以下、本発明の実施形態1を図面に基づいて詳細に説明する。
実施形態1に係る調湿装置は、室内空気(RA)を室外空間へ排出するとともに室外空気(OA)を室内空間へ供給するいわゆる換気型の調湿装置である。また、この調湿装置は、減湿された空気を室内空間へ供給する除湿運転と、加湿された空気を室内空間へ供給する加湿運転とを切り換えて行うように構成されている。さらに、この調湿装置は、吸着材が担持された第1と第2の熱交換器(第1と第2の吸着熱交換器(3,5))が接続された冷媒回路(1)を備えており、これら第1,第2吸着熱交換器(3,5)が2つの吸着部となってバッチ式の吸着/再生動作を行うように構成されている。
まず、調湿装置に備えられた冷媒回路(1)について、図1及び図2を参照しながら説明する。
図1に示すように、冷媒回路(1)は、圧縮機構である圧縮機(7)と、四路切換弁(8)と、第1吸着熱交換器(3)と、膨張機構である膨張弁(9)と、第2吸着熱交換器(5)とが順に接続されて閉回路となっている。この冷媒回路(1)は、冷媒が充填されており、この冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うように構成されている。なお、上記四路切換弁(8)には、冷媒回路(1)の配管が接続可能な第1から第4のポート(8a,8b,8c,8d)が設けられている。
冷媒回路(1)において、圧縮機(7)の吐出口は、四路切換弁(8)の第1ポート(8a)に接続されている。また、四路切換弁(8)の第3ポート(8c)は、第1吸着熱交換器(3)の一端と接続されている。第1吸着熱交換器(3)の他端は、膨張弁(9)を介して第2吸着熱交換器(5)の一端と接続されている。第2吸着熱交換器(5)の他端は、四路切換弁(8)の第4ポート(8d)に接続されている。また、四路切換弁(8)の第2ポート(8b)は、圧縮機(7)の吸引口と接続されている。
四路切換弁(8)は第1ポート(8a)と第3ポート(8c)とが連通すると同時に第2ポート(8b)と第4ポート(8d)とが連通する第1状態(図1の(A)に示す状態)と、第1ポート(8a)と第4ポート(8d)とが連通すると同時に第2ポート(8b)と第3ポート(8c)とが連通する第2状態(図1の(B)に示す状態)とに切換可能となっている。そして、四路切換弁(8)が第1状態に切り換わると、第1吸着熱交換器(3)が凝縮器として機能し、第2吸着熱交換器(5)が蒸発器として機能する。一方、四路切換弁(8)が第2状態に切り換わると、第1吸着熱交換器(3)が蒸発器として機能し、第2吸着熱交換器(5)が凝縮器として機能する。
図2に示すように、第1吸着熱交換器(3)及び第2吸着熱交換器(5)は、それぞれクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されている。具体的に、第1,第2吸着熱交換器(3,5)は、長方形板状に形成されたアルミニウム製の多数のフィン(4)と、このフィン(4)を貫通する銅製の伝熱管(6)とを備えている。
上記各フィン(4)及び伝熱管(6)の外表面には、吸着材がディップ成形(浸漬成形)により担持されている。この吸着材としては、ゼオライト、シリカゲル、活性炭、親水性または吸水性を有する有機高分子ポリマー系材料、カルボン酸基またはスルホン酸基を有するイオン交換樹脂系材料、感温性高分子等の機能性高分子材料などが挙げられる。
次に、実施形態1の調湿装置の具体構成について図3を参照しながら詳細に説明する。なお、図3(A)は調湿装置の平面図、図3(B)は調湿装置の内部を左側から視た図、図3(C)は調湿装置の内部を右側から視た図、図3(D)は、図3(A)のD−D断面図である。なお、本実施形態1の説明において、「上」「下」「左」「右」「前」「後」「手前」「奥」は、特にことわらない限り、図3に示す調湿装置を正面側(図3(A)の下側)から視た場合の方向性を意味している。
実施形態1の調湿装置は、やや扁平な矩形箱形のケーシング(10)を備えており、ケーシング(10)の内部には、室内空間と室外空間とを連通させる空気通路が形成されている。
ケーシング(10)には、最も奥側に後面パネル(10a)が形成され、最も手前側に前面パネル(10b)が形成されている。また、ケーシング(10)には、左側にケーシング第1側板(11)が形成されており、右側にケーシング第2側板(12)が形成されている。さらに、ケーシング(10)には、上側にケーシング天板(10c)が形成され、下側にケーシング底板(10d)が形成されている。
後面パネル(10a)の左側寄りには、室外空間からの室外空気(OA)を取り入れる第1吸込口(15)が形成され、後面パネル(10a)の右側寄りには、室内空間からの室内空気(RA)を取り入れる第2吸込口(16)が形成されている。一方、前面パネル(10b)の左側寄りには、調湿空気(SA)を室内空間へ供給する給気口(17)が形成され、前面パネル(10b)の右側寄りには、排出空気(OA)を室外空間へ排出する排気口(18)が形成されている。
ケーシング(10)の内部は、前後方向において大略的に3つの空間に仕切られている。この3つの空間のうち、ケーシング(10)の前面パネル(10b)寄りに形成された空間は、左右に2つの空間に仕切られている。そして、この2つ空間のうち、左側の空間が給気側通路(31)を構成し、右側の空間が排気側通路(32)を構成している。
給気側通路(31)は、給気口(17)を介して室内空間と連通している。この給気側通路(31)には、給気ファン(21)が設置されている。一方、排気側通路(32)は、排気口(18)を介して室外空間と連通している。この排気側通路(32)には、排気ファン(22)が設置されている。また、排気側通路(32)の左側寄りには、上述した圧縮機(7)が配置されている。
ケーシング(10)の後面パネル(10a)寄りに形成された空間は、吸込側仕切板(19)によって左右2つの空間に仕切られている。この2つの空間のうち、左側の空間が第1吸込通路(33)を構成し、右側の空間が第2吸込通路(室内空気供給通路)(34)を構成している。そして、上記第1吸込通路(33)は、第1吸込口(15)を介して室外空間と連通している一方、上記第2吸込通路(34)は、第2吸込口(16)を介して室内空間と連通している。
また、ケーシング(10)の後面パネル(10a)寄りに形成された空間には、上記吸込側仕切板(19)を貫通するとともに上記第1吸込通路(33)と上記第2吸込通路(34)とに跨るようにして配置された吸込側フィルタ(23)が配置されている。この吸込側フィルタ(23)は、第1吸込通路(33)に位置する第1プレフィルタ(23a)と、第2吸込通路(32)に位置する第2プレフィルタ(23b)(室内側フィルタ)とが一体的に構成されている。そして、上記第1プレフィルタ(23a)が、第1吸込口(15)より吸引された室外空気(OA)中の塵埃を捕集する一方、上記第2プレフィルタ(23b)が、第2吸入口(16)より吸引された室内空気(RA)中の塵埃を捕集する。
