JP2006012905A - 絶縁膜形成用材料及びそれを用いた絶縁膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体素子等の層間絶縁膜として、均一な厚さの塗膜が形成可能で、耐熱性に優れ、クラックが生じ難く、誘電率特性に優れた絶縁膜形成用材料を提供する。
【解決手段】式(I)で表わされる繰り返し単位を有する重合体(A)を含有することを特徴とする絶縁膜形成用材料。
【化30】
Figure 2006012905

1〜R7は水酸基、炭化水素基、ディールス−アルダー反応により炭化水素基になる基、炭化水素基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基、又はディールス−アルダー反応により炭化水素基になる基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基を表し、X、Y、Zの1つは水酸基を表し、残る2つは異なり、−O−、酸素原子側で連結される式(IB)から選択され、nは1〜10を表す。
【化31】
Figure 2006012905

11〜R14はR1〜R7と同義、R15〜R17は単結合、炭化水素基、又はディールス-アルダー反応により炭化水素基になる基、R18は単結合又は-O-、mは0〜10を表す。
【選択図】 なし

Description

本発明は、絶縁膜形成用材料に関し、さらに詳しくは、半導体素子などにおける層間絶縁膜材料として、適当な均一な厚さを有する塗膜が形成可能な、しかもクラックが生じ難く、誘電率特性などに優れた絶縁膜形成用材料に関する。
従来、半導体素子などにおける層間絶縁膜として、CVD法などの真空プロセスで形成されたシリカ(SiO2)膜が多用されている。そして、近年、より均一な層間絶縁膜を形成することを目的として、SOG(SpinonGlass)膜と呼ばれるテトラアルコキシシランの加水分解生成物を主成分とする塗布型の絶縁膜も使用されるようになっている。また、半導体素子などの高集積化に伴い、配線遅延の問題を解決する目的で有機SOGと呼ばれるポリオルガノシロキサンを主成分とする低誘電率の層間絶縁膜が開発されている。
しかし、無機材料の膜の中で最も低い誘電率を示すCVD−SiO2膜で、比誘電率(以下、単に「誘電率」という)は約4程度である。また、低誘電率CVD膜として最近検討されているSiOF膜で、誘電率は約3.3〜3.5であるが、この膜は吸湿性が高く、使用しているうちに誘電率が上昇するという問題がある。
一方、2.5〜3.0と低い値の誘電率を示す有機高分子膜では、ガラス転移温度が200〜350℃と低く、熱膨張率も大きいことから、配線へのダメージが問題となっている。また、有機SOG膜では、多層配線パターン形成時においてレジスト剥離などに用いられている酸素プラズマアッシングにより酸化を受け、クラックを生じるという欠点がある。
また、有機SOGを含む有機系樹脂は、配線材料であるアルミニウム及びアルミニウムを主体とした合金や、銅及び銅を主体とした合金に対する密着性が低いため、配線脇にボイド(配線と絶縁材料との間にできる空隙)を生じ、そこへ水分が侵入して配線腐食を招く可能性があり、更にこの配線脇ボイドは多層配線を形成するためのビアホール開口時に位置ずれが生じた際に配線層間でのショートを招き、信頼性を低下させる問題がある。
かかる状況下、絶縁性、耐熱性、耐久性に優れた絶縁膜材料として、籠型構造を有するオルガノポリシロキサン、具体的には、水素化オクタシルセスキオキサンを含有する共重合体を含有する絶縁膜形成用塗布型組成物が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。また、特許文献3には、T8籠型構造のシロキサン(シルセスキオキサン)を含有する絶縁膜形成用塗布型組成物が記載されており、架橋による高分子化で低密度な絶縁膜を形成することによって誘電率の低減化を達成できることが記載されている。
特開2000−265065号公報 特開2000−265066号公報 特開平11−40554号公報
しかしながら、半導体素子などのさらなる高集積化や多層化に伴い、より優れた導体間の電気絶縁性が要求されており、より低誘電率でかつクラック耐性、耐熱性に優れる層間絶縁膜材料が求められるようになっている。上記のような公知の籠型構造を有するポリシロキサン(ポリシルセスキオキサン)を含有する絶縁膜形成用材料では、依然、耐熱性、耐クラック性、誘電率特性が不十分であった。
従って本発明の目的は、上記問題点を解決するための絶縁膜形成用材料を提供することであり、さらに詳しくは、半導体素子などにおける層間絶縁膜として、適当な均一な厚さを有する塗膜が形成可能な、しかも耐熱性に優れ、クラックが生じ難く、更に誘電率特性に優れた絶縁膜形成用材料を提供することである。
本発明の他の目的は、上記絶縁膜形成用材料を用いた絶縁膜を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の(1)〜(3)の構成により達成されることが見出された。
(1) 下記一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有する重合体(A)および、下記(B−1)と(B−2)とのうちの少なくとも1種の成分を含有することを特徴とする絶縁膜形成用材料。
(B−1)沸点又は分解点が250℃〜450℃である化合物
(B−2)中空微粒子
Figure 2006012905
一般式(I)中、R1〜R7は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水酸基、1価の炭化水素基、又はディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基、あるいは1価の炭化水素基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基、又はディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基を表す。X、Y、Zの内の1つは、水酸基を表し、残る2つのうち、一方が−O−、他方が酸素原子側で連結される下記一般式(IB)で表される基である。nは、1〜10を表す。
Figure 2006012905
11〜R14は、同一でも異なっていてもよく、R1〜R7と同じ定義である。
15〜R17は、同一でも異なっていてもよく、単結合又は2価の炭化水素基、またはディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る2価の基を表す。
18は、単結合又は-O-を表す。mは、0〜10を表す。
(2) 下記一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有する重合体(A)を含有する絶縁膜形成用材料であって、R1〜R7のうち少なくとも1つが下記の(イ)〜(ハ)のうちの少なくとも1つの条件を満たすことを特徴とする絶縁膜形成用材料。
