JP2006010579A - 磁気センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 磁気抵抗効果素子に応力が加わることにより磁気抵抗効果素子の抵抗値が変化しても、精度良く外部磁界を検出できる磁気センサを提供すること。
【解決手段】 磁気センサは、GMR素子51〜54と、薄膜抵抗71〜74とを含んでいる。薄膜抵抗はGMR素子にそれぞれ近接配置されている。各GMR素子はX軸方向に磁界検出方向を有し、ブリッジ接続されてX軸方向磁気検出部100を構成している。薄膜抵抗71〜74も同様にブリッジ接続されて応力検出部110を構成している。応力検出部は、外部磁界が加わっておらず、且つ、応力が加わっているときのX軸方向磁気検出部の出力電圧と同等の出力電圧を出力する。補正回路122は、増幅回路101で増幅されたX軸方向磁気検出部の出力Vox0から、増幅回路111及び補正値演算回路121を介して得られた応力検出部の出力電圧Vhを減じて値Voxを求め、値Voxを出力する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、巨大磁気抵抗効果素子や磁気トンネル効果素子などの磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサに関する。
従来から巨大磁気抵抗効果素子(以下、「GMR素子」と称呼する。)や磁気トンネル効果素子(以下、「TMR素子」と称呼する。)などの磁気抵抗効果素子が外部磁界を検出する磁気センサに使用されている。
例えば、GMR素子は、ピンド層及び同ピンド層の磁化の向きを固定するためのピニング層を含む固定層と、外部磁界に応じて磁化の向きが変化するフリー層と、同ピンド層と同フリー層との間に配置された非磁性導電体からなるスペーサ層と、を備えている。このようなGMR素子の抵抗値は、ピンド層の磁化の向きとフリー層の磁化の向きとがなす角度により変化する。即ち、GMR素子の抵抗値は、ピンド層の磁化の向きの外部磁界の大きさに応じて変化する(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2002−299728号(段落番号0043〜0054、図42乃至図49)
ところで、磁気抵抗効果素子は、磁気センサの素子として使用されるとき、シリコンなどの基板上に形成されるとともに樹脂などにより被覆される。このような形態の磁気センサの使用中において、基板や樹脂等が熱や外部から加わる応力などによって変形すると、磁気抵抗効果素子も熱や応力により変形し、磁気抵抗効果素子の抵抗値が変化してしまう。また、磁気抵抗効果素子をブリッジ接続して使用する磁気センサにおいては、ブリッジを構成する各素子に加わる応力の大きさや方向が各素子間で異なると、ブリッジバランスが変化し、ブリッジ出力が変化する。従って、かかる磁気センサは、外部磁界の大きさを精度良く検出できないという問題がある。
従って、本発明の目的の一つは、磁気抵抗効果素子に熱応力や外部応力が加わった場合でも、外部磁界を精度良く検出できる磁気センサを提供することにある。
本発明による磁気センサは、
基板上に形成された磁気抵抗効果素子と、
前記基板上であって前記磁気抵抗効果素子の近傍に形成されるとともに抵抗値が外部磁界により変化せず且つ加わる応力により変化する応力検出素子と、
前記磁気抵抗効果素子の抵抗値に応じた検出値を前記応力検出素子の抵抗値に基づいて補正する補正手段と、
を備え、前記補正された検出値に基づいて外部磁界を検出するように構成されている。
この場合、前記応力検出素子は薄膜抵抗であってよい。
これによれば、応力検出素子の抵抗値は、応力が加わることにより生じた磁気抵抗効果素子の抵抗値の変化に応じた値となる。従って、前記応力検出素子の抵抗値に基づいて補正された前記磁気抵抗効果素子の抵抗値に応じた検出値は、同磁気抵抗効果素子に加わっている応力にかかわらず、外部磁界に応じた値となる。これにより、本磁気センサは、外部磁界を精度良く検出することができる。
本発明による他の磁気センサは、磁気抵抗効果素子をフルブリッジ接続するとともに、応力検出素子をフルブリッジ接続した磁気センサである。
具体的に述べると、この磁気センサは、
基板と、
前記基板上に形成され一つの向きの外部磁界の大きさが増大するにつれて抵抗値が増大する第1磁気抵抗効果素子と、
前記基板上に形成され一つの向きの外部磁界の大きさが増大するにつれて抵抗値が増大する第2磁気抵抗効果素子と、
前記基板上に形成され前記一つの向きと反対の向きの外部磁界の大きさが増大するにつれて抵抗値が増大する第3磁気抵抗効果素子と、
前記基板上に形成され前記一つの向きと反対の向きの外部磁界の大きさが増大するにつれて抵抗値が増大する第4磁気抵抗効果素子と、
前記第1磁気抵抗効果素子の一端と前記第4磁気抵抗効果素子の一端とを接続する第1接続部と、
前記第2磁気抵抗効果素子の一端と前記第3磁気抵抗効果素子の一端とを接続する第2接続部と、
前記第1磁気抵抗効果素子の他端と前記第3磁気抵抗効果素子の他端とを接続する第3接続部と、
前記第4磁気抵抗効果素子の他端と前記第2磁気抵抗効果素子の他端とを接続する第4接続部と、
前記第1接続部と前記第2接続部との間に所定の電圧を付与するとともに前記第3接続部と前記第4接続部との間の電位差を取り出す第1接続導線と、を備えている。
更に、この磁気センサは、
前記基板上であって前記第1磁気抵抗効果素子の近傍に形成されるとともに抵抗値が外部磁界により変化せず且つ加わる応力により変化する第1応力検出素子と、
前記基板上であって前記第2磁気抵抗効果素子の近傍に形成されるとともに抵抗値が外部磁界により変化せず且つ加わる応力により変化する第2応力検出素子と、
