JPH10320821A - 光ピックアップ装置およびそれを用いた光学記録媒体駆動装置 - Google Patents

光ピックアップ装置およびそれを用いた光学記録媒体駆動装置

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JPH10320821A
JPH10320821A JP10060146A JP6014698A JPH10320821A JP H10320821 A JPH10320821 A JP H10320821A JP 10060146 A JP10060146 A JP 10060146A JP 6014698 A JP6014698 A JP 6014698A JP H10320821 A JPH10320821 A JP H10320821A
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JP
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light
light beam
light source
pickup device
optical
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Application number
JP10060146A
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English (en)
Inventor
Kazushi Mori
和思 森
Atsushi Tajiri
敦志 田尻
Yasuaki Inoue
泰明 井上
Masakane Gotou
壮謙 後藤
Minoru Sawada
稔 澤田
Akira Ibaraki
晃 茨木
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源から出射される光束の光軸ずれによるト
ラッキングエラー信号のオフセットを抑制することが可
能な光ピックアップ装置を提供する。 【解決手段】 3分割用回折格子3は、光源から出射さ
れるレーザ光を+1次方向と−1次方向とに回折して光
ディスク1上に照射させる。3分割用回折格子3の回折
格子面3aの幅は、光源200から出射されたレーザ光
が3分割用回折格子3により±1次の方向に回折される
と想定した場合に、+1次の方向に回折されるレーザ光
のうち集光レンズ5に入射する回折光束DB1に対応す
る3分割用回折格子上の光スポットと、−1次方向に回
折される光束のうち集光レンズ5に入射する回折光束D
B2に対応する3分割用回折格子上の光スポットとの重
複領域の幅A1以下に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ピックアップ装
置およびそれを用いた光学記録媒体駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスクドライブ装置等の光学記録媒
体駆動装置に用いられる光ピックアップ装置は、レーザ
光を用いて光ディスク等の光学記録媒体への情報記録お
よび情報読出あるいはサーボ信号検出を行う。
【0003】図6は、特開平3−76035号公報に開
示された光ピックアップ装置の概略図である。この光ピ
ックアップ装置は3ビーム法によるトラッキングサーボ
を行う。
【0004】図6において、光ディスク1の半径方向
(ラジアル方向)をX方向とし、光ディスク1のトラッ
ク方向をY方向とし、光ディスク1のディスク面に垂直
な方向をZ方向とする。
【0005】半導体レーザ素子102はレーザ光(光
束)をZ方向に出射する。半導体レーザ素子102から
出射された光束は3分割用回折格子103に入射する。
図7は、3分割用回折格子103の平面図である。3分
割用回折格子103は、等ピッチの凹凸からなる回折格
子面103aを有しており、半導体レーザ素子102か
ら出射されたレーザ光Bは図示のような状態で回折格子
面103aに入射する。回折格子面103aは入射した
レーザ光BをほぼY方向およびZ方向を含む面内で0次
回折光束(主光束)、+1次回折光束(副光束)および
−1次光束(副光束)の3本の光束に分割し、さらに透
過型ホログラム素子104を透過させる。
【0006】図8は、光ディスクの記録面における集光
状態を示す模式図である。透過型ホログラム素子104
を透過した3本の光束は集光レンズ105により光ディ
スク1上に主スポットM0およびその両側に位置する副
スポットS1,S2として集光される。
