JP2019132795A - 距離算出装置および距離算出方法 - Google Patents

距離算出装置および距離算出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】自車両または自車両の周囲の状態に応じて適切に距離を算出する。【解決手段】カメラ30が、車両2前方を撮像し、基準オブジェクト特定部22は、カメラ30により撮像された画像から基準オブジェクト(例えば、白線)を特定する。レーザ制御部23は、基準オブジェクトの位置に基づいた範囲にレーザ照射範囲を設定し、LIDAR40が、当該照射範囲にレーザ光を照射し、当該レーザ光の反射光を受光する。第1距離算出部24は、LIDAR40により照射された結果に基づいて、車両2に設置されたLIDAR40による照射先までの距離である第1距離を算出する。【選択図】図3

Description

本発明は、距離算出装置および距離算出方法に関するものである。
従来から、自車両の周囲に位置する他車両や障害物を検出したり、当該他車両や障害物までの距離を算出したりするために、カメラとレーザレーダ(光により物体を検出する装置。LIDAR(Light Detection and Ranging))を含む車載センサがある。
上記のような車載センサにおいて、カメラの軸ずれ量に基づいてレーダの検知領域を設定することが特許文献1に記載されている。
特開2016−80539号公報
上記特許文献1には、カメラの軸ずれ量に基づいて、レーダの検知領域を設定するものである。ところで、レーザレーダからパルス化したレーザ光を照射することで、周囲の車両等との距離を算出する場合、レーザ光を走査させる範囲を絞った方が、一定範囲内に単位時間あたりに照射するレーザスポットの密度が大きくなるので、測定距離の精度が向上する。また、自車両または自車両の周囲の状態によって距離を算出する対象が変わることが考えられる。そこで、自車両または自車両の周囲の状態に応じて、カメラとレーダとを連動することで、適切に距離を算出することが望まれる。
本発明の目的は、自車両または自車両の周囲の状態に応じて適切に距離を算出する距離測定装置、距離測定方法を提供することを目的とする。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
本発明の代表的な実施の形態による距離算出装置は、撮像結果と、当該撮像の範囲より狭い範囲に照射するレーザに基づいて距離を算出する距離算出装置であって、車両前方を撮像する撮像部と、撮像部により撮像された画像から基準オブジェクトを特定する基準オブジェクト特定部と、基準オブジェクト特定部により特定された基準オブジェクトの位置に基づいた範囲にレーザ照射範囲を限定するように制御するレーザ制御部と、レーザ制御部による制御に基づいた照射範囲にレーザ光を照射し、当該レーザ光の反射光を受光するレーザ検出部と、レーザ検出部により照射された結果に基づいて、車両に設置された自装置からレーザ検出部による照射先までの距離である第1距離を算出する第1距離算出部と、を備えるものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、本発明の代表的な実施の形態によれば、自車両または自車両の周囲の状態に応じて適切に距離を算出することができる。
本発明の一実施の形態である距離算出装置を含む構成例についての概要を示した機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態における距離算出装置における車両情報の取得に係るハードウェア構成の例について概要を示した図である。 本発明の一実施の形態における距離算出装置の構成例について詳細を示した機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態における車両が高速走行している際における、カメラにより撮像された画像の例を示す図である。 本発明の一実施の形態における本実施の形態における車両の走行速度により、照射範囲を限定する処理の流れの例について概要を示した図である。 本発明の一実施の形態におけるカメラにより撮像された画像の例を示す図である。 本発明の一実施の形態における画像と距離との関係を示す図である。 本発明の一実施の形態における第2距離を算出する処理の流れの例について概要を示した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。一方で、ある図において符号を付して説明した部位について、他の図の説明の際に再度の図示はしないが同一の符号を付して言及する場合がある。
<システム構成>
