JP2011072124A - 駆動モータ - Google Patents

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裕規 実川
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Abstract

【課題】この発明は、駆動モータについて、簡易な構造でありながら確実にフランジに伝達される振動を減衰させると共に、フランジの構造の工夫による磁気振動の吸収、共振音の軽減を図ることで、騒音の発生を抑制し、高い静粛性を得ることを課題とする。
【解決手段】駆動モータ3は、モータ内部空間50を形成するためのハウジング21とフランジ22とを、バンランス良く配置された制振用弾性部材46の受け部48を介して間接的に当接させて、モータ本体部23を受け部48により下方から支持することで、モータ本体部23からの振動を制振用弾性部材46にて減衰させ振動の伝達を抑制し、且つハウジング21とフランジ22との当接面積を相対的に小さくし、フランジ22にリブ53を立て、リブ53の条状突起体52a乃至52jで形成される枠内に防振用部材55を配置することで、振動の伝達の抑制を行う。
【選択図】図5

Description

この発明は、例えば車両用空調装置を構成する送風ユニットのブロワケース等の、空気が流れる通路を有するケースに収納されて、ファン等の所定の空調機器を駆動するためのモータに関し、特に防振性、防音性の向上を図った駆動モータに関する。
例えば車両用空調装置の送風ユニット用の駆動モータは、磁気回路構成部品であるステータアセンブリとロータアセンブリとの磁力を適宜切り替えることにより、ロータアセンブリが回転し、これに伴い回転軸も回転する構造となっているところ、この磁力の切り替えの際に駆動モータの回転方向(回転軸の径方向に沿った方向)に磁気振動が発生することが特許文献1に示されるように知られている。また、車両用空調装置の送風ユニット用の駆動モータにおいては、回転軸の軸方向に沿った側の一方側端に、多羽翼ファン等の被回転部材が装着され、この被回転部材が回転することにより空気を取り込み所定の方向に送風する構造となっているところ、取り込まれる空気の流れや回転軸の微妙な芯ずれ等、様々な要因から、回転軸の両端がすりこぎを擦るように円を描いて回転する運動(以下、すりこぎ運動と称する。)が前記特許文献1の図5に示されるように発生することも知られている。
このような磁気振動及びすりこぎ運動による振動という2つの振動成分をそのままにすると駆動モータから騒音が発生するので、これらの振動を抑止するために、前記特許文献1に示されるブラシレスモータでは、その特許請求の範囲において、ロータがステータに回転可能に支持されていると共にステータはセンターピースの下端部が防振材を介してモータホルダに固定される構造として説明されている。そして、この特許文献1に示されるブラシレスモータの防振材の構造について前記特許文献1の発明の詳細な説明により概説すると、硬度20から40のゴムから成るもので、貫通孔を有する略円筒状に形成されており、その内周面は貫通孔の軸方向に沿った方向の中央部位が最も内径寸法が狭く両方の開口側に向かうにつれて暫時拡径したものとなっており、その外周面は貫通孔の軸方向の中央部位に環状の溝部が形成されたものとなっている。
特開2001−145300号公報
しかしながら、前記特許文献1に示される防振材を用いる場合には、かかる防振材の構造が相対的に複雑で特殊なものとなっているので、防振材の製造コストが相対的に高くなり、ひいてはこの防振材を用いる駆動モータの製造コストも相対的に高くなるという不具合を有する。
そこで、本発明は、簡易な構造でありながら確実にフランジに伝達される振動を減衰させると共に、フランジの構造の工夫による磁気振動の吸収、共振音の軽減を図ることで、騒音の発生を抑制し、高い静粛性を得ることができる駆動モータを提供することを目的とする。
