JP2006021434A - インクジェットヘッドユニット及びインクジェットヘッドユニットの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドユニット及びインクジェットヘッドユニットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 インク吐出基板をベース基板に取り付ける際に発生する反りを低減し、さらに、インク吐出基板での発熱を拡散することによりインクの吐出安定性の向上及び濃度ムラの低減を実現する安価なインクジェットヘッドユニットを提供する。
【解決手段】 インクジェットヘッドユニット1は、ベース基板2と、インクを吐出させるための圧力室を形成するインク吐出基板8とをそれらの接触面2a,8aを接着させて積層されており、インク吐出基板8の接触面8aの中央領域は、硬化後も弾性を有する弾性接着剤13より強い接着力を有する高強度接着剤12によりベース基板2の接触面2aに接着されており、インク吐出基板8の接触面8aの両端領域は、弾性接着剤13によりベース基板2の接触面2aに接着されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インクをインク滴として吐出させるインクジェットヘッドを備えるインクジェットヘッドユニット及びインクジェットヘッドユニットの製造方法に関する。
インクジェットヘッドとしては、例えば、インクジェットプリンタ等に搭載されるインクジェットヘッドが挙げられる。インクジェットヘッドは、基本的に、インクを吐出するための圧力室を形成するインク吐出基板やその圧力室に連通するノズル等を備えており、圧力室内のインクをノズルからインク滴として吐出させる。
このようなインクジェットヘッドは、それを駆動制御する駆動回路を有する駆動回路基板と共にベース基板に接着されてユニット化されている。ベース基板には、通常、インクジェットヘッドのインク吐出基板が接着剤により直接接着されている。接着剤としては、熱硬化型のエポキシ接着剤等が用いられる。このエポキシ接着剤は、高強度で、インクやインクジェットヘッド製造工程で使用される洗浄剤に対して浸透膨潤・劣化をほとんど起こさないため、高い信頼性を得ている。しかし、その硬化温度は、100℃を超えるため、実用時の温度20〜30℃との差が大きく、反りを引き起こす原因となっている。
一方、特許文献1では、インク吐出基板とベース基板との間に熱膨張率がインク吐出基板と近い基板を設けることで、反りの発生を低減させる技術が提案されている。また、特許文献2では、インク吐出基板の強度を上げること又はベース基板の強度を下げることによって、反りの発生を低減させる技術が提案されている。
特開2000−351215公報 特開2002−337343公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2では、熱膨張率がインク吐出基板に近い基板又はインク吐出基板の強度を上げるための基板が必要となり、それらの基板が必ずしも高い熱伝導率を有しているわけではないため、インク吐出基板の発熱による温度上昇や温度ムラを抑える効果が減少してしまう。
特許文献1では、熱膨張率がインク吐出基板に近い基板の材料として、熱膨張率からアモルファスカーボンや窒化アルミが用いられている。特許文献1で挙げられている基板材料の熱伝導率は、アルミニウムで200W/mK、シリコンで100W/mK、窒化アルミで150W/mK、アモルファスカーボンで5W/mK、アルミナで40W/mKである。このため、特許文献1のように基板材料としてアモルファスカーボンを用いた場合には、インク吐出基板の発熱による温度上昇や温度ムラを抑える効果が減少してしまう。また、基材材料として窒化アルミを用いた場合には、インク吐出基板の発熱による温度上昇や温度ムラを抑える効果を低下させることはないが、窒化アルミが高価なため、インクジェットヘッドのコストがアップしてしまう。
さらに、特許文献1及び特許文献2では、熱膨張率がインク吐出基板に近い基板又はインク吐出基板の強度を上げるための基板を必要とするため、部品点数が増え、インクジェットヘッドのコストがアップしてしまう。また、必要とする基板とインク吐出基板とベース基板とは接着剤で接着されるため、それらの間には2つの接着層が存在することになり、1つだけの接着層の場合と比べ、接着層の膨張又は収縮によって発生する反りが増大してしまう。