【0007】また、光ディスク1からの3本の帰還光束
(反射光束)は、透過型ホログラム素子104によりほ
ぼX方向およびZ方向を含む面内で回折され、光検出器
106により検出される。図9は光検出器106の一例
を示す模式平面図である。この光検出器106は、非点
収差法を用いたフォーカスサーボを行うために中心部に
設けられた4分割光検出部106aと、3ビーム法によ
るトラッキングサーボを行うために4分割光検出部10
6aの両側に設けられた光検出部106b,106cと
を含む。4分割光検出部106aの中心部には上記の主
スポットM0に対応する帰還光束が入射し、光検出部1
06b,106cにはそれぞれ副スポットS1,S2に
対応する帰還光束が入射する。
【0008】上記の光ピックアップ装置において、トラ
ッキング制御は以下のように行われる。図8において、
光ディスクのトラック面TRと非トラック面とでは光の
反射率が異なる。そこで、副スポットS1,S2からの
帰還光束をそれぞれ光検出部106b,106cで検出
すると、主スポットM0が再生すべきトラック面TRに
良好にトラッキングしている場合には、2つの光検出部
106b,106cに入射する副スポットS1,S2か
らの帰還光束の光強度は等しく、また、主スポットM0
が再生すべきトラック面TRのどちらかの側にずれてい
る場合には、副スポットS1,S2からの帰還光束の一
方の光強度が大きくなる。そこで、光検出部106b,
106cからの出力信号PE,PFを用いて次式のトラ
ッキングエラー信号TESが得られる。
【0009】TES=PE−PF トラッキングエラー信号TESが0の場合には良好なト
ラッキングが行われ、トラッキングエラー信号TESの
値が大きくなるにつれてトラッキング状態が悪化してい
ることが検出される。この検出結果に基づいて、トラッ
キング制御が行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図10は、3分割用回
折格子による光束の回折状態を説明するための模式図で
ある。図10においては、半導体レーザ素子102の出
射端を光源200とし、光源200から出射されたレー
ザ光が光ディスク1の記録面1aに2つの副スポットS
1,S2として集光される状態を示している。なお、透
過型ホログラム素子104は図示を省略している。
【0011】光源200から出射されたレーザ光Bは回
折格子面103aにより少なくとも+1次の方向と−1
次の方向とに回折される。レーザ光Bのうち、部分光束
BE1の+1次回折光束は、集光レンズ105を通り副
スポットS1として集光される。また、部分光束BE2
の+1次回折光束は集光レンズ105外を通過し副スポ
ットS1には集光しない。
【0012】一方、部分光束BE3の−1次回折光束
は、集光レンズ105を通り副スポットS2に集光され
る。さらに、部分光束BE4の−1次回折光束は集光レ
ンズ105外を通り副スポットS2には集光しない。
【0013】レーザ光Bの光強度分布のピークを通る光
軸LPが集光レンズ105の中心を通る中心軸Z0に一
致している場合、副スポットS1に集光される部分光束
BE1と副スポットS2に集光される部分光束BE3と
の光量は等しくなる。このため、2つの副スポットS
1,S2からの帰還光束の光量差を検出することにより
正確なトラッキング状態を検出することができる。
【0014】しかしながら、半導体レーザ素子102の
位置決め誤差やレーザ光の出射特性によりレーザ光Bの
光軸LPが集光レンズ105の中心軸Z0に対してずれ
る場合がある。そして、光軸LPと中心軸Z0との間に
ずれが生じると、2つの副スポットS1,S2に集光す
るレーザ光の光量が不均一となる。
【0015】図11は、図10中のQ−Q線断面におけ
るレーザ光の光強度分布図である。図11(a)は光軸
LPと中心軸Z0とが一致した状態を示し、図11
(b)は光軸LPと中心軸Z0とがずれた場合を示して
いる。図11(a),(b)において、2Rは+1次回
折光束、−1次回折光束のうち集光レンズに入射する部
分の径である。図11(a),(b)において、部分光
束BE1の光量が領域(E1+E2)で示され、部分光
束BE2に対応する光量が領域(E3)で示されてい
る。また、部分光束BE3に対応する光量が領域(E1
+E3)で示され、部分光束BE4に対応する光量が領
域(E2)で示されている。
【0016】図11(a)に示すように、光軸LPと中
心軸Z0とが一致している場合には、副スポットS1に
集光する部分光束BE1の光量(領域(E1+E2))
