JP2006009751A - ハイブリッド変速機搭載車のエンジン始動方法 - Google Patents

ハイブリッド変速機搭載車のエンジン始動方法 Download PDF

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顕 五十嵐
Shunichi Oshitari
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Abstract

【課題】バッテリがエンジンをクランキングできるほどに蓄電されていない電力不足状態の基でも、バッテリによって停車状態でのエンジン始動を可能にする。
【解決手段】S6でバッテリ蓄電電力がエンジン始動可能判定値Pb未満であると判定される場合、S7でパーキングブレーキの作動を指令すると共に、エンジンクラッチE/Cの解放を指令する。 次にS8で、モータ/ジェネレータMG1,MG2を起動し、S9で、MG1,MG2の回転に伴って生ずるイナーシャによりエンジンをクランキングさせる方向のトルクTmg1,Tmg2が発生するようMG1,MG2の回転数Nmg1,Nmg2を上昇させる。この時、エンジンに係わる回転要素は前進回転するが、S7でE/Cを解放しているため、エンジン回転数は0のままである。S10でTmg1≧Te、Tmg2≧Teと判定する時、S11でE/Cを締結させてエンジンをクランキングし、その間にエンジンへの点火を行うことで、MG1,MG2の回転に伴うイナーシャ(Tmg1,Tmg2)によりエンジンを始動させ得る。
【選択図】図4

Description

本発明は、ハイブリッド変速機を搭載した車両のエンジンを、停車状態において、バッテリ蓄電状態が不良である時にも確実に始動させ得るエンジン始動方法に関するものである。
ハイブリッド変速機は、エンジンと、出力軸と、モータ/ジェネレータとの間を差動装置により相互に連結して構成され、車両を、モータ/ジェネレータからの動力のみにより電気走行させたり、エンジン動力および上記モータ/ジェネレータからの動力によりハイブリッド走行させることができ、何れの走行形態においてもモータ/ジェネレータにより変速を行わせることができる。
かようにモータ/ジェネレータにより変速制御を行うハイブリッド変速機としては従来、例えば特許文献1に記載のようなものが知られており、この文献に記載のハイブリッド変速機は特に、モータ/ジェネレータからの動力のみによる電気走行時の発進性能をモータ/ジェネレータの大型化に頼ることなく、従ってハイブリッド変速機の大型化や燃費の悪化を伴うことなく向上させ得るよう工夫したものである。
ところで、モータ/ジェネレータにより変速制御を行うハイブリッド変速機を搭載した車両のエンジンを始動させるに際しては、車両の走行状態であれば、上記電気走行中のエンジン引きずり防止のためエンジンおよびハイブリッド変速機間に介挿したエンジンクラッチを解放状態から締結させることにより、走行車両の運動エネルギーをエンジンクラッチを経てエンジンのクランクシャフトへ向かわせてエンジンを始動する、所謂押し掛けによるエンジンの始動が可能であることから、エンジンの始動に際してバッテリからの電力は必ずしも必要でない。
しかし、ハイブリッド変速機搭載車のエンジンを停車状態で始動させるに際しては、エンジンクラッチを締結しておき、モータ/ジェネレータをバッテリからの電力により駆動して、モータ/ジェネレータからの動力によりエンジンをクランキンギすることでエンジンを始動させることから、エンジンの始動に際してバッテリからの電力が必要であり、しかも、バッテリの蓄電状態が上記のクランキングを行い得るに足るものである必要がある。
特開2003−343667号公報
このため、バッテリの蓄電状態が不十分であると、モータ/ジェネレータを駆動させることはできても、エンジンのクランキングを行い得ず、エンジンを始動させることができないという問題を生ずる。
従来のハイブリッド変速機においては、かように停車状態でエンジンを始動させることができないほどバッテリの蓄電状態が悪化した時に、エンジンを始動させ得るようにしようとする技術が提案されていなかった。
かかる僅かなバッテリ蓄電状態では当然に、モータ/ジェネレータが停車状態の車両を電気走行させることもできず、前記したエンジンの押し掛けも不能である。
よって、バッテリの蓄電電力が不十分になると、ハイブリッド変速機搭載車の走行が全く不能となり、修理工場まで自走することができない。