(イ)250℃〜450℃の加熱により分解してガスを発生する構造を有する。
(ロ)UV照射により分解してガスを発生する構造を有する。
(ハ)電子線照射により分解してガスを発生する構造を有する。
Figure 2006012905
一般式(I)中、R1〜R7は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水酸基、1価の炭化水素基、又はディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基、あるいは1価の炭化水素基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基、又はディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基を表す。X、Y、Zの内の1つは、水酸基を表し、残る2つのうち、一方が−O−、他方が酸素原子側で連結される下記一般式(IB)で表される基である。nは、1〜10を表す。
Figure 2006012905
11〜R14は、同一でも異なっていてもよく、R1〜R7と同じ定義である。
15〜R17は、同一でも異なっていてもよく、単結合又は2価の炭化水素基、またはディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る2価の基を表す。
18は、単結合又は-O-を表す。mは、0〜10を表す。
(3) 上記(1)または(2)に記載の絶縁膜形成用材料を用いて得られる絶縁膜。
本発明の絶縁膜形成用材料は、上記の通り、式(I)で表される特定の籠型構造を有するオルガノポリシロキサン(ポリシルセスキオキサン)を含有することを大きな特徴とするものである。すなわち、本発明の上記式(I)のR1〜R14が特定の有機基を含有するT7〜T25籠型構造のシロキサン(シルセスキオキサン)は、立方体構造によって分子内に微小空間を有することに加え、熱処理による架橋反応により二次元から三次元的な構造をとり高分子化されることで、更に低密度な絶縁膜が形成され、優れた低誘電率化が達成される。特に、R1〜R14として水素原子を含有していないため、化学的安定性が向上し、誘電率の経時上昇が抑制され、また収縮率が減少してクラックしにくいという優れた効果を有することが見出された。また、フッ素原子を含まないため、密着力の低下がなく、また界面剥離の原因となるバリアメタルに用いられる金属と反応しないという点で優れていることも判った。
このように、本発明の絶縁膜形成用材料は、特定の籠型構造を有するオルガノポリシロキサン(ポリシルセスキオキサン)を含有しているため、塗布膜における厚さの均一性、クラック耐性、誘電率特性などのバランスに優れた層間絶縁膜を形成することができる。
すなわち、本発明のポリオルガノシロキサン(ポリシルセスキオキサン)をベースポリマーとして含有する膜形成用材料を、浸漬またはスピンコート法などにより、シリコンウエハなどの基材に塗布すると、例えば、微細パターン間の溝を充分に埋めることができ、加熱により、有機溶剤の除去と架橋反応を行なうと、ガラス質または巨大高分子あるいはこれらの混合体の膜を形成することができる。得られる膜は、耐熱性が良好で、低誘電率性に優れ、クラックの発生がない、厚膜の絶縁体を形成することができる。
以下、本発明に用いられる樹脂、すなわち一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有する重合体(A)について詳述する。
上記一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有する重合体(A)(以下「一般式(I)で表される構造を有する樹脂」ということもある)は、上記の通り、R1〜R14として特定の有機基を有するT7〜T25籠型構造のオルガノポリシロキサン(ポリシルセスキオキサン)である。本発明の一般式(I)で表される構造を有する樹脂の好ましい重量平均分子量は、1,000〜10,000,000であり、この範囲内で、分子量の高低にかかわらずこれらのオルガノポリシロキサン(ポリシルセスキオキサン)を本発明の絶縁膜形成用材料に用いることができる。また、式(I)で表される構造を有する樹脂の数平均分子量は、通常500〜5,000,000、好ましくは1,000〜100,000程度である。さらに好ましくは、2,000〜20,000程度である。
本発明の絶縁膜形成用材料は、一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有する重合体(A)を含有する。
本発明の第一の態様は、式(I)で表される構造を有する重合体と、沸点又は分解点が250℃〜450℃である化合物(B−1)とを含む絶縁膜形成用材料である。
本発明の第二の態様は、式(I)で表される構造を有する重合体と、中空微粒子(B−2)とを含む絶縁膜形成用材料である。
本発明の第三の態様は、式(I)で表される構造を有する樹脂の、式(I)で表される構造に含まれるR1〜R7のうちの少なくとも1つが下記(イ)〜(ハ)のうちの少なくとも1つの条件を満たす樹脂を含有する絶縁膜形成用材料である。
(イ)250℃〜450℃の加熱により分解してガスを発生する構造を有する。
(ロ)UV照射により分解してガスを発生する構造を有する。
(ハ)電子線照射により分解してガスを発生する構造を有する。
一般式(I)中、複数のR1〜R7は同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水酸基、1価の炭化水素基、アルコキシ基、又はディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基、あるいは1価の炭化水素基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基、アルコキシ基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基、又はディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基を表す。nは、1〜10を表す。
一般式(I)中の水酸基は、繰り返し単位あたり好ましくは0〜4個であり、より好ましくは0〜1個であり、特に好ましくは0個である。
1〜R7としての1価の炭化水素基としては、以下の(a−1)〜(a−4)、及び(b−1)〜(b−4)で表されるものが挙げられる。これらは炭素数が20以下であることが好ましい。
(a−1) 1価の直鎖、分岐、環状の飽和炭化水素基(アルキル基)。
(a−2) エチレン性炭素-炭素二重結合を有する1価の直鎖、分岐、環状の炭化水素基。
(a−3) 炭素-炭素三重結合を有する1価の直鎖、分岐、環状の炭化水素基。
(a−4) エチレン性炭素-炭素二重結合と炭素-炭素三重結合を共に有する1価の直鎖、分岐、環状の炭化水素基。
(b−1) 上記(a−1)〜(a−4)の基の水素原子の1〜10個を1価の芳香族炭化水素基で置換した基。
