JP2006024268A - 光ピックアップ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 部品点数を少なくしながら記録および再生時における光量ロスを最小限にすることができる光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】 光ピックアップ装置の回折格子3の格子定数を全体に亙って一定とし、L/Gデューティ(%)=L/(L+G)×100により定義される、ランドLとグルーブGとの、L/Gデューティと称するデューティ比率を、回折格子の格子溝に直交する方向に沿って連続的に変化させ、前記回折格子の中央部においてL/Gデューティを50%に近くし、回折格子3の外縁部において100%に近くする。
【選択図】 図2
【解決手段】 光ピックアップ装置の回折格子3の格子定数を全体に亙って一定とし、L/Gデューティ(%)=L/(L+G)×100により定義される、ランドLとグルーブGとの、L/Gデューティと称するデューティ比率を、回折格子の格子溝に直交する方向に沿って連続的に変化させ、前記回折格子の中央部においてL/Gデューティを50%に近くし、回折格子3の外縁部において100%に近くする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、光ディスク等の情報記録媒体に対して半導体レーザの光を照射し、これにより該情報記録媒体の記録面に情報を記録し、または該情報記録媒体の記録面に書き込まれた情報を再生する光ピックアップ装置に関する。
近年、情報記録の分野においては、光学情報記録方式に関する研究が各所で進められている。この光学情報記録方式は、非接触で記録再生が行なえること、再生専用型や追記型、書き換え可能型のそれぞれのメモリ形態に対応できること等の、数々の利点を有している。これにより、安価な大容量メディアを実現し得るものとして、産業用から民生用まで幅広い用途が考えられている。
これら光ディスク装置の最近の流れとしては、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの、既に業界標準となった12cm径のディスクにおいて、次の3つの方向で盛んに研究開発が行なわれている。第1は、単位面積あたりの情報記録容量を増やす方向(高密度化)、第2は、これらの業界標準となったディスクにおいて、倍速記録などのように情報書き込み速度を高める方向(高転送レート化)、第3は、モバイル用途を指向し、情報記録量を減らさずにディスク、およびディスク再生装置の大きさを小さくする方向である。
これらの内、単位面積当たりの情報記憶容量を増やすための方策として、Blu−rayディスク(以下、BDと称す)に代表される、青紫色半導体レーザ等の短波長光源を用い、開口数が0.8以上の対物レンズを用いて集光スポット径を小さくした光ピックアップの研究開発が盛んに行われている。これらによると、従来のCDやDVDに比べ波長が短く、開口数が大きいためにスポットサイズを小さくできる。しかし、ビーム整形、光路変換、集光などに用いられる光学素子の数が多くなるため、光ピックアップのサイズが、従来のCDやDVDなどの記録再生に用いられる光ピックアップに比して大きくなる。
そのため、特に今後のモバイル用途への展開を考える場合には、小型化への技術開発が必須である。ピックアップ小型化を行なう為の方向性としては一つ当たりの光学部品のサイズを極限まで削減する方向の他に、2つ以上の光学部品の性能を一つの部品に集約する方向が考えられる。特に後者についての要素開発は、サイズ削減効果の他に、コスト削減も得られる場合があるため、次に挙げるような幾つかの提案がなされている。
まず、図15に示す、特許文献1(特開昭62−18502号公報)に記載されている光ピックアップ装置においては、中心部での光強度が大きく、周辺部での光強度が小さくなる光強度分布を有する半導体レーザ1を用いる。この半導体レーザ1に対して所定距離を置いて、少なくとも一面に同心円状のブレーズ型回折格子が形成されたグレーティングレンズ22(以下、GLと称す)を配置している。そして、GL22の溝深さを中央部で浅く、周辺部で深くしている。
このものにおいては、半導体レーザ1から出射した光がGL22の+1次回折光として平行化され、対物レンズ7によって光ディスク上に集光する。GL22で発生する+1次回折光の中央部の回折効率を、周辺部よりも低くすることにより、光源から出射されるガウス型ビームの、ビーム強度の平坦化を図ることができる。これにより、対物レンズ7での集光特性に優れた強度分布とする事ができる。
また、図16に示す、特許文献2(特開平7−262594号公報)に記載されている光ピックアップ装置においては、半導体レーザ1から出射した光のうち、所望強度以上の光を除去することを目的としたホログラム光学素子15を、半導体レーザ1から対物レンズ7に至る光路中に配置している。この構成によると、往路においては半導体レーザ1から出射されるガウス型ビームが、ホログラム光学素子15を通ることでビーム強度が平坦化され、対物レンズ7での集光特性を向上させることができる。更に、復路においては光ディスク8からの復路光を同じホログラム光学素子15で回折し、モニタ用の受光素子に照射することで、RF信号、およびサーボ信号を検出することができる。