図1は、本発明の一実施形態である距離算出装置を含む構成例についての概要を示した機能ブロック図である。車両2に搭載された距離算出装置1は、カメラによる撮像結果と、当該撮像の範囲より狭い範囲を走査するLIDARにより求められる測距結果に基づいて距離を算出する装置である。距離算出装置1は、例えば、車両情報取得部10、制御部20、カメラ30、およびLIDAR40からなる。なお、図1の例では、車両2の形状を乗用車のように表示しているが、特にこれに限られず、車両一般に適宜適用することができる。
車両情報取得部10は、車両2の各部に設置された後述するような各種のセンサ等の情報取得デバイスからなり、車両2で生じた各種イベントを検知したり、所定の間隔で走行状況に係る各種パラメータの値を検知・取得したりすることで車両情報4を取得して出力する。車両情報4には、図示するように、例えば、車両2の車速情報やギア情報、ハンドル操舵角情報、ランプ点灯情報、外光情報が含まれる。また、車両情報4には、例えば、距離情報(車両2の走行距離)、赤外線情報、エンジンON/OFF情報、カメラ映像情報(車内)、加速度ジャイロ情報、GPS(Global Positioning System)情報、ナビゲーション情報、車車間通信情報、および路車間通信情報などが含まれ得る。
制御部20は、距離算出装置1の動作を制御する機能を有し、例えば、CPU(Central Processing Unit)とこれにより実行されるソフトウェアにより実装される。マイコンやFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアにより実装されていてもよい。
カメラ30は、車外の状況の動画像を撮影してカメラ映像情報(車外)を取得する撮像部である。カメラ30は、車両2の前方等の周囲の状況を撮影する。カメラ30は、得られた動画像を解析することにより、例えば、周辺の他の車両や人等の移動物の有無、建物や地形、道路の白線、路面状況(雨や積雪、凍結、凹凸等)などを把握することが可能である。
本実施例において、LIDAR40は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラー方式のレーザレーダであり、レーザ光を照射する走査型の測距センサである。LIDAR40は、自車両の前端部の中央に取り付けられる。LIDAR40は、レーザ光を自車両の左右方向に一定角度毎に回転させる機構および上下方向に一定角度毎に回転させる機構を備えている。LIDAR40は、レーザ光の照射部と受光部を有し、LIDAR40は、レーザ光を照射し、さらに照射したレーザ光を受光する。このように、LIDAR40は、レーザ検出部として機能する。
LIDAR40は、上下方向の所定角度において、左右方向に一定角度毎に向きを変えながらレーザ光を照射すると共に物体に当たって反射してきたレーザ光を受光し、左右方向を走査する。さらに、LIDAR40では、左右方向の走査が終了する毎に上下方向に一定角度毎に向きを変え、上下方向を走査する。LIDAR40では、一定周期毎に上記の左右方向および上下方向の走査を行い、受光できた各反射点についてのデータ(自車両(LIDAR40)との相対距離、相対方向など)からなる測定信号を制御部20へ送出する。相対距離は、レーザ光の速度および照射時刻と受光時刻との時間差から算出される。相対方向は、左右方向の走査角度および上下方向の走査角度から得られる。この相対距離と相対方向が、検出点の自車両に対する相対位置に相当する。
図2は、本実施の形態の距離算出装置1における車両情報4の取得に係るハードウェア構成の例について概要を示した図である。ここでは主に車両情報取得部10および制御部20の一部のハードウェア構成について示す。車両情報4の取得は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)21の制御の下、ECU21に接続された各種のセンサ等の情報取得デバイスにより行われる。
これらの情報取得デバイスとして、例えば、車速センサ101、シフトポジションセンサ102、ハンドル操舵角センサ103、ヘッドライトセンサ104、照度センサ105、色度センサ106、赤外線センサ107などの各デバイスを有する。また、情報取得デバイスとして、例えば、エンジン始動センサ108、加速度センサ109、ジャイロセンサ110、温度センサ111、路車間通信用無線受信機112、車車間通信用無線受信機113、カメラ(車内)114、GPS受信機115、およびVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム、登録商標(以下同様))受信機116などの各デバイスを有する。必ずしもこれら全てのデバイスを備えている必要はなく、また、他の種類のデバイスを備えていてもよい。備えているデバイスによって取得できる車両情報4を適宜用いることができる。
