JP2005532458A - ポリマー亜リン酸エステルで安定化された熱可塑性プラスチック - Google Patents

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Abstract

本発明はポリマー亜リン酸エステルを含有する熱可塑性プラスチックをベースとする組成物に関する。

Description

本発明は、ポリマー亜リン酸エステルを含有する熱可塑性プラスチックをベースとする組成物に関する。
ポリカーボネート成形材料及びポリエステル成形材料には、熱負荷の際の安定化のため、特に成形材料を配合しかつ加工して熱可塑性成形体に成形することによる成形材料の製造の際の変色特性の防止のために亜リン酸エステルが添加される(例えばDE-A 2 140 207、DE-A 2 255 639、DE-A 2 615 341)。
亜リン酸エステルは、熱負荷及び/又は酸化的負荷又は強い紫外線にさらされている特にポリアルキレンテレフタレートに安定化のために添加される。安定化は、熱空気での熱処理の際のポリマー崩壊を減少させ、それにより実地の適用に本質的な性質、例えば靭性及び伸展性は、安定化されていない成形材料の場合ほど低い水準に低下されない(DE-A 2 615 341)。
亜リン酸エステルは同様に、より良好な塗装能力及び塗料付着を可能にするために、良好な靭性並びに耐熱成形性を有するポリアルキレンテレフタレートとポリカーボネートとからなるポリマーブレンドに添加される(EP-A 0 373 465)。
熱負荷の際のポリマーブレンドの安定化に加えて加水分解に対する安定化が望ましい。このためには、例えばDE-A 10 052 805に記載されているように、亜リン酸エステルが同様に適している。
ポリブチレンテレフタレートをベースとする成形材料のための典型的な適用は例えば電子工業、電気工業、家庭用品工業、自動車工業、医療技術工業及び電気通信工業における成形部材であり、それらのためにはポリブチレンテレフタレートは例えば強化されていない、ガラス繊維強化された、防炎加工された及び/又はエラストマー変性された形で及び/又は他の熱可塑性プラスチックとのブレンドで使用される。これらの適用のためには、長期温度負荷及び加水分解の影響での高い耐性が要求される。
意外にも、ポリマー亜リン酸エステルが低分子量のモノマー亜リン酸エステルよりも、熱可塑性プラスチックを熱老化及び加水分解老化に対して明らかに良好に安定化させ、かつ明らかに良好な接触腐食挙動を示すことが見出された。
本発明の対象は、
A)ポリマー亜リン酸エステル 0.01〜5質量%、好ましくは0.02〜1質量%、特に好ましくは0.03質量%〜0.1質量%(全組成物に対して)、前記ポリマー亜リン酸エステルは1分子当たり少なくとも1つのオキセタン基を有し、かつ全ての分子の50%又はそれ以上の前記ポリマー亜リン酸エステルが二価又は多価のフェノール及び/又は亜リン酸のエステルの群からの少なくとも4つのモノマーを含有し、
B)ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート、ABS、スチレンポリマー、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィンの群から、好ましくはポリカーボネート及びポリアルキレンテレフタレート、特に好ましくはポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンテレフタレートの群から選択される熱可塑性プラスチック20〜99.99質量%、好ましくは30〜61.93質量%、特に好ましくは40〜41.87質量部、
及び
C)少なくとも1つの充てん剤及び補強剤0〜70質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは9〜31質量%、
D)少なくとも1つの防炎添加剤0〜30質量%、好ましくは5〜25質量%、特に好ましくは9〜19質量%、
E)成分Bとは異なる少なくとも1つの別の熱可塑性プラスチック、好ましくはポリカーボネート0〜80質量%、好ましくは21〜56質量%、特に好ましくは31〜51質量%、
F)少なくとも1つのエラストマー変性剤0〜80質量%、特に好ましくは7〜19質量%、最も好ましくは9〜15質量%、
G)別の常用の添加剤0〜10質量%、好ましくは0.05〜3質量%、特に好ましくは0.1〜0.9質量%
を含有している組成物である。
成分A
本発明の範囲内でポリマー亜リン酸エステルは、1分子当たり少なくとも1つのオキセタン基を有し、かつ全ての分子の50%又はそれ以上が二価又は多価のフェノールの群及び/又は亜リン酸のエステルからの少なくとも4つのモノマーを含有する亜リン酸のポリマーエステルであり、以下に成分Aとも呼ばれる。
理想化された式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)及び/又は(Id)
Figure 2005532458
[式中、
nは2又は>2の任意の整数、好ましくは2〜10であり、
Rはアルキル、アラルキル、シクロアルキル、アリールもしくはフェニル又はヘタリールを表し、その際に基Rの少なくとも1つは、少なくとも1つのオキセタン基Yを有しているモノアルコールの基を表し、かつ
Arは場合によりアルキル及び/又はヒドロキシにより置換されていてよいアリールを表し、かつその際に0 Arは同じか又は異なっていてよい]で示される亜リン酸エステルが好ましい。
構造
Figure 2005532458
[ここで、R′=R、HO−AR−、(RO)P−であり、
かつR″=(RO)P−、Hであり、
その際にR及びnは式(Ia)〜(Id)に定義された意味を有する]が好ましい。Aについて次の構造要素
Figure 2005532458
[その際に
*は式(Ia)、(Ib)又は(Ic)、(Id)の1つによる一般構造がさらに続くことを示す]を有している構造が特に好ましい。
式(Ia)、(Ib)及び/又は(Ic)中に示されている理想化された構造に加えて、本発明によるポリマー亜リン酸エステル中に明らかに構造要素(II)
Figure 2005532458
[その際に
mは0又は>0の任意の整数、好ましくは0〜10であってよく、かつ
*は式(Ia)、(Ib)又は(Ic)、(Id)の1つによる一般構造がさらに続くことを示す]も含まれていてよい。
分枝している構造要素も本発明によるポリ亜リン酸エステル中に明らかに含まれていてよく、例えばこれらは式(IIIa)、(IIIb)及び(IIIc)
Figure 2005532458
[その際に
*は式(Ia)、(Ib)又は(Ic)、(Id)の1つによる一般構造がさらに続くことを示す]で示される。
式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(II)中の基Rとして例えば次のものが適している:H、C〜C18−アルキル、単核もしくは多核のC〜C10−シクロアルキル、フェニル−C〜C−アルキル、単核もしくは多核のC〜C18−アリール、例えばフェニル、ナフチル、アントラシル(Anthracyl)、フェナントリル、ビフェニル、フェノキシフェニル又はフルオレニル並びに複素環、例えばテトラヒドロフリル、その際にアリール基は例えばアルキル及び/又はハロゲン、例えばC〜C18−アルキル、塩素及び/又は臭素により置換されていてよい。
基Rは好ましくはオキセタン基Pを有している1つ又はそれ以上のC〜C−モノアルコールの誘導体であってもよい。
オキセタン基Yとして、複素環式基
Figure 2005532458
[式中、Zは−CH−O−C13又はCH−O−C、又は好ましくはH、n−C11、−CH−C11、又は極めて好ましくはCH又は極度に好ましくはCであってよい]であると理解されうる。
式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(II)中の基Rは特に好ましくはオキセタン基Y[例えばここでZ=H、CH、Cであり、特に好ましくはZ=CH、Cである]でさえ表してもよい。
本発明によるポリマー亜リン酸エステルは1分子当たり少なくとも1つのオキセタン基Yを有する。好ましくは本発明によるポリマー亜リン酸エステル中のリンP:オキセタン基Yのモル比は5:1又はそれ未満、特に好ましい場合に3:1又はそれ未満、最も特に好ましくは2:1又はそれ未満である。