と副スポットS2に集光する部分光束BE3の光量(領
域(E1+E3))とが等しい。
【0017】これに対し、図11(b)に示すように、
光軸LPと中心軸Z0とにずれが生じた場合には、副ス
ポットS1に集光する部分光束BE1の光量は領域(E
1+E20)となり、また副スポットS2に集光する部
分光束BE3の光量は領域(E1+E30)となり、両
者の光量に差が生じる。これにより、2つの副スポット
S1,S2からの帰還光束に基づくトラッキングエラー
信号TESにオフセットが生じ、正確なトラッキング状
態を検出することが困難となる。
【0018】本発明の目的は、光源から出射される光束
の光軸ずれによるトラッキングエラー信号のオフセット
を抑制することが可能な光ピックアップ装置およびそれ
を用いた光学記録媒体駆動装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明に係る光ピックアップ装置は、光束を出射する光源
と、光源から出射された光束を少なくとも第1および第
2の方向に回折する回折面を有する回折素子と、回折素
子により第1および第2の方向に回折された光束を光学
記録媒体に照射する集光レンズとを備え、光源により出
射された光束の光軸と第1および第2の方向に回折され
る光束の光軸とを含む面内における回折素子の回折面の
幅は、光源から出射された光束により回折素子上に形成
される光スポットの幅よりも小さく設定されたものであ
る。
【0020】なお、回折素子上に形成される光スポット
の幅は、光源から出射された光束が回折素子で第1の方
向に回折される光束のうち集光レンズに入射する光束に
対応する回折素子上の光スポットと、第2の方向に回折
される光束のうち集光レンズに入射する光束に対応する
回折素子上の光スポットとを含む領域の幅である。
【0021】光源から出射される光束には、回折素子の
回折面により第1の方向にのみ回折され集光レンズに入
射する光束部分と、第2の方向にのみ回折され集光レン
ズに入射する光束部分と、第1の方向に回折されて集光
レンズに入射するとともに第2の方向に回折されて集光
レンズに入射する光束部分がある。そこで、回折素子の
回折面の幅を回折素子上に形成される光スポットの幅よ
りも小さくすることによって、第1の方向にのみ回折さ
れて集光レンズに入射する光束に対応する光束部分と第
2の方向にのみ回折されて集光レンズに入射する光束に
対応する光束部分とが回折面に入射する領域を少なくす
ることができる。これにより、光源から出射される光束
の光軸ずれにより第1の方向の回折光束と第2の方向の
回折光束との光量の不均一が減少され、この第1の方向
および第2の方向に回折された回折光束を利用したトラ
ッキングエラー検出信号の光軸ずれによる出力の不均一
を抑制することができる。
【0022】特に、上記の面内における回折素子の回折
面の幅が、光源から出射された光束が回折素子で第1お
よび第2の方向に回折される場合に、第1の方向に回折
される光束のうち集光レンズに入射する光束に対応する
回折素子上の光スポットと、第2の方向に回折される光
束のうち集光レンズに入射する光束に対応する回折素子
上の光スポットとの重複領域との幅以下に設定されるこ
とが好ましい。
【0023】この場合には、光源から出射された光束の
光軸が所定の方向からずれた場合でも、集光レンズに入
射する第1の方向に回折された回折光束と第2の方向に
回折された回折光束との光量が等しく変化する。これに
より、第1の方向の回折光束と第2の方向の回折光束と
に基づくトラッキングエラー信号にオフセットが生じる
ことが確実に防止される。
【0024】特に、回折素子の回折面により回折される
第1の方向が+1次の回折方向であり、第2の方向が−
1次の回折方向であることが好ましい。
【0025】さらに、回折素子の回折面の幅Wは、集光
レンズの開口半径をR、光源と集光レンズの中心との実
効距離をL1、回折面と光源との実効距離をL2、第1
の方向に回折された光束に等価な直進光束を集光レンズ
に出射すると想定される第1の仮想光源と光源との距離
または第2の方向に回折された光束に等価な直進光束を
集光レンズに出射すると想定される第2の仮想光源と光
源との距離をSとした場合に、 W≦2×{(R+S)×L2/L1−S} の関係を満足するように設定されることが好ましい。
【0026】上記の関係を満たすように回折素子の回折
面の幅Wを設定すると、光源から出射された光束のう
ち、共通の光束部分に基づく第1および第2の方向に回
折された光束が集光レンズに入射する。このため、光源
から出射される光束の光軸がずれた場合でも、第1およ
