JP2006014075A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、受けた光を電気信号に変換し、映像信号として出力する固体撮像装置に関する。
従来、受けた光を電気信号に変換し、映像信号として出力する固体撮像装置が知られており、この固体撮像装置から得た映像信号を静止画像として表示するディジタルスチルカメラ等のカメラが知られている。近年では、このような固体撮像装置を用いたカメラは、画質および機能のさらなる向上が要望され、画素の高密度化が進んでいる。
このような固体撮像装置において、映像信号の出力スピードを向上させるために、信号電荷を読み出す画素を間引くことにより出力映像信号中の画素数を減らす駆動方法が、従来から提案されている。例えば特許文献1には、例えば水平方向3画素を1ブロックとして、各ブロックにおける中央画素を除く2画素(両端の2画素)の信号電荷を固体撮像装置内で混合すると共に、ブロックの中央の1画素の信号電荷を、隣接するブロックの中央の1画素の信号電荷と混合することにより、固体撮像装置からの出力映像信号における水平方向の画素数を削減する駆動方法が開示されている。
特開平11−234688号公報
しかしながら、水平方向における1/3間引きの際に、全画素出力時のサンプリング周波数の3分の1の成分が信号のDC成分に折り返されて加わるが、上述した従来の駆動方法による固体撮像装置では、サンプリング周波数の3分の1の成分が0ではない(図44参照)。これにより、モワレの発生や、偽信号の発生などにより、出力映像信号の画質が劣化するという問題を有していた。
本発明はこれらの問題を解決するために、少なくとも水平方向の画素数を削減できる固体撮像装置であって、モワレや偽信号を生じることなく良質な映像信号を高速に出力できる固体撮像装置を提供することを目的とする。
また、これらの問題を解決するに当たって水平方向に信号電荷を混合するためには、各垂直転送列ごとに別々の転送パルスを印加できる構成にする必要があり、転送パルス数、端子数の増大を招いていた。
本発明はかかる点をも鑑み、増加する転送パルス数と端子数を最小限に抑えながら、良好な信号電荷の混合構成を持つ固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明にかかる固体撮像装置は、2次元状に複数個配列され光電変換した信号電荷を蓄積する受光素子と、垂直転送電極を上部に配し前記受光素子に蓄積された信号電荷を受け垂直方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から信号電荷を受け水平方向に転送する水平転送部とを備える固体撮像素子であって、前記垂直転送部はn個(nは1以上の整数)の前記転送電極を1転送段として繰り返し転送する単位垂直転送段を備え、前記水平転送部に隣接した少なくとも単位垂直転送段を有する垂直最終段において、m個(1≦m<n;mは整数)の転送電極はそれぞれ独立に配線される島状孤立電極であり、前記島状孤立電極より水平転送部から遠い側に、前記垂直最終段以外の前記単位垂直転送段中の転送電極とは独立に配線された単独トランジェント電極を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる固体撮像装置は、2次元状に複数個配列され光電変換した信号電荷を蓄積する受光素子と、垂直転送電極を上部に配し前記受光素子に蓄積された信号電荷を受け垂直方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から信号電荷を受け水平方向に転送する水平転送部とを備える固体撮像素子であって、前記垂直転送部は前記1受光素子当たり2枚の転送電極を備え、2n個(nは1以上の整数)の前記転送電極を1転送段として繰り返し転送する単位垂直転送段を備え、前記水平転送部に隣接した少なくとも単位垂直転送段を有する垂直最終段において、m個(1≦m<n;mは整数)の転送電極はそれぞれ独立に配線される島状孤立電極であり、前記島状孤立電極より水平転送部から遠い側に、前記垂直最終段以外の前記単位垂直転送段中の転送電極とは独立に配線された単独トランジェント電極を備えること特徴とする。
また、本発明にかかる固体撮像装置の駆動方法は、2次元状に複数個配列され光電変換した信号電荷を蓄積する受光素子と、垂直転送電極を上部に配し前記受光素子に蓄積された信号電荷を受け垂直方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から信号電荷を受け水平方向に転送する水平転送部とを備える固体撮像素子であって、前記垂直転送部は前記1受光素子当たり2枚の転送電極を備え、2n個(nは1以上の整数)の前記転送電極を1転送段として繰り返し転送する単位垂直転送段を備え、前記水平転送部に隣接した少なくとも単位垂直転送段を有する垂直最終段において、m個(1≦m<n;mは整数)の転送電極はそれぞれ独立に配線される島状孤立電極であり、前記島状孤立電極より水平転送部から遠い側に、前記垂直最終段以外の前記単位垂直転送段中の転送電極とは独立に配線された単独トランジェント電極を備える固体撮像装置の駆動方法であって、
前記島状孤立電極に転送パルスを印加し、該当する垂直転送部に存在する信号電荷を水平転送部に転送する期間は、前記単独トランジェント電極には電荷を蓄積しない電圧を印加することを特徴とする。
前記島状孤立電極に転送パルスを印加し、該当する垂直転送部に存在する信号電荷を水平転送部に転送する期間は、前記単独トランジェント電極には電荷を蓄積しない電圧を印加することを特徴とする。
以上に説明したように、本発明によれば、少なくとも水平方向の画素数を削減することにより、モワレや偽信号を生じることなく良質な映像信号を高速に出力できる固体撮像装置であって、良好な信号電荷の混合構成を持つ固体撮像装置提供できる。同時に信号電荷の混合構成を形成するときに増加する転送パルス数と端子数を最小限に抑え、製造コストの上昇を抑制することのできる固体撮像装置を提供できる。
本発明にかかる固体撮像装置は、2次元状に複数個配列され光電変換した信号電荷を蓄積する受光素子と、垂直転送電極を上部に配し前記受光素子に蓄積された信号電荷を受け垂直方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から信号電荷を受け水平方向に転送する水平転送部とを備える固体撮像素子であって、前記垂直転送部はn個(nは1以上の整数)の前記転送電極を1転送段として繰り返し転送する単位垂直転送段を備え、前記水平転送部に隣接した少なくとも単位垂直転送段を有する垂直最終段において、m個(1≦m<n;mは整数)の転送電極はそれぞれ独立に配線される島状孤立電極であり、前記島状孤立電極より水平転送部から遠い側に、前記垂直最終段以外の前記単位垂直転送段中の転送電極とは独立したに配線された単独トランジェント電極を備える構成である(第1の構成)。
また、本発明にかかる固体撮像装置は、2次元状に複数個配列され光電変換した信号電荷を蓄積する受光素子と、垂直転送電極を上部に配し前記受光素子に蓄積された信号電荷を受け垂直方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から信号電荷を受け水平方向に転送する水平転送部とを備える固体撮像素子であって、
