JP2006019642A - 洗浄装置及び洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 種々の状態の被処理基板におけるパーティクルの除去率を向上させるとともに、被処理基板内のダメージを抑制する洗浄装置及び洗浄方法を提供する。
【解決手段】 被処理基板1を固定、保持するチャック2と、前記ステージを回転させる回転手段3と、前記被処理基板1上に洗浄液5を供給する洗浄ノズル6と、前記洗浄液5に超音波を印加する超音波印加手段7と、少なくとも前記洗浄ノズル6から前記被処理基板1上への洗浄液5の供給角度、供給速度及び供給位置のいずれかを制御する洗浄ノズル制御手段9を具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばウエーハ等の被洗浄物表面に付着したパーティクルを除去するための洗浄装置及び洗浄方法に関する。
例えば、半導体デバイス等の基板表面に付着するパーティクル等を除去する基板洗浄プロセスにおいて、近年、半導体デバイスの微細化に伴い、より高い清浄度が要求されるとともに、基板の大口径化に対応する必要が生じている。そこで、例えば、水平回転している被処理基板に、主にメガソニック、高速ジェットといった物理的エネルギを印加した洗浄液を供給することにより洗浄する枚葉スピン式の洗浄装置の開発が進められている。
枚葉スピン式洗浄装置とは、例えば、図2に示すように、被処理基板11を吸着又はハンドリングさせるチャック12と、これを回転させるスピンモータ13と、被処理基板11上に洗浄液15を噴射する洗浄ノズル16と、洗浄ノズル16を揺動させる洗浄ノズル揺動手段20と、洗浄液に超音波を印加する圧電素子等の超音波印加手段17から構成されている。そして、被処理基板11をチャック12に吸着又はハンドリングし、スピンモータ13により回転させ、洗浄ノズル16から、超音波の印加された洗浄液15を、被処理基板11表面に噴射することにより被処理基板11表面に付着するパーティクル等を剥離し、洗い流すというものである。
このような枚葉スピン式洗浄装置において、通常、表1に示すように、超音波発振出力を上げると、パーティクル等の除去率を高くすることができる。
Figure 2006019642
しかしながら、パーティクルの除去率を高くするために超音波発振出力を上げると、被処理基板のダメージが大きくなり、ダメージを抑制すると、パーティクルの除去率が低下する。すなわちパーティクルの除去率と被処理基板のダメージは、トレードオフの関係にある。半導体デバイスの洗浄プロセスにおいては、保護膜等で保護された比較的ダメージの受けにくいプロセスと、配線パターン等が露出した比較的ダメージの受けやすいプロセスが混在しており、夫々のプロセスにおいて最適化を図る必要がある。
これは被処理基板内においても同様であり、中心部の相対速度が遅くなるため、中心部がダメージを受けやすくなる。そして、中心部のダメージを抑制すると、周辺部のパーティクルの除去率が低下し、洗浄むらが発生してしまう。
そこで、超音波出力を制御することにより、洗浄むらを抑制する手法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−121421号公報
しかしながら、超音波発振出力により洗浄能力を制御する際、例えば、図3に示すように、圧電素子の超音波発振出力−音波強度特性がヒステリシスを有するため、超音波発振出力を所定値に制御しても、実際に印加される音波強度が変動してしまう。
また、圧電素子の共振周波数やインピーダンスによって個体差があり、必ずしも周波数を上げると音波強度が低い、周波数を下げると音波強度が高いとは言えず、周波数による制御も難しい。さらに、ウエーハ上で出力を変動させた際に、出力がオーバーシュートして音波強度が一瞬高くなり、部分的にダメージが発生するという問題がある。
そこで、本発明は、従来の問題を取り除き、種々の状態の被処理基板におけるパーティクルの除去率を向上させるとともに、被処理基板内のダメージを抑制することが可能な洗浄装置及び洗浄方法を提供することを目的とするものである。