この発明に係る駆動モータは、回転軸の軸方向の一方側を被回転部材に取り付けることにより前記被回転部材に回転力を伝達して前記被回転部材を回転させるもので、前記被回転部材に対し相対的に近接する側に開口した第1の開口及び前記被回転部材に対し相対的に離隔する側に開口した第2の開口を有するハウジングと、前記ハウジングの前記被回転部材側とは反対側に固定されてこのハウジングの前記第2の開口を閉塞するフランジとでモータ内部空間を形成し、前記回転軸に回転力を伝達するための磁気回路構成部品をこのモータ内部空間に少なくとも内包することでモータ本体部を構成し、前記フランジで前記ハウジングの第2の開口側を閉塞するに際して、前記ハウジングとフランジとの間には制振用弾性部材が配置されるもので、この制振用弾性部材は、前記ハウジングのフランジ側を向いた面に接触する面を備えた受け部を有し、前記受け部を3箇所以上に配置することによって前記受け部で前記回転軸を囲むことにより、前記受け部にて前記モータ本体部を支持することを特徴としている(請求項1)。ここで、被回転部材とは、送風ユニットのブロワケースに収納された多羽翼ファン等が挙げられる。これは以下においても同様である。また、制振用弾性部材は、フランジと別体の部材であってもフランジと一体化されていても良い。
これにより、フランジは、ハウジングの第2の開口側を閉塞するときに制振用弾性部材を介してハウジングと間接的に当接しているので、磁気回路構成部品により発生する磁気振動や回転軸のすりこぎ運動による振動についてハウジングからフランジへの伝達を抑制することができる。更に、受け部にてモータ本体部を支持したことにより、ハウジングとフランジとの接触面積が減り、駆動モータの静粛性をより高めることが可能である。更にまた、3箇所以上の受け部にて回転軸を囲むように配置したため、フランジとハウジングとを安定して固定できるので、すりこぎ運動をより効果的に抑制することができる。
前記制振用弾性部材は、前記回転軸の回転方向に沿った方向のバネ定数の数値を前記回転軸の軸方向に沿った方向のバネ定数の数値より小さくなるように構成されている(請求項2)。すなわち、回転軸の回転方向に沿った方向のバネ定数は、磁気振動に対応した数値となっている。また、回転軸の軸方向に沿った方向のバネ定数は、すりこぎ振動に対応した数値となっている。
また、この発明に係る駆動モータは、前記フランジの前記ハウジングの第2の開口側に向いた面には前記ハウジング側に向けて突出した複数の条状突起体を組み合わせて構成されたリブが設けられていることを特徴とし(請求項3)、さらに前記リブの条状突起体で形成される枠内に防振用弾性部材が配置されたことをも特徴としている(請求項4)。リブは、回転軸側から外縁側に向けて放射状に延出した条状突起体と所定の間隔を開けて回転軸を中心点として同心円状に配置された複数の条状突起体との組み合わせで構成されるものや、条状突起体をハニカム形状に配置したものや、条状突起体を亀甲形状に配置したもの等が挙げられる。
これにより、リブによってフランジの剛性が相対的に向上し、フランジの面の撓みによってこれまで発生してきた磁気振動による共振音を抑制することができ、防振用弾性部材によって磁気振動を吸収することもできる。
そして、前記フランジの前記ハウジングの第2の開口側に向いた面は、前記回転軸の径方向に沿った方向の外側となる部位に周縁弾性部材を有し、この周縁弾性部材は、前記ハウジングによる前記回転軸の略径方向に沿った方向からの押圧により圧縮される一方で前記回転軸の軸方向に沿った方向には圧縮される力が働かないように前記ハウジングの外周面に接しているようにしても良い(請求項5)。これにより、周縁弾性部材の回転軸の軸方向側の面に対しハウジングによる押圧がないことから回転軸の軸方向に沿って圧縮されていないため、ハウジングからフランジへの磁気振動や回転振動の伝達がなく、モータ内部空間で発生する騒音の拡散を防止できる。
以上のように、これらの発明によれば、フランジは、ハウジングの第2の開口側を閉塞するときにハウジングと連結される部位が有するハウジング側を向いた面において、制振用弾性部材を介してハウジングと間接的に当接している上に、フランジがハウジングの第2の開口側に向いた面に間接的に当接する面積が相対的に小さくなるので、磁気回路構成部品により発生する磁気振動や回転軸のすりこぎ運動による振動についてハウジングからフランジへの伝達を抑制することができ、駆動モータの静粛性を高めることが可能である。
特に、請求項5に記載の発明によれば、周縁弾性部材の回転軸の軸方向側の面に対しハウジングによる押圧がないことから回転軸の軸方向に沿って圧縮されていないため、ハウジングからフランジへの磁気振動や回転振動の伝達がなく、モータ内部空間で発生する騒音の拡散を防止できる。
