JP2018122318A - 車両骨格部材の製造方法 - Google Patents

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圭昭 中本
Yoshiaki Nakamoto
圭昭 中本
直彦 上野
Naohiko Ueno
直彦 上野
智章 伊原
Tomoaki Ihara
智章 伊原
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Abstract

【課題】車両骨格部材の軽量化と高強度化を両立することができる車両骨格部材の製造方法を得る。【解決手段】センタピラー16のピラーアウタパネル32は、対向する一対の側壁部32B、32Cと、該側壁部32B、32Cの対向縁部同士を繋ぐ底壁部32Aと、を備え、稜線36A、36Bを除く一部の領域を該一部の領域以外の一般部40よりも薄肉とする。このピラーアウタパネル32の製造方法は、鋼板の一部を圧延により薄板化して一部の領域に薄肉部を形成する圧延工程と、圧延工程によって薄肉化された薄肉部38以外の部位を再結晶温度未満の温度にて屈曲させることにより、一対の側壁部32B、32Cと底壁部32Aを形成する冷間加工工程と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、車両骨格部材の製造方法に関する。
下記特許文献1には、断面ハット状の車両骨格部材の製造方法として、異種材料を溶接して一体化するテーラーウェルドブランク(TWB:tailor welded blank)によって形成された金属板をプレスする方法が開示されている。この方法では、金属板をプレスすることで、対向する縦壁を繋ぐ底壁の一部の領域の強度を他の領域の強度よりも小さくし、又は底壁の一部の領域の板厚を他の領域の板厚よりも薄くしている。なお、断面ハット状の車体構成部材において、稜線部分の肉厚を他の領域である一般部よりも厚くした構造として、特許文献2に記載されたものがある。
特許5221861号公報 特開2015−123492号公報
上記特許文献1に記載の構造では、対向する縦壁を繋ぐ底壁の一部の領域の強度を他の領域の強度よりも小さくし、又は底壁の一部の領域の板厚を他の領域の板厚よりも薄くしているが、車両骨格部材の軽量化と高強度化を両立する観点から改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、軽量化と高強度化を両立することができる車両骨格部材の製造方法を得ることが目的である。
請求項1に係る発明は、対向する一対の側壁部と、該一対の側壁部の対向縁部同士を繋ぐ底壁部とを備え、稜線を除く一部の領域を該一部の領域以外の一般部よりも薄肉とした車両骨格部材の製造方法であって、鋼板の一部を圧延により薄板化して前記一部の領域に薄肉部を形成する圧延工程と、前記圧延工程によって薄板化された前記薄肉部以外の部位を再結晶温度未満の温度にて屈曲させることにより、前記一対の側壁部と前記底壁部を形成する冷間加工工程と、を有する。
請求項1記載の本発明によれば、圧延工程で鋼板の稜線を除く一部の領域を薄板化して薄肉部を形成することで、車両骨格部材の重量を低減、すなわち車両骨格部材を軽量化することができる。また、薄板化された薄肉部は、圧延によって加工硬化されている。さらに、圧延工程の後に冷間加工を行い、薄板化された薄肉部以外の部位を再結晶温度未満の温度にて屈曲させることにより、一対の側壁部と底壁部を形成する。この車両骨格部材の製造方法では、薄肉部は、圧延によって加工硬化され、その後に冷間加工を行うことで、熱間加工のように歪みが開放されることがなく、薄板化しつつも車両骨格部材の高強度化を図ることができる。
本発明に係る車両骨格部材の製造方法によれば、車両骨格部材の軽量化と高強度化を両立することができる。
第1実施形態に係る車両骨格部材の製造方法により製造されたセンタピラーが用いられる車両の側部を示す側面図である。 図1に示すセンタピラーのセンタピラーアウタパネルとセンタピラーインナパネルとを示す断面図(図1中の2−2線に沿った断面図)である。 第1実施形態に係る車両骨格部材の製造方法により形成された圧延工程後のセンタピラーアウタパネルを示す断面図である。 第1実施形態に係る車両骨格部材の製造方法により形成された冷間加工工程後のセンタピラーアウタパネルを示す断面図である。 差厚鋼板を製造する圧延工程を説明するための斜視図である。 第2実施形態に係る車両骨格部材の製造方法により製造されたロッカのアウタパネルを示す斜視図である。
