JP2005532408A - ジフルオロメタンを製造するためのプロセス - Google Patents

ジフルオロメタンを製造するためのプロセス Download PDF

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Abstract

塩化メチレンと無水フッ化水素(HF)とを、触媒として亜鉛塩で含浸された共沈クロミア−アルミナの存在下で蒸気相フッ素化し、蒸留によってHCl及びさらに重い成分を除去し、フッ素化触媒のさらなる工程のためにHFC−32を豊富に含む部分を取り出す、プロセス。

Description

本発明は、塩化メチレンと無水フッ化水素(AHF)とを、触媒として亜鉛塩で含浸された共沈クロミア−アルミナを用いて、蒸気相フッ素化し、得られたジフルオロメタンを精製し、HCFC−31からジフルオロメタン(HFC−32)への反応を促進させるためにHCl及びさらに重い成分を除去した後に、第2の反応器中でフッ素化触媒の上を通し、純粋なHFC−32に変換することによってクロロフルオロメタン(HCFC−31)の濃度を減らすことによる、HFC−32を調製するためのプロセスに関する。
ヒドロクロロフルオロカーボン類及びクロロフルオロカーボン類は、発泡剤、冷却剤、洗浄溶媒及びエアロゾルスプレーのための噴射剤として広く使用されている。しかし、近年、クロロフルオロカーボン類が、地球を保護するオゾン層(地球に降り注ぐUV線を抑えるのに役立つ)を破壊し得るとして国際的な関心が高まってきた。この影響のために、これらの化合物の製造/使用を確実に完全に失くすために、国際的な法律が導入された。上記の関心及び努力に対処するためになされる広範囲な研究は、クロロフルオロカーボン類に変わる適切な代替物を見出すことについての研究である。このような代替物の1つは、塩素の代わりに水素を含有するフルオロカーボン類である。
ヒドロフルオロカーボンジフルオロメタン(HFC−32)は、冷蔵、エアーコンディショニング及び他の適用におけるクロロジフルオロメタン(R−22)及びR−502のようなオゾンを減らすHCFCに代わって、それ自体、又は1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)及びペンタフルオロエタン(HFC−125)のような他のハイドロフルオロアルカン類との混合物の形態で置換体として重要なものである。
フッ化水素を用いた、塩素又は臭素から選択される少なくとも1つのハロゲン原子を分子中に含有するハロアルカン類の触媒的蒸気相フッ素化によって、フッ素の多いハロアルカン類が生成することは、当該技術分野で公知である。初期の段階において、フッ化アルミニウム及びフッ化クロムは、ハロアルカン類の蒸気相フッ素化のための触媒として適切であることがわかった。
最も初期の特許の1つである米国特許第2,744,148は、塩化メチレンのフッ素化のための触媒として、フッ化アルミニウム上に保有されたニッケル、クロム、コバルト、銅又はパラジウムから選択される元素の金属ハロゲン化物を開示している。しかし、HFC−32の収率はわずか15%であった。酸化クロム三フッ化物の使用は、米国特許第2745886号に開示されており、収率は35.7%であった。
HFC−32を与える塩化メチレンのフッ素化は、2つの反応工程を含む。第1の工程は、フッ素によってジクロロメタン中の1つの塩素を交換してクロロフルオロメタン(HCFC−31)を与える工程である。第2の工程において、HCFC−31はさらにフッ素化され、HFC−32を与える。上に示された2つの工程は両方とも可逆的である。全てのその後の努力は、塩化メチレンの転化率が高く、HFC−32の選択率が高い、フッ素化触媒を開発することに向けられた。