本発明の目的は、インク吐出基板をベース基板に取り付ける際に発生する反りを低減し、さらに、インク吐出基板での発熱を拡散することによりインクの吐出安定性の向上及び濃度ムラの低減を実現する安価なインクジェットヘッドユニットを提供することである。
本発明は、ベース基板とインクを吐出させるための圧力室を形成するインク吐出基板とを、それらが積層された場合に互いに接触する各接触面を接着させて積層することで形成されているインクジェットヘッドユニットにおいて、前記インク吐出基板の接触面の第1領域は、硬化後も弾性を有する弾性接着剤より強い接着力を有する高強度接着剤により前記ベース基板の接触面に接着されており、前記インク吐出基板の接触面の第2領域は、前記弾性接着剤により前記ベース基板の接触面に接着されている、ことを特徴とする。
本発明によれば、インク吐出基板をベース基板に取り付ける際に発生する反りを低減し、さらに、インク吐出基板での発熱を拡散することによりインクの吐出安定性の向上及び濃度ムラの低減を実現する安価なインクジェットヘッドユニットを提供することができる。
本発明の第一の実施の形態を図1及び図2に基づいて説明する。図1は本実施の形態のインクジェットヘッドユニット1を概略的に示す分解斜視図である。
図1に示すように、インクジェットヘッドユニット1は、各種の部材等を保持するベース基板2、ベース基板2上に設けられノズルプレート3に形成されたノズル4からインクをインク滴として吐出させるインクジェットヘッド5、ベース基板2上であってインクジェットヘッド5と同一面側に設けられインクジェットヘッド5を駆動する駆動回路である駆動IC(図示せず)を有する駆動回路基板6、インクジェットヘッド5と駆動回路基板とを電気的に接続する配線部7等から構成されている。
インクジェットヘッド5は、複数のノズル4が形成されたノズルプレート3、インクを吐出させるための複数の圧力室(図示せず)を形成するインク吐出基板8、それらの圧力室に連通する共通インク室(図示せず)を有するインク室基板9等を備えている。複数の圧力室は、複数のノズル4にそれぞれ対向する位置に設けられており、それぞれに共通インク室からインクが供給されるように構成されている。なお、インク吐出基板8は、少なくとも圧力室の一部を形成している。
インク吐出基板8は圧電部材等により形成されており、駆動回路基板6の駆動ICに電気的に接続されている。このインク吐出基板8は、駆動ICによる駆動制御に基づいて圧力室の体積を変形させることで、圧力室内のインクをノズルプレート3のノズル4からインク滴として吐出させる構造になっている。なお、圧電部材としては、圧電素子(ピエゾ素子)等が用いられているが、これに限るものではない。
インク室基板9には、共通インク室にインクを供給するためのインク供給口10が形成されている。このインク供給口10には、インクを収容するインクタンク(図示せず)がインク供給路11を介して接続されている。これにより、インクタンクに収容されたインクはインク供給路11を介してインク供給口10から共通インク室に供給される。
なお、インクとしては、例えば水性インク、油性インク、溶剤インク及びUVインク(紫外線硬化型インク)等の様々なインクが用いられる。UVインクは、例えば、顔料、モノマー、オリゴマー、光重合開始剤、分散剤やその他の添加剤(例えば表面張力調整剤)等から構成されている。
このようなインクジェットヘッド5は、駆動回路基板6の駆動ICによる駆動制御に基づいて、インク吐出基板8の所望の圧力室の体積を変化させてインクに圧力を加えることで、その圧力室に供給されたインクを複数のノズル4から選択的にインク滴として吐出させる。なお、圧力室の体積が増える過程では、共通インク室のインクが圧力室に吸引され、圧力室の体積が減る過程では、圧力室のインクがインク滴となってノズル4から外部に向けて吐出する。
なお、本実施の形態では、吐出力発生部材として圧電部材(例えばピエゾ素子)を利用する圧電方式のインクジェットヘッド5が用いられているが、これに限るものではなく、例えば吐出力発生部材として発熱体を利用するサーマル方式のインクジェットヘッドが用いられても良い。なお、どちらの方式でも、圧力室のインクに圧力(圧力室の体積変化による圧力又は気泡による圧力)を加えることで、圧力室内のインクをノズル4からインク滴として吐出させている。