前記垂直転送部は前記1受光素子当たり2枚の転送電極を備え、2n個(nは1以上の整数)の前記転送電極を1転送段として繰り返し転送する単位垂直転送段を備え、前記水平転送部に隣接した少なくとも単位垂直転送段を有する垂直最終段において、m個(1≦m<n;mは整数)の転送電極はそれぞれ独立に配線される島状孤立電極であり、前記島状孤立電極より水平転送部から遠い側に、前記垂直最終段以外の前記単位垂直転送段中の転送電極とは独立に配線された単独トランジェント電極を備える構成である(第2の構成)。
前記垂直転送部は前記1受光素子当たり2枚の転送電極を備え、2n個(nは1以上の整数)の前記転送電極を1転送段として繰り返し転送する単位垂直転送段を備え、前記水平転送部に隣接した少なくとも単位垂直転送段を有する垂直最終段において、m個(1≦m<n;mは整数)の転送電極はそれぞれ独立に配線される島状孤立電極であり、前記島状孤立電極より水平転送部から遠い側に、前記垂直最終段以外の前記単位垂直転送段中の転送電極とは独立に配線された単独トランジェント電極を備える構成である(第2の構成)。
本発明の固体撮像装置における垂直転送部は、2次元配列の画素に対応する例えばフォトダイオードなどの光電変換部と複数の垂直転送段からなる垂直CCDによって構成されていても良いし、受光機能を有し複数の垂直転送段からなる垂直CCDによって構成されていても良い。
上述の第1もしくは第2の構成によれば、垂直最終段中同一垂直転送部に該当する島状孤立電極に一連の駆動パルスを独立に印加することで、垂直転送部毎に任意に信号電荷を垂直転送部に転送することができる。このときに、単独トランジェント転送電極が補助となって、島状孤立電極の必要電極枚数を削減する効果を持つ。
また、垂直最終段から水平転送部への転送と、水平転送部による水平方向への転送とを組み合わせれば、画素出力の並べ替えや混合が任意に可能となる。
なお、垂直転送部および水平転送部の転送動作は、これらにそれぞれ設けられた転送電極へ所定の制御信号を与えることにより制御される。この制御信号を送出するための手段(制御部)は、固体撮像装置の外部にあっても良いし、固体撮像装置と一体に設けられていても良い。
本発明にかかる固体撮像装置において、垂直転送部は転送電極長の長い第1の転送電極と、転送電極長の短い第2の転送電極を備え、前記島状孤立転送電極は前記第1の転送電極から成ることが好ましい(第3の構成)。これにより、製造上、金属配線から島状孤立電極へコンタクトレイアウトが行いやすくなり、歩留向上をもたらす。
第1の転送電極は多層電極構造の上層に有る方が、コンタクト形成が容易であるが、特にこれに限定するものでなく下層に有っても良く、この場合は上層側に電極長の短い島状孤立電極があっても、コンタクトが形成できるレイアウトが得られるため、島状孤立電極の構成に自由度が増大する。
また、前記垂直最終段中の転送電極であって、転送電極長が他の単位垂直転送段にある繰り返しの転送電極長と異なる転送電極を備えることも好ましく(第4の構成)、これにより、垂直最終段中の蓄積電極数が他の単位垂直転送段中の蓄積電極数より減少しても、転送容量を確保することができる。なお、電極長が長い分は内部にポテンシャル段差を設け、転送効率の劣化を防止することが望ましい。
また、前記垂直最終段は垂直転送段の電極枚数とは異なる数の転送電極を備えていても良く(第5もしくは第6の構成)、これにより、垂直最終段中の蓄積電極枚数を調整することができ、転送容量が必要なときには電極枚数を増加する切替を行うことができる。
また、本発明にかかる固体撮像装置は、2次元状に複数個配列され光電変換した信号電荷を蓄積する受光素子と、垂直転送電極を上部に配し前記受光素子に蓄積された信号電荷を受け垂直方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から信号電荷を受け水平方向に転送する水平転送部とを備えた固体撮像装置であって、前記垂直転送部は前記1受光素子当たり3枚の転送電極を備え、3n個(nは1以上の整数)の前記転送電極を1転送段として繰り返し転送する単位垂直転送段を備え、前記水平転送部に隣接した少なくとも単位垂直転送段を有する垂直最終段において、m個(1≦m<n;mは整数)の転送電極はそれぞれ独立に配線される島状孤立電極であり、前記島状孤立電極より水平転送部から遠い側に、前記垂直最終段以外の前記単位垂直転送段中の転送電極とは独立に配線された単独トランジェント電極を備える構成でもよい(第7の構成)。
また、前記垂直転送部は前記1受光素子当たり4枚の転送電極を備え、4n個(nは1以上の整数)の前記転送電極を1転送段として繰り返し転送する単位垂直転送段を備え、
前記水平転送部に隣接した少なくとも単位垂直転送段を有する垂直最終段において、m個(1≦m<n;mは整数)の転送電極はそれぞれ独立に配線される島状孤立電極であり、前記島状孤立電極より水平転送部から遠い側に、前記垂直最終段以外の前記単位垂直転送段中の転送電極とは独立に配線された単独トランジェント電極を備える構成でも良い(第8の構成)。
前記水平転送部に隣接した少なくとも単位垂直転送段を有する垂直最終段において、m個(1≦m<n;mは整数)の転送電極はそれぞれ独立に配線される島状孤立電極であり、前記島状孤立電極より水平転送部から遠い側に、前記垂直最終段以外の前記単位垂直転送段中の転送電極とは独立に配線された単独トランジェント電極を備える構成でも良い(第8の構成)。
これら、第7、第8の構成によれば、1受光素子当たりの転送電極数が3枚以上有るため、同時に全画素を独立に信号出力ができ画像処理の効率を上げることができる。
なお、本発明の固体撮像装置の第1から第8の構成において、島状孤立電極以外の共通転送電極は、単独トランジェント電極を含めて、水平方向に転送電極同士が電気的につながっているが、電極を形成する素材と同一の材料で形成されていても良いし、別材料を介して結合していても良い。
すなわち、例えばポリシリコンなどの電極材料と同一材料で形成すれば、製造上の容易さという利点がある。
また、共通転送電極における水平方向の電気的結合が、抵抗の低い金属材料等から構成されていれば、抵抗による遅延を防止することができ、垂直転送の周波数特性を改善する利点が得られる。
本発明にかかる固体撮像装置の駆動方法は、2次元状に複数個配列され光電変換した信号電荷を蓄積する受光素子と、垂直転送電極を上部に配し前記受光素子に蓄積された信号電荷を受け垂直方向に転送する垂直転送部と、前記垂直転送部から信号電荷を受け水平方向に転送する水平転送部とを備える固体撮像素子の駆動方法であって、前記垂直転送部は前記1受光素子当たり2枚の転送電極を備え、2n個(nは1以上の整数)の前記転送電極を1転送段として繰り返し転送する単位垂直転送段を備え、前記水平転送部に隣接した少なくとも単位垂直転送段を有する垂直最終段において、m個(1≦m<n;mは整数)の転送電極はそれぞれ独立に配線される島状孤立電極であり、前記島状孤立電極より水平転送部から遠い側に、前記垂直最終段以外の前記単位垂直転送段中の転送電極とは独立に配線された単独トランジェント電極を備える固体撮像装置の駆動方法であって、前記島状孤立電極に転送パルスを印加し、該当する垂直転送部に存在する信号電荷を水平転送部に転送する期間は、前記単独トランジェント電極には電荷を蓄積しない電圧を印加することを備える(第9の構成)。
上述の第9の構成によれば、垂直最終段中同一垂直転送部に該当する島状孤立電極に一連の駆動パルスを独立に印加することで、垂直転送部毎に任意に信号電荷を垂直転送部に転送することができる。このときに、島状孤立電極以外の電極は、他の単位垂直転送段と共通の駆動パルスを印加するため、垂直最終段中の転送が他の単位垂直転送段に影響するが、単独トランジェント電極が補助となって、島状孤立電極の必要電極枚数を最小限に抑制する効果を持つ。