特開昭62−18502号公報
特開平7−262594号公報
特許文献1に開示された構成では、ガウス型強度分布を有する半導体レーザ1からの出射光をGL22に通すことで光強度分布の平坦化を図り、対物レンズ7での集光特性を改善する事が可能である。しかしながら、この手法ではGL22で発生する+1次回折光以外の光(0次、−1次光など)は対物レンズでの集光に利用されず、結果として光強度分布の平坦化を行った分だけ光結合効率が低下することになる。
また、特許文献2に開示された構成では、半導体レーザ1からの出射光の内、所望強度以上の光を回折除去することで、特許文献1に開示されたものと同様に対物レンズ7での集光特性を改善することができる。また、復路光を同じホログラム光学素子15で回折して、回折光をモニタすることでRF信号、およびサーボ信号を検出する事ができる。しかし、ホログラム光学素子15が往路および復路の両方に作用するため、サーボ信号として用いられる光量は結果的に低下することになる。
青紫色半導体レーザの発光特性は、現状においてDVDやCD等に用いられる赤色や赤外半導体レーザなどに比べて、発光効率の点で未だ充分であるとは言ない。今後の光ディスクの多層化や倍速記録などを見据えた場合には、記録および再生時における光量ロスは極力抑える必要がある。
したがって、この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、部品点数を少なくしながら記録および再生時における光量ロスを最小限にすることができる光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
この発明に基づいた光ピックアップ装置のある局面に従えば、半導体レーザからの光を回折格子および光分岐素子を介して対物レンズに導き、上記対物レンズにより光ディスク上に集光させ、上記光ディスクからの反射光を上記対物レンズ、上記光分岐素子を介して受光素子に結合することで上記光ディスク上の記録信号、およびサーボ信号光の読み取りを行なう光ピックアップ装置であって、上記回折格子の格子定数は全体に亙って一定であり、ランド(L)とグルーブ(G)との、デューティ比率(L/Gデューティ)が、上記回折格子の格子溝に直交する方向の中央部から、上記回折格子の格子溝に直交する方向に沿い上記回折格子の外縁部に向かって、連続的に変化している。
上記光ピックアップ装置において好ましくは、上記L/Gデューティは、L/Gデューティ(%)=L/(L+G)×100により定義され、上記L/Gデューティは、上記回折格子の中央部において50%に近く、上記回折格子の格子溝に直交する方向の外縁部に向かってランド比率が増加する場合には外縁部において100%に近づき、上記回折格子の格子溝に直交する方向の外縁部に向かってグルーブ比率が増加する場合には外縁部において0%に近づくようにされている。
上記光ピックアップ装置においてさらに好ましくは、上記半導体レーザは、出射する光の偏光面が上記回折格子の格子溝方向に垂直となるように配置されている。
この発明に基づいた光ピックアップ装置の他の局面に従えば、半導体レーザからの光を回折格子および光分岐素子を介して対物レンズに導き、上記対物レンズにより光ディスク上に集光させ、上記光ディスクからの反射光を上記対物レンズ、上記光分岐素子を介して受光素子に結合することで上記光ディスク上の記録信号、およびサーボ信号光の読み取りを行なう光ピックアップ装置であって、上記回折格子の格子定数は全体に亙って一定であり、ランド(L)とグルーブ(G)との、デューティ比率(L/Gデューティ)が、上記回折格子の格子溝に平行な方向の中央部から、上記回折格子の格子溝に平行な方向に沿い上記回折格子の外縁部に向かって連続的に変化している。
上記光ピックアップ装置において好ましくは、上記L/Gデューティは、L/Gデューティ(%)=L/(L+G)×100により定義され、上記L/Gデューティは、上記回折格子の中央部において50%に近く、上記回折格子の格子溝に平行な方向の外縁部に向かってランド比率が増加する場合には外縁部において100%に近づき、上記回折格子の格子溝に平行な方向の外縁部に向かって、グルーブ比率が増加する場合には外縁部において0%に近づくようにされている。
上記光ピックアップ装置においてさらに好ましくは、上記半導体レーザは、出射する光の偏光面が上記回折格子の格子溝方向に平行となるように配置されている。
上記光ピックアップ装置においてさらに好ましくは、上記回折格子はランドおよびグルーブの幅が、中央部から外縁部に向かって線形に変化する。
上記光ピックアップ装置においてさらに好ましくは、上記回折格子は、回折素子の入射面または出射面に設けられたものであり、上記回折格子によりトラッキングサーボに用いる回折光の生成を行なう。
上記光ピックアップ装置においてさらに好ましくは、上記回折格子は、上記半導体レーザから上記光分岐素子に至る光路内に配置されている。
上記光ピックアップ装置においてさらに好ましくは、上記回折格子は、L/Gデューティを変化させる方向における回折領域幅Dと、回折格子位置における上記半導体レーザからの光の有効径φgrとが、0.6≦D/φgr≦1の関係式を満たす。
上記光ピックアップ装置においてさらに好ましくは、上記回折格子は、中心部分の±1次光の回折効率δcと、有効光束全体の±1次光の回折効率δとが、1.8≦δc/δ≦2の関係式を満たす。
