JP2006025405A - 接続回路装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外部容量やスタブ等を用いることなく各電子部品のインピーダンスを等しくする、高効率で歪みの少ない接続回路装置を提供する。
【解決手段】 電極5に直接接続される第1接続端子15と、容量17を介して接続される第2接続端子16と、第2容量22を介して接続される第3接続端子21を、電極5に隣接して1つ乃至複数個配列する。第2接続端子16に誘導性を有する接地接続線18を接続し、接地接続線18と容量17によって形成した直列共振回路を高調波において共振させ、接地することで高調波において電極5を短絡させる。第3接続端子に誘導性を有して接地された誘導性接地接続線24を接続し、第2容量22と誘導性接地接続線24によって動作信号に対して整合回路を形成する。第1接続端子15には直流接続線26を介して直流回路27が接続されており、電子部品14に直流バイアスを供給する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、高周波で用いる電力増幅装置、例えば移動体通信機器に搭載される電力増幅回路に関し、特にインピーダンス整合を目的とした接続回路装置に関するものである。
近年、携帯電話等の移動体通信システムが広く用いられている。このような移動体通信システムに用いられる移動体通信機器においては、通信機器の小型化及び作動時間の長時間化の要求に対処するため、移動体通信機器の低消費電力化が重要な課題となっている。そのため、特に多くの電力を消費する電力増幅装置の低消費電力化が望まれている。また、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調信号に代表されるような信号処理技術が普及したことによって、歪みなく動作する電力増幅装置及び通信システムが必要となっている。
移動体通信機器に用いられる電力増幅装置には、FET(Field Effect Transistor)、HBT(Heterojunction Bipolar Transistor)、MOS(Metal Oxided Semiconductor)型トランジスタ、HEMT(High Electron Mobility Transistor)等のトランジスタが増幅器として用いられ、これらのトランジスタに直流電力を供給するバイアス回路、トランジスタの入出力インピーダンスを整合する整合回路等とともに電力増幅回路を形成している。
電力増幅回路に用いるトランジスタは、通常、高出力に対応するべく複数のトランジスタが並列に接続されているため、出力のインピーダンスが非常に低くなり、特に外部回路とインピーダンスを整合させる整合回路においては、インピーダンス変換比が大きいことに起因して出力整合回路周辺の電力損失が大きくなる傾向がある。このような損失を低減して電力増幅装置の高効率化を図る方法としては、トランジスタと出力整合回路の接続を複数の接続線を用いて行う方法や、パッケージ内部のトランジスタ直近でインピーダンスを変換して整合させる、いわゆる内部整合回路を用いる方法、或いは、高調波の波形を制御する、いわゆるF級動作を行うような電力増幅方式を用いるのが一般的である。
F級動作はB級動作の一種であり、増幅器であるトランジスタの電流と電圧の波形を制御し、無駄に消費する電力を低減することにより装置の高効率化を実現する技術である。一般的に増幅回路の高効率化(消費電力の低減)と低歪み化は相反するものであるため、高効率化を実現するF級動作は、低歪み化を実現する技術でもあると言える。具体的には、トランジスタ側から見た整合回路のインピーダンスを、動作信号である基本波の3倍、5倍、7倍等の奇数倍高調波を開放に、動作信号の2倍、4倍、6倍等の偶数倍高調波を短絡に見えるようにすることで実現されるが、波形制御の効果が電力増幅装置の効率に与える影響は高調波の周波数が高くなるほど小さくなるため、特に基本波の2倍波(第2高調波)を短絡させることを重視する。従って、通常は整合回路に第2高調波を制御する機能を付加して高効率、且つ低歪みの動作を実現する。
さらに、トランジスタの整合回路及びその周辺回路には、トランジスタに印加する直流バイアスと高周波信号を分離し、それぞれが干渉しないように別回路に導出する働きも求められる。通常、直流回路に直列インダクタを、高周波回路に直列容量を付加して実現する。
例えば特許文献1には、複数の接続線を用いてトランジスタと整合回路を接続するとともに、トランジスタの入出力直近でインピーダンス変換を行う内部整合回路と、第2高調波を直列共振させる集中定数回路とを設けることにより、回路を大型化することなく高効率な高周波増幅器を実現する方法が開示されている。
また、特許文献2には、トランジスタとMOS型コンデンサから成る高周波シヤント型内部整合回路において、トランジスタとコンデンサとを接続するワイヤを、トランジスタの入力側と出力側とで実質的に対称且つ同一長となるように配設して各トランジスタセルを均一に動作させることにより、トランジスタの特性を向上させる方法が開示されている。また、特許文献3には、特定の高調波が短絡するオープンスタブやショートスタブ、或いはインダクタンスと容量の直列共振回路等をトランジスタの出力端に並列接続する高出力増幅器が開示されている。
ここで、特許文献1に開示された構成を、特許文献2に開示されたような2倍波短絡回路に組み合わせた場合について説明する。図12は、インダクタンス及び容量から成る直列共振回路をトランジスタと外部回路(整合回路)との間に並列接続した高周波増幅器の部分平面図であり、図13は図12の矢印A方向から見た側面図、図14は高周波増幅器の回路図である。