基Arはフェノール性ヒドロキシル基2つを有するフェノール類から誘導される。好ましくは基Arは次の化合物から誘導される:ヒドロキノン、レゾルシン、ブレンツカテキン、ジ−t−ブチルブレンツカテキン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、ビス−(ヒドロキシ−フェニル)−アルカン、例えばC〜C−アルキレン−もしくはC〜C−アルキリデンビスフェノール、ビス−(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン、例えばC〜C15−シクロアルキレン−もしくはC〜C15−シクロアルキレンビスフェノール、α,α′−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼン並びに相応する核アルキル化されたもしくは核ハロゲン化された化合物、例えばビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−プロパン−2,2(ビスフェノールA)、ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)−プロパン−2,2(テトラクロロビスフェニルA)、ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)−プロパン−2,2(テトラブロモビスフェノールA)、ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル−フェニル)−プロパン−2,2(テトラメチルビスフェノールA)、ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチル−フェニル−プロパン−2,2−シクロヘキサン−1,1(ビスフェノールZ)並びにα,α′−ビス−(4−ヒドロキシ−フェニル)−p−ジイソプロピル−ベンゼン、ジヒドロキシナフタレン及びジヒドロキシアントラセン。
2つよりも多いフェノール性ヒドロキシル基を有するフェノール類として例えばフロログルシン、ピロガロールが適している。
特許の保護が請求された化合物の中では、2,2−ビス−(ヒドロキシ−フェニル)−アルカンとオキセタン基含有モノアルコールとから誘導されている式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)の化合物、すなわち、Arが式(IV)
Figure 2005532458
[式中、
及びRは同じか又は異なり、かつH、C〜C18−アルキル、単核又は多核のC〜C−シクロアルキル又は単核又は多核のC〜C18−アリール、好ましくはC〜C18−アルキル、特に好ましくはメチルを表し、
、R3′、R、R4′、R、R5′、R及びR6′は同じか又は異なり、かつH、C〜C18−アルキル、単核又は多核のC〜C−シクロアルキル、単核又は多核のC〜C18−アリール、C〜C18−アルコキシ、C〜C18−アリールオキシ又はハロゲン、特に好ましくはH又はC〜C18−アルキルを表す]で示される基に相当する式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)の化合物が好ましい。
式(IV)の化合物の置換基として適しているアルキル置換基は、非分枝鎖状又は分枝鎖状、飽和又は不飽和であってよく、適しているアリール置換基は、例えばフェニル又はビフェニルであってよく、ハロゲン置換基として好ましくはCl又はBrが存在する。
Arが式(IV)の基に相当する式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)の化合物は、式(V)
Figure 2005532458
[式中、
〜R並びにR3′〜R6′は前記の意味を表す]で示される相応するビスフェノールの反応により、ドイツ連邦共和国特許出願公開(DE-OS)第2 255 639号明細書に記載された方法で得られる。
特許の保護が請求された種類の化合物は高沸点液体、樹脂又は固体である。これらは有機溶剤中に、特にポリカーボネートの製造の際に使用される溶剤中に易溶性であり、故に、高温で製造されるもしくは加工される高粘度のポリカーボネートにおける安定剤としての使用に特に適している。
以下に若干の例が列挙されている化合物は、個々に並びに混合物で製造され、かつ使用されることができる。ホスフィットは線状又は分枝鎖状の構造を有していてよい。多様な例の構造要素が新規の構造例に組み合わされることもできる。
例示的な選択は以下の概要を与える:
Figure 2005532458
Figure 2005532458
少なくとも1つのオキセタン基残基を有し、n=1である、例えば式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)の低分子量の亜リン酸エステルの製造は、DE-A 22 55 639(=US-A 4 073 769及び4 323 501)に記載された方法から公知である。
Rがオキセタン基含有モノアルコールの基である式(Ia)、(Ib)、(Ic)、(Id)、(II)、(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)の本発明によるホスフィットの製造は、例えば、オキセタン基含有モノアルコールR−OHと2つ又はそれ以上のフェノール性ヒドロキシル基を有しているアリール化合物、例えば式(V)のビスフェノールとからなる混合物を、アルカリ性触媒の存在でトリフェニルホスフィットと反応させることによって行われることができ、その際に所望の生成物はフェノールの開裂下に形成される。反応温度として100°〜240℃、好ましくは100〜210、極めて好ましくは100〜180℃、触媒としてNaOH、NaOCH、Na−フェノラート、NaCO、KOH及びトリブチルアミンが挙げられうる。式(Id)のポリマー亜リン酸エステルの製造の際に、2つ又はそれ以上のフェノール性ヒドロキシル基を有しているアリール化合物の添加は省略される。
反応はバルクでか又は溶剤の添加下に行われることができる。反応物であるオキセタン基含有モノアルコールR−OH、アリール化合物及びトリフェニルホスフィットのモル比は、式(Ia)、(Ib)、(Ic)又は(Id)の製造すべきポリマー最終生成物の平均分子組成からもたらされる。
本発明によるポリ亜リン酸エステルは、4つ又はそれ以上のモノマー単位を有するポリマーもしくは分子少なくとも50%からなり、その際に本発明によれば式(Ia〜d)の構造要素−P=及び−Ar−がモノマー単位とみなされる。本発明によれば、式(Ia〜d)のポリマー亜リン酸エステルの少なくとも半分がn=4又はそれ以上であるテトラマーの少なくとも1つのモル質量を有し、その際に計算の基準として、使用される−P(OR)O−単位(式Ia〜d)及び使用される−Ar−O−単位(式Ia〜c)の平均モル質量が採用される。本発明によれば、モル質量分布の確定のための基準として例えばゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)の際の溶離体積を介しての屈折率(Refractive Index-又はRI−)検出器の使用による生成物信号の積分が用いられ、その際にテトラヒドロフランは溶離剤として使用され、かつポリスチレン−標準に対して校正される。好ましい場合にゲル浸透クロマトグラフィーはDIN 55672-1に従って実施される。
本発明によれば、本発明による多様なポリ亜リン酸エステルの混合物も成分B)の熱可塑性プラスチックに添加されることもできる。
成分B)の熱可塑性プラスチックへの成分A)の本発明によるポリ亜リン酸エステルの添加は、成分Aが純粋な形で成分B)の溶融された熱可塑性プラスチックにか又は場合により低い沸点を有する溶剤中の溶液で成分B)の熱可塑性プラスチックに計量供給されることによって行われることができる。また、適している混合装置中での成分A)への(場合により溶剤、例えばイソプロパノール中のその溶液への)成分B)の粉末状又は顆粒状の熱可塑性プラスチックの浸漬により成分A)は計量供給されることもできる。
好ましい一実施態様において、成分A)は熱可塑性プラスチック中の高濃縮されたバッチとして成分B)の熱可塑性プラスチックに製造−/配合プロセスの間に添加されることもできる。成分A)のバッチは、例えば熱可塑性プラスチック中への成分A)の配合により製造される。バッチ中の成分A)の濃度はその際に3質量%を上回り、好ましくは5質量%を上回り、特に好ましくは8質量%を上回る。好ましくはバッチ製造のための熱可塑性プラスチックとして成分B)の場合と同じ熱可塑性プラスチックが使用される。特に好ましい一実施態様において、成分B)としてポリアルキレンテレフタレート又はポリカーボネートが使用される場合には、ポリアルキレンテレフタレート又はポリカーボネート、殊に好ましくはポリブチレンテレフタレート又はポリカーボネートがバッチ製造のための熱可塑性プラスチックとして使用される。バッチは顆粒状又は粉末状であってよい。バッチの後処理/加工は公知の技術により行われる。
相応することは、メルト中へもしくは溶剤中での公知方法によるポリマーの製造の間のホスフィットの計量供給に当てはまる。
本発明の範囲内で亜リン酸エステルは同様に、1分子当たり少なくとも1つのリン結合ヒドロキシル基(P−OH)並びに二価又は多価のフェノールの少なくとも1つの基を有している亜リン酸のエステルである。
成分B
成分Bとして組成物は本発明によれば熱可塑性プラスチック、例えばポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル及び/又はポリオキシメチレンポリマー、ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテル、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリアミド、ポリエステル、熱可塑性ポリウレタンを含有する。好ましくは組成物は成分Bとして、ポリカーボネート、ポリアミド、例えばポリアミド6又はポリアミド6,6、ポリエステル、例えばポリアルキレンテレフタレート、例えばポリブチレンテレフタレート又はポリエチレンテレフタレートの群からなる少なくとも1つの熱可塑性プラスチックを含有する。本発明によれば好ましくは2つ又はそれ以上の熱可塑性プラスチックからなる混合物も成分Aとして使用されることができる。ポリカーボネート及びポリエステルを含む混合物、例えばポリカーボネート及びポリブチレンテレフタレート又はポリカーボネート及びポリエチレンテレフタレートからなる混合物が特に好ましい。
