JP2005525091A - 組換え宿主細胞におけるヒアルロナンの生成方法 - Google Patents

組換え宿主細胞におけるヒアルロナンの生成方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、(a)バチルス(Bacillus)宿主細胞を、ヒアルロン酸の生成のために適切な条件下で培養し、ここで前記バチルス宿主細胞は、ヒアルロナンシンターゼコード配列に対して外来性のプロモーター配列に作用可能に結合されるヒアルロナンシンターゼコード配列を含んで成る核酸構造体を含んで成り;そして(b)前記培養培地からヒアルロン酸を回収することを含んで成る、ヒアルロン酸の生成方法に関する。本発明はまた、ヒアルロナンシンターゼ遺伝子又はその一部、及びUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子、並びに任意には、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子及びグルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子から成る群から選択された1又は複数の遺伝子を含んで成るヒアルロナンシンターゼオペロンをコードする単離された核酸配列に関する。本発明はまた、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ、及びUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼをコードスル単離された核酸配列にも関する。

Description

発明の分野:
本発明は、組換え宿主細胞におけるヒアルロナンの生成方法に関する。
関連技術の記載:
身体中の最も豊富なヘテロ多糖は、グリコサミノグリカンである。グリコサミノグリカンは、反復する二糖単位からなる枝なしの炭水化物ポリマーである(ケラタン硫酸のみが炭水化物のコアー領域において枝分かれされている)。二糖単位は一般的に、第1のサッカリド単位として、2種の変性された糖、すなわちN−アセチルガラクトサミン(GalNAc)又はN−アセチルグルコサミン(GlcNAc)の1つを含んで成る。第2の単位は通常、ウロン酸、例えばグルクロン酸(GlcUA)又はイズロネートである。
グリコサミノグリカンは負に荷電された分子であり、そして溶液において高い粘度を付与する拡張されたコンホメーションを有する。グリコサミノグリカンは、細胞の表面上に又は細胞外マトリックスに位置する。グリコサミノグリカンはまた、溶液において低い圧縮性を有し、そして結果として、生理学的潤滑液、例えば関節として理想的である。グリコサミノグリカンの剛性が、細胞に構造的に結合性を付与し、そして細胞間に通路を提供し、細胞移動可能にする。最高の生理学的に重要なグリコサミノグリカンは、ヒアルロナン、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、デルマタン硫酸及びケラタン硫酸である。ほとんどのグリコサミノグリカンは、特定のオリゴ糖構造を通してプロテオグリカンコアータンパク質に共有結合する。ヒアルロナンは、一定のプロテオグリカンと大きな凝集体を形成するが、しかし遊離炭水化物鎖がプロテオグリカンと非共有複合体を形成する場合、例外である。
身体中でのヒアルロナンの多くの役割は同定されている(Laurent T. C. and Fraser J. R. E. , 1992, FASEB J. 6: 2397-2404; 及び Toole B. P. , 1991, "Proteoglycans and hyaluronan in morphogenesis and differentiation."In : Cell Biology of the Extracellular Matrix, pp. 305-341, Hay E. D. , ed., Plenum, New Yorkを参照のこと)。ヒアルロナンは、硝子軟骨、滑膜関節液及び皮膚組織(真皮及び表皮の両者)に存在する。ヒアルロナンはまた、多くの生理学的機能、例えば付着、成長、細胞運動性、癌、脈管形成及び創傷治癒における役割を有すると思われる。ヒアルロナンのユニークな物理的及び生理学的性質のために、それは眼及び関節の手術に使用され、そして他の医学的方法においても評価される。ヒアルロナンの製品はまた、整形外科、リウマチ学及び皮膚学への使用のために開発されて来た。
雄鶏のとさかは、ヒアルロナンのための有意な商業的源である。微生物は他の源である。アメリカ特許第4,801,539号は、1L当たり約3.6gのヒアルロン酸の報告される収率を伴って、ストレプトコッカス・ズーエピデシカスの株を包含するヒアルロン酸の調製のための発酵方法を開示する。ヨーロッパ特許第0694616号は、1L当たり約3.5gのヒアルロン酸の報告される収率を伴って、ストレプトコッカス・ズーエピデシカスの改良された株を用いての発酵方法を開示する。
発酵によるヒアルロン酸の生成のために使用される微生物は、病原性細菌株であり、それらの中で、いくつかのストレプトコッカスsppが存在する。グループA及びグループCのストレプトコッカス又は結合組織及び関節に見出されるヒアルロナンと組成において同一である、ヒアルロナンから構成される非抗原性カプセルによりそれ自体を取り囲む。パステウレラ・マルトシダ、すなわちもう1つの病原性被包性細菌もまた、ヒアルロナンによりその細胞を取り囲む。
ヒアルロナンシンターゼは、脊椎動物, 細菌病原体,及び藻類ウィルス (DeAngelis, P. L., 1999, Cell. Mol. Life Sci, 56: 670-682)から記載されている。WO99/23227号は、ストレプトコッカス・エクイシミリスからのグループIヒアルロン酸シンターゼを開示する。WO99/51265号及びWO00/27437号は、パステウレラ・マルトシダからのグループIIヒアルロン酸シンターゼを記載する。Ferrettiなどは、それぞれヒアルロン酸シンターゼ、UDPグルコースデヒドロゲナーゼ及びUDP−グルコースピロホスホリラーゼをコードする3種の遺伝子、hasA, hasB及びhasCから構成される、ストレプトコッカス・ピロゲネスのヒアルロナンシンターゼオペロンを開示する(Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 98, 4658-4663,2001)。WO99/51265号は、ストレプトコッカス・エクイシミリスヒアルロナンシンターゼのためのコード領域を有する核酸セグメントを記載する。
バチルスは、生来の及び組換えタンパク質の生成のための宿主細胞システムとして十分に確立されている。組換えバチルス宿主細胞においてヒアルロナンを生成するための方法を提供することが本発明の目的である。
発明の簡単な要約:
本発明は、(a)バチルス(Bacillus)宿主細胞を、ヒアルロン酸の生成のために適切な条件下で培養し、ここで前記バチルス宿主細胞は、ヒアルロナンシンターゼコード配列に対して外来性のプロモーター配列に作用可能に結合されるヒアルロナンシンターゼコード配列を含んで成る核酸構造体を含んで成り;そして(b)前記培養培地からヒアルロン酸を回収することを含んで成る、ヒアルロン酸の生成方法に関する。
好ましい態様においては、前記核酸構造体はさらに、ヒアルロン酸の前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子を含んで成るか、又は前記バチルス宿主細胞はさらに、前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子を含んでなる1又は複数の第2核酸構造体を含んで成る。
もう1つの好ましい態様においては、前駆体糖をコードする1又は複数の遺伝子は、ヒアルロナンシンターゼコード配列と同じか又は異なったプロモーターの制御下にある。
本発明はまた、ヒアルロナンシンターゼコード配列に対して外来性のプロモーター配列に作用可能に結合されるヒアルロナンシンターゼコード配列を含んで成る核酸構造体を含んで成るバチルス宿主細胞、及びそのような核酸構造体にも関する。
本発明はまた、ヒアルロナンシンターゼ遺伝子又はその一部、及びUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子、並びに任意には、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子及びグルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子から成る群から選択された1又は複数の遺伝子を含んで成るヒアルロナンシンターゼオペロンをコードする単離された核酸配列にも関する。
本発明はまた、(a)配列番号41に対して少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号40に対して少なくとも75%、80%、85%、90%又は95%の相同性を有する核酸配列;(c)(i)配列番号40の核酸配列、(ii)配列番号40に含まれるcDNA配列、又は(iii)前記(i)又は(ii)の相補的鎖と、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(d)UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドフラグメントをコードする、前記(a)、(b)又は(c)の副配列;から成る群から選択された、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼをコードする単離された核酸配列にも関する。
本発明はまた、(a)配列番号43に対して少なくとも約90%、95%、又は97%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号42に対して少なくとも約90%、約95%、又は約97%の相同性を有する核酸配列;(c)(i)配列番号42の核酸配列、(ii)配列番号42に含まれるcDNA配列、又は(iii)前記(i)又は(ii)の相補的鎖と、高い又は非常に高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(d)UDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドフラグメントをコードする、前記(a)、(b)又は(c)の副配列;から成る群から選択された、UDP−グルコースピロホスホリラーゼをコードする単離された核酸配列にも関する。
本発明はまた、(a)配列番号45に対して少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号44に対して少なくとも75%、80%、85%、90%又は95%の相同性を有する核酸配列;(c)(i)配列番号44の核酸配列、(ii)配列番号44に含まれるcDNA配列、又は(iii)前記(i)又は(ii)の相補的鎖と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(d)UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドフラグメントをコードする、前記(a)、(b)又は(c)の副配列;から成る群から選択された、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼをコードする単離された核酸配列にも関する。
発明の特定の記載:
本発明は、(a)バチルス(Bacillus)宿主細胞を、ヒアルロン酸の生成のために適切な条件下で培養し、ここで前記バチルス宿主細胞は、ヒアルロナンシンターゼコード配列に対して外来性のプロモーター配列に作用可能に結合されるヒアルロナンシンターゼコード配列を含んで成る核酸構造体を含んで成り;そして(b)前記培養培地からヒアルロン酸を回収することを含んで成る、ヒアルロン酸の生成方法に関する。
本発明の方法は、病原性被包性細菌からのヒアルロナンの生成に対して改良性を提供する。被包性細菌においては、多量のヒアルロナンがカプセルにおいて生成される。そのような源からのヒアルロナンの処理及び精製においては、まず、例えば、界面活性剤、又は洗剤、例えばSDSの使用により、カプセルからのヒアルロナンを除去することが必要である。これは、界面活性剤が大きな部分のヒアルロナンを生成するために添加されるべきであり、そして続いて、界面活性剤は、最終精製の前、除去されるべきであるので、ヒアルロナンの商業的生成において複雑な段階を創造する。
本発明は、遊離ヒアルロナンとして、非被包性宿主細胞において生成される多量のヒアルロナンの生成を可能にする。顕微鏡下で観察される場合、バチルスの組換え体株に関連する可視性カプセルは存在せず、ところが、ヒアルロナン生成において従来使用される病原性株は、細胞自体の少なくとも2倍の直径であるヒアルロナンのカプセルを含んで成る。
組換えバチルス細胞のヒアルロナンは、培養培地に直接的に発現されるので、単純な方法が、培養培地からヒアルロナンを単離するために使用され得る。第1に、バチルス細胞及び細胞残骸が培養培地から物理的に除去される。最初に、培養培地が、所望により、希釈され、培地の粘度が低められる。培養培地から細胞を除去するための多くの方法、例えば遠心分離又はマイクロフィルトレーションは、当業者に知られている。所望には、次に残る上清液が、例えば限外濾過により濾過され、濃縮され、そしてヒアルロナンから小さな分子汚染物が除去される。細胞及び細胞残骸の除去に続いて、培地からのヒアルロナンの単純な沈殿が既知機構により行われる。塩、アルコール、又は塩及びアルコールの組合せが、濾液からヒアルロナンを沈殿するために使用され得る。沈殿物に減じられると、ヒアルロナンは物理的手段により、溶液から容易に単離され得る。他方では、ヒアルロナンは、当業界において知られている蒸発技法、例えば噴霧乾燥により、濾液溶液から乾燥されるか又は濃縮され得る。
従って、本発明の方法は、培養物における細胞からのヒアルロナンの精製への界面活性剤の使用を必要としないことにおいて、発酵によるヒアルロナンの商業的生成に関する存在する技法に対する改良性を提供する。
ヒアルロン酸:
“ヒアルロン酸”は、β−1,4及びβ−1,3グリコシド結合を変えることによって一緒に結合される、N−アセチルグルコサミン(GlcNAc)及びグルクロン酸(GlcUA)の反復二糖単位から構成される、硫酸化されていないグリコサミノグリカンとして、本明細書においては定義される(図1)。ヒアルロン酸はまた、ヒアルロナン、ヒアルロネート又はHAとして知られている。用語、ヒアルロナン及びヒアルロン酸は、本明細書においては、交換可能的に使用される。
好ましい態様においては、本発明の方法により得られるヒアルロン酸は、約10,000〜約10,000,000 Daの分子量を有する。より好ましい態様においては、本発明の方法により得られるヒアルロン酸は、約25,000〜約5,000,000 Daの分子量を有する。最も好ましい態様においては、本発明の方法により得られるヒアルロン酸は、約50,000〜約3,000,000 Daの分子量を有する。
本発明のバチルス宿主細胞により生成されるヒアルロン酸のレベルは、改良されたカルバゾール方法(Bitter and Muir. 1962, Anal Biochem. 4: 330-334)に従って決定され得る。さらに、ヒアルロン酸の平均分子量は、当業界における標準の方法、例えばUeno など., 1988, Chem. Pharm. Bull. 36,4971-4975 ; Wyatt, 1993, Anal. Chim. Acta 272: 1-40; 及び Wyatt Technologies, 1999, "Light Scattering University DAWN Course Manual"and"DAWN EOS Manual"Wyatt Technology Corporation, Santa Barbara, Californiaにより記載されるそれらの方法を用いて決定され得る。
本発明の方法により得られるヒアルロン酸は、ヒアルロン酸を変性するために、当業界において知られている種々の技法、例えばアメリカ特許第5,616,568号、第5,652,347号及び5,874,417号に記載されるように架橋にゆだねられ得る。さらに、ヒアルロン酸の分子量は、当業界において知られている技法を用いて変更され得る。
宿主細胞:
本発明の方法においては、バチルス宿主細胞は、ヒアルロン酸の組換え生成のために適切ないずれかのバチルス細胞であり得る。バチルス宿主細胞は、野生型バチルス細胞又はその変異体であり得る。本発明の実施において有用なバチルス細胞は、次のものを包含するが、但しそれらだけには限定されない:バチルス・アガラドヘレンス、バチルス・アルカロフィラス、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・ブレビス、バチルス・サーキュランス、バチルス・クラウジ、バチルス・コアギュランス、バチルス・ファーマス、バチルス・ラウタス、バチルス・レンタス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・メガテリウス、バチルス・プミラス、バチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・サブチリス及びバチルス・スリンジエンシス細胞。変異体バチルス・サブチリス細胞は、WO98/22598号に記載されるように、組換え発現のために特に適合される。非被包性バチルス細胞は、本発明において特に有用である。
好ましい態様においては、バチルス宿主細胞は、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・クラウジ、バチルス・レンタス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・ステアロサーモフィラス又はバチルス・サブチリス細胞である。より好ましい態様においては、バチルス宿主細胞は、バチルス・アミロリケファシエンス細胞である。もう1つのより好ましい態様においては、バチルス宿主細胞は、バチルス・クラウジ細胞である。もう1つのより好ましい態様においては、バチルス宿主細胞は、バチルス・レンタス細胞である。もう1つのより好ましい態様においては、バチルス宿主細胞は、バチルス・リケニホルミス細胞である。もう1つのより好ましい態様においては、バチルス宿主細胞は、バチルス・サブチリス細胞である。最も好ましい態様においては、バチルス宿主細胞は、バチルス・サブチリスA164Δ5(アメリカ特許第5,891,701号を参照のこと)、又はバチルス・サブチリス168Δ4である。
本発明の核酸構造体によるバチルス宿主細胞の形質転換は、プロトプラスト形質転換(例えば、Chang and Cohen, 1979, Molecular General Genetics 168: 111-115を参照のこと)により、コンピテント細胞の使用(Young and Spizizen, 1961, Journal of Bacteriology 81 : 823- 829, 又は Dubnau and Davidoff-Abelson, 1971, Journal of Molecular Biology 56 : 209-221を参照のこと)により、エレクトロポレーション(Shigekawa and Dower, 1988, Biotechniques 6: 742-751を参照のこと)により、又は接合(Koehler and Thorne, 1987, Journal of Bacteriology 169: 5271-5278を参照のこと)により行われ得る。
核酸構造体:
“核酸構造体”は、本明細書においては、天然に存在する遺伝子から単離され、又は他方では、天然に存在しない態様で組み合わされ、そして並置される、核酸のセグメントを含むように修飾されている、一本鎖又は二本鎖核酸分子として定義される。用語、核酸構造体は、核酸構造体がコード配列の発現のために必要とされるすべての制御配列を含む場合、用語“発現カセット”と同じ意味である。用語“コード配列”とは、本明細書において定義される場合、mRNAに転写され、そして下記に言及される制御配列の制御下に配置される場合、興味ある酵素に翻訳される配列である。コード配列の境界は、一般的に、mRNAの5’末端で読み取り枠のすぐ上流に位置するリボソーム結合部位、及びmRNAの3’末端で読み取り枠のすぐ下流に位置する転写ターミネーター配列により決定される。コード配列は、DNA、cDNA,及び組換え核酸配列を包含するが、但しそれらだけには限定されない。
ポリペプチドをコードする核酸配列を単離し、又はクローン化するために使用される技法は、当業界において良く知られており、そしてゲノムDNAからの単離、cDNAからの調製、又はそれらの組み合わせを包含する。そのようなゲノムDNAからの本発明の核酸配列のクローニングは、例えば良く知られているポリメラーゼ鎖反応(PCR)、又は共有する構造特徴を有するクローン化されたDNAフラグメントを検出するために発現ライブラリーの抗体スクリーニングを用いることによってもたらされ得る。
例えば、Innisなど., 1990, PCR: A Guide to Methods and Application; Academic Press, New York を参照のこと。他の核酸増幅方法、例えばリガーゼ鎖反応、連結された活性化転写及び核酸配列に基づく増幅が使用され得る。クローニング方法は、ポリペプチドをコードする核酸配列を含んで成る所望する核酸フラグメントの切除及び単離、ベクター分子中への前記フラグメントの挿入、及び核酸配列のクローンが複製されるであろうバチルス細胞中への組換えベクターの組み込みを包含することができる。核酸配列は、ゲノム、cDNA, RNA, 半合成、合成起原、又はそれらのいずれかの組み合わせのものであり得る。
酵素をコードする単離された核酸配列は、酵素の発現を提供するために種々の手段で操作され得る。構造体又はベクター中へのその挿入の前、核酸配列の操作は、発現ベクター又はバチルス宿主細胞に依存して、所望されるか又は必要とされる。クローニング方法を用いて核酸配列を修飾するための技法は、当業界において良く知られている。核酸配列がまた、当業界において良く知られている方法を用いて宿主細胞においてインビボで操作され得ることは理解されるであろう。
多くの酵素が、ヒアルロン酸の生合成に関与する。それらの酵素は、ヒアルロナンシンターゼ、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ、グルコース−6−リン酸イソメラーゼヘキソキナーゼ、ホスホグルコムターゼ、アミドトランスフェラーゼ、ムターゼ及びアセチルトランスフェラーゼを包含する。ヒアルロナンシンターゼは、ヒアルロン酸の生成における主要酵素である。
“ヒアルロナンシンターゼ”とは、GluUA及びGlcNAc糖前駆体の付加によりヒアルロナン鎖の延長を触媒するシンターゼとして、本明細書においては定義される。ストレプトコッカスヒアルロナンシンターゼ、脊椎動物ヒアルロナンシンターゼ及びウィルスヒアルロナンシンターゼのアミノ酸配列は、パステウレラヒアルロナンシンターゼとは異なり、そしてグループI及びグループIIヒアルロナンシンターゼとしての分類のために提案されており、ここで前記グループIヒアルロナンシンターゼはストレプトコッカスヒアルロナンシンターゼを包含する(DeAngelis, 1999)。バチルス宿主細胞におけるヒアルロナンの生成に関しては、真核生物起源のヒアルロナンシンターゼ、例えば哺乳類ヒアルロナンシンターゼはほとんど好ましいものではない。
ヒアルロナンシンターゼコード配列は、バチルス宿主細胞において発現され得るいずれかの核酸配列であり得る。前記核酸配列はいずれの起源のものでもあり得る。好ましいヒアルロナンシンターゼ遺伝子は、グループI又はグループIIのいずれか、例えばストレプトコッカス・エクイシミリス、ストレプトコッカス・ピオゲネス、ストレプトコッカス・ウベリス又はストレプトコッカス・エクイ亜種ズーエピデミカスからのグループIヒアルロナンシンターゼ遺伝子、又はパスツレラ・ムルトシダのグループIIヒアルロナンシンターゼ遺伝子を包含する。
好ましい態様においては、ヒアルロナンシンターゼコード配列は、(a)配列番号2,93又は103に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号1, 92又は102と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される。
より好ましい態様においては、ヒアルロナンシンターゼコード配列は、配列番号2, 93又は103のアミノ配列を有するポリペプチド;又はヒアルロナンシンターゼ活性を有するそのフラグメントをコードする。
もう1つの好ましい態様においては、ヒアルロナンシンターゼコード配列は、(a)配列番号95に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号94と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される。
もう1つのより好ましい態様においては、ヒアルロナンシンターゼコード配列は、配列番号95のアミノ配列を有するポリペプチド;又はヒアルロナンシンターゼ活性を有するそのフラグメントをコードする。
本発明の方法はまた、構造体も包含し、これによれば、ヒアルロナンの前駆体糖が、宿主細胞、すなわち培養培地に供給されるか、又はバチルス宿主細胞における内因性遺伝子、非内因性遺伝子、又は内因性及び非内因性遺伝子の組合せによりコードされる。前駆体糖は、D−グルクロン酸又はN−アセチル−グルコサミンであり得る。
本発明の方法においては、核酸構造体はさらに、ヒアルロナンの前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子を含んで成ることができる。他方では、バチルス宿主細胞は、さらに、前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子を含んで成る1又は複数の第2核酸構造体を含んで成ることができる。ヒアルロナン生成は、ヒアルロナンの前駆体糖の合成路における段階を指図する1つの遺伝子又は複数の遺伝子をコードする核酸配列を有する構造体の使用により改良される。“ヒアルロナンの前駆体糖の合成路における段階を指図する”とは、前記遺伝子の発現されたタンパク質がN−アセチル−グルコサミン又はD−グルクロン酸、又はN−アセチル−グルコサミン及びD−グルクロン酸のいずれかの前駆体である糖の形成において活性的であることを意味する(図2)。
前駆体糖を供給するための好ましい方法においては、ヒアルロナンの前駆体糖の合成路における段階を指図する遺伝子をコードする核酸配列に作用可能に結合される異種プロモーター領域を有する組換え構造体を有する宿主細胞を培養することによって、ヒアルロナンシンターゼを有する宿主細胞におけるヒアルロナン生成を改良するための構造体が提供される好ましい方法においては、宿主細胞はまた、N−アセチル−グルコサミンの生合成に関与するシンターゼに対して、前記核酸配列と同じか又は異なったプロモーターを使用することができる、ヒアルロナンシンターゼに作用可能に結合されるプロモーターを使用することができる、ヒアルロナンシンターゼに作用可能に結合されるプロモーター領域を有する組換え操作体を含んで成る。さらなる好ましい態様においては、宿主細胞は、ヒアルロナンの前駆体糖の合成に関与する第2遺伝子をコードする異なった核酸配列に作用可能に結合されるプロモーター領域を有する組換え構造体を有することができる。
従って、本発明はまた、ヒアルロナンの前駆体糖の合成路における段階を指図する遺伝子をコードする核酸配列を有する構造体の使用により、ヒアルロナン生成を改良するための構造体にも関する。核酸配列は、ヒアルロナンシンターゼをコードする核酸配列と同じか又は異なったプロモーターから前駆体糖に発現され得る。
ヒアルロン酸の生成のための前駆体糖の生合成に関与する遺伝子は、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子、ヘキソキナーゼ遺伝子、ホスホグルコムターゼ遺伝子、アミドトランスフェラーゼ遺伝子、ムターゼ遺伝子及びアセチルトランスフェラーゼ遺伝子を包含する。
ヒアルロナンシンターゼを含む細胞においては、hasB, hasC及びhasD又はそれらの相同体、例えばバチルス・サブチリスtuaD, gtaB及びgcaDのいずれか1つ又は組合せが、ヒアルロナンシンターゼに利用できる前駆体糖のプールを高めるために発現され得る。バチルスゲノムは、Kunst, など., Nature 390,249-256,"The complete genome sequence of the Gram-positive bacterium Bacillus subtilis" (20 November 1997)記載される。いくつかの場合、例えば宿主細胞が生来のヒアルロナンシンターゼ活性を有さない場合、構造体はhasA遺伝子を含むことができる。
生合成酵素をコードする核酸配列は、宿主細胞に対して生来のものであり得るが、ところが他の場合、異種配列が使用され得る。複数の遺伝子が発現される場合、それらは、生来のオペロンにおいてお互い関連する遺伝子、例えばhasA, hasB, hasC及びhasDを含んで成る、ストレプトコッカス・エクイシミリスのHASオペロンの遺伝子であり得る。他の場合、前駆体遺伝子配列のいくつかの組合せの使用が所望されるが、オペロン中の個々の要素は包含されない。宿主細胞に対して生来のいくつかの遺伝子、及び外因性である他の遺伝子の使用がまた、他の場合、好ましい。選択は、所定の宿主細胞における利用できる糖のプール、宿主細胞の他の機能を妨げないで、過剰生成に対する細胞の適合能力、及び細胞が外因性遺伝子とは異なってその生来の遺伝子からの発現を調節するかどうかに依存するであろう。
