JP2006015727A - ポリ4−メチル−1−ペンテンを用いた高耐熱積層板およびその用途 - Google Patents

ポリ4−メチル−1−ペンテンを用いた高耐熱積層板およびその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】
高周波信号の伝送に対応し、高周波での利用が可能で且つ鉛フリー半田での半田付けに対応できる耐熱性と穴あけ加工性を有する積層板および高周波回路用積層板を提供することである。
【解決手段】
特定のMFRを有するポリ4−メチル−1−ペンテンを含む樹脂組成物を含む絶縁層および導電体層を有する積層板が、低誘電率、低誘電正接、耐熱性、穴あけ加工性に優れ、さらに表面が滑らかで厚薄精度の安定した積層板および高周波回路用積層板を提供することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、低誘電率、低誘電正接および耐熱性に優れた積層板を用いた高周波回路用積層板に関するものである。
近年、情報、通信機器分野では、伝送情報の高容量化、高スピード処理のための高周波化が進んでいる。これまでGHzを超えるような高周波信号は、レーダーや衛星通信など限られた用途で用いられてきたが、最近では携帯電話や無線LANなどきわめて身近に用いられるようになってきた。また、コンピュータや通信機器の高速化、高機能化にともない、これらの機器間の情報伝送に用いられる信号も飛躍的に高周波化している。従来、プリント配線基板用材料としては、主にエポキシ樹脂やフェノール樹脂が用いられてきた。しかしながらこれらの樹脂は、高周波領域における誘電特性が悪く、伝送ロスが大きいなどの理由で高周波回路に用いることができない。
またセラミック、アルミナなどの無機系基板材料は一般に誘電正接が低いが、取扱い性、入手性、コストなどの観点から、有機系材料への置き換えが進みつつある。このような現状から、GHz領域で使用可能な電気特性(高周波伝送特性、低誘電特性)に優れる基板材料の開発が強く要望され、ポリフェニレンエーテル樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂などが開発・実用化されてきた(特許文献1)。しかしながら、信号の高周波化は数GHzを超えてさらに数十GHzへと進み、これらの新規材料ですら対応できない領域に達しようとしている。
一方、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンは、誘電率・誘電正接の面で非常に優れるが、単独では耐熱性に劣るため、半田付け作業など200℃を超える温度がかかる電気回路製造工程に耐えることができない。これを改善するため、環状オレフィンを共重合させ、優れた誘電特性を保持したまま耐熱性を向上させた材料が開発された(特許文献2)。しかしながら、最近では半田の鉛フリー化による半田付け温度の上昇などで、260℃以上のさらに高い耐熱温度が望まれるようになってきている。
また、金属との接着性に劣るフッ素系材料やオレフィン系材料では、金属の表面粗度を大きくして、アンカー効果(金属粗面への樹脂のくいこみ)によって接着性を保持させるのが一般的である。しかし、高周波電流には金属導体の表皮部分のみを流れようとする表皮効果という性質があるため、表面粗度が大きいと抵抗が大きくなり信号伝播の劣化原因となってしまう。信号の高周波化に伴い、金属導体も表面が平滑なものが用いられるようになってきたため、これらの材料は高い誘電特性を持ちながらも、高周波材料としては使用することができなかった。接着性を改良する方法として、不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性されたポリ4−メチル−1−ペンテンからなる樹脂を強化繊維に含浸させた層を用いる方法が開示されている(特許文献3)。しかしながら、この技術において使用されているポリ4−メチル−1−ペンテンは、鉛フリー半田での半田付けに対応できる十分な耐熱性を有していない問題がある。
特開昭50−132099号公報 特開昭62−29191号公報 特開平1−81390号公報
本発明は、上記問題を解決するものであり、高周波信号の伝送に対応し、高周波での利用が可能で且つ鉛フリー半田での半田付けに対応できる耐熱性を有する積層板および高周波回路用積層板を提供することである。
本発明者らは前記課題を解決するべく鋭意検討した結果、特定のMFRを有するポリ4−メチル−1−ペンテンを含む樹脂組成物からなる絶縁層および導電体層を有する積層板が、低誘電率、低誘電正接、耐熱性、穴あけ加工性に優れ、またTダイ装置による押出成形で良好な表面外観と厚薄精度の積層体を得ることができ、該積層体を用いた積層板の導電体層の表面に凸凹模様がなく、また良好な厚薄精度が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、
(1)絶縁層(A)および導電体層(B)を有する積層板の提供。
(2)絶縁層(A)がポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含むMFRが10g/10分以下である樹脂組成物を含む、上記(1)に記載の積層板の提供。
(3)絶縁層(A)が、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含みMFRが7g/10分以下である樹脂組成物からなる層(A1)および、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2)からなるMFRが7〜100g/10分である層(A2)を含む積層体であって、該積層体の両側の最外層が層(A2)である上記(1)に記載の積層板の提供。
(4)絶縁層(A)、導電体層(B)および強化繊維からなる層(C)を有する上記(1)〜(3)に記載の積層板の提供。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の積層板である高周波回路用積層板の提供。
(6)少なくとも層(A1)の片側の面に接して熱可塑性樹脂(d)からなる層(D)を共押出成形した後、該層(D)を剥離除去して得られる層(A1)を含む絶縁層を用いた、上記(1)〜(4)に記載の積層板の製造方法を提供することである。
本発明の積層板は、高周波特性の指標である誘電率、誘電正接に優れ、かつ高耐熱性、穴あけ加工性という特徴を併せ持った積層板であり、特に高周波回路用積層板に好適に使用できる。またTダイ装置による押出成形で良好な表面外観と厚薄精度の絶縁層を得ることができ、該絶縁層を用いた積層板の導電体層の表面に凸凹模様がなく、良好な厚薄精度が得られることから、工業的価値は極めて高い。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、絶縁層(A)および導電体層(B)を有する積層板であって、絶縁体層(A)が、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含むMFRが10g/10分以下である樹脂組成物を含む積層板および高周波回路用積層板である。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1))
本発明の絶縁層(A)を構成する樹脂組成物に含まれるポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)としては、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体、もしくは4−メチル−1−ペンテンとエチレンまたは炭素原子数3〜20の他のα−オレフィンや鎖状ジエンとの共重合体であることが好ましい。例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン等が挙げられ、特に剛性および弾性率が良好であることから、1−デセンが好ましい。
また、かかる重合体としては、4−メチル−1−ペンテンから導かれる繰り返し単位を80質量%以上、好ましくは90〜99.9質量%、さらに好ましくは95〜99質量%含む4−メチル−1−ペンテンを主体とした共重合体が好ましく、4−メチル−1−ペンテンから導かれる繰り返し単位が80質量%以上であると、弾性率を高くできることから好ましい。
また、このようなポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)は、公知の方法で製造することができ、重合触媒や重合方法にも特に制約はなく、例えば触媒としては、チーグラー型触媒(担持または非担持ハロゲン含有チタン化合物とアルミニウム化合物の組み合わせに基づくもの)、フィリップス型触媒(担持酸化クロムに基づくもの)、カミンスキー型触媒(担持または非担持メタロセン型化合物と有機アルミニウム化合物、特にアルモキサンとの組み合わせに基づくもの)等が挙げられる。重合方法としては、これらの触媒の存在下でのスラリー重合法、気相流動床重合法、溶液重合法、あるいは圧力が20MPa以上、重合温度が100℃以上での高圧バルク重合法等の公知の重合方法が挙げられる。
このようなポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)のMFR(メルトフローレート)は、ASTMD1238に準じ、荷重5.0kg、温度260℃の条件で測定した値が、通常0.001〜10g/10分、好ましくは0.001〜5g/10分、さらに0.001〜1g/10分の範囲にあることが好ましい。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2))
本発明の層(A2)を構成するポリ4−メチル−1−ペンテン(a2)としては、4−メチル−1−ペンテンの単独重合体、もしくは4−メチル−1−ペンテンとエチレンまたは炭素原子数3〜20の他のα−オレフィンや鎖状ジエンとの共重合体であることが好ましい。例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン等が挙げられ、特に剛性および弾性率が良好であることから、1−デセンが好ましい。
また、かかる重合体としては、4−メチル−1−ペンテンから導かれる繰り返し単位を80質量%以上、好ましくは90〜99.9質量%、さらに好ましくは95〜99質量%含む4−メチル−1−ペンテンを主体とした共重合体が好ましく、4−メチル−1−ペンテンから導かれる繰り返し単位が80質量%以上であると、弾性率を高くできることから好ましく、上記のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)と同様にして得ることができる。
このようなポリ4−メチル−1−ペンテン(a2)のMFRは、ASTM D1238に準じ、荷重5.0kg、温度260℃の条件で測定した値が、通常7〜100g/10分、好ましくは7〜50g/10分、さらに7〜30g/10分の範囲にあることが好ましい。
また、上記ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2)には、所望に応じて熱安定剤、酸化安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、難燃剤等の各種添加剤や有機または無機フィラー等の充填剤を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
本発明で使用されるポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物は、上記のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)以外に、ポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂、ポリアミド樹脂等を配合することができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、環状オレフィンコポリマー、エチレンプロピレン共重合体、プロピレンエチレン共重合体、エチレンブテン共重合体、エチレンオクテン共重合体等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等であり、本願発明の目的を損なわない範囲で添加することができ、1種類だけでなく2種類以上を組み合わせ添加しても良い。また添加量は使用する樹脂の種類にもよるが、添加する樹脂とポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)の合計量を100質量%として、通常1〜30質量%、好ましくは1〜25質量%である。これらの樹脂を添加することにより、靭性が向上し落下衝撃強度の強い積層板を形成することができ、特に衝撃強度が向上することからポリエステル系樹脂が好ましい。
また、上記ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物には、所望に応じて熱安定剤、酸化安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、難燃剤等の各種添加剤や有機または無機フィラー等の充填剤を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。また、本発明の目的を損なわない範囲であれば、不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト変性しても良い。
本発明で使用されるポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物は、例えば、V−ブレンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、タンブラーブレンダーで混合する方法、あるいは前記ブレンダーで混合後、押出機で造粒する方法、ニーダー、バンバリーミキサー等の従来公知の方法により溶融混練し、造粒あるいは粉砕する方法などを用いて得ることができる。
本発明で使用されるポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物のMFR(メルトフローレート)は、ASTMD1238に準じ、荷重5.0kg、温度260℃の条件で測定した値が10g/10分以下、さらに7g/10分以下の範囲にあることが望ましく、通常0.01〜5g/10分、好ましくは0.01〜3g/10分、さらに0.05〜3g/10分の範囲にあることが好ましく、MFRが上記範囲内にあると、温度260℃、30秒間の半田リフロー耐熱条件下で樹脂が溶け出すことなく、変形もきわめて小さい良好な積層板を得ることができる。また、積層板をドリルにより穴あけ加工をする工程においては、クラックの発生がないという特長を有する。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む層(A1)の製造方法)
本発明で使用されるポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含みMFRが10g/10分以下である樹脂組成物からなる層(A1)を形成する方法には特別な制限はなく、例えば、加圧加熱成形法、Tダイ装置を使った押出成形法やインフレーション成形法などが挙げられる。
加圧加熱成形は、所定の温度に加熱された表面が鏡面状の2枚の金属板にポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物および目的の厚みの金属製の型枠を挟んで、温度240〜330℃好ましくは260〜300℃、圧力1〜20MPa、好ましくは2〜10MPaで加熱および加圧した後に冷却することで得ることができる。
また、Tダイ装置を使った押出成形やインフレーション成形では、従来の方法ではMFRが7g/10分以下のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を使用して成形を行うと、樹脂の粘度が高いため平滑な表面の層(A1)が得られず、導電体層(B)との高い接着強度が得られない問題がある。本発明においては、少なくとも層(A1)の片側の面に接して、熱可塑性樹脂(d)からなる層(D)を共押出成形した後、層(D)を剥離除去することによって、平滑な表面の層(A1)を得ることができる。共押出成形装置としては特別な制限はなく、マルチマニホールドタイプ等の多層Tダイ装置を使った共押出成形やインフレーション成形などの公知の方法での製造が可能である。とくに、Tダイ装置を使った共押出成形が、生産効率も非常に高く、且つ厚薄精度に優れるフィルムを得ることができ好適である。
層(D)に用いられる熱可塑性樹脂(d)としては、ポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂等である。ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、環状オレフィンコポリマー、エチレンプロピレン共重合体、プロピレンエチレン共重合体、エチレンブテン共重合体、エチレンオクテン共重合体等が挙げられる。ポリエステル系樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等であるが、層(A1)との剥離のしやすさからポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートが好ましく、さらに入手のしやすさと層(A1)から剥離した後の廃棄処理または再利用のしやすさから、ポリプロピレンが好ましい。該熱可塑性樹脂(d)には、層(A1)との剥離強度を低下させなければ、熱安定剤、酸化安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、滑剤、可塑剤、難燃剤等の各種添加剤や有機または無機フィラー等の充填剤を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