また、受光素子からの信号電荷を出力する複数の転送方式があり、方式により、前記単独トランジェント電極に印加する転送パルスを前記垂直最終段以外の前記転送段に存在する転送電極と同一の転送パルスを印加することが望ましく(第10の構成)、方式により、前記島状孤立電極に印加する転送パルスを前記垂直最終段以外の前記転送段に存在する転送電極と同一の転送パルスを印加することが望ましい(第11の構成)。この駆動方法の切替により、水平に画素混合を行うか否かを変更することができる。
なお、本発明の第1の構成にかかる固体撮像装置は、(e1)水平方向においてk個の画素から選択的に1個以上k−1個以下の画素の信号電荷を水平転送部へ転送し、(e2)水平転送部の信号電荷を順方向あるいは逆方向に少なくとも1画素分転送し、(e3)前記e1およびe2の転送を繰り返すことにより、k個の画素の信号電荷を水平転送部へすべて転送する構成とすることも好ましい。
さらに、上記の構成において、(e4)前記e3の後、全列の信号電荷を水平転送部側へ一段転送し、(e5)前記e4の転送により垂直最終段に移動した信号電荷に対して、前記e1〜e3の転送を行い、前記e4およびe5を繰り返すことにより、n段分の信号電荷を水平転送部へすべて転送する構成とすることもより好ましい。
また、本発明の第1の構成にかかる固体撮像装置は、前記k列のうち一つの列以外の垂直最終段あるいは全ての列の垂直最終段において、他の列とは独立して設けられた転送電極を当該他の列とは独立して駆動することにより水平k個の画素混合を行うモードと、前記転送電極を他の列と同様に駆動することにより画素混合を行わないモードとの少なくとも2モード間で動作モードを選択的に切り替えられることが好ましい。画素混合を行わずに高解像度な画像出力モードと、画素混合を行うことにより高感度かつ高フレームレートの画像出力モードとの切り替えが可能となるからである。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態にかかる固体撮像装置の電極構造を示したものであり、図27に概略構成を示した固体撮像装置のものである。以下、図27の概略構成の説明から順に説明を行う。
図1は、本実施形態にかかる固体撮像装置の電極構造を示したものであり、図27に概略構成を示した固体撮像装置のものである。以下、図27の概略構成の説明から順に説明を行う。
図27に、本実施形態にかかる固体撮像装置の概略構成を示す。本実施形態の固体撮像装置1は、全画素同時独立読み出し方式を採用し、画素に対応して二次元状に配列された光電変換部2と、垂直転送部3と、水平転送部4とを備えている。垂直転送部3および水平転送部4のそれぞれは、CCDにより構成される。光電変換部2としては、フォトダイオードが用いられる。光電変換部2の各々には、赤(R)、緑(G)、青(B)の三色のカラーフィルタが配置されている。本実施形態では、垂直・水平方向共に2画素おきにRGBのそれぞれのフィルタが周期的に配置されている。例えば、図27に示すように、垂直方向2画素×水平方向2画素の計4画素を単位とすれば、左下の画素がR、右下および左上の画素がG、右上の画素がBとなるように、カラーフィルタが配置されている。なお、垂直転送部3および水平転送部4の転送電極へ、図示しない制御部から制御信号が送られることにより、固体撮像装置1の動作が制御される。前記の制御部は、固体撮像装置1の外部に設けられており、信号線により固体撮像装置1に接続されている。あるいは、固体撮像装置1と一体的に形成されていても良い。
本実施形態では、垂直転送部3は、垂直方向における光電変換部2の3行分を、一つの転送段とする。このような構成とすることにより、垂直転送部3内で、1画素おきの3行分の画素を加算できる。また、転送段の容量を大きくできるという利点もある。
ここで、固体撮像装置1における水平方向の画素混合動作について説明する。
固体撮像装置1は、制御部(図示せず)が垂直転送部3および水平転送部4の転送動作を制御することにより、水平方向における1画素おきの3画素ごとの信号電荷を混合し、水平方向の画素数を1/3に削減する。図28に、信号電荷を混合する画素の組み合わせを示す。なお、混合される画素の組み合わせを、以下、混合画素群と称する。図28において、Rxyのように示した記号において、R、G、Bは当該画素のフィルタの色を表し、xは当該画素の垂直位置(水平転送部4に近い方から第1段,第2段,・・・とする)、yは混合画素群における当該画素の位置(水平転送部4の出力側に近い方から第1番目、第2番目、・・・とする)をそれぞれ表すものとする。
図28に示すように、固体撮像装置1は、例えば、G11、G12、G13のように、1画素おきに3つずつの緑の画素を、第1の混合画素群とする。さらに、この第1の混合画素群によって生成される混合画素の重心と等間隔になるように、青の画素による混合画素群が決定されている。すなわち、第1の混合画素群のG12とG13との間のB11と、このG13と隣りの混合画素群のG11との間の画素であるB12と、隣の混合画素群のG11とG12との間の画素であるB13との3つの画素を、第2の混合画素群とする。このように、水平方向において交互に配置された二色の画素を、1画素おきに3つずつ組み合わせて混合することにより、混合後の各色の画素重心が等間隔となるので、モワレや偽信号が生じない。
次に、図28に示す組み合わせで画素混合を行うための固体撮像装置1の駆動手順について、図29〜図39の状態遷移図を用いて説明する。
固体撮像装置1の垂直転送部3は、3列単位に構成されている。図29〜図39では、水平転送部4の信号電荷は向かって左側に出力されるものとし、この3列単位の垂直転送部3のそれぞれを、水平転送部4の出力側に近い方から順に、第1列、第2列、第3列とする(図中では、1列、2列、3列と表記する)。また、垂直転送部3において、水平転送部4に最も近い転送段を、以下、垂直最終段と称する。
上記3列単位に構成された垂直転送部3の垂直最終段のうち、第2列および第3列の垂直最終段は、同じ列の他の転送段並びに他の列の垂直最終段のいずれとも別個に独立して転送を行えるようにそれぞれ構成されている。すなわち、第1列および第3列の垂直最終段に信号電荷を保持したままで、第2列の垂直最終段の信号電荷のみを水平転送部4へ転送することができる。また、第1列および第2列の垂直最終段に信号電荷を保持したままで、第3列の垂直最終段の信号電荷のみを水平転送部4へ転送することができる。なお、このような転送を実現するための、垂直転送部3の具体的な電極構造例については後述する。
まず、図29に示すように、3列単位の垂直最終段のうち、第2列の垂直最終段のみを駆動することにより、図29中に矢印で表したように、この第2列の垂直最終段のみの信号電荷を、水平転送部4へ転送する。
次に、図30に示すように、水平転送部4の信号電荷を、順方向へ2画素分だけ転送する。
次に、図31に示すように、3列単位の垂直最終段のうち、第3列の垂直最終段のみを駆動することにより、図31中に矢印で表したように、この第3列の垂直最終段のみの信号電荷を、水平転送部4へ転送する。
これにより、図32に示すように、G12とG13、および、B12とB13の2画素ずつの信号電荷が、水平転送部4内でそれぞれ混合されることとなる。そして、さらに、図32に示すように、水平転送部4の信号電荷を、順方向へ2画素分だけ転送する。
