JP2006016859A - 角形鋼管柱および角形鋼管柱使用の鉄骨構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】パネルゾーン形成部を補強した構成を、簡単かつ容易に得られる角形鋼管柱を提供する。
【解決手段】長尺角形鋼管2のパネルゾーン形成部Zで、鋼管長さ方向の複数箇所に、角形リング状に熱間成形したダイヤフラム3をそれぞれ外嵌して溶接結合4した。パネルゾーン形成部がダイヤフラムにより増肉された角形鋼管柱を、長尺角形鋼管の切断や溶接などすることなく、加工工数を激減して簡単かつ容易に構成でき、梁材の接合部を補強した角形鋼管柱を、大幅なコストダウンで得られる。ダイヤフラムを角形リング状に熱間成形することで、各コーナ部の内面曲率半径を、長尺角形鋼管のコーナ部の外面曲率半径よりも少しだけ大きい、すなわち外面曲率半径に応じて自由に変えて形成でき、外面曲率半径に最も好適な内面曲率半径のダイヤフラムを得られ、安定した角形鋼管柱を提供できるとともに、品質管理の簡素化を図れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、角形鋼管柱および角形鋼管柱使用の鉄骨構造物に関するものである。
従来、梁材の接合部を補強した鋼管柱としては、次のような構成が提供されている。すなわち、角形鋼管柱と鉄骨梁との接合部に介装固着され、鋼管柱と上下方向に接続可能な端部を有する中空角形の接合部材を使用した柱と梁の接合部の構造であって、接合部材の両端部全周に亘って開先を形成し、この開先を利用して角形鋼管柱との溶接接合を行っている。その際に接合部材の両端部には、裏当て金を溶接により固着している(たとえば、特許文献1参照。)。
しかし、上記した従来構成によると、鉄骨梁と接合部材とをそれぞれ定寸に切断すること、接合部材に開先を形成すること、裏当て金を溶接により固着すること、ならびに接合部材と角形鋼管柱とを溶接することなどによって、全体のコストアップを招くことになる。さらには、接合部材と角形鋼管柱を溶接する際に、周方向での位置ずれが生じないようにしなければならず、溶接作業は簡単に行えない。
そこで、定寸切断した接合部材を用いることなく梁材の接合部を補強した別の鋼管柱としては、次のような構成が提供されている。すなわち、本体金属管の長手方向の所望領域の外周面に、本体金属管と同系統の材質の金属の溶融を注型し凝固させて肉盛層を形成し、局部厚肉化金属管としている(たとえば、特許文献2参照。)。
特開平5−148894号公報(第1、3頁、第1、4図) 特開平9−52166号公報(第1頁、第1、13−16図)
しかし、上記した従来の局部厚肉化金属管の構成によると、溶融金属を注型し凝固させて肉盛層を形成するに大掛かりな設備が必要であり、しかも凝固時間などから全体作業は能率良く行えない。
そこで本発明の請求項1記載の発明は、パネルゾーン形成部を補強した構成を、簡単かつ容易に得られる角形鋼管柱を提供することを目的としたものである。
また請求項3記載の発明は、パネルゾーン形成部を、簡単かつ容易に補強した角形鋼管柱を採用して、全体を安価に構成し得る角形鋼管柱使用の鉄骨構造物を提供することを目的としたものである。
前述した目的を達成するために、本発明の請求項1記載の角形鋼管柱は、長尺角形鋼管のパネルゾーン形成部で、鋼管長さ方向の複数箇所に、角形リング状に熱間成形したダイヤフラムをそれぞれ外嵌して溶接結合したことを特徴としたものである。
したがって請求項1の発明によると、パネルゾーン形成部がダイヤフラムにより増肉された角形鋼管柱を、長尺角形鋼管の切断や溶接などすることなく構成し得、これにより、梁材の接合部を補強した角形鋼管柱を得られる。しかもダイヤフラムを角形リング状に熱間成形することで、各コーナ部の内面曲率半径を、長尺角形鋼管のコーナ部の外面曲率半径よりも少しだけ大きい、すなわち外面曲率半径に応じて自由に変えて形成し得る。