ここで、層(A1)と層(D)は剥離しやすいことが好ましく、剥離強度は0.001〜3N/15mmであることが好ましい。剥離強度の測定は、ASTM D1876に準じて、まず層(A1)と層(D)の共押出成形で得られる多層フィルムから長さ15cm、幅15mmの短冊状の試料を切り出し、該短冊の長さ方向の片端から一部分を層(A1)と層(D)に剥離させ、引張試験機の上下のチャックにそれぞれ層(A1)と層(D)を挟み、剥離速度300mm/分の速度で180°剥離試験を行ない、平均剥離強度を測定した。
層(A1)と層(D)との良好な剥離性を得るためには、層(A1)と層(D)が直接接していることが好ましく、通常、層(D)/層(A1)または、層(D)/層(A1)/層(D)の層構成である。
また本発明の効果を損なわなければ、層(A1)と層(D)との層間に高耐熱性を有する樹脂からなる層を設けるなどしても良い。高耐熱性を有する樹脂としては、高い融点を有する樹脂であり、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、液晶ポリマー等が好ましい。
層(A1)および層(D)の厚みは、積層板としての使用用途にもよるが、共押出成形した後に層(D)を剥離して層(A1)を得る場合は、共押出成形のしやすさや層(A1)と層(D)を剥離する際のハンドリング性にもよるが、層(A1)の厚みは10〜200μm、好ましくは20〜200μm、層(D)の厚みは5〜100μm、好ましくは20〜100μmである。層(A1)の厚みが上記範囲にあると、巻物としての使用時のハンドリング性が良好であり、10μm以上の厚みであれば層(D)との剥離時に層(A1)が破れ難く好ましく、200μm以下の厚みであると巻物として取り扱いがし易く好ましい。また層(D)の厚みが上記範囲にあると、層(A1)との共押出成形がし易く、5μm以上の厚みであれば層(A1)と共押出した際の層(A1)の厚薄精度が良好であり、100μm以下であると、層(A1)から剥離した後の巻取りがし易く、さらに廃棄する場合には、廃棄量を低減できる。
また、層(D)を剥離することで得られる層(A1)表面の面粗度Ryは、1〜20μm、さらに1〜15μmであることが好ましく、生産効率も非常に高く、且つ表面が平滑で、厚薄精度に優れる層(A1)を得ることができる。
(絶縁層(A)の製造)
本発明で使用される絶縁層(A)は、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含むMFRが10g/10分以下である樹脂組成物を含む層(A1)を含む。
また本発明で使用される絶縁層(A)は、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含みMFRが7g/10分以下である樹脂組成物を含む層(A1)およびポリ4−メチル−1−ペンテン(a2)からなるMFRが7〜100g/10分である層(A2)を含む積層体であって、該積層体の両側の最外層が層(D)である積層体である。
本発明で使用される絶縁層(A)を形成する方法には特別な制限はなく、加圧加熱成形法、Tダイ装置を使った押出成形法やインフレーション成形法などが挙げられ、公知の方法によって製造できる。例えば、上記の方法で別々に製造して得られる層(A1)および層(A2)を接着する方法、Tダイ装置やインフレーション成形装置を使用した層(A1)および層(A2)の共押出成形法などが好適に挙げられる。特にTダイ装置を使った層(A1)と層(A2)の共押出成形が、生産効率も非常に高く、且つ厚薄精度に優れる積層体を得ることができ好適である。
また、本発明の効果を損なわなければ、層(A1)と層(A2)との層間にポリオレフィン系樹脂からなる層や接着性樹脂からなる層を設けるなどしても良い。ポリオレフィン系樹脂は、本発明の積層体の誘電率を損なわないため好ましく、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテンなどのモノマーの単独重合体やそれらモノマーと他のα−オレフィンとの共重合体であり、他のα−オレフィンとしては、炭素原子数3〜10のもので、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。また接着性樹脂としては誘電特性に優れる変性ポリオレフィン系重合体が好ましく、上記のポリオレフィン系樹脂が不飽和カルボン酸および/またはその誘導体によりグラフト変性された部分を0.01〜10質量%有する変性ポリオレフィン系重合体である。さらに良好な各層の間の接着性を得るには、層(A1)と層(A2)が直接接していることが好ましく、通常、層(A2)/層(A1)/層(A2)の層構成である。
また層(A1)および層(A2)の厚みは積層体の使用用途にもよるが、高周波回路用積層板に使用する場合には、積層体の厚みは10〜1000μm、好ましくは20〜500μm。また層(A1)の厚みは5〜950μm、好ましくは15〜450μm、さらに好ましくは10〜200μm。最も好ましくは20〜200μm、層(A2)の厚みは2〜100μm、好ましくは2〜50μmであり、積層体の厚みが1000μm以下であれば巻物としての使用時のハンドリング性が良好であり、10μm以上であれば厚薄精度の良い積層体を得ることができる。また層(A2)の厚みは100μm以下であれば、温度260℃、30秒間の半田リフロー耐熱条件下でも積層板から樹脂が溶けて流れ出すことがなく好ましい。さらに層(A1)の厚みT(A1)と層(A2)の厚みT(A2)の比率、T(A1)/T(A2)が3以上、好ましくは3〜40であると、温度260℃、30秒間の半田リフロー耐熱条件下で積層板から樹脂が溶けて流れ出すことなく、変形が極めて小さい良好な積層板を得ることができる。
また、絶縁層(A)に導電体層(B)を貼り合わせる場合に、絶縁層(A)と導電体層(B)との間に高い接着強度が要求される高周波回路用途などに使用される積層板では、導電体層(B)の面粗度Ryを大きくして、アンカー効果(金属粗面への樹脂のくいこみ)によって絶縁層(A)との接着性を保持させることが通常行われているが、本発明の層(D)を剥離して得られる層(A1)または、最外層に層(A2)を有する絶縁層(A)の表面の面粗度Ryは、20μm以下、好ましくは1〜15μmであり、表面の面粗度がこの範囲にあると、高周波電流の抵抗が小さい表面が平滑導電体層(B)との間に高い接着強度が得られることから好ましい。
(積層板の製造)
本発明の積層板の製造方法としては、上記のようにして形成された本発明の絶縁層、例えば層(A1)単独、または層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる絶縁層を数枚重ねて、その最外層に導電体層(B)を重ねて加熱プレスすることにより形成することができる。
さらに、積層板の強度および耐熱性を向上させるために、ガラスクロス等の強化繊維からなる層(C)を挟んで、その両側から絶縁層(A)を張り合わせたコア材を形成するなどし、該コア材を数枚重ねてその最外層に導電体層(B)となる金属箔を重ねて加熱プレスすることにより得ることもでき、必要に応じてそれら絶縁層(A)やコア材などを金属箔とともに多重に積層しても良い。また他の公知のコア材、フィルム、プリプレグ、金属箔などとともに常法に従って積層、一体化して得ても良い。また、例えばTダイ装置から押出された溶融状態の上記絶縁層(A)をガラスクロス、ガラス不織布などの強化繊維にラミネートして得たものを数枚重ねて、その最外層に導電体層(B)を重ねて加熱プレスすることにより積層板を形成することもでき、強化繊維からなる層(C)に絶縁層(A)を構成する樹脂組成物が溶融して含浸することで、強化繊維からなる層(C)と積層体とを強固に接着することができる。
より具体的には、上記の絶縁層(A)一枚または複数枚を用い、さらに電解銅箔などの金属箔を重ねた構成とし、成形圧力1〜15MPaで一定時間加熱圧締することにより、金属箔との接着性に優れ、且つ耐熱性、誘電特性の優れた高周波回路用積層板を製造することができる。この加熱圧締の温度は、金属箔と絶縁層(A)の組み合わせにもよるが、絶縁層(A)の熱融着性を利用できるので、積層圧締温度は絶縁層(A)の融点以上で、250〜300℃くらいの範囲にするのが好ましい。また圧締は絶縁層同士、絶縁層と金属箔などの接合および積層板の厚み調整のために行なうので、圧締条件は必要に応じて選択することができる。
本発明に使用する強化繊維からなる層(C)を構成する強化繊維としては、ガラスクロスの他にガラス繊維、ガラス不織布、アラミド繊維などが挙げられる。
