JP2005537789A - でんぷん加水分解物を含む冷菓組成物 - Google Patents

でんぷん加水分解物を含む冷菓組成物 Download PDF

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Abstract

約5%未満のデキストロース、約20乃至約60%のマルトース、約5乃至約25%のマルトトリオース、及び約20乃至約60%の多糖類を含むでんぷん加水分解物を含有する冷菓組成物が記載されている。冷菓組成物は熱衝撃抵抗を有し、長期間にわたる組成物の貯蔵時に良好な風味及びテクスチャーを保持する。

Description

本発明は、デキストロース、マルトース、マルトトリオース、及び多糖類の混合物を含むでんぷん加水分解物を含む冷菓組成物に関する。
アイスクリーム、アイスミルク、ジェラート、ミルクセーキ、フローズンヨーグルト、シャーベット、プディング、フローズンカスタード、及びソルベのような冷菓組成物は幅広い消費者の魅力を有する。満足な冷菓組成物を消費者に供給するためには、組成物が最初に製造されたときに有する魅力的なテクスチャー及び味が長期間にわたって保持されることが望ましい。例えば、冷菓組成物は、輸送、取扱、及び貯蔵中の熱衝撃により生ずる変化を最小限しか受けないことが望ましい。
熱衝撃は、組成物の部分的な解凍及び再凍結を引き起こす温度変化への暴露又は長期間にわたる高温への暴露から生ずる。冷菓組成物中の水の一部は典型的な貯蔵温度において凍結しないために、熱衝撃は純粋な水の凍結点よりずっと低い温度において組成物に影響を及ぼしうる。
熱衝撃は、冷菓組成物にざらざらしたテクスチャーを付与しうる氷の結晶の成長を促進する。更に熱衝撃は、水性相の空気及び脂肪相からの分離を引き起こしうる。そのような変化は、冷菓組成物の外観及びテクスチャーを許容できなくして、組成物の一般的な品質を下げるかもしれない。
冷菓組成物の熱衝撃抵抗を改良するために種々の配合物が開発された。一つの方法は、冷菓組成物において安定化ゴムを使用することである。伝統的に冷菓組成物に添加されてきた安定化ゴムの例には、アラビアゴム、ガーゴム、イナゴマメゴム、カラゲナン、キサンタン・ゴム、アルギン酸塩、ペクチン等が含まれる。組成物の口の感触を改良するために、微結晶質セルロース及びカルボキシメチルセルロースがしばしば安定化ゴムと組み合わせて使用される。これらの安定剤は、水分子の拡散を低下させること及びそれにより大きな氷の結晶の形成を最小化させることにより機能する。
しかしながら、効果的な熱衝撃抵抗に必要な量の安定化ゴムが存在すると、許容できないほどツルツルした又は粘ついた口の感触を有する冷菓組成物になりうる。安定化ゴムは典型的には天然の物質から誘導されるけれども、消費者は、そのようなゴムを含む組成物を、天然成分よりむしろ人工成分を含むと考える傾向がある。ゴムはまた、冷菓組成物を一層硬くする傾向がある。硬さは、例えば、容器への押出及びすくいだしの容易さのような冷菓組成物のその他の性質に影響を及ぼしうる。
熱衝撃抵抗を改良する別の方法は、冷菓組成物配合物に部分的に加水分解されたでんぷんを含むことである。例えば、冷菓組成物中の糖の一部をコーンシロップと置換しうる。典型的には、コーンシロップのデキストロース当量値は約36乃至約42である。しかしながら、でんぷん加水分解物は、デキストロース当量値が更に低ければ安定剤として一層効果的である傾向がある。デキストロース値がより低いということは、より高分子量のでんぷん加水分解物に対応する。
更に近年、米国特許第5,112,626号(Huangら)に記載されているように、デキストロース当量値が18乃至26の部分的に加水分解されたでんぷんが冷菓組成物に有用であることが見いだされた。DE値が18乃至26の部分的に加水分解されたでんぷんは、更に、マルトースのデキストロースに対する比が4:1未満、多糖類のマルトースに対する比が1.5:1未満、及びマルトースの多糖類に対する比が9:1以上であることを特徴とする。しかしながら、これらの高分子量の部分的に加水分解されたでんぷんは高濃度では溶解することが困難である可能性があり、部分的に加水分解されたでんぷんの濃度が高すぎると時間の経過とともに冷菓組成物の水性相から沈殿する傾向がある。したがって、冷菓組成物が長期間の貯蔵中に大きな氷の結晶を形成しなくても、組成物が高分子量のでんぷん加水分解物の沈殿のためにチョークのようになりうる。
更に、高分子量のでんぷん加水分解物を使用すると、冷菓組成物の堅さが増大するであろう。高分子量のでんぷん加水分解物を多量に含む組成物は、望ましくないことに堅いであろう。
発明の要約
その主要な製品の面においては、本発明は、デキストロース、マルトース、マルトトリオース、及び多糖類の混合物を含むでんぷん加水分解物を含む冷菓組成物を提供する。でんぷん加水分解物固体には、でんぷん加水分解物固体の質量に対して約5%未満のデキストロース、約20乃至60%のマルトース、約5乃至約25%のマルトトリオース、及び約20乃至約60%の多糖類が含まれる。改良されたでんぷん加水分解物は、更にマルトースのデキストロースに対する比が13:1以上、マルトースのマルトトリオースに対する比が2.5:1、及びマルトースの多糖類に対する比が1:1であることを特徴としうる。このでんぷん加水分解物を冷菓に添加すると、驚くべきことに、最終冷菓組成物における熱衝撃抵抗特性及び最小の氷の結晶成長を保持及び改良しつつ、冷菓に望ましいそっけなくない味を付与する。でんぷん加水分解物はまた冷菓組成物により柔らかいテクスチャーを提供する。
でんぷん加水分解物は、1種以上のデキストロース当量が約20乃至約30のコーンシロップ又はコーンシロップ固体を1種以上の高マルトースコーンシロップ又は高マルトースコーンシロップ固体と混合することにより調製しうる。DE値が約20乃至約30のコーンシロップの高マルトースコーンシロップに対する比は、約1.1:1乃至約1.3:1である。本発明の一面は、約2乃至約20%の高マルトースコーンシロップ固体、約2乃至約20%のデキストロース当量値が約20乃至約30のコーンシロップ固体、約5乃至約20%のスクロース、約5乃至約20%の無脂乳固体、及び約0.5乃至約20%の脂肪を含む冷菓組成物を提供する。総固形分は、典型的には約35乃至約60%である。
別の面においては、本明細書に記載されている最終冷菓製品の調製における有用な中間製品である液体の菓子用ブレンドが提供される。
本発明はまた、本発明の冷菓組成物の調製方法を提供する。
発明の詳細な説明
本発明は、冷菓組成物及びそのような組成物の製造方法を提供する。特に、本発明は、デキストロース、マルトース、マルトトリオース、及び多糖類の混合物を含むでんぷん加水分解物を含む冷菓組成物を提供する。冷菓組成物は、典型的には、ざらざらしたテクスチャーを付与する大きな氷の結晶を広範囲にわたって形成することなく−26℃(−15°F)において1年まで貯蔵しうる。更に、冷菓組成物は、典型的には、組成物にそっけない味を付与しうるでんぷん加水分解物の水性相からの広範囲にわたる沈殿なしに通常の貯蔵条件下で貯蔵しうる。すなわち、望ましい味及びテクスチャーが長期間にわたる貯蔵時に冷菓組成物において保持されうる。
本明細書及び特許請求の範囲においては、特に指示がないかぎり%は質量%であり、温度は摂氏温度である。
本明細書において使用されているように、“でんぷん加水分解物”という用語は、デキストロース、マルトース、マルトトリオース、及び多糖類を含む炭水化物組成物を言及する。
