JP2006025522A - モータアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コスト、低騒音のモータアクチュエータを提供する。
【解決手段】 マイクロモータ4は、軸線方向の両端面に設けられた軸受部6,7を上ケース2の固定リブ8,11と下ケース3の固定リブ9,10とによって上下から挟み込むことにより位置決めされ、固定されている。マイクロモータを固定するための付加部品を必要としないので、部品コストを削減することができる。また、上ケース2及び下ケース3と一体に形成された収容部15,16とマイクロモータ4との間の隙間に不織布13,14を介在させている。これにより、マイクロモータ4からの輻射される振動を低減している。
【選択図】 図2


Description

本発明はモータアクチュエータに関し、特に自動車用空調装置内に設けられた各ドアを開閉制御するモータアクチュエータに関する。
自動車用空調装置には、空気流路を開閉するドアがいくつか設けられている。例えば、車室内に外気を導入したり車室内の空気を循環したりするための内外気切り換え用のドア、冷やされた空気と加熱された空気とを混合して車室内の空気を所定の温度にするためのエアミックス用のドア、さらに、吹き出し口における配風モードを設定するためのモード選択用のドアがある。これらのドアには、それぞれモータアクチュエータが設けられており、それらドアの開度を制御することにより、内外気の切り替えが行われ、車室内への吹き出し温度・吹き出し風量が調整され、吹き出し口が選択される。また、モータアクチュエータは、車室内に設けられているため、モータアクチュエータの騒音を低く抑えることが求められている。
これらのモータアクチュエータは、一般にマイクロモータと減速機構とを備えており、この減速機構の出力軸が自動車用空調装置の空気流路に設けられたドアを駆動することによって開閉制御するようにしている。モータアクチュエータは、ドアを駆動するときにマイクロモータから作動音が発生し、これが騒音源になっている。その騒音を低く抑えて静粛性を向上させるようにしたモータアクチュエータが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
このようなモータアクチュエータによれば、許容される騒音値の仕様に応じて騒音源となるマイクロモータの取り付け方が工夫されており、マイクロモータを、例えば、ブラケット、Oリング又は振動吸収材を用いて固定するようにしている。
ブラケットによる固定は、ブラケットをマイクロモータの軸受部のある端面に固定し、そのブラケットをケースによって固定することでマイクロモータを固定している。また、Oリングによる固定は、マイクロモータの軸線方向の両側にある軸受部にOリングを設け、そのOリングを支持板を介してケースに固定している。
このような固定方法では、マイクロモータがブラケットもしくはOリングを介した支持板によって、ケースの内部でマイクロモータが浮いた状態で固定されることにより、マイクロモータからの振動の伝播を抑制している。
振動吸収材による固定は、両面に接着剤を塗布した振動吸収材をマイクロモータの外形形状に合わせてケース側に形成された固定台に貼り付け、その振動吸収材によってマイクロモータを支持し、固定するようにしている。振動吸収材の基材としては、クッション性に優れたアクリルフォームやポリウレタンフォームが用いられており、それがマイクロモータの振動を吸収し、振動の伝播を抑制している。
実公平8−7802号公報(図1,図5)
しかしながら、このようなモータアクチュエータにおいて、ブラケットやOリングによる固定方法では、マイクロモータを固定するための付加部品が必要であるため、部品コストが高くなり、固定方法を変えて騒音値の異なる仕様のモータアクチュエータを作る場合には、形状の異なる複数のケースを用意しておく必要があるので、金型などのイニシャルコストが高くなるという問題点があった。
また、振動吸収材による固定方法では、弾性変形可能な振動吸収材によってマイクロモータを直接保持しているため、マイクロモータの作動音自体は振動吸収材によって吸収されるが、マイクロモータの回転方向が変わる際など、減速機構からのキックバックがあると、弾性的に固定されているマイクロモータ自身に振れが発生し、これが軸の振れとなって減速機構との噛合部に不要な応力が発生し耐久性が低下するだけでなく、マイクロモータ自身の振れによる振動音が新たに発生してしまうという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、低コスト、低騒音のモータアクチュエータを提供することを目的とする
本発明では上記問題を解決するために、マイクロモータと減速機構とを備えたモータアクチュエータにおいて、マイクロモータの軸線方向の両端面から突出されている軸受部を軸線方向と直角な方向にて挟み込むことによりマイクロモータを位置決めし、かつ固定するための固定リブが互いに対向する面に突設されている第1のケース及び第2のケースと、第1のケース及び第2のケースの互いに対向する側にマイクロモータの外形形状に合わせて一体に成型された凹型形状の収容部と固定リブによって固定されたマイクロモータとの間の隙間に配置された不織布と、を備えていることを特徴とするモータアクチュエータが提供される。
このようなモータアクチュエータによれば、第1のケース及び第2のケースに設けられた固定リブによってマイクロモータの軸受部を挟み込むことでマイクロモータを位置決めし、固定するとともに、第1のケース及び第2のケースに設けられた収容部とマイクロモータとの間の隙間に介在させた不織布がマイクロモータから輻射される騒音を低減するようにしている。
本発明のモータアクチュエータによれば、第1のケース及び第2のケースに一体に形成された固定リブで軸受部を挟み込むことによってマイクロモータの位置決め及び固定を行っているため、位置決め及び固定を行うための付加部品が不要となり、コストを低減できるという利点がある。