図1(a)は、この発明に係る駆動モータを用いる送風ユニット及びこの送風ユニットを収納したブロワケースについての説明であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図である。 図2は、同上の駆動モータの構成を示す断面図である。 図3は、同上の駆動モータを構成するフランジをハウジング側から見た状態を示す平面図である。 図4は、同上のフランジの制振用弾性部材及び周縁弾性部材の構成を示す拡大図である。 図5は、同上のフランジの制振用弾性部材及び周縁弾性部材とハウジングとの組み合わせ状態を示す断面図である。 図6は、同上の制振用弾性部材のバネ定数を説明するための説明図である。 図7は、同上の周縁弾性部材の構成を示すための図5の更なる拡大断面図である。
以下、この発明の実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1に示される送風ユニット1は、例えば、図示しないバッテリーを冷却するためにバッテリーの下流側に配置され、バッテリーにより暖められた空気を吸引して排出するために用いられるものであり、スクロール状のブロワケース2と、駆動モータ3と、多羽翼ファン4とを有して構成されている。
ブロワケース2は、樹脂等により形成されるもので、ベルマウス5が一体又は別体に設けられた開口部6を有する上側壁7と、この上側壁7に対し所定の間隔を開けて対向するかたちで配置され、駆動モータ3を取り付けるモータ挿入孔8が形成された下側壁9と、これら上側壁7と下側壁9との外周縁を結ぶように吐出口11を残すかたちで設けられた外周壁10とを有して構成されている。外周壁10は、巻始部10aを起点として、ここから多羽翼ファン4の周方向に沿いつつ当該多羽翼ファン4の中心からの距離が徐々に大きくなる渦巻き状に形成されている。
多羽翼ファン4は、それ自体は公知のもので、図1及び図2に示されるように、駆動モータ3の下記する回転軸12に固定されるボス部13と、このボス部13に連接されるコーン部14と、回転軸12の軸方向に沿って立設されると共にコーン部14の外周縁の円周方向に沿って設けられた複数の羽根15とを具備しており、これらの羽根15により画成されてコーン部14と対峙したものとなる吸込口16から流入された空気をコーン部14に沿って羽根15側に導き、羽根15と羽根15との間を通過させる構成となっている。
駆動モータ3は、図1及び図2に示されるように、回転軸12と、ボスハウジング17と、ボスハウジング17の外周面に装着されたステータアセンブリ18と、制御基板19と、ロータアセンブリ20と、ハウジング21と、フランジ22とによりモータ本体部23を形成したものとなっている。
このうち、回転軸12は、略円棒形状を成すもので、多羽翼ファン4等の被回転部材を長手方向の上端部側となる一方側端に取り付けることにより、多羽翼ファン4等の被回転部材を回転可能としている。そして、回転軸12は、下記する構成のハウジング21から回転軸12の軸方向に沿って下方に延びる円筒状のボスハウジング17に軸受25、26を介して回転可能に支承されており、フランジ22とは直接的には連結されていない。軸受25、26は、例えばボールベアリングベアリングであり、これにより風と共に飛んでくる雨水が後述するモータ内部空間50に浸入するのを軸受25によって抑制することが可能である。
また、ボスハウジング17の回転軸12の軸方向に沿って延びる外周面には、ステータアセンブリ18が配置されている。このステータアセンブリ18は、磁気回路構成部品の1つであり、この実施例では、スロットインシュレータ27と、コア部28と、電機子巻線29、30とを有して構成されている。スロットインシュレータ27は、回転軸12の軸方向に沿った方向の上側(フランジ22とは反対側)に位置する上側部位27aと、回転軸12の軸方向に沿った方向の下側(フランジ22側)に位置する下側部位27bとを備えており、このスロットインシュレータ27の上側部位27aと下側部位27bとの間に例えば鉄製のコア部28が挟持されている。更に、このスロットインシュレータ27の上側部位27aと下側部位27bとは、電機子巻線29、30がそれぞれ複数回にわたって巻回されている。