好ましくは成分Bとして部分芳香族ポリエステルが使用されることができる。本発明による部分芳香族ポリエステルは、ポリアルキレンテレフタレートの誘導体の群から選択されており、好ましくはポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート、特に好ましくはポリブチレンテレフタレート、極めて特に好ましくはポリブチレンテレフタレートの群から選択されている。
部分芳香族ポリエステルは芳香族分子部分に加えて脂肪族分子部分も有する材料であると理解される。
本発明の範囲内でポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸又はそれらの反応性誘導体(例えばジメチルエステル又は無水物)及び脂肪族、環式脂肪族又は芳香脂肪族のジオールからの反応生成物及びこれらの反応生成物の混合物である。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸(又はそれらの反応性誘導体)及び炭素原子2〜10個を有する脂肪族又は環式脂肪族のジオールから公知方法に従って製造されうる(Kunststoff-Handbuch, VIII巻, 695頁以降, Karl-Hanser-Verlag, Muenchen 1973)。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、ジカルボン酸に対してテレフタル酸基少なくとも80mol%、好ましくは90mol%及びジオール成分に対してエチレングリコール−及び/又はプロパンジオール−1,3−及び/又はブタンジオール−1,4−基少なくとも80mol%、好ましくは少なくとも90mol%を含有する。
好ましいポリアルキレンテレフタレートはテレフタル酸基に加えて炭素原子8〜14個を有する他の芳香族ジカルボン酸又は炭素原子4〜12個を有する脂肪族ジカルボン酸の基、例えばフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シクロヘキサンジ酢酸、シクロヘキサンジカルボン酸の基を20mol%まで有していてよい。
好ましいポリアルキレンテレフタレートはエチレン−もしくはプロパンジオール−1,3−もしくはブタンジオール−1,4−グリコール基に加えて炭素原子3〜12個を有する他の脂肪族ジオール又は炭素原子6〜21個を有する環式脂肪族ジオール、例えばプロパンジオール−1,3、2−エチルプロパンジオール−1,3、ネオペンチルグリコール、ペンタン−ジオール−1,5、ヘキサンジオール−1,6、シクロヘキサン−ジメタノール−1,4、3−メチルペンタンジオール−2,4、2−メチルペンタンジオール−2,4、2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3及び−1,6,2−エチルヘキサン−ジオール−1,3、2,2−ジエチルプロパンジオール−1,3、ヘキサンジオール−2,5、1,4−ジ−(β−ヒドロキシエトキシ)−ベンゼン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−プロパン、2,4−ジヒドロキシ−1,1,3,3−テトラメチルシクロブタン、2,2−ビス−(3−β−ヒドロキシエトキシフェニル)−プロパン及び2,2−ビス−(4−ヒドロキシプロポキシフェニル)−プロパン(ドイツ連邦共和国特許出願公開(DE-OS)第24 07 674号、同第24 07 776号、同第27 15 932号明細書)の基を20mol%まで含有していてよい。
ポリアルキレンテレフタレートは、例えばドイツ連邦共和国特許出願公開(DE-OS)第19 00 270号明細書及び米国特許(US-PS)第3 692 744号明細書に記載されているような、相対的に少量の3−又は4−価のアルコール又は3−又は4−塩基性のカルボン酸の組込みにより分枝されることができる。
好ましい分枝剤の例は、トリメシン酸、トリメリト酸、トリメチロールエタン及び−プロパン及びペンタエリトリトールである。
酸成分に対して分枝剤1mol%以下を使用することは賢明である。
テレフタル酸及びそれらの反応性誘導体(例えばそれらのジアルキルエステル)及びエチレングリコール及び/又はプロパンジオール−1,3及び/又はブタンジオール−1,4からのみ製造されているポリアルキレンテレフタレート(ポリエチレン−及びポリブチレンテレフタレート)及びこれらのポリアルキレンテレフタレートの混合物が特に好ましい。
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、少なくとも2つの前記の酸成分から及び/又は少なくとも2つの前記のアルコール成分から製造されているコポリエステルでもあり、特に好ましいコポリエステルはポリ−(エチレングリコール/ブタンジオール−1,4)−テレフタレートである。
ポリアルキレンテレフタレートは一般的に約0.4〜1.5cm/g、好ましくは0.5〜1.3cm/gの固有粘度を有する、その都度25℃でフェノール/o−ジクロロベンゼン(1:1質量%)中で測定。
好ましくは、本発明により製造されるポリエステルは他のポリエステル及び/又は別のポリマーとの混合物でも使用されることができる。特に好ましくは、ポリアルキレンテレフタレートと他のポリエステルとの混合物、極めて特に好ましくはポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートとの混合物が使用される。
ポリエステルに、常用の添加剤、例えば離型剤、安定剤及び/又は流動剤がメルト中で混合されることができるか又は表面上に施与されることができる。
成分C
成分C)として、熱可塑性成形材料は、例えばタルク、雲母、ケイ酸塩、石英、二酸化チタン、珪灰石、カオリン、無定形ケイ酸、炭酸マグネシウム、白亜、長石、硫酸バリウム、ガラスビーズ、及び/又は炭素繊維及び/又はガラス繊維をベースとする繊維状の充てん剤及び/又は補強剤をベースとする充てん剤又は補強剤又は2つ又はそれ以上の異なる充てん剤及び/又は補強剤からなる混合物を含有する。好ましくは、タルク、雲母、ケイ酸塩、石英、二酸化チタン、珪灰石、カオリン、無定形ケイ酸、炭酸マグネシウム、白亜、長石、硫酸バリウム及び/又はガラス繊維をベースとする粒状の鉱物質充てん剤が使用される。本発明によればタルク、珪灰石、カオリン及び/又はガラス繊維をベースとする粒状の鉱物質充てん剤が特に好ましい。
特に寸法安定性の場合の等方性及び高い熱的寸法安定性が要求される用途のためには、例えば自動車用途においてボデー外部部品のためには、好ましくは鉱物質充てん剤、特に好ましくはタルク、珪灰石又はカオリンが使用される。
成分F)がブロックコポリマーである場合に、ブレンドは鉱物質充てん剤を好ましくは2.5〜34質量%の量で、特に好ましくは3.5〜28質量%の量で、最も好ましくは5〜21質量%の量で含有する。
針状の鉱物質充てん剤も特に好ましい。針状の鉱物質充てん剤は、本発明によれば強く際立った針状の特徴を有する鉱物質充てん剤であると理解される。例としてより針状の珪灰石が挙げられうる。好ましくは鉱物は2:1〜35:1、特に好ましくは3:1〜19:1、最も好ましくは4:1〜12:1の長さ:直径−比を有する。本発明による針状鉱物の平均粒径は、好ましくは20μm未満、特に好ましくは15μm未満、殊に好ましくは10μm未満、最も好ましくは5μm未満である、CILAS GRANULOMETERを用いて測定。
タルクをベースとする鉱物質充てん剤も成分E)として特に好ましい。本発明の範囲内でタルクをベースとする鉱物質充てん剤として、当業者がタルクもしくはタルカムと結びつける全ての粒状充てん剤が考慮の対象になる。同様に、商業的に提供され、かつ特徴付ける特徴としてそれらの製品説明が用語タルクもしくはタルカムを有する全ての粒状充てん剤が考慮の対象になる。
充てん剤の全質量に対して50質量%を上回り、好ましくは80質量%を上回り、特に好ましくは95質量%を上回り、かつ殊に好ましくは98質量%を上回るDIN 55920によるタルク含量を有する鉱物質充てん剤が好ましい。
タルクをベースとする鉱物質充てん剤は表面処理されていてもよい。これらは例えば、例えばシランベースの、カップリング剤系(Haftvermittlersystem)で仕上げられていてよい。
タルクをベースとする本発明による鉱物質充てん剤は好ましくは、50μm未満、好ましくは10μm未満、特に好ましくは6μm未満及び殊に好ましくは2.5μm未満の上部粒径もしくは粒度d97を有する。平均粒度d50として好ましくは、10μm未満、好ましくは6μm未満、特に好ましくは2μm未満及び特に好ましくは1μm未満の値が選択される。充てん剤Dのd97−及びd50−値は、沈降分析SEDIGEAPH D 5 000によるかもしくはふるい分析DIN 66 165により測定される。