車速センサ101は、車両2の車速情報を取得する。シフトポジションセンサ102は、車両2の現在のギア情報を取得する。ハンドル操舵角センサ103は、ハンドル操舵角情報を取得する。ヘッドライトセンサ104は、ヘッドライトのON/OFFに係るランプ点灯情報を取得する。照度センサ105および色度センサ106は、外光情報を取得する。赤外線センサ107は、車両2の近距離における物体の有無や距離等に係る赤外線情報を取得する。エンジン始動センサ108は、エンジンON/OFF情報を検知する。
加速度センサ109およびジャイロセンサ110は、車両2の姿勢や挙動の情報として、加速度や角速度からなる加速度ジャイロ情報を取得する。温度センサ111は車内外の温度情報を取得する。路車間通信用無線受信機112および車車間通信用無線受信機113は、それぞれ、車両2と道路や標識、信号等との間の路車間通信により受信した路車間通信情報、および車両2と周辺の他の車両との間の車車間通信により受信した車車間通信情報を取得する。
カメラ(車内)114は、車内の状況の動画像を撮影してカメラ映像情報(車内)を取得する。カメラ(車内)114では、例えば、運転者の姿勢や、眼の位置、動き等を撮影する。得られた動画像を解析することにより、例えば、運転者の疲労状況や視線の位置などを把握することが可能である。
GPS受信機115およびVICS受信機116は、それぞれ、GPS信号を受信して得られるGPS情報およびVICS信号を受信して得られるVICS情報を取得する。これらの情報を取得して利用するカーナビゲーションシステムの一部として実装されていてもよい。
図3は、本実施の形態の距離算出装置1の構成例について詳細を示した機能ブロック図である。制御部20は、より詳細には、ECU21、基準オブジェクト特定部22、レーザ制御部23、第1距離算出部24、および第2距離算出部25などの各部を有する。ECU21は、図3に示したように、車両情報取得部10を介して車両情報4を取得すると共に、取得した情報を必要に応じて、図示しない不揮発メモリやメモリに記録、格納したり、読み出したりする。不揮発メモリには、各種制御のための設定値やパラメータなどの設定情報が格納されていてもよい。
基準オブジェクト特定部22は、カメラ30により撮像された画像から基準オブジェクトを特定する部分である。基準オブジェクトとしては、道路の白線、前方車両等が該当する。基準オブジェクト特定部22は基準オブジェクトを特定すると、特定した位置(画像中の位置)をECU21へ送出する。
レーザ制御部23は、基準オブジェクト特定部22により特定された基準オブジェクトの位置に基づいて、一定の範囲にレーザ照射範囲を限定するようにLIDAR40を制御する部分である。レーザ制御部23は、予め画像位置とレーザの走査範囲との対応関係を示す情報を記憶している。レーザ制御部23は、ECU21から基準オブジェクトの位置を取得すると、当該基準オブジェクトの位置と、画像位置と走査範囲との対応関係を示す情報とに基づいて、走査範囲を決定する。レーザ制御部23は、走査範囲を決定すると、当該走査範囲に基づいてLIDAR40を走査させる。
第1距離算出部24は、LIDAR40により測定された結果に基づいて、車両2に設置したLIDAR40の受光部からレーザの照射先までの距離である第1距離を算出する部分である。第1距離算出部24は、LIDAR40により測定された結果をECU21から取得すると、走査範囲内の先行車両の自車両に最も近い面の相対距離の平均値に基づいた値を上記第1距離として算出する。LIDAR40の設置位置が自車両先端部ではない場合は補正を行い、自車両先端部から先行車後部までの距離となるようにしてもよい。
第2距離算出部25は、第1距離算出部24により算出された第1距離と、カメラ30の設置条件により求まる画像上の距離情報(画像距離情報)とを比較した結果に基づいて、車両2から、画像に撮像された場所までの距離である第2距離を算出する部分である。このとき、カメラ30とLIDAR40の設置位置にずれがある場合は同じ座標系となるよう補正を行うようにしてもよい。
本実施の形態の距離算出装置1は、車両2の速度に応じて、レーザ照射範囲を制御する。距離算出装置1が、速度に応じてレーザ照射範囲を制御する方法について、図4および図5を用いて説明する。制御部20は、車両情報取得部10から車両2の車速情報を所定間隔で取得する。このように、車両情報取得部10は、速度取得部として機能する。
基準オブジェクト特定部22は、所定間隔でカメラ30により撮像された画像を取得しているものとする。また、基準オブジェクト特定部22は、車両情報取得部10から取得した車速情報が、予め設定している閾値を超えているか否かを判断する。基準オブジェクト特定部22は、車両情報取得部10から取得した車速情報が、上記閾値を超えていると判断した場合、車両2が高速走行していると判断する。
