JP2005526150A - 使用された超強塩基の存在下でのオリゴシロキサンの重縮合/再分配によるポリオルガノシロキサン(pos)の製造方法 - Google Patents

使用された超強塩基の存在下でのオリゴシロキサンの重縮合/再分配によるポリオルガノシロキサン(pos)の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、弱求核性の強塩基の存在下での環状オルガノシロキサンオリゴマーの陰イオン重合によるシリコーンの合成に関する。本発明は、シリコーンへの溶解性に関してより効果的で、加水分解安定性及び重合能力を有する新規な強塩基触媒を提供することを目的とする。これを達成するために、本発明は、例えば、式:[(Me3N)3P−CHMe2 ]+・MeOのようなアミノホスホニウムイリド誘導体又は式:[Me3P−HC=Pme3 ]+・t−BuOのようなホスホラニリデン誘導体の使用を提供する。また、本発明は、新規な生成物としての強塩基触媒に関するものでもある。

Description

本発明の分野は、シリコーンの合成、即ち、線状又は環状、好ましくは環状のオリゴオルガノシロキサン(OOS)の陰イオン重合(重縮合/再分配)によるポリオルガノシロキサン(POS)の合成の分野である。
より具体的には、本発明は、弱求核性、即ち、プロトン以外の中心に対して非求核性である強塩基(超強塩基)からなる触媒(又は開始剤)の存在下に環状オリゴオルガノシロキサン(OOS)を重縮合/再分配させることによってPOSを製造するための方法に関する。
また、本発明は、POSオイル(例えば、103〜104の範囲にあるモル質量)又はPOSガム(例えば、103〜107の範囲にあるモル質量)を生じさせる環状オリゴオルガノシロキサン(OOS)を重縮合/再分配させるためのこれらの反応に使用される超強塩基型の触媒も対象にしている。
これらの超強塩基は、アミノホスホニウムイリドの一群又はカルボジホスホラン誘導体の一群に属する。
また、本発明は、それ自体新規の生成物としてのこれらの超強塩基のうちのいくつかに関するものでもある。
シリコーンは、今日では、産業上幅広く使用されている。これらの大部分は、重合シロキサンであり、又はこれらの誘導体を主体にしている。この理由のため、2官能化シランの重縮合又はオリゴシロキサン環の開環によるこれらの重合体の合成は非常に重要な研究分野であり、また、この主題に基づく多数の刊行物が出版されている。オリゴシロキサンの開環による重合は、容易に合成及び精製できる単量体を使用し、そしてさらに、これは得られた重合体の分子量の良好な制御を可能にさせる。従って、これは、高分子量の重合体の合成のために一般的に使用される選択方法である。実際に、この方法は、近年では唯一の産業上の道筋である。
オリゴシロキサン環の開環による重合は、次の複雑なプロセス:
Figure 2005526150
である。
現在使用されている単量体は、一般的には、オクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)及びヘキサメチルシクロトリシロキサン(D3)である。重合は、陰イオン又は陽イオン経路で実施できる。
陽イオン経路は、多くの場合、反応が周囲温度で十分に速い速度で起き、しかも開始剤が重合体から容易に除去できるため、線状POSの合成にとっては好ましい。この方法の欠点は、特に重合開始時に出現する環状OOSの著しい生成である。この重合方法は、シクロトリシロキサンのような張力環を有する単量体についてSi−O結合の反応性を増大させることに基づいている。これらの基質の使用は、反応速度制御の条件下で機能するのを可能にさせる。
一方、陰イオン経路は、高分子量の線状重合体の形成のために一般的に使用される。このプロセスは次の三段階からなる:
(1)開始段階は、塩基がシロキサンを攻撃してその連鎖末端にシラノラートを形成させる:
Figure 2005526150
(2)鎖を伸長/短縮させる:
Figure 2005526150
(3)鎖間を交換する(鎖の混合、再分配):
Figure 2005526150
(上記図式において、Mはアルカリ金属に相当する)。
これらの条件下では、重合を停止させる段階は存在しない。平衡状態に達したときに、重合体の収率、その分子量及びその重量分布は、その重合の熱力学によって完全に制御される。これらのパラメーターは、使用される開始剤から完全に独立している。この重合方法は、狭い分布を有する高分子量ポリシロキサンの合成を可能にさせる。これは、この場合には、解重合及び鎖間交換がその成長反応よりも緩やかだからである。
多くの異なる開始剤、例えば、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物又はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物とアルコールとの錯体及びアルカリ金属又はアルカリ土類金属シラノラートを使用してこの重合を実施する。この反応は、溶媒又はエマルジョン中で乾燥条件下で実施できる。重合は、開始剤又は重合体鎖と反応してこれらのものを非反応性にする酸添加剤を使用することによって停止できる。さらに、これらの添加剤は、重合体の分子量を調節するために、及び/又は有利な特性を付与するために使用できる。大多数の場合において、この開始剤からの残留物は、生じた重合体中に残存し、又は、例えば、ろ過によって除去される。このことは、K+OH-又はSiO-+の存在下で環状OOSを重縮合/再分配させるための工業的プロセスにとっては非常に不利益であり、このプロセスは、さらに、高温(例えば、150〜180℃)で非常に長い(例えば、15時間)という大きな不利益を有する。
予期され得るその他の塩基性触媒としては、ホスホニウム塩が知られている。しかして、水酸化ホスホニウムを開始剤として使用することは、1950年代の終わりに初めて記載された(Gilbert,A.R及びKantor,S.W.,J.Polym.Sci.,1959,40,38−58)。水酸化テトラメチルホスホニウム及び水酸化テトラエチルホスホニウムは、110℃でD4を重合させるが、この触媒は、長鎖重合体の形成を妨げる短い寿命を有している。これは、水酸化ホスホニウムの他の既知のタイプについても同様である。この不安定性は、本発明が目標とする用途の状況内では全く容認できない。
燐誘導体についての関心を新たにしたことがホスファゼン、例えば、次式:
Figure 2005526150
の化合物のときに明らかになった。
これらのホスファゼンは、極めて強力な非求核塩基であり(pKa=42)、且つ環状OOSからPOSを製造するための超強塩基として説明されてきた。しかして、これらのものは、次の欧州特許出願EP−A−0860459号、EP−A−0860460号及びEP−A−0860461号に記載されており、これらの特許文献は、水及び随意として充填剤(シリカ)の存在下でOOS環を開環させることによる重合のために1の弗化物型のホスファゼン超強塩基を使用することに関する(実際には、さらに、これと同時にCO2又は酸を使用して重合反応をブロックする)。
米国特許第5994490号は、類似の系が次式のホスファゼン:
Figure 2005526150
(pKa=32)と第三アルコール(例えば、t−ブタノール)とを混合させることによって得られることを開示している。重合は、工業レベルでは障害となり得る100℃という比較的高い温度で起こる。
また、次の欧州特許出願EP−A−1008598号、EP−A−1008610号、EP−A−1008611号及びEP−A−1008612号自体もOOS環の開環による重合の際の[(Me2N)3P=N−((Me2)N2P=N)n+(NMe2)]OH-又は[(Me2N)3P=N]3P=N−t−Bu型のホスファゼン超強塩基を開示している。