また、振動を吸収し、遮音するための材料として安価な不織布を用いたことにより、モータアクチュエータのコストをさらに低減することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、モータアクチュエータの平面図であり、図2は、図1のA−A矢視断面図であり、図3は、図1のB−B矢視部分断面図である。
モータアクチュエータは、図2に示すように、上ケース2と下ケース3とによってマイクロモータ4を挟み込んだ形で構成している。マイクロモータ4は、一方が外部に延出された回転軸5を有し、その回転軸5は、軸線方向の両端面中央にて外側に突出した状態で配置されている軸受部6,7によって回動自在に軸支されている。下ケース3の内側には、マイクロモータ4の一方の軸受部6を支持する固定リブ9が立設されている。この固定リブ9は、上方が開いているU字状の溝が形成されていて、マイクロモータ4の軸受部6がその固定リブ9の溝に嵌合できるようになっている。
他方の軸受部7は、下ケース3の内側に立設された固定リブ10によって同じように支持されている。この固定リブ10は、マイクロモータ4の側から見てU字状をした溝が厚み方向に掘られており、その溝に軸受部7を嵌合できるようにしている。
下ケース3と対をなしている上ケース2は、その内側に、マイクロモータ4の軸受部6を支持する固定リブ8が垂設されている。この固定リブ8は、下ケース3に設けられた固定リブ9と協同して軸受部6を挟み込むことで、マイクロモータ4の位置決め及び固定を行っている。
上ケース2には、また、その内側に固定リブ11が垂設されており、マイクロモータ4の他方の軸受部7を支持している固定リブ10と協同して軸受部7を挟み込むことで、マイクロモータ4の位置決め及び固定を行っている。さらに、固定リブ11に隣接して補強リブ12が固定リブ10とその上端近傍においてマイクロモータ4の軸線方向に部分的に重なり合うように上ケース2から垂設されており、固定リブ10をマイクロモータ4の軸線方向外側から押さえるようにして補強している。
上ケース2及び下ケース3の互いに対向する面には、図3に示すように、マイクロモータ4の外形形状に対応して凹設された収容部15,16が一体に形成されている。この収容部15,16は、マイクロモータ4の外形形状よりも多少大きめに作られており、マイクロモータ4と収容部15,16との間に一定の隙間が設けられている。
その隙間には、マイクロモータ4が発生する振動を吸収し、遮音するための不織布13,14が挿置されている。この不織布13,14は、本実施の形態では、それぞれ長方形の形状にカットされていて、不織布13は、上ケース2の収容部15とマイクロモータ4とによって保持され、不織布14は、下ケース3の収容部16とマイクロモータ4とによって保持されている。これにより、マイクロモータ4から輻射される振動が不織布13,14によって吸収されるので、騒音を低減させることができる。
以上説明したように、マイクロモータ4は、上ケース2の固定リブ8,11と下ケース3の固定リブ9,10とで、上下に挟み込むように軸受部6,7を位置決めし、かつ強固に固定しているので、位置決め及び固定のための追加部品が不要になるだけでなく、騒音低減効果の高いブラケットを使用した場合と同様に、十分な騒音低減効果を得ることができる。また、マイクロモータ4の周囲に不織布13,14を配置することによってマイクロモータ4から輻射される振動を3dB程度さらに低減することができる。
さらに、マイクロモータ4の位置決め及び固定を軸受部6,7にて行っているため、騒音値の高い仕様のモータアクチュエータにおいても、不織布13,14を設けることを前提として形成された上ケース2及び下ケース3をそのまま採用することができる。したがって、使用部品を共有することができ、これによって金型などのイニシャルコストを低減できることから、部品コストをさらに低減することができる。
なお、本実施の形態では、長方形の形状をした不織布13,14をマイクロモータ4の円周面に部分的に配置して用いたが、不織布をマイクロモータ4の外形形状に合わせて筒形の形状に形成し、その筒形の不織布をマイクロモータ4に被せるようにしても良い。
また、不織布は、マイクロモータ4を上ケース2と下ケース3とに組み付ける際の作業を容易にするために、不織布の片側の面に接着材を塗布したり両面テープなど貼って、マイクロモータ4の外周面もしくは収容部15,16の内壁面に不織布を貼り付けておくようにしても良い。
モータアクチュエータの平面図である。 図1のA−A矢視断面図である。 図1のB−B矢視部分断面図である。
符号の説明
2 上ケース
3 下ケース
4 マイクロモータ
5 回転軸
6,7 軸受部
8,9,10,11 固定リブ
12 補強リブ
13,14 不織布
15,16 収容部

Claims (4)

  1. マイクロモータと減速機構とを備えたモータアクチュエータにおいて、
    前記マイクロモータの軸線方向の両端面から突出されている軸受部を前記軸線方向と直角な方向にて挟み込むことにより前記マイクロモータを位置決めし、かつ固定するための固定リブが互いに対向する面に突設されている第1のケース及び第2のケースと、
    前記第1のケース及び前記第2のケースの互いに対向する側に前記マイクロモータの外形形状に合わせて一体に成型された凹型形状の収容部と前記固定リブによって固定された前記マイクロモータとの間の隙間に配置された不織布と、
    を備えていることを特徴とするモータアクチュエータ。
  2. 前記不織布は、前記マイクロモータの円周方向に部分的に配置されていることを特徴とする請求項1記載のモータアクチュエータ。
  3. 前記不織布は、前記マイクロモータの外形形状に合わせて筒形の形状に形成され、前記マイクロモータを挿入できるようにしたことを特徴とする請求項1記載のモータアクチュエータ。
  4. 前記不織布は、少なくとも一方の面に接着材が被着されていることを特徴とする請求項1記載のモータアクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012097899A (ja) * 2010-10-04 2012-05-24 Toray Ind Inc プロペラシャフト
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