JP2006010250A - ビルトイン冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

【課題】 コンプレッサを冷却する冷却風の通風抵抗を小さくし、また、全体構成を小形化する。
【解決手段】 本発明のビルトイン冷蔵庫１は、厨房家具２内に収納するものにおいて、機械室７の後面部にファン装置９を設けると共に、機械室７内においてファン装置９の前方にコンプレッサ８を設け、更に、前面の開口部１４ａから外気を吸い込んでファン装置９まで導くと共に、ファン装置９によりコンプレッサ８に吹き付けられた冷却風を前面の開口部１４ａまで導いて排出する空気流路１４を本体４の下部に設ける構成としたものである。
【選択図】 図１

Description

本発明は、台所に設置された流し台や調理台等の厨房家具内に収納するビルトイン冷蔵庫に関する。

この種のビルトイン冷蔵庫の一例として、特許文献１に記載された構成が知られている。この特許文献１の構成では、圧縮機を冷却するために、圧縮機の前方にファンを設け、このファンにより、底板に形成された連通孔から吸引した外気を圧縮機に吹き付けた後、前面の排気孔から排出するように構成されている（特許文献１に記載された図１参照）。
特開平４−２１４１７０号公報

しかし、上記特許文献１の構成の場合、外気を吸引するための連通孔が圧縮機の下方に設けられているので、風の流れが悪くなる（通風抵抗が大きい）という不具合があり、送風能力の大きいファンを使用しなければならなかった。このため、ファンが大型化すると共に、消費電力が大きくなるという欠点があった。
また、特許文献１には、他の構成（従来例）として、圧縮機の前方にファンを設け、このファンにより、前面下部の吸気孔から吸引した外気を圧縮機に吹き付けた後、本体の後面及び上面に設けたダクトを通して、厨房家具の前面上部の排気孔から排出するように構成したものが記載されている（特許文献１に記載された図３参照）。

しかし、上記構成においては、排気孔が厨房家具の前面上部に配設されているので、この排気孔から吹き出される排気は、ユーザーにまともにあたり易いことから、あまり好ましい構成ではなかった。また、上記構成においては、本体の上面部にダクトを設けなければならないため、本体の上下方向の大きさが大きくなってしまう（または、庫内の容積が小さくなってしまう）という問題点もあった。

そこで、本発明の目的は、コンプレッサを冷却する冷却風の通風抵抗を小さくすることができ、また、全体構成を小形化することができるビルトイン冷蔵庫を提供するにある。

本発明のビルトイン冷蔵庫は、厨房家具内に収納するものにおいて、機械室の後面部に設けられたファン装置と、前記機械室内において前記ファン装置の前方に設けられたコンプレッサと、本体の下部に設けられ、前面の開口部から外気を吸い込んで前記ファン装置まで導くと共に、前記ファン装置により前記コンプレッサに吹き付けられた冷却風を前面の開口部まで導いて排出する空気流路とを備えたところに特徴を有するものである。

本発明は、前面の開口部から外気を吸い込んでファン装置まで導くと共に、ファン装置によりコンプレッサに吹き付けられた冷却風を前面の開口部まで導いて排出する空気流路を、本体の下部に設けたので、冷却風の通風抵抗を小さくすることができ、また、全体構成を小形化することができるという効果を得ることができる。

以下、本発明の一実施例について、図面を参照しながら説明する。まず、図１は、本実施例のビルトイン冷蔵庫１を厨房家具である例えば調理台（キャビネット）２内に収納した状態を示す縦断面図である。
図１に示すように、調理台２には、前面部が開口した収納部３（図４参照）が形成されており、この収納部３内にビルトイン冷蔵庫１を前方から入れて据え付け固定するように構成されている。尚、ビルトイン冷蔵庫１の据え付け固定の具体的構成については、後述する。

ビルトイン冷蔵庫１は、断熱箱体からなる本体４と、この本体４に対して出し入れ可能に設けられた引き出し式の扉５とから構成されている。この扉５は断熱壁体から構成されており、該扉５には冷蔵室を構成する貯蔵容器６が取り付けられている。上記本体４の後部下部には、機械室７が設けられており、この機械室７内には、コンプレッサ８及びこのコンプレッサ８を冷却するファン装置９が配設されている。

この構成の場合、コンプレッサ８は、ファン装置９の前方に配置されている。また、ファン装置９は、機械室７の後面部に配設されている。尚、機械室７内の上部には、除霜水を蒸発させる蒸発装置１０が配設されている。この蒸発装置１０は、コンプレッサ８からの熱とファン装置９からの冷却風を受けて、除霜水を蒸発させる。
また、本体４の後面部には、制御基板１１が配設されており、この制御基板１１を覆うようにカバー１２が配設されている。このカバー１２は、後方へ突出していると共に、下方へ延びており、機械室７の後面部をも覆うように構成されている。

そして、カバー１２の下部内面（前面）に、ファン装置９が例えばねじ止め等により取り付けられている。上記カバー１２の後面と、調理台２の収納部３の後面（または台所の壁）との間には、例えば１５ｍｍ以上の隙間が設けられるように構成されている。カバー１２のうちのファン装置９に対応する部位には、通気孔（図示しない）が形成されており、ファン装置９は上記通気孔を通して空気を吸引すると共に、前方（即ち、コンプレッサ８）へ向けて送風するように構成されている。尚、コンプレッサ８は、受け台１３上に取り付けられている。

さて、ビルトイン冷蔵庫１の本体４の下部と調理台２の収納部３の上面３ａとの間には、空気が流通可能な間隙、即ち、空気流路１４が設けられるように構成されている。この空気流路１４の内部は、本体４の下部に配設された仕切り板１５により上下に仕切られている。空気流路１４の前端部は、調理台２の前面において開口しており、この前面の開口部１４ａにはルーバー１６が配設されている（図２参照）。