また、導電体層(B)は、電気導電性を有するものであり、銅、アルミニウム、ニッケル、金、銀、ステンレス等の金属を用いることができる。導電体層(B)の形成方法としては、該金属類を箔等にして絶縁層(A)に熱融着させる方法以外にも、接着剤を用いて張り合わせる方法、もしくはスパッタ、蒸着、めっき等の方法で積層して形成する方法で作製することができ、接着剤としては、エポキシ、ポリイミド等の公知の耐熱性接着剤を使用することができるが、本発明で使用される絶縁層(A)の誘電特性を損なわないために、本発明で使用される絶縁層(A)の層厚/接着剤の層厚の比が2以上、好ましくは3〜50になるように形成するのが好ましい。また、積層板の態様としては、片面板、両面板のいずれでも良く、絶縁層の積層数にも制限はないが、2層〜30層程度に積層するのが好ましい。
(高周波回路用積層板)
高周波回路用積層板とは、高周波電流を使用して信号の授受を行う電子機器に使用される積層板であり、コンピューターや通信機器の高速化、高機能化にともないレーダーや衛星通信などの限られた分野のみならず、例えば携帯電話や無線LANなどの機器のプリント基板配線材料などに使用されている。
高周波回路用積層板の誘電特性としては、温度25℃、12GHzでの誘電率が4以下、好ましくは2〜4、誘電正接が0.006以下、好ましくは0.0001〜0.006、誘電率の平方根と誘電正接との積が0.012以下、好ましくは0.0001〜0.012であると伝送損失が小さくなり好ましい。回路の形成は種々の公知のリソグラフィー法、例えばエッチング法などで行なうことができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより何等制限されるものではない。実施例および比較例中の各評価方法を以下に示す。
[MFR]
ASTM D1238に準拠して荷重:5kg、温度:260℃の条件で測定した。
[誘電率および誘電正接]
5cm×5cm×厚み1mmのシートを作製し、空洞共振器法により当該シートの、温度25℃で12GHzにおける誘電率および誘電正接を測定した。
[リフロー耐熱性]
JIS C6481の方法に準じて、一部銅箔を除去した面のある銅張積層板試験片を作製し、これを温度105℃、75分間の前処理の後、沸騰水中に1時間浸して調湿した。試験片の大きさは、50mm角で厚み1mmである。赤外線および熱風併用型リフロー半田装置(日本アントム工業(株)製SOLSYS−2001R)を用いて、昇温60秒→175℃保持90秒→昇温50秒→260℃保持30秒→冷却の温度プロファイルでリフロー工程を行い、試験片外観形状の変化の有無を、目視による外観変化で評価した。リフロー工程で積層板が変形してソリが発生した場合、JIS C6481の静置法に準じて、水平面にソリが発生した積層板を上に凸となるように置き、水平面と積層板の間にできる隔たりの最大量を最大反り量として測定した。
[絶縁層(A)表面の面粗度]
10cm×10cm×厚み100μmの大きさに切り出した測定試料の、中心から任意の方向で5cmを基準長さとして、JIS B0601に準じた方法で面粗度Ryを求めた。
[積層板への穴あけ加工性]
ドリル穴径1mm、回転速度20000rpmで積層板に穴あけを実施し、穴側面のクラックの有無を目視にて評価し、○:クラックなし、△:微小クラックあり、×:クラックあり、とした。
[積層板の外観]
目視にて積層板の外観を観察し、○:導電体層の表面に凹凸模様なし、×:導電体層の表面に凹凸模様あり、として評価した。
[積層板の厚薄精度]
両面銅貼積層板から10cm×10cm×厚み1mmの測定試料を切り出し、1cm間隔の格子点での厚みを測定し、厚み測定値の合計値を、厚みを測定した格子点の合計数で除して求めた平均厚みT、標準偏差σnおよび以下の数式(1)により積層板の厚薄精度Eを求めた。
E=(σn/T)×100(%) (1)
E:積層板の厚薄精度(%)
T:積層板の平均厚み(μm)
σn:積層板の厚みの標準偏差(μm)
[実施例1]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:0.05g/10分)100質量部に対して、酸化安定剤および熱安定剤として、ヒンダードフェノール系化合物0.10質量部、フェノールアクリレート系化合物0.10質量部、ホスファイト系化合物0.10質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合して樹脂組成物を得た。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
真空プレス成形機を用いて、上記の樹脂組成物を成形温度280℃で0.5MPaの加圧下で5分間予熱、5MPaで2分間加圧した後、冷却して厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表1に示す。
(積層板の製造)
真空プレス成形機を用いて、上記の樹脂組成物を成形温度280℃で0.5MPaの加圧下で5分間予熱、5MPaで2分間加圧した後冷却し、層(A1)として厚み0.5mmのシートを作製した。次いで、絶縁層(A)であるこのシートと、強化繊維からなる層(C)としてガラスクロス(日東紡績(株)社製WEA115E、厚さ100μm、目付105g/m、ファイバー直径7μm)とを、該シートが最外層にくるように積層し、真空プレス成形機にて成形温度300℃で0.5MPaの加圧下で5分間予熱、10MPaで5分間加圧した後、冷却して厚み約1mmのプリプレグを作製した。次いで、上記プリプレグの表裏に層(B)として厚さ35μmの銅箔(三井金属(株)社製SQ−VLP)を重ね、温度300℃、10MPaで30分間加圧することにより熱融着し、両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板のリフロー耐熱性および穴あけ加工性の評価結果を表1に示す。
[実施例2]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:0.1g/10分)100質量部に対して、酸化安定剤および熱安定剤として、ヒンダードフェノール系化合物0.10質量部、フェノールアクリレート系化合物0.10質量部、ホスファイト系化合物0.10質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合し、得られた樹脂組成物を二軸押出機で300℃溶融混練し、押出成形してMFRが1g/10分のペレットを得た。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを使用した以外は、実施例1と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表1に示す。
(積層板の製造)
上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを使用した以外は、実施例1と同様にして両面銅張り積層板を作製し、各特性を評価した。結果を表1に示す。
[実施例3]
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物として三井化学(株)社製TPXの品名DX845(MFR:9g/10分)を使用した以外は、実施例1と同様にして各特性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例1]
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物として三井化学(株)社製TPXの品名RT18(MFR:26g/10分)を使用した以外は、実施例1と同様にして各特性を評価した。結果を表1に示す。
[比較例2]
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物として三井化学(株)社製TPXの品名DX350(MFR:100g/10分)を使用した以外は、実施例1と同様にして各特性を評価したところ、リフロー耐熱性の評価で樹脂が溶融して流れ出し、積層板がもとの形状を留めなかった。結果を表1に示す。
[比較例3]
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物として三井化学(株)社製TPXの品名DX820(MFR:200g/10分)を使用した以外は、実施例1と同様にして各特性を評価したところ、リフロー耐熱性の評価で樹脂が溶融して流れ出し、積層板がもとの形状を留めなかった。結果を表1に示す。
[実施例4]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)として、4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:0.1g/10分)を使用し、該共重合体粉末100質量部に対して、酸化安定剤および熱安定剤として、ヒンダードフェノール系化合物0.1質量部、フェノールアクリレート系化合物0.1質量部、ホスファイト系化合物0.1質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合した後、二軸押出機を用いて300℃で溶融混練してMFRが1g/10分のペレットを得た。