本明細書において使用されているように、“デキストロース”という用語は、D-グルコースとしても知られている単糖類を言及する。“マルトース”及び“マルトトリオース”という用語は、それぞれ2単位及び3単位のグルコースを有する糖類を言及する。すなわち、マルトースは二糖類であり、マルトトリオースは三糖類である。本明細書において使用されているように、“多糖類”という用語は、一緒に結合された4単位以上の単糖類を含む糖類を言及する。
でんぷん加水分解物は、液体でも、固体でも、それらの混合物でもよい。でんぷん加水分解物液体の固形分は、典型的には約70乃至約82%である。でんぷん加水分解物固体の固形分は、約92乃至約99%である。固体及び液体でんぷん加水分解物の混合物の固形分は、約79%乃至約92%である。本明細書おいて使用する実施態様は、液体でんぷん加水分解物の固体でんぷん加水分解物に対する比が2:1,最も好ましくは3:1であるでんぷん加水分解物混合物である。でんぷん加水分解物中の固形分は、冷菓組成物中に存在する水のバインダーとして作用し、冷菓組成物の熱衝撃抵抗を改良しうる。
本発明は、“Aerated frozen dessert compositions and products”(Hunangらにより1992年5月12日に発行され、本明細書に参考として導入されている)と題する米国特許第5,112,626号に記載されている、部分的に加水分解されたでんぷんを含む製品の改良を提供する。以下に説明するように、前記特許の部分的に加水分解されたでんぷんはDE(デキストロース当量)値により特性決定しうるが、本発明のでんぷん加水分解物はDE値により十分には特徴づけられない。したがって、米国特許第5,112,626号に記載されている部分的に加水分解されたでんぷんは、更に以下に記載するような第二のでんぷん加水分解物ブレンドの添加により改質しなければ、本発明において使用することはできない。
伝統的には、DE(デキストロース当量)は、コーンシロップを還元剤と反応させることにより測定しうる。反応度が、コーンシロップ中に存在する還元糖の量を示す。一般的なコーンシロップは、一般的には重合度に基づいて測定され、次いでそれからDE値を決定しうる。
高マルトースコーンシロップの場合には、酵素を用いて選択的にでんぷん分子を切断することによりシロップを調製する。酵素処理された高マルトースシロップが種々の成分特性を示すので、DEは役に立たないシロップの測定である。高マルトースコーンシロップは、DE値により特性決定されうるコーンシロップと比較して、デキストロース量が少なく、マルトース量が多い。DE値の決定においてはデキストロースが主要な要因となるので、高マルトースコーンシロップはそのような値で効果的に特性決定できない。
本明細書において使用されているように、“耐熱衝撃性”又は“熱衝撃抵抗”という用語は、組成物の部分的な解凍及び再凍結を引き起こす温度変化による又は長期間にわたる高温への暴露からのテクスチャーの変化に耐える冷菓組成物の能力を言及する。耐熱衝動性ではない冷菓組成物は、長期間の貯蔵中にざらざらしたテクスチャーを一層発現させやすい。
本発明の冷菓組成物中のでんぷん加水分解物固体の量は、典型的には冷菓組成物の質量に対して約5乃至約25%である。ある種の実施態様においては、冷菓組成物は約8乃至約18%のでんぷん加水分解物固体を含む。例えば、ジェラート及び中乃至高脂肪アイスクリーム組成物のような組成物は、典型的には約8乃至約13%のでんぷん加水分解物固体を含み、一方低脂肪及び無脂組成物は、典型的には約13乃至約18%のでんぷん加水分解物固体を含む。
でんぷん加水分解物固体の濃度が約25%より多い場合には、冷菓組成物に不快な臭いを付与しうる。約25%以上のでんぷん加水分解物固体を含む冷菓組成物は、甘すぎるかそっけない味すぎる。他方、約5%未満のでんぷん加水分解物固体を含む冷菓組成物は、冷菓組成物中に大きな氷の結晶が形成されるために長期間の貯蔵中にざらざらしたテクスチャーが発現しうる。
でんぷん加水分解物の組成
でんぷん加水分解物固体中のデキストロース含量は、典型的には約5%未満である。ある種の実施態様においては、デキストロース含量はでんぷん加水分解物固体の約3%未満である。デキストロース含量が高すぎると、消費者は冷菓組成物を食べたときに喉が焼けるような感じを経験しうる。例えば、DE値が25の標準的なコーンシロップは7%以上のデキストロースを含むので、25DEコーンシロップのみを含む冷菓組成物は、冷菓組成物を食べたときに消費者に喉が焼けるような感じを提供するであろう。本明細書において使用されているように、“デキストロース当量値”又は“DE値”という用語は、コーンシロップ中のデキストロ−ス%として計算される還元糖含量の尺度を言及する。更に、デキストロース含量が高すぎると、冷菓のテクスチャーが悪影響を受ける程度に冷菓組成物の凝固点が低下しうる。
冷菓の凝固点は、冷菓組成物の水性相の成分の組成、濃度、及び分子量に依存する。冷菓組成物の製造及び貯蔵中に水が更に凍結するので、糖及びでんぷん加水分解物のような成分は残存する未凍結水中で濃縮され、凝固点降下が増大し、水性相の凝固点が低下するであろう。凝固点降下は、冷菓組成物の水性相中の溶質のモル数に反比例する。したがって、180g/モルの分子量のデキストロースは、342g/モルの分子量のスクロース又はマルトースと同質量で凝固点をほぼ2倍低下させうる。デキストロースはでんぷん加水分解物の他のいずれの成分より組成物の凝固点に影響を及ぼす。所与の温度において凍結した水の量は冷菓の堅さに影響を及ぼすであろう。
冷菓組成物中の水の移動度はガラス転移温度の関数である。本明細書において使用されているように、“ガラス転移温度”という用語は、冷菓組成物の未凍結マトリクスが最大限に濃縮され、非常に粘性でもはや観察時間内では観察しうる氷の結晶化が存在しない温度を言及する。冷菓組成物のガラス転移温度は通常約−26℃(−15°F)の通常貯蔵温度以下である。貯蔵温度はガラス転移温度より高いので、冷菓中の水の移動度は増大する。水の移動度は、より大きい氷の結晶の形成を好む傾向がある。高デキストロース含量は水の移動及びより大きい氷の結晶の形成に有利な傾向がある。氷の結晶の成長を最小化するためには、でんぷん加水分解物中のデキストロース濃度は典型的には約5%未満である。
マルトース含量は、通常でんぷん加水分解物固体の質量に対して約20乃至約60%である。ある種の実施態様においては、マルトース含量はでんぷん加水分解物固体の質量に対して約35乃至約55%又は約45乃至約55%である。マルトースは、望ましいことに水中における溶解度が高く、冷菓組成物の長期にわたる貯蔵中にラクトース又は多糖類ほど沈殿しない。
マルトースはデキストロース又はスクロースほど甘くなく、デキストロースほど凝固点を降下させない。マルトースは甘くないので、スクロースのようなより甘い物質で可能な濃度より高濃度でマルトースを冷菓組成物に使用しうる。したがって、マルトースは味やテクスチャーに悪影響を及ぼすことなく冷菓組成物の熱衝撃抵抗を改良しうる。
マルトトリオース含量は、典型的にはでんぷん加水分解物固体の質量に対して約5乃至約25%である。ある種の実施態様においては、でんぷん加水分解物固体は約10乃至約20%又は約14乃至約16%のマルトトリオースを含む。マルトトリオースはマルトースほど甘くなく、いくらか水に溶けにくい。