1つの例として、細胞の代謝必要条件及び増殖条件、及び利用できる前駆体糖プールに依存して、UDP-N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼをコードする核酸配列、例えばhasD遺伝子、バチルスgcaD遺伝子及びそれらの相同体の発現によりN−アセチル−グルコサミンの生成を高めることが所望される。他方では、前駆体糖はD−グルクロン酸であり得る。1つのそのような態様においては、核酸配列は、UDP−グルコース6−デヒドロナーゼをコードする。そのような核酸配列は、バチルスtuaD遺伝子、ストレプトコッカスのhasB遺伝子、及びそれらの相同体を包含する。核酸配列はまた、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ、例えばバチルスgtaB遺伝子、ストレプトコッカスのhasC遺伝子及びそれらの相同体をコードすることができる。
本発明の方法においては、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子は、hasB遺伝子又はtuaD遺伝子;又はそれらの相同体であり得る。
好ましい態様においては、前記hasB遺伝子は、(a)配列番号41,97又は105に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号40,96又は104と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される。
より好ましい態様においては、前記hasB遺伝子は、配列番号41, 97又は105のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする。
もう1つの好ましい態様においては、前記tuaD遺伝子は、(a)配列番号12に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号11と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される。
もう1つのより好ましい態様においては、前記tuaD遺伝子は、配列番号12のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする。
本発明の方法においては、前記UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子は、hasC遺伝子又はgtaB遺伝子;又はそれらの相同体である。
好ましい態様においては、前記hasC遺伝子は、(a)配列番号43,99又は107に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号42,98又は106と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される。
もう1つのより好ましい態様においては、前記hasC遺伝子は、配列番号43, 99又は107のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする。
もう1つの好ましい態様においては、前記gtaB遺伝子は、(a)配列番号22に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号21と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される。
もう1つのより好ましい態様においては、前記gtaB遺伝子は、配列番号22のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする。
本発明の方法においては、前記UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子は、hasD遺伝子又はgcaD遺伝子;又はそれらの相同体である。
好ましい態様においては、前記、hasD遺伝子は、(a)配列番号45に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号44と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される。
もう1つのより好ましい態様においては、前記、hasD遺伝子は、配列番号45のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする。
もう1つの好ましい態様においては、前記gcaD遺伝子は、(a)配列番号30に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号29と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される。
もう1つのより好ましい態様においては、前記gcaD遺伝子は、配列番号30のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする。
本発明の方法においては、前記グルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子は、hasE遺伝子;又はその相同体である。
好ましい態様においては、前記、hasE遺伝子はが、(a)配列番号101に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号100と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される。
もう1つのより好ましい態様においては、前記、hasE遺伝子は、配列番号101のアミノ配列を有するポリペプチド;又はグルコース−6−リン酸イソメラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする。
本発明の方法においては、ヒアルロナンシンターゼ遺伝子、及び前駆体糖をコードする1又は複数の遺伝子は、同じプロモーターの制御下にある。他方では、前駆体糖をコードする1又は複数の遺伝子は、同じプロモーターであるが、しかしヒアルロナンシンターゼ遺伝子を駆動する異なったプロモーターの制御下にある。さらなる態様においては、ヒアルロナンシンターゼ遺伝子、及び前駆体糖をコードする遺伝子の個々は、異なったプロモーターの制御下にある。好ましい態様においては、ヒアルロナンシンターゼ遺伝子、及び前駆体糖をコードする1又は複数の遺伝子は同じプロモーターの制御下にある。
本発明はまた、ヒアルロナンシンターゼ遺伝子及びUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子、及び任意には、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子及びグルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子から成る群から選択された1又は複数の遺伝子を含んで成るヒアルロナンシンターゼオペロンをコードする単離された核酸配列を含んで成る核酸構造体に関する。ストレプトコッカス・エクイシミリスのヒアルロナンシンターゼオペロンのほとんどをコードする核酸配列は、配列番号108に見出される。
この配列は、スタフィロコーカス・ピロゲネスに関する場合のように、それぞれ、バチルス・サブチリスtuaD遺伝子(配列番号11)及びgtaB遺伝子(配列番号21)のhasB(配列番号40)及びhasC(配列番号42)、並びにhasD(配列番号44)として命名されている、gcaD遺伝子(配列29)の相同体を含む。バチルス・サブチリスgcaDは、ヒアルロナンの2つの糖の1つであるN−アセチル−グルコサミンの合成に関与する。UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼをコードする。gcaDのストレプトコッカス・エクイシミリス相同体、すなわちhasDは、ヒアルロナンシンターゼオペロン上でストレプトコッカス・エクイシミリスにより配置される。その核酸配列はまた、hasA遺伝子の一部(配列番号1の最後の1156bp)を含む。
いくつかの場合、宿主細胞は、組換え構造体からのヒアルロナンシンターゼの発現に関係する、ヒアルロナンの前駆体糖の合成路における段階を指図する遺伝子をコードする核酸分子に作用可能に結合される異種プロモーター領域を有する組換え構造体を有するであろう。ヒアルロナンシンターゼは、前駆体の生合成に関与する酵素をコードする核酸配列と同じか又は異なったプロモーター領域から発現され得る。もう1つの好ましい態様においては、宿主細胞は、ヒアルロナン前駆体糖の合成に関与する第2遺伝子をコードする異なった核酸配列に作用可能に結合されるプロモーター領域を有する組換え構造体を有することができる。
前駆体糖の生合成に関与する酵素コードする核酸配列は、ヒアルロナンシンターゼをコードする核酸配列と同じか又は異なったプロモーターから発現され得る。前者においては、個々のhasH, hasB, hasC及びhasD、又はそれらの相同体を有することにおいて、スタフィロコーカス・エクイシミリスのオペロンを模倣することができるか、又は他方では、ストレプトコッカス・エクイシミリスオペロンに存在する十分な補体を決して利用できない“人口オペロン”が構成される。“人工オペロン”はまた、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子(hasE)、及びヘキソキナーゼ遺伝子、ホスホグルコムターゼ遺伝子、アミドトランスフェラーゼ遺伝子、ムターゼ遺伝子及びアセチルトランスフェラーゼ遺伝子から成る群から選択された1又は複数の遺伝子を含んで成ることができる。人工オペロンにおいては、要素の少なくとも1つは、他の1つの要素、例えばコード配列に対して異種であるプロモーター領域に対して異種である。
好ましい態様においては、核酸構造体は、hasA, tueD及びgtaBを含んで成る。もう1つの好ましい態様においては、核酸構造体は、hasA, tauD, gtaB及びgcaDを含んで成る。もう1つの好ましい態様においては、核酸構造体は、hasA及びtuaDを含んで成る。もう1つの好ましい態様においては、核酸構造体はhasAを含んで成る。もう1つの好ましい態様においては、核酸構造体は、hasA, tuaD, gtaB, gcaD及びhasEを含んで成る。もう1つの好ましい態様においては、核酸構造体は、hasA, hasB, hasC, hasD及びhaseを含んで成る。上記の好ましい態様に基づけば、示される遺伝子は、その相同体により置換され得る。
本発明の方法においては、核酸構造体は、ヒアルロナンシンターゼコード配列に対して外来性のプロモーター配列に作用可能に結合されるヒアルロナンシンターゼコード配列を含んで成る。前記プロモーター配列は、例えば単一のプロモーター又はタンデムプロモーターであり得る。
“プロモーター”とは、1つの遺伝子の転写を開始するためにRNAポリメラーゼの結合に関与する核酸配列として本明細書において定義される。“タンデムプロモーター”とは、複数のプロモーター配列として本明細書においては定義され、これらの個々は、コード配列に作用可能に結合され、そしてmRNAへのコード配列の転写を仲介する。“作用可能に結合される”とは、制御配列、例えばプロモーター配列が、制御配列がコード配列によりコードされるポリペプチドの生成を指図するよう、コード配列に関する位置で適切に置換される配置として本明細書において定義される。
前述のように、“コード配列”とは、適切な制御配列の制御下に置かれる場合、mRNAに転写され、そしてポリペプチドに翻訳される核酸配列として本明細書において定義される。コード配列の境界は一般的に、mRNAの5’末端での読み取り枠のすぐ上流に位置するリボソーム結合部位、及びmRNAの3’末端での読み取り枠のすぐ下流に位置する転写ターミネーター配列により決定される。コード配列は、DNA、cDNA、半合成、合成及び組換え核酸配列を含むことができるが、但しそれらだけには限定されない。
好ましい態様においては、プロモーター配列は、細菌源から得られる。より好ましくは態様においては、プロモーター配列は、グラム陽性細菌、例えばバチルス株、例えばバチルス・アガラドヘレンス、バチルス・アルカロフィラス、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・ブレビス、バチルス・サーキュランス、バチルス・クラウジ、バチルス・コアギュランス、バチルス・ファーマス、バチルス・ラウタス、バチルス・レンタス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・メガテリウス、バチルス・プミラス、バチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・サブチリス及びバチルス・スリンジエンシス;又はストレプトミセス株、例えばストレプトミセス・リビダンス又はストレプトミセス・ムリナス:又はグラム陰性細菌、例えばE. コリ又はシュードモナスから得られる。
本発明の方法に置ける核酸配列の転写を指図するための適切なプロモーターの例は、E. コリlacオペロン、ストレプトミセス・コエリコロルアガラーゼ遺伝子(dagA)、バチルス・レンタス又はバチルス・クラウジアルカリプロテアーゼ遺伝子(aprH)、バチルス・リケニホルミスアルカリプロテアーゼ遺伝子(ズブチリシンCarlsberg遺伝子)、バチルス・サブチリスレバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、バチルス・サブチリスα−アミラーゼ遺伝子(amyE)、バチルス・リケニホルミスα−アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルス・ステアロサーモフィラスマルトゲンアミラーゼ遺伝子(amyM)、バチルス・アミロリケファシエンスα−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、バチルス・リケニホルミスペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルス・サブチリスzylA及びzylB遺伝子、
バチルス・ツリンギエンシス亜種テネブリオニスCryIII A遺伝子(cryIII A)、又はそれらの一部、又は原核生物β−ラクタマーゼ遺伝子から得られたプロモーターである(Villa- Kamaroffなど., 1978, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 75: 3727- 3731)。他の例は、spo1細菌ファージプロモーター及びtacプロモーターである((DeBoer など., 1983, Proceedings of the National Academy of Sciences USA 80: 21-25)。さらなるプロモーターは、"Useful proteins from recombinant bacteria"in Scientific American, 1980,242 : 74-94;及び Sambrook, Fritsch, and Maniatus, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2d edition, Cold Spring Harbor, New Yorkに記載される。
プロモーターはまた、“-35”領域のための配列TTGACA及び“-10”領域のためのTATAATを有する“コンセンサス”プロモーターであり得る。コンセンサスプロモーターは、バチルス宿主細胞において機能することができるいずれかのプロモーターから得られる。“コンセンサス”プロモーターの構成は、バチルス・サブチリスのための増殖性“シグマA−型”プロモーターの“-10”及び“-35”領域のための確立されたコンセンサス配列に対してより完全に適合するプロモーターを創造するために、特定の部位の突然変異誘発により達成され得る(Voskuil など., 1995, Molecular Microbiology 17: 271-279)。
好ましい態様においては、“コンセンサス”プロモーターは、E. コリlacオペロン、ストレプトミセス・コエリコロルアガラーゼ遺伝子(dagA)、バチルス・レンタス又はバチルス・クラウジアルカリプロテアーゼ遺伝子(aprH)、バチルス・リケニホルミスアルカリプロテアーゼ遺伝子(ズブチリシンCarlsberg遺伝子)、バチルス・サブチリスレバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、バチルス・サブチリスα−アミラーゼ遺伝子(amyE)、バチルス・リケニホルミスα−アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルス・ステアロサーモフィラスマルトゲンアミラーゼ遺伝子(amyM)、バチルス・アミロリケファシエンスα−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、バチルス・リケニホルミスペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルス・サブチリスzylA及びzylB遺伝子、バチルス・ツリンギエンシス亜種テネブリオニスCryIII A遺伝子(cryIII A)、又はそれらの一部、又は原核生物β−ラクタマーゼ遺伝子spo1細菌ファージプロモーターから得られたプロモーターから得られる。より好ましい態様においては、“コンセンサス”プロモーターは、バチルス・アミロリケファシエンスα−アミラーゼ遺伝子(amyQ)から得られる。
Widner, など., アメリカ特許第6,255,076号及び第5,955,310号は、短いコンセンサスamyQプロモーター(また、scBANとも呼ばれる)を包含する、バチルス細胞における発現への使用のためのタンデムプロモーター及び構造体、及び方法を記載する。バチルスにおける改良された生成のためへの、cryIII Aスタビライザー配列の使用及び前記配列を用いての構造体がまた記載される。
タンデムプロモーター中の個々のプロモーター配列は、変異、切断された及びハイブリッドプロモーターを包含する、選択のバチルス細胞における転写活性を示すいずれかの核酸配列であり得、そしてバチルス細胞に対して相同の又は異種の細胞外又は細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得られる。個々のプロモーター配列は、前記ポリペプチドをコードする核酸配列に対して生来のものであるか又は外来のものであり得、そしてバチルス細胞に対して生来のものであるか又は外来のものであり得る。プロモーター配列は、同じプロモーター配列か又は異なったプロモーター配列であり得る。
タンデムプロモーター中の複数のプロモーター配列は、核酸配列の転写を同時に促進することができる。他方では、タンデムプロモーター中の1又は複数のプロモーター配列は、バチルス細胞の増殖の異なった段階で核酸配列の転写促進することができる。
好ましい態様においては、タンデムプロモーターは、バチルス・アミロリケファシエンスα−アミラーゼ遺伝子の少なくともamyQプロモーターを含む。もう1つの好ましい態様においては、タンデムプロモーターは、少なくとも、“-35”領域のための配列TTGACA及び“-10”領域のためのTATAATを有する“コンセンサス”プロモーターを含む。もう1つの好ましい態様においては、タンデムプロモーターは少なくとも、バチルス・リケニホルミスα−アミラーゼ遺伝子のamyLプロモーターを含む。もう1つの好ましい態様のいては、タンデムプロモーターは、少なくともcryIII Aプロモーター又はその一部を含む(Agaisse and Lereclus, 1994, Molecular Microbiology 13: 97-107)。
より好ましい態様においては、タンデムプロモーターは、少なくともamyLプロモーター及びcryIII Aプロモーターを含む。もう1つのさらなる好ましい態様においては、タンデムプロモーターは少なくともamyQプロモーター及びcryIII Aプロモーターを含む。さらにもう1つの好ましい態様においては、Aタンデムプロモーターは、少なくとも、“-35”領域のための配列TTGACA及び“-10”領域のためのTATAATを有する“コンセンサス”プロモーター、及びcryIII Aプロモーターを含む。
さらにもう1つの好ましい態様においては、少なくともamyLプロモーターの2つのコピーを含む。さらにもう1つの好ましい態様においては、タンデムプロモーターは、少なくともamyQプロモーターの2つのコピーを含む。さらにもう1つの好ましい態様においては、タンデムプロモーターは、“-35”領域のための配列TTGACA及び“-10”領域のためのTATAATを有する“コンセンサス”プロモーターの少なくとも2つのコピーを含む。さらにもう1つの好ましい態様においては、タンデムプロモーターは、cryIII Aプロモーターの少なくとも2つのコピーを含む。
“mRNAプロセッシング/安定化配列”とは、1又は複数のプロモーター配列の下流に位置し、そして前記1又は複数のプロモーター配列の個々が、その個々のプロモーター配列から合成されるすべてのmRNAが転写体の5’末端でスタビライザー配列を有するmRNA転写体を生成するためにプロセッシングされ得るよう作用可能に結合されるコード配列の上流に位置する配列として、本明細書において定義される。mRNA転写体の5’末端でのそのようなスタビライザー配列の存在は、それらの半減期を高める(Agaisse and Lereclus, 1994, Molecular Microbiology 13 : 97-107)。
mRNAプロセッシング/安定化配列は、細菌16SリボソームRNAの3’末端に対して相補的である。好ましい態様においては、mRNAプロセッシング/安定化配列は、鋳型の5’末端で安定化配列を有する実質的に単一サイズの転写体を生成する。mRNAプロセッシング/安定化配列は好ましくは、細菌16SリボソームRNAの3’末端に対する相補的である配列である。アメリカ特許第6,255,076号及び第5,955,310号を参照のこと。
より好ましい態様においては、mRNAプロセッシング/安定化配列は、WO94/25612号及びAgaisse and Lereclus, 1994前記に開示されるバチルス・スリンジエンシスcryIII A mRNAプロセッシング/安定化配列、又はmRNAプロセッシング/安定化機能を保持するその一部である。さらにもう1つの好ましい態様においては、mRNAプロセッシング/安定化配列は、Hueなど., 1995, 前記に開示されるバチルス・サブチリスSP82 mRNAプロセッシング/安定化配列、又はmRNAプロセッシング/安定化機能を保持するその一部である。
cryIII Aプロモーター及びそのmRNAプロセッシング/安定化配列が本発明の方法に使用される場合、WO94/25612号及びAgaisse and Lereclus, 1994, 前記に開示される配列、又はプロモーター及びmRNAプロセッシング/安定化機能を保持するその一部を含むDNAフラグメントが使用され得る。さらに、cryIII Aプロモーターのみ、又はcryIII A mRNAプロセッシング/安定化配列のみを含むDNAフラグメントは、種々のタンデムプロモーター及びmRNAプロセッシング/安定化配列の組合せを構成するために、当業界において良く知られている方法を用いて調製され得る。この態様においては、cryIII Aプロモータ及びそのmRNAプロセッシング/安定化配列が好ましくは、タンデムプロモーターを構成する他のプロモーター配列の下流及び興味ある遺伝子コード配列の上流に配置される。
ヒアルロン酸生成に関与する所望する酵素をコードする単離された核酸配列がさらに、核酸配列の発現を改良するために操作され得る。発現は、ポリペプチドの生成に関与するいずれかの段階、たとえば転写、後−転写修飾、翻訳、後−翻訳修飾及び分泌を包含することが理解されているが、但しそれだけには限定されない。クローニング方法を用いての核酸配列を修飾するための技法は、当業界において良く知られている。
酵素をコードする核酸配列を含んで成る核酸構造体は、制御配列と適合できる条件下でバチルス細胞におけるコード配列の発現を指図できる1又は複数の制御配列に作用可能に結合され得る。
用語“制御配列”とは、核酸配列のコード配列の発現のために必要であるか、又はそのために好都合であるすべての成分を包含するよう定義される。個々の制御配列は、酵素をコードする核酸配列に対して生来であっても又は外来性であっても良い。上記プロモーター配列の他に、そのような制御配列は、リーダー、シグナル配列、及び転写ターミネーターを包含するが、但しそれらだけには限定されない。最少で、制御配列は、プロモーター、及び転写及び翻訳停止シグナルを包含する。制御配列は、異種ポリペプチドをコードする核酸配列のコード領域と制御配列との連結を促進する特定の制限部位を導入するためにリンカーを提供され得る。
制御配列はまた、適切な転写ターミネーター配列、すなわち転写を終結するようバチルス細胞により認識される配列でもあり得る。ターミネーター配列は、酵素又はオペロンの最後の酵素をコードする核酸配列の3’側末端に作用可能に連結される。選択のバチルス細胞において機能的であるいずれかのターミネーターが、本発明において使用され得る。
制御配列はまた、適切なリーダー配列、すなわち、バチルス細胞による翻訳のために重要であるmRNAの非翻訳領域でもあり得る。リーダー配列は、酵素をコードする核酸配列の5’側末端に作用可能に連結される。選択のバチルス細胞において機能的であるいずれかのリーダー配列が、本発明に使用され得る。
制御配列はまた、発現されたポリペプチドを細胞の分泌路中に方向づけるポリペプチドのアミノ末端に連結されるアミノ酸配列をコードするシグナルペプチドコード領域でもあり得る。そのシグナルペプチドコード領域は、ポリペプチドに対して生来のものであり得るか、又は外来性源から得られ得る。核酸配列のコード配列の5’側末端は、本来、分泌されたポロペプチドをコードするコード領域のセグメントと翻訳読み取り枠を整合して、天然において連結されるシグナルペプチドコード領域を含むことができる。他方では、コード配列の5’側末端は、分泌されたポリペプチドをコードするコード配列のその部分に対して外来性であるシグナルペプチドコード領域を含むことができる。
通常、そのコード配列がシグナルペプチドコード領域を含まない外来性シグナルペプチドコード領域が必要とされる。他方では、外来性シグナルペプチドコード領域は、コード配列と通常関連しない天然のシグナルペプチドコード領域に対して、ポリペプチドの増強された分泌を得るために、天然のシグナルペプチドコード領域を単純に置換することができる。シグナルペプチドコード領域は、アミラーゼ、又はバチルス種からのプロテアーゼ遺伝子から得られる。しかしながら、選択のバチルス細胞の分泌路中に発現されたポリペプチドを方向づけるいずれかのシグナルペプチドコード領域が、本発明に使用され得る。
バチルス細胞のための効果的なシグナルペプチドコード領域は、バチルスNCIB11837からのマルトゲン性アミラーゼ遺伝子、バチルス・ステアロサーモフィラスα−アミラーゼ遺伝子、バチルス・リケニホルミススブチリシン遺伝子、バチルス・リケニホルミスβ−ラクタマーゼ遺伝子、バチルス・アステロサーモフィラス中性プロテアーゼ遺伝子(nprT, nprS, nprM)、及びバチルス・スブチリスprsA遺伝子から得られるシグナルペプチド領域である。追加のシグナルペプチドは、Sinomen and Palva, 1993, Microbiological Reviews 57: 109-137 により記載される。
制御配列はまた、ポリペプチドのアミノ末端で位置するアミノ酸配列をコードするプロペプチドコード領域であり得る。得られるポリペプチドは、プロ酵素又はプロポリペプチド(又は多くの場合、チモーゲン)として知られている。プロポリペプチドは一般的に不活性であり、そしてプロポリペプチドからプロペプチドの触媒又は自己触媒分解により成熟した活性ポリペプチドに転換され得る。プロペプチドコード領域は、バチルス・サブチリスアルカリプロテアーゼ(aprE)、及びバチルス・サブチリス中性プロテアーゼ(nprT)。
シグナルペプチド及びプロペプチド領域の両者がポリペプチドのアミノ末端に存在する場合、そのプロペプチド領域は、ポリペプチドのアミノ末端の次に位置し、そしてシグナルペプチド領域は、プロペプチド領域のアミノ末端の次に位置する。
宿主細胞の増殖に関して、ポリペプチドの発現の調節を可能にする調節配列を付加することがまた所望される。調節システムの例は、調節化合物の存在を包含する、化学的又は物理的刺激に応答して、遺伝子の発現の開始又は停止を引き起こすそれらのシステムである。原核生物系における調節システムは、lac, tac及びtrpオペレーターシステムお包含する。
発現ベクター:
本発明の方法においては、核酸配列、プロモーター、及び翻訳停止シグナルを含んで成る組換え発現ベクターが、ヒアルロン酸生成に関連する酵素の組換え生成のために使用され得る。上記の種々の核酸及び制御配列は、1又は複数の便利な制限部位でポリペプチド又は酵素をコードする核酸配列の挿入又は置換を可能にするためにそれらの部位を含むことができる組換え発現ベクターを生成するために一緒に連結され得る。他方では、核酸配列は、前記配列又は前記配列を含んで成る核酸構造体を、発現のための適切なベクター中に挿入することによって発現され得る。発現ベクターを創造する場合、そのコード配列はベクターに位置し、その結果、コード配列は発現及びたぶん分泌のための適切な制御配列により作用可能に連結される。
組換え発現ベクターは、組換えDNA方法に便利にゆだねられ得、そして核酸配列の発現をもたらすことができるいずれかのベクター(たとえば、プラスミド又はウィルス)であり得る。ベクターの選択は典型的には、ベクターが導入される予定であるバチルス細胞とベクターとの適合性に依存するであろう。ベクターは、線状又は閉環された環状プラスミドであり得る。
ベクターは自律的に複製するベクター、すなわち染色体存在物として存在するベクター(その複製は染色体複製には無関係である)、たとえばプラスミド、染色体外要素、ミニクロモソーム又は人工染色体であり得る。ベクターは自己複製を確かめるためのいずれかの手段を含むことができる。他方では、ベクターは、バチルス細胞中に導入される場合、ゲノム中に組み込まれ、そしてそれが組み込まれている染色体と一緒に複製されるベクターであり得る。さらに、バチルス細胞のゲノム中に導入される全DNA又はトランスポゾンを一緒に含む、単一のベクター又はプラスミド、又は複数のベクター又はプラスミドが使用され得る。
