JP2005532470A - ブロックポリマー化合物、それを含有するポリマー含有組成物、それを用いた画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

ブロックポリマー化合物、それを含有するポリマー含有組成物、それを用いた画像形成方法および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

色材を溶媒に良好に分散することができるブロックポリマー化合物及びそれを含有するインク組成物を提供する。少なくとも3種のブロックセグメントを有するブロックポリマー化合物であって、順に並ぶ、前記ブロックセグメントA,B及びCを有し、前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、前記ブロックポリマーの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有することを特徴とする、ブロックポリマー化合物。

Description

本発明は、各種機能材料として有用で、新規なブロックポリマー化合物、それを含有するポリマー含有組成物、それを用いた画像形成方法および画像形成装置に関する。
機能性物質を含有する水性分散材料には、従来から機能性材料として、除草剤、殺虫剤等の農薬、抗がん剤、抗アレルギー剤、消炎剤等の医薬、また着色剤を有するインク、トナー等の色材が良く知られている。近年、デジタル印刷技術は非常な勢いで進歩している。このデジタル印刷技術は、電子写真技術、インクジェット技術と言われるものがその代表例であるが、近年オフィス、家庭等における画像形成技術としてその存在感をますます高めてきている。
インクジェット技術はその中でも直接記録方法として、コンパクト、低消費電力という大きな特徴がある。また、ノズルの微細化等により急速に高画質化が進んでいる。インクジェット技術の一例は、インクタンクから供給されたインクをノズル中のヒーターで加熱することで蒸発発泡し、インクを吐出させて記録媒体に画像を形成させるという方法である。他の例はピエゾ素子を振動させることでノズルからインクを吐出させる方法である。
これらの方法に使用されるインクは通常染料水溶液が用いられるため、色の重ね合わせ時ににじみが生じたり、記録媒体上の記録箇所に紙の繊維方向にフェザリングと言われる現象が現れたりする場合があった。これらを改善するために顔料分散インクを使用することが、米国特許第5085698号明細書に開示されている。しかしながら未だなお多くの改善が望まれている状況である。
本発明は、この様な背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、機能性物質を溶媒に良好に分散することができるブロックポリマー化合物を提供しようとするものである。
また、本発明は、該ブロックポリマー化合物を含む良好な分散性、定着性、耐環境性を有するポリマー含有組成物を提供しようとするものである。
本発明は、少なくとも3種のブロックセグメントを有するブロックポリマー化合物であって、順に並ぶ、前記ブロックセグメントA,B及びCを有し、前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、前記ブロックポリマーの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有することを特徴とする、ブロックポリマー化合物である。
また、本発明は、少なくとも3種のブロックセグメントを有するブロックポリマー化合物であって、順に並ぶ、前記ブロックセグメントA,B及びCを有し、前記ブロックセグメントのうち少なくとも1つが、主鎖から原子数2以上を介して結合するカルボン酸、カルボン酸エステルおよびカルボン酸塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を有することを特徴とする、ブロックポリマー化合物である。
また、本発明は、少なくとも3種のブロックセグメントを有するブロックポリマー化合物であって、順に並ぶ、前記ブロックセグメントA,B及びCを有し、前記ブロックセグメントAが、疎水性のブロックセグメントであり、前記ブロックセグメントBが、非イオン性及び親水性のブロックセグメントであり、且つ、前記ブロックセグメントCが、カルボン酸、カルボン酸エステル及びカルボン酸塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を有することを特徴とする、ブロックポリマー化合物である。
また、本発明は、ブロックポリマー化合物、溶媒または分散媒、および機能性物質を含有するポリマー含有組成物であって、前記ブロックポリマー化合物は、少なくともブロックセグメントA,B及びCを順に有し、前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、前記ブロックセグメントの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有することを特徴とする、ポリマー含有組成物である。
また、本発明は、ポリマー含有組成物を増粘する方法であって、前記組成物は、少なくともブロックセグメントA,B及びCを順に有するブロックポリマー化合物、溶媒または分散媒、および機能性物質を含有し、前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、前記ブロックセグメントの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有し、前記組成物に、水素イオンまたは金属カチオンを接触することにより、前記組成物を増粘する工程を有することを特徴とする、増粘方法である。
また、本発明は、インクを被記録媒体上に付与して記録を行う画像形成方法であって、前記インクが、少なくともブロックセグメントA,B及びCを順に有するブロックポリマー化合物、溶媒または分散媒、および機能性物質を含有するポリマー含有組成物であり、前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、前記ブロックセグメントの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有することを特徴とする、画像形成方法である。
また、本発明は、インクを被記録媒体上に付与して記録を行うための画像形成装置であって、前記インクが、少なくともブロックセグメントA,B及びCを順に有するブロックポリマー化合物、溶媒または分散媒、および機能性物質を含有するポリマー含有組成物であり、前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、前記ブロックセグメントの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有することを特徴とする、画像形成装置である。
本発明によれば、機能性物質を溶媒に良好に分散することができるブロックポリマー化合物を提供することができる。
また、本発明は、該ブロックポリマー化合物を用いて、良好な分散性、定着性、耐環境性を有するポリマー含有組成物、インク組成物を提供することができる。
また、本発明によれば、良好な分散性、定着性、耐環境性を有する上記の組成物を使用した画像形成方法および画像形成装置を提供することができる。
本発明者らは、鋭意検討の結果、本発明を完成するに至った。
本発明の第1の発明は、少なくとも3種のブロックセグメントを有するブロックポリマー化合物であって、順に並ぶ、前記ブロックセグメントA,B及びCを有し、前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、前記ブロックポリマーの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有することを特徴とする、ブロックポリマー化合物である。
つまり、本発明は順にならぶブロックセグメントA、B、CがA<B<Cの順に親媒的になり、実質的にAまたはCがイオン性である。イオン性官能基で好ましいのは、カルボン酸、カルボン酸塩があげられるが、一般に用いられる有機酸あるいはその塩、有機塩基あるいはその塩を用いることができる。このような順にブロックセグメントの性質が変化し、しかもイオン性であることで、より均一なミセル構造を発現することが可能である。
好ましくは、Cが最も親水性であり、Aが最も疎水性であることを特徴とする、ブロックポリマー化合物である。
また、本発明の第2の発明は、少なくとも3種のブロックセグメントを有するブロックポリマー化合物であって、順に並ぶ、前記ブロックセグメントA,B及びCを有し、前記ブロックセグメントのうち少なくとも1つが、主鎖から原子数2以上を介して結合するカルボン酸、カルボン酸エステルおよびカルボン酸塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を有することを特徴とする、ブロックポリマー化合物である。