タルクをベースとする粒状充てん剤の平均アスペクト比(直径対厚さ)は好ましくは1〜100、特に好ましくは2〜25及び殊に好ましくは5〜25の範囲内である、完成した生成物の超薄切片の電子顕微鏡写真及び充てん剤粒子の代表量(約50)の計測について測定。
充てん剤及び/又は補強剤は場合により、例えばシランベースの、例えばカップリング剤もしくはカップリング剤系で、表面変性されていてよい。しかしながら前処理はどうしても必要であるというわけではない。特にガラス繊維を使用する場合に、シランに加えてポリマー分散液、塗膜形成要素、分枝剤及び/又はガラス繊維加工助剤も使用されることができる。
本発明によれば一般的に7〜18μm、好ましくは9〜15μmの繊維直径を有するガラス繊維も特に好ましく、連続繊維としてか又は切断された又は粉砕されたガラス繊維として添加されてよく、その際に繊維は、例えばシランベースの、適しているサイジング系及びカップリング剤もしくはカップリング剤系で仕上げられていてよい。
前処理のために一般に使われているシラン化合物は、例えば一般式
(X−(CH2)q)k−Si−(O−CrH2r+1)4−k
[式中、置換基は次の意味を有する:
xは
Figure 2005532458
であり、
qは2〜10の整数、好ましくは3〜4であり、
rは1〜5の整数、好ましくは1〜2であり、
kは1〜3の整数、好ましくは1である]を有する。
好ましいシラン化合物はアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノブチルトリエトキシシラン並びに置換基Xとしてグリシジル基を有する相応するシランである。
シラン化合物は、鉱物質充てん剤に対して一般的に0.05〜、好ましくは0.5〜1.5及び特に0.8〜1質量%の量で表面被覆のために使用される。
粒状充てん剤は、成形材料もしくは成形体への加工の結果として成形材料中もしくは成形体中で、当初に使用された充てん剤よりも小さいd97−もしくはd50−値を有していてよい。ガラス繊維は、成形材料もしくは成形体への加工の結果として成形材料中もしくは成形体中で、当初に使用されたよりも短い長さ分布を有していてよい。
完成した生成物の粒径はその際に例えば、ポリマー混合物の薄切片の電子顕微鏡写真が撮影され、かつ評価のために充てん剤粒子少なくとも25、好ましくは少なくとも50が採用されることにより測定されることができる。
成分D
防炎加工剤として、相乗剤又は市販の有機窒素化合物又は有機/無機のリン化合物を有する市販の有機ハロゲン化合物は個々にか又は混合物で使用されることができる。鉱物質の防炎添加剤、例えば水酸化マグネシウム又は炭酸Ca−Mg−水和物(例えばDE-A 4 236 122)も使用されることができる。ハロゲン含有の、特に臭素化された及び塩素化された化合物として、つぎのものが例示的に挙げられうる:エチレン−1,2−ビステトラブロモフタルイミド、エポキシ化テトラブロモビスフェノールA−樹脂、テトラブロモビスフェノール−A−オリゴカーボネート、テトラクロロビスフェノール−A−オリゴカーボネート、ペンタブロモポリアクリレート、臭素化されたポリスチレン。有機リン化合物としてWO-A 98/17720によるリン化合物、例えばトリフェニルホスフェート(TPP)、オリゴマーを含めてレゾルシノール−ビス−(ジフェニルホスフェート)(RDP)並びにオリゴマーを含めてビスフェノール−A−ビス−ジフェニルホスフェート(BDP)、メラミンホスフェート、メラミンピロホスフェート、メラミンポリホスフェート及びそれらの混合物が適している。窒素化合物として、特にメラミン及びメラミンシアヌレートが考慮の対象になる。相乗剤として、例えばアンチモン化合物、特に三酸化アンチモン及び五酸化アンチモン、亜鉛化合物、スズ化合物、例えばスズ酸スズ(Zinnstannat)及びホウ酸塩が適している。炭素形成剤及びテトラフルオロエチレンポリマーが添加されることができる。
成分E
成分Eとして、本発明によれば、成分Bとして使用される熱可塑性プラスチックとは異なる少なくとも1つの別の熱可塑性プラスチックが使用されることができる。
好ましくは成分Eとして本発明によればポリカーボネート又はポリカーボネートの混合物が使用されることができる。
好ましいポリカーボネートは、一般式(I)
HO−Z−OH (I)
[式中、Zは、1つ又はそれ以上の芳香族基を有している炭素原子6〜30個を有する二価の有機基である]で示されるビスフェノールをベースとするホモポリカーボネート及びコポリカーボネートである。
式(Ia)
Figure 2005532458
[式中、
Aは単結合、C1〜C5−アルキレン、C2〜C5−アルキリデン、C5〜C6−シクロアルキリデン、−O−、−SO−、−CO−、−S−、−SO2−、場合によりへテロ原子を有している別の芳香族環が縮合されていてよいC6〜C12−アリーレンを表すか、
又は式(II)又は(III)の基を表し、
Figure 2005532458
Bはその都度C1〜C12−アルキル、好ましくはメチル、ハロゲン、好ましくは塩素及び/又は臭素を表し、
xはその都度互いに独立して0、1又は2を表し、
pは1又は0を表し、かつ
各XについてのR及びRは個々に選択可能であり、互いに独立して水素又はC〜C−アルキル、好ましくは水素、メチル又はエチルを表し、
は炭素を表し、かつ
mは4〜7の整数、好ましくは4又は5を表す、但し、少なくとも1つの原子X上でR及びRが同時にアルキルである]で示されるビスフェノールが好ましい。
一般式(I)によるビスフェノールの例は、次の群に属しているビスフェノールである:ジヒドロキシジフェニル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−アルカン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−シクロアルカン、インダンビスフェノール、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルフィド、ビス−(ヒドロキシフェニル)−エーテル、ビス−(ヒドロキシフェニル)−ケトン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホン、ビス−(ヒドロキシフェニル)−スルホキシド及びα,α′−ビス−(ヒドロキシフェニル)−ジイソプロピルベンゼン。
例えば挙げられたビスフェノールの芳香族環上でのアルキル化又はハロゲン化により入手可能である挙げられたビスフェノールの誘導体も、一般式(I)によるビスフェノールの例である。
一般式(I)によるビスフェノールの例は特に次の化合物である:ヒドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−メタン、ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−スルホン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−p/m−ジイソプロピルベンゼン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス−(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(すなわちビスフェノールA)、2,2−ビス−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,4−ビス−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、α,α′−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン(すなわちビスフェノールM)、α,α′−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン及びインダンビスフェノール。
特に好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAをベースとするホモポリカーボネート、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンをベースとするホモポリカーボネート及び双方のモノマー:ビスフェノールA及び1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンをベースとするコポリカーボネートである。
一般式(I)による記載されたビスフェノールは、公知方法に従って、例えば相応するフェノール類及びケトン類から、製造されることができる。
挙げられたビスフェノール及びそれらの製造方法は例えば、モノグラフH. Schnell, "Chemistry and Physics of Polycarbonates", Polymer Reviews, 9巻, 77-98頁, Interscience Publishers, New York, London, Sidney, 1964及びUS-A 3 028 635、US-A 3 062 781、US-A 2 999 835、US-A 3 148 172、US-A 2 991 273、US-A 3 271 367、US-A 4 982 014、US-A 2 999 846、DE-A 1 570 703、DE-A 2 063 050、DE-A 2 036 052、DE-A 2 211 956、DE-A 3 832 396及びFR-A 1 561 518並びに出願番号62039/1986、62040/1986及び105550/1986を有する日本国公開特許公報に記載されている。
