JP2010201781A - 液滴吐出ヘッド及びその製造方法ならびに液滴吐出装置、画像形成装置 - Google Patents

液滴吐出ヘッド及びその製造方法ならびに液滴吐出装置、画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】仮固定用の光硬化型接着剤を用いても、吐出特性に影響を与える重要箇所にまで前記接着剤が流れ出さない安全な接合ができ、動作信頼性に優れた液滴吐出ヘッドを提供する。
【解決手段】ノズル10、圧力室11、振動板16を有する流路ユニット7と、駆動素子22やダミー素子23を有するアクチュエーターユニット6を備え、駆動素子22と振動板16が個々に接着される液滴吐出ヘッドで、駆動素子22と振動板16は第1の接着剤30で接合され、ダミー素子23振動板16の周囲と光硬化型の第2の接着剤31で接合され、光硬化型接着剤の未硬化接着剤が第1の接着剤30側に流れ出るのを防止する第3の接着剤32が、第1の接着剤30と第2の接着剤31の間に設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット記録ヘッドなどの液滴吐出ヘッド及びその製造方法に係り、特にアクチュエーターに圧電素子を用いたプッシュ型の液滴吐出ヘッド及びその製造方法に関するものである。
液滴吐出ヘッドについて、以下、インクジェット記録ヘッドを例にとって説明する。インクジェット記録ヘッドを内蔵した画像形成装置は、ノズルからインク滴を吐出して、記録媒体上に任意の画像を印刷することができ、家庭からオフィスまで幅広い分野で多用されている。また多様な液体を吐出することができることから、近年は工業用途にも用いられ、例えば液晶表示装置の製造などにも用いられている。
従来のインクジェット記録ヘッドについて、図12を用いて説明する。
ここに示すインクジェット記録ヘッドは、ノズル201を形成したオリフィスプレート202、圧力室などの流路を有するチャンバープレート203、圧力室の一側壁となる振動板を有するダイアフラムプレート204からなる三層構造の流路形成基板205と、圧電素子からなる駆動素子206を備えたアクチュエーターユニット207を有している。
そのアクチュエーターユニット207の駆動素子206とダイアフラムプレート203の振動板を接着剤208により接合した構造になっている。この図は、流路形成基板205とアクチュエーターユニット207を接合する直前の状態を示している。
ここでは駆動素子206と振動板との接合は高精度な位置決め接合装置を用い、エポキシ系接着剤により接合されている。エポキシ系接着剤は硬化に時間がかかるので生産性を向上するため、アクチュエーターユニット207と流路形成基板205を紫外線硬化接着剤209で仮接合して製作され、位置決め装置のスループットを改善している。
この例の場合、紫外線硬化接着剤209はアクチュエーターユニット207側に塗布され、ダイアフラムプレート204の前記紫外線硬化接着剤209と対向する位置には紫外線硬化接着剤209の流出を抑える凹部210が予め設けられている。このように凹部210を設けることにより、未硬化の接着剤208の混ざり合いによる紫外線硬化接着剤209の強度低下を防いでいる。
特許文献2では駆動素子と支持体の固定に固定用接着剤と仮止め用接着剤を用いており、ここでも混ざり合いを防止するため、支持体に凹部を設けて接合用接着剤の流れ出しを防止している。
前述した従来のインクジェット記録ヘッドでは、部品と部品の接合に紫外線硬化接着剤を用いた場合、紫外線が当らない箇所が必ず発生するため、未硬化分は残ることになる。構造によっては紫外線が充分に当らず表面のみ固定されることがある。この場合、仮止めという目的は果たすことは可能であるが、予期せぬ方向に流れ出して駆動素子206と振動板の接合部などの重要箇所に未硬化の接着剤が流れてきた場合、接合強度が低下したり、駆動素子206の先端部(自由端)ならびに振動板の動きを拘束するため、液滴の吐出性能を大きく変えてしまい、品質の安定性に問題がある。インクジェット記録ヘッドはプリンタなどに取り付ける時や搬送時にあらぬ方向に配置されるため、接着剤の未硬化分があれば流れ出しが進んでしまう。
図12に示す構造では、紫外線硬化接着剤209を留めるための凹部210が設けられているが、インクジェット記録ヘッドのレイアウトによっては紫外線が充分に当らない部分が出ることがあり、その場合の未硬化接着剤の流れ出し防止策について配慮されていない。インクジェット記録ヘッドの配置、構成によっては未硬化接着剤の毛細管現象により凹部210を乗り越えていく可能性がある。特に紫外線硬化樹脂209は粘度が比較的低いので、凹部210よりも毛細管現象により引っ張られる可能性がある。接着剤209の塗布量と凹部210の大きさによっては、接着剤209の流れ出しが防ぎきれない可能性もある。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、仮固定用の光硬化型接着剤を用いた場合であっても、吐出特性に影響を与える重要箇所にまで前記接着剤が流れ出さない安全な接合ができ、動作信頼性に優れた液滴吐出ヘッド及びその製造方法ならびに液滴吐出装置、画像形成装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の第1の手段は、列状に配置された複数のノズルと、そのノズルに夫々連通するように列状に配置された複数の圧力室と、各圧力室の一側壁をなすように列状に配置された複数の振動板を有する流路ユニットと、