主鎖から連結基を介して、カルボン酸、カルボン酸エステルおよびカルボン酸塩から選ばれる少なくとも1種が結合するとは、主鎖に直接結合するのではなく、何らかの連結基を介してしかも原子数2以上の連結基を介して、カルボン酸またはカルボン酸エステルまたはカルボン酸塩が存在することを意味する。更に具体的に述べると、主鎖から連結基を介して結合するとは、アクリル酸やメタクリル酸あるいはイタコン酸あるいはそれらの誘導体の重合体高分子のように、主鎖に運動性が束縛される形で結合してカルボン酸またはカルボン酸エステルまたはカルボン酸塩が存在するのではなく、アルキレン基、アルキレンオキシ基等の連結基を介してカルボン酸またはカルボン酸エステルまたはカルボン酸塩がある程度以上自由に分子運動できる状態で存在する形を言う。したがって連結基の原子数は2以上であり、好ましくは3以上、より好ましくは4以上、さらに好ましくは5以上である。
あまりに主鎖に近く直結するような構造では、カルボン酸またはカルボン酸エステルまたはカルボン酸塩基の運動性が制限されることで、分子間、分子内の働くべき相互作用が充分に発揮できない場合があるからであり、従って、よりそれら相互作用が働くものとしてフリーのカルボン酸構造、カルボン酸塩の構造が好ましい形として挙げられる。ただしそれらフリーのカルボン酸構造、カルボン酸塩はカルボン酸エステルを加水分解して得られることが多い。このため、カルボン酸エステル構造は、さほどの分子内、分子間で相互作用を働かせえないにしても、フリーのカルボン酸構造、カルボン酸塩の合成前駆体として非常に有用である。
また、本発明の第3の発明は、少なくとも3種のブロックセグメントを有するブロックポリマー化合物であって、順に並ぶ、前記ブロックセグメントA,B及びCを有し、前記ブロックセグメントAが、疎水性のブロックセグメントであり、前記ブロックセグメントBが、非イオン性及び親水性のブロックセグメントであり、且つ、前記ブロックセグメントCが、カルボン酸、カルボン酸エステル及びカルボン酸塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を有することを特徴とする、ブロックポリマー化合物物である。このようなセグメントの順番と構造が持つことでこのような順にブロックセグメントの性質が変化し、しかもイオン性であることで、より均一なミセル構造を発現することが可能である。ただしそれらフリーのカルボン酸構造、カルボン酸塩はカルボン酸エステルを加水分解して得られることが多い。このため、カルボン酸エステル構造は、さほどの分子内、分子間で相互作用を働かせえないにしても、フリーのカルボン酸構造、カルボン酸塩の合成前駆体として非常に有用である。
また、本発明のブロックポリマー化合物は、3つ以上のブロックセグメントを有するブロックポリマー化合物である。ブロック構造の形としては、次のような例が挙げられる。ABCというそれぞれのブロックセグメントが異なるトリブロックポリマー、さらにはそれらトリブロック構造に他のポリマーユニットが結合したものも本発明には含まれる。例えばABCDという4つの異なるブロックセグメントを持つものや、ABCAという形のもの、さらにはそれ以上の個数のブロックセグメントを持つブロックポリマーも本発明に含有される。本発明のブロックポリマー化合物は少なくとも3つのブロックセグメントを有することを特徴とする。
本発明で言うブロックポリマーは、別にブロックコポリマー、ブロック共重合体とも呼ばれる。
本発明のブロックポリマー化合物の好ましい一形態は両親媒性であるところの高分子化合物である。本発明のブロックポリマー化合物中の少なくとも一つのブロックセグメントが疎媒性で、少なくとも一つのブロックセグメントが親媒性であることで両親媒性が発現する。疎媒性、親媒性の対象としては、水性溶媒が好ましい。言い換えれば本発明のブロックポリマーは疎水セグメントと親水セグメントをそれぞれ少なくとも一つ持つことが好ましい。
さらに本発明のブロックポリマー化合物について具体的な例について記載すれば、ポリビニルエーテル構造を繰り返し単位構造として含有するところの化合物が好ましい例として挙げられる。また、前記側鎖にカルボン酸、カルボン酸エステルまたはカルボン酸塩を有する繰り返し単位構造が下記の一般式(1)で表される繰り返し単位であり、該繰り返し単位構造を含有する化合物が好ましい。
Figure 2005532470
(式中、R0は−X−(COOH)r 、−X−(COOR10r 、−X−(COO−M)r を表す。Xは炭素数1から20までの直鎖状、分岐状または環状のアルキレン基、または−(CH(R5 )−CH(R6 )−O)p −(CH2m −CH3-r −もしくは−(CH2m −(O)n −(CH2q −CH3-r −または、それらのメチレン基の少なくとも一つがカルボニル基または芳香環構造で置換された構造を表す。rは1から2を表す。pは1から18までの整数を表す。mは0から35までの整数を表す。nは1または0を表す。qは0から17の整数を表す。R10はアルキル基を表す。Mは一価または多価のカチオンを表す。R5 、R6 はアルキル基を表す。R5 、R6 は同じでも又は異なっていてもよい。)
一般式(1)で表される繰り返し単位構造の具体例を以下に挙げる。
Figure 2005532470
Figure 2005532470
Figure 2005532470
(Phはフェニレン基をあらわす。)
さらに、ポリビニルエーテル構造の具体的な例として好ましく用いられるのが、下記の一般式(2)で表される繰り返し単位を含有するところの化合物である。
Figure 2005532470
(式中、R1 は炭素数1から18までの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−(CH(R5 )−CH(R6 )−O)p −R7 および−(CH2m −(O)n −R7 から選ばれ、芳香環中の水素原子は炭素数1から4の直鎖状または分岐状のアルキル基と、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換していてもよい。
pは1から18の整数、mは1から36の整数、nは0または1である。
5 、R6 はそれぞれ独立に水素原子もしくは−CH3 である。
7 は水素原子、炭素数1から18までの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(CH3 )=CH2 、−CH2 COOR8 からなり、R7 が水素原子以外である場合、R7 中の炭素原子に結合している水素原子は炭素数1から4の直鎖状または分岐状のアルキル基または−F、−Cl、−Brと、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。R8 は水素原子または炭素数1から5のアルキル基である。Phはフェニル基、Pyrはピリジル基を表わす。)
一般式(2)で表される繰り返し単位構造の具体例としては、以下に記載したものが挙げられる。
Figure 2005532470
(Phはフェニレン基をあらわす。)
また、本発明のブロックポリマー化合物は、疎水性のブロックセグメント及び親水性のブロックセグメントを有する、3つ以上のブロックセグメントを有するブロックポリマーであって、少なくとも一つの刺激応答性ブロックセグメントを有する化合物であることが好ましい。具体的な例でいえば、前記した疎水性の繰り返し単位例として、
Figure 2005532470
を疎水性ブロックセグメントAとして持ち、Bセグメントとして、前記した感温刺激応答性をもつ繰り返し単位例として、
Figure 2005532470
もしくは
Figure 2005532470
をBセグメントとして持ち、さらに前記した繰り返し単位例として、
Figure 2005532470
をCセグメントとして持つABCトリブロックポリマーがあげられる。
また、本発明のブロックポリマー化合物の各ブロックセグメントは単一の繰り返し単位からなるものでもよく、複数の繰り返し単位構造からなるものでもよい。複数の繰り返し単位からなるブロックセグメントの例としては、ランダム共重合体や徐々に組成比が変化するグラデュエイション共重合体がある。
また、本発明のブロックポリマー化合物は3つ以上のブロックセグメントを有するブロックポリマーであり、それらブロックポリマーが他のポリマーにグラフト結合したポリマーであっても良い。
本発明において、ブロックポリマー化合物中に含有される一般式(1)で表される繰り返し単位構造の含有量は、ブロックポリマー化合物全体に対して0.01〜99mol%、好ましくは1〜90mol%の範囲が望ましい。0.01mol%未満ではカルボン酸、カルボン酸エステルあるいはカルボン酸塩の働くべき高分子相互作用が不充分な場合があり、99mol%を越えると逆に相互作用が働きすぎて機能が不充分な場合があり好ましくない。
本発明のブロックポリマー化合物の数平均分子量(Mn)は、200以上10000000以下であり、好ましく用いられる範囲としては1000以上1000000以下である。10000000を越えると高分子鎖内、高分子鎖間の絡まりあいが多くなりすぎ、溶剤に分散しにくかったりする。200未満である場合、分子量が小さく高分子としての立体効果が出にくかったりする場合がある。各ブロックセグメントの好ましい重合度は3以上10000以下である。さらに好ましくは5以上5000以下である。さらに好ましくは10以上4000以下である。