多糖類含量は、典型的にはでんぷん加水分解物固体の質量に対して約20乃至約60%である。ある種の実施態様においては、でんぷん加水分解物固体は約35乃至約55%又は約45乃至約55%の多糖類を含む。でんぷん加水分解物固体が60%以上の多糖類を含む場合には、多糖類は貯蔵中に冷菓組成物の水性相から沈殿して冷菓組成物にそっけない味を付与しうる。多糖類はまた冷菓組成物を望ましくないほど堅くし、すくいだしを困難にする。
多糖類は、冷菓組成物中における水の移動度を低下させることにより冷菓組成物の熱衝動抵抗を改良する。水の移動度が低下すると冷菓組成物の長期間にわたる貯蔵中の氷の結晶寸法が減少し、調製されたときの組成物に付与されたテクスチャーがより保持される。
でんぷん加水分解物の種々の実施態様
本発明の冷菓組成物に使用されるでんぷん加水分解物固体は、典型的には、でんぷん加水分解物固体の質量に対して約5%未満のデキストロース、約20乃至約60%のマルトース、約5乃至約25%のマルトトリオース、及び約20乃至約60%の多糖類を含む。
ある種の実施態様においては、でんぷん加水分解物固体は、でんぷん加水分解物固体の質量に対して約3%未満のデキストロース、約35乃至約55%のマルトース、約10乃至約20%のマルトトリオース、及び約35乃至約55%の多糖類を含む。でんぷん加水分解物固体の別の実施態様においては、でんぷん加水分解物固体の質量に対してデキストロース含量は約3%未満であり、マルトース含量は約45乃至約55%であり、マルトトリオース含量は約14乃至約16%であり、多糖類含量は約45乃至約55%である。
一実施態様においては、でんぷん加水分解物は、1種以上のデキストロース当量値が約20乃至約30のコーンシロップ又はコーンシロップ固体を1種以上の高マルトースコーンシロップ又は高マルトースコーンシロップ固体とともに含む混合物を形成することにより調製しうる。でんぷん加水分解物固体は、典型的には約40乃至約60%のコーンシロップ固体及び約40乃至約60%の高マルトースコーンシロップ固体である。ある種の実施態様においては、でんぷん加水分解物固体は、約45乃至約55のコーンシロップ固体及び約45乃至約55%の高マルトースコーンシロップ固体を含む。
高マルトースコーンシロップは、デキストロース、マルトース、マルトトリオース、及び多糖類の混合物である。デキストロースの濃度は、典型的には高マルトースコーンシロップ固体の質量に対して約3%未満である。ある種の実施態様においては、デキストロースは高マルトースコーンシロップ固体の質量に対して約1%未満である。マルトース含量は、高マルトースコーンシロップ固体の質量に対して約50乃至約73%である。ある種の実施態様においては、高マルトースコーンシロップ固体は約60乃至約73%のマルトースを含む。マルトトリオース含量は、高マルトースコーンシロップ固体の質量に対して約12乃至約20%である。ある種の実施態様においては、高マルトースコーンシロップ固体は約15乃至約20%のマルトトリオースを含む。多糖類は、高マルトースコーンシロップ固体の質量に対して約32%未満存在する。ある種の実施態様においては、高マルトースコーンシロップ固体は約8乃至約20%の多糖類を含む。高マルトースコーンシロップは、典型的には約70乃至約82%の固形分を含む。
ある種の実施態様においては、高マルトースコーンシロップは、高マルトースコーンシロップ固体の質量に対して、約3%未満のデキストロース、約60乃至約73%のマルトース、約15乃至約20%のマルトトリオース、及び約8乃至約20%の多糖類を含みうる。
でんぷん加水分解物は、DE値が約20乃至約30のコーンシロップ又はコーンシロップ固体を含みうる。本明細書において使用されているように、“デキストロース当量値”又は“DE値”という用語は、コーンシロップ中のデキストロ−ス%として計算される還元糖含量の尺度を言及する。DE値が高いコーンシロップは、DE値が低いそれより大きな程度加水分解されている。したがって、DE値は分子量の尺度である。例えば、20DEコーンシロップは、26DEコーンシロップと比較して高分子量であり、還元糖含量が低い。コーンシロップは、典型的には約70乃至約80%の固形分を有する。
高マルトースコーンシロップと同様に、コーンシロップはデキストロース、マルトース、マルトトリオース、及び多糖類の混合物を含む。例えば、DE値が24乃至26のコーンシロップ固体は、典型的には、コーンシロップ固体の質量に対して約5%未満のデキストロース、約5乃至約15%のマルトース、約5乃至約15%のマルトトリオース、及び約70乃至約85%の多糖類を含む。別の実施例として、DE値が20のコーンシロップは、典型的には、コーンシロップ固体の質量に対して約5%未満のデキストロース、約5乃至約10%のマルトース、約5乃至約12%のマルトトリオース、及び約75乃至約90%の多糖類を含む。
本発明のこの面においては、冷菓組成物は約2乃至約15%の高マルトースコーンシロップ固体及び約2乃至約15%のDE値が約20乃至約30のコーンシロップ固体を含みうる。
冷菓の種々の実施態様
冷菓組成物は、でんぷん加水分解物に加えて他の成分を含みうる。適する成分には、例えば、スクロース、無脂乳固体、脂肪、香料、安定剤又はゴム、及び水が含まれる。
水は冷菓組成物中に存在し、少なくとも一部は無脂乳固体、スクロース、及びでんぷん加水分解物固体の溶媒又は分散媒体として機能する。凍結していない水は組成物に流動性を提供する。凍結している水は氷の結晶を形成し、その結果いかにも冷菓組成物らしい堅さとさわやかな味の組成物となる。冷菓組成物の水源は、添加された水又は無脂乳固体、スクロース、でんぷん加水分解物固体、又は香料の供給に使用される他の流体成分の水分である。水含量は、典型的には冷菓組成物の約40乃至約65%である。
総固形分は、典型的には約35乃至約60%である。ある種の実施態様においては、総固形分は約45乃至約55%である。本明細書において使用されているように、“固体”という用語には、でんぷん加水分解物固体、スクロース、無脂乳固体、脂肪、香料固体等が含まれる。固体は通常、加工できないほど又は望ましくないテクスチャーとなるほど粘性の冷菓組成物となる量は超えない。更に、固体は通常、スクロース及びでんぷん加水分解物固体の十分な水和及び溶解を妨げる量は超えない。固体は、冷菓組成物の典型的な賞味期限の間中水和されたままである。賞味期限は、通常6ヶ月以上であり、ある種の実施態様においては約1年である。
スクロース
大ざっぱに言えば、冷菓組成物は約5乃至約25質量%のでんぷん加水分解物及び約5乃至約20質量%のスクロースを含む。好ましい実施態様においては、冷菓組成物は、冷菓組成物の質量に対して約8乃至約18質量%のでんぷん加水分解物及び約9乃至約15%のスクロースを含む。スクロースは、例えば、結晶質スクロース、粉砂糖、液体の砂糖、又はそれらの組合せである。
無脂乳固体
冷菓組成物は任意に、好ましい実施態様においてはそうであるが、約5乃至約20%の無脂乳固体を含みうる。一実施態様においては、冷菓組成物は約5乃至約25%のでんぷん加水分解物及び約5乃至約20%の無脂乳固体を含む。ある種の実施態様においては、約8乃至約14%の無脂乳固体を含む。
別の実施態様においては、冷菓組成物はでんぷん加水分解物、スクロース、及び無脂乳固体を含む。冷菓組成物は、例えば、約5乃至約25%のでんぷん加水分解物、約5乃至約20%のスクロース、及び約5乃至約20%の無脂乳固体を含む。一実施例においては、冷菓組成物は、約2乃至約15%の高マルトースコーンシロップ固体、約2乃至約15%のDE値が約20乃至約30のコーンシロップ固体、約5乃至約20%のスクロース、及び約5乃至約20%の無脂乳固体を含む。