(熱可塑性樹脂(d))
三井化学(株)社製ポリプロピレンの品名F122(MFR:2g/10分)を使用した。
ただし、ポリプロピレンのMFRは、ASTM D1238に準拠して荷重:2.16kg、温度:230℃の条件で測定した。
(層(A1)の製造)
スクリュ径φ40mmの押出機を3台、幅800mmのTダイおよび温度調整型冷却ロール付きの引取装置を備えた3種3層Tダイキャストフィルム成形機(住友重機械モダン(株)社製)を用いて、層(A1)として上記のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(D)として上記の熱可塑性樹脂(d)をそれぞれ各押出機に供給して、幅が700mmで層構成および厚みが層(D)/層(A1)/層(D)=30μm/100μm/30μmであるシートを製膜した。次いで層(D)を剥離除去して厚みが100μmである、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなる層(A1)の単層フィルムを得た。また得られた厚さ100μmの層(A1)からなる単層フィルムから10cm×10cm×100μmの測定試料を切り出して、層(A1)からなるフィルム表面の面粗度を評価した結果を表2に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
厚みが100μmである上記の層(A1)からなるフィルムから、5cm×5cmの大きさの測定試料を切り出し、それを12枚重ねて成形温度280℃で0.5MPaの加圧下で5分間予熱、5MPaで2分間加圧した後冷却して、厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表2に示す。
(積層板の製造)
真空プレス成形機を用い、20cm×20cmの大きさの型枠内に、絶縁層(A)である上記の層(A1)からなるフィルムを5枚重ねて成形温度280℃で0.5MPaの加圧下で5分間予熱、5MPaで2分間加圧した後、冷却して厚み0.5mmのシートを作製した。次にこのシート2枚で、強化繊維からなる層(C)としてガラスクロス(日東紡績(株)社製WEA115E、厚さ100μm、目付105g/m、ファイバー直径7μm)を挟み、真空プレス成形機にて成形温度300℃で0.5MPaの加圧下で5分間予熱、10MPaで5分間加圧した後冷却して、厚み約1mmのプリプレグを作製した。次に上記プリプレグの表裏に導電体層(A)として厚さ35μmの銅箔(三井金属(株)社製SQ−VLP)を重ね、温度300℃、10MPaで30分間加圧することにより熱融着し両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を表2に示す。
[実施例5]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)として、4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:0.1g/10分)を使用し、該共重合体粉末100質量部に対して、酸化安定剤および熱安定剤として、ヒンダードフェノール系化合物0.1質量部、ホスファイト系化合物0.3質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合した後、二軸押出機を用いて290℃で溶融混練して押出成形してMFRが5g/10分のペレットを得た。
(熱可塑性樹脂(d))
実施例4と同じポリプロピレンを使用した。
(層(A1)の製造)
上記のMFRが5g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物ペレットを使用した以外は、実施例4と同様にして層構成および厚みが層(D)/層(A1)/層(D)=30μm/100μm/30μmであるシートを製膜した。次いで層(D)を剥離除去して厚みが100μmである、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなる層(A1)の単層フィルムを得た。また得られた厚さ100μmの層(A1)からなる単層フィルムから10cm×10cm×100μmの測定試料を切り出して層(A1)からなるフィルム表面の面粗度を評価した。結果を表2に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
上記のMFRが5g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物を成形して得られた厚みが100μmである上記層(A1)からなるフィルムを使用した以外は、実施例4と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表2に示す。
(積層板の製造)
絶縁層(A)として上記のMFRが5g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを成形して得られた層(A1)を使用した以外は実施例4と同様にして両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を表2に示す。
[実施例6]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)として、4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:0.1g/10分)を使用し、該共重合体粉末100質量部に対して、酸化安定剤および熱安定剤として、ヒンダードフェノール系化合物0.05質量部、ホスファイト系化合物0.1質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合した後、二軸押出機を用いて290℃で溶融混練して押出成形してMFRが7g/10分のペレットを得た。
(熱可塑性樹脂(d))
実施例4と同じポリプロピレンを使用した。
(層(A1)の製造)
上記のMFRが7g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを使用した以外は、実施例4と同様にして層構成および厚みが層(D)/層(A1)/層(D)=30μm/100μm/30μmであるシートを製膜した。次いで層(D)を剥離除去して厚みが100μmである、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなる層(A1)の単層フィルムを得た。また得られた厚さ100μmの層(A1)からなる単層フィルムから10cm×10cm×100μmの測定試料を切り出して層(A1)からなるフィルム表面の面粗度を評価した。結果を表2に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
上記のMFRが7g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物を成形して得られた厚みが100μmである上記層(A1)からなるフィルムを使用した以外は、実施例4と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表2に示す。
(積層板の製造)
絶縁層(A)として上記のMFRが7g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを成形して得られた層(A1)を使用した以外は、実施例4と同様にして両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を表2に示す。
[比較例4]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
実施例4と同じMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを使用した。
(層(A1)の製造)
熱可塑性樹脂(d)からなる層(D)を成形しない以外は、実施例4と同様にして、3種3層Tダイキャストフィルム成形機を用いて、厚みが100μmであるの層(A1)の単層フィルムを得た。得られたフィルムの表面は、凹凸が激しくざらざらしており、外観の粗悪なものであった。また、得られた層(A1)からなるフィルムから、10cm×10cm×100μmの測定試料を切り出して、フィルム表面の面粗度を評価した。結果を表2に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
上記の単層の押出成形で得られた厚みが100μmである層(A1)からなるフィルムを使用した以外は、実施例4と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表2に示す。
(積層板の製造)