前記基板上であって前記第3磁気抵抗効果素子の近傍に形成されるとともに抵抗値が外部磁界により変化せず且つ加わる応力により変化する第3応力検出素子と、
前記基板上であって前記第4磁気抵抗効果素子の近傍に形成されるとともに抵抗値が外部磁界により変化せず且つ加わる応力により変化する第4応力検出素子と、
前記第1応力検出素子の一端と前記第4応力検出素子の一端とを接続する第5接続部と、
前記第2応力検出素子の一端と前記第3応力検出素子の一端とを接続する第6接続部と、
前記第1応力検出素子の他端と前記第3応力検出素子の他端とを接続する第7接続部と、
前記第4応力検出素子の他端と前記第2応力検出素子の他端とを接続する第8接続部と、
前記第5接続部と前記第6接続部との間に所定の電圧を付与するとともに前記第7接続部と前記第8接続部との間の電位差を取り出す第2接続導線と、
前記第3接続部と前記第4接続部との間の電位差に応じた値を前記第7接続部と前記第8接続部との間の電位差に基づいて補正して補正後の電位差を出力する補正手段とを備え、前記補正後の電位差に基づいて外部磁界を検出する磁気センサである。
この場合において、前記第1応力検出素子〜前記第4応力検出素子のそれぞれは薄膜抵抗であってよい。
この磁気センサのように、4つの磁気抵抗効果素子をフルブリッジ接続すれば、磁気抵抗効果素子の抵抗値がそれらの素子温度によっても変化してしまうことによる磁界検出精度の低下を抑制することができる。しかしながら、磁気抵抗効果素子に加わる応力は、殆どの場合、互いに同一とはならないから、各磁気抵抗効果素子の抵抗値変化量も各素子の間で同じにはならない。即ち、磁気抵抗効果素子に加わる応力により、磁気抵抗効果素子の抵抗値のバランスは崩れるから、フルブリッジ回路の中点(オフセット電圧)が変化してしまう。
これに対し、上記磁気センサにおいては、4つの応力検出素子をフルブリッジ接続している。フルブリッジ接続された応力検出素子から取り出される検出値(第7接続部と第8接続部との間の電位差)は、フルブリッジ接続された磁気抵抗効果素子の中点の電位差(第3接続部と第4接続部との間の電位差)の応力による変化を表す値となる。従って、前記第7接続部と前記第8接続部との間の電位差に基づいて補正された前記第3接続部と前記第4接続部との間の電位差に応じた値は、磁気抵抗効果素子に加わっている応力に係わらず、外部磁界に応じた値となる。これにより、本磁気センサは、外部磁界を精度良く検出することができる。
上記いずれかの磁気センサにおいて、前記基板はリードフレーム上に配置され、同基板及び同リードフレームは樹脂により被覆されていることが望ましい。
以下、本発明による磁気センサの実施形態について図面を参照しながら説明する。この磁気センサ10は、その平面図である図1及び図1の1−1線に沿った平面にて磁気センサ10を切断した断面図である図2に示したように、本体部11と、複数の接続部20とからなっている。
本体部11は、樹脂部12、リードフレーム13、銀ペースト14、磁気センサのチップ15及び複数のワイヤー16からなっている。リードフレーム13、銀ペースト14、磁気センサのチップ15及びワイヤー16は、樹脂部12に埋設されている。
リードフレーム13は、Cu合金(又はFeNi合金)からなる薄板体である。リードフレーム13の平面形状は長方形である。チップ15は、後述するように、基板及びGMR素子等からなっている。チップ15は、銀ペースト14によりリードフレーム13の上に固定されている。ワイヤー16は、アルミニウム(又は金)等の導電細線である。各ワイヤー16の一つの端部はチップ15に接続されている。
各接続部20はCu合金からなる細長の板体である。図2に示したように、各接続部20の一つの端部は、プリント基板30の上部にハンダ21により固定されている。各接続部20は、前記一つの端部から屈曲してプリント基板30に対して略垂直に立ち上がり、プリント基板30から離れた位置で再び屈曲してプリント基板30の上面と平行に伸びている。各接続部20の他の端部は、樹脂部12内に埋設され、固定されている。このようにして、本体部11は、複数の接続部20によってプリント基板30に支持されている。
各接続部20の他の端部とチップ15とは、所定の距離だけ離れている。各接続部20の他の端部の上面とチップ15の上面は略一致している。各接続部20の他の端部には、各ワイヤー16の他の端部が接続されている。従って、チップ15の出力は、複数のワイヤー16及び複数の接続部20を介してプリント基板に形成された回路(図示省略)に導かれるようになっている。
次に、チップ15の詳細について説明する。チップ15は、モノリシックチップである。チップ15は、平面図である図3に示したように、基板15aと、複数の(この例では合計で8個の)GMR素子51〜54,61〜64と、複数の(即ち、GMR素子と同数であって、この例では合計で8個の)薄膜抵抗(薄膜抵抗素子、応力検出素子)71〜74,81〜84と、図示しない回路と、を含んでいる。なお、図3において、ワイヤー16が接続されるパッド部は省略されている。
基板15aは、シリコン(又は石英ガラス)からなっている。基板15aは、平面視において互いに直交するX軸及びY軸に沿った辺を有する長方形状(略正方形状)を有し、X軸及びY軸に直交するZ軸方向に小さな厚みを有する薄板体である。
GMR素子51〜54,61〜64は、基板15aに対して配設された位置が異なる点を除き、互いに実質的に同一の構造を備えている。従って、以下、GMR素子51を代表例として、その構造について説明する。なお、GMR素子51は第1X軸GMR素子51、GMR素子52は第2X軸GMR素子52、GMR素子53は第3X軸GMR素子53、GMR素子54は第4X軸GMR素子54と称呼される。また、GMR素子61は第1Y軸GMR素子61、GMR素子62は第2Y軸GMR素子62、GMR素子63は第3Y軸GMR素子63、GMR素子64は第4X軸GMR素子64と称呼される。
