JP2014129958A - 除湿システム - Google Patents

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尚利 藤田
Toshiyuki Natsume
敏幸 夏目
Hiroshi Nakayama
浩 中山
Nobuki Matsui
伸樹 松井
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Abstract

【課題】複数の除湿ユニットを用いて調湿空間を除湿する除湿システムにおいて、除湿能力の低下を防止する。
【解決手段】除湿システム(10)は、給気通路(40)と第2除湿ユニット(20)と第3除湿ユニット(30)とを備えている。第2除湿ユニット(20)は、第1及び第2吸着熱交換器(22,24)が接続された冷媒回路(20a)と、給気が蒸発器となる除湿側吸着熱交換器を通過し、再生用の空気が凝縮器となる再生側吸着熱交換器を通過するように冷媒回路(20a)の冷媒循環方向に応じて空気の流通経路が切り換わる空気通路とを有している。この除湿システム(10)において、圧縮機(21)を、第2除湿ユニット(20)の空気通路において再生側吸着熱交換器を通過して外部へ排気される空気が流れる排気ファン室(135)に配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面に吸着剤が設けられた吸着熱交換器を有する吸着除湿ユニットを用いて調湿空間を除湿する除湿システムに関するものである。
従来から、表面に吸着剤が設けられた吸着熱交換器を用いて調湿空間の除湿を行う吸着除湿ユニットが知られている(下記の特許文献1を参照)。
上記吸着除湿ユニットは、圧縮機と膨張機構と2つの吸着熱交換器とが接続されて冷媒循環方向が所定時間毎に交互に切り換わる冷媒回路を有している。吸着除湿ユニットの蒸発器として機能する吸着熱交換器では、通過する空気中の水分が吸着剤に吸着される吸着動作が行われ、その際に生じる吸着熱が冷媒に吸収される。一方、凝縮器として機能する吸着熱交換器では、吸着剤に吸着された水分を冷媒によって加熱することによって吸着剤から脱離させて吸着剤を再生する再生動作が行われる。つまり、上記吸着除湿ユニットでは、2つの吸着熱交換器が、蒸発器と凝縮器とに交互に切り換わることにより、吸着動作と再生動作とを交互に行う。そして、上記吸着除湿ユニットでは、蒸発器として機能する吸着熱交換器を通過した空気が調湿空間へ供給されることによって調湿空間が除湿される。一方、上記吸着除湿ユニットにおいて、凝縮器として機能する吸着熱交換器を通過した空気は排気される。
上記吸着除湿ユニットは、低露点の空気が求められるドライクリーンルームの除湿を行う除湿システムに用いられることがある。このような低露点の空気を生成する除湿システムでは、上記吸着除湿ユニットだけでは含有水分の多い室外空気を低露点となるまで除湿することができないため、給気通路の吸着除湿ユニットの下流側に、さらに除湿ユニットを設け、除湿を複数段階行うこととしている。このような構成により、除湿システムでは、室外空気を吸着除湿ユニットにおいて吸着除湿した後、下流側の除湿ユニットにおいてさらに除湿することによって低露点の空気を生成している。
特開2010−281476号公報
ところで、上述のような吸着除湿ユニットでは、通常、内部において給気が通過する給気流路に圧縮機が配置されている。しかしながら、圧縮機の周辺の空気は、圧縮機内部の高圧冷媒の放熱によって加熱される。そのため、吸着除湿ユニットの給気流路に圧縮機を配置すると給気が加熱されてしまい、下流側の除湿ユニットにおいて除湿能力が低下し、所望の低露点まで除湿することができなくなるおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の除湿ユニットを用いて調湿空間を除湿する除湿システムにおいて、除湿能力の低下を防止することにある。
第1の発明は、室外から調湿空間(S)へ空気を導く給気通路(40)と、圧縮機(21)と膨張機構(23)と表面に吸着剤が設けられた2つの吸着熱交換器(22,24)とが接続されて冷媒の循環方向が交互に切り換わる冷媒回路(20a)と、上記給気通路(40)の給気と上記2つの吸着熱交換器(22,24)の再生用の空気とを取り込み、給気が上記2つの吸着熱交換器(22,24)のうちの蒸発器として機能する除湿側吸着熱交換器を通過する一方、再生用の空気が凝縮器として機能する再生側吸着熱交換器を通過するように上記冷媒回路(20a)での冷媒循環方向に応じて空気の流通経路が切り換わる空気通路とを有する上流側除湿ユニット(20)と、上記給気通路(40)の上記上流側除湿ユニット(20)の下流側に設けられ、給気を除湿する下流側除湿ユニット(30)とを備えて上記調湿空間(S)を除湿する除湿システムであって、上記圧縮機(21)は、上記空気通路の上記再生側吸着熱交換器を通過して外部へ排気される空気が流れる排気流路(135)に配置されている。
第1の発明では、給気通路(40)に取り込まれた室外空気(給気)は、上流側除湿ユニット(20)の除湿側吸着熱交換器を通過する際に冷媒によって冷却され、含有水分が吸着剤に吸着することで除湿され、除湿後の給気は、下流側除湿ユニット(30)においてさらに除湿されて調湿空間(S)に供給される。このとき、上流側除湿ユニット(20)では、空気通路の再生側吸着熱交換器を通過した空気が排気流路(135)を介して外部へ排出される。通常、上流側除湿ユニット(20)の除湿側吸着熱交換器を通過した空気が流れる給気流路に設けられる圧縮機(21)が排気流路(135)に設けられている。そのため、圧縮機(21)を通過した空気は排気され、下流側除湿ユニット(30)に流入しない。
第2の発明は、第1の発明において、上記下流側除湿ユニット(30)は、上記給気通路(40)の上記除湿側吸着熱交換器の下流側に設けられた吸着ロータ(31)を有している。
第2の発明では、上流側除湿ユニット(20)において除湿された給気が、下流側除湿ユニット(30)において吸着ロータ(31)を通過する際に、含有水分が吸着剤に吸着することでさらに除湿される。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、上記給気通路(40)の上記上流側除湿ユニット(20)の上流側には、空気を冷却除湿する冷却除湿ユニット(60)と、上記給気通路(40)の上記冷却除湿ユニット(60)と上記上流側除湿ユニット(20)との間から分岐して上記冷却除湿ユニット(60)で除湿された給気の一部を、上記再生用の空気が流れる再生用空気通路(50)の上記再熱側吸着熱交換器の上流側に導く冷却空気通路(51)とを備えている。
第3の発明では、給気通路(40)に取り込まれた室外空気(給気)は、冷却除湿ユニット(60)を通過する際に冷却除湿され、上流側除湿ユニット(20)の除湿側吸着熱交換器を通過する際に吸着除湿された後、下流側除湿ユニット(30)を通過する際にさらに除湿される。一方、再生用の空気が流れる再生用空気通路(50)の再生側吸着熱交換器の上流側には、冷却除湿ユニット(60)において冷却除湿された給気の一部が流入する。つまり、再生用空気通路(50)には、絶対湿度が室外空気よりも低い空気が再生用空気として流入するため、再生側吸着熱交換器の再生能力が向上する。また、再生用空気通路(50)に、室外空気よりも低い温度の空気を流入させることにより、該空気を流入させない場合に比べて排気流路(135)から排出される排気の温度が低くなる。よって、排気流路(135)に設けられた圧縮機(21)が排気によって冷却される。
第4の発明は、第3の発明において、上記排気流路(135)から排出された空気の一部を、上記再生用空気通路(50)の上記上流側除湿ユニット(20)の上流側に導く戻し通路(52)を備えている。
第4の発明では、上流側除湿ユニット(20)の排気流路(135)を通過する際に、圧縮機(21)によって加熱された空気の一部が、戻し通路(52)を介して再生用空気通路(50)の上流側除湿ユニット(20)の上流側に導かれ、再生用吸着熱交換器の再生用の空気として再利用される。
