JP2006016980A - 内燃機関における触媒の最大酸素吸蔵量算出装置及び最大酸素吸蔵量算出方法 - Google Patents

内燃機関における触媒の最大酸素吸蔵量算出装置及び最大酸素吸蔵量算出方法 Download PDF

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【課題】 エミッションやドライバビリティの悪化を抑制しながら精度良く三元触媒の最大酸素吸蔵量を算出できるようにする。
【解決手段】 排気通路に備えられた三元触媒の最大酸素吸蔵量を算定する際、通常算定モード(選択図)では、触媒の上流側の空燃比をリーン→リッチ→リーンと振って、2つの最大酸素吸蔵量Cmax2,Cmax3を求め、その平均を最大酸素吸蔵量とする。更に上記通常算定モードでは、基準空燃比abyfbasisを変数とおいてCmax2,Cmax3と基準空燃比との関係を求めた上で、Cmax2=Cmax3の関係から基準空燃比abyfbasisの解を求める。簡易算定モードでは、触媒の上流側の空燃比をリーン→リッチと振って、最大酸素吸蔵量Cmax2を求め、これと基準空燃比abyfbasisの解から最大酸素吸蔵量を求める。
【選択図】 図2

Description

本発明は、排気通路に触媒を備えた内燃機関における当該触媒の最大酸素吸蔵量算出装置に関する。
従来より、内燃機関の排気ガスを浄化するための三元触媒(本明細書においては単に「触媒」と称することもある)が、その排気通路に配設されている。この触媒は酸素を貯蔵(吸蔵)するO2ストレージ機能(酸素貯蔵機能ないし吸蔵機能)を有していて、流入するガスの空燃比がリッチである場合には貯蔵している酸素によりHC、CO等の未燃成分を酸化するとともに、流入するガスの空燃比がリーンである場合には窒素酸化物(NOx)を還元して同NOxから奪った酸素を内部に貯蔵する。これにより三元触媒は、機関の空燃比が理論空燃比から偏移した場合でも、未燃成分や窒素酸化物を効率よく浄化することができる。従って、三元触媒が貯蔵し得る酸素量の最大値が大きいほど、三元触媒の浄化能力は高くなる。
一方、触媒は使用するにつれて、燃料中に含まれる鉛や硫黄等による被毒、あるいは触媒に加わる熱により劣化し、この劣化の程度に応じて前記最大酸素吸蔵量は変化する。従って、触媒の最大酸素吸蔵量が精度良く算出・推定できれば、同触媒が劣化したか否かを、この推定した最大酸素吸蔵量に基づいて判定することができることになる。
特許文献1は、上記の触媒の劣化の度合いと最大酸素吸蔵量との関連性を指摘するとともに、最大酸素吸蔵量の測定を以下のようにして行う空燃比制御装置(最大酸素吸蔵量測定装置)を開示する。
即ち、排気管に備えられた触媒の最大酸素吸蔵量を算出する場合、触媒の下流側に設けられた空燃比センサ(下流側空燃比センサ)の検出値がリッチになっているときに、第1モードに切り換わって、触媒の上流の目標空燃比を所定のリーン空燃比に設定し、触媒の上流側の空燃比センサ(上流側空燃比センサ)の空燃比が目標空燃比となるように制御する。この結果、触媒にリーンなガスが流入して触媒の酸素吸蔵量が徐々に増大する。第1モードでは、触媒の酸素吸蔵量が上記の最大酸素吸蔵量に達して、下流側空燃比センサの検出値がリッチからリーンに反転するまで待機する。
下流側空燃比センサの検出値がリッチからリーンに反転すると、第2モードに切り換わり、触媒の上流の目標空燃比を所定のリッチ空燃比に設定し、触媒の上流側の空燃比センサの空燃比が目標空燃比となるように制御する。この結果、触媒にリッチなガスが流入して触媒の酸素吸蔵量が徐々に減少する。第2モードでは、酸素吸蔵量の変化量を上流側空燃比センサの検出値に基づいて算出してこれを積算していきながら、触媒の酸素吸蔵量がゼロになって下流側空燃比センサの検出値がリーンからリッチに反転するまで待機し、当該反転の時点での積算値を、最大酸素吸蔵量Cmax2として算出する。
下流側空燃比センサの検出値がリーンからリッチに反転すると、第3モードに切り換わり、触媒の上流の目標空燃比を所定のリッチ空燃比に再び設定し、触媒の上流側の空燃比センサの空燃比が目標空燃比となるように制御する。この結果、触媒にリーンなガスが流入して触媒の酸素吸蔵量が徐々に増大していく。第3モードでは、酸素吸蔵量の変化量を上流側空燃比センサの検出値に基づいて算出してこれを積算していきながら、触媒の酸素吸蔵量が上記の最大酸素吸蔵量に達して下流側空燃比センサの検出値がリッチからリーンに反転するまで待機し、当該反転の時点での積算値を、最大酸素吸蔵量Cmax3として算出する。
次に、上記第2モードで得られた最大酸素吸蔵量Cmax2と、上記第3モードで得られた最大酸素吸蔵量Cmax3との平均値を、触媒の最大酸素吸蔵量Cmaxとして算出する(Cmax=(Cmax2+Cmax3)/2)。そして、この最大酸素吸蔵量Cmaxを適宜の回数だけ算出し、その平均が所定の基準値より小さい場合は、その触媒が劣化していると判定する構成になっている。
特開2003−336535(図5、第1モードについて0042〜0045、第2モードについて0046〜0053、第3モードについて0055〜0061、最大酸素吸蔵量の算出について0063)
しかし、上記特許文献1の構成は、触媒上流側の空燃比を第1モードでリーンに制御し、第2モードでリッチに制御し、第3モードでリーンに制御し、というように、最大酸素吸蔵量Cmaxを計算するために触媒上流側の空燃比を理論空燃比を跨いでリッチ/リーンに少なくとも3回振らなければならず、エミッションやドライバビリティ向上の観点から改善の余地が残されていた。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
◆本発明の第1の観点によれば、以下のように構成する、内燃機関の排気通路に備えられた三元触媒の最大酸素吸蔵量を算出する最大酸素吸蔵量算出装置が提供される。
前記触媒の上流側の空燃比を検出する上流側空燃比検出手段と、前記触媒の下流側の空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、前記触媒の上流側の目標空燃比を所定のリッチ空燃比と所定のリーン空燃比との間で切り換えつつ設定可能な目標値設定手段と、前記目標値設定手段で設定された目標空燃比となるように前記触媒の上流側の空燃比を制御する上流側空燃比制御手段と、を有する。
最大酸素吸蔵量算出装置は更に酸素量算出手段を備える。この酸素量算出手段は、基準空燃比を変数としておいた上で、前記目標空燃比が前記リッチ空燃比から前記リーン空燃比へ切り換えられてから、前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリッチな空燃比からリーンな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と前記基準空燃比との差を累積し、これに基づいて、前記触媒から放出された第1酸素量と前記基準空燃比との関係を求める。また酸素量算出手段は、前記目標空燃比が前記リーン空燃比から前記リッチ空燃比へ切り換えられてから、前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリーンな空燃比からリッチな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と前記基準空燃比との差を累積し、これに基づいて、前記触媒に吸蔵された第2酸素量と前記基準空燃比との関係を求める。
最大酸素吸蔵量算出装置は更に、前述の第1酸素量と第2酸素量とが等しいとおくことによって前記基準空燃比の値を算出する基準空燃比算出手段と、前記第1酸素量又は第2酸素量の少なくとも何れか一方を用いて前記触媒の最大酸素吸蔵量を算出する、最大酸素吸蔵量第1算出手段と、前記目標空燃比が前記リッチ空燃比又は前記リーン空燃比から前記リーン空燃比又は前記リッチ空燃比へ切り換えられてから、前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリッチ又はリーンな空燃比からリーン又はリッチな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と過去に前記基準空燃比算出手段によって求められ記憶された基準空燃比の値との差を累積し、これに基づいて前記触媒の最大酸素吸蔵量を求める、最大酸素吸蔵量第2算出手段と、を備える。
なお、前記酸素量算出手段は、第1酸素量と前記基準空燃比との関係を求めてから第2酸素量と前記基準空燃比との関係を求めても良いし、逆の順序で求めても良い。また下流側空燃比検出手段は、現在の空燃比が特定の空燃比よりリッチかリーンかを判定するための値を出力するものであれば良い。従って下流側空燃比検出手段には、例えば、空燃比の変化に応じて変化する何らかのパラメータの値を検出して出力するものが含まれる。