前記振動板に対応して列状に配置された複数の駆動素子と、その駆動素子列の両端に配置された例えば後述するダミー素子などの駆動素子群支持部を有するアクチュエーターユニットとを備え、
前記駆動素子の自由端と前記振動板とが個々に対応するように位置合わせして接着剤で接合される液滴吐出ヘッドにおいて、
前記駆動素子の自由端と前記振動板は第1の接着剤で接合され、前記駆動素子群支持部は前記振動板の周囲と光硬化型の第2の接着剤で接合されて、前記光硬化型接着剤の未硬化接着剤が前記第1の接着剤側に流れ出るのを防止する第3の接着剤が、前記第1の接着剤と前記第2の接着剤の間に設けられていること特徴とするものである。
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記両端に駆動素子群支持部を有する駆動素子列が複数列設けられて、その隣り合う駆動素子群支持部と駆動素子群支持部の間に前記第3の接着剤の一部が入り込んでいることを特徴とするものである。
本発明の第3の手段は前記第1または第2の手段において、前記第1の接着剤と前記第3の接着剤が同じ材料であることを特徴とするものである。
本発明の第4の手段は前記第1ないし第3の手段において、前記第1の接着剤と前記第3の接着剤が耐インク性の接着剤であることを特徴とするものである。
本発明の第5の手段は前記第1ないし第4の手段において、前記駆動素子群支持部は前記駆動素子よりも広い接合面積を有し、その駆動素子群支持部の駆動素子側に前記第3の接着剤が設けられ、その駆動素子群支持部の第3の接着剤の外側に前記第2の接着剤が設けられていることを特徴とするものである。
本発明の第6の手段は、列状に配置された複数のノズルと、そのノズルに夫々連通するように列状に配置された複数の圧力室と、各圧力室の一側壁をなすように列状に配置された複数の振動板を有する流路ユニットを形成する工程と、
前記振動板に対応して列状に配置された複数の駆動素子と、その駆動素子列の両端に配置された駆動素子群支持部を有するアクチュエーターユニットを形成する工程と、
前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを接着剤で一体化する工程を含む液滴吐出ヘッドの製造方法において、
前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを接着剤で一体化する工程が、
前記各駆動素子の自由端に第1の接着剤を塗布する第1塗布工程と、
前記駆動素子群支持部の前記駆動素子側に第3の接着剤を塗布する第2塗布工程と、
前記駆動素子群支持部の第3の接着剤の外側、または前記駆動素子群支持部の第3の接着剤の外側と対向する前記流路ユニットの部分に光硬化型の第2の接着剤を塗布する第3塗布工程と、
前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを位置決め・接合して、前記第2の接着剤に光を照射して第2の接着剤を硬化する光硬化工程と、
前記第1の接着剤と第3の接着剤を加熱して接着剤を硬化する熱硬化工程を順次実施することを特徴とするものである。
本発明の第7の手段は、前記第6の手段において、前記第1塗布工程が、
フラット部材の上に前記第1の接着剤を所定の厚さに塗布する工程と、
塗布した前記第1の接着剤側を前記各駆動素子の自由端に押し付けて、第1の接着剤を各駆動素子の自由端に転写する工程を含むことを特徴とするものである。
本発明の第8の手段は、列状に配置された複数のノズルと、そのノズルに夫々連通するように列状に配置された複数の圧力室と、各圧力室の一側壁をなすように列状に配置された複数の振動板を有する流路ユニットを形成する工程と、
前記振動板に対応して列状に配置された複数の駆動素子と、その駆動素子列の両端に配置された駆動素子群支持部を有するアクチュエーターユニットを形成する工程と、
前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを接着剤で一体化する工程を含む液滴吐出ヘッドの製造方法において、
前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを接着剤で一体化する工程が、
前記駆動素子群支持部の前記駆動素子側に第3の接着剤を塗布する第1塗布工程と、
前記各駆動素子の自由端に第1の接着剤を塗布する第2塗布工程と、
前記駆動素子群支持部の第3の接着剤の外側、または前記駆動素子群支持部の第3の接着剤の外側と対向する前記流路ユニットの部分に光硬化型の第2の接着剤を塗布する第3塗布工程と、
前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを位置決め・接合して、前記第2の接着剤に光を照射して第2の接着剤を硬化する光硬化工程と、
前記第1の接着剤と第3の接着剤を加熱して接着剤を硬化する熱硬化工程を順次実施することを特徴とするものである。
本発明の第9の手段は前記第8の手段において、前記第2塗布工程が、
フラット部材の上に前記第1の接着剤を所定の厚さに塗布する工程と、
塗布した前記第1の接着剤側を前記各駆動素子の自由端に押し付けて、第1の接着剤を各駆動素子の自由端に転写する工程を含み、