次に、図33に示すように、全ての垂直転送部3に1段分の垂直転送を行わせることにより、図34に示すように、G11とG12とG13の3画素の信号電荷、および、B11とB12とB13の信号電荷が、水平転送部4内でそれぞれ混合される。このように、同じ段における二色の画素が、1画素おきに3画素ずつの組み合わせで混合されるので、水平方向における画素数が1/3に削減されることとなる。また、図34から分かるように、緑の混合画素と青の混合画素が等間隔になるので、モワレや偽信号が生じない。
さらに、図34に示した状態から、図29〜図33に示した動作と同じ転送動作を繰り返すことにより、図34に示した状態において垂直最終段にあった信号電荷が、図35に示すように、1画素おきに3画素ずつの組み合わせで、水平転送部4内で混合される。
さらに、図35に示した状態から、図29〜図33に示した動作と同じ転送動作を繰り返すことにより、図35に示した状態において垂直最終段にあった信号電荷が、図36に示すように、1画素おきに3画素ずつの組み合わせで、水平転送部4内で混合される。これにより、図28にaで示した3段分の全画素の信号電荷が、水平転送部4へ転送されたこととなる。
次に、図37に示すように、水平転送部4内の信号電荷を順次出力することにより、固体撮像装置1から、3行分の信号電荷が、水平方向の画素数が1/3に削減された状態で出力される。
この後、上述と同様の転送動作を繰り返すことにより、図2にbで示した3段分の全画素の信号電荷が、図38に示すような状態で水平転送部4へ転送され、図39に示すように、水平転送部4から順次出力される。
上述のように、固体撮像装置1の水平転送部4から出力される画像信号は、画素が1次元に配置されたものであるので、この信号を元の2次元配列に戻すために、固体撮像装置1の外部の画像処理装置において、水平転送部4からの出力信号を2次元的に再配置する処理が行われる。
例えば、図28にaおよびbで示した3段分の画素が、それぞれ、図40(a)に示すような順序で水平転送部4から出力されるものとする。なお、図40(a)において、ダミーと表記されている部分は、垂直CCD部3の周辺部に位置する画素であって、3画素分の信号電荷が混合されていないものを指す。また、図40(a)および(b)に示したa7〜a12、a13〜a18、b7〜b12、b13〜b18は、図37および図39にそれぞれ示したa1〜a6およびb1〜b6の繰り返しであるが、2次元配置した後の位置を分かりやすくするために、添え字を変更したものである。また、図40(b)のように配置された混合画素の色を、図40(c)にRGBの記号で示した。
図40(c)から分かるように、固体撮像装置1によれば、水平方向の画素数を1/3に削減した後も、画素の配置は元のとおりに保たれる。従って、画質を劣化させることなく、固体撮像装置1からの映像信号の出力スピードを向上させることができる。
なお、図41に示すように、水平方向に1画素おきの3画素を、垂直方向に1行おきの3行分、合計9画素を一つの混合画素群とすれば、全てのフォトダイオードの信号画素を捨てずに混合できるので、感度を向上させることができ、好ましい。この場合、RGBのそれぞれについての混合画素群の重心は、図41に示したように、等間隔となる。従って、解像度が高くモワレが少ない画像を得ることができる。
この場合、垂直方向において1行おきの3行分の信号電荷を混合する方法は、例えば、以下のとおりである。
(1)まず、2行おきの1/3の画素の信号電荷を垂直転送部3へ読み出し、2画素分垂直転送する。
(2)次に、前回読み出した画素から順方向に2画素目の画素の信号電荷を垂直転送部3へ読み出し、前回読み出した画素と混合し、2画素分垂直転送する。
(3)さらに、残りの画素の信号電荷を垂直転送部3へ読み出し、1画素おきの3画素の信号電荷を混合する。
なお、垂直転送段を3画素分とする電極構造(6相)の場合、上記動作が可能である。また、垂直転送段を2画素分とする電極構造(4相)の場合、3段を1単位として、含まれる6画素に対応する読み出し電極をすべて独立にする必要があるため、電極の総数は8相必要である。
例えば、図42に示すように、図41に示した9画素から、垂直方向における真ん中の行を間引いた、合計6画素を一つの混合画素群としても良い。この場合も、RGBのそれぞれについての混合画素群の重心が等間隔となるので、解像度が高くモワレが少ない画像を得ることができる。
また、図43に示すように、垂直方向における3行中の2行を間引き、水平方向における3画素のみを一つの混合画素群としても良い。
前述したように、行を間引くことによって垂直方向の画素数も削減することにより、さらに信号出力スピードを向上させることも可能である。垂直方向の画素数を削減する方法としては、例えば、画素を構成するフォトダイオードから垂直転送部3へ信号電荷を読み出す際に、不要な行の電荷を読み出さずにフォトダイオードに蓄積したままにしておくことにより、読み出さなかった行の画素を間引く方法がある。この場合、読み出されなかった信号電荷は、フォトダイオードから基板等に排出する構成とすれば良い。
ここで、上述した駆動を実現するための本発明第1の実施形態の電極構造例を、図1に示す。図1に示す電極構造は、垂直転送部3の垂直転送段の各々を、V1〜V6の6相の転送電極(共通電極)で構成したものである。ただし、垂直最終段のみは、他の垂直転送段と電極構造が異なっている。すなわち、垂直最終段の第2列は、他の垂直転送段並びに垂直最終段における他の列(第1列および第3列)のいずれとも独立して転送動作を行わせるために、第3相および第5相が、前述の共通電極とは異なる島状孤立電極(V32、V52)により構成されている。また、垂直最終段の第3列は、他の垂直転送段並びに垂直最終段における他の列(第1列および第2列)のいずれとも独立して転送動作を行わせるために、第3相および第5相が、前述の共通電極並びに第2列の島状孤立電極のいずれとも異なる島状孤立電極(V33、V53)により構成されている。なお、垂直最終段の第1列は、他の垂直転送段と同様に、V1〜V6の共通電極により構成されている。そして、垂直最終段の6枚の電極中、水平転送部4から島状孤立電極より遠い側にあり6枚目に当たる第1相相当は、他の垂直転送段の第1相とは独立した転送動作を行うために形成されている単独トランジェント電極100である。
あるいは、図2に示すように、垂直最終段の第1列も、第3相および第5相を島状孤立電極(V31、V51)により構成しても良い。この構成を採用した場合、図33に示した状態では全ての垂直転送部3に同時に転送動作を行わせたところを、第1列のみに転送動作を行わせてから、全垂直転送段による1段転送を行うようにしても良い。
図3から図8は単独トランジェント電極100を備えた本発明の垂直転送部各列の電荷転送を具体的に示した図である。図3から図5は垂直転送部の第1列から第3列を同時に示したもので、垂直転送部3列共が水平転送部に転送されるまでの前ステップを紙面の関係で3つに分割して表している。図6から図8はそれを各列毎に示したものである。いずれの図においても信号電荷が各転送のステップ毎に6相ある電極のうちどこに存在するかを示している。
図3において初期ステップ(ステップ0)では、共通電極V1〜V4と島状孤立電極V32、V33と単独トランジェント電極VTがハイレベルで蓄積電極となり、他の電極はローレベルでバリア電極となっており、各列の信号電荷はこれらのハイレベルの4電極下に存在することを示す。