これにより、酸素量算出手段で第1酸素量及び第2酸素量を求め、これから最大酸素吸蔵量第1算出手段で三元触媒の最大酸素吸蔵量を算出する際に、前記基準空燃比の解の値を基準空燃比算出手段によって併せて求めて、この値を、次回以降の測定回での最大酸素吸蔵量第2算出手段での最大酸素吸蔵量の測定に用いて、最大酸素吸蔵量を精度良く求めることができる。従って、前記酸素量算出手段及び最大酸素吸蔵量第1算出手段での最大酸素吸蔵量の測定に代えて、触媒の上流側の目標空燃比を振る回数が比較的少なくて済む最大酸素吸蔵量第2算出手段での最大酸素吸蔵量の測定を行うことで、エミッションの悪化やドライバビリティの悪化を抑制できる。
◆前記の触媒酸素吸蔵量算出装置においては、前記最大酸素吸蔵量第1算出手段は、前記酸素量算出手段によって算出された第1酸素量及び第2酸素量と前記基準空燃比との関係において、予め定められた固定値を当該基準空燃比に代入して、当該第1酸素量及び第2酸素量の平均値を前記触媒の最大酸素吸蔵量として求めることが好ましい。
即ち、三元触媒では、NOx浄化時の効率とHC,CO浄化時の効率とが一致しない場合も現実に存在する。しかしながら第1酸素量と第2酸素量の平均値を求めることで上記の誤差が打ち消し合うので、最大酸素吸蔵量第1算出手段による触媒の最大酸素吸蔵量の算出精度が良好である。また上述のとおり、最大酸素吸蔵量第2算出手段での最大酸素吸蔵量の測定の際は前述の基準空燃比の解の値を用いて算出するから、上記の誤差を加味した形で最大酸素吸蔵量を精度良く求めることができる。
◆前記の触媒酸素吸蔵量算出装置においては、以下のように構成することが好ましい。前記酸素量算出手段は、所定の条件で、前記第1酸素量と基準空燃比との関係及び前記第2酸素量と基準空燃比との関係を再計算する。前記基準空燃比算出手段は、この再計算された第1酸素量と第2酸素量とが等しいとおくことによって前記基準空燃比の値を再計算する。基準空燃比の値の再計算後は、前記最大酸素吸蔵量第2算出手段は、再計算後の値を使用して前記触媒の最大酸素吸蔵量を求める。
これにより、所定の条件で第1酸素量及び第2酸素量が酸素量算出手段によって再計算され、これによって、基準空燃比の解の値が最新の値に更新される。従って、最大酸素吸蔵量第2算出手段での最大酸素吸蔵量の測定精度を安定して良好に維持できる。
◆前記の触媒酸素吸蔵量算出装置においては、前記再計算時には、前記最大酸素吸蔵量第1算出手段は、前記酸素量算出手段によって再計算され算出された第1酸素量及び第2酸素量と前記基準空燃比との関係において、過去に前記基準空燃比算出手段によって求められ記憶された基準空燃比の値を当該基準空燃比に代入し、当該第1酸素量及び第2酸素量の平均値を前記触媒の最大酸素吸蔵量として求めることが好ましい。
これにより、最大酸素吸蔵量第1算出手段での最大酸素吸蔵量の算出の精度を良好とすることができる。
◆前記の触媒酸素吸蔵量算出装置においては、以下のように構成することが好ましい。前記基準空燃比算出手段によって算出された基準空燃比の値は、計算時において内燃機関に加わっていた負荷と関連付けて記憶手段に記憶される。前記酸素吸蔵量算出手段は、内燃機関に現在加わっている負荷に対応する基準空燃比の値を前記記憶手段から読み出して取得し、この値を使用して前記触媒の最大酸素吸蔵量を求める。
これにより、基準空燃比の解の値を内燃機関の負荷に応じて適切に選択することで、最大酸素吸蔵量第2算出手段での触媒の最大酸素吸蔵量の測定精度を一層良好とすることができる。
◆本発明の第2の観点によれば、以下のような、触媒酸素吸蔵量算出方法が提供される。内燃機関の排気通路に三元触媒を備えるとともに、前記触媒の上流側の空燃比を検出する上流側空燃比検出手段と、前記触媒の下流側の空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、を備えた構成における、前記三元触媒の最大酸素吸蔵量を算出する。基準空燃比を変数としておいた上で、目標空燃比を前記リッチ空燃比から前記リーン空燃比へ切り換えて、当該目標空燃比となるように前記触媒の上流側の空燃比を制御するとともに、上記切り換えた時点から前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリッチな空燃比からリーンな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と前記基準空燃比との差を累積し、これに基づいて、前記触媒から放出された第1酸素量と前記基準空燃比との関係を求める。前記目標空燃比を前記リーン空燃比から前記リッチ空燃比へ切り換えて、当該目標空燃比となるように前記触媒の上流側の空燃比を制御するとともに、上記切り換えた時点から前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリーンな空燃比からリッチな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と前記基準空燃比との差を累積し、これに基づいて、前記触媒に吸蔵された第2酸素量と前記基準空燃比との関係を求める。前記第1酸素量又は第2酸素量の少なくとも何れか一方を用いて前記触媒の最大酸素吸蔵量を算出するとともに、前述の第1酸素量と第2酸素量とが等しいとおくことによって、前記基準空燃比の値を算出して記憶する。更に、前記目標空燃比を前記リッチ空燃比又は前記リーン空燃比から前記リーン空燃比又は前記リッチ空燃比へ切り換えて、当該目標空燃比となるように前記触媒の上流側の空燃比を制御するとともに、上記切り換えた時点から前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリッチ又はリーンな空燃比からリーン又はリッチな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と過去に求められ記憶された基準空燃比の値との差を累積し、これに基づいて前記触媒の最大酸素吸蔵量を求める。
これにより、先ず第1酸素量及び第2酸素量を求めて最大酸素吸蔵量を求める際に基準空燃比の解の値を求め、この値を、次回以降の測定回での最大酸素吸蔵量の測定に用いて、最大酸素吸蔵量を精度良く求めることができる。従って、2回目以降の測定では、触媒の上流側の目標空燃比を振る回数が比較的少なくて済み、エミッションの悪化やドライバビリティの悪化を抑制できる。
以下、本発明による三元触媒の最大酸素吸蔵量算出装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、この触媒の最大酸素吸蔵量算出装置を火花点火式多気筒(4気筒)内燃機関に適用したシステムの概略構成を、ブロック図として示している。
図1において、機関本体1は吸気ポート2と排気ポート3とを有している。各吸気ポート2は、対応する枝管4を通じてサージタンク5に連結され、サージタンク5は吸気ダクト6及びエアフローメータ7を介してエアクリーナ8に連結される。吸気ダクト6内にはスロットルバルブ9が配置される。前記枝管4には、それぞれECU20の出力信号に基づいて制御される燃料噴射弁12が配置される。一方、各排気ポート3は、排気マニホールド10を介して、三元触媒(以下、単に「触媒」と称することがある。)を内蔵した触媒コンバータ11に接続される。
ECU20は、ROM(リードオンリーメモリ)22、RAM(ランダムアクセスメモリ)23、ECU20の電源がOFFとされてもその記憶内容を保持可能なEPROM34、CPU(セントラルプロセッシングユニット)24、入力ポート25及び出力ポート26を具備し、これらは双方向バスによって相互に接続されている。ROM22、RAM23、EPROM34は、記憶手段を構成している。なお、前記のEPROM34の代わりに、電源を切ってもその記憶内容がバックアップされるバックアップRAMを用いても良い。エアフローメータ7は吸入空気量に比例した出力電圧を発生し、この出力電圧がADコンバータ27を介して入力ポート25に入力される。
スロットルバルブ9には、当該スロットルバルブ9がアイドリング位置にあるときにONとなるアイドル検出スイッチ13が設けられ、このアイドル検出スイッチ13の出力信号が入力ポート25に入力される。また、機関本体1には機関冷却水温に応じた出力電圧を発生する水温センサ14が取り付けられて、この水温センサ14の出力電圧がADコンバータ28を介して入力ポート25に入力される。更に、入力ポート25には、機関回転数に相当する出力パルスを発生する回転数センサ15が接続される。