英国特許第GB 1307224号は、フッ素化反応において使用するための酸化クロム触媒の調製法を教示する。その例は、塩化メチレン及びHFを用いて320℃で行われ、転化率51.7%及びHFC−32の選択率63.8%を与えた。米国特許第6337299号及び同第6300531号は、塩化メチレンをHFC−32に変換するためのフッ素化触媒として酸化クロムの使用を報告する。転化率62%及びHFC−32の選択率80%が報告された。塩化メチレンをHFC−32に変換するためのフッ素化触媒として、クロミアベースの触媒を利用する米国特許第5569795号、バルククロミアを利用する米国特許第5900514号、酸化クロムとニッケルとを利用する米国特許第6242659号、及び共沈酸化クロム及び亜鉛をフッ素化触媒として利用する米国特許第5763704号が知られている。最も高い転化率及び選択率はそれぞれ、99%及び93%であり、Zn/Cr触媒を用いる米国特許第5763704号において報告された。しかし、この結果は、塩化メチレンに対するHFのモル比が27である場合にのみ達成された。
米国特許第5710353号は、フッ素化触媒を調製するために、アルミナ、又はアルミナ上のTi、V、Zr、Ge、Sn、Mo及びPbから選択される元素の化合物の使用を報告する。この特許は、アルミナ単独を用いた場合、非常に低い転化率16.4%及びHFC−32の選択率46.3%を報告している。しかし、共沈TiO/Alは、塩化メチレンに対するHFのモル比が約17と高く、転化率75.7%及び選択率82%を与えた。
欧州特許第0128510号は、塩化メチレンをHFC−32に変換するための触媒を生成するために、塩化アルミニウム、又はアルミナ、又はクロミア及びアルミナの混合ハロゲン化物、又はクロミア及びアルミナの混合酸化物、又は炭素上の塩化第二鉄の使用を報告する。報告されている塩化メチレンの最も高い転化率は93%であり、HFC−32の選択率は82%であった。
米国特許第5155082号及び同第5763708号は、塩化メチレンをフッ素化してHFC−32を得るために、CrO/Alを含む混合酸化物触媒の使用を報告する。得られた転化率及び選択率は、米国特許第5763708号において82%及び89%であった。欧州特許第0805136号は、塩化メチレンをフッ素化してHFC−32を得るために、フッ化アルミニウム上のクロム及びニッケル化合物によって調製されたフッ素化触媒を開示し、塩化メチレンの転化率61%及びHFC−32の選択率96%を与えた。
ジクロロメタンのフッ素化によるジフルオロメタンの製造に伴う重大な問題は、かなりの量の非常に毒性の高い中間体であるクロロフルオロメタン(HCFC31)が不純物として生成することである。
この不純物を処理することについて、通常の蒸留プロセスは、HCFC−31(沸点−9.1℃)及びHCFC−32(沸点:−51.7℃)の相対的な揮発性の違いにもかかわらず、許容限界未満までHCFC−31を下げるためにはほとんど役立たない。
欧州特許出願第EP0508630号は、HFC−32中の不純物であるHCFC−31を減らすために、HFC−32と活性炭とを接触させるプロセスを記載する。しかし、このプロセスにおいて、選択率はそれほど高くなく、ジフルオロメタンは、HCFC−31と同じ比率で吸着され、有用な生成物が除去され、所望の速度よりも早い速度で吸着能力を使い果たす。
フルオロハイドロカーボン類を精製するためのモレキュラーシーブの使用は当該技術分野で公知である。精製処理は、通常は周囲温度付近で行われる。プロセスは、米国特許第5,608,129に記載され、少なくとも60℃の温度で13Xモレキュラーシーブに通すことによって、HFC−32中に存在する痕跡量のHCFC−31を除去する。