ケーシング(10)の前後方向の中央に形成された空間は、左側寄りに位置する第1仕切板(13)及び右側寄りに位置する第2仕切板(14)とによって左右の3つの空間に仕切られている。さらに、第1仕切板(13)と第2仕切板(14)との間の空間は、中央仕切板(20)によって、第1空気調和室(第1通路)(41)と第2空気調和室(第2通路)(42)とに仕切られている。
第1空気調和室(41)は、中央仕切板(20)の後側に形成されており、上述した第1吸着熱交換器(3)が配置されている。第1吸着熱交換器(3)は、図3(D)に示すように、第1空気調和室(41)の上下方向における中央部に配置されている。そして、第1空気調和室(41)を上部の空間と下部の空間とに仕切っている。また、第1吸着熱交換器(3)は、扁平な矩形形状に形成されており、第1空気調和室(41)における上面及び下面の面積が他の面の面積よりも大きくなる形状をしている。さらに、第1吸着熱交換器(3)には、上下方向に被処理空気が流通することで、この被処理空気の調湿を行う流通空間が形成されている。なお、第1吸着熱交換器(3)の上面には、室外空気(OA)が流入する流入面が形成されている。
第1吸着熱交換器(3)の上面には、室外空気(OA)の流入面に沿って第1フィルタ(第1フィルタ部)(24a)が配置形成されている。第1フィルタ(24a)は、第1吸着熱交換器(3)の上面の全域を覆うようにして配置されている。そして、第1フィルタ(24a)は、第1吸着熱交換器(3)へ流入する室外空気(OA)中の塵埃を捕集する。
第2空気調和室(42)は、中央仕切板(20)の前側に形成されており、上述した第2吸着熱交換器(5)が配置されている。第2吸着熱交換器(5)は、第1吸着熱交換器(3)と同様に、第2空気調和室(42)の上下方向における中央部に配置されている。そして、第2空気調和室(42)を上部の空間と下部の空間とに仕切っている。また、第2吸着熱交換器(5)には、上記第1吸着熱交換器(3)と同様に、上下方向に被処理空気が流通することで、この被処理空気の調湿を行う流通空間が形成されている。なお、第2吸着熱交換器(6)の上面には室外空気(OA)が流通する流入面が形成されている。
第2吸着熱交換器(5)の上面には、室外空気(OA)の流入面に沿って第2フィルタ(第2フィルタ部)(24b)が配置形成されている。第2フィルタ(24b)は、第2吸着熱交換器(5)の上面の全域を覆うようにして配置されている。そして、第2フィルタ(24b)は、第2吸着熱交換器(5)へ流入する室外空気中の塵埃を捕集する。
ケーシング第1側板(11)と第1仕切板(13)との間の空間は、上下に仕切られている。そして、この空間は、上側の空間が左側上部通路(第3通路)(43)を構成し、下側の空間が左側下部通路(第4通路)(44)を構成している。左側上部通路(43)は、上記第1吸込通路(33)と連通している一方、上記給気側通路(31)から仕切られている。左側下部通路(44)は、上記給気側通路(31)と連通している一方、上記第1吸込通路(33)から仕切られている。
ケーシング第2側板(12)と第2仕切板(14)との間の空間は、上下に仕切られている。そして、この空間は、上側の空間が右側上部通路(第5通路)(45)を構成し、下側の空間が右側下部通路(第6通路)(46)を構成している。右側上部通路(45)は、上記排気側通路(32)と連通している一方、上記第2吸込通路(34)から仕切られている。右側下部通路(46)は、上記第2吸込通路(34)と連通している一方、上記排気側通路(32)から仕切られている。
また、第1仕切板(13)には、第1左上開口(第1開口)(51)、第2左上開口(第2開口)(52)、第1左下開口(第3開口)(53)、及び第2左下開口(第4開口)(54)が形成されている。第1左上開口(51)は、第1仕切板(13)における奥側の上部に形成され、第2左上開口(52)は、第1仕切板(13)における手前側の上部に形成されている。また、第1左下開口(53)は、第1仕切板(13)における奥側の下部に形成され、第2左下開口(54)は、第1仕切板(13)における手前側の下部に形成されている。
第1から第4までの開口(51,52,…)には、それぞれ開閉ダンパが設けられている。各開口(51,52,…)の開閉ダンパは、それぞれ独立して開の状態と閉の状態とに切換可能となっている。そして、第1左上開口(51)が開の状態となると、左側上部通路(43)と第1空気調和室(41)の上部空間とが連通される。また、第2左上開口(52)が開の状態となると、左側上部通路(43)と第2空気調和室(42)の上部空間とが連通される。さらに、第1左下開口(53)が開の状態となると、左側下部通路(44)と第1空気調和室(41)の下部空間とが連通される。また、第2左下開口(54)が開の状態となると、左側下部通路(44)と第2空気調和室(42)の下部空間とが連通される。
一方、第2仕切板(14)には、第1右上開口(第5開口)(55)、第2右上開口(第6開口)(56)、第1右下開口(第7開口)(57)、及び第2右下開口(第8開口)(58)が形成されている。第1右上開口(55)は、第2仕切板(14)における奥側の上部に形成され、第2右上開口(56)は、第2仕切板(14)における手前側の上部に形成されている。また、第1右下開口(57)は、第2仕切板(14)における奥側の下部に形成され、第2右下開口(58)は、第2仕切板(14)における手前側の下部に形成されている。
第5から第8までの開口(55,56,…)には、それぞれ開閉ダンパが設けられている。各開口(55,56,…)の開閉ダンパは、それぞれ独立して開の状態と閉の状態とに切換可能となっている。そして、第1右上開口(55)が開の状態となると、右側上部通路(45)と第1空気調和室(41)の上部空間とが連通される。また、第2右上開口(56)が開の状態となると、右側上部通路(45)と第2空気調和室(42)の上部空間とが連通される。さらに、第1右下開口(57)が開の状態となると、右側下部通路(46)と第1空気調和室(41)の下部空間とが連通される。また、第2右下開口(58)が開の状態となると、右側下部通路(46)と第2空気調和室(42)の下部空間とが連通される。
以上の構成の調湿装置は、上述した冷媒回路(1)内の冷媒の循環方向を切り換えるとともに、上記第1から第8の開口(51,52,…)までの開閉ダンパの開閉状態を切り換えることで、第1動作と第2動作とを交互に行うように構成されている。
具体的に、この調湿装置は、室外空気(OA)を第1フィルタ(24a)、第1吸着熱交換器(3)の順に流通させて室内空間へ供給すると同時に、室内空気(RA)を第2吸着熱交換器(5)、第2フィルタ(24b)の順に流通させて室外空間へ排出する第1動作と、室外空気(OA)を第2フィルタ(24b)、第2吸着熱交換器(5)の順に流通させて室内空間へ供給すると同時に、室内空気(RA)を第1吸着熱交換器(3)、第1フィルタ(24a)の順に流通させて室外空間へ排出する第2動作とを切り換えて行うように構成されている。
−運転動作−
次に、実施形態1に係る調湿装置の運転動作について説明する。この調湿装置は、冷媒回路(1)内の冷媒の循環方向を切り換えることで、第1動作と第2動作とを交互に切換ながらの除湿運転、又は加湿運転を継続的に行う。