本発明は、バッテリの蓄電電力が不十分でも、停車状態においてエンジンを始動させることができる方法を提供し、もって、エンジンによる自走が可能となるようにし、また、この自走によるバッテリ蓄電状態の回復で、ハイブリッド変速機搭載車を正常な状態に自己復帰させ得るようなすことを目的とする。
この目的のため、本発明によるハイブリッド変速機搭載車のエンジン始動方法は、請求項1に記載した以下のごときものとする。
先ず前提となるハイブリッド変速機は、エンジンと、出力軸と、モータ/ジェネレータとの間を差動装置により相互に連結して該モータ/ジェネレータにより変速可能に構成され、前記差動装置を構成する回転要素のうち、前記エンジンに係わる回転要素、およびエンジン間にエンジンクラッチを介在させたものである。
本発明においては、かかるハイブリッド変速機を搭載した車両のエンジンを、停車状態で始動させるに際し、
車載バッテリの蓄電状態がエンジンを始動させることができないようなものである場合、前記エンジンクラッチを解放した状態で、前記回転要素のうち、前記出力軸に係わる回転要素を回転不能に固定すると共に、前記モータ/ジェネレータを回転させ、
その後前記エンジンクラッチを締結させて、該モータ/ジェネレータの回転により発生した回転イナーシャを用いてエンジンを始動させる。
かかる本発明のエンジン始動方法によれば、停車状態でのエンジン始動に際し、バッテリの蓄電状態がエンジンを始動させることができないようなものである場合でも、エンジンクラッチを解放した状態で、モータ/ジェネレータを回転させることができさえすれば、その後のエンジンクラッチの締結を介し、モータ/ジェネレータの回転により発生した回転イナーシャを用いてエンジンを始動させることができる。
よって、バッテリの蓄電状態がエンジンを始動させ得ないほど悪化した場合でも、停車状態において上記の本発明の方法によりエンジンを始動させることができることとなり、これにより、エンジンによる自走が可能であると共に、この自走によりバッテリ蓄電状態を回復させることもでき、車両を修理工場へ持ち込むことさえ不要であって保守の点で大いに有利である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明のエンジン始動方法を適用可能なハイブリッド変速機1を搭載した車両の駆動系を、その制御システムと共に示す。
車両の駆動系は、ハイブリッド変速機1と、その入力側におけるエンジン2と、これら両者間に介在させたエンジンクラッチE/Cと、ハイブリッド変速機1の出力側におけるディファレンシャルギヤ装置3と、ハイブリッド変速機1からの出力をディファレンシャルギヤ装置3により分配されて伝達される左右駆動輪4L,4Rとで構成する。
ハイブリッド変速機1は、フロントエンジン・フロントホイール駆動車(FF車)用のトランスアクスルとして用いるのに有用な、図2に示すごとき以下の構成となし、ディファレンシャルギヤ装置3を内包するものとする。
ハイブリッド変速機1を図2に基づき詳述するに、これは、軸線方向(図の左右方向)に2個の単純遊星歯車組21,22を同軸に配して具える。
エンジン2に近い側における遊星歯車組21を、リングギヤR1、サンギヤS1、および、これらギヤに噛合させたピニオンP1により構成し、
エンジン2から遠い側における遊星歯車組22を、リングギヤR2、サンギヤS2、および、これらギヤに噛合させたピニオンP2により構成する。
ここで遊星歯車組21のピニオンP1は、遊星歯車組22まで延在する小径のロングピニオンとし、遊星歯車組22のピニオンP2を大径のショートピニオンとし、小径のロングP1を大径のショートピニオンP2にも噛合させ、
これらピニオンP1,P2を共通なキャリアCに回転自在に支持して、遊星歯車組21,22がラビニョオ型プラネタリギヤセットを構成するようになす。
このラビニョオ型プラネタリギヤセットが本発明における差動装置に相当する。
このラビニョオ型プラネタリギヤセットを挟んでエンジン2から遠い側に複合電流2層モータ23を設け、これを、上記のラビニョオ型プラネタリギヤセットと共に変速機ケース24内に収納する。
複合電流2層モータ23は、内側ロータ23riと、これを包囲する環状の外側ロータ23roとを、変速機ケース24内に同軸に回転自在に支持して具え、これら内側ロータ23riおよび外側ロータ23ro間における環状空間に同軸に配置した環状ステ-タ23sを変速機ケース1に固設して構成する。
複合電流2層モータ23は、外側ロータ23roおよび環状ステ-タ23sで第1のモータ/ジェネレータMG1を構成し、環状ステ-タ23sおよび内側ロータ23riで第2のモータ/ジェネレータMG2を構成する。