Cu−W合金等の金属から成る接地導体1の上面には、半導体基板2及び外部基板3が所定の間隔を隔てて配置されている。半導体基板2上には、トランジスタ4、電極5及びトランジスタ4上に配置された複数の半導体素子6が搭載されており、外部基板3上には動作信号を整合する整合回路である外部回路7が搭載されている。8はトランジスタ4の電極5に隣接して設けられた接続端子であり、接続端子8と外部回路7とは複数(ここでは4本)の接続線9aにより電気的に接続されている。また、半導体基板2と外部基板3との間には外付け容量10が搭載されており、外付け容量10と外部回路7とは複数(ここでは3本)の接続線9bにより電気的に接続されている。なお、ここでは説明の便宜のためトランジスタ4の出力側の接続についてのみ記載している。
図14に示すように、外付け容量10は、その一端が接続線9bを介して外部回路7に並列に接続されており、他端は接地導体1に接地している。このとき、接続線9b及び外付け容量10から構成される並列回路11を、高周波増幅器が近似的なF級増幅器を構成するように、即ち、動作信号の第2高調波に共振するような接続線9b及び外付け容量10から成る共振回路(短絡回路)となるように各素子の定数を定めることにより、回路を小型化するとともに装置の高効率化及び低歪み化を実現することができ、さらにトランジスタ4の入力側についても出力側と対称に接続することにより、トランジスタ4の特性を向上させることができる。
しかしながら、この構成においては、並列回路11の接続点12とトランジスタ4との間に接続線9aが存在するため、この接続線9aにより高調波の位相が回ってしまい並列回路11の第2高調波に対する短絡効果が低くなるという問題があった。また、高周波の周波数が高くなるほど電力損失が大きくなる傾向があるため、第2高調波を制御する回路はトランジスタの直近に配置することが望ましい。しかし、図14の回路構成では並列回路11の接続点12とトランジスタ4との距離が接続線9aの挿入により大きくなるため、電力損失が大きくなってしまう。この接続線9aによる電力損失は、動作信号に留まらず第2高調波に対しても発生するため、並列回路11の第2高調波に対する短絡効果を弱めるという問題が生じる。
さらに、トランジスタを高周波動作させる回路ではトランジスタから整合回路を見たときのインピーダンスが重要であり、図12に示すように、複数の半導体素子6を並列動作させる際には各々の半導体素子6から見たインピーダンスが等しいことが望ましい。しかしながら、図12の構造では、トランジスタ4に接続された外部回路7の最もトランジスタ寄りの部分に第2高調波の短絡回路である並列回路11を接続しているが、所定の幅を有する外部回路7に間隔を隔てて複数の接続線9bを接続しているため、各半導体素子間で並列回路11までの電気長に差が生じることとなる。
一般に、並列接続された回路間の電気長の差は、波長に対し1/16程度であれば許容されるため、この電気長の差の16倍を超える波長を持つ高周波では短絡回路の効果が十分に得られないという問題があり、周波数がさらに数倍高くなる高調波制御回路においてはより一層大きな問題となる。また、特許文献1〜3の方法では、いずれも外部容量やスタブ等が必要となり、増幅装置の実装面積の増加やコスト増を招くこととなる。そして、これらの回路においては直流バイアスと高周波信号を分離する機能は付加されていないため、外部回路7に直流を遮断する直列容量と、高周波を遮断する直列インダクタを付加する必要がある。
特開平6−6152号公報 特開平5−267956号公報 特開2000−77957号公報
本発明は上記問題点に鑑み、外部容量やスタブ等を用いることなく各電子部品のインピーダンスを等しくする、高効率で歪みなく動作する接続回路装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、半導体基板と、該半導体基板上に搭載される電子部品と、該電子部品の電極に隣接して配置される複数の接続端子から成る接続端子群と、を備え、前記半導体基板外に配置した外部回路と前記電極との間を前記接続端子群を介して接続する接続回路装置において、前記接続端子群は、前記電極に直接接続される第1接続端子と、前記電極に容量を介して接続される第2接続端子とから成ることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記第2接続端子に、所定の高周波信号の周波数において誘導性を有する接続線を接続し、前記容量と前記第2接続端子に接続された接続線とによって直列共振回路を形成したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記直列共振回路の一端を接地したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記第1接続端子に、所定の高周波信号の周波数において誘導性を有する接続線を接続し、前記容量と前記第1接続端子に接続された接続線とによって並列共振回路を形成したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記並列共振回路を前記外部回路と接続したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記直列共振回路或いは前記並列共振回路の共振周波数が、前記高周波信号の周波数であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記電子部品及び前記電極は、前記直列共振回路或いは前記並列共振回路の共振周波数となる高周波信号の波長に対して16分の1以上の長さを有することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記電子部品は、複数の半導体素子を並列接続したものであり、前記接続端子群は、前記電極の長手方向の略全域に配置されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記半導体素子は、前記第2接続端子の個数と同数、或いは2倍の個数設けられており、前記半導体素子及び前記接続端子群を互いに平行に並べるとともに、各半導体素子と、それに対応する前記第2接続端子との最短距離が等しくなるように配置したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記高周波信号は、前記電子部品の動作周波数、及び該動作周波数の高調波であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記接続端子群は、前記電極に第2容量を介して接続される第3接続端子を含み、前記第3接続端子に前記外部回路を接続したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記電極に直流回路を接続したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記第1接続端子に、所定の高周波信号の周波数において誘導性を有する接続線を介して前記直流回路を接続したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記第3接続端子を、所定の高周波信号の周波数において誘導性を有する接続線を介して接地したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、前記電子部品はトランジスタであり、該装置をトランジスタの整合回路に用いたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の接続回路装置において、該装置は高出力増幅器であることを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、電子部品の電極と外部回路との間を接続する接続端子群を、電極に直接接続される第1接続端子と、電極に容量を介して接続される第2接続端子とにより構成したので、インダクタンス及び容量から成る並列回路を電子部品の直近に配置して電力損失を抑制することができ、外部容量やスタブ等を用いることなく高効率且つ低歪みな接続回路装置とすることができる。
また、本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の接続回路装置において、第2接続端子に接続線を接続し、容量と第2接続端子に接続された接続線とによって直列共振回路を形成したことにより、並列回路を共振させて所望の高調波を効率良く短絡させることができる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第2の構成の接続回路装置において、直列共振回路の一端を接地したことにより、短絡させた高調波を装置外部へ放出する。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第1乃至第3のいずれかの構成の接続回路装置において、第1接続端子に接続線を接続し、容量と第1接続端子に接続された接続線とによって並列共振回路を形成したことにより、所望の高調波に対してインピーダンス調整を行う際に動作信号の周波数におけるインピーダンスが変化せず、回路全体の再調整が不要となる。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第4の構成の接続回路装置において、並列共振回路を外部回路と接続したことにより、電子部品側から見た外部回路のインピーダンスが変化しない高効率且つ低歪みな接続回路装置とすることができる。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第2乃至第5のいずれかの構成の接続回路装置において、直列共振回路或いは並列共振回路の共振周波数を高周波信号の周波数としたことにより、所望の周波数の高周波を直列共振により短絡させ、或いは所望の周波数におけるインピーダンスを一定にすることができる。
また、本発明の第7の構成によれば、上記第2乃至第6のいずれかの構成の接続回路装置において、電子部品及び電極は、直列共振回路或いは並列共振回路の共振周波数となる高周波信号の波長に対して16分の1以上の長さを有することにより、高周波信号の波長が並列接続された回路間の電気長の差の16倍を超えず、共振回路の効果を十分に得ることができる。
また、本発明の第8の構成によれば、上記第1乃至第7のいずれかの構成の接続回路装置において、電子部品は複数の半導体素子を並列接続したものであり、接続端子群が電極の長手方向の略全域に配置されることにより、各接続端子から並列回路までの電気長が等しくなり、電子部品を構成する各半導体素子の高周波特性を均一にすることができる。
また、本発明の第9の構成によれば、上記第8の構成の接続回路装置において、半導体素子の個数を第2接続端子の個数と同数、或いは2倍の個数とし、半導体素子及び第2接続端子を平行に並べ、半導体素子と、対応する第2接続端子との最短距離が各半導体素子において等しくなるように配置したことにより、電極の長さに係わらず全ての半導体素子から見たインピーダンスが等しくなり、並列回路の短絡効果を妨げる要因がなくなる。
また、本発明の第10の構成によれば、上記第2乃至第9のいずれかの構成の接続回路装置において、高周波信号は、電子部品の動作周波数、及び該動作周波数の高調波であることにより、動作信号の2倍、4倍、6倍等の偶数倍高調波、特に基本波の2倍波(第2高調波)を短絡させることで実現されるF級動作を、電力を損失することなく行うことができる。
また、本発明の第11の構成によれば、上記第1乃至第10のいずれかの構成の接続回路装置において、さらに第2容量を介して電極に接続される第3接続端子を設け、該第3接続端子に外部回路を接続したことにより、装置を大型化することなく、電極と外部回路の間に第2容量を介在させて回路構成素子を増やすことができる。
また、本発明の第12の構成によれば、上記第11の構成の接続回路装置において、直流回路を電極に接続したことにより、外部回路と電子部品が直流で分離され、外部回路の直流特性の影響なく電子部品に直流バイアスを供給することができる。