(b−2) 上記(a−1)〜(a−4)、(b−1)の基のメチレン基の1〜10個を2価の芳香族炭化水素基で置き換えた基。
(b−3) 上記(a−1)〜(a−4)、(b−1)〜(b−2)の基のメチン基の1〜10個を3価の芳香族炭化水素基で置き換えた基。
(b−4) 上記(a−1)〜(a−4)、(b−1)〜(b−3)の基の4級炭素の1〜10個を4価の芳香族炭化水素基で置き換えた基。
この場合、置き換える個数は1〜8個が好ましく、さらに好ましくは1〜4個である。
(a−1)〜(a−4)の例としては、以下のものが挙げられる。
(a−1) メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、イソブチル、t-ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、t-ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル等の直鎖、分岐、あるいは環状のアルキル基、1−アダマンチル等の架橋環式炭化水素基(脂環式基)、スピロビシクロヘキシル等のスピロ炭化水素基。
(a−2) ビニル、アリル、イソプロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、2−メチル−プロペン−1−イル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、2-メチル−ブテン−1−イルなどの直鎖、分岐、あるいは環状のアルケニル基、5−ノルボルネン−2−イルなどの二重結合を有する環式テルペン系炭化水素基。
(a−3) エチニル、プロパルギルなどのアルキニル基、1,4-ヘキサジエニルなどのアルカンジエニル基、二重結合を3つ有するアルカントリエニル基、三重結合を2つ有するアルカンジイニル基、三重結合を3つ有するアルカントリイニル基。
(a−4) 二重結合と三重結合を併せ持つ、5−エチニル−1,3,6−ヘプタトリエニルなどのエンイニル基などの基。
また(b−1)〜(b−4)の置換する芳香族炭化水素基としては、以下のものが挙げられる。
(b−1)の置換する芳香族炭化水素基としては、フェニル、ナフチル、アンスリル、フェナントリル、ピレニルなど、及び以下に示す1価の芳香族炭化水素基。
Figure 2006012905
(b−2)の置換する芳香族炭化水素基としては、1,4−フェニレン、2,7−フェナントレン、4,4-ビス(フェニル)などのアリーレン基、及び以下に示す2価の芳香族炭化水素基が挙げられる。
Figure 2006012905
(b−3)の置換する芳香族炭化水素基としては、1,3,5−ベンゼントリイル、1,2,6−ナフタレントリイルなどの3価の芳香族炭化水素基が挙げられる。
(b−4)の置換する芳香族炭化水素基としては、1,2,4,5−ベンゼンテトライル、1,4,5,8−アントラセンテトライルなどの4価の芳香族炭化水素基が挙げられる。
環状炭化水素を含有する(a−1)の炭素を1価の芳香族炭化水素基1個、2価の芳香族炭化水素基3個で置換した(b−2)の例としては以下に示すものが挙げられる。
Figure 2006012905
三重結合を有する(a-3)の炭素を一価の芳香族炭化水素基2個、および、2価の芳香族炭化水素基1個、3価の芳香族炭化水素基1個で置換した(b−3)の例としては以下に示すものが挙げられる。。これらは反応して別の炭化水素基になりうる基であり、好ましい。
Figure 2006012905
また、(b-2)あるいは(b−3)のうち、シクロプロパン構造のメチレンあるいはメチンを2価あるいは3価のベンゼン環で置換した構造として、ベンゾシクロブテン構造が挙げられる。これは炭化水素基であって、反応して別の炭化水素基になる構造であり、好ましい例である。さらに具体的には以下の例が挙げられる。
Figure 2006012905
1〜R7としての、ディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基としては、以下の(c)が挙げられる。
(c)ヘテロ原子を有する共役ジエンあるいは共役した2つの芳香族性の弱い二重結合を有する基であり、置換アルケン、置換アルキンなどのジエノフィル(親ジエン体)と協奏的[4+2]付加を行い、その後へテロ原子を含む架橋部位が脱離して、ベンゼン環などの炭化水素基となる部位を有するものである。以下に、(c)の反応形式の例を示す。
Figure 2006012905
Figure 2006012905
(c)としては、以下のものが挙げられる。
(c−1) 上記(b−1)〜(b−4)の芳香環の1個〜3個を、同じ価数の、シクロペンタジエノン構造もしくは、芳香族炭化水素基で置換されたシクロペンタジエノン構造で置き換えた基。
(c−2) 上記(b−1)〜(b−4)の芳香環の1個〜3個を、同じ価数の、フラン構造もしくは、芳香族炭化水素基で置換されたフラン構造で置き換えた基。
(c−3) 上記(b−1)〜(b−4)の芳香環の1個〜3個を、同じ価数の、オキサゾール構造もしくは、芳香族炭化水素基で置換されたオキサゾール構造で置き換えた基。
(c−1)〜(c−3)のさらに具体的な例としては以下のものが挙げられる。
Figure 2006012905
Figure 2006012905
1〜R7としての、1価の炭化水素基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基としては、以下の(d)が挙げられる。これらは炭素数が20以下であることが好ましい。
(d)上記(a−1)〜(a−4)、(b−1)〜(b−4)の基の炭素原子の1個〜10個を珪素原子で置き換えた基、ただし、(d)は少なくとも1個の炭素を含む。
この場合、珪素原子への置き換えは、好ましくは1〜8個、さらに好ましくは1〜4個である。
(d)の例としては、トリメチルシリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基などの他、以下の基が具体的に挙げられる。
Figure 2006012905
Figure 2006012905
1〜R7として、ディールス−アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基としては以下の(e)が挙げられる。
(e)上記(c−1)〜(c−3)の基の炭素原子の1個〜10個を珪素原子で置き換えた基、ただし、(e)は少なくとも1個の炭素を含む。
この場合、珪素原子への置き換えは、好ましくは1〜8個、さらに好ましくは1〜6個である。
(e)の例としては以下のものが挙げられる。
Figure 2006012905
1〜R7は、上記の群の中から、任意に選ばれる。
また、式(Ia)において、R8〜R10は、同一でも異なっていてもよく、R1〜R7と同一定義であり、好ましくは上記の中から選ばれる。
また、式(Ib)において、R11〜R14は、同一でも異なっていてもよく、R1〜R7と同一定義であり、好ましくは上記の中から選ばれる。