また、分散安定性向上、包接性(内包性)向上のためには、ブロックポリマーの分子運動性がよりフレキシブルであることが好ましい。ブロックポリマーの分子運動性がフレキシブルであることによって、ブロックポリマーが機能性物質の表面と物理的に絡まり親和しやすい点を有しているからである。更には、後に詳述するように被記録媒体上で被覆層を形成しやすい点でもフレキシブルであることが好ましい。このためには、ブロックポリマーの主鎖のガラス転移温度Tgは、好ましくは20℃以下であり、より好ましくは0℃以下であり、さらに好ましくは−20℃以下である。この点でもポリビニルエーテル構造を有するポリマーは、一般にガラス転移点が低く、フレキシブルな特性を有するため、好ましく用いられる。上記した繰り返し単位構造例の場合、ほとんどそのガラス転移温度は−20℃くらいか、それ以下である。
本発明において好ましく用いられるポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有するブロックポリマー化合物の重合は主にカチオン重合で行われることが多い。開始剤としては、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、過塩素酸等のプロトン酸や、BF3 、AlCl3、TiCl4 、SnCl4 、FeCl3 、RAlCl2 、R1.5 AlCl1.5 (Rはアルキルを示す)等のルイス酸とカチオン源の組み合わせ(カチオン源としてはプロトン酸や水、アルコール、ビニルエーテルとカルボン酸の付加体などがあげられる。)が例として挙げられる。これらの開始剤を重合性化合物(モノマー)と共存させることにより重合反応が進行し、ブロックポリマー化合物を合成することができる。本発明において好ましく用いられるポリビニルエーテル繰り返し単位構造を有するブロックポリマー化合物は、より好ましくはポリビニルエーテル繰り返し単位構造が90mol%以上含有される。
本発明にさらに好ましく用いられる重合方法について説明する。ポリビニルエーテル構造を含むポリマーの合成法は多数報告されているが(特開平11−080221号公報)、青島らによるカチオンリビング重合による方法(ポリマーブレタン誌 15巻、1986年 417頁、特開平11−322942号公報、特開平11−322866号公報)が代表的である。カチオンリビング重合でポリマー合成を行うことにより、ホモポリマーや2成分以上のモノマーからなる共重合体、さらにはブロックポリマー、グラフトポリマー、グラジュエーションポリマー等の様々なポリマーを、長さ(分子量)を正確に揃えて合成することができる。また、他にHI/I2 系、HCl/SnCl4 系等でリビング重合を行うこともできる。
本発明のブロックポリマー化合物は、高分子の主鎖に直結する形でなく、原子数2以上の連結基を介してカルボン酸またはカルボン酸エステルまたはカルボン酸塩を持つ繰り返し単位構造を含有するブロックセグメントを有することから、高次構造体や高安定分散体を形成するのに好適な相互作用を発揮することが出来る。また、順に親媒性の変化する3つのセグメントを有し、かつ3以上のブロックセグメントを有することで3以上の機能を発揮することが可能である。このため、2つ以下のブロックセグメントからなる高分子化合物に比べより高次で精緻な構造体を形成することも可能である。また、複数のブロックセグメントに似た性質を保持させることにより、その性質をより安定なものとすることも可能である。
本発明の第4の発明について説明する。
本発明の第4の発明は、溶媒または分散媒、機能性物質および前記本発明のブロックポリマー化合物を含有することを特徴とするポリマー含有組成物である。上記のブロックポリマー化合物と色材などの有用な所定の機能を奏する機能性物質を含有し、該ブロックポリマー化合物は機能性物質等を良好に分散するのに好適に用いることができる。機能性物質は液体、固体である場合が好ましく、溶解性の物質であってもよい。例えばオイル、顔料、金属、除草剤、殺虫剤、生体材料、薬、染料や分子性触媒等も用いることができる。
また、本発明のポリマー含有組成物中に含有される本発明のブロックポリマー化合物は、本発明の組成物の重量に対して、0.1〜99質量%であり、好ましくは0.3〜70質量%である。0.1質量%未満の場合、機能性物質の分散性が充分でない場合が有り、99質量%を越える場合、粘度が高くなりすぎたりする場合がある。また、本発明中の組成物中に含有される機能性物質の含有量は、0.1質量%以上80質量%以下である。好ましくは0.5質量%以上60質量%以下である。0.1質量%未満の場合、機能性が充分に発現しない場合があり、80質量%を越える場合、分散が充分でない場合がある。
さらに、本発明のポリマー含有組成物には、溶媒、分散媒が含有され、分散媒としてバインダー樹脂を用いることも可能である。溶媒または分散媒としては、水、水性溶剤、非水性有機溶剤等を用いることができる。もちろんそれらの混合物も用いることができる。
水性溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロビレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、置換ピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒等を用いることができる。また、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール類を用いることもできる。
非水性有機溶剤としては、ヘキサン、へプタン、オクタン、デカン、トルエン等の炭化水素系溶剤、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸ブチル等の溶剤も使用可能である。また、オリーブオイル、大豆油、牛脂、豚脂等の天然油脂を使用することもできる。
バインダー樹脂としては、スチレンアクリル共重合体、ポリエステル等が例として挙げられる。
本発明のポリマー含有組成物中の溶媒、分散媒の含有量は、1質量%以上99質量%以下である。好ましくは10質量%以上95質量%以下である。1質量%未満の場合や99質量%を越える場合、機能性物質の分散が充分でない場合がある。
また、本発明のポリマー含有組成物中には、上記以外の成分を含有することを妨げず、紫外線吸収剤、酸化防止剤、安定剤等の添加剤を含有することも可能である。
本発明のポリマー含有組成物には、本発明の第1の発明であるブロックポリマー化合物、本発明の第2の発明であるブロックポリマー化合物、または本発明の第3の発明であるブロックポリマー化合物を使用する。このため、高次で精緻な構造体を形成することも可能である。
また、複数のブロックセグメントに似た性質を保持させることにより、その性質をより安定なものとすることも可能である。例えば前述したABCトリブロックポリマーを使用して、色材と溶媒としても水を使用して分散液を作成すると、色材をABCブロックポリマーが形成するミセル中に内包させることが可能であり、そのように色材内包型のインク組成物を形成することも可能となる。また、その分散組成物の粒子の粒径も非常に揃った均一なものとすることも可能である。さらにはその分散状態を極めて安定なものとすることも可能である。
色材がABCブロックポリマーが形成するミセル中に内包されているとは、形成したミセルのコア部に色材が取り込まれて溶液中に分散していることを意味する。
内包状態は、例えばブロックポリマーが形成する水中でのミセルに、水に不溶の有機溶媒中に色材を溶解もしくは分散させたものをミセルへ取り込ませるために分散機等を使用して混合し、そののち該有機溶媒を留去することにより形成することが出来る。
その他に、有機溶剤中にポリマーと色材を共に溶解させた状態から、水系の溶媒中に転相することにより内包状態を形成し、残存する有機溶媒を留去することにより形成することも可能である。そのほかに有機溶剤中にポリマーを溶解し色材を分散させた状態から、水系の溶媒中に転相することにより内包状態を形成することにより形成することも可能である。
内包状態を確認するためには、各種電子顕微鏡、X線回折等の機器分析により実施することが可能である。また、ミセル状態の包接の場合、ミセル崩壊条件で色材が溶媒からポリマーと別々に分離することで内包 状態を間接的に確認することが出来る。
本発明において90%以上の機能物質が内包されていることがより好ましい。
さらに、本発明の組成物の好ましい一形態であるインク組成物について説明する。
本発明のインク組成物に含有される本発明のブロックポリマー化合物の含有量は、0.1質量%以上90質量%以下の範囲で用いられる。好ましくは0.3質量%以上80質量%以下である。インクジェットプリンタ用としては、好ましくは0.3質量%以上30質量%以下で用いられる。
次に、本発明のインク組成物に含有さるブロックポリマー化合物以外の他の成分について詳しく説明する。他の成分には、水、水性溶媒、色材、添加剤等が含まれる。それらの例は前述したものが例となる。
色材としては、代表的に顔料、染料があげられる。顔料は、有機顔料および無機顔料のいずれでもよく、インクに用いられる顔料は、好ましくは黒色顔料と、シアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料を用いることができる。なお、上記に記した以外の色顔料、無色または淡色の顔料、または金属光沢顔料等を使用してもよい。また、本発明において、市販の顔料を用いてもよいし、あるいは新規に合成した顔料を用いてもよい。また、染料と併用して用いても良い。
以下に、黒、シアン、マゼンタ、イエローにおいて、市販されている顔料を例示する。