Rao,J.M.らによる文献[J.M.Raoら、Journal of Fluorine Chemistry 95 (1999)177〜180を参照]は、亜鉛及び/又はマグネシウムを用いてドープした共沈クロミア−アルミナに基づく触媒を調製するためのプロセスを教示する。このプロセスは、クロミア及びアルミナを共沈させる工程と、洗浄し、乾燥する工程と、成形し、塩化亜鉛に含浸させる工程とを含む。また、この文献は、触媒的な蒸気相ハロゲン交換反応において不均化が生じることを説明しており、このことは、触媒中に強酸中心が存在することが原因であると説明している。また、PCT国際公開番号第WO01/74483号は、亜鉛を用いて促進される共沈触媒について述べている。
本発明の主な目的は、ジフルオロメタンを調製するためのプロセスを提供し、生成物流中のHCFC−31の量をできるだけ少なくすることである。
亜鉛塩触媒を用いて共沈されたクロミア−アルミナは、塩化メチレンをフッ素化するために使用される場合、特定のプロセス条件下で、さらに高い転化率及びHFC−32のさらに高い選択率を示し、さらに、塩化メチル及びクロロホルムのような副生成物の形成はかなり少なく抑えられた。また、本発明は、高い選択率を達成するために、触媒中の強酸部位の相対的な割合を減らしている。
本発明は、触媒として亜鉛塩で含浸された共沈クロミア−アルミナの存在下で、225〜375℃、好ましくは250〜350℃、さらに好ましくは260〜325℃の範囲の温度で、20秒を超えない接触時間、好ましくは4〜10秒の接触時間で、塩化メチレンを無水フッ化水素(AHF)を用いて蒸気相フッ素し、蒸留によってHCl及びさらに重い成分を除去し、ジフルオロメタン(HFC−32)を豊富に含む部分にフッ素化触媒の存在下でさらなるフッ素化工程を施し、HFC−32とともに精製する中間体であるクロロフルオロメタンHCFC−31をHFC−32に変換し、HFC−32を豊富に含む部分中のHCFC−31の濃度を減らし、純粋なHFC−32を得ることによる、HFC−32を調製するためのプロセスに関する。
本発明の別の実施形態では、塩化メチレン対無水フッ化水素のモル比は、1:2.1〜1:15の範囲、好ましくは1:2.5〜1:6の範囲である。
さらに、本発明によれば、HFC−32中に不純物として存在する中間体HCFC−31は、反応セクションから出て、HCl及びさらに重い成分を除去した後に、HCFC−31フッ素化してをHFC−32にするために、第2の反応器中のフッ素化触媒の上を通すことによってHFC−32へと変換される。
本発明の別の実施形態では、非常に毒性の高いHCFC−31は、所望のHFC−32に変換され、HCFC−31と環境との相互作用が実質的にかなり少なくなる。
別の実施形態では、反応器から出てくる流出流を蒸留した後に得られるHCFC−31、未反応の塩化メチレン及びHFを含むさらに重い成分は、元の供給流に戻される。
本発明は、ジフルオロメタンを調製するためのプロセスを提供し、生成物流中のHCFC−31の量を最小限にする。さらに、この生成物流は、蒸留され、HCFC−31及びHFを含有し、HFC−32を豊富に含む流れを得る。この流れは、第2の反応器中でフッ素化触媒上を通り、純粋なHFC−32を得る。
亜鉛塩で含浸された共沈クロミアアルミナを含む触媒は、塩化メチレンのフッ素化のために使用される場合、さらに高い転化率及びHFC−32のさらに高い選択率を示し、さらに、塩化メチル及びクロロホルムのような副生成物の形成を最小限にする。上記触媒は、生成物流中に存在するHCFC−31をHFC−32に変換するために使用される。
本発明は、塩化メチレンのさらに高い転化率とともにHFC−32の高い選択率を提供する触媒の存在下で、さらに、生成物流中に存在するHCFC−31をHFC−32に変換する、無水HFを用いて塩化メチレンを反応させるためのプロセスに関する。
塩化メチレンの転化及びHFC−32の選択率に影響を与える基本的な因子を以下に示す。
・反応温度
・塩化メチレン対AHFのモル比
・反応のための接触時間
・前触媒の性質