《除湿運転》
除湿運転時の第1動作においては、冷媒回路(1)が第2状態(図1(B)の状態)となり、第1吸着熱交換器(3)が蒸発器として機能する一方、第2吸着熱交換器(5)が凝縮器として機能する。また、第2動作においては、冷媒回路(1)が第1状態(図1(A)の状態)となり、第1吸着熱交換器(3)が凝縮器として機能する一方、第2吸着熱交換器(5)が蒸発器として機能する。
図4に示すように、給気ファン(21)及び排気ファン(22)が起動すると、室外空気(OA)が第1吸込口(15)よりケーシング(10)内に取り込まれ、第1吸込通路(33)に流入する一方、室内空気(RA)が第2吸込口(16)よりケーシング(10)内に取り込まれ、第2吸込通路(34)に流入する。
第1吸込通路(33)に流入した室外空気(OA)は、第1プレフィルタ(23a)を通過する。ここで、室外空気(OA)中の比較的大きな塵埃が捕集される。その後、室外空気(OA)は、左側上部通路(43)に流入する。一方、第2吸込通路(34)に流入した室内空気(RA)は、第2プレフィルタ(23b)を通過する。ここで、室内空気(RA)中の塵埃が捕集される。その後、室内空気(RA)は、右側下部通路(46)に流入する。
以降、除湿運転時の第1動作について、図4及び図5を参照しながら説明する。なお、図5(A)は、第1,第2空気調和室(41,42)の内部を左側から視た断面図であり、図5(B)は、図5(A)のB−B断面図、図5(C)は、図5(A)のC−C断面図である。
除湿運転の第1動作では、第1左上開口(51)、第1左下開口(53)、第2右上開口(56)、及び第2右下開口(58)の開閉ダンパが開の状態となり、第2左上開口(52)、第2左下開口(54)、第1右上開口(55)、及び第1右下開口(57)の開閉ダンパが閉の状態となる。
したがって、左側上部通路(43)を流通する室外空気(OA)は、第1左上開口(51)より第1空気調和室(41)の上部空間に流入する。この空気は、第1フィルタ(24a)の上面より下面に向かって流通する。この際、空気中の塵埃が第1フィルタ(24a)の上面に捕集される。その後、この空気は第1吸着熱交換器(3)の流通空間を通過し、第1空気調和室(41)の下部空間に流入する。ここで、蒸発器として機能する第1吸着熱交換器(3)の吸着材によって空気中の水分が吸着される。なお、この際生じる吸着熱は、第1吸着熱交換器(3)内の冷媒の蒸発熱として利用される。
以上のように第1フィルタ(24a)で塵埃が除去されるとともに第1吸着熱交換器(3)で減湿された空気は、第1左下開口(53)より左側下部通路(44)へ流入する。そして、この空気は、給気側通路(31)を流通した後、給気口(17)より調湿空気(SA)として室内空間へ供給される。
一方、右側下部通路(46)を流通する室内空気(RA)は、第2右下開口(58)より第2空気調和室(42)の下部空間に流入する。そして、この空気は、上方向に流れて第2吸着熱交換器(5)の流通空間を流通する。ここで、凝縮器として機能する第2吸着熱交換器(5)の吸着材が加熱され、吸着材に吸着された水分が脱着されると、この水分が空気に付与されるとともに第2吸着熱交換器(5)の吸着材が再生される。
第2吸着熱交換器(5)を通過した空気は、第2フィルタ(24b)の下面より上面に向かって流通する。ここで、後述の第2動作によって、第2フィルタ(24b)の上面に捕集された塵埃が、第2フィルタ(24b)を上方に流れる空気によって飛ばされ、第2フィルタ(24b)の上面の塵埃が除去される。そして、この塵埃は、第2フィルタ(24b)を通過した空気によって第2空気調和室(42)の外部に圧送される。
以上のように第2吸着熱交換器(5)の吸着材の再生に利用されるとともに、第2フィルタ(24b)の塵埃を含んだ空気は、第2右上開口(56)より右側上部通路(45)へ流入する。そして、この空気は、排気側通路(32)を流通した後、排気口(18)より排出空気(EA)として室外空間へ排出される。
次に、除湿運転時の第2動作について、図6及び図7を参照しながら説明する。なお、図7(A)は、第1,第2空気調和室(41,42)の内部を左側から視た断面図であり、図7(B)は、図7(A)のB−B断面図、図7(C)は、図7(A)のC−C断面図である。
除湿運転の第2動作では、第2左上開口(52)、第2左下開口(54)、第1右上開口(55)、及び第1右下開口(57)の開閉ダンパが開の状態となり、第1左上開口(51)、第1左下開口(53)、第2右上開口(56)、及び第2右下開口(58)の開閉ダンパが閉の状態となる。
したがって、左側上部通路(43)を流通する室外空気(OA)は、第2左上開口(52)より第2空気調和室(42)の上部空間に流入する。この空気は、第2フィルタ(24b)の上面より下面に向かって流通する。この際、空気中の塵埃が第2フィルタ(24b)の上面に捕集される。その後、この空気は第2吸着熱交換器(5)の流通空間を通過し、第2空気調和室(42)の下部空間に流入する。ここで、蒸発器として機能する第2吸着熱交換器(5)の吸着材によって空気中の水分が吸着される。なお、この際生じる吸着熱は、第2吸着熱交換器(5)内の冷媒の蒸発熱として利用される。
以上のように第2フィルタ(24b)で塵埃が除去されるとともに第2吸着熱交換器(5)で減湿された空気は、第2左下開口(54)より左側下部通路(44)へ流入する。そして、この空気は、給気側通路(31)を流通した後、給気口(17)より調湿空気(SA)として室内空間へ供給される。
一方、右側下部通路(46)を流通する室内空気(RA)は、第1右下開口(57)より第1空気調和室(41)の下部空間に流入する。そして、この空気は、上方向に流れて第1吸着熱交換器(3)の流通空間を流通する。ここで、凝縮器として機能する第1吸着熱交換器(3)の吸着材が加熱され、吸着材に吸着された水分が脱着されると、この水分が空気に付与されるとともに第1吸着熱交換器(3)の吸着材が再生される。
第1吸着熱交換器(3)を通過した空気は、第1フィルタ(24a)の下面より上面に向かって流通する。ここで、上述の第1動作によって、第1フィルタ(24a)の上面に捕集された塵埃が、第1フィルタ(24a)を上方に流れる空気によって飛ばされ、第1フィルタ(24a)の上面の塵埃が除去される。そして、この塵埃は、第1フィルタ(24a)を通過した空気によって第1空気調和室(41)の外部に圧送される。
以上のように第1吸着熱交換器(3)の吸着材の再生に利用されるとともに、第1フィルタ(24a)の塵埃を含んだ空気は、第1右上開口(55)より右側上部通路(45)へ流入する。そして、この空気は、排気側通路(32)を流通した後、排気口(18)より排出空気(EA)として室外空間へ排出される。
《加湿運転》
加湿運転時の第1動作においては、冷媒回路(1)が第1状態(図1(A)の状態)となり、第1吸着熱交換器(3)が凝縮器として機能する一方、第2吸着熱交換器(5)が蒸発器として機能する。また、第2動作においては、冷媒回路(1)が第2状態(図1(B)の状態)となり、第1吸着熱交換器(3)が蒸発器として機能する一方、第2吸着熱交換器(5)が凝縮器として機能する。