第1X軸GMR素子51は、平面図である図4及び図4の2−2線に沿った平面にて第1X軸GMR素子51を切断した概略断面図である図5に示したように、複数の(この例では合計で6個の)幅狭帯状部51a1〜51a6と、複数の(この例では7個の)バイアス磁石膜51b1〜51b7と、一対の端子部51c1,51c2と、を備えている。
幅狭帯状部51a1〜51a6の各々はY軸方向に長手方向を有している。最もX軸正方向側に位置する幅狭帯状部51a1のY軸負方向側の端部は、バイアス磁石膜51b1の上に形成されている。バイアス磁石膜51b1は接続部51c1と接続されている。幅狭帯状部51a1のY軸正方向側の端部は、バイアス磁石膜51b2の上に形成されている。
幅狭帯状部51a2は、幅狭帯状部51a1のX軸負側において同幅狭帯状部51a1に隣接配置されている。幅狭帯状部51a2の一つの端部はバイアス磁石膜51b2の上に形成され、他の端部はバイアス磁石膜51b3の上に形成されている。幅狭帯状部51a3は、幅狭帯状部51a2のX軸負側において同幅狭帯状部51a2に隣接配置されている。幅狭帯状部51a3の一つの端部はバイアス磁石膜51b3の上に形成され、他の端部はバイアス磁石膜51b4の上に形成されている。
幅狭帯状部51a4は、幅狭帯状部51a3のX軸負側において同幅狭帯状部51a3に隣接配置されている。幅狭帯状部51a4の一つの端部はバイアス磁石膜51b4の上に形成され、他の端部はバイアス磁石膜51b5の上に形成されている。幅狭帯状部51a5は、幅狭帯状部51a4のX軸負側において同幅狭帯状部51a4に隣接配置されている。幅狭帯状部51a4の一つの端部はバイアス磁石膜51b5の上に形成され、他の端部はバイアス磁石膜51b6の上に形成されている。
幅狭帯状部51a6は、幅狭帯状部51a5のX軸負側において同幅狭帯状部51a5に隣接配置されている。幅狭帯状部51a6の一つの端部はバイアス磁石膜51b6の上に形成され、幅狭帯状部51a6の他の端部はバイアス磁石膜51b7の上に形成されている。バイアス磁石膜51b7は接続部51c2と接続されている。
幅狭帯状部51a1〜51a6の各々は、図6に膜構成を示したスピンバルブ膜からなっている。バイアス磁石膜51b1〜51b7は、CoCrPt等の硬質強磁性体であって高保磁力及び高角型比を有する材質からなり、着磁されて永久磁石膜となっている。以上の構成により、第1X軸GMR素子51の抵抗値は、幅狭帯状部51a1〜51a6の各抵抗値の和として、接続部51c1及び接続部51c2から取得され得るようになっている。
第1X軸GMR素子51のスピンバルブ膜は、図6に示したように、基板15aの上に積層された絶縁層15b、絶縁層15bの上に形成されたフリー層F、フリー層Fの上に形成されたスペーサ層S、スペーサ層Sの上に形成された固定層P及び固定層Pの上に形成されたキャッピング層Cからなっている。基板15a及び絶縁層15bは、その上面にGMR素子51〜54,61〜64が形成されることから、併せて「基板」と呼ぶこともできる。
なお、図5に示したように、絶縁層15bの中には、基板15aの直上のトランジスタ作成層15b1、その上のメタル配線層15b2、その上の絶縁層15b3等が含まれる。また、第1X軸GMR素子51は、絶縁層15b3の上の磁気センサ層15cに形成され、磁気センサ層15cの上には保護層15dが形成されている。
フリー層Fは、外部磁界の向きに応じて磁化の向きが変化する層である。フリー層Fは、基板(絶縁層15b)の直上に形成された膜厚が8nm(80Å)のCoZrNbアモルファス磁性層51−1と、CoZrNbアモルファス磁性層51−1の上に形成された膜厚が3.3nm(33Å)のNiFe磁性層51−2と、NiFe磁性層51−2の上に形成された1〜3nm(10〜30Å)程度の膜厚のCoFe層51−3とからなっている。CoZrNbアモルファス磁性層51−1とNiFe磁性層51−2は軟質の強磁性体膜を構成している。
スペーサ層Sは、膜厚が2.4nm(24Å)のCuからなる導電性膜である。なお、前記CoFe層51−3はNiFe層51−2のNi及びスペーサ層SのCu51−4の拡散を防止するものである。
固定層(固着層、磁化固定層)Pは、膜厚が2.2nm(22Å)のCoFe磁性層51−5と、Ptを45〜55mol%含むPtMn合金から形成した膜厚が24nm(240Å)の反強磁性膜51−6とを重ね合わせたものである。CoFe磁性層51−5は、ピニング層を構成する反強磁性膜51−6に交換結合的に裏打されることにより磁化(磁化ベクトル)の向きがX軸負方向にピン(固着)されるピンド層を構成している。CoFe磁性層51−5の磁化の向きが、第1X軸GMR素子のピンド層の固定された磁化の向きである。
キャッピング層Cは、膜厚が1.5nm(15Å)のチタン(Ti)又はタンタル(Ta)からなっている。
図4及び図5に示したバイアス磁石膜51b1〜51b7は、フリー層Fの一軸異方性を維持するため、同フリー層Fに対して同フリー層Fの長手方向にバイアス磁界を与えるようになっている。第1X軸GMR素子51において、バイアス磁石膜51b1〜51b7によるバイアス磁界の向きはY軸負方向である。
このように構成された第1X軸GMR素子51は、X軸に沿って変化する外部磁界に対し、−Hc〜+Hcの範囲において、同外部磁界に略比例して変化する抵抗値(一つの向きであるX軸正方向の外部磁界の大きさが大きくなるほど増大する抵抗値)を呈し、Y軸に沿って変化する外部磁界に対しては略一定の抵抗値を呈する。即ち、第1X軸GMR素子51の磁界検出方向は、ピンド層の固定された磁化の向きに沿った(ピンド層の固定された磁化の向きと反平行の)方向である。