び第2の方向に回折される回折光束の光量は等しく変化
する。これにより、第1および第2の方向に回折される
光束に基づくトラッキングエラー信号のオフセットの発
生を防止することができる。
【0027】また、実効距離L1は、光源と集光レンズ
の中心との間の物理距離をX1、回折素子の厚みをd、
屈折率をnとした場合に、 L1=X1−(n−1)×d/n により規定され、実効距離L2は光源と回折面との間の
物理距離をX2、回折素子の厚みをd、屈折率をnとし
た場合に、 L2=X2−(n−1)×d/n により規定される。
【0028】第2の発明に係る光学記録媒体駆動装置
は、上記のいずれかの発明に係る光ピックアップ装置
と、光学記録媒体を回転させる回転駆動部と、光ピック
アップ装置を光学記録媒体の半径方向に移動させる光ピ
ックアップ駆動部と、光ピックアップ装置から出力され
る信号を処理する信号処理部とを備えたものである。
【0029】本発明に係る光学記録媒体駆動装置におい
ては、光ピックアップ装置における光源からの光束の光
軸のずれが生じた場合でも、トラッキングエラー信号に
オフセットが生じることが防止されるため、オフセット
調整が不要でかつ正確なトラッキング制御を行うことが
できる。
【0030】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例におけ
る光ピックアップ装置の概略図である。図1の光ピック
アップ装置100は、非点収差法によるフォーカスサー
ボおよび3ビーム法によるトラッキングサーボを行う。
【0031】図1において、CD(コンパクトディス
ク)等の反射型光ディスク1の半径方向(ラジアル方
向)をX方向とし、光ディスク1のトラック方向をY方
向とし、光ディスク1の記録面1aに垂直な方向をZ方
向とする。
【0032】光ピックアップ装置100は、投受光ユニ
ット10および集光レンズ5を備える。投受光ユニット
10は、半導体レーザ素子2、透過型の3分割用回折格
子3、透過型ホログラム素子4および光検出器6からな
る。
【0033】基台7上にブロック8が設けられ、ブロッ
ク8の側面にヒートシンク9が取り付けられている。半
導体レーザ素子2はヒートシンク9の表面端に取り付け
られている。
【0034】3分割用回折格子3は光学ガラスまたは光
学樹脂からなり、ホルダ71内にスペーサ72を介して
配設されている。また、透過型ホログラム素子4は、ホ
ルダ71の上面の開口部に配置されている。
【0035】半導体レーザ素子2はレーザ光(光束)を
Z方向に出射する。3分割用回折格子3は、半導体レー
ザ素子2から出射された光束をほぼY方向およびZ方向
を含む面内で0次回折光束(主光束)、+1次回折光束
(副光束)および−1次回折光束(副光束)からなる3
本の光束に分割し、透過型ホログラム素子4を透過させ
る。なお、図1中上記3本の光束は1本の光束として表
されている。
【0036】集光レンズ5は、トラッキングサーボのた
めに光ディスク1の半径方向(X方向)に移動可能に支
持され、かつフォーカスサーボのために上下方向(Z方
向)に移動可能に支持されている。この集光レンズ5
は、透過型ホログラム素子4を0次で回折透過した主光
束および±1次で回折透過した2本の副光束を光ディス
ク1上にそれぞれ主スポットM0およびその両側に位置
する副スポットS1,S2として集光させる(図8参
照)。
【0037】透過型ホログラム素子4は、光ディスク1
からの3本の帰還光束(反射光束)をほぼX方向および
Z方向を含む面内で1次回折させて光検出器6に入射さ
せる。このとき、透過型ホログラム素子4は、光ディス
ク1からの3本の帰還光束に非点収差をそれぞれ与え
る。
【0038】光検出器6は図9に示す従来の光ピックア
ップ装置の光検出器と同様の構成を有し、光ディスク1
における主スポットM0からの帰還光束に基づいて情報
再生信号およびフォーカス信号を出力し、また副スポッ
トS1,S2からの帰還光束に基づいてトラッキングエ
ラー信号を出力する。
【0039】図2は、光ディスクに対するレーザ光の照
射状態を示す模式図である。また、図3はレーザ光が入
射した3分割用回折格子の平面図である。以下では、3
分割用回折格子3の回折格子面3aの幅Wの設定方法に
ついて説明する。
【0040】図7および図10に示したように、従来の
光ピックアップ装置の3分割用回折格子103には、楕
円の断面形状を有するレーザ光Bの長軸方向の幅よりも
幅広の回折格子面103aが形成されている。このた
め、レーザ光の光軸LPと集光レンズ105の中心を通