図4に示すように、給気ファン(21)及び排気ファン(22)が起動すると、室外空気(OA)が第1吸込口(15)よりケーシング(10)内に取り込まれ、第1吸込通路(33)に流入する一方、室内空気(RA)が第2吸込口(16)よりケーシング(10)内に取り込まれ、第2吸込通路(34)に流入する。
第1吸込通路(33)に流入した室外空気(OA)は、第1プレフィルタ(23a)を通過する。ここで、室外空気(OA)中の比較的大きな塵埃が捕集される。その後、室外空気(OA)は、左側上部通路(43)に流入する。一方、第2吸込通路(34)に流入した室内空気(RA)は、第2プレフィルタ(23b)を通過する。ここで、室内空気(RA)中の塵埃が捕集される。その後、室内空気(RA)は、右側下部通路(46)に流入する。
以降、加湿運転時の第1動作について、図4及び図5を参照しながら説明する。加湿運転の第1動作では、第1左上開口(51)、第1左下開口(53)、第2右上開口(56)、及び第2右下開口(58)の開閉ダンパが開の状態となり、第2左上開口(52)、第2左下開口(54)、第1右上開口(55)、及び第1右下開口(57)の開閉ダンパが閉の状態となる。
したがって、左側上部通路(43)を流通する室外空気(OA)は、第1左上開口(51)より第1空気調和室(41)の上部空間に流入する。この空気は、第1フィルタ(24a)の上面より下面に向かって流通する。この際、空気中の塵埃が第1フィルタ(24a)の上面に捕集される。その後、この空気は第1吸着熱交換器(3)の流通空間を通過し、第1空気調和室(41)の下部空間に流入する。ここで、凝縮器として機能する第1吸着熱交換器(3)の吸着材が加熱され、吸着材に吸着された水分が脱着されると、この水分が空気に付与される。
以上のように第1フィルタ(24a)で塵埃が除去されるとともに第1吸着熱交換器(3)で加湿された空気は、第1左下開口(53)より左側下部通路(44)へ流入する。そして、この空気は、給気側通路(31)を流通した後、給気口(17)より調湿空気(SA)として室内空間へ供給される。
一方、右側下部通路(46)を流通する室内空気(RA)は、第2右下開口(58)より第2空気調和室(42)の下部空間に流入する。そして、この空気は、上方向に流れて第2吸着熱交換器(5)の流通空間を流通する。ここで、蒸発器として機能する第2吸着熱交換器(5)の吸着材によって空気中の水分が吸着される。なお、この際生じる吸着熱は、第2吸着熱交換器(5)内の冷媒の蒸発熱として利用される。
第2吸着熱交換器(5)を通過した空気は、第2フィルタ(24b)の下面より上面に向かって流通する。ここで、後述の第2動作によって、第2フィルタ(24b)の上面に捕集された塵埃が、第2フィルタ(24b)を上方に流れる空気によって飛ばされ、第2フィルタ(24b)の上面の塵埃が除去される。そして、この塵埃は、第2フィルタ(24b)を通過した空気によって第2空気調和室(42)の外部に圧送される。
以上のように第2吸着熱交換器(5)の吸着材に水分を付与するとともに、第2フィルタ(24b)の塵埃を含んだ空気は、第2右上開口(56)より右側上部通路(45)へ流入する。そして、この空気は、排気側通路(32)を流通した後、排気口(18)より排出空気(EA)として室外空間へ排出される。
次に、加湿運転時の第2動作について、図6及び図7を参照しながら説明する。加湿運転の第2動作では、第2左上開口(52)、第2左下開口(54)、第1右上開口(55)、及び第1右下開口(57)の開閉ダンパが開の状態となり、第1左上開口(51)、第1左下開口(53)、第2右上開口(56)、及び第2右下開口(58)の開閉ダンパが閉の状態となる。
したがって、左側上部通路(43)を流通する室外空気(OA)は、第2左上開口(52)より第2空気調和室(42)の上部空間に流入する。この空気は、第2フィルタ(24b)の上面より下面に向かって流通する。この際、空気中の塵埃が第2フィルタ(24b)の上面に捕集される。その後、この空気は第2吸着熱交換器(5)の流通空間を通過し、第2空気調和室(42)の下部空間に流入する。ここで、凝縮器として機能する第2吸着熱交換器(5)の吸着材が加熱され、吸着材に吸着された水分が脱着されると、この水分が空気に付与される。
以上のように第2フィルタ(24b)で塵埃が除去されるとともに第2吸着熱交換器(5)で加湿された空気は、第2左下開口(54)より左側下部通路(44)へ流入する。そして、この空気は、給気側通路(31)を流通した後、給気口(17)より調湿空気(SA)として室内空間へ供給される。
一方、右側下部通路(46)を流通する室内空気(RA)は、第1右下開口(57)より第1空気調和室(41)の下部空間に流入する。そして、この空気は、上方向に流れて第1吸着熱交換器(3)の流通空間を流通する。ここで、蒸発器として機能する第1吸着熱交換器(3)の吸着材によって空気中の水分が吸着される。なお、この際生じる吸着熱は、第1吸着熱交換器(3)内の冷媒の蒸発熱として利用される。
第1吸着熱交換器(3)を通過した空気は、第1フィルタ(24a)の下面より上面に向かって流通する。ここで、上述の第1動作によって、第1フィルタ(24a)の上面に捕集された塵埃が、第1フィルタ(24a)を上方に流れる空気によって飛ばされ、第1フィルタ(24a)の上面の塵埃が除去される。そして、この塵埃は、第1フィルタ(24a)を通過した空気によって第1空気調和室(41)の外部に圧送される。
以上のように第1吸着熱交換器(3)の吸着材に水分を付与するとともに、第1フィルタ(24a)の塵埃を含んだ空気は、第1右上開口(55)より右側上部通路(45)へ流入する。そして、この空気は、排気側通路(32)を流通した後、排気口(18)より排出空気(EA)として室外空間へ排出される。
−実施形態1の効果−
実施形態1に係る調湿装置によれば、吸着部としての第1,第2吸着熱交換器(3,5)における室外空気(OA)の流入面に沿って室外側フィルタ(24a,24b)を配置形成するようにしている。ここで、第1,第2吸着熱交換器(3,5)の流入面は、他面と比較して大面積となっている。このため、室外側フィルタ(24a,24b)のフィルタ面を大きくとることができる。したがって、室外側フィルタ(24a,24b)を流通する室外空気(OA)の線速度を遅くさせることができ、室外側フィルタ(24a,24b)の設置に起因する圧力損失の上昇を抑制できる。また、室外空気(OA)中の塵埃が、室外側フィルタ(24a,24b)に局所的に捕集されにくくなるため、室外側フィルタ(24a,24b)における塵埃の目詰まりを抑制でき、圧力損失の上昇を一層抑制できる。