1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン及びその製造は例えばUS-A 4 982 014に記載されている。
インダンビスフェノール及びそれらの製造は、例えばUS-A 3 288 864、JP-A 60 035 150及びUS-A 4 334 106に記載されている。インダンビスフェノールは、例えばイソプロペニルフェノール又はその誘導体からか又はイソプロペニルフェノールの二量体又はその誘導体からフリーデル−クラフト触媒の存在で有機溶剤中で製造されることができる。
ポリカーボネートは公知方法に従って製造されることができる。ポリカーボネートの製造に適している方法は例えば、相界面法によるホスゲンを用いるビスフェノールから又は均一相中での方法、いわゆるピリジン法によるホスゲンを用いるビスフェノールから、又はメルトエステル交換法による炭酸エステルを用いるビスフェノールからの製造である。これらの製造方法は例えばH. Schnell, "Chemistry and Physics of Polycarbonates", Polymer Reviews, 9巻, 31-76頁, Interscience Publishers, New York, London, Sidney, 1964に記載されている。挙げられた製造方法は、D. Freitag, U. Grigo, P. R. Mueller, H. Nouvertne, "Polycarbonates" in Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, 11巻, 第2版, 1988, 648〜718頁及びU. Grigo, K. Kircher及びP.R. Mueller "Polycarbonate" in Becker, Braun, Kunststoff-Handbuch, 3/1巻、Polycarbonate, Polyacetale, Polyester, Celluloseester, Carl Hanser Verlag Muenchen, Wien 1992, 117〜299頁及びD.C. Prevorsek, B.T. Debona及びY. Kesten, Corporate Research Center, Allied Chemical Corporation, Morristown, New Jersey 07960, "Synthesis of Poly(estercarbonate) Copolymers" in Journal of Polymer Science, Polymer Chemistry Edition, 19巻, 75-90 (1980)にも記載されている。
メルトエステル交換法は特にH. Schnell, "Chemistry and Physics of Polycarbonates", Polymer Reviews, 9巻, 44〜51頁, Interscience Publishers, New York, London, Sidney, 1964並びにDE-A 1 031 512、US-A 3 022 272、US-A 5 340 905及びUS-A 5 399 659に記載されている。
ポリカーボネートの製造の際に好ましくは、僅かな程度の不純物を有する原料及び助剤が使用される。特にメルトエステル交換法による製造の際に、使用されるビスフェノール及び使用される炭酸誘導体はできるだけアルカリイオン及びアルカリ土類イオン不含であるべきである。そのように純粋な原料は例えば、炭酸誘導体、例えば炭酸エステル、及びビスフェノールが再結晶されるか、洗浄されるか又は蒸留されることによって得られることができる。
本発明によれば適しているポリカーボネートは好ましくは、例えば超遠心分離又は散乱光測定により測定されうる、10 000〜200 000g/molのモル質量の質量平均(Mw)を有する。特に好ましくはこれらは12 000〜80 000g/mol、殊に好ましくは20 000〜35 000g/molのモル質量の質量平均を有する。
本発明によるポリカーボネートの平均モル質量は、例えば公知方法で相応する量の連鎖停止剤により調節されることができる。連鎖停止剤は、個々にか又は多様な連鎖停止剤の混合物として使用されることができる。
適している連鎖停止剤はモノフェノール並びにモノカルボン酸である。適しているモノフェノールは、例えばフェノール、p−クロロフェノール、p−t−ブチルフェノール、クミルフェノール又は2,4,6−トリブロモフェノール並びに長鎖アルキルフェノール、例えば4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノール又はアルキル置換基中に全部で炭素原子8〜20個を有するモノアルキルフェノールもしくはジアルキルフェノール、例えば3,5−ジ−t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチル−ヘプチル)−フェノール又は4−(3,5−ジメチル−ヘプチル)−フェノールである。適しているモノカルボン酸は安息香酸、アルキル安息香酸及びハロゲン安息香酸である。
好ましい連鎖停止剤はフェノール、p−t−ブチルフェノール、4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノール及びクミルフェノールである。
連鎖停止剤の量は好ましくは、その都度使用されるビスフェノールの総和に対して、0.25〜10mol%である。
本発明によれば適しているポリカーボネートは公知方法で、しかも好ましくは三官能性の又は三官能性を上回る分枝剤の組込みにより分枝鎖状であってよい。適している分枝剤は例えば3つの又は3つよりも多いフェノール性基を有するもの又は3つの又は3つよりも多いカルボン酸基を有するものである。
適している分枝剤は、例えばフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン−2、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゼン、1,1,1−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−フェニルメタン、2,2−ビス−[4,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキシル]−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノール、2,6−ビス−(2−ヒドロキシ−5′−メチル−ベンジル)−4−メチルフェノール、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−プロパン、ヘキサ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェニル)−テレフタル酸エステル、テトラ−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、テトラ−(4−(4−ヒドロキシフェニル−イソプロピル)−フェノキシ)−メタン及び1,4−ビス−(4′,4″−ジヒドロキシトリフェニル)−メチルベンゼン並びに2,4−ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、塩化シアヌル、3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドール、トリメシン酸トリクロリド及びα,α′,α″−トリス−(4−ヒドロキシフェノール)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼンである。
好ましい分枝剤は1,1,1−トリス−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン及び3,3−ビス−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−オキソ−2,3−ジヒドロインドールである。
場合により使用されうる分枝剤の量は好ましくは、使用されるビスフェノールのモル数に対して0.05mol%〜2mol%である。
分枝剤は例えば、相界面法によるポリカーボネートの製造の場合に、ビスフェノール及び連鎖停止剤と共にアルカリ性水相中に装入されることができるか、又は有機溶剤中に溶解されて炭酸誘導体と一緒に添加されることができる。エステル交換法の場合に、分枝剤は好ましくはジヒドロキシ芳香族化合物又はビスフェノールと一緒に計量供給される。