・HFを用いた前触媒の活性化
共沈クロミアアルミナ触媒は、クロム−アルミニウムを原子比で1:1〜1:10含有し、共沈クロミア/アルミナ触媒を含浸させるために使用される亜鉛化合物の量は、3〜11重量%の範囲である。この触媒は、X線アモルファスであるべきであり、ガンマ相にアルミナを含有し、酸化クロム三水和物としてクロミアを含有すべきである。Crの酸化状態は、好ましくは、Cr(III)であるべきであり、Cr(IV)の重量%は、上記触媒中に存在する全クロムの0〜2%の範囲であるべきである。
フッ素化反応は、225〜375℃の範囲の温度で行われる。反応温度は、好ましくは250〜350℃の範囲、さらに好ましくは260〜325℃の範囲で行われるべきである。
触媒として亜鉛塩で共沈されたクロミア−アルミナを用いた、AHFを用いて塩化メチレンをフッ素化してHFC−32を得る反応は、大気中より低い圧力から大気中より高い圧力までの範囲の圧力で行うことができる。上述の温度条件下での触媒を用いたフッ素化は、大気中よりも高い圧力で行われる。
塩化メチレンとHFとを用いたフッ素化の当量比は1:2である。しかし、HFが過剰であれは、転化はさらに高くなり、さらに、上記触媒の寿命が延びる。本発明は、過剰のAHFを用い、塩化メチレン対AHFのモル比は、1:2.1〜1:15の範囲、好ましくは1:2.5〜1:6の範囲である。
AHF及び触媒として亜鉛塩で共沈されたクロミアアルミナを用いて塩化メチレンをフッ素化するための接触時間は、3〜20秒の範囲、好ましくは4〜10秒の範囲である。
ハロゲン交換における触媒活性は、ルイス酸中心に起因する。クロミアをベースとする触媒の場合には、触媒活性は、前触媒中の可逆的に酸化可能な部位の数に起因する。アルミナベースの触媒の場合には、活性化中のベータ相及びガンマ相中のAlFの形成が、触媒活性にとって重大な意味を持つ。前触媒の活性化は、アルファフッ化アルミニウムの形成を防ぐ制御された条件下で行われ、触媒のアモルファス性が維持される。
触媒は焼成され、さらに、Nを用いて400℃で24時間、連続的に処理された後、出口流のHFに含有される水分が1%未満になるまで、150〜400℃の温度範囲でフッ素化されることによって活性化される。
HFC−32の製造は、塩化メチレンと無水フッ化水素(HF)とを、触媒として亜鉛塩で促進された共沈クロミア−アルミナの存在下で反応させることによって行われる。フッ素化反応器から出てくる流出流は、HFC−32、HCl、HCFC−31、未反応の塩化メチレン及びHFを含み、この流出流は第2の反応器に送られる。HFC−32の分離及び精製は、一連の蒸留/濃縮を用いて段階的な様式で行われる。
本発明の別の実施形態では、HFC−32は、上記触媒の存在下で、不純物として存在する中間体であるHCFC−31と、HFとを反応させることによって精製される。本発明は、形成する生成物の1つを選択的に除去することによって反応が促進されるという原理を利用し、本発明においてこれはHClである。
本発明は、非常に高い毒性を持つHCFC−31を所望なHFC−32に変換し、HCFC−31と環境との相互作用を実質的に最小限にするという利点を包含する。
本発明のさらに完全な理解及びそれらに付随する利点は、添付の図面を参照することによりさらに明確に理解される。添付の図面は、例示の目的のためであり、従って、添付の図面は、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
本発明は、以下の限定されない実施例を参照することによって以下に詳細に説明される。好ましい条件は、実施例において必然的に使用されるわけではなく、プロセス条件(例えば、供給量、温度等)を変動させた場合の効果を示すことを意図している。
塩化メチレンのフッ素化