第5の発明は、第1乃至第3のいずれか1つの発明において、上記冷媒回路(20a)は、冷媒の循環方向を切り換える切換弁(25)を有し、上記切換弁(25)は、上記排気流路(135)に配置されている。
第5の発明では、冷媒回路(20a)の切換弁(25)も排気流路(135)に配置されている。そのため、切換弁(25)のロウ付けが不良で冷媒漏れや油漏れが生じたとしても、切換弁(25)を通過した空気は排気されるため、調湿空間(S)に流入しない。
第6の発明は、第1乃至第5のいずれか1つの発明において、上記調湿空間(S)はドライクリーンルームである。
第6の発明では、除湿システムは、調湿空間(S)としてのドライクリーンルームの除湿を行う。
第1の発明によれば、通常、上流側除湿ユニット(20)の給気流路に設けられる圧縮機(21)を排気流路(135)に設けることとしたため、圧縮機(21)を通過した空気を調湿空間(S)に供給せずに排気することができる。圧縮機(21)の周辺の空気は、圧縮機(21)内部の高圧冷媒の放熱によって加熱される。そのため、上流側除湿ユニット(20)の給気流路に圧縮機(21)を配置すると給気が加熱され、下流側除湿ユニット(30)の除湿能力を低下させてしまうところ、第1の発明によれば、圧縮機(21)によって加熱された空気は排気されて下流側除湿ユニット(30)に流入しないため、下流側除湿ユニット(30)の除湿能力の低下を防止することができる。従って、上流側除湿ユニット(20)と下流側除湿ユニット(30)とによって室外空気を所望の低露点まで除湿することができ、調湿空間(S)を所望の湿度に調節することができる。
また、第3の発明によれば、再生用空気通路(50)に冷却除湿された給気の一部を流入させることとした。つまり、上流側除湿ユニット(20)の再生側吸着熱交換器の再生に、冷却除湿ユニット(60)において冷却除湿された乾燥冷却空気の一部を用いることとした。よって、上流側除湿ユニット(20)の再生側吸着熱交換器の再生用空気として室外空気を用いる場合に比べて、再生能力を向上させることができると共に、排気流路(135)から排出される排気の温度を低下させることができる。よって、排気流路(135)に設けられた圧縮機(21)を排気によって冷却することができ、圧縮機(21)の異常過熱を防止することができる。
ところで、上述のように再生用空気通路(50)に給気の一部を流入させることとすると、外気の温度が低い冬季には、再生用空気通路(50)に流入する再生用空気の温度が低くなる上、冷媒回路(20a)の除湿側吸着熱交換器における蒸発温度が許容範囲を下回るおそれがある。その結果、圧縮機(21)を高出力で運転させることができず、再生側吸着熱交換器における凝縮温度が著しく低くなって、再生側吸着熱交換器を十分に再生させることができずに氷結させてしまうおそれがあった。
これに対し、第4の発明によれば、戻し通路(52)を設けて、上流側除湿ユニット(20)の排気流路(135)を通過する際に圧縮機(21)によって加熱された空気の一部を、再生用空気通路(50)の再生側吸着熱交換器の上流側に戻すこととした。これにより、冷却除湿ユニット(60)において冷却除湿されて再生用空気通路(50)に流入した低温且つ低湿の再生用空気は、排気流路(135)において圧縮機(21)によって加熱された空気によって加熱される。つまり、上流側除湿ユニット(20)の再生側吸着熱交換器の再生に、排気流路(135)から排気される空気の排熱を用いることができる。従って、ヒータ等を設けて消費エネルギーを増大させることなく、上流側除湿ユニット(20)の再生側吸着熱交換器の再生能力を向上させることができるため、再生側吸着熱交換器を低露点の空気を生成可能な状態まで十分に再生することができる。また、再生側吸着熱交換器の氷結を防止することができる。
また、第5の発明によれば、冷媒回路(20a)の切換弁(25)を排気流路(135)に設けることとしたため、切換弁(25)のロウ付けが不良で冷媒漏れや油漏れが生じたとしても、切換弁(25)を通過した空気を、調湿空間(S)に供給せずに排気することができる。従って、調湿空間(S)に空気と共に冷媒や油が流入するおそれをなくすことができる。
実施形態1の除湿システムの全体構成を示す概略の構成図であり、第2除湿ユニットが第1動作中の状態を示している。 実施形態1の除湿システムの全体構成を示す概略の構成図であり、第2除湿ユニットが第2動作中の状態を示している。 実施形態1の除湿システムの第1冷媒回路の配管系統図である。 実施形態1の除湿システムの第2冷媒回路の配管系統図である。 実施形態1の第2除湿ユニットの概略構造を示す平面図、右側面図、及び左側面図である。 実施形態2の除湿システムの全体構成を示す概略の構成図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態は、調湿空間(S)を除湿する除湿システム(10)に関するものである。本実施形態では、湿度調整の対象となる調湿空間(S)は、低露点空気が求められるリチウム電池の製造ラインに設けられるドライクリーンルームであり、除湿システム(10)は、室外空気(OA)を除湿して低露点の空気とし、この空気を給気(SA)として調湿空間(S)へ供給するように構成されている。
図1に示すように、除湿システム(10)は、室外と調湿空間(S)とを接続する給気通路(40)と、該給気通路(40)の中途部と室外とを接続する再生用空気通路(50)と、調湿空間(S)の空気を給気通路(40)へ返送する還気通路(58)とを備えている。給気通路(40)には、第1除湿ユニット(60)と第2除湿ユニット(20)と第3除湿ユニット(30)が、室外空気の入口側から順に配置されている。3つの除湿ユニット(60,20,30)の詳細な構成については後述するが、第1除湿ユニット(60)は、後述する第1冷媒回路(70a)(図3参照)に接続された外気冷却熱交換器(61)を有して冷却除湿を行う。また、第2除湿ユニット(20)は、後述する第2冷媒回路(20a)(図4参照)に接続された2つの吸着熱交換器(22,24)を有して吸着除湿を行う。さらに、第3除湿ユニット(30)は、吸着ロータ(31)を有して乾式除湿を行う。
給気通路(40)は、流入端が室外に開口する一方、流出端が調湿空間(S)において開口している。給気通路(40)には、第1除湿ユニット(60)の外気冷却熱交換器(61)と、第2除湿ユニット(20)の蒸発器として機能する除湿側吸着熱交換器と、給気ファン(63)と、第3除湿ユニット(30)の吸着ロータ(31)の第1吸着部(32)と、再熱熱交換器(64)とが、流入端から流出端に向かって順に設けられている。給気通路(40)は、室外空気(OA)を取り込み、第1除湿ユニット(60)、第2除湿ユニット(20)及び第3除湿ユニット(30)において除湿し、再熱熱交換器(64)で所望の温度に調節した後、給気(SA)として調湿空間(S)へ供給する。
再生用空気通路(50)は、流入端が給気通路(40)の第2除湿ユニット(20)の除湿側吸着熱交換器と第3除湿ユニット(30)の吸着ロータ(31)との間であって給気ファン(63)の上流側に接続される一方、流出端が室外において開口している。再生用空気通路(50)には、第3除湿ユニット(30)の吸着ロータ(31)の第2吸着部(33)、再生熱交換器(65)、第3除湿ユニット(30)の吸着ロータ(31)の再生部(34)、第2除湿ユニット(20)の凝縮器として機能する再生側熱交換器及び排気ファン(66)が、流入端から流出端に向かって順に設けられている。再生用空気通路(50)は、給気通路(40)の一部の空気を取り込み、水分を吸着した第3除湿ユニット(30)の吸着ロータ(31)及び第2除湿ユニット(20)の再生側熱交換器を再生させて排気(EA)として室外へ排出する。
再生用空気通路(50)の吸着ロータ(31)の再生部(34)と第2除湿ユニット(20)の再生側熱交換器との間には、流入端が給気通路(40)の第1除湿ユニット(60)と第2除湿ユニット(20)との間に接続された冷却空気通路(51)の流出端が接続されている。該冷却空気通路(51)により、第1除湿ユニット(60)通過後の給気の一部が再生用空気通路(50)に導かれる。
