JP2006011460A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】全ての色に対して、優れた印刷品質、特に光沢度を達成することが可能な、スチレンアクリレートタイプのエマルション凝集トナーを提供する。
【解決手段】樹脂の粒子と、任意成分の着色剤と、結晶質ワックスとを含むトナーを、エマルション凝集プロセスにより調製するが、ここで、その結晶質ワックスが、脂肪族の極性アミド官能基を有するワックス、カルボン酸末端ポリエチレンワックス、ヒドロキシル化不飽和脂肪酸のエステルからなる脂肪族ワックス、高酸ワックス、およびそれらの混合物から選択される。
【選択図】なし

Description

本発明は、良好な品質と光沢を有する画像を形成、現像させるのに使用されるトナー、および前記トナーを含む現像剤に関し、より詳しくは、所望の印刷品質と高い光沢度を与える、新規なワックス成分を含むトナーに関する。
依然として望まれているのは、全ての色に対して、優れた印刷品質、特に光沢度を達成することが可能な、スチレンアクリレートタイプのエマルション凝集トナーである。
本発明に含まれるのは、特定のワックスを含むトナーであって、そのワックスは、そのトナーが本発明の目的を達成することを可能とさせる、主として、優れた光沢性能を示すトナーを得ることを可能とさせるものである。
各種の実施態様において本発明は、樹脂の粒子、任意成分の着色剤、および結晶質ワックスを含むトナーを提供するが、ここで、その結晶質ワックスは、脂肪族の極性アミド官能基を有するワックス、カルボン酸末端ポリエチレンワックス、ヒドロキシル化不飽和脂肪酸のエステルからなる脂肪族ワックス、高酸ワックス(high acid wax)、およびそれらの混合物からなる群より選択され、そして、前記トナー粒子は、エマルション凝集プロセスによって調製される。
本発明のトナーには、少なくとも1種のラテックスエマルションポリマー樹脂と着色剤の分散体とを含む、トナー粒子が含まれる。このトナー粒子には、少なくとも1種のワックス分散体、凝集剤(coagulant)およびコロイダルシリカがさらに含まれているのが好ましい。
本発明のトナーのラテックスエマルションポリマーとしては、スチレン−アクリル酸アルキルを使用するのが好ましい。そのスチレン−アクリル酸アルキルが、スチレン/アクリル酸n−ブチルコポリマー樹脂であればより好ましく、そして、スチレン−アクリル酸ブチルベータ−カルボキシエチルアクリレートポリマーであればより好ましい。
そのラテックスポリマーは、固形分を基準にしたトナー粒子(すなわち、外部添加剤を除いたトナー粒子)の約70〜約95重量%、より好ましくはトナーの約75〜約85重量%の量で存在しているのが好ましい。
選択されるポリマーを製造するために使用されるモノマーには制限はないが、使用されるモノマーの例としては、たとえば、スチレン、アクリレートたとえばメタクリレート、アクリル酸ブチル、アクリル酸β−カルボキシエチル(β−CEA)など、ブタジエン、イソプレン、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、アクリロニトリル、ベンゼンたとえばジビニルベンゼン、などの1種または複数を挙げることができる。公知の連鎖移動剤、たとえば、ドデカンチオールまたは四臭化炭素を使用して、ポリマーの分子量特性を調節することも可能である。モノマーからラテックスポリマーを形成させるための好適な方法であれば、制限無く、どのような方法でも使用することができる。
各種好適な着色剤が本発明のトナーに使用できるが、そのようなものとしては、適切な着色顔料、染料、およびそれらの混合物が挙げられる。
着色剤、好ましくはカーボンブラック、シアン、マゼンタおよび/またはイエロー着色剤は、そのトナーに所望の着色を与えるのに充分な量で組み入れる。一般に、顔料または染料は、固形分を基準にしてトナー粒子の約2%〜約35重量%、好ましくは約5%〜約25重量%、より好ましくは約5〜約15重量%の範囲の量で用いる。
それぞれの色に対する着色剤は異なっているので、それぞれのタイプのカラートナー中に存在させる着色剤の量も、典型的には異なったものとなる。たとえば、本発明の好ましい実施態様においては、シアントナーには、約3〜約11重量%の着色剤(好ましくは、サン(SUN)からのピグメントブルー15:3)を含むことができ、マゼンタトナーには約3〜約15重量%の着色剤(好ましくはピグメントレッド122、ピグメントレッド185、ピグメントレッド238、および/またはそれらの混合物)を含むことができ、イエロートナーには約3〜約10重量%の着色剤(好ましくはピグメントイエロー74)を含むことができ、そしてブラックトナーには約3〜約10重量%の着色剤(好ましくはカーボンブラック)を含むことができる。
ラテックスポリマーバインダと着色剤に加えて、本発明のトナーにはさらに、ワックス分散体を含む。ワックスをトナー配合に添加するが、その目的は、定着ロール、特に低オイルまたはオイルレスに設計した定着器の、定着ロールからトナーの剥離を容易とするためである。エマルション/凝集(E/A)トナー、たとえばスチレン−アクリレートE/Aトナーの場合、そのトナー組成物に、線状ポリエチレンワックスたとえば、ベーカー・ペトロライト(Baker Petrolite)から入手可能なワックスのポリワックス(POLYWAX,登録商標)系列を添加することが通常行われている。ポリワックス(POLYWAX,登録商標)725が、スチレン−アクリレートE/Aトナーと共に使用するには特に好適なワックスとして使われてきた。
しかしながら、たとえば改良された光沢度や印刷性能を有する、改良されたトナー組成物を得るためには、組成的に改良することが必要となる。従来から使用されてきたワックス原料に代えて、他のワックス原料を使用することで、それらの改良が図られてきた。
本発明の実施態様においては、1種または複数の結晶質ワックスを含むワックス分散体を、ワックス成分として使用する。「ポリマー性結晶質ワックス」という用語が意味しているのは、ワックス原料がポリマーマトリックスの中にポリマー鎖の規則的な配列を含むということで、その特性は、結晶融点の転移温度、Tmによって表すことができる。結晶の融点は、ポリマーサンプルの中の結晶領域の融点である。これはガラス転移温度、Tgとは対称的なもので、Tgは、ポリマーの内部でその非晶領域でポリマー鎖が流動を始める温度として特徴づけられる。本発明の実施態様において、全体としてのトナー組成物、または少なくともそのワックス成分が、非変性のポリエチレンワックス(たとえば、非カルボン酸末端ポリエチレンワックス)を含まない、特に、カルボン酸末端ポリエチレンワックス以外の結晶質ポリエチレンワックスを含まないのが好ましい。したがって実施態様においては、全体としてのトナー組成物、または少なくともそのワックス成分は、いかなる非変性のポリエチレンワックスも、あるいは少なくとも、カルボン酸末端ポリエチレンワックス以外のいかなる結晶質ポリエチレンワックスも、実質的に含まないか、または好ましくは完全に含まない。