メルトエステル交換法によるポリカーボネートの製造の場合に好ましくは使用されうる触媒は文献から公知のアンモニウム塩及びホスホニウム塩である(例えばUS-A 3 442 864、JP-A-14742/72、US-A 5 399 659及びDE-A 19 539 290参照)。
コポリカーボネートも使用されることができる。本発明の範囲内でコポリカーボネートは特にポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネート−ブロックコポリマーであり、それらのモル質量の質量平均(Mw)は好ましくは10 000〜200 000g/mol、特に好ましくは20 000〜80 000g/molである(光散乱測定又は超遠心分離による予めの校正後のゲルクロマトグラフィーにより測定)。ポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネート−ブロックコポリマー中の芳香族カーボネート構造単位の含量は好ましくは75〜97.5質量%、特に好ましくは85〜97質量%である。ポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネート−ブロックコポリマー中のポリジオルガノシロキサン構造単位の含量は好ましくは25〜2.5質量%、特に好ましくは15〜3質量%である。ポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネート−ブロックコポリマーは例えば、好ましくはPn=5〜100、特に好ましくはPn=20〜80の平均重合度を有するα,ω−ビスヒドロキシアリールオキシ末端基含有のポリジオルガノシロキサンから出発して製造されることができる。
ポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネート−ブロックポリマーは、常用のポリシロキサン不含の熱可塑性ポリカーボネートを有するポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネート−ブロックコポリマーからなる混合物であってもよく、その際にこの混合物中のポリジオルガノシロキサン構造単位の全含量は好ましくは2.5〜25質量%である。
そのようなポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネート−ブロックコポリマーは、これらがポリマー鎖中に一方では芳香族カーボネート構造単位(1)及び他方ではアリールオキシ末端基含有のポリジオルガノシロキサン(2)
Figure 2005532458
[式中、
Arは同じか又は異なる二官能性の芳香族基であり、かつ
R及びRは同じか又は異なり、かつ線状アルキル、分枝鎖状アルキル、アルケニル、ハロゲン化された線状アルキル、ハロゲン化された分枝鎖状アルキル、アリール又はハロゲン化されたアリール、好ましくはメチル、を表し、かつ
nは好ましくは5〜100、特に好ましくは20〜80の平均重合度を表す]を有していることにより特徴付けられている。
アルキルは前記の式(2)において好ましくはC〜C20−アルキルであり、アルケニルは前記の式(2)において好ましくはC〜C−アルケニルであり;アリールは前記の式(2)において好ましくはC〜C14−アリールである。ハロゲン化されたは前記の式において部分的にか又は完全に塩素化された、臭素化された又はフッ素化されたを表す。
アルキル、アルケニル、アリール、ハロゲン化されたアルキル及びハロゲン化されたアリールの例は、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、t−ブチル、ビニル、フェニル、ナフチル、クロロメチル、ペルフルオロブチル、ペルフルオロオクチル及びクロロフェニルである。
そのようなポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネート−ブロックコポリマー及びそれらの製造は例えばUS-A 3 189 662、US-A 3 821 325及びUS-A 3 832 419に記載されている。
好ましいポリジオルガノシロキサン−ポリカーボネート−ブロックコポリマーは例えば、α,ω−ビスヒドロキシアリールオキシ末端基含有のポリジオルガノシロキサンを他のビスフェノールと一緒に、場合により常用の量の分枝剤の同時使用下に、例えば二相界面法により反応させることによって製造されることができる(例えばH. Schnell, "Chemistry and Physics of Polycarbonates", Polymer Reviews, 9巻, 31-76頁, Interscience Publishers, New York, London, Sidney, 1964に記載されている)。エダクトとしてこの合成に使用されるα,ω−ビスヒドロキシアリールオキシ末端基含有のポリジオルガノシロキサン及それらの製造は例えばUS-A 3 419 634に記載されている。
ポリカーボネートに、常用の添加剤、例えば離型剤、安定剤及び/又は流動剤がメルト中で混合されることができるか又は表面上に施与されることができる。好ましくは使用されるポリカーボネートは既に、本発明による成形材料の他の成分との配合前に離型剤を含有する。
成分B及びEとして本発明によれば明らかに、異なる熱可塑性プラスチックからなる組合せ、例えば好ましくはPC/ポリアルキレンテレフタレート、PC/PBT、PC/PET、PC/ABSも使用されることができる。PC/ポリアルキレンテレフタレート、例えばPC/PBT及びPC/PETからなる混合物が特に好ましく、その際に質量−比PC:ポリアルキレンテレフタレートは3:1〜1:3の範囲内である。
成分F
成分Fは、
F.1 少なくとも1つのビニルモノマー 5〜95、好ましくは30〜90質量%の、
F.2 ガラス転移温度<10℃、好ましくは<0℃、特に好ましくは<−20℃を有する1つ又はそれ以上のグラフトベース 95〜5、好ましくは70〜10質量%上の、
1つ又はそれ以上のグラフトポリマーを含む。
グラフトベースF.2は一般的に0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、特に好ましくは0.2〜1μmの平均粒径(d50−値)を有する。
モノマーF.1は好ましくは、
F.1.1 ビニル芳香族化合物及び/又は核置換されたビニル芳香族化合物(例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン)及び/又はメタクリル酸−(C〜C)−アルキルエステル(例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレート) 50〜99質量%及び
F.1.2 ビニルシアン化物(不飽和ニトリル、例えばアクリロニトリル及びメタクリロニトリル)及び/又は(メタ)アクリル酸−(C〜C)−アルキルエステル(例えばメチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート)及び/又は不飽和カルボン酸の誘導体(例えば無水物及びイミド)(例えば無水マレイン酸及びN−フェニル−マレインイミド) 1〜50質量%
からなる混合物である。
好ましいモノマーF.1.1はスチレン、α−メチルスチレン及びメチルメタクリレートのモノマーの少なくとも1つから選択されており、好ましいモノマーF.1.2はアクリロニトリル、無水マレイン酸及びメチルメタクリレートのモノマーの少なくとも1つから選択されている。
特に好ましいモノマーは、F.1.1 スチレン及びF.1.2 アクリロニトリルである。
グラフトポリマーFに適しているグラフトベースF.2は、例えばジエンゴム、EP(D)M−ゴム、すなわちエチレン/プロピレン及び場合によりジエンをベースとするもの、アクリレート−、ポリウレタン−、シリコーン−、クロロプレン及びエチレン/酢酸ビニル−ゴムである。
好ましいグラフトベースF.2は、ジエンゴム(例えばブタジエン、イソプレン等ベースの)又はジエンゴムの混合物又はジエンゴムのコポリマー又は別の共重合性モノマー(例えばF.1.1及びF.1.2による)とのそれらの混合物であるが、但し、成分F.2のガラス転移温度は<10℃、好ましくは<0℃、特に好ましくは<−10℃未満である。
純ポリブタジエンゴムが特に好ましい。
特に好ましいポリマーFは、例えばABS−ポリマー(溶液−、バルク−及び懸濁−ABS)であり、例えばこれらは例えばDE-A 2 035 390(=US-A 3 644 574)に又DE-A 2 248 242(=GB-A 1 409 275)にかもしくはUllmann, Enzyklopaedie der Technischen Chemie、19巻(1980)、280頁以降に記載されている。グラフトベースF.2のゲル含量は、少なくとも30質量%、好ましくは少なくとも40質量%である(トルエン中で測定)。
グラフトコポリマーFは、ラジカル重合により、例えば乳化−、懸濁−、溶液−又はバルク重合により、好ましくは乳化−又はバルク重合により製造される。
特に適しているグラフトゴムは、US-A 4 937 285による有機ヒドロペルオキシド及びアスコルビン酸からなる開始剤系でのレドックス−開始により製造されるABS−ポリマーでもある。