さらに、R15〜R17は、同一でも異なっていてもよく、単結合又は2価の炭化水素基、または、ディールス−アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る2価の基を表す。これは、R1〜R7の定義において、Si原子を含有しないものを選択し、炭素上の水素を一つ単結合に置き換えたものであり、上記R1〜R7の好ましい例の基の中からSi原子を含有しないものを選択し、炭素上の水素を一つ単結合に置き換えたものが好ましく選ばれる。
さらに、式(I)のR1のうち少なくとも1つのR1が下記の(i)〜(iii)のうちの少なくとも1つの条件を満たすものが好ましい。
(i)炭素−炭素三重結合を少なくとも1つ有する。
(ii)芳香族基と共役した炭素−炭素二重結合または芳香族基と共役した炭素−窒素二重結合を少なくとも1つ有する。
(iii)炭素数10以上の芳香環を少なくとも1つ有する。
条件(i)としては、T8構造1個あたりに1〜8個の三重結合を有することが好ましく、より好ましくは、1〜4個である。条件(ii)としては、T8構造1個あたりに1〜16個の芳香族基と共役した炭素−炭素二重結合あるいは、芳香族基と共役した炭素−窒素二重結合を有することが好ましい。より好ましくは、1〜4個である。条件(iii)としては、T8構造1個あたりに1〜8個の炭素数10以上の芳香環を有することが好ましい。より好ましくは、1〜2個である。これらの条件の中では、さらに(i)及び/または(ii)が好ましい。R1は、(a−3)〜(a−4)、(b−2)〜(b−4)、(c−1)〜(c−3)を含む組み合わせで選ばれることが好ましく、(a−3)、(b−2)〜(b−3)、(c−1)〜(c−3)を含む組み合わせで選ばれることがさらに好ましい。
また、本発明に用いられる(A)成分の重合体は、単独で用いてもよいし、2種類以上混合して用いてもよい。(A)成分の重合体の使用量は、絶縁膜形成用材料の全質量(溶媒を除く)を基準として40〜100質量%、好ましくは60〜100質量%である。
本発明に用いられる(A)成分の重合体が有する一般式(I)で表わされる繰り返し単位の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。ここに示す具体的構造は、後述の合成法と同様の方法及びさらに官能基変換により合成することができる。
Figure 2006012905
Figure 2006012905
Figure 2006012905
Figure 2006012905
Figure 2006012905
Figure 2006012905
Figure 2006012905
Figure 2006012905
上記式(I−11)〜(I−15)において、Raは芳香環を含まない炭化水素基を表し、Ar、Ar'、Ar''は芳香環を含む炭化水素基を表す。Si上置換基であるRaとArを含む基は、互いに置換されるSiの位置が交換されてもよい。また、lは0または1、lが0のとき、mは0〜6の整数、lが1のときmは0を表す。
aの芳香環を含まない炭化水素基としては(a−1)のような基が例として挙げられる。Ar、Ar'、Ar''としては、(b−1)〜(b−3)などが好ましい例として挙げられ、具体的には、フェニル、ナフチル、フェニレン、ナフチレンなどが挙げられる。
本発明においては、(A)成分の重合体以外の樹脂を併用することができる。併用し得る樹脂としては、ラダー型ポリシルセスキオキサン樹脂、アルコキシシラン材料の加水分解物及び/又は縮合物、ポリアリーレンエーテル、炭化水素系ポリマーなどが挙げられる。
本発明の一般式(I)で表される樹脂は、所望の目的物に応じて、R1〜R7として特定の基が置換したトリクロロシラン混合物を、速度論的な条件で加水分解−縮合することにより前駆体のT7トリシラノールを得ることができ、引き続くシラノールとオルガノクロロシランとの反応により合成できる。例えば、J.Am.Chem.Soc. 1964 .86, 1120, J.Am.Chem.Soc. 1965, 87, 4313, ACSPolym.Mat. Sci.&Eng. Preprints 1998, 79, 389, J.Am.Chem.Soc. 1990,112,1931-1936及びJ.Am.Chem.Soc.1989,111,1741-1748に記載の方法により合成することができる。
また、籠型構造を形成後、あるいはさらにポリマー構造とした後、珪素原子上の置換基を所望の官能基に置換して製造することもできる。反応としては白金触媒を用いるハイドロシリレーションなどが挙げられる。このような反応例は特許文献1や特許文献2などにも開示されている。また、公知のカップリング反応などを好ましく用いることもできる。
例えば、以下のようにして合成できる。
Figure 2006012905
また、以下のようにして合成することもできる。
Figure 2006012905
〔その他の添加剤〕
本発明の絶縁膜形成用材料には、さらにコロイド状シリカ、コロイド状アルミナ、有機ポリマーなどの成分を添加してもよい。コロイド状シリカとは、例えば、高純度の無水ケイ酸を親水性有機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等)に分散した分散液であり、通常、平均粒径が5〜30mμ、好ましくは10〜20mμ、固形分濃度が10〜40質量%程度のものである。このような、コロイド状シリカとしては、例えば、日産化学工業(株)製、メタノールシリカゾルおよびイソプロパノールシリカゾル;触媒化成工業(株)製、オスカルなどが挙げられる。コロイド状アルミナとしては、日産化学工業(株)製のアルミナゾル520、同100、同200;川研ファインケミカル(株)製のアルミナクリアーゾル、アルミナゾル10、同132などが挙げられる。有機ポリマーとしては、例えば、ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物、糖鎖構造を有する化合物、ビニルアミド系重合体、(メタ)アクリレート化合物、芳香族ビニル化合物、デンドリマー、ポリイミド、ポリアミック酸、ポリアリーレン、ポリアミド、ポリキノキサリン、ポリオキサジアゾール、フッ素系重合体などを挙げることができる。
[一般式(I)の構造を含む樹脂を用いた膜形成用材料の調製方法]
本発明の膜形成用材料は、上記各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。本発明の膜形成用材料を調製するに際しては、上記のように、溶媒中に、上記本発明の式
(I)の構造を有する樹脂、および必要により他の成分を混合すればよく、特に限定されない。
ここで使用する溶媒としては以下のものが好適である。エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ジメチルイミダゾリジノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、イソプロパノール、エチレンカーボネート、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジイソプロピルベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等が好ましく、これらの溶剤を単独あるいは混合して使用する。