還気通路(58)は、流入端が調湿空間(S)に連通する還気口に接続され、流出端が給気通路(40)の第2除湿ユニット(20)と給気ファン(63)との間に接続されている。また、還気通路(58)の流出端は、再生用空気通路(50)の流入端よりも上流側に位置している。還気通路(58)には、調湿空間(S)の空気を給気通路(40)へ送り出す還気ファン(59)と、後述する第1冷媒回路(70a)(図3参照)に接続され、蒸発器として機能して調湿空間(S)からの空気を冷却する還気冷却熱交換器(67)とが設けられている。
第1除湿ユニット(60)は、室外空気(給気)を冷却して除湿する外気冷却熱交換器(61)と、外気冷却熱交換器(61)で凝縮した水を回収するドレンパン(62)とを備えている。外気冷却熱交換器(61)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器によって構成され、後述する第1冷媒回路(70a)に接続され、蒸発器として機能して給気を冷却除湿する。外気冷却熱交換器(61)の近傍には、ドレンパン(62)が設けられている。ドレンパン(62)は、例えば、外気冷却熱交換器(61)の下方に設けられて上面が開口する容器によって構成され、外気冷却熱交換器(61)において凝縮した水を受け止める。
第2除湿ユニット(20)の詳細な構成については後述するが、第2除湿ユニット(20)は、第1吸着熱交換器(22)と、第2吸着熱交換器(24)と、第1流路切換部(26)と、第2流路切換部(27)とを備えている。第1及び第2吸着熱交換器(22,24)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器の表面に高分子収着剤やB型シリカゲル等の吸着剤を担持させることによって形成されている。
第3除湿ユニット(30)は、吸着ロータ(31)と再生熱交換器(65)とを有している。吸着ロータ(31)は、円板状の多孔性の基材の表面に吸着剤が担持されることにより構成されている。吸着ロータ(31)は、給気通路(40)と再生用空気通路(50)とに跨って配置されている。また、吸着ロータ(31)は、再生用空気通路(50)の再生熱交換器(65)の上流側と下流側とのそれぞれに設けられている。吸着ロータ(31)は、駆動機構(図示省略)によって駆動されて、給気通路(40)と再生用空気通路(50)の間の軸心を中心として回転するように構成されている。
吸着ロータ(31)は、給気通路(40)に露出する第1吸着部(32)と、再生用空気通路(50)の再生熱交換器(65)の上流側に露出する第2吸着部(33)と、再生用空気通路(50)の再生熱交換器(65)の下流側に露出する再生部(34)とを有し、これらの吸着ロータ(31)における位置は、該吸着ロータ(31)の回転に伴って移動する。第1吸着部(32)と第2吸着部(33)とでは、空気中の水分が吸着され、再生部(34)では、吸着剤中の水分が空気中へ放出される。吸着ロータ(31)は、第1吸着部(32)であった領域が再生部(34)となり、再生部(34)であった領域が第2吸着部(33)となり、第2吸着部(33)であった領域が第1吸着部(32)となるように回転する。
再生熱交換器(65)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器によって構成され、後述する第1冷媒回路(70a)に接続され、凝縮器として機能して再生用空気通路(50)の吸着ロータ(31)の第2吸着部(33)で除湿された空気を加熱する。
再熱熱交換器(64)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器によって構成され、後述する第1冷媒回路(70a)に接続され、凝縮器として機能して給気通路(40)の第1〜第3除湿ユニット(60,20,30)において除湿された給気を加熱して所望の温度に調節する。
ところで、上記吸着ロータ(31)と上記第2除湿ユニット(20)の第1及び第2吸着熱交換器(22,24)とには、異なる性質の吸着剤が用いられている。具体的には、前段側に位置する第1及び第2吸着熱交換器(22,24)には、高い水蒸気分圧(相対湿度)で吸着剤を操作するため、高分子収着剤やB型シリカゲルのような吸着剤が用いられる一方、高段側に位置する吸着ロータ(31)には、低い水蒸気分圧(相対湿度)で吸着剤を操作するため、A型シリカゲルやゼオライトのような吸着剤が用いられている。つまり、第1及び第2吸着熱交換器(22,24)では、相対湿度が比較的高いときに含水率が大きく、かつ空気の相対湿度が高くなるほど相対湿度の単位増加量当たりの吸着量が大きくなる吸着等温線を有する吸着剤が選定され、吸着ロータ(31)では、相対湿度が比較的低いときに含水率が大きく、かつ空気の相対湿度が低くなるほど相対湿度の単位増加量当たりの吸着量が大きくなる吸着等温線を有する吸着剤が選定されている。
このような構成により、本実施形態では、第1〜第3除湿ユニット(60,20,30)は、それぞれ除湿の好適な温度範囲が異なるように構成されている。具体的には、第1除湿ユニット(60)の外気冷却熱交換器(61)による冷却除湿は露点が約8℃以上の温度範囲で、第2除湿ユニット(20)の吸着熱交換器(22,24)による吸着除湿は露点が約10℃〜−20℃の温度範囲で、第3除湿ユニット(30)の吸着ロータ(31)による乾式除湿は露点が約−20℃〜−80℃の温度範囲で用いるのに適するように構成されている。
〈第1冷媒回路〉
本除湿システム(10)は、第1冷媒回路(70a)を備えている。図3に示すように、上記外気冷却熱交換器(61)と再熱熱交換器(64)と再生熱交換器(65)と還気冷却熱交換器(67)とは、第1冷媒回路(70a)に接続されている。第1冷媒回路(70a)は、1つの閉回路を冷媒が循環する一元冷凍サイクル式の冷媒回路である。
第1冷媒回路(70a)には、圧縮機(80)が接続されている。圧縮機(80)は、ロータリー式、スイング式、スクロール式等の回転式流体機械である。圧縮機(80)は、インバータ回路によって運転周波数が調節される可変容量式に構成されている。
圧縮機(80)の吐出側は、第1吐出ライン(71)と第2吐出ライン(72)とに分岐している。第1吐出ライン(71)には、上流側から下流側に向かって順に、再生熱交換器(65)、第1膨張弁(81)、再熱熱交換器(64)、及び第2膨張弁(82)が接続されている。第2吐出ライン(72)には、上流側から下流側に向かって順に、凝縮圧力調整熱交換器(83)と第3膨張弁(84)とが接続されている。凝縮圧力調整熱交換器(83)の近傍には、室外空気を送風する第1室外ファン(85)が設けられている。
圧縮機(80)の吸入側は、第1吸入ライン(73)と第2吸入ライン(74)とに分岐している。第1吸入ライン(73)には、上流側から下流側に向かって順に、上記外気冷却熱交換器(61)、逆止弁(86)、還気冷却熱交換器(67)が接続されている。また、第1吸入ライン(73)には、外気冷却熱交換器(61)及び逆止弁(86)をバイパスするバイパス管(77)が接続され、該バイパス管(77)には、電磁式の開閉弁(92)が設けられている。一方、第2吸入ライン(74)には、上流側から下流側に向かって順に、第4膨張弁(87)と蒸発圧力調整熱交換器(88)とが接続されている。蒸発圧力調整熱交換器(88)の近傍には、室外空気を送風する第2室外ファン(89)が設けられている。
各吐出ライン(71,72)の流出端と各吸入ライン(73,74)の流入端との間には、1本の合流管(75)が接続されている。合流管(75)には、気液分離器(79)が設けられている。気液分離器(79)の気相部には、インジェクション管(76)の流入端が接続している。インジェクション管(76)の流出端は、圧縮機(80)の吸入管に接続している。インジェクション管(76)には、第5膨張弁(91)が設けられている。
再生熱交換器(65)、再熱熱交換器(64)及び凝縮圧力調整熱交換器(83)は、冷媒が空気へ放熱して凝縮する凝縮器を構成する。外気冷却熱交換器(61)、還気冷却熱交換器(67)及び蒸発圧力調整熱交換器(88)は、冷媒が空気から吸熱して蒸発する蒸発器を構成する。上述した各膨張弁(81,82,84,87,91)は、例えば電子膨張弁であり、冷媒の圧力を調整する減圧機構を構成している。