本発明に係る光ピックアップ装置によると、部品点数を少なくしながら記録および再生時における光量ロスを最小限にすることができる。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1における光ピックアップ装置について、図1から図7を参照して説明する。なお、図1は、本実施の形態における光ピックアップ装置の光学系を示し、コリメートレンズと光分岐素子との間に回折格子が配置された光学系の例を示す説明図である。図2(a)は、回折格子の格子パターンおよび光源からの光の有効光束径を示す図であり、(b)および(c)はその一部を拡大した拡大図である。図3は、回折格子のL/Gデューティに対する回折効率のシミュレーション計算を示すグラフである。図4は、回折格子のY方向(光ディスクのトラック方向)変位に対する回折効率の値を示すグラフである。図5は、回折格子の回折振幅に対する出射光の強度プロファイルの変化を示すグラフである。図6は光ピックアップ装置において半導体レーザからの出射光束を強度補正回折格子に通した前後における0次回折光のY方向変位に対する強度分布を示すグラフである。図7は、回折格子の格子領域のY方向(トラック方向)の幅によるRim強度の変化を示すグラフである。
以下、実施の形態1における光ピックアップ装置について、図1から図7を参照して説明する。なお、図1は、本実施の形態における光ピックアップ装置の光学系を示し、コリメートレンズと光分岐素子との間に回折格子が配置された光学系の例を示す説明図である。図2(a)は、回折格子の格子パターンおよび光源からの光の有効光束径を示す図であり、(b)および(c)はその一部を拡大した拡大図である。図3は、回折格子のL/Gデューティに対する回折効率のシミュレーション計算を示すグラフである。図4は、回折格子のY方向(光ディスクのトラック方向)変位に対する回折効率の値を示すグラフである。図5は、回折格子の回折振幅に対する出射光の強度プロファイルの変化を示すグラフである。図6は光ピックアップ装置において半導体レーザからの出射光束を強度補正回折格子に通した前後における0次回折光のY方向変位に対する強度分布を示すグラフである。図7は、回折格子の格子領域のY方向(トラック方向)の幅によるRim強度の変化を示すグラフである。
図1に示すように、半導体レーザ1から出射した光はコリメートレンズ2により有効光束径φeff(本実施の形態では2mmとする)の光に平行光束化される。その後、回折格子3、および光分岐素子4を介した後に、2枚のレンズで構成される球面収差補償素子5により有効光束径をm倍に拡大される。本実施の形態では、m=1.5としているため、球面収差補償素子5を通った光の有効光束径はφeff・m=3mmとなる。さらに、反射ミラー6で光路を変えられた後、2枚組の対物レンズ7に導かれ、光ディスク8上に集光する。
光ディスク8からの反射光は、対物レンズ7を介した後に入射光と逆の光路を辿って光分岐素子4で反射された後、集光レンズ9、および円筒レンズ10を介して非点収差を与えられる。そして、受光素子11により光ディスク上の記録信号、非点収差法を利用したフォーカスサーボ信号、および往路において回折格子3で生成した±1次回折光を利用したトラッキングサーボ信号が検出される。
なお、回折格子3は回折素子の光源側の面に設けられるものとして描かれているが、これに限定されるものではなく、光分岐素子4の側に設けられるものであっても良い。また、対物レンズ7として、図1では2枚組レンズを用いているが、係る目的を達成する手段として、2枚組の対物レンズに替えて単レンズを用いてもよい。さらに、球面収差補償素子5はカバーガラス厚み誤差に起因する球面収差を補正することを目的としており、係る目的を達成する手段として、液晶駆動素子を用いてもよい。
本実施の形態では、コリメートレンズ2から光分岐素子4に至る光路中に所定パターンを有する回折格子3を設けている。この回折格子3においては、図2に示すように、グレーティング溝がX方向(トラッキング方向)に対して平行である。また、関係式L/Gデューティ(%)=L/(L+G)×100により定義されるランド(L)とグルーブ(G)のデューティ比率である、L/Gデューティは、Y方向(トラック方向)に沿って線形に変化している。回折格子3の中央部では50%に近く外縁部に向かってランドの比率が増加するにしたがって100%に近くなる。このとき、L/Gデューティは、回折格子3の中央部を中心軸として線対称となるように、外縁部に向かってランドの比率が増加する。本実施の形態では、外縁部に向かってランドの比率が増加するようにしているが、外縁部に向かってグルーブの比率が増加するようにしてもよい。この場合には、L/Gデューティは外縁部で0%に近くなる。
また、半導体レーザ1は、光の偏光面が回折格子3の溝方向に対して直交する向きとなるように配置する。なお、本実施の形態の回折格子3においては、回折格子3上のピッチ間隔を24μmとして、光ディスク8におけるメイン−サブスポット間隔を20μmとしている。