絶縁層(A)として上記の単層の押出成形で得られた層(A1)からなるフィルムを使用した以外は実施例4と同様にして両面銅張り積層板を得た。得られた積層板の導電体層(B)の表面は、絶縁層(A)である層(A1)の表面の凹凸を転写しており、凹凸模様が残っていた。また、積層板の厚薄精度Eは、22%と悪く、ソリも発生していた。この積層板では、既にソリが発生しているため、リフロー耐熱性評価後の外観形状の変化を評価することはできなかった。この積層板の各特性の評価結果を表2に示す。
[比較例5]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)として、4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:0.1g/10分)を使用し、該共重合体粉末100質量部に対して、酸化安定剤として、ヒンダードフェノール系化合物0.1質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合した後、二軸押出機を用いて290℃で溶融混練して押出成形してMFRが20g/10分のペレットを得た。
(熱可塑性樹脂(b))
実施例1と同じポリプロピレンを使用した。
(層(A1)の製造)
上記のMFRが20g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを使用した以外は、実施例4と同様にして層構成および厚みが層(D)/層(A1)/層(D)=30μm/100μm/30μmである積層体を製膜した。次いで層(D)を剥離除去して厚みが100μmである、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなる層(A1)の単層フィルムを得た。また得られた厚さ100μmの層(A1)からなる単層フィルムから10cm×10cm×100μmの測定試料を切り出して層(A1)からなるフィルム表面の面粗度を評価した。結果を表2に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
上記のMFRが20g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成を成形して得られた厚みが100μmである上記層(A1)からなるフィルムを使用した以外は、実施例4と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表2に示す。
(積層板の製造)
絶縁層(A)として上記のMFRが20g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを成形して得られた層(A1)を使用した以外は、実施例4と同様にして両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を行なったところ、リフロー耐熱性の評価で樹脂が溶融して流れ出し、積層板がもとの形状を留めなかった。結果を表2に示す。
[比較例6]
(不飽和カルボン酸変性4−メチル−1−ペンテン系共重合体の製造)
4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:6g/10分)98.8質量%、無水マレイン酸1質量%、有機過酸化物2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン(商品名:パーヘキサ25B、日本油脂(株)製)0.2質量%をヘンシェルミキサーにより混合した後、二軸押出機を用いて温度280℃の条件で混練することにより、グラフト変性を行なった。この変性した4−メチル−1−ペンテン系共重合体を20質量部、4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:0.1g/10分)を80質量部の合計100質量部に対して、酸化安定剤および熱安定剤として、ヒンダードフェノール系化合物0.1質量部、フェノールアクリレート系化合物0.1質量部、ホスファイト系化合物0.1質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合した後、二軸押出機を用いて300℃で溶融混練し、押出成形してMFRが6g/10分のペレットを得た。また、デカリン溶媒135℃における極限粘度[η]は、3.2dl/gであった。極限粘度は、ASTM D1601に準じて、ポリマーをデカリン溶液とし、135℃で比粘度を測定した。濃度を変えて、比粘度と濃度の比をプロットし、濃度ゼロに外挿して極限粘度[η]を求めた。
(層(A1)の製造)
熱可塑性樹脂(d)からなる層(D)を成形しない以外は、実施例4と同様に3種3層Tダイキャストフィルム成形機を用いて、上記不飽和カルボン酸変性4−メチル−1−ペンテン系共重合体の厚みが100μmである層(A1)の単層フィルムを得た。
得られた層(A1)からなるフィルムの表面は、凹凸が激しくざらざらしており、外観の粗悪なものであった。この層(A1)からなるフィルムの各特性の評価結果を2に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
上記の不飽和カルボン酸変性4−メチル−1−ペンテン系共重合体からなるペレットを成形して得られた厚みが100μmである層(A1)の単層フィルムを使用した以外は、実施例4と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表2に示す。
(積層板の製造)
絶縁層(A)として上記の不飽和カルボン酸変性4−メチル−1−ペンテン系共重合体からなるペレットを成形して得られた層(A1)からなるフィルムを使用した以外は、実施例4と同様にして両面銅張り積層板を得た。得られた積層板の導電体層(B)の表面は、絶縁層(A)である層(A1)の表面の凹凸を転写しており、凹凸模様が残っていた。また、積層板の厚薄精度Eは、20%と悪く、ソリも発生していた。この積層板では、既にソリが発生しているため、リフロー耐熱性評価後の外観形状の変化を評価することはできなかった。この積層板の各特性の評価結果を表2に示す。
[実施例7]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a)として、4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:0.1g/10分)を使用し、該共重合体粉末100質量部に対して、酸化安定剤および熱安定剤として、ヒンダードフェノール系化合物0.1質量部、フェノールアクリレート系化合物0.1質量部、ホスファイト系化合物0.1質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合した後、二軸押出機を用いて300℃で溶融混練してMFRが1g/10分のペレットを得た。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2))
三井化学(株)社製TPXの品名DX845(MFR:9g/10分)を使用した。
(積層体の製造)
3種3層Tダイキャストフィルム成形機を用いて層(A1)として上記のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記のポリ−4−メチル−1−ペンテン(a2)をそれぞれ各押出機に供給して、共押出成形を行ない、層(A2)/層(A1)/層(A2)の層構成で、各層の層厚みが層(A2)/層(A1)/層(A2)=10μm/80μm/10μmである積層体を得た。また得られた厚さ100μmの層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体から、10cm×10cm×100μmの測定試料を切り出して、積層体の最外層である層(A2)表面の面粗度を評価した結果を表3に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
上記で得られた厚みが合計100μmである層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体から5cm×5cmの大きさの測定試料に切り出し、それを12枚重ねて成形温度280℃で0.5MPaの加圧下で5分間予熱、5MPaで2分間加圧した後冷却して、厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表3に示す。
(積層板の製造)
真空プレス成形機を用い、20cm×20cmの大きさの型枠内に絶縁層(A)である上記層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を5枚重ねて成形温度280℃で0.5MPaの加圧下で5分間予熱、5MPaで2分間加圧した後、冷却し厚み0.5mmのシートを作製した。次にこのシート2枚で強化繊維からなる層(C)としてガラスクロス(日東紡績(株)社製WEA115E、厚さ100μm、目付105g/m、ファイバー直径7μm)を挟み、真空プレス成形機にて成形温度300℃で0.5MPaの加圧下で5分間予熱、10MPaで5分間加圧した後、冷却して厚み1mmのプリプレグを作製した。次に上記プリプレグの表裏に導電体層(B)として厚さ35μmの銅箔(三井金属(株)社製SQ−VLP)を重ね、温度300℃、10MPaで30分間加圧することにより熱融着し両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を表3に示す。