仏国特許出願FR−A−2708586号は、POSの重縮合及び再分配の際に触媒として使用する次式:
OCl2P(NPCl2nNPCl2X(X=OH、O・又はClである)の線状ホスファゼン及びこれらの線状ホスファゼンと水又はアルコールとの反応生成物を開示している。
完全に異なる分野では、WO−A−98/54229号は、ラクタム、スクシンイミド、オリゴペプチド及びベンゾジアゼピンのC−アルキル化のための反応における弱求核強塩基として式:(Me)2C=P(NMe23の燐イリド[及びそれらの先駆物質(Me)2C−P+(NMe23-(ここで、Y=ハロゲン又はトリフレートである)]を使用することを開示している。
欧州特許出願第0860459号明細書 欧州特許出願第0860460号明細書 欧州特許出願第0860461号明細書 米国特許第5994490号明細書 欧州特許出願第1008598号明細書 欧州特許出願第1008610号明細書 欧州特許出願第1008611号明細書 欧州特許出願第1008612号明細書 仏国特許出願第2708586号明細書 国際公開第98/54229号パンフレット ギルバード・A.R(Gilbert, A.R)及びカンター・S.W(Kantor, S.W)著,「ジャーナルオブポリマーサイエンス(J.Poly.Sci)」,1959年,40,p.38−58
このような従来技術の状況において、本発明の必須の目的の一つは、効果的で新規な塩基性触媒であって、
・シリコーンオイル、特にシリコーンガムに可溶であり、
・合成するのが容易で且つ費用がかからず、
・安定であり、
・加水分解に対して良好な安定性を付与し、
並びに、
・穏和な条件下(≦100℃の低い温度)でD4のようなOOSを重合させることを可能にし、
・特に粘稠なオイル及びガムの製造の際に反応時間を短縮させることを可能にし、
・高粘度の及び改善された熱安定性を有するシリコーン重合体を製造するために、及び有利な方法で、最終重合体中の触媒の残留物及びその誘導体の残留物を減少させ、さらには除去することを可能にし、
・環状又は線状の及び官能化又は非官能化のシロキサン単量体のパレット全体を官能化させることを可能にし、
・形成される重合体の多分散性を改善させ且つ環状オリゴマーと比較して線状構造の形成を与えることを可能にし、
・見込まれる触媒残留物を容易に除去することを可能にし、
・環状シリコーン重合体の形成と比較して線状シリコーン重合体の形成を与えることを可能にし、
・高い再現性を保証することを可能にし、及び
・感度を出発物質の可変性に制限することを可能にするもの
を使用するオリゴシロキサンの重縮合/再分配によるポリオルガノシロキサン(POS)の製造方法を提供することである。
本発明の別の必須の目的は、オリゴシロキサンの重縮合/再分配によってポリオルガノシロキサン(POS)を製造する際の、副反応を制限するように10〜40のpKaを有し、さほど求核性ではない超強塩基からなる新規な触媒(該触媒が上記基準を満たすことが必要である)を提供することである。
本発明の別の必須の目的は、10〜40のpKaを有し、それほど求核性ではない新規な超強塩基を提供することである。
特に、これらの目的は、まず第一に、少なくとも1種の強塩基からなる触媒の存在下にオリゴシロキサンの重縮合/再分配によってポリオルガノシロキサン(POS)を製造するための方法において、この強塩基が、
・次式(I):
Figure 2005526150
(式中、
1の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
2の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれ水素、アルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
Rは水素又はアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールに相当する。)
のアミノホスホニウムイリド誘導体、
・次式(II)、(IIX)、(II')及び(IIX'):
Figure 2005526150
(式中、
4の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
5の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれR4について上に与えたのと同一の定義に相当する基を表し、
R'は水素又はアルキル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリールに相当し、
x、y、z、m1、m2、x'、y'及びz'は正の整数であり、及び
x=y×zであり、
1×m2=2であり、
X'=2×y'×z'である。)
のホスホラニリデン誘導体
よりなる群から選択されることを特徴とするポリオルガノシロキサンの製造方法に関する本発明によって達成される。
本発明に従う方法の好ましい具体例によれば、上に定義された触媒系は、アルコキシドである。
本発明に従って、式(I)の触媒及び式(II)、(IIX)、(II')及び(IIX')の触媒が上記の要件に対応し且つM2:R3Si−O−SiR3の存在下にD4のようなOOSを重合させる際に有効であることが示された。これらの触媒系は新規であり且つ25℃で機能する。平衡は、例えば、ほぼ1時間後に達成されるが(〜87%の線状重合体のレベル)、現在の産業上の条件は、カリウムシラノラートによる触媒作用を使用して、例えば160℃で6〜8時間の反応時間を必要としている。これらのホスホニウム及びホスホラニリデンアルコキシドは安定である。
触媒(I)の例としては、次の関係:
Figure 2005526150
(式中、Me=CH3である)
に従う先駆物質(Ip1.1)とメタノールとの反応によって得られるものが挙げられる。
触媒(I)の別の例としては、
・次式:
Figure 2005526150
(式中、i−Pr=イソプロピルである)
のハロゲン化ホスホニウム型の先駆物質(Ip2.1)と、
・カリウムt−ブトキシド(t−BuOK)と
を反応させて、
・次式:
Figure 2005526150
の触媒及びその塩KIを与えること
によって得られるものが挙げられる。
本発明の長所により、POSは、上に定義したような触媒又は開始剤の存在下で60〜70%以上の収率で得られ得る。
本発明に従って、式(I)、(II)、(IIX)、(II')及び(IIX')のOR-及びOR'-陰イオンは、アルコール又は水とイリド先駆物質又はビス(トリフェニルホスホラニリデン)メタンとの反応によって誘導でき、そしてこれらのものは、好ましくは、10〜30のpKaを有し且つそれほど求核性でないものから選択される。
好ましくは、R又はR'基は、水素及びアルキルから選択され、好ましくは、C1〜C6アルキルから選択され、さらに好ましくは、メチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル及びt−ブチルよりなる群から選択される。
本発明の状況内では、超強塩基触媒系中に保持されるアルコールが次の順序:
第三アルコール(例えば、t−ブタノールであり、この場合にはR=R'=t−ブチルである)>第二アルコール(例えば、イソプロパノールであり、この場合にはR=R'=イソプロパノールである)>第一アルコール(例えば、メタノールであり、この場合にはR=R'=CH3である)
の減少する有効性によって分類できることは明白である。
本発明に従って注意深く選択された超強塩基の驚くべき利点の一つは、低温での迅速な反応の可能性に起因する。従って、この方法は、重縮合/再分配をある温度T(℃)でT≦100、好ましくは15≦T≦70、さらに好ましくは15≦T≦60であるように実施することを特徴とする。