〈第2冷媒回路〉
本除湿システム(10)は、第2冷媒回路(20a)を備えている。図4に示すように、上記第1吸着熱交換器(22)と第2吸着熱交換器(24)とは、第2冷媒回路(20a)に接続されている。第2冷媒回路(20a)は、1つの閉回路を冷媒が循環する一元冷凍サイクル式の冷媒回路である。第2冷媒回路(20a)は、第2除湿ユニット(20)に設けられている。第2冷媒回路(20a)には、2つの吸着熱交換器(22,24)の他に、圧縮機(21)、膨張弁(23)及び四方切換弁(25)が接続されている。
四方切換弁(25)は、第1から第4までのポートを有し、第1ポートが圧縮機(21)の吐出側と、第2ポートが圧縮機(21)の吸入側と、第3ポートが第1吸着熱交換器(22)の端部と、第4ポートが第2吸着熱交換器(24)の端部とそれぞれ接続されている。四方切換弁(25)は、第1ポートと第3ポートとが連通すると共に第2ポートと第4ポートとが連通する第1状態(図4の実線で示す状態)と、第1ポートと第4ポートとが連通すると共に且つ第2ポートと第3ポートとが連通する第2状態(図4の破線で示す状態)とに切換可能に構成されている。
四方切換弁(25)が第1状態に切り換わると、第2吸着熱交換器(24)が蒸発器として機能して空気を除湿する除湿側吸着熱交換器となる一方、第1吸着熱交換器(22)が凝縮器として機能して吸着剤を再生する再生側吸着熱交換器となる。一方、四方切換弁(25)が第2状態に切り換わると、第1吸着熱交換器(22)が蒸発器として機能して空気を除湿する除湿側吸着熱交換器となる一方、第2吸着熱交換器(24)が凝縮器として機能して吸着剤を再生する再生側吸着熱交換器となる。つまり、四方切換弁(25)は、第2冷媒回路(20a)に設けられた2つの吸着熱交換器(22,24)が、除湿側吸着熱交換器と再生側吸着熱交換器とに交互に切り換わるように第2冷媒回路(20a)における冷媒循環方向を切り換える切換弁を構成する。
〈センサ、コントローラ〉
除湿システム(10)には、各種センサと、該各種センサからの検出値に基づいて各種制御を行うコントローラ(100)とが設けられている。
図1に示すように、給気通路(40)には、空気の温度を検出する第1〜第3空気温度センサ(11〜13)と湿度センサ(14)とが設けられている。第1空気温度センサ(11)は、外気冷却熱交換器(61)の下流側に設けられて外気冷却熱交換器(61)を通過した空気の温度を検出する。第2空気温度センサ(12)及び湿度センサ(14)は、第2除湿ユニット(20)の第2流路切換部(27)の下流側に設けられ、2つの吸着熱交換器(22,24)のうちの蒸発器として機能する除湿側吸着熱交換器を通過した空気の温度と相対湿度とをそれぞれ検出する。第3空気温度センサ(13)は、再熱熱交換器(64)の下流側に設けられ、再熱熱交換器(64)を通過した空気の温度を検出する。
再生用空気通路(50)には、空気の温度を検出する第4空気温度センサ(18)が設けられている。第4空気温度センサ(18)は、再生用空気通路(50)の再生熱交換器(65)の下流側に設けられて再生熱交換器(65)を通過した空気の温度を検出する。
還気通路(58)には、空気の温度を検出する第5空気温度センサ(19)が設けられている。第5空気温度センサ(19)は、還気通路(58)の還気冷却熱交換器(67)の下流側に設けられ、還気冷却熱交換器(67)を通過した空気の温度を検出する。
図3に示すように、第1冷媒回路(70a)には、該第1冷媒回路(70a)の高圧圧力(凝縮圧力)を検出する高圧圧力センサ(95)と、低圧圧力(蒸発圧力)を検出する低圧圧力センサ(96)とが設けられている。
コントローラ(100)は、上述した各種のセンサの検出値や、ユーザーによって入力される各種の設定値に基づいて、第1及び第2冷媒回路(70a,20a)における圧縮機(80,21)の運転周波数、各膨張弁(23,82,84,87,91)の開度、各ファン(63,66)及び各室外ファン(85,89)の送風量等を制御する。
〈第2除湿ユニットの詳細な構成〉
第2除湿ユニット(20)の詳細な構成について、図5を参照しながら説明する。なお、ここでの説明で用いる「上」「下」「左」「右」「前」「後」「手前」「奥」は、特にことわらない限り、第2除湿ユニット(20)を前面側から見た場合の方向を意味している。
第2除湿ユニット(20)は、ケーシング(111)を備えている。また、ケーシング(111)内には、上述した第2冷媒回路(20a)が収容されている。ケーシング(111)は、やや扁平で高さが比較的低い直方体状に形成されている。このケーシング(111)には、第1吸込口(124)と、第2吸込口(123)と、給気口(122)と、排気口(121)とが形成されている。
第1吸込口(124)及び第2吸込口(123)は、ケーシング(111)の背面パネル部(113)に設けられている。第1吸込口(124)は、背面パネル部(113)の下側部分に設けられている。第2吸込口(123)は、背面パネル部(113)の上側部分に設けられている。給気口(122)は、ケーシング(111)の第1側面パネル部(114)に設けられている。第1側面パネル部(114)において、給気口(122)は、ケーシング(111)の前面パネル部(112)側の端部付近に配置されている。排気口(121)は、ケーシング(111)の第2側面パネル部(115)に設けられている。第2側面パネル部(115)において、排気口(121)は、前面パネル部(112)側の端部付近に配置されている。
ケーシング(111)の内部空間には、上流側仕切板(171)と、下流側仕切板(172)と、中央仕切板(173)とが設けられている。これらの仕切板(171〜173)は、何れもケーシング(111)の底板に起立した状態で設置されており、ケーシング(111)の内部空間をケーシング(111)の底板から天板に亘って区画している。
上流側仕切板(171)及び下流側仕切板(172)は、前面パネル部(112)及び背面パネル部(113)と平行な姿勢で、ケーシング(111)の前後方向に所定の間隔をおいて配置されている。上流側仕切板(171)は、背面パネル部(113)寄りに配置されている。下流側仕切板(172)は、前面パネル部(112)寄りに配置されている。中央仕切板(173)の配置については、後述する。
ケーシング(111)内において、上流側仕切板(171)と背面パネル部(113)の間の空間は、上下二つの空間に仕切られており、下側の空間が第1通路(134)を構成し、上側の空間が第2通路(132)を構成している。第1通路(134)は、第1吸込口(124)に接続された給気通路(40)の一部を構成するダクトを介して第1除湿ユニット(60)と連通している。第2通路(132)は、第2吸込口(123)に接続された再生用空気通路(50)の一部を構成するダクトを介して第3除湿ユニット(30)と連通している。第1通路(134)には、第1フィルタ(128)が設置され、第2通路(132)には、第2フィルタ(127)が設置されている。
ケーシング(111)内における上流側仕切板(171)と下流側仕切板(172)の間の空間は、中央仕切板(173)によって左右に区画されており、中央仕切板(173)の右側の空間が第1熱交換器室(137)を構成し、中央仕切板(173)の左側の空間が第2熱交換器室(138)を構成している。第1熱交換器室(137)には、第1吸着熱交換器(22)が収容されている。第2熱交換器室(138)には、第2吸着熱交換器(24)が収容されている。また、図示しないが、第1熱交換器室(137)には、第2冷媒回路(20a)の膨張弁(23)が収容されている。
各吸着熱交換器(22,24)は、全体として長方形の厚板状あるいは扁平な直方体状に形成されている。そして、各吸着熱交換器(22,24)は、その前面及び背面が上流側仕切板(171)及び下流側仕切板(172)と平行になる姿勢で、熱交換器室(137,138)内に起立した状態で設置されている。