本発明の一態様によれば、被処理基板を固定、保持するチャックと、前記チャックを回転させる回転手段と、前記被処理基板上に洗浄液を供給する洗浄ノズルと、前記洗浄液に超音波を印加する超音波印加手段と、少なくとも前記洗浄ノズルから前記被処理基板上への洗浄液の供給角度、供給速度及び供給位置を制御する洗浄ノズル制御手段のいずれかを具備することを特徴とする洗浄装置が提供される。
また、本発明の一態様によれば、被処理基板を回転させる工程と、洗浄液に超音波を印加する工程と、前記洗浄液の供給角度、供給速度及び供給位置を、前記被処理基板におけるダメージ受容性に応じて最適化されるように制御し、前記洗浄液を回転する前記被処理基板に供給する工程を備えることを特徴とする洗浄方法が提供される。
本発明の一実施態様によれば、種々の状態の被処理基板におけるパーティクルの除去率を向上させるとともに、被処理基板内のダメージを抑制することが可能となる。
以下本発明の実施形態について、図を参照して説明する。
(実施形態1)
図1に本実施形態の洗浄装置を示す。図に示すように、被処理基板1を吸着又はハンドリングさせるチャック2に、これを回転させるスピンモータ3が接続されている。このスピンモータ3は、回転速度制御装置4と接続され、一定の回転数となるように制御することができる。また、チャック2上方には、被処理基板1上に洗浄液5を噴射する洗浄ノズル6が設置されている。この洗浄ノズル6には、洗浄液5に超音波を印加する圧電素子等の超音波印加手段7と、洗浄ノズル角度、高さ、位置を変動させることの可能な洗浄ノズル駆動手段8が設置されている。そして、被処理基板1との角度、距離、移動速度及び移動範囲を制御する洗浄ノズル制御手段9と接続され、洗浄ノズル6を所定の角度θ(30°≦θ<90°)、距離d、移動速度で、所定の範囲を揺動するように制御することができる。
このような洗浄装置を用いて、被処理基板の洗浄を行う。先ず、被処理基板1をチャック2に吸着又はハンドリングし、スピンモータ3により回転速度制御装置4により一定の回転数(例えば1000rpm)となるように回転させる。次いで、超音波印加手段7により純水等の洗浄液5に超音波を印加し、予め出力を安定させておく。尚、被処理基板内で超音波振動出力は一定とし、変動させない。
このとき、被処理基板1との角度が小さくなると衝撃力が増大することから、洗浄ノズル6の角度により洗浄能力が制御される。また、被処理基板1との距離が近いと、音波の減衰が小さいため音波強度(音圧)は高くなり、距離が遠いと、音波の減衰が大きいため音波強度(音圧)が低くなることから、洗浄ノズル6の距離(高さ)により洗浄能力が制御される。また、洗浄ノズル6の移動速度が早くなると、供給量が抑えられ、供給速度が低下することから、移動速度により洗浄能力が制御される。そして、被処理基板1の回転方向に沿って供給すると、被処理基板との相対供給速度を抑えられ、被処理基板の回転方向と逆方向に供給すると、被処理基板1との相対供給速度を増大させることから、揺動範囲を半面(回転方向に沿って供給)、全面(回転方向と逆方向にも供給)とすることにより、洗浄能力が制御される。
そして、このように、所定の角度、距離、移動速度で、所定の範囲を揺動するように制御された洗浄ノズル6から、超音波の印加された洗浄液5を被処理基板1表面に噴射することにより、被処理基板1表面に付着するパーティクル等を剥離し、洗い流す。
このとき、例えば配線パターンが露出したダメージの受けやすい被処理基板サンプルにおいて、洗浄ノズル角度と供給範囲を変えて、ダメージの発生数を測定した結果を表2に示す。尚、半面揺動の際は、回転方向に洗浄液を噴射している。
Figure 2006019642
表に示すように、揺動範囲を半面とし、洗浄ノズル角度を80°として洗浄液を噴射することにより、ダメージを抑えることが可能になることが分かる。これは、揺動範囲を全面とすると、回転方向と逆方向からも洗浄液が噴射されることから、被処理基板表面の配線パターン等に与える衝撃力の最大応力が、その抗折応力を超えて、瞬間破壊又は疲労破壊を起こし、また、洗浄ノズル角度が小さくなると、配線パターン等に与える衝撃力が大きくなり、ダメージを発生するためである。
本実施形態において、ダメージを抑える洗浄ノズル角度θを80°としたが、略垂直方向から洗浄液が噴射されていればよく、70°<θ<90°の範囲で適宜設定することができる。これは、70°以下では衝撃力が大きくなり、十分にダメージを抑えることができず、また、90°ではパーティクルの剥離が困難になるためである。より好ましくは80°≦θ≦85°である。
