JP2006021706A - 車両の灯体制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 照射状態算出部31は、相対位置判定部28にて生成される自車両と他車両との相対位置の情報と、道路形状判定部30での判定結果とに基づき、他車両が所定道路形状を走行中であるか否かを判定する。照射状態算出部31は、自車両舵角情報抽出部22にて抽出した自車両の舵角情報と、速度・姿勢変化検知部26にて検知される自車両の速度および姿勢の時間変化とに基づき、所定道路形状を走行中の他車両の運転者に対して、自車両の前照灯による照射が眩惑を与える可能性の有無を判定し、この判定結果に応じて前照灯の照射状態(例えば、照射方向や照射範囲等)を設定する。
【選択図】 図1
Description
また、例えば他車両に追従する追従走行時等において、自車両の前照灯の照射により他車両に到達した光量の検出結果を通信により他車両から取得し、この検出結果に応じて、あるいは、自車両と他車両との間の車間距離の検出結果に応じて、例えば他車両の乗員に眩惑を与えないようにして、自車両の前照灯の照射量や照射方向等を変更する制御装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、上記従来技術に係る制御装置では、実際に自車両の前照灯による照射が他車両に到達した後に前照灯の照射状態が変更されることから、自車両の前照灯の照射が他車両に到達した時点で他車両の乗員が眩惑されてしまう場合には、眩惑の発生を防止することができないという問題が生じる。
また、単に自車両と他車両との間の車間距離の検出結果に応じて自車両の前照灯の照射状態を変更するだけでは、例えばカーブや登坂路の頂上付近等での道路形状に起因した自車両と他車両との相対的な位置状態に応じて他車両の乗員に眩惑を与える虞がある場合には対応できないという問題が生じる。しかも、例えばレーダーやカメラ等の外界センサによって他車両と自車両との間の車間距離を検知する場合には、例えばカーブや登坂路の頂上付近等での道路形状に起因して他車両を検知できな場合があり、例えばGPS(Global Positioning System)信号等の測位信号に基づき他車両と自車両との間の車間距離を検知する場合には、例えばトンネル内の走行時等において測位信号を取得できない場合があり、前照灯の照射状態を適切に変更することが困難となる場合が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、自車両の前照灯の照射により他車両の乗員が眩惑されてしまうことを適切に防止することが可能な車両の灯体制御装置を提供することを目的とする。
さらに、請求項2に記載の本発明の車両の灯体制御装置によれば、例えば自車両の走行状態等に応じた要求による灯体の制御を過剰な期間に亘って、あるいは、過剰な頻度で中断してしまうことを防止することができる。
さらに、請求項4に記載の本発明の車両の灯体制御装置によれば、灯体の照射方向を制御する必要が生じる所定道路形状に対して、自車両の操舵角度の情報を取得する必要無しに、通信手段により取得した他車両の操舵角度に基づき、灯体の照射方向を適切に制御することができる。
本実施の形態による車両の灯体制御装置10は、例えば、外界監視装置11と、情報送受信部12と、自車両情報検出部13と、地図データ記憶部14と、処理装置15と、前照灯制御装置16と、報知装置17とを備えて構成されている。
カメラは、例えばフロントウィンドウの車室内側でルームミラー近傍の位置に配置され、フロントウィンドウ越しに自車両の進行方向前方の所定検知範囲の外界を撮影する。
画像処理部は、カメラにより撮影して得た画像に対して、例えばフィルタリングや二値化処理等の所定の画像処理を行い、二次元配列の画素からなる画像データを生成して処理装置15へ出力する。
また、レーダは、例えば自車両のボディのノーズ部や車室内のフロントウィンドウ近傍等に配置され、処理装置15からレーダ制御部へ入力される制御指令に応じたレーダ制御部の制御により、レーザ光やミリ波等の発信信号を適宜の検知方向(例えば、自車両の進行方向前方等)に向けて発信すると共に、この発信信号が自車両の外部の物体(検知対象物)によって反射されることで生じた反射信号を受信し、反射信号と発信信号とを混合してビート信号を生成して処理装置15へ出力する。
なお、対象物位置情報抽出部21は、必要に応じて、例えば情報送受信部12での情報受信に要する時間を考慮して他車両の位置情報や速度情報の変動を補正し、他車両の現在の位置情報や速度情報を推定可能である。
自車両位置情報抽出部23は、自車両情報検出部13にて検出した自車両情報から自車両の現在の位置情報を抽出する。
自車両速度情報抽出部24は、自車両情報検出部13にて検出した自車両情報から自車両の現在の速度情報を抽出する。
自車両姿勢情報抽出部25は、自車両情報検出部13にて検出した自車両情報から自車両の現在の姿勢情報、例えば水平面内での自車両の向きや鉛直方向に対する傾斜角度や車両重心の水平軸周りの回転角であるピッチ角等を抽出する。
なお、自車両舵角情報抽出部22および自車両位置情報抽出部23および自車両速度情報抽出部24および自車両姿勢情報抽出部25は、必要に応じて、例えば自車両情報検出部13での検出動作に要する時間を考慮して自車両の位置情報や速度情報の変動を補正し、自車両の現在の位置情報や速度情報を推定可能である。