また、本発明の第13の構成によれば、上記第12の構成の接続回路装置において、第1接続端子に、所定の高周波信号の周波数において誘導性を有する接続線を介して直流回路を接続したことにより、直流回路と電子部品は高周波で分離され、直流回路の高周波特性の影響なく電子部品に直流バイアスを供給することができる。
また、本発明の第14の構成によれば、上記第11乃至第13のいずれかの構成の接続回路装置において、第3接続端子を、所定の高周波信号の周波数において誘導性を有する接続線を介して接地したので、装置を大型化することなく、第2容量と外部回路の間に並列インダクタを介在させて回路構成素子を増やすことができる。また、一端が電子部品に接続され、他端が外部回路に接続されたインピーダンス変換回路が形成され、接続線の長さ、太さ、本数等を適宜設定することにより、電子部品のインピーダンス値を任意のインピーダンス値に変換することができる。
また、本発明の第15の構成によれば、上記第1乃至第14のいずれかの構成の接続回路装置において、電子部品がトランジスタであり、該装置をトランジスタの整合回路に用いたことにより、トランジスタ側から見た整合回路のインピーダンスを調整してトランジスタの特性を向上させることができる。
また、本発明の第16の構成によれば、上記第1乃至第15のいずれかの構成の接続回路装置において、該装置は高出力増幅器であることにより、回路を大型化することなく高効率且つ低歪みな高周波増幅器を実現する。
以下、本発明の接続回路装置を高周波増幅器の高周波短絡出力整合回路に適用した構成を図面を参照して説明する。図1は本発明の第1実施形態の接続回路装置を示す平面図、図2は第1実施形態の接続回路装置を矢印A方向から見た側面図、図3は接続回路装置の回路図である。従来例の図12、図13及び図14と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図1に示すように、配線板13上には接地導体1及び外部回路7が配置されており、接地導体1上には半導体基板2が配置されている。半導体基板2上には電子部品14及び電極5が隣接して配置され、電子部品14上には3個の半導体素子6が搭載されている。電子部品14は半導体素子6を3個並列接続して形成されており、各半導体素子6の電極(図示せず)の一端は電極5に接続されている。電子部品14から外部回路7までの電気長を揃えるためには、電極5は電子部品14とほぼ等しい長さに形成されることが望ましい。電子部品14と外部回路7とは、電極5に隣接して4箇所に設けられた第1接続端子15及び4本の接続線9aにより電気的に接続されている。
16は、容量17を1個ずつ備えた第2接続端子であり、各第1接続端子15間に1箇所ずつ計3箇所に配置されている。容量17の一端は電極5に接続されており、他端は第2接続端子16に接続されている。第1接続端子15及び第2接続端子16は、電極5に接続される際、電極5の長手方向のほぼ全域に渉って配置される。このとき、容量17及び第2接続端子16は、各半導体素子6に対し1個ずつ配置され、各半導体素子6と対応する容量17との距離が、全ての半導体素子6において等しく且つ最短となるようにする。なお、半導体素子6及び容量17の個数は接続回路装置の目的及び用途に応じて任意に設定される。
第2接続端子16は、接地接続線18により接地導体1に接地されている。接地接続線18は、電極5の長手方向と直交する方向、即ち接続線9aと平行に配置するのが好ましい。この構成により、半導体素子6、電極5、容量17、第2接続端子16、接地接続線18、及び接地導体1から成り、一端が半導体素子6に接続され、他端が接地された並列回路11が形成される。このとき、接地接続線18として接続回路装置の動作周波数において誘導性を有するものを用いることにより、並列回路11は容量17及び接地接続線18から成る直列共振回路を形成する。容量17の容量値、及び接地接続線18の長さ、太さ、本数、接地導体1からの高さ等を適宜設定することにより、短絡させたい高調波の周波数で並列回路11を共振させることができ、より微細な周波数調整や動作帯域調整を行うことが可能となる。
一方、電極5には第1接続端子15も接続されており、第1接続端子15は接続線9aにより外部回路7に接続されているため、半導体素子6、電極5、第1接続端子15、接続線9a、及び外部回路7から成り、一端が半導体素子6に接続された直列回路19が形成される。このとき、並列回路11の接地接続線18と同様に、接続線9aとして接続回路装置の動作周波数において誘導性を有するものを用いることにより、接続線9aが直列回路19を構成する一素子として働く。
外部回路7としては、特許文献1に記載のような集中定数回路を用いても良く、特許文献2に記載のような伝送線路を用いた回路としても良い。ここでは接続線9aは誘導性を有するように設定されるため、外部回路7は1つの容量を並列接続したような単純な回路構成であっても、インピーダンス整合回路を形成することができる。また、接地接続線18と同様に、接続線9aの長さ、太さ、本数、接地導体1からの高さ等を適宜設定することで、より微細な周波数調整や動作帯域調整を行うこともできる。
本実施形態によれば、電子部品14の直近に並列回路11が接続されており、容量17や第2接続端子16も並列回路12の一部を構成するため、電子部品14と並列回路11の間に介在するのは電極5のみである。また、電極5は電子部品14そのものと見なすことができる。従って、並列回路11は電子部品14に最適な高調波短絡回路となる。また、容量17及び第2接続端子16を電極5の長手方向のほぼ全域に渉って複数個備えたことにより、電極5の電気長に起因する回路間の位相差が特性に影響するような高周波においても、各々の並列回路11が各半導体素子6に適切に働き、各半導体素子6から見たインピーダンスにばらつきが発生しにくい。