グラフト反応の際にグラフトモノマーは周知のように必ずしも完全にグラフトベースにグラフトされるというわけではないので、本発明によれば、グラフトポリマーBはまた、グラフトベースの存在でのグラフトモノマーの(共)重合により取得され、かつ後処理の際に生じる生成物であると理解される。
ポリマーFのF.2による適しているアクリレートゴムは好ましくは、場合によりF.2に対して他の重合性のエチレン系不飽和モノマー40質量%までを有する、アクリル酸アルキルエステルからなるポリマーである。好ましい重合性のアクリル酸エステルにはC〜C−アルキルエステル、例えばメチル−、エチル−、ブチル−、n−オクチル−及び2−エチルヘキシルエステル;ハロゲンアルキルエステル、好ましくはハロゲン−C〜C−アルキルエステル、例えばクロロエチルアクリレート並びにこれらのモノマーの混合物が属している。
架橋のためには、1つよりも多い重合性二重結合を有するモノマーが共重合されることができる。架橋性モノマーの好ましい例は、炭素原子3〜8個を有する不飽和モノカルボン酸及び炭素原子3〜12個を有する不飽和の一価アルコール、又はOH−基2〜4個及び炭素原子2〜20個を有する飽和ポリオールのエステル、例えばエチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート;複数不飽和の複素環式化合物、例えばトリビニル−及びトリアリルシアヌレート;多官能性ビニル化合物、例えばジ−及びトリビニルベンゼン;しかしまたトリアリルホスフェート及びジアリルフタレートである。
好ましい架橋性モノマーは、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレート及び少なくとも3つのエチレン系不飽和基を有する複素環式化合物である。
特に好ましい架橋性モノマーは、環式モノマーであるトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアクリロイルヘキサヒドロ−s−トリアジン、トリアリルベンゼンである。架橋されるモノマーの量は、グラフトベースF.2に対して、好ましくは0.02〜5、特に0.05〜2質量%である。
少なくとも3つのエチレン系不飽和の基を有する環式の架橋性モノマーの場合に、その量をグラフトベースF.2の1質量%未満に制限することが有利である。
アクリル酸エステルに加えて場合によりグラフトベースF.2の製造に利用されることができる好ましい“他の”重合性のエチレン系不飽和モノマーは、例えばアクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリルアミド、ビニル−C〜C−アルキルエーテル、メチルメタクリレート、ブタジエンである。グラフトベースF.2として好ましいアクリレートゴムは少なくとも60質量%のゲル含量を有するエマルションポリマーである。
F.2による適している別のグラフトベースは、グラフト活性サイトを有するシリコーンゴムであり、例えばこれらはDE-A 3 704 657、DE-A 3 704 655、DE-A 3 631 540及びDE-A3 631 539に記載されている。
グラフトベースF.2のゲル含量は25℃で適している溶剤中で測定される(M. Hoffmann, H. Kroemer, R. Kuhn, Polymeranalytik I und II, Georg Thieme-Verlag, Stuttgart 1977)。
平均粒径d50は、粒子のその都度50質量%がその直径の上下にある直径である。この直径は超遠心機測定(W. Scholtan, H. Lange, Kolloid, Z. und Z. Polymere 250 (1972), 782-1796)を用いて測定されることができる。
成分G
成分Gは添加剤である。常用の添加剤は例えば安定剤(例えばUV−安定剤、熱安定剤、γ線安定剤)、帯電防止剤、流動助剤、離型剤、防火添加剤、乳化剤、成核剤、可塑剤、潤滑剤、染料及び顔料である。挙げられた及び適している別の添加剤は例えばGaechter, Mueller, Kunststoff-Additive, 第3版, Hanser-Verlag, Muenchen, Wien, 1989に記載されている。添加剤は単独で又は混合物でもしくはマスターバッチの形で使用されることができる。
安定剤として例えば立体障害フェノール、ヒドロキノン、芳香族第二アミン、例えばジフェニルアミン、置換レゾルシン、サリチレート、ベンゾトリアゾール及びベンゾフェノン並びにこれらの群の多様な置換された代表例及びそれらの混合物が使用されることができる。
顔料として例えば二酸化チタン、群青、酸化鉄、カーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン、ペリレン、ニグロシン及びアントラキノンが使用されることができる。
成核剤として例えばナトリウムフェニルホスフィネート、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素並びに好ましくはタルカムが使用されることができる。
潤滑剤及び離型剤としてエステルろう、ペンタエリトリトールテトラステアレート(Penteritrytstearat)(PETS)、長鎖脂肪酸(例えばステアリン酸又はベヘン酸)、それらの塩(例えばCa−又はZn−ステアレート)並びにアミド誘導体(例えばエチレン−ビス−ステアリルアミド)又はモンタンろう(炭素原子28〜32個の鎖長を有する直鎖状の飽和カルボン酸からなる混合物)並びに低分子量のポリエチレン−もしくはポリプロピレンろうが使用されることができる。
可塑剤として例えばフタル酸ジオクチルエステル、フタル酸ジ−ベンジルエステル、フタル酸ブチルベンジルエステル、炭化水素油、N−(n−ブチル)ベンゼン−スルホンアミドが使用されることができる。
本発明による組成物の製造は、成分の混合により本来公知の方法に従って行われる。成分の混合は、成分を相応する質量割合で混合することにより行われる。好ましくは成分の混合は室温(好ましくは0〜40℃)で及び/又は220〜330℃の温度で、成分の共通のブレンド、混合、混練、押出又はローリングにより行われる。個々の成分を予備混合することが有利でありうる。さらに、成形部材又は半製品を、室温(好ましくは0〜40℃)で製造される予備混合された成分及び/又は個々の成分の物理混合物(ドライブレンド)から直接に製造することが有利でありうる。
さらに本発明の対象は、組成物の製造方法、それらの使用方法及び成形体の製造方法並びに成形体自体である。
本発明によるポリマー亜リン酸エステルは、低分子量の亜リン酸エステルと比較して、熱可塑性プラスチックについて、好ましくはポリカーボネート、ポリエステル及び/又はポリアルキレンテレフタレートを含有している成形材料の極めて良好な安定化性に、特に熱−及び加水分解安定化に関して傑出している。さらに、本発明によるポリマー亜リン酸エステルを含有する組成物の場合の接触腐食挙動は、低分子量の亜リン酸エステルと比較して明らかにより良好である。
成分A1:ポリマーポリ亜リン酸エステル
窒素雰囲気下でトリフェニルホスフィット456g、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン375g、ビスフェノールA 225g及びナトリウムフェノラート2.5gを40℃で装入する。引き続いて100mbarの真空にする。1時間かけて115℃に加熱し、0.5時間後撹拌する。ついで10mbarで0.5時間還流で煮沸し、引き続いて170℃の最大底部温度までで1mbarで蒸留する。75%リン酸1.5gの添加後に190℃まで加熱する。冷却後に底部生成物は室温で高粘稠な無色塊状物であり、かつ成分A1として使用した。生成物はGPCにおいて質量平均Mw=1150g/mol及び数平均Mn=656g/molを有する。式(Ia〜c)による4つのモノマー単位、そのうち2つのビスフェノールA−モノマー及び構造
Figure 2005532458
を有する2つの亜リン酸エステル−モノマーを含んでいる構造要素のモル質量は744g/molと計算された。ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)での溶離体積を通しての生成物信号の積分により、800g/mol及びそれ以上の分子量を有する52%の質量含量が測定されたので、反応生成物の少なくとも50質量%が少なくとも4つのモノマーからなる。
成分A1を60℃に加熱後に成分BのPBT−粉末と混合し、そうして配合のために使用した。第1表には全組成物に対する実際のポリ亜リン酸エステル含量が記載されている。
安定剤S1:比較として低分子量の亜リン酸エステルである亜リン酸−(1−メテチリリデン)ジ−4,1−フェニレン−テトラキス(3−エチル−(3−オキセタニル)メチル)−エステル CA:53184-75-1)を使用した。亜リン酸エステルは、固有粘度IV=0.95cm/gを有するBayer AG、Leverkusen、ドイツ連邦共和国の成分B)のポリブチレンテレフタレート(PBT)中のマスターバッチ(10%)として使用した。第1表には、全組成物に対する実際の亜リン酸エステル含量が記載されている(DE-A 22 55 639からの例1に類似)。