[実施例8]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
実施例7と同じMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを使用した。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2))
三井化学(株)社製TPXの品名RT18(MFR:26g/10分)を使用した。
(積層体の製造)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名RT18を使用した以外は、実施例7と同様にて共押出成形を行ない、各層の層厚みが層(A2)/層(A1)/層(A2)=10μm/80μm/10μmである積層体を得た。この積層体の各特性の評価結果を表3に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名RT18を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表3に示す。
(積層板の製造)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名RT18を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を表3に示す。
[実施例9]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
実施例7と同じMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを使用した。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2))
三井化学(株)社製TPXの品名RT18(MFR:26g/10分)を使用した。
(積層体の製造)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名RT18を使用した以外は、実施例7と同様にて共押出成形を行ない、層の層厚みが層(A2)/層(A1)/層(A2)=20μm/60μm/20μmである積層体を得た。この積層体の各特性の評価結果を表3に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名RT18を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表3に示す。
(積層板の製造)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名RT18を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を表3に示す。
[実施例10]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)として、4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:0.1g/10分)を使用し、該共重合体粉末100質量部に対して、酸化安定剤および熱安定剤として、ヒンダードフェノール系化合物0.1質量部、ホスファイト系化合物0.3質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合した後、二軸押出機を用いて290℃で溶融混練して押出成形してMFRが5g/10分のペレットを得た。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2))
三井化学(株)社製TPXの品名RT18(MFR:26g/10分)を使用した。
(積層体の製造)
層(A1)として上記のMFRが5g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名RT18を使用した以外は、実施例7と同様にて共押出成形を行ない、各層の層厚みが層(A2)/層(A1)/層(A2)=10μm/80μm/10μmである積層体を得た。この積層体の各特性の評価結果を表3に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
層(A1)として上記のMFRが5g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名RT18を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表3に示す。
(積層板の製造)
層(A1)として上記のMFRが5g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名RT18を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を表3に示す。
[実施例11]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
実施例7と同じMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを使用した。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2))
三井化学(株)社製TPXの品名DX350(MFR:100g/10分)を使用した。
(積層体の製造)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名DX350を使用した以外は、実施例7と同様にて共押出成形を行ない、各層の層厚みが層(A2)/層(A1)/層(A2)=10μm/80μm/10μmである積層体を得た。この積層体の各特性の評価結果を表3に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名DX350を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表3に示す。
(積層板の製造)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名DX350を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を表3に示す。
[実施例12]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
実施例7と同じMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを使用した。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2))
三井化学(株)社製TPXの品名DX350(MFR:100g/10分)を使用した。
(積層体の製造)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名DX350を使用した以外は、実施例7と同様にて共押出成形を行ない、各層の層厚みが層(A2)/層(A1)/層(A2)=25μm/50μm/25μmである積層体を得た。この積層体の各特性の評価結果を表3に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名DX350を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表3に示す。
(積層板の製造)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名DX350を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を表3に示す。
[比較例7]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
実施例7と同じMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物からなるペレットを使用した。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2))
三井化学(株)社製TPXの品名DX820(MFR:200g/10分)を使用した。