ケーシング(111)の内部空間において、下流側仕切板(172)の前面に沿った空間は、上下に仕切られており、この上下に仕切られた空間のうち、上側の部分が給気側通路(131)を構成し、下側の部分が排気側通路(133)を構成している。
上流側仕切板(171)には、第1流路切換部(26)を構成する開閉式のダンパ(26a〜26d)が四つ設けられている。各ダンパ(26a〜26d)は、概ね横長の長方形状に形成されている。具体的に、上流側仕切板(171)のうち第2通路(132)に面する部分(上側部分)では、中央仕切板(173)よりも右側に第1ダンパ(26a)が取り付けられ、中央仕切板(173)よりも左側に第2ダンパ(26b)が取り付けられる。また、上流側仕切板(171)のうち第1通路(134)に面する部分(下側部分)では、中央仕切板(173)よりも右側に第3ダンパ(26c)が取り付けられ、中央仕切板(173)よりも左側に第4ダンパ(26d)が取り付けられる。
下流側仕切板(172)には、第2流路切換部(27)を構成する開閉式のダンパ(27a〜27d)が四つ設けられている。各ダンパ(27a〜27d)は、概ね横長の長方形状に形成されている。具体的に、下流側仕切板(172)のうち給気側通路(131)に面する部分(上側部分)では、中央仕切板(173)よりも右側に第1ダンパ(27a)が取り付けられ、中央仕切板(173)よりも左側に第2ダンパ(27b)が取り付けられる。また、下流側仕切板(172)のうち排気側通路(133)に面する部分(下側部分)では、中央仕切板(173)よりも右側に第3ダンパ(27c)が取り付けられ、中央仕切板(173)よりも左側に第4ダンパ(27d)が取り付けられる。
ケーシング(111)内において、給気側通路(131)及び排気側通路(133)と前面パネル部(112)との間の空間は、仕切板(177)によって左右に仕切られており、仕切板(177)の右側の空間が給気ファン室(136)を構成し、仕切板(177)の左側の空間が排気ファン室(排気流路)(135)を構成している。
給気ファン室(136)には、給気ファン(126)が収容されている。また、排気ファン室(135)には排気ファン(125)が収容されている。給気ファン(126)及び排気ファン(125)は、何れも遠心型の多翼ファン(いわゆるシロッコファン)である。給気ファン(126)は、下流側仕切板(172)側から吸い込んだ空気を給気口(122)へ吹き出す。排気ファン(125)は、下流側仕切板(172)側から吸い込んだ空気を排気口(121)へ吹き出す。
排気ファン室(135)には、第2冷媒回路(20a)の圧縮機(21)と四方切換弁(25)とが収容されている。圧縮機(21)及び四方切換弁(25)は、排気ファン室(135)における排気ファン(125)と仕切板(177)との間に配置されている。なお、本実施形態では設けられていないが、第2冷媒回路(20a)にアキュームレータや圧力センサーが設けられている場合、これらの構成部品や電装品の冷却フィン等も排気ファン室(135)に設けられる。
−運転動作−
除湿システム(10)の運転動作について説明する。
〈第1冷媒回路における動作〉
除湿システム(10)の運転時には、第1冷媒回路(70a)において冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。このとき、第1膨張弁(81)、第2膨張弁(82)及び第5膨張弁(91)の開度は適宜調節され、第3膨張弁(84)と第4膨張弁(87)とが全閉状態となる。また、第1室外ファン(85)と第2室外ファン(89)とが停止状態となる。
圧縮機(80)で圧縮された冷媒は、第1吐出ライン(71)に送られ、再生熱交換器(65)を流れる。再生熱交換器(65)では、冷媒が空気へ放熱して凝縮する。再生熱交換器(65)で凝縮した冷媒は、第1膨張弁(81)でやや低い圧力まで減圧された後、再熱熱交換器(64)を流れる。再熱熱交換器(64)では、冷媒が空気へ放熱して凝縮する。再熱熱交換器(64)で凝縮した冷媒は、第2膨張弁(82)で低圧まで減圧されて気液分離器(79)を通過し、第1吸入ライン(73)に送られる。なお、第2膨張弁(82)の開度は、圧縮機(80)の吸入側の冷媒の過熱度によって制御される。
第1吸入ライン(73)に送られた冷媒は、外気冷却熱交換器(61)を流れる。外気冷却熱交換器(61)では、冷媒が空気から吸熱して蒸発する。外気冷却熱交換器(61)で蒸発した冷媒は、逆止弁(86)を通過して還気冷却熱交換器(67)を流れる。還気冷却熱交換器(67)では、冷媒が空気から吸熱して蒸発する。還気冷却熱交換器(67)で蒸発した冷媒は、圧縮機(80)に吸入されて圧縮される。
第1冷媒回路(70a)では、除湿システム(10)の運転条件に応じて、以下のような制御動作が適宜実行される。
除湿システム(10)の運転時には、コントローラ(100)において、凝縮器(即ち、再生熱交換器(65)及び再熱熱交換器(64))の必要能力Qcと、蒸発器側(即ち、外気冷却熱交換器(61)及び還気冷却熱交換器(67)側)の必要能力Qeとが、第1空気温度センサ(11)と第3空気温度センサ(13)と第5空気温度センサ(19)との検出温度に基づいて算出される。
凝縮器側の必要能力Qcが、蒸発器側の必要能力Qeよりも大きい場合、高圧圧力センサ(95)で検出された凝縮圧力が、必要能力Qcに基づいて決定される目標凝縮圧力に到達するように、圧縮機(80)の運転周波数が調節される。これにより、凝縮圧力を速やかに目標凝縮圧力に到達させて、必要能力Qcを確保できる。
一方、凝縮圧力が目標値に至るように圧縮機(80)を制御した場合、蒸発圧力が目標蒸発圧力を上回り、蒸発器側の必要能力Qeが不足してしまうことがある。そこで、このような場合には、第3膨張弁(84)を所定の開度で開放させる。第3膨張弁(84)が開かれると、圧縮機(80)の吐出側の冷媒は、第1吐出ライン(71)と第2吐出ライン(72)との双方を流れ、凝縮圧力調整熱交換器(83)においても冷媒が凝縮する。すると、圧縮機(80)は、凝縮圧力を目標凝縮圧力に維持するように、運転周波数が大きくなる。その結果、蒸発圧力を低下させて目標の蒸発圧力に近づけることができる。
また、蒸発器側の必要能力Qeが、凝縮器側の必要能力Qcよりも大きい場合、低圧圧力センサ(96)で検出された蒸発圧力が、必要能力Qeに基づいて決定される目標蒸発圧力に到達するように、圧縮機(80)の運転周波数が調節される。これにより、蒸発圧力を速やかに目標蒸発圧力に到達させて、必要能力Qeを確保できる。
一方、蒸発圧力が目標値に至るように圧縮機(80)を制御した場合、凝縮圧力が目標凝縮圧力を下回り、凝縮器側の必要能力Qcが不足してしまうことがある。そこで、このような場合には、第4膨張弁(87)を所定の開度で開放させる。第4膨張弁(87)が開かれると、圧縮機(80)の吸入側の冷媒は、第1吸入ライン(73)と第2吸入ライン(74)との双方を流れ、蒸発圧力調整熱交換器(88)においても冷媒が蒸発する。すると、圧縮機(80)は、蒸発圧力を目標蒸発圧力に維持するように、運転周波数が大きくなる。その結果、凝縮圧力を上昇させて目標の凝縮圧力に近づけることができる。
また、第1冷媒回路(70a)では、外気温度センサ(図示省略)で検出された室外空気(OA)の温度が、目標蒸発圧力よりも低い場合に、開閉弁(92)が開放される。これにより、冷媒を外気冷却熱交換器(61)をバイパスさせて還気冷却熱交換器(67)へ送ることができる。
〈第2冷媒回路における動作〉
除湿システム(10)の運転時には、第2冷媒回路(20a)において冷媒が循環して蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。具体的には、圧縮機(21)が運転され、膨張弁(23)が所定開度に制御され、四方切換弁(25)が第1状態と第2状態とに交互に切り換えられる。
四方切換弁(25)が第1状態に切り換えられると、圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、四方切換弁(25)を通過して、第1吸着熱交換器(22)を流れる。第1吸着熱交換器(22)では、冷媒によって吸着剤が加熱され、吸着剤中の水分が空気へ放出される再生動作が行われる。第1吸着熱交換器(22)で放熱して凝縮した冷媒は、膨張弁(23)で減圧された後、第2吸着熱交換器(24)を流れる。第2吸着熱交換器(24)では、空気中の水分が吸着剤に吸着される吸着動作が行われ、その際に生じる吸着熱が冷媒に付与される。第2吸着熱交換器(24)で吸熱して蒸発した冷媒は、圧縮機(21)に吸入されて圧縮される。