無脂乳固体を含むと、冷菓組成物の泡立ち又は空気を含む能力が増大するので、本明細書における空気を含ませた冷菓の実施態様の食料が可能になる。無脂乳固体はまた水性相の粘度を増大させるので、冷菓組成物に滑らかさ及びこくをもたらす。粘度が増大すると冷菓組成物内の水移動度が減少し、それにより氷の結晶成長速度が低下する傾向がある。
無脂乳固体は、クリーム、バターミルク、全乳、脱脂粉乳、同量のミルクとクリームの混合物等を含む種々の乳を基剤とする成分により提供されうる。乳には、例えば、加糖練乳、脱脂粉乳、脱脂練乳、粉乳、ラクトースの少ない脱脂粉乳、又はそれらの混合物が含まれる。脱脂粉乳は、乳内のタンパク質を濃縮してラクトースの量を減少させるために限外濾過しうる。濃縮した乳は、通常約32%の固形分を含む。限外濾過した脱脂粉乳は、典型的にはタンパク質を約5倍に濃縮する(“5×脱脂粉乳”)。乳は、例えば、牛、ヤギ、水牛、羊、又はそれらの混合物から得られる。
例えばヘビークリームのようなある種の乳固体源はまた脂肪分も多い。ある種の実施態様においては、そのような乳固体源は、例えば、加糖練乳、粉乳タンパク質、脱脂粉乳、カゼイン、又はホウェイのようなその他の乳固体源と組み合わせて添加しないと所望量の無脂乳固体を提供することはできない。
無脂乳固体には、ラクトース、タンパク質、及びカルシウムのような無機物が含まれる。冷菓組成物中の総タンパク質は、典型的には、冷菓組成物の質量に対して約2乃至約8%である。無脂乳固体の一部は、甘い乳製品ホウェイ、中性にした酸ホウェイ、変性ホウェイ、ホウェイタンパク質濃縮物、カゼイン、変性カゼイン、きなこ、変性きなこ、大豆タンパク質濃縮物、大豆、卵タンパク質、ピーナッツ粉、及びピーナッツタンパク質濃縮物等から誘導されたタンパク質で置換しうる。しかしながら、タンパク質の濃度が約6%より高い場合には、組成物は硬なり過ぎる傾向がある。
ラクトースは、典型的には乳製品の成分から冷菓組成物に導入され、スクロース又はマルトースのいずれよりも甘くない。ラクトースの水溶性はスクロース又はマルトースのいずれよりも低いので、通常多量のラクトースは望ましくない。冷菓組成物中のラクトースの沈殿は、組成物にざらざらした砂のようなテクスチャーを付与しうる。ある種の実施態様においては、冷菓組成物の長期にわたる貯蔵中のラクトースの沈殿を最小化するために、ラクトースの少ない乳製品成分を使用する。
無脂乳固体、スクロース、及びでんぷん加水分解物固体は全て冷菓組成物の柔らかいテクスチャーに寄与する。これらの成分は水性相の粘度を増大させるので冷菓組成物のこくをもたらす。増大した粘度は水移動度を低下させ、氷の結晶の成長を遅くする。
脂肪
本発明の冷菓組成物は、典型的には約0.5乃至約20%の脂肪を含む。一実施態様においては、冷菓組成物は約5乃至約25%のでんぷん加水分解物及び約5乃至約20%の脂肪を含む。
他の実施態様においては、冷菓組成物はでんぷん加水分解物固体、スクロース、無脂乳固体、及び脂肪を含む。冷菓組成物は、例えば、約5乃至約25%のでんぷん加水分解物固体、約5乃至約20%のスクロース、約5乃至約20%の無脂乳固体、及び約0.5乃至約20%の脂肪を含む。でんぷん加水分解物は、約2乃至約15%のDE値が約20乃至約30のコーンシロップ固体、及び約2乃至約15%の高マルトースコーンシロップ固体を含む。
脂肪の量は、調製される組成物及び所望の官能検査特性に依存して変化する。低脂肪組成物は、典型的には冷菓組成物の質量に対して約0.5乃至約3%の脂肪を含む。例えばシャーベットは、通常約1乃至約3%の脂肪を含む。ジェラートは、典型的には約4乃至約12%の脂肪を含む。低価格のアイスクリームは約10乃至12%の脂肪を含み、高級なアイスクリームは約12乃至14%の脂肪を含み、超高級アイスクリームは15%を超える脂肪を含む。これらの組成物において述べられている脂肪の量は、単に代表的な量である。
脂肪成分は、クリームのような風味を付与し、冷菓組成物のこく及び溶融耐性をもたらす。選択した特定の脂肪に依存して、組成物における無脂乳固体、香料固体、及び甘味料の量の一因にもなりうる。生クリーム、乳脂肪、及び乳は典型的な脂肪源であるが、その他の食用油脂も使用しうる。脂肪は卵黄及び香料からも提供されうる。使用しうる植物油には、例えば、綿実油、大豆油、トウモロコシ油、ヒマワリ油、ヤシ油、ぬか油、ピーナッツ油、ベニバナ油、及びココナッツ油が含まれる。油脂は、不飽和でも、飽和でも部分的飽和でもよい。
一実施態様においては、ヘビークリーム及び卵黄が脂肪源を提供する。ヘビークリームは通常、約40質量%の脂肪及び約45質量%の固形分を含む。
卵黄は、冷菓組成物のテクスチャー、泡立ち能力、及び硬さを改良しうる。適する卵黄固形分源には、液体卵黄、凍結卵黄、乾燥卵黄、液体全卵、凍結全卵、乾燥全卵、又はそれらの組合せが含まれる。低温殺菌液体凍結卵黄は、しばしば経済目的で約10%のスクロースが添加されて市販されている。スクロースは、例えば卵黄が低温殺菌される場合のような加熱時に卵の安定性を改良する。卵黄は他の成分の乳化を助ける可能性があり、約20乃至約24%、典型的には約22%の脂肪を含む。冷菓組成物はまた、モノ-及びジグリセリド又は六価のアルコールのポリオキシエチレン誘導体、グリセロール及びpolysorbate 80のようなグリコールエステルのような他の適する乳化剤を含みうる。
香料
冷菓組成物はまた、例えば、バニラ、チョコレート、コーヒー、果物、ナッツ、リキュール、野菜、茶、及びキャンディーのような香料を含みうる。これらの香料は、粉末、ピューレ、ペースト、シロップ、濃縮物、抽出物、アルコール、液体、固体、又はそれらの組合せの形で提供されうる。香料は、冷菓組成物に添加される他の成分の量に影響を及ぼしうる。例えば、果物は、スクロースより甘い物質であるフルクトースを含む。したがって、果物中のフルクトースは配合物においてスクロースの代わりに使用されうる。同様に、例えばナッツのようなある種の香料は脂肪含量が高いので、配合物に添加される脂肪の少なくとも一部と置換されうる。
安定剤
本発明の冷菓組成物は、熱衝撃抵抗を更に改良するために任意にコーンスターチのような安定剤又は安定化ゴムを含みうる。適する安定化ゴムには、例えば、ガーゴム、ペクチン、イナゴマメゴム、又はそれらの混合物が含まれる。安定剤の量は、冷菓組成物に不自然な味又はテクスチャーを付与するほど多量であるべきではない。例えば、冷菓組成物は約0.2%以下の安定剤を含みうる。ある種の実施態様においては、安定剤は冷菓組成物の質量に対して約0.05乃至約0.15%のペクチンである。
空気
本発明の冷菓組成物は、空気を含ませていない製品及び好ましい形である空気を含ませた製品の両方を含む。エアレーションは冷菓組成物の体積を増大させる。体積の増加は超過体積として公知である。ある程度は、超過体積の量は消費者の好み及び冷菓組成物の種々の標準により制御される。超過体積は、典型的には約100%以下である。ある種の実施態様においては、超過体積は冷菓組成物の体積に対して約5乃至約40%又は約5乃至約25%である。空気を含ませていない製品は静止状態で凍結させることにより調製しうる。
冷菓組成物の性質
本発明の冷菓組成物は滑らかである。滑らかな冷菓組成物は実質的につぶつぶ又はざらざらがない。本明細書において使用されているように、“滑らかな”という用語は、ラクトース及び多糖類のような炭水化物の沈殿物がない組成物を言及する。沈殿したラクトースを含む組成物は砂のようになる傾向があり、沈殿した多糖類を含む組成物はチョークのようになる傾向がある。