また本発明の請求項2記載の角形鋼管柱は、上記した請求項1記載の構成において、長尺角形鋼管を熱間成形により構成したことを特徴としたものである。
したがって請求項2の発明によると、角形鋼管柱は、長尺角形鋼管を熱間成形したことによる効果を期待し得る。
そして本発明の請求項3記載の角形鋼管柱使用の鉄骨構造物は、長尺角形鋼管のパネルゾーン形成部で、鋼管長さ方向の複数箇所に、角形リング状に熱間成形したダイヤフラムをそれぞれ外嵌して溶接結合することで角形鋼管柱を構成し、前記ダイヤフラム群の外面間に梁材の端部を結合することで構成したことを特徴としたものである。
したがって請求項3の発明によると、パネルゾーン形成部がダイヤフラムにより増肉された角形鋼管柱を、長尺角形鋼管の切断や溶接などすることなく構成し得、これにより、梁材の接合部を補強した角形鋼管柱を得られる。しかもダイヤフラムを角形リング状に熱間成形することで、各コーナ部の内面曲率半径を、長尺角形鋼管のコーナ部の外面曲率半径よりも少しだけ大きい、すなわち外面曲率半径に応じて自由に変えて形成し得る。このようにパネルゾーン形成部を補強した角形鋼管柱を採用して、鉄骨構造物の全体を構成し得る。
上記した本発明の請求項1によると、パネルゾーン形成部がダイヤフラムにより増肉された角形鋼管柱を、長尺角形鋼管の切断や溶接などすることなく、すなわち加工工数を激減して簡単かつ容易に構成できる。これにより、梁材の接合部を補強した角形鋼管柱を、大幅なコストダウンで得ることができる。しかもダイヤフラムを角形リング状に熱間成形することで、各コーナ部の内面曲率半径を、長尺角形鋼管のコーナ部の外面曲率半径よりも少しだけ大きい、すなわち外面曲率半径に応じて自由に変えて形成でき、以て外面曲率半径に最も好適な内面曲率半径のダイヤフラムを得ることができて、安定した角形鋼管柱を提供できるとともに、品質管理の簡素化を図ることができる。
さらに角形鋼管柱は、ダイヤフラムを熱間成形したことによる効果、すなわち、各コーナ部の外面曲率半径を均等状にかつシャープに形成でき、さらに残留応力が殆どなくて高い座屈強度を得ることができるとともに、二次溶接性に優れたものにでき、しかも耐力と靭性とを向上したものにできる。
また上記した本発明の請求項2によると、角形鋼管柱は、長尺角形鋼管を熱間成形したことによる効果、すなわち、各コーナ部の外面曲率半径を均等状にかつシャープに形成でき、さらに残留応力が殆どなくて高い座屈強度を得ることができるとともに、二次溶接性に優れたものにでき、しかも耐力と靭性とを向上したものにできる。
そして上記した本発明の請求項3によると、パネルゾーン形成部がダイヤフラムにより増肉された角形鋼管柱を、長尺角形鋼管の切断や溶接などすることなく、簡単かつ容易に構成できる。これにより、梁材の接合部を補強した角形鋼管柱を、大幅なコストダウンで得ることができる。しかもダイヤフラムを角形リング状に熱間成形することで、各コーナ部の内面曲率半径を、長尺角形鋼管のコーナ部の外面曲率半径よりも少しだけ大きい、すなわち外面曲率半径に応じて自由に変えて形成でき、以て外面曲率半径に最も好適な内面曲率半径のダイヤフラムを得ることができる。さらに、パネルゾーン形成部を簡単かつ容易に補強した角形鋼管柱を採用して、鉄骨構造物の全体を安価に構成できる。
[実施の形態1]
以下に、本発明の実施の形態1を、正四角形状の角形鋼管柱を採用した状態として、図1〜図8に基づいて説明する。
図1〜図4において、角形鋼管柱1は、熱間成形した長尺角形鋼管2のパネルゾーン形成部(仕口部)Zで、鋼管長さ方向の2箇所(複数箇所)に、角形リング状に熱間成形したダイヤフラム3をそれぞれ外嵌して溶接結合4することで構成される。その際に長尺角形鋼管2やダイヤフラム3における一つの平板部には、突き合わせ溶接による突き合わせ溶接部2A,3Aが形成されている。