ステップ1にて電極V52がハイレベルになり、第2列の垂直最終段にある信号電荷がVT、V2、V32、V4、V52の5電極下に存在することを示す。
ステップ2にて電極VTがハイレベルからローレベルになり、垂直最終段第2列の信号電荷はV2、V32、V4、V52の4電極下に移動し、垂直最終段のその他の列の信号電荷は、V2、V33、V4もしくは、V2、V3、V4の3電極下に存在することを示す。
図3から図5によれば以下同様に垂直最終段の各列の信号電荷が独立に水平転送部に転送されていく様子がわかる。
このとき、信号電荷は垂直最終段にては最低2電極下に蓄積されるタイミングが存在し、その他の単位垂直転送段にては途中分割されるタイミングが存在するが、必ず単位垂直転送段に4電極以上の電極下に蓄積されるタイミングの集成となっている。
図11は単独トランジェント電極VTが存在しない例を示した電極構成図である。図11の電極構造は図1にあるように垂直転送部3の垂直転送段の各々を、V1〜V6の6相の転送電極(共通電極)で構成したものである。ただし、垂直最終段のみは、他の垂直転送段と電極構造が異なっている。すなわち、垂直最終段の第2列は、他の垂直転送段並びに垂直最終段における他の列(第1列および第3列)のいずれとも独立して転送動作を行わせるために、第3相および第5相が、前述の共通電極とは異なる島状孤立電極(V32、V52)により構成されている。また、垂直最終段の第3列は、他の垂直転送段並びに垂直最終段における他の列(第1列および第2列)のいずれとも独立して転送動作を行わせるために、第3相および第5相が、前述の共通電極並びに第2列の島状孤立電極のいずれとも異なる島状孤立電極(V33、V53)により構成されている。なお、垂直最終段の第1列は、他の垂直転送段と同様に、V1〜V6の共通電極により構成されている。そして、垂直最終段の6枚の電極中、水平転送部4から島状孤立電極より遠い側にあり6枚目に当たる第1相相当は、他の垂直転送段の第1相と同一の転送パルスが印加されている。
図12から図17は別の例の垂直転送部各列の電荷転送を具体的に示した図である。図12から図14は垂直転送部の第1列から第3列を同時に示したもので、垂直転送部3列共が水平転送部に転送されるまでの前ステップを紙面の関係で3つに分割して表している。図15から図17はそれを各列毎に示したものである。いずれの図においても図3から図8の説明で示したように、信号電荷が各転送のステップ毎に6相ある電極のうちどこに存在するかを示している。
このとき、信号電荷は最終転送段においてもそれ以外の垂直転送段においても2電極の電極下に蓄積される転送タイミングとなっている。
図18は単独トランジェント電極VTが存在しない他の例を示した電極構成図である。図18の電極構造は図1にあるように垂直転送部3の垂直転送段の各々を、V1〜V6の6相の転送電極(共通電極)で構成したものであり、垂直最終段のみは他の垂直転送段と電極構造が異なっている。すなわち、垂直最終段の第2列、第3列はそれぞれ、第1相、第3相、第5相が、共通電極とは異なる島状孤立電極により構成されている。これらは第2列、第3列それぞれ、第1相、第3相、第5相に相当する電極が、V12、V32、V52とV13、V33、V53により構成されている。この例では、6相の半分の3相の電極が島状孤立電極を備えている。
図19から図24は図18における電極構成での垂直転送部各列の電荷転送を具体的に示した図であり、図19から図21は垂直転送部の第1列から第3列を同時に示したもので、垂直転送部3列共が水平転送部に転送されるまでの前ステップを紙面の関係で3つに分割して表している。図22から図24はそれを各列毎に示したものである。
このとき、信号電荷は最終転送段においてもそれ以外の垂直転送段においても4電極の電極下に蓄積される転送タイミングとなっている。
このような電極構造をとることにより、3列ごとの垂直最終段の第2および第3列に独立して転送動作を行わせることが可能となり、図29〜図39に示したような転送動作を実現できる。
以上のように構成された固体撮像装置において、信号電荷の蓄積される転送電極数と追加が必要な端子数(独立な電極種類数)をまとめると以下のようになる。すなわち、本発明の実施例では、転送電極数は通常の垂直転送段では4電極、最終転送段では2電極であり、追加が必要な端子数は5電極である。
図11の例の固体撮像装置では転送電極数は通常の垂直転送段と最終転送段は同じで2電極であり、追加が必要な端子数は4電極である。
図18の例の固体撮像装置では転送電極数は通常の垂直転送段と最終転送段は同じで4電極であり、追加が必要な端子数は5電極である。
通常6相の垂直転送電極構造であれば信号電荷が蓄積される転送電極数は4電極が可能であり、図11の例の固体撮像装置では電極数は1/2に減少する。これにより、図11の例の固体撮像装置の電極構造では転送できる転送容量が減少し、飽和信号量が減少しダイナミックレンジが減少してしまう不具合が存在する。特に、通常の垂直転送段における転送容量の減少により、飽和時の転送劣化が顕著になり画面の上下で信号量が食い違いシェーディング状の画像不具合を発生させる。
図25、図26は転送電極下に電荷が蓄積される様子を示した模式図である。
図25は4電極下に電荷が蓄積されている様子であり、図26は1電極下の深さ方向のポテンシャル図である。
シリコン基板の酸化膜との界面では界面準位のため電荷のトラップが起こる。電荷量が増加していくとポテンシャルの高い電荷が界面準位にトラップされる様になる。このトラップされた電荷は転送されにくく、電極の電圧レベルにより発生したホールと再結合し消滅することがある。これが起こると飽和電荷が転送中に各電極下で電荷の消滅が起こり、電荷量が減少していく現象が発生する。これが画面上下の信号量の食い違い、すなわちシェーディング状の画像不具合の原因と考えられている。これが発生しない転送量を埋め込みチャンネル転送容量という。ちなみにホールとの再結合が発生していてもトラップ電荷を消滅させることで転送漏れを防止することのできる転送容量を表面チャンネル転送容量という。
4電極下では転送容量が十分にあるため上記の不具合が発生することはまれであるが、2電極に減少すると先の埋め込みチャンネル転送容量の制限により同一量の電荷は扱うことができず、ダイナミックレンジの大幅減少となってしまう。
図18の例の固体撮像装置の電極構造であれば転送電極数は4電極が確保されているので、ダイナミックレンジの減少は起こらない。
しかしながら、追加端子数は6端子になり、しかも島状孤立電極が垂直方向に3電極となる。これが水平方向に少なくとも3種類の独立した島状孤立電極が存在するので合計9本の配線が必要になってくる。島状孤立電極は垂直方向2電極毎に存在するので、単位画素あたりに2電極の構成の本実施例では、単位画素あたりにサブミクロンの配線を3本レイアウトする必要があるが、単位画素サイズが5ミクロン以下になってくるとプロセスの複雑化を伴わずに配線することはほぼ不可能である。
これに対して、本発明の実施例であれば、島状孤立電極の増加は4電極でこれは図11の例と同等であり、これに共通であるが他の垂直転送段にない単独トランジェント電極分の端子追加でよい。これは島状孤立電極ではないので従来の製造方法でも形成することができ、製造工数を増加することが避けられる。これは同一の垂直転送部に島状孤立電極が2電極までになっていることが大きな要因である。すなわち、平面的には各孤立電極への配線が有効画素側からの配線と水平転送部側からの2方向から配線することができるので、同一垂直転送部には島状孤立電極は2電極までであれば製造工数の増加が無く実現可能である。