更に、回転軸12は、ステータアセンブリ18よりも回転軸12の軸方向の下側においてロータアセンブリ20が取り付けられている。このロータアセンブリ20は、磁気回路構成部品の1つであり、ステータアセンブリ18とは回転軸12の径方向に沿った方向にて対向しているもので、ヨーク32と、ステータアセンブリ18のコア部28と対峙するようにヨーク32の内側面に設けられたマグネット33とにより構成されている。マグネット33は、例えば焼結フェライト製のマグネットである。
このような構成とすることにより、駆動モータ3は、ステータアセンブリ18によって生ずる回転磁界でロータアセンブリ20を回転させ、このロータアセンブリ20の回転で更に回転軸12を回転させるものとなっている。
駆動モータ3は、ステータアセンブリ18の電機子巻線29、30に給電される電流を電子スイッチで切り替える等の制御を行う電子部品が配設された制御基板19を有している。そして、制御基板19は、トランジスタ等の放熱部品35等を備えていると共に、この実施例では、ステータアセンブリ18のスロットインシュレータ27のうち上側部位27aにネジ等の固定部材36で固定されて、ステータアセンブリ18及びロータアセンブリ20よりも回転軸12の軸方向に沿った方向のうち上端部側に配置されている。
更に、トランジスタ等の放熱部品35の周囲には、シリコングリス37が塗布されている。これにより、放熱部品35の発する熱は、シリコングリス37を通じて下記するハウジング21に伝達され、このハウジング21から外部に放熱される。
ハウジング21は、図1に示される回転軸12のボス部13側の端部近傍で且つこの回転軸12の周囲から回転軸12の径方向に拡がりつつ回転軸12のボス部13側とは反対側の端部に向かって延びると共にボス部13とは反対側が開放されており、その全体形状として、略開いた傘状をなしていると共に、多羽翼ファン4側の第1の開口と、フランジ22側の第2の開口とを有する筒状となっている。また、ハウジング21は、熱伝導性に優れた素材、例えばアルミニウム等の金属を素材として形成されている。そして、この実施例では、ハウジング21は、その内面のうち第1の開口近傍部位から回転軸12の軸方向に沿って下方に延びるボスハウジング17を有している。
フランジ22は、ハウジング21の開放側を閉塞することが可能なもので、例えばポリプロピレン(PP)樹脂等で形成されていると共に、図2に示されるように、その中央部位には窪み部39がハウジング21側に向くように開口している。もっとも、この窪み部39は、例えば軸方向の寸法が10ミリ以下で構成される僅かな空間である。また、フランジ22は、鉄等により形成されるものとしても良い。そして、フランジ22は、駆動モータ3を他の装置、例えば車両用空調装置を構成する送風ユニット1のブロワケース2に固定するために、図3に示されるように、フランジ22から外方向に延出した延出部40を有し、各延出部40には貫通孔40aが形成されている。
従って、ハウジング21とフランジ22とを相互に組み付けることにより、図2に示されるように駆動モータ3内にモータ内部空間50が形成される。このモータ内部空間50は、前記制御基板19、及び回転軸12のうち少なくともボス部13とは反対側端部分を内包し、且つ制御基板19よりも下側空間部分において前記ステータアセンブリ18、ロータアセンブリ20を内包している。
これにより、この発明に係る駆動モータ3では、従来の駆動モータおいてはフランジ22よりも下側に配置されていた部品を全てフランジ22よりも上側に配置したことから、従来の駆動モータにおいてフランジ22の下方に取り付けていたロアーケースが不要となるので、図1(b)及び図2に示されるように、駆動モータ3の下側を略平坦な形状として、送風ユニット1をダクトに設置してもダクト外に駆動モータ3が突出することを回避することが可能となり、送風ユニット1の車両等への搭載時における駆動モータ3のレイアウト性を向上させることができる。そして、このような駆動モータ3の構成としたことに伴い、駆動モータ3の回転軸12の軸方向に沿った寸法H(図1(b)に示す。)を従来の駆動モータのロアーケースの厚み分、相対的に小さくすることもできる。