このようなインクジェットヘッド5は、異なる特性を有する2種類の接着剤12,13によりベース基板2上に接着されている。すなわち、インクジェットヘッド5のインク吐出基板8とベース基板2とは、それらが積層された場合に互いに接触する各接触面8a,2aを接着させて積層することで形成されている。
異なる特性を有する2種類の接着剤12,13としては、高強度接着剤12と弾性接着剤13とが用いられている。なお、ベース基板2としては、例えば熱伝導率が高い部材等が用いられている。
高強度接着剤12は、弾性接着剤13より強い接着力(高強度)を有する接着剤である。また、高強度接着剤12は、その接着強度がインクや洗浄剤等に対して低下しない優れた耐環境特性を有する耐環境接着剤でもある。高強度接着剤12としては、例えばエポキシ系の接着剤が用いられる。このエポキシ系の接着剤としては、例えば1液性の熱硬化型エポキシ接着剤等が用いられる。
一方、弾性接着剤13は、硬化後も弾性を有する接着剤である。弾性接着剤13としては、例えばエポキシ系の弾性接着剤が用いられる。このエポキシ系の弾性接着剤としては、例えば変形しやすいゴム系/2液混合エポキシ接着剤等が用いられる。なお、本実施の形態では、これらの高強度接着剤12及び弾性接着剤13は、熱により硬化する熱硬化型接着剤である。
インクジェットヘッド5のインク吐出基板8とベース基板2とは、ベース基板2の接触面2aの中央部分に高強度接着剤12を塗布し、その両端部分に弾性接着剤13を塗布し、その2種類の接着剤12,13上にインクジェットヘッド5を積層し、それらの接着剤12,13を硬化させることで接着されている。ここで、図2はインク吐出基板8の接触面8aを概略的に示す平面図である。
このようにして、インク吐出基板8の接触面8aの第1領域である中央領域14(図2参照)は、高強度接着剤12によりベース基板2の接触面2aに接着されている。さらに、インク吐出基板8の接触面8aの第2領域である両端領域15(図2参照)は、弾性接着剤13によりベース基板2の接触面2aに接着されている。
なお、本実施の形態では、中央領域14は、インク吐出基板8の接触面8aを圧力室が並ぶ方向(すなわちノズル4が並ぶ方向)に垂直な2つの平行線により分割した3つの領域の真ん中の領域であり、両端領域15とは、その3つの領域の両端の領域であるが、これに限るものではない。また、中央領域14の面積は、両端領域15の面積に比べてかなり小さい。これにより、中央領域14に塗布される高強度接着剤12の膨張又は収縮による反り等への影響を低減させることができる。
次に、インクジェットヘッド5とベース基板2とを接着する接着工程を備えるインクジェットヘッドユニット1の製造方法について図1及び図2を参照して説明する。
インクジェットヘッドユニット1の製造方法は、高強度接着剤12によりインクジェットヘッド5のインク吐出基板8の接触面8aの中央領域14をベース基板2の接触面2aに接着し、同時に、弾性接着剤13によりインクジェットヘッド5のインク吐出基板8の接触面8aの両端領域15をベース基板2の接触面2aに接着する接着工程を備えている。
この接着工程では、まず、ベース基板2の接触面2aの中央部分に高強度接着剤12を塗布し、その両端部分に弾性接着剤13を塗布する(塗布工程)。次に、ベース基板2の接触面2a上に塗布された2種類の接着剤12,13上にインクジェットヘッド5を積層し、それらの接着剤12,13を同時に熱硬化させる(熱硬化工程)。ここでは、例えば、インクジェットヘッド5が2種類の接着剤12,13を介して積層されたベース基板2をオーブン等に入れて加熱することで、2種類の接着剤12,13を同時に硬化させる。
このようにして、インク吐出基板8の接触面8aの中央領域14(図2参照)が高強度接着剤12によりベース基板2の接触面2aに接着され、インク吐出基板8の接触面8aの両端領域15(図2参照)が弾性接着剤13によりベース基板2の接触面2aに接着される。これにより、インクジェットヘッド5はベース基板2上に接着固定され、インクジェットヘッドユニット1が完成する。