また、電荷の蓄積電極数にしても通常の垂直転送段は4電極が確保され、先のシェーディング状の画像不具合は防止できる。最終転送段のみは2電極であるが、1段のみであるので界面準位への電荷トラップがあっても画面上下の信号量差異を引き起こすことはなく、最大取り扱い電荷量としては埋め込みチャンネル転送容量より大きい、表面チャンネル転送容量を利用することで画面上の不具合は回避することができる。
なお本発明の電極構造は、図2に示すように、垂直最終段の第1列も、第3相および第5相を島状孤立電極(V31、V51)により構成しても良い。この構成を採用した場合、図33に示した状態では全ての垂直転送部3に同時に転送動作を行わせたところを、第1列のみに転送動作を行わせてから、全垂直転送段による1段転送を行うようにしても良い。
このときでもV31、V51への配線は端子数の増加にはなるが、同一垂直転送部に存在する島状孤立電極が2電極までであるので、先の理由と同等で製造工数を増やすことなく配線することが可能である。
図9、図10は本発明第1の実施の形態における詳細な電極レイアウトを示した図である。6相駆動の固体撮像装置を示した両図において、1つの受光素子に対して2つの電極により構成され、V1からV6で単位垂直転送段を形成している。そのうち水平転送部に隣接した最終転送段ではV3、V5に当たる転送電極が島状孤立電極を備え、垂直転送部第1列から第3列にそれぞれ対応した島状孤立電極がそれぞれ、V3、V5、V32、V52、V33、V53電極を形成している。V3、V5電極は他の垂直転送段にある共通電極V3、V5の配線に接続されている。
島状孤立電極への配線は、有効画素であれば受光素子が存在するダミー受光素子領域上に配線から電極へのコンタクトが形成されており、これにより、垂直転送部直上の電極を制御する。通常、受光素子と垂直転送部との境界部は、片側が受光素子で発生、蓄積された信号電荷を転送するためのトランスファー領域であり、反対側には受光素子と垂直転送部を分離する素子分離領域を備える。上記のコンタクトは垂直転送部からトランスファー領域を挟んでダミー受光素子直上の電極に形成してもよいし(図9)、その逆に垂直転送部から素子分離領域を挟んでダミー受光素子直上の電極に形成してもよい(図10)が、図10の構成であればより転送パルスの電圧変動に対して安定な構成ができる。すなわち、トランスファー領域より素子分離領域の方が受光素子と垂直転送部との間の不純物濃度を高めて電位的に安定にしているので、ダミー受光素子で発生した暗信号やスミア信号などの擬信号が垂直転送部に進入しにくくなっている。
図9もしくは図10の電極構成では、電極が長短一対のものを備えており、長い方の電極に島状孤立電極を形成し、さらにコンタクトを形成している。これにより、コンタクト形成時のあわせズレ、寸法仕上がり公差による配線ショート等の不具合に対する形成マージンを高め、製造歩留まりを良化する効果が大きい。
また、島状孤立電極への配線は、水平転送部に近い側の電極V5、V52、V53へは水平転送部越しに配線をおこない、水平転送部から遠い側の電極V3、V32、V33へはそのまた遠い側から配線を行っている。これにより、同一垂直転送部にある島状孤立電極への配線を特別な製造方法でなく可能にすることができ、結果として大幅なコストダウンを実現している。
なお、垂直最終段の電極長は他の垂直転送段より長く設定すると、最終転送段での電荷蓄積電極数が2電極に減少する中で転送容量アップにつながる。このときには電極長の増加による転送効率の劣化を考慮し、電極内部にポテンシャルの傾斜ができるように、不純物濃度の違いを同一電極内に設けたり、その不純物分布のパターンを転送方向に対して90°からずらした境界線となるように設けたりすることが有効である。
また、垂直最終段の電極数を他の垂直転送段より増加させることも垂直転送段中の電荷蓄積転送電極数を増加させることができ、該最終段での転送容量アップを図ることができ有効である。
これは例えば、垂直最終段の電極数を1電極増加させ、単独トランジェント電極を複数備えることで実現できる。2電極の単独トランジェント電極のうち1電極を最終段とそれ以前の垂直転送段とのバリア電極として、他の単独トランジェント電極を蓄積電極増加として機能させることで転送容量を増加できる。
また、垂直最終段の電極数を2電極増加させ、単独トランジェント電極を3電極とて電荷蓄積電極数を増加させてもよい。
なお、単独トランジェント電極を複数備えるときには、複数有る単独トランジェント電極の内少なくとも1電極が、島状孤立電極より水平転送部から遠い側に配置されていれば良く、その他の単独トランジェント電極が島状孤立電極の中間に配していても、水平転送部から最も遠い単独トランジェント電極が他の垂直転送段にある信号電荷とのバリア電極としての働きを持つことで同様の本発明の効果を持つことは言うまでもない。
また、本発明の実施例にては水平方向の信号電荷の混合を水平転送部を利用して行っているが、これが垂直転送部の中間に位置する水平転送の機能を持つ混合転送部であっても同様であるし、該混合転送部から更に垂直転送部を転送し水平転送部に転送する構造の固体撮像装置であっても良い。
なお、本発明の実施の形態において、上層部にある金属配線とコンタクトを形成するためには上層部にある転送電極が孤立電極である方が形成しやすいこともあるが、これに限るものではない。また、第1、第2の転送電極とは形成順序を示すものではない。
なお、垂直転送部3が6相駆動の場合、垂直最終段の第2列および第3列(あるいは第1〜第3列の全て)における6枚の電極のうち、2枚あるいは3枚が、島状孤立電極であることが好ましい。これら2枚あるいは3枚の島状孤立電極は、互いに隣接していてもかまわないが、製造プロセスを考慮すれば、島状孤立電極間に少なくとも1枚の共通電極が介在している方が好ましい。
従って、6相駆動の場合は、例えば図1および図2にそれぞれ示すように、水平転送部4側に近い方から2番目および4番目を独立電極とした構成、を独立電極とした構成が好ましい。ただし、垂直最終段の電極構造は、これらの具体例に限定されない。
また、本実施形態では、6相駆動の電極構造を例示したが、3相または4相であっても構わない。ただし、3相または4相駆動の場合、独立電極の数は2枚となる。
図44は、水平空間周波数応答を示したグラフであり、g1は画素混合をしない全画素の場合の周波数応答である。全画素ナイキスト周波数Fは、全画素サンプリング周波数fと、F=1/2×fの関係がある。間引き等により通常の1/3の周波数でサンプリングする場合、ナイキスト周波数1/3Fを境に高域成分が折り返されるため、2/3Fの成分がDC成分に加わる。図44のg2は、前述した特許文献1のように水平3画素の両端の2画素を混合する場合の周波数応答である。この場合、ナイキスト周波数は1/3Fとなり、2/3Fの成分が約0.25のため、DCへ折り返り偽信号を発生する。図44のg3は、本発明における1画素おきの3画素混合の場合の周波数応答である。ナイキスト周波数は、1/3Fとなるが、2/3Fの成分が0であるため、DCへの折り返し成分はほとんどない。図44に示すように、固体撮像装置1によれば、モワレや偽信号が少ない高品質な画像信号を得ることができる。
なお、上述の実施形態では、水平方向に3画素を混合するための構成および駆動方法について説明したが、本発明はこれに限るものでない。