ところで、この実施例では、ハウジング21は、図2に示されるように、フランジ22側の開口の周縁に当該フランジ22側に向いたフランジ対峙面を有すると共に、このフランジ対峙面からフランジ22に向けて回転軸12の軸方向に沿って突出した突起部41を複数有している。そして、各突起部41の突出側の頂部には、回転軸12の軸方向に沿って延びるネジ孔42が開口し、ネジ44を装着することが可能になっている。また、突起部41の外周面には図2及び図5に示されるように環状のワッシャ43が装着されている。
フランジ22は、図2及び図3に示されるように、ハウジング21のフランジ対峙面と対峙する部位に回転軸12を中心点とした円周方向に沿って延びる切欠き45が形成されて、この切欠き45に制振用弾性部材46が圧入された状態で装着されている。
この制振用弾性部材46は、図2から図4に示されるように、ハウジング21の突起部41を挿通可能な貫通孔47を有すると共に、図4に示されるように、貫通孔47の周縁のうちフランジ22の外周側において貫通孔47の中心点を基準として円周方向に沿って延びる受け部48が当該貫通孔47の軸方向に沿って突出している。この受け部48は、円の2分の1未満の円弧形状(扇形状)をしていると共に、ワッシャ43のネジ44の軸方向両側の面と密着可能になっている。その一方で、受け部48は、この実施例では、貫通孔47の径方向に沿って延びるスリット49により複数の部位48a、48bに分かれている。もっとも、受け部48は、ワッシャ43を省略してハウジング21のフランジ対峙面と密着するようにしても良いし、その形状もスリット49により複数に分割されず単一であっても良い。
そして、制振用弾性部材46は、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、エラストマー等、車両用空調装置用の弾性部材用として一般的に用いられる素材から形成されていると共に、制振用弾性部材46の受け部48を有する部位においては、図6に示されるように、回転軸12の回転方向(回転軸12の径方向)に沿った方向のバネ定数の数値S1が回転軸12の軸方向に沿った方向のバネ定数の数値S2より小さくなるように構成されている。
これに伴い、図2、図3及び図5に示されるように、ハウジング21に設けられる突起部41と、フランジ22に設けられる制振用弾性部材46の受け部48とを、それぞれ回転軸12を中心とした円周方向に沿って且つそれぞれの突起部41同士又は受け部48同士の間隔が略均等となるように配置することで、ハウジング21ひいてはモータ本体部23は制振用弾性部材46の受け部48によって下方から支持される。尚、図5では受け部48の数を6箇所とした例を示したが、受け部48について3箇所以上を配置し回転軸を囲むことで、モータ本体部23を当該受け部48により安定的に支持することができる。このため、突起部41と受け部48との組み合わせの数は、個々の製品のコストや振動減衰効果などから、適宜選択することが可能である。
すなわち、ハウジング21とフランジ22とは、図5に示されるように、フランジ22の切欠き45に制振用弾性部材46を装着し、この制振用弾性部材46の貫通孔47に突起部41を挿入した後、押さえ板54を介在させつつ突起部41のネジ孔42にネジ44を装着することで連結されるので、直接的には接続されておらず、間に上記素材からなる制振用弾性部材46が介在されている。しかも、制振用弾性部材46もハウジング21とはフランジ22の外周側に位置する受け部48のみにて当接している。更に、制振用弾性部材46は上記のように受け部48を有する部位が回転軸12の回転方向(回転軸12の径方向)に沿った方向のバネ定数の数値S1よりも回転軸12の軸方向に沿った方向のバネ定数の数値S2の方が大きい。更にまた、ロータアセンブリ20、回転軸12等の振動発生源となるモータ構成部品は、ハウジング21とのみ連結され、フランジ22とは連結されていない。
ところで、この実施例1にて例示される駆動モータは、回転軸12やロータアセンブリ20が1回転する間に、ステータアセンブリ18で発生する磁界を数回(例えば12回)切り換えることにより、ロータアセンブリ20の回転力を確保している。磁界を切り換えるごとに、ロータアセンブリ20が回転しようとする力が発生し、磁気振動として回転軸12の径方向に発生する。一方、すりこぎ運動は、多羽翼ファン4やロータアセンブリ20が回転軸12の中心から偏重し回転することなどで発生し、回転軸が1回転するごとに1回(1周)発生する。このため、磁気振動の方がすりこぎ運動よりも多く発生する。そこで、磁気振動を減衰するために回転方向に沿った方向のバネ定数S1を回転軸12の軸方向に沿った方向のバネ定数S2より小さくしたので、効果的に振動を減衰することができる。