黒色の顔料としては、Raven1060、Raven1080、Raven1170、Raven1200、Raven1250、Raven1255、Raven1500、Raven2000、Raven3500、Raven5250、Raven5750、Raven7000、Raven5000 ULTRAII、Raven1190 ULTRAII(以上、コロンビアン・カーボン社製)、Black Pearls L、MOGUL−L、Regal400R、Regal660R、Regal330R、Monarch 800、Monarch 880、Monarch 900、Monarch 1000、Monarch 1300、Monarch 1400(以上、キャボット社製)、
Color Black FW1、Color Black FW2、Color Black FW200、Color Black 18、Color Black S160、Color Black S170、Special Black 4、Special Black 4A、Special Black 6、Printex35、PrintexU、Printex140U、PrintexV、Printex140V(以上デグッサ社製)、No.25、No.33、No.40、No.47、No.52、No.900、No.2300、MCF−88、MA600、MA7、MA8、MA100(以上三菱化学社製)等を挙げることができるが、これらに限定されない。
シアン色の顔料としては、C.I.Pigment Blue−1、C.I.Pigment Blue−2、C.I.Pigment Blue−3、C.I.Pigment Blue−15、C.I.Pigment Blue−15:2、C.I.Pigment Blue−15:3、C.I.Pigment Blue−15:4、C.I.Pigment Blue−16、C.I.Pigment Blue−22、C.I.Pigment Blue−60等が挙げられるが、これらに限定されない。
マゼンタ色の顔料としては、C.I.Pigment Red−5、C.I.Pigment Red−7、C.I.Pigment Red−12、C.I.Pigment Red−48、C.I.Pigment Red−48:1、C.I.Pigment Red−57、C.I.Pigment Red−112、C.I.Pigment Red−122、C.I.Pigment Red−123、C.I.Pigment Red−146、C.I.Pigment Red−168、C.I.Pigment Red−184、C.I.Pigment Red−202、C.I.Pigment Red−207等が挙げられるが、これらに限定されない。
イエローの顔料としては、C.I.Pigment Yellow−12、C.I.Pigment Yellow−13、C.I.Pigment Yellow−14、C.I.Pigment Yellow−16、C.I.Pigment Yellow−17、C.I.Pigment Yellow−74、C.I.Pigment Yellow−83、C.I.Pigment Yellow−93、C.I.Pigment Yellow−95、C.I.Pigment Yellow−97、C.I.Pigment Yellow−98、C.I.Pigment Yellow−114、C.I.Pigment Yellow−128、C.I.Pigment Yellow−129、C.I.Pigment Yellow−151、C.I.Pigment Yellow−154等が挙げられるが、これらに限定されない。
また、本発明のインク組成物では、水に自己分散可能な顔料も使用できる。水分散可能な顔料としては、顔料表面にポリマーを吸着させた立体障害効果を利用したものと、静電気的反発力を利用したものとがあり、市販品としては、CAB−0−JET200、CAB−0−JET300(以上キャボット社製)、Microjet Black CW−1(オリエント化学社製)等が挙げられる。
本発明のインク組成物に用いられる顔料は、インク組成物の全重量に対して、0.1〜50質量%が好ましい。顔料の量が、0.1質量%未満であると、十分な画像濃度を得られなくなり、50質量%を超えると顔料が凝集し分散できなくなる。さらに好ましい範囲としては0.5〜30質量%の範囲である。
また、本発明のインク組成物では染料も使用することができる。以下に述べるような直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食品用色素の水溶性染料、又は分散染料の不溶性色素を用いることができる。
例えば、水溶性染料としては、C.I.ダイレクトブラック,−17,−19,−22,−32,−38,−51,−62,−71,−108,−146,−154;C.I.ダイレクトイエロー,−12,−24,−26,−44,−86,−87,−98,−100,−130,−142;C.I.ダイレクトレッド,−1,−4,−13,−17,−23,−28,−31,−62,−79,−81,−83,−89,−227,−240,−242,−243;C.I.ダイレクトブルー,−6,−22,−25,−71,−78,−86,−90,−106,−199;C.I.ダイレクトオレンジ,−34,−39,−44,−46,−60;C.I.ダイレクトバイオレット,−47,−48;C.I.ダイレクトブラウン,−109;C.I.ダイレクトグリーン,−59等の直接染料、
C.I.アシッドブラック,−2,−7,−24,−26,−31,−52,−63,−112,−118,−168,−172,−208;C.I.アシッドイエロー,−11,−17,−23,−25,−29,−42,−49,−61,−71;C.I.アシッドレッド,−1,−6,−8,−32,−37,−51,−52,−80,−85,−87,−92,−94,−115,−180,−254,−256,−289,−315,−317;C.I.アシッドブルー,−9,−22,−40,−59,−93,−102,−104,−113,−117,−120,−167,−229,−234,−254;C.I.アシッドオレンジ,−7,−19;C.I.アシッドバイオレット,−49等の酸性染料、
C.I.リアクティブブラック,−1,−5,−8,−13,−14,−23,−31,−34,−39;C.I.リアクティブイエロー,−2,−3,−13,−15,−17,−18,−23,−24,−37,−42,−57,−58,−64,−75,−76,−77,−79,−81,−84,−85,−87,−88,−91,−92,−93,−95,−102,−111,−115,−116,−130,−131,−132,−133,−135,−137,−139,−140,−142,−143,−144,−145,−146,−147,−148,−151,−162,−163;C.I.リアクティブレッド,−3,−13,−16,−21,−22,−23,−24,−29,−31,−33,−35,−45,−49,−55,−63,−85,−106,−109,−111,−112,−113,−114,−118,−126,−128,−130,−131,−141,−151,−170,−171,−174,−176,−177,−183,−184,−186,−187,−188,−190,−193,−194,−195,−196,−200,−201,−202,−204,−206,−218,−221;C.I.リアクティブブルー,−2,−3,−5,−8,−10,−13,−14,−15,−18,−19,−21,−25,−27,−28,−38,−39,−40,−41,−49,−52,−63,−71,−72,−74,−75,−77,−78,−79,−89,−100,−101,−104,−105,−119,−122,−147,−158,−160,−162,−166,−169,−170,−171,−172,−173,−174,−176,−179,−184,−190,−191,−194,−195,−198,−204,−211,−216,−217;C.I.リアクティブオレンジ,−5,−7,−11,−12,−13,−15,−16,−35,−45,−46,−56,−62,−70,−72,−74,−82,−84,−87,−91,−92,−93,−95,−97,−99;C.I.リアクティブバイオレット,−1,−4,−5,−6,−22,−24,−33,−36,−38;C.I.リアクティブグリーン,−5,−8,−12,−15,−19,−23;C.I.リアクティブブラウン,−2,−7,−8,−9,−11,−16,−17,−18,−21,−24,−26,−31,−32,−33等の反応染料; C.I.ベーシックブラック,−2;C.I.ベーシックレッド,−1,−2,−9,−12,−13,−14,−27;C.I.ベーシックブルー,−1,−3,−5,−7,−9,−24,−25,−26,−28,−29;C.I.ベーシックバイオレット,−7,−14,−27;C.I.フードブラック,−1,−2等が挙げられる。
また、油溶性染料として、以下に、各色の市販品を例示する。
黒色の油溶性染料としては、C.I.Solvent Black−3,−5,−6,−7,−8,−13,−22,−22:1,−23,−26,−27,−28,−29,−33,−34,−35,−39,−40,−41,−42,−43,−45,−46,−47,−48,−49,−50等が挙げられるが、これらに限定されない。