る中心軸Z0とがずれた場合に光ディスク1上での2つ
の副スポットS1,S2間に光量のばらつきが生じ、ト
ラッキングエラー信号にオフセットが生じる問題があっ
た。
【0041】そこで、本実施例による3分割用回折格子
3では、回折格子面3aの幅Wを調整することにより、
レーザ光の光軸LPが中心軸Z0に対してずれた場合で
も光ディスク1上に集光される2つの副スポットS1,
S2間で光量のばらつきが生じないようにしている。
【0042】すなわち、図2において、光源(半導体レ
ーザ素子2)200から出射されたレーザ光Bは、回折
格子面3aにより回折され、集光レンズ5に入射する+
1次回折光束DB1および−1次回折光束DB2に共通
な部分光束BE0を含んでおり、回折格子面3aの幅W
は、この共通の部分光束BE0が3分割用回折素子3上
に形成する光スポットの幅A1と等しいか、または小さ
く設定されている。
【0043】部分光束BE0は+1次回折光束DB1お
よび−1次回折光束DB2に共通な光束である。このた
め、レーザ光Bの光軸がずれて図11(b)に示すよう
に光強度のピーク位置が移動したとしても、+1次回折
光束DB1および−1次回折光束DB2は同じ光強度の
変化を示す。したがって、光ディスク1上に集光される
2つの副スポットS1,S2の光量変化も等しくなる。
これにより、トラッキングエラー信号のオフセットの発
生を防止することができる。
【0044】ここで、部分光束BE0の3分割用回折格
子3への入射面における光スポットの幅A1は、下記の
式(1)により求められる。すなわち、図2において、
集光レンズ5の開口半径をR、+1次回折光束DB1の
仮想光源200aの実効的位置と光源200の実効的位
置との距離をS、集光レンズ5の中心と光源200の実
効的位置との実効距離をL1、3分割用回折格子3の回
折面と光源200の実効的位置との実効距離をL2とす
ると、
【0045】
【数1】
【0046】により求められる。
【0047】したがって、3分割用回折格子3の格子面
3aの幅Wは、 W≦2×{(R+S)×L2/L1−S} を満足するように設定される。
【0048】ここで、光源200の実効的位置とは3分
割用回折格子3の屈折率の影響を無視した場合の位置を
示し、実際の光源200(半導体レーザ素子2の出射
端)との関係は図4に示される。図4において、光源2
00の実効的位置P1と実際の位置P2との距離Dは、
3分割用回折格子3の屈折率をn、厚みをdとすると、
下記の式(2)により求められる。
【0049】
【数2】
【0050】そこで、集光レンズ5の中心と光源200
との実効距離L1と集光レンズ5の中心と光源200の
実際の位置との物理距離X1との間には、
【0051】
【数3】
【0052】の関係が成立する。また、3分割用回折格
子3の回折格子面3aと光源200の実効的位置との実
効距離L2と3分割用回折格子3の回折格子面3aと光
源200の実際の位置との物理距離X2との間には、
【0053】
【数4】
【0054】の関係が成立する。
【0055】なお、仮想光源200a,200bは、3
分割用回折格子3が無いとした場合に±1次回折光束D
B1,DB2と同じ光束をそれぞれ出射すると想定され
る光源をいう。
【0056】さらに、式(1)における光源200の実
効的位置と±1次回折光束の仮想光源200a,200
bの実効的位置との距離Sは以下の式により求められ
る。すなわち、レーザ光Bの波長をλ、回折格子面3a
の回折格子の格子周期をΛ、光源200の実効的位置と
3分割用回折格子3の光源側表面との実効距離をL2、
3分割用回折格子3の基板の厚みをd、その屈折率をn
とすると、回折格子面3aが3分割用回折格子3の光源
側表面にある場合には式(3)により求められ、回折格
子面3aが3分割用回折格子3の集光レンズ5側にある
場合には式(4)により求められる。
【0057】
【数5】
【0058】
【数6】
【0059】また、図2において、3分割用回折格子3
の回折格子面3aの幅Wは、レーザ光Bの3分割用回折
格子3への入射面における光スポットの幅A2よりも小
さく形成されてもよい。この光スポットの幅A2は、光
源200から出射されたレーザ光Bが3分割用回折格子
3により回折され、集光レンズに入射する+1次回折光
束DB1に対応する3分割用回折格子3上の光スポット
と、集光レンズに入射する−1次回折光束DB2に対応
する3分割用回折格子3上の光スポットとを含む領域の
幅である。この場合には、回折格子面3aの幅Wが上記
のA1に設定された場合に対し、レーザ光Bのうち、+
1次回折光束にのみ寄与する部分光束BE5と−1次回