実際には、この温度は周囲温度であり、これは工業的に使用するのに特に経済的且つ容易である。
定量的には、反応媒体中の触媒Cの濃度(出発オリゴシロキサンについてのppm)は、C≦10000、好ましくは500≦C≦7000、さらに好ましくは2000≦C≦5000であるようなものである。
事実、重合速度は、開始剤の量に僅かに依存する。
本発明の有利な条件によれば、重縮合/再分配は、反応媒体を、好ましくは100℃〜150℃の温度に加熱することによって、及び/又は水を反応媒体に添加することによって停止される。
形成されるPOS重合体の精製を容易にするために、本発明に従って、本発明に従う触媒(I)、(II)、(IIX)、(II')及び(IIX')を重合体担体、例えば樹脂に付着させることが予期できる。
式(I)の超強塩基触媒に関して、窒素のR1置換基は、アルキルから、好ましくはC1〜C6アルキルから、さらに好ましくはメチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル及びt−ブチルよりなる群(メチルが特に好ましい)から選択され、炭素のR2置換基に関しては、これらのものは、R1について上に与えたのと同一の定義に相当し、さらに、これらのものは水素原子を表すことができる。
本発明の方法の第1の好ましい具体例によれば、触媒(I)が使用され、しかもこの触媒(I)の少なくとも1種の次式(Ip1):
Figure 2005526150
(式中、R1及びR2基は上に与えたのと同一の定義に相当し、ここで、R2が水素を表すことはできないものとする)
の先駆物質(Ip1)を少なくとも1種の式ROH(ここで、Rは上に定義されるようなものである)に溶解させてなる少なくとも1種の溶液が使用される。
この系の最適化は、溶媒ROHの量が化合物(Ip1)に対して過剰であるような該溶媒の量を使用することを包含する。有利には、この量は、1当量の化合物(Ip1)当たり2〜5当量のROHである。
方法論的には、合成のために使用された化合物(Ip1)の溶媒を使用し、しかして(I)のROH溶液が少なくとも1種の他の(Ip1)溶媒を含むことが望ましいように思われる。これは、収率及び重合速度を改善させることを可能にさせる。例として、この系の「化合物」(Ip1)(0.5モル%)/t−BuOH(5当量)がD4の重合には特に有利であると特定できる(例えば、MW=16700、収率=87%)。さらに、周囲温度では、D4の転化率は、例えば、ほぼ27000のモル質量で、30分後には50%及び1時間後には84%であることができる。
この第1の具体例では、重縮合/再分配反応媒体に、(i)先駆物質(Ip1)とアルコール若しくは水との反応によって製造用媒体から分離した後に単離して得られた式(I)の化合物又は、好ましくは、(2i)先駆物質(Ip1)とアルコール若しくは水との反応の終了時に得られるような粗製反応溶液のいずれかを使用することが可能である。
本発明の方法の第2の好ましい具体例によれば、触媒(I)を用い、しかも、OOS重縮合/再分配反応媒体に、例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、四塩化炭素及びヘキサメチレンホスホラミドから選択される少なくとも1種の極性非プロトン溶媒を含む溶剤中で実施される
・該触媒(I)の先駆物質であるハロゲン化ホスホニウム型の化合物(Ip2)であって次式:
Figure 2005526150
(式中、R1及びR2の記号は上に与えたのと同一の定義に相当するが、R2はさらに水素を表してもよく、Xは塩素、臭素又は沃素原子に相当する)
で表されるものと、
・1〜6個の炭素原子を有する脂肪族の第一、第二又は第三モノアルコールROH(RはH以外である)及び、例えば、ナトリウム又はカリウムのようなアルカリ金属Mから誘導されるアルカリ金属アルコキシドROMと
の間の反応(対陰イオン交換と言われる)の精製又は未精製生成物を導入する。
対陰イオン交換反応の最適化は、これをもたらしたアルコールにアルコキシドROMを溶解させてなる溶液の使用を包含し、この溶液は、1モルのアルコキシド塩基当たり20モルまでのアルコールを含むことができ、また、この溶液は、好ましくは1〜10モルのアルコールを含む。さらに、1モルの化合物(Ip2)当たり2〜6モル、好ましくは3〜5モルのアルコキシド塩基ROMの使用が挙げられる。
例として、「1当量の化合物(Ip2)/3当量のアルコキシドROM/15当量のアルコールROH/300〜500当量のTHF」の系がD4の重合に特に有利であると特定できる。
表現「精製又は未精製生成物」とは、重縮合/再分配反応媒体に、(i')その製造媒体から分離した後に単離して得られた式(I)のアミノホスホニウムアルコキシド又は(2i')対陰イオン交換反応の終了時に得られるようなろ過していない粗製反応溶液又は(3i')形成されたMX塩を分離するためにろ過された粗製反応溶液のいずれかを使用することが可能であることを意味するものとする。(2i')及び(3i')の形が好ましい。
式(II)及び(II')の超強塩基触媒に関して、R4置換基は、線状若しくは分岐アルキル及び/又はアリール、好ましくはC6〜C8アリール又はC1〜C6アルキルから選択され、さらに好ましくは、フェニル、メチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル及びt−ブチルよりなる群から選択され、ここで、メチルが特に好ましい。
一つの別の形態によれば、R4基は、ヘテロ原子、例えばハロゲンによって置換されていて良い。
4=フェニルであるときに、式(II)の陽イオンは、例えば、ビス(トリフェニルホスホラニリデン)メタン及びアルコキシド陰イオンからの誘導が次式:
Figure 2005526150
(式中、R'は、t−ブチル又はイソプロピル(IPA)を表す)
であるようなものである。
4=メチルであるときに、式(II)の陽イオンは、例えば、ビス(トリメチルホスホラニリデン)メタン及びアルコキシド陰イオンからの誘導が次式:
Figure 2005526150
(式中、R'は、t−ブチル又はイソプロピル(IPA)を表す)
であるようなものである。
4の記号がメチル及びイソプロピルを表すときに、式(II)の触媒は、例えば、次式:
Figure 2005526150
のビス(ジイソプロピルメチルホスホニウム)メチレンt−ブトキシドである。
式(II')の超強塩基は、例えば、次式:
Figure 2005526150
の陽イオンからなる。
式(II')によれば、いくつかの1価の陰イオン又は1個の多価陽イオン若しくはいくつかの1価の陽イオンに結合した1個の1価の陰イオンを有することが可能である。
第3の好ましい形によれば、OOSの重縮合/再分配反応媒体に、触媒(II)及び(IIX)を使用し、また、次式:
Figure 2005526150
(式中、R4の記号は、上に与えたのと同一の定義に相当する)
の少なくとも1種の先駆物質(IIp1)を少なくとも1種の式R'OH(R'は上に定義されるようなものである)の溶媒に溶解させてなる少なくとも1種の溶液を使用する。
これらの化合物(IIp1)は、式(II)の触媒中に含まれる陽イオンを生じさせ、これは、アルコール(R'は、好ましくはアルキルであり、アルコールは、好ましくはt−ブタノール又はイソプロパノールである)又は水(R'=H)との反応後に、実体(II)及び(IIX)を形成させる。
この反応媒体中での(IIp1)からの実体(II)の製造中に、溶媒ROHが化合物(IIp1)に対して過剰であることが好ましい。
有利には、(IIp1)のROH溶液は、(IIp1)の少なくとも1種の他の溶媒S*を含む。この状況では、(IIp1)のS*溶液を製造し、そしてこの溶液を溶媒ROHと混合するが、ここで、このS*溶液を製造するために使用される化合物(IIp1)は、1種(又はそれ以上)の蒸発残留物からなる。