その第1の接着剤を各駆動素子の自由端に転写する際に、前記第1塗布工程で駆動素子群支持部上に塗布した第3の接着剤を前記フラット部材で駆動素子群支持部上に押し拡げることを特徴とするものである。
本発明の第10の手段は前記第6または第8の手段において、前記アクチュエーターユニットを挿入するハウジングを有し、アクチュエーターユニットをハウジングに挿入した後に、アクチュエーターユニットと前記流路ユニットを接着剤で一体化することを特徴とするものである。
本発明の第11の手段は前記第6、第8、第10の手段において、前記第1の接着剤よりも第3の接着剤の方が硬化速度が速いことを特徴とするものである。
本発明の第12の手段は、吐出する液体を貯留する液体タンクと、液滴吐出ヘッドと、前記液体タンクに貯留している液体を前記液滴吐出ヘッドに供給する液体供給手段を備え、前記液滴吐出ヘッドから吐出した液滴を被着媒体上に着弾する液滴吐出装置において、
前記液滴吐出ヘッドが前記第1ないし第5の手段の液滴吐出ヘッドであることを特徴とするものである。
本発明の第13の手段は画像形成装置において、前記液体が画像形成用インクであって、前記被着媒体が記録媒体で、第12の手段の液滴吐出装置を備えたことを特徴とするものである。
本発明は前述のような構成になっており、仮固定用の光硬化型接着剤を用いた場合であっても、吐出特性に影響を与える重要箇所にまで前記接着剤が流れ出さない安全な接合ができ、動作信頼性に優れた液滴吐出ヘッド及びその製造方法ならびに液滴吐出装置、画像形成装置を提供することにある。
本発明の実施例1に係るインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。 そのインクジェット記録ヘッドのノズル列に直交する方向における断面図である。 そのインクジェット記録ヘッドのノズル列方向における断面図である。 そのインクジェット記録ヘッドのアクチュエーターユニットと流路ユニットの接合部の拡大断面図である。 実施例1においてアクチュエーターユニットへの接着剤の塗布方法を説明するための図である。 実施例1においてアクチュエーターユニット上に第1の接着剤ならびに第3の接着剤を塗布した状態を示す斜視図である。 実施例1において接着後の各接着剤の状態を示す拡大横断面図である。 本発明の実施例2に係るインクジェット記録ベッドにおけるアクチュエーターユニットと流路ユニットの接合部の拡大断面図である。 実施例2においてアクチュエーターユニットへの接着剤の塗布方法を説明するための図である。 実施例2においてアクチュエーターユニット上に第1の接着剤ならびに第3の接着剤を塗布した状態を示す斜視図である。 本発明の実施例に係るインクジェット記録ヘッドを搭載した画像形成装置の斜視図である。 従来提案されたインクジェット記録ヘッドの流路形成基板とアクチュエーターユニットを接合する直前の状態を示している側面図である。
以下、本発明の各実施例について図面とともに説明する。
図1〜3は本発明の実施例1に係るインクジェット記録ヘッドを説明するための図で、図1はインクジェット記録ヘッドの分解斜視図、図2はノズル列と直交する方向におけるインクジェット記録ヘッドの断面図、図3はノズル列方向におけるインクジェット記録ヘッドの断面図である。
インクジェット記録ヘッドは、多数のノズル10が1列あるいは複数列(本実施例では2列)に配列されたオリフィスプレート1と、圧力室11と流体抵抗となるリストリクタ12などを有するチャンバープレート2と、圧力室11の1側面をなす振動板16を有するダイアフラムプレート3と、それら3枚のプレート1〜3を保持するハウジング5と、前記振動板16を加圧してインクを吐出するエネルギーを発生するアクチュエーターユニット6から主に構成されている。
図示しないインクタンクから送られて来たインクは、図2に示すハウジング5内のインク供給路19を通って共通液室20に一旦溜められる。そこから個別のノズル10毎の流路に分岐し、ダイアフラムプレート3のインク導入孔17を通って、チャンバープレート2の個別のマニホールド13→リストリクタ12→圧力室11を経由してノズル10に至る。
そして振動板16を変位させることにより、圧力室11内の体積を変化させてノズル10からインク滴を吐出する。リストリクタ12はインクの供給と圧力室11からのインクの逆流を防ぐ役割を持ち、個別のマニホールド13は隣接するノズル10からのインク導入時の干渉を減らすためのものである。本実施例ではノズル10は2列あり、それぞれの列に連通するように各流路が配置されている。よってノズル10の列毎にインクを変えることも同じインクにすることも可能である。
ステンレス板をプレス加工することにより、ノズル10を精密に形成したオリフィスプレート1を得ることができる。他にもポリイミド樹脂のレーザー加工、シリコン(Si)のドライエッチング、ニッケル電鋳などにより成形したものも用いられる。ノズル10は基準ピン穴26a(図1参照)を基準に製作される。
チャンバープレート2は、ステンレス板のプレス加工によって圧力室11−リストリクタ12−マニホールド13を同時に成形する。ここではパンチ形状を瓢箪状に形成しており、くびれた部分がリストリクタ12であり、中央に近い側が圧力室11、外側にあるのがマニホールド13である。他にもシリコン(Si)のウェットエッチング、ニッケル電鋳などによって形成することもできる。各圧力室11は基準ピン穴26b(図1参照)を基準に製作される。