なお、第1X軸GMR素子51及び他のGMR素子は、図6に示した通常のスピンバルブ膜に代えて、図7に示したシンセティックスピンバルブ膜SAFからなっていてもよい。このような多重膜積層固定層を有するシンセティックスピンバルブ膜SAFのGMR素子の抵抗値も、磁界検出方向の外部磁界の大きさに略比例して変化する。
ここで、シンセティックスピンバルブ膜SAFについて説明を加える。図7に示したように、シンセティックスピンバルブ膜SAFも、基板15aの上に積層された絶縁層15b、絶縁層15bの上に形成されたフリー層F、フリー層Fの上に形成されたスペーサ層S、スペーサ層Sの上に形成された固定層P及び固定層Pの上に形成されたキャッピング層Cからなっている。シンセティックスピンバルブ膜SAFは、上述したスピンバルブ膜と、固定層Pの構成のみが異なる。従って、以下、固定層Pについて説明する。
固定層(固着層、磁化固定層)Pは、膜厚が2.5nm(25Å)のCoFeからなる第1強磁性体膜51−8と、第1強磁性体膜51−8の上に積層された膜厚が0.8〜0.9nm(8〜9Å)のRuからなる交換結合膜51−9と、交換結合膜51−9の上に積層された膜厚が2.2nm(22Å)のCoFeからなる第2強磁性体膜51−10と、第2強磁性体膜51−10の上に積層されるとともにPtを45〜55mol%含むPtMn合金からなる膜厚が24nm(240Å)の交換バイアス膜(反強磁性体膜)51−11とを重ね合わせたものである。
このように、交換結合膜51−9は、第1強磁性体膜51−8と第2強磁性体膜51−10とにサンドイッチ状に挟まれている。第1強磁性体膜51−8、交換結合膜51−9及び第2強磁性体膜51−10は、磁化の向きが外部磁界の変化に対して変化しないように固定されるピンド層を構成している。交換バイアス膜51−11は、ピンド層の磁化の向きを固定するピニング層を構成している。
これらの膜51−8〜51−11を積層した素子に所定の高温下にて所定の強い磁界を所定の時間だけ加える熱処理工程を実施すると、交換バイアス膜51−11は第2強磁性体膜51−10と交換結合し、第2強磁性体膜51−10の磁化(磁化ベクトル)の向きが固定される。また、第1強磁性体膜51−8と第2強磁性体膜51−10は、交換結合膜51−9を介して互いに交換結合する。この結果、第1強磁性体膜51−8の磁化の向きが固定される。なお、第1強磁性体膜51−8の磁化の向きと第2強磁性体膜51−10の磁化の向きは反平行である。第1X軸GMR素子51において、第1強磁性体膜51−8の磁化の向きはX軸負方向に固着される。第1強磁性体膜51−8の磁化の向きが、第1X軸GMR素子のピンド層の固定された磁化の向きである。
再び、図3を参照すると、第1X軸GMR素子51は、基板15aのY軸方向略中央部下方でX軸負方向端部近傍に形成されている。上述したように、第1X軸GMR素子51のピンド層の固定された磁化の向きはX軸負方向となっている。第2X軸GMR素子52は、基板15aのY軸方向略中央部上方でX軸負方向端部近傍に形成されていて、ピンド層の固定された磁化の向きはX軸負方向となっている。従って、第1X軸GMR素子51の磁界検出方向及び第2X軸GMR素子52の磁界検出方向は、共にX軸の正方向(一つの向き)である。
第3X軸GMR素子53は、基板15aのY軸方向略中央部上方でX軸正方向端部近傍に形成されていて、ピンド層の固定された磁化の向きはX軸正方向となっている。第4X軸GMR素子54は、基板15aのY軸方向略中央部下方でX軸正方向端部近傍に形成されていて、ピンド層の固定された磁化の向きはX軸正方向となっている。従って、第3X軸GMR素子53の磁界検出方向及び第4X軸GMR素子54の磁界検出方向は、共にX軸の負方向(前記一つの向きと反対(反平行)の向き)である。
第1Y軸GMR素子61は、基板15aのX軸方向略中央部左方でY軸正方向端部近傍に形成されていて、ピンド層の固定された磁化の向きはY軸正方向となっている。第2Y軸GMR素子62は、基板15aのX軸方向略中央部右方でY軸正方向端部近傍に形成されていて、ピンド層の固定された磁化の向きはY軸正方向となっている。従って、第1Y軸GMR素子61の磁界検出方向及び第2Y軸GMR素子62の磁界検出方向は、共にY軸負方向(一つの方向)である。
第3Y軸GMR素子63は、基板15aのX軸方向略中央部右方でY軸負方向端部近傍に形成されていて、ピンド層の固定された磁化の向きはY軸負方向となっている。第4Y軸GMR素子64は、基板15aのX軸方向略中央部左方でY軸負方向端部近傍に形成されていて、ピンド層の固定された磁化の向きはY軸負方向となっている。従って、第3Y軸GMR素子63の磁界検出方向及び第4Y軸GMR素子64の磁界検出方向は、共にY軸の正方向(前記一つの向きと反対(反平行)の向き)である。
薄膜抵抗71〜74,81〜84は、基板15aに対して配設された位置が異なる点を除き、互いに実質的に同一の構造を備えている。薄膜抵抗71〜74,81〜84の各々は、各々に加わる応力が存在しないとき同一の抵抗値を示し、且つ、応力を受けて互いに同様に変形したとき、抵抗値が同じ値だけ変化するようになっている。
なお、薄膜抵抗71は第1X軸薄膜抵抗71、薄膜抵抗72は第2X軸薄膜抵抗72、薄膜抵抗73は第3X軸薄膜抵抗73、薄膜抵抗74は第4X軸薄膜抵抗74と称呼される。また、薄膜抵抗81は第1Y軸薄膜抵抗81、薄膜抵抗82は第2Y軸薄膜抵抗82、薄膜抵抗83は第3Y軸薄膜抵抗83、薄膜抵抗84は第4Y軸薄膜抵抗84と称呼される。