本発明の冷菓組成物は安定である。本明細書において使用されているように、“安定な”という用語は、促進熱応力貯蔵寿命試験に典型的に使用される温度において氷の結晶成長速度が遅い冷菓組成物を言及する。安定な冷菓組成物における氷の結晶は、−12℃(10°F)における5週間後又は6.7℃(20°F)における4日後の画像解析により測定された等価円直径が典型的には100μm未満、好ましくは85μm未満である。ある種の実施態様においては、氷の結晶寸法は、−6.7℃(20°F)において4日間貯蔵したときに約20乃至70μmである。安定な組成物は、典型的には耐熱衝撃性である。
本発明の冷菓組成物は、典型的には通常の冷凍庫貯蔵条件下で6ヶ月以上保持されても滑らかなテクスチャーをを保持しうる。ある種の実施態様においては、冷菓は約1年貯蔵されても望ましいテクスチャーを保持しうる。更に、本発明の冷菓組成物は通常の冷凍庫貯蔵条件下ででんぷん加水分解物固体が沈殿してチョークのようなテクスチャーの外観となることなく貯蔵されうる。
本発明の冷菓組成物は、ある種の実施態様においては通常の冷凍庫貯蔵温度において典型的な冷菓組成物より有意に柔らかい場合もある。
特定の冷菓製品
冷菓組成物には、例えば、アイスクリーム、アイスミルク、ジェラート、ミルクセーキ、フローズンヨーグルト、シャーベット、プディング、フローズンカスタード、及びソルベが含まれる。ジェラート、伝統的なアイスクリーム、低脂肪アイスクリーム、及びフローズンヨーグルトの特定配合物について以下に記載する。
ジェラート
一実施態様においては、冷菓組成物はジェラートである。ジェラート組成物は、約2乃至約15%の高マルトースコーンシロップ固体、約2乃至約15%のDE値が約20乃至約30のコーンシロップ固体、約5乃至約20%のスクロース、約16乃至約30%の脱脂練乳、約11乃至約14%のヘビークリーム、約3乃至約7%の卵黄、及び香料を含む。固形分は約45乃至約60%である。
本発明のこの面における冷菓組成物は、脂肪分が比較的少ないので伝統的なアイスクリームより早く融解して風味が豊かである傾向がある。脂肪は、冷菓組成物を食べるときに風味の放出を妨げる傾向がある。更に、本発明のこの面における冷菓組成物は、伝統的なアイスクリームにおいて使用される約36乃至約42%の固形分より高い固形分を含む。固形分が高いほど、形成しうる氷の結晶の数及び寸法が減少する傾向がある。
伝統的なアイスクリーム組成物
一実施態様においては、冷菓組成物はアイスクリームである。アイスクリーム組成物は、約2乃至約15%の高マルトースコーンシロップ固体、約2乃至約15%のDE値が約20乃至約30のコーンシロップ固体、約5乃至約20%のスクロース、約16乃至約30%の脱脂練乳、約30乃至約45%のヘビークリーム、約3乃至約7%の卵黄、及び香料を含む。固形分は約35乃至約55%である。
低脂肪アイスクリーム組成物
冷菓組成物の一実施態様においては、冷菓はアイスクリームである。アイスクリーム組成物は、約2乃至約15%の高マルトースコーンシロップ固体、約2乃至約15%のDE値が約20乃至約30のコーンシロップ固体、約5乃至約20%のスクロース、約30乃至約60%の脱脂練乳、約1乃至約5%のヘビークリーム、約1乃至約5%の卵黄、及び香料を含む。固形分は約35乃至約55%である。
フローズンヨーグルト組成物
一実施態様においては、冷菓組成物はフローズンヨーグルトである。フローズンヨーグルトは、約2乃至約15%の高マルトースコーンシロップ固体、約2乃至約15%のDE値が約20乃至約30のコーンシロップ固体、約5乃至約20%のスクロース、約30乃至約60%の脱脂練乳、約4乃至約10%のヘビークリーム、約3乃至約7%の卵黄、約5乃至約15%のヨーグルト基剤及び香料を含む。固形分は約35乃至約55%である。
冷菓組成物の製造方法
本発明はまた本発明の冷菓組成物の製造方法を提供する。でんぷん加水分解物固体の質量に対して約5%未満のデキストロース、約20乃至約60%のマルトース、約5乃至約25%のマルトトリオース、及び約20乃至約60%の多糖類を含むでんぷん加水分解物固体を含む組成物を形成する。組成物を冷凍して空気を含ませ、組成物の体積に対して超過体積が約100%を超えない冷菓組成物を製造する。ある種の実施態様においては、でんぷん加水分解物固体は、高マルトースコーンシロップ及びDE値が約20乃至約30のコーンシロップの混合物である。
成分を約38℃(100°F)で混合する。混合物は、典型的には低温殺菌して、均質化する。低温殺菌は、バッチ式方法、高温短時間方法(HTST)又はいずれかの他の適する方法を用いてなしうる。例えば、混合物を約82℃(180°F)に1分未満加熱することによりHTSTを用いて低温殺菌しうる。混合物はいずれかの適する方法により均質化しうる。例えば、混合物は、約1.035×104KPa(1500psi)における第一工程及び約0.345×104KPa(500psi)における第二工程のような工程で均質化しうる。
混合物は、典型的には約7℃(45°F)未満に冷却する。一実施態様においては、混合物を約2℃(36°F)乃至約3℃(38°F)の温度に冷却する。冷却後、混合物を熟成させる。熟成は、タンパク質の構造の物理的変化及び脂肪の結晶化により一層均質で容易に処理しうる混合物となるのに十分な時間混合物を保持することを含む。ある種の実施態様においては、冷菓は4時間以上熟成させる。所望の場合には、その後、バニラ、香辛料、香料及び着色剤のようなその他の成分を添加して、すべての成分が十分にブレンドされるまで混合物を攪拌する。
液体混合物を約−8℃(17°F)乃至約−4℃(25°F)の冷凍庫で冷却することにより混合物を半凍結固体に処理しうる。ある種の実施態様においては、半凍結固体は約−8℃(18°F)乃至約−6℃(22°F)に冷却される。混合物を攪拌するか空気を含ませて超過体積が約100体積%を超えないようにる。ある種の実施態様においては、超過体積は約40体積%又は約25体積%を超えない。別の実施態様においては、混合物は攪拌することも空気を含ませることもなく静止状態で凍結しうる。
空気を含ませた混合物は、約−8℃(18°F)乃至約−4℃(24°F)において容器に押し出しうる。冷菓は、倉庫に入れる前に−43℃(−45°F)の冷凍庫に約1乃至2時間いれて硬化させうる。
本発明の範囲から逸脱することなく記載した実施態様に多くの変更をなし得ることは当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲は本出願に記載した実施態様に限定されるのではなく、特許請求の範囲の言語により記載された実施態様及びそれらの実施態様と等価なものによってのみ限定されるべきである。
実施例
以下の実施例は本発明の種々の組成物及び方法を更に記載する。実施例は実例の目的で提供して発明の理解を容易にし、発明を実施例に限定すると考えるべきではない。
冷菓組成物の調製方法
冷菓試料を調製するために、脱脂練乳、水、スクロース、液体の砂糖、ヘビークリーム、コーンシロップ(DE値約26又は20)、高マルトースコーンシロップ固体(約68%のマルトースを含む),卵黄、ヨーグルト基剤、及びペクチンから選択された成分を含む基礎混合物をブレンドして低温殺菌した。基礎混合物は約38℃(100°F)で調製した。インスタントコーヒー又はココアのような香料も基礎混合物とブレンドした。