触媒コンバータ11上流の排気通路(本実施形態では、排気マニホールド10内)には、空燃比センサ(上流側空燃比検出手段)16が配置される。この空燃比センサ16としては、例えば限界電流式の酸素濃度センサを用いることが考えられる。一方、触媒コンバータ11下流の排気通路17にはZ特性出力を有するO2センサ18が配置される。このO2センサ18としては起電力式(濃淡電池式)の酸素濃度センサを用いており、このO2センサ18に酸素濃度(空燃比の変化に応じて変化する値)を検出させることで、触媒下流側のガスが所定空燃比(例えば、理論空燃比)よりリッチであるかリーンであるかを検出する手段、即ち下流側空燃比検出手段としての役割を担わせている。これら空燃比センサ16及びO2センサ18の発生する信号は、それぞれ対応するAD変換器31,32を介して、入力ポート25に入力される。また、出力ポート26は駆動回路33を介して燃料噴射弁12に接続されるとともに、触媒の劣化度を表示する表示装置35に接続される。
(通常時の空燃比制御の概要)
次に、上記のように構成された内燃機関の空燃比制御装置が通常行う空燃比制御の概要について説明する。
触媒コンバータ11の内蔵する三元触媒は、酸素を貯蔵(吸蔵)するO2ストレージ機能(酸素貯蔵機能)を有し、この酸素貯蔵機能により、空燃比が理論空燃比からある程度まで偏移したとしても、HC,CO,及びNOxを浄化することができる。即ち、機関の空燃比がリーンとなって、触媒に流入するガス中の酸素及びNOxが増加すると、酸素の一部を触媒が吸蔵することで還元雰囲気を作り出し、NOxの還元・浄化を促進する。また、機関の空燃比がリッチになって触媒に流入するガスにHC,COが多量に含まれると、三元触媒は内部に吸蔵している酸素分子を放出し、これらのHC,COに酸素分子を与え、酸化・浄化を促進する。
従って、触媒が連続的に流入する多量のHC,COを効率的に浄化するためには、当該触媒が酸素を多量に貯蔵していなければならず、逆に連続的に流入する多量のNOxを効率的に浄化するためには、触媒が酸素を十分に貯蔵し得る状態になければならないことになる。以上のことから、触媒の浄化能力は、当該触媒が貯蔵し得る最大の酸素量(最大酸素吸蔵量)に依存する。
一方、三元触媒は燃料中に含まれる鉛や硫黄等による被毒、あるいは触媒に加わる熱により劣化し、これに伴い最大酸素吸蔵量が次第に低下してくる。このように最大酸素吸蔵量が低下した場合であってもエミッションを良好に維持するには、触媒に流入するガスの平均空燃比が理論空燃比に極めて近い状態となるように制御する必要がある。
そこで、本実施形態のECU20は、内燃機関の排気に関する状態量の一つである触媒下流側のO2センサ18の出力が理論空燃比に略相当する目標値となるように、触媒下流側のO2センサ18の出力(即ち、触媒下流の空燃比)に応じて機関に供給される混合気の空燃比(即ち、機関の空燃比)をフィードバック制御する。注記すると、機関の空燃比と触媒の上流側におけるガスの空燃比(以下、単に「触媒上流側空燃比」とも称する場合がある。)は等しいので、ECU20は触媒上流側空燃比をフィードバック制御しているとも言える。
(最大酸素吸蔵量Cmax算出時の空燃比制御と最大酸素吸蔵量Cmaxの算出)
上述したように、触媒は劣化するに従ってその最大酸素吸蔵量は次第に低下してくるが、本実施形態の内燃機関は、触媒の最大酸素吸蔵量Cmaxを算出・推定し、この算出された最大酸素吸蔵量Cmaxが所定の基準値より小さいか否かを判定することにより、触媒が劣化したか否かを判定するようになっている。
本内燃機関は触媒の最大酸素吸蔵量Cmaxの測定のために、通常算定モードと簡易算定モードの2つのモードを有している。最初に、通常算定モードの空燃比制御(空燃比強制設定制御、アクティブ制御)について、図2のタイムチャートを参照しながら説明する。
ECU20は先ず、図2の上側のグラフに示すように、時刻t1までは前述した通常の空燃比制御を行い、この時刻t1にて通常算定モードで最大酸素吸蔵量を算出する所定の条件(この例では、その時点でO2センサ18の出力が所定のしきい値よりもリッチであることも、その所定条件に含められている。)が成立すると、上記触媒の上流のガスの目標空燃比(触媒上流側空燃比の目標値)abyfrを、所定の設定リーン空燃比abyfLeanに設定する。この結果、触媒上流側空燃比は理論空燃比よりもリーンな前記設定リーン空燃比abyfLeanに制御され、触媒上流側の空燃比センサ16の検出値が前記設定リーン空燃比abyfLean付近の値を示すようになる。
この結果、触媒コンバータ11内の触媒にはリーンな空燃比のガスが流入するので、そのガスに含まれる酸素、あるいはNOxから還元・分離した酸素が、触媒に吸蔵されてゆく。そして吸蔵される酸素量が限界(最大酸素吸蔵量)に達すると、触媒はそれ以上はガス中より酸素を奪うことができなくなって、触媒の下流にもリーンな空燃比のガスが流出し始める。この結果、図2の下側のグラフの時刻t2に示すように、O2センサ18の出力は、リッチを示す値からリーンを示す値へと変化する。なお、この時刻t1〜t2間の作動を第1モードにおける作動と呼ぶ。
時刻t2にて、触媒下流側のO2センサ18の出力がリッチを示す値からリーンを示す値に変化すると、ECU20は、上記触媒の上流のガスの目標空燃比abyfrを、所定の設定リッチ空燃比abyfRichに設定する。この結果、触媒上流側空燃比は、理論空燃比よりもリッチな前記設定リッチ空燃比abyfRichになるよう制御され、触媒上流側の空燃比センサ16の検出値が前記設定リッチ空燃比abyfRich付近の値を示すようになる。
ここで触媒コンバータ11内の触媒は、前記の時刻t1〜t2の制御によって、その吸蔵する酸素量は時刻t2の時点で最大になっている。そして時刻t2以降において触媒にリッチな空燃比のガスが流入すると、触媒内に吸蔵されていた酸素が、当該触媒に流入する未燃HC,COの酸化のために消費されてゆく。そして、触媒の酸素吸蔵量がゼロとなると、それ以上は未燃HC,COを酸化することができなくなって、触媒の下流にもリッチな空燃比のガスが流出し始める。この結果、図2の下側のグラフの時刻t3に示すように、触媒下流側のO2センサ18の出力はリーンを示す値からリッチを示す値へと変化する。なお、この時刻t2〜t3間の作動を第2モードにおける作動と呼ぶ。
そして本空燃比制御装置は、かかる時刻t2〜t3間のうちの所定の計算周期tsample内における酸素吸蔵量変化量ΔO2を下記の式1に従って計算する。
ΔO2 = 0.23・mfr・(abyfbasis − abyfs) …(式1)
式1において、値「0.23」は大気中に含まれる酸素の重量割合であり、mfrは所定時間(計算周期tsample)内の燃料噴射量の合計量である。abyfbasisは基準空燃比を意味し、未知の変数である。abyfsは、上記計算周期において上流側空燃比センサ16で検出された空燃比A/Fである。この式1に示したように、計算周期tsample内の燃料噴射量の合計量mfrに、検出された空燃比A/Fの基準空燃比からの偏移量(abyfbasys − abyfs)を乗じると、同所定時間tsampleにおける酸素吸蔵量変化量ΔO2を基準空燃比abyfbasisとの関係で求めることができる。
そして、下記式2のように前記の酸素吸蔵量変化量ΔO2を時刻t2〜t3にわたって積算することで、触媒が酸素を最大限貯蔵していた状態から酸素を全て消費(放出)した状態となるまでの酸素消費量、即ち最大酸素吸蔵量Cmax2が前記基準空燃比abyfbasisを用いた式として求められる。なお、Cmax2の「2」とは、「第2モードで算出された」という意味である。
Cmax2 = ΣΔO2(区間t2〜t3) …(式2)
ここで理論的にいえば、上記の酸素吸蔵量変化量ΔO2を計算する際は、空燃比センサ16で検出された空燃比A/Fの基準空燃比からの偏移量(abyfbasys − abyfs)ではなく、理論空燃比stoich(例えば、14.7)からの偏移量を用いて良いことになる。上記特許文献1は、その方法を用いて酸素吸蔵量変化量ΔO2及び最大酸素吸蔵量Cmax2を計算している。
しかしながら三元触媒は、その製造個体差や経時変化等によって、酸素を吸蔵する行程を利用し検出・算出される最大酸素吸蔵量と、酸素を放出する行程を利用し検出・算出される最大酸素吸蔵量と、が一致しない場合も現実に存在する。この原因としては、触媒中に含まれる酸素吸蔵物質、例えば酸化セリウム等、の酸素吸蔵時の効率と酸素放出時の効率が異なる場合、あるいは、触媒中に含まれる触媒金属、例えばパラジウムや白金等、の効率が、排気ガスの空燃比がリッチの時及びリーンの時で異なる場合、等がありえる。そしてこの場合、理論空燃比stoichからの偏移量をもとに酸素吸蔵量変化量ΔO2を求め、これから最大酸素吸蔵量Cmax2を求める場合、当該最大酸素吸蔵量Cmax2の誤差が大きくなってしまう。