基準オブジェクト特定部22は、車両2が高速走行していると判断すると、検出可能距離を伸ばすため、速度に応じてレーザ照射範囲を狭くするように動作する。この時、カメラ30により撮像された画像に対して、公知技術により画像解析をした結果を取得し、先行車のいる位置を推定する。具体的に、基準オブジェクト特定部22は、公知の画像解析技術を用いて、当該画像解析をした結果に基づいて白線箇所を特定する。これは、先行車両(自車両が走行している車線を走行している車両のうち、自車両から最も近い箇所を走行している前方車両)の位置を推定するためのものである。
基準オブジェクト特定部22は、白線を検出することで自車両が走行している車線を認識し、検出した2本の白線の角度から車線の進行方向を特定する。ここで、図4を用いて、基準オブジェクト特定部22による白線検出について説明する。図4は、車両2が高速走行している際における、カメラ30により撮像された画像の例を示す図である。
基準オブジェクト特定部22は、車両2が高速走行していると判断した場合、カメラ30により撮像された画像のうち、最新の画像を画像解析して白線を検出し、2本の白線の角度から車線の進行方向を特定する。例えば、図4のような画像の場合、基準オブジェクト特定部22は、画像内の検出した白線WL1、WL2の領域を特定する。
このように、基準オブジェクト特定部22は、自車両の走行車線と進行方向(白線の角度)を特定することにより、先行車両が走行していると想定される箇所の位置を特定する。
なお、基準オブジェクト特定部22は、車両2が高速走行していないと判断した場合、カメラ30により撮像された画像のうち、最新の画像を画像解析して走行道路の範囲(高速走行時よりも広い範囲)を特定するようにしてもよい。これは、測定可能距離よりも測定可能範囲を広げることに重点を置き、測距可能な範囲を広げるためである。
図3に戻り、基準オブジェクト特定部22は、特定した位置(基準オブジェクトの位置)を、ECU21を介してレーザ制御部23へ通知する。レーザ制御部23は、基準オブジェクト特定部22により特定された位置の情報を取得すると、当該情報に基づいて、照射範囲を設定する。具体的に、レーザ制御部23は、基準オブジェクト特定部22により特定された白線WL1および白線WL2の位置に基づいた照射範囲AR1を設定する。レーザ制御部23は、設定した照射範囲AR1の方向に車速に応じて収束するよう照射範囲を設定し、LIDAR40にレーザ光を照射させる。
また、レーザ制御部23は、基準オブジェクト特定部22により走行道路の位置が特定された場合に、当該位置に基づいた照射範囲(例えば、図4の照射範囲AR2)を特定し、当該照射範囲AR2でLIDAR40にレーザ光を照射させてもよい。
LIDAR40は、上記レーザ制御部23により設定された照射範囲に基づいて、レーザ光を照射し、レーザ光の反射光を受光し、それぞれのレーザ光による相対距離等を算出し、当該相対距離等を含む測定信号をECU21へ送出し、ECU21から第1距離算出部24へ送出する。
第1距離算出部24は、照射範囲に基づいて照射されたレーザ光による測定信号をECU21から取得し、走査範囲内の先行車両の自車両に最も近い面の相対距離の平均値に基づいた値を上記第1距離として算出する。なお、第1距離算出部24は、上記相対距離の平均値に限らず、上記相対距離の中央値とする等、測定信号に基づいた種々の方法で第1距離を算出するようにしてもよい。このように、距離算出装置1は、車両2が高速走行している場合には、基準オブジェクト特定部22によって特定された位置に基づいた照射範囲(例えば、照射範囲AR1)を限定して、当該照射範囲に照射したレーザ光による相対距離に基づいて、レーザ光の照射先までの距離を算出する。
続いて、図5を用いて、本実施の形態における車両の走行速度により、照射範囲を限定する処理の流れを説明する。図5は、本実施の形態における車両の走行速度により、照射範囲を限定する処理の流れの例について概要を示した図である。まず、車両情報取得部10は、車速情報を取得する(ステップS01)。続いて、基準オブジェクト特定部22は、当該車速情報が閾値を超えているか否かを判断することにより、高速走行であるか否かを判断する(ステップS02)。基準オブジェクト特定部22は、車速情報が閾値を超えていると判断すると(ステップS02:Yes)、カメラ30により撮像された画像を取得し(ステップS03)、取得した画像から白線を検出する(ステップS04)。なお、カメラ30により撮像された画像は、予め取得しておくようにしてもよい。