上記の中でも、好ましい溶剤としてはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレンカーボネート、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、メチルイソブチルケトン、キシレン、メシチレン、ジイソプロピルベンゼンを挙げることができる。
このようにして得られる本発明の形成用材料の全固形分濃度は、好ましくは、2〜30質量%であり、使用目的に応じて適宜調整される。形成用材料の全固形分濃度が2〜30質量%であると、塗膜の膜厚が適当な範囲となり、保存安定性もより優れる。
本発明の絶縁膜形成用材料を、シリコンウエハ、SiO2 ウエハ、SiNウエハなどの基材に塗布する際には、スピンコート法、浸漬法、ロールコート法、スプレー法などの塗装手段が用いられる。この際、乾燥膜厚として、1回塗りで厚さ0.05〜1.5μm程度、2回塗りでは厚さ0.1〜3μ程度の塗膜を形成することができる。その後、常温で乾燥するか、あるいは80〜600℃程度の温度で、通常、5〜240分程度加熱して乾燥することにより、ガラス質または巨大高分子あるいはこれらの混成体の絶縁膜を形成することができる。この際の加熱処理は、ホットプレート、オーブン、ファーネスなどを使用することが出来、加熱雰囲気としては、大気下、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気、真空下、酸素濃度をコントロールした減圧下などで行うことができる。
より具体的には、本発明の絶縁膜形成用材料を、例えばスピンコート法により、基板(通常は金属配線を有する基板)上に塗布し、300℃以下の温度で第一の熱処理を行うことにより溶媒を乾燥させるとともに一部を架橋させ、次いで300℃より高く450℃以下の温度で第二の熱処理(アニール)を行うことにより低誘電率の絶縁膜を形成できる。第一の熱処理を300℃以下とするのは、架橋が過度に進行しないようにして架橋の度合いを調節しやすくするためであり、第二の熱処理を300℃より高く450℃以下の温度とするのは、この温度範囲がアニールにとって一般に都合がよいからである。
第一の熱処理は、大気中でも行うことができる。また、形成した絶縁膜の示す誘電率を調節するために架橋の度合いを調整してもよく、この架橋度合いの調整は熱処理温度と時間を調整することで行うことができる。
本発明の第一及び第二の態様では、絶縁膜形成時に空孔率を制御することで多孔質化を行うことにより、更に誘電率の低い絶縁膜、すなわち、誘電率が2.5以下、好ましくは2.1以下の多孔質膜を得る。
多孔質化の方法としては、(1)熱分解性又はガス反応性物質を混合し、母体の硬化後反応性物質を除去して多孔質材料(パイロゲル)を得る方法(第一の態様)、および(2)中空微粒子を混合し、湿潤状態でゲル骨格を形成し、溶媒などの液相除去時にゲル骨格を破壊しないような工夫を行うことにより多孔質材料(キセロゲル)を得る方法(第二の態様)が挙げられる。
第一の態様として、より具体的には、例えば、絶縁膜形成用材料に相溶又は分散し、沸点又は分解温度が250℃〜450℃である化合物(B−1)を含有させ、基板上に塗布した後、該化合物の沸点又は分解温度未満の温度で加熱して、本発明の式(I)で表される構造を有するを一部硬化させ、ついで、該化合物(B−1)の沸点又は分解温度以上の温度で加熱して硬化する、すなわち、沸点又は分解によりガスを発生して同時に硬化することにより、多孔化する方法である(例えば、特開平11−323256号公報、特開2001-110601号公報、同2001−2992号公報、特開平10−283843号公報等参照)。
かかる化合物(B−1)としては、(a)ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物、(b)糖鎖構造を有する化合物、(c)ビニルアミド系重合体、(d)(メタ)アクリレート系重合体、(e)芳香族ビニル系重合体、(f)デンドリマー、(g)親油性化合物と分散剤、(h)有機超微粒子などを挙げることができる。本発明において、沸点および分解温度は1気圧下の温度を示す。
(a)ポリアルキレンオキサイド構造を有する化合物
ここで、ポリアルキレンオキサイド構造としてはポリエチレンオキサイド構造、ポリプロピレンオキサイド構造、ポリテトラメチレンオキサイド構造、ポリブチレンオキシド構造などが挙げられる。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどのエーテル型化合物、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩などのエーテルエステル型化合物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどのエーテルエステル型化合物などを挙げることができる。
(b)糖鎖構造を有する化合物
糖鎖構造を有する化合物としてはシクロデキストリン、デンプン、ショ糖エステル、オリゴ糖、グルコース、フルクトース、マンニット、デンプン糖、D−ソルビット、デキストラン、ザンサンガム、カードラン、プルラン、シクロアミロース、異性化糖、マルチトール、酢酸セルロース、セルロース、カルボキシメチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キチン、キトサンを挙げることができる。
本発明で使用する糖鎖構造を有する化合物は、その水酸基、またはアミノ基の一部または全部を変性することが好ましい。水酸基の化学変性としては、エーテル化、エステル化、トリアルキルシリル結合、ウレタン結合を含む変性が挙げられる。また、アミノ基の化学変性としては、アミド結合、尿素結合、イミド結合の導入が挙げられる。糖鎖構造を有する化合物のうち、分解後の孔径が小さくその制御も可能となるのでシクロデキストリンが好ましく、さらに化学変性としてはトリアルキルシリル変性やウレタン化が好ましく、特にトリメチルシリル変性が好ましい。糖鎖構造を有する化合物をトリメチルシル基で変性するには、糖鎖構造を有する化合物にトリメチルクロロシランやトリメチルクロロシリルアセトアミドなどのトリメチルシリル化剤を反応させればよく、通常、糖鎖構造を有する化合物の水酸基の5〜100%を置換すればよい。糖鎖構造を有する化合物をトリメチルシル基で変性するには、糖構造を有する化合物にトリメチルクロロシランを反応させればよく、通常、糖鎖構造を有する化合物の水酸基の5〜100%を置換すればよい。糖鎖構造を有する化合物をウレタン基で結合するには、糖鎖構造を有する化合物にフェニルイソシアナートやヘキシルイソシアナートなどのウレタン化剤を反応させればよく、通常、シクロデキストリンの水酸基の5〜100%反応させればよい。
(c)ビニルアミド系重合体
