JP2006000947A - 切断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ブレードの振動や撓みの発生が抑制された加工精度に優れる切断装置を提供すること。
【解決手段】 テープ状ブレード11、このテープ状ブレードをその長さ方向に走行させる駆動装置、そして上記テープ状ブレードを挟んで近接位置に対向配置された少なくとも一対の超音波振動子31a、31bを備え、ブレードに対向する表面に固体潤滑剤を含むブレード支持材を備え、また潤滑剤は金属もしくは樹脂を含浸させた黒鉛、フッ素樹脂を含浸させた多孔質金属あるいは炭素繊維強化フッ素樹脂とした切断対象物の切断装置。
【選択図】 図2

Description

本発明は、シリコンなどの硬く且つ脆い材料からなる部材の切断に有利に用いることができる切断装置に関する。
従来より、シリコンなどの硬く且つ脆い材料からなる部材(例えば、シリコンインゴットやシリコン基板など)を切断する装置のうちの一つとして、ベルト状のブレードを備えた切断装置が知られている。このような切断装置は、ベルト状のブレードをその長さ方向に走行させながら、その幅方向の一端を接触させて上記のシリコン基板等の切断対象物を切断する。この際、ブレードと切断対象物との間には、切断の際の摩擦による切断対象物の加熱を防止するため、あるいは切断の際に発生する切り屑を除去するために研削液が供給される。
特許文献1には、幅方向の一端に粒状の砥石が固定されたエンドレスベルト状のブレードを備えた切断装置が開示されている。ベルト状のブレードは、その砥石が固定された端部を下側に向けて配置される。この切断装置は、ベルト状のブレードの下方に配置された切断対象物を、上記の砥石が固定されたブレードの端部にて切断する。
そして上記特許文献1に記載の切断装置には、ブレードの下側に向かって研削液を噴射するクーラントノズルが備えられている。このようなクーラントノズルを備えた切断装置は、ノズルから噴射する研削液によってブレード下部の砥石周辺部に付着した切り屑を洗い流すことができ、そして切断の際の摩擦により発生する熱を冷却することができるため、半導体結晶体インゴットからウエハを高精度で切り出すことができるとされている。また特許文献1には、ベルト状のブレードの両面に高圧液体を噴射することにより、走行中のブレードの振動を抑制できるとの記載がある。
特開2001−198917号
ベルト状のブレードを用いた切断装置の切断精度を向上させるためには、ブレードの厚みを薄くすることが好ましい。しかしながら、厚みを薄くするとブレードが切断対象物に接触した際に撓み易く、また走行中のブレードの振動も大きなものとなり易い。ブレードの撓みや振動は、切断装置の加工精度を低下させる原因となる。
上記の特許文献1に記載されているように、ベルト状のブレードの両面に高圧液体を噴射することによりブレードの振動を有る程度は抑制できる。しかしながら、ブレードはその厚みが薄くなるにつれて撓み易くなるため、ブレードに撓みを発生させないように、その両面に高圧液体をバランス良く噴射して振動を抑制することは難しい。
本発明の目的は、ブレードの振動や撓みの発生が抑制された加工精度に優れる切断装置を提供することにある。
本発明は、テープ状ブレード、このテープ状ブレードをその長さ方向に走行させる駆動装置、そして上記のテープ状ブレードを挟んで近接位置に対向配置された少なくとも一対の超音波振動子を備えた切断対象物の切断装置にある。
本発明の切断装置の好ましい態様は、下記の通りである。
(1)テープ状ブレードの長さ方向に沿って二組以上の一対の超音波振動子を備える。 (2)各々の超音波振動子のブレードに対向する表面に固体潤滑剤を含むブレード支持材が備えられている。
(3)固体潤滑剤が、金属もしくは樹脂を含浸させた黒鉛、フッ素樹脂を含浸させた多孔質金属、あるいは炭素繊維強化フッ素樹脂である。
(4)上記(1)の態様の切断装置において、テープ状ブレードの各々の面の側にて、ブレードの長さ方向に沿って配置されている超音波振動子の各々を連結する長尺状ブレード案内材が備えられている。
(5)上記(4)の長尺状ブレード案内材のブレードに対向する表面に固体潤滑剤を含む長尺状ブレード支持材が備えられている。
(6)テープ状ブレードがテープ状の金属箔からなり、このブレードと切断対象物との間に砥粒スラリを供給する装置を備える。
(7)テープ状ブレードが表面に砥粒が固定されたテープ状の金属箔からなり、このブレードと切断対象物との間に研削液を供給する装置を備える。
(8)上記(7)の砥粒がテープ状ブレード幅方向の切断対象物側の表面部分のみに固定されている。