また、本発明は、図27に示したようなフィルタ配列の固体撮像装置に限定されるものではなく、他の配列にも適用可能である。さらに、カラーフィルタを用いないモノクロ画像の固体撮像装置にも適用できる。
また、本実施形態で説明した固体撮像装置をディジタルカメラに適用すれば、固体撮像装置から高速にデータが出力されるので、高速動作が可能であり、かつ、画質に優れたディジタルカメラを実現できる。本発明の高速動作と通常の全画素読み出し動作を切り替えて使用することができるため、動画(高速動作)モードと静止画(全画素読み出し動作)モードを兼ね備えたディジタルカメラを実現できる。図45に、本発明にかかるディジタルカメラの構成例を示す。本ディジタルカメラは、被写体からの入射光を固体撮像装置1の撮像面に結像するためのレンズなどを含む光学系31と、固体撮像装置1の駆動を制御する制御部32と、固体撮像装置1からの出力信号に対して様々な信号処理を施す画像処理部33とを備えている。
なお、本発明にかかるディジタルカメラは、固体撮像装置にカラーフィルタを設けず、水平方向において連続する画素を混合する場合は、ダイクロイックミラー等を用いることによってカラー化することができる(いわゆる3板式カラーカメラ)。さらに、3板式カラーカメラの場合、k=2として、画素混合を行わない第1のモードと、垂直方向に隣接する2画素および水平方向に隣接する2画素を混合する第2のモードとの少なくとも2モード間で動作モードを選択的に切り替えられることが好ましい。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態にかかる固体撮像装置について、以下に説明する。
本発明の第2の実施形態にかかる固体撮像装置について、以下に説明する。
本実施形態にかかる固体撮像装置の基本的な構造は、第1の実施形態にかかる固体撮像装置(図1参照)とほぼ同様である。ただし、垂直転送部3および水平転送部4の駆動方法が、第1の実施形態と異なっている。
また、本実施形態の固体撮像装置は、垂直最終段がk(kは2以上の整数)列毎に同じ転送電極構造を有し、上記k列の全ての垂直最終段に、水平転送部4への転送動作を他の列とは独立して制御するために、垂直最終段の他の列から独立した転送電極が設けられた構成である。ここで、k=3である場合を具体例としてあげて、本実施形態の固体撮像装置の構成および動作について説明する。k=3の場合、本固体撮像装置の構成は、第1の実施形態において図1に示したものと同様である。
ここで、図46〜図63を参照し、本実施形態の固体撮像装置の動作について説明する。図46〜図63では、垂直転送部3へ読み出された信号電荷のそれぞれに番号を付し、この番号によって信号電荷の移動を示した。なお、図46等では8×8画素のみを示したが、番号18,28,…88の列の右側に、番号19,29,…89の列があり、さらにその右側に番号110,210,…810の列、さらにその右側に番号111,211,…811の列が続いているものとする。
図46は、光電変換部2の各画素から、垂直転送部3へ信号電荷が読み出された状態を示す。この状態から、まず、垂直転送部3の垂直最終段の転送電極を、3列毎に1列だけ転送動作させることにより、図47に示すように、垂直転送部3の垂直最終段の信号電荷のうち、3列毎に1列の信号電荷を、水平転送部4へ転送する。次に、図48に示すように、水平転送部4内の信号電荷を、順方向へ1画素分だけ水平転送する。
さらに、図49に示すように、垂直転送部3の垂直最終段の転送電極を、3列毎に1列(図47において転送した列とは異なる列)だけ転送動作させることにより、垂直転
送部3の垂直最終段の信号電荷のうち、3列毎に1列の信号電荷を、水平転送部4へ転送する。これにより、水平転送部4において、3列毎に2列分の信号電荷が混合されることとなる。次に、図50に示すように、水平転送部4内の信号電荷を、順方向へ1画素分だけ水平転送する。
送部3の垂直最終段の信号電荷のうち、3列毎に1列の信号電荷を、水平転送部4へ転送する。これにより、水平転送部4において、3列毎に2列分の信号電荷が混合されることとなる。次に、図50に示すように、水平転送部4内の信号電荷を、順方向へ1画素分だけ水平転送する。
次に、図51に示すように、垂直転送部3の垂直最終段の転送電極を、3列毎に1列(図47、図49において転送した列とは異なる列)だけ転送動作させることにより、垂直転送部3の垂直最終段の信号電荷のうち、3列毎に1列の信号電荷を、水平転送部4へ転送する。以上の転送動作により、図51に示すように、垂直転送部3の垂直最終段の信号電荷が、3列毎に、水平転送部4で混合されることとなる。
次に、図52に示すように、垂直転送部3の全ての転送段に、垂直最終段へ向けて1段分の垂直転送を行わせる。
そして、図52において垂直最終段に位置する信号電荷(21〜28)について、上記と同様の手順で垂直転送と水平転送とを繰り返すことにより(図53〜図57)、これらの信号電荷を3列毎に水平転送部4で混合する。
さらに、図58に示すように、垂直転送部3の全ての転送段に、垂直最終段へ向けて1段分の垂直転送を行わせ、上記と同様の手順で垂直最終段に位置する信号電荷(31〜38)について垂直転送と水平転送とを繰り返すことにより(図58〜図63)、これらの信号電荷を3列毎に水平転送部4で混合する。
図63に示すとおりに水平転送部4で混合された3段分の信号電荷は、この後、水平転送部4から順次出力される。
以上のように、本実施形態の固体撮像装置によれば、3画素混合を実現することができる。
なお、本実施形態では、水平方向に隣接する3画素ずつを水平転送部4内で混合する例を示したが、混合される画素は必ずしも隣接していなくとも良い。例えば、カラーフィルタが設けられている場合は、同色フィルタの画素同士を混合することが好ましい。逆に、カラーフィルタを用いない固体撮像装置の場合は、隣接画素を混合する方が、空間周波数特性が劣化しない点で好ましい。
本実施形態では、k=3の例を説明したが、k=2の場合あるいはkが4以上の場合であっても、k列中の1列の信号電荷の垂直転送と水平転送とを繰り返すことによってk画素混合を実現できることは、当業者であれば容易に理解できるであろう。
また、例えばk=6の場合、すなわち、垂直最終段の転送電極が6列毎に同じ転送電極構造を有し、前記6列中の5列あるいは全列が、他の列とは独立に水平転送部への転送動作が行えるように、他の列から独立した転送電極として構成されている場合、垂直転送部3および水平転送部4への制御信号のパターンを切り替えることにより、6画素混合、3画素混合、2画素混合、画素混合なし、の4種類のモードでの動作が可能である。すなわち、理論的には、垂直最終段の転送電極のうち、同じ構造をとる単位(本数)の約数に相当する画素を混合するモードを、任意に実現することができる。
上述の複数混合モードについて、例えば、図64に示すような、いわゆるベイヤ配列のカラーフィルタが設けられている場合を例にあげて説明する。図64において、R,G,Bの記号が各画素に対応するフィルタの色を表す。この場合、k=12、すなわち、
垂直最終段の転送電極が12列毎に同じ転送電極構造を有し、前記12列中の11列あるいは全列が、他の列とは独立に水平転送部への転送動作が行えるように、他の列から独立した転送電極として構成されている固体撮像装置を用いて、9画素混合モードと4画素混合モードを実現できる。9画素混合モードでは、水平方向に1画素おきに3画素分、垂直方向に1段おきに3段分の合計9画素を混合することにより、R,G,Bの色別に9画素ずつが混合されることとなる。一方、4画素混合モードでは、水平方向に1画素おきに2画素分、垂直方向に1段おきに2段分の合計4画素を混合することにより、R,G,Bの色別に4画素ずつが混合されることとなる。