このようにL/Gデューティが変化したときの0次回折光、および±1次回折光の回折効率の変動を光学シミュレーションによって求めた結果を図3に示す。0次回折効率はL/Gデューティが50%で最小となり、逆に、±1次回折効率は最大となる。なお、回折光の計算において実際には±2次回折光などの高次の回折光も発生するが、ここでは便宜上、高次の回折光は無視し、0次光と±1次光のトータルで光量を規格化して考えている。なお、シミュレーションにおいては、波動光学に基づく光学シミュレーションソフトを用い、計算に用いた各光学パラメータは次の通りである。光源波長:405nm、回折素子の硝材:石英ガラス、格子深さ:200nm。
L/Gデューティが図2のように中央部と外縁部で異なる場合、0次回折効率は回折格子のL/Gデューティが50%に近い中央部では小さく、100%に近い外縁部では大きくなる。一方、±1次回折効率は回折格子のL/Gデューティが50%に近い中央部では大きく、100%に近い外縁部では小さくなる。L/Gデューティが外縁部で0%に近づく場合でも、0次回折効率は回折格子のL/Gデューティが50%に近い中央部では小さく、0%に近い外縁部では大きくなる。同様に、±1次回折効率は回折格子のL/Gデューティが50%に近い中央部では大きく、0%に近い外縁部では小さくなる。したがって、L/Gデューティが外縁部に向かって、図2に示す100%に近づく場合でも、0%に近づく場合でも、図4に示すようにY方向変位に対して0次回折光が下に凸、±1次回折光が上に凸のプロファイルとなる。
図4に示される回折効率のプロファイルによれば、±1次光の発生量(δ)が20.4%である。ここで、δは有効径内の光強度全体に対する、発生した±1次光全体の割合で定義される。また、±1次光の回折格子3の中心部での最大値(δc)は39%である。したがって、両者の比率はδc/δ=1.91となる。
図5に示すように、入射光の強度プロファイルがガウス型である場合、逆ガウス型のプロファイルを持つ回折効率の振幅により出射後のビーム強度プロファイルは大きく変動する。また、図6に示すように、δcが30%から50%へと変化するとRim強度は増加する。ここでRim強度とは、対物レンズ7の開口に相当する入射瞳における、強度最大点を100%としたときの瞳エッジにおける強度である。Rim強度が0%の時はガウス型のビームが外周の低強度部分まで全て開口を通過し、反対に100%の時は強度一定の平面波ビームである。したがって、Rim強度が大きいほど対物レンズ7による集光スポット径は小さくなると考えられる。
一方、対物レンズへのメインビール(0次光)の結合効率は84.3%(δc=0.3)、76.4%(δc=0.45)、73.8%(δc=0.5)と、δcが増加するにしたがって減少する。Rim強度の規格等との関係上、必要最低ラインが55%以上、また、対物レンズへの結合効率の必要最低ラインが75%以上と想定される。この値は光学系によって多少異なるが、従来の当社ピックアップにおいてサブビームとなる±1次光の効率は20%程度必要となり、また、対物レンズズレなどの各種マージンを加味すると±1次光の効率は25%以下と想定されるからである。そのため、Rim強度、および対物レンズへの結合効率の必要最低量を確保するためには0.3≦δc≦0.45となる。±1次光の発生量(δ)による規格化を行なうと、1.8≦δc/δ≦2となる。したがって、Rim強度、および対物レンズへの結合効率の必要最低量を確保するために上記関係式を満たす必要があると考えられる。
図6に示すように、このような回折プロファイルを有する回折素子に有効光束径φ2の光を通すことで、Y方向の変位に対して単一ピークを有する元の強度分布を、複数のピークを有する強度分布へと変化させることが可能となる(なお、便宜上、図5の強度分布は最大強度により規格化している)。このように強度分布を変化させることで、従来のように整形プリズムなどを介することなく中央部付近の0次光強度を相対的に減少させることができ、40%であった元の強度分布のRim強度を、60%以上にまで増加させることができる。
BDでは集光スポットサイズを充分小さくするために、Rim強度を光ディスク8のトラッキング方向(X方向)で60%以上、トラック方向(Y方向)で55%以上とする必要がある。この充分小さい集光スポットを得るための手段として、L/Gデューティを中央部から外縁部にかけて変化させる手法は有効である。
一方、回折格子を通すことにより元の光は0次回折光と±1次回折光に分岐される。たとえば図2の形状を有する回折格子に対して有効光束径φ2の光を通すと、0次結合効率は79.6%となる。0次結合効率は回折格子における分岐比がサブ:メイン:サブ=1:r:1のとき(r>1)、下記の関係式で表される。
0次結合効率(%)=r/(r+2)×100
仮に、3ビーム法によるトラッキングを行なうためにサブビームとして用いる±1次光の比率が全体の15%以上必要であるならば、それ以上のサブビーム光は不要と考えられる。従って、上記の場合、サブビーム強度は20.4%(=100−79.6)であり、5.4%の光が過剰に照射されていることになるため、過剰分をメインビームとして利用することができればRF信号レベルを向上させることが出来る。
仮に、3ビーム法によるトラッキングを行なうためにサブビームとして用いる±1次光の比率が全体の15%以上必要であるならば、それ以上のサブビーム光は不要と考えられる。従って、上記の場合、サブビーム強度は20.4%(=100−79.6)であり、5.4%の光が過剰に照射されていることになるため、過剰分をメインビームとして利用することができればRF信号レベルを向上させることが出来る。