このように本実施の形態によれば、高強度接着剤12の接着力によりインク吐出基板8とベース基板2とに必要な強度(接着力)が与えられ、弾性接着剤13の弾性によりインク吐出基板8やベース基板2等の膨張や収縮による反りが抑えられる。これにより、インク吐出基板8をベース基板2に取り付ける際に発生する反りを低減することができる。さらに、インク吐出基板8は熱伝導率が高いベース基板2に直接設けられるため、インク吐出基板8での発熱を拡散することでインクの吐出安定性の向上及び濃度ムラの低減を実現することができる。また、従来のように部品点数も増えることなく、安価なインクジェットヘッドユニット1を提供することができる。
さらに、インク吐出基板8の接触面8aの中央領域14だけを高強度接着剤12によりベース基板2の接触面2aに接着することによって、インク吐出基板8とベース基板2とを全面に渡って高強度接着剤12だけで接着した場合に比べ、高強度接着剤12による膨張や収縮によって発生する反りを低減することができる。また、インク吐出基板8の接触面8aの中央領域14以外を高強度接着剤12によりベース基板2の接触面2aに接着した場合に比べ、インク吐出基板8の両端部に加えられる各モーメントを両方とも小さくすることが可能になるため、インク吐出基板8の反りを低減することができる。
本発明の第二の実施の形態を図3及び図4に基づいて説明する。図3は本実施の形態のインクジェットヘッドユニット1を概略的に示す分解斜視図、図4は本実施の形態のインクジェットヘッドユニット1を概略的に示す外観斜視図である。
本実施の形態は、第一の実施の形態と基本的に同じであり、ここではそれらの相違点について説明する。なお、第一の実施の形態で説明した部分は同一符号で示し、その説明も省略する。
図3及び図4に示すように、インクジェットヘッド5は、異なる特性を有する2種類の接着剤21,22によりベース基板2上に接着されている。すなわち、インクジェットヘッド5のインク吐出基板8とベース基板2とは、それらが積層された場合に互いに接触する各接触面8a,2aを接着させて積層することで形成されている。
異なる特性を有する2種類の接着剤21,22としては、高強度接着剤21と浸透接着剤22とが用いられている。なお、ベース基板2としては、例えば熱伝導率が高い部材等が用いられている。
高強度接着剤21は、浸透接着剤22より強い接着力(高強度)を有する接着剤である。また、高強度接着剤21は、その接着強度がインクや洗浄剤等に対して低下しない優れた耐環境特性を有する耐環境接着剤でもある。高強度接着剤21としては、例えばエポキシ系の接着剤が用いられる。このエポキシ系の接着剤としては、例えば1液性の熱硬化型エポキシ接着剤等が用いられる。なお、本実施の形態では、高強度接着剤21は、熱により硬化する熱硬化型接着剤である。
一方、浸透接着剤22は、浸透性(流動性)を有する接着剤である。浸透接着剤22としては、例えば、空気と遮断されると硬化する嫌気性接着剤が用いられる。この嫌気性接着剤としては、瞬間接着剤等が用いられる。なお、浸透接着剤22は、嫌気特性に加えて光硬化特性を有する接着剤であっても良い。
インクジェットヘッド5のインク吐出基板8とベース基板2とは、ベース基板2の接触面2aの中央部分に高強度接着剤21を塗布し、その高強度接着剤21上にインクジェットヘッド5を積層して高強度接着剤21を硬化させ、そのインク吐出基板8とベース基板2との間に浸透接着剤22を注入して硬化させることで接着されている。
このようにして、インク吐出基板8の接触面8aの第1領域である中央領域14(図2参照)は、高強度接着剤21によりベース基板2の接触面2aに接着されている。さらに、インク吐出基板8の接触面8aの第2領域である両端領域15(図2参照)は、浸透接着剤22によりベース基板2の接触面2aに接着されている。
なお、本実施の形態では、中央領域14は、インク吐出基板8の接触面8aを圧力室が並ぶ方向(すなわちノズル4が並ぶ方向)に垂直な2つの平行線により分割した3つの領域の真ん中の領域であり、両端領域15とは、その3つの領域の両端の領域であるが、これに限るものではない。また、中央領域14の面積は、両端領域15の面積に比べてかなり小さい。これにより、中央領域14に塗布される高強度接着剤12の膨張又は収縮による反り等への影響を低減させることができる。
次に、インクジェットヘッド5とベース基板2とを接着する接着工程を備えるインクジェットヘッドユニット1の製造方法について図3及び図4を参照して説明する。