距離検知部27は、外界監視装置11から入力される画像データに対して、例えば自車両の進行方向前方の所定領域を走行する他車両(例えば、対向車線を走行する対向車両等)を検知対象物とした特徴量算出および形状判別等の認識処理を行い、認識した検知対象物と自車両との相対位置および相対距離を算出する。例えば、外界監視装置11のカメラがステレオカメラである場合や、カメラが複数のカメラを備えて構成される場合には、複数の画像データに基づく三角測量法等により、先行車両の相対位置および相対距離を算出する。
また、距離検知部27は、例えば外界監視装置11から入力されるビート信号の周波数f(ビート周波数)に基づき、所定の検知エリア内の検知対象物までの相対距離を算出する。
なお、画像データの認識処理において、特徴量算出の処理では、例えば二値化処理後の画像データに対して、画素の連続性に基づく検知対象物の抽出およびラベリングを行い、抽出した検知対象物の重心および面積および外接四角形の縦横比等を算出する。また、形状判別の処理では、例えば予め記憶している所定パターン(例えば輪郭等)に基づき画像データ上の検索を行い、所定パターンとの類似性に応じて検知対象物を抽出する。
さらに、相対位置判定部28は、例えば対象物位置情報抽出部21にて抽出した他車両の操舵角に基づき他車両の進行方向や前後方向の向きの情報を生成し、照射状態算出部31へ出力する。
また、相対位置判定部28は、距離検知部27にて検知された自車両から他車両までの距離の情報が入力されている場合には、この距離の情報を照射状態算出部31へ出力する。
道路形状判定部30は、道路形状認識部29にて認識した道路形状のうち、所定道路形状(例えば、上り勾配の登坂路やカーブ等)が存在するか否かを判定する。
照射状態算出部31は、相対位置判定部28にて生成される自車両と他車両との相対位置の情報と、道路形状判定部30での判定結果とに基づき、他車両が所定道路形状を走行中であるか否かを判定する。さらに、照射状態算出部31は、自車両舵角情報抽出部22にて抽出した自車両の舵角情報と、速度・姿勢変化検知部26にて検知される自車両の速度および姿勢の時間変化とに基づき、所定道路形状を走行中の他車両の運転者に対して、自車両の前照灯による照射が眩惑を与える可能性の有無を判定し、この判定結果に応じて前照灯の照射状態(例えば、照射方向や照射範囲等)を設定する。
報知装置17は、例えば、視覚的伝達装置と、聴覚的伝達装置とを備えて構成されている。
視覚的伝達装置は、例えば表示装置等であって、前照灯制御装置16から入力される制御内容の情報に応じて、例えば表示装置に情報を表示したり、所定の表示灯を点滅させる。
聴覚的伝達装置は、例えばスピーカ等であって、前照灯制御装置16から入力される制御内容の情報に応じて、所定の報知音や音声等を出力する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS03に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS02に進む。
ステップS02においては、自車両情報検出部13にて検出した自車両情報のうち、例えば自車両の操舵角および速度(車速)および姿勢の各時間変化に基づき、例えば自車両の進行方向の所定領域を照射するようにして、前照灯の照射状態を設定し、一連の処理を終了する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS02に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS04に進み、自車両の現在位置周辺の地図データを取得する。
そして、ステップS05においては、例えば自車両の外界監視装置11では接近車両を検知することができない道路形状として、上り坂等の特定区間が自車両の進行方向前方に存在するか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS07に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS06に進む。
ステップS06においては、通信取得情報つまり情報送受信部12にて受信した対象物情報、特に接近車両の位置情報と、自車両の位置情報と、地図データとに基づき、接近車両の運転者に対して自車両の前照灯による照射が眩惑を与えないように、例えば上下方向において照射方向を変更する眩惑回避制御を実行し、この制御内容の情報を自車両の運転者に対して報知し、一連の処理を終了する。
この判定結果が「NO」の場合には、上述したステップS02に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS08に進む。
ステップS08においては、通信取得情報つまり情報送受信部12にて受信した対象物情報、特に接近車両の位置情報と、自車両の位置情報と、地図データとに基づき、接近車両の運転者に対して自車両の前照灯による照射が眩惑を与えないように、例えば左右方向において照射方向を変更する眩惑回避制御を実行し、この制御内容の情報を自車両の運転者に対して報知し、一連の処理を終了する。
そして、例えば接近車両Rが自車両Pの前照灯の照射領域Q内に侵入するタイミング等において、接近車両Rの運転者に対して自車両Pの前照灯による照射が眩惑を与えないように、前照灯の照射状態(例えば、照射方向や照射領域Q等)を変更することにより、自車両Pの運転者の進行方向前方の視認性が低下してしまうことを抑制しつつ、接近車両Rの運転者に眩惑を与えてしまうことを防止することができる。