(積層体の製造)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名DX820を使用した以外は、実施例7と同様にて共押出成形を行ない、各層の層厚みが層(A2)/層(A1)/層(A2)=10μm/80μm/10μmである積層体を得た。この積層体の各特性の評価結果を表3に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名DX820を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表3に示す。
(積層板の製造)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名DX820を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を行ったところ、リフロー耐熱性の評価で樹脂が溶融して流れ出し、積層板がもとの形状を留めなかった。結果を表3に示す。
[比較例8]
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物)
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)として、4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:0.1g/10分)を使用し、該共重合体粉末100質量部に対して、酸化安定剤として、ヒンダードフェノール系化合物0.10質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合した後、二軸押出機を用いて290℃で溶融混練して押出成形してMFRが20g/10分のペレットを得た。
(ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2))
三井化学(株)社製TPXの品名RT18(MFR:26g/10分)を使用した。
(積層体の製造)
層(A1)として上記のMFRが20g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名RT18を使用した以外は、実施例7と同様にて共押出成形を行ない、各層の層厚みが層(A2)/層(A1)/層(A2)=10μm/80μm/10μmである積層体を得た。この積層体の各特性の評価結果を表3に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
層(A1)として上記のMFRが20g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名RT18を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表3に示す。
(積層板の製造)
層(A1)として上記のMFRが1g/10分のポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含む樹脂組成物、層(A2)として上記の三井化学(株)社製TPXの品名DX820を使用して得られた層(A2)/層(A1)/層(A2)からなる積層体を使用した以外は、実施例7と同様にして両面銅張り積層板を得た。この両面銅張り積層板の各特性の評価結果を行なったところ、リフロー耐熱性の評価で樹脂が溶融して流れ出し、積層板がもとの形状を留めなかった。結果を表3に示す。
[比較例9]
(不飽和カルボン酸変性ポリ4−メチル−1−ペンテンの製造)
4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:6g/10分)98.8質量%、無水マレイン酸1質量%、有機過酸化物2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン(商品名:パーヘキサ25B、日本油脂(株)製)0.2質量%をヘンシェルミキサーにより混合した後、二軸押出機を用いて温度280℃の条件で混練することにより、グラフト変性を行なった。この変性したポリ4−メチル−1−ペンテンを20質量部、4−メチル−1−ペンテンと1−デセンとの共重合体粉末(1−デセン含有量:3.5質量%、MFR:0.1g/10分)を80質量部の合計100質量部に対して、酸化安定剤および熱安定剤として、ヒンダードフェノール系化合物0.1質量部、フェノールアクリレート系化合物0.1質量部、ホスファイト系化合物0.1質量部を配合し、ヘンシェルミキサーを用いて高速で1分間混合した後、二軸押出機を用いて300℃で溶融混練し、押出成形してMFRが6g/10分のペレットを得た。また、デカリン溶媒135℃における極限粘度[η]は、3.2dl/gであった。極限粘度は、ASTM D1601に準じて、ポリマーをデカリン溶液とし、135℃で比粘度を測定した。濃度を変えて、比粘度と濃度の比をプロットし、濃度ゼロに外挿して極限粘度[η]を求めた。
(層(A1)の製造)
ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2)からなる層(A2)を成形しない以外は、実施例7と同様に3種3層Tダイキャストフィルム成形機を用いて、上記不飽和カルボン酸変性4−メチル−1−ペンテン系共重合体の厚みが100μmである層(A1)の単層フィルムを得た。
得られた層(A1)のフィルムの表面は、凹凸が激しくざらざらしており、外観の粗悪なものであった。この層(A1)からなるフィルムの各特性の評価結果を3に示す。
(誘電率および誘電正接を測定するサンプルの作製)
上記の不飽和カルボン酸変性4−メチル−1−ペンテン系共重合体からなるペレットを成形して得られた厚みが100μmである層(A1)の単層フィルムを使用した以外は、実施例7と同様にして厚み1mmのシートを作製して誘電率および誘電正接を測定した。結果を表3に示す。
(積層板の製造)
絶縁層(A)として上記の不飽和カルボン酸変性4−メチル−1−ペンテン系共重合体からなるペレットを成形して得られた層(A1)からなるフィルムを使用した以外は、実施例7と同様にして両面銅張り積層板を得た。得られた積層板の導電体層(B)の表面は、層(A1)の表面の凹凸を転写しており、凹凸模様が残っていた。また、積層板の厚薄精度Eは、20%と悪く、ソリも発生していた。この積層板では、既にソリが発生しているため、リフロー耐熱性評価後の外観形状の変化を評価することはできなかった。この積層板の各特性の評価結果を表3に示す。
Figure 2006015727
Figure 2006015727
Figure 2006015727
本発明の積層板は、高周波特性の指標である誘電率、誘電正接に優れ、かつ高耐熱性、穴あけ加工性という特徴を併せ持った積層板であり、積層板の導電体層に凹凸模様がなく、厚薄精度も良好な積層板であり、特に高周波信号伝送に対応する積層板として好適に使用することができ、工業的価値は極めて高い。

Claims (9)

  1. 絶縁層(A)および導電体層(B)を有する積層板。
  2. 絶縁層(A)がポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含むMFRが10g/10分以下である樹脂組成物を含む、請求項1に記載の積層板。
  3. 絶縁層(A)が、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含みMFRが7g/10分以下である樹脂組成物からなる層(A1)および、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2)からなるMFRが7〜100g/10分である層(A2)を含む積層体であって、該積層体の両側の最外層が層(A2)である請求項1に記載の積層板。
  4. 絶縁層(A)が、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a1)を含みMFRが0.01〜3g/10分である樹脂組成物からなる層(A1)および、ポリ4−メチル−1−ペンテン(a2)からなるMFRが7〜50g/10分である層(A2)を含む積層体であって、該積層体の両側の最外層が層(A2)である請求項1に記載の積層板。
  5. 層(A1)と層(A2)の厚みの比率T(A1)/T(A2)が3以上である、請求項3または請求項4に記載の積層板。
  6. 層(A2)の面粗度Ryが1〜20μmである、請求項3または請求項4に記載の積層板。
  7. 絶縁層(A)、導電体層(B)および強化繊維からなる層(C)を有する請求項1〜6に記載の積層板。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載の積層板である高周波回路用積層板。
  9. 少なくとも層(A1)の片側の面に接して熱可塑性樹脂(d)からなる層(D)を共押出成形した後、該層(D)を剥離除去して得られる層(A1)を含む絶縁層を用いた、請求項1〜7に記載の積層板の製造方法。






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