チャンバープレート2のマニホールド13からプレート外側にかけて、凹み状のダンパー逃げ部14が設けられる。これはハーフエッチングで形成され、ダイアフラムプレート3に設けられたダンパー18の動きを抑制しないためのものである。
ダイアフラムプレート3は、ポリイミドとステンレスの積層板をエッチングしてステンレス部をパターニングで部分的に除去することにより形成される。またニッケル電鋳、ステンレス板のハーフエッチングなどで形成したものも用いることができる。ポリイミド部が圧力室11の一面を形成する薄くて柔らかい振動板16を構成し、その周囲をステンレス部が補強する形態になっている。
ダイアフラムプレート3には島状の凸部15と、振動板16と、インク導入孔17と、ダンパー18が、それぞれ所定の位置に形成される。前記凸部15は振動板16を効率的に加圧するためのもので、ステンレス部で構成される。この凸部15は基準ピン穴26c(図1参照)を基準に製作される。
前記インク導入孔17はチャンバープレート2のマニホールド13と重なる位置に配置され、ハウジング5のインクをマニホールド13に流す役割がある。ダンパー18は共通液室20の圧力変動を抑えるためのもので、インク導入孔17の外側に配置される。ダンパー18は、チャンバープレート2のダンパー逃げ部14と位置が一致するように配置される。
オリフィスプレート1、チャンバープレート2、ダイアフラムプレート3はそれぞれの基準ピン穴26a〜26c(図1参照)に基準ピンを挿入することで位置決めされて、一体に接合することにより流路形成基板4を形成する。接合は接着剤によるもので、ここではチャンバープレート2の両面に接着剤を塗布して加圧することによって行なわれ、接着剤としては耐インク性が高いものが望ましい。
ハウジング5はステンレスの機械加工で成形されが、樹脂の射出成形品を用いることもできる。ハウジング5には、2つの共通液室20と、それぞれの共通液室20に繋がるインク供給路19が2つ(合計4つ)と、アクチュエーターユニット6を挿入するアクチュエーター挿入部21が設けられている。アクチュエーター挿入部21とアクチュエーターユニット6とのクリアランスは可能な限り小さい方が、ヘッド剛性が高くなりクロストーク性能が向上する。
流路形成基板4とハウジング5は図示しない接合装置を用いて光学アライメントで接合されて、流路ユニット7となる(図2参照)。両者の接合は流路形成基板4の接合に用いたものと同じ接着剤で行なわれ、インクに直接触れるため耐インク性の高い接着剤が使用される。
アクチュエーターユニット6は、積層型圧電素子からなる駆動素子22とバックプレート24とFPC25からなる。圧電素子(駆動素子22)は電気信号を受けると伸縮変位するもので、材質としてここではPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が望ましい。バックプレート24は圧電素子(駆動素子22)の変位を受けるもので、材質としてここではSUS430を用いる。FPC25は圧電素子(駆動素子22)に電気信号を印加するもので、図示していないがノズル数に応じた個別配線パターンと共通電極パターンを有している。
アクチュエーターユニット6の製作方法の一例を説明する。
まずバックプレート24の端面に、棒状のPZTを2本平行に若干の隙間を持って貼り付ける。次にPZTをダイシング加工して短冊状または櫛歯状に加工し、図3に示すようにノズル10に対応した駆動素子22と、駆動素子22間に配置される非駆動素子35と、駆動素子22列の両側に配置されるダミー素子23とを形成する。
駆動素子22は、FPC25の導電パターン(図示せず)に接続され入出力信号により変位する。非駆動素子35は駆動素子22とほぼ同じ幅で、電気信号は印加されない。PZTはノズル10列よりも長いものとなる。
図3、図4に示すようにダミー素子23の横幅W1は駆動素子22の横幅W2よりも長く設計されており、従ってダミー素子23は駆動素子22よりも剛性が高くなっている。このダミー素子23は、アクチュエーターユニット6と流路ユニット7を接合する際、アクチュエーター(駆動素子22、非駆動素子35)が過度にダイアフラムプレート3に押し込まないように制限する位置決めの役割を有している。
本実施例ではダミー素子23を圧電素子で構成したが、例えばバックプレート24を延長して駆動素子群支持部を構成しても良い。
アクチュエーターユニット6は、流路ユニット7と図示しない位置決め装置を用いて接合される。図4はその接合部の拡大断面図である。アクチュエーターユニット6と流路ユニット7の接合は駆動素子22と凸部15を位置合わせした状態で行なわれる。接合には駆動素子22ならびに非駆動素子35と凸部15を接合する第1の接着剤30と、ダミー素子23とダイアフラムプレート3を仮接合する仮固定用の第2の接着剤31と、第1の接着剤30と第2の接着剤31の間に第3の接着剤32が用いられる。
アクチュエーターユニット6への接着剤の塗布方法について図5を用いて示す。
駆動素子22ならびに非駆動素子35への接着剤の塗布には、転写法が好適である。転写法は同図(a)に示すように、所定の剛性を有しているフラット板36の上に接着剤30を塗布し、スキージで所定の厚さに掻き取り、そこに部品を押し付けることにより接着剤30を均一に塗布する方法である。