好適なポリマー性結晶質ワックスとしては、脂肪族の極性アミド官能基を有するワックス、カルボン酸末端ポリエチレンワックス、ヒドロキシル化不飽和脂肪酸のエステルからなる脂肪族ワックス、高酸ワックス、およびそれらの混合物からなる群より選択される、1種または複数の原料が挙げられる。「高酸ワックス(high acid wax)」という用語は、高い酸含量を有するワックス原料を意味する。
脂肪族の極性アミド官能基を有する結晶質ワックスの好適な例としては、ステアルアミド(stearamide)、ラウルアミド(lauramide)、パルミトアミド(palmitamide)、ベヘンアミド(behenamide)、オレアミド(oleamide)、エルクアミド(erucamide)、レシノルアミド(recinoleamide)、それらの混合物、などが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。好適な脂肪族の極性アミド官能基を有する結晶質ワックスの具体例としては、ステアリルステアルアミド、ベヘニルベヘンアミド、ステアリルベヘンアミド、ベヘニルステアルアミド、オレイルオレアミド、オレイルステアルアミド、ステアリルオレアミド、ステアリルエルクアミド、オレイルパルミトアミド;メチロールアミドたとえばメチロールステアルアミドまたはメチロールベヘンアミド、それらの混合物、などが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。たとえば、特に好適な脂肪族の極性アミド官能基を有する結晶質ワックスは、米国のウィトコ(Witco)から入手可能な、ステアリルステアルアミドワックスであるケマミド(KEMAMIDE,登録商標)S−180である。本発明において使用するのに適した、その他のタイプの窒素含有官能基ワックスとしては、アミン類、イミド類および4級アミン類、たとえば、ジョンソン・ダイバーシー・インコーポレーテッド(Johnson Diversey Inc.)からジョンクリル(JONCRYL,登録商標)ワックスとして入手可能なものがある。
カルボン酸末端ポリエチレンワックスの好適な例としては、CH−(CHn−2−COOHの構造を有する炭素鎖の混合物(これらは鎖長nが異なるものの混合物であって、その平均の鎖長は、好ましくは約16〜約50の範囲である)や、平均の鎖長が同程度の直鎖状の低分子量ポリエチレンなどが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。そのようなワックスの好適な例としては、nが約40に等しいユニシッド(UNICID,登録商標)550や、nが約50に等しいユニシッド(UNICID,登録商標)700などが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。たとえば、特に好適なカルボン酸末端ポリエチレン結晶質ワックスは、米国のベーカー・ペトロライト(Baker Petrolite)から入手可能なユニシッド(UNICID,登録商標)550である。ユニシッド(UNICID,登録商標)550は、カルボン酸官能基が80%、残りが直鎖状で同様の鎖長の低分子量ポリエチレンからなり、その酸価が72mgKOH/g、融点が約101℃である。構造CH−(CH−COOHを有するその他の好適なワックスとしては、たとえば、n=16のヘキサデカン酸すなわちパルミチン酸、n=17のヘプタデカン酸すなわちマルガリン酸すなわちダツル酸、n=18のオクタデカン酸すなわちステアリン酸、n=20のエイコサン酸すなわちアラキン酸、n=22のドコサン酸すなわちベヘン酸、n=24のテトラコサン酸すなわちリグノセリン酸、n=26のヘキサコサン酸すなわちセロチン酸、n=27のヘプタコサン酸すなわちカルボセリック酸、n=28のオクタコサン酸すなわちモンタン酸、n=30のトリアコンタン酸すなわちメリシン酸、n=32のドトリアコンタン酸すなわちラセロン酸、n=33のトリトリアコンタン酸すなわちセロメリッシン酸あるいはプシリン酸、n=34のテトラトリアコンタン酸すなわちゲド酸、n=35のペンタトリアコンタン酸すなわちセロプラスチン酸などが挙げられる。
ヒドロキシル化不飽和脂肪酸のエステルからなる脂肪族結晶質ワックスの好適な例としては、約8以下から約20以上、あるいは約30以上まで、より好ましくは約10〜約16の炭素鎖長を有するものが挙げられる。ヒドロキシル化不飽和脂肪酸のエステルからなる脂肪族結晶質ワックスとしては、適当であればどのような鎖長であってもよいが、ただし、官能性を残していて、有効なものでなければならない。1つの具体的な実施態様においては、たとえば、ヒドロキシル化不飽和脂肪酸のエステルからなる脂肪族結晶質ワックスの鎖長は、約10〜約16であるのが好ましい。特に好ましいのは、約12単位、たとえば約11〜約13の炭素鎖長を有するものである。そのようなワックスの例としては、カルナウバワックスなどが挙げられるが、これに限定される訳ではない。たとえば、特に好適なヒドロキシル化不飽和脂肪酸のエステルからなる脂肪族結晶質ワックスの具体的な例としては、日本国の東亜化成(Toa Kasei)から入手可能なRC−160カルナウバワックスが挙げられる。
高酸ワックスの好適な例は、酸含量の高い、たとえば約50%を超える酸性の官能基を有する酸ワックスである。好適な高酸ワックスは、直鎖状の長鎖脂肪族の高酸ワックスであり、ここで長鎖とは、16個以上のCH単位を有する鎖をいう。好ましくは末端にカルボン酸官能基を有する、直鎖状で飽和の脂肪族ワックスが特に好ましい。さらに、酸含量が約50mgKOH/gを超えるような高酸ワックスが好ましい。実施態様においては、高酸ワックスが、モンタンワックス、n−オクタコサン酸、CH(CH26−COOH、約100%の酸官能化がされているものであるのが好ましい。そのような好適なモンタンワックスの例としては、独国のクラリアント・GmbH(clariant GmbH)が製造している、リコワックス(LICOWAX,登録商標)S(酸価:127〜160mgKOH/g)、リコワックス(LICOWAX,登録商標)SW(酸価:115〜135mgKOH/g)、リコワックス(LICOWAX,登録商標)UL(酸価:100〜115mgKOH/g)、およびリコワックス(LICOWAX,登録商標)X101(酸価:130〜150mgKOH/g)などが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。好適なその他の高酸ワックスとしては、部分的にエステル化されたモンタン酸ワックスが挙げられるが、これは、酸末端のいくつかをエステル化したもので、たとえばリコワックス(LICOWAX,登録商標)U(酸価:72〜92mgKOH/g)などである。そのような高酸ワックスが好ましいが、その理由は、それらがトナー組成物に対して、十分な電荷安定性を与えることが見いだされたためであり、多くのエマルション/凝集トナー組成物は、(それらを構成している樹脂原料の面から)酸含量が高く、そのため、負の電荷を帯びているからである。