続いて、レーザ制御部23は、車両が高速走行している場合には、基準オブジェクト特定部22により特定された白線WL1および白線WL2の位置に基づいて予測される自車の進行方向から照射範囲AR1を設定する(ステップS05)。実際の照射範囲は、車速に応じて、上記照射範囲AR1までの間で動的に決定される。なお、レーザ制御部23は、車両が高速走行していない場合には(ステップS02:No)、ステップS05へ進み、照射範囲を予め定められている範囲に設定してもよい。また、レーザ制御部23は、画像から上記の照射範囲AR1よりも広い照射範囲AR2に設定してもよい。この場合は、基準オブジェクト特定部22は、画像から車両の走行道路を特定する必要がある。
ステップS05において照射範囲を設定した後、LIDAR40は、レーザ制御部23により設定された照射範囲にレーザ光を照射して、当該レーザ光の反射光を受光する(ステップS06)。続いて、第1距離算出部24は、LIDAR40により照射されたレーザ光による測定信号をECU21から取得し、走査範囲内の相対距離の先行車両の自車両に最も近い面の平均値に基づいた値を上記第1距離として算出する(ステップS07)。
上述のように、カメラ30が、車両2前方を撮像し、基準オブジェクト特定部22は、カメラ30により撮像された画像から基準オブジェクト(例えば、白線)を特定する。レーザ制御部23は、基準オブジェクトの位置に基づいた範囲にレーザ照射範囲を限定し、LIDAR40が、当該照射範囲にレーザ光を照射し、当該レーザ光の反射光を受光する。第1距離算出部24は、LIDAR40により照射された結果に基づいて、車両2に設置したLIDAR40の受光部からレーザ照射先までの距離である第1距離を算出する。
このように、距離算出装置1は、カメラ30により撮像された画像から基準オブジェクトを特定し、特定した基準オブジェクトの位置に基づいて照射範囲を限定するので、レーザスポットの密度を大きくすることができ、測定距離および測定精度を向上させることができる。すなわち、距離算出装置1は、自車両または自車両の周囲の状態に応じて適切に距離を算出することができる。また、レーザ走査範囲が撮像の範囲よりも狭い走査系を使用することで標準的なLIDARに比べ安価なデバイスを使用することが可能であり、かつカメラと組み合わせることによって測距範囲の低下を補うことができる。
仮に、カメラのみで先行車を認識する場合、カメラ30の解像度や夜間/逆光などの周囲環境の影響を受け、検出可能距離が低下することがあるが、LIDAR40は、夜間/逆光時でも測定可能であるため、先行車両を早期に検出できる。
また、基準オブジェクト特定部22が、基準オブジェクトとして、白線を検出することにより、適切に照射範囲を限定することができる。
また、車両情報取得部10が、車両の速度を取得し、基準オブジェクト特定部22は、当該速度が高速走行を示す場合、基準オブジェクトとして白線を検出し、レーザ制御部23は、当該白線の位置に基づいて照射範囲を設定する。すなわち、レーザ制御部23は、上記速度に基づいて照射範囲を限定する。
車両2が高速に走行している場合、先行車両に衝突する可能性があるため、先行車両との距離を出来るだけ早くかつ正確に算出する必要がある。上記のように、高速に走行している場合に自車の進行方向に照射範囲を限定することにより、早期に先行車両を検出することができ、かつレーザスポットの密度を大きくすることができるため、測定距離および測定精度を向上させることができる。
上述では、第1距離を算出する例について述べたが、当該第1距離を用いて、当該距離に基づいて画像距離情報を更新することにより、第2距離を算出する例について説明する。
上述の車両2の速度に応じて、レーザ照射範囲を制御する場合と同様に、基準オブジェクト特定部22は、所定間隔でカメラ30により撮像された画像を取得しているものとする。基準オブジェクト特定部22は、カメラ30により撮像された画像に対して、公知技術により画像解析をする。基準オブジェクト特定部22は、公知の画像解析技術を用いて、当該画像解析をした結果に基づいて前方車両を特定する。前方車両の特定方法としては、予め記憶している車両や車両のナンバー部分のテンプレートを用いて、特定する方法がある。
なお、基準オブジェクト特定部22は、上述のように、車速情報に基づいて、高速走行であると判断した場合に、画像から前方車両を特定するようにしてもよい。また、基準オブジェクト特定部22は、上述のように白線を検出するようにしてもよい。
基準オブジェクト特定部22は、特定した基準オブジェクトの位置を、ECU21を介してレーザ制御部23へ通知する。レーザ制御部23は、基準オブジェクト特定部22により特定された位置の情報を取得すると、当該情報に基づいて、照射範囲を設定する。
ここで、図6を用いて、照射範囲を説明する。図6は、カメラ30により撮像された画像の例である。レーザ制御部23は、基準オブジェクト特定部22により車両位置が特定されると、特定された位置に基づき照射範囲AR3を設定する。
