JP2006017200A - 四方弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 弁本体10に形成された流入ポート11と第2出入口ポート12とを連通して形成される高温側流路と、弁本体10の内壁との間に空隙46b,73を介して遮熱管12a,46aを設ける。そして、空隙46b,73に高温側冷媒を導入させて、冷媒が滞留する遮熱構造とする。遮熱管12aの上記内壁へのサポート16は樹脂成形されている。また、弁本体10の電磁弁部B、差圧弁部40及びチェック弁部20にそれぞれ形成される弁室が冷媒の流れ方向に応じて滞留部となるように構成される。
【選択図】図1
Description
四方弁は、冷凍サイクルにおいて冷媒の流れ方向の切り換え手段として使用され、高温の高圧冷媒と低温の低圧冷媒が、1つの弁本体内で近接して流動するために高圧冷媒の温度が低圧冷媒に伝わることで熱損失が発生するという不具合があった。また、従来の四方弁では、このような熱損失を発生させないための遮熱に関する配慮が必ずしも十分でなかったために、熱損失が大きい不都合があった。
請求項1記載の四方弁は、四方弁内部、或いは、四方弁に配管接続する継手内部又は配管の一部を含む継手内部を含めた部分に、高温側流路又は/及び低温側流路と前記弁本体の内壁との間に空隙を介して隔壁を設け、前記空隙に高温側もしくは低温側の流体を導入させて該流体が滞留する遮熱構造とすることを特徴とする。
請求項2記載の四方弁は、請求項1記載の四方弁において、上記遮熱構造は、遮熱管によって構成してあることを特徴とする。
請求項4記載の四方弁は、請求項2又は3記載の四方弁において、上記遮熱管は、樹脂等の極低熱伝導材で積層又はコーティングされていることを特徴とする。
請求項6記載の四方弁は、請求項5記載の四方弁において、弁本体に形成された流体流路に、電磁弁部と、流体の差圧により作動する差圧弁部と、チェック弁部とを設け、差圧弁部は電磁弁部の作動により作動させ、チェック弁部は上記差圧弁部の作動により作動させて流路の流れの方向を切り換える四方弁であって、上記電磁弁部に形成された流路、並びに、差圧弁部及びチェック弁部にそれぞれ形成された弁室が、流体の流れ方向に応じて滞留部となるように構成されていることを特徴とする。
弁本体部Aは、1つのブロック状の弁本体10に支持される。図2,3に示すように、該弁本体10の上面には、電磁弁部装着孔17が所定深さで形成され、該電磁弁部装着孔17の下面中央には、弁本体10の下面に貫通しない深さで横断面円形状の差圧弁部孔10aが穿設され、該差圧弁部孔10aに差圧弁部40が配置される。また、該弁本体10の下面からは、上面に向けて且つ前記差圧弁部孔10aと平行にチェック弁部孔10bが所定深さで且つ貫通しない状態で穿設される。そして、上記差圧弁部孔10aの上端部開口縁には後述の電磁弁体62の弁座部10cが形成される。
また、図4に示すように、弁本体10の他側面には、低圧冷媒の流出ポート14が形成され、チェック弁部孔10b(チェック弁中間室25部分)に連通している。更に、弁本体10の他側面の前記低圧冷媒の流出ポート14の上下には、ボルト孔19が穿設されている。なお、上記低圧冷媒の流出ポート14には遮熱管からなる低圧送出管14aがサポート16に支持されて連結される。なお、この四方弁の冷凍サイクルへの配置状態においては、上記高圧冷媒の流入ポート11は圧縮機の高圧冷媒流出口に、また、低圧冷媒の流出ポート14は圧縮機の低圧冷媒流入口にそれぞれ連結されることになる。
電磁弁部Bは、図2,3に示すように、弁本体10の前記電磁弁部装着孔17に螺合され、且つシール材17bを介して装着される電磁弁本体60、電磁弁部装着孔17と電磁弁本体60との間に形成される流路17a、該電磁弁本体60に装着されているキャン51、該キャン51の内部下方に装着・固定される吸引子54、該吸引子54の中心孔内で上下に摺動可能に配置される弁棒61a、該弁棒61aの上端部に装着されるプランジャ52と該弁棒61aの下端部に装着されるパイロット弁体61、前記吸引子54とプランジャ52との間に配置されプランジャ52を上動勝手に付勢する開バネ55、パイロット弁体61の下部で電磁弁本体60下部に形成された径大孔内に設けられ上下に摺動可能に配置されて上記弁座部10cへの当接部62bを有する電磁弁体62、該電磁弁体62の上部に形成される電磁弁室63、キャン51の外部に配置される電磁コイル53等からなる駆動部50、副弁座体44と電磁弁体62との間に介装され電磁弁体62を上方(開方向)に付勢する開バネ62c等からなる。
また、駆動部50に対して通電オンのときは、図6乃至図9に示すように、パイロット弁体61は、吸引子54の磁力により下動し、パイロット弁体61は電磁弁体62に当接する(したがって、パイロット弁体61は「閉」であり、電磁弁室63と差圧弁部孔10aの径大部とは遮断されることになる)。