ワックスをトナーの中に組み入れるためには、そのワックスを水性エマルションの形態にしたり、あるいは水の中に固体状ワックスを分散させたりするのが好ましく、その場合固体状ワックスの粒径は通常約100〜約500nmの範囲とする。
トナーには、たとえば、乾燥物基準でトナーの約3〜約15重量%の、ワックスを含ませることができる。トナーが、約5〜約15重量%のワックスを含んでいるのが好ましい。
さらに本発明のトナーには、場合によっては、凝集剤(coagulant)や、コロイダルシリカのような流動化剤(flow agent)が含まれていてもよい。好適な、任意成分としての凝集剤には、当業者公知で使用されている各種の凝集剤が挙げられるが、たとえば、よく知られている凝集剤の、ポリ塩化アルミニウム(PAC)および/またはポリスルホケイ酸アルミニウム(PASS)などがある。好適な凝集剤は、ポリ塩化アルミニウムである。凝集剤は、トナー粒子中に、外部添加剤は除きまた乾燥重量基準で、トナー粒子の0〜約3重量%、好ましくはトナー粒子の約0%よりは多く、約2重量%までの量で存在させる。流動化剤は、もし加えるのならば、どのようなコロイダルシリカであってもよく、たとえば、スノーテックス(SNOWTEX)OLコロイダルシリカ、スノーテックス(SNOWTEX)OSコロイダルシリカ、および/またはそれらの混合物などが挙げられる。コロイダルシリカは、トナー粒子中に、外部添加剤は除きまた乾燥重量基準で、トナー粒子の0〜約15重量%、好ましくはトナー粒子の約0%よりは多く、約10重量%までの量で存在させる。
トナーにはさらに追加として、公知の正または負の電荷用添加剤を有効な適当量、たとえばトナーの約0.1〜約5重量%で加えることもできるが、そのようなものとしては、たとえば、4級アンモニウム化合物たとえばアルキルピリジニウムハライド、重亜硫酸塩、たとえば米国特許第4,338,390号明細書に開示されている有機硫酸塩およびスルホン酸塩組成物、セチルピリジニウムテトラフルオロボレート、ジステアリルジメチルアンモニウムメチルスルフェート、アルミニウム塩または錯体などが挙げられる。
さらに、エマルション凝集方法によってトナーを調製する場合、そのプロセスに、1種または複数の界面活性剤を使用することができる。好適な界面活性剤には、アニオン性、カチオン性およびノニオン性界面活性剤が含まれる。
エマルション凝集トナー粒子を形成させるためには、好適なエマルション凝集方法であれば、どのような方法を使用してもよく、特に制限はない。それらの方法では典型的に、基本的なプロセス工程であって、バインダ、1種または複数の着色剤、場合によっては1種または複数の界面活性剤、場合によってはワックスエマルション、場合によっては凝集剤、および1種または複数の追加の添加剤を含むエマルションを少なくとも凝集させて凝集物を形成させる工程、次いでその凝集物を合一(coalescing)または融着(fusing)させる工程、および次いで得られたエマルション凝集トナー粒子を回収、必要に応じて洗浄、必要に応じて乾燥させる工程が含まれる。
エマルション/凝集/合一プロセスの好ましい1例を挙げれば、容器の中で、ラテックスバインダ、着色剤分散体、ワックスエマルション、任意成分の凝集剤および脱イオン水の混合物を形成させる。次いでその混合物を、ホモジナイザを使用して撹拌し、ホモジナイズ化してから、反応器に移し、そこで、ホモジナイズ化した混合物を温度たとえば約50℃まで加熱し、トナー粒子が凝集して所望の粒径になるまでの間、その温度に保つ。凝集させたトナー粒子が所望の粒径になったら、その混合物のpHを調節して、それ以上トナーの凝集が進行しないようにする。そのトナー粒子をさらに加熱して温度たとえば約90℃として、pHを下げて、それらの粒子の合一および球状化を可能とする。加熱を停止して、その反応器混合物を室温になるまで放冷すると、その時点で、凝集および合一させたトナー粒子が回収されるので、必要に応じて洗浄および乾燥を行う。
最も好ましくは、合一および凝集をさせた後に、粒子を所望のサイズのオリフィスを通過させて湿潤篩別(wet sieve)してサイズが大きすぎる粒子を除き、洗浄および所望のpHへの調節を行い、次いで乾燥させて、水分含量をたとえば1重量%未満とする。
本発明のトナー粒子は、そのトナー粒子の上に外部添加剤が存在しない場合に、下記のような物理的性質を有しているように、製造するのが好ましい。
トナー粒子が、周知のBET法により測定した場合に、約1.3〜約6.5m/gの表面積を有しているのが好ましい。より好ましくは、シアン、イエローおよびブラックトナー粒子の場合には、BET表面積が、2m/g未満、好ましくは約1.4〜約1.8m/gであり、またマゼンタトナーの場合には約1.4〜約6.3m/gである。
さらに、トナーの粒径を調節して、トナー中の、細かいトナー粒子と粗いトナー粒子の両方の量を制限するのも望ましい。好ましい実施態様においては、トナー粒子が非常に狭い粒径分布を有していて、その下側数比幾何学的標準偏差(GSD)(lower number ratio geometric standard deviation:数平均粒度分布指標)が、約1.15〜約1.30、より好ましくは約1.25未満である。本発明のトナー粒子は好ましくはさらに、その上側容積幾何学的標準偏差(GSD)(upper geometric standard deviation by volume:体積平均粒度分布指標)が、約1.15〜約1.30、好ましくは約1.18〜約1.24の範囲、より好ましくは1.25未満である。本発明のトナー粒子におけるこれらのGSDの値は、トナー粒子が非常に狭い粒径分布で製造されていることを示している。
トナーに最適な機械的性能を持たせるためには、形状係数もまた、プロセスの重要な調節パラメータである。本発明のトナー粒子が、約105〜約170、より好ましくは約110〜約160の形状係数、SF1*aを有しているのが好ましい。走査型電子顕微鏡法(SEM)および画像解析法(IA)を用いて、トナーの形状係数を求める。平均の粒子形状は、次の形状係数(SF1*a)の式を用いることによって定量化することができる:SF1*a=100πd/(4A)、ここでAは粒子の面積、dはその主軸の長さである。完全に円状または球状の粒子の形状係数は、ぴったり100となる。その形状が、不規則あるいは細長くなったり、表面積が大きくなったりするほど、この形状係数SF1*aの数値が大きくなる。形状係数SFを測定することに加えて、もう1つの計量値である粒子の円形度(circularity)も、よく使用される。これは、粒子の形状を定量化するための、より迅速な方法である。使用する装置はシスメックス(Sysmex)製のFPIA−2100である。真円の球形の場合、円形度は1.000となる。本発明のトナー粒子は、約0.920〜0.990、好ましくは約0.940〜約0.975の円形度を有する。
上述のことに加えて、本発明のトナー粒子は以下のようなレオロジー的性質および流動性を有する。第1に、このトナー粒子は、以下に示すような分子量の値を有しているのが好ましいが、それらの値は、当業者には公知のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定したものである。トナー粒子のバインダの重量平均分子量Mwは、約15,000ダルトン〜約90,000ダルトンであるのが好ましい。