よって、ハウジング21からフランジ22への振動の伝達は、ハウジング21とフランジ22との間に介在される制振用弾性部材46により減衰されるので、ハウジング21からフランジ22への回転振動や磁気振動の伝達量が相対的に小さくなって、フランジ22、ひいてはフランジ22と連結されたブロワケース2が振動することを抑制することが可能となる。このため、駆動モータ3、送風ユニット1の騒音が低くなり、静粛性の高い送風ユニット1を提供することが可能となる。しかも、ハウジング21と制振用弾性部材46とについても基本的に受け部48のみにて接しているため、両者の接触面積が相対的に小さくなっているので、ハウジング21からフランジ22への振動の伝達がより一層抑止される。
一方、制振用弾性部材46は、この実施例では、図2、図3、図5及び図7に示されるように周縁弾性部材51が一体的に形成されている。この周縁弾性部材51は、図3に示されるように、フランジ22に対し制振用弾性部材46の受け部48よりも外周側において環状に形成されていると共に、図7に示されるようにハウジング21側に向けて延出している。
周縁弾性部材51の延出方向の頂部は、ハウジング21のフランジ側開口端近傍部位の外周面21aと当接可能となっていると共に、このハウジング21の外周面21aと当接するにあたりハウジング21側からの押圧で回転軸12の径方向に沿った方向となるフランジ22の外周側に向けて変形しつつ圧縮されるようになっている。その一方で、周縁弾性部材51の延出方向の頂部51aは、ハウジング21と回転軸12の軸方向においては当接しておらず、これに伴い、ハウジング21から回転軸12の軸方向における押圧で圧縮されることがないものとなっている。
このため、周縁弾性部材51を配置しても周縁弾性部材51を介してハウジング21からフランジ22に振動が伝達することがなく、モータ内部空間で発生する騒音の拡散を防止できる。その上、周縁弾性部材51でハウジング21とフランジ22との接合部位をシールしてかかる部位から風とともに飛んでくる雨水が浸入するのを抑止することができる。
更に、フランジ22は、図3に示されるように、複数の条状突起体52a乃至52jを組み合わせて構成されたリブ53を有している。リブ53は、この実施例では、回転軸12の軸方向に沿った側端と対峙する中心点を中心とした最も内側の円を形成する円形条状突起体52aと、この条状突起体52aの外側に位置して条状突起体52aとの間で同心円を形成する円形条状突起体52bと、この条状突起体52bの外側に位置して条状突起体52a、52bと共に同心円を形成する円形条状突起体52cと、円形条状突起体52cのある点から前記中心点を通過して円形条状突起体52cの他の点まで達する直線形条状突起体52dと、円形条状突起体52bから円形条状突起体52cまでの範囲で前記中心を基準点として放射状に且つ均等な間隔で延びる直線形条状突起体52e、52f、52g、52h、52i、52jとを組み合わせることで、亀甲模様に近似した模様を描いた形状となっている。もっとも、このリブ53の形状は、図3に示される形状に限定されず、フランジ22の振動特性に対応した形状であれば良い。例えば複数の六角形状を組み合わせたハニカム形状等とすることが考えられる。
そして、フランジ22の円形条状突起体52aから52cと直線形条状突起体52dから52jとにより適宜に仕切られた枠内には、例えばエラストマー等の素材からなる板状の防振用部材55が配置されている。フランジ22への防振用部材55の配置工程は、接着剤や接着シールを介して張り付ける方法でも、射出成形により製造されたフランジ22にエストラマーを再び射出成形する方法(二色成形)でもよく、駆動モータ3の使用環境や生産コストから適宜選択される。
これにより、フランジ22はリブ53を立てることにより剛性が相対的に向上すると共に、フランジ22の円形条状突起体52aから52cと直線形条状突起体52dから52jとにより適宜に仕切られた枠内に防振用部材55が配置されたことにより、フランジ22の撓みによって発生する磁気振動による共振音を低減させることができる。