本発明のベクターは好ましくは、バチルス細胞ゲノム中へのベクターの安定した組み込み、又は細胞のゲノムに無関係に細胞におけるベクターの自律的複製を可能にする要素を含む。
宿主細胞のゲノム中への組み込みのためには、ベクターは、相同又は非相同組換えによるゲノム中へのベクターの安定した組み込みのためのベクター中のポリペプチド、又はいずれか他の要素をコードする核酸配列に依存する。他方では、ベクターは、バチルス細胞のゲノム中への相同組換えによる組み込みを方向づけるための追加の核酸配列を含むことができる。その追加の核酸配列は、染色体における正確な位置でのバチルス細胞ゲノム中へのベクターの組み込みを可能にする。
正確な位置での組み込みの可能性を高めるために、組み込み要素は好ましくは、相同組換えの可能性を高めるために対応する標的配列と高い相同性を示す十分な数の核酸、たとえば100〜1,500個の塩基対、好ましくは400〜1,500個の塩基対、及び最も好ましくは800〜1,500個の塩基対を含むべきである。組み込み要素は、バチルス細胞のゲノムにおける標的配合と相同であるいずれかの配列であり得る。さらに、組み込み要素は、非コード又はコード核酸配列であり得る。他方では、ベクターは非相同組換えにより宿主細胞のゲノム中に組み込まれ得る。
自律複製のためには、ベクターはさらに、問題のバチルス細胞においてのベクターの自律的な複製を可能にする複製の起点を含んで成る。複製の細菌起点の例は、バチルスにおける複製を可能にするpUB110, pE194, pTA1060及びpAMβ1の複製の起点である。複製の起点は、宿主細胞においてその機能を感温性にする突然変異を有する起点である(例えば、Ehrlich, 1978, Procedings of the National Academy of Sciences USA 75: 1433を参照のこと)。
ベクターは好ましくは、形質転換された細胞の容易な選択を可能にする1又は複数の選択マーカーを含む。選択マーカーは、1つの遺伝子であり、その生成物は、殺生物剤耐性、重金属に対する耐性、栄養要求性に対する原栄養要求性、及び同様のものを提供する。細菌選択マーカーの例は、バチルス・サブチリス又はバチルス・リケニホルミスからのdal遺伝子、又は抗生物質、例えばアンピシリン、カナマイシン、クロラムフェニコール又はテトラサイクリン耐性を付与するマーカーである。さらに、選択は、WO91/09129号に記載されるように、選択マーカーが別のベクター上に存在する、同時形質転換により達成され得る。
核酸配列の1以上のコピーが、遺伝子生成物の生成を高めるために宿主細胞中に挿入され得る。核酸配列のコピー数の上昇は、宿主細胞ゲノム中に配列の少なくとも1つの追加のコピーを組み込むことによって、又は核酸配列と共に増幅可能な選択マーカー遺伝子を含むことによって得られ、ここで細胞は選択マーカー遺伝子の増幅されたコピーを含み、そしてそれにより、核酸配列の追加のコピーが、適切な選択剤の存在下で前記細胞を培養することによって選択され得る。ゲノムDNA配列の増幅を達成するための便利な方法は、WO94/14968号に記載されている。
本発明の組換え発現ベクターを構成するために上記要素を連結するために使用される方法は、当業者に良く知られている(例えば、Sambrookなど., 1989, 前記を参照のこと)。
生成:
本発明の生成方法においては、バチルス宿主細胞は、当業界において知られている方法を用いて、ヒアルロン酸の生成のために適切な栄養培地において培養される。例えば、細胞は、ポリペプチドの発現及び/又は単離を可能にする、適切な培地において、及びヒアルロン酸合成に関与する酵素の発現及びヒアルロン酸の単離を可能にする条件下で行われる実験室用又は産業用発酵器において、振盪フラスコ培養、小規模又は大規模発酵(連続、バッチ、供給バッチ、又は団体状態発酵を包含する)により培養され得る。培養は、炭素及び窒素源及び無機塩を含んで成る適切な栄養培地において、当業界において知られている方法を用いて行われる。適切な培地は、市販されているか、又は公開されている組成(例えば、American Type Culture Collection のカタログにおける)に従って調製され得る。分泌されたヒアルロン酸は、培地に直接的に回収され得る。
得られるヒアルロン酸は、当業界において知られている方法により単離され得る。例えば、ヒアルロン酸は、便利な方法、例えば遠心分離、濾過、抽出、噴霧乾燥、蒸発又は沈殿(但し、それらだけには限定されない)により、栄養培地から単離され得る。次に単離されたヒアルロン酸は、当業界において知られている種々の方法、例えばクロマトグラフィー(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシング及びサイズ排除)、電気泳動方法(例えば、分離用等電点電気泳動)、示差溶解性(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、又は抽出(例えば、Protein Purification, J. -C. Janson and Lars Ryden, editors, VCH Publishers, New York, 1989を参照のこと)(但し、それらだけには限定されない)により、さらに精製され得る。
本発明の方法においては、バチルス宿主細胞は、約4g以上、好ましくは約6g以上、より好ましくは約8g以上、さらにより好ましくは約10g以上、及び最も好ましくは約12g以上のヒアルロン酸を1L当たりを生成する。
欠失/破壊:
遺伝子欠失又は置換技法は、選択マーカー遺伝子又は他の所望しない遺伝子の完全な除去のために使用され得る。そのような方法においては、選択マーカー遺伝子の欠失は、選択マーカー遺伝子を端に有する5’及び3’領域を隣接して含む構成されたプラスミドを用いて、相同組換えにより達成され得る。隣接する5’及び3’領域は、細胞におけるプラスミドの確立を可能にするために許容できる温度で第2選択マーカーと共に、感温性プラスミド、例えばpE194に基づいてバチルス細胞中に導入され得る。次に、細胞が非許容性温度に移行され、相同フランギングの領域の1つで染色体中に組込まれるプラスミドを有する細胞が選択される。
プラスミドの組み込みについての選択は、第2の選択マーカーについての選択によりもたらされる。組み込みの後、第2の相同フランキング領域での組込み現象が、選択を伴わないで数世代の間、許容できる温度に細胞を移行することによって刺激される。細胞がプレートされ、単一コロニーが得られ、そしてコロニーが、両選択マーカーの損失について試験される(例えば、Perego, 1993, In A. L. Sonneshein, J. A. Hoch, and R. Losick, editors, Bacillus subtilis and Other Gram-Positive Bacteria, Chapter 42, American Society of Microbiology, Washington, D. C. , 1993を参照のこと)。
選択マーカー遺伝子がまた、欠陥遺伝子の5’及び3’領域を含んで成るが、しかし選択マーカー遺伝子を欠いている核酸フラグメントを、成熟細胞中に導入し、続いて、逆選択培地上での選択による相同組換えにより除去され得る。相同組換えにより、選択マーカー遺伝子を含む欠陥遺伝子が、選択マーカー遺伝子を欠いている核酸フラグメントにより置換される。当業界において知られている他の方法もまた使用され得る。
アメリカ特許第5,891,701号は、spoIIAC, aprE, nprE及びamyEを包含するいくつかの遺伝子を欠失するための技法を開示する。
他の所望しない生物学的化合物かまた、上記方法、例えばcypX (受託番号BC12580)及び/又はyvmC(受託番号BG14121)により合成される赤色素により除去され得る。
好ましい態様においては、バチルス宿主細胞は、異種又は外因性選択マーカーによりマークされていない。もう1つの好ましい態様においては、バチルス宿主細胞は、cypX及びyvmCにより合成されるいずれかの赤色素を生成しない。
UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする単離された核酸配列:
用語“UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性”とは、2NAD+及び水の存在下でUDP−グルコースのUDP-グルクロネート及び2NADHへの転換を触媒するUDPグルコース:NAD+6−オキシドレダクターゼ活性として本明細書において定義される。本発明のために、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性は、Jaenicke and Rudolph, 1986, Biochemistry 25 : 7283-7287により記載される方法に従って決定された。1単位のUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性は、25℃、pH7で1分当たり生成される1.0μモルのUDP−グルクロネートとして定義される。
用語“UDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性”とは、UTPの存在下でグルコース−1−リン酸のジホスフェート及びUDP−グルコースへの転換を触媒するUTP:C1−D−グルコース−1−リン酸ウリジルイルトランスフェラーゼ活性として本明細書において定義される。本発明のために、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性は、Kamogawaなど., 1965, J. Biochem. (Tokyo) 57 : 758-765 又は Hansen など., 1966, Method Enzymol. 8: 248-253により記載される方法に従って決定される。1単位のUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性は、25℃、pH7で1分当たり生成される1.0μモルUDP−グルコースとして定義される。
用語“UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性”とは、UTPの存在下でN−アセチル−α−D−グルコサミン−1−リン酸のジホスフェート及びUDP−N−アセチル−α−D−グルコサミンへの転換を触媒するUTP:N−アセチル−α−D−グルコサミン−1−リン酸ウリジルトランスフェラーゼ活性として本明細書において定義される。本発明のために、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性は、Mangin-Lecreuix など., 1994, J. Bacteriology 176: 5788-5795により記載される方法に従って決定される。1単位のUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性は、25℃、pH7で1分当たり生成される1.0μモルのUDP−N−アセチル−α−D−グルコサミンとして定義される。
用語“単離された核酸配列”とは、本明細書において使用される場合、他の核酸配列を実質的に有さない、例えばアガロース電気泳動により決定される場合、少なくとも約20%、好ましくは少なくとも約40%、より好ましくは少なくとも約60%、さらにより好ましくは少なくとも約80%、及び最も好ましくは少なくとも約90%純粋である核酸配列を言及する。例えば、単離された核酸配列は、核酸配列を、その天然の位置から、それが再生される異なった部位に再配置するために、遺伝子工学に使用される標準のクローニング方法により得られる。クローニング方法は、ポリペプチドをコードする核酸配列を含んで成る所望する核酸フラグメントの切除及び単離、前記フラグメントのベクター分子中への挿入、及び核酸配列の複数のコピー又はクローンが複製されるであろう宿主細胞中への組換えベクターの組み込みを包含する。核酸配列はゲノム、cDNA, RNA, 半合成、合成起源、又はそれらのいずれかの組合せのものであり得る。
第1の態様においては、本発明は、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性(この後、“相同ポリペプチド”と称する)を有する。配列番号41に対して、少なくとも約75%、好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約85%、さらにより好ましくは少なくとも約90%、最も好ましくは少なくとも約95%及びさらに最も好ましくは少なくとも約97%の程度の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする単離された核酸配列に関する。好ましい態様においては、相同ポリペプチドは、配列番号41とは、5個のアミノ酸、好ましくは4個のアミノ酸、より好ましくは3個のアミノ酸、さらにより好ましくは2個のアミノ酸、及び最も好ましくは1個のアミノ酸により異なるアミノ酸配列を有する。
もう1つの第1の態様においては、本発明は、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性(この後、“相同ポリペプチド”と称する)を有する。配列番号43に対して、少なくとも約90%、好ましくは少なくとも約95%、及びより好ましくは少なくとも約97%の程度の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする単離された核酸配列に関する。好ましい態様においては、相同ポリペプチドは、配列番号43とは、5個のアミノ酸、好ましくは4個のアミノ酸、より好ましくは3個のアミノ酸、さらにより好ましくは2個のアミノ酸、及び最も好ましくは1個のアミノ酸により異なるアミノ酸配列を有する。
もう1つの第1の態様においては、本発明は、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性(この後、“相同ポリペプチド”と称する)を有する。配列番号45に対して、少なくとも約75%、好ましくは少なくとも約80%、より好ましくは少なくとも約85%、さらにより好ましくは少なくとも約90%、最も好ましくは少なくとも約95%及びさらに最も好ましくは少なくとも約97%の程度の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする単離された核酸配列に関する。好ましい態様においては、相同ポリペプチドは、配列番号45とは、5個のアミノ酸、好ましくは4個のアミノ酸、より好ましくは3個のアミノ酸、さらにより好ましくは2個のアミノ酸、及び最も好ましくは1個のアミノ酸により異なるアミノ酸配列を有する。
本発明のために、2種のアミノ酸配列間の同一性の程度は、次のオデフォールト:対様アリグメント、10のギャップ開口ペナルティー、0.1のギャップ延長ペナルティー及び評点マトリックス:blosum62mt2と共にVectorNTI AlignXソフトウェアーパッケージ(Informax Inc., Bethesda, MD)を用いて、Clustal方法(Higgins, 1989, CABIOS 5: 151-153)により決定された。
好ましくは、本発明の核酸配列は、配列番号41、43又は45のアミノ酸配列を含んで成るポリペプチド;又はその対立遺伝子変異体;又はそれぞれUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする。より好ましい態様においては、本発明の核酸配列は、配列番号41、43又は45のアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドをコードする。もう1つの好ましい態様においては、本発明の核酸配列は、配列番号41、43又は45のアミノ酸配列から成るポリペプチド;又はその対立遺伝子変異体;又はそれぞれUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする。より好ましい態様においては、本発明の核酸配列は、配列番号41、43又は45のアミノ酸配列から成るポリペプチドをコードする。
本発明はまた、遺伝子コードの縮重により配列番号40, 42又は44とは異なる、配列番号41, 43又は45のアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列を包含する。本発明はまた、それぞれUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有する、それぞれ配列番号41, 43又は45のフラグメントをコードする、配列番号40, 42又は44の副配列にも関する。
配列番号40の副配列は、配列番号40により包含される核酸配列であるが、但し5’及び/又は3’末端からの1又は複数のヌクレオチドが欠失されている。好ましくは、副配列は、少なくとも1020個のヌクレオチド、より好ましくは少なくとも1080個のヌクレオチド及び最も好ましくは少なくとも1140個のヌクレオチドを含む。配列番号41のフラグメントは、このアミノ酸配列のアミノ及び/又はカルボキシ末端から欠失される1又は複数のアミノ酸を有するポリペプチドである。好ましくは、フラグメントは、少なくとも340個のアミノ酸残基、より好ましくは少なくとも300個のアミノ酸残基及び最も好ましくは少なくとも380個のアミノ酸残基を含む。
配列番号42の副配列は、配列番号42により包含される核酸配列であるが、但し5’及び/又は3’末端からの1又は複数のヌクレオチドが欠失されている。好ましくは、副配列は、少なくとも765個のヌクレオチド、より好ましくは少なくとも810個のヌクレオチド及び最も好ましくは少なくとも855個のヌクレオチドを含む。配列番号43のフラグメントは、このアミノ酸配列のアミノ及び/又はカルボキシ末端から欠失される1又は複数のアミノ酸を有するポリペプチドである。好ましくは、フラグメントは、少なくとも255個のアミノ酸残基、より好ましくは少なくとも270個のアミノ酸残基及び最も好ましくは少なくとも285個のアミノ酸残基を含む。
配列番号44の副配列は、配列番号44により包含される核酸配列であるが、但し5’及び/又は3’末端からの1又は複数のヌクレオチドが欠失されている。好ましくは、副配列は、少なくとも1110個のヌクレオチド、より好ましくは少なくとも1200個のヌクレオチド及び最も好ましくは少なくとも1290個のヌクレオチドを含む。配列番号45のフラグメントは、このアミノ酸配列のアミノ及び/又はカルボキシ末端から欠失される1又は複数のアミノ酸を有するポリペプチドである。好ましくは、フラグメントは、少なくとも370個のアミノ酸残基、より好ましくは少なくとも400個のアミノ酸残基及び最も好ましくは少なくとも430個のアミノ酸残基を含む。
対立遺伝子変異体は、同じ染色体遺伝子座を占める遺伝子のいずれか複数の二者択一形を示す。対立遺伝子変動は、天然においては、突然変異を通して生じ、そして集団内の多型現象をもたらす。遺伝子突然変異はサイレンであり(コードされたポリペプチドの変化がない)、又は変更されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。ペオペプチドの対立遺伝子変異体は、遺伝子の対立遺伝子変異体によりコードされるポリペプチドである。
第2の態様においては、本発明は、配列番号40に対して、少なくとも約75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも約85%、さらにより好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも約95%、及びさらに最も好ましくは少なくとも97%の程度の相同性を有する単離された核酸配列に関する。
もう1つの第2の態様においては、本発明は、配列番号42に対して、少なくとも約90%、好ましくは少なくとも95%、及びより好ましくは少なくとも約97%の程度の相同性を有する単離された核酸配列に関する。
もう1つの第2の態様においては、本発明は、配列番号44に対して、少なくとも約75%、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも約85%、さらにより好ましくは少なくとも90%、最も好ましくは少なくとも約95%、及びさらに最も好ましくは少なくとも97%の程度の相同性を有する単離された核酸配列に関する。
本発明のためには、2種の核酸配列間の相同性の程度は、次のデフォールト:対様アリグメント、15のギャップ開口ペナルティー、6.6のギャップ延長ペナルティー及び評点マトリックス:swgapdnamtを用いて、Vector NTI AlignXソフトウェアーパッケージにより決定された。
第3の態様においては、本発明は(i)配列番号40, 42又は44の核酸配列、(ii)配列番号40, 42又は44に含まれるcDNA配列、又は(iii)(i)又は(ii)の相補的鎖と、非常に低い緊縮条件、好ましくは低い緊縮条件、より好ましくは中位の緊縮条件、より好ましくは中位の高い緊縮条件、さらにより好ましくは高い緊縮条件、及び最も好ましくは非常に高い緊縮条件下でハイブリダイズする、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする単離された核酸配列に関する。配列番号40, 42又は44の副配列は、少なくとも100個のヌクレオチド、又は好ましくは少なくとも200個のヌクレオチドであり得る。さらに、それぞれの副配列は、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドフラグメントをコードすることができる。
配列番号40, 42又は44の核酸配列又はその副配列、及び配列番号41, 43又は45のアミノ配列又はそのフラグメントは、当業界において良く知られている方法に従って、異なった属又は種の株から、それぞれUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAを同定し、そしてクローン化するための核酸プローブを企画するために使用され得る。
特に、そのようなプローブは、そこにおける対応する遺伝子を同定し、そして単離するために、標準のサザンブロット方法に従って、興味ある属又は種のゲノム又はcDNAとのハイブリダイゼーションのために使用され得る。そのようなプローブは、完全な配列よりも相当に短いが、しかし少なくとも15個、好ましくは少なくとも25個及びより好ましくは少なくとも35個の長さのヌクレオチドであるべきである。より長いプローブもまた使用され得る。DNA及びRNAの両プローブが使用され得る。プローブは典型的には、対応する遺伝子を検出するためにラベルされる(たとえば、32P, 3H, 35S, ビオチン、又はアビジンにより)。そのようなプローブは、本発明により包含される。
従って、そのような他の生物から調製されたゲノムDNA又はcDNAライブラリーは、本明細書に記載されるプローブとハイブリダイズし、そしてUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAについてスクリーンされ得る。そのような生物からのゲノム又は他のDNAは、アガロース又はポリアクリルアミドゲル電気泳動、又は他の分離技法により分離され得る。ライブラリーからのDNA又は分解されたDNAが、ニトロセルロース又は他の適切なキャリヤー材料に移行され、そしてその上に固定され得る。
配列番号40、42又は44と相同であるクローン又はDNA、又はその副配列を同定するためには、キャリヤー材料がサザンブロットに使用される。本発明のためには、ハイブリダイゼーションは、核酸配列が、非常に低い〜非常に高い緊縮条件下で、配列番号40、42又は44に示されるヌクレオチド配列、その相補的鎖、又はその副配列に対応するラベルにされた核酸プローブにハイブリダイズすることを示す。核酸プローブがそれらの条件下でハイブリダイズする分子は、X−線フィルムを用いて検出される。
好ましい態様においては、核酸プローブは、配列番号41、43又は45のポリペプチド又はその副配列をコードする核酸配列である。もう1つの好ましい態様においては、核酸プローブは配列番号40、42又は44である。もう1つの好ましい態様においては、核酸プローブは、E.コリNRRL B−30536に含まれるプラスミドpMRT106に含まれる核酸配列であり、ここで核酸配列はUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードする。
少なくとも100個の長さのヌクレオチドの長さのプローブに関して、非常に低い〜非常に高い緊縮条件は、標準のサザンブロット方法に従っての、5×SSPE, 0.3%SDS, 200μg/ml の剪断され、そして変性されたサケ精子DNA、及び25%ホルムアミド(非常に低い及び低い緊縮に関して)、35%ホルムアミド(中位い及び中位の高い緊縮に関して)、又は50%ホルムアミド(高い及び非常に高い緊縮に関して)における42℃でのプレハイブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションとして定義される。
少なくとも100個の長さのヌクレオチドの長さプローブに関しては、キャリヤー材料は最終的に、2×SSC, 0.2%SDS溶液を用いて、好ましくは少なくとも45℃(非常に低い緊縮)、より好ましくは少なくとも50℃(低い緊縮)、より好ましくは少なくとも55℃(中位の緊縮)、より好ましくは少なくとも60℃(中位の高い緊縮)、さらにより好ましくは少なくとも65℃(高い緊縮)、および最も好ましくは少なくとも70℃(非常に高い緊縮)で、それぞれ15分間、3度洗浄される。
約15個〜約70個の長さのヌクレオチドである短いプローブに関しては、緊縮条件は、0.9MのNaCl、0.09Mのトリス−HCl, pH7.6, 6mM のEDTA, 0.5のNP-40, 1×Denhardt’s溶液、1mMのピロリン酸ナトリウム、1mMの一塩基性リン酸ナトリウム、0.1mMのATP及び0.2mgの酵母RNA(ml当たり)における、Bolton and McCarthy(1962、Proceedings of the National Academy of Sciences USA 48: 1390)に従って計算されたTmよりも約5℃〜約10℃低い温度での標準のサザンブロット方法に従ってのプレハイブリダイゼーション、ハイブリダイゼーション、及び後−ハイブリダイゼーション洗浄として定義される。
約15個〜約70個の長さのヌクレオチドである短いプローブに関しては、キャリヤー材料は、6×SSC及び0.1%SDSにより15分間、1度、及び6×SSCを用いて、計算されたTmよりも約5℃〜約10℃低い温度でそれぞれ15分間、2度、洗浄される。
第4の態様においては、本発明は、1又は複数のアミノ酸の置換、欠失及び/又は挿入を含んで成る、配列番号41, 43又は45のアミノ酸配列を有するポリペプチドの変異体をコードする単離された核酸配列に関する。
変異体ポリペプチドのアミノ酸配列は、1又は複数のアミノ酸残基の挿入又は欠失、及び/又は異なったアミノ酸残基による1又は複数のアミノ酸残基の置換により、配列番号41、43又は45のアミノ酸配列又はその成熟ポリペプチドと異なることができる。好ましくは、アミノ酸変更は、マイナーな性質のもの、すなわちタンパク質の折りたたみ及び/又は活性に有意に影響を及ぼさない保存性アミノ酸置換;典型的には1〜約30個のアミノ酸の小さな欠失;小さなアミノ−又はカルボキシ−末端−、たとえばアミノ−末端のメチオニン残基の延長;約20〜25個までの残基の小さなリンカーペプチドの延長;又は実効電荷又は他の機能、たとえばポリ−ヒスチジン系、抗原性エピトープ又は結合ドメインを変更することにより精製を促進する小さな延長のものである。
保存性置換の例は、塩基性アミノ酸(アルギニン、リシン及びヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸及びアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミン及びアスパラギン)、疎水性アミノ酸(ロイシン、イソロイシン及びバリン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファン及びチロシン)、及び小さなアミノ酸(グリシン、アラニン、セリン、トレオニン及びメチオニン)のグループ内である。一般的に、非活性を変更しないアミノ酸置換は当業界において知られており、そしてたとえば、H. Neurath and R.L. Hill, 1979, The Proteins, Academic Press, New York により記載されている。最も通常生じる交換は次のものである: Ala/Ser, Val/Ile, Asp/Glu, Thr/Ser, Ala/Gly, Ala/Thr, Ser/Asn, Ala/Val, Ser/Gly, Tyr/Phe, Ala/ Pro, Lys/Arg, Asp/Asn, Leu/Ile, Leu/Val, Ala/Glu及びAsp/Gly並びにそれらの逆。
本発明の核酸配列の修飾は、ポリペプチドに実質的に類似するポリペプチドの合成のために必要である。用語、ポリペプチドに“実質的に類似する”とは、ポリペプチドの天然に存在しない形を言及する。それらのポリペプチドは、その天然源から単離されたトリコジエンシンターゼとは、いくつかの構築された態様で異なり、たとえば非活性、熱安定性、pH最適性又は同様のものにおいて異なる変異体であり得る。変異体配列は、配列番号40、42又は44のポリペプチドコード部分として提供される核酸配列、たとえばその副配列に基づいて、及び/又は核酸配列によりコードされるポリペプチドのもう1つのアミノ酸配列を生ぜしめないが、しかし酵素の生成のために意図された宿主生物のコドン使用法に対応するヌクレオチド置換の導入により、又は異なったアミノ酸配列を生ぜしめることができるヌクレオチド置換の導入により構成され得る。ヌクレオチド置換の一般的記載のためには、Fordなど., 1991, Protein Expression and Purification 2:95-107を参照のこと。