ビニルアミド重合体としては、ポリ(N−ビニルアセトアミド)、ポリ(N−ビニルピロリドン、ポリ(2−メチル−2−オキサゾリン)、ポリ(N、N−ジメチルアクリルアミド)などが挙げられる。
(d)(メタ)アクリレート系重合体
(メタ)アクリレート系重合体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミドヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステルを主成分としたラジカル重合性モノマーの重合体を挙げることができる。
(e)芳香族ビニル系重合体
芳香族ビニル系重合体としては、ポリスチレン、ポリメチルスチレン、ポリα−メチルスチレンなどが挙げられる。
(f)デンドリマー
デンドリマーとしては、ベンジルエーテル系、フェニルアセチレン、ポリアミン系、ポリアミド系が挙げられるが、熱分解性の観点からポリアミン系が好ましい。
(g)親水性化合物と分散剤
多孔化のために、親油性化合物と分散剤を含有させてもよい。親油化合物のみ
では本発明の籠型構造のオルガノポリシロキサン(ポリシルセスキオキサン)と広い組成範囲で相溶しないが、分散剤と共存することによって、本発明のオルガノポリシロキサン(ポリシルセスキオキサン)と広い組成範囲で相溶することができる。親油性化合物としては、ポリカルボン酸エステル、例えばジデシルフタレート、ジウンデシルフタレート、ジドデシルフタレート、ジトリデシルフタレート、トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート、トリデシルトリメリテート、トリドデシルトリメリテート、テトラブチルピロメリテート、テトラヘキシルトリメリテート、テトラオクチルピロメリテート、ビス(2−エチルヘキシル)ドデカンジオエート、ビスデシルドデカンジオエートなどを挙げることができる。これらの親油性化合物を相溶させる分散剤としては、オクタノール、ラウリルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコールなどの高級アルコールを挙げることができる。分散剤としての高級アルコールの使用量は親油性化合物に対し0.1〜10倍量(質量)の範囲で使用できる。
(h)有機超微粒子
有機超微粒子は、粒径100nm以下の重合体粒子であって、通常の乳化重合で、乳化剤の種類、乳化剤濃度、攪拌速度などで粒径を制御されたものであって、芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリレート化合物の単量体から、粒径制御のために架橋性単量体を使用して調製されるものである。
本発明の第二の態様では、中空微粒子(B−2)を含有させる方法を用いる(例えば、特開平11−217458号参照)。この場合、さらに界面活性剤を鋳型として高規則性シリカ膜を形成する方法、超臨界乾燥法によるエアロゾル法等を併用してもよい。
中空微粒子としての中空ポリマー粒子(内部に単一の閉鎖空孔を有するポリマー粒子)は、たとえば、その空孔に各種の物質を充填させた有機系マイクロカプセル粒子として、また粒子を空孔化にすることによって生じる光散乱性を利用した有機系光散乱剤や有機系光散乱助剤等として、紙、繊維、皮革等のコーティング、塗料等の分野で広く用いられているものを利用することができる。
このような中空ポリマー粒子を製造する方法としては、例えば、少なくとも1個のカルボン酸基を含むモノマーシステムを乳化重合したコアと、異なったモノマーシステム(少なくとも1個のモノマーは硬質でTgが25℃を超え、20℃で皮膜を形成せず、かつアンモニア及びアミンに対して浸透可能なポリマーを生成するもの)から重合したシェルとを有し、コアをアンモニア又はアミンで中和することにより膨潤させ、さらに乾燥させて単一の空孔をコア内に形成させる方法が知られている(特公平3−7688号公報、特公平3−9124号公報など)。
他の方法としては、特開2002−241448号公報にい記載のように、
不飽和カルボン酸及び共重合可能なラジカル重合性モノマーからなるモノマー(a)を乳化重合させてポリマー粒子(A)を得、得られたポリマー粒子(A)5〜1000重量部の存在下で、不飽和カルボン酸およびラジカル重合性モノマーからなるモノマー(b)100重量部を乳化重合させて得られたポリマー粒子(B)の分散体のpHを揮発性塩基によって7以上に調整し、そのポリマー粒子(B)を中和膨潤させたのち、(b)の未反応モノマーを重合させて中空ポリマー粒子(C)を得ることもできる。
中空微粒子の種類に特に限定は無く、市販のもの、あるいは合成品を好適に用いることができる。中空粒子のサイズは好ましくは1〜5nm、より好ましくは1〜2nmである。
これらの多孔質絶縁膜を得るために用いられる多孔化化合物(B−1)及び(B−2)の使用量は、本発明の式(I)の構造を有する重合体に対して通常5〜75質量%である。この範囲内において、機械的強度の低下を招くことなく、有効な誘電率の低下効果が期待できる。
このようにして得られた多孔質絶縁膜は、空孔率10%以上90%以下が好ましい。さらに好ましくは、20%以上80%以下である。
一方、本発明の第三の態様は、式(I)で表される特定の籠型構造を有するオルガノポリシロキサン(ポリシルセスキオキサン)における有機部分を熱、UV又は電子線分解することにより、多孔化するものである。すなわち、該樹脂は、R1〜R7の少なくとも1つが下記の(イ)〜(ハ)のうちの少なくとも1つの条件を満たすものである。
(イ)250℃〜450℃の加熱により分解してガスを発生する構造を有する。
(ロ)UV照射により分解してガスを発生する構造を有する。
(ハ) 電子線照射により分解してガスを発生する構造を有する。
条件(イ)の250℃〜450℃の加熱により分解してガスを発生する構造に関しては、上記(B−1)の成分の構造を組み込むことによってなされる。すなわち、(a')ポリアルキレンオキサイド構造、(b')糖鎖構造、(c')ビニルアミド系重合体構造、(d')(メタ)アクリレート系重合体構造、(e')芳香族ビニル系重合体構造が挙げられる。
好ましくは、(a')(b')及び(d')であり、さらに好ましくは(a')である。すなわち、ポリアルキレンオキサイド構造としてはポリエチレンオキサイド構造、ポリプロピレンオキサイド構造、ポリテトラメチレンオキサイド構造、ポリブチレンオキシド構造などが挙げられる。具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル構造、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル構造、ポリオキシエチレンステロールエーテル構造、ポリオキシエチレンラノリン誘導体構造、アルキルフェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体構造、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー構造、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルなどのエーテル型構造、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩などのエーテルエステル型構造、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどのエーテルエステル型構造などを挙げることができる。