この第3の具体例では、重縮合/再分配反応媒体に、(i)先駆物質(IIp1)とアルコール若しくは水との反応によって製造用媒体から分離した後に単離して得られた式(II)の化合物、又は(2i)、好ましくは、先駆物質(IIp1)とアルコール若しくは水との反応の終了時に得られるような粗製反応溶液のいずれかを使用することが可能である。
本発明の方法の第4の好ましい具体例によれば、触媒(II)が使用され、しかも、OOS重縮合/再分配反応媒体に、例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、四塩化炭素及びヘキサメチレンホスホラミドから選択される少なくとも1種の極性非プロトン溶媒を含む溶剤中で実施される
・該触媒(II)の先駆物質であるハロゲン化ホスホニウム型の化合物(IIp2)であって次式:
Figure 2005526150
(式中、R4の記号は上に与えたのと同一の定義に相当し、Xは塩素、臭素又は沃素原子に相当する)
で表されるものと、
・1〜6個の炭素原子を有する脂肪族の第一、第二又は第三モノアルコールR'OH(R'はH以外のものである)及び、例えばナトリウム又はカリウムのようなアルカリ金属Mから誘導されるアルカリ金属アルコキシドR'OMと
の間の対陰イオン交換と言われる反応の精製又は未精製の反応生成物が導入される。
この対陰イオン交換反応の最適化は、これをもたらしたアルコールにアルコキシドR'OMを溶解してなる溶液の使用を包含し、この溶液は、1モルのアルコキシド塩基当たり20モルまでのアルコールを含むことができ、また、この溶液は、好ましくは、1モルのアルコキシド塩基当たり1〜10モルのアルコールを含む。さらに、1モルの化合物(IIp2)当たり2〜6モル、好ましくは3〜5モルのアルコキシド塩基R'OMを使用する。
例として、「1当量の化合物(IIp2)/3当量のアルコキシドR'OM/15当量のアルコールR'OH/60〜200当量のTHF」の系がD4の製造には特に有利であると特定できる。
表現「精製又は未精製の生成物」とは、重縮合/再分配反応媒体に、(i')その製造媒体から分離した後に単離して得られた式(II)のアルコキシド、又は(2i')対陰イオン交換反応の終了時に得られるようなろ過していない粗製反応溶液、又は(3i')形成されるMX塩を分離するためにろ過された粗製反応溶液のいずれかを使用することが可能であることを意味するものとする。(2i')及び(3i')の形が好ましい。
本発明に従う重縮合/再分配方法では、出発オリゴシロキサンは、線状であることができ且つ次の一般式:
Figure 2005526150
(式中、
aは水素又はアルキル若しくはアリール基を表し、
bは、随意として1個以上のヘテロ原子を含み且つ随意としてハロゲンで置換されたアルキル又はアリールに相当し、p≧2である)
に相当し得る。
しかしながら、好ましくは、出発オリゴシロキサンは、環状であり且つ次の一般式:
Figure 2005526150
(式中、
cは水素又は随意として置換されたアルキル、アルケニル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリール基を表し、
3≦q≦12である)
に相当する。
これらのものは、式において、Raが、好ましくは、少なくとも1個のハロゲン原子で随意に置換されたものを含めて1〜8個の炭素原子を有するアルキル基から選択され、有利には、メチル、エチル、プロピル及び3,3,3−トリフルオルプロピル基から選択され、またアリール基、有利にはキシリル、トリル及びフェニル基から選択される、揮発性の環状シクロシロキサンである。一般には、これらのRa基の数の少なくとも80%はメチル基である。実際には、これらのものは、随意としてビニル化され、また随意としてMとの混合物(Rb 3SiO1/2)としてのD4又はD3であることができる。
重合中の反応媒体の粘度の調節は、当業者の知識の範囲内にある。これは任意の手段によって実施できる。
反応媒体は、周囲温度である温度に関しては除き、慣用の反応条件に付される。
連鎖遮断剤が使用できる。このものは、ポリジメチルシロキサンMDpM(ここで、p=0〜20、好ましくは0〜10である)であることができる。
本発明の別の主題は、次式(I):
Figure 2005526150
(式中、
・R1の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
・R2の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれ水素、アルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
Rは水素又はアルキル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリールに相当する)
のアミノホスホニウムイリド誘導体から選択される少なくとも1種の強塩基からなる化合物をオリゴシロキサンの重縮合/再分配によってポリオルガノシロキサン(POS)を製造する際の触媒として使用することである。
本発明の別の主題は、次式(II)、(IIX)、(II')及び(IIX'):
Figure 2005526150
(式中、
4の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
5の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれR4について上に与えたのと同一の定義に相当する基を表し、
R'は水素又はアルキル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリールに相当し、
x、y、z、m1、m2、x'、y'及びz'は、正の整数であり、そして
・x=y×z、
・m1×m2=2、
・x'=2×y'×z'である)
のホスホラニリデン誘導体から選択される少なくとも1種の強塩基からなる化合物をオリゴシロキサンの重縮合/再分配によるポリオルガノシロキサン(POS)の製造の際の触媒として使用することである。
また、本発明は、新規な生成物として、次式(I):
Figure 2005526150
(式中、
1の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
2の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれ水素、アルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
Rは水素又はアルキル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリールに相当する)
のアミノホスホニウムイリド誘導体に関するものでもある。
また、本発明は、新規な生成物として、次式(II)、(IIX)、(II')及び(IIX'):
Figure 2005526150
(式中、
4の記号は、同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
5の記号は、同一又は異なり、それぞれR4について上に与えたのと同一の定義に相当する基を表し、
R'は、水素又はアルキル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリールに相当し、
x、y、z、m1、m2、x'、y'及びz'は正の整数であり、そして
・x=y×z、
・m1×m2=2、
・x'=2×y'×z'である)
のホスホラニリデン誘導体に関するものである。
さらに、本発明は、特に、オリゴシロキサンの重縮合/再分配によるポリオルガノシロキサン(POS)の製造の際の触媒先駆物質として使用できる次式(IIp1)及び(IIp2):