一方、四方切換弁(25)が第2状態に切り換えられると、圧縮機(21)で圧縮された冷媒は、四方切換弁(25)を通過して、第2吸着熱交換器(24)を流れる。第2吸着熱交換器(24)では、冷媒によって吸着剤が加熱され、吸着剤中の水分が空気へ放出される再生動作が行われる。第2吸着熱交換器(24)で放熱して凝縮した冷媒は、膨張弁(23)で減圧された後、第1吸着熱交換器(22)を流れる。第1吸着熱交換器(22)では、空気中の水分が吸着剤に吸着される吸着動作が行われ、その際に生じる吸着熱が冷媒に付与される。第1吸着熱交換器(22)で吸熱して蒸発した冷媒は、圧縮機(21)に吸入されて圧縮される。
また、上記動作において、圧縮機(21)は、コントローラ(100)により、吸着動作を行う除湿側吸着熱交換器を通過した空気の湿度が所望の湿度となるように、運転周波数が制御される。具体的には、第2空気温度センサ(12)と湿度センサ(14)とによって除湿側吸着熱交換器を通過した空気の温度T(℃)と相対湿度RH(%RH)とが検出され、コントローラ(100)に入力される。コントローラ(100)は、除湿側吸着熱交換器を通過した空気の温度Tと相対湿度RHとに基づいて、絶対湿度X(g/kg(DA))を算出する。そして、コントローラ(100)は、算出された絶対湿度Xが所望の湿度以下となるように、圧縮機(21)の運転周波数を制御する。つまり、絶対湿度Xが所望の湿度よりも高い場合には、圧縮機(21)の運転周波数を増大させる一方、絶対湿度Xが所望の湿度以下となっている場合には、圧縮機(21)の運転周波数を維持する。これにより、調湿空間(S)には、所望の絶対湿度以下の空気が供給されることとなる。
〈第2除湿ユニットにおける動作〉
給気ファン(126)及び排気ファン(125)が作動し、第1除湿ユニット(60)において除湿された空気が第1吸込口(124)からケーシング(111)内へ第1空気として取り込まれ、再生用空気が第2吸込口(123)からケーシング(111)内へ第2空気として取り込まれる。そして、第2除湿ユニット(20)では、所定時間おきに(例えば270秒間隔で)以下の第1動作と第2動作とが交互に行われる。
−第1動作−
図1に示すように、第1動作では、第2冷媒回路(20a)の四方切換弁(25)が第1状態に切り換えられ、空気通路に設けられた第1及び第2流路切換部(26,27)が第1流通状態となる。これにより、第2吸着熱交換器(24)が除湿側熱交換器となって給気を除湿すると同時に、第1吸着熱交換器(22)が再生側吸着熱交換器となって吸着剤を再生する。
具体的には、第1ダンパ(26a)、第4ダンパ(26d)、第2ダンパ(27b)、及び第3ダンパ(27c)が開状態となり、第2ダンパ(26b)、第3ダンパ(26c)、第1ダンパ(27a)、及び第4ダンパ(27d)が閉状態となる。一方、第2冷媒回路(20a)では、四方切換弁(25)が第1状態に切り換えられ、第1吸着熱交換器(22)が凝縮器となり、第2吸着熱交換器(24)が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
第1通路(134)へ流入して第1フィルタ(128)を通過した第1空気は、第4ダンパ(26d)を通って第2熱交換器室(138)へ流入し、その後に第2吸着熱交換器(24)を通過する。第2吸着熱交換器(24)では、第1空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第2吸着熱交換器(24)において除湿された第1空気は、第2ダンパ(27b)を通って給気側通路(131)へ流入し、給気ファン室(136)を通過後に給気口(122)を通って第3除湿ユニット(30)へ供給される。
一方、第2通路(132)へ流入して第2フィルタ(127)を通過した第2空気は、第1ダンパ(26a)を通って第1熱交換器室(137)へ流入し、その後に第1吸着熱交換器(22)を通過する。第1吸着熱交換器(22)では、冷媒によって加熱された吸着剤から水分が脱離し、この脱離した水分が第2空気に付与される。第1吸着熱交換器(22)において水分を付与された第2空気は、第3ダンパ(27c)を通って排気側通路(133)へ流入し、排気ファン室(135)を通過後に排気口(121)を通って室外空間へ排出される。
−第2動作−
図2に示すように、第2動作では、第2冷媒回路(20a)の四方切換弁(25)が第2状態に切り換えられ、空気通路に設けられた第1及び第2流路切換部(26,27)が第2流通状態となる。これにより、第1吸着熱交換器(22)が給気を除湿する除湿側熱交換器となり、第2吸着熱交換器(24)が再生用空気が通過して再生される再生側吸着熱交換器となる。
具体的には、第2ダンパ(26b)、第3ダンパ(26c)、第1ダンパ(27a)、及び第4ダンパ(27d)が開状態となり、第1ダンパ(26a)、第4ダンパ(26d)、第2ダンパ(27b)、及び第3ダンパ(27c)が閉状態となる。一方、第2冷媒回路(20a)では、四方切換弁(25)が第2状態に切り換えられ、第2吸着熱交換器(24)が凝縮器となり、第1吸着熱交換器(22)が蒸発器となる冷凍サイクルが行われる。
第1通路(134)へ流入して第1フィルタ(128)を通過した第1空気は、第3ダンパ(26c)を通って第1熱交換器室(137)へ流入し、その後に第1吸着熱交換器(22)を通過する。第1吸着熱交換器(22)では、第1空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に生じた吸着熱が冷媒に吸熱される。第1吸着熱交換器(22)において除湿された第1空気は、第1ダンパ(27a)を通って給気側通路(131)へ流入し、給気ファン室(136)を通過後に給気口(122)を通って第3除湿ユニット(30)へ供給される。
一方、第2通路(132)へ流入して第2フィルタ(127)を通過した第2空気は、第2ダンパ(26b)を通って第2熱交換器室(138)へ流入し、その後に第2吸着熱交換器(24)を通過する。第2吸着熱交換器(24)では、冷媒によって加熱された吸着剤から水分が脱離し、この脱離した水分が第2空気に付与される。第2吸着熱交換器(24)において水分を付与された第2空気は、第4ダンパ(27d)を通って排気側通路(133)へ流入し、排気ファン室(135)を通過後に排気口(121)を通って室外空間へ排出される。
〈除湿システムの運転動作〉
次いで、除湿システム(10)の運転動作について説明する。除湿システム(10)の運転時には、第1冷媒回路(70a)及び第2除湿ユニット(20)において上述の動作が行われる。また、各ファン(63,66)が所定の風量で駆動される。
−給気通路における動作−
各ファン(63,66)が駆動されると、室外空気(OA)が給気通路(40)に流入する。この空気は、比較的高温高湿の空気である。給気通路(40)を流れる空気は、第1除湿ユニット(60)の外気冷却熱交換器(61)を通過し、該外気冷却熱交換器(61)の内部を流れる第1冷媒回路(70a)の冷媒によって冷却される。冷却時に空気中から発生した凝縮水は、ドレンパン(62)に回収される。
外気冷却熱交換器(61)で冷却及び除湿された空気は、第1動作中には、除湿側吸着熱交換器となっている第2吸着熱交換器(24)を通過する。第2吸着熱交換器(24)を通過する空気は、該空気中の水分が吸着剤に吸着され、その際に生じる吸着熱が冷媒に吸収される。このようにして第2吸着熱交換器(24)を通過する空気が除湿される。一方、第2動作中には、外気冷却熱交換器(61)で冷却及び除湿された空気は、除湿側吸着熱交換器となっている第1吸着熱交換器(22)を通過する際に冷却されて除湿される。