また、実施形態1の調湿装置では、第1動作時において第1フィルタ(24a)に捕集された室外空気(OA)中の塵埃を第2動作時における室内空気(RA)によって吹き飛ばし、室外空間へ排出するようにしている。逆に、第2動作時において第2フィルタ(24b)に捕集された室外空気(OA)中の塵埃を第1動作時における室内空気(RA)によって吹き飛ばし、室外空間へ排出するようにしている。このように、第1動作と第2動作とを切換ながら、室外側フィルタ(24a,24b)に捕集された塵埃を交互に除去することで、室外側フィルタ(24a,24b)における塵埃の目詰まりを自動的に解消することができ、室外側フィルタ(24a,24b)の交換やメンテナンスの頻度を低減させることができる。
また、実施形態1の調湿装置では、上記室外側フィルタ(24a,24b)に加え、第1プレフィルタ(23a)を設けることによって、室外空気(OA)中の比較的大きな塵埃がケーシング(10)の内部へ入り込むことを抑制している。したがって、第1,第2吸着熱交換器(3,5)における塵埃の付着を一層抑制できる。
さらに、実施形態1の調湿装置では、第2プレフィルタ(室内側フィルタ)(23b)を設けることによって、室内空気(RA)中の塵埃が第1,第2吸着熱交換器(3,5)に付着してしまうことを抑制している。したがって、第1,第2吸着熱交換器(3,5)における塵埃付着によって吸脱着性能が低下してしまうことを抑制できる。
−実施形態1の変形例1−
次に実施形態1に係る調湿装置の変形例1について、図8及び図9を参照しながら説明する。この変形例1に係る調湿装置は、実施形態1の調湿装置とほぼ同様の構成において、吸込側フィルタ(23)、及びこの吸込側フィルタ(23)が配置される第1,第2吸込通路(33,34)を備えていないものである。また、第1空気調和室(41)に配置される第1フィルタ(24a)と,第2空気調和室(42)に配置される第2フィルタ(24b)とは一体となって室外側フィルタ(24)を構成している。
具体的に、変形例1の調湿装置は、第1吸込口(15)と左側上部通路(43)とが直接連通している一方、第2吸込口(16)と右側下部通路(46)とが直接連通している。また、第1,第2吸着熱交換器(3,5)の上面には、第1フィルタ(24a)と第2フィルタ(24b)とが一体となって構成された室外側フィルタ(24)が配置形成されている。そして、室外側フィルタ(24)は、第1,第2吸着熱交換器(3,5)における室外空気(OA)の流入面の双方に沿いながら跨って配置形成されている。さらに、ケーシング(10)の後面パネル(10a)には、上記室外側フィルタ(24)を取り出し可能な取出し口(61)が形成されている。
この変形例1の調湿装置においても、室外側フィルタ(24)を各吸着熱交換器(3,5)の流入面に沿って配置形成することで、各流入面に流入する空気の線速度を低減させることができ、室外側フィルタ(24)の圧力損失の低減を図ることができる。また、室外空気の流れに対してフィルタ面を大きくとることで、室外空気中の塵埃をフィルタ面上で分散させて捕集することができる。したがって、室外側フィルタ(24)の目詰まりを抑制でき、室外側フィルタ(24)の圧力損失の低減を一層図ることができる。
また、この変形例1においては、第1,第2フィルタ(24a,24b)を一体的に構成することで、室外側フィルタ(24)をコンパクトに形成することができる。さらに、ケーシング(10)に取出し口(61)を設けることで、図9に示すように、室外側フィルタ(24)を容易にケーシング(10)の外部に取り出したり、ケーシング(10)の内部に付けたりすることができる。この際、室外側フィルタ(24)は一体に構成されているため、室外側フィルタ(24)の交換やメンテナンスの作業性が向上する。
−実施形態1の変形例2−
次に実施形態1に係る調湿装置の変形例2について、図10を参照しながら説明する。この変形例2に係る調湿装置は、実施形態1の調湿装置とほぼ同様の構成において、室内空気(RA)中の塵埃を捕集する第2プレフィルタ(室内側フィルタ)(23b)が、ケーシング(10)より室内空間へ延びて形成された吸引ダクト(吸引口)(63)の開口部近傍に配置されているものである。なお、上記吸引ダクト(63)は、第2吸込口(16)を介して右側下部通路(46)と連通している。したがって、この吸引ダクト(63)は、室内空気(RA)をケーシング(10)内へ導入する室内空気供給通路として機能している。したがって、この吸引ダクト(63)に第2プレフィルタ(23b)を設けることで、室内空気(RA)中の塵埃を第2プレフィルタ(23b)で捕集でき、室内空気(RA)中の塵埃が第1,第2吸着熱交換器(3)の下面に付着してしまうことを抑制できる。
また、この変形例2においても、室外空気(OA)中の塵埃は、第1,第2フィルタ(24a,24b)によって捕集された後、第1動作と第2動作との切換によってこれらの塵埃が室外空間に排出される。このため、第1,第2フィルタ(24a,24b)のメンテナンスの頻度を低減できるようになっている。
一方、この変形例2では、塵埃の除去を自動的に行えない第2プレフィルタ(23b)を室内空間に面する吸引ダクト(63)の開口部近傍に配置している。このため、室内空間側から上記第2プレフィルタ(23b)のメンテナンスを行うことができる。したがって、調湿装置が例えば天井埋込型の調湿装置であった場合にも、第2プレフィルタ(23b)のメンテナンスを容易に行うことができる。
《発明の実施形態2》
次に、実施形態2に係る調湿装置について説明する。
実施形態2に係る調湿装置は、実施形態1の調湿装置と空気通路の構成が異なるものである。以下に実施形態1の調湿装置と異なる点について図11を参照しながら説明する。なお、図11において、図11(A)は調湿装置の平面図、図11(B)は調湿装置の内部を左側から視た図、図11(C)は調湿装置の内部を右側から視た図、図11(D)は調湿装置の内部を後側から視た図、図11(E)は調湿装置の内部を前側から視た図である。
実施形態2の調湿装置は、実施形態1よりも扁平な矩形箱形のケーシング(10)を備えており、ケーシング(10)の内部には、室内空間と室外空間とを連通させる空気通路が形成されている。ケーシング(10)には、最も奥側にケーシング第1側板(11)が形成され、最も手前側にケーシング第2側板(12)が形成されている。
ケーシング第1側板(11)の左側寄りの下部には、室外空間からの室外空気(OA)を取り入れる第1吸込口(15)が形成され、ケーシング第2側板(12)の右側寄りの上部には、室内空間からの室内空気(RA)を取り入れる第2吸込口(16)が形成されている。一方、ケーシング第2側板(12)の左側寄りの上部には、排出空気(OA)を室外空間へ排出する排気口(18)が形成され、ケーシング第2側板(12)の右側寄りの下部には、調湿空気(SA)を室内空間へ供給する給気口(17)が形成されている。
ケーシング(10)の内部は、後方より順に、第1仕切板(13),第2仕切板(14),吹出側仕切板(19)によって前後方向に大略4つの空間に仕切られている。この4つの空間のうち、ケーシング第2側板(12)の一番近くに形成された空間は、左右に2つの空間に仕切られている。そして、この2つ空間のうち、左側の空間が排気側通路(32)を構成し、右側の空間が給気側通路(31)を構成している。