Figure 2005526150
(式中、
4の記号は、同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
Xは塩素、臭素又は沃素原子に相当する)
の化合物を目標とする。
本発明に従う触媒の製造に関して、
・先駆物質(Ip1)は、例えば、次の反応式:
Figure 2005526150
に従って、2段階で商用の化合物から迅速に合成でき、
・先駆物質(IIp1)は、例えば、相当するトリアリール−及び/又はトリアルキルホスフィン上へのCCl4の作用:
Figure 2005526150
によって製造でき、
・先駆物質(IIp2)は、次の段階:
Figure 2005526150
これに続く段階:
Figure 2005526150
これに続く段階:
Figure 2005526150
を組み合わせることによって製造でき、ここで、この(II)型触媒の最後の合成は、好ましくは、例えば、次の反応:
Figure 2005526150
に従って、重合媒体中でその場で起こる。
しかして、シリコーンオリゴマーの再分配反応に使用する超強塩基の全系列を容易に入手することが可能である。
NMR=核磁気共鳴
GPC=ガスクロマトグラフィー
例1:ジメチルメチレントリス(ジメチルアミノ)ホスホラン/アルコール混合物によって形成される超強塩基触媒
(A)沃化イソプロピルトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム(1)
Figure 2005526150
18.7g(110ミリモル)の2−ヨードプロパンを、還流冷却器を備えた二口フラスコ中の5mL(27ミリモル)のHMPTを含む40mLのジエトキシメタンに添加する。この混合物を5日間還流させたままにする。ホスホニウム塩が白色粉末として沈殿する。この沈殿物をろ過し且つジエトキシメタン(2×5mL)で洗浄する。この白色生成物を減圧下で周囲温度で10時間にわたって乾燥させる。収率は65%(純度>98%)であった。沃化イソプロピルトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムの1H及び31PNMRのデータは、文献のデータと一致していた。化合物()は、アセトニトリルから再結晶化によって精製できる。
(B)ジメチルメチレントリス(ジメチルアミノ)ホスホラン(2)
Figure 2005526150
240mg(6ミリモル)の水素化カリウムを、シュレンク管中の1g(3ミリモル)の塩()を25mLのTHFに懸濁してなる懸濁液に添加する。この混合物を周囲温度で12時間保持する。上澄み液を中空管でろ過することによって回収する。溶媒を減圧下で蒸発させる。アルゴン雰囲気下でのペンタン(2×20mL)による2回の抽出及び減圧下でのペンタンの蒸発後に、生成物()を固形物として85%の全収率で得た。生成物()の1H及び31P NMRのデータは、文献のデータと一致していた。この化合物をペンタン溶液の状態で冷蔵庫に保存する。
(c)イリド(2)及びt−ブチルアルコールの存在下でのD 4 の重合
Figure 2005526150
重合媒体中でのイリド()及びt−ブチルアルコールからの超強塩基触媒()の現場合成は、次のように示すことができる。
Figure 2005526150
イリド()のペンテン溶液をシュレンク管中に置き、そして減圧下で蒸発させる。3〜5当量のt−BuOHを添加する。2分後に、6.18mL(0.02モル)のD4及び111〜222mL(0.5〜1ミリモル)のM2を添加する。この混合物を周囲温度で保持する。この反応をGPCで監視する。
反応体の量及びこれらの実験の結果を表1に示す。これらの条件下で、重合体は、1000ppmの開始剤の存在下では良好な収率で、また開始剤の量がわずか500ppmである場合には非常に低い収率で得られた。
Figure 2005526150
重合の反応速度を検討した。これらの実験の結果を表2に示す。周囲温度で1時間以内に87%までの重合体を得ることが可能である。
Figure 2005526150
重合に及ぼすt−ブタノール量の影響を検討した。これらの実験の結果を表3に示す。アルコール量を減少させると、反応速度を加速させることが可能になる。
Figure 2005526150
・MDpM(p=156)の製造
60.7mg(0.296ミリモル)のイリド()のペンタン溶液(4.5mL)をシュレンク管中に置き、そして減圧下で蒸発させる。85μL(3当量)のt−BuOHを添加する。2分後に、55.18mL(0.178モル)のD4及び0.99mL(4.36ミリモル)のM2を添加する。この混合物を周囲温度で2時間保持する。揮発性部分を100℃で12時間にわたって減圧下で除去する。56000のMWを有し且つ1.96の多分散度を有する重合体が87%の収率で得られた。
・MDpM(p=5000)の製造
78.6mg(0.383ミリモル)のイリド()のペンタン溶液(5.5mL)をシュレンク管中に置き、そして減圧下で蒸発させる。107μL(3当量)のt−BuOHを添加する。2分後に、47.5mL(0.153モル)のD4及び56mg(0.122ミリモル)のMD4Mを添加する。この混合物を周囲温度で4時間保持する。揮発性部分を減圧下で12時間にわたって100℃で除去する。249100のMWを有し且つ2.95の多分散度を有する重合体が28%の収率で得られた。
・MDpD vi qM(p=3000、q=28)の製造
205mg(0.383ミリモル)のイリド()のペンタン溶液(10mL)をシュレンク管中に置き、そして減圧下で蒸発させる。286μL(3当量)のt−BuOHを添加する。2分後に、61.8mL(0.2モル)のD4、0.64mL(1.85ミリモル)のDvi 4及び0.12mg(0.0265ミリモル)のMD4Mを添加する。混合物を周囲温度で4時間保持する。揮発性部分を減圧下で12時間にわたって100℃で除去する。重合体が82%の収率で得られた。
・比較試験(1):カリウムt−ブトキシドの存在下でのD 4 の重合
6.18mL(0.02モル)のD4、111μL(5ミリモル)のM2及び22.4mg(0.2ミリモル)のカリウムt−ブトキシドをシュレンク管中に置く。この混合物を周囲温度で20時間保持する。この反応をGPCで監視する。重合は起こらない。その後、この混合物を70℃で15時間保持する。28700のMW及び1.75の多分散度を有する重合体が86%の全収率で得られた。
・比較試験(2):カリウムシラノラートの存在下でのD 4 の重合
18.54mL(0.06モル)のD4、666μl(30ミリモル)のM2及び41.6mgのカリウムシラノラート(重量で14.4%のKOH、ロディア社試料:「Cata−104」)をシュレンク管中に置く。この混合物を周囲温度で20時間保持する。この反応をGPCで監視する。重合は起こらない。その後、この混合物を70℃で15時間保持する。重合は起こらない。次いで、この混合物を160℃で1時間保持する。31500のMW及び1.72の多分散度を有する重合体が85%の全収率で得られた。
例2:ビス(トリフェニルホスホラニリデン)メタン/アルコール混合物:[Rh 3 P=C=PPh 3 /ROH]によって形成される超強塩基触媒
Figure 2005526150
実験の部