条件(ロ)におけるUVの照射により分解してガスを発生する構造とは、いわゆる光酸発生剤構造そのもの、光塩基発生剤構造そのもの、光酸発生剤と酸分解性基含有構造の組み合わせ、光塩基発生剤と塩基分解性基の組み合わせ、光脱離反応が可能な構造が挙げられるが、ガス発生後に、極性基が残存しないという観点で、光脱炭酸構造、光脱窒素構造などの光脱離反応構造が好ましい。光脱炭酸構造としては、フェノキシ酢酸、フェニルチオ酢酸、N−フェニルグリシ構造などO、S、Nが置換した酢酸構造は、光脱炭酸をするので好ましい。また、アジド、ジアゾニウムなどの脱窒素化合物構造も使用できる。
使用するUVとしては、特に波長によらず、150nm〜450nmの光を好ましく用いることができるが、R1〜R7の構造にあわせて吸収波長を考慮することにより適宜波長を変更することができる。

条件(ハ)における電子線照射により分解してガスを発生する構造としては、(ロ)と同一の構造の他、アルキルスルホン、アリールスルホン構造などが挙げられるが、アルキルスルホン構造が好ましい。
使用する電子線の加速電圧は、特に限定されないが、好ましくは1〜100kV、さらに好ましくは、2〜60kVである。
本発明の第三の態様において、上記条件(イ)〜(ハ)の条件を満たすR1 7以外のR1〜R7としては、特に限定されないが、第一及び第二の態様で述べられたR1〜R7の条件を満たすものを好ましく用いることができる。
このようにして得られる層間絶縁膜は、絶縁性に優れ、塗布膜の均一性、誘電率特性、塗膜の耐クラック性、塗膜の表面硬度に優れることから、LSI、システムLSI、DRAM、SDRAM、RDRAM、D−RDRAMなどの半導体素子用層間絶縁膜、半導体素子の表面コート膜などの保護膜、多層配線基板の層間絶縁膜の保護膜や絶縁防止膜などの用途に有用である。
また、本発明の絶縁膜形成用材料は、LCD(液晶表示装置)、PDP(プラズマ表示装置)、EL(電界発光)表示装置、フィールドエミッションディスプレイ(FED)等のFPD(フラットパネルディスプレイ)に用いられる表示/発光素子の保護膜や絶縁膜としても用いることができる。これらの用途の用途の場合、通常、半導体等に用いる場合より比較的強大な絶縁性が求められ、比較的厚くする必要があるが、本発明の絶縁膜形成用材料は耐クラック性に優れ低誘電率なので、好適に用いることができる。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。なお、実施例中の部および%は、特記しない限り、それぞれ質量部および質量%であることを示している。また、実施例中における膜形成用材料の評価は、次のようにして測定したものである。
〔重量平均分子量(Mw)〕
下記条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した。
<試料> テトラヒドロフランを溶媒として使用し、試料0.01gを、2ccのテトラヒドロフランに溶解して調製した。
<標準ポリスチレン> 東ソー社製の標準ポリスチレンTSKスタンダードを使用した。
<装置> 東ソー社製の高速ゲル浸透クロマトグラム(HLC-8220GPC)
<カラム> 東ソー社製のTSK-gel(GMX)
<測定温度> 40℃ 流速:1cc/分
〔面内均一性〕
膜形成用材料を、6インチシリコンウエハ上に、スピンコーターを用いて、回転数1,500〜2,500rpm、20秒の条件で塗布した。その後、80℃の温度に保持したホットプレートを用いて、膜形成用材料を塗布したシリコンウエハを5分間加熱し、有機溶媒を飛散させた。次いで、200℃の温度に保持したホットプレートを用いて、膜形成用材料を塗布したシリコンウエハを5分間加熱し、シリコンウエハ上に塗膜を形成させた。このようにして得られた塗膜の膜厚を、光学式膜厚計(大日本スクリーン社製、ラムダエース)を用いて塗膜面内で50点測定した。得られた膜厚の3σを計算し、下記基準で評価した。
○;塗膜の3σが平均膜厚の3%未満
△;塗膜の3σが平均膜厚の3%以上5%未満
×;塗膜の3σが平均膜厚の5%以上
〔耐クラック性〕
6インチシリコンウエハ上に、スピンコート法を用いて膜形成用材料を塗布し、ホットプレート上で80℃で5分間、200℃で5分間基板を乾燥し、さらに450℃の窒素雰囲気のオーブン中で60分基板を焼成した。得られた塗膜の外観をピーク社製ポケットマイクロルーペ(50倍)で観察し、下記基準で評価した。また、PCT(JDECJESD22−A102−B条件:121℃ 100%RH 15psig)を96時間行い、同様な基準で評価した。
○;塗膜表面にクラックが認められない。
×;塗膜表面にクラックが認められる。
〔誘電率〕
6インチシリコンウエハ上に、スピンコート法を用いて絶縁膜形成材料試料を塗布し、ホットプレート上で80℃で5分間、200℃で5分間基板を乾燥し、さらに450℃の窒素雰囲気のオーブン中で60分基板を焼成した。得られた基板上にアルミニウムを蒸着し、誘電率評価用基板を作製した。誘電率は、フォーディメンジョンズ製水銀プローバおよび横川・ヒューレットパッカード(株)製のHP4285A LCRメーターを用いて、1MHzにおける容量値から算出した。また,PCT(JDECJESD22−A102−B条件:121℃ 100%RH 15psig)を96h行い,その後測定及び算出を行った。
合成例1<重合体(I−10)の合成>
(1)トリシラノール体の合成
ビニルトリエトキシシラン50gをアセトン920mlに溶解した。この溶液に室温下、蒸留水250mlを徐々に加え、その後、室温下で2週間反応を行った。得られた溶液を常温で濃縮し、トルエンで抽出、水洗、乾燥して固体30gを得た。重量平均分子量は1000であった。
(2)重合体の合成
(1)の合成で得られたトリシラノール体7.0gをTHF110mlに溶解し、更にトリエチルアミン3.0gを加えた。この溶液に攪拌下、1,3−ジクロロテトラメチルジシロキサン1.50gを滴下し、室温で5時間、更に60℃にて6時間反応させた。反応混合物を2.0リットルの超純水中に投入し、粉体を析出させた。得られた樹脂を真空乾燥機中で120℃、12時間乾燥し、重合体(I−10)を得た。得られた重合体(I−10)の重量平均分子量(Mw)は、11,000であった。
合成例2
エチルトリクロロシラン/4−ブロモフェニルトリクロロシランのモル比5/2混合物30gを用いて、合成例1と同様にして樹脂を得た。引き続いて、中間体と当量のフェニルアセチレンの末端スズ塩をTHF中に溶解し、ゼロ価パラジウムを触媒としたカップリング反応により、三重結合を有する化合物を得た。常法で処理して得られた固体をクロマトグラム精製して試料A−1を得た(20g:Mw 8,000)