(9)上記(8)の態様の切断装置において、各組の一対の超音波振動子がテープ状ブレードの砥粒が固定されていない表面部分を挟む。
(10)テープ状ブレードが環状に構成されている。
本発明の切断装置は、テープ状ブレード、このテープ状ブレードをその長さ方向に走行させる駆動装置、そして上記テープ状ブレードを挟んで近接位置に対向配置された、例えば二組の一対の超音波振動子から構成される。本発明の切断装置は、各組の一対の超音波振動子を超音波振動させ、テープ状ブレードをその長さ方向に走行させながら、その下側端部を切断対象物に接触させることにより切断対象物を切断する。このように、切断の際に各々の超音波振動子を超音波振動させることにより、各々の超音波振動子と走行中のブレードとの摩擦抵抗を低下させる。これにより、各組の一対の超音波振動子は、テープ状ブレードを低摩擦抵抗を示す状態で挟みながらブレードをその長さ方向に案内する。
上記のように、テープ状ブレードは、各組の一対の超音波振動子により挟まれながら案内されるために、その撓みや振動の発生が抑制される。このため、本発明の切断装置は、優れた加工精度を示す。さらに、本発明の切断装置は、切断に用いるテープ状ブレードに、各組の超音波振動子にて発生した超音波振動のエネルギーが付与されるため、切断対象物を効率良く切断することができる。
本発明の切断装置を添付の図面を用いて説明する。図1は、本発明の切断装置の構成例を示す正面図であり、図2は、図1の切断装置の平面図であり、そして図3は、図1の切断装置の右側面図である。図4は、図2に記入した切断線I−I線に沿って切断した切断装置の拡大断面図である。
図1から図4に示す切断装置10は、テープ状ブレード11、テープ状ブレード11をその長さ方向に走行させる駆動装置、そしてテープ状ブレード11を挟んで近接位置に対向配置された二組の一対の超音波振動子(ブレード11を挟んで近接位置に対向配置された一対の超音波振動子31a、31bからなる組と、同様に対向配置された一対の超音波振動子32a、32bからなる組)から構成されている。
図2に示すように、切断装置10のテープ状ブレード11は環状に構成されている。テープ状ブレード11の駆動装置としては、基台13上に立設された四本のローラ12a、12b、12c、12dが用いられている。この四本のローラのうちの少なくとも一本を、例えば、基台13に埋設されたモータによって回転駆動することにより、テープ状ブレード11をその長さ方向(例えば、図2に記入した矢印17が示す方向)に走行させることができる。
図1に示すように、テープ状ブレード11の下方には、切断対象物を支持するためのテーブル23が配置されている。テーブル23の表面には、例えば、ワックスなどを用いて、金属や樹脂などから形成された切断対象物支持板22と切断対象物21とが仮固定されている。切断対象物支持板22は、切断対象物21をテープ状ブレード11にて切断する際に、テーブル23の表面を損傷から保護するために用いられる。
図1から図4に示す切断装置10のテープ状ブレード11としては、表面に砥粒が固定されたテープ状の金属箔が用いられている。通常、金属箔の幅は5mm以上に、厚みは500μm以下、好ましくは100μm以下に、そして長さは10cm以上、好ましくは50cm以上、さらに好ましくは1m以上に設定される。通常、砥粒としては、その平均粒子径が上記金属箔の厚みの1/4以下、好ましくは1/5以下であるものが用いられる。
テープ状ブレード11を構成する金属箔の材料の例としては、チタンに代表される金属材料あるいは合金材料が挙げられる。合金材料の代表例としては、ステンレススチールなどの鉄系の合金材料が挙げられる。金属箔の表面に固定される砥粒の代表例としては、ダイヤモンド粒子、アルミナ(Al23)粒子、シリカ(SiO2 )粒子、および炭化ケイ素(SiC)粒子が挙げられる。
金属箔の表面に砥粒を固定する方法の例としては、砥粒と金属塩を含む溶液を用いてテープ状の金属箔をメッキする方法、加熱により軟化させたテープ状の金属箔の表面に砥粒を衝突させて埋め込み固定する方法、および砥粒が分散された溶融金属をテープ状に成型する方法が挙げられる。
切断装置10には、図2及び図3に示すようにテープ状ブレード11と切断対象物21との間に研削液(例えば、水や油など)を供給する装置16が備えられている。研削液の供給装置16は、テープ状ブレード11の各々の面の側に備えられていてもよく、ブレード11の長さ方向に沿って複数備えられていてもよい。