塩化亜鉛で含浸された共沈クロミア−アルミナを含む触媒(化学組成−Cr:Al:Zn−22:75:3)450mlを、複数の温度感知点を取り付けた電気的に加熱したInconel管状反応器に入れた。約400℃で24時間Nを通すことにより、触媒を前処理した。触媒床の温度を100℃に下げ、AHFをNと共に導入した。非常に発熱する反応が起き、これをN及びAHFの流速を調整することによって制御し、触媒床温度が400℃を超えないようにした。フッ素化が進むにつれて、Nを回収し、同時に温度を350℃まで上げながら、純粋なAHFを流した。AHFの出口流中の水分含量が1%未満になったら、触媒の活性化は終了する。
次いで、触媒床の温度を275℃にした後、活性化した触媒の上を、蒸気形態で塩化メチレン60gm/h及びHF62gm/hの混合物を含む反応物を共に供給することによって、AHFを用いた塩化メチレンのフッ素化を行った。触媒床からの流出流をスクラバー中でKOH溶液で洗浄し、次いで、モレキュラーシーブ乾燥器に通し、乾燥冷アセトン浴で冷却したトラップ中で濃縮した。
酸性成分を除去し乾燥した後に、生成物流のサンプルを取り出し、GCで分析すると、HFC−32が88.67(重量)%、HCFC−31が7.79%、塩化メチレンが3.31%(塩化メチレンの転化率−96.5%、HFC−32の選択率−91.9%)であることがわかった。
塩化メチレンのフッ素化
塩化亜鉛で含浸された共沈クロミア−アルミナを含む触媒(化学組成−Cr:Al:Zn−22:75:3)450mlを、複数の温度感知点を取り付けた電気的に加熱したInconel管状反応器に入れた。約400℃で24時間Nを通すことにより、触媒を前処理した。触媒床の温度を100℃に下げ、AHFをNと共に導入した。非常に発熱する反応が起き、これをN及びAHFの流速を調整することによって制御し、触媒床温度が400℃を超えないようにした。フッ素化が進むにつれて、Nを回収し、同時に温度を350℃まで上げながら、純粋なAHFを流した。AHFの出口流中の水分含量が1%未満になったら、触媒の活性化は終了する。
次いで、触媒床の温度を275℃にした後、活性化した触媒の上を、塩化メチレン87gm/h及びHF79.5gm/hの混合物を含む反応物を共に供給することによって、AHFを用いた塩化メチレンのフッ素化を行った。触媒床からの流出流をスクラバー中でKOH溶液で洗浄し、次いで、モレキュラーシーブ乾燥器に通し、乾燥冷アセトン浴で冷却したトラップ中で濃縮した。
酸性成分を除去し乾燥した後に、生成物流のサンプルを取り出し、GCで分析すると、HFC−32が85.95(重量)%、HCFC−31が8.7%、塩化メチレンが5.27%(塩化メチレンの転化率−94.73%、HFC−32の選択率−90.7%)であることがわかった。
塩化メチレンのフッ素化
塩化亜鉛で含浸された共沈クロミア−アルミナを含む触媒(化学組成−Cr:Al:Zn−22:75:3)450mlを、複数の温度感知点を取り付けた電気的に加熱したInconel管状反応器に入れた。約400℃で24時間Nを通すことにより、触媒を前処理した。触媒床の温度を100℃に下げ、AHFをNと共に導入した。非常に発熱する反応が起き、これをN及びAHFの流速を調整することによって制御し、触媒床温度が400℃を超えないようにした。フッ素化が進むにつれて、Nを回収し、同時に温度を350℃まで上げながら、純粋なAHFを流した。AHFの出口流中の水分含量が1%未満になったら、触媒の活性化は終了する。
次いで、触媒床の温度を250℃にした後、活性化した触媒の上を、塩化メチレン40gm/h及びHF40gm/hの混合物を含む反応物を共に供給することによって、AHFを用いた塩化メチレンのフッ素化を行った。触媒床からの流出流をスクラバー中でKOH溶液で洗浄し、次いで、モレキュラーシーブ乾燥器に通し、乾燥冷アセトン浴で冷却したトラップ中で濃縮した。