特に本実施形態においては、容量17を1個の半導体素子6に対し1個ずつ配置し、全ての半導体素子6とそれに対応する容量17との距離が等しく且つ最短となるようにしたので、電極5の長さに係わらず全ての半導体素子6から見たインピーダンスが等しくなり、並列回路11の短絡効果を妨げる要因がなくなる。なお、第1接続端子15と第2接続端子16は交互に配置することが好ましいが、その場合は半導体素子6の間隔を第1接続端子15及び第2接続端子16の2倍以上の大きさにしておく必要がある。また、第1接続端子15を配置するスペースが確保できない場合は電極5の端部に接続してもよい。
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。図4は本発明の第2実施形態の接続回路装置を示す平面図であり、図5は第2実施形態の接続回路装置を図4の矢印A方向から見た側面図である。図1及び図2と共通する部分には同一の符号を付して説明は省略する。本実施形態においては、6個の半導体素子6及び3個の容量17が設けられており、各容量17は2個の半導体素子6に対し1個ずつ、各半導体素子6の中間に位置するように配置されている。また、ここでは外部回路7は外部基板3を介して接地導体1上に配置されている。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、各半導体素子6と対応する容量17との距離が、全ての半導体素子6において等しく且つ最短となっているため、全ての半導体素子6から見たインピーダンスが等しくなり、並列回路11の作用を妨げる要因を排除して高調波の短絡効果を一層高めることができる。なお、半導体素子6の個数は第1実施形態と同様に接続回路装置の目的及び用途に応じて任意に設定することができ、容量17も半導体素子6の個数の1/2だけ配置すればよい。
次に、本発明の第3実施形態について図面を参照して説明する。図6は本発明の第3実施形態の接続回路装置を示す平面図である。図1と共通する部分には同一の符号を付して説明は省略する。本実施形態においては、細長状の半導体素子6が1個設けられており、2個の容量17は電極5の長手方向に対し不均等に配置されている。このように、容量17が電極5の長手方向に対し均等に配置されておらず、また半導体素子が1個の場合であっても、電極5の長手方向において高周波の位相が不均一になることによる並列回路11の短絡効果の低下を防止する効果が認められる。また、本実施形態のように容量17を電極5の長手方向に幅を持って配置することにより、その効果を一層を高めることができる。
半導体素子6がトランジスタのような能動素子である場合、半導体素子6から見たインピーダンスが半導体素子6の動作に大きく影響する。本発明をトランジスタの入力整合回路、或いは出力整合回路に用いた場合、各々のトランジスタから見たインピーダンスを等しくすることができ、高周波特性が飛躍的に向上する。
また、本発明は、第2高調波を制御する回路の場合は、電極5の長さが第2高調波の1/16波長、即ち動作信号の1/32波長以上となるような周波数又は構造において特に効果がある。この効果が現れる電極5の長さについては、例えば4倍波を制御する回路では4倍波の1/16、即ち動作信号の1/64波長以上というように、制御される高調波の周波数に応じて変動するのはもちろんである。
次に、本発明を高調波開放回路に用いた場合について説明する。図7は本発明の第4実施形態の接続回路装置を示す平面図であり、図8は第4実施形態の接続回路装置の回路図である。図1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。特定の高調波を電子部品14から見て開放にする装置は、図7に示すように、第2接続端子16も接続線9bを用いて第1接続端子15と同様に外部回路7に接続されている。
これにより、図8に示すように接続線9aと容量17から成る並列共振回路20が形成される。このとき、接続線9bの誘導性が強すぎると容量17の効果を打ち消してしまうため、接続線9bは接続線9aに対して長さを短くするか、或いは本数を増やす必要がある。さらに、容量17の容量値、及び接続線9aの長さ、太さ、本数、接地導体1からの高さ等を適宜設定することにより、特定の周波数において並列共振する並列共振回路が形成され、電子部品14から見て開放となる回路が構成できる。
次に、本発明を内部整合回路に用いた場合について説明する。図9は本発明の第5実施形態の接続回路装置を示す平面図であり、図10は第5実施形態の接続回路装置の回路図である。図1と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。21は、第2容量22を備えた第3接続端子である。第2容量22の一端は電極5に接続されており、他端は第3接続端子21に接続されている。第2容量22は電極5に接続される際、電極5の長手方向に対して幅を持って配置される。第2容量22及び第3接続端子の個数は接続回路装置の目的及び用途に応じて任意に設定される。
第3接続端子21は、動作周波数において誘導性を有する誘導性接地接続線24によって接地導体1に接地されている。誘導性接地接続線24は、電極5の長手方向と直交する方向に配置するのが好ましい。そして、第3接続端子21は高周波接続線23によって外部回路7に接続されている。
この構成により、半導体素子6、電極5、第2容量22、第3接続端子21、誘導性接地接続線24、接地導体1、及び高周波接続線23から成り、一端が半導体素子6に接続され、他端が外部回路7に接続されたインピーダンス変換回路25が形成される。このとき、第2容量22の容量値、及び誘導性接地接続線24の長さ、太さ、本数、接地導体1からの高さ等を適宜設定することにより、半導体素子6のインピーダンス値を任意のインピーダンス値に変換して外部回路7に接続する、いわゆる内部整合回路を形成することができる。また、第2容量22が直流を遮断する回路構成となるため、半導体素子6に印加した直流バイアスが外部回路7に導出することがない。