同図(a)に示すように、フラット板36の上に接着剤30を塗布した転写部材を駆動素子22ならびに非駆動素子35の先端部(自由端)にフラット板36を介して押し付けることにより、同図(b)に示すように各素子の先端部(自由端)に所定の厚さの接着剤30が効率よく転写・塗布される。接着剤30としては二液性のエポキシ系接着剤が望ましい。なお、フラット板36上のダミー素子23と対向する位置には接着剤30は塗布されていない。このようにフラット板36の両側には接着剤30が塗布されていないから、フラット板36の取り扱いが容易である。前記フラット板36は、接着剤30に対する剥離性の良好な材質か、剥離性を良好にするための表面処理が施されたものが使用される。
次に同図(c)に示すように、駆動素子22群の両端に設けられたダミー素子23の約半分から内側の位置に、第3の接着剤32をディスペンサー33で所定量塗布する。塗布量と塗布箇所は第3の接着剤32のはみだしの状態により変わり、接合時に加圧した際に第3の接着剤32が駆動素子22まで流れ込まない量に規制されている。第3の接着剤32は、第2の接着剤31よりも高粘度で流れ出しが少なく、常温で素早く硬化あるいは半硬化する接着剤であることが望ましい。
図6は、アクチュエーターユニット6上に第1の接着剤30ならびに第3の接着剤32を塗布した状態を示す斜視図である。同図に示すように、広い接合面積を有するダミー素子23の上には、所定量の第3の接着剤32が塗布されている。
次に同図(d)に示すように、ダミー素子23の外側端部に仮固定用の第2の接着剤31をディスペンサー33により塗布する。本実施例は、紫外線を照射すると硬化反応が開始される紫外線硬化型接着剤を用いる。この第2の接着剤31も、流れ出しがなるべく少ない接着剤が望ましい。図示していないがダミー素子23の端面で前記第3の接着剤32と第2の接着剤31の境界付近にV溝やスリットなどの溜め部を設ければ、第2の接着剤31の流れ出しが抑制できて好ましい。
全ての接着剤の塗布が完了した後、ハウジング5のアクチュエーター挿入部21にアクチュエーターユニット6を挿入して、アクチュエーターユニット6の素子側端面をハウジング5の開口部から露呈し、それをダイアフラムプレート3に位置決めして接合される。接合後、紫外線の照射により前記第2の接着剤31を硬化させる。第2の接着剤31は紫外線の照射により極めて短時間(数秒程度)に硬化するから、仮固定が効率よく行われる。その後、図示しない治具でアクチュエーターユニット6と流路ユニット7を加圧して温度を上げて、前記第1の接着剤30と第3の接着剤32を硬化させる。このとき、第1の接着剤30よりも第3の接着剤32の方が硬化速度の速い接着剤であることが望ましい。
ここではアクチュエーターユニット6をハウジング5内に挿入して、アクチュエーターユニット6とダイアフラムプレート3を接合し、アクチュエーター挿入部21とアクチュエーターユニット6の隙間部から前記接着剤31に紫外線を照射する方法を採用している。そのためハウジング5が部分的に邪魔になり、紫外線の照射が十分に行き渡らず、接着剤31が完全に硬化しきれないという問題がある。
この問題を解消するため、アクチュエーターユニット6とダイアフラムプレート3を接合し、紫外線を照射して前記接着剤31を十分に硬化させた後に、アクチュエーターユニット6をハウジング5に挿入すれば、紫外線を狭い箇所にも照射できるので未硬化接着剤を殆ど無くすこともできる。しかし、この接合方法ではアクチュエーターユニット6を接着する温度に制限が加わり、使用できる接着剤の選択範囲が狭まる。
その理由は、アクチュエーターは非常に微細な駆動素子22によって構成され、更には3種類の材質により形成されているので、熱膨張係数の差により駆動素子22が破損する可能性がある。そこでアクチュエーターは60℃以下の温度で接着する必要があり、前述のように使用できる接着剤の選択範囲が制限される。
本実施例ではアクチュエーターユニット6をハウジング5内に挿入することにより、アクチュエーターユニット6を熱的に保護した状態で、ダイアフラムプレート3と接着する方法を採用している。これによりダイアフラムプレート3とアクチュエーターユニット6の接着に、耐インク性に優れた例えば硬化温度が100℃以上の一液性エポキシ系接着剤などのように接着温度が高い接着剤を用いることができ、接着剤の適用範囲が拡張され、しかも耐インク性に優れた接着剤の使用が可能となる。
ただしこの方法では前述のように、紫外線の照射が十分に行き渡らず、接着剤31が完全に硬化しきれないという問題がある。この問題に対処するため、第1の接着剤30と第2の接着剤31の間に第3の接着剤32を設けておき、第2の接着剤31の未硬化分が凸部15と駆動素子22の接合部側に流出することを第3の接着剤32により堰き止めている。
図7は、接着後の各接着剤30〜32の状態を示す拡大横断面図である。第1の接着剤30は振動素子22と凸部15を接着するに必要な量しか塗布されていないが、第3の接着剤32は第1の接着剤30よりも多めに塗布されている。そのためアクチュエーターユニット6にダイアフラムプレート3を圧着した際、図に示すように第3の接着剤32は周囲に押し拡げられて、ダミー素子23の周りからダミー素子23とダミー素子23の間にも第3の接着剤32が流れ込み、ダミー素子23とダミー素子23の間が第3の接着剤32で塞がれた状態になる。換言すれば、ダミー素子23とダミー素子23の間を第3の接着剤32で塞くことのできる量の第3の接着剤32が使用されている。従って硬化反応が十分に進行していない流動性の第2の接着剤31が、振動素子22側に流出することが確実に防止できる。