先ず、例えば図4に示すステップS11においては、自車両の自車両情報検出部13のうち、操舵角度の方向と大きさを検出する操舵角度検出装置が異常状態であるか否かを判定する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS13に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS12に進む。
ステップS12においては、自車両情報検出部13にて検出した自車両情報のうち、例えば自車両の操舵角および速度(車速)および姿勢の各時間変化に基づき、例えば自車両の進行方向の所定領域を照射するようにして、前照灯の照射状態を設定し、一連の処理を終了する。
この判定結果が「YES」の場合には、後述するステップS15に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合には、ステップS14に進む。
ステップS14においては、自車両あるいは他車両の走行状態に応じた適切な照射制御の実行が困難であると判断して、自車両の前照灯の照射制御を中止し、この制御中止の内容を自車両の運転者に報知し、一連の処理を終了する。
また、ステップS15においては、自車両の現在位置周辺の地図データを取得する。
そして、ステップS16においては、通信取得情報つまり情報送受信部12にて受信した対象物情報、例えば自車両の進行方向前方を走行する前走車両等の他車両の位置および操舵角度の情報と、自車両の位置情報と、地図データとに基づき、他車両の運転者に対して自車両の前照灯による照射が眩惑を与えないようにして、照射方向を変更する眩惑回避制御を実行し、この制御内容の情報を自車両の運転者に対して報知し、一連の処理を終了する。
この場合には、例えば図5に示すように、ステップS05の判定結果が「NO」の場合には、ステップS07に進み、一方、ステップS05の判定結果が「YES」の場合には、ステップS21に進む。
そして、ステップS21においては、例えば自車両の外界監視装置11では接近車両を検知することができない道路形状として、カーブ等の特定区間が自車両の進行方向前方に存在するか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS06に進み、一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS22に進む。
そして、ステップS22においては、通信取得情報つまり情報送受信部12にて受信した対象物情報、特に接近車両の位置情報と、自車両の位置情報と、地図データとに基づき、接近車両の運転者に対して自車両の前照灯による照射が眩惑を与えないように、例えば上下方向および左右方向において照射方向を変更する眩惑回避制御を実行し、この制御内容の情報を自車両の運転者に対して報知し、一連の処理を終了する。
12 情報送受信部(通信手段)
16 前照灯制御装置(灯体制御手段)
28 相対位置判定部(相対位置検知手段)
29 道路形状認識部(道路形状認識手段)
30 道路形状判定部(道路形状判定手段)
Claims (4)
- 照射方向を変更可能な灯体と、該灯体の照射方向を制御する灯体制御手段とを備える車両の灯体制御装置であって、
他車両の少なくとも位置を含む他車両情報を通信により取得する通信手段と、
該通信手段により取得した前記他車両情報に基づき自車両と他車両との相対位置状態を検知する相対位置検知手段と、
自車両の進行方向の道路形状を認識する道路形状認識手段と、
該道路形状認識手段の認識結果に基づき自車両の進行方向に所定道路形状が存在するか否かを判定する道路形状判定手段とを備え、
前記灯体制御手段は、前記道路形状判定手段により所定道路形状が存在すると判定された場合に、前記相対位置検知手段により検知された前記相対位置状態に基づき前記灯体の照射方向を制御することを特徴とする車両の灯体制御装置。 - 前記灯体制御手段は、前記相対位置検知手段により検知された前記相対位置状態に基づき自車両と他車両とが相対的に接近する際に、前記灯体の照射が他車両を避けるようにして、前記灯体の照射方向を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両の灯体制御装置。
- 前記所定道路形状は、少なくとも上り勾配またはカーブからなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の灯体制御装置。
- 前記他車両情報は他車両の少なくとも位置および操舵角度を含み、
前記灯体制御手段は、前記道路形状判定手段により所定道路形状が存在すると判定された場合に、前記相対位置検知手段により検知された前記相対位置状態に基づき、他車両が前記所定道路形状を走行中か否かを判定し、該判定にて他車両が前記所定道路形状を走行中である場合に前記通信手段により取得した前記他車両情報のうち前記所定道路形状を走行中の他車両の操舵角度に基づき、自車両が前記所定道路形状を走行する際の前記灯体の照射方向を制御することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1つに記載の車両の灯体制御装置。
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