イエローの油溶性染料としては、C.I.Solvent Yellow−1,−2,−3,−4,−6,−7,−8,−10,−12,−13,−14,−16,−18,−19,−21,−25,−25:1,−28,−29,−30,−32,−33,−34,−36,−37,−38,−40,−42,−43,−44,−47,−48,−55,−56,−58,−60,−62,−64,−65,−72,−73,−77,−79,−81,−82,−83,−83:1,−85,−88,−89,−93,−94,−96,−98,−103,−104,−105,−107,−109,−112,−114,−116,−117,−122,−123,−124,−128,−129,−130,−131,−133,−134,−135,−138,−139,−140,−141,−143,−146,−147,−148,−149,−150,−151,−152,−153,−157,−158,−159,−160:1,−161,−162,−163,−164,−165,−167,−168,−169,−170,−171,−172等が挙げられるが、これらに限定されない。
オレンジの油溶性染料としては、C.I.Solvent Orange−1,−2,−3,−4,−4:1,−5,−6,−7,−11,−16,−17,−19,−20,−23,−25,−31,−32,−37,−37:1,−38,−40,−40:1,−41,−45,−54,−56,−59,−60,−62,−63,−67,−68,−71,−72,−73,−74,−75,−76,−77,−79,−80,−81,−84,−85,−86,−91,−94,−95,−98,−99等が挙げられるが、これらに限定されない。
レッドの油溶性染料としては、C.I.Solvent Red−1,−2,−3,−4,−7,−8,−13,−14,−17,−18,−19,−23,−24,−25,−26,−27,−29,−30,−33,−35,−37,−39,−41,−42,−43,−45,−46,−47,−48,−49,−49:1,−52,−68,−69,−72,−73,−74,−80,−81,−82,−83,−83:1,−84,−84:1,−89,−90,−90:1,−91,−92,−106,−109,−111,−117,−118,−119,−122,−124,−125,−127,−130,−132,−135,−138,−140,−143,−145,−146,−149,−150,−151,−152,−155,−160,−164,−165,−166,−168,−169,−172,−175,−176,−177,−179,−180,−181,−182,−185,−188,−189,−195,−198,−202,−203,−204,−205,−206,−207,−208,−209,−210,−212,−213,−214,−215,−216,−217,−218,−219,−220,−221,−222,−223,−224,−225,−226,−227,−228,−229等が挙げられるが、これらに限定されない。
バイオレットの油溶性染料としては、C.I.Solvent Violet−2,−3,−8,−9,−10,−11,−13,−14,−21,−21:1,−24,−31,−32,−33,−34,−36,−37,−38,−45,−46,−47等が挙げられるが、これらに限定されない。
ブルーの油溶性染料としては、C.I.Solvent Blue−2,−4,−5,−7,−10,−11,−12,−14,−22,−25,−26,−35,−36,−37,−38,−43,−44,−45,−48,−49,−50,−51,−59,−63,−64,−66,−67,−68,−70,−72,−79,−81,−83,−91,−94,−95,−97,−98,−99,−100,−102,−104,−105,−111,−112,−116,−117,−118,−122,−127,−128,−129,−130,−131,−132,−133,−134等が挙げられるが、これらに限定されない。
グリーンの油溶性染料としては、C.I.Solvent Green−1,−3,−4,−5,−7,−8,−9,−20,−26,−28,−29,−30,−32,−33等が挙げられるが、これらに限定されない。
ブラウンの油溶性染料としては、C.I.Solvent Brown−1,−1:1,−2,−3,−4,−5,−6,−12,−19,−20,−22,−25,−28,−29,−31,−37,−38,−42,−43,−44,−48,−49,−52,−53,−58等が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のインク組成物に用いられる染料は、インクの全重量に対して、0.1〜50質量%が好ましい。なお、これら上記の色材の例は、本発明のインク組成物に対して好ましいものであるが、本発明のインク組成物に使用する色材は上記色材に特に限定されるものではない。
溶媒としては、水、水性溶剤、有機溶剤いずれを用いることも可能であるが、水が好ましく用いられる。水としては、金属イオン等を除去したイオン交換水、純水、超純水が好ましい。
水は本発明のインク組成物中に好ましくは1〜95質量%含有される。さらに好ましくは5〜90質量%未満含有される。1〜95質量%の範囲では、分散の効果がより顕著であり、機能性物質のより均一な分散状態が実現できる。
水性溶剤の例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロビレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールエーテル類;および、N−メチル−2−ピロリドン、置換ピロリドン、トリエタノールアミン等の含窒素溶媒等を挙げることができる。また、インクの用途としては、紙(被記録媒体)上での乾燥を速めることを目的として、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の一価アルコール類を用いることもできる。
水性溶剤は本発明のインク組成物中に好ましくは0.1〜50質量%含有される。さらに好ましくは0.5〜40質量%未満含有される。0.1〜50質量%の範囲では、湿潤の効果がより顕著であり、機能性物質のより均一な分散状態が実現できる。
本発明のインク組成物中に含有される前記ブロックポリマー化合物の含有量は、全重量に対して0.1〜90質量%、好ましくは0.3〜80質量%が望ましい。ブロックポリマーの量が0.1質量%未満となると、本発明のインク組成物中に含まれる顔料を十分に分散させることができない場合があり、90質量%を超えると粘性が大きくなりすぎる場合がある。
本発明の第5の発明は前記第4の発明の組成物に、水素イオンまたは金属カチオンを接触することにより、該組成物を増粘する方法である。本発明は典型的には水溶液中でミセル形成した本発明のブロックポリマー化合物と機能性物質を有する組成物に、水素イオンまたは多価の金属カチオン(たとえば亜鉛やアルミニウム、カルシウム、バリウム、ニッケル等のカチオン)を接触し、ミセル粒子を凝集させることにより増粘する方法である。用いられるポリマーはカルボン酸塩等のイオン化したものであるため、例えば十分な量の水素イオンもしくは金属カチオンを接触すれば、イオン性官能基が中和し、ミセル間の親和性が急激に増加し、同時に粘性が大幅に増加する。この方法の好ましい適用例としてはインク組成物である。
本発明の組成物に接触する方法としては、例えば水素イオンまたは多価の金属カチオンの溶液を接触させる方法、あらかじめ水素イオンまたは多価の金属カチオンを塗工した媒体に接触させる方法がある。接触あるいは添加する量は、高分子のイオン性基に対して0.01mol当量以上、100mol当量以下、好ましくは0.05当量以上、50mol当量以下が望ましい。
また、インク組成物は別に、刺激に対する応答性を有することができる。その刺激応答性によって、画像を形成する過程で刺激を与えることにより、インク特性を増粘させたりすることで良好な定着性を付与することも可能である。その刺激は、温度変化、電磁波への暴露、pHの変化、濃度の変化等のなかから画像を形成する上で適当なものが選択されたり、組み合わされたりする。
本発明の好ましい一形態は、刺激により特性が変化するインク組成物として利用される場合であり、顔料の分散安定性が高く、被記録媒体に付着させたときのにじみやフェザリングが改善され、さらには定着性、擦過性に優れた顔料分散インク材料として使用することができる。このため、本発明の顔料分散インク材料としてのインク組成物は、高画質、低消費エネルギー、高速の画像形成材料として利用することができる。
本発明のポリマー含有組成物は、種々の刺激に応答してその状態(特性)を変化させることが可能である。本発明では、「刺激」としては、温度の変化;電場の印加;紫外線、可視光線または赤外線のような光(電磁波)への暴露;組成物のpHの変化;化学物質の添加;および組成物の濃度変化などを挙げることができる。
本発明のインク組成物は好ましくインクジェット用インクとしても使用することができる。
次に、本発明におけるインクジェット用インクの作成方法について説明する。
[インクジェット用インクの作成方法]
本発明のインクジェット用インク組成物の作成方法としては、顔料、本発明のブロックポリマー化合物、及び添加剤等をイオン交換水中に加え、分散機を用いて分散させた後、遠心分離機等により粗大粒子を除去し、次いで水または溶剤および添加剤等を添加し、攪拌、混合、濾過を行うものを例として挙げることができる。
分散機としては、例えば、超音波ホモジナイザー、ラボラトリーホモジナイザー、コロイドミル、ジェットミル、ボールミル等があり、これらを単独もしくは組み合わせて用いてもよい。