本発明の実施の形態について、図面を基に詳細に説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印OUTは車両幅方向外側を示している。
以下、図1〜図4を用いて、第1実施形態に係る車両骨格部材の製造方法について説明する。第1実施形態では、車両骨格部材としてのセンタピラーの構成及びセンタピラーの製造方法について説明する。
図1には、センタピラー16を備えた車両10の側部12が模式的な側面図にて示されている。図1に示されるように、車両10の側部12には、車両前方側から順にフロントピラー14、センタピラー16、及びリアピラー18が配設されている。なお、フロントピラー14、センタピラー16、及びリアピラー18は、車両10の両サイドに左右一対で設けられている。センタピラー16は、車両10の側部12に形成されたフロントドア用開口部20Aとリアドア用開口部20Bとの間に配置され、略車両上下方向に沿って延在されている。すなわち、センタピラー16は、略車両上下方向を長手方向とする車体骨格部材とされている。
センタピラー16の上部側には、略車両前後方向に延在されるルーフサイドレール22が設けられている。センタピラー16の上端部16Aは、ルーフサイドレール22における車両前後方向の中間部22Aに結合されている。ルーフサイドレール22は、車両上部に略車両幅方向及び略車両前後方向に配置されたルーフパネル(図示省略)の両サイドにおいて、略車両前後方向を長手方向として配置された車体骨格部材とされている。すなわち、ルーフサイドレール22は、フロントドア用開口部20A及びリアドア用開口部20Bの上縁に沿って略車両前後方向に配置されている。センタピラー16とルーフサイドレール22との結合部は略T字状に形成されている。また、ルーフサイドレール22の前端部は、フロントピラー14に結合されており、ルーフサイドレール22の後端部は、リアピラー18に結合されている。
また、センタピラー16の下端部16Bは、ロッカ24における車両前後方向の中間部24Aに結合されている。ロッカ24は、車両10の下部の両サイドにおいて略車両前後方向を長手方向として配置された車体骨格部材とされている。すなわち、ロッカ24は、フロントドア用開口部20A及びリアドア用開口部20Bの下縁に沿って略車両前後方向に配置されている。
図2には、センタピラー16が断面図(図1中の2−2線に沿った断面図)にて示されている。なお、図2では、車両背面視にて車両10の幅方向左側のセンタピラー16が示されているが、車両10の幅方向右側のセンタピラーは、左右対称であるため、図示を省略する。図2に示されるように、センタピラー16は、車両幅方向内側に配置されたセンタピラーインナパネル(以下、「ピラーインナパネル」と略称する)30と、ピラーインナパネル30の車両幅方向外側に配置されたセンタピラーアウタパネル(以下、「ピラーアウタパネル」と略称する)32と、を備えている。
ピラーインナパネル30は、略車両上下方向を長手方向として配置されている(図1中のセンタピラー16を参照)。ピラーインナパネル30は、水平方向(略車両幅方向及び略車両前後方向)に沿った断面形状が車両幅方向外向きに開口された略ハット形状とされている。より具体的には、ピラーインナパネル30は、車両幅方向内側に略車両前後方向に沿って配置された内側底壁部30Aと、内側底壁部30Aの車両前後方向の前端部から略車両幅方向外側に延びた側壁部30Bと、内側底壁部30Aの車両前後方向の後端部から略車両幅方向外側に延びた側壁部30Cと、を備えている。さらに、ピラーインナパネル30は、側壁部30Bの車両幅方向の外側端部から車両前方側に延びたフランジ部30Dと、側壁部30Cの車両幅方向の外側端部から車両後方側に延びたフランジ部30Eと、を備えている。前後一対の側壁部30B、30Cは、車両幅方向外側に向かって車両前後方向の間隔が広くなるように車両幅方向に対して斜め方向に配置されている。
ピラーアウタパネル32は、略車両上下方向を長手方向として配置されている(図1中のセンタピラー16を参照)。ピラーアウタパネル32は、水平方向(略車両幅方向及び略車両前後方向)に沿った断面形状が車両幅方向内向きに開口された略ハット形状とされている。より具体的には、ピラーアウタパネル32は、車両幅方向外側に略車両前後方向に沿って配置された底壁部32Aと、底壁部32Aの車両前後方向の前端部から略車両幅方向内側に延びた側壁部32Bと、底壁部32Aの車両前後方向の後端部から略車両幅方向内側に延びた側壁部32Cと、を備えている。すなわち、底壁部32Aは、対向する一対の側壁部32B、32Cの対向縁部(本実施形態では、車両幅方向外側端部)同士を繋ぐ構成とされている。さらに、ピラーアウタパネル32は、側壁部32Bの車両幅方向の内側端部から車両前方側に延びたフランジ部32Dと、側壁部32Cの車両幅方向の内側端部から車両後方側に延びたフランジ部32Eと、を備えている。