本発明のトナー粒子は、総合的には、約17,000〜約60,000ダルトンの範囲の重量平均分子量(Mw)、約9,000〜約18,000ダルトンの数平均分子量(Mn)、そして約2.1〜約10のMWDを有しているのが好ましい。MWDは、トナー粒子におけるMw対Mnの比であって、多分散性、すなわちポリマーの分子量分布の幅の尺度である。シアンおよびイエローのトナーの場合、そのトナー粒子は、約22,000〜約38,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)、約9,000〜約13,000ダルトンの数平均分子量(Mn)、そして約2.2〜約10のMWDを有しているのが好ましい。ブラックおよびマゼンタのトナーの場合、そのトナー粒子は、約22,000〜約38,000ダルトンの重量平均分子量(Mw)、約9,000〜約13,000ダルトンの数平均分子量(Mn)、そして約2.2〜約10のMWDを有しているのが好ましい。
さらに本発明のトナーは、ラテックスバインダの分子量と、エマルション凝集方法により得られたトナー粒子の分子量との間には特定の関係を有しているのが好ましい。当業者にはよく理解されているように、加工の間にバインダが架橋するが、その架橋の程度は、そのプロセスの間に調節することができる。そのような関係は、バインダの分子ピークの値に関連させると最もよく理解できる。分子ピーク(molecular peak)とは、重量平均分子量の最も高いピークを表す数値である。本発明においては、バインダが、約22,000〜約30,000ダルトン、好ましくは約22,500〜約29,000ダルトンの範囲に分子ピーク(Mp)を有しているのが好ましい。そのようなバインダから調製したトナー粒子もまた、高い分子ピーク、たとえば、約23,000〜約32,000ダルトン、好ましくは約23,500〜約31,500ダルトンの分子ピークを示し、そのことは、分子ピークは、着色剤などの他の成分よりは、バインダの性質によって決まってくるということを示している。
本発明のトナーのまた別な性質は、外部添加剤を加える前の、粒子の粘着性(cohesivity)である。粘着性が高いほど、そのトナー粒子は流れにくくなる。トナー粒子の粘着性は、外部添加剤を加えるより前には、たとえば、すべてのカラーのトナーの場合で、約55〜約98%である。粘着性の測定をするには、既知量のトナー、2グラムを、たとえば上から下へ順に篩目が53μm、45μm、38μmであるような3枚で1組の篩の上に置き、一定時間、一定の強度、たとえば90秒間、振幅1ミリメートルで、篩とトナーを振動させる。この測定を実施するための装置としては、ミクロン・パウダー・システムズ(Micron Powders Systems)から入手可能な、ホソカワ・パウダー・テスター(Hosokawa Powders Tester)がある。トナーの粘着値(cohesion value)は、試験終了時にそれぞれの篩の上に残っているトナーの量と関連づけ、次式により計算する:%粘着=50*A+30*B+10*C、ここでA、BおよびCはそれぞれ、53μm、45μm、および38μmそれぞれの篩の上に残っているトナーの重量である。粘着値が100%ということは、振動試験の終了時に全部のトナーが一番上の篩の上に残っていることに相当し、粘着値がゼロということは、全部のトナーが3枚の篩を通過した、すなわち、振動試験の終了時に3枚の篩のいずれにもトナーが全く残っていないということに相当する。粘着値が高いほど、トナーの流動性は低い。
最後に、このトナー粒子は、そのかさ密度が約0.22〜約0.34g/cc、その圧縮性が約33〜約51であるのが好ましい。
本発明のトナー粒子を形成させた後で、外部添加剤とブレンドするのが好ましい。本発明においては、各種の好適な表面添加剤を使用することができる。本発明において最も好ましいのは、外部表面添加剤としての、SiO、金属酸化物たとえばTiOおよび酸化アルミニウムの1種または複数、および平滑剤たとえば脂肪酸の金属塩(たとえば、ステアリン酸亜鉛(ZnSt)、ステアリン酸カルシウム)または長鎖アルコールたとえばユニリン(UNILIN)700などである。一般に、シリカをトナー表面に付着させるのは、トナーの流動性、摩擦帯電の増強、混合の調節、現像および転写安定性の改良、トナーブロッキング温度の上昇、などのためである。TiOを付着させるのは、相対湿度(RH)安定性の改良、摩擦帯電の調節および現像および転写安定性の改良などのためである。ステアリン酸亜鉛もまた本発明のトナーのための外部添加剤として使用するのが好ましいが、ステアリン酸亜鉛は平滑性を与える。ステアリン酸亜鉛は、現像剤の導電性と摩擦帯電の増強にも寄与するが、それらはいずれもその平滑性が理由である。さらに、ステアリン酸亜鉛があると、トナーとキャリア粒子との間の接触数が増えるために、トナーの荷電および電荷の安定性を高くすることができる。ステアリン酸カルシウムとステアリン酸マグネシウムも同様の機能を有している。最も好ましいのは、市販されているステアリン酸亜鉛で、フェロ・コーポレーション(Ferro Corporation)から得られる、ジンク・ステアレート(Zinc Stearate)Lと呼ばれているものである。これらの外部表面添加剤は、コーティングの有無に関わらず、使用することができる。
トナーにたとえば、約0.1〜約5重量パーセントのチタニア、約0.1〜約8重量パーセントのシリカ、および約0.1〜約4重量パーセントのステアリン酸亜鉛が含まれているのが最も好ましい。
本発明のトナー粒子は、場合によっては、トナー粒子をキャリア粒子と混合することによって、現像剤組成物の中に配合することができる。本発明に従って調製されるトナー組成物と共に混合するために選択することが可能なキャリア粒子のわかりやすい例としては、摩擦帯電により、トナー粒子の電荷とは逆の極性の電荷を得ることが可能な粒子が挙げられる。したがって、1つの実施態様においては、キャリア粒子を負の極性を持つように選択して、それにより、正に荷電したトナー粒子がキャリア粒子に付着し、キャリア粒子を取り囲むようにすることができる。そのようなキャリア粒子のわかりやすい例としては、鉄、鉄合金鋼、ニッケル、鉄フェライト(ストロンチウム、マグネシウム、マンガン、銅、亜鉛などを組み込んだフェライトを含む)、マグネタイトなどが挙げられる。さらに、キャリア粒子としては、米国特許第3,847,604号明細書に開示されているような、ニッケル・ベリー・キャリア(nickel berry carriers)を選択することも可能であるが、それは、ニッケルの「こぶ」のあるキャリアビーズからなり、その特徴は、くぼみと突起が繰り返される表面を有していて、それによって粒子に比較的大きな外表面積を与えている。その他のキャリアが、米国特許第4,937,166号明細書および同第4,935,326号明細書にも開示されている。