酸性成分を除去し乾燥した後に、生成物流のサンプルを取り出し、GCで分析すると、HFC−32が79.6(重量)%、HCFC−31が8.5%、塩化メチレンが11.9%(塩化メチレンの転化率−88.1%、HFC−32の選択率−90.3%)であることがわかった。
HFC−32の精製
反応器の出口流から、HCl及びさらに重い成分を除去した(図1、2又は3によって定義されるプロセスのいずれかによって)後に、HFC−32 98gm、HCFC−31 100ppm及びHF 2gmの混合物を含む不純なHFC−32を得る。この混合物を、接触時間12秒で、275℃で反応器内に供給した。反応器の出口において、R31についてサンプル点で分析し、1ppmであることがわかった。
HFC−32の精製
反応器の出口流から、HCl及びさらに重い成分を除去した(図1、2又は3によって定義されるプロセスのいずれかによって)後に、HFC−32 98gm、HCFC−31 100ppm及びHF 2gmの混合物を含む不純なHFC−32を得る。この混合物を、接触時間6秒で、275℃で反応器内に供給した。反応器の出口において、R31についてサンプル点で分析し、20ppmであることがわかった。
HFC−32の精製
反応器の出口流から、HCl及びさらに重い成分を除去した(図1、2又は3によって定義されるプロセスのいずれかによって)後に、HFC−32 98gm、HCFC−31 100ppm及びHF 2gmの混合物を含む不純なHFC−32を得る。この混合物を、接触時間9秒で、250℃で反応器内に供給した。反応器の出口において、R31についてサンプル点で分析し、22ppmであることがわかった。
HFC−32の精製
反応器の出口流から、HCl及びさらに重い成分を除去した(図1、2又は3によって定義されるプロセスのいずれかによって)後に、HFC−32 98gm、HCFC−31 500ppm及びHF 2gmの混合物を含む不純なHFC−32を得る。この混合物を、接触時間7秒で、290℃で反応器内に供給した。反応器の出口において、R31についてサンプル点で分析し、56ppmであることがわかった。
HFC−32の精製
反応器の出口流から、HCl及びさらに重い成分を除去した(図1、2又は3によって定義されるプロセスのいずれかによって)後に、HFC−32 90gm、HCFC−31 500ppm及びHF 10gmの混合物を含む不純なHFC−32を得る。この混合物を、接触時間9秒で、290℃で反応器内に供給した。反応器の出口において、R31についてサンプル点で分析し、1ppmであることがわかった。
本発明の特定の実施形態が図示され、説明されているが、当業者にとって、種々の他の変更及び改変は、本発明の精神及び範囲を逸脱しないでなすことができることは明らかである。それ故に、本発明の範囲内にある全てのこのような変更及び改変は、添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図される。
本発明の実施形態を示すフローシートである。この実施形態は、塩化メチレン(プロセス流2)と、AHF(プロセス流1)とを反応器(反応器I)中で反応させ、HFC−32を形成する工程を含む。反応器からの流出流(プロセス流3)は、蒸留塔(蒸留I)に供給され、HCl(プロセス流4)として蒸留物を与え、副次的なフラクション(プロセス流6)を与える。プロセス流6は、少量のHCFC−31及び共沸HFとともに蒸留物としてHCF−32を含有する。プロセス流6は、第2の反応器(反応器II)を含むさらなる処理に送られる。反応器IIは、フッ素化触媒床を備え、第2の反応器の流出流(プロセス流7)は、中和され、乾燥され、そこから純粋なHFC−32が回収される。蒸留Iからの底部プロセス流(プロセス流5)は、HCFC−31及び未反応の塩化メチレン及びHFを含有し、プロセス流5は元の供給流(プロセス流1及び2の混合流)へと戻される。 