前後一対の側壁部32B、32Cは、車両幅方向内側に向かって車両前後方向の間隔が広くなるように車両幅方向に対して斜め方向に配置されている。底壁部32Aと側壁部32Bとの間には、略車両上下方向に沿って稜線36Aが形成されており、底壁部32Aと側壁部32Cとの間には、略車両上下方向に沿って稜線36Bが形成されている。底壁部32Aの車両幅方向の中間部には、底壁部32Aの前側部分及び後側部分よりも板厚が小さい薄肉部38が形成されている。言い換えると、薄肉部38は、側壁部32B、32C、底壁部32Aの前側部分及び後側部分を構成するピラーアウタパネル32の一般部40よりも薄肉となるように底壁部32Aの一部を薄板化した構成とされている。すなわち、当該薄肉部38は、底壁部32Aにおけるピラーアウタパネル32の稜線36A、36Bを除く一部の領域を一般部40よりも薄板化している。ここで、一般部40は、ピラーアウタパネル32の側壁部32B、32C、底壁部32Aの前側部分及び後側部分であり、薄肉部38以外の領域をいう。薄肉部38は、底壁部32Aの車両上下方向に沿って形成されている。薄肉部38と底壁部32Aの一般部40との境界部分は、薄肉部38から底壁部32Aの一般部40に向かって板厚が徐々に厚くなるように形成されている。薄肉部38は、後述する圧延工程により形成されている。
ピラーアウタパネル32のフランジ部32Dは、ピラーインナパネル30のフランジ部30Dに重ね合わされて溶接(本実施形態ではスポット溶接)により接合されている。ピラーアウタパネル32のフランジ部32Eは、ピラーインナパネル30のフランジ部30Eに重ね合わされて溶接(本実施形態ではスポット溶接)により接合されている。これにより、センタピラー16は、ピラーアウタパネル32とピラーインナパネル30とで閉断面構造とされている。
ピラーインナパネル30は、一例として、普通鋼板で形成されている。また、ピラーアウタパネル32は、例えば、高張力鋼板(High Tensile Strength Steel Sheets)、又は超高張力鋼板により形成されている。ここで、高張力鋼板とは、普通鋼板よりも引張強さが高い鋼板の意味であり、主として引張強さが440MPa以上の鋼板を指している。また、超高張力鋼板とは、引張強さが980MPa以上の高張力鋼板を指している。
図示を省略するが、ピラーアウタパネル32の車両幅方向外側には、ピラーアウタパネル32を覆うようにサイドアウタパネル(「サイメンアウタ」という場合がある)が設けられている。サイドアウタパネルは、車両幅方向内側に開口する断面略ハット形状とされており、サイドアウタパネルの前後一対のフランジ部が、ピラーアウタパネル32のフランジ部32D、フランジ部32Eに重ね合わされて溶接等により接合されている。
次に、センタピラー16に用いられるピラーアウタパネル32の製造方法について説明する。
まず切断工程により、一定の板厚の鋼板が所定の形状(圧延工程前のセンタピラー16の外形をカバーできる形状)に切断され、図5に示すブランク材Bが形成される。
次いで、圧延工程では、上記のブランク材Bが圧延機により圧延されて差厚鋼板TB1が製造される。この圧延工程では、1台の圧延機50によりブランク材Bが圧延されて差厚鋼板TB1が製造される。この圧延機50は、2段圧延機とされており、互いに平行な姿勢で上下2段に並んだ一対の略円筒状のワークロール52、54を備えている。これらのワークロール52、54は、図示しないハウジングによって回転可能に支持されており(図5の矢印R参照)、図示しない駆動装置によって互いに同期して回転駆動される構成とされている。一対のワークロール52、54の間には、規定の隙間(例えば、ブランク材Bの板厚とほぼ同じ隙間)が設定されている。なお、図5では、説明の都合上、一対のワークロール52を実際よりも離間させて模式的に図示している。
一対のワークロール52、54のうち、一方のワークロール52の外周面(加工面)には、ブランク材Bに対して板厚変化(差厚形状)を付与するための凸部52Aが形成されている。凸部52Aは、ワークロール52の外周面の軸方向の中央部に半径方向外側に突出するように形成されており、周方向の一部の領域のみに形成されている。この凸部52Aは、圧延工程によって製造される差厚鋼板TB1の薄肉部38の目標形状に相当する形状に成形されている。