本実施例では第2の接着剤31をダミー素子23に塗布したが、ダイアフラムプレート3のダミー素子23と対向する箇所に第2の接着剤31を塗布しても構わない。
以上のように構成されたインクジェット記録ヘッドは、駆動素子22に電気信号が印加されると収縮し、振動板16を介して圧力室11の容積を膨張させて、インクを共通液室20−マニホールド13−リストリクタ12から圧力室11に引き込み、その後駆動素子22を伸張し、圧力室11の容積を収縮させてノズル10からインク滴を吐出させることができる。
図8は、本発明の実施例2に係るインクジェット記録ベッドの拡大断面図である。本実施例では、第1の接着剤30と第3の接着剤32を同じ材質とし、更に第3の接着剤32の塗布量を第1の接着剤30の塗布量よりも多くしている。
図9より、アクチュエーターユニット6への接着剤の塗布方法を説明する。まず同図(a)に示すように、第3の接着剤32をディスペンサー33でダミー素子23の内側端部に塗布する。この塗布量は、第1の接着剤30の塗布量よりも多い。
次に同図(b)に示すように、第1の接着剤30を前記実施例1と同様の転写法により塗布する。この第1の接着剤30の転写により、同図(c)に示すように先に塗布した第3の接着剤32はフラット板36によって押し潰される。図10はアクチュエーターユニット6上に第1の接着剤30ならびに第3の接着剤32を塗布した状態を示す斜視図である。同図に示すように、広い接合面積を有するダミー素子23の上には、所定量の第3の接着剤32が載っている。
次に図9(d)に示すように、仮固定用の第2の接着剤31(紫外線硬化接着剤)をディスペンサー33でダミー素子23の外側端部に塗布するし、しかる後、アクチュエーターユニット6を流路ユニット7と接合、接着する。
本実施例では、第1の接着剤30と第3の接着剤32は同じ材質のものを使用しているから、2種類の接着剤で接合が完了し、接着剤の管理が簡易になり組立が容易となる。
また本実施例では、第1の接着剤30の転写時に第3の接着剤32が押しつぶされて駆動素子22列の間に第3の接着剤32が一部押し込まれるので、駆動素子22列の間からの未硬化紫外線硬化接着剤の侵入を防ぐことができる。このように第3の接着剤32の一部が駆動素子22列の間に押し込まれるのを見込んで、第3の接着剤32は第1の接着剤30よりも多量に塗布される。
図11は、前記実施例に係るインクジェット記録ヘッドを搭載した画像形成装置の斜視図である。
インクジェット記録ヘッド50は、図示しないタイミングベルトに連結された駆動モータの正逆転によりフレームから平行に延びたガイド軸106,107上を往復移動しながら、搬送ローラ108によって搬送される用紙などの記録媒体100上にインク滴を吐出して文字や図形などの画像を印刷する。
インクジェット記録ヘッド50へのインクの供給は、メインインクタンク103から供給チューブ104を経由してサブインクタンク101へ送られる。さらに供給チューブ104を経由して、インクジェット記録ヘッド50へ供給される。
ヘッド保全部102は、印刷していない時にインクジェット記録ヘッド50のノズルからのインクの乾燥や異物の付着を防止するためにキャップ105、あるいは図示していないが、ノズル面に付着したインクなどを除去するためのワイパーブレードなどが設けられている。前記キャップ105は、サブインクタンク101からインクジェット記録ヘッド50内にインクを充填するときやインクジェット記録ヘッド50内に停滞した気泡を除去する目的で実施されるパージ動作をするときの吸引キャップとしても利用される。
インクジェット記録ヘッド50の各ノズルにはシアン、マゼンタ、イエロー、黒のインクが個別に供給されて吐出され、記録媒体100上で各色のインクを重ね合わせてカラー画像を形成することができる。
この実施例において、液滴吐出装置は、吐出する液体を貯留するメインインクタンク103ならびにサブインクタンク101などの液体タンクと、インクジェット記録ヘッド50からなる液滴吐出ヘッドと、前記液体タンクに貯留している液体を液滴吐出ヘッドに供給する供給チューブ104などの液体供給手段などを備えている。
前記実施例では光硬化型接着剤として紫外線硬化型接着剤を使用したが、例えば電子線硬化型接着剤など他の光硬化型接着剤を使用することもできる。
前記実施例ではインクジェット記録ヘッドについて説明したが、本発明は例えば液晶ディスプレー用カラーフィルータの製造に用いられる色材液、有機ELディスプレイ用電極膜の製造に用いられる電極液材などの各種液体を吐出する液滴吐出ヘッドにも適用できる。
本発明の請求項(手段)毎の作用効果を示せば下記の通りである。
請求項1のように、駆動素子の自由端と振動板は第1の接着剤で接合され、駆動素子群支持部は振動板の周囲と光硬化型の第2の接着剤で接合されて、その光硬化型接着剤の未硬化接着剤が前記第1の接着剤側に流れ出るのを防止する第3の接着剤が、前記第1の接着剤と前記第2の接着剤の間に設けられているから、仮固定用の光硬化型接着剤を用いた場合であっても、吐出特性に影響を与える重要箇所にまで前記接着剤が流れ出さない安全な接合ができ、動作信頼性に優れている。
請求項2のように、隣り合う駆動素子群支持部と駆動素子群支持部の間に第3の接着剤の一部が入り込んでいるため、第3の接着剤によって未硬化の接着剤の流れ出しがより確実に防止できる。
請求項3のように、第1の接着剤と第3の接着剤が同じ材料であると、管理する接着剤の種類を減らすことができ、コストダウンが図れると共に、工程管理が容易となる。