給気通路(40)の空気中の水分が各吸着熱交換器(22,24)の吸着剤に吸着されるときに発生する吸着熱は、各吸着熱交換器(22,24)を流れる冷媒に与えられる。また、給気通路(40)を流れる空気は、冷媒による冷却作用を受けるので、除湿されて湿度が低下すると共に冷却されて温度も低下する。
第2除湿ユニット(20)で除湿された空気は、給気通路(40)を流れ、吸着ロータ(31)の第1吸着部(32)を通過する。その結果、この空気中の水分が吸着ロータ(31)の吸着剤に吸着される。吸着ロータ(31)で除湿された空気は、再熱熱交換器(64)で温度が調整された後、給気(SA)として調湿空間(S)へ供給される。
−還気通路における動作−
調湿空間(S)の空気の一部は、排気(EA)として室外へ排出される。また、調湿空間(S)の空気の一部は、還気通路(58)に流入する。還気通路(58)を流れる空気は、還気冷却熱交換器(67)によって冷却された後、給気通路(40)へ返送される。この返送空気は、第2除湿ユニット(20)で除湿された給気と混合される。第2除湿ユニット(20)で除湿された給気と、調湿空間(S)から返送された空気とでは、返送された空気の方が低湿となっている。このため、第2除湿ユニット(20)で除湿された給気は、返送空気と混合されることで、更に低湿となる。この低湿の給気の一部が再生用空気通路(50)に流入することにより、吸着ロータ(31)での再生能力が向上する。
還気通路(58)を流れる空気は、還気ファン(59)によって給気通路(40)へ押し込まれる。ここで、還気ファン(59)を設けずに給気ファン(63)だけで室内空気を給気通路(40)に吸い込む構成では、ダクトの外から高湿の室外空気を吸い込んで給気(SA)の湿度が高くなるおそれがあるが、本実施形態では還気ファン(59)で空気を給気通路(40)へ押し込んでいるため、系内が陽圧になり、高湿の外気を吸い込むのが防止される。したがって、給気(SA)の湿度が上昇するのを防止できる。
−再生用空気通路における動作−
再生用空気通路(50)には、第2除湿ユニット(20)で除湿された給気の一部が再生用空気として流入する。再生用空気通路(50)に流入した再生用空気は、まず、吸着ロータ(31)の第2吸着部(33)を通過し、水分が吸着ロータ(31)の吸着剤に吸着されて除湿される。
ここで、吸着ロータ(31)の回転により、再生熱交換器(65)通過後の高温の再生用空気が通過して再生加熱される再生部(34)であった領域が第2吸着部(33)となる。そのため、再生用空気通路(50)に流入した再生用空気は、再生熱交換器(65)によって加熱される前に、吸着ロータ(31)の再生熱交換器(65)通過後の高温の再生用空気の通過によって再生加熱された領域を通過することとなる。これにより、再生用空気通路(50)に流入した再生用空気は、再生熱交換器(65)によって加熱される前に予熱されることとなる。つまり、吸着ロータ(31)の再生に用いられなかった再生用空気の排熱が、再生用空気通路(50)の再生用空気の予熱に用いられることとなる。一方、第2吸着部(33)は、給気通路(40)から再生用空気通路(50)に流入した直後の比較的低温の再生用空気によって冷却された後、吸着ロータ(31)の回転によって第1吸着部(32)となる。
吸着ロータ(31)の第2吸着部(33)で除湿されると共に予熱された再生用空気は、再生熱交換器(65)を通過し、通過の際に第1冷媒回路(70a)の高温高圧の冷媒と熱交換して加熱される。加熱された再生用空気は、吸着ロータ(31)の再生部(34)を通過し、通過の際に、吸着ロータ(31)の吸着剤から水分を脱離させて該吸着剤を再生する。
吸着ロータ(31)を再生した再生用空気は、外気冷却熱交換器(61)で冷却及び除湿された給気の一部が合流されて、第2除湿ユニット(20)に流入する。
第2除湿ユニット(20)に流入した再生用空気は、再生側吸着熱交換器を通過し、通過の際に第2冷媒回路(20a)の高温高圧の冷媒と熱交換して加熱される。加熱された再生用空気は、再生側吸着熱交換器の吸着剤から水分を脱離させて該吸着剤を再生する。再生側吸着熱交換器を再生した再生用空気は、排気(EA)として室外へ排出される。
ここで、再生側吸着熱交換器を再生した再生用空気は、第2除湿ユニット(20)の排気ファン室(135)を介して室外へ排出される。上述のように、排気ファン室(135)には、通常、給気ファン室(136)に設置される圧縮機(21)及び四方切換弁(25)が設けられている。ところで、圧縮機(21)は、内部に高圧高温の冷媒が収容されているため、周辺の空気を加熱してしまうため、給気ファン室(136)に設置されると、下流側の第3除湿ユニット(30)の除湿に悪影響を及ぼすおそれがある。しかしながら、本実施形態では、圧縮機(21)は、排気ファン室(135)に設けられているため、圧縮機(21)を通過した空気は排気され、下流側の第3除湿ユニット(30)に流入しない。また、圧縮機(21)及び四方切換弁(25)は、ロウ付けによる配管接続が不良である場合には、冷媒や油が漏れるおそれがあり、給気ファン室(136)に設置されると、漏れた冷媒や油が調湿空間(S)に流入するおそれがある。しかしながら、本実施形態では、圧縮機(21)及び四方切換弁(25)は、排気ファン室(135)に設けられているため、圧縮機(21)及び四方切換弁(25)から冷媒や油が漏れたとしても、これらを含む空気は排気され、調湿空間(S)に流入しない。
−実施形態1の効果−
上記実施形態1によれば、通常、第2除湿ユニット(20)の給気ファン室(136)に設けられる圧縮機(21)を排気ファン室(135)に設けることとしたため、圧縮機(21)を通過した空気を調湿空間(S)に供給せずに排気することができる。圧縮機(21)の周辺の空気は、圧縮機(21)内部の高圧冷媒の放熱によって加熱される。そのため、第2除湿ユニット(20)の給気ファン室(136)に圧縮機(21)を配置すると給気が加熱され、下流側の第3除湿ユニット(30)の除湿能力を低下させてしまうところ、上記実施形態1によれば、圧縮機(21)によって加熱された空気は排気されて下流側の第3除湿ユニット(30)に流入しないため、第3除湿ユニット(30)の除湿能力の低下を防止することができる。従って、第2除湿ユニット(20)と第3除湿ユニット(30)とによって室外空気を所望の低露点まで除湿することができ、調湿空間(S)を所望の湿度に調節することができる。
また、上記実施形態1によれば、再生用空気通路(50)に冷却除湿された給気の一部を流入させることとした。つまり、第2除湿ユニット(20)の再生側吸着熱交換器の再生に、第1除湿ユニット(60)において冷却除湿された乾燥冷却空気を用いることとした。よって、第2除湿ユニット(20)の再生側吸着熱交換器の再生用空気に室外空気を用いる場合に比べて、再生能力を向上させることができると共に、排気ファン室(135)から排出される排気の温度を低下させることができる。よって、排気ファン室(135)に設けられた圧縮機(21)を空気によって冷却することができ、圧縮機(21)の異常過熱を防止することができる。
また、上記実施形態1によれば、冷媒回路(20a)の四路切換弁(25)を排気ファン室(135)に設けることとしたため、四路切換弁(25)のロウ付けが不良で冷媒漏れや油漏れが生じたとしても、四路切換弁(25)を通過した空気を、調湿空間(S)に供給せずに排気することができる。従って、調湿空間(S)に空気と共に冷媒や油が流入するおそれをなくすことができる。
また、上述したように、アキュームレータや圧力センサーや電装品の冷却フィン等が排気ファン室(135)に設けられる場合には、これらの部品に故障が発生して修理や交換を行う際に給気に粉塵が混入するおそれをなくすこともできる。
また、上記実施形態1によれば、何らかの異常が発生して調湿空間(S)への給気を停止するために給気ファン(126)を停止するような場合であっても、排気ファン(125)の運転を継続することで、圧縮機(21)等の空気による冷却を持続することができる。よって、これらの部品の異常過熱を防止することができる。
《発明の実施形態2》