図3及び図4に示すように、インクジェットヘッドユニット1の製造方法は、高強度接着剤21によりインクジェットヘッド5のインク吐出基板8の接触面8aの中央領域14をベース基板2の接触面2aに接着し、その後、浸透接着剤22によりインクジェットヘッド5のインク吐出基板8の接触面8aの両端領域15をベース基板2の接触面2aに接着する接着工程を備えている。
この接着工程では、まず、ベース基板2の接触面2aの中央部分に高強度接着剤21を塗布する(塗布工程:図3参照)。次に、ベース基板2の接触面2a上に塗布された高強度接着剤21上にインクジェットヘッド5を積層し、その高強度接着剤21を熱硬化させる(熱硬化工程)。ここでは、例えば、インクジェットヘッド5が高強度接着剤21を介して積層されたベース基板2をオーブン等に入れて加熱することで、高強度接着剤21を硬化させる。その後、ベース基板2の接触面2aとインク吐出基板8の接触面8aと間に浸透接着剤22を注入して塗布する(塗布工程:図4参照)。ここでは、例えば、インク吐出基板8の両端部からベース基板2とインク吐出基板8との間に浸透接着剤22を注入する。このとき、浸透接着剤22はベース基板2とインク吐出基板8との間に浸透して直ぐに硬化する。なお、浸透接着剤22が嫌気特性に加えて光硬化特性を有する接着剤である場合には、インク吐出基板8の両端部からはみ出している浸透接着剤22に光を照射することで浸透接着剤22を硬化させる(光硬化工程:図4参照)。
このようにして、インク吐出基板8の接触面8aの中央領域14(図2参照)が高強度接着剤21によりベース基板2の接触面2aに接着され、インク吐出基板8の接触面8aの両端領域15(図2参照)が浸透接着剤22によりベース基板2の接触面2aに接着される。これにより、インクジェットヘッド5はベース基板2上に接着固定され、インクジェットヘッドユニット1が完成する。
このように本実施の形態によれば、高強度接着剤21の接着力によりインク吐出基板8とベース基板2とに必要な強度(接着力)が与えられ、浸透接着剤22の使用により、高強度接着剤21への加熱時間が短縮されてインク吐出基板8やベース基板2等の膨張や収縮が抑えられる。これにより、インク吐出基板8をベース基板2に取り付ける際に発生する反りを低減することができる。さらに、インク吐出基板8は熱伝導率が高いベース基板2に直接設けられるため、インク吐出基板8での発熱を拡散することでインクの吐出安定性の向上及び濃度ムラの低減を実現することができる。また、従来のように部品点数も増えることなく、安価なインクジェットヘッドユニット1を提供することができる。
さらに、インク吐出基板8の接触面8aの中央領域14だけを高強度接着剤21によりベース基板2の接触面2aに接着させることによって、インク吐出基板8とベース基板2とを高強度接着剤21だけで接着した場合に比べ、高強度接着剤21による膨張や収縮によって発生する反りを低減することができる。また、インク吐出基板8の接触面8aの中央領域14以外を高強度接着剤12によりベース基板2の接触面2aに接着した場合に比べ、インク吐出基板8の両端部に加えられるモーメントを両方とも小さくすることが可能になるため、インク吐出基板8の反りを低減することができる。
なお、ベース基板2とインク吐出基板8との間に浸透接着剤22を注入した場合には、その注入付近に浸透接着剤22がはみ出して残ってしまうことがある。このはみ出し量が多い場合には、その部分が硬化するまでかなりの時間がかかってしまう。そこで、その浸透接着剤22に嫌気特性に加えて光硬化特性を持たせて、その光硬化特性を有する浸透接着剤22を光硬化により硬化させる。これにより、はみ出した浸透接着剤22を短時間で硬化させることが可能になり、未硬化接着剤による周囲への汚染を防止することができる。
本発明の第一の実施の形態のインクジェットヘッドユニットを概略的に示す分解斜視図である。 インクジェットヘッドユニットが備えるインク吐出基板の接触面を概略的に示す平面図である。 本発明の第二の実施の形態のインクジェットヘッドユニットを概略的に示す分解斜視図である。 本発明の第二の実施の形態のインクジェットヘッドユニットを概略的に示す外観斜視図である。
符号の説明
1 インクジェットヘッドユニット
2 ベース基板
2a 接触面
8 インク吐出基板