前記長尺角形鋼管2は、所定の板厚tであり、そして各コーナ部が所定の外面曲率半径rとなり、かつ所定の外寸dになるように熱間成形されている。前記ダイヤフラム3は、長尺角形鋼管2の板厚tと同様の板厚か少し厚い板厚T、すなわち[T≧t]であり、そして各コーナ部が、長尺角形鋼管2の外面曲率半径rよりも少し大きい内面曲率半径rαに成形されるとともに、所定の外面曲率半径Rとなり、さらに長尺角形鋼管2の外寸dよりも少し大きい内寸dαに成形されるとともに、所定の外寸Dになるように熱間成形されている。またダイヤフラム3の高さは、各種サイズに応じた定寸Lとされている。
このような寸法関係により、長尺角形鋼管2の外面とダイヤフラム3の内面との間に小さな隙間Sが生じ、この隙間Sを利用して、長尺角形鋼管2に対するダイヤフラム3の外嵌が円滑かつ正確に行われることになる。また溶接結合4は、両ダイヤフラム3のそれぞれ上下部分に対して突合せ溶接(部分溶け込み溶接)により行っているが、これは隅肉溶接などであってもよい。
このようにして製造されてストレージされている各種サイズの角形鋼管柱1は、所望サイズの所定本数が建築現場などに運搬され、そして、下端に溶接結合された座板6などを介して所定の位置に立設されたのち、パネルゾーン形成部Zの外面、すなわち、両ダイヤフラム3の外面間に、H型鋼などからなる梁材7の端部が溶接結合8によって連結されることで、角形鋼管柱1を使用した鉄骨構造物9に構成される。
その際にパネルゾーン形成部Zにおける梁材7の結合部は、ダイヤフラム3による厚さTによって予め十分な強度を確保し得る。そして角形鋼管柱1はパイプジョイント形式で得られ、内蔵リブや裏当て金などがない状態に仕上げ得る。したがって、中にコンクリートなどを充填させて強度を増した構成も容易に採用し得る。なお角形鋼管柱1は、図1の仮想線に示すように、積上げ状に配置されたのち、その上下間が溶接結合10されることで、所定長さ(高さ)に構成される。
次に、上記の角形鋼管柱1の製造を、図5〜図8に基づいて説明する。
すなわち図5に示されるように、長尺の粗成角形鋼管12と、長尺のダイヤフラム用角形鋼管13とが準備される。前記粗成角形鋼管12は、通常の板厚tでかつ各コーナ部の外面が最終製品形状における長尺角形鋼管2のコーナ部の外面曲率半径rよりも大きい外面曲率半径rβに成形されている。そして粗成角形鋼管12は、最終製品形状における長尺角形鋼管2の外寸dに対して少し長めの外寸dβとして半成形されている。
またダイヤフラム用角形鋼管13は、通常の板厚Tでかつ各コーナ部が最終製品形状におけるダイヤフラム3の外面曲率半径Rよりも少し大きい外面曲率半径Rβに成形されるとともに、それに応じて、長尺角形鋼管2のコーナ部の外面曲率半径rよりも大きい内面曲率半径rβに成形されている。そしてダイヤフラム用角形鋼管13は、最終製品形状におけるダイヤフラム3の外寸Dに対して少し長めの外寸Dβとして半成形されている。
前記粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13は、共通の加熱手段25や成形手段31を使用して熱間成形される。すなわち、粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13は、図6に示すように、搬入床21に渡されて搬送される。この搬入床21の終端部に搬送された粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13は、ローラコンベヤ(搬送手段の一例)22に渡され、このローラコンベヤ22により形成される搬送経路23上で搬送される。この搬送経路23中には、前記粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13をA変態点(たとえば850〜1050℃)付近に全体加熱する加熱手段25と、加熱された粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13を正規の寸法かつ形状に熱間成形する成形手段31とが配設されている。