安定剤S2:比較として、名称IRGAFOS PEPQ-FFのもとでCiba Geigy GmbH、フランクフルトで入手可能である、オキセタン官能化されていない亜リン酸エステルであるテトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)(1,1−ビフェニル)4,4′−ジイルビホスホニト)を使用した。
成分B:約0.93cm/gの固有粘度(フェノール:1,2−ジクロロベンゼン=1:1中25℃で測定)を有する線状のポリブチレンテレフタレート(Pocan B 1300、Bayer AG、Leverkusen、ドイツ連邦共和国の市販製品)
成分C:10μmの直径を有する、シラン含有化合物でサイジングされたガラス繊維(CS 7967、Bayer Antwerpen N. V.、アントワープ、ベルギー王国の市販製品)
添加剤として常用の成核剤及び離型剤を使用した。
第1及び2表中の例の配合を、型式ZSKL32の二軸押出機(Werner und Pfleiderer)上で260〜290℃の材料温度で行った。
試験体を、型式Arburg 320-210-500の射出成形機上で約260℃の材料温度及び約80℃の金型温度でショルダーバー(ISO 527による3mm厚さ)及び80×10×4mm(ISO 178による)へ射出成形した。
MVR−測定を除いて第1表に列挙された全ての試験を前記のショルダーバーで実施した。
第2表において列挙された試験を、熱空気老化(破断伸び)について前記のショルダーバーで実施し、耐加水分解性についての全ての試験(曲げ強さ時外側繊維ひずみ(Randfaserdehnung bei Biegefestigkeit)、COOH)を前記の80×10×4mm−バーで実施した。
COOH−末端基の測定を、クレゾール/クロロホルム中への試料材料の溶解及び引き続き光度滴定により行う。
破断伸び:DIN/EN/ISO 527-2/1Aにより引張試験において前記のショルダーバーで測定。
曲げ強さ時外側繊維ひずみ:DIN/ISO 178により測定
MVR:DIN/ISO 1133による260℃及び2.16kgでの流動性。
GPC:溶離剤:テトラヒドロフラン、屈折率(RI)−検出器、DIN 55672-1による実施、ポリスチレン−標準に対して校正
加水分解試験を、Varioklav蒸気滅菌器(型式300/400/500 EP-Z)中で100℃で飽和水蒸気雰囲気中での試験体の貯蔵により行う。
試験体の熱老化を110℃で循環空気乾燥器中で行った。
接触腐食:接触腐食の評価のためには、4cmの長さのブロンズストリップ(Moeller社、ボンの合金CuSn6)をエルレンマイヤーフラスコ中で、半分をグラニュール中で及び半分を空気中で、循環空気乾燥器中で140℃で貯蔵する。ブロンズストリップの変色/腐食は次のように評価される:++=極めて良好=変色/腐食なし;+=良好=殆ど変色/腐食なし;○=中程度=中程度の変色/腐食;−=劣悪=強い変色/腐食。
第1表から明らかであるように、本発明による成形材料(例1)は比較例1及び2よりも、336時間及び672時間の熱空気老化後に並びに72時間後、168時間後及び240時間後の水蒸気貯蔵後に引張試験におけるより高い破断伸び及び/又はより低いCOOH−末端基含量を示す。水蒸気貯蔵後のより低いCOOH−末端基含量及びより高い破断伸び値は、ポリマー崩壊によるより僅かなポリマー損傷を指摘し、かつ改善された耐熱性及び耐加水分解性、ひいては成分Aの改善された安定化性を示す。そのうえ、ポリマーリン酸エステルを有する例1は、比較1及び比較2における低分子量の安定剤と比較して最も良好な接触腐食性を示す。
第2表から明らかであるように、ガラス繊維強化された本発明による成形材料(例2)は336時間及び672時間の熱空気老化後に引張試験におけるより高い破断伸びを示す。ガラス繊維強化された熱可塑性プラスチックの耐加水分解性に関連して、曲げ試験における特に有意義な曲げ強さ時外側繊維ひずみは72時間後、168時間後及び240時間後の水蒸気貯蔵後に本発明による成形材料(例2)について低分子量の安定剤を有する比較例(比較3)についてよりも常に高い。COOH−末端基含量は例2について、72時間後、168時間後及び240時間後の水蒸気貯蔵後に比較3についてよりも低い。これらの結果はポリマー崩壊によるより僅かなポリマー損傷を証明し、かつ改善された耐熱性及び耐加水分解性、ひいては成分Aの改善された安定化性を示す。そのうえ、ポリマーリン酸エステルを有する例2は比較3における低分子量の安定剤と比較して最も良好な接触腐食性を示す。
Figure 2005532458
Figure 2005532458
Figure 2005532458

Claims (13)

  1. A)1分子当たり少なくとも1つのオキセタン基を有し、かつ全ての分子の50%又はそれ以上が二価又は多価のフェノール及び/又は亜リン酸のエステルの群からの少なくとも4つのモノマーを有しているポリマー亜リン酸エステル 0.01〜5質量%(全組成物に対して)、
    B)ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート、ABS、スチレンポリマー、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィンの群から選択される熱可塑性プラスチック 20〜99.99質量%、及び
    C)少なくとも1つの充てん剤及び補強剤 0〜70質量%、
    D)少なくとも1つの防炎添加剤 0〜30質量%、
    E)少なくとも1つの、成分Bとは異なる別の熱可塑性プラスチック 0〜80質量%、
    F)少なくとも1つのエラストマー変性剤 0〜80質量%、
    G)別の常用の添加剤 0〜10質量%、
    を含有している組成物。
  2. A)1分子当たり少なくとも1つのオキセタン基を有し、かつ全ての分子の50%又はそれ以上が二価又は多価のフェノール及び/又は亜リン酸のエステルの群からの少なくとも4つのモノマーを有しているポリマー亜リン酸エステル 0.03質量%〜0.1質量%(全組成物に対して)、
    B)ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート、ABS、スチレン−ポリマー、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィンの群から選択される熱可塑性プラスチック 30質量%〜41.87質量%、及び
    C)少なくとも1つの充てん剤及び補強剤 9〜31質量%、
    D)少なくとも1つの防炎添加剤 9〜19質量%、
    E)少なくとも1つの、成分Bとは異なる別の熱可塑性プラスチック 31〜51質量%、
    F)少なくとも1つのエラストマー変性剤 9〜15質量%、
    G)別の常用の添加剤 0.1〜0.9質量%
    を含有している組成物。
  3. B)がポリカーボネート及びポリアルキレンテレフタレートの群から選択される熱可塑性プラスチックである、請求項1から2までのいずれか1項記載の組成物。
  4. B)がポリブチレンテレフタレートから選択されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の組成物。
  5. E)がポリカーボネートである、請求項1から4までのいずれか1項記載の組成物。
  6. A)について式(Ia)、(Ib)、(Ic)、及び/又は(Id)
    Figure 2005532458
    [式中、nは2又は>2の任意の整数、好ましくは2〜10であり、
    Rはアルキル、アラルキル、シクロアルキル、アリールもしくはフェニル又はヘタリールを表し、その際に基Rの少なくとも1つはオキセタン基を有し、かつ
    Arは、場合によりアルキル及び/又はヒドロキシにより置換されていてよいアリールを表し、かつその際にArは同じか又は異なっていてよい]の亜リン酸エステルが使用される、請求項1から5までのいずれか1項記載の組成物。
  7. 成分Aのオキセタン基が複素環式基
    Figure 2005532458
    を表し、ここでZは−CH−O−C13又はCH−O−C、又は好ましくはH、n−C11、−CH−C11、又は極めて好ましくはCH又は極度に好ましくはCに等しい、請求項1から6までのいずれか1項記載の組成物。
  8. 成分Aとして化合物
    Figure 2005532458
    [ここでR′=R、HO−AR−、(RO)P−であり、
    かつR″=(RO)P−、Hである]
    が含まれている、請求項1から7までのいずれか1項記載の組成物。
  9. 成分Aとして次の構造要素:
    Figure 2005532458
    を有する化合物が使用される、請求項1から8までのいずれか1項記載の組成物。
  10. C=0質量%である、請求項1記載の組成物。
  11. 成分Cとしてガラス繊維が使用される、請求項1記載の組成物。
  12. 成形体を製造するための請求項1から11までのいずれか1項記載の組成物の使用。
  13. 前記請求項のいずれか1項に従って製造された成形体。
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