垂直最終段の転送電極が12列毎に同じ転送電極構造を有し、前記12列中の11列あるいは全列が、他の列とは独立に水平転送部への転送動作が行えるように、他の列から独立した転送電極として構成されている固体撮像装置を用いて、9画素混合モードと4画素混合モードを実現できる。9画素混合モードでは、水平方向に1画素おきに3画素分、垂直方向に1段おきに3段分の合計9画素を混合することにより、R,G,Bの色別に9画素ずつが混合されることとなる。一方、4画素混合モードでは、水平方向に1画素おきに2画素分、垂直方向に1段おきに2段分の合計4画素を混合することにより、R,G,Bの色別に4画素ずつが混合されることとなる。
なお、上述の場合において、垂直方向の画素混合は、垂直転送段内で行っても良いし、水平転送部内で行っても良い。
(第3の実施形態)
本発明のさらに他の実施形態にかかる固体撮像装置について説明する。
本発明のさらに他の実施形態にかかる固体撮像装置について説明する。
本実施形態の固体撮像装置は、第2の実施形態と同様の構成を有するが、混合される画素の組み合わせが各段において異なっている点において、第2の実施形態と異なっている。
ここで、k=2の場合について、図65〜図73を参照しながら、具体的な動作を説明する。図65〜図73においても、垂直転送部3へ読み出された信号電荷のそれぞれに番号を付し、この番号によって信号電荷の移動を示した。なお、図65等では8×8画素のみを示したが、番号18,28,…88の列の右側に、番号19,29,…89の列があり、さらにその右側に番号110,210,…810の列が続いているものとする。
図65は、光電変換部2の各画素から、垂直転送部3へ信号電荷が読み出された状態を示す。この状態から、まず、垂直転送部3の垂直最終段の転送電極のうち、図66に示すように、偶数列の転送電極だけを転送動作させることにより、垂直転送部3の垂直最終段の信号電荷のうち、2列毎に1列の信号電荷を、水平転送部4へ転送する。次に、図67に示すように、水平転送部4内の信号電荷を、順方向へ1画素分だけ水平転送する。
そして、図68に示すように、垂直転送部3の垂直最終段の転送電極のうち、奇数列の転送電極だけを転送動作させることにより、垂直転送部3の垂直最終段の信号電荷のうち、2列毎に1列の信号電荷を、水平転送部4へ転送する。これにより、水平転送部4内で、垂直最終段の信号電荷が2列毎に混合されることとなる。
次に、図69に示すように、垂直転送部3の全ての転送段に、垂直最終段へ向けて1段分の垂直転送を行わせる。そして、図70に示すように、水平転送部4内の信号電荷を順方向へ1画素分だけ水平転送した後、図71に示すように、垂直転送部3の垂直最終段の転送電極のうち、奇数列の転送電極だけを転送動作させることにより、垂直転送部3の垂直最終段の信号電荷のうち、2列毎に1列の信号電荷を、水平転送部4へ転送する。そして、図72に示すように、水平転送部4内の信号電荷を、順方向へ1画素分だけ水平転送する。次に、図73に示すように、垂直転送部3の垂直最終段の転送電極のうち、偶数列の転送電極だけを転送動作させることにより、垂直転送部3の垂直最終段の信号電荷のうち、2列毎に1列の信号電荷を、水平転送部4へ転送する。これにより、水平転送部4内で、垂直最終段の信号電荷が2列毎に混合されることとなる。
以下、図65〜図73と同様の動作を繰り返す。
この手順により、本実施形態では、奇数段の信号電荷(図65に示した番号x1〜x8の信号電荷であって、xが奇数のもの)は、番号x1と番号x2、番号x3と番号x4、番号x5と番号x6、番号x7と番号x8の組み合わせで2画素毎に混合される。一方、偶数段の信号電荷(図65に示した番号x1〜x8の信号電荷であって、xが偶数のもの)は、番号x2と番号x3、番号x4と番号x5、番号x6と番号x7、番号x8と番号x9の組み合わせで2画素毎に混合される。
これにより、図74に丸印で示すように、奇数段で混合される2画素の重心位置と、偶数段で混合される2画素の重心位置とが、交互にバランス良く配置されることとなる。このように、混合される画素群の重心位置が水平方向に等間隔になるようにすることで、視覚的な解像度が向上し、より鮮明な画像が得られるという利点がある。
なお、第1の実施形態にかかる固体撮像装置と同様に、第2および第3の実施形態にかかる固体撮像装置をディジタルカメラに適用すれば(図45参照)、固体撮像装置から高速にデータが出力されるので、高速動作が可能であり、かつ、画質に優れたディジタルカメラを実現できる。また、本発明の高速動作と通常の全画素読み出し動作を切り替えて使用することができるため、動画(高速動作)モードと静止画(全画素読み出し動作)モードを兼ね備えたディジタルカメラを実現できる。
なお、第1〜第3の実施形態にかかる固体撮像装置であって、画素混合を行わずに全画素の信号電荷を出力するモードと、4画素混合を行うモードとを切り替え可能な固体撮像装置を用いてディジタルカメラを構成することも好ましい。このようなディジタルカメラでは、例えば、画素混合を行わないモードではHDTV動画モード(垂直方向1000画素×水平方向2000画素)での画像出力、4画素混合を行うモードではSDTV動画モード(垂直方向500画素×水平方向1000画素)での画像出力が可能となる。HDTV動画モードでは高解像度な画像を出力でき、SDTV動画モードでは高感度かつ高フレームレートの画像出力が可能である。
また、800万画素相当以上の固体撮像装置において、より具体的には垂直の画素数が2160画素以上、水平の画素数が3840画素以上有する固体撮像装置において、垂直3画素×水平3画素の合計9画素を混合することによる走査線数が720本のTVフォーマットの撮像モードと、垂直2画素×水平2画素の4画素を混合することによる走査線が1080本のTVフォーマットの撮像モードとの少なくとも2モードを選択的に切り替えられるように構成することにより、高解像度な画像出力モードと高感度かつ高フレームレートの画像出力モードの切り替えが可能である。
さらに、垂直4画素×水平4画素の16画素を混合する撮像モードを有することにより、走査線数が480本のNTSC方式あるいは575本のPAL方式の走査線数の撮像モードを実現することができる。
なお、このようなディジタルカメラは、固体撮像装置にカラーフィルタが設けられた構成であっても良いし、固体撮像装置にはカラーフィルタを設けずに、ダイクロイックミラーを用いて分光することによりカラー映像を得る、いわゆる三板式カメラであっても良い。前述したように、固体撮像装置にカラーフィルタが設けられている場合は、同色フィルタの画素同士を混合することが好ましく、三板式カメラの場合は、互いに隣接する複数画素を混合することが好ましい。
本発明は、少なくとも水平方向の画素数を削減することにより、モワレや偽信号を生じることなく良質な映像信号を高速に出力できる固体撮像装置に利用可能である。
1 固体撮像装置
2 受光素子
3 垂直転送部
4 水平転送部
31 光学系
32 制御部
33 画像処理部
2 受光素子
3 垂直転送部
4 水平転送部
31 光学系
32 制御部
33 画像処理部
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