すなわち加熱手段25は、粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13を加熱炉26に入れての燃焼加熱方式であって、その加熱炉26における前後方向の両端には、貫通孔により搬入口や搬出口が形成され、そして搬入口や搬出口には、それぞれ開閉扉27が設けられている。前記加熱炉26の一側下部でかつローラコンベヤ22のローラ間の中間位置に下部加熱バーナー28が配設され、そして、加熱炉26の他側上部でかつ前記下部加熱バーナー28に対して千鳥状に対峙する位置には上部加熱バーナー29が配設されている。以上の26〜29などにより加熱手段25の一例が構成される。
前述したように、搬入床21の終端部に搬送された粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13は、ローラコンベヤ22に渡され、このローラコンベヤ22により加熱手段25の加熱炉26に搬入される。この粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13は、加熱炉26内にて搬送経路23上で搬送されながら、各バーナー28,29の燃焼熱によって外面側から徐々に均一的に加熱Hされる(図7のa、図8のa参照)。その際に加熱Hは、粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13が850〜1050℃(A変態点の近辺)になるように行われる。
このようにして、A変態点の近辺の温度に加熱された粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13を、開閉扉27を開動させることで、搬出口を通して加熱炉26から成形手段31へと搬出し得る。そして粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13の終端が完全に搬出されたときに、搬出口の開閉扉27が閉動される。
上述したように、加熱手段25によって加熱された粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13は成形手段31に搬送され、この成形手段31によって正規の寸法かつ形状に熱間成形される。すなわち成形手段31は、図6に示すように、前後4段(単数段または複数段)に設けられている。そして各成形手段31は、機枠32側に対して位置調整自在に、または交換自在に設けられた上下一対ならびに左右一対の成形ロール33,34などを介して、粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13を絞り状に熱間成形させるものである。
なお、成形手段31の周辺で、必要する箇所(成形手段31の前後、前のみ、後ろのみ、スタンド間など)には、必要とする数のデスケーラー装置35が設けられている。このデスケーラー装置35は、成形中の粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13に対して水圧をかけた水を噴射するもので、この水噴射によりミルスケールなどを除去し、表面肌を良くし得る。
したがって、加熱されて成形手段31に搬入された粗成角形鋼管12は、図7(b)に示すように、成形ロール33群によって絞り状に熱間成形され、このとき熱間成形は、複数段の成形手段31によって徐々(段階的)に絞り状に行われる。そして、このような熱間成形によって、正規の外面間の外寸dでかつ正規の外面曲率半径rのコーナ部とし得、以て最終製品である長尺角形鋼管2に仕上げ得る。
また、加熱されて成形手段31に搬入されたダイヤフラム用角形鋼管13は、図8(b)に示すように、位置調整または交換された成形ロール34群によって絞り状に熱間成形され、このとき熱間成形は、複数段の成形手段31によって徐々(段階的)に絞り状に行われる。そして、このような熱間成形によって、正規の外面間の外寸Dでかつ各コーナ部を、正規の外面曲率半径Rにし得るとともに、正規の内面曲率半径rαにし得る。