実験の全てを不活性雰囲気下(乾燥アルゴン)で実施した。トルエンをナトリウムで乾燥させ、そしてCH2Cl2をP25で乾燥させる。1H、31P及び13CNMRスペクトルをBruker AC200及びWM250分光計で記録した。化学シフトを1H及び13CNMRについてはMe4Siに関して、並びに31PNMRについてはH3PO4に関してppmで列挙する。結合定数はHzで与える。複数のD4及びM2を、GC(ガスクロマトグラフィー)(カラム5%フェニル、95%ジメチルポリシロキサン、25m×0.32mm、0.5μm、出発温度80℃、最終温度250℃、δT10℃/分、フレームイオン化検出器)で確認した。重合反応をGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)(ウォーターズ746クロマトグラフ、3個の連続カラム(7.8×300mm):2×スチラゲルHR5E及び1×スチラゲルHR1、検出器:屈折計、温度:35℃)で監視した。分子量をロディア社が供給する試料から外部校正によって評価した(4個の試料をそれぞれ4回導入した)。線形相関が得られ、R2=0.9984であった。
トリス(ジメチルアミノ)ホスフィン(HMPT)、トリフェニルホスフィン及び四塩化炭素はアルドリッチ社から購入した。D4及びM2は、ロディア社が供給している。トリフェニルホスフィンをCHCl3/CH3OH(4/1)から再結晶化させた。トリス(ジメチルアミノ)ホスフィンを減圧下で蒸留した。CCl4を精製し、そしてアルゴン雰囲気下でAl23カラム上で脱ガスさせた。D4をMgSO4で24時間にわたって乾燥させ、ベンゼンによる蒸留で乾燥させ、そして4Åの分子シーブ上で保管した。M2をアルゴン雰囲気下でCaH2によって蒸留した。メタノール及びt−ブチルアルコールをナトリウムで乾燥させ、アルゴン雰囲気下で蒸留した。これらの化合物の全てをアルゴン雰囲気下で保管した。
・塩化[クロル(トリフェニルホスホラニリデン)メチル]トリフェニルホスホニウム(4)
この合成を次の参考文献:
Appel,R,;Knoll,F.;Michel,W;Morbach,W,,Wihler,H.−D.;Veltmann,H.,Chem.Ber.,1976,109,58−70
から着想を得て実施する。
7.6gのトリフェニルホスフィンをアルゴンパージされた二口丸底フラスコ中に置く。15mLのCH2Cl2及び3.1gのCCl4をシリンジを使用して添加する。反応混合物を周囲温度で20時間にわたって撹拌し続ける。その後、1.16gのプロピレンオキシドをシリンジを使用して添加する。この反応混合物を周囲温度で1時間にわたって撹拌し続ける。エーテルを白色の沈殿物が形成されるまで添加し(ほぼ25mL)、次いで溶媒をろ過用中空管で回収する。この沈殿物を8mLのエーテルで洗浄し、そして減圧下で6時間にわたって80℃で乾燥させる。生成物が白色固体の形で得られた(w=4.7g、77%)。
1HNMR(CDCl3):δ5.28(s、1.5H、CH2Cl2)、7.49(m、30H)。13CNMR(CDCl3):δ123.4(dd、Jpc=37.5及び60.0Hz、Ci)、129.7(t、Jpc=5.0Hz、Co,m)、133.8(t、Jpc=3.6Hz、Co,m)、134.02(s、Cp)、C−Clは観察されない。31PNMR(CH2Cl2)25.8。
・ビス(トリフェニルホスホラニリデン)メタン(5)
2gの塩()を、焼結ガラスを備え且つアルゴンパージされた二口丸底フラスコ中に置く。8mLのトルエン及び0.6mLのP(NMe23をシリンジを使用して添加する。この混合反応物を60℃で20時間にわたって撹拌し続ける。温度を急速に100℃にもたらした(予備加熱された油浴)後に、この混合物をアルゴン雰囲気下でろ過する。黄色の溶液が得られ、そして、溶媒を減圧下で蒸発させた後に、生成物()を黄色の固形物の形で得た(w=0.97g、55%)。
1HNMR(C66):δ7.81(m、12H)、7.02(m、18H)。31PNMR(C78):δ−4.5。
・混合物:(5)/アルコールの存在下でのD 4 の重合
方法A:化合物()のトルエン溶液を中空管を使用してシュレンク管中に置く。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして残留物を秤量する。アルコールをこの残留物に添加する。5分間撹拌後、D4及びM2を添加する。この混合物を周囲温度で保持する。反応をGPCで監視する。反応体の量及びこれらの実験結果を表4に示す。
方法B:化合物()のトルエン溶液を中空管を使用してシュレンク管中に置く。溶媒を減圧下で蒸発させ、そして残留物を秤量する。化合物()を再度トルエン(1mL)に溶解させ、そして5当量のアルコールをこの溶液に添加する。5分間撹拌後、D4及びM2を添加する。この混合物を周囲温度で保持し、そして反応をGPCで監視する。反応体の量及びこれらの実験結果を表4に示す。
Figure 2005526150
例3:二沃化ビス(ジイソプロピルメチルホスホニウム)メチレンとカリウムt−ブトキシドとの反応によって形成される超強塩基触媒
(1)沃化トリス(ジメチルアミノ)イソプロピルホスホニウムの合成
Figure 2005526150
18.7g(110ミリモル)の2−ヨードプロパンを、還流冷却器を備えた二口フラスコ中の5mL(27ミリモル)のHMPTを含む40mLのジエトキシメタンに添加する。この混合物を5日間にわたって還流させたままにする。ホスホニウム塩が白色の粉末の形で沈殿する。この沈殿物をろ過し、そしてジエトキシメタン(2×5mL)で洗浄する。この生成物を減圧下で10時間にわたって周囲温度で乾燥させる。収率は65%であった(純度:98%)。この化合物は、アセトニトリルから再結晶化させることによって精製できる。1HNMR(CD3CN)、13C{1H}NMR(CD3CN)及び31P{1H}NMR(CH2Cl2)のデータは、予期される生成物の構造と一致していた。
(2)重合試験
Figure 2005526150
0.020g(0.21ミリモル)のカリウムt−ブトキシド及び0.077g(1.04ミリモル)の乾燥t−ブタノールをシュレンク管に導入する。合わせた混合物を5mLの乾燥THFに溶解させ、そして、中空管を使用して、0.023g(0.069ミリモル)の沃化トリス(ジメチルアミノ)イソプロピルホスホニウムを2mLの乾燥THFに懸濁してなる懸濁液に滴下で添加する。この混合物を周囲温度で15分間撹拌する。次いで、10.23g(34.5ミリモル)のD4及び0.140g(0.863ミリモル、25000ppm)のM2を該溶液に添加する。開始剤の量は2000ppmに設定する。この混合物を周囲温度で保持し、そして重合の進行をGPCで監視する。24時間後に、転化率を70%で評価する(Mn=8418、PI=1.47)。
例4:二沃化ビス(ジイソプロピルメチルホスホニウム)メチレン二とカリウムt−ブトキシドとの反応によって形成される超強塩基触媒
(1)ビス(ジクロルホスフィノ)メチレンの合成:
Figure 2005526150
32g(1.186モル)のアルミニウム粉を、還流冷却器を備えた二口フラスコ中の300mL(5.5モル)の蒸留ジクロルメタンに懸濁させる。次いで、10mL(0.116モル)のジブロムエタンを滴下で添加し、そしてこの反応混合物を48時間にわたって45℃で加熱する。周囲温度に戻した後、形成された灰色の塩をろ過し、そして橙色の溶液を、中空管を介して、還流冷却器も備え且つ107mL(1.226モル)のPCl3及び100mLの蒸留ジクロルメタンを含む三口フラスコに載せた滴下用漏斗に移す。この溶液を穏やかな還流が得られるまで滴下で添加し、次いで、この混合物を45℃で3時間加熱する。周囲温度に戻した後に、滴下添加を108mL(1.158モル)のPOCl3及び94.5g(1.267モル)のKClで引き続き実施する。この混合物をさらに3時間にわたって45℃にもたらす。この塩をろ過し且つ溶媒を減圧下で蒸発させた後に、予期される生成物を蒸留(B.p.=43℃/0.5mmHg)によって精製し、このものがベージュ色のオイルの形で生じる。得られた重量:12.17g。収率:10%。1HNMR(CDCl3)及び31P{1H}NMR(CDCl3)のデータは、予期される生成物の構造と一致していた。