折光束にのみ寄与する部分光束BE6がさらに回折格子
面3aに入射する。しかし、回折格子面3aの幅をレー
ザ光Bの光スポットの幅A2より小さくすることによ
り、部分光束BE5およびBE6の入射量が減少する。
このため、レーザ光Bの光軸ずれによって光量の変化を
生じさせる部分光束BE5,BE6の割合が光軸ずれに
影響を受けない部分光束BE0に対して減少する。これ
により、従来の3分割用回折格子に比べ、光軸ずれによ
るトラッキングエラー信号のオフセット量を低減するこ
とができる。
【0060】また、レーザ光Bの光スポットの幅A2は
下記の式(5)により求められる。
【0061】
【数7】
【0062】そこで、この場合の回折格子面3aの幅W
は、 W<A2 の関係を満たすように設定される。なお、式(5)にお
ける各変数は上記の式(1)〜(4)における変数と同
様である。
【0063】なお、上記実施例における3分割用回折格
子3は、図1に示すレーザ光の出射方向が鉛直方向の光
ピックアップ装置のみならず、レーザ光を水平方向に出
射し反射ミラーを用いて鉛直方向に導く光ピックアップ
装置に適用してもよい。
【0064】図5は、本実施例の光ピックアップ装置を
用いた光学記録媒体駆動装置の構成を示すブロック図で
ある。光学記録媒体駆動装置30は、光ディスク1を回
転駆動させるモータ27およびモータ27の回転動作を
制御する回転制御系26を有する。光ディスク1の下面
側には光ピックアップ装置100が配置されている。光
ピックアップ装置100は、送りモータ22によって検
出位置が光ディスク1の半径方向に移動される。送りモ
ータ22の動作は送りモータ制御系23により制御され
る。さらに、光ピックアップ装置100の動作はピック
アップ制御系24によって制御され、光ピックアップ装
置100からの検出信号は、信号処理系25により出力
処理される。さらに、光学記録媒体駆動装置30の各処
理系の動作はドライブコントローラ28により制御され
る。
【0065】この光学記録媒体駆動装置30は、ドライ
ブインタフェース29を介して記録再生装置に接続さ
れ、検出信号に基づいた情報再生処理が行われる。
【0066】上記のような光学記録媒体駆動装置30に
本発明の光ピックアップ装置100を用いることによ
り、レーザ光の光軸ずれによるトラッキングエラー信号
のオフセットが抑制された高精度のトラッキング動作を
行うことができる。
【0067】なお、本実施例において、モータ27およ
び回転制御系26が回転駆動部に相当し、送りモータ2
2および送りモータ制御系23が光ピックアップ駆動部
に相当し、信号処理系25が信号処理部に相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による光ピックアップ装置の概
略構成図である。
【図2】光ディスクへのレーザ光の照射状態を示す模式
図である。
【図3】3分割用回折格子へのレーザ光の入射状態を示
す平面図である。
【図4】光源の実効的位置と実際の位置との関係を示す
説明図である。
【図5】本実施例による光ピックアップ装置を用いた光
学記録媒体駆動装置の構成を示すブロック図である。
【図6】従来の光ピックアップ装置の概略構成図であ
る。
【図7】従来の3分割用回折格子におけるレーザ光の入
射状態を示す平面図である。
【図8】光ディスクへの集光状態を示す平面模式図であ
る。
【図9】光検出器の構成を示す平面図である。
【図10】従来の光ピックアップ装置における光ディス
クへのレーザ光の照射状態を示す模式図である。
【図11】レーザ光の光強度分布を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 半導体レーザ素子 3 3分割用回折格子 3a 回折格子面 5 集光レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 壮謙 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 澤田 稔 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 茨木 晃 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光束を出射する光源と、 前記光源から出射された光束を少なくとも第1および第
    2の方向に回折する回折面を有する回折素子と、 前記回折素子により前記第1および第2の方向に回折さ
    れた光束を光学記録媒体に照射する集光レンズとを備