なお、上記最大酸素吸蔵量Cmax2の他にもう1つ最大酸素吸蔵量Cmax3を後述のように求めて、両最大酸素吸蔵量Cmax2,Cmax3の平均を結論としての最大酸素吸蔵量Cmaxとする通常算定モードでは、平均値を算出する際に上記の誤差が互いに打ち消し合うためにCmaxの算出精度にさほど影響は出ない。しかしながら、後述の簡易算定モード(一方の最大酸素吸蔵量Cmax2のみから最大酸素吸蔵量Cmaxを求めるモード)では、Cmaxの算出精度に当該誤差の悪影響がそのまま現れてしまう。従って本実施形態では、後述の簡易算定モードのために、酸素吸蔵量変化量ΔO2を理論空燃比stoichを用いて求めるのではなく、上記式1に示すように、基準空燃比abyfbasisを変数として、酸素吸蔵量変化量ΔO2を当該基準空燃比abyfbasisの関係式として求めるようにしている。
続いての制御を説明する。時刻t3にて、触媒下流側のO2センサ18の出力がリーンを示す値からリッチを示す値に変化すると、本装置は触媒の上流のガスの空燃比を理論空燃比よりもリーンな所定の設定リーン空燃比に制御するため、上記触媒の上流のガスの目標空燃比abyfrを所定の設定リーン空燃比abyfLeanに設定する。この結果、触媒上流側の空燃比センサ16の検出値が前記設定リーン空燃比abyfLean付近の値を示すようになる。
ここで、前記の時刻t2〜t3の制御の結果、時刻t3の時点においては触媒の酸素吸蔵量はゼロとなっている。そしてこの状態から、時刻t3以降ではリーンな空燃比のガスが触媒へ流入し、そのガスに含まれるNOxから酸素が奪われて触媒に吸蔵されてゆく。そして、触媒に吸蔵される酸素量が最大(最大酸素吸蔵量)に達すると、それ以上はNOxから酸素を奪うことができなくなって、触媒の下流にもリーンな空燃比のガスが流出し始めるようになる。この結果、図2の下側の時刻t4に示すように、触媒下流側のO2センサ18の出力はリッチを示す値からリーンを示す値に変化する。なお、この時刻t3〜t4間の作動を第3モードにおける作動と称する。
本装置は、かかる時刻t3〜t4間においても最大酸素吸蔵量を算出する。即ち、時刻t3〜t4間の所定の計算周期tsample内において、酸素吸蔵量変化量ΔO2を下記の式3に従って計算する。
ΔO2 = 0.23・mfr・(abyfs − abyfbasis) …(式3)
この式3に示したように、計算周期tsample内の燃料噴射量の合計量mfrに、検出された空燃比A/Fの前記基準空燃比からの偏移量(abyfs − abyfbasys)を乗じると、当該所定時間tsampleにおける酸素吸蔵量変化量ΔO2を基準空燃比abyfbasisとの関係で求めることができる。なお本実施形態では、後述の簡易算定モードのために、酸素吸蔵量変化量ΔO2を理論空燃比stoichを用いて求めるのではなく、上記式3に示すように、基準空燃比abyfbasisを変数として、酸素吸蔵量変化量ΔO2を当該基準空燃比abyfbasisの関係式として求めるようにしている。
そして、下記式4のように前記の酸素吸蔵量変化量ΔO2を時刻t3〜t4にわたって積算することで、触媒が酸素を全く吸蔵していない状態から酸素を最大限吸蔵した状態となるまでの酸素吸蔵量、即ち最大酸素吸蔵量Cmax3が前記基準空燃比abyfbasisを用いた式として求められる。なお、Cmax3の「3」とは、「第3モードで算出された」という意味である。
Cmax3 = ΣΔO2(区間t3〜t4) …(式4)
そして、本装置は、時刻t4において、前述した通常の空燃比制御を再開し、機関に吸入される混合気の空燃比を理論空燃比に戻す。そして、この時刻t4以降では、上記のように求めた最大酸素吸蔵量Cmax2とCmax3とが等しいとおいて(即ちCmax2 = Cmax3)、前記の未知の変数としての基準空燃比abyfbasisの解を求める。
なお、Cmax2 = Cmax3とおいて連立方程式を解いて基準空燃比abyfbasisの解の値を求めることは、図2の基準空燃比abyfbasisの高さを上下させながら、S2部分の面積(Cmax2に比例)とS3部分の面積(Cmax3に比例)とが丁度等しくなる高さを探すことに相当する。こうして得られた基準空燃比abyfbasisの値は、後述の簡易算定モードで使用するために、ECU20のRAM23あるいはEPROM34に記憶される。
更に通常算定モードでは、Cmax2,Cmax3の式において、前記基準空燃比abyfbasisに理論空燃比stoich(前記ROM22に予め記憶されている)を代入し、それぞれ得られたCmax2,Cmax3の平均を、最大酸素吸蔵量Cmaxとして採用する。なお、平均値Cmaxと基準空燃比abyfbasisとの関係を求めてから、その式に理論空燃比stoichを代入しても良い。また、理論空燃比stoichを代入することに限らず、予め定めた固定値(ROM22に記憶させた値)を代入してもよい。あるいは前回の通常算定モードで求めた基準空燃比abyfbasisの解が記憶されている場合は、その記憶値を理論空燃比stoichの代わりに代入しても良い。以上が、通常算定モードにおける触媒の最大酸素吸蔵量Cmaxの算出原理である。
なお前述したように、三元触媒にはNOx浄化時の効率とHC,CO浄化時の効率とが一致しない場合も存在するので、基準空燃比abyfbasisに理論空燃比stoichを代入して各最大酸素吸蔵量Cmax2,Cmax3の値を得ると、各最大酸素吸蔵量Cmax2,Cmax3の誤差が大きくなってしまう。しかしながらこの誤差は、両最大酸素吸蔵量Cmax2,Cmax3の平均値を算出する際に互いに打ち消し合うので、通常算定モードで最終的に得られる最大酸素吸蔵量Cmaxは、精度の良好なものが得られる。
次に簡易算定モードを説明する。簡易算定モードでは、図3のタイムチャートに示すような空燃比制御が行われるものであって、前述の通常算定モード(図2)の時刻t3までの制御と殆ど同様である。
以下、簡易算定モードを具体的に説明する。先ずECU20は、図3の上側のグラフに示したように、時刻t1までは前述した通常の空燃比制御を行い、この時刻t1にて簡易算定モードで最大酸素吸蔵量を算出する所定の条件(この例では、前述の通常算定モードの制御が少なくとも1回実行されて、前記基準空燃比abyfbasisの解の値が求められ記憶されていること、及び、その時点でO2センサ18の出力が所定のしきい値よりもリッチであることも、その所定条件に含められている。)が成立すると、上記触媒の上流のガスの目標空燃比(触媒上流側空燃比の目標値)abyfrを、所定の設定リーン空燃比abyfLeanに設定する。この結果、触媒上流側空燃比は、理論空燃比よりもリーンな前記設定リーン空燃比abyfLeanに制御され、触媒上流側の空燃比センサ16の検出値が前記設定リーン空燃比abyfLean付近の値を示すようになる。
この結果、触媒コンバータ11内の触媒にはリーンな空燃比のガスが流入するので、そのガスに含まれるNOxから酸素が奪われ、触媒に吸蔵されてゆく。そして吸蔵される酸素量が最大(最大酸素吸蔵量)に達すると、触媒はそれ以上はNOxから酸素を奪うことができなくなって、触媒の下流にもリーンな空燃比のガスが流出し始める。この結果、図3の下側のグラフの時刻t2に示すように、O2センサ18の出力は、リッチを示す値からリーンを示す値へと変化する。なお、この時刻t1〜t2間の作動は前記通常算定モードの第1モードにおける作動と全く同一である。
時刻t2にて、触媒下流側のO2センサ18の出力がリッチを示す値からリーンを示す値に変化すると、本装置は、上記触媒の上流のガスの目標空燃比abyfrを、所定の設定リッチ空燃比abyfRichに設定する。この結果、触媒上流側空燃比は、理論空燃比よりもリッチな前記設定リッチ空燃比abyfRichになるよう制御され、触媒上流側の空燃比センサ16の検出値が前記設定リッチ空燃比abyfRich付近の値を示すようになる。
この結果、触媒にリッチな空燃比のガスが流入するため、触媒内に最大限吸蔵されていた酸素が、同触媒に流入する未燃HC,COの酸化のために消費されてゆく。そして、触媒の酸素吸蔵量がゼロとなると、それ以上は未燃HC,COを酸化することができなくなって、触媒の下流にもリッチな空燃比のガス(HC,COを含むガス)が流出し始める。この結果、図3の下側のグラフの時刻t3に示すように、触媒下流側のO2センサ18の出力はリーンを示す値からしきい値を跨いでリッチを示す値へと変化する。なお、この時刻t2〜t3間の作動も、前記通常算定モードの第2モードにおける作動と全く同一である。