第1X軸薄膜抵抗71は、基板15aのY軸方向略中央部下方で第1X軸GMR素子51から僅かな距離だけX軸正方向に離れた位置に形成されている。即ち、第1X軸薄膜抵抗71は、基板15a上であって第1X軸GMR素子51の近傍に配設されている。換言すると、第1X軸薄膜抵抗71は、第1X軸GMR素子51が基板15aなどから受ける応力と同様の応力を受ける位置に配設されている。
第2X軸薄膜抵抗72は、基板15aのY軸方向略中央部上方で第2X軸GMR素子52から僅かな距離だけX軸正方向に離れた位置に形成されている。即ち、第2X軸薄膜抵抗72は、基板15a上であって第2X軸GMR素子52の近傍に配設されている。換言すると、第2X軸薄膜抵抗72は、第2X軸GMR素子52が基板15aなどから受ける応力と同様の応力を受ける位置に配設されている。
第3X軸薄膜抵抗73は、基板15aのY軸方向略中央部上方で第3X軸GMR素子53から僅かな距離だけX軸負方向に離れた位置に形成されている。即ち、第3X軸薄膜抵抗73は、基板15a上であって第3X軸GMR素子53の近傍に配設されている。換言すると、第3X軸薄膜抵抗73は、第3X軸GMR素子53が基板15aなどから受ける応力と同様の応力を受ける位置に配設されている。
第4X軸薄膜抵抗74は、基板15aのY軸方向略中央部下方で第4X軸GMR素子54から僅かな距離だけX軸負方向に離れた位置に形成されている。即ち、第4X軸薄膜抵抗74は、基板15a上であって第4X軸GMR素子54の近傍に配設されている。換言すると、第4X軸薄膜抵抗74は、第4X軸GMR素子54が基板15aなどから受ける応力と同様の応力を受ける位置に配設されている。
第1Y軸薄膜抵抗81は、基板15aのX軸方向略中央部左方で第1Y軸GMR素子61から僅かな距離だけY軸負方向に離れた位置に形成されている。即ち、第1Y軸薄膜抵抗81は、基板15a上であって第1Y軸GMR素子61の近傍に配設されている。換言すると、第1Y軸薄膜抵抗81は、第1Y軸GMR素子61が基板15aなどから受ける応力と同様の応力を受ける位置に配設されている。
第2Y軸薄膜抵抗82は、基板15aのX軸方向略中央部右方で第2Y軸GMR素子62から僅かな距離だけY軸負方向に離れた位置に形成されている。即ち、第2Y軸薄膜抵抗82は、基板15a上であって第2Y軸GMR素子62の近傍に配設されている。換言すると、第2Y軸薄膜抵抗82は、第2Y軸GMR素子62が基板15aなどから受ける応力と同様の応力を受ける位置に配設されている。
第3Y軸薄膜抵抗83は、基板15aのX軸方向略中央部右方で第3Y軸GMR素子63から僅かな距離だけY軸正方向に離れた位置に形成されている。即ち、第3Y軸薄膜抵抗83は、基板15a上であって第3Y軸GMR素子63の近傍に配設されている。換言すると、第3Y軸薄膜抵抗83は、第3Y軸GMR素子63が基板15aなどから受ける応力と同様の応力を受ける位置に配設されている。
第4Y軸薄膜抵抗84は、基板15aのX軸方向略中央部左方で第4Y軸GMR素子64から僅かな距離だけY軸正方向に離れた位置に形成されている。即ち、第4Y軸薄膜抵抗84は、基板15a上であって第4Y軸GMR素子64の近傍に配設されている。換言すると、第4Y軸薄膜抵抗84は、第4Y軸GMR素子64が基板15aなどから受ける応力と同様の応力を受ける位置に配設されている。
前述したように、第1X軸薄膜抵抗71〜第4X軸薄膜抵抗74及び第1Y軸薄膜抵抗81〜第4Y軸薄膜抵抗84は、基板15aに対して配設された位置が異なる点を除き、互いに実質的に同一の構造を備えている。従って、以下、第1X軸薄膜抵抗71を代表例として、その構造について説明する。
第1X軸薄膜抵抗71は、平面図である図4に示したように、Y軸方向に長手方向を有する4個の幅狭帯状部71a1〜71a4を備えている。幅狭帯状部71a1は最もX軸正方向側に配置され、X軸負方向側に向けて順に幅狭帯状部71a2〜71a4が配置されている。第1X軸薄膜抵抗71は、図4の3−3線に沿った平面にて第1X軸GMR素子51及び第1X軸薄膜抵抗71を切断した概略断面図である図8に示したように、基板15a(図8において省略)の上に形成された絶縁層15bの上面に形成されている。即ち、第1X軸薄膜抵抗71は、第1X軸GMR素子51が形成されている面と同一の面に形成されている。
再び、図4を参照すると、幅狭帯状部71a1のY軸負方向側の端部は接続部71b1と接続され、Y軸正方向側の端部は隣接する幅狭帯状部71a2のY軸正方向側の端部と接続されている。幅狭帯状部71a2のY軸負方向側の端部は隣接する幅狭帯状部71a3のY軸負方向側の端部と接続されている。幅狭帯状部71a3のY軸正方向側の端部は隣接する幅狭帯状部71a4のY軸正方向側の端部と接続されている。幅狭帯状部71a4のY軸負方向側の端部は接続部71b2と接続されている。
このように、第1X軸薄膜抵抗71は、ジグザグ状に連結された複数の幅狭帯状部71a1〜71a4からなり、第1X軸GMR素子51と類似の形状を備えている。以上の構成により、第1X軸薄膜抵抗71の抵抗値は、幅狭帯状部71a1〜71a4の各抵抗値の和として、接続部71b1及び接続部71b2から取得され得るようになっている。
次に、図9に示した等価回路図を参照しながら、本発明による磁気センサが備える回路について説明する。この磁気センサは、X軸方向の磁界を検出するX軸磁気センサと、Y軸方向の磁界を検出するY軸磁気センサと、を備える。X軸磁気センサは、GMR素子51〜54を使用し、Y軸磁気センサはGMR素子61〜64を使用する。両磁気センサは、磁界検出方向が異なる(使用するGMR素子が異なる)点を除き、構造上同一である。そこで、以下、X軸磁気センサを代表例として説明する。