一方、電極5には第1接続端子15も接続されており、第1接続端子15は直流接続線26により直流回路27に接続されているため、半導体素子6、電極5、第1接続端子15、直流接続線26、及び直流回路27から成り、一端が半導体素子6に接続され、他端が直流回路27に接続された直流バイアス回路が形成される。このとき、直流接続線26として接続回路装置の動作周波数において誘導性を有するものを用いることにより高周波信号を遮断する効果が得られ、半導体素子6からの高周波信号が直流回路27に導出することがない。
直流接続線26は、接続する点に対して高いインピーダンスであるほど高周波信号の遮断効果が得られる。増幅器の出力整合回路のように、デバイス側の低いインピーダンスを出力側の高いインピーダンスに変換する構成の場合、最も低いインピーダンスであるデバイスの直近に接続するのが好ましい。本発明において第1接続端子15は最もインピーダンスが低い部分であり、直流接続線26による高周波信号の遮断効果が最も高まる。
本実施形態によれば、電子部品14の直近にインピーダンス変換回路25が接続されており、電子部品14とインピーダンス変換回路25の間に介在するのは電極5のみである。また、電極5は電子部品14そのものと見なすことができる。従って、インピーダンス変換回路25は電子部品14に最適な内部整合回路となる。また、第2容量22及び第3接続端子21を電極5の長手方向に幅を持って配置したことにより、電極5の電気長に起因する回路間の位相差が特性に影響するような高周波においても、各々のインピーダンス変換回路25が各半導体素子6に適切に働き、各半導体素子6から見たインピーダンスにばらつきが発生しにくい。また、並列回路11を第1の実施形態と同様の構成としたので、電子部品14に最適な、高調波短絡回路を備えた小型の高周波整合回路となる。
そして、外部回路7は第1実施形態と同様に整合回路でも良い。例えば、高周波接続線23が誘導性を有するように構成し、容量を並列接続したような特性を持つ外部回路7を接続した場合、インピーダンス変換回路25と合わせて多段のインピーダンス変換回路となり、広帯域や低損失の整合回路とすることができる。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明を5GHzで動作する半導体電力増幅器の2倍波短絡出力整合回路に適用した実施例について具体的に説明する。図11は本実施例の接続回路装置の構成を示す平面図である。なお、本実施例の回路構成は図3に示した第1実施形態の構成と同様である。図11において、半導体素子6には高周波特性の良いHBT(ヘテロジャンクションバイポーラトランジスタ)を用い、電子部品14はHBTを90μmピッチで8個等間隔に並列接続したパワーHBTを用いた。電極5はHBTのコレクタ電極を接続した金配線であり、長さは約800μmである。容量17にはMIM(Metal Insulator Metal)容量を用い、1個当たりの容量値を0.25pFとして8個のHBTに対し4個接続した。第1接続端子15及び第2接続端子16として金製のボンディングパッドを80μm角の大きさで形成した。半導体基板2には厚さ100μmのGaAs基板を用い、パワーHBT及びコレクタ電極、MIM容量、ボンディングパッドは、全てGaAs基板上に半導体製造プロセスを用いて製造した。
そして、熱抵抗と接地インダクタンスを低減する目的で接地導体1を厚さ1mmのCuで形成し、配線板13は用いず、一般的なプリント配線板として用いられる厚さ0.3mmのガラスエポキシ基板を用いて外部基板3を形成した。外部基板3上には通常のプリント配線板の製造プロセスにしたがって外部回路7を形成した。半導体基板2は熱硬化型の銀エポキシ接着剤を用いて接地導体1に接着した。接地接続線18及び接続線9aは、一般的に用いられるφ25μmの金ワイヤを用いた。
そして、接地接続線18を用いて第2接続端子16と接地導体1を、或いは接続線9aを用いて第1接続端子15と外部回路7をワイヤボンディングプロセスで接続して並列回路11を形成した。このとき、電子部品14に最適な高調波短絡回路を形成するためには、第2接続端子16の浮遊容量や、電極5の電気長も考慮した方がより望ましい。本実施例では接地接続線18の長さを500μmとすることで、10GHzで共振する並列回路11が形成できた。共振周波数は、2ポートのsパラメータを測定し、s21に発生する減衰極の周波数で判定した。
また、ここでは外部回路7として0.5pFのチップ容量を並列接続した。このとき、接続線9aの長さを2mmにし、本数を5本にすることで電子部品14の出力インピーダンスである6Ωに整合した。尚、電子部品14の特性が異なる場合、チップ容量値と接続線9aの長さ及び本数を調整して出力インピーダンスを調整した。以上の構成によって、動作信号の2倍高調波である10GHzで短絡する回路が電子部品14の直近に接続され、且つ、外付け部品の増加を最小限に抑えたパワーHBTが形成でき、高効率且つ低歪みの動作が可能となった。
尚、浮遊容量が比較的大きいトランジスタなどでは2倍の周波数より少しずらした方が良い特性を示すこともあるため、使用する電子部品14によって容量17及び接地接続線18は適宜最適となる組み合わせに調整するのが望ましい。本実施例では、接地接続線18の長さを短くし、並列回路11の共振周波数を11GHzに設定したときに最も良い特性を示す場合もあった。更には、容量17の容量値を2倍の0.5pFに設定し、接地接続線18の長さを半分の500μmとした構成では、並列回路11の共振帯域幅が広がって、より広帯域で2倍波短絡効果が得られた。更には、入力側整合回路にも本発明を用いることによって、2倍波短絡の効果を増強することができた。