その選択されたキャリア粒子は、コーティングの存在下または非存在下で使用することができるが、そのようなコーティングは一般に、アクリル系およびメタクリル系ポリマー、たとえば、メタクリル酸メチル、フルオロポリマーと、またはモノアルキル−またはジアルキルアミンと、アクリル系およびメタクリル系とのコポリマー、フルオロポリマー、ポリオレフィン、ポリスチレンたとえばポリフッ化ビニリデン樹脂、スチレン、メタクリル酸メチルおよびシランのターポリマー、たとえばトリエトキシシランのターポリマー、テトラフルオロエチレン、その他の公知のコーティングなどからなる。
キャリア粒子は、トナー粒子と、各種適当な組合せで混合することができる。トナー濃度は通常、トナーが約2%〜約10重量%で、キャリアが約90%〜約98重量%とする。
本発明のトナーは、公知の静電写真(electrostatographic)画像形成法において使用することができる。したがって、たとえば、本発明のトナーまたは現像剤は、たとえば、摩擦帯電により荷電し、画像形成部材たとえば感光体またはイオノグラフィック受像体の上に逆の電荷を有する潜像に付着することができる。得られたトナー画像を次いで、直接的にか、または中間輸送部材を介するか、のいずれかにより、紙または透明シート(OHPシート)のような支持体に転写することができる。次いでそのトナー画像を、熱および/または圧力を加える、たとえば加熱定着ロールを用いることによって、支持体に定着させることができる。
本発明のトナーを、電子写真(xerographic)用途以外の用途も含めて、トナーを用いた各種適当な画像形成手段において使用することが可能であることは、充分に考えられる。
比較例1
9重量%のポリエチレンワックス(ポリワックス(POLYWAX,登録商標)725)を含む、従来からのスチレン/アクリル酸n−ブチルエマルション/凝集トナーを以下のようにして調製する。
工程1:ラテックスエマルションAの調製
スチレン、アクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸ベータカルボキシエチル(β−CEA)を半連続法で乳化重合させて得られるポリマー粒子からなるラテックスエマルションは、以下のようにして調製する。この反応配合は、2リットルのバッチ(Buchi)反応器の中で調製するが、この反応器は、原料の量をそれなりに調整しさえすれば、100ガロンまたはそれ以上のスケールに容易にスケールアップすることができる。
0.9グラムのダウファックス(Dowfax)2A1(アニオン性乳化剤)および514グラムの脱イオン水からなる界面活性剤溶液を、ステンレス鋼製の容器の中で10分間混合することにより、調製する。次いでこの容器を窒素で5分間パージしてから、反応器に移しこむ。次いで、反応器を窒素でパージしながら300rpmで撹拌する。次いでその反応器を、昇温速度を調節しながら加熱して76℃とし、その温度で一定に保つ。別な容器で、8.1グラムの過硫酸アンモニウムの重合開始剤を45グラムの脱イオン水に溶解させる。さらに第2の別の容器で、次の方法により、モノマーエマルションを調製する。426.6グラムのスチレン、113.4グラムのアクリル酸n−ブチルおよび16.2グラムのβ−CEA、11.3グラムの1−ドデカンチオール、1.89グラムのADOD、10.59グラムのダウファックス(Dowfax)(アニオン性界面活性剤)、および257グラムの脱イオン水を混合してエマルションを形成させる。スチレンモノマーのアクリル酸n−ブチルモノマーに対する比率は、重量で79対21パーセントである。次いで上記のエマルションの1%を、水性界面活性剤相が入っている反応器にゆっくりと加え、窒素でパージしながら76℃で「シード」を形成させる。次いで開始剤溶液を反応器にゆっくりと加え、20分経過してから、残りのエマルションを定量ポンプを使用して連続的にフィードする。全部のモノマーエマルションを主反応器に仕込みおわってからも、さらに2時間、温度を76℃に保って、反応を完結させる。次いで全面的な冷却を行って、反応器の温度を35℃にまで下げる。1μmのフィルターバッグを通過させて濾過してから、その生成物を容器に集める。そのラテックスの一部を乾燥させてから、分子特性を測定すると、Mw=24,751、Mn=8,245、そして開始Tg=51.46℃である。ディスク・セントリヒュージ(Disc Centrifuge)により測定したこのラテックスの平均粒径は、203ナノメートルであり、またGCにより測定した残存モノマーは、スチレンが50ppm未満、アクリル酸n−ブチルが100ppm未満である。このラテックスは、以下に記すエマルション/凝集トナー粒子の調製に使用する。
工程2:9%のポリワックス(POLYWAX,登録商標)725を含むラテックスエマルションAからのトナー粒子の調製
塔頂撹拌器とマントルヒーターを取り付けた4リットルのガラス製反応器の中で、639.9グラムの上述のラテックスエマルションA(固形分含量:41.76パーセント)、135.53グラムのポリワックス(POLYWAX,登録商標)725分散体(固形分含量:30.63パーセント)、92.6グラムのブルーピグメントPB15:3分散体(固形分含量:26.49パーセント)を1462.9グラムの水中に、ポリトロンの手段を用いた高剪断撹拌により、分散させる。この混合物に、10重量パーセントのポリ(塩化アルミニウム)(すなわち、PAC)と、90重量%の0.02MのHNO溶液からなる、凝集剤溶液54グラムを添加する。そのPAC溶液は、低回転速度(rpm)で滴下により添加するが、顔料入りのラテックス混合物の粘度が上昇するにつれて、ポリトロンプローブの回転速度も上げていって、最高5,000rpmで2分間撹拌する。この方法により、粒子のコアがナノメートルサイズのラテックス粒子、9%のワックスおよび5%の顔料からなる、ゲル化粒子のフロキュレーションまたはヘテロコアギュレーションが起きる。この顔料入りのラテックス/ワックススラリーを昇温速度を0.5℃/分に調節しながら加熱して約52℃とし、この温度またはわずかに高い温度に保持して、粒子を約5.0μmの大きさにまで成長させる。平均粒径が5.0μmに達したら、次いで308.9グラムのラテックスエマルションAを、反応器の中に撹拌しながら導入する。さらに30分〜1時間経過してから、粒径を測定すると5.7μmで、そのGSDは1.20である。次いで、こうして得られた混合物のpHを、4パーセント水酸化ナトリウムの塩基性水溶液を用いて2.0〜7.0に調節し、撹拌をさらに15分間続ける。次いで、得られた混合物を1.0℃/分の速度で昇温させて93℃としてから、粒径を測定すると、5.98μmで、容積GSD(GSD by volume)が1.22、数GSD(GSD by number)が1.22となる。次いで、2.5パーセントの硝酸溶液を用いてpHを5.5まで下げる。得られた混合物を次いで、温度93℃で2時間加熱することにより合一させる。この粒子のモルホロジーは滑らかで、「ジャガイモ状の」形状をしている。冷却後(ただし洗浄前)の最終的な粒径は、5.98μmで、容積GSDは1.21である。この粒子を6回洗浄するが、1回目の洗浄はpH10で63℃で実施し、それに続く3回の洗浄は室温の脱イオン水を用い、40℃でpH4.0で1回洗浄し、最終的に、室温で脱イオン水を用いて最後の洗浄を行う。乾燥させた粒子の最終的な平均粒径は、5.77μmで、GSD=1.21、GSD=1.25である。このサンプルのガラス転移温度をDSCを用いて測定すると、Tg(開始点)=49.4℃である。