そのような置換は、分子の機能に対して決定的である領域外で行われ、そしてさらに活性ポリペプチドをもたらすことは、当業者に明らかであろう。本発明の単離された核酸配列によりコードされるポリペプチドの活性に必須であり、そして従って、好ましくは置換を受けやすくないアミノ酸残基は、当業界において知られている方法、たとえば特定部位の突然変異誘発又はアラニン−走査突然変異誘発に従って同定され得る(たとえば、Cunningham and Wells, 1989, Science 244: 1081-1085を参照のこと)。
後者の技法においては、突然変異は分子における正に荷電された残基ごとに導入され、そしてその得られる変異体分子は、分子の活性に対して決定的であるアミノ酸残基を同定するために酵素活性について試験される。基質−酵素相互作用の部位はまた、核磁気共鳴分析、クリスタログラフィー又は光親和性ラベリングのような技法により決定されるように、立体構造体の分析により決定され得る(たとえば、de Vos など., 1992, Science 255: 306-312; Smith など., 1992, Journal of Molecular Biology 224: 899-904; Wlodaver など., 1992, FEBS Letters 309: 59-64を参照のこと)。
本発明の単離された核酸配列によりコードされるポリペプチドは、配列番号41のポリペプチドのUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性、配列番号43のポリペプチドのUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性、又は配列番号45のポリペプチドのUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性の少なくとも20%、好ましくは少なくとも40%、より好ましくは少なくとも60%、さらにより好ましくは少なくとも80%、さらにより好ましくは少なくとも90%、及び最も好ましくは少なくとも100%を有する。
本発明の核酸配列は、いずれかの属の微生物から得られる。本発明のためには、用語“〜から得られる”とは、所定の源に関して本明細書において使用される場合、核酸配列によりコードされるポリペプチドがその源により、又は前記源からの核酸配列が挿入されている細胞により生成されることを意味する。好ましい態様においては、本発明の核酸配列によりコードされるポリペプチドは、細胞外分泌される。
核酸配列は、細菌源から得られる。例えば、それらのポリペプチドは、グラム陽性細菌、例えばバチルス株、例えばバチルス・アガラドヘレンス、バチルス・アルカロフィラス、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・ブレビス、バチルス・サーキュランス、バチルス・クラウジ、バチルス・コアギュランス、バチルス・ファーマス、バチルス・ラウタス、バチルス・レンタス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・メガテリウス、バチルス・プミラス、バチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・サブチリス及びバチルス・スリンジエンシス;又はストレプトミセス株、例えばストレプトミセス・リビダンス又はストレプトミセス・ムリナス:又はグラム陰性細菌、例えばE. コリ又はシュードモナスから得られる。から得られる。
好ましい態様においては、核酸配列は、ストレプトコッカス又はパスチュレラ株から得られる。
より好ましい態様においては、核酸配列は、ストレプトコッカス・エクイシミリス、ストレプトコッカス・ピオゲネス、ストレプトコッカス・ウベリス又はストレプトコッカス・エクイ亜種ズーエピデミカスから得られる。
最も好ましい態様においては、核酸配列は、ストレプトコッカス・エクイシミリス、例えば配列番号40、42又は44で示される核酸配列から得られる。もう1つの最も好ましい態様においては、核酸配列は、E.コリNRRL B-30536に含まれるプラスミドpMRT106に含まれる配列である。さらなる最も好ましい態様においては、核酸配列は、配列番号44である。
それらの種の株は、多くの培養物寄託所、例えばAmerican Type Culture Collection (ATCC), Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH (DSM), Centraalbureau Voor Schimmelcultures (CBS),及び Agricultural Research Service Patent Culture Collection, Northern Regional Research Center (NRRL)から容易に公的に入手できる。
さらに、そのような核酸配列は、他の源、例えば天然源(例えば、土壌、コンポスト、水、等)から単離された微生物から、上記プローブを用いて同定され、そして得られる。天然環境から微生物を単離するための技法は、当業界において良く知られている。次に、核酸配列が、もう1つの微生物のゲノム又はcDNAライブラリーを同様にスクリーニングすることによって誘導され得る。ポリペプチドをコードする核酸配列がプローブにより検出されると、配列は、当業者に知られている技法を用いて、単離されるか又はクローン化され得る(例えば、Sambrookなど., 1989, 前記を参照のこと)。
本発明はまた、それぞれ配列番号42, 43及び45から成るポリペプチドをコードする、配列番号40, 42及び44のポリペプチドコード配列に少なとも1つの突然変異を含んで成る変異体核酸配列にも関する。
ポリペプチドをコードする核酸配列を単離し、又はクローン化するために使用される技法は、当業界において知られており、そしてゲノムDNAからの単離、cDNAからの調製、又はそれらの組み合わせを包含する。そのようなゲノムDNAからの本発明の核酸配列のクローニングは、例えば良く知られているポリメラーゼ鎖反応(PCR)、又は共有する構造特徴を有するクローン化されたDNAフラグメントを検出するために発現ライブラリーの抗体スクリーニングを用いることによってもたらされ得る。例えば、Innisなど., 1990, PCR: A Guide to Methods and Application; Academic Press, New York を参照のこと。他の核酸増幅方法、例えばリガーゼ鎖反応(LCR)、連結された活性化転写(LAT)及び核酸配列に基づく増幅(NASBA)が使用され得る。核酸配列は、ストレプトコッカス株、又は他の又は関連する生物からクローン化され得、そして従って、核酸配列のポリペプチドコード領域の対立遺伝子又は種変異体であり得る。
本発明はまた、制御配列と適合できる条件下で適切な宿主細胞におけるコード配列の発現を指図する1又は複数の制御配列に操作する可能的に結合される本発明の核酸配列を含んで成る核酸構造体に関する。
本発明はまた、本発明の核酸配列、プロモーター、及び転写及び翻訳停止シグナルを含んで成る組換え発現ベクターにも関する。
本発明はまた、ポリペプチドの組み換え生成に都合良く使用される、本発明の核酸配列を含んで成る組換え宿主細胞にも関する。
本発明はまた、(a)ポリペプチドの生成のために適切な条件下で宿主細胞を培養し;そして(b)ポリペプチドを回収することを含んで成る、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドを生成するための方法にも関する。
本発明の生成方法においては、細胞は、当業界において知られている方法を用いて、ポリペプチドの生成のために適切な栄養培地において培養される。例えば、細胞は、ポリペプチドの発現及び/又は単離を可能にする、適切な培地において、及び条件下で行われる実験室用又は産業用発酵器において、振盪フラスコ培養、小規模又は大規模発酵(連続、バッチ、供給バッチ、又は団体状態発酵を包含する)により培養され得る。培養は、炭素及び窒素源及び無機塩を含んで成る適切な栄養培地において、当業界において知られている方法を用いて行われる。適切な培地は、市販されているか、又は公開されている組成(例えば、American Type Culture Collection のカタログにおける)に従って調製され得る。ポリペプチドが栄養培地に分泌される場合、ポリペプチドは培地から直接的に回収され得る。ポリペプチドが分泌されない場合、それは細胞溶解物から回収され得る。
ポリペプチドは、そのポリペプチドに対して特異的である、当業界において知られている方法を用いて検出され得る。それらの検出方法は、特定の抗体、酵素生成物の形成、又は酵素基質の消出の使用を包含する。例えば、酵素アッセイは、本明細書に記載されるようなポリペプチドの活性を決定するために使用され得る。
得られるポリペプチドは、当業界において知られている方法により回収され得る。例えば、ポリペプチドは、従来の方法、例えば遠心分離、濾過、抽出、噴霧−乾燥、蒸発又は沈殿(但し、それらだけには限定されない)により、栄養培地から回収され得る。
ポリペプチドは、当業界において知られている種々の方法、例えばクロマトグラフィー(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシング及びサイズ排除)、電気泳動方法(例えば、分離用等電点電気泳動)、示差溶解性(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、SDS−PAGE又は抽出(但し、それらだけには限定されない)により精製され得る(例えば、Protein Purification, J.C. Janson and Lars Ryden, editors, VCH Publlishers, New York, 1989を参照のこと)。
本発明は、さらに、上記核酸配列によりコードされる、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
本発明はさらに、次の例により記載されるが、それらは本発明の範囲を制限するものではない。
プライマー及びオリゴヌクレオチドは購入された(MWG Biotech Inc., High Point, NC)。
例1ストレプトコッカス・エクイシミリスhasA遺伝子、及びバチルス・サブチリスtuaD, gtaB及びgcaD遺伝子のPCR増幅及びクローニング
ストレプトコッカス・エクイシミリスヒアルロナンシンターゼ遺伝子(hasA, 受託番号AF023876, 配列番号1(DNA配列)及び2(推定されるアミノ酸配列))を、下記プライマー1及び2を用いて、プラスミドpKKseD(Weigel, 1997, Journal of Biological Chemistry 272: 32539-32546)からPCR増幅した:
プライマー1:5’- GAGCTCTATAAAAATGAGGAGGGAACCGAATGAGAACATTAAAAAACCT -3’(配列番号3)
プライマー2:5’- GTTAACGAATTCAGCTATGTAGGTACCTTATAATAATTTTTTACGTGT -3’(配列番号4)。
PCR増幅を、1ngのpKKseD DNA, 0.4μMの個々のプライマー1及び2、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×PCR緩衝液II(Applied Biosystems, Inc., Foster City CA)(2.5mMのMaCl2を含む)、及び2.5単位のAmpliTaq GoldTM DNAポリメラーゼ(Applied Biosystems, Inc., Foster City, CA)から構成される反応物50μlにおいて、三重反復して行った。反応を、次のようにプログラムされたRoboCycler40サーモサイクラー(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)において行った:95℃で9分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、52℃で1分及び72℃で1分(3サイクル);それぞれ95℃で1分、55℃で1分、及び72℃で1分(27サイクル);及び72℃で5分(1サイクル)。PCR生成物を、44mMのトリス塩基、44mMの硼酸、0.5mMのEDTA緩衝液(0.5×TBE)と共に0.8%アガロースゲルを用いて可視化した。予測されるフラグメントは約1200bpであった。
1200bpのPCTフラグメントを、TA−TOPOクローニングキット(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)を用いて、pCR2.1中にクローン化し、そしてE. コリOneShotTM コンピテント細胞を、製造業者の説明書(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)に従って形質転換した。形質転換体を、1m当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×酵母−トリプトン(YT)寒天プレート上での16時間の増殖の後、37℃で選択した。それらの形質転換体からのプラスミドDNAを、QIAGENロボット(QIAGEN, Valencia, CA)を用いて、製造業者の説明書に従って精製し、そして挿入体のDNA配列を、M13 (-20) 前方句及びM13逆方向プライマー(Invitrogen, Inc., Carlsbad, CA)、及び次の内部プライマーを用いて、DNA配列決定により確かめた。1200bpのPCRフラグメントを有するプラスミドを、pCR2.1-sehasA (図3)と命名した。
プライマー3: 5'-GTTGACGATGGAAGTGCTGA-3' (配列番号5)
プライマー4: 5'-ATCCGTTACAGGTAATATCC-3' (配列番号6)
プライマー5: 5'-TCCTTTTGTAGCCCTATGGA-3' (配列番号7)
プライマー6: 5'-TCAGCACTTCCATCGTCAAC-3' (配列番号8)
プライマー7: 5'-GGATATTACCTGTAACGGAT-3' (配列番号9)
プライマー8: 5'-TCCATAGGGCTACAAAAGGA-3' (配列番号10)。
バチルス・サブチリスUDP−グルコース−6−デヒドロゲナーゼ遺伝子(tuaD, 受託番号BG12691, 配列番号11(DNA配列)及び12(推定されるアミノ酸配列))を、下記プライマー9及び10を用いて、バチルス・サブチリス168(BGSC 1A1, Bacillus Genetic Stock Center, Columbus, OH)からPCR増幅した:
プライマー9: 5'-GGTACCGACACTGCGACCATTATAAA-3' (配列番号13)
プライマー10: 5'-GTTAACGAATTCCAGCTATGTATCTAGACAGCTTCAACCAAGTAACACT-3' (配列番号14)。
PCR増幅を、50ngのバチルス・サブチリス168染色体 DNA, 0.3μMの個々のプライマー9及び10、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×PCR緩衝液II (2.5mMのMaCl2を含む)、及び2.5単位のAmpliTaq GoldTM DNAポリメラーゼから構成される反応物30μlにおいて、三重反復して行った。反応を、次のようにプログラムされたRoboCycler40サーモサイクラーにおいて行った:95℃で9分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、50℃で1分及び72℃で1.5分(5サイクル);それぞれ95℃で1分、54℃で1分、及び72℃で1.5分(32サイクル);及び72℃で7分(1サイクル)。PCR生成物を、0.5×TBEと共に0.8%アガロースゲルを用いて可視化した。予測されるフラグメントは約1400bpであった。
1400bpのPCTフラグメントを、TA−TOPOクローニングキット(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)を用いて、pCR2.1中にクローン化し、そしてE. コリOneShotTM コンピテント細胞を、製造業者の説明書に従って形質転換した。プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、製造業者の説明書に従って精製し、そして挿入体のDNA配列を、M13 (-20) 前方句及びM13逆方向プライマー、及び次の内部プライマーを用いて、DNA配列決定により確かめた。1400bpのPCRフラグメントを有するプラスミドを、pCR2.1-tuaD (図4)と命名した。
プライマー11: 5'-AGCATCTTAACGGCTACAAA-3' (配列番号15)
プライマー12: 5'-TGTGAGCGAGTCGGCGCAGA-3' (配列番号16)
プライマー13: 5'-GGGCGCCCATGTAAAAGCAT-3' (配列番号17)
プライマー14: 5'-TTTGTAGCCGTTAAGATGCT-3' (配列番号18)
プライマー15: 5'-TCTGCGCCGACTCGCTCACA-3' (配列番号19)
プライマー16: 5'-ATGCTTTTACATGGGCGCCC-3' (配列番号20)。
バチルス・サブチリスUDP−グルコース−1−リン酸ウリジルイルトランスフェラーゼ遺伝子(gtaB, 受託番号BG10402, 配列番号21(DNA配列)及び22(推定されるアミノ酸配列))を、下記プライマー17及び18を用いて、バチルス・サブチリス168からPCR増幅した:
プライマー17: 5'-TCTAGATTTTTCGATCATAAGGAAGGT-3' (配列番号23)
プライマー18: 5'- GTTAACGAATTCCAGCTATGTAGGATCCAATGTCCAATAGCCTTTTTGT-3' (配列番号24)。
PCR増幅を、50ngのバチルス・サブチリス168染色体 DNA, 0.3μMの個々のプライマー17及び18、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×PCR緩衝液II (2.5mMのMaCl2を含む)、及び2.5単位のAmpliTaq GoldTM DNAポリメラーゼから構成される反応物30μlにおいて、三重反復して行った。反応を、次のようにプログラムされたRoboCycler40サーモサイクラーにおいて行った:95℃で9分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、50℃で1分及び72℃で1.5分(5サイクル);それぞれ95℃で1分、54℃で1分、及び72℃で1.5分(32サイクル);及び72℃で7分(1サイクル)。PCR生成物を、0.5×TBEと共に0.8%アガロースゲルを用いて可視化した。予測されるフラグメントは約900bpであった。
900bpのPCTフラグメントを、TA−TOPOクローニングキットを用いて、pCR2.1中にクローン化し、そしてE. コリOneShotTM コンピテント細胞を、製造業者の説明書に従って形質転換した。プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、製造業者の説明書に従って精製し、そして挿入体のDNA配列を、M13 (-20) 前方句及びM13逆方向プライマー、及び次の内部プライマーを用いて、DNA配列決定により確かめた。900bpのPCRフラグメントを有するプラスミドを、pCR2.1-gtaB (図5)と命名した。
プライマー19: 5'-AAAAAGGCTTCTAACCTGGC-3' (配列番号25)
プライマー20: 5'-AAACCGCCTAAAGGCACAGC-3' (配列番号26)
プライマー21: 5'-GCCAGGTTAGAAGCCTTTTT-3' (配列番号27)
プライマー22: 5'-GCTGTGCCTTTAGGCGGTTT-3' (配列番号28)。
バチルス・サブチリスUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子(gcaD, 受託番号BG10113, 配列番号29(DNA配列)及び30(推定されるアミノ酸配列))を、下記プライマー23及び24を用いて、バチルス・サブチリス168からPCR増幅した:
プライマー23: 5'-GGATCCTTTCTATGGATAAAAGGGAT-3' (配列番号31)
プライマー24: 5'-GTTAACAGGATTATTTTTTATGAATATTTTT-3' (配列番号32)。
PCR増幅を、50ngのバチルス・サブチリス168染色体 DNA, 0.3μMの個々のプライマー23及び24、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×PCR緩衝液II (2.5mMのMaCl2を含む)、及び2.5単位のAmpliTaq GoldTM DNAポリメラーゼから構成される反応物30μlにおいて、三重反復して行った。反応を、次のようにプログラムされたRoboCycler40サーモサイクラーにおいて行った:95℃で9分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、50℃で1分及び72℃で1.5分(5サイクル);それぞれ95℃で1分、54℃で1分、及び72℃で1.5分(32サイクル);及び72℃で7分(1サイクル)。PCR生成物を、0.5×TBEと共に0.8%アガロースゲルを用いて可視化した。予測されるフラグメントは約1500bpであった。
1500bpのPCTフラグメントを、TA−TOPOクローニングキットを用いて、pCR2.1中にクローン化し、そしてE. コリOneShotTM コンピテント細胞を、製造業者の説明書に従って形質転換した。プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、製造業者の説明書に従って精製し、そして挿入体のDNA配列を、M13 (-20) 前方句及びM13逆方向プライマー、及び次の内部プライマーを用いて、DNA配列決定により確かめた。900bpのPCRフラグメントを有するプラスミドを、pCR2.1-gcaD (図6)と命名した。
プライマー25: 5'-CAGAGACGATGGAACAGATG-3' (配列番号33)
プライマー26: 5'-GGAGTTAATGATAGAGTTGC-3' (配列番号34)
プライマー27: 5'-GAAGATCGGGAATTTTGTAG-3' (配列番号35)
プライマー28: 5'-CATCTGTTCCATCGTCTCTG-3' (配列番号36)
プライマー29: 5'-GCAACTCTATCATTAACTCC-3' (配列番号37)
プライマー30: 5'-CTACAAAATTCCCGATCTTC-3' (配列番号38)。
例2. hasA/tuaD/gtaBオペロンの構成
プラスミドpDG268Δneo-cryIII Astab/Sav(アメリカ特許第5,955,310号)及びpCR2.1-tuaD (例1、図4)を、KpnI及びHpaIにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そしてpDG268Δneo-cryIII Astab/Savからの大きな方のベクターフラグメント(約7700bp)及びpCR2.1-tuaDからの小さな方のtuaDフラグメント(約1500bp)を、QIAquick DNA抽出キットを用いて、製造業者の説明書(QIAGEN, Valencia, CA)を用いて、ゲル精製した。2種の精製されたフラグメントを、T4 DNAリガーゼにより、その製造業者の説明書(Roche Applied Science; Indianapolis, IN)に従って、一緒に連結し、そしてその連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。
プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そして0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上でのKpnI及びHpaI消化により分析した。正しいプラスミドを、約1500bpのKpnI/HpaI tuaDフラグメントの存在により同定し、そしてpHA1 (図7)と命名した。
プラスミドpHA1 及び pCR2.1-gtaB (例1、図5)を、Xbal 及び Hpalにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そしてpHA1からの大きな方のベクターフラグメント(約9200bp)及びpCR2.1-gtaBからの小さな方のgtaBフラグメント(約900bp)を、QIAquick DNA抽出キットを用いて、製造業者の説明書を用いて、ゲル精製した。2種の精製されたフラグメントを、T4 DNAリガーゼにより、その製造業者の説明書に従って、一緒に連結し、そしてその連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で37℃で選択した。
プラスミドを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そしてXbaI及びHpaI消化により分析した。消化物を、0.8%アガロース−0.5×TBE緩衝液ゲル上で分解した。正しいプラスミドを、約900bpのXbaI/HpaI gtaBフラグメントの存在により同定し、そしてpHA2(図8)と命名した。
プラスミドpHA2及び pCR2.1-sehasA (例1、図3)を、Sacl 及びKpnlにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そしてpHA2からの大きな方のベクターフラグメント(約10000bp)及びhasAからの小さな方のフラグメント(約1300bp)を、QIAquick DNA抽出キットを用いて、製造業者の説明書を用いて、ゲル精製した。2種の精製されたフラグメントを、T4 DNAリガーゼにより、その製造業者の説明書に従って、一緒に連結し、そしてその連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を形質転換した。
形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で37℃で選択した。プラスミドを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そしてSacl 及びKpnl消化により分析した。消化物を、0.8%アガロース−0.5×TBE緩衝液ゲル上で分解した。正しいプラスミドを、約1300bpのSacl/Kpnl hasAフラグメントの存在により同定し、そしてpHA3(図9)と命名した。
例3hasA/tuaD/gtaB/gcaDオペロンの構成
プラスミドpHA2 (例2、図8)及びpCR2.1-gcaD (例1、図6)を、BamHl 及び Hpalにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そしてpHA2からの大きな方のベクターフラグメント(約10,000bp)及びpCR2.1-gcaDからの小さな方のgcaDフラグメント(約1,400bp)を、QIAquick DNA抽出キットを用いて、製造業者の説明書を用いて、ゲル精製した。2種の精製されたフラグメントを、T4 DNAリガーゼにより、その製造業者の説明書に従って、一緒に連結し、そしてその連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で37℃で選択した。
プラスミドを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そしてXbaI及びHpaI消化により分析した。消化物を、0.8%アガロース−0.5×TBE緩衝液ゲル上で分解した。正しいプラスミドを、約1400bpのBamHl/Hpal goaDフラグメントの存在により同定し、そしてpHA4(図10)と命名した。
プラスミドpHA4及び pCR2.1-sehasA (例1、図3)を、Sacl 及びKpnlにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そしてpHA4からの大きな方のベクターフラグメント(約11,000bp)及びpCR2.1-sehasAからの小さな方のフラグメント(約1,300bp)を、QIAquick DNA抽出キットを用いて、製造業者の説明書を用いて、ゲル精製した。2種の精製されたフラグメントを、T4 DNAリガーゼにより、その製造業者の説明書に従って、一緒に連結し、そしてその連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を形質転換した。
形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で37℃で選択した。プラスミドを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そしてSacl 及びKpnl消化により分析した。消化物を、0.8%アガロース−0.5×TBE緩衝液ゲル上で分解した。正しいプラスミドを、約1300bpのSacl/Kpnl hasAフラグメントの存在により同定し、そしてpHA5(図11)と命名した。
例4hasA/tuaD/gcaDオペロンの構成