尚、送風ユニット1の構成について制御基板19がステータアセンブリ18やロータアセンブリ20の上方にあるものを前提として説明してきたが、必ずしもこれに限定されない。すなわち、ステータアセンブリ及びロータアセンブリよりも回転軸の軸方向に沿った方向のうち一方の端部近傍に制御基板が配置されると共に、回転軸の軸方向に沿った方向のうち他方の端部近傍にヨークが配置されたことを特徴とする送風ユニット用の別仕様の駆動モータ(図示せず)であっても、本願の図2に示されるように、ロータアセンブリ、制御基板、回転軸がハウジング21側に連結されて、ハウジング21とフランジ22との接続がハウジング21の突起部41を用いて行うことが可能な構成の場合には、本発明の制振用弾性部材46及びその受け部48や周縁弾性部材51を用いることができる。また、前記送風ユニット用の別仕様の駆動モータがロータアセンブリ、制御基板等がフランジ22側に連結された構成であっても、図3に示されるリブ53や防振用部材55を用いることが可能である。
発明の実施形態について、これまでステータアセンブリの外周をロータアセンブリが回転するアウターロータ型のモータを例に説明してきたが、当然ながら、本発明を、ステータアセンブリの内周側をロータアセンブリが回転するインナーロータ型のモータに適用することも可能である。また、この駆動モータは、車両用空調装置の送風ユニットにおいて用いることが可能である。
1 送風ユニット
2 ブロワケース
3 駆動モータ
4 多羽翼ファン
12 回転軸
15 羽根
18 ステータアセンブリ
19 制御基板
20 ロータアセンブリ
21 ハウジング
21a 外周面
22 フランジ
41 突起部
46 制振用弾性部材
48 受け部
50 モータ内部空間
51 周縁弾性部材
51a 周縁弾性部材の延出方向の頂部
53 リブ
55 防振用部材

Claims (5)

  1. 回転軸の軸方向の一方側を被回転部材に取り付けることにより前記被回転部材に回転力を伝達して前記被回転部材を回転させるもので、
    前記被回転部材に対し相対的に近接する側に開口した第1の開口及び前記被回転部材に対し相対的に離隔する側に開口した第2の開口を有するハウジングと、前記ハウジングの前記被回転部材側とは反対側に固定されてこのハウジングの前記第2の開口を閉塞するフランジとでモータ内部空間を形成し、前記回転軸に回転力を伝達するための磁気回路構成部品をこのモータ内部空間に少なくとも内包することでモータ本体部を構成し、
    前記フランジで前記ハウジングの第2の開口側を閉塞するに際して、前記ハウジングとフランジとの間には制振用弾性部材が配置されるもので、この制振用弾性部材は、前記ハウジングのフランジ側を向いた面に接触する面を備えた受け部を有し、前記受け部を3箇所以上に配置することによって前記受け部で前記回転軸を囲むことにより、前記受け部にて前記モータ本体部を支持することを特徴とする駆動モータ。
  2. 前記制振用弾性部材は、前記回転軸の回転方向に沿った方向のバネ定数の数値を前記回転軸の軸方向に沿った方向のバネ定数の数値より小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の駆動モータ。
  3. 前記フランジの前記ハウジングの第2の開口側に向いた面には前記ハウジング側に向けて突出した複数の条状突起体を組み合わせて構成されたリブが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の駆動モータ。
  4. 前記リブの条状突起体で形成される枠内に防振用弾性部材が配置されていることを特徴とする請求項3に記載の駆動モータ。
  5. 前記フランジの前記ハウジングの第2の開口側に向いた面は、前記回転軸の径方向に沿った方向の外側となる部位に周縁弾性部材を有し、この周縁弾性部材は、前記ハウジングによる前記回転軸の略径方向に沿った方向からの押圧により圧縮される一方で前記回転軸の軸方向に沿った方向には圧縮される力が働かないように前記ハウジングの外周面に接していることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の駆動モータ。
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