この粒子を、標準的な添加剤パッケージとドライブレンドして、流動性の高いトナーを製造するが、そのパッケージに含まれるのは、二酸化ケイ素RY50(日本アエロジル(Nippon Aerosil)製)、二酸化チタンJMT2000(テイカ(Tayca)製)、二酸化ケイ素X−24(信越化学工業(Shin-Etsu)製)、EAラテックス粒子(粒径1〜5μm、形状係数134)およびユニリン(UNILIN,登録商標)ワックス粒子(ベーカー−ペトロライト(Baker-Petrolite)製)である。次いで、76.5グラムのこのトナーおよび773.5グラムの35μmゼロックス・ドキュカラー(Xerox DocuColor)2240キャリアを使用して、トナー濃度5重量%の現像剤805グラムを調製する。この現像剤をAゾーンとCゾーンの中で一夜コンディショニングする。この現像剤の評価のために、シフダ・マーク3(Sfida Mark 3)ベルト定着器2.1RAMシステムを印刷速度60PPM、定着速度80PPMで運転した。
比較例2
同様にして、このラテックスエマルションAを使用して、比較例1の凝集/合一プロセスを20ガロンの規模にスケールアップする。シアントナー粒子のために、2回の20ガロン凝集/合一の試製を実施して、15キログラムの乾燥トナー粒子を製造する。このサンプルは、比較例1のトナー粒子と同様の定着性能である。
実施例1
9%のケマミド(KEMAMIDE,登録商標)S−180を含むエマルション/凝集トナーの調製
工程1:ケマミド(KEMAMIDE,登録商標)S−180ワックスエマルションの調製
ケマミド(KEMAMIDE,登録商標)S−180ステアリルステアルアミドワックス(米国、ウィトコ(Witco)製)およびネオゲン(Neogen)RKアニオン性界面活性剤(日本国、第一工業製薬(株)(Daiichi Kogyo Seiyaku Co.Ltd.)製)を含むワックスエマルションを、高圧ホモジナイザを用いて調製する。エマルション中の界面活性剤対ワックスの比率は2.5pphである。
高圧ホモジナイズ化プロセスを使用することで、水中にステアリルステアルアミドワックス粒子と、1種または複数のアニオン性安定剤とを含む、安定な水性ワックスエマルションが製造される。前記エマルションのワックス含量は、約10〜約50重量パーセントの範囲である。このワックス粒子は、マイクロトラック(Microtrac)UPA150粒径分析器を用いて測定した平均粒径が約100〜約500nmの範囲であり、またDSCにより測定した溶融ピーク点(peak melting point)が約70〜約120℃の範囲である。前記エマルションにおいて特に有用なステアリルステアルアミドワックスは、米国のウィトコ(Witco)からのケマミド(KEMAMIDE,登録商標)S−180ステアリルステアルアミドワックスであって、このものは、DSCにより測定した溶融ピーク点が約95℃である。特に有用なアニオン性界面活性剤の1例は、ネオゲン(Neogen)RK(日本国、第一工業製薬(株)(Daiichi Kogyo Seiyaku Co.Ltd.)製)で、このものは主として、分岐状のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムからなっている。ワックスエマルションを安定化させるために必要な界面活性剤または安定剤の量は、ワックスと界面活性剤の構造の影響を大きく受ける。安定なワックスエマルションを製造するために必要なネオゲン(Neogen)RKの量は、典型的には、100部あたり約2.5pph(parts per hundred)の界面活性剤対ワックス比である。
前記ワックスエマルションを製造するための例示的なプロセスを図1に示し、以下で説明する。この装置に含まれるのは、ホモジナイザ10、たとえばガウリン(Gaulin)15MRホモジナイザ(マサチューセッツ州、ウィルミントン(Wilmington, MA)のAPV・ホモジナイザ・グループ(APV Homogenizer Group)製)と適当な反応器20、たとえば1米ガロンのステンレス鋼製の蒸気加熱および水冷却可能なジャケット付き反応器である。ステアリルステアルアミド結晶質ワックス(通常は粉体の形態)、界面活性剤または安定剤(通常は希釈水溶液の形態)および脱イオン水を、その反応器の中で共に混合する。その混合物を撹拌しながら昇温させて、ワックスの溶融ピーク点よりも高い温度として、ワックスを融解させる。典型的には、そのワックスの溶融ピーク点よりも10℃以上高い温度が、望ましい温度である。温度を高くするほど、一般には、生成物中のワックスの粒径が小さくなる。その溶融ピーク点が約95℃である本発明のステアリルステアルアミドワックスの場合、その混合物を加熱して、約115〜約125℃の範囲、より好ましくは約120℃の温度とする。混合物を100℃を超える温度に加熱するためには、大気圧より高い圧力で操作可能な、密閉した反応器と循環システムを使用する。目的の温度に達したら、その混合物をポンプ輸送してホモジナイザを通過させる。ホモジナイザには直列に2つのバルブが備わっていて、一次バルブはホモジナイズ化の間に最高8,000psiもの高圧で操作され、二次バルブはより低い圧力約1,000psiまでで操作される。最初に、ホモジナイザを予備乳化モードで運転し、その場合は、一次バルブは全開とし、二次バルブを部分的に閉じて、約800〜約1,000psiの圧力損失を発生させる。ワックス混合物を所望の時間かけて、最高8理論パスまでで、予備乳化させる(1理論パスに必要な時間は、混合物の容積を、ホモジナイザを通過する容積流量で割り算をしたものと定義される)。4リットルの混合物を1リットル/分の速度でポンプ輸送するとすれば、1理論パスには約4分かかる。この場合、予備乳化に30分かければ、それは約7.5理論パスと等価である。予備乳化させた後で、一次バルブを部分的に閉じて、ホモジナイザの圧力を所望の約3,000psi〜約8,000psiの範囲とする。乳化は、理論パスの数が約5〜約15パスの範囲になるように実施する。より高い圧力で、より長い時間運転すれば、生成物の中ではより細かいワックス粒径となる。本発明のエマルションの場合、ホモジナイザの圧力は、約1,000psiで30分間(予備乳化)、そして約8,000psiで60分間(乳化)である。乳化が完了したら、ホモジナイザの運転を停止し、反応器中のワックスエマルションを冷却して周囲温度の室温とし、製品容器に排出して、(典型的には孔径約1〜約50μmの)フィルターバッグを通して、濾過する。本発明の実施例におけるポリエステルフィルターバッグの孔径は約5μmである。
本発明のワックスエマルションの例を、表1に示す。
Figure 2006011460
工程2:9%のケマミド(KEMAMIDE,登録商標)S−180を含むスチレン/アクリル酸n−ブチルエマルション/凝集トナーの調製