また、自己分散顔料を用いた場合においても、上記の方法と同様の操作により作成することができる。
次に、本発明の液体付与方法について説明する。
[液体付与方法]
本発明のインク組成物の好ましい一形態は、インク吐出部からインクを吐出して被記録媒体上に付与して記録を行う液体付与方法である。特に、一定のパターンを被記録媒体上に形成するパターン形成方法や、画像や文字を被記録媒体上に形成する各種印刷法、インクジェット法、電子写真法等の様々な画像形成方法として好ましく用いられ、インクジェット法において用いることが特に好ましい。
用いられるインクジェット法は、圧電素子を用いたピエゾインクジェット方式や、熱エネルギーを作用させて発泡し記録を行う熱インクジェット方式のような周知の方法であってもよい。また、コンティニュアス型またはオンデマンド型のいずれの方法を用いてもよい。また、本発明のインク組成物は、中間転写体にインクを印字した後、紙等の最終被記録媒体に転写する記録方式に用いることもできる。
次に、本発明の画像形成装置について説明する。
[液体付与装置]
本発明のインク組成物は、前記液体付与方法を用いた液体付与装置、一定のパターンを被記録媒体上に形成するパターン形成方法を利用したパターン形成装置や、画像や文字を被記録媒体上に形成する各種印刷法、インクジェット法、電子写真法等の様々な画像形成方法を利用した画像形成装置に使用でき、インクジェット記録装置において用いることが特に好ましい。
本発明のインクジェット用インクを用いるインクジェット記録装置は、圧電素子を用いたピエゾインクジェット方式や、熱エネルギーを作用させて発泡し記録を行う熱インクジェット方式等のようなインクジェット記録装置を含む。
図1に、インクジェット記録装置の概略的機能図を示す。50はインクジェット記録装置20の中央処理ユニット(CPU)である。CPU50を制御するためのプログラムは、プログラムメモリ66に記憶されていてもよいし、あるいはいわゆるファームウェアとしてEEPROM(不図示)等の記憶手段に記憶されていてもよい。インクジェット記録装置は、記録データ作成手段(不図示、コンピュータなど)から、プログラムメモリ66に記録データを受容する。記録データは、記録すべき画像あるいは文字の情報そのものでもよいし、それら情報の圧縮されたものでもよいし、または符号化された情報であってもよい。圧縮または符号化された情報を処理する場合には、CPU50に伸長または展開を行わせて記録すべき画像あるいは文字の情報を得ることができる。Xエンコーダ62(例えば、X方向または主走査方向に関する)およびYエンコーダ64(例えば、Y方向または副走査方向に関する)を設けて、被記録媒体に対するヘッドの相対位置をCPU50に通知することができる。
CPU50は、プログラムメモリ66、Xエンコーダ62およびYエンコーダ64の情報に基づいて、画像を記録するための信号をXモータ駆動回路52、Yモータ駆動回路54およびヘッド駆動回路60に送信する。Xモータ駆動回路52はX方向駆動モータ56を、Yモータ駆動回路54はY方向駆動モータ58をそれぞれ駆動し、ヘッド70を被記録媒体に対して相対的に移動させ、記録位置に移動させる。ヘッド駆動回路60は、ヘッド70が記録位置に移動した時点で、各種インク組成物(Y、M、C、K)あるいは刺激となる刺激付与物質の吐出を行わせるための信号をヘッド70に送信し、記録を行う。ヘッド70は、単色のインク組成物を吐出するためのものであってもよいし、複数種のインク組成物を吐出するためのものであってもよいし、あるいは刺激となる刺激付与物質を吐出する機能を併せて有していてもよい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
(実施例1)
<ブロックポリマーの合成>
イソブチルビニルエーテル(IBVE:Aブロック)と2−メトキシエチルビニルエーテル(MOVE:Bブロック)と4−(2−ビニルオキシ)エトキシ安息香酸エチル(VEOEtPhCOOEt:Cブロック)からなるトリブロックポリマーの合成。
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、IBVE12mmol(ミリモル)、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.05mmol、及びトルエン11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、Aブロックの重合の完了を確認した。
次いで、BブロックのMOVEを12mmol添加し、重合を続行した。GPCを用いるモニタリングによって、Bブロックの重合の完了を確認した後、10mmolのCブロック成分のトルエン溶液を添加して、重合を続行した。20時間後、重合反応を停止した。重合反応の停止は、系内に0.3質量%のアンモニア/メタノール水溶液を加えて行った。反応混合物溶液をジクロロメタンにて希釈し、0.6M塩酸で3回、次いで蒸留水で3回洗浄した。得られた有機相をエバポレーターで濃縮・乾固したものを真空乾燥させたものを、セルロースの半透膜を用いてメタノール溶媒中透析を繰り返し行い、モノマー性化合物を除去し、目的物であるトリブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。Mn=40482、Mw/Mn=1.36であった。重合比はA:B:C=200:200:30であった。
さらにここで得られたブロックポリマーをジメチルフォルムアミドと水酸化ナトリウム水混合溶液中で加水分解し、Cブロック成分が加水分解され、ナトリウム塩化されたトリブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。
さらに水分散液中で0.1Nの塩酸で中和してC成分がフリーのカルボン酸になったトリブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。
(実施例2)
イソブチルビニルエーテルとCH2 =CHOCH2 CH2 OPhPh:(IBVE−r−VEEtPhPH:Aブロック)と2−エトキシエチルビニルエーテル(EOVE:Bブロック)と4−(2−ビニルオキシ)エトキシ安息香酸エチル(Cブロック)からなるトリブロックポリマーの合成。
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、IBVE6mmol(ミリモル)、VEEtPhPhを6mmol、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.1mmol、及びトルエン11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、Aブロックの重合の完了を確認した。
次いで、BブロックのEOVEを24mmol添加し、重合を続行した。GPCを用いるモニタリングによって、Bブロックの重合の完了を確認した後、10mmolのCブロック成分のトルエン溶液を添加して、重合を続行した。20時間後、重合反応を停止した。重合反応の停止は、系内に0.3質量%のアンモニア/メタノール水溶液を加えて行った。反応混合物溶液をジクロロメタンにて希釈し、0.6M塩酸で3回、次いで蒸留水で3回洗浄した。得られた有機相をエバポレーターで濃縮・乾固したものを真空乾燥させたものを、セルロースの半透膜を用いてメタノール溶媒中透析を繰り返し行い、モノマー性化合物を除去し、目的物であるトリブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。Mn=38300、Mw/Mn=1.34であった。重合比はA:B:C=100:200:30であった。Aブロック内の2種のモノマーの重合比は1:1であった。
さらにここで得られたブロックポリマーをジメチルフォルムアミドと水酸化ナトリウム水混合溶液中で加水分解し、Cブロック成分が加水分解され、ナトリウム塩化されたトリブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。
さらに水分散液中で0.1Nの塩酸で中和してC成分がフリーのカルボン酸になったトリブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。
(実施例3)
実施例1で得たカルボン酸塩型のブロックポリマー15質量部とオイルブルーN(C.I.Solvent Blue−14、アルドリッチ社製)7質量部をジメチルフォルムアミド150質量部に共溶解し、蒸留水400質量部を用いて水相へ変換しインク組成物を得た。室温で10日間放置したが、オイルブルーは分離沈殿しなかった。
(実施例4)
実施例2で得たカルボン酸塩型のブロックポリマー15質量部とオイルブルーN(C.I.Solvent Blue−14、アルドリッチ社製)7質量部をジメチルフォルムアミド150質量部に共溶解し、蒸留水400質量部を用いて水相へ変換しインク組成物を得た。粘度は0.005Pa・s(5cps、20℃)であった。室温で10日間放置したが、オイルブルーは分離沈殿しなかった。
(実施例5)
インクジェットプリンタ(商品名BJF800、キヤノン社製)の印刷ヘッドに実施例3で作成したインクを充填し記録した。記録1分後に印刷部をラインマーカーで強く3回こすったが、青色の尾引きは全く無く、非常に定着性がよいことがわかった。
(比較例1)