上記排気側通路(32)は、上下に2つの空間に仕切られている。そして、この2つの空間のうち、上側の空間は、排気口(18)を介して室外空間と連通している。また、この空間には、排気ファン(22)が設置されている。一方排気側通路(32)における下側の空間には、上記排気ファン(22)の吸入口が臨んでいる。なお、実施形態2では、実施形態1のように圧縮機(7)が排気側通路(32)に配置されておらず、ケーシング(10)の外部に設けられている(図示省略)。一方、給気側通路(31)は、上下に仕切られておらず、給気口(17)を介して室内空間と連通している。この給気側通路(31)には、給気ファン(21)が設置されている。
第1仕切板(13)と第2仕切板(14)との間の空間は、中央仕切板(20)によって第1空気調和室(第1通路)(41)と第2空気調和室(第2通路)(42)とに仕切られている。
第1空気調和室(41)は、中央仕切板(20)の左側に形成されており、第1吸着熱交換器(3)が配置されている。第1吸着熱交換器(3)は、図11(B)に示すように、第1空気調和室(41)の上下方向における中央部に配置されている。そして、第1空気調和室(41)を上部の空間と下部の空間とに仕切っている。また、第1吸着熱交換器(3)は、扁平な矩形形状に形成されており、第1空気調和室(41)における上面及び下面の面積が他の面の面積よりも大きくなる形状をしている。さらに、第1吸着熱交換器(3)には、上下方向に空気が流通する流通空間が形成されている。そして、第1吸着熱交換器(3)の下面には、室外空気(OA)が流入する流入面が形成されている。
また、第1吸着熱交換器(3)の下面には、室外空気の流入面に沿って第1フィルタ(第1フィルタ部)(24a)が配置形成されている。第1フィルタ(24a)は、第1吸着熱交換器(3)の下面の全域を覆うようにして配置されている。そして、第1フィルタ(24a)は、第1吸着熱交換器(3)へ流入する室外空気中の塵埃を捕集する。
第2空気調和室(42)は、中央仕切板(20)の右側に形成されており、上述した第2吸着熱交換器(5)が配置されている。第2吸着熱交換器(5)は、第1吸着熱交換器(3)と同様に、第2空気調和室(42)の上下方向における中央部に配置されている。そして、第2空気調和室(42)を上部の空間と下部の空間とに仕切っている。また、第2吸着熱交換器(5)には、上記第1吸着熱交換器(3)と同様に、上下方向に空気が流通する流通空間が形成され、その下面には室外空気(OA)が流通する流入面が形成されている。
また、第2吸着熱交換器(5)の下面には、室外空気の流入面に沿って第2フィルタ(第2フィルタ部)(24b)が配置形成されている。第2フィルタ(24b)は、第2吸着熱交換器(5)の下面の全域を覆うようにして配置されている。そして、第2フィルタ(24b)は、第2吸着熱交換器(5)へ流入する室外空気中の塵埃を捕集する。
なお、上記第1フィルタ(24a)及び第2フィルタ(24b)は、一体的に室外側フィルタ(24)を構成している。そして、室外側フィルタ(24)は、第1吸熱交換器(3)の流入面と第2吸着熱交換器(5)の流入面との双方に跨って配置されている。
ケーシング第1側板(11)と第1仕切板(13)との間の空間は、上下に仕切られている。そして、この空間は、上側の空間が室内空気供給通路としての後側上部通路(第3通路)(43)を構成し、下側の空間が後側下部通路(第4通路)(44)を構成している。後側上部通路(43)は、第2吸込口(16)を介して室内空間と連通している。また、後側上部通路(43)には、室内側フィルタ(23b)が配置されている。この室内側フィルタ(23b)は、第2吸入口(16)より吸引された室内空気中の塵埃を捕集する。一方、後側下部通路(44)は、第1吸込口(15)を介して室外空間と連通している。
第2仕切板(14)と上記吹出側仕切板(19)との間の空間は、上下に仕切られている。そして、この空間は、上側の空間が前側上部通路(第5通路)(45)を構成し、下側の空間が前側下部通路(第6通路)(46)を構成している。前側上部通路(45)は、上記給気側通路(31)と連通している。一方、前側下部通路(46)は、上記排気側通路(31)の下側の空間と連通している。
また、第1仕切板(13)には、第1後上開口(第1開口)(51)、第2後上開口(第2開口)(52)、第1後下開口(第3開口)(53)、及び第2後下開口(第4開口)(54)が形成されている。第1後上開口(51)は、第1仕切板(13)における左側の上部に形成され、第2後上開口(52)は、第1仕切板(13)における右側の上部に形成されている。また、第1後下開口(53)は、第1仕切板(13)における左側の下部に形成され、第2後下開口(54)は、第1仕切板(13)における右側の下部に形成されている。
第1から第4までの開口(51,52,…)には、それぞれ開閉ダンパが設けられている。各開口(51,52,…)の開閉ダンパは、それぞれ独立して開の状態と閉の状態とに切換可能となっている。そして、第1後上開口(51)が開の状態となると、後側上部通路(43)と第1空気調和室(41)の上部空間とが連通される。また、第2後上開口(52)が開の状態となると、後側上部通路(43)と第2空気調和室(42)の上部空間とが連通される。さらに、第1後下開口(53)が開の状態となると、後側下部通路(44)と第1空気調和室(41)の下部空間とが連通される。また、第2後下開口(54)が開の状態となると、後側下部通路(44)と第2空気調和室(42)の下部空間とが連通される。
一方、第2仕切板(14)には、第1前上開口(第5開口)(55)、第2前上開口(第6開口)(56)、第1前下開口(第7開口)(57)、及び第2前下開口(第8開口)(58)が形成されている。第1前上開口(55)は、第2仕切板(14)における左側の上部に形成され、第2前上開口(56)は、第2仕切板(14)における右側の上部に形成されている。また、第1前下開口(57)は、第2仕切板(14)における左側の下部に形成され、第2前下開口(58)は、第2仕切板(14)における右側の下部に形成されている。
第5から第8までの開口(55,56,…)には、それぞれ開閉ダンパが設けられている。各開口(55,56,…)の開閉ダンパは、それぞれ独立して開の状態と閉の状態とに切換可能となっている。そして、第1前上開口(55)が開の状態となると、前側上部通路(45)と第1空気調和室(41)の上部空間とが連通される。また、第2前上開口(56)が開の状態となると、前側上部通路(45)と第2空気調和室(42)の上部空間とが連通される。さらに、第1前下開口(57)が開の状態となると、前側下部通路(46)と第1空気調和室(41)の下部空間とが連通される。また、第2前下開口(58)が開の状態となると、前側下部通路(46)と第2空気調和室(42)の下部空間とが連通される。
また、ケーシング(10)の右側板(10a)には、上記室内側フィルタ(23b)を取り出し可能な第1取出し口(61a)と、上記室外側フィルタ(24)を取り出し可能な第2取出し口(61b)とが設けられている。
−運転動作−