このX軸磁気センサは、X軸方向磁気検出部100、増幅回路101、X軸方向磁気検出部100用の応力検出部110、増幅回路111、補正値演算回路121及び補正回路122を備えている。増幅回路101、増幅回路111、補正値演算回路121及び補正回路122等は図5に示した絶縁層15b及び基板15aの上部に形成されている。なお、補正値演算回路121及び補正回路122は補正手段を構成している。
X軸方向磁気検出部100は、第1X軸GMR素子51〜第4X軸GMR素子54により構成されている。なお、図9において、第1〜第4X軸GMR素子51〜54の各々に隣接した位置に示されたグラフは、各グラフに隣接したGMR素子の特性(外部磁界に対する抵抗値Rの変化)を示している。グラフ中のHxは、X軸に沿って大きさが変化する外部磁界(外部磁界のX軸成分)を示している。
第1X軸GMR素子51の一端と第4X軸GMR素子54の一端は電気的に接続されている。この接続部を第1接続部P1と称呼する。第2X軸GMR素子52の一端と第3X軸GMR素子53の一端は電気的に接続されている。この接続部を第2接続部P2と称呼する。第1X軸GMR素子51の他端と第3X軸GMR素子53の他端は電気的に接続されている。この接続部を第3接続部P3称呼する。第4X軸GMR素子54の他端と第2X軸GMR素子52の他端は電気的に接続されている。この接続部を第4接続部P4称呼する。
第1接続部P1は定電圧源に接続され電位Vdが付与されている。第2接続部P2は接地されている。換言すると、第1接続部P1と第2接続部P2との間に所定の電圧Vdが付与されている。第3接続部P3及び第4接続部P4は、増幅回路101に接続されている。これにより、第3接続部P3と第4接続部P4との間の電位差が取り出されるようになっている。これらの接続導線を便宜上「第1接続導線」と称呼する。このように、X軸方向磁気検出部100は、第1〜第4X軸GMR素子51〜54がフルブリッジ接続されることにより形成されている。
増幅回路101は、第3接続部P3と第4接続部P4との間の電位差を増幅し、電位差Vox0を出力するようになっている。この出力Vox0がX軸方向磁気検出部100の出力として取り出されるようになっている。出力Vox0は、第1X軸GMR素子51〜第4X軸GMR素子54の総ての素子に応力が加わっておらず、これらのGMR素子が変形していない場合、図10において実線により示したように、X軸に沿って変化する外部磁界Hxに略比例するとともに、外部磁界Hxが大きいほど大きくなる。
次に、上記第1X軸薄膜抵抗71〜第4X軸薄膜抵抗74により構成されるX軸方向磁気検出部100用の応力検出回路について説明する。応力検出回路は、応力検出部110と、増幅回路111とを含んでいる。
応力検出部110は、第1X軸薄膜抵抗71〜第4X軸薄膜抵抗74を含んでいる。第1X軸薄膜抵抗71の一端と第4X軸薄膜抵抗74の一端は電気的に接続されている。この接続部を第1接続部Q1(第5接続部)と称呼する。第2X軸薄膜抵抗72の一端と第3X軸薄膜抵抗73の一端は電気的に接続されている。この接続部を第2接続部Q2(第6接続部)と称呼する。第1X軸薄膜抵抗71の他端と第3薄膜抵抗73の他端は電気的に接続されている。この接続部を第3接続部Q3(第7接続部)称呼する。第4X軸薄膜抵抗74の他端と第2X軸薄膜抵抗72の他端は電気的に接続されている。この接続部を第4接続部Q4(第8接続部)称呼する。
第1接続部Q1は定電圧源に接続され電位Vdが付与されている。第2接続部Q2は接地されている。換言すると、第1接続部Q1と第2接続部Q2との間に所定の電圧Vdが付与されている。第3接続部Q3及び第4接続部Q4は、増幅回路111に接続されている。これにより、第3接続部Q3と第4接続部Q4との間の電位差が取り出されるようになっている。これらの接続導線を便宜上「第2接続導線」と称呼する。このように、X軸方向磁気検出部100用の応力検出部110は、第1〜第4X軸薄膜抵抗71〜74がフルブリッジ接続されることにより形成されている。
増幅回路111は、第3接続部Q3と第4接続部Q4との間の電位差を増幅し、電位差Vh0を出力するようになっている。この出力Vh0が応力検出部110の出力として取り出されるようになっている。出力Vh0は、第1X軸薄膜抵抗71〜第4X軸薄膜抵抗74の総てに応力が加わっておらず、これらの薄膜抵抗が変形していない場合、外部磁界Hxにかかわらず「0」の値となる。
補正値演算回路121は、増幅回路111と接続されている。補正値演算回路121は、増幅回路111の出力Vh0を所定の関数f(例えば、f(Vh0)=a・Vh0+bとする一次関数;aは「0」でない所定の定数,bは「0」を含む所定の定数)により変換した補正電圧Vhを出力するようになっている。
補正回路122は、増幅回路101及び補正値演算回路121と接続されている。補正回路122は、増幅されたX軸方向磁気検出部100の出力Vox0と補正電圧Vhとを入力するとともに、出力Vox0を補正電圧Vhにより補正し(ここでは、出力Vox0から補正電圧Vhを減じて)、X軸磁気センサとしての最終的な出力Voxを出力するようになっている。
次に、このように構成されたX軸磁気センサの作用について説明する。前述したように、第1X軸GMR素子51〜第4X軸GMR素子54は、基板15aの上に形成されるとともに樹脂部12内に埋設されている。また、本体部11は接続部20に支持されている。基板15a、樹脂部12及び接続部20等は、図2に矢印にて示したように、熱などによって変形(膨張又は収縮)する。
その結果、第1X軸GMR素子51〜第4X軸GMR素子54のうちの少なくとも一つに応力が加わり、その応力が加わったGMR素子の抵抗値が変化すると、図10に鎖線にて示したように、出力Voxは偏差ΔVだけ変化する。この偏差ΔVは、X軸方向磁気検出部100に付与されている外部磁界H0の大きさにかかわらず略一定である。