メインビーム強度を増加させるための方法として、回折格子のY方向の領域を制限し、回折格子外の光を通過させることが考えられる。この方法を用いれば、透過領域が増える分だけ0次光のロスを抑えることができる。たとえば、Y方向の回折領域幅を1.3mm(有効径の65%)として光学シミュレーションを行ったときには、0次結合効率は80.1%、1.2mm(有効径の60%)としたときには、80.5%まで0次結合効率を向上させることができる。なお、シミュレーションは前述の光学シミュレーションソフトを用い、光学パラメータとしては前述の値に加えて半導体レーザから出射する光の遠視野像(以降、FFPと称す)半値全幅の水平成分(θ//)を9°、垂直成分(θ⊥)を18°、コリメートレンズの焦点距離をf=8.1mmとして計算した。
更にY方向の領域を狭めることで0次結合効率の増加が期待できるが、図7に見られるように、Rim強度はY方向の領域を狭めることで減少し、Y方向の領域幅を1.1mm(有効径の55%)まで狭めると、対物レンズ有効径におけるRim強度は55%以下となってしまう。これは、境界領域において強度が最大となるため、規格化後の外縁部の変動量が大きくなってしまうことによる。以上から、回折格子の領域限定をすることで0次結合効率が改善されるだけでなく、回折領域幅を所定の大きさにすることで、Rim強度においても満足する値を得ることが可能である。対物レンズの集光特性を向上させるために必須のRim強度を満足するため、Y方向の回折領域幅は、有効径の60%以上に設定する必要がある。
また、回折領域幅を必要以上に大きくすると光量ロスになるため、回折領域幅は格子位置の有効径と同一または小さくする必要がある。したがって、Y方向の回折領域幅(D)と回折格子位置における有効径(φgr)との間には下記の関係式が成立する。
0.6≦D/φgr≦1
なお、本実施の形態の回折格子3は平行光路中に配置されるものであるが、回折格子上のピッチ間隔を24μmとしたとき、光ディスク上のメイン−サブスポット間隔は20μmとなる。
なお、本実施の形態の回折格子3は平行光路中に配置されるものであるが、回折格子上のピッチ間隔を24μmとしたとき、光ディスク上のメイン−サブスポット間隔は20μmとなる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について、図8から図11を参照して説明する。なお、図8は、本実施の形態における光ピックアップ装置の光学系を示し、半導体レーザ1から光分岐素子4の間に回折格子3が配置された光学系の例を示す説明図である。図9(a)は、回折格子の格子パターンおよび光源からの光の有効光束径を示す図であり、(b)および(c)はその一部を拡大した拡大図である。図10(a)は、回折格子周囲の光学系拡大図であり、(b)は回折格子上のレーザ光照射領域および有効光束径を示す図である。図11は、回折格子を通過した後のX方向(トラッキング方向)、Y方向(トラック方向)における強度分布を示すグラフである。
次に、実施の形態2について、図8から図11を参照して説明する。なお、図8は、本実施の形態における光ピックアップ装置の光学系を示し、半導体レーザ1から光分岐素子4の間に回折格子3が配置された光学系の例を示す説明図である。図9(a)は、回折格子の格子パターンおよび光源からの光の有効光束径を示す図であり、(b)および(c)はその一部を拡大した拡大図である。図10(a)は、回折格子周囲の光学系拡大図であり、(b)は回折格子上のレーザ光照射領域および有効光束径を示す図である。図11は、回折格子を通過した後のX方向(トラッキング方向)、Y方向(トラック方向)における強度分布を示すグラフである。
図8に示すように、半導体レーザ1からの光は回折格子3、および光分岐素子4を介し、コリメートレンズ2により有効光束径φeff(本実施の形態では2mmとする)に平行光束化される。その後、2枚のレンズで構成される球面収差補償素子5により有効光束径がm倍に拡大される。本実施の形態ではm=1.5としているため、球面収差補償素子を経た光の有効光束径はφeff・m=3mmとなる。さらに、反射ミラー6で光路を変えられた後、2枚組の対物レンズ7に導かれ、光ディスク8上に集光させる。
光ディスク8からの反射光は、対物レンズ7を介した後に入射光と逆の光路を辿ってコリメートレンズ2で集光された後、光分岐素子4、およびミラー24で反射される。その後、ホログラム15で光分岐され、受光素子11により光ディスク上の記録信号、フォーカスサーボ信号、および往路に於いて回折格子3で生成した±1次回折光を利用したトラッキングサーボ信号が検出される。
なお、図8では回折格子は回折素子の光源側の面に設けられるものとして描かれているが、これに限定されるものではなく、光分岐素子側に設けられるものであってもよい。また、対物レンズ7として図8では2枚組レンズを用いているが、実施の形態1と同様に単レンズを用いた光学系であってもよい。また、球面収差に用いる球面収差補償素子5は実施の形態1と同様、液晶駆動素子を用いた構成であってもよい。