そしてECU20は、かかる時刻t2〜t3間の所定の計算周期tsample内において、酸素吸蔵量変化量ΔO2を前述の式1に従って計算する。なお、前記式1におけるabyfbasisとしては、前述の通常算定モードで解が求められ記憶された値を用いれば良い。そして、上記式2のように前記の酸素吸蔵量変化量ΔO2を時刻t2〜t3に渡って積算することで、触媒が酸素を最大限貯蔵していた状態から酸素を全て消費(放出)した状態となるまでの酸素消費量、即ち最大酸素吸蔵量Cmax2が求められる。
なお、酸素吸蔵量変化量ΔO2や最大酸素吸蔵量Cmax2の算出の際は、前記通常算定モードと同様に当初は基準空燃比abyfbasisを変数において算出し(酸素吸蔵量変化量ΔO2や最大酸素吸蔵量Cmax2を基準空燃比abyfbasisとの関係で算出し)、その後、前述の通常算定モードで算出され記憶された解の値を基準空燃比abyfbasisに代入して、当該酸素吸蔵量Cmax2の値を算出しても良い。
そしてECU20は、時刻t3において前述の通常の空燃比制御を再開し、機関に吸入される混合気の空燃比を理論空燃比に戻す。そして、この時刻t3以降では、上記のように求めた最大酸素吸蔵量Cmax2を、触媒の最大酸素吸蔵量Cmaxとして採用する。以上が簡易算定モードでの制御である。なお、この簡易算定モードでは、通常算定モードの第3モードに相当する制御は行わない。
以上に説明したように、通常算定モードでは触媒上流側の空燃比をリーン→リッチ→リーンと3回切り換える制御を行い(図2の上側のグラフ)、簡易算定モードでは触媒上流側の空燃比をリーン→リッチと2回切り換える制御を行う(図3の上側のグラフ)。言い換えれば、通常算定モードよりも簡易算定モードの方が、目標空燃比abyfrを理論空燃比を跨いで切り換える(振る)回数が1回少ないことになる。
(実際の制御)
次に、上記制御を実現するための実際の処理ルーチンについて詳細に説明する。図4は最大酸素吸蔵量算出開始の際の処理ルーチンを示すフロー図、図5は最大酸素吸蔵量算出のための空燃比強制設定制御の処理ルーチンを示すフロー図、図6は酸素吸蔵量の積算のための処理ルーチンを示すフロー図、図7は最大酸素吸蔵量の算出のための処理ルーチンを示すフロー図である。
CPU24は、図4〜図7のフローチャートに示された各ルーチンを所定時間の経過毎に実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、CPU24は酸素吸蔵量算出を開始すべきか否かを判定するために、図4に示したルーチンのステップS101の処理を開始し、空燃比強制設定フラグの値が「0」か「1」かを調べる。この空燃比強制設定フラグが「1」であるときは、空燃比が図2の時刻t1〜t4や図3の時刻t1〜t3のように、目標空燃比abyfrが設定リーン空燃比abyfLeanや設定リッチ空燃比abyfRichに強制的に設定されていることを意味する。
いま、最大酸素吸蔵量算出のための空燃比強制設定制御を行っておらず、且つ、最大酸素吸蔵量算出条件(触媒劣化判定条件)が成立していないものとして説明すると、前記空燃比強制設定フラグの値は「0」となっている。従って、処理はステップS102に進み、最大酸素吸蔵量算出条件が成立しているか否かを判定する。本実施形態では、この最大酸素吸蔵量算出条件は、水温センサ14で検出された冷却水温が所定温度以上であり、図示しない車速センサにより検出された車速が所定の高車速以上であり、且つ、スロットルバルブ9の開度の単位時間当たりの変化量が所定量以下であるという条件が満足された場合、即ち、機関が定常運転されている場合に成立する。
更に、前記の最大酸素吸蔵量算出条件には、触媒の温度が所定の温度範囲内にあること、前回の最大酸素吸蔵量算出から所定時間以上が経過したこと、前回の最大酸素吸蔵量算出から車両が所定距離以上運転されたこと、前回の最大酸素吸蔵量算出からのトリップ数が所定回数に達したこと、前回の最大酸素吸蔵量算出から内燃機関が所定時間以上運転されたこと、前回の最大酸素吸蔵量算出からの前記エアフローメータ7で得られた吸気量の積算値が所定値に達したこと、の任意の一つ又は二つ以上の組み合わせを加えても良い。現段階では上述したように最大酸素吸蔵量算出条件は成立していないので、ステップS102で「N」と判定して、図4のルーチンをいったん終了する。
次に、先に説明した図2の時刻t1のように、その時点までは最大酸素吸蔵量算出のための空燃比強制設定制御を行っていないが、その時点において最大酸素吸蔵量算出条件が成立したものとして説明を続けると、CPU24はステップS101で空燃比強制設定フラグの値を調べる。空燃比強制設定フラグは「0」であるので、ステップS102に進み、酸素吸蔵量算定条件が成立したか否かを調べる。酸素吸蔵量算定条件は成立しているので、ステップS102で「Y」と判定してステップS103に進み、触媒の最大酸素吸蔵量算出を行うべく空燃比強制設定フラグを「1」に設定する。
次にCPU24は、簡易算定条件が成立するか否かを調べる。簡易算定条件とは、前述の簡易算定モードで最大酸素吸蔵量Cmaxを求めるための条件であって、この条件には、過去に1回以上通常算定モードで最大酸素吸蔵量Cmax及び基準空燃比abyfbasisの解の値を求めており、その求められた基準空燃比abyfbasisの解の値がRAM23やEPROM34に記憶されていることが含まれる。
なお、この簡易算定条件には、直前の通常算定モードでの最大酸素吸蔵量の算定から所定時間以内であること、直前の通常算定モードでの最大酸素吸蔵量の算定からの車両の運転距離が所定距離以内であること、直前の通常算定モードでの最大酸素吸蔵量の算定からのトリップ数が所定回数に達したこと、直前の通常算定モードでの最大酸素吸蔵量の算定からの内燃機関の運転時間が所定時間以内であること、直前の通常算定モードでの最大酸素吸蔵量の算定からの前記エアフローメータ7で得られた吸気量の積算値が所定値以内であること、の任意の一つ又は二つ以上の組み合わせを加えても良い。
現時点では通常算定モードによる最大酸素吸蔵量Cmaxの算出(基準空燃比abyfbasisの解の算出)がまだ1回も行われておらず、簡易算定条件が成立しないものとして以下説明すると、CPU24はステップS104で「N」と判定してステップS105に進み、通常算定モードとすべく簡易算定フラグを「0」にする。この簡易算定フラグとは、上記の何れの算定モードで最大酸素吸蔵量を測定するかを表すフラグ変数であり、前記の通常算定モードで測定する場合は「0」、簡易算定モードで測定する場合は「1」とされる。そしてステップS107で、前述の第1モードへ移行すべくモード変数の値を「1」にしてルーチンをいったん終了する。なおモード変数とは、上述の空燃比強制設定制御の第1〜第3モードのうち何れのモードに現在あるかを表す変数であって、その値は第1モードでは「1」、第2モードでは「2」、第3モードでは「3」とされる。
次に、図5のルーチンを説明する。図5のルーチンも所定時間の経過毎にCPU24によって反復的に実行されるものである。この図5のルーチンでは、ステップS201において先ずモード変数の値が調べられる。モード変数の値は前述の処理で「1」とされているので、CPU24はステップS202で、目標空燃比abyfrを設定リーン空燃比abyfLeanに設定する。
なおCPU24は、内燃機関10の空燃比が前述した目標空燃比abyfrとなるようにフィードバック制御を行う図略のルーチンを所定時間毎に実行しており、このために内燃機関10の空燃比(ひいては触媒上流側空燃比)は、目標空燃比abyfrに略一致せしめられるように随時制御される。従って前記ステップS202で目標空燃比abyfrを設定リーン空燃比abyfLeanに設定したことに伴い、触媒上流側空燃比は、その設定リーン空燃比abyfLeanとなるように制御されることになる。
そしてCPU24は図5のステップS203に進み、O2センサ18の状態を調べる。現時点では目標空燃比abyfrを設定リーン空燃比abyfLeanに設定した直後であるので、O2センサ18はリッチを示す値を維持していることになる。従って、CPU24はステップS203で「N」と判定して、本ルーチンをいったん終了する。
そして触媒の酸素吸蔵量が最大に達し、触媒の下流側にリーンなガスが流出して、O2センサ18がリッチを示す値からリーンを示す値へ所定のしきい値を跨いで変化すると、CPU24はステップS203で「Y」と判定し、前述の第2モードへ移行すべく、モード変数の値を「2」に設定する。なお、前記しきい値としては例えば理論空燃比付近に相当する値を採用することが考えられる。例えばO2センサ18が理論空燃比よりリーンな空燃比の雰囲気下にあるときに約0.1ボルトを出力し、理論空燃比よりリッチな空燃比の雰囲気下にあるときに約0.9ボルトの電圧を出力するように構成した場合、しきい値として0.5ボルトを採用することが考えられる。