上記構成の圧延機50を用いる圧延工程では、一対のワークロール52、54の間にブランク材Bが挿入されて圧延され(図5の矢印RM参照)、一方のワークロール52の加工面の形状がブランク材Bに転写される。すなわち、図3に示されるように、ワークロール52の凸部52Aによってブランク材Bの一部の領域がつぶされて薄板化されることで、薄肉部38を備えた差厚鋼板TB1が製造される。ブランク材Bの薄板化により薄肉部38が加工硬化し、元のブランク材Bの強度に比べて薄肉部38の強度が上昇する。
上記の圧延工程の後、冷間加工工程では、図4に示されるように、差厚鋼板TB1の薄肉部38以外の部位を再結晶温度未満の温度にて屈曲させることにより、対向する一対の側壁部32B、32Cと底壁部32Aとを形成する。これにより、底壁部32Aの稜線36A、36Bを除く一部の領域を一般部40よりも薄板化した薄肉部38を備えたピラーアウタパネル32が製造される。この製造方法では、薄肉部38の部分は、加工硬化して成形性が悪いため、薄肉部38以外の部位を冷間加工工程により屈曲させることで、稜線36A、36Bを形成する。
次に、第1実施形態の作用及び効果について説明する。
ピラーアウタパネル32の製造方法では、圧延工程によりピラーアウタパネル32の稜線36A、36Bを除く部分に対応するブランク材Bの一部の領域を薄板化することで、薄肉部38を備えた差厚鋼板TB1を形成する。薄肉部38を形成することで、ピラーアウタパネル32の重量を低減、すなわちピラーアウタパネル32全体を軽量化することができる。また、薄肉部38は、圧延によって加工硬化されるため、元のブランク材Bの強度に比べて薄肉部38の強度が上昇する。そして、圧延工程の後に冷間加工を行うことで、差厚鋼板TB1の薄肉部38以外の部位を再結晶温度未満の温度にて屈曲させ、対向する一対の側壁部32B、32Cと底壁部32Aとを形成する。
上記のピラーアウタパネル32の製造方法では、薄肉部38は、圧延によって加工硬化され、その後に冷間加工を行うことで、熱間加工のように歪みが開放されることがない。すなわち、熱間加工では、ピラーアウタパネルに熱を加えるため、圧延による薄板化の工程で入った加工硬化がキャンセルされることになる。このため、上記のピラーアウタパネル32の製造方法では、熱間加工を行う場合に比べて、ピラーアウタパネル32を薄板化しつつも高強度化を図ることができる。
次に、図6を用いて、第2実施形態に係る車両骨格部材の製造方法について説明する。第2実施形態では、車両骨格部材としてのロッカの構成及びロッカの製造方法について説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素、部材等を有する場合は、同一符号を付して、詳細な説明を省略する。
図6に示されるように、ロッカ60は、車両幅方向内側に配置されたロッカインナパネル(図示省略)と、ロッカインナパネルの車両幅方向外側に配置されたロッカアウタパネル62と、を備えている。
ロッカアウタパネル62は、ロッカ60の車両幅方向外側の部位を構成し、車両下部で車両前後方向を長手方向として配置されている。ロッカアウタパネル62は、略車両上下方向及び略車両幅方向に沿った断面視にて断面が略ハット形状とされると共に、車両幅方向内向きに開口されている。ロッカアウタパネル62は、車両幅方向外側に略車両上下方向に沿って配置された底壁部62Aと、底壁部62Aの車両上下方向の上端部から略車両幅方向内側に延びた側壁部としての横壁部62Bと、底壁部62Aの車両上下方向の下端部から略車両幅方向内側に延びた側壁部としての横壁部62Cと、を備えている。すなわち、ロッカアウタパネル62は、対向する一対の横壁部62B、62Cと、横壁部62B、62Cの対向縁部(本実施形態では、車両幅方向外側端部)同士を繋ぐ底壁部62Aと、を備えている。さらに、ロッカアウタパネル62は、横壁部62Bの車両幅方向の内側端部から車両上方側に延びたフランジ部62Dと、横壁部62Cの車両幅方向の内側端部から車両下方側に延びたフランジ部62Eと、を備えている。
上下一対の横壁部62B、62Cは、車両幅方向内側に向かって車両上下方向の間隔が広くなるように車両幅方向に対して斜め方向に配置されている。底壁部62Aと横壁部62Bとの間には、略車両前後方向に沿って稜線64Aが形成されており、底壁部62Aと横壁部62Cとの間には、略車両前後方向に沿って稜線64Bが形成されている。底壁部62Aの車両上下方向の中間部には、底壁部62Aにおける上側部分及び下側部分よりも板厚が小さい薄肉部66が形成されている。言い換えると、薄肉部66は、横壁部62B、62C、底壁部62Aの上側部分及び下側部分を構成する一般部68よりも薄肉となるように底壁部62Aの一部を薄板化した構成とされている。すなわち、当該薄肉部66は、底壁部62Aにおけるロッカアウタパネル62の稜線64A、64Bを除く一部の領域を一般部68よりも薄板化している。薄肉部66と底壁部62Aの一般部68との境界部分は、薄肉部66から底壁部62Aの一般部68に向かって板厚が徐々に厚くなるように形成されている。薄肉部66は、圧延工程により形成されている。