第1のモータ/ジェネレータMG1(外側ロータ23ro)を、上記ラビニョオ型プラネタリギヤセットにおけるサンギヤS1に結合し、第2のモータ/ジェネレータMG2(内側ロータ23ri)を、上記ラビニョオ型プラネタリギヤセットにおけるサンギヤS2に結合する。
また、上記ラビニョオ型プラネタリギヤセットにおけるリングギヤR2を、ローブレーキL/Bにより適宜固定可能とし、サンギヤS2を、オーバードライブブレーキOD/Bにより適宜固定可能とする。
そしてリングギヤR1は入力要素とし、エンジンクラッチE/Cを介してエンジン3に結合可能とする。
更にキャリアCは出力要素とし、これに出力歯車25を同軸一体に結合して出力軸となし、出力歯車25にカウンターギヤ26を噛合させる。
カウンターギヤ26はカウンターシャフト27に結合して設け、このカウンターシャフト27には更にファイナルドライブピニオン28を結合して設ける。
そしてファイナルドライブピニオン28を、ディファレンシャルギヤ装置3に結合されたファイナルドライブリングギヤ29に噛合させる。
図2につき上述したハイブリッド変速機1は図3の共線図により表され、この共線図においてInは、エンジン2からの入力を示し、またOutは、車輪4L,4Rへの出力を示し、α,β,δはそれぞれ、遊星歯車組21,22の歯数比で決まる回転要素間の距離の比を意味する。
図3にレバーLBで示すように、ローブレーキL/Bを締結させてリングギヤR2を回転数0に固定した変速(LB)モードでは、共線図上のレバーLBがAを支点として回動するため変速比固定モードとなり、そのレバー比でエンジン2(入力In)からのトルクおよびモータ/ジェネレータMG1,MG2からのトルクがそれぞれ増大されて出力Outに至るため、ローブレーキL/Bを解放している場合よりも大きな駆動力を車輪4L,4Rに向かわせることができる。
従って、この変速比固定のLBモードは大きな駆動力が要求される車両の発進時に用いる。
車輪4L,4Rを高速回転で駆動することが要求される高速走行時は、図3にレバーODで示すように、オーバードライブブレーキOD/Bを締結させてサンギヤS1を回転数0に固定する。
このとき共線図上のレバーODがBを支点として回動するため、この場合も変速比固定モードとなるが、ここではそのレバー比でエンジン2(入力In)の回転が増速されて出力Outに至るため、オーバードライブブレーキOD/Bを解放している場合よりも高速回転を車輪4L,4Rに向かわせることができる。
従って、この変速比固定のODモードは出力Outの高速回転が要求される車両の高速走行時に用いる。
ローブレーキL/BおよびオーバードライブブレーキOD/Bを共に解放状態にした走行時は、モータ/ジェネレータMG1,MG2により無段変速が可能であり、モータ/ジェネレータMG1,MG2およびエンジン2の回転速度限界により決まる高速側限界の変速状態は図3にレバーMAXで示すごときものとなる。
上記はいずれもハイブリッド走行時の変速状態であるが、モータ/ジェネレータMG1,MG2のみにより車両を電気(EV)走行させるには、図3にレバーEVで示すごとく、エンジンに結合したリングギヤR1の回転数が0に保たれるようにしつつモータ/ジェネレータMG1を逆回転駆動させると共にモータ/ジェネレータMG2を正回転駆動させることで、モータ/ジェネレータMG1,MG2のみを動力源として出力Outから正回転を取り出すようになす。
そして電気走行中の変速制御に当たっては、モータ/ジェネレータMG1の逆回転速度およびモータ/ジェネレータMG2の正回転速度を制御することにより要求される変速を遂行することができる。
なお電気走行中に上記のごとく、エンジンに結合したリングギヤR1の回転数を0に保つ場合、エンジンクラッチE/Cの解放は必ずしも必要ではないが、本実施例では電気走行中にエンジンクラッチE/Cを解放するものとする。
車両を後退走行させるに際しては、図3にレバーREVで示すように、エンジンに結合したリングギヤR1の回転数が0に保たれるようにしつつモータ/ジェネレータMG1を正回転駆動させると共にモータ/ジェネレータMG2を逆回転駆動させることで、モータ/ジェネレータMG1,MG2のみを動力源として出力Outから逆回転を取り出すようになす。
上記のようなハイブリッド変速機1を挿入して構成した車両駆動系の制御システムは図1に示すように、エンジン2の制御を司るエンジンコントローラ5と、エンジンクラッチE/Cの締結力制御を司る油圧源を含むクラッチコントローラ6と、ハイブリッド変速機1内におけるモータ/ジェネレータMG1,MG2を制御するモータコントローラ7,8と、ローブレーキL/Bの締結力制御を司る油圧源を含むローブレーキコントローラ9と、オーバードライブブレーキOD/Bの締結力制御を司る油圧源を含むオーバードライブブレーキコントローラ10と、これらコントローラ5〜10に対する統合コントローラ11とで構成する。