次に、切断装置10に備えられている四個の超音波振動子31a、31b、32a、32bの構成について説明する。これらの四個の超音波振動子としては同一の構成のものが用いられているため、以下、超音波振動子31aを代表例として説明する。
図4に示すように、超音波振動子31aとしては、圧電振動子41a、支持板42、そして圧電振動子41bを、一対の金属ブロック43a、43bで挟んでボルト締めした構成のランジュバン振動子が用いられている。ランジュバン振動子は、大きな振幅の超音波振動を発生することができるため、本発明の切断装置に好ましく用いることができる。ランジュバン振動子に代えて、公知の超音波振動子、例えば、磁歪振動子や電歪振動子を用いてもよい。
圧電振動子41aは、例えば、ジルコン酸チタン酸鉛系の圧電セラミック材料から形成された円盤状の圧電体と、その各々の面に付設された電極から構成される。円盤状の圧電体は、例えば、その厚み方向に分極処理される。電極としては、例えば、銀やリン青銅などから形成された薄膜状の電極が用いられる。圧電振動子41bの構成は、圧電振動子41aと同様である。
圧電振動子41a、41bは、各々の電極に交流電圧を印加すると、それぞれ厚み方向に超音波振動する。その結果、超音波振動子(ランジュバン振動子)31aは、その長さ方向(テープ状ブレード11の表面に垂直な方向)に振動する。
図1から図4に示す切断装置10は、その二組の一対の超音波振動子(一対の超音波振動子31a、31bからなる組と、一対の超音波振動子32a、32bからなる組)を超音波振動させ、テープ状ブレード11をその長さ方向に走行させながら、その下側端部を切断対象物21に接触させることにより切断対象物を切断する。このように、切断の際に各々の超音波振動子を超音波振動させることにより、各々の超音波振動子と走行中のブレード11との摩擦抵抗を低下させることができる。これにより、各組の一対の超音波振動子は、テープ状ブレード11を低摩擦抵抗を示す状態で挟みながら、ブレード11をその長さ方向に案内する。
上記のように、テープ状ブレード11は、各組の一対の超音波振動子により挟まれながら案内されるために、その撓みや振動の発生が抑制される。このため、本発明の切断装置は、優れた加工精度を示す。さらに、本発明の切断装置は、切断に用いるテープ状ブレードに、各組の超音波振動子にて発生した超音波振動のエネルギーが付与されるため、切断対象物21を効率良く切断することができる。
図1から図4に示すように、各々の超音波振動子は、その周囲を囲むように支持板42に備えられた四本のバネ44により、超音波振動子支持フレーム14に固定されていることが好ましい。これらのバネ44は、交流電圧の印加により超音波振動子が超音波振動した際に、超音波振動子が僅かにブレード側とは逆側に移動することを可能とする。これにより、各々の超音波振動子を超音波振動させた場合に、各振動子とテープ状ブレードとの摩擦抵抗を十分に小さくすることができる。
各々の超音波振動子は、バネに代えて、ゴムなどの弾性体を介してフレーム14に固定されていてもよい。各々の超音波振動子は、ブレードに極端に強い力で押し付けられないように調整されていれば、バネに代えて、金属材料や樹脂材料などの材料から形成された棒状の部材を介してフレームに固定されていてもよいし、あるいは直接支持フレームに固定されていてもよい。
支持板42は、超音波振動子が発生する超音波振動の節の位置に備えられている。超音波振動子を、このような振動に節の位置に備えられた支持板にて、フレーム14に固定すると、超音波振動子にて発生した振動がフレーム14に伝わり難くなり、発生した超音波振動の大部分を、超音波振動子とブレード11との摩擦抵抗を低下させるために用いることができる。
また、各々の超音波振動子のブレード11に対向する表面には、固体潤滑剤を含むブレード支持材15が備えられていることが好ましい。固体潤滑剤を含むブレード支持材15を用いることにより、各々の超音波振動子とテープ状ブレード11との摩擦抵抗をさらに低下させることができるため、ブレード11をその長さ方向により安定に案内することができる。
ブレード支持材15は、例えば、金属を含浸させた黒鉛(固体潤滑剤)から形成することができる。ブレード支持材15としては、表面が固体潤滑剤を含む材料によりコーティングされた樹脂板や金属板などを用いてもよい。
ブレード支持材に好ましく用いることのできる固体潤滑剤の例として、下記の四種類のものが挙げられる。
第一は、層状結晶構造を有する物質であり、その例として、二硫化モリブデンや二硫化タングステンなどの硫化物、および黒鉛が挙げられる。この他に、フッ化炭素などのフッ化物、および窒化ボロンなどの窒化物を例示することができる。