プラスミドpHA1 (例2、図7)及びpCR2.1- gcaD (例1、図6)を、BamHl 及び Hpalにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そしてpHA1からの大きな方のベクターフラグメント(約9200bp)及びgcaDからの小さな方のフラグメント(約1400bp)を、QIAquick DNA抽出キットを用いて、製造業者の説明書を用いて、ゲル精製した。2種の精製されたフラグメントを、T4 DNAリガーゼにより、その製造業者の説明書に従って、一緒に連結し、そしてその連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で37℃で選択した。
プラスミドを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そしてBamHl 及び Hpal消化により分析した。消化物を、0.8%アガロース−0.5×TBE緩衝液ゲル上で分解した。正しいプラスミドを、約1400bpのBamHl/Hpal gtaBフラグメントの存在により同定し、そしてpHA6(図12)と命名した。
プラスミドpHA6及び pCR2.1-sehasA (例1、図3)を、Sacl 及びKpnlにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そしてpHA6からの大きな方のベクターフラグメント(約10,200bp)及びpCR2.1-sehasAからの小さな方のフラグメント(約1,300bp)を、QIAquick DNA抽出キットを用いて、製造業者の説明書を用いて、ゲル精製した。2種の精製されたフラグメントを、T4 DNAリガーゼにより、その製造業者の説明書に従って、一緒に連結し、そしてその連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を形質転換した。
形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。プラスミドを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そしてSacl 及びKpnl消化により分析した。消化物を、0.8%アガロース−0.5×TBE緩衝液ゲル上で分解した。正しいプラスミドを、約1300bpのSacl/Kpnl hasAフラグメントの存在により同定し、そしてpHA7(図13)と命名した。
例5バチルス・サブチリスRB161の構成
プラスミドpDG268MCSΔneo/scBAN/Sav(アメリカ特許第5,955,310号)を、SacIにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、NotIにより消化した。約6800bpの最大のプラスミドフラグメントを、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルと共に、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書(QIAGEN, Valencia, CA)に従ってゲル精製した。回収されたベクターDNAを、下記DNA挿入体により連結した。
プラスミドpHA3(例2, 図9)を、SacIにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、上記のようにして精製し、そして最終的に、NotIにより消化した。約3800bpの最小のプラスミドフラグメントを上記のようにしてゲル精製した。回収されたベクター及びDNA挿入体を、Rapid DNAクローニングキット(Roche Applied Science; Indianapolis, IN)を用いて、その製造業者の説明書に従って連結した。バチルス・サブチリスにおける形質転換の前、上記の連結物を、ScaIを用いて線状化し、染色体における単一のクロスオオーバー組み込みよりもむしろ、染色体における二重クロスオーバー組み込みを確かめた。
バチルス・サブチリス168Δ4のコンピテント細胞を、ScaIにより消化された連結生成物により形質転換した。バチルス・サブチリス168Δ4は、バチルス・サブチリス型株168(BGSC 1A1, Bacillus Genetic Stock Center, Columbus, OH)から誘導され、そしてspoIIAC, aprE, nprE及びamyE遺伝子を有する。それらの4種の遺伝子の欠失を、アメリカ特許第5,891,701号に詳細に記載される、バチルス・サブチリスA164Δ5について実質的に記載のようにして行った。
バチルス・サブチリスクロラムフェニコール耐性形質転換体を、1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTryptose血液寒天基材(TBAB)プレート上での16時間の増殖の後、34℃で選択した。amyE遺伝子座での二重クロスオーバーによるプラスミドの組み込みについてスクリーンするために、バチルス・サブチリス一次形質転換体を、1ml当たり6μgのネオマイシンにより補充されたTBABプレート、及び1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上広げた。
amyE遺伝子座での二重クロスオーバーによるプラスミドの組み込みは、ネオマイシン耐性遺伝子を組込まず、そして従って、株をネオマイシン耐性にする。単離物をまた、最少プレート上に広げ、それらがヒアルロン酸を生成するか、否かを可視化した。ヒアルロン酸生成単離物は、最少プレート上で“wet”表現型を有する。このプレートスクリーンを用いて、クロラムフェニコール耐性及びネオマイシン感受性“wet”形質転換体(ヒアルロン酸生成のための)を、37℃で単離した。
ゲノムDNAを、“wet”、クロラムフェニコール耐性、及びネオマイシン耐性バチルス・サブチリス168Δ4形質転換体から、QIAGEN tip-20カラム(QIAGEN, Valencia, CA)を用いて、その製造業者の説明書に従って単離した。PCR増殖を、hasA, tuaD及びgtaB遺伝子配列に基づかれる、下記合成オリゴヌクレオチドを用いて、それらの形質転換に対して用いない、バチルス・サブチリス形質転換体のオペロンにおけるそれらの遺伝子の存在及び組み込みを確めた。
増幅反応(25μl)を、約50ngのバチルス・サブチリス168Δ4のゲノムDNA、0.5μMの個々のプライマー200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP、1×PCR緩衝液II、3mMのMgCl2及び0.625単位のAmpilTaq GoldTM DNAポリメラーゼから構成した。反応を、次のようにプログラミングされたRaboCycler4 Temperature Cycler においてインキュベートした:95℃で9分(1サイクル);95℃で1分、55℃で1分及び72℃で2分(30サイクル);及び72℃で7分(最終サイクル)。
プライマー3及び8を用いて、hasA遺伝子の存在を確かめ、プライマー3及び16を用いて、tuaD遺伝子の存在を確かめ、プライマー3及び22を用いて、gtaB遺伝子の存在を確かめた。バチルス・サブチリス168Δ4 hasA/tuaD/gtaB組み込み体を、バチルス・サブチリスRB158と命名した。
ゲノムDNAを、バチルス・サブチリスRB158から、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離し、そしてそれを用いて、コンピテントバチルス・サブチリスA164Δ5 (spoIIAC, aprE, nprE, amyE及びsrfC遺伝子で欠失される;アメリカ特許第5,891,701号を参照のこと)を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上で37℃で選択した。バチルス・サブチリスA164Δ hasA/tuaD/gtaB組み込み体を、その“wet”表現形により同定し、そしてバチルス・サブチリスRB161と命名した。
例6バチルス・サブチリスRB163の構成
プラスミドpDG268MCSΔneo/scBAN/Sav(アメリカ特許第5,955,310号)を、SacIにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、NotIにより消化した。約6800bpの最大のプラスミドフラグメントを、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルと共に、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書(QIAGEN, Valencia, CA)に従ってゲル精製した。回収されたベクターDNAを、下記DNA挿入体により連結した。
プラスミドpHA7(例4, 図13)を、SacIにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、上記のようにして精製し、そして最終的に、NotIにより消化した。約4300bpの最小のプラスミドフラグメントを上記のようにしてゲル精製した。回収されたベクター及びDNA挿入体を、Rapid DNAクローニングキット(Roche Applied Science; Indianapolis, IN)を用いて、その製造業者の説明書に従って連結した。バチルス・サブチリスにおける形質転換の前、上記の連結物を、ScaIを用いて線状化し、染色体における単一のクロスオオーバー組み込みよりもむしろ、染色体における二重クロスオーバー組み込みを確かめた。バチルス・サブチリス168Δ4のコンピテント細胞を、ScaIにより消化された連結生成物により形質転換した。
バチルス・サブチリスクロラムフェニコール耐性形質転換体を、1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上で、37℃で選択した。amyE遺伝子座での二重クロスオーバーによるプラスミドの組み込みについてスクリーンするために、バチルス・サブチリス一次形質転換体を、1ml当たり5μgのネオマイシンにより補充されたTBABプレート上に広げ、クロラムフェニコール耐性及びネオマイシン感受性“wet”形質転換体(ヒアルロン酸生成のための)を、単離した。
ゲノムDNAを、“wet”、クロラムフェニコール耐性、及びネオマイシン耐性バチルス・サブチリス168Δ4形質転換体から、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離した。PCR増殖を、プライマー3、8、16、22及び30(例1)を用いて、それらの改質転換体に対して行ない、バチルス・サブチリス形質転換体のオペロンにおけるそれらの遺伝子の存在及び組み込みを確めた。増幅反応(25μl)を、約50ngのバチルス・サブチリス168Δ4形質転換体のゲノムDNA、0.5μMの個々のプライマー200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP、1×PCR緩衝栄II、3mMのMgCl2及び0.625単位のAmpilTaq GoldTM DNAポリメラーゼから構成した。反応を、次のようにプログラミングされたRaboCycler4 Temperature Cycler においてインキュベートした:95℃で9分(1サイクル);95℃で1分、55℃で1分及び72℃で2分(30サイクル);及び72℃で7分(最終サイクル)。
プライマー3及び8を用いて、hasA遺伝子の存在を確かめ、プライマー3及び16を用いて、tuaD遺伝子の存在を確かめ、プライマー3及び22を用いて、gtaB遺伝子の存在を確かめ、そしてプライマー3及び30を用いて、gcaD遺伝子の存在を確かめた。バチルス・サブチリス168Δ4 hasA/tuaD/gcaD組み込み体を、バチルス・サブチリスRB160と命名した。
ゲノムDNAを、バチルス・サブチリスRB160から、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離し、そしてそれを用いて、コンピテントバチルス・サブチリスA164Δ5 を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上で37℃で16時間、選択した。バチルス・サブチリスA164Δ5 hasA/tuaD/gcaD組み込み体を、その“wet”表現形により同定し、そしてバチルス・サブチリスRB161と命名した。
例7バチルス・サブチリスTH-1の構成
ヒアルロナンシンターゼ(has)オペロンを、次の方法を用いて、ストレプトコッカス・エクイシミリスから得た。hasオペロンは、hasA, hasB, hasC及びhasD遺伝子から構成される。約20μgのストレプトコッカス・エクイシミリスD181(Kumari and Weigel, 1997, Journal of Biological Chemistry 272: 32539-32546)染色体DNAをHindIII により消化し、そして0.8%アガロース−0.5×TBEゲル上で分解した。3〜6kbの範囲のDNAをゲルから切除し、そしてQIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製した。次に、回収されたDNA挿入体を、下記ベクターDNAにより連結した。
プラスミドpUC18 (2μg)を、HindIII により消化し、そして5’突出末端を、エビアルカリホスファターゼにより、製造業者の説明書(Roche Applied Science; Indianapolis, IN)に従って脱リン酸化した。脱リン酸化されたベクター及びDNA挿入体を、Rapid DNAクローニングキットを用いて、製造業者の説明書に従って連結した。連結物を用いて、E. コリXL10 Gold Kanコンピテント細胞(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)を形質転換した。細胞Luriaブイヨンプレート(100μg/mlのアンピシリン)、そして37℃で一晩インキュベートした。約500コロニー/プレートを含む5種のプレートを、ストレプトコッカス・エクイシミリスD181 hasA遺伝子の3’末端近くのコード鎖と同一の54bpの配列である、下記に示されるオリゴ952−55−1によりプローブした(ATG翻訳開始コドンのA残基に対してヌクレオチド1098−1151)。
プライマー31:5’- GTGTCGGAACATTCATTACATGCTTAAGCACCCGCTGTCCTTCTTGTTATCTCC -3’(配列番号39)。
オリゴヌクレオチドプローブを、DIG Oligonucleotide 3’-末端ラベリングキットを用いて、その製造業者の説明書(Roche Applied Science; Indianapolis, IN)に従ってDIG−ラベリングした。コロニーハイブリダイゼーション及び化学発酵検出を、"THE DIG SYSTEM USER'S GUIDE FOR FILTER HYBRIDIZATION", Boehringer Mannheim GmbHに記載のようにして行った。
プローブに対してハイブリダイズした7種のコロニーを同定した。それらの形質転換体の1つからプラスミドDNAを、QIAGENロボット(QIAGEN, Valencia, CA)を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解した。DNA挿入体は、約5kbのサイズであることを示した。このプラスミドを、pMRT106 (図4)と命名した。
クローン化されたフラグメントのDNA配列を、EZ::TNTM <TET-1>挿入キットを用いてその製造者の説明書(Epicenter Technologies, Madison, WI)に従って決定した。配列決定は、クローン化されたDNA挿入体が、ストレプトコッカス・エクイシミリhasA遺伝子の最後の1156bp、続いてhasB, hasC及びhasDと称する3種の他の遺伝子を含むことを示し;たぶんすべての4種の遺伝子は単一のオペロン内に含まれ、そして従って同時転換される。スタフィロコーカスhasB遺伝子は、フラグメントのヌクレオチド1411−2613(配列番号40(DNA配列)及び41(推定されるアミノ酸配列))に含まれ、そしてストレプトコッカス・エクイシミリスhasC遺伝子はフラグメントのヌクレオチド2666−3565(配列番号42(DNA配列)及び43(推定されるアミノ酸配列))に含まれ、そしてストレプトコッカス・エクイシミリスhasD遺伝子はフラグメントのヌクレオチド3735−5114(配列番号44(DNA配列)及び45(推定されるアミノ酸配列))に含まれる。
ストレプトコッカス・エクイシミリスhasB及びhasC遺伝子コードされるポリペプチドは、ストレプトコッカス・エクイシミリスhasオペロン配列からのそれぞれ、hasB及びhasC遺伝子によりコードされるそれらのポリペプチドに対していくらかの相同性を示す(Ferretti など., 2001, Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 98 (8), 4658-4663)。同一性の程度は、Clustel方法(Higgins, 1989, CABIOS 5:151-153)により、次のデフォールトを伴って、VectorNTI AlignXソフトウェアー(Informax Inc., Bethesda, MD)を用いて決定された:対様アリグメント、10のギャップペナルティー、0.1のギャップ延長ペナルティー及び評点マトリックス:blosum62mt2。
アミノ酸比較は、ストレプトコッカス・エクイシミリスHasBタンパク質がストレプトコッカス・ウベリスからのHasBタンパク質(配列番号105)に対して70%の同一性を有し;ストレプトコッカス・エクイシミリスHasCタンパク質がストレプトコッカス・ピオゲネスからのHasCタンパク質(配列番号99)に対して91%の同一性を有し;そしてストレプトコッカス・エクイシミリスHasDタンパク質がストレプトコッカス・ピオゲネス(受託番号Q8P286)のGlmUタンパク質(推定上のUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ)に対して73%の同一性を有することを示した。ストレプトコッカス・エクイシミリスhasD遺伝子は、バチルス・サブチリスのgcaD遺伝子によりコードされるUDP−N−アセチル−グルコサミンピロホスホリラーゼ酵素に対して50.7%の同一性を示すポリペプチドをコードする。
プラスミドpHA5(例3、図11)を、HpaI及びBamHIにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そして大きな方のベクターフラグメント(約11,000bp)を、QIAquick DNA抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従ってゲル精製した。プラスミドpMRT106をHindIII により消化し、付着端をクレノウフラグメントによりフィルインし、そしてDNAをBamHIにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて0.8%アガロースゲル上で分解し、そして小さな方の挿入体フラグメント(約1000bp、ストレプトコッカス・エクイシミリスhasD遺伝子の最後の2/3)を、QIAquick DNA抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従ってゲル精製した。
2種の精製されたフラグメントを、T4 DNAリガーゼにより一緒に連結し、そしてその連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で37℃で選択した。
プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そして0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上でのBamHI及びNotI消化により分析した。正しいプラスミドを、約1,100bpのBamHI/NotI hasDフラグメントの存在により同定し、そしてpHA8 (図15)と命名した。このプラスミドをHindIII により消化し、そしてT4 DNAリガーゼにより一緒に連結し、そしてその連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を形質転換した。形質転換を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そして0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上でのHindIII 消化により分析した。正しいプラスミドを、約9,700bpの単一バンドの存在により同定し、そしてpHA9 (図16)と命名した。
プラスミドpHA9を、SacI及びNotIにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そして約2,500bpの小さな方のフラグメントを、QIAquick DNA抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従ってゲル精製した。プラスミドpDG268MCSΔneo/scBAN/Sav (アメリカ特許第5,955, 310号)を、SacI及びNotIにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そして大きな方のベクターフラグメント(約6,800bp)を、QIAquick DNA抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従ってゲル精製した。2種の精製されたフラグメントを、T4 DNAリガーゼにより一緒に連結し、そして連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。
プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そして0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上でのSall 及びHindIII 消化により分析した。正しいプラスミドを、約1600bpのSall/Hindlllフラグメントの存在により同定し、そしてpHA10 (図17)と命名した。
プラスミドpHA10を、HindIII 及び BamHlにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そして約8100bpの非常に大きなフラグメントを、QIAquick DNA抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従ってゲル精製した。プラスミドpMRT106を、HindIII 及び BamHlにより消化した。消化物を、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で分解し、そして大きな方の挿入体フラグメント(約4,100bp)を、QIAquick DNA抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従ってゲル精製した。2種の精製されたフラグメントを、T4 DNAリガーゼにより一緒に連結し、そして連結混合物を用いて、バチルス・サブチリス168Δ4を形質転換した。
形質転換体を、1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTBAB寒天プレート上で選択した。約100個の形質転換体を、クロラムフェニコール(5μg/ml)により補充されたTBAB及びネオマイシン(10μg/ml)により補充されたTBAB上に広げ、クロラムフェニコール耐性、ネオマイシン耐性コロニーの評点を付け;この表現型はamy E遺伝子座中の二重クロスオーバーを示す。小数のそのようなコロニーが同定され、それらのすべては、ヒアルロン酸が生成されたことを示す“wet”表現型を示した。1つのコロニーを選択し、そしてバチルス・サブチリス168Δ4 :: scBAN/se hasA/hasB/hasC/hasDと命名した。
ゲノムDNAを、バチルス・サブチリス168Δ4 :: scBAN/se hasA/hasB/hasC/hasDから、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離し、そしてそれを用いて、コンピテントバチルス・サブチリスA164Δ5 を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上で37℃で16時間、選択した。バチルス・サブチリスA164Δ5 hasAlhasB/hasClhasD組み込み体を、その“wet”表現形により同定し、そしてバチルス・サブチリスTH-1と命名した。
例8バチルス・サブチリスRB184の構成
ストレプトコッカス・エクイシミリスからのhasA遺伝子(例1)及びtuaD遺伝子(バチルス・サブチリスhasB相同体)(例1)を、短い“コンセンサス”amyQ (scBAN)プロモーター(アメリカ特許第5,955,310号)の制御下にあるようクローン化した。
プラスミドpDG268MCSΔneo/scBAN/Sav(アメリカ特許第5,955,310号)を、SacIにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、NotIにより消化した。約6800bpの最大のプラスミドフラグメントを、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルと共に、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書(QIAGEN, Valencia, CA)に従ってゲル精製した。回収されたベクターDNAを、下記DNA挿入体により連結した。
プラスミドpHA5 (例3、図11)を、HpaIにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、上記のようにして精製し、そして最終的に、XbaIにより消化した。次に、二重消化されたプラスミドを、まず85℃で30分間、XbaIを不活性化することによってブラント末端化した。ブラント化を、0.5μlの10mMの個々のdNTP、1μlの1U/μlのT4 DNAポリメラーゼ(Roche Applied Science; Indianapolis, IN)を添加することによって行い、そして11℃で10分間インキュベートした。最終的に、ポリメラーゼを、75℃で10分間、反応物をインキュベートすることによって不活性化した。
約11,000bpの最大プラスミドフラグメントを、上記のようにゲル精製し、そしてRapid DNAクローニングキットを用いて、その製造業者の説明書に従って再連結した。連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で37℃で選択した。プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そして0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上でのScaI消化により分析した。正しいプラスミドを、約11kbのフラグメントの存在により同定し、そしてpRB157(図18)と命名した。
pRB157を、SacIにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、NotIにより消化した。約2,632bpの最小のプラスミドフラグメントを、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルから精製した。次に、回収されたDNA挿入体を、上記ベクターDNAにより連結した。
バチルス・サブチリスにおける形質転換の前、上記の連結物を、ScaIを用いて線状化し、染色体における単一のクロスオオーバー組み込みよりもむしろ、染色体における二重クロスオーバー組み込みを確かめた。バチルス・サブチリス168Δ4のコンピテント細胞を、ScaIにより消化された連結生成物により形質転換した。
バチルス・サブチリスクロラムフェニコール耐性形質転換体を、1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上で選択した。amyE遺伝子座での二重クロスオーバーによるプラスミドの組み込みについてスクリーンするために、バチルス・サブチリス一次形質転換体を、1ml当たり6μgのネオマイシンにより補充されたTBABプレート上に及び1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上に広げ、クロラムフェニコール耐性及びネオマイシン感受性“wet”形質転換体(ヒアルロン酸生成のための)を、単離した。
ゲノムDNAを、“wet”、クロラムフェニコール耐性、及びネオマイシン感受性バチルス・サブチリス168Δ4形質転換体から、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離した。PCR増幅を、プライマー3、8、及び16(例1)を用いて、それらの形質転換体に対して行ない、バチルス・サブチリス形質転換体のオペロンにおけるそれらのhasA及びtuaDの存在及び組み込みを確めた。増幅反応(25μl)を、約50ngのバチルス・サブチリス168Δ4形質転換体のゲノムDNA、0.5μMの個々のプライマー、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP、1×PCR緩衝液、3mMのMgCl2及び0.625単位のAmpilTaq GoldTM DNAポリメラーゼから構成した。反応を、次のようにプログラミングされたRaboCycler4 Temperature Cycler においてインキュベートした:95℃で9分(1サイクル);95℃で1分、55℃で1分及び72℃で2分(30サイクル);及び72℃で7分(最終サイクル)。
プライマー3及び8を用いて、hasA遺伝子の存在を確かめ、そしてプライマー3及び16を用いて、tuaD遺伝子の存在を確かめた。バチルス・サブチリス168Δ4 hasA/tuaD組み込み体を、バチルス・サブチリスRB183と命名した。