このようにして熱間成形された長尺角形鋼管2やダイヤフラム用角形鋼管13は、冷却床38に受け取られる。この冷却床38はコンベヤ形式であって複数本の長尺角形鋼管2やダイヤフラム用角形鋼管13を平行させて支持し、そして長さ方向に対して横方向へと搬送させる。この冷却床38での搬送中に、長尺角形鋼管2やダイヤフラム用角形鋼管13は空冷形式で徐冷される。
冷却床38での長尺角形鋼管2群やダイヤフラム用角形鋼管13群の搬送は、隣接した長尺角形鋼管2やダイヤフラム用角形鋼管13の間を離した状態で、または隣接した長尺角形鋼管2どうしやダイヤフラム用角形鋼管13どうしを接触させ両側よりクランプした状態で搬送される。これにより長尺角形鋼管2やダイヤフラム用角形鋼管13は、同じ雰囲気温度下で徐冷されることになり、以て冷却時の曲がりを少なくし得る。
冷却床38の終端に達した長尺角形鋼管2は、図示していない矯正装置、先端切断装置、後端切断装置、洗浄装置、防錆装置へと搬送され、必要に応じてそれぞれで処理されたのちストレージされる。また冷却床38の終端に達したダイヤフラム用角形鋼管13は、図示していない矯正装置、洗浄装置、防錆装置へと搬送され、必要に応じてそれぞれで処理され、この処理の前後において、定寸切断装置39によって定寸Lに切断され、以て角形リング状に熱間成形したダイヤフラム3としてストレージされる。
このようにして得られた長尺角形鋼管2は、熱間成形することから、各コーナ部の形状、すなわち外面曲率半径rを均等状にかつシャープに形成し得る。またダイヤフラム3は、熱間成形することから、各コーナ部の形状、すなわち外面曲率半径Rを均等状にかつシャープに形成し得るとともに、内面曲率半径rβを、長尺角形鋼管2のコーナ部の外面曲率半径rよりも少しだけ大きい、すなわち外面曲率半径rに応じて自由に変えて形成し得る。さらに長尺角形鋼管2やダイヤフラム3は、熱間成形によって、残留応力が殆どなくて高い座屈強度が得られるとともに、二次溶接性に優れたものとなる。そして長尺角形鋼管2やダイヤフラム3は、このような熱間成形による効果を保ちながらも、耐力と靭性とを向上し得る。
このようにして熱間成形した長尺角形鋼管2のパネルゾーン形成部Zで、鋼管長さ方向の2箇所(複数箇所)に、角形リング状に熱間成形した前記ダイヤフラム3をそれぞれ外嵌して溶接結合4することで、図1〜図4に示すような角形鋼管柱1を製造し得る。そして角形鋼管柱1は、各種サイズで製造されてストレージされる。
上記した実施の形態1において、角形鋼管柱1の各部の寸法を見ると、長尺角形鋼管2において、板厚tは9〜40mm、外寸dは300〜1000mmであり、そしてダイヤフラム3において、板厚Tは9〜100mm、定寸(高さ)Lは50〜200mmであり、さらに隙間Sは3mm以内である。またダイヤフラム3を結合した厚肉部の板厚、すなわち[t+S+T]は、3t≧[t+S+T]≧2tが好ましい。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2を図9に基づいて説明する。
すなわち、長尺角形鋼管2のパネルゾーン形成部Zにダイヤフラム3を溶接結合4するとともに、結合具5によりダイヤフラム3を長尺角形鋼管2に結合し、以て結合強度を向上させている。ここで結合具5としては、ダイヤフラム3から長尺角形鋼管2に亘って形成した孔に対して外側から差し込んだのち、回転による螺合作用によって内側にナット部を形成し得るボルト形式が採用されているが、これはリベット形式などであってもよい。
上記した実施の形態1において、粗成角形鋼管12やダイヤフラム用角形鋼管13は、鋼板をプレス成形したのち突き合わせ溶接することで得たり、あるいは、鋼板を曲げ成形したのち突き合わせ溶接することで丸形鋼管を成形したのち、この丸形鋼管をプレス方式やロール方式により成形することで得ている。
上記した実施の形態1、2において、角形鋼管柱1は、長尺角形鋼管2のパネルゾーン形成部Zで鋼管長さ方向の2箇所に、角形リング状に熱間成形したダイヤフラム3をそれぞれ外嵌して溶接結合4することで構成されているが、これは、3箇所以上(複数箇所)に、角形リング状に熱間成形したダイヤフラム3をそれぞれ外嵌して溶接結合4する形式などであってもよい。