本実施の形態では、半導体レーザ1から光分岐素子4に至る光路中に所定パターンを有する回折格子3を設けている。この回折格子においては、図9に示すように、回折格子の溝方向がX方向(トラッキング方向)に対して平行である。また、L/GデューティはY方向(トラック方向)に沿って線形に変化し、中央部で50%に近く、外縁部でランド比率が増加するに従って100%に近くなる。また、半導体レーザ1は出射光の偏光面が回折格子の溝方向に対して直交する向きとなるように配置する。なお、本実施の形態の回折格子3においては、実施例1の光ディスク上のメイン−サブスポット間隔と等しくするために回折格子上のピッチ間隔を12μmとした。
回折格子周囲の光学系拡大図、並びに、回折格子上のレーザ光照射領域、および有効光束径を図10に示す。本実施の形態では回折格子3を半導体レーザ1からコリメートレンズ2までの収束光路中に配置する。そのため、半導体レーザ1からコリメートレンズ2の主面までの光路長をL、半導体レーザ1から回折格子3の表面までの光路長をxとすると、回折格子3の表面における有効径(φgr)は次の関係式により求まる。
φgr=(x/L)・φeff
したがって、たとえばL=8.1mm、x=4.5mmとすると上式より回折格子位置における有効径はφgr=1.1mmとなる。図10(b)は、回折格子3上の有効光束径18、およびレーザ光照射領域19を示す。半導体レーザ1から出射する光のFFP半値全幅の水平成分をθ//、垂直成分をθ⊥とすると、X方向(トラッキング方向)でx・tanθ⊥、Y方向(トラック方向)でx・tanθ//となる楕円状のレーザ照射領域が形成される。たとえば、θ//=9°、θ⊥=18°とすると、照射領域は短軸0.7mm、長軸1.43mmのX方向に長い楕円形状になる。回折格子3位置における有効光束径(φgr)は、このレーザ照射領域の中心部を利用する形となる。
したがって、たとえばL=8.1mm、x=4.5mmとすると上式より回折格子位置における有効径はφgr=1.1mmとなる。図10(b)は、回折格子3上の有効光束径18、およびレーザ光照射領域19を示す。半導体レーザ1から出射する光のFFP半値全幅の水平成分をθ//、垂直成分をθ⊥とすると、X方向(トラッキング方向)でx・tanθ⊥、Y方向(トラック方向)でx・tanθ//となる楕円状のレーザ照射領域が形成される。たとえば、θ//=9°、θ⊥=18°とすると、照射領域は短軸0.7mm、長軸1.43mmのX方向に長い楕円形状になる。回折格子3位置における有効光束径(φgr)は、このレーザ照射領域の中心部を利用する形となる。
回折格子3を介した後、コリメートレンズ出射光の強度分布をグラフ化したものを図11に示す。中心部付近において等強度分布線がダンベル型に分布し、Y方向に配向している。また、強度0.6以上のラインがY方向に配向した楕円形状となっているが、これは図9におけるFFP照射パターンが楕円型にあることによる。なお、Y=±0.7mmにおいて境界線が見られるが、これは回折格子の境界線によるものである。
上記のような回折格子を介すことにより、従来のように整形プリズムなどを介すること無しにY方向(トラック方向)のRim強度を40%から60%に増加させることができる。更に、実施例1と同様にY方向の回折領域幅(D)をφgr×0.6≦D≦φgrとすることで、対物レンズへ照射するメインビームの強度を確保できるだけでなく、Rim強度も満足するため、対物レンズによる集光特性に優れた光学系を設計することが可能である。
上述した、実施の形態1および2に係る発明によると、光源から出射する光の偏光面が、回折格子の格子溝方向に垂直となるべく調整した半導体レーザからの光を、回折格子、および光分岐素子を介した後、対物レンズにより光ディスク上に集光させ、光ディスクからの反射光を対物レンズ、光分岐素子を介した後、集光レンズを通して受光素子に結合することで光ディスク上の記録信号、およびサーボ信号光の読み取りを行なう光ピックアップ装置において、回折格子の格子定数を全体に渡って一定とし、L/Gデューティが回折格子の格子溝に直交する方向に沿って連続的に変化し、回折格子の中央部においてL/Gデューティが50%に近く、外縁部に向かってランド比率が増加するにしたがって100%(グルーブ比率が増加する時は0%)に近くなるように設定したので、従来のように別途整形プリズムといった光学部品を使うことなく半導体レーザから出射するガウス型ビームの強度平坦化を図ることができる。また、光ディスク上での集光スポットを充分小さくすることで、記録信号および再生信号の品質向上を図ることができる。
また、上記ガウス型ビームの強度平坦化のために削減された中央部付近の0次光は回折格子によりトラッキングサーボとして用いられる±1次回折光に変換されるため、従来の光ピックアップと比較して、光の有効活用を図ることができる。
また、回折格子を半導体レーザから光分岐素子に至る光路内に配置することにより、往路のみに回折格子を配置することができる。これにより、従来の光ピックアップと比較して光のロスが少なく、光の有効活用を図ることができる。
また、回折格子の領域を限定することにより、対物レンズへ照射するメインビームの強度を確保できるだけでなく、Rim強度も満足するため、対物レンズによる集光特性に優れた光学系を設計することが可能である。
(実施の形態3)