塔頂撹拌器とマントルヒーターを取り付けた4リットルのガラス製反応器の中で、626.4グラムの上述のラテックスエマルションA(固形分含量:41.76パーセント)、216.78グラムのケマミド(KEMAMIDE,登録商標)S−180ワックス分散体(固形分含量:19.15パーセント)、100.9グラムのブルーピグメントPB15:3分散体(固形分含量:24.3パーセント)を1381.6グラムの水中に、ポリトロンを用いた高剪断撹拌により、分散させる。この混合物に、10重量パーセントのポリ(塩化アルミニウム)(すなわち、PAC)と、90重量%の0.02MのHNO溶液からなる、凝集剤溶液54グラムを添加する。そのPAC溶液は、低回転速度(rpm)で滴下により添加するが、顔料入りのラテックス混合物の粘度が上昇するにつれて、ポリトロンプローブの回転速度も上げていって、最高5,000rpmで2分間撹拌する。この方法により、粒子のコアがナノメートルサイズのラテックス粒子、9%のワックスおよび5%の顔料からなる、ゲル化粒子のフロキュレーションまたはヘテロコアギュレーションが起きる。この顔料入りのラテックス/ワックススラリーを昇温速度を0.5℃/分に調節しながら加熱して約47℃とし、この温度に75分間保持して、約5.0μmの大きさで、容積GSD=1.21の粒子を製造する。平均粒径が5.0μmに達したら、次いで308.9グラムのラテックスエマルションAを撹拌しながらその反応器の中に導入し、顔料入りのワックスのコアの周りにシェルを形成させる。さらに30分経過してから、粒径を測定すると5.7μmで、その容積GSD=1.20である。次いで、こうして得られた混合物のpHを、4パーセント水酸化ナトリウムの塩基性水溶液を用いて2.0〜7.0に調節し、撹拌をさらに15分間続けて、粒径を凍結させる。次いで、こうして得られた混合物を1.0℃/分の速度で昇温させて93℃としてから、粒径を測定すると、5.86μmで、GSDは1.22となる。次いで、2.5パーセントの硝酸溶液を用いてpHを5.5まで下げる。得られた混合物を次いで、温度93℃で5時間加熱することにより合一させる。この粒子のモルホロジーは滑らかで、「ジャガイモ状の」形状をしている。冷却後(ただし洗浄前)の最終的な粒径は、6.1μmで、GSDは1.22である。この粒子を6回洗浄するが、1回目の洗浄はpH10で63℃で実施し、それに続く3回の洗浄は室温の脱イオン水を用い、40℃でpH4.0で1回洗浄し、最終的に、室温で脱イオン水を用いて最後の洗浄を行う。乾燥させた粒子の最終的な平均粒径は、5.91μmで、GSD=1.22、GSD=1.22である。2つのバッチ(450グラムスケール)を一緒に合わせると、総合的な収量は792グラム(90パーセント)となる。このトナーの、DSCで測定したガラス転移温度は45.8℃であり、また、トナー中の結晶質のケマミド(KEMAMIDE)ワックスの融点は非常にシャープであって、92.6℃である。
80/80PPM装備におけるトナー粒子の評価をする目的で、この粒子を上述の標準的な添加剤パッケージとドライブレンドして、流動性の高いトナーを製造する。次いで、76.5グラムのこのトナーおよび773.5グラムの35μmゼロックス・ドキュカラー(Xerox DocuColor)2240キャリアを使用して、トナー濃度5重量%の現像剤、805グラムを調製する。この現像剤をAゾーンとCゾーンの中で一夜コンディショニングする。下記の表2および図2に、この実施例1のトナー粒子の画像光沢を示し、比較例2のトナー粒子、すなわち、シフダ・マーク3(Sfida Mark 3)80/80PPM2.1ベルト定着器ベンチ装備で得られた、同一のラテックスを含むトナーの場合と比較している。すべての光沢データは、角度75度で測定している。比較例2のトナー粒子の最高光沢90gguは、外部加熱ロール(EHR)温度が220℃のところで得られている。同一のラテックスを使用して製造した実施例1のトナー粒子における、同等の90ggu画像光沢は、より低い外部加熱ロール温度のわずか210℃で達成されており、これは、定着温度が10℃下がったということである。従来からのポリエステルの対照トナーでは、90ggu画像光沢は、外部加熱ロール温度200℃で得られていて、これは、実施例1のトナーよりも10℃低い。ポリワックス(POLYWAX,登録商標)725を使用した最高の高光沢トナーは、ラテックスエマルションBの最適化高光沢ラテックスを含む比較例3のトナー粒子であって、90ggu画像光沢が外部加熱ロール温度わずか197℃で達成されているので、これは実施例1のトナー粒子よりは17℃低い。もしも、この高光沢ラテックスのラテックスエマルションBをケマミド(KEMAMIDE,登録商標)S−180ワックスと共に使用してもう1種のトナーを製造したとすると、そのトナーの定着画像光沢は、比較例3のトナー粒子の結果よりも優れたものになるだろうと期待される。
Figure 2006011460
実施例1のトナー粒子を、オイルレスのフリーベルトニップ定着器システム上でさらに評価するが、これは、イマリ(Imari)MF22PPMカラープリンタのための定着システムである。下記の表3および図3に示したのは、実施例1のトナー粒子の画像光沢を、2種の他のトナー、すなわち、比較例1のトナー粒子および低光沢の対照トナーと比較したもので、ラストロ・グロス(Lustro Gloss)コート紙の上にフリーベルトニップ定着器装備により定着させた。すべての光沢データは、角度75度で測定している。この低光沢の対照トナーは、市販のトナーの1例であって、ゼロックス・ドキュカラー(Xerox DocuColor)2240製品に使用されているものである。それには、9%のポリワックス(POLYWAX,登録商標)725ワックスが含まれ、スチレン/アクリル酸n−ブチルラテックス(Mw=33,000、Tg=51℃)を用いて製造されている。比較例1のトナー粒子も同様にして製造されていて、9%のポリワックス(POLYWAX,登録商標)725ワックスを用い、より光沢度の高いスチレン/アクリル酸n−ブチルEPラテックス(Mw=24,700、Tg=51.5℃)を用いて製造されている。光沢度が上がるのは、低光沢トナーよりも比較例1のトナー粒子の方が、Mwが小さくなっているからである。ラテックスのMwを33,200ダルトンから24,700ダルトンへと下げることによって、LG用紙の場合、光沢=60guに達するのに必要な定着温度が約28℃低下する。比較例1のトナー粒子で使用しているポリワックス(POLYWAX,登録商標)725に代えて、実施例1のトナー粒子で9%のケマミド(KEMAMIDE,登録商標)S−180を使用することによって、LG用紙での光沢60にするための定着温度がさらに約8℃低下したことがわかる。
Figure 2006011460
実施例2〜4:
一般的には実施例1を繰り返すが、ただし、以下に示すように異なったワックスをトナーに使用する。関連する実験データも提示する。
実施例2:9%ユニシッド(UNICID,登録商標)550
Figure 2006011460
Figure 2006011460
Figure 2006011460
実施例3:9%カルナウバワックス.