本発明を5GHzで動作する半導体電力増幅器の2倍波短絡出力内部整合回路に適用した実施例について説明する。本実施例の回路構成は図9及び図10に示した第5実施形態の構成と同様である。なお、本実施例において該装置を構成する半導体基板2、電極5、第1接続端子15及び第2接続端子16の材質及び構成、並びにパワーHBT、コレクタ電極、MIM容量、ボンディングパッド等の製造プロセスについては先に示した実施例1に準じているため説明を省略する。
図9において、半導体素子6にはHBTを用い、電子部品14はHBTを200μmピッチで3個等間隔に並列接続したパワーHBTを用いた。容量17及び第2容量22にはMIM容量を用い、容量17は1個当たりの容量値を0.5pFとして3個のHBTに対し2個接続した。第3接続端子21は2個の第2容量22を繋ぐように幅80μm、長さ400μmの長方形とした。
そして、一般的なプリント配線板として用いられる厚さ0.3mmのガラスエポキシ基板を用いて配線板13を形成した。配線板13上には通常のプリント配線板の製造プロセスにしたがって接地導体1、外部回路7及び直流回路27を形成した。半導体基板2は熱硬化型の銀エポキシ接着剤を用いて接地導体1に接着した。接続線は全て、実施例1と同様にφ25μmの金ワイヤを用いた。
そして、接地接続線18を用いて第2接続端子16と接地導体1を、或いは高周波接続線23を用いて第3接続端子21と外部回路7を、さらには誘導性接地接続線24を用いて接地導体1をワイヤボンディングプロセスで接続した。このとき、電子部品14に最適な高調波短絡回路を形成するためには、第2接続端子16の浮遊容量や、電極5の電気長も考慮した方がより望ましい。本実施例では接地接続線18の長さを900μmとすることにより10GHzで共振する並列回路11が形成できた。共振周波数は、2ポートのsパラメータを測定し、s21に発生する減衰極の周波数で判定した。
インピーダンス変換回路25は、動作周波数である5GHzにおいて、電子部品14のインピーダンスである6Ωを一般的な計測器インピーダンスである50Ωに変換させる値に最適化した。本実施例では、第2容量22の値は1.95pF、誘導性接地接続線24は長さ2mm、本数は2本とした。尚、電子部品14の特性が異なる場合、第2容量22の値と誘導性接地接続線24の長さ及び本数を調整してインピーダンスを調整した。
また、直流接続線26は、電子部品14のインピーダンスである6Ωに対して十分高いインピーダンスに見えるよう最適化し、長さ2.5mm、本数は1本として直流回路27に接続した。直流回路27としては、電子部品14を動作させるための直流バイアス回路を接続している。そして、外部回路7として50Ωの特性インピーダンスを持つ伝送線路を接続した。以上の構成によって、動作信号の2倍高調波である10GHzで短絡する回路が電子部品14の直近に接続され、且つ、動作周波数の5GHzでは整合された小型のパワーHBTが形成でき、高効率且つ低歪みの動作が可能となった。
尚、実施例1と同様に、使用する電子部品14によって容量17及び接地接続線18は適宜最適となる組み合わせに調整するのが望ましく、本実施例では、接地接続線18の長さを短くし、並列回路11の共振周波数を11GHzに設定したときに最も良い特性を示す場合もあった。更には、容量17の値を0.5pFから2倍の1pFに設定し、接地接続線18の長さを半分の450μmとした構成では、並列回路11の共振帯域幅が広がって、より広帯域で2倍波短絡効果が得られた。更には、入力側整合回路にも本発明を用いることによって、2倍波短絡の効果を増強することができた。
本発明は、半導体基板と、該半導体基板上に搭載される電子部品と、該電子部品の電極に隣接して配置される複数の接続端子から成る接続端子群と、を備え、半導体基板外に配置した外部回路と電極との間を接続端子群を介して接続する接続回路装置において、接続端子群は、電極に直接接続される第1接続端子と、電極に容量を介して接続される第2接続端子とから成ることを特徴とする。
これにより、インダクタンス及び容量から成る並列回路を電子部品の直近に配置することができ、接続回路装置の電力損失を抑制して高効率化及び低歪み化を図ることができる。また、外部容量やスタブ等を別途用いる必要がないため、接続回路装置の構造の簡素化、低コスト化にも貢献する。
また、容量と第2接続端子に接続された接続線とによって直列共振回路を形成し、或いは容量と第1接続端子に接続された接続線とによって並列共振回路を形成することにより、所望の高調波に対して高効率且つ簡便にインピーダンス調整を行うことが可能となる。
また、電子部品及び電極の長さを、直列共振回路或いは並列共振回路の共振周波数となる高周波信号の波長に対して16分の1以上とすることにより、共振効果を十分に得ることができる。
また、複数の半導体素子を並列接続して電子部品を形成し、接続端子群を電極の長手方向の略全域に配置することにより、各接続端子から並列回路までの電気長が等しくなり、電子部品を構成する各半導体素子の高周波特性を均一にすることができる。さらに、半導体素子の個数を第2接続端子と同数、或いは2倍とし、半導体素子と、対応する第2接続端子との最短距離が各半導体素子において等しくなるように配置したことにより、電極の長さに係わらず全ての半導体素子から見たインピーダンスが等しくなり、並列回路の短絡効果を妨げる要因を効果的に排除可能となる。
また、電子部品の動作周波数、及び該動作周波数の高調波を高周波信号の周波数としたことにより、動作信号の2倍、4倍、6倍等の偶数倍高調波、特に基本波の2倍波(第2高調波)を短絡させることで実現されるF級動作を、電力を損失することなく行うことができる。
また、第2容量を介して電極に接続される第3接続端子を設け、第3接続端子に外部回路を接続したことにより、電極と外部回路の間に第2容量を介在させて回路構成素子を増やすことができ、装置の小型化、コンパクト化に寄与する。また、所定の高周波信号の周波数において誘導性を有する接続線を介して直流回路を電極に接続すれば、外部回路の直流特性や直流回路の高周波特性の影響なく電子部品に直流バイアスを供給することができる。さらに、誘導性接続線を介して第3接続端子を接地すれば、電子部品のインピーダンス値を任意の値に変換するインピーダンス変換回路を形成することができる。