吸引される副次的な流れが使用されず、1つの追加の蒸留塔が使用される、本発明の別の実施形態を示すフローシートである。図2に示されるフローシートにおいて、塩化メチレン(プロセス流2)と、AHF(プロセス流1)とを含む供給流が反応器(反応器I)に供給され、HFC−32を形成する。反応器からの流出流(プロセス流3)は、第1の蒸留塔(蒸留I)に供給され、HClとしての蒸留物(プロセス流4)を与え、底部プロセス流8が別の蒸留塔(蒸留II)に供給される。蒸留IIからの蒸留物(プロセス流6)は、主成分としてHCF−32を含有し、少量のHCFC−31及び共沸HFを含有する。プロセス流6は、フッ素化触媒床を含む第2の反応器(反応器II)に送られる。第2の反応器の流出流(プロセス流7)は、中和され、乾燥され、ここから純粋なHFC−32が回収される。蒸留IIからの底部プロセス流(プロセス流5)は、HCFC−31及び未反応の塩化メチレン及びHFを含有し、プロセス流5は元の供給流(プロセス流1及び2の混合流)へと戻される。 塩化メチレン(プロセス流2)と、AHF(プロセス流1)と含む供給流を反応器(反応器I)に供給し、HFC−32を形成する工程を含む、別の実施形態を示すフローシートである。反応器からの流出流(プロセス流3)は、第1の蒸留塔(蒸留I)に供給され、HFC−32、HCl、HCFC−31及び共沸HFとして蒸留物(プロセス流8)を与え、底部プロセス流8は、別の蒸留塔(蒸留II)に供給される。蒸留IIからの蒸留物(プロセス流4)は、HClを含有する。蒸留IIの底部は、主成分としてHFC−32を含有し、少量のHCFC−31及び共沸HFを含有するプロセス流6を与える。プロセス流6は、フッ素化触媒床を含む第2の反応器(反応器II)に送られる。第2の反応器の流出物(プロセス流7)は、中和され、乾燥され、そこから純粋なHFC−32が回収される。蒸留Iからの底部プロセス流(プロセス流5)は、HCFC−31及び未反応の塩化メチレン及びHFを含有し、プロセス流5は元の供給流(プロセス流1及び2の混合流)へと戻される。

Claims (7)

  1. 塩化メチレンと無水フッ化水素(HF)とを、触媒として亜鉛塩で含浸された共沈クロミア−アルミナの存在下で、225〜375℃の範囲の温度で、20秒を超えない接触時間で蒸気相フッ素化し、蒸留によってHCl及びさらに重い成分を除去し、フッ素化触媒の存在下でジフルオロメタン(HFC−32)を豊富に含む部分にさらなるフッ素化工程を施し、HFC−32とともに生成される中間体であるクロロフルオロメタンHCFC−31をHFC−32に変換し、HFC−32を豊富に含む部分中のHCFC−31の濃度を減らし、純粋なHFC−32を得ることによる、HFC−32を調製するためのプロセス。
  2. 塩化メチレン対無水フッ化水素のモル比が、1:2.1〜1:15の範囲、好ましくは1:2.5〜1:6の範囲である、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記反応が、250〜350℃の範囲の温度、好ましくは260〜325℃の範囲の温度で行われる、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記さらに重い成分が元の供給流に戻される、請求項1に記載のプロセス。
  5. 前記フッ素化触媒が、亜鉛塩で含浸された共沈クロミア−アルミナである、請求項1に記載のプロセス。
  6. 前記触媒の重量に基づく前記亜鉛化合物の重量%が、3〜11%の範囲である、請求項5に記載のプロセス。
  7. AHF及び前記触媒を用いて塩化メチレンをフッ素化するための前記接触時間が3〜20秒の範囲、好ましくは4〜10秒の範囲である、請求項1に記載のプロセス。
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