統合コントローラ11は、エンジンイグニッションスイッチの投入による運転者からのエンジン始動指令を含む各種入力情報をもとに所定の演算を行い、コントローラ5〜10を介して対応する部分を通常通りに制御するほか、本発明が狙いとする停車時エンジン始動を実行するための制御を、図4の制御プログラムに基づき以下のごとくに行うものとする。
図4においては、先ずステップS1において、エンジンイグニッションスイッチの投入による運転者からのエンジン始動指令があったか否かをチェックする。
エンジン始動指令がなければ、エンジンの始動操作が不要であるから制御を元に戻してエンジン始動指令があるまで待機する。
エンジン始動指令があった時、制御をステップS2以後に進めて以下のごとくにしてエンジンを始動させる。
ステップS2では、バッテリ蓄電状態をも含めてエンジン始動が可能な状態か否かを判定し、エンジン始動可能状態であれば、ステップS3で通常通りのエンジン始動操作を行う。
通常のエンジン始動操作は前記した通り、エンジンクラッチE/Cを締結させ、この状態でモータ/ジェネレータMG1,MG2の一方、若しくは双方をバッテリからの電力により駆動してエンジンをクランキングする。
ステップS4では、このクランキングによりエンジンが始動したか否かをチェックし、始動するまでステップS3を実行してクランキングを継続し、エンジンを始動させる。
かようにしてエンジンが始動されると、ステップS4は制御をステップS5へと進め、ここでエンジンからの動力を用いたエンジン走行用の制御を通常通りに実行する。
ステップS2でエンジン始動が可能な状態でないと判定したときは、ステップS6で、その原因がバッテリ蓄電状態にあるのか否かを、バッテリ蓄電電力がエンジン始動可能判定用の所定値Pb未満か否かにより判定する。
ステップS6でバッテリ蓄電電力が所定値Pb以上(バッテリ蓄電電力によるエンジン始動が可能)と判定される場合、ステップS3で通常通りのエンジン始動操作を行い、これによりエンジンが始動したとステップS4で判定するとき、ステップS5でエンジン走行用の制御を通常通りに実行する、という前記した同様の処理を行う。
ステップS6でバッテリ蓄電電力が所定値Pb未満(エンジン始動不能の原因がバッテリ蓄電電力の不足に起因する)と判定される場合、ステップS7でパーキングブレーキの作動を指令すると共に、エンジンクラッチE/Cの解放を指令する。
パーキングブレーキの作動指令は、運転者にパーキングブレーキを作動するよう促す信号を発することでもよいし、また、自動的にパーキングブレーキを作動させるようなものでもよい。
かかるパーキングブレーキの作動により、図3と同様な図6の共線図上にレバーSTで示すごとく出力Out(キャリアC)の回転数がD点における0に固定される。
次いで、ステップS8においてモータ/ジェネレータMG1,MG2の一方、若しくは双方を起動するよう指令し、
更にステップS9で、モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転に伴って生ずるイナーシャによりエンジンをクランキングさせる方向のトルクTmg1,Tmg2が発生するようモータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nmg1,Nmg2を上昇させる。
かかるモータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数制御により、図6に示すレバーSTはD点を中心にして図示のように回動し、モータ/ジェネレータMG1は前進回転し、モータ/ジェネレータMG2は後進回転する。
この時、エンジンに係わるリングギヤR1はF点における速度で前進回転するが、ステップS7でエンジンクラッチE/Cを解放しているため、エンジン回転数はE点における0のままである。
次のステップS10では、モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転に伴って生ずるイナーシャによるエンジンクランキング方向のトルクTmg1,Tmg2が、エンジン始動可能トルクTe以上か否かを判定し、Tmg1≧Te、Tmg2≧Teになるまで制御をステップS9に戻してここでのモータ/ジェネレータMG1,MG2の回転上昇を継続し、これによりクランキングトルクTmg1,Tmg2を増大させる。
かかるクランキングトルクTmg1,Tmg2の増大により、ステップS10で、クランキングトルクTmg1,Tmg2がエンジン始動可能トルクTe以上になったと判定した時、ステップS11でエンジンクラッチE/Cを締結させる。