黒色の自己分散顔料(商品名CAB−0−JET300、キャボット社製)2質量部、界面活性剤(ノニオンE−230、日本油脂社製)0.5質量部、エチレングリコール5質量部、及びイオン交換水92.5質量部を混合し、インク組成物を調製した。粘度は0.004Pa・s(4cps、20℃)であった。該インク組成物を用いて、実施例5と同様に記録し、記録1分後に印刷部を強くラインマーカーで一回こすったところ、黒色の尾引きが観察された。
(実施例6)
実施例1と同じA、B,Cブロックの構成で、重合比がA:B:C=100:100:30のブロックポリマーを実施例1と同様に合成した。Mn=25300、Mw/Mn=1.39であった。
(実施例7)
実施例3で調整した脂溶性染料内包ミセルの分散液に2N塩酸を加えpHを3にしたところ、組成物の粘度は0.230Pa・s(230cps)となり、大きく増粘した。印字試験を、塩酸を噴霧した普通紙に対して行ったところ、印刷部をラインマーカーで強く5回こすったが、青色の尾引きは全く無く、非常に定着性がよいことがわかった。
(実施例8)
実施例4で調整した脂溶性染料内包ミセルの分散液を5℃に冷却したところ、組成物の粘度は0.110Pa・s(110cps)となり、大きく増粘した。これは、ここで用いたトリブロックポリマーのBセグメントは温度刺激に応答するポリマーであり、水溶液中において約20℃を境に相転位を起こすことがDSCから確認されている。前記Bセグメントは、その境界温度以上で疎水性、それ以下で親水性を示す。従って、分散液を境界温度である20℃以下に冷却するとBセグメントが親水化するため広がり、ポリマーミセル同士の相互作用が生じ増粘が起こる。印刷試験を、5℃に冷却した普通紙に対して行ったところ、印刷部をラインマーカーで強く5回こすったが、青色の尾引きは全く無く、非常に定着性がよいことがわかった。
(比較例2)
比較例1で調整した分散液を5℃に冷却したところ、組成物の粘度は0.008Pa・s(8cps)となり、増粘効果は見られなかった。実施例8と同様、5℃に冷却した普通紙に対して印字試験を行ったところ、比較例1と同様、黒色の尾引きが観察された。
(実施例9)
<ブロックポリマーの合成>
イソブチルビニルエーテル(IBVE:Aブロック)と2−メトキシエトキシビニルエーテル(MOVE:Bブロック)と6−(2−ビニルオキシ)エトキシカプロン酸エチル(VEEtPenCOOEt:Cブロック)からなるトリブロックポリマーの合成。
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、IBVE10mmol(ミリモル)、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.05mmol、及びトルエン11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、Aブロックの重合の完了を確認した。
次いで、BブロックのMOVEを10mmol添加し、重合を続行した。GPCを用いるモニタリングによって、Bブロックの重合の完了を確認した後、10mmolのCブロックを添加して、重合を続行した。20時間後、重合反応を停止した。重合反応の停止は、系内に0.3質量%のアンモニア/メタノール水溶液を加えて行った。反応混合物溶液をジクロロメタンにて希釈し、0.6M塩酸で3回、次いで蒸留水で3回洗浄した。得られた有機相をエバポレーターで濃縮・乾固し、真空乾燥させたものを、セルロースの半透膜を用いてメタノール溶媒中透析を繰り返し行い、モノマー性化合物を除去し、目的物であるトリブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。Mn=46300、Mw/Mn=1.36であった。重合比はA:B:C=200:200:90であった。
さらにここで得られたブロックポリマーをジメチルフォルムアミドと水酸化ナトリウム水混合溶液中で加水分解し、Cブロック成分が加水分解され、ナトリウム塩化されたトリブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。
さらに水分散液中で0.1Nの塩酸で中和してC成分がフリーのカルボン酸になったトリブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。
(実施例10)
イソブチルビニルエーテルとCH=CHOCHCHOPhPh:(IBVE−r−VEEtPhPh:Aブロック)と2−メトキシエトキシビニルエーテル(MOVE:Bブロック)と6−(2−ビニルオキシ)エトキシカプロン酸エチル(VEEtPenCOOEt:Cブロック)からなるトリブロックポリマーの合成。
三方活栓を取り付けたガラス容器内を窒素置換した後、窒素ガス雰囲気下250℃に加熱し吸着水を除去した。系を室温に戻した後、IBVE2.5mmol(ミリモル)、VEEtPhPhを2.5mmol、酢酸エチル16mmol、1−イソブトキシエチルアセテート0.05mmol、及びトルエン11mlを加え、反応系を冷却した。系内温度が0℃に達したところでエチルアルミニウムセスキクロリド(ジエチルアルミニウムクロリドとエチルアルミニウムジクロリドとの等モル混合物)を0.2mmol加え重合を開始した。分子量を時分割に分子ふるいカラムクロマトグラフィー(GPC)を用いてモニタリングし、Aブロックの重合の完了を確認した。
次いで、BブロックのMOVEを10mmol添加し、重合を続行した。GPCを用いるモニタリングによって、Bブロックの重合の完了を確認した後、10mmolのCブロック成分を添加して、重合を続行した。24時間後、重合反応を停止した。重合反応の停止は、系内に0.3質量%のアンモニア/メタノール水溶液を加えて行った。反応混合物溶液をジクロロメタンにて希釈し、0.6M塩酸で3回、次いで蒸留水で3回洗浄した。得られた有機相をエバポレーターで濃縮・乾固し、真空乾燥させたものを、セルロースの半透膜を用いてメタノール溶媒中透析を繰り返し行い、モノマー性化合物を除去し、目的物であるトリブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。Mn=33600、Mw/Mn=1.38であった。重合比はA:B:C=100:200:80であった。Aブロック内の2種のモノマーの重合比は1:1であった。
さらにここで得られたブロックポリマーをジメチルフォルムアミドと水酸化ナトリウム水混合溶液中で加水分解し、Cブロック成分が加水分解され、ナトリウム塩化されたトリブロックポリマーを得た。化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。
さらに水分散液中で0.1Nの塩酸で中和してC成分がフリーのカルボン酸になったトリブロックポリマーを得た。
化合物の同定は、NMRおよびGPCを用いて行った。
(実施例11)
実施例9で得たカルボン酸塩型のブロックポリマー26質量部と脂溶性染料オイルブルーN(商品名同じ、アルドリッチ社製)10質量部をジメチルフォルムアミドに共溶解し、蒸留水400質量部を用いて水相へ変換しインク組成物を得た。10日間放置したが、オイルブルーは分離沈殿しなかった。
(実施例12)
実施例10で得たカルボン酸塩型のブロックポリマー26質量部と脂溶性染料オイルブルーN(商品名同じ、アルドリッチ社製)10質量部をジメチルフォルムアミドに共溶解し、蒸留水400質量部を用いて水相へ変換しインク組成物を得た。10日間放置したが、オイルブルーは分離沈殿しなかった。
(実施例13)
インクジェットプリンタ(商品名BJF800、キヤノン社製)の印刷ヘッドに実施例11で作成したインクを充填し記録した。記録1分後に印刷部をラインマーカーで強く3回こすったが、青色の尾引きは全く無く、非常に定着性がよいことがわかった。
(実施例14)
実施例10の分散液に2N塩酸を加えpHを3にしたところ、組成物の粘度をレオロジカ社製DAR100で測定したところ、320cpsとなり、大きく増粘した。増粘する前の組成物の粘度は、検出限界以下で10cps以下であった。実施例13で行なった印字試験を、塩酸を噴霧した普通紙に対して行なったところきれいに印字できた。さらにラインマーカーで強くこすったが、青色のインクは尾引かず、良好な定着性を持ち耐水性が良好なことがわかった。
(比較例3)
黒色の自己分散顔料(商品名CAB−0−JET300、キャボット社製)5質量部、界面活性剤(ノニオンE−230、日本油脂社製)0.5質量部、エチレングリコール5質量部、及びイオン交換水89.5質量部を混合し、インク組成物を調製した。該インク組成物を用いて、実施例13と同様に記録し、記録1分後に印刷部を強くラインマーカーで一回こすったところ、黒色の尾引きが観察された。
(実施例15)
実施例1のブロックポリマーの合成において、AセグメントのモノマーをEOVEに変えて、実施例1と同様にカルボン酸塩型のトリブロックポリマーを合成した。これを実施例3と同様にここで得たカルボン酸塩型のブロックポリマー15質量部とオイルブルーN(C.I.Solvent Blue−14、アルドリッチ社製)5質量部をジメチルフォルムアミド150質量部に共溶解し、蒸留水400質量部を用いて水相へ変換しインク組成物を得た。室温で10日間放置したが、オイルブルーは分離沈殿しなかった。さらにこの分散組成物を実施例5と同様にインクジェットプリンタ(商品名BJF800、キヤノン社製)の印刷ヘッドに充填し記録した。記録1分後に印刷部をラインマーカーで強く3回こすったが、青色の尾引きは全く無く、非常に定着性がよいことがわかった。また、別にこの分散組成物を0℃にし、疎水セグメントであるEOVE重合セグメントが親水性に変化させ、ポリマーを溶媒に分子溶解させたところ、オイルブルーが分散組成物から溶離した。ろ液の可視光吸収スペクトルを測定したところ、冷却前の吸光度との比較から99.2%以上が溶離したことがわかった。このことから99.2%以上のオイルブルーがポリマーに内包されていたことがわかった。