一方、第1X軸GMR素子51〜第4X軸GMR素子54のうちの少なくとも一つに応力が加わると、その応力が加わったGMR素子の近傍に配設されている第1X軸薄膜抵抗71〜第4X軸薄膜抵抗74のうちの薄膜抵抗も同様な応力を受け、そのGMR素子と同様に変形する。これにより、その薄膜抵抗の抵抗値が変化する。この結果、出力Vh0は偏差ΔVに略比例した値となる。従って、補正値演算回路121の出力Vhは、偏差ΔVと略等しい値となる。
換言すると、補正値演算回路121の出力Vhは、X軸方向磁気検出部100に外部磁界が付与されていないとき(外部磁界Hx=H0=0)の出力を増幅回路101により増幅した値(Vox0=ΔV)と等しくなる。従って、補正回路122の出力Voxは、応力の影響を除去した値となる。この結果、X軸磁気センサは、第1X軸GMR素子51〜第4X軸GMR素子54に応力が加わった場合であっても、X軸方向に沿う外部磁界の成分の大きさ(=Hx)を精度良く検出することができる。
Y軸磁気センサも、第1Y軸GMR素子61〜第4Y軸GMR素子64からなるY軸方向磁気検出部、その増幅回路、第1Y軸薄膜抵抗81〜第4Y軸薄膜抵抗84からなるY軸方向磁気検出部用の応力検出部、その増幅回路、補正値演算回路及び補正回路を備えている。従って、Y軸磁気センサは、第1Y軸GMR素子61〜第4Y軸GMR素子64に応力が加わった場合であっても、Y軸方向に沿う外部磁界の成分の大きさ(=Hy)を精度良く検出することができる。
次に、上記磁気センサの第1変形例について、図11を参照しながら説明する。図11は、第1変形例に係る磁気センサをZ−X平面に沿った平面にて切断した断面を模式的に示した図である。
上記実施形態の磁気センサにおいては、GMR素子51〜54,61〜64及び薄膜抵抗71〜74,81〜84は、何れも絶縁層15b3の上面に形成されていた。これに対し、第1変形例の磁気センサにおいては、基板15aの上に、トランジスタ作成層15b1、メタル配線層15b2、絶縁層15b3、磁気センサ層15c及び保護層15dが形成されていて、GMR素子51〜54,61〜64は磁気センサ層15c内に形成され、薄膜抵抗71〜74,81〜84はメタル配線層15b2内に形成されている。更に、薄膜抵抗71〜74,81〜84の各々は、対応するGMR素子51〜54,61〜64の各々の直下(Z軸負方向)であって、平面視において略一致した位置に形成されている。この磁気センサの作用は、上記実施形態の磁気センサの作用と同一である。
次に、上記磁気センサの第2変形例について、図12を参照しながら説明する。図12は、図11と同様、第2変形例に係る磁気センサをZ−X平面に沿った平面にて切断した断面を模式的に示した図である。
第2変形例の磁気センサにおいては、基板15aの上に、トランジスタ作成層15b1、メタル配線層15b2、絶縁層15b3、磁気センサ層15c及び保護層を兼ねる薄膜抵抗層15eが形成されている。GMR素子51〜54,61〜64は、磁気センサ層15c内に形成され、薄膜抵抗71〜74,81〜84は薄膜抵抗層15e内に形成されている。更に、薄膜抵抗71〜74,81〜84の各々は、対応するGMR素子51〜54,61〜64の各々の直上(Z軸正方向)であって、平面視において略一致した位置に形成されている。この磁気センサの作用は、上記実施形態の磁気センサの作用と同一である。
次に、上記磁気センサの第3変形例について、図13に示した等価回路図を参照しながら説明する。第3変形例の磁気センサは、上記実施形態の磁気センサの回路を変更したものである。即ち、この磁気センサは、上記実施形態の補正値演算回路121及び補正回路122に代え、出力値演算回路123を備えている。
出力値演算回路123は、増幅回路101及び111と接続されている。出力値演算回路123は、ルックアップテーブルを構成している。このルックアップテーブルは、出力Vox0及び出力Vh0に対する磁気センサとしての最終出力Zを予め規定したテーブルであり、実験により予め求められている。従って、出力値演算回路123は、出力Vox0及び出力Vh0を入力し、ルックアップテーブルから最終出力Zを読み出し、その読み出した値Zを最終出力Voxとして出力するようになっている。ルックアップテーブルは複雑な関数と同様な演算結果をもたらすことができるので、出力Vox0を出力Vh0に基づいてより精度良く補正することができる。その結果、この磁気センサは、外部磁界を一層精度よく検出することができる。
以上、説明したように、本発明による磁気センサは、磁気抵抗効果素子に加わる応力により、磁気抵抗効果素子の抵抗値が変化した場合であっても、外部磁界を精度良く検出することができる。また、磁気抵抗効果素子を樹脂により被覆する工程(樹脂パッケージング工程)で、磁気抵抗効果素子に応力が残留し、磁気抵抗効果素子のフルブリッジ回路(磁気検出部)の中点及び温度係数が変化した場合であっても、中点及び温度係数が同様に変化する薄膜抵抗のフルブリッジ回路(応力検出部)の出力により同磁気抵抗効果素子のフルブリッジ回路の検出値が補正されるので、外部磁界を精度良く検出可能な磁気センサが提供される。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、磁気センサはX軸磁気センサのみを含む1軸磁気センサであってもよく、X軸、Y軸及びZ軸磁気センサを含む3軸(多軸)磁気センサであってもよい。更に、互いに直交しないが0度でない角度をもって交差する複数の方向の磁界を検出する複数の磁気検出部を備える磁気センサであってもよい。