かようにエンジンクラッチE/Cを締結させることで、クランキングトルクTmg1,Tmg2がエンジンクラッチE/Cを経てエンジンに向かうようになり、エンジン回転数がクランキングによりE点における0から破線矢印X1で示すようにF点の値まで上昇され、その間にエンジンへの点火を行う。
ステップS12においては、上記のようなエンジンのクランキングと点火とでエンジンが始動したか否かを判定し、始動したと判定するまでステップS9およびステップS11での処理を継続する。
ステップS12でエンジンが始動したと判定するとき、ステップS13において、エンジンクラッチE/Cを解放し、ステップS14においてモータ/ジェネレータMG1,MG2を停止するよう指令する。
そしてステップS5で、エンジンからの動力を用いたエンジン走行用の制御を通常通りに実行する。
上記した本実施例のエンジン始動方法によれば、停車状態でのエンジン始動に際し、バッテリの蓄電状態がエンジンを始動させることができないようなものである場合でも、エンジンクラッチE/Cを解放した状態で(ステップS7)、モータ/ジェネレータMG1,MG2を回転させることができさえすれば(ステップS9)、その後のエンジンクラッチの締結を介し(ステップS11)、モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転により発生した回転イナーシャ(クランキングトルクTmg1,Tmg2)を用いてエンジンを始動させることができる。
よって、バッテリの蓄電状態がエンジンを始動させ得ないほど悪化した場合でも、停車状態でのエンジンの始動が可能である。
このため、停車状態故に押し掛けによるエンジン始動ができない場合でも、また、バッテリ蓄電電力がエンジン始動を行い得ない状態まで低下している場合でも、エンジンによる自走が可能であると共に、この自走によりバッテリ蓄電状態を回復させることもでき、車両を修理工場へ持ち込むことさえ不要であって保守の点で大いに有利である。
更に、上記の作用効果のために不可欠な、出力Outに係わる回転要素(キャリアC)を図6のごとく回転数0の状態に(D点に)固定する操作を、パーキングブレーキの作動により実現することから、この状態を既存の車載手段の利用により安価に造り出すことができる。
なお、パーキングブレーキが存在しない車両や、存在していても故障などによりこれを作動させることができない場合、図1の統合コントローラ11は図4に代えて図5の制御プログラムを実行することにより、出力Outに係わる回転要素(キャリアC)を回転数0の状態に固定して同様なエンジン始動方法を適用することができる。
図5は、図4におけるステップS7〜ステップS9をステップS21〜ステップS24に置換したもので、図4におけると同様の処理を行うステップには同一符号を付して示し、重複説明を避けた。
ステップS6でバッテリ蓄電電力が所定値Pb未満(エンジン始動不能の原因がバッテリ蓄電電力の不足に起因する)と判定される場合に選択されるステップS21においては、図4のステップS7で行ったと同様なエンジンクラッチE/Cの解放を指令すると共に、図4のステップS8およびステップS9で行ったと同様に、モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転に伴って生ずるイナーシャによりエンジンをクランキングさせる方向のトルクTmg1,Tmg2が発生するようモータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nmg1,Nmg2を上昇させる。
次のステップS22においては、上記モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転上昇で出力Out(キャリアC)に発生したトルクが正(前進回転)方向か否かをチェックする。
ステップS22で、出力Out(キャリアC)に発生したトルクが正(前進回転)方向であると判定する場合、ステップS23において、上記のトルクTmg1,Tmg2が逆の負(後進回転)方向に発生するようモータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nmg1,Nmg2を制御する。
ステップS22で、出力Out(キャリアC)に発生したトルクが負(後進回転)方向であると判定する場合、ステップS24において、上記のトルクTmg1,Tmg2が逆の正(前進回転)方向に発生するようモータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nmg1,Nmg2を制御する。