バチルス・サブチリスRB183ゲノムDNAをまた用いて、コンピテントバチルス・サブチリスA164Δ5を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上で37℃で16時間、選択した。バチルス・サブチリスA164Δ5 hasA/tuaD/組み込み体を、その“wet”表現形により同定し、そしてバチルス・サブチリスRB184と命名した。
例9バチルス・サブチリスRB187の構成
バチルス・サブチリスRB161をコンピテントし、そしてcat欠失プラスミドpRB115 (Widner など., 2000, Journal of Industrial Microbiology & Biotechnology 25: 204-212)により形質転換した。染色体への直接的な組み込みについての選択を、エリトロマイシン(5μg/ml)選択を用いて、45℃の非許容性温度で行った。この温度で、pE194起源の複製は不活性である。細胞は、細菌染色体上のcat遺伝子中へのプラスミドの単なる組み込みによりエリトロマイシン耐性を保持することができる。
いわゆる、それらの“組み込み体”は、選択によるこの温度での増殖を確保するために、45℃で維持された。染色体からのほとんどのcat遺伝子の欠失をもたらすであろう、プラスミドの欠失又は“ルーピングアウト”を可能にするために、挿入体を、多くの世代、34℃の許容温度での選択を伴わないで、Luria−Bertani (LB)培地において増殖した。この温度で、pE194起源の複製は活性的であり、そしてゲノムからのプラスミドの切除を促進する(Molecular Biological Methods for Bacillus, edited by C. R. Harwood and S. M. Cutting, 1990, John Wiley and Sons Ltd.)。
次に、細胞を、非選択性LB寒天プレート上にプレートし、そしてcat遺伝子における欠失及びpE194に基づくレプリコンの欠失を含むコロニーを、次の基準により同定した:(1)クロラムフェニコール感受性がcat欠失の存在を示し;(2)エリトロマイシン感受性がベクターpRB115によりコードされるエリトロマイシン耐性遺伝子の不在を示し;そして(3)PCRが興味ある株におけるcat欠失の存在を確めた。PCRを、下記プライマー32及び33を用いることによって、amyE遺伝子座でcat遺伝子の欠失を確認するために行った:
プライマー32: 5'-GCGGCCGCGGTACCTGTGTTACACCTGTT-3' (配列番号46)
プライマー33: 5'-GTCAAGCTTAATTCTCATGTTTGACAGCTTATCATCGG-3' (配列番号47)。
可能性ある欠失体からの染色体DNAを、次の通りに、REDextract- N-Amp Plant PCRキット (Sigma Chemical Company, St. Louis, MO)を用いて単離した:単一のバチルスコロニーを、100μlの延長溶液(Sigma Chemical Company, St. Louis, MO)中に、接種し、95℃で10分間インキュベートし、そして次に、等体積の希釈溶液(Sigma Chemical Company, St. Louis, MO)により希釈した。PCRを、REDextract-N-Amp PCR 反応混合物及び所望のプライマーと共に、4μlの抽出されたDNAを用いて、製造業者の説明書に従って、例5に記載されるPCRサイクリング条件を伴って行った。PCR反応性生物を、0.8%アガロース−0.5XTBEゲルにおいて可視化した。確証された株を、バチルス・サブチリスRB187と命名した。
例10バチルス・サブチリスRB192の構成
バチルス・サブチリスRB184は、クロラムフェニコール耐性遺伝子(cat遺伝子)を欠失することによって非特徴的にされた。これは、前記例9に記載される方法を用いて達成された。得られる株は、バチルス・サブチリスRB192と命名された。
例11バチルス・サブチリスRB194の構成
バチルス・サブチリスRB194を、バチルス・サブチリスRB187(例9)の染色体のcypX領域を欠失することによって構成した。cypX領域は、発酵の間、赤色素の合成に関与するチトクロムP450−様酵素をコードするcypX遺伝子を包含する。染色体のこの領域を欠失するために、プラスミドpMRT086を構成した。
cyp-X-yvmC及びyvmB-yvmAオペロンを有する染色体の領域を、プライマー34及び35を用いて、単一フラグメントとして、バチルス・サブチリスBRG-1からPCR増幅した。バチルス・サブチリスBRG1は、例6に記載されるバチルス・サブチリスA164Δ5遺伝子バックグラウンドに基づかれる、バチルス・サブチリスのアミラーゼ−生成株の化学的に突然変異誘発された単離物である。この領域の配列は、バチルス・サブチリス168型株についての公開された配列と同一である。
プライマー34: 5'-CATGGGAGAGACCTTTGG-3' (配列番号48)
プライマー35: 5'-GTCGGTCTTCCATTTGC-3' (配列番号49)。
増幅反応(50μl)は、200ngのバチルス・サブチリスBRG−1染色体DNA、0.4μMの個々のプライマー34及び35、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×ExpandTM High Fidelity 緩衝液(Roche Applied Science; Indianapolis, IN)(1.5mMのMgCl2を含む)、及び2.6単離のExpandTM High Fidelity PCR System酵素キット(Roche Applied Science; Indianapolis, IN)から構成された。バチルス・サブチリスBRG−1染色体DNAを、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って得た。増幅反応を、次のようにプログラムされたRoboCyder40サーモサイクラー(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)において行った:95℃で3分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、58℃で1分及び68℃で4分(10サイクル);それぞれ95℃で1分、58℃で1分、68℃で4分20秒(20サイクル);続いて72℃で7分(1サイクル)。反応生成物は、0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上でのゲル電気泳動により分析された。
cypX-yvmC及びyvmB-yvmAオペロンを含んで成るその得られるフラグメントを、TA−TOPOクローニングキットを用いて、pCR2.1中にクローン化し、そしてE. コリOneShotTM 細胞を、その製造業者の説明書(Invitrogen, Inc., Carlsbad, CA)に従って形質転換した。形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。いくつかの形質転換からのプラスミドを、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離し、そしてM13(-20)前方向、M13逆方向プライマー、及び下記に示されるプライマー36〜51を用いてのDNA配列決定により確証した。得られるプラスミドを、pMRT084 (図19)と命名した。
プライマー36: 5'-CGACCACTGTATCTTGG-3' (配列番号50)
プライマー37: 5'-GAGATGCCAAACAGTGC-3' (配列番号51)
プライマー38: 5'-CATGTCCATCGTGACG-3' (配列番号52)
プライマー39: 5'-CAGGAGCATTTGATACG-3' (配列番号53)
プライマー40: 5'-CCTTCAGATGTGATCC-3' (配列番号54)
プライマー41: 5'-GTGTTGACGTCAACTGC-3' (配列番号55)
プライマー42: 5'-GTTCAGCCTTTCCTCTCG-3' (配列番号56)
プライマー43: 5'-GCTACCTTCTTTCTTAGG-3' (配列番号57)
プライマー44: 5'-CGTCAATATGATCTGTGC-3' (配列番号58)
プライマー45: 5'-GGAAAGAAGGTCTGTGC-3' (配列番号59)
プライマー46: 5'-CAGCTATCAGCTGACAG-3' (配列番号60)
プライマー47: 5'-GCTCAGCTATGACATATTCC-3' (配列番号61)
プライマー48: 5'-GATCGTCTTGATTACCG-3' (配列番号62)
プライマー49: 5'-AGCTTTATCGGTGACG-3' (配列番号63)
プライマー50: 5'-TGAGCACGATTGCAGG-3' (配列番号64)
プライマー51: 5'-CATTGCGGAGACATTGC-3' (配列番号65)。
プラスミドpMRT084を、BsgIにより消化し、cypX-yvmC及びyvmB-yvmAオペロンのほとんどを欠失し、個々の末端で約500塩基を脱離した。消化されたBsgI DNAを、T4 DNAポリメラーゼにより処理した。プラスミドpECC1 (Youngmanなど., 1984, Plasmid 12: 1-9)を、SmaIにより消化した。pMRT084からの約5,100bpのフラグメント、及びpECC1からの約1,600bpのフラグメントを、QIAquick DNA抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルから単離し、一緒に連結し、そしてE. コリ×L1 Blue細胞を、その製造業者の説明書(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)に従って形質転換体した。
形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。欠失されるcypX-yvmC及びyvmB-yvmAオペロンのほとんど有する正しいプラスミドを担持する形質転換体を、プライマー52及び53を用いて、PCR増幅により同定した。PCR増幅を、1ngのプラスミド DNA, 0.4μMの個々のプライマー、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×PCR緩衝液II(Applied Biosystems, Inc., Foster City CA)(2.5mMのMaCl2を含む)、及び2.5単位のAmpliTaq GoldTM DNAポリメラーゼ(Applied Biosystems, Inc., Foster City, CA)から構成される反応物50μlにおいて行った。
反応を、次のようにプログラムされたRoboCycler40サーモサイクラー(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)において行った:95℃で10分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、52℃で1分及び72℃で1分(25サイクル);及び72℃で7分(1サイクル)。PCR生成物を、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルを用いて可視化した。この構造体を、pMRT088(図20)と命名した。
プライマー52: 5'-TAGACAATTGGAAGAGAAAAGAGATA-3' (配列番号66)
プライマー53: 5'-CCGTCGCTATTGTAACCAGT-3' (配列番号67)。
プラスミドpMRT086を、ScaIにより線化し、そして0.2μg/mlのクロラムフェニコールの存在下でバチルス・サブチリスRB128コンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、37℃での16時間のインキュベーションの後、5μg/mlのクロラムフェニコールを含むTBABプレート上で選択した。染色体DNAを、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から調製した。クロラムフェニコール耐性コロニーを、プライマー36及び53、37及び52、及び37及び53を用いてのPCRを通して、cypX-yvmC及びyvmB-yvmAオペロンの欠失についてPCRによりスクリーンした。
PCR増幅を、50ngの染色体DNA, 0.4μMの個々のプライマー、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×PCR緩衝液II(Applied Biosystems, Inc., Foster City CA)(2.5mMのMaCl2を含む)、及び2.5単位のAmpliTaq GoldTM DNAポリメラーゼから構成される反応物50μlにおいて行った。反応を、次のようにプログラムされたRoboCycler40サーモサイクラーにおいて行った:95℃で10分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、52℃で1分及び72℃で1分(25サイクル);及び72℃で7分(1サイクル)。PCR生成物を、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルを用いて可視化した。得られるバチルス・サブチリスRB128 cypX-yvmC及びyvmB-yvmA欠失株を、バチルス・サブチリスMaTa17と命名した。
バチルス・サブチリスRB187(例9)のコンピテント細胞を、バチルス・サブチリスMaTa17からのゲノムDNAにより形質転換した。ゲノムDNAを、この株から、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って得た。バチルス・サブチリスクロラムフェニコール耐性形質転換体を、5μg/mlのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上で37℃で選択した。一次形質転換体を、5μg/mlのクロラムフェニコールを含むTBABプレート上での単一のコロニー単離のために37℃で画線培養した。得られるcypX-yvmC及びyvmB-yvmA欠失株を、バチルス・サブチリスRB194と命名した。
例12バチルス・サブチリスRB197の構成
バチルス・サブチリスRB197は、バチルス・サブチリスRB194に非常に類似し、唯一の差異は、RB197がcypX領域に小さな欠失を含むことであり、すなわちcypX遺伝子の一部のみが、cypX-表現型を生成するためにこの株において欠失されている。この方法を達成するために、プラスミドpMRT122を、下記のようにして構成した。
プラスミドpCJ791(図21)を、EcoRI/HindIII によるプラスミドpSJ2739 (WO96/23073号)の消化、及びバシラス・サブチリスからのwprA遺伝子(細胞壁セリンプロテアーゼ)の欠失形を含むフラグメントへの連結により構成した。wprAの5’領域を、下記プライマー54及び55を用いて増幅し、そして3’領域を、バチルス・サブチリスDN1885(Diderichsen など., 1990, Journal of Bacteriology 172: 4315-4321)から得られた染色体DNAから、下記に示されるプライマー56及び57を用いて増幅した。
PCR増幅を、1ngのバチルス・サブチリスDN1885染色体 DNA, 0.4μMの個々のプライマー39及び40、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×PCR緩衝液II (2.5mMのMaCl2を含む)、及び2.5単位のAmpliTaq GoldTM DNAポリメラーゼから構成される反応物50μlにおいて行った。反応を、次のようにプログラムされたRoboCycler40サーモサイクラーにおいて行った:95℃で10分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、52℃で1分及び72℃で1分(25サイクル);及び72℃で7分(1サイクル)。
5’及び3’wprA PCRフラグメントを、BglIIによる消化、続く連結により連結し、そしてPCR増幅を、プライマー54及び57を用いて、連結混合物フラグメントに対して行った。PCR増幅を、1ngの連結されたフラグメント, 0.4μMの個々のプライマー、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×PCR緩衝液II (2.5mMのMaCl2を含む)、及び2.5単位のAmpliTaq GoldTM DNAポリメラーゼから構成される反応物50μlにおいて行った。反応を、次のようにプログラムされたRoboCycler40サーモサイクラーにおいて行った:95℃で10分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、52℃で1分及び72℃で1分(25サイクル);及び72℃で7分(1サイクル)。PCR生成物を、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルを用いて可視化した。
得られるPCRフラグメントを、EcoRI/HindIII フラグメントとしてpSJ2739中にクローン化し、プラスミドpCJ791(図21)をもらした。形質転換体を、28℃での24〜48時間のインキュベーションの後、1μg/mlのエリトロマイシン及び25μg/mlのカナマイシンにより補充されたTBAB寒天プレート上で選択した。いくつかの形質転換体からのプラスミドDNAを、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離し、そして上記の条件を用いて、プライマー54及び57によるPCR増幅により確証した。
プライマー54: 5'-GGAATTCCAAAGCTGCAGCGGCCGGCGCG-3' (配列番号68)
プライマー55: 5'-GAAGATCTCGTATACTTGGCTTCTGCAGCTGC-3' (配列番号69)
プライマー56: 5'-GAAGATCTGGTCAACAAGCTGGAAAGCACTC-3' (配列番号70)
プライマー57: 5'-CCCAAGCTTCGTGACGTACAGCACCGTTCCGGC-3' (配列番号71)。
amyL上流配列、及びプラスミドpDN1981(アメリカ特許第5,698,415号)からの5’コード領域を、下記に示されるプライマー対58/59及び60/61を用いて、SOEにより一緒に融合した。得られるフラグメントを、次の通りに、プラスミドpMRT032を生成するために、ベクターpCR2.1中にクローン化した。PCR増幅を、1ngのpDN1981 DNA, 0.4μMの個々の適切なプライマー、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×PCR緩衝液II (2.5mMのMaCl2を含む)、及び2.5単位のAmpliTaq GoldTM DNAポリメラーゼから構成される反応物50μlにおいて行った。反応を、次のようにプログラムされたRoboCycler40サーモサイクラーにおいて行った:95℃で10分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、52℃で1分及び72℃で1分(3サイクル);それぞれ95℃で1分、55℃で1分及び72℃で1分(27サイクル)及び72℃で5分(1サイクル)。
予測されるフラグメントは、それぞれ約530及び466bpであった。最終SOEフラグメントを、プライマー対59/60を用いて生成し、そしてTA−TOPOクローニングキットを用いて、pCR2.1ベクター中にクローン化した。形質転換を、37℃での16時間のインキュベーションの後、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。いくつかの形質転換体からのプラスミドDNAを、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離し、そしてM13(−20)前方向及びM13逆方向プライマーによるDNA配列決定により確証した。amyL上流配列/5’コード配列融合フラグメントを有するプラスミドを、pMRT032 (図22)と命名した。
プライマー58: 5'-CCTTAAGGGCCGAATATTTATACGGAGCTCCCTGAAACAACAAAAACGGC-3' (配列番号72)
プライマー59: 5'-GGTGTTCTCTAGAGCGGCCGCGGTTGCGGTCAGC-3' (配列番号73)
プライマー60: 5'-GTCCTTCTTGGTACCTGGAAGCAGAGC-3' (配列番号74)
プライマー61: 5'-GTATAAATATTCGGCCCTTAAGGCCAGTACCATTTTCCC-3' (配列番号75)。
プラスミドpNNB194(pSK+/pE194; アメリカ特許第5,958,728号)を、NsiI及びNotIにより消化し、そしてプラスミドpBEST501 (Itaya など., 1989 Nucleic Acids Research 17: 4410)を、PstI及びNotIにより消化した。pNNB194からの5,193bpのベクターフラグメント及びpBEST501からのneo遺伝子を担持する1,306bpのフラグメントを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5%TBEゲルから単離した。単離されたフラグメントを一緒に連結し、そしてそれを用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を、製造業者の説明書に従って形質転換した。アンピシリン耐性形質転換体を、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YTプレート上で選択した。プラスミドDNAを、QIAGENプラスミドキット(QIAGEN Inc., Valencla, CA)を用いて、1つのそのような形質転換体から単離し、そしてプラスミドをNsiI及びNotIによる消化により確証した。このプラスミドを、pNNB194neo(図23)を命名した。
プラスミドpNNB194neoを、SacI/NotIにより消化し、そして標準のプロトコールを用いて、T4 DNAポリメラーゼ及びdNTPにより処理し、ブラント末端を生成した。プラスミドpPL2419(アメリカ特許第5,958,728号)を、Ecl136IIにより消化した。pNNB194neoからの6,478 bpのベクターフラグメント及びpPL2419からのoriTを担持する562 bpのフラグメントを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5%TBEゲルから単離した。ゲル精製されたフラグメントを一緒に連結し、そしてそれを用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を、製造業者の説明書に従って形質転換した。アンピシリン耐性形質転換体を、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YTプレート上で37℃で選択した。プラスミドDNAを、QIAGENプラスミドキットを用いて、1つのそのような形質転換体から単離し、そしてプラスミドをNsiI、Sacl及びBsclによる消化により確証した。このプラスミドを、pNNB194neo-oriT(図24)を命名した。
プラスミドpNNB194neo-oriTを、Bam HIにより消化し、そして標準のプロトコールを用いて、T4 DNAポリメラーゼ及びdNTPにより処理し、ブラント末端を生成した。消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルからゲル精製した。精製されたプラスミドを、T4 DNAリガーゼにより処理し、そしてそれを用いて、E. コリSURE細胞を、その製造業者の説明書に従って形質転換した。アンピシリン耐性形質転換体を、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YTプレート上で37℃で選択した。プラスミドDNAを、QIAGENフラグメントキットを用いて、1つのそのような形質転換体から単離し、そしてBamHI部位の破壊を、BamHI及びScaIによる消化により確めた。得られるプラスミドを、pShV3 (図25)と命名した。
プラスミドpShV2.1-amyEΔ(アメリカ特許第5,958,729号)を、SfiI及びNotIにより消化し、そして8696bpのベクターフラグメントを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルからゲル精製した。pShV2.1-amyEΔのSfiI部位とNotI部位との間にBamHI部位を挿入するために、合成リンカーを次の通りに構成した:プライマー62及び63を、50μMの個々を混合し、その混合物煮沸し、そして混合物をゆっくり冷却することにより、アニーリングした。
プライマー62: 5'-GGGCCGGATCCGC-3' (配列番号76)
プライマー63: 3'-ATTCCCGGCCTAGGCGCCGG-5' (配列番号77)。
精製された。pShV2.1-amyEΔベクター及びアニーリングされたオリゴヌクレオチドを、一緒に連結し、そしてE. コリSUREコンピテント細胞を、製造業者の説明書に従って形質転換するために使用した。クロラムフェニコール耐性形質転換体を、30μg/mlのクロラムフェニコールにより補充されたLBプレート上で選択した。プラスミドDNAを、GIAGENプラスミドキットを用いて、1つのそのような形質転換体から単離し、そしてBamHI部位の挿入をBamHIによる消化により確めた。このプラスミドを、pShV2.1-amyEΔB(図26)と命名した。
プラスミドpShV3 及びpShV2. 1-amyEΔBを、SalI/HindIII により消化した。pShV3からの7033 bpのベクターフラグメント及びpShV2.1- amyEΔからのamyEΔを担持する1031 bpのフラグメントを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルから単離した。ゲル精製されたフラグメントを一緒に連結し、そしてそれを用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を、製造業者の説明書に従って形質転換した。アンピシリン耐性形質転換体を、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YTプレート上で選択した。プラスミドDNAを、QIAGENプラスミドキットを用いて、1つのそのような形質転換体から単離し、そしてプラスミドをSall及びHindlllによる消化により確証した。このプラスミドを、pShV3A(図27)を命名した。
プラスミドpMRT032を、KpnI/XbaIにより消化し、dNTPの存在下でクレノウフラグメントDNAポリメラーゼによりフィルインし、そして約1000bpのフラグメントを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルから単離した。このフラグメントを、EcoRVにより消化されたプラスミドpShV3a中にクローン化し、そしてE. コリXL1 Bluc細胞を、その製造業者の説明書に従って形質転換した。形質転換体を、37℃での16時間のインキュベーションの後、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。いくつかの形質転換体からのプラスミドDNAを、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離し、そしてSacI/SphIによる制限分析により、0.8%アガロース−0.5×TBEゲル上で確証した。得られるプラスミドを、pMRT036(図28)と命名した。
プラスミドpMRT036を、Sall/Hindlllにより消化し、dNTPの存在下でクレノウフラグメントDNAポリメラーゼによりフィルインし、連結し、そしてE. コリXL1 Bluc細胞を、その製造業者の説明書に従って形質転換した。形質転換体を、37℃での16時間のインキュベーションの後、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。いくつかの形質転換体からのプラスミドDNAを、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離し、そしてSacI/Xbal、Pstl及び Ndelによる制限分析により、0.8%アガロース−0.5×TBEゲル上で確証した。得られるプラスミドを、pMRT037(図29)と命名した。
プラスミドpDG268Δneo- crylIlAstab/Sav (アメリカ特許第5,955, 310号)からのscBAN/cryIII Aスタビライザーフラグメントを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.2%アガロース−0.5×TBEゲルから単離し、SfiI/SacIにより消化されたプラスミドpMRT03に連結し、そしてE. コリXL1 Blue細胞を形質転換した。形質転換体を、37℃での16時間のインキュベーションの後、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。いくつかの形質転換体からのプラスミドDNAを、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離し、そしてPstlによる制限分析により、0.8%アガロース−0.5×TBEゲル上で確証した。得られるプラスミドを、pMRT041(図30)と命名した。