Figure 2006011460
Figure 2006011460
Figure 2006011460
実施例4:9%リコワックス(LICOWAX,登録商標)Sモンタンワックス
Figure 2006011460
Figure 2006011460
[好ましい実施態様]
(1)前記エマルション凝集プロセスが、
溶媒中の着色剤の分散体を調製する工程であって、前記分散体が着色剤および第1のイオン性の界面活性剤を含む工程と、
前記着色剤の分散体を、前記結晶質ワックスを含むワックスエマルションと、(a)前記第1のイオン性界面活性剤の極性とは逆の符号の電荷極性を有するカウンターイオン界面活性剤、(b)ノニオン性界面活性剤、および(c)樹脂を含むラテックス混合物と共に剪断力をかけ、形成された着色剤および樹脂の粒子のフロキュレーションまたはヘテロコアギュレーションを起こさせて、静電的に結合された凝集物を形成させる工程と、
前記静電的に結合された凝集物を加熱して、平均粒子直径が少なくとも約1μmの凝集物を形成させる工程、
を含む本願請求項1に記載のトナー。
(2)前記エマルション凝集プロセスが、
イオン性の界面活性剤を、前記結晶質ワックスを含むワックスエマルションと、(a)フロキュレート化剤、(b)ノニオン性界面活性剤、および(c)樹脂を含むラテックス混合物と共に剪断力をかけ、形成された着色剤および樹脂の粒子のフロキュレーションまたはヘテロコアギュレーションを起こさせて、静電的に結合された凝集物を形成させる工程と、
前記静電的に結合された凝集物を加熱して、平均粒子直径が少なくとも約1μmの凝集物を形成させる工程と、
を含む本願請求項1に記載のトナー。
(3)前記エマルション凝集プロセスが、
溶媒中の着色剤の分散体を調製する工程であって、前記分散体が着色剤およびイオン性の界面活性剤を含む工程と、
前記着色剤の分散体を、前記結晶質ワックスを含むワックス分散体と、(a)フロキュレート化剤、(b)ノニオン性界面活性剤、および(c)樹脂を含むラテックス混合物と共に剪断力をかけ、それにより、形成された着色剤および樹脂の粒子のフロキュレーションまたはヘテロコアギュレーションを起こさせて、静電的に結合された凝集物を形成させる工程と、
前記静電的に結合された凝集物を加熱して、平均粒子直径が少なくとも約1ミクロンの凝集物を形成させる工程と、
を含む本願請求項1に記載のトナー。
(4)前記エマルション凝集プロセスが、
樹脂、前記結晶質ワックスおよび任意成分の着色剤を含むコロイド溶液を調製する工程と、
前記コロイド溶液を、イオン性の金属塩を含む合着剤を含む水溶液に添加して、トナー粒子を形成させる工程と、
を含む請求項1に記載のトナー。
高圧ワックスホモジナイズ化プロセスの1つの実施態様を示す図である。 実施例1に記載された各種トナー組成物の場合の、外部加熱ロール(EHR)温度に対する75度光沢(ggu)の関係を表したグラフである。 実施例1に記載された各種トナー組成物の場合の、定着温度に対する75度光沢(ggu)の関係を表したグラフである。 実施例2に記載された各種トナー組成物の場合の、外部加熱ロール(EHR)温度に対する75度光沢(ggu)の関係を表したグラフである。 実施例2に記載された各種トナー組成物の場合の、定着温度に対する75度光沢(ggu)の関係を表したグラフである。 実施例3に記載された各種トナー組成物の場合の、外部加熱ロール(EHR)温度に対する75度光沢(ggu)の関係を表したグラフである。 実施例3に記載された各種トナー組成物の場合の、定着温度に対する75度光沢(ggu)の関係を表したグラフである。 実施例4に記載された各種トナー組成物の場合の、外部加熱ロール(EHR)温度に対する75度光沢(ggu)の関係を表したグラフである。 実施例4に記載された各種トナー組成物の場合の、定着温度に対する75度光沢(ggu)の関係を表したグラフである 実施例4に記載された各種トナー組成物の場合の、定着温度に対する75度光沢(ggu)の関係を表したグラフである。

Claims (3)

  1. 樹脂の粒子と、任意成分の着色剤と、結晶質ワックスとを含むトナーであって、
    前記結晶質ワックスが、脂肪族の極性アミド官能基を有するワックス、カルボン酸末端ポリエチレンワックス、ヒドロキシル化不飽和脂肪酸のエステルからなる脂肪族ワックス、高酸ワックス、およびそれらの混合物からなる群より選択され、
    前記トナー粒子が、エマルション凝集プロセスによって調製されることを特徴とするトナー。
  2. 前記エマルション凝集プロセスが、
    第1のイオン性界面活性剤を、前記結晶質ワックスを含むワックスエマルションと、(a)前記第1のイオン性界面活性剤の極性とは逆の符号の電荷極性を有するカウンターイオン界面活性剤、(b)ノニオン性界面活性剤、および(c)樹脂を含むラテックス混合物と共に剪断力をかけ、形成された樹脂の粒子のフロキュレーションまたはヘテロコアギュレーションを起こさせて、静電的に結合された凝集物を形成させる工程と、
    前記静電的に結合された凝集物を加熱して、平均粒径が少なくとも約1μmの凝集物を形成させる工程と、
    を含む請求項1に記載のトナー。
  3. 前記エマルション凝集プロセスが、
    イオン性の界面活性剤の水溶液中に樹脂を分散させた樹脂ラテックスを供給する工程と、
    水に分散させた顔料、任意成分の分散剤、および任意成分の界面活性剤からなる、顔料の水分散体を供給する工程と、
    前記結晶質ワックスを含むワックス分散体を供給する工程と、
    樹脂ラテックス分散体を、顔料分散体、およびワックス分散体と共に、高剪断力をかけてブレンドして、樹脂−顔料−ワックスのブレンド物を形成させる工程と、
    前記剪断をかけたブレンド物を、連続的に撹拌しながら、樹脂のガラス転移温度(Tg)よりは低い温度で加熱して、凝集物粒子を形成させる工程と、
    前記樹脂のTgよりも高い温度で前記凝集物粒子を加熱し、それに続けてpHを低下させて、トナー組成物の合一させた粒子を形成させる工程と、
    場合によっては、前記トナー組成物を分離および乾燥させる工程と、
    を含む請求項1に記載のトナー。
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