ブレンドした混合物を、約82℃(180°F)において90秒高温短時間(HTST)低温殺菌し、次いで第一工程では約100,000KPa(1500psi)、第二工程では約30450KPa(500psi)で二工程均質化することにより均質化及び低温殺菌を実施した。低温殺菌した混合物を約0℃(32°F)乃至約4℃(40°F)に冷却した。水和又は低温殺菌を必要としない他の香料は、均質化及び低温殺菌の前でもあとでも添加しうる。
冷菓混合物を約4℃(40°F)で約4〜16時間保持(熟成)し、標準アイスクリームフリーザーに入れて攪拌すると超過体積が約20乃至40%となり、約−8乃至−4℃(18乃至24°F)で押し出した。次いで混合物を−23℃(−10°F)以下で凍結させることによりできるだけ急速に硬化させた。次いで硬化させた組成物を約−23℃(−10°F)乃至約−29℃(−20°F)の温度で貯蔵した。
ジェラート組成物の調製
3種類のコーヒー風味のジェラート配合物を調製した。成分は表1に示す。







Figure 2005537789
%のデータはジェラート組成物の質量に基づく。26DEコーンシロップは、Minnesota Corn Processors, LLC (Marshall, Minnesota USA) から入手した。高マルトースコーンシロップは、Cerestar USA,Inc. (Hammond, Indiana USA) から入手した。20DEコーンシロップ固体は、Grain Processing Corporation (Muscatine Iowa USA) から入手した。噴霧乾燥させたインスタントコーヒーは、Sara Lee Coffee & Tea, Inc. (Secaucus, New Jersey) から入手した。高メトキシペクチンは、Danisco Ingredients (St. Joseph, Missouri USA) から入手した。
実施例Aの配合物は特許請求の範囲内であり、高マルトースコーンシロップ固体及びDE値が26のコーンシロップ固体の混合物を含むでんぷん加水分解物を含む。比較例A-1及びA-2の配合物は特許請求の範囲外である。比較例A-1はでんぷん加水分解物として20DEコーンシロップ固体のみを含む。比較例A-2はでんぷん加水分解物として26DEコーンシロップ固体のみを含む。
ジェラート試料の組成を表2に示す。
Figure 2005537789
各ジェラート組成物中のでんぷん加水分解物の組成を表3に示す。




Figure 2005537789
ジェラート組成物中の氷の結晶寸法の評価
冷菓組成物から全ての水を除去することはできない。氷の結晶は、冷菓組成物を食べるときに消費者の舌に望ましい冷たい感覚を提供する。しかしながら、氷の結晶が大きくなりすぎると、消費者は冷菓組成物に望ましくないテクスチャー特性を認める。氷の結晶の寸法は冷菓の安定性又は熱衝撃抵抗を示す。望ましい冷菓組成物は、典型的には、−12℃(10°F)における5週間後の画像解析により測定された等価円直径が100μ未満、好ましくは85μ未満である氷の結晶寸法を有する。ある種の実施態様においては、氷の結晶寸法は−12℃(10°F)において5週間貯蔵したときに約20乃至50μである。−6.7℃(20°F)において4日間貯蔵したときに氷の結晶寸法が約20乃至85μである実施態様もある。
氷の結晶寸法を測定するために、実施例1において調製した各ジェラート配合物の試料を顕微鏡下で画像解析を用いて解析した。
0.473リットル(1パイント)の各ジェラート試料の中心において表面の2.54cm(1インチ)下から各ジェラート試料を取った。ジェラートの薄い層(直径約1mm)を鉱油中に分散させ、それをスライドガラス上で−20℃以下に冷却した。−20℃以下に冷却したカバースリップを試料の上に使用した。カバースリップを下に押して冷菓を薄く鉱油中に広げるのためには、−20℃以下に冷却した鉛筆の消しゴムを使用した。カバースリップを下に押すときには、試料中の氷の結晶が破損するほど大きな圧力を加えないように注意した。
スライドガラスを断熱顕微鏡試料台及びタンク単位装置(Physitemp Model TS-4 adapted for ice crystals, Physitemp Instruments Inc., Clifton, New Jersey)に挿入し、試料台上に窒素流を使用した。断熱顕微鏡試料台は浸漬クーラー(Lauda Model IC-6, Lauda-Konigshofen, Germany)を具備し、試料を−20℃以下に保持した。
試料を10倍の対物レンズが組み込まれている光学顕微鏡で見た。氷の結晶が大部分重なって見える場合には、スライドガラスを直ちに除去して試料が鉱油中で更に分散するようにカバースリップを動かした。試料中の氷の結晶が実質的に重なっていないときに、Zeiss Microscope Camera, Model MC63A (Carl Zeiss, Inc., New York)により顕微鏡写真を撮った。顕微鏡写真の画像を、Cambridge Instruments Quantimet 570 画像処理及び解析系 (Cambridge Instruments, Inc., Illinois) で処理し、画像をQuantimet 570プログラムを用いて数値化し、氷の結晶の平均等価円直径データを算出した。好ましくは、顕微鏡写真データは50以上の粒子が示されたときに得た。50の粒子数には、重なっていないることもなく写真の縁に触れていることもない結晶のみを数えた。全く同じ試料を調製して解析した。デジタル化装置の目盛定めは、標準粒子のマイクロメータを用いて顕微鏡写真を数値化することにより確認した。
ジェラートの調製直後及び−12℃(10°F)において5週間又は6.7℃(20°F)において4日間貯蔵した後の氷の結晶寸法を測定した。表4に示すように、全ての試料は貯蔵期間後に適する氷の結晶寸法を有した。
Figure 2005537789
ジェラート組成物のテクスチャー
チョ−クのようなテクスチャーは官能試験で認定でき、時間の経過に伴うでんぷん加水分解物の結晶化に帰因する。でんぷん加水分解物を水和又は溶解するのに十分な水がない場合には、水性相から結晶が沈殿する。
実施例1において調製したジェラートのチョークのようなテクスチャーを官能試験で比較した。チョ−クのようなテクスチャーは、ジェラート組成物の調製直後及び−12℃(10°F)において5週間ジェラートを貯蔵した後に評価した。官能試験の評価を表5に示す。
Figure 2005537789
DE20又はDE26コーンシロップ固体のいずれかをでんぷん加水分解物として含む比較例は、5週間の貯蔵後にチョ−クのようなテクスチャーを示した。これに対し、高マルトースコーンシロップ固体及びDE26コーンシロップ固体を含むでんぷん加水分解物から調製した実施例Aは、同一貯蔵条件下でチョ−クのようなテクスチャーは認められなかった。
したがって、実施例2に示されているように、たとえ比較例の氷の結晶寸法が−12℃(10°F)における5週間の貯蔵後に適切でも、テクスチャーは不適切であった。比較例は時間の経過とともにチョ−クのようなテクスチャーとなった。
アイスクリームの調製及び評価
アイスクリーム試料を表6に示すように調製した。実施例Bは特許請求の範囲内であり、高マルトースコーンシロップ及び26DEコーンシロップを含むでんぷん加水分解物を含む。比較例B-1は特許請求の範囲外であり、でんぷん加水分解物を含まなかった。










Figure 2005537789
アイスクリーム組成物の組成を表7に示す。
Figure 2005537789
アイスクリーム組成物に使用したでんぷん加水分解物の組成を表8に示す。