請求項4のように、第1の接着剤と第3の接着剤が耐インク性の接着剤であると、長期間にわたって安定した接着効果が得られる。
請求項5のように、駆動素子群支持部が駆動素子よりも広い接合面積を有し、その駆動素子群支持部の駆動素子側に第3の接着剤を塗布する構造になっているから、第3の接着剤の使用量が十分に確保でき、第2の接着剤の流出防止効果が確実である。
請求項6ならびに8のように、第2の接着剤を塗布する前に第3の接着剤を塗布するため、第2の接着剤を塗布する領域以外の表面は第3の接着剤で覆われているから、第2の接着剤の流出エリアが制限され、第2の接着剤の流出防止に効果的である。
請求項7ならびに9のように、第1の接着剤を転写法によって塗布すれば、各素子に対する塗布作業が効率的に行われ、また、第1の接着剤の塗布量も一定しており、液体の吐出特性が安定している。
請求項10のように、アクチュエーターユニットをハウジングに挿入した後に、アクチュエーターユニットと流路ユニットを接着剤で一体化するため、駆動素子への熱的影響がハウジングによって抑制され、そのために接着剤の選択範囲を拡張することができる。
請求項11のように、第1の接着剤よりも第3の接着剤の方が硬化速度が速いことにより、第3の接着剤による未硬化の接着剤の流出防止がより確実に発揮できる。
請求項12ならびに請求項13により、動作信頼性に優れた液滴吐出装置ならびに画像形成装置を提供することができる。
1:オリフィスプレート、2:チャンバープレート、3:ダイアフラムプレート、4:流路形成基板、5:ハウジング、6:アクチュエーターユニット、7:流路ユニット、10:ノズル、11:圧力室、12:リストリクタ、13:個別マニホールド、14:ダンパー逃げ部、15:凸部、16:振動板、17:インク導入孔、18:ダンパー、19:インク供給路、20:共通液室、21:アクチュエーター挿入部、22:駆動素子、23:ダミー素子、24:バックプレート、25:FPC、26:基準ピン穴、30:第1の接着剤、31:第2の接着剤、32:第3の接着剤、33:ディスペンサー、34:凹部、35:非駆動素子、63:フラット板、50:インクジェット記録ヘッド、100:記録媒体、101:サブインクタンク、102:ヘッド保全部、103:メインインクタンク、104:供給チューブ、105:キャップ、106、107:ガイド軸、108:搬送ローラ、W1:ダミー素子の横幅、W2:駆動素子の横幅。
特開2003−276207号公報 特開2006−312252号公報 特許第3262134号公報

Claims (13)

  1. 列状に配置された複数のノズルと、そのノズルに夫々連通するように列状に配置された複数の圧力室と、各圧力室の一側壁をなすように列状に配置された複数の振動板を有する流路ユニットと、
    前記振動板に対応して列状に配置された複数の駆動素子と、その駆動素子列の両端に配置された駆動素子群支持部を有するアクチュエーターユニットとを備え、
    前記駆動素子の自由端と前記振動板とが個々に対応するように位置合わせして接着剤で接合される液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記駆動素子の自由端と前記振動板は第1の接着剤で接合され、前記駆動素子群支持部は前記振動板の周囲と光硬化型の第2の接着剤で接合されて、前記光硬化型接着剤の未硬化接着剤が前記第1の接着剤側に流れ出るのを防止する第3の接着剤が、前記第1の接着剤と前記第2の接着剤の間に設けられていること特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記両端に駆動素子群支持部を有する駆動素子列が複数列設けられて、その隣り合う駆動素子群支持部と駆動素子群支持部の間に前記第3の接着剤の一部が入り込んでいることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  3. 請求項1または2に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記第1の接着剤と前記第3の接着剤が同じ材料であることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記第1の接着剤と前記第3の接着剤が耐インク性の接着剤であることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記駆動素子群支持部は前記駆動素子よりも広い接合面積を有し、その駆動素子群支持部の駆動素子側に前記第3の接着剤が設けられ、その駆動素子群支持部の第3の接着剤の外側に前記第2の接着剤が設けられていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  6. 列状に配置された複数のノズルと、そのノズルに夫々連通するように列状に配置された複数の圧力室と、各圧力室の一側壁をなすように列状に配置された複数の振動板を有する流路ユニットを形成する工程と、
    前記振動板に対応して列状に配置された複数の駆動素子と、その駆動素子列の両端に配置された駆動素子群支持部を有するアクチュエーターユニットを形成する工程と、
    前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを接着剤で一体化する工程を含む液滴吐出ヘッドの製造方法において、