また、電子部品をトランジスタとし、接続回路装置をトランジスタの整合回路として用いることにより、トランジスタ側から見た整合回路のインピーダンスを調整してトランジスタの特性を向上させることができる。さらに、本発明の接続回路装置を高出力増幅器として用いることにより、任意の波長の高周波に対し高効率且つ低歪みな増幅が可能な高周波増幅器を回路の大型化、高コスト化を招くことなく実現する。
は、本発明の第1実施形態の接続回路装置を示す平面図である。 は、第1実施形態の接続回路装置の側面図である。 は、第1実施形態の接続回路装置の回路図である。 は、本発明の第2実施形態の接続回路装置を示す平面図である。 は、第2実施形態の接続回路装置の側面図である。 は、本発明の第3実施形態の接続回路装置を示す平面図である。 は、本発明の第4実施形態の接続回路装置を示す平面図である。 は、第4実施形態の接続回路装置の回路図である。 は、本発明の第5実施形態の接続回路装置を示す平面図である。 は、第5実施形態の接続回路装置の回路図である。 は、本発明の接続回路装置を2倍波短絡出力整合回路に適用した第1実施例の構成を示す平面図である。 は、従来の高周波増幅器の部分平面図である。 は、従来の高周波増幅器の側面図である。 は、従来の高周波増幅器の回路図である。
符号の説明
1 接地導体
2 半導体基板
3 外部基板
4 トランジスタ
5 電極
6 半導体素子
7 外部回路
8 接続端子
9a、9b 接続線
10 外付け容量
11 並列回路
14 電子部品
15 第1接続端子
16 第2接続端子
17 容量
18 接地接続線
19 直列回路
20 並列共振回路
21 第3接続端子
22 第2容量
23 高周波接続線
24 誘導性接地接続線
25 インピーダンス変換回路
26 直流接続線
27 直流回路

Claims (16)

  1. 半導体基板と、該半導体基板上に搭載される電子部品と、該電子部品の電極に隣接して配置される複数の接続端子から成る接続端子群と、を備え、
    前記半導体基板外に配置した外部回路と前記電極との間を前記接続端子群を介して接続する接続回路装置において、
    前記接続端子群は、前記電極に直接接続される第1接続端子と、前記電極に容量を介して接続される第2接続端子とから成ることを特徴とする接続回路装置。
  2. 前記第2接続端子に、所定の高周波信号の周波数において誘導性を有する接続線を接続し、前記容量と前記第2接続端子に接続された接続線とによって直列共振回路を形成したことを特徴とする請求項1に記載の接続回路装置。
  3. 前記直列共振回路の一端を接地したことを特徴とする請求項2に記載の接続回路装置。
  4. 前記第1接続端子に、所定の高周波信号の周波数において誘導性を有する接続線を接続し、前記容量と前記第1接続端子に接続された接続線とによって並列共振回路を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の接続回路装置。
  5. 前記並列共振回路を前記外部回路と接続したことを特徴とする請求項4に記載の接続回路装置。
  6. 前記直列共振回路或いは前記並列共振回路の共振周波数が、前記高周波信号の周波数であることを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載の接続回路装置。
  7. 前記電子部品及び前記電極は、前記直列共振回路或いは前記並列共振回路の共振周波数となる高周波信号の波長に対して16分の1以上の長さを有することを特徴とする請求項2〜請求項6のいずれかに記載の接続回路装置。
  8. 前記電子部品は、複数の半導体素子を並列接続したものであり、前記接続端子群は、前記電極の長手方向の略全域に配置されることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の接続回路装置。
  9. 前記半導体素子は、前記第2接続端子の個数と同数、或いは2倍の個数設けられており、前記半導体素子及び前記接続端子群を互いに平行に並べるとともに、各半導体素子と、それに対応する前記第2接続端子との最短距離が等しくなるように配置したことを特徴とする請求項8に記載の接続回路装置。
  10. 前記高周波信号は、前記電子部品の動作周波数、及び該動作周波数の高調波であることを特徴とする請求項2〜請求項9のいずれかに記載の接続回路装置。
  11. 前記接続端子群は、前記電極に第2容量を介して接続される第3接続端子を含み、前記第3接続端子に前記外部回路を接続したことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の接続回路装置。
  12. 前記電極に直流回路を接続したことを特徴とする請求項11に記載の接続回路装置。
  13. 前記第1接続端子に、所定の高周波信号の周波数において誘導性を有する接続線を介して前記直流回路を接続したことを特徴とする請求項12に記載の接続回路装置。
  14. 前記第3接続端子を、所定の高周波信号の周波数において誘導性を有する接続線を介して接地したことを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載の接続回路装置。
  15. 前記電子部品はトランジスタであり、該装置をトランジスタの整合回路に用いたことを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の接続回路装置。
  16. 該装置は高出力増幅器であることを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれかに記載の接続回路装置。
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