(2)ビス(ジイソプロピルホスフィノ)メチレンの合成
Figure 2005526150
3.058g(114.68ミリモル)のマグネシウム粉を、還流冷却器及び滴下用漏斗を備えた三口フラスコ中の10mLの乾燥エチルエーテル中に置く。15.51g(114.68ミリモル)の2−ブロムプロパンを滴下用漏斗で40mLの乾燥エチルエーテルに溶解させ、そしてこの溶液を周囲温度で滴下で添加する。その後、この丸底フラスコを氷中で冷却し、そして5.5g(22.94ミリモル)のビス(ジクロルホスフィノ)メチレンの30mLの乾燥エチルエーテル溶液を滴下で添加する。このエーテルを減圧下で蒸発させた後、ペンタンによる3回の抽出を実施する(3×50mL)。このジホスフィンを管対管蒸留で精製し、これは無色のオイルの形で存在する。得られた重量:2.61g。収率:45%。1HNMR(CDCl3)及び31P{1H}NMR(CDCl3)のデータは、予期される生成物の構造と一致していた。
(3)二沃化ビス(ジイソプロピルメチルホスホニウム)メチレンの合成:
Figure 2005526150
1.06g(4.27ミリモル)のビス(ジイソプロピルホスフィノ)メチレンをシュレンク管中の20mLの乾燥THFに溶解させる。1.35g(9.40ミリモル)の沃化メチルをそれに滴下で添加し、そしてその混合物を48時間にわたって40℃にもたらす。周囲温度に戻した後に、このジホスホニウムをろ過し、2×5mLの乾燥THFで洗浄し、そして白色粉末の形で単離する。得られた重量:1.96g。収率:85%。1HNMR(DMSO)、13C{1H}NMR(DMSO)及び31P{1H}NMR(DMSO)のデータは、予期される生成物の構造と一致していた。
(4)ホスホニウムt−ブトキシドの合成:
Figure 2005526150
0.085g(0.891ミリモル)のカリウムt−ブトキシド及び0.33g(4.45ミリモル)の乾燥t−ブタノールをシュレンク管に導入する。合わせた混合物を8mLの乾燥THFに溶解させ、そして中空管を介して0.158g(0.297ミリモル)の二沃化ビス(ジイソプロピルメチルホスホニウム)メチレンの2mL乾燥THF懸濁液に滴下で添加する。この混合物を周囲温度で15分間撹拌する。燐NMRは定量的であり、そして開始剤をさらに精製することなくそのまま使用する。31P{1H}NMR(C66)δ=36.2ppm。
(5) 4 の重合
0.038g(0.39ミリモル)のカリウムt−ブトキシド及び0.147g(2.0ミリモル)の乾燥t−ブタノールをシュレンク管に導入する。合わせた混合物を8mLの乾燥THFに溶解させ、そして中空管を介して0.070g(0.133ミリモル)の二沃化ビス(ジイソプロピルメチルホスホニウム)メチレンの2mL乾燥THF懸濁液に滴下で添加する。この混合物を周囲温度で15分間撹拌する。次いで、7.89g(26.6ミリモル)のD4及び0.107g(0.665ミリモル、25000ppm)のM2を該溶液に添加する。開始剤の量は、5000ppmに設定する。この混合物を周囲温度で保持し、そして重合の進行をGPCで監視する。1時間後に、転化率を40%で評価し、そしてこれは3時間後には55%、24時間後には80%であった(MW=7726、PI=1.53)。

Claims (23)

  1. 少なくとも1種の強塩基からなる触媒の存在下でのオリゴシロキサンの重縮合/再分配によるポリオルガノシロキサン(POS)の製造方法において、該強塩基が、
    ・次式(I):
    Figure 2005526150
    (式中、
    1の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
    2の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれ水素、アルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
    Rは水素又はアルキル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリールに相当する)
    のアミノホスホニウムイリド誘導体、
    ・次式(II)、(IIX)、(II')及び(IIX'):
    Figure 2005526150
    (式中、
    4の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
    5の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれR4についての前記定義と同一の定義に相当し、
    R'は水素又はアルキル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリールに相当し、
    x、y、z、m1、m2、x'、y'及びz'は正の整数であり、そして
    x=y×z、
    1×m2=2
    x'=2×y'×z'である)
    のホスホラニリデン誘導体
    よりなる群から選択されることを特徴とする、ポリオルガノシロキサンの製造方法。
  2. OR-又はOR'-陰イオンが求核性であり且つ10〜30のpKaを有するものから選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. R又はR'基が水素及びアルキルから選択され、好ましくはC1〜C6アルキルから選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 重縮合/再分配をある温度T(℃)でT≦100、好ましくは15≦T≦70であるように実施することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 反応媒体中の触媒Cの濃度(出発オリゴシロキサンについてのppm)がC≦10000、好ましくは500≦C≦7000であるようなものであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  6. 重縮合/再分配を、好ましくは100〜150℃の温度で反応媒体を加熱することによって、及び/又は該反応媒体に水を添加することによって停止させることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 触媒が式(I)のものであり、しかも、一方ではR1基がアルキル、好ましくはC1〜C6アルキルから選択され、そして他方ではR2基がR1基及び水素から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  8. 触媒が式(I)のものであり、しかも、次式(Ip1):
    Figure 2005526150
    (式中、R1及びR2基は、請求項1及び6に記載の定義と同一の定義に相当し、ここでR2が水素を表すことはできないものとする)
    の少なくとも1種の先駆物質を式ROH(ここで、Rは請求項1及び2に記載されるようなものである)の少なくとも1種の溶媒に溶解させてなる少なくとも1種の溶液を使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  9. 溶媒ROHが化合物(Ip1)に対して過剰であることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. (I)のROH溶液が少なくとも1種の他の(Ip1)の溶媒を含むことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  11. 触媒が式(I)のものであり、しかも、OOSの重縮合/再分配反応媒体に、少なくとも1種の極性非プロトン溶媒を含む溶媒中で実施される