第二は、プラスチックスであり、その例として、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)に代表されるエンジニアプラスチックが挙げられる。エンジニアプラスチックは、機械的特性に優れ、摺動部材として用いた場合に非常に優れた潤滑性を示すために自己潤滑性固体潤滑剤として多用されている。
第三は、自己潤滑性複合材料であり、その例として、金属材料と二硫化モリブデンや黒鉛などの固体潤滑剤とを複合化して得られる自己潤滑性を示す複合材料が挙げられる。自己潤滑性複合材料としては、金属を含浸させた黒鉛、樹脂を含浸させた黒鉛、フッ素樹脂を含浸させた多孔質金属、あるいは炭素繊維強化フッ素樹脂を用いることもできる。
第四は、軟質金属であり、その例として、低融点の鉛、亜鉛、錫、金及び銀などが挙げられる。これらの金属は、薄膜化して用いてもよい。
また、上記のようにテープ状ブレードとして、表面に砥粒が固定された金属箔を用いる場合には、砥粒45は、図4に示すようにテープ状ブレード11の幅方向の切断対象物21の側の表面部分のみに固定されていることが好ましい。この場合、各組の一対の超音波振動子、例えば、超音波振動子31a、31bは、テープ状ブレード11の砥粒が固定されていない表面部分を挟んで対向配置されていることが好ましい。これによりブレードとの摩擦による超音波振動子のブレード側表面の摩耗を防止することができ、超音波振動子の寿命を長くすることができる。同様の理由により、テープ状ブレード11を駆動するローラ12a、12b、12c、12dのそれぞれを、ブレード11の砥粒が固定されていない表面部分にのみ接触させることも好ましい。
図5は、本発明の切断装置の別の構成例を示す正面図であり、そして図6は、図5の切断装置の平面図である。
図5及び図6に示す切断装置50には、テープ状ブレード11の長さ方向に沿って、四組の一対の超音波振動子が備えられている。テープ状ブレードの一方の面の側に配置された超音波振動子31a、32a、33a、34aは、超音波振動子支持フレーム54aに固定され、他方の面の側に配置された超音波振動子31b、32b、33b、34bは、超音波振動子支持フレーム54bに固定されている。
図5及び図6に示す切断装置50の構成は、テープ状ブレード11の長さ方向に沿って四組の一対の超音波振動子が備えられていること以外は、図1から図4に示す切断装置10と同様である。
図5及び図6に示すように、一対の超音波振動子からなる振動子の組の数を多くするほど、テープ状ブレード11をその長さ方向により安定に案内することができる。すなわち、テープ状ブレード11の撓みや振動の発生をより効果的に抑制することができる。
図7は、本発明の切断装置のさらに別の一例の構成を示す平面図である。図7の切断装置70には、そのテープ状ブレード11の長さ方向に沿って二組の一対の超音波振動子が備えられている。超音波振動子81a、81b、82a、82bのそれぞれは、その直径がブレード側近傍の部位にて小さくされている。これにより各々の超音波振動子のブレード側の表面をより大きく超音波振動させることができる。
図7の切断装置70には、テープ状ブレード11の各々の面の側にて、ブレードの長さ方向に沿って配置されている超音波振動子を連結する長尺状ブレード案内材84が備えられている。このような長尺状のブレード案内材84を用いることにより、走行中のテープ状ブレード11をその長さ方向により安定に案内することができるため、ブレード11の撓みや振動の発生をより効果的に抑制することができる。
なお、このような長尺状のブレード案内材84を用いる場合には、ブレード11の各々の面の側にてブレードの長さ方向に沿って配置されている超音波振動子、例えば、超音波振動子81aと超音波振動子82aによって、ブレード案内材84にその長さ方向に伝わる超音波振動の進行波を付与することもできる。
例えば、超音波振動子82aに抵抗器などの負荷を接続して、超音波振動子81aにて発生させた超音波振動を、長尺状ブレード案内材84を介して超音波振動子82aにて吸収(負荷で消費)させることにより、長尺状ブレード案内材84に超音波振動の進行波を付与することができる。
長尺状ブレード案内材84に超音波振動の進行波を付与すると、長尺状ブレード案内材の長さ方向において超音波振動の節が存在しないために、長尺状ブレード案内材84のブレード側表面の全体が超音波振動する。このため、長尺状ブレード案内材84とブレード11との接触面の全体にわたって摩擦抵抗が均一に且つ低い値を示す。このためテープ状ブレード11をより安定に案内することができる。