レーザ制御部23は、設定した照射範囲AR3に限定して、LIDAR40にレーザ光を照射させる。
LIDAR40は、上記レーザ制御部23により設定された照射範囲に基づいて、レーザ光を照射し、レーザ光の反射光を受光し、それぞれのレーザ光による相対距離等を算出し、当該相対距離等を含む測定信号をECU21へ送出し、ECU21から第1距離算出部24へ送出する。
第1距離算出部24は、照射範囲に基づいて照射されたレーザ光による測定信号をECU21から取得し、走査範囲内の先行車両の自車両に最も近い面の相対距離の平均値に基づいた値を上記第1距離として算出する。
ここで、図7を用いて画像と距離との関係を説明する。図7は、画像と距離との関係を示す図である。図7に示すように、画像には、基準箇所として、ラインL1と、ラインL2とが定められており、さらに車両2に搭載されたカメラ30から現実のラインL1の位置(場所)までの距離および車両2に搭載されたカメラ30から現実のラインL2までの距離が定められている。具体的に、制御部20は、各ライン(例えば、ラインL1、ラインL2等)と、距離とを対応付けた距離テーブル情報(画像距離情報)を記憶している。この距離テーブル情報は、公知技術により、カメラ30の設置位置等に基づいて定められる。
第2距離算出部25は、第1距離算出部24により算出された第1距離と、距離テーブル情報とを比較した結果に基づいて、車両2から画像に撮像された場所までの距離である第2距離を算出する。例えば、距離テーブルにおいて、ラインL1までの距離が10m、ラインL2までの距離が5mと定義されているものとする。
また、第1距離算出部24により算出された第1距離が3mだとすると、前方車両までの距離であるラインL2(前方車両の位置)までの距離が3mということになる。そうすると、第2距離算出部25は、2mの差分に基づき、ラインL2までの距離を3mと補正すると共に、ラインL1までの距離を上記の差分に応じて、8mと補正する。
続いて、図8を用いて、本実施の形態における第2距離を算出する処理の流れを説明する。図8は、本実施の形態における第2距離を算出する処理の流れの例について概要を示した図である。まず、カメラ30により撮像された画像を取得し(ステップS11)、取得した画像から先行車両を検出する(ステップS12)。なお、カメラ30により撮像された画像は、予め取得しておくようにしてもよい。
続いて、レーザ制御部23は、車両が高速走行している場合には、基準オブジェクト特定部22により特定された先行車両の位置に基づいた照射範囲AR3を設定する(ステップS13)。
続いて、LIDAR40は、レーザ制御部23により設定された照射範囲にレーザ光を照射して、当該レーザ光の反射光を受光する(ステップS14)。続いて、第1距離算出部24は、LIDAR40により照射されたレーザ光による測定信号をECU21から取得し、走査範囲内の先行車両の自車両に最も近い面の相対距離の平均値に基づいた値を上記第1距離として算出する(ステップS15)。
続いて、第2距離算出部25は、基準オブジェクト特定部22により検出された先行車両の領域を認識し、画像の距離テーブル情報から先行車までの距離を推定する。第1距離算出部24により算出された第1距離と、距離テーブル情報とを比較した結果に基づいて、車両2から画像に撮像された場所までの距離である第2距離を算出する(ステップS16)。
上述のように、カメラ30に撮像された画像における位置(例えば、ラインL1、ラインL2等)が定められ、さらに車両2から、画像に撮像されたラインL1、ラインL2などまでの距離を示す情報(画像距離情報)が定められている。また、第2距離算出部25は、第1距離と、画像距離情報とを比較して、車両2から画像に撮像された場所までの距離を算出する。これにより、距離算出装置1は、LIDAR40により照射した結果により補正された精度の高い画像距離情報を利用して、LIDAR40による照射範囲を超える、画像の所定位置までの距離を正確に算出することができる。
LIDAR40の照射範囲は、構造的な制約のため限定される。しかし、LIDAR40により精度の良い距離情報を取得することができる。一方、カメラ30の画角は、レンズにより広角にすることが可能であるが、単眼カメラでは距離情報の精度が得られない。カメラ30およびLIDAR40のそれぞれから得られる情報を組み合わせることにより、画像距離情報を補正するので、LIDAR40では測定できない範囲の被写体に対しても、カメラ30で被写体領域を認識し、LIDAR40により補正された画像距離情報と比較することによって、精度を高めた距離情報を算出することができる。