実施の形態3における光ピックアップ装置について、図12から図14を参照して説明する。図12(a)は、本実施の形態における回折格子周囲の光学系拡大図、(b)は回折格子上のレーザ光照射領域および有効光束径を示す図である。図13(a)は、回折格子の格子パターンおよび光源からの光の有効光束径を示す図であり、(b)および(c)はその一部を拡大した拡大図である。図14は、回折格子を通過した後のX方向(トラッキング方向)およびY方向(トラック方向)における強度分布を示すグラフである。
実施の形態3における光ピックアップ装置について、図12から図14を参照して説明する。図12(a)は、本実施の形態における回折格子周囲の光学系拡大図、(b)は回折格子上のレーザ光照射領域および有効光束径を示す図である。図13(a)は、回折格子の格子パターンおよび光源からの光の有効光束径を示す図であり、(b)および(c)はその一部を拡大した拡大図である。図14は、回折格子を通過した後のX方向(トラッキング方向)およびY方向(トラック方向)における強度分布を示すグラフである。
本実施の形態においては、実施の形態2と同様に、回折格子3を収束光路中に配置するので、たとえばL=8.1mm、x=4.5mmとすると、実施の形態2と同様に、φgr=1.1mmとなる。半導体レーザ1から出射する光のFFP半値全幅の水平成分をθ//=9°、垂直成分をθ⊥=18°とすると、照射領域は短軸0.7mm、長軸1.43mmのY方向に長い楕円形状になる。また、回折格子位置における有効径(φgr)はこのレーザ照射領域の中心部を利用する形となる。なお、本実施の形態は実施の形態1および2の半導体レーザ1を、光軸まわりに90°回転させた構成となっている。このようにすることで、偏光軸も90°回転する。そのため、実施の形態1および2でX方向(トラッキング方向)に配向していたFFPの長軸が、本実施の形態ではY方向(トラック方向)に向いている。
本実施の形態では回折格子3の格子パターンは図13に示すように、回折格子の溝方向がY方向(トラッキング方向)に対して平行であり、グルーブ領域で見ると非常に長細い菱形構造となっている。また、L/Gデューティは、X方向(トラッキング方向)に沿って線形に変化する。中央部で50%に近く、外縁部でランド比率が増加するに従って100%に近くなる。逆に、ランド領域を非常に細長い菱形構造とし、外縁部でグルーブ領域が増加するようにしてもよい。その場合、L/Gデューティは、外縁部で0%に近くなる。半導体レーザ1は出射光の偏光面が、回折格子3の溝方向に対して平行な向きとなるように光軸まわりに調整した上で配置する。
回折格子3を介した後、コリメートレンズ2出射光の強度分布をグラフ化したものを図14に示す。中心部付近において等強度分布線がダンベル型に分布し、X方向に配向している。また、強度0.6以上のラインがY方向に配向した楕円形状となっているが、これは図12におけるFFP照射パターンが楕円型にあることによる。なお、X=±0.7mmにおいて境界線が見られるが、これは回折格子3の境界線によるものである。このように回折格子3を介すことにより、従来のように整形プリズムなどを介すること無しにX方向(トラッキング方向)のRim強度を図5のように40%から60%に増加させることができる。さらに、実施の形態1と同様にX方向の回折領域幅(D)をφgr×0.6≦D≦φgrとすることで、対物レンズへ照射するメインビームの強度を確保できるだけでなく、Rim強度も満足するため、対物レンズによる集光特性に優れた光学系を設計することが可能である。
なお、実施の形態2および3において、受光素子11は半導体レーザ1のパッケージと別パッケージに実装するとして描かれているが、必ずしもこれに限定されるものでなく、同一パッケージに実装される形態であってもよい。
また、実施の形態1から3において、L/Gデューティを内周から外周に向かって線形変化する条件でシミュレーション計算を行っているが、特に実施の形態1および2のようにトラック方向に向かって線幅を変化させる場合には、結合効率、およびRim強度を改善するための最適プロファイルとして、L/Gデューティが内周から外周に向けて連続的に変化するものであれば必ずしもこれに限定されるものではない。しかし、実施の形態3のようにトラッキング方向に向かって線幅を変化させる場合においては、回折格子の作成上のバラツキの少ない、生産性の高い回折素子を実現できるといったメリットが発揮できるため、回折格子の線幅の変化を線形にすることが望ましい。
上述した、実施の形態3に係る発明によると、光源から出射する光の偏光面が光ディスクのトラック方向に垂直、回折格子の格子溝方向に平行となるべく調整した半導体レーザからの光を、回折格子、および光分岐素子を介した後、対物レンズにより記録媒体上に集光させ、記録媒体からの反射光を対物レンズ、光分岐素子を介した後、集光レンズを通して受光素子に結合することで光ディスク上の記録信号、およびサーボ信号光の読み取りを行なう光ピックアップ装置において、回折格子の格子定数を全体に渡って一定とし、L/Gデューティが回折格子の格子溝に直交する方向に沿って連続的に変化し、回折格子の中央部においてL/Gデューティが50%に近く、外縁部に向かってランド比率が増加するにしたがって100%(グルーブ比率が増加する時は0%)に近くなるように設定することで、従来のように整形プリズムといった部品を使うことなく半導体レーザから出射するガウス型ビームの強度平坦化を図ることができる。これにより、光ディスク上での集光スポットを充分小さくして、記録信号および再生信号の品質向上を図ることが出来る。