長尺状のブレード案内材84には、図1から図4に示す切断装置10の場合と同様に、そのブレード11に対向する表面に長尺状のブレード支持材85が備えられていることが好ましい。
図7に示す切断装置70には、テープ状ブレード11の駆動装置として、二個の巻き出し・巻き取りローラ73a、73b、そして二本のローラ72a、72bが備えられている。これらのローラ73a、73bを回転駆動して、テープ状ブレード11を、その長さ方向の一方向に走行させてもよいし、長さ方向に繰り返し往復するように走行させてもよい。また、例えば、切断装置70の駆動装置から脱着可能とされた、テープ状ブレードが収容されたカセット式のブレードを用いることもできる。このようなカセット式のブレードを用いることにより、ブレードの交換が容易となる。
なお、上記では、本発明の切断装置を、表面に砥粒を備えたテープ状ブレードを用いる場合を例として説明した。テープ状ブレードとしては、表面に砥粒が固定されていないテープ状の金属箔を用いることもできる。この場合には、テーブル装置に、ブレードと切断対象物との間に砥粒スラリを供給する装置を付設することにより切断対象物を切断することができる。表面に砥粒が固定されていないテープ状の金属箔を用いる場合の切断装置の構成や動作は、ブレードと切断対象物との間に砥粒スラリを供給する装置を用いること以外は、図1から図7に示す切断装置と同様である。
本発明の切断装置の構成例を示す正面図である。 図1の切断装置の平面図である。 図1の切断装置の右側面図である。 図2に記入した切断線I−I線に沿って切断した切断装置の拡大断面図である。 本発明の切断装置の別の構成例を示す正面図である。 図5の切断装置の平面図である。 本発明の切断装置のさらに別の構成例を示す平面図である。
符号の説明
10 切断装置
11 テープ状ブレード
12a、12b、12c、12d ローラ
13 基台
14 超音波振動子支持フレーム
15 ブレード支持材
16 研削液供給装置
17 テープ状ブレードの走行方向を示す矢印
21 切断対象物
22 切断対象物支持板
23 切断対象物支持テーブル
31a、31b 超音波振動子
32a、32b 超音波振動子
33a、33b 超音波振動子
34a、34b 超音波振動子
41a、41b 圧電振動子
42 支持板
43a、43b 金属ブロック
44 バネ
45 砥粒
50 切断装置
54a、54b 超音波振動子支持フレーム
70 切断装置
72a、72b ローラ
73a、73b 巻き出し・巻き取りローラ
74 ローラ
81a、81b 超音波振動子
82a、82b 超音波振動子
84 長尺状ブレード案内材
85 長尺状ブレード支持材

Claims (11)

  1. テープ状ブレード、該テープ状ブレードをその長さ方向に走行させる駆動装置、そして該テープ状ブレードを挟んで近接位置に対向配置された少なくとも一対の超音波振動子を備えてなる切断対象物の切断装置。
  2. テープ状ブレードの長さ方向に沿って二組以上の一対の超音波振動子を備える請求項1に記載の切断装置。
  3. 各々の超音波振動子のブレードに対向する表面に固体潤滑剤を含むブレード支持材が備えられている請求項1もしくは2に記載の切断装置。
  4. 固体潤滑剤が、金属もしくは樹脂を含浸させた黒鉛、フッ素樹脂を含浸させた多孔質金属、あるいは炭素繊維強化フッ素樹脂である請求項3に記載の切断装置。
  5. テープ状ブレードの各々の面の側にて、該ブレードの長さ方向に沿って配置されている超音波振動子の各々を連結する長尺状ブレード案内材が備えられている請求項2に記載の切断装置。
  6. 長尺状ブレード案内材のブレードに対向する表面に固体潤滑剤を含む長尺状ブレード支持材が備えられている請求項5に記載の切断装置。
  7. テープ状ブレードがテープ状の金属箔からなり、該ブレードと切断対象物との間に砥粒スラリを供給する装置を備える請求項1乃至6のうちのいずれかの項に記載の切断装置。
  8. テープ状ブレードが表面に砥粒が固定されたテープ状の金属箔からなり、該ブレードと切断対象物との間に研削液を供給する装置を備える請求項1乃至6のうちのいずれかの項に記載の切断装置。
  9. 砥粒がテープ状ブレード幅方向の切断対象物側の表面部分のみに固定されている請求項8に記載の切断装置。
  10. 各組の一対の超音波振動子がテープ状ブレードの砥粒が固定されていない表面部分を挟む請求項9に記載の切断装置。
  11. テープ状ブレードが環状に構成されている請求項1に記載の切断装置。
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