モード変数の値が「2」とされると、図5のルーチンにおいて、CPU24はステップS201からステップS205へ進むことになる。このステップS205では、目標空燃比abyfrを設定リッチ空燃比abyfRichに設定する。この結果、触媒上流側空燃比が上記設定リッチ空燃比abyfRichとなるようにフィードバック制御が行われる。そしてステップS206でO2センサ18の状態を検出する。そして、O2センサ18の検出値がリーンを示す値から前記しきい値を跨いでリッチを示す値に変化するまで、CPU24はステップS206で「N」と判定し、本ルーチンをいったん終了するようになる。
そして触媒が酸素を放出してその吸蔵量がゼロになり、触媒の下流側にリッチなガスが流出して、O2センサ18がリーンを示す値からリッチを示す値へ前記しきい値を跨いで変化すると、CPU24はステップS206で「Y」と判定し、ステップS207に進む。ステップS207では、前述した簡易算定フラグの内容が調べられる。今回は簡易算定フラグの値は「0」となっているので、ステップS208で、前記第3モードへ移行すべくモード変数の値を「3」に設定し、本ルーチンをいったん終了する。
モード変数の値が「3」とされると、図5のルーチンにおいて、CPU24はステップS201からステップS209へ進むことになる。このステップS209では、目標空燃比abyfrを設定リーン空燃比abyfLeanに設定する。この結果、触媒上流側の空燃比が上記設定リーン空燃比abyfLeanとなるようにフィードバック制御が行われる。そしてステップS210でO2センサ18の状態を検出する。そして、O2センサ18の検出値がリッチを示す値から前記しきい値を跨いでリーンを示す値に変化するまで、CPU24はステップS210で「N」と判定し、本ルーチンをいったん終了するようになる。
そして触媒の酸素吸蔵量が最大に達し、触媒の下流側にリーンなガスが流出して、O2センサ18がリッチを示す値からリーンを示す値へ前記しきい値を跨いで変化すると、CPU24はステップS210で「Y」と判定し、空燃比強制設定制御を終了させて通常の制御モードへ戻すべく、ステップS211で、空燃比強制設定フラグを「0」に設定する。なお、この処理に伴って、前述の目標空燃比abyfrを理論空燃比(又はその付近の値)に設定する処理も併せて行う。
なお、簡易算定モードの場合は、第2モードでO2センサ18がリーンを示す値からリッチを示す値に変化したときに、ステップS207において簡易算定フラグが「1」であるので、ステップS211へ進んで空燃比強制設定フラグを「0」にすることになる。要するに、簡易算定モードでは第3モードはスキップされ、第2モードが終了した時点で空燃比強制設定制御も終了する。
次に、酸素吸蔵量の積算ルーチンについて、図6を参照して説明する。図6のルーチンも、CPU24によって所定時間毎に実行されるようになっている。なお、図6のルーチンが実行される時間間隔が、前述の計算周期tsampleに相当する。
このルーチンでは、ステップS301において、酸素吸蔵量変化量ΔO2を、上記の式1・式3に対応する式(ΔO2 = 0.23・mfr・(abyfs − abyfbasis))に従って計算する。mfrは燃料噴射量の合計量、abyfsは触媒上流側の空燃比センサ16で検出された空燃比、abyfbasisは基準空燃比である。なお、abyfbasisはこの時点では未知の変数として扱われており、算出される酸素吸蔵量変化量ΔO2はabyfbasisの関数になる。
次にステップS302において、モード変数の値を調べる。現時点でのモード変数の値が「2」の場合は、ステップS303に進んで、第2モードにおける積算値記憶用の変数OSA2に、酸素吸蔵量変化量ΔO2の絶対値を加算する。現時点でのモード変数の値が「3」の場合は、ステップS304に進んで、第3モードにおける積算値記憶用の変数OSA3に、酸素吸蔵量変化量ΔO2の絶対値を加算する。なお、酸素吸蔵量変化量ΔO2は基準空燃比abyfbasisの関数であるので、その積算値OSA2,OSA3も基準空燃比abyfbasisの関数になる。積算後は、本ルーチンをいったん終了する。
この図6のルーチンを反復して実行することにより、第2モードでは変数OSA2に酸素吸蔵量変化量ΔO2が積算されてゆき、第3モードでは変数OSA3に酸素吸蔵量変化量ΔO2が積算されていく。この結果、第2モードが終了したときには変数OSA2に、第3モードが終了したときは変数OSA3に、触媒の最大酸素吸蔵量を示す値が基準空燃比abyfbasisを用いた式の形で記憶されていることになる。
次に、最大酸素吸蔵量の算出ルーチンについて、図7を参照して説明する。なお図7のルーチンも、CPU24によって所定時間毎に実行されるようになっている。
この図7のルーチンでは、先ずステップS401で、空燃比強制設定フラグが「1」から「0」に切り換わったかを判定する。例えばフラグの値が「0」のままであったり「1」のままであった場合には、最大酸素吸蔵量を算出するタイミングではないので、ステップS401でCPU24は「N」と判定して、ルーチンをいったん終了する。
空燃比強制設定制御が終了した直後であって、空燃比強制設定フラグが「1」から「0」に切り換わったことがステップS401で検出されると、CPU24はステップS401で「Y」と判定して、最大酸素吸蔵量の算出を行うべくステップS402に進む。ステップS402では先ず簡易算定フラグの内容が調べられる。簡易算定フラグが「0」の場合(即ち通常算定モードであった場合)は、ステップS403で、前述の変数OSA2の記憶内容を変数Cmax2に、変数OSA3の記憶内容を変数Cmax3に、それぞれ記憶する。
そしてCPU24はステップS404で、Cmax2 = Cmax3の関係から前記基準空燃比abyfbasisを求める。即ち、第2モードで酸素吸蔵量をゼロから最大にさせた際に算出した最大酸素吸蔵量(Cmax2)と、第3モードで酸素吸蔵量を最大からゼロにさせた際に算出した最大酸素吸蔵量(Cmax3)とは、等しいはずである。これを用いてステップS404では、Cmax2 = Cmax3とおくことで、Cmax2,Cmax3に含まれていた未知の変数としての基準空燃比abyfbasisの解を求める。そしてステップS405で、その基準空燃比abyfbasisの解の値を、RAM23あるいはEPROM34に記憶しておく。
次にCPU24はステップS406で、Cmax2,Cmax3のabyfbasisに理論空燃比stoichを代入した上で、その代入した結果の平均を算出し、最大酸素吸蔵量Cmaxを得る(Cmax =(Cmax2 + Cmax3)/2)。この算出したCmaxは、RAM23等に適宜記憶しておき、触媒の劣化判定処理に用いられる。そしてステップS407で積算用変数OSA2,OSA3を次回の算出に備えてゼロにリセットし、ルーチンを終了する。
なお、ステップS406における前記最大酸素吸蔵量Cmaxの計算の際は、前述の平均値を採用せずに、Cmax2あるいはCmax3の式にステップS404で得られた基準空燃比abyfbasisの解を代入して求めても構わない。
一方、簡易算定モードであった場合(即ち、簡易算定フラグが「1」の場合)は、CPU24はステップS402からステップS408に進み、変数OSA2の記憶内容を変数Cmax2に格納する。そしてステップS409で、Cmax2の式の基準空燃比abyfbasisに、前記基準空燃比abyfbasisの解(直前回の通常算定モードの算出でのステップS405でRAM23あるいはEPROM34に記憶された値)を代入した上で、Cmax2の値をCmaxとして採用する(Cmax = Cmax2)。この算出したCmaxは、RAM23等に適宜記憶しておき、触媒の劣化判定処理に用いられる。そしてステップS407で、積算用変数OSA2,OSA3をゼロにリセットし、ルーチンを終了する。
なお、触媒の劣化判定処理ルーチンの詳細は図示しないが、通常算定モード或いは簡易算定モードで触媒の最大酸素吸蔵量Cmaxが算出される毎に呼び出されるものであって、その最大酸素吸蔵量Cmaxと所定の基準値とを比較し、最大酸素吸蔵量Cmaxがその基準値を下回った場合には、前記出力ポート26を介して表示装置35に信号を送り、触媒が劣化している旨を表示装置35に表示させる。