次に、実施形態2に係る調湿装置の運転動作について説明する。この調湿装置は、実施形態1の調湿装置と同様に、冷媒回路(1)内の冷媒の循環方向を切り換えることで、第1動作と第2動作とを交互に切換ながらの除湿運転、又は加湿運転を継続的に行う。
《除湿運転》
除湿運転時の第1動作においては、冷媒回路(1)が第2状態(図1(B)の状態)となり、第1吸着熱交換器(3)が蒸発器として機能する一方、第2吸着熱交換器(5)が凝縮器として機能する。また、第2動作においては、冷媒回路(1)が第1状態(図1(A)の状態)となり、第1吸着熱交換器(3)が凝縮器として機能する一方、第2吸着熱交換器(5)が蒸発器として機能する。
図12に示すように、給気ファン(21)及び排気ファン(22)が起動すると、室外空気(OA)が第1吸込口(15)よりケーシング(10)内に取り込まれ、後側下部通路(44)に流入する一方、室内空気(RA)が第2吸込口(16)よりケーシング(10)内に取り込まれ、後側上部通路(43)に流入する。ここで、後側上部通路(43)に流入した室内空気(RA)は、室内側フィルタ(23b)を通過する。この際、室内空気(RA)中の塵埃が捕集される。
以降、除湿運転時の第1動作について、図12を参照しながら説明する。除湿運転の第1動作では、第2後上開口(52)、第1後下開口(53)、第1前上開口(55)、及び第2前下開口(58)の開閉ダンパが開の状態となり、第1後上開口(51)、第2後下開口(54)、第2前上開口(56)、及び第1前下開口(57)の開閉ダンパが閉の状態となる。
したがって、後側下部通路(44)を流通する室外空気(OA)は、第1後下開口(53)より第1空気調和室(41)の下部空間に流入する。この空気は、第1フィルタ(24a)の下面より上面に向かって流通する。この際、空気中の塵埃が第1フィルタ(24a)の下面に捕集される。その後、この空気は第1吸着熱交換器(3)の流通空間を通過し、第1空気調和室(41)の上部空間に流入する。ここで、蒸発器として機能する第1吸着熱交換器(3)の吸着材によって空気中の水分が吸着される。なお、この際生じる吸着熱は、第1吸着熱交換器(3)内の冷媒の蒸発熱として利用される。
以上のように第1フィルタ(24a)で塵埃が除去されるとともに第1吸着熱交換器(3)で減湿された空気は、第1前上開口(55)より前側上部通路(45)へ流入する。そして、この空気は、給気側通路(31)を流通した後、給気口(17)より調湿空気(SA)として室内空間へ供給される。
一方、後側上部通路(43)を流通する室内空気(RA)は、第2後上開口(52)より第2空気調和室(42)の上部空間に流入する。そして、この空気は、下方向に流れて第2吸着熱交換器(5)の流通空間を流通する。ここで、凝縮器として機能する第2吸着熱交換器(5)の吸着材が加熱され、吸着材に吸着された水分が脱着されると、この水分が空気に付与されるとともに第2吸着熱交換器(5)の吸着材が再生される。
第2吸着熱交換器(5)を通過した空気は、第2フィルタ(24b)の上面より下面に向かって流通する。ここで、後述の第2動作によって、第2フィルタ(24b)の下面に捕集された塵埃が、第2フィルタ(24b)を下方に流れる空気によって飛ばされ、第2フィルタ(24b)の下面の塵埃が除去される。そして、この塵埃は、第2フィルタ(24b)を通過した空気によって第2空気調和室(42)の外部に圧送される。
以上のように第2吸着熱交換器(5)の吸着材の再生に利用されるとともに、第2フィルタ(24b)の塵埃を含んだ空気は、第2前下開口(58)より前側下部通路(46)へ流入する。そして、この空気は、排気側通路(32)における下側の空間において排気ファン(22)の吸引口に吸引され、排気口(18)より排出空気(EA)として室外空間へ排出される。
次に、除湿運転時の第2動作について、図13を参照しながら説明する。除湿運転の第2動作では、第1後上開口(51)、第2後下開口(54)、第2前上開口(56)、及び第1前下開口(57)の開閉ダンパが開の状態となり、第2後上開口(52)、第1後下開口(53)、第1前上開口(55)、及び第2前下開口(58)の開閉ダンパが閉の状態となる。
したがって、後側下部通路(44)を流通する室外空気(OA)は、第2後下開口(54)より第2空気調和室(42)の下部空間に流入する。この空気は、第2フィルタ(24b)の下面より上面に向かって流通する。この際、空気中の塵埃が第2フィルタ(24b)の下面に捕集される。その後、この空気は第2吸着熱交換器(5)の流通空間を通過し、第2空気調和室(42)の上部空間に流入する。ここで、蒸発器として機能する第2吸着熱交換器(5)の吸着材によって空気中の水分が吸着される。なお、この際生じる吸着熱は、第2吸着熱交換器(5)内の冷媒の蒸発熱として利用される。
以上のように第2フィルタ(24b)で塵埃が除去されるとともに第2吸着熱交換器(5)で減湿された空気は、第2前上開口(56)より前側上部通路(45)へ流入する。そして、この空気は、給気側通路(31)を流通した後、給気口(17)より調湿空気(SA)として室内空間へ供給される。
一方、後側上部通路(43)を流通する室内空気(RA)は、第1後上開口(51)より第1空気調和室(41)の上部空間に流入する。そして、この空気は、下方向に流れて第1吸着熱交換器(3)の流通空間を流通する。ここで、凝縮器として機能する第1吸着熱交換器(3)の吸着材が加熱され、吸着材に吸着された水分が脱着されると、この水分が空気に付与されるとともに第1吸着熱交換器(3)の吸着材が再生される。
第1吸着熱交換器(3)を通過した空気は、第1フィルタ(24a)の上面より下面に向かって流通する。ここで、上述の第1動作によって、第1フィルタ(24a)の下面に捕集された塵埃が、第1フィルタ(24a)を下方に流れる空気によって飛ばされ、第1フィルタ(24a)の下面の塵埃が除去される。そして、この塵埃は、第1フィルタ(24a)を通過した空気によって第1空気調和室(41)の外部に圧送される。
以上のように第1吸着熱交換器(3)の吸着材の再生に利用されるとともに、第1フィルタ(24a)の塵埃を含んだ空気は、第1前下開口(57)より前側下部通路(46)へ流入する。そして、この空気は、排気側通路(32)における下側の空間において排気ファン(22)の吸引口に吸引され、排気口(18)より排出空気(EA)として室外空間へ排出される。
《加湿運転》
加湿運転時の第1動作においては、冷媒回路(1)が第1状態(図1(A)の状態)となり、第1吸着熱交換器(3)が凝縮器として機能する一方、第2吸着熱交換器(5)が蒸発器として機能する。また、第2動作においては、冷媒回路(1)が第2状態(図1(B)の状態)となり、第1吸着熱交換器(3)が蒸発器として機能する一方、第2吸着熱交換器(5)が凝縮器として機能する。
また、給気ファン(21)及び排気ファン(22)が起動すると、室外空気(OA)が第1吸込口(15)よりケーシング(10)内に取り込まれ、後側下部通路(44)に流入する一方、室内空気(RA)が第2吸込口(16)よりケーシング(10)内に取り込まれ、後側上部通路(43)に流入する。ここで、後側上部通路(43)に流入した室内空気(RA)は、室内側フィルタ(23b)を通過する。この際、室内空気(RA)中の塵埃が捕集される。
