技機10の遊技盤22の正面図である。
【図4】同アレンジボール遊技機10の遊技盤22の裏面の球経路とスイッチ取付を示す摸式図である。
【図5】(a)は入賞図柄表示装置51における入賞図柄の一覧表、(b)は入球口及び作動口に対応して動作する入賞図柄表示装置51のランプの点灯対応図である。
【図6】アレンジボール遊技機10の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】電源基板80から電源を供給する構成を示すブロック図である。
【図8】主制御基板36の電圧監視回路81の構成を示す回路図である。
【図9】賞球制御基板37の電圧監視回路83及びバックアップ電圧監視回路85の構成を示す回路図である。
【図10】電源投入時の主制御基板36のCPU82及び各サブ制御基板のCPUの動作状態を示すタイミングチャートである。
【図11】電源投入遮断時の主制御基板36のCPU82及び各サブ制御基板のCPUの動作状態を示すタイミングチャートである。
【図12】同アレンジボール遊技機10の電子制御装置70により行われるメインルーチンを示すフローチャートである。
【図13】「得点記憶ルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【図14】「得点送信ルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【図15】「受信データ記憶ルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【図16】「賞球払い出しルーチン」の処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…アレンジ機、35…払い出し装置、36…主制御基板、37…賞球制御基板
38…誘導図柄表示装置、39…発射制御基板、70…電子制御装置、
77…賞球払い出しスイッチ、78…球切りモータ、80…電源基板
81…電圧監視回路、82…CPU、83…電圧監視回路、84…CPU
85…バックアップ電圧監視回路、86…電圧監視回路、87…CPU

Claims (1)

  1. 遊技盤面に配設された複数の入球口と、
    遊技球が入球した前記入球口のそれぞれに対応する入球図柄を表示する組合せ表示部と、
    前記表示された入球図柄の組合せが予め設定されている組合せになると得点を付与し、該得点を合計し、所定数の遊技球で一回のゲームを行う主制御基板と、
    該ゲーム終了時の前記得点に応じて遊技者に賞球を払い出す賞球払出制御基板と、
    前記主制御基板及び賞球払出制御基板に電源を供給する電源基板と、
    前記賞球払出制御基板に、前記得点に係るデータを記憶する記憶手段と、該記憶手段により記憶された前記データに基づき賞球を払い出す賞球払出手段と、前記記憶手段により記憶されたデータを停電時に消滅しないよう記憶保持する記憶保持手段と、
    を備えた弾球遊技機であって、
    前記賞球払出制御基板(37)はRAMを内蔵したワンチップマイコンCPU(84)を搭載し、
    前記賞球払出制御基板(37)には前記電源基板(80)から12V電源が供給され、
    前記賞球払出制御基板(37)は該供給された12V電源からIC駆動用の5V電源を生成し、
    前記賞球払出制御基板(37)は前記供給された12V電源の電圧降下により停電を検出し、
    前記賞球払出制御基板(37)は、前記ワンチップマイコン(84)の電源端子にバックアップしない5V電源を入力し、バックアップ端子(VBB)に前記電源基板(80)より供給される5Vバックアップ電源を入力して停電時に前記得点に係るデータを記憶保持し、
    前記賞球払出制御基板(37)は前記ワンチップマイコンCPU(84)のリセット端子(XSRST)に接続されたリセット回路(83)を有し、
    該リセット回路(83)は、前記12V電源を分圧した電源が入力端子(VS)に入力され、電源端子(VCC)に前記バックアップしない5V電源が入力され、出力端子(RESET)が前記バックアップしない5V電源でプルアップされた、
    ことを特徴とする弾球遊技機。
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