以上に説明したように、本実施形態の触媒酸素吸蔵量算出装置では、通常算定モードの第2モードにおいて、基準空燃比abyfbasisを変数としておいた上で、目標空燃比abyfrが設定リッチ空燃比abyfRichから設定リーン空燃比abyfLeanへ切り換えられてから、O2センサ18の検出値が所定のしきい値よりリッチな空燃比(に相当する値)からリーンな空燃比(に相当する値)に変化するまでの間の、前記空燃比センサ16で検出された空燃比と前記基準空燃比abyfbasisとの差を累積し、これに基づいて、前記触媒で消費された第1酸素量Cmax2と前記基準空燃比abyfbasisとの関係を求める。
また、通常算定モードの第3モードでは、目標空燃比abyfrが設定リーン空燃比abyfLeanから設定リッチ空燃比abyfRichへ切り換えられてから、O2センサ18の検出値が所定のしきい値よりリーンな空燃比(に相当する値)からリッチな空燃比(に相当する値)に変化するまでの間の、前記空燃比センサ16で検出された空燃比と前記基準空燃比abyfbasisとの差を累積し、これに基づいて、前記触媒に流入する第2酸素量Cmax3と前記基準空燃比abyfbasisとの関係を求める。そして、第3モードの終了後は、前述の第1酸素量Cmax2と第2酸素量Cmax3とが等しいとおくことによって、基準空燃比abyfbasisの解を求め、それを記憶する。また、第1酸素量Cmax2と第2酸素量Cmax3の式において基準空燃比abyfbasisに理論空燃比stoich(あるいは、前回の通常算定モードで算出された基準空燃比abyfbasisの解)を代入し、得られた第1酸素量Cmax2と第2酸素量Cmax3との平均値を、触媒の最大酸素吸蔵量Cmaxとして採用する。
一方、簡易算定モードでは、その第2モードにおいて、目標空燃比abyfrが設定リッチ空燃比abyfRichから設定リーン空燃比abyfLeanへ切り換えられてから、O2センサ18の検出値が所定のしきい値よりリッチな空燃比(に相当する値)からリーンな空燃比(に相当する値)に変化するまでの間の、前記空燃比センサ16で検出された空燃比と、前回の通常算定モードによる最大酸素吸蔵量Cmaxの算定の際に求めて記憶しておいた基準空燃比abyfbasisの解との差を累積し、これに基づいて前記触媒の最大酸素吸蔵量Cmaxを求める。
即ち、本実施形態の通常算定モードでは最大酸素吸蔵量Cmaxは、第2モードで触媒の酸素吸蔵量が最大からゼロになるように空燃比を制御し、これにより最大酸素吸蔵量Cmax2を求め、第3モードで触媒の酸素吸蔵量がゼロから最大になるように空燃比を制御し、これにより最大酸素吸蔵量Cmax3を求め、結論としての最大酸素吸蔵量Cmaxは上記最大酸素吸蔵量Cmax2,Cmax3の平均値を採用する。一方、簡易算定モードでは、第2モードで触媒の酸素吸蔵量が最大からゼロになるように空燃比を制御し、これにより求めた最大酸素吸蔵量Cmax2から、結論としての最大酸素吸蔵量Cmaxを算定するのである。
従って、目標空燃比abyfrを多数回リッチ側/リーン側に振らなければならない通常算定モードでの測定の代わりに、目標空燃比abyfrを振る回数の比較的少ない簡易算定モードでの測定を行うことで、エミッションの悪化やドライバビリティの悪化を抑制できる。
例えば、図4のステップS102における酸素吸蔵量算定条件として、「前回の酸素吸蔵量算定からのトリップ数が100トリップ以上であること」が条件とされ、また、ステップS104の簡易算定条件として、「前回の通常算定モードでの酸素吸蔵量算定からのトリップ数が500トリップ未満であること」が条件とされた場合、酸素吸蔵量算定が5回行われるうち1回の割合で通常算定モードによる測定が行われ、残りは簡易算定モードでの測定が行われることになる。従って、目標空燃比abyfrを振る回数の多い通常算定モードの頻度を少なくでき、エミッションやドライバビリティへの悪影響を少なくできることになる。
なお、三元触媒は、その製造個体差などの何らかの事情によって、NOx浄化時の効率とHC,CO浄化時の効率とが不一致である場合も現実に存在する。しかしながらそのような場合でも、本実施形態では、通常算定モードで求めた基準空燃比abyfbasisの解を簡易算定モードでの最大酸素吸蔵量Cmaxの算定の際に用いるから、簡易算定モードでも最大酸素吸蔵量Cmaxを、上記不一致による誤差を加味した形で精度よく算出することができる。
本発明では、ECU20が、本発明の目標値設定手段、上流側空燃比制御手段、酸素量算出手段、基準空燃比算出手段、酸素吸蔵量第1算出手段、酸素吸蔵量第2算出手段に相当する。即ち、上記CPU24、ROM22、RAM23、EPROM34等のハードウェアと、図4〜図7にフローを示すプログラムとにより、上記手段がECU20内に構築されている。
また前述のとおり、前記通常算定モードでの最大酸素吸蔵量Cmaxの算出においては、第1酸素量Cmax2と第2酸素量Cmax3の式において基準空燃比abyfbasisに理論空燃比stoichを代入し、得られた第1酸素量Cmax2と第2酸素量Cmax3との平均値を、触媒の最大酸素吸蔵量Cmaxとして採用する。従って、通常算定モードでは、簡単な計算で最大酸素吸蔵量Cmaxを精度良く算出できる。
また例えば、図4のステップS102における酸素吸蔵量算定条件として、「前回の酸素吸蔵量算定からのトリップ数が100トリップ以上であること」が条件とされ、また、ステップS104の簡易算定条件として、「前回の通常算定モードでの酸素吸蔵量算定からのトリップ数が500トリップ未満であること」が条件とされた場合は、車両の500トリップ回ごとに通常算定モードで最大酸素吸蔵量Cmaxを求めることになる。即ち、車両の500トリップ回ごとに、前述の最大酸素吸蔵量Cmax2,Cmax3が基準空燃比abyfbasisとの関係で計算し直され、両酸素吸蔵量Cmax2,Cmax3が等しいとおくことによって基準空燃比abyfbasisの解の値が再計算され、再計算後の値を記憶し直すように構成している。そしてこの解の再計算後は、次の簡易算定モードでは、再計算後の解の値を用いて、最大酸素吸蔵量Cmaxの値が算出される。この結果、基準空燃比abyfbasisの解の値が500トリップ回ごとに最新の値に更新され、簡易算定モードでの最大酸素吸蔵量Cmaxの測定精度を安定して良好に維持できる。
なお、通常算定モードで最大酸素吸蔵量Cmaxを計算する際は、前回の通常算定モードで求めた基準空燃比abyfbasisの解が記憶されているときは、その記憶されている解を第1酸素量Cmax2及び第2酸素量Cmax3の基準空燃比abyfbasisに代入して、その平均値を最大酸素吸蔵量Cmaxとして採用しても良い。この場合は、通常算定モードでの最大酸素吸蔵量Cmaxの算出の精度を良好とすることができる。
また、通常算定モードで求められた基準空燃比abyfbasisの解は、最大酸素吸蔵量Cmaxの算出の際に内燃機関に加わっていた負荷に関連付けてEPROM34あるいはRAM23に記憶するようにしても良い。具体例としては、EPROM34あるいはRAM23に、エアフローメータ7での単位時間あたりの吸入空気量(内燃機関の負荷に対応する状態量)が例えば1〜10g/秒である場合、11〜20g/秒である場合、21〜30g/秒である場合、・・・というように、単位時間あたりの吸入空気量の範囲を分けて、それぞれの範囲ごとに基準空燃比abyfbasisの解を記憶できるようにする。そして、通常算定モードで最大酸素吸蔵量Cmaxを算出する際は、エアフローメータ7によって単位時間あたりの吸入空気量(内燃機関の負荷に対応する状態量)を取得しておき、算出された基準空燃比abyfbasisの解は、その測定空気量が該当する範囲に記憶あるいは再記憶するようにする。そして、簡易算定モードで最大酸素吸蔵量Cmaxを求める際は、算出時のエアフローメータ7の単位時間あたりの吸入空気量が例えば25g/秒であった場合、対応する範囲(21〜30g/秒の範囲)の基準空燃比abyfbasisの解を読み出し、それを前記最大酸素吸蔵量Cmax2の基準空燃比abyfbasisにあてはめて、最大酸素吸蔵量Cmaxとして採用する。
即ち、内燃機関の負荷(更に言えば、排ガス量)に応じて基準空燃比abyfbasisを異ならせた方が、簡易算定モードで精度良く最大酸素吸蔵量Cmaxを算出するために好ましい場合がある。この点、上記制御を行えば、基準空燃比abyfbasisの解の値を内燃機関の負荷に応じて適切に選択することで、簡易算定モードでの最大酸素吸蔵量Cmaxの算出精度を一層良好とすることができる。なお、吸入空気量の範囲を数水準に分けて基準空燃比abyfbasisの解を記憶できるようにする代わりに、吸入空気量と基準空燃比abyfbasisの解との関係を関数の形で求め、その関数を記憶するようにしても良い。