実施形態2は、実施形態1の除湿システム(10)において、第2除湿ユニット(20)の排気ファン室(135)から排出された空気の一部を、再生用空気通路(50)の再生側熱交換器の上流側に導く戻し通路(52)を加えたものである。戻し通路(52)は、再生用空気通路(50)の排気ファン(66)の下流側と再生用空気通路(50)の再生側熱交換器の上流側とを接続する配管によって構成されている。その他の構成は、実施形態1と同様の構成である。
ところで、外気の温度が低い冬季において、給気の温度が所望の温度よりも低い温度となる場合には、再生用空気通路(50)に流入する再生用空気の温度が低くなる上、第2冷媒回路(20a)の除湿側吸着熱交換器における蒸発温度が許容範囲を下回るおそれがある。その結果、圧縮機(21)を高出力で運転させることができず、再生側吸着熱交換器における凝縮温度が著しく低くなって、再生側吸着熱交換器を十分に再生させることができずに氷結させてしまうおそれがあった。
これに対し、上記実施形態2によれば、戻し通路(52)を設けて、第2除湿ユニット(20)の排気ファン室(135)を通過する際に圧縮機(21)によって加熱された空気の一部を、再生用空気通路(50)の再生側吸着熱交換器の上流側に戻すこととした。これにより、第1除湿ユニット(60)において冷却除湿されて再生用空気通路(50)に流入した低温且つ低湿の再生用空気が、排気ファン室(135)において圧縮機(21)によって加熱された空気によって加熱される。つまり、第2除湿ユニット(20)の再生側吸着熱交換器の再生に、排気ファン室(135)から排気される空気の排熱を用いることができる。従って、ヒータ等を設けて消費エネルギーを増大させることなく、第2除湿ユニット(20)の再生側吸着熱交換器の再生能力を向上させることができるため、再生側吸着熱交換器を低露点の空気を生成可能な状態まで十分に再生することができる。また、再生側吸着熱交換器の氷結を防止することができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
また、上記各実施形態では、吸着剤として、シリカゲルやゼオライト等の主に水蒸気の吸着を行う材料だけでなく、水蒸気の吸着と吸収の両方を行う材料を用いてもよい。具体的には、例えば、吸湿性を有する有機高分子材料が吸着剤として用いることができる。吸着剤として用いられる有機高分子材料では、分子中に親水性の極性基を有する複数の高分子主鎖が互いに架橋されており、互いに架橋された複数の高分子主鎖が三次元構造体を形成している。このような吸着剤は、水蒸気を捕捉(即ち、吸湿)することによって膨潤する。この吸着剤が吸湿することによって膨潤するメカニズムは、以下のようなものと推測される。つまり、この吸着剤が吸湿する際には、親水性の極性基の回りに水蒸気が吸着され、親水性の極性基と水蒸気が反応することで生じた電気的な力が高分子主鎖に作用し、その結果、高分子主鎖が変形する。そして、変形した高分子主鎖同士の隙間へ水蒸気が毛細管力によって取り込まれ、水蒸気が入り込むことによって複数の高分子主鎖からなる三次元構造体が膨らみ、その結果、吸着剤の体積が増加する。
このように、上記吸着剤では、水蒸気が吸着剤に吸着される現象と、水蒸気が吸着剤に吸収される現象の両方が起こる。つまり、この吸着剤には、水蒸気が収着される。また、この吸着剤に捕捉された水蒸気は、互いに架橋された複数の高分子主鎖からなる三次元構造体の表面だけでなく、その内部にまで入り込む。その結果、この吸着剤には、表面に水蒸気を吸着するだけのゼオライト等に比べ、多量の水蒸気が捕捉される。
また、上記吸着剤は、水蒸気を放出(即ち、放湿)することによって収縮する。つまり、この吸着剤が放湿する際には、高分子主鎖同士の隙間に捕捉された水の量が減少し、複数の高分子主鎖で構成された三次元構造体の形状が元に戻ることにより、吸着剤の体積が減少する。
なお、上記水蒸気の吸着と吸収の両方を行う材料は、吸湿することによって膨潤して放湿することによって収縮するものであれば上述した材料に限定されず、例えば、吸湿性を有するイオン交換樹脂であってもよい。
また、各実施形態において、除湿システム(10)は、第1除湿ユニット(60)や再熱熱交換器(64)を備えないものであってもよい。
また、上記各実施形態では、第2除湿ユニット(20)と第3除湿ユニット(30)との間に中間冷却器を設けて空気の冷却をするようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、調湿空間(S)の空気(RA)を給気通路(40)へ返送する還気通路(58)を設けているが、還気通路(58)は必ずしも設けなくてもよい。還気通路(58)を設けない場合、調湿空間(S)から室外へ空気を排気するように構成されていてもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、表面に吸着剤が設けられた吸着熱交換器を有する除湿ユニットを用いて調湿空間を除湿する除湿システムについて有用である。
10 除湿システム
20 第2除湿ユニット(上流側除湿ユニット)
20a 第2冷媒回路(冷媒回路)
21 圧縮機
22 第1吸着熱交換器(吸着熱交換器)
23 膨張弁(膨張機構)
24 第2吸着熱交換器(吸着熱交換器)
25 四方切換弁(切換弁)
30 第3除湿ユニット(下流側除湿ユニット)
31 吸着ロータ
40 給気通路
50 再生用空気通路
52 戻し通路

Claims (6)

  1. 室外から調湿空間(S)へ空気を導く給気通路(40)と、
    圧縮機(21)と膨張機構(23)と表面に吸着剤が設けられた2つの吸着熱交換器(22,24)とが接続されて冷媒の循環方向が交互に切り換わる冷媒回路(20a)と、上記給気通路(40)の給気と上記2つの吸着熱交換器(22,24)の再生用の空気とを取り込み、給気が上記2つの吸着熱交換器(22,24)のうちの蒸発器として機能する除湿側吸着熱交換器を通過する一方、再生用の空気が凝縮器として機能する再生側吸着熱交換器を通過するように上記冷媒回路(20a)での冷媒循環方向に応じて空気の流通経路が切り換わる空気通路とを有する上流側除湿ユニット(20)と、
    上記給気通路(40)の上記上流側除湿ユニット(20)の下流側に設けられ、給気を除湿する下流側除湿ユニット(30)とを備えて上記調湿空間(S)を除湿する除湿システムであって、
    上記圧縮機(21)は、上記空気通路の上記再生側吸着熱交換器を通過して外部へ排気される空気が流れる排気流路(135)に配置されている
    ことを特徴とする除湿システム。
  2. 請求項1において、
    上記下流側除湿ユニット(30)は、上記給気通路(40)の上記除湿側吸着熱交換器の下流側に設けられた吸着ロータ(31)を有している
    ことを特徴とする除湿システム。
  3. 請求項1又は2において、
    上記給気通路(40)の上記上流側除湿ユニット(20)の上流側には、空気を冷却除湿する冷却除湿ユニット(60)と、
    上記給気通路(40)の上記冷却除湿ユニット(60)と上記上流側除湿ユニット(20)との間から分岐して上記冷却除湿ユニット(60)で除湿された給気の一部を、上記再生用の空気が流れる再生用空気通路(50)の上記再熱側吸着熱交換器の上流側に導く冷却空気通路(51)とを備えている
    ことを特徴とする除湿システム。
  4. 請求項3において、
    上記排気流路(135)から排出された空気の一部を、上記再生用空気通路(50)の上記上流側除湿ユニット(20)の上流側に導く戻し通路(52)を備えている
    ことを特徴とする除湿システム。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1つにおいて、
    上記冷媒回路(20a)は、冷媒の循環方向を切り換える切換弁(25)を有し、
    上記切換弁(25)は、上記排気流路(135)に配置されている
    ことを特徴とする除湿システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つにおいて、
    上記調湿空間(S)はドライクリーンルームである
    ことを特徴とする調湿装置。
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