8a 接触面
12 高強度接着剤
13 弾性接着剤
14 第1領域(中央領域)
15 第2領域(両端領域)
21 高強度接着剤
22 浸透接着剤

Claims (10)

  1. ベース基板とインクを吐出させるための圧力室を形成するインク吐出基板とを、それらが積層された場合に互いに接触する各接触面を接着させて積層することで形成されているインクジェットヘッドユニットにおいて、
    前記インク吐出基板の接触面の第1領域は、硬化後も弾性を有する弾性接着剤より強い接着力を有する高強度接着剤により前記ベース基板の接触面に接着されており、
    前記インク吐出基板の接触面の第2領域は、前記弾性接着剤により前記ベース基板の接触面に接着されている、
    ことを特徴とするインクジェットヘッドユニット。
  2. 前記第1領域は、前記インク吐出基板の接触面の中央領域であり、
    前記第2領域は、前記インク吐出基板の接触面の両端領域である、
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッドユニット。
  3. ベース基板とインクを吐出させるための圧力室を形成するインク吐出基板とを、それらが積層された場合に互いに接触する各接触面を接着させて積層することで形成されているインクジェットヘッドユニットにおいて、
    前記インク吐出基板の接触面の第1領域は、浸透性を有する浸透接着剤より強い接着力を有する高強度接着剤により前記ベース基板の接触面に接着されており、
    前記インク吐出基板の接触面の第2領域は、前記浸透接着剤により前記ベース基板の接触面に接着されている、
    ことを特徴とするインクジェットヘッドユニット。
  4. 前記第1領域は、前記インク吐出基板の接触面の中央領域であり、
    前記第2領域は、前記インク吐出基板の接触面の両端領域である、
    ことを特徴とする請求項3記載のインクジェットヘッドユニット。
  5. 前記浸透接着剤は、光硬化特性を有する接着剤である、
    ことを特徴とする請求項3又は4記載のインクジェットヘッドユニット。
  6. ベース基板とインクを吐出させるための圧力室を形成するインク吐出基板とを、それらが積層された場合に互いに接触する各接触面を接着させて積層することで、インクジェットヘッドユニットを製造するインクジェットヘッドユニットの製造方法において、
    前記インク吐出基板の接触面の第1領域を、硬化後も弾性を有する弾性接着剤より強い接着力を有する高強度接着剤により前記ベース基板の接触面に接着し、同時に、前記インク吐出基板の接触面の第2領域を、前記弾性接着剤により前記ベース基板の接触面に接着するようにした、
    ことを特徴とするインクジェットヘッドユニットの製造方法。
  7. 前記第1領域は、前記インク吐出基板の接触面の中央領域であり、
    前記第2領域は、前記インク吐出基板の接触面の両端領域である、
    ことを特徴とする請求項6記載のインクジェットヘッドユニットの製造方法。
  8. ベース基板とインクを吐出させるための圧力室を形成するインク吐出基板とを、それらが積層された場合に互いに接触する各接触面を接着させて積層することで、インクジェットヘッドユニットを製造するインクジェットヘッドユニットの製造方法において、
    前記インク吐出基板の接触面の第1領域を、浸透性を有する浸透接着剤より強い接着力を有する高強度接着剤により前記ベース基板の接触面に接着し、その後、前記インク吐出基板の接触面の第2領域を、前記浸透接着剤により前記ベース基板の接触面に接着するようにした、
    ことを特徴とするインクジェットヘッドユニットの製造方法。
  9. 前記第1領域は、前記インク吐出基板の接触面の中央領域であり、
    前記第2領域は、前記インク吐出基板の接触面の両端領域である、
    ことを特徴とする請求項8記載のインクジェットヘッドユニットの製造方法。
  10. 前記浸透接着剤は、光硬化特性を有する接着剤であり、
    前記浸透接着剤に光を照射することで前記浸透接着剤を硬化させるようにした、
    ことを特徴とする請求項8又は9記載のインクジェットヘッドユニットの製造方法。


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