Figure 2005537789
氷の結晶寸法は、アイスクリームの調製直後及び−6.7℃(20°F)において4日間アイスクリームを貯蔵した後に測定した。表9に示すように、試料は両方とも4日後に適切な氷の結晶寸法を有した。




Figure 2005537789
アイスクリームの柔らかさは針入度計を用いて評価した。針入度計は、制御された条件下で金属の円錐が製品に貫入する深さを測定する。試料は、1日以上−12℃(10°F)に状態調節した。針入度計(カタログ番号73515, Precision Instruments, Bellwood, IL)は、自動的に5秒間降下するように設定した。試験方法は、AOCS方法Cc 16-60, Cone Penetration with the Standard Grease Coneとして記載されている。冷菓について、−12℃(10°F)のウォークイン冷凍庫中で試験を実施した。製品0.473リットル(1パイント)当たり6乃至10回の反復測定を実施して平均した針入度を表10に報告する。針入度が大きいほど(値が大きいほど)アイスクリームが柔らかいことを示す。
Figure 2005537789
アイスクリームを、−12℃(10°F)において5週間貯蔵した後にチョークのようなテクスチャーについて官能的に評価した。いずれの試料にもチョークのようなテクスチャーは認められなかった。
高マルトースコーンシロップ固体及び26DEコーンシロップ固体を含むでんぷん加水分解物から調製したアイスクリーム(実施例B)は、スクロースを用いて調製した比較例のアイスクリームより有意に柔らかかった。
したがって、表9に示されているように、たとえ比較例の氷の結晶寸法が−6.7℃(20°F)における4日間の貯蔵後に適切で、チョークのようなテクスチャーが観察されなくても、比較例のほうが硬いのでテクスチャーはより望ましくなかった。本発明にしたがって調製したアイスクリームのほうがより柔らかいテクスチャーであり、より硬い比較例の試料と同程度に安定である。
フローズンヨーグルト組成物の調製及び評価
フローズンヨーグルト組成物を表11に示すように調製した。実施例Cは特許請求の範囲内であり、高マルトースコーンシロップ及び26DEコーンシロップを含むでんぷん加水分解物を含有した。比較例C-1は特許請求の範囲外であり、26DEコーンシロップのみを含むでんぷん加水分解物を含有した。








Figure 2005537789
一実施態様においては、ヨーグルト基礎混合物は、脱脂練乳及び水を混合して均質化し、混合物を82℃(180°F)で30秒間低温殺菌し、次いで混合物を71〜82℃(160〜180°F)に30分間保持することにより調製する。その後、均質化及び低温殺菌したヨーグルト混合物に所望のスターター菌株を接種する。通常ヨーグルトスターター菌株は、Lactobacillus bulgaricus及びStreptococcus thermophilusの組合せを含む。別の態様では、ヨーグルト菌株には更にLactobacillus bifidus及び/又はLactobacillus acidophilus細菌が含まれる。ヨーグルト菌株は、約40〜41℃(104〜106°F)の温度でヨーグルト混合物に添加しうる。次いでヨーグルト混合物を約4〜6時間発酵させて約1.4〜1.6%のヨーグルトの最終滴定酸度とする。
フローズンヨーグルト組成物の組成を表12に示す。
Figure 2005537789
フローズンヨーグルト組成物中のでんぷん加水分解物の組成を表13に示す。







Figure 2005537789
氷の結晶寸法は、フローズンヨーグルトの調製直後及び−6.7℃(20°F)において4日間フローズンヨーグルトを貯蔵した後に測定した。表14に示すように、試料は両方とも4日後に適切な氷の結晶寸法を有した。
Figure 2005537789
フローズンヨーグルトの柔らかさは針入度計を用いて評価した。平均した針入度を表15に報告する。
Figure 2005537789
フローズンヨーグルトを、−12℃(10°F)において5週間貯蔵した後にチョークのようなテクスチャーについて官能的に評価した。いずれの試料にもチョークのようなテクスチャーは認められなかった。
高マルトースコーンシロップ及び26DEコーンシロップを含むでんぷん加水分解物から調製したフローズンヨーグルト(実施例C)は、高分子量のでんぷん加水分解物のみを用いて調製した比較例のフローズンヨーグルトより有意に柔らかかった。
したがって、表14に示されているように、たとえ比較例の氷の結晶寸法が−6.7℃(20°F)における4日間の貯蔵後に適切で、チョークのようなテクスチャーが観察されなくても、比較例のほうが硬いのでテクスチャーはより望ましくなかった。本発明にしたがって調製したフローズンヨーグルトのほうがより柔らかいテクスチャーであり、より硬い比較例の試料と同程度に安定である。
低脂肪アイスクリーム組成物の調製及び評価
低脂肪アイスクリーム組成物を表16に示すように調製した。実施例Dは特許請求の範囲内であり、高マルトースコーンシロップ及び26DEコーンシロップを含むでんぷん加水分解物を含有した。比較例D-1は特許請求の範囲外であり、26DEコーンシロップ及び20 DEコーンシロップ固体の両方を含むでんぷん加水分解物を含有した。

Figure 2005537789
低脂肪アイスクリーム組成物の組成を表17に示す。
Figure 2005537789
低脂肪アイスクリーム組成物中のでんぷん加水分解物の組成を表18に示す。
Figure 2005537789
氷の結晶寸法は、低脂肪アイスクリームの調製直後及び−6.7℃(20°F)において4日間低脂肪アイスクリームを貯蔵した後に測定した。表19に示すように、試料は両方とも4日後に適切な氷の結晶寸法を有した。
Figure 2005537789
低脂肪アイスクリームの柔らかさは針入度計を用いて評価した。平均した針入度を表20に報告する。
Figure 2005537789
低脂肪アイスクリームを、−12℃(10°F)において5週間貯蔵した後にチョークのようなテクスチャーについて官能的に評価した。いずれの試料にもチョークのようなテクスチャーは認められなかった。
高マルトースコーンシロップ及び26DEコーンシロップを含むでんぷん加水分解物から調製した低脂肪アイスクリーム(実施例D)は、高分子量のでんぷん加水分解物のみを用いて調製した比較例の低脂肪アイスクリームより有意に柔らかかった。
したがって、表19に示されているように、たとえ比較例の氷の結晶寸法が−6.7℃(20°F)における4日間の貯蔵後に適切で、チョークのようなテクスチャーが観察されなくても、比較例のほうが硬いのでテクスチャーはより望ましくなかった。本発明にしたがって調製した低脂肪アイスクリームのほうがより柔らかいテクスチャーであり、より硬い比較例の試料と同程度に安定である。
本発明は現在もっとも実際的で好ましい実施態様であると考えられる実施態様について記載したが、本発明は開示された実施態様に限定されることなく、それどころか、特許請求の範囲の精神及び範囲内と考えられる種々の改良及び等価な処理も含むと考えられる。

Claims (34)

  1. でんぷん加水分解物固体を含む冷菓組成物であって、
    (a) 前記でんぷん加水分解物固体の質量に対して約5%未満のデキストロース、
    (b) 前記でんぷん加水分解物固体の質量に対して約20乃至約60%のマルトース、