また、基準オブジェクト特定部22が、基準オブジェクトとして、先行車両を検出することにより、適切に照射範囲を限定することで、レーザスポットの密度を大きくすることができ、測定距離の精度を向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、上記の実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記の実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、ハンドル操舵角センサ103による操舵角を取得して、これらの情報に基づいてレーザ制御部23が照射範囲を定めてもよい。具体的には、レーザ制御部23が、操舵角の向きの方向に照射範囲をずらすようにしてもよい。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実現することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
本発明は、距離を算出する距離算出装置に利用可能である。
1…距離算出装置、2…車両、4…車両情報、10…車両情報取得部、20…制御部、21…ECU、22…基準オブジェクト特定部、23…レーザ制御部、24…第1距離算出部、25…第2距離算出部、30…カメラ、40…LIDAR、101…車速センサ、102…シフトポジションセンサ、103…ハンドル操舵角センサ、104…ヘッドライトセンサ、105…照度センサ、106…色度センサ、107…赤外線センサ、108…エンジン始動センサ、109…加速度センサ、110…ジャイロセンサ、111…温度センサ、112…路車間通信用無線受信機、113…車車間通信用無線受信機、114…カメラ(車内)、115…GPS受信機、116…VICS受信機。

Claims (6)

  1. 撮像結果と、当該撮像の範囲より狭い範囲に照射するレーザに基づいて距離を算出する距離算出装置であって、
    車両前方を撮像する撮像部と、
    前記撮像部により撮像された画像から基準オブジェクトを特定する基準オブジェクト特定部と、
    前記基準オブジェクト特定部により特定された基準オブジェクトの位置に基づいた範囲にレーザ照射範囲を限定するように制御するレーザ制御部と、
    前記レーザ制御部による制御に基づいた照射範囲にレーザ光を照射し、当該レーザ光の反射光を受光するレーザ検出部と、
    前記レーザ検出部により照射された結果に基づいて、前記車両に設置された自装置から前記レーザ検出部による照射先までの距離である第1距離を算出する第1距離算出部と、
    を備える距離算出装置。
  2. 請求項1に記載の距離算出装置であって、
    前記基準オブジェクト特定部は、前記基準オブジェクトとして、前記車両の走行道路の白線を特定する、距離算出装置。
  3. 請求項1に記載の距離算出装置であって、
    前記基準オブジェクト特定部は、前記基準オブジェクトとして、前記車両の先行車を特定する、距離算出装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の距離算出装置であって、
    前記車両の速度を取得する速度取得部をさらに備え、
    前記レーザ制御部は、前記速度取得部により取得された速度に基づいて、前記レーザ照射範囲を限定する、距離算出装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れか一項に記載の距離算出装置であって、
    前記車両から画像に撮像された基準箇所までの距離を示す画像距離情報が予め定められており、
    前記第1距離算出部により算出された第1距離と、前記画像距離情報とを比較した結果に基づいて、前記車両から、前記画像に撮像された場所までの距離である第2距離を算出する第2距離算出部をさらに備える、距離算出装置。
  6. 撮像結果と、当該撮像の範囲より狭い範囲に照射するレーザに基づいて距離を算出する距離算出装置で実行する距離算出方法であって、
    車両前方を撮像する撮像ステップと、
    前記撮像ステップで撮像した画像から基準オブジェクトを特定する基準オブジェクト特定ステップと、
    前記基準オブジェクト特定ステップで特定した基準オブジェクトの位置に基づいた範囲にレーザ照射範囲を限定するように制御するレーザ制御ステップと、
    前記レーザ制御ステップによる制御に基づいた照射範囲にレーザ光を照射し、当該レーザ光の反射光を受光するレーザ検出ステップと、
    前記レーザ検出ステップで照射した結果に基づいて、前記車両に設置された自装置から前記レーザ検出ステップで照射したレーザ光の照射先までの距離である第1距離を算出する第1距離算出ステップと、を含む距離算出方法。

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