この構成の場合、ルーバー１６（前面の開口部１４ａ）から吸い込まれた外気は、空気流路１４のうちの仕切り板１５の下側を通り、カバー１２の後方の隙間を通り、カバー１２の通気孔を介してファン装置９まで導かれる。そして、ファン装置９により送風された冷却風は、コンプレッサ８に吹き付けられた後、空気流路１４のうちの仕切り板１５の上側を通り、ルーバー１６（前面の開口部１４ａ）まで導かれて排出されるように構成されている。

尚、図２、図３において、矢印は、冷却風の流れる方向を示している。ここで、図３に示すように、ファン装置９の吸い込み及び送風特性から、吸い込まれた外気は、図３中の右側を主として流れ、送風された冷却風は、図３中の左側を流れる構成となっている。このため、空気流路１４内に仕切り板１５を配設することを止めても、吸い込まれた外気と、送風された冷却風が混じりあうことは少ない。従って、仕切り板１５を省略するように構成しても良い。

次に、図４を参照して、ビルトイン冷蔵庫１を調理台２内に据え付けるための構造について説明する。ビルトイン冷蔵庫１の本体４の下面部の四隅部には、調整脚１７が下方へ向けて突設されている。この調整脚１７は、ねじ部１７ａとこのねじ部１７ａの先端部に形成されたゴム製の頭部１７ｂとから構成されており、全体を正逆回転させることにより、高さ（突出寸法）調節可能なように構成されている。

そして、ビルトイン冷蔵庫１を調理台２内に据え付けるに際しては、調理台２の収納部３の下面３ａの奥部に予め２個の固定金具１８、１８を例えばねじ止めにより取り付けておき、本体４を収納部３内に収納するときに、本体４の奥部の２個の調整脚１７のねじ部１７ａを上記固定金具１８、１８の係合溝１８ａ、１８ａに係合させる。そして、本体４の前部の２個の調整脚１７に対しては、固定金具１８、１８を係合させた後、これら係合させた固定金具１８、１８を収納部３の下面３ａの前部に例えばねじ止めにより取り付けるように構成されている。

上記構成の場合、調整脚１７の頭部１７ｂがゴム製であるから、ビルトイン冷蔵庫１の運転振動や騒音等が調理台２に伝わることを防止することができる。
このような構成の本実施例によれば、ルーバー１６（前面の開口部１４ａ）から外気を吸い込んでファン装置９まで導くと共に、ファン装置９によりコンプレッサ８に吹き付けられた冷却風をルーバー１６まで導いて排出する空気流路１４を、本体４の下部に設けるように構成したので、冷却風の通風抵抗を小さくすることができ、また、全体構成を小形化することができる。

具体的には、ファン装置９により吸い込むときに、カバー１２の通気孔とファン装置９の間に何もない構成であるから、吸い込み時の通風抵抗を小さくすることができる。
また、上記実施例においては、空気流路１４を仕切り板１５により上下に仕切ると共に、空気流路１４の下側（一方）を吸い込んだ空気（外気）が通るようにし、上側（他方）を排出される空気（冷却風）が通るように構成したので、吸い込んだ空気と排出される空気が混じることを確実に防止することができる。

更に、上記実施例では、制御基板１１と機械室７の後面部を覆うカバー１２にファン装置９を配置するように構成したので、ファン装置９を機械室７の後面部に配設する構成、即ち、コンプレッサ８の後方にファン装置９を配置する構成を簡単且つ容易に実現することができる。特に、カバー１２を、後方に突出する形状としたので、この突出部分にファン装置９を配設できるので、配設スペースを有効に利用できる。

本発明の一実施例を示すもので、ビルトイン冷蔵庫を調理台に収納した状態の縦断側面図 正面図 横断面図 ビルトイン冷蔵庫を調理台に据え付ける作業を示す斜視図

符号の説明

図面中、１はビルトイン冷蔵庫、２は調理台（厨房家具）、３は収納部、４は本体、７は機械室、８はコンプレッサ、９はファン装置、１０は蒸発装置、１１は制御基板、１２はカバー、１４は空気流路、１５は仕切り板、１６はルーバー、１７は調整脚、１８は固定金具を示す。

Claims (4)

1. 厨房家具内に収納するビルトイン冷蔵庫において、
   機械室の後面部に設けられたファン装置と、
   前記機械室内において前記ファン装置の前方に設けられたコンプレッサと、
   本体の下部に設けられ、前面の開口部から外気を吸い込んで前記ファン装置まで導くと共に、前記ファン装置により前記コンプレッサに吹き付けられた冷却風を前面の開口部まで導いて排出する空気流路とを備えたことを特徴とするビルトイン冷蔵庫。
2. 前記空気流路は、仕切板により上下に仕切られており、上側または下側の一方を吸い込んだ空気が通り、他方を排出される空気が通るように構成されていることを特徴とする請求項１記載のビルトイン冷蔵庫。
3. 前記本体の後面部に設けられた制御基板と、
   この制御基板を覆うと共に、前記機械室の後面部を覆うカバーとを備え、
   前記カバーの一部分に前記ファン装置を配置するように構成したことを特徴とする請求項１または２記載のビルトイン冷蔵庫。
4. 前記カバーは、後方に突出するように形成されていると共に、
   前記ファン装置は、前記カバーの内面における前記機械室に対応する部位に取り付けられていることを特徴とする請求項３記載のビルトイン冷蔵庫。
   
   

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