プラスミドpMRT041及びpCJ791を、EcoRI/HindIII により消化した。pMRT041からの約1300bpのフラグメント及びpCJ791からの約4500bpのフラグメントを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルから単離し、そしてバチルス・サブチリス168Δ4コンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、30℃での24−48時間のインキュベーションの後、1μg/mlのエリトロマイシン及び25μg/mlのリンコマイシンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。いくつかの形質転換体からのプラスミドDNAを、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離し、そしてSacl 及び EcoRl/Hindlllによる制限分析により、0.8%アガロース−0.5×TBEゲル上で確証した。得られるプラスミドを、pMRT064.1(図31)と命名した。
プラスミドpMRT064.1における位置2666でのSacI部位を、下記に示されるプライマー対64及び65、及びプライマー対66及び67を用いて、SOEにより欠失した。PCR増幅を、1ngのpMRT064.1 DNA, 0.4μMの個々のプライマー39及び40、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×PCR緩衝液II (2.5mMのMaCl2を含む)、及び2.5単位のAmpliTaq GoldTM DNAポリメラーゼから構成される反応物50μlにおいて行った。反応を、次のようにプログラムされたRoboCycler40サーモサイクラーにおいて行った:95℃で10分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、52℃で1分及び72℃で1分(25サイクル);及び72℃で7分(1サイクル)。PCR生成物を、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルを用いて可視化した。予測されるフラグメントはそれぞれ、約400及び800bpであった。
pMRT064.1中にクローニングするための最終フラグメントを、プライマー65及び67を用いて増幅した。このフラグメントを、TA−TOPOクローニングキットを用いて、pCR2.1ベクター中にクローン化した。形質転換体を、37℃での16時間のインキュベーションの後、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。正しいプラスミドを担持する形質転換体を、M13前方向及び逆方向プライマー、及びプライマー65, 67及び68を用いて、DNA配列決定により確めた。このプラスミドを、pMRT068(図32)と命名し、そしてさらに、E. コリDM1細胞(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)を、その製造者の説明書に従って形質転換した。形質転換体を、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。
プライマー64: 5'-GGAAATTATCGTGATCAAC-3' (配列番号78)
プライマー65: 5'-GCACGAGCACTGATAAATATG-3' (配列番号79)
プライマー66: 5'-CATATTTATCAGTGCTCGTGC-3' (配列番号80)
プライマー67: 5'-TCGTAGACCTCATATGC-3' (配列番号81)
プライマー68: 5'-GTCGTTAAACCGTGTGC-3' (配列番号82)。
プラスミドpMRT064.1における位置5463及び6025でのSacI部位を、プライマー69及び70、及び上記PCR条件を用いて、PCR増幅により欠失せしめた。得られるフラグメントを、TA-TOPOクローニングキット(Invitrogen, Inc., Carlsbad, CA)を用いて、pCR2.1ベクター中にクローン化した。形質転換体を、37℃での16時間のインキュベーションの後、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。正しいプラスミドを担持する形質転換体を、M13前方向及び逆方向プライマーを用いて、DNA配列決定により確めた。この構造体を、pMRT069(図33)と命名した。
プライマー69: 5'-CTAGAGGATCCCCGGGTACCGTGCTCTGCCTTTTAGTCC-3' (配列番号83)
プライマー70: 5'-GTACATCGAATTCGTGCTCATTATTAATCTGTTCAGC-3' (配列番号84)。
プラスミドpMRT068 及びpMRT064.1を、Bcll/Acclにより消化した。pMRT068からの約1300bpのフラグメント及びpMRT064.1からの約3800bpのフラグメントを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルから単離し、連結し、そしてバチルス・サブチリス168Δ4コンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、30℃での24−48時間のインキュベーションの後、1μg/mlのエリトロマイシン及び25μg/mlのリンコマイシンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。正しいプラスミドを担持する形質転換体を、Sacl 及び EcoRl/ Avalによる制限分析により、0.8%アガロース−0.5×TBEゲル上で同定した。得られるプラスミドを、pMRT071(図34)と命名した。
プラスミドpMRT071 及び pMRT069を、Aval/EcoRIにより消化した。pMRT069からの約578bpのフラグメント及びpMRT071からの約4510bpのフラグメントを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルから単離し、連結し、そしてバチルス・サブチリス168Δ4コンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、30℃での24−48時間のインキュベーションの後、1μg/mlのエリトロマイシン及び25μg/mlのリンコマイシンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。正しいプラスミドを担持する形質転換体を、Saclによる制限分析により、0.8%アガロース−0.5×TBEゲル上で同定した。得られるプラスミドを、pMRT074(図35)と命名した。
例11に記載されるプラスミドpMRT084を、SacII/NdeIにより消化し、TA DNAポリメラーゼにより処理し、連結し、そしてE. コリXL1 Blue細胞を、その製造業者の説明書に従って形質転換した。形質転換体を、37℃での16時間のインキュベーションの後、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。正しいプラスミドを担持する形質転換体を、Dralによる制限分析により、0.8%アガロース−0.5×TBEゲル上で同定した。得られるプラスミドを、pMRT120(図36)と命名した。
プラスミドpMRT074を、HindIII により消化し、クレノウフラグメントDNAポリメラーゼにより処理し、そしてEcoRIにより消化した。プラスミドpMRT120をEcoRI/Ecl136IIにより消化した。pMRT120からの約600bpのフラグメント及びpMRT074からの約4300bpのフラグメントを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルから単離し、連結し、そしてバチルス・サブチリス168Δ4コンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、30℃での24−48時間のインキュベーションの後、1μg/mlのエリトロマイシン及び25μg/mlのリンコマイシンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。正しいプラスミドを担持する形質転換体を、Ssplによる制限分析により、0.8%アガロース−0.5×TBEゲル上で同定した。得られるプラスミドを、pMRT122(図37)と命名した。
プラスミドpMRT122を用いて、バチルス・カブチリスA164Δ5コンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、30℃での24〜48時間のインキュベーションの後、1μg/mlのエリトロマイシン及び25μg/mlのリンコマイシンにより補充されたTBAB寒天プレート上せ選択した。プラスミドを、バチルス−サブチリスA164Δ5(pMRT086)細胞の新しく画線培養されたプレートを45℃で16時間インキュベートし、そして健康に増殖するコロニーを選択することによって、cypX遺伝子座中への相同組換えを通してバチルス・サブチリスA164Δ5の染色体中に導入した。
ゲノムDNAをこの株から、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離し、そしてそれを用いて、バチルス・サブチリスRB187(例9)を形質転換した。形質転換体を、45℃での16時間のインキュベーションの後、1μg/mlのエリトロマイシン及び25μg/mlのリンコマイシンにより補充された2×YT寒天プレート上で選択した。この温度で、pE194レプリコンは複製できない。細胞は、細菌染色体にプラスミドを保持することによってのみ、エリトロマイシン耐性を保持することができる。
プラスミドを、多くの世代、34℃の許容温度で、選択を伴わないで、Luria-Bertani(LB)培地において形質転換体を増殖することによって、染色体上のcypX遺伝子の一部欠失をもたらす相同組換えを通して染色体から除去した。この温度で、pE194起源の複製は活性的であり、そしてゲノムからのプラスミドの切除を促進する(Molecular Biological Methods for Bacillus, edited by C. R. Harwood and S. M. Cutting, 1990, John Wiley and Sons Ltd.)。
いくつかの世代の増殖の後、細胞を、非選択性LB寒天プレート上にプレートし、そしてプラスミドを欠失し、そして現在、cypX−欠失され、そしてヒアルロン酸を生成するコロニーを、次の通りに同定した:(1)細胞パッチは、ヒアルロン酸の生成を示す最少培地上にプレートされる場合、“wet”であり、(2)エリトロマイシン感染性がpE194に基づかれるプラスミドの欠失を示し、そして(3)PCRが、プライマー34及び45を用いることによって興味ある株における800bpのcypX欠失の存在を確証した。
可能性あるcypX欠失体からの染色体DNAを、次の通りに、REDextract- N-Amp Plant PCRキットを用いて単離した:単一のバチルスコロニーを、100μlの延長溶液中に、接種し、95℃で10分間インキュベートし、そして次に、等体積の希釈溶液により希釈した。PCRを、REDextract-N-Amp PCR 反応混合物及び所望のプライマーと共に、4μlの抽出されたDNAを用いて、製造業者の説明書に従って、例5に記載されるPCRサイクリング条件を伴って行った。PCR反応性生物を、0.8%アガロース−0.5XTBEゲルにおいて可視化した。確証された株を、バチルス・サブチリスRB197と命名した。
例13バチルス・サブチリスRB200の構成
バチルス・サブチリスRB192のcypX遺伝子を、バチルス・サブチリスRB187についての例9に記載される同じ方法を用いて欠失した。得られる株を、バチルス・サブチリスRB200と命名した。
例14バチルス・サブチリスRB202の構成
バチルス・サブチリスA164Δ5ΔcypXを、次の通りにして構成した:プラスミドpMRT122(例12)を用いて、バチルス・サブチリスA164Δ5コンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、30℃での24〜48時間のインキュベーションの後、1μg/mlのエリトロマイシン及び25μg/mlのリンコマイシンにより補充されたTBAB寒天プレート上せ選択した。プラスミドを、バチルス−サブチリスA164Δ5(pMRT086)細胞の新しく画線培養されたプレートを45℃で16時間インキュベートし、そして健康に増殖するコロニーを選択することによって、cypX遺伝子座中への相同組換えを通してバチルス・サブチリスA164Δ5の染色体中に導入した。
プラスミドを、多くの世代、34℃の許容温度で、選択を伴わないで、Luria-Bertani(LB)培地において形質転換体を増殖することによって、染色体上のcypX遺伝子の一部欠失をもたらす相同組換えを通して染色体から除去した。この温度で、pE194起源の複製は活性的であり、そしてゲノムからのプラスミドの切除を促進する(Molecular Biological Methods for Bacillus, edited by C. R. Harwood and S. M. Cutting, 1990, John Wiley and Sons Ltd.)。
いくつかの世代の増殖の後、細胞を、非選択性LB寒天プレート上にプレートし、そしてプラスミドを欠失し、そして現在、cypX−欠失され、そしてヒアルロン酸を生成するコロニーを、次の通りに同定した:(1)エリトロマイシン感染性がpE194に基づかれるプラスミドの欠失を示し、そして(2)PCRが、プライマー34及び45を用いることによって興味ある株における800bpのcypX欠失の存在を確証した。確証された株を、バチルス・サブチリスA164Δ5ΔcypXと命名した。
バチルス・サブチリスA164Δ5ΔcypXを、コンピテントにし、そしてQIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って単離されたバチルス・サブチリスTH1ゲノムDNA(例7)により形質転換した。形質転換体を、5μg/mlのクロラムフェニコールを含むTBABプレート上で37℃で選択した。バチルス・サブチリスA164Δ5ΔcypX hasA/hasB/hasC/hasD組込み体を、その“wet”表現型により同定し、そしてバチルス・サブチリスRB201と命名した。cat遺伝子を、例9に記載される同じ方法を用いて、バチルス・サブチリスRB201から欠失した。得れる株を、バチルス・サブチリスRB20と命名した。
例15バチルス・サブチリスMF002(tuaD/gtaB)の構成
プラスミドpHA3(例2、図9)を、Asp718により消化した。消化されたプラスミドを、まず、制限酵素を、85℃で30分間、不活性化することによってブラント末端化した。ブラント化は、0.5μlの10mMの個々のdNTP, 1μlの1U/μlのT4ポリメラーゼを添加し、そして11℃で10分間インキュベートすることによって行われた。最終的に、ポリメラーゼを、反応物を75℃で10分間インキュベートすることによって不活性化した。消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、NotIにより消化した。次に、約2522bpの最少プラスミドフラグメントを、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5X TBEゲルからゲル精製した。回収されたDNA挿入体(tuaD/gtaB)を、下記ベクターDNAにより連結した。
プラスミドpDG268MCSΔneo/scBAN/Sav(アメリカ特許第5,955,310号)を、Ec1136IIにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、NotIにより消化した。約6800bpの最大のプラスミドフラグメントを、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルと共に、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書(QIAGEN, Valencia, CA)に従ってゲル精製した。
回収されたベクター及びDNA挿入体を、Rapid DNAクローニングキットを用いて、その製造業者の説明書に従って連結した。バチルス・サブチリスにおける形質転換の前、上記連結を、ScaIを用いて線状化し、染色体における単一クロスオーバー組込みよりもむしろ染色体における二重クロスオオーバー組込みを確めた。バチルス・サブチリス168Δ4コンピテント細胞を、制限酵素ScaIにより消化される連結により形質転換した。
バチルス・サブチリスクロラムフェニコール耐性形質転換体を、1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上で選択した。amyE遺伝子座での二重クロスオーバーによるプラスミドの組み込みについてスクリーンするために、バチルス・サブチリス一次形質転換体を、1ml当たり6μgのネオマイシンにより補充されたTBABプレート、及び1ml当たり5μgのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上広げ、クロラムフェニコール耐性及びネオマイシン感受性形質転換体を、単離した。
クロラムフェニコール耐性及びネオマイシン感受性バチルス・サブチリス168Δ4形質転換体からの染色体DNAを、REDextract-N-AmpTM Plant PCRキット(Sigma Chemical Company, St. Louis, MO)を用いて、次の通りにして単離した:単一のバチルスコロニーを、100μlの抽出溶液中に接種し、95℃で10分間インキュベートし、そして次に、等体積の希釈溶液により希釈した。PCRを、REDextract-N-Amp PCR 反応混合物及び所望するプライマーと共に、4μlの延長されたDNAを用いて、例5に記載されるPCRサイクリング条件下で行った。
PCR増幅を、下記合成オリゴヌクレオチドを用いて、それらの形質転換体に対して行い、バチルス・サブチリス形質転換体のオペロンの遺伝子hasA, gtaB及びtuaDの不在/存在及び組込みを確めた。プライマー3及び8を用いて、hasA遺伝子の不在を確かめ、プライマー71及び15を用いて、tuaD遺伝子の存在を確め、そしてプライマー20及び71を用いて、gtaB遺伝子の存在を確めた。PCR反応生成物を、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルにおいて可視化した。確証された株、すなわちバチルス・サブチリス168Δ4 hasA/tusD/gtaB組込み体を、バチルス・サブチリスRB176と命名した。
プライマー71: 5'-AACTATTGCCGATGATAAGC-3' (tuaD上流での結合)(配列番号85)。
ゲノムDNAを、クロラムフェニコール耐性及びネオマイシン感受性バチルス・サブチリスRB176形質転換体から、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明に従って単離した。バチルス・サブチリスRB176ゲノムDNAを用いて、コンピテントバチルス・サブチリスA164Δ5を形質転換した。形質転換体を、5μg/mlのクロムフェニコールを含むTBABプレート上で選択し、そして37℃で増殖した。バチルス・サブチリスA164Δ5 tuaD/gtaBを、バチルス・サブチリスRB177と命名した。
cat遺伝子を、バチルス・サブチリスRB177株において、例9に記載される方法を用いて欠失した。得られる株を、バチルス・サブチリスMF002と命名した。
例16pel組込みプラスミドpRB162の構成
プラスミドpDG268MCSΔneo/scBAN/Sav(アメリカ特許第5,955,310号)を、SacI及びAatIIにより二重消化した。約6193bpの最大のプラスミドフラグメントを、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルからゲル精製した。回収されるベクターDNAを、下記DNA挿入体により連結した。
バチルス・サブチリスペクチン酸リアーゼ遺伝子の5’及び3’フラグメント(pel, 受託番号BG10840、配列番号86(DNA配列)及び87(推定されるアミノ酸配列))を、5’pelフラグメントに関してプライマー72(5’Spel制限部位を導入する)及び73 (3’Sal制限部位を導入する)及び3’pelフラグメントに関してプライマー74(5’SacI/BamHI制限部位を導入する)及び75(3’NotI/AatII制限部位を導入する)を用いて、バチルス・サブチリス168(BGSC 1A1, Bucillus Genetic Stock Center, Columbus, OH)からPCR増幅した:
プライマー72: 5'-ACTAGTAATGATGGCTGGGGCGCGTA-3' (配列番号88)
プライマー73: 5'-GTCGACATGTTGTCGTATTGTGAGTT-3' (配列番号89)
プライマー74: 5'-GAGCTCTACAACGCTTATGGATCCGCGGCCGCGGCGGCACACACATCTGGAT-3' (配列番号90)
プライマー75: 5'-GACGTCAGCCCGTTTGCAGCCGATGC-3' (配列番号91)。
PCR増幅を、50ngのバチルス・サブチリス168染色体 DNA, 0.4μMの個々のプライマー対72/73(5’ pelフラグメント)又はプライマー対74/75(3’ pelフラグメント)、200μMの個々のdATP, dCTP, dGTP及びdTTP, 1×PCR緩衝液II (2.5mMのMaCl2を含む)、及び2.5単位のAmpliTaq GoldTM DNAポリメラーゼ(Applied Biosystems, Inc., Foster City, CA)から構成される反応物50μlにおいて、三重反復して行った。反応を、次のようにプログラムされたRoboCycler40サーモサイクラーにおいて行った:95℃で9分(1サイクル);それぞれ95℃で1分、52℃で1分及び72℃で1分(3サイクル);それぞれ95℃で1分、55℃で1分、及び72℃で1分(27サイクル);及び72℃で5分(1サイクル)。PCR生成物を、0.8%アガロースゲルを用いて可視化した。予測されるフラグメントは、5' pelフラグメントに関して約530bp及び3' pelフラグメントに関して約530bpであった。
530bpの5’pel及び530bpの3’pelのPCRフラグメントを、TA-TOPOクローニングキットを用いて、その製造業者の説明書に従って、pCR2.1中にクローン化し、そしてE. コリOneShotTMコンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で37℃で選択した。プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そして挿入体のDNA配列を、上記プライマー(5’pelに関してプライマー72及び73、及び3’pelに関してはプライマー74及び75)を用いてのDNA配列決定により確めた。530bp及び530bpのPCRフラグメントを有するプラスミドを、それぞれpCR2.1-pel 5'及び pCR2. 1-pel3'(それぞれ、図38及び39)と命名した。
プラスミドpCR2.1-pel3'を、SacI及びAatIIにより二重消化した。約530bpの最小のプラスミドフラグメントを、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルからゲル精製した。
回収されたベクター(pDG268MCSΔneo/scBAN)及びDNA挿入体(3’pel)を、Rapid DNAクローニングキットを用いて、その製造業者の説明書に従って連結した。連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)を形質転換した。形質転換体を、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で37℃で選択した。
プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そして0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で、SacI及びAatII消化により分析した。正しいプラスミドを、約530bpのSacI/AatII3’pelフラグメントの存在により同定し、そしてpRB161(図40)と命名した。
プラスミドpRB161を、Spel 及び Sallにより二重消化した。約5346bpの最大のプラスミドフラグメントを、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルからゲル精製した。次に、回収されたベクターDNAを、下記DNA挿入体により連結した。
プラスミドpCR2.1-pel5'を、Spel 及び Sallにより二重消化した。約530bpの最小のプラスミドフラグメントを、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルからゲル精製した。
回収されたベクター(pDG268MCSΔneo/scBAN/pel 3')及びDNA挿入体(3’pel)を、Rapid DNAクローニングキットを用いて、その製造業者の説明書に従って連結した。連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)を形質転換した。形質転換体を、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で3選択した。
プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そして0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で、Spel 及び Sall消化により分析した。正しいプラスミドを、約530bpのSpel /Sall pel5’フラグメントの存在により同定し、そしてpRB162(図41)と命名した。
例17pRB156の構成
プラスミドpHA7 (例4、図13)を、HpaIにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、Asp718により消化した。次に、二重消化されたプラスミドを、まず85℃で30分間、酵素活性を不活性化することによってブラント末端化した。ブラント化を、0.5μlの10mMの個々のdNTP、1μlの1U/μlのT4 DNAポリメラーゼを添加し、そして11℃で10分間インキュベートすることによって行った。次に、ポリメラーゼを、75℃で10分間、反応物をインキュベートすることによって不活性化した。約8600bpの最大プラスミドフラグメントを、、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従ってゲル精製した。次に、回収されたDNA挿入体(pDG268Δneo-cryIIIAstab/sehasA)を、Rapid DNAクローニングキットを用いて、その製造業者の説明書に従って再連結した。
連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞(Stratagene, Inc., La Jolla, CA)を形質転換した。形質転換体を、1ml当たり100μgのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で37℃で選択した。プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そして0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上でのScaI消化により分析した。正しいプラスミドを、約8,755bpのフラグメントの存在により同定し、そしてpRB156(図42)と命名した。
例18バチルス・サブチリスMF009の構成
scBANプロモーターの制御下でのhasA遺伝子を、バチルス・サブチリスMF002のペクチン酸リアーゼ遺伝子(pel)遺伝子座中に挿入した。バチルス・サブチリスMF009を生成した。
プラスミドpRB156を、SacIにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、NotIにより消化した。約1,377bpの最小プラスミドフラグメントを、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルからゲル精製した。次に、回収されたDNA挿入体を、下記ベクターにより連結した。
プラスミドpRB162(例16、図41)を、Notlにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、Saclにより消化した。約5850bpの最大プラスミドフラグメントを、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従って、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルからゲル精製した。次に、回収されたDNA挿入体を、上記DNA挿入体により連結した。
連結混合物を用いて、バチルス・サブチリス168Δ4コンピテント細胞を直接的に形質転換した。バチルス・サブチリスクロラムフェニコール耐性形質転換体を、5μg/mlのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上で37℃で選択した。pel遺伝子座での二重クロスオーバーによるプラスミドの組込みについてスクリーンするために、バチルス・サブチリス一次形質転換を、6μg/mlのネオマイシンにより補充されたTBABプレート、及び5μg/mlのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上に広げた。Pel遺伝子座での二重クロスオーバーによるプラスミドの組込みは、ネオマイシン耐性遺伝子を組込まず、そして従って、ネオマイシン株を感受性にする。このプレートスクリーンを用いて、クロラムフェニコール耐性及びネオマイシン耐性形質転換体を単離した。