また、本発明の磁気センサは、4つの磁気抵抗効果素子をブリッジ接続した磁気センサに限定されず、例えば、図14に示したように、磁気抵抗効果素子(及び薄膜抵抗)を一つだけ備えたもの(第4変形例)であってもよい。また、上記薄膜抵抗は、抵抗値が外部磁界により変化せず且つ加わる応力により変化する薄膜の応力検出素子であるから、例えば、加わる応力を電位差に変換するピエゾ素子に代えることもできる。
本発明による磁気センサの実施形態の平面図である。 図1の1−1線に沿った平面にて磁気センサを切断した断面図である。 図1に示した磁気センサのチップの平面図である。 図3に示した第1X軸GMR素子及び第3X軸GMR素子を含むチップの部分拡大平面図である。 図4の2−2線に沿った平面にて第1X軸GMR素子を切断した概略断面図である。 図3に示した第1X軸GMR素子の膜構成を示す図である。 図3に示した第1X軸GMR素子の他の膜構成(シンセティックスピンバルブ膜SAFの構成)を示した図である。 図4の3−3線に沿った平面にて第1X軸GMR素子及び第1X軸薄膜抵抗を切断した概略断面図である。 図1に示した磁気センサの等価回路図である。 図9に示した増幅回路により増幅されたX軸方向磁気検出部の出力変化を、外部磁界に対して示したグラフである。 本発明による磁気センサの第1変形例の断面図である。 本発明による磁気センサの第2変形例の断面図である。 本発明による磁気センサの第3変形例の等価回路図である。 本発明による磁気センサの第4変形例の等価回路図である。
符号の説明
10…磁気センサ、11…本体部、12…樹脂部、13…リードフレーム、15…チップ、15a…基板、51〜54,61〜64…GMR素子、71〜74,81〜84…薄膜抵抗、100…X軸方向磁気検出部、101…増幅回路、110…応力検出部、111…増幅回路、121…補正値演算回路、122…補正回路。

Claims (5)

  1. 基板上に形成された磁気抵抗効果素子と、
    前記基板上であって前記磁気抵抗効果素子の近傍に形成されるとともに抵抗値が外部磁界により変化せず且つ加わる応力により変化する応力検出素子と、
    前記磁気抵抗効果素子の抵抗値に応じた検出値を前記応力検出素子の抵抗値に基づいて補正する補正手段と、
    を備え、前記補正された検出値に基づいて外部磁界を検出する磁気センサ。
  2. 請求項1に記載の磁気センサにおいて、
    前記応力検出素子が薄膜抵抗である磁気センサ。
  3. 基板と、
    前記基板上に形成され一つの向きの外部磁界の大きさが増大するにつれて抵抗値が増大する第1磁気抵抗効果素子と、
    前記基板上に形成され一つの向きの外部磁界の大きさが増大するにつれて抵抗値が増大する第2磁気抵抗効果素子と、
    前記基板上に形成され前記一つの向きと反対の向きの外部磁界の大きさが増大するにつれて抵抗値が増大する第3磁気抵抗効果素子と、
    前記基板上に形成され前記一つの向きと反対の向きの外部磁界の大きさが増大するにつれて抵抗値が増大する第4磁気抵抗効果素子と、
    前記第1磁気抵抗効果素子の一端と前記第4磁気抵抗効果素子の一端とを接続する第1接続部と、
    前記第2磁気抵抗効果素子の一端と前記第3磁気抵抗効果素子の一端とを接続する第2接続部と、
    前記第1磁気抵抗効果素子の他端と前記第3磁気抵抗効果素子の他端とを接続する第3接続部と、
    前記第4磁気抵抗効果素子の他端と前記第2磁気抵抗効果素子の他端とを接続する第4接続部と、
    前記第1接続部と前記第2接続部との間に所定の電圧を付与するとともに前記第3接続部と前記第4接続部との間の電位差を取り出す第1接続導線と、
    前記基板上であって前記第1磁気抵抗効果素子の近傍に形成されるとともに抵抗値が外部磁界により変化せず且つ加わる応力により変化する第1応力検出素子と、
    前記基板上であって前記第2磁気抵抗効果素子の近傍に形成されるとともに抵抗値が外部磁界により変化せず且つ加わる応力により変化する第2応力検出素子と、
    前記基板上であって前記第3磁気抵抗効果素子の近傍に形成されるとともに抵抗値が外部磁界により変化せず且つ加わる応力により変化する第3応力検出素子と、
    前記基板上であって前記第4磁気抵抗効果素子の近傍に形成されるとともに抵抗値が外部磁界により変化せず且つ加わる応力により変化する第4応力検出素子と、
    前記第1応力検出素子の一端と前記第4応力検出素子の一端とを接続する第5接続部と、
    前記第2応力検出素子の一端と前記第3応力検出素子の一端とを接続する第6接続部と、
    前記第1応力検出素子の他端と前記第3応力検出素子の他端とを接続する第7接続部と、
    前記第4応力検出素子の他端と前記第2応力検出素子の他端とを接続する第8接続部と、
    前記第5接続部と前記第6接続部との間に所定の電圧を付与するとともに前記第7接続部と前記第8接続部との間の電位差を取り出す第2接続導線と、
    前記第3接続部と前記第4接続部との間の電位差に応じた値を前記第7接続部と前記第8接続部との間の電位差に基づいて補正して補正後の電位差を出力する補正手段と、
    を備え、前記補正後の電位差に基づいて外部磁界を検出する磁気センサ。
  4. 請求項3に記載の磁気センサにおいて、
    前記第1応力検出素子乃至前記第4応力検出素子のそれぞれが薄膜抵抗である磁気センサ。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の磁気センサであって、
    前記基板はリードフレーム上に配置され、同基板及び同リードフレームは樹脂により被覆されている磁気センサ。
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