(実施例16)
実施例10で得たカルボン酸塩型のポリマー23重量部とキャボット社製黒色顔料モーグルL12重量部を用いて、ジメチルフォルムアミド中混合し、蒸留水500重量部を加えたのち、2ミクロンのメンブランフィルターで粗大粒子を除去し、インク組成物を調整した。
10日間放置したが、沈殿物は観測されなかった。このインク組成物をインクジェットプリンタ(商品名 BJF800、キヤノン社製)の印刷ヘッドに充填し印字記録した。記録1分後にラインマーカーで強く3回こすったが、黒色の尾引きはなく、定着性が非常に良いことがわかった。
インクジェット記録装置の構成の一例を示すブロック図である。

Claims (19)

  1. 少なくとも3種のブロックセグメントを有するブロックポリマー化合物であって、
    順に並ぶ、前記ブロックセグメントA,B及びCを有し、
    前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、
    前記ブロックポリマーの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有することを特徴とする、ブロックポリマー化合物。
  2. 前記ブロックセグメントのうち少なくともいずれかが、刺激応答性のブロックセグメントであることを特徴とする請求項1記載のブロックポリマー化合物。
  3. 前記イオン性基または酸性基が、カルボン酸またはカルボン酸塩から選ばれる少なくとも1種の官能基であることを特徴とする請求項1記載のブロックポリマー化合物。
  4. 前記ブロックセグメントCが最も親水性であり、前記ブロックセグメントAが最も疎水性であることを特徴とする請求項1記載のブロックポリマー化合物。
  5. 前記ブロックポリマーは、両親媒性であることを特徴とする請求項1記載のブロックポリマー化合物。
  6. 前記ブロックポリマーは、ポリビニルエーテル構造を繰り返し単位構造として含有することを特徴とする請求項1記載のブロックポリマー化合物。
  7. 前記ブロックセグメントAまたはCの少なくとも一方が、下記の一般式(1)で表される繰り返し単位である請求項3記載のブロックポリマー化合物。
    Figure 2005532470
    (式中、R0 は−X−(COOH)r 、−X−(COOR10r 、−X−(COO−M)r を表す。Xは炭素数1から20までの直鎖状、分岐状または環状のアルキレン基、または−(CH(R5 )−CH(R6 )−O)p −(CH2 )m −CH3-r −もしくは−(CH2m −(O)n −(CH2q −CH3-r −または、それらのメチレン基の少なくとも一つがカルボニル基または芳香環構造で置換された構造を表す。rは1から2を表す。pは1から18までの整数を表す。mは0から35までの整数を表す。nは1または0を表す。qは0から17の整数を表す。R10はアルキル基を表す。Mは一価または多価のカチオンを表す。R5 、R6 はアルキル基を表す。R5 、R6 は同じでも又は異なっていてもよい。)
  8. 前記ブロックセグメントA,B及びCの少なくともいずれかが、下記の一般式(2)で表される繰り返し単位である請求項1記載のブロックポリマー化合物。
    Figure 2005532470
    (式中、R1 は炭素数1から18までの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−(CH(R5 )−CH(R6 )−O)p −R7 および−(CH2m −(O)n −R7 から選ばれ、芳香環中の水素原子は炭素数1から4の直鎖状または分岐状のアルキル基と、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換していてもよい。
    pは1から18の整数、mは1から36の整数、nは0または1である。
    5 、R6 はそれぞれ独立に水素原子もしくは−CH3 である。
    7 は水素原子、炭素数1から18までの直鎖状、分岐状または環状のアルキル基、−Ph、−Pyr、−Ph−Ph、−Ph−Pyr、−CHO、−CH2CHO、−CO−CH=CH2 、−CO−C(CH3 )=CH2 、−CH2 COOR8 からなり、R7 が水素原子以外である場合、R7 中の炭素原子に結合している水素原子は炭素数1から4の直鎖状または分岐状のアルキル基または−F、−Cl、−Brと、また芳香環中の炭素原子は窒素原子とそれぞれ置換することができる。R8 は水素原子または炭素数1から5のアルキル基である。Phはフェニル基、Pyrはピリジル基を表わす。)
  9. 少なくとも3種のブロックセグメントを有するブロックポリマー化合物であって、
    順に並ぶ、前記ブロックセグメントA,B及びCを有し、
    前記ブロックセグメントのうち少なくとも1つが、主鎖から原子数2以上を介して結合するカルボン酸、カルボン酸エステルおよびカルボン酸塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を有することを特徴とする、ブロックポリマー化合物。
  10. 少なくとも3種のブロックセグメントを有するブロックポリマー化合物であって、
    順に並ぶ、前記ブロックセグメントA,B及びCを有し、
    前記ブロックセグメントAが、疎水性のブロックセグメントであり、
    前記ブロックセグメントBが、非イオン性及び親水性のブロックセグメントであり、且つ、
    前記ブロックセグメントCが、カルボン酸、カルボン酸エステル及びカルボン酸塩から選ばれる少なくとも1種の官能基を有することを特徴とする、ブロックポリマー化合物。
  11. ブロックポリマー化合物、溶媒または分散媒、および機能性物質を含有するポリマー含有組成物であって、
    前記ブロックポリマー化合物は、少なくともブロックセグメントA,B及びCを順に有し、
    前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、
    前記ブロックセグメントの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有することを特徴とする、ポリマー含有組成物。
  12. 前記機能性物質が、前記ブロックポリマー化合物に内包されていることを特徴とする請求項11記載のポリマー含有組成物。
  13. 前記機能性物質が、色材である請求項11記載のポリマー含有組成物。
  14. ポリマー含有組成物を増粘する方法であって、
    前記組成物は、少なくともブロックセグメントA,B及びCを順に有するブロックポリマー化合物、溶媒または分散媒、および機能性物質を含有し、
    前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、
    前記ブロックセグメントの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有し、
    前記組成物に、水素イオンまたは金属カチオンを接触することにより、前記組成物を増粘する工程を有することを特徴とする、増粘方法。
  15. 前記組成物に刺激を与えることにより、前記ブロックセグメントBを相変化させることを特徴とする、請求項14記載の増粘する方法。
  16. インクを被記録媒体上に付与して記録を行う画像形成方法であって、
    前記インクが、少なくともブロックセグメントA,B及びCを順に有するブロックポリマー化合物、溶媒または分散媒、および機能性物質を含有するポリマー含有組成物であり、
    前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、
    前記ブロックセグメントの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有することを特徴とする、画像形成方法。
  17. 前記インクにエネルギーを作用させることにより、前記被記録媒体上に前記インクを吐出することを特徴とする請求項16記載の画像形成方法。
  18. 前記組成物に、水素イオンまたは金属カチオンを接触することにより、前記組成物を増粘する工程を更に有することを特徴とする請求項16記載の画像形成方法。
  19. インクを被記録媒体上に付与して記録を行うための画像形成装置であって、
    前記インクが、少なくともブロックセグメントA,B及びCを順に有するブロックポリマー化合物、溶媒または分散媒、および機能性物質を含有するポリマー含有組成物であり、
    前記ブロックセグメントのうち、前記ブロックセグメントCが最も親媒性で、前記ブロックセグメントAが最も疎媒性であり、且つ、
    前記ブロックセグメントの少なくともいずれかが、イオン性基または酸性基を有することを特徴とする、画像形成装置。
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