    え、 前記光源により出射される光束の光軸と前記第1および
    第2の方向に回折される光束の光軸とを含む面内におけ
    る前記回折素子の前記回折面の幅は、前記光源から出射
    された光束により前記回折素子上に形成される光スポッ
    トの幅よりも小さく設定されたことを特徴とする光ピッ
    クアップ装置。
  2. 【請求項2】 前記回折素子上に形成される前記光スポ
    ットの幅は、前記光源から出射された光束が前記回折素
    子で前記第1の方向に回折される光束のうち前記集光レ
    ンズに入射する光束に対応する前記回折素子上の光スポ
    ットと、前記第2の方向に回折される光束のうち前記集
    光レンズに入射する光束に対応する前記回折素子上の光
    スポットとを含む領域の幅であることを特徴とする請求
    項1記載の光ピックアップ装置。
  3. 【請求項3】 前記面内における前記回折素子の前記回
    折面の幅は、前記光源から出射された光束が前記回折素
    子で前記第1および第2の方向に回折される場合に、前
    記第1の方向に回折される光束のうち前記集光レンズに
    入射する光束に対応する前記回折素子上の光スポット
    と、前記第2の方向に回折される光束のうち前記集光レ
    ンズに入射する光束に対応する前記回折素子上の光スポ
    ットとの重複領域の幅以下に設定されることを特徴とす
    る請求項1記載の光ピックアップ装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の方向は+1次の回折方向であ
    り、前記第2の方向は−1次の回折方向であることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ピックアッ
    プ装置。
  5. 【請求項5】 前記回折素子の回折面の幅Wは、前記集
    光レンズの開口半径をR、前記光源と前記集光レンズの
    中心との実効距離をL1、前記回折面と前記光源との実
    効距離をL2、前記第1の方向に回折された光束に等価
    な直進光束を前記集光レンズに出射すると想定される第
    1の仮想光源と前記光源との距離または前記第2の方向
    に回折された光束に等価な直進光束を前記集光レンズに
    出射すると想定される第2の仮想光源と前記光源との距
    離をSとした場合に、 W≦2×{(R+S)×L2/L1−S} の関係を満足するように設定されたことを特徴とする請
    求項1〜4のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  6. 【請求項6】 前記実効距離L1は、前記光源と前記集
    光レンズの中心との間の物理距離をX1、前記回折素子
    の厚みをd、屈折率をnとした場合に、 L1=X1−(n−1)×d/nにより規定され、 前記実効距離L2は、前記光源と前記回折面との間の物
    理距離をX2、前記回折素子の厚みをd、屈折率をnと
    した場合に、 L2=X2−(n−1)×d/nにより規定されること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光ピック
    アップ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の光ピッ
    クアップ装置と、 光学記録媒体を回転させる回転駆動部と、 前記光ピックアップ装置を前記光学記録媒体の半径方向
    に移動させる光ピックアップ駆動部と、 前記光ピックアップ装置から出力される信号を処理する
    信号処理部とを備えたことを特徴とする光学記録媒体駆
    動装置。
JP10060146A 1997-03-14 1998-03-11 光ピックアップ装置およびそれを用いた光学記録媒体駆動装置 Pending JPH10320821A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006006266A1 (ja) * 2004-07-07 2006-01-19 Sharp Kabushiki Kaisha 光ピックアップ装置
JP2009230833A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Sanyo Electric Co Ltd 光ピックアップ装置

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