そして、前記高圧冷媒の流入ポート11は上記主弁室47bに開口し、副弁室47aは副弁座体44の軸部に形成された弁ポート45に連通し、更に差圧弁部孔10aの径大部分を介して電磁弁体62の弁体孔62aに連通している。また、主弁室47bは、差圧弁部孔10aの最小径部である弁ポート46を介して下連通孔15bに連通している。なお、弁体は必ずしも球面である必要はなく、必要に応じてテーパ状、鋼球かしめ形態、弾性体付設形態など、任意の弁形態でよい。
そして、更に、チェック弁上弁座21の上部には、空隙、即ちチェック弁上室23が上連通孔15aから分岐するように形成され、チェック弁下弁座22の下部には、空隙、即ちチェック弁下室24が下連通孔15bから分岐するように形成される。なお、上記チェック弁上室23及びチェック弁下室24は対称的ではあるものの同一形状となっている。
なお、弁体は必ずしも球体である必要はなく、必要に応じてテーパ形状、鋼球かしめ形態、弾性体付設形態など、任意の弁形態でよい。
電磁弁部オフでは、図2乃至図4に示されるように、プランジャ52は吸引子54に吸引されないから、パイロット弁体61は開バネ62cのバネ力により電磁弁体62と共に上動しており、電磁弁体62は弁座部10cから離れて「開」状態となる。この状態において、高圧冷媒の流入ポート11から弁本体10内に作用する高圧冷媒(実線矢印参照)は、主弁室47bから縦連通孔15cを介して流路17aに至り、弁ポート45から副弁体41に作用(加圧)し、副弁バネ42aの弾発力と相俟って差圧弁体40を押し下げる(図2,3の状態)。また、仮に一時的に差圧弁体40に上下から同一圧の高圧冷媒が作用することがあっても、副弁バネ42aの作用により差圧弁体40を押し下げることになる。
このために、差圧弁部孔10a内の高圧冷媒は、上連通孔15aを介して第1出入口ポート13から流出することになる。このとき、上連通孔15a内の高圧冷媒はチェック弁上室23からチェック弁体30のチェック弁上弁体31に対して下方に作用してチェック弁体30を押し下げる。
10b・・チェック弁部孔、10c・・弁座部、10d・・主弁座、
11・・ポート(流入ポート)、11a・・サポート、
11b・・ストレーナ、12・・ポート(第2出入口ポート)、
12a・・隔壁(遮熱管)、13・・ポート(第1出入口ポート)、
14・・ポート(流出ポート)、14a・・低圧送出管、15a・・上連通孔、
15b・・下連通孔、15c・・縦連通孔、16・・サポート、
17・・電磁弁部装着孔、17a・・流路、17b・・シール材、
18・・栓、18a・・溶接部、19・・ボルト孔
22a・・隙間、23・・チェック弁上室、24・・チェック弁下室、
25・・チェック弁中間室、30・・チェック弁体、31・・チェック弁上弁体、
32・・チェック弁下弁体、32a・・下弁体内空隙、33・・チェック弁連結体
42a・・副弁バネ、43・・主弁体、44・・副弁座体、
45,46・・弁ポート、46a・・隔壁(遮熱管)、46b・・(滞留)空隙、
47a・・副弁室、47b・・主弁室、
54・・吸引子、55・・開バネ、60・・電磁弁本体、
61・・パイロット弁体、61a・・弁棒、
62・・電磁弁体、62a・・弁体孔、62b・・当接部、62c・・開バネ、
63・・電磁弁室、70・・配管、71・・継手、
72・・サポート、73・・(滞留)空隙
Claims (6)
- 四方弁内部、或いは、四方弁に配管接続する継手内部又は配管の一部を含む継手内部を含めた部分に、高温側流路又は/及び低温側流路と前記弁本体の内壁との間に空隙を介して隔壁を設け、前記空隙に高温側もしくは低温側の流体を導入させて該流体が滞留する遮熱構造とすることを特徴とする四方弁。
- 上記遮熱構造は、遮熱管によって構成してあることを特徴とする請求項1記載の四方弁。
- 上記遮熱管及び/又は遮熱管の上記本体へのサポートは、樹脂成形あるいはインサート樹脂成形により形成されていることを特徴とする請求項2記載の四方弁。
- 上記遮熱管は、樹脂等の極低熱伝導材で積層又はコーティングされていることを特徴とする請求項2又は3記載の四方弁。
- 上記弁本体10には、前記高温側流路又は/及び低温側流路に連通する弁ポートに加えて弁室が形成され、流体の流動時において、前記弁ポート及び弁室が上記遮熱構造となることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のいずれかの四方弁。
- 弁本体に形成された流体流路に、電磁弁部と、流体の差圧により作動する差圧弁部と、チェック弁部とを設け、差圧弁部は電磁弁部の作動により作動させ、チェック弁部は上記差圧弁部の作動により作動させて流路の流れの方向を切り換える四方弁であって、上記電磁弁部Bに形成された流路、並びに、差圧弁部及びチェック弁部にそれぞれ形成された弁室が、流体の流れ方向に応じて滞留部となるように構成されていることを特徴とする請求項5記載の四方弁。
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