ゲノムDNAを、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って、クロラムフェニコール耐性及びネオマイシン感受性バチルス・サブチリス168Δ4形質転換体から単離した。ゲノムDNAを用いて、コンピテントバチルス・サブチリスMF002(例15)を形質転換した。形質転換体を、5μg/mlのクロラムフェニコールを含むTBABプレート上で選択した。バチルス・サブチリスA164Δ5 hasA 及び tuaD/gtaB組込み体を、その“wet”表現型により同定し、そしてバチルス・サブチリスMF009と命名した。
例19バチルス・サブチリスMF010の構成
プラスミドpDG268MCSΔneo/BAN/Sav(アメリカ特許第5,955,310号)を、Notlにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、Sfilにより消化した。約185bpの最大のプラスミドフラグメントを、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルと共に、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従ってゲル精製した。回収されたDNA挿入体を、下記ベクターDNAにより連結した。
プラスミドpRB162 (例16, 図41)を、Notlにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、Sfilにより消化した。約5747bpの最大のプラスミドフラグメントを、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルと共に、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従ってゲル精製した。回収されたDNA挿入体を、下記ベクターDNAにより連結した。
回収されたベクター及びDNA挿入体を、Rapid DNAクローニングキットを用いて、その製造業者の説明書に従って連結した。連結混合物を用いて、E. コリSUREコンピテント細胞を形質転換した。形質転換体を、100μg/mlのアンピシリンにより補充された2×YT寒天プレート上で3選択した。
プラスミドDNAを、QIAGENロボットを用いて、その製造業者の説明書に従って、いくつかの形質転換体から精製し、そして0.5×TBE緩衝液を用いて、0.8%アガロースゲル上で、BamHl消化により分析した。正しいプラスミドを、約7,156bpのフラグメントを提供するプラスミドの線状化により同定し、そしてpRB164(図43)と命名した。
プラスミドpRB156 (例17, 図42)を、Saclにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、Notlにより消化した。約1377bpの最小のプラスミドフラグメントを、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルと共に、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従ってゲル精製した。回収されたDNA挿入体を、下記ベクターDNAにより連結した。
プラスミドpRB164を、Notlにより消化した。次に、消化されたプラスミドを、QIAquick DNA精製キットを用いて、その製造業者の説明書に従って精製し、そして最終的に、Saclにより消化した。約5922bpの最大のプラスミドフラグメントを、0.8%アガロース−0.5×TBEゲルと共に、QIAquick DNAゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書に従ってゲル精製した。回収されたDNA挿入体を、下記ベクターDNAにより連結した。
連結混合物を用いて、バチルス・サブチリス168Δ4コンピテント細胞を直接的に形質転換した。バチルス・サブチリスクロラムフェニコール耐性形質転換体を、5μg/mlのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上で37℃で選択した。amyE遺伝子座での二重クロスオーバーによるプラスミドの組込みについてスクリーンするために、バチルス・サブチリス一次形質転換を、6μg/mlのネオマイシンにより補充されたTBABプレート、及び5μg/mlのクロラムフェニコールにより補充されたTBABプレート上に広げた。amyE遺伝子座での二重クロスオーバーによるプラスミドの組込みは、ネオマイシン耐性遺伝子を組込まず、そして従って、ネオマイシン株を感受性にする。このプレートスクリーンを用いて、クロラムフェニコール耐性及びネオマイシン感受性形質転換体を単離した。
ゲノムDNAを、QIAGEN tip-20カラムを用いて、その製造業者の説明書に従って、クロラムフェニコール耐性及びネオマイシン感受性バチルス・サブチリス168Δ4形質転換体から単離した。このゲノムDNAを用いて、コンピテントバチルス・サブチリスMF002(例15)を形質転換した。形質転換体を、5μg/mlのクロラムフェニコールを含む最少プレート上で選択した。バチルス・サブチリスA164Δ5 BAN/hasA 及び scBAN/tuaD/gtaB組込み体を、その“wet”表現型により同定し、そしてバチルス・サブチリスMF010と命名した。
例20発酵
表1に列挙されるバチルス・サブチリス株のヒアルロン酸を生成する能力を、種々の増殖条件下で評価した。
Figure 2005525091
バチルス・サブチリス株を、1L当たり6.5gのkH2PO4, 4.5gのNa2HPO4, 3.0gの (NH4)2SO4, 2.0gのクエン酸ナトリウム・2H2O, 3.0gのMgSO4・7H2O, 6.0mlのMikrosoy-2, 0.15mlのビオチン(0.15mg/mlのエタノール1ml)、15.0gのスクロース、1.0mlのSB 2066, 2.0mlのP200U, 0.5g CaCl2・2H2Oから構成される培地を含む標準の小発酵器において発酵した。培地は、オートクレーブの前、pH6.3〜6.4(末調節)であった。CaCl2・2H2Oを、オートクレーブの後、添加した。
使用される種々培地は、B-3、すなわち寒天を有さないAgar-3、又は“S/S-1”培地であった。Agar-3培地は、1L当たり、4.0gの栄養ブイヨン、7.5gの加水分解されたタンパク質、3.0gの酵母抽出物、1.0gのグルコース及び2%寒天から構成された。pHは調節されなかった;オートクレーブの前、pHは約6.8であり;オートクレーブの後、pHは約7.7であった。
スクロース/大豆種々フラスコ培地(S/S-1)は、1L当たり、65gのスクロース、35gの大豆粉、2gのクエン酸ナトリウム・2H2O, 4gのKH2PO4, 5gのNa2HPO4及び6gの微量元素から構成された。培地を、NaOHによりpHを約7に調節し;フラスコへの培地の分散の後、0.2%の植物油を添加し、気泡を抑制した。微量元素は、1L当たり、100gのクエン酸・H2O, 20gのFeSO4・7H2O、5gのMnSO4・H2O、2gのCuSO4・5H2O及び2gのZnCl2から構成された。
pHを、接種の前、アンモニアによりpHを6.8〜7.0に調節し、そしてその後、アンモニア及びH3PO4によりpHを7.0±0.2に調節した。温度は、37℃で維持された。攪拌は、1.5Lの初期体積を伴って、3Lのタンクにおいて、5cmの直径の2つの6−羽根rushton羽根車を用いて、1300RPMであった。通気は最大1.5VVMを有した。
供給のために、単純なスクロース溶液を使用した。供給は、接種の後、4時間で開始され、この場合、溶解された酸素(D.C.)は引き下げられた(すなわち、スクロース消耗の前)。供給速度は、7時間の期間にわたって0〜約6gのスクロース/Lo−時に直線的に傾斜した。0〜約2gのスクロース/Lo−時に直線的に傾斜する低供給速度がまた、いくつかの発酵に使用された。
粘度は、約10時間までは、顕著であり、そして24時間までに、粘度は非常に高く、D.O.は底に達しない。エンドポイント粘度は、3,220cPに達する。細胞質量の進行は、20時間までに、ほぼ最大(12〜15g/l)に達した。細胞は、1部の培養物を3部の水により希釈しし、十分に混合し、そして約30,000xgで遠心分離し、透明な上清液及び細胞ペレットを生成し、これを洗浄し、そして乾燥することによって、除去された。
ヒアルロン酸濃度のアッセイを、ヒアルロナン結合タンパク質に基づいて、ELISA方法を用いて行った(Seikagaku America, Falmouth, MAから市販されるタンパク質及びキット)。
バチルス・サブチリスRB161及びRB163を、バッチ及びフェド−バッチ(fed-batch)発酵において培養した。フェド−バッチ工程においては、供給速度は、バチルス・サブチリス株RB163とRB161との間で変化した。ヒアルロン酸濃度のアッセイを再び、ELISA方法を用いて行った。その結果は表2に提供される。
Figure 2005525091
6g/lのスクロース/Lo−時に比較して、2g/lのスクロース/Lo−時のフェドバッチ速度での同じ株についての培養アッセイの結果は、より早いスクロース提供速度が力価を有意に改良しなかったことを示した。
同じ条件(約2gのスクロース/Lo−時でのフェドバッチ、37℃)下で行われるバチルス株の要約が図44に示される。図44においては、±値のないデータは、1回の実験からである。ヒアルロン酸濃度は、改良されたカルバゾール方法(Bitter and Mulr, 1962, Anal Biochem. 4: 330-334)を用いて決定された。
同じ条件(約2gのスクロース/Lo−時でのフェドバッチ、37℃)下での組換えバチルス・サブチリス株の醗酵から得られたピークヒアルロン酸重量平均分子量(MDa)の要約が図45に示される。分子量は、GPC MALLSアッセイを用いて決定される。データは、次の方法を用いて、GPC MALLSから集められた。GPC−MALLS(多−角度レーザー光散乱によりカップリングされるゲル透過又はサイズ排除)が、高分子量(MW)ポリマーを特徴づけるために広く使用される。ポリマーの分離は、溶離剤と樹脂との間での異なる分子の示差分配に基づいて、GPCにより達成される。
個々のポリマーの平均分子量は、異なったMWの分子示差散乱程度/角度に基づいてMALLSにより決定される。ヒアルロン酸のために適切なGPC−MALLS及びプロトコールの原理は、Ueno など., 1988, Chem. Pharm. Bull. 36,4971-4975 ; Wyatt, 1993, Anal. Chim. Acta 272: 1-40; 及び Wyatt Technologies, 1999, "Light Scattering University DAWN Course Manual"and"DAWN EOS Manual"Wyatt Technology Corporation, Santa Barbara, Californiaにより記載される。Agilent 1100 isocratic HPLC, GPCのためのTosoh Biosep G6000 PWxlカラム、及びMALLSのためのWyatt Down EOSが使用された。Agilent G1362A屈折率検出器は、溶出液濃度決定のためのMALLSから下流に連結された。既知分子量を有する市販のヒアルロン酸製品が標準として作用した。
生物学的材料の寄託:
次の生物学的材料を、Agriculture Research Service Patent Culture Collection, Northern Regional Research Center, 1815 University Street, Peoria, Illinois, 61604 に、ブタペスト条約に基づいて寄託し、そして次の受託番号を付与された:
寄託物 :E. coli XL10 Gold kan (pMRT106)
受託番号:NRRL B-30536
寄託日 :2001年12月12日
前記株は、培養物への接近が、37 C.F.R.§1.14.及び35 U.S.C.§122下で特許及び商標局長により決定される本特許出願の係属の間、利用できることを保証する条件下で寄託された。寄託物は、寄託された株の実質的に純粋な培養物を示す。寄託物は、本出願の対応物又はその子孫が出願される国々における外国特許法により要求される場合、利用できる。しかしながら、寄託物の入手可能性は、政府の指令により許される特許種の低下において本発明を実施する許可を構成しないことが理解されるべきである。
本明細書に記載される発明は、本明細書に開示される特許の態様により範囲を限定されるものではない。何故ならば、それらの態様は本発明のいくつかの観点を例示するものである。いずれかの同等の態様が本発明の範囲内で意図される。実際、本明細書に示され、そして記載されるそれらの修飾の他に、本発明の種々の修飾は、前述の記載から当業者に明らかになるであろう。そのような修飾はまた本発明の範囲内にある。
種々の文献が本明細書に引用されており、それらの開示は引用により本明細書に組み込まれている。
図1は、ヒアルロナンの化学構造を示す。 図2は、ヒアルロナン合成のための生合成路を示す。 図3は、pCR2.1-sehasAの制限地図を示す。 図4は、pCR2.1-tuaDの制限地図を示す。 図5は、pCR2.1-gtaBの制限地図を示す。 図6は、pCR2.1-goaDの制限地図を示す。 図7は、pHA1の制限地図を示す。 図8は、pHA2の制限地図を示す。 図9は、pHA3の制限地図を示す。 図10は、pHA4の制限地図を示す。 図11は、pHA5の制限地図を示す。 図12は、pHA6の制限地図を示す。 図13は、pHA7の制限地図を示す。 図14は、pMRT106の制限地図を示す。 図15は、pHA8の制限地図を示す。 図16は、pHA9の制限地図を示す。 図17は、pHA10の制限地図を示す。 図18は、pRB157の制限地図を示す。 図19は、pMRT084の制限地図を示す。 図20は、pMRT086の制限地図を示す。 図21は、pCJ791の制限地図を示す。 図22は、pMRT032の制限地図を示す。 図23は、pNNB194neoの制限地図を示す。 図24は、pNNB194neo-oriTの制限地図を示す。 図25は、pShV3の制限地図を示す。 図26は、pShV2.1-amyEABの制限地図を示す。 図27は、pShV3Aの制限地図を示す。 図28は、pMRT036の制限地図を示す。 図29は、pMRT037の制限地図を示す。 図30は、pMRT041の制限地図を示す。 図31は、pMRT064の制限地図を示す。 図32は、pMRT068の制限地図を示す。 図33は、pMRT069の制限地図を示す。 図34は、pMRT071の制限地図を示す。 図35は、pMRT074の制限地図を示す。 図36は、pMRT120の制限地図を示す。 図37は、pMRT122の制限地図を示す。 図38は、pCR2.1-pel5'の制限地図を示す。 図39は、pCR2.1-pel3'の制限地図を示す。 図40は、pRB161の制限地図を示す。 図41は、pRB162の制限地図を示す。 図42は、pRB156の制限地図を示す。 図43は、pRB164の制限地図を示す。 図44は、約2gのスクロース/Lo一時、37℃でのフェドバッチ下で実験される種々のヒアルロン酸生成バチルス・サブチリス株の発酵の要約を示す。 図45は、約2gのスクロース/Lo一時、37℃でのフェドバッチ下で実験される種々のヒアルロン酸生成バチルス・サブチリス株の発酵から得られるピークヒアルロン酸重量平均分子量(MDa)の要約である。

Claims (183)

  1. ヒアルロン酸の生成方法であって、(a)バチルス(Bacillus)宿主細胞を、ヒアルロン酸の生成のために適切な条件下で培養し、ここで前記バチルス宿主細胞は、ヒアルロナンシンターゼコード配列に対して外来性のプロモーター配列に作用可能に結合されるヒアルロナンシンターゼコード配列を含んで成る核酸構造体を含んで成り;そして(b)前記培養培地からヒアルロン酸を回収することを含んで成る方法。
  2. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、グループIヒアルロナンシンターゼをコードする請求項1記載の方法。
  3. 前記グループIヒアルロナンシンターゼコード配列が、ストレプトコッカス(Streptococcus)株から得られる請求項1記載の方法。
  4. 前記ストレプトコッカス株が、ストレプトコッカス・エクイシミリス(Streptococcus equisimilis)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ウベリス(Streptococcus uberis)又はストレプトコッカス・エクイ亜種ズーエピデミカス(Streptococcus equi subsp. zouepidemicus)である請求項3記載の方法。
  5. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、(a)配列番号2,93又は103に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号1, 92又は102と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項1記載の方法。
  6. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、配列番号2, 93又は103のアミノ配列を有するポリペプチド;又はヒアルロナンシンターゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求5記載の方法。
  7. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、グループIIヒアルロナンシンターゼをコードする請求項1記載の方法。
  8. 前記グループIIヒアルロナンシンターゼコード配列が、パルテウレラ(Pasteurella)株から得られる請求項7記載の方法。
  9. 前記パルテウレラ株が、パステウレラ・マルトシダ(Posteurella multocida)である請求項8記載の方法。
  10. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、(a)配列番号95に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号94と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項1記載の方法。
  11. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、配列番号95のアミノ配列を有するポリペプチド;又はヒアルロナンシンターゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求10記載の方法。
  12. 前記ヒアルロン酸の前駆体糖が、供給されるか、又はバチルス宿主細胞により生成される請求項1記載の方法。
  13. 前記前駆体糖が、D−グルクロン酸又はN−アセチル−グルコサミンである請求項12記載の方法。
  14. 前記前駆体糖が、バチルス宿主細胞における内因性遺伝子、非内因性遺伝子、又は内因性及び非内因性遺伝子の組合せによりコードされる請求項12記載の方法。
  15. 前記核酸構造体がさらに、ヒアルロン酸の前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子を含んで成るか、又は前記バチルス宿主細胞がさらに、ヒアルロン酸前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子を含んでなる1又は複数の第2核酸構造体を含んで成る請求項1記載の方法。
  16. 前記1又は複数の遺伝子が、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子、ヘキソキナーゼ遺伝子、ホスホグルコムターゼ遺伝子、アミドトランスフェラーゼ遺伝子、ムターゼ遺伝子及びアセチルトランスフェラーゼ遺伝子から成る群から選択される請求項15記載の方法。
  17. 前記UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子が、hasB遺伝子又はtuaD遺伝子;又はそれらの相同体である請求項16記載の方法。
  18. 前記hasB遺伝子が、(a)配列番号41,97又は105に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号40,96又は104と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項17記載の方法。
  19. 前記hasB遺伝子が、配列番号41, 97又は105のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求18記載の方法。
  20. 前記tuaD遺伝子が、(a)配列番号12に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号11と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項17記載の方法。
  21. 前記tuaD遺伝子が、配列番号12のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求20記載の方法。
  22. 前記UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子が、hasC遺伝子又はgtaB遺伝子;又はそれらの相同体である請求項16記載の方法。
  23. 前記hasC遺伝子が、(a)配列番号43,99又は107に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号42,98又は106と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項22記載の方法。
  24. 前記hasC遺伝子が、配列番号43, 99又は107のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求23記載の方法。
  25. 前記gtaB遺伝子が、(a)配列番号22に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号21と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項22記載の方法。
  26. 前記gtaB遺伝子が、配列番号22のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求25記載の方法。
  27. 前記UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子が、hasD遺伝子又はgcaD遺伝子;又はそれらの相同体である請求項16記載の方法。
  28. 前記、hasD遺伝子が、(a)配列番号45に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号44と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項27記載の方法。
  29. 前記、hasD遺伝子が、配列番号45のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求28記載の方法。
  30. 前記gcaD遺伝子が、(a)配列番号30に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号29と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項27記載の方法。
  31. 前記gcaD遺伝子が、配列番号30のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求30記載の方法。
  32. 前記グルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子が、hasE遺伝子;又はその相同体である請求項16記載の方法。
  33. 前記、hasE遺伝子が、(a)配列番号101に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号100と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項32記載の方法。
  34. 前記、hasE遺伝子が、配列番号101のアミノ配列を有するポリペプチド;又はグルコース−6−リン酸イソメラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求33記載の方法。
  35. 前駆体糖をコードする1又は複数の遺伝子が、前記ヒアルロナンシンターゼコード配列と同じか又は異なったプロモーターの制御下にある請求項15記載の方法。
  36. 前記同じか又は異なったプロモーター配列が、“-35”領域のための配列TTGACA及び“-10”領域のためのTATAATを有する“コンセンサス”プロモーターを含んで成る請求項35記載の方法。
  37. 前記同じか又は異なったプロモーター配列が、タンデムプロモーターであり、ここで前記タンデムプロモーターの個々のプロモーターがヒアルロナンシンターゼコード配列に作用可能に結合される請求項35記載の方法。
  38. 前記核酸構造体がさらに、前記プロモーター配列の下流及び前記ヒアルロナンシンターゼコード配列の上流に位置するmRNAプロセッシング/安定化配列を含んで成る請求項1記載の方法。
  39. 前記核酸構造体がさらに、前記前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子の1つの異なったプロモーター又は複数の異なったプロモーターの下流、及び前記1又は複数の遺伝子の上流に位置するmRNAプロセッシング/安定化配列を含んで成る請求項15記載の方法。
  40. 前記核酸構造体がさらに、選択マーカー遺伝子を含んで成る請求項1記載の方法。
  41. 前記バチルス宿主細胞が、バチルス・アガラドヘレンス(Bacillus agaradherens)、バチルス・アルカロフィラス(Bacillus alkalophilus)、バチルス・アミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルス・ブレビス(Bacillus brevis)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、バチルス・クラウジ(Bacillus clausii)、バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)、バチルス・ファーマス(Bacillus firmus)、バチルス・ラウタス(Bacillus lautus)、バチルス・レンタス(Bacillus lentus)、バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルス・メガテリウス(Bacillus megaterium)、バチルス・プミラス(Bacillus pumilus)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)、バチルス・サブチリス(Bacillus subtilis)及びバチルス・スリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)から成る群から選択される請求項1記載の方法。
  42. 前記バチルス宿主細胞が、バチルス・サブチリスである請求項1記載の方法。
  43. 前記バチルス宿主細胞が、バチルス・リケニホルミスである請求項1記載の方法。
  44. 前記バチルス宿主細胞が、選択マーカーによりマークされていない請求項1記載の方法。
  45. 前記核酸構造体が、ヒアルロナンシンターゼ遺伝子、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子、及び“-35”領域のための配列TTGACA及び“-10”領域のためのTATAATを有するamyQの短い“コンセンサス”プロモーターに作用可能に結合されるUDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子を含んで成る請求項1記載の方法。
  46. ヒアルロナンシンターゼコード配列に対して外来性のプロモーター配列に作用可能に結合されるヒアルロナンシンターゼコード配列を含んで成る核酸構造体を含んで成るバチルス宿主細胞。
  47. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、グループIヒアルロナンシンターゼをコードする請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  48. 前記グループIヒアルロナンシンターゼコード配列が、ストレプトコッカス株から得られる請求項47記載のバチルス宿主細胞。
  49. 前記ストレプトコッカス株が、ストレプトコッカス・エクイシミリス、ストレプトコッカス・ピオゲネス、ストレプトコッカス・ウベリス又はストレプトコッカス・エクイ亜種ズーエピデミカスである請求項48記載のバチルス