以降、加湿運転時の第1動作について、図12を参照しながら説明する。加湿運転の第1動作では、第2後上開口(52)、第1後下開口(53)、第1前上開口(55)、及び第2前下開口(58)の開閉ダンパが開の状態となり、第1後上開口(51)、第2後下開口(54)、第2前上開口(56)、及び第1前下開口(57)の開閉ダンパが閉の状態となる。
したがって、後側下部通路(44)を流通する室外空気(OA)は、第1後下開口(53)より第1空気調和室(41)の下部空間に流入する。この空気は、第1フィルタ(24a)の下面より上面に向かって流通する。この際、空気中の塵埃が第1フィルタ(24a)の下面に捕集される。その後、この空気は第1吸着熱交換器(3)の流通空間を通過し、第1空気調和室(41)の上部空間に流入する。ここで、凝縮器として機能する第1吸着熱交換器(3)の吸着材が加熱され、吸着材に吸着された水分が脱着されると、この水分が空気に付与される。
以上のように第1フィルタ(24a)で塵埃が除去されるとともに第1吸着熱交換器(3)で加湿された空気は、第1前上開口(55)より前側上部通路(45)へ流入する。そして、この空気は、給気側通路(31)を流通した後、給気口(17)より調湿空気(SA)として室内空間へ供給される。
一方、後側上部通路(43)を流通する室内空気(RA)は、第2後上開口(52)より第2空気調和室(42)の上部空間に流入する。そして、この空気は、下方向に流れて第2吸着熱交換器(5)の流通空間を流通する。ここで、蒸発器として機能する第2吸着熱交換器(5)の吸着材によって空気中の水分が吸着される。なお、この際生じる吸着熱は、第2吸着熱交換器(5)内の冷媒の蒸発熱として利用される。
第2吸着熱交換器(5)を通過した空気は、第2フィルタ(24b)の上面より下面に向かって流通する。ここで、後述の第2動作によって、第2フィルタ(24b)の下面に捕集された塵埃が、第2フィルタ(24b)を下方に流れる空気によって飛ばされ、第2フィルタ(24b)の下面の塵埃が除去される。そして、この塵埃は、第2フィルタ(24b)を通過した空気によって第2空気調和室(42)の外部に圧送される。
以上のように第2吸着熱交換器(5)の吸着材に水分を付与するとともに、第2フィルタ(24b)の塵埃を含んだ空気は、第2前下開口(58)より前側下部通路(46)へ流入する。そして、この空気は、排気側通路(32)における下側の空間において排気ファン(22)の吸引口に吸引され、排気口(18)より排出空気(EA)として室外空間へ排出される。
次に、加湿運転時の第2動作について、図13を参照しながら説明する。加湿運転の第2動作では、第1後上開口(51)、第2後下開口(54)、第2前上開口(56)、及び第1前下開口(57)の開閉ダンパが開の状態となり、第2後上開口(52)、第1後下開口(53)、第1前上開口(55)、及び第2前下開口(58)の開閉ダンパが閉の状態となる。
したがって、後側下部通路(44)を流通する室外空気(OA)は、第2後下開口(54)より第2空気調和室(42)の下部空間に流入する。この空気は、第2フィルタ(24b)の下面より上面に向かって流通する。この際、空気中の塵埃が第2フィルタ(24b)の下面に捕集される。その後、この空気は第2吸着熱交換器(5)の流通空間を通過し、第2空気調和室(42)の上部空間に流入する。ここで、凝縮器として機能する第2吸着熱交換器(5)の吸着材が加熱され、吸着材に吸着された水分が脱着されると、この水分が空気に付与される。
以上のように第2フィルタ(24b)で塵埃が除去されるとともに第2吸着熱交換器(5)で加湿された空気は、第2前上開口(56)より前側上部通路(45)へ流入する。そして、この空気は、給気側通路(31)を流通した後、給気口(17)より調湿空気(SA)として室内空間へ供給される。
一方、後側上部通路(43)を流通する室内空気(RA)は、第1後上開口(51)より第1空気調和室(41)の上部空間に流入する。そして、この空気は、下方向に流れて第1吸着熱交換器(3)の流通空間を流通する。ここで、蒸発器として機能する第1吸着熱交換器(3)の吸着材によって空気中の水分が吸着される。なお、この際生じる吸着熱は、第1吸着熱交換器(3)内の冷媒の蒸発熱として利用される。
第1吸着熱交換器(3)を通過した空気は、第1フィルタ(24a)の上面より下面に向かって流通する。ここで、上述の第1動作によって、第1フィルタ(24a)の下面に捕集された塵埃が、第1フィルタ(24a)を下方に流れる空気によって飛ばされ、第1フィルタ(24a)の下面の塵埃が除去される。そして、この塵埃は、第1フィルタ(24a)を通過した空気によって第1空気調和室(41)の外部に圧送される。
以上のように第1吸着熱交換器(3)の吸着材に水分を付与するとともに、第1フィルタ(24a)の塵埃を含んだ空気は、第1前下開口(57)より前側下部通路(46)へ流入する。そして、この空気は、排気側通路(32)における下側の空間において排気ファン(22)の吸引口に吸引され、排気口(18)より排出空気(EA)として室外空間へ排出される。
−実施形態2の効果−
実施形態2に係る調湿装置では、実施形態1と同様に、室外側フィルタ(24)を第1,第2吸着熱交換器(3,5)の流入面に配置形成することで、室外側フィルタ(24)の設置に起因する圧力損失の上昇を低減できる。
また、室内空気(RA)によって室外側フィルタ(24)に付着した塵埃を自動的に除去することで、室外側フィルタ(24)のメンテナンスや交換の頻度を低減できる。
さらに、実施形態2では、ケーシング(10)の右側板(10a)に第1,第2取出し口(61a,61b)を設けている。このため、図14に示すように、室内側フィルタ(23b)を第1取出し口(61a)よりケーシング(10)の外部へ取り出してメンテナンスを行える一方、室外側フィルタ(24)を第2取出し口(61b)よりケーシング(10)の外部へ取り出してメンテナンスを行うことができる。したがって、各フィルタ(23b,24)のメンテナンスや交換を容易に行うことができる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、室外空気(OA)の水分の吸着又は脱着を行う吸着部として吸着熱交換器を用いるようにしている。しかしながら、これ以外に、吸着材を備えた吸着素子などを吸着部として用いてもよい。
また、上記実施形態では、第1,2吸着熱交換器(3,5)が、クロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器により構成されているが、これに限らず、他の形式の熱交換器、例えば、コルゲートフィン式の熱交換器等であってもよい。
さらに、上記実施形態では、第1,第2吸着熱交換器(3,5)の各フィン(4)及び伝熱管(6)の外表面に吸着材をディップ成形により担持しているが、これに限らず、吸着材としての性能を損なわない限り、如何なる方法でその外表面に吸着材を担持してもよい。