(実施形態2)
実施形態1と同様に、今度は、例えば配線パターン等が保護膜等で被覆されたダメージを受けにくい被処理基板サンプルにおいて、洗浄ノズル角度と供給範囲を変えて、パーティクルの除去率を測定した結果を表3に示す。尚、半面揺動の際は、回転方向に洗浄液を噴射している。
Figure 2006019642
表に示すように、揺動範囲を全面とし、洗浄ノズル角度θを鋭角(45°)として洗浄液を噴射することにより、パーティクルの除去率を向上させることが可能になることが分かる。これは、被処理基板表面のパーティクルに与える衝撃力が大きくなるためである。
このとき、良好なパーティクル除去率の得られる洗浄ノズル角度を45°としたが、被処理基板に対して鋭角的に洗浄液が噴射されていればよく、30°≦θ≦70°の範囲で適宜設定することができる。これは、30°未満ではダメージの発生が懸念され、70°を越えると適当な衝撃力を与えることができなくなるためである。
このように、被処理基板のダメージ受容性に応じて洗浄ノズル角度、揺動範囲を変動させることにより、超音波振動出力による音圧の変動の影響を受けることなく、被処理基板にダメージを与えない適切な衝撃力を与えることができ、ダメージを与えることなく、効果的に被処理基板上のパーティクルを除去することが可能となる。そして、薬液を用いることなく、純水で効果的な洗浄を行うことが可能となり、ランニングコストの低減を図ることが可能となる。
これら実施形態において、洗浄ノズル角度と揺動範囲を変動させているが、その他洗浄ノズル高さ、洗浄液の噴射速度、被処理基板の回転速度(回転数)、洗浄ノズルの移動速度等を変動させ、洗浄ノズルから前記被処理基板上への洗浄液の供給角度、供給速度及び供給位置を制御することにより、適切な衝撃力を与えて洗浄することが可能となる。また、これら実施形態において、被処理基板内では、洗浄ノズル角度と揺動範囲を固定しているが、例えば中心部に近づく程、洗浄ノズル角度を大きくする等、ダメージを受けやすい中心部に向かう程、ダメージを受けにくい条件となるように被処理基板面内で制御することも可能である。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。その他要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の一態様における洗浄装置を示す図。 従来の洗浄装置を示す図。 超音波振動出力−音波強度特性を示す図。
符号の説明
1、11 被処理基板
2、12 チャック
3、13 スピンモータ
4、14 回転速度制御装置
5、15 洗浄液
6、16 洗浄ノズル
7、17 超音波印加手段
8 洗浄ノズル駆動手段
9 洗浄ノズル制御手段
20 洗浄ノズル揺動手段

Claims (5)

  1. 被処理基板を固定、保持するチャックと、
    前記チャックを回転させる回転手段と、
    前記被処理基板上に洗浄液を供給する洗浄ノズルと、
    前記洗浄液に超音波を印加する超音波印加手段と、
    少なくとも前記洗浄ノズルから前記被処理基板上への洗浄液の供給角度、供給速度及び供給位置のいずれかを制御する洗浄ノズル制御手段を具備することを特徴とする洗浄装置。
  2. 前記洗浄ノズル制御手段は、前記被処理基板におけるダメージ受容性に応じて制御されることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記洗浄ノズルの洗浄液供給角度θは、前記被処理基板面に対して、
    30°≦θ<90°
    であることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄装置。
  4. 前記洗浄ノズル制御手段において、前記洗浄液の供給位置の可動範囲を制御することを特徴とする請求項1乃至3に記載の洗浄装置。
  5. 被処理基板を回転させる工程と、
    洗浄液に超音波を印加する工程と、
    前記洗浄液の供給角度、供給速度及び供給位置を、前記被処理基板におけるダメージ受容性に応じて最適化されるように制御し、前記洗浄液を回転する前記被処理基板に供給する工程を備えることを特徴とする洗浄方法。
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