    前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを接着剤で一体化する工程が、
    前記各駆動素子の自由端に第1の接着剤を塗布する第1塗布工程と、
    前記駆動素子群支持部の前記駆動素子側に第3の接着剤を塗布する第2塗布工程と、
    前記駆動素子群支持部の第3の接着剤の外側、または前記駆動素子群支持部の第3の接着剤の外側と対向する前記流路ユニットの部分に光硬化型の第2の接着剤を塗布する第3塗布工程と、
    前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを位置決め・接合して、前記第2の接着剤に光を照射して第2の接着剤を硬化する光硬化工程と、
    前記第1の接着剤と第3の接着剤を加熱して接着剤を硬化する熱硬化工程を順次実施することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  7. 請求項6に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記第1塗布工程が、
    フラット部材の上に前記第1の接着剤を所定の厚さに塗布する工程と、
    塗布した前記第1の接着剤側を前記各駆動素子の自由端に押し付けて、第1の接着剤を各駆動素子の自由端に転写する工程を含むことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  8. 列状に配置された複数のノズルと、そのノズルに夫々連通するように列状に配置された複数の圧力室と、各圧力室の一側壁をなすように列状に配置された複数の振動板を有する流路ユニットを形成する工程と、
    前記振動板に対応して列状に配置された複数の駆動素子と、その駆動素子列の両端に配置された駆動素子群支持部を有するアクチュエーターユニットを形成する工程と、
    前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを接着剤で一体化する工程を含む液滴吐出ヘッドの製造方法において、
    前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを接着剤で一体化する工程が、
    前記駆動素子群支持部の前記駆動素子側に第3の接着剤を塗布する第1塗布工程と、
    前記各駆動素子の自由端に第1の接着剤を塗布する第2塗布工程と、
    前記駆動素子群支持部の第3の接着剤の外側、または前記駆動素子群支持部の第3の接着剤の外側と対向する前記流路ユニットの部分に光硬化型の第2の接着剤を塗布する第3塗布工程と、
    前記流路ユニットとアクチュエーターユニットを位置決め・接合して、前記第2の接着剤に光を照射して第2の接着剤を硬化する光硬化工程と、
    前記第1の接着剤と第3の接着剤を加熱して接着剤を硬化する熱硬化工程を順次実施することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  9. 請求項8に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記第2塗布工程が、
    フラット部材の上に前記第1の接着剤を所定の厚さに塗布する工程と、
    塗布した前記第1の接着剤側を前記各駆動素子の自由端に押し付けて、第1の接着剤を各駆動素子の自由端に転写する工程を含み、
    その第1の接着剤を各駆動素子の自由端に転写する際に、前記第1塗布工程で駆動素子群支持部上に塗布した第3の接着剤を前記フラット部材で駆動素子群支持部上に押し拡げることを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  10. 請求項6または8に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記アクチュエーターユニットを挿入するハウジングを有し、アクチュエーターユニットをハウジングに挿入した後に、アクチュエーターユニットと前記流路ユニットを接着剤で一体化することを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  11. 請求項6、8、10いずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドの製造方法において、前記第1の接着剤よりも第3の接着剤の方が硬化速度が速いことを特徴とする液滴吐出ヘッドの製造方法。
  12. 吐出する液体を貯留する液体タンクと、液滴吐出ヘッドと、前記液体タンクに貯留している液体を前記液滴吐出ヘッドに供給する液体供給手段を備え、前記液滴吐出ヘッドから吐出した液滴を被着媒体上に着弾する液滴吐出装置において、
    前記液滴吐出ヘッドが請求項1ないし5のいずれか1項に記載の液滴吐出ヘッドであることを特徴とする液滴吐出装置。
  13. 前記液体が画像形成用インクであって、前記被着媒体が記録媒体で、請求項12に記載の液滴吐出装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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