Figure 2006012905
同様にして試料(A-2:Mw 7,000)を合成した。
Figure 2006012905
また、合成例1において、エチルトリクロロシランを一部t−ブトキシフェニルトリクロロシランに変更したt−ブトキシフェニルトリクロロシラン/エチルトリクロロシラン/4−ブロモフェニルトリクロロシランのモル比2/3/2混合物30gを用いて、合成例1と同様にして樹脂を得た。引き続いて、得られた樹脂を酸(シュウ酸)で処理して脱保護したのち、常法により塩基性触媒(たとえばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド)下、片末端メチル化オリゴエチレンオキシド(繰り返し単位約20)を反応させた。その後、メタノール洗浄を行い下記構造の試料A−3を得た(20g、Mw 12,000)
Figure 2006012905
実施例1
合成例1で得られた試料(A−1)3g、ポリエチレンオキシドブロック-ポリプロピレンオキシドブロック−ポリエチレンオキシドブロック共重合体(ニューポールPE−61、三洋化成社製)3gをシクロヘキサノン/プロピレングリコールモノメチルエーテル混合溶媒45gに溶解した溶液を0.2μm孔径のテフロン製フィルターでろ過を行い、スピンコート法でシリコンウエハ上に塗布した。得られた塗膜の塗膜の膜厚は700nmであった。塗膜の膜厚を変えてクラックの発生しない最大膜厚を評価したところ、1,100nmと優れたクラック耐性を示した。また、塗膜の誘電率を評価したところ、2.15と非常に低い誘電率を示した。
実施例2
試料(A−3)5gを使用し、ニューポールPE−61を除いて調整した以外は、実施例1と同様に塗膜を評価した。評価結果を表1に示す。
実施例3
試料(A−1)/試料(A−2)/ニューポールPE−61の質量比1/1/1混合物7gを使用した以外は実施例1と同様に塗膜を評価した。溶媒量は調整した。評価結果を表1に示す。
実施例4〜5
試料(A−1)/ジフェニルアセチレン/ニューポールPE−61、試料(A−2)/ジフェニルアセチレン/ニューポールPE−61のそれぞれ質量比約8/1/8混合物7gを使用した以外は実施例1と同様に塗膜を評価した。溶媒量は適宜調整した。評価結果を表1に示す。
実施例6
試料(A−3)/ジフェニルアセチレンの質量比約8/1混合物4.5gを使用した以外は実施例1と同様に塗膜を評価した。溶媒量は適宜調整した。評価結果を表1に示す。
Figure 2006012905
試料(A−3)を用いて、第2の加熱前に、基板を分割し、UV照射(100mJ/cm2:ウシオ電機社製低圧水銀灯UIS−112及び250nmバンドパスフィルター使用)を行った以外は実施例2と同様の評価を行ったところ、誘電率2.16の試料が得られた。
また、試料(A−3)を用いて、第2の加熱前に、基板を分割し、電子線照射(50kV:80μC/cm2:ウシオ電機社製:Min−EB)を行った以外は実施例2と同様の評価を行ったところ、誘電率2.13の試料が得られた。
比較例として、特開平11−40554号の実施例1と同様にして作成した絶縁膜を本実施例1の絶縁膜と同様に評価したところ、誘電率は2.80であり、またPCT後に誘電率3.20と上昇してしまうことが観察された。

Claims (3)

  1. 下記一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有する重合体(A)、および、
    下記(B−1)と(B−2)とのうちの少なくとも1種の成分を含有することを特徴とする絶縁膜形成用材料。
    (B−1)沸点又は分解点が250℃〜450℃である化合物
    (B−2)中空微粒子
    Figure 2006012905
    一般式(I)中、R1〜R7は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水酸基、1価の炭化水素基、又はディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基、あるいは1価の炭化水素基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基、又はディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基を表す。X、Y、Zの内の1つは、水酸基を表し、残る2つのうち、一方が−O−、他方が酸素原子側で連結される下記一般式(IB)で表される基である。nは、1〜10を表す。
    Figure 2006012905
    11〜R14は、同一でも異なっていてもよく、R1〜R7と同じ定義である。
    15〜R17は、同一でも異なっていてもよく、単結合又は2価の炭化水素基、または、ディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る2価の基を表す。
    18は、単結合又は-O-を表す。mは、0〜10を表す。
  2. 下記一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有する重合体(A)を含有する絶縁膜形成用材料であって、R1〜R7のうち少なくとも1つが下記の(イ)〜(ハ)のうちの少なくとも1つの条件を満たすことを特徴とする絶縁膜形成用材料。
    (イ)250℃〜450℃の加熱により分解してガスを発生する構造を有する。
    (ロ)UV照射により分解してガスを発生する構造を有する。
    (ハ)電子線照射により分解してガスを発生する構造を有する。
    Figure 2006012905
    一般式(I)中、
    1〜R7は、同一でも異なっていてもよく、それぞれ、水酸基、1価の炭化水素基、又はディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基、あるいは1価の炭化水素基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基、又はディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る1価の基の炭素原子の一部を珪素原子に置き換えた基を表す。
    X、Y、Zの内の1つは、水酸基を表し、残る2つのうち、一方が−O−、他方が酸素原子側で連結される下記一般式(IB)で表される基である。nは、1〜10を表す。
    Figure 2006012905
    11〜R14は、同一でも異なっていてもよく、R1〜R7と同じ定義である。
    15〜R17は、同一でも異なっていてもよく、単結合又は2価の炭化水素基、または、ディールス-アルダー反応と引き続く脱離反応により炭化水素基になり得る2価の基を表す。
    18は、単結合又は-O-を表す。mは、0〜10を表す。
  3. 請求項1または2に記載の絶縁膜形成用材料を用いて得られる絶縁膜。
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