かかる制御によれば、モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転により発生した回転イナーシャと、出力Out(キャリアC)上のトルクとがバランスするよう、モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数Nmg1,Nmg2が制御されることとなり、出力Out(キャリアC)の固定を、前記した実施例のようにパーキングブレーキの作動に依ることなく、モータ/ジェネレータMG1,MG2の上記回転数制御を介したトルクバランスにより達成することができる。
以後は本実施例においても、前記した実施例と同様に、ステップS10でTmg1≧Te、Tmg2≧Teと判定した時、ステップS11でエンジンクラッチE/Cを締結させることにより、その間におけるエンジンへの点火と相まってエンジンを始動させることができる。
よって、停車状態でのエンジン始動に際し、バッテリの蓄電状態がエンジンを始動させ得ないほど悪化した場合でも、当該エンジン始動が可能であり、前記したと同様の作用効果を達成することができる。
そして本実施にあっては、上記の作用効果のために不可欠な、出力Outに係わる回転要素(キャリアC)の固定を、モータ/ジェネレータMG1,MG2の回転数制御(ステップS22〜ステップS24)を介したトルクバランスにより実現することから、
パーキングブレーキが存在しない車両や、存在していても故障などによりこれを作動させることができない場合でも、上記の作用効果を達成することができて有利である。
本発明のエンジン始動方法を適用可能なハイブリッド変速機を搭載する車両の駆動系を、その制御システムと共に示すシステム図である。 図1におけるハイブリッド変速機の線図的な縦断側面図である。 図2に示すハイブリッド変速機の共線図である。 図1における統合コントローラが、停車時においてエンジンを始動させるに際し実行する制御プログラムを示すフローチャートである。 図1における統合コントローラが、停車時においてエンジンを始動させるに際し実行する制御プログラムの他の例を示すフローチャートである。 図4または図5の制御プログラムによりエンジンを始動させる時における、図2に示すハイブリッド変速機の動作説明に用いた共線図である。
符号の説明
1 ハイブリッド変速機
2 エンジン
E/C エンジンクラッチ
3 ディファレンシャルギヤ装置
4L 左駆動輪
4R 右駆動輪
5 エンジンコントローラ
6 クラッチコントローラ
7,8 モータコントローラ
9 ローブレーキコントローラ
10 オーバードライブブレーキコントローラ
11 統合コントローラ
21 単純遊星歯車組(差動装置)
22 単純遊星歯車組(差動装置)
25 出力歯車
27 カウンターシャフト
MG1,MG2 モータ/ジェネレータ

Claims (3)

  1. エンジンと、出力軸と、モータ/ジェネレータとの間を差動装置により相互に連結して該モータ/ジェネレータにより変速可能に構成され、前記差動装置を構成する回転要素のうち、前記エンジンに係わる回転要素、およびエンジン間にエンジンクラッチを介在させたハイブリッド変速機を搭載する車両のエンジンを停車状態で始動させるに際し、
    車載バッテリの蓄電状態がエンジンを始動させることができない場合、前記エンジンクラッチを解放した状態で、前記回転要素のうち、前記出力軸に係わる回転要素を回転不能に固定すると共に、前記モータ/ジェネレータを回転させ、
    その後前記エンジンクラッチを締結させて、該モータ/ジェネレータの回転により発生した回転イナーシャを用いてエンジンを始動させることを特徴とするハイブリッド変速機搭載車のエンジン始動方法。
  2. 請求項1に記載のエンジン始動方法において、
    前記出力軸に係わる回転要素の固定を、車両のパーキングブレーキの作動により行うことを特徴とするハイブリッド変速機搭載車のエンジン始動方法。
  3. 前記モータ/ジェネレータを複数個具えるハイブリッド変速機を搭載した車両に用いる、請求項1に記載のエンジン始動方法において、
    前記出力軸に係わる回転要素の固定を、前記複数個のモータ/ジェネレータの回転により発生した回転イナーシャと、前記出力軸上のトルクとがバランスするようなモータ/ジェネレータの回転数制御により行うことを特徴とするハイブリッド変速機搭載車のエンジン始動方法。
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