図示を省略するが、ロッカインナパネルは、略車両上下方向及び略車両幅方向に沿った断面視にて断面が略ハット形状とされると共に、車両幅方向外向きに開口されている。ロッカインナパネルの上下一対のフランジ部は、例えば、ロッカアウタパネル62のフランジ部62D、フランジ部62Eに溶接により接合されている。
次に、ロッカアウタパネル62の製造方法について説明する。
まず切削工程により、第1実施形態と同様に、一定の板厚の鋼板が所定の形状(圧延工程前のロッカ60の外形をカバーできる形状)に切断され、ブランク材(図示省略)が形成される。
次いで、圧延工程によりロッカアウタパネル62の稜線64A、64Bを除くブランク材(図示省略)の一部の領域を薄板化することで、薄肉部66を備えた差厚鋼板(図示省略)を形成する。
上記の圧延工程の後、冷間加工工程により、差厚鋼板の薄肉部66が形成された部位以外の部位を再結晶温度未満の温度にて屈曲させることで、対向する一対の横壁部62B、62Cと底壁部62Aとを形成する。これにより、底壁部62Aの稜線64A、64Bを除く一部の領域を一般部68よりも薄板化した薄肉部66を備えたロッカアウタパネル62が製造される。
ロッカアウタパネル62の製造方法では、圧延工程によりロッカアウタパネル62の稜線64A、64Bを除くブランク材の一部の領域を薄板化することで、薄肉部66を形成する。これにより、ロッカアウタパネル62の重量を低減、すなわちロッカアウタパネル62全体を軽量化することができる。また、差厚鋼板の薄肉部66は、圧延によって加工硬化されるため、元のブランク材の強度に比べて薄肉部66の強度が上昇する。そして、圧延工程の後に冷間加工を行うことで、差厚鋼板の薄肉部66以外の部位を再結晶温度未満の温度にて屈曲させる。
上記のロッカアウタパネル62の製造方法では、薄肉部66は、圧延によって加工硬化され、その後に冷間加工を行うことで、熱間加工のように歪みが開放されることがなく、ロッカアウタパネル62を薄板化しつつも高強度化を図ることができる。
なお、第1実施形態及び第2実施形態において、ピラーアウタパネル32、ロッカアウタパネル62の断面形状及び板厚、底壁部32A、62Aにおける薄肉部38、66の位置及び板厚は、変更が可能である。また、第1実施形態及び第2実施形態では、ピラーアウタパネル32、ロッカアウタパネル62の断面が略ハット形状とされているが、他の断面形状の車両骨格部材でも本発明を適用可能である。
また、第1実施形態及び第2実施形態では、ピラーアウタパネル32、ロッカアウタパネル62の側に薄肉部38、66が設けられているが、これに代えて、又はこれに加えて、ピラーインナパネル30、ロッカインナパネル(図示省略)の側にも、薄肉部38、66と同様の薄肉部を形成してもよい。
また、第1実施形態は、センタピラーの製造方法について説明し、第2実施形態では、ロッカの製造方法について説明したが、本発明は、例えば、サイドレールなどの他の車両骨格部材の製造方法にも適用可能である。
10 車両
16 センタピラー(車両骨格部材)
32 ピラーアウタパネル(車両骨格部材)
32A 底壁部
32B 側壁部
32C 側壁部
36A 稜線
36B 稜線
38 薄肉部
40 一般部
60 ロッカ(車両骨格部材)
62 ロッカアウタパネル(車両骨格部材)
62A 底壁部
62B 横壁部(側壁部)
62C 横壁部(側壁部)
64A 稜線
64B 稜線
66 薄肉部
68 一般部
B ブランク材(鋼板)
TB1 差厚鋼板(薄板化された鋼板)

Claims (1)

  1. 対向する一対の側壁部と、該一対の側壁部の対向縁部同士を繋ぐ底壁部とを備え、稜線を除く一部の領域を該一部の領域以外の一般部よりも薄肉とした車両骨格部材の製造方法であって、
    鋼板の一部を圧延により薄板化して前記一部の領域に薄肉部を形成する圧延工程と、
    前記圧延工程によって薄板化された前記薄肉部以外の部位を再結晶温度未満の温度にて屈曲させることにより、前記一対の側壁部と前記底壁部を形成する冷間加工工程と、
    を有する車両骨格部材の製造方法。
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