    (c) 前記でんぷん加水分解物固体の質量に対して約5乃至約25%のマルトトリオース、及び
    (d) 前記でんぷん加水分解物固体の質量に対して約20乃至約60%の多糖類、
    を含むことを特徴とする冷菓組成物。
  2. 前記でんぷん加水分解物固体が、約35乃至約55%のマルトースを含む請求項1記載の冷菓組成物。
  3. 前記でんぷん加水分解物固体が、約10乃至約20%のマルトトリオースを含む請求項1記載の冷菓組成物。
  4. 前記でんぷん加水分解物固体が、約35乃至約55%の多糖類を含む請求項1記載の冷菓組成物。
  5. 前記でんぷん加水分解物固体が、約3%未満のデキストロースを含む請求項1記載の冷菓組成物。
  6. 前記でんぷん加水分解物固体が、約12:1乃至約14:1のマルトース対デキストロースの比を有する請求項1記載の冷菓組成物。
  7. 前記でんぷん加水分解物固体が、約2:1乃至約3:1のマルトース対マルトトリオースの比を有する請求項1記載の冷菓組成物。
  8. 前記でんぷん加水分解物固体が、約0.8:1乃至約1.1:1のマルトース対多糖類の比を有する請求項1記載の冷菓組成物。
  9. 前記でんぷん加水分解物固体が、約3%未満のデキストロース、約35乃至約55%のマルトース、約10乃至約20%のマルトトリオース、約35乃至約55%の多糖類を含む請求項1記載の冷菓組成物。
  10. 前記冷菓組成物が、前記冷菓組成物の質量に対して約5乃至約25%のでんぷん加水分解物固体を含む請求項1記載の冷菓組成物。
  11. 前記でんぷん加水分解物固体が、高マルトースコーンシロップ固体及びデキストロース当量値が約20乃至約30のコーンシロップの混合物を含む請求項1記載の冷菓組成物。
  12. 前記でんぷん加水分解物固体が、45乃至55%の高マルトースコーンシロップ固体及び約45乃至約55%のデキストロース当量値が約20乃至約30のコーンシロップ固体を含む請求項11記載の冷菓組成物。
  13. 前記冷菓組成物が、前記冷菓組成物の質量に対して約5乃至約20%のスクロースを更に含む請求項1記載の冷菓組成物。
  14. 前記冷菓組成物が、前記冷菓組成物の質量に対して約5乃至約20%の無脂乳固体を更に含む請求項1記載の冷菓組成物。
  15. 前記冷菓組成物が、前記冷菓組成物の質量に対して約5乃至約20%のスクロース、及び前記冷菓組成物の質量に対して約5乃至約20%の無脂乳固体を更に含む請求項1記載の冷菓組成物。
  16. 前記冷菓組成物が、前記冷菓組成物の質量に対して約0.5乃至約20%の脂肪を更に含む請求項1記載の冷菓組成物。
  17. 前記冷菓組成物が、前記冷菓組成物の質量に対して約5乃至約20%のスクロース、前記冷菓組成物の質量に対して約5乃至約20%の無脂乳固体、及び前記冷菓組成物の質量に対して約0.5乃至約20%の脂肪を更に含む請求項1記載の冷菓組成物。
  18. 前記脂肪の量が、前記冷菓組成物の質量に対して約4乃至約12%である請求項17記載の冷菓組成物。
  19. 冷菓組成物の製造方法であって、
    (a) (i)でんぷん加水分解物固体の質量に対して約5%未満のデキストロース、
    (ii)でんぷん加水分解物固体の質量に対して約20乃至約60%のマルトース、
    (iii)でんぷん加水分解物固体の質量に対して約5乃至約25%のマルトトリオース、及び
    (iv)でんぷん加水分解物固体の質量に対して約20乃至約60%の多糖類、
    を含むでんぷん加水分解物固体を含む組成物を形成する工程、
    (b) 前記組成物を冷凍して冷凍組成物を形成する工程、及び
    (c) 前記冷凍組成物に空気を含ませて超過体積が約100%以下である組成物を製造する工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  20. (a) 冷菓組成物の質量に対して約5乃至約25%のでんぷん加水分解物固体、
    (b) 冷菓組成物の質量に対して約5乃至約20%のスクロース、
    (c) 冷菓組成物の質量に対して約5乃至約20%の無脂乳固体、及び
    (c) 冷菓組成物の質量に対して約0.5乃至約20%の脂肪、
    を含む冷菓組成物であって、前記でんぷん加水分解物固体が、
    (i)でんぷん加水分解物固体の質量に対して約5%未満のデキストロース、
    (ii)でんぷん加水分解物固体の質量に対して約20乃至約60%のマルトース、
    (iii)でんぷん加水分解物固体の質量に対して約5乃至約25%のマルトトリオース、及び
    (iv)でんぷん加水分解物固体の質量に対して約20乃至約60%の多糖類、
    を含むことを特徴とする冷菓組成物。
  21. 前記でんぷん加水分解物固体が、高マルトースコーンシロップ及びデキストロース当量値が約20乃至約30のコーンシロップの混合物である請求項20記載の冷菓組成物。
  22. 前記冷菓組成物の超過体積が、約100体積%以下である請求項20記載の冷菓組成物。
  23. 前記冷菓組成物の超過体積が、約40体積%以下である請求項20記載の冷菓組成物。
  24. 前記冷菓組成物の超過体積が、約25体積%以下である請求項20記載の冷菓組成物。
  25. 前記冷菓組成物の脂肪の量が、前記冷菓組成物の質量に対して約4乃至約12%である請求項20記載の冷菓組成物。
  26. 前記冷菓組成物の氷の結晶寸法が、−12℃(10°F)における5週間の貯蔵後の等価円の直径として約100μm未満である請求項20記載の冷菓組成物。
  27. 前記でんぷん加水分解物固体が、−12℃(10°F)における5週間の貯蔵後に水和されたままである請求項20記載の冷菓組成物。
  28. 前記冷菓が、アイスクリーム、ジェラート、ソルベ又はシャーベットである請求項20記載の冷菓組成物。
  29. (a) 冷菓組成物の質量に対して約2乃至約15%の高マルトースコーンシロップ固体、
    (b) 冷菓組成物の質量に対して約2乃至約15%のコーンシロップ固体(前記コーンシロップ固体のデキストロース当量は約20乃至約30である)、
    (c) 冷菓組成物の質量に対して約5乃至約20%のスクロース、
    (d) 冷菓組成物の質量に対して約16乃至約30%の脱脂練乳、
    (e) 冷菓組成物の質量に対して約11乃至約14%のヘビークリーム、及び
    (f) 冷菓組成物の質量に対して約3乃至約7%の卵黄、
    を含む冷菓組成物であって、前記冷菓組成物の総固形分が、約45乃至約60%であることを特徴とする冷菓組成物。
  30. 前記冷菓組成物の超過体積が、約40体積%以下である請求項29記載の冷菓組成物。
  31. 空気を含ませた乳製品冷菓を調製するのに適する甘くした水性食品であって、
    でんぷん加水分解物固体の質量に対して約5%未満のデキストロース、
    でんぷん加水分解物固体の質量に対して約20乃至約60%のマルトース、
    でんぷん加水分解物固体の質量に対して約5乃至約25%のマルトトリオース、及び
    でんぷん加水分解物固体の質量に対して約20乃至約60%の多糖類、
    を含むことを特徴とする食品。
  32. 約0乃至約5℃の温度の流体の形である請求項31記載の食品。
  33. 超過体積が、約50乃至約100%である請求項1記載の食品。
  34. 冷凍する工程及び空気を含ませる工程を同時に実施する請求項19記載の方法。
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