また、上記ガウス型ビームの強度平坦化のために削減された中央部付近の0次光は回折格子によりトラッキングサーボとして用いられる±1次回折光に変換されるため、従来の光ピックアップと比較して、光の有効活用を図ることができる。
また、回折格子を半導体レーザから光分岐素子に至る光路内に配置することにより、往路のみに回折格子を配置することができるので、従来の光ピックアップと比較して光のロスが少なく、光の有効活用を図ることができる。
また、回折格子の領域を限定することにより、対物レンズへ照射するメインビームの強度を確保できるだけでなく、Rim強度も満足するため、対物レンズによる集光特性に優れた光学系を設計することが可能である。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。したがって、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるのではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 半導体レーザ、2 コリメートレンズ、3 回折格子、4 光分岐素子、5 球面収差補償素子、6 反射ミラー、7 対物レンズ、8 光ディスク、9 集光レンズ、10 円筒レンズ、11 受光素子。
Claims (11)
- 半導体レーザからの光を回折格子および光分岐素子を介して対物レンズに導き、前記対物レンズにより光ディスク上に集光させ、前記光ディスクからの反射光を前記対物レンズ、前記光分岐素子を介して受光素子に結合することで前記光ディスク上の記録信号、およびサーボ信号光の読み取りを行なう光ピックアップ装置であって、
前記回折格子の格子定数は全体に亙って一定であり、
ランド(L)とグルーブ(G)との、デューティ比率(L/Gデューティ)が、前記回折格子の格子溝に直交する方向の中央部から、前記回折格子の格子溝に直交する方向に沿い前記回折格子の外縁部に向かって、連続的に変化している、光ピックアップ装置。 - 前記L/Gデューティは、L/Gデューティ(%)=L/(L+G)×100により定義され、前記L/Gデューティは、前記回折格子の中央部において50%に近く、前記回折格子の格子溝に直交する方向の外縁部に向かってランド比率が増加する場合には外縁部において100%に近づき、前記回折格子の格子溝に直交する方向の外縁部に向かってグルーブ比率が増加する場合には外縁部において0%に近づくようにされている、請求項1に記載の光ピックアップ装置。
- 前記半導体レーザは、出射する光の偏光面が前記回折格子の格子溝方向に垂直となるように配置されている、請求項1または2に記載の光ピックアップ装置。
- 半導体レーザからの光を回折格子および光分岐素子を介して対物レンズに導き、前記対物レンズにより光ディスク上に集光させ、前記光ディスクからの反射光を前記対物レンズ、前記光分岐素子を介して受光素子に結合することで前記光ディスク上の記録信号、およびサーボ信号光の読み取りを行なう光ピックアップ装置であって、
前記回折格子の格子定数は全体に亙って一定であり、
ランド(L)とグルーブ(G)との、デューティ比率(L/Gデューティ)が、前記回折格子の格子溝に平行な方向の中央部から、前記回折格子の格子溝に平行な方向に沿い前記回折格子の外縁部に向かって、連続的に変化している、光ピックアップ装置。 - 前記L/Gデューティは、L/Gデューティ(%)=L/(L+G)×100により定義され、前記L/Gデューティは、前記回折格子の中央部において50%に近く、前記回折格子の格子溝に平行な方向の外縁部に向かってランド比率が増加する場合には外縁部において100%に近づき、前記回折格子の格子溝に平行な方向の外縁部に向かってグルーブ比率が増加する場合には外縁部において0%に近づくようにされている、請求項4に記載の光ピックアップ装置。
- 前記半導体レーザは、出射する光の偏光面が前記回折格子の格子溝方向に平行となるように配置されている、請求項4または5に記載の光ピックアップ装置。
- 前記回折格子はランドおよびグルーブの幅が、中央部から外縁部に向かって線形に変化する、請求項4から6のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記回折格子は、回折素子の入射面または出射面に設けられたものであり、前記回折格子によりトラッキングサーボに用いる回折光の生成を行なう、請求項1から7に記載の光ピックアップ装置。
- 前記回折格子は、前記半導体レーザから前記光分岐素子に至る光路内に配置されている、請求項1から8のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記回折格子は、L/Gデューティを変化させる方向における回折領域幅Dと、回折格子位置における前記半導体レーザからの光の有効径φgrとが、0.6≦D/φgr≦1の関係式を満たす、請求項1から9のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
- 前記回折格子は、中心部分の±1次光の回折効率δcと、有効光束全体の±1次光の回折効率δとが、1.8≦δc/δ≦2の関係式を満たす、請求項1から10のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20061124 |