    ・該触媒(I)の先駆物質であるハロゲン化ホスホニウム型の化合物(Ip2)であって次式:
    Figure 2005526150
    (式中、R1及びR2の記号は前記定義と同一の定義に相当し、ここでR2は、さらに水素を表してもよく、Xは塩素、臭素又は沃素原子に相当する)
    で表されるものと、
    ・1〜6個の炭素原子を有する脂肪族の第一、第二又は第三モノアルコールROH(RはH以外のものである)と、例えば、ナトリウム又はカリウムのようなアルカリ金属Mから誘導されるアルカリ金属アルコキシドROMと
    の間の反応(対陰イオン反応と言われる)の精製又は未精製生成物を導入することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  12. 触媒が式(II)又は(IIX)のものであり、しかも、次式(IIp1):
    Figure 2005526150
    (式中、R4基は請求項1及び6に記載の定義と同一の定義に相当する)
    の少なくとも1種の先駆物質を式R'OH(ここで、R'は請求項1及び2に記載されたようなものである)の少なくとも1種の溶媒に溶解させてなる少なくとも1種の溶液を使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  13. 溶媒R'OHが化合物(IIp1)に対して過剰であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. (IIp1)のR'OH溶液が少なくとも1種の他の(IIp1)の溶媒S*を含むことを特徴とする請求項12又は13に記載の方法。
  15. (IIp1)のS*溶液を製造し、しかも該溶液を溶媒R'OHと混合し、該S*溶液を製造するのに使用される化合物(IIp1)が1種(又はそれ以上)の蒸発残留物からなることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 触媒が式(II)のものであり、しかも、OOS重縮合/再分配反応媒体に、少なくとも1種の極性非プロトン溶媒を含む溶媒中で実施される
    ・該触媒(II)の先駆物質であるハロゲン化ホスホニウム型の化合物(IIp2)であってその(IIp2)の式が次式:
    Figure 2005526150
    (式中、R4の記号は前記定義と同一の定義に相当し、Xは塩素、臭素又は沃素原子に相当する)
    であるものと、
    ・1〜6個の炭素原子を有する脂肪族の第一、第二又は第三モノアルコールR'OH(R'はH以外のものである)とアルカリ金属Mから誘導されるアルカリ金属アルコキシドR'OMと
    の間の反応(対陰イオン交換と言われる)の精製又は未精製生成物を導入することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  17. 出発オリゴシロキサンが次の一般式:
    Figure 2005526150
    (式中、Raは水素又はアルキル若しくはアリール基を表し、Rbは、随意として1個以上のヘテロ原子を含み且つ随意としてハロゲンで置換されたアルキル又はアリールに相当し、p≧2である)
    に相当することを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 出発オリゴシロキサンが環状であり且つ次の一般式:
    Figure 2005526150
    (式中、Rcは水素又はアルキル若しくはアリール基であり、3≦q≦12である)
    に相当することを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の方法。
  19. オリゴシロキサンの重縮合/再分配によってポリオルガノシロキサン(POS)を製造する際の触媒として使用される、次式(I):
    Figure 2005526150
    (式中、
    1の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
    2の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれ水素、アルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
    Rは水素又はアルキル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリールに相当する)
    のアミノホスホニウムイリド誘導体から選択される少なくとも1種の強塩基からなる化合物。
  20. オリゴシロキサンの重縮合/再分配によってポリオルガノシロキサン(POS)を製造する際の触媒として使用される、次式(II)、(IIX)、(II')及び(IIX'):
    Figure 2005526150
    (式中、
    4の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
    5の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれR4についての前記定義と同一の定義に相当する基であり、
    R'は水素又はアルキル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリールに相当し、
    x、y、z、m1、m2、x'、y'及びz'は正の整数であり、そして
    x=y×z、
    1×m2=2
    x'=2×y'×z'である)
    のホスホラニリデン誘導体から選択される少なくとも1種の強塩基からなる化合物。
  21. 次式(I):
    Figure 2005526150
    (式中、
    1の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
    2の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれ水素、アルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
    Rは水素又はアルキル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリールに相当する)
    のアミノホスホニウムイリド誘導体。
  22. 次式(II)、(IIX)、(II')及び(IIX'):
    Figure 2005526150
    (式中、
    4の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリールを表し、
    5の記号は、互いに同一又は異なり、それぞれR4についての前記定義と同一の定義に相当する基であり、
    R'は水素又はアルキル、アリール、アラルキル若しくはアルキルアリールに相当し、
    x、y、z、m1、m2、x'、y'及びz'は正の整数であり、そして
    x=y×z、
    1×m2=2
    x'=2×y'×z'である)
    のホスホラニリデン誘導体。
  23. 特にオリゴシロキサンの重縮合/再分配によってポリオルガノシロキサン(POS)を製造する際に触媒先駆物質として使用できる、次式(IIp1)及び(IIp2):
    Figure 2005526150
    (式中、
    4は、互いに同一又は異なり、それぞれアルキル、アリール、アラルキル又はアルキルアリール、好ましくはt−ブチルを表し、
    Xは塩素、臭素又は沃素原子に相当する)
    の化合物。
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