上記した実施の形態1、2において、角形鋼管柱1は、熱間成形した長尺角形鋼管2のパネルゾーン形成部Zで、鋼管長さ方向の2箇所(複数箇所)に、角形リング状に熱間成形したダイヤフラム3をそれぞれ外嵌して溶接結合4することで構成されているが、これは、冷間成形した長尺角形鋼管2に、角形リング状に熱間成形したダイヤフラム3を外嵌して溶接結合4する形式などであってもよい。
上記した実施の形態1では、熱間成形されたダイヤフラム用角形鋼管13を、定寸切断装置39によって定寸Lに切断することで、角形リング状に熱間成形したダイヤフラム3としているが、これは、予め定寸Lに切断されているダイヤフラム用角形鋼管を熱間成形することで、角形リング状に熱間成形したダイヤフラム3とする形式などであってもよい。
上記した実施の形態1、2では、パネルゾーン形成部Zの外面、すなわち、両ダイヤフラム3の外面間に、H型鋼などからなる梁材7の端部が溶接結合8によって連結されることで、角形鋼管柱1を使用した鉄骨構造物9に構成されているが、これは両ダイヤフラム3の外面間に、梁材7の端部がボルト・ナット形式やリベット形式などで結合される形式などであってもよい。
上記した実施の形態1、2では、正四角形状の長尺角形鋼管2を採用した形式が示されているが、これは長方形状の長尺角形鋼管を採用した形式や、台形形状や三角形状、五角形状(多数角形状)の長尺角形鋼管を採用した形式などであってもよい。
本発明の実施の形態1を示し、角形鋼管柱の縦断正面図である。 同角形鋼管柱使用の鉄骨構造物の斜視図である。 同角形鋼管柱使用の鉄骨構造物における要部の一部切り欠き平面図である。 同角形鋼管柱使用の鉄骨構造物における要部の縦断正面図である。 同角形鋼管柱の製造方法における使用鋼管の説明図である。 同角形鋼管柱の製造方法における加熱から熱間成形を含む工程斜視図である。 同角形鋼管柱の製造方法における長尺角形鋼管の製造過程で、(a)は加熱手段部分の正面図、(b)は熱間成形部分の正面図である。 同角形鋼管柱の製造方法におけるダイヤフラムの製造過程で、(a)は加熱手段部分の正面図、(b)は熱間成形部分の正面図である。 本発明の実施の形態2を示し、角形鋼管柱使用の鉄骨構造物における要部の縦断正面図である。
符号の説明
1 角形鋼管柱
2 長尺角形鋼管
3 ダイヤフラム
4 溶接結合
7 梁材
8 溶接結合
9 鉄骨構造物
12 粗成角形鋼管
13 ダイヤフラム用角形鋼管
22 ローラコンベヤ(搬送手段)
25 加熱手段
26 加熱炉
28 下部加熱バーナー
29 上部加熱バーナー
31 成形手段
33 成形ロール
34 成形ロール
35 デスケーラー装置
38 冷却床
39 定寸切断装置
Z パネルゾーン形成部(仕口部)
t 長尺角形鋼管2の板厚
r 長尺角形鋼管2のコーナ部の外面曲率半径
d 長尺角形鋼管2の外寸
T ダイヤフラム3の板厚
R ダイヤフラム3のコーナ部の外面曲率半径
rα ダイヤフラム3のコーナ部の内面曲率半径
dα ダイヤフラム3の内寸
D ダイヤフラム3の外寸
L ダイヤフラム3の定寸
S 隙間
H 加熱

Claims (3)

  1. 長尺角形鋼管のパネルゾーン形成部で、鋼管長さ方向の複数箇所に、角形リング状に熱間成形したダイヤフラムをそれぞれ外嵌して溶接結合したことを特徴とする角形鋼管柱。
  2. 長尺角形鋼管を熱間成形により構成したことを特徴とする請求項1記載の角形鋼管柱。
  3. 長尺角形鋼管のパネルゾーン形成部で、鋼管長さ方向の複数箇所に、角形リング状に熱間成形したダイヤフラムをそれぞれ外嵌して溶接結合することで角形鋼管柱を構成し、前記ダイヤフラム群の外面間に梁材の端部を結合することで構成したことを特徴とする角形鋼管柱使用の鉄骨構造物。
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