なお、上記実施形態では、通常算定モードにおいて触媒上流側の目標空燃比をリーン→リッチ→リーンと3回振るようにしていたが、例えば第2モードと第3モードを交互に複数回繰り返して、Cmax2,Cmax3のそれぞれの値を、各モードで取得された最大酸素吸蔵量の平均として求めても良い。この場合は、触媒上流側の目標空燃比を、例えばリーン→リッチ→リーン→リッチ→リーンと5回振ることになる。
また、触媒上流側の目標空燃比を上記と逆に振っても良い。即ち、通常算定モードでは触媒上流側の目標空燃比をリッチ→リーン→リッチと振り、簡易算定モードでは触媒上流側の目標空燃比をリッチ→リーンと振る、といったようにである。
触媒の最大酸素吸蔵量算出装置の構成を示すブロック図。 通常算定モードにおけるECUによる制御を示すタイムチャート図。 簡易算定モードにおけるECUによる制御を示すタイムチャート図。 最大酸素吸蔵量算出開始の際の処理ルーチンを示すフロー図。 最大酸素吸蔵量算出のための空燃比強制設定制御の処理ルーチンを示すフロー図。 酸素吸蔵量の積算のための処理ルーチンを示すフロー図。 最大酸素吸蔵量の算出のための処理ルーチンを示すフロー図。
符号の説明
1 内燃機関本体
11 触媒コンバータ
16 空燃比センサ(上流側空燃比検出手段)
18 O2センサ(下流側空燃比検出手段)
20 ECU

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路に備えられた三元触媒の最大酸素吸蔵量を算出する触媒酸素吸蔵量算出装置であって、
    前記触媒の上流側の空燃比を検出する上流側空燃比検出手段と、
    前記触媒の下流側の空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、
    前記触媒の上流側の目標空燃比を所定のリッチ空燃比と所定のリーン空燃比との間で切り換えつつ設定可能な目標値設定手段と、
    前記目標値設定手段で設定された目標空燃比となるように前記触媒の上流側の空燃比を制御する上流側空燃比制御手段と、
    基準空燃比を変数としておいた上で、前記目標空燃比が前記リッチ空燃比から前記リーン空燃比へ切り換えられてから、前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリッチな空燃比からリーンな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と前記基準空燃比との差を累積し、これに基づいて、前記触媒から放出された第1酸素量と前記基準空燃比との関係を求め、
    前記目標空燃比が前記リーン空燃比から前記リッチ空燃比へ切り換えられてから、前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリーンな空燃比からリッチな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と前記基準空燃比との差を累積し、これに基づいて、前記触媒に吸蔵された第2酸素量と前記基準空燃比との関係を求める、酸素量算出手段と、
    前述の第1酸素量と第2酸素量とが等しいとおくことによって、前記基準空燃比の値を算出する、基準空燃比算出手段と、
    前記第1酸素量又は第2酸素量の少なくとも何れか一方を用いて前記触媒の最大酸素吸蔵量を算出する、最大酸素吸蔵量第1算出手段と、
    前記目標空燃比が前記リッチ空燃比又は前記リーン空燃比から前記リーン空燃比又は前記リッチ空燃比へ切り換えられてから、前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリッチ又はリーンな空燃比からリーン又はリッチな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と過去に前記基準空燃比算出手段によって求められ記憶された基準空燃比の値との差を累積し、これに基づいて前記触媒の最大酸素吸蔵量を求める、最大酸素吸蔵量第2算出手段と、
    を備える、触媒酸素吸蔵量算出装置。
  2. 請求項1に記載の触媒酸素吸蔵量算出装置であって、
    前記最大酸素吸蔵量第1算出手段は、前記酸素量算出手段によって算出された第1酸素量及び第2酸素量と前記基準空燃比との関係において、予め定められた固定値を当該基準空燃比に代入して、当該第1酸素量及び第2酸素量の平均値を前記触媒の最大酸素吸蔵量として求めることを特徴とする、触媒酸素吸蔵量算出装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の触媒酸素吸蔵量算出装置であって、
    前記酸素量算出手段は、所定の条件で、前記第1酸素量と基準空燃比との関係及び前記第2酸素量と基準空燃比との関係を再計算し、
    前記基準空燃比算出手段は、この再計算された第1酸素量と第2酸素量とが等しいとおくことによって前記基準空燃比の値を再計算し、
    基準空燃比の値の再計算後は、前記最大酸素吸蔵量第2算出手段は、再計算後の値を使用して前記触媒の最大酸素吸蔵量を求めることを特徴とする、触媒酸素吸蔵量算出装置。
  4. 請求項3に記載の触媒酸素吸蔵量算出装置であって、
    前記再計算時には、前記最大酸素吸蔵量第1算出手段は、前記酸素量算出手段によって再計算され算出された第1酸素量及び第2酸素量と前記基準空燃比との関係において、過去に前記基準空燃比算出手段によって求められ記憶された基準空燃比の値を当該基準空燃比に代入して、当該第1酸素量及び第2酸素量の平均値を前記触媒の最大酸素吸蔵量として求めることを特徴とする、触媒酸素吸蔵量算出装置。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか一項に記載の触媒酸素吸蔵量算出装置であって、
    前記基準空燃比算出手段によって算出された基準空燃比の値は、計算時において内燃機関に加わっていた負荷と関連付けて記憶手段に記憶され、
    前記酸素吸蔵量算出手段は、内燃機関に現在加わっている負荷に対応する基準空燃比の値を前記記憶手段から読み出して取得し、この値を使用して前記触媒の最大酸素吸蔵量を求めることを特徴とする、触媒酸素吸蔵量算出装置。
  6. 内燃機関の排気通路に三元触媒を備えるとともに、前記触媒の上流側の空燃比を検出する上流側空燃比検出手段と、前記触媒の下流側の空燃比を検出する下流側空燃比検出手段と、を備えた構成における、前記三元触媒の最大酸素吸蔵量を算出する触媒酸素吸蔵量算出方法であって、
    基準空燃比を変数としておいた上で、目標空燃比を前記リッチ空燃比から前記リーン空燃比へ切り換えて、当該目標空燃比となるように前記触媒の上流側の空燃比を制御するとともに、上記切り換えた時点から前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリッチな空燃比からリーンな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と前記基準空燃比との差を累積し、これに基づいて、前記触媒から放出された第1酸素量と前記基準空燃比との関係を求め、
    前記目標空燃比を前記リーン空燃比から前記リッチ空燃比へ切り換えて、当該目標空燃比となるように前記触媒の上流側の空燃比を制御するとともに、上記切り換えた時点から前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリーンな空燃比からリッチな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と前記基準空燃比との差を累積し、これに基づいて、前記触媒に吸蔵された第2酸素量と前記基準空燃比との関係を求め、
    前記第1酸素量又は第2酸素量の少なくとも何れか一方を用いて前記触媒の最大酸素吸蔵量を算出するとともに、前述の第1酸素量と第2酸素量とが等しいとおくことによって、前記基準空燃比の値を算出して記憶し、
    更に、前記目標空燃比を前記リッチ空燃比又は前記リーン空燃比から前記リーン空燃比又は前記リッチ空燃比へ切り換えて、当該目標空燃比となるように前記触媒の上流側の空燃比を制御するとともに、上記切り換えた時点から前記下流側空燃比検出手段の検出空燃比がリッチ又はリーンな空燃比からリーン又はリッチな空燃比に変化するまでの間の、前記上流側空燃比検出手段の検出空燃比と過去に求められ記憶された基準空燃比の値との差を累積し、これに基づいて前記触媒の最大酸素吸蔵量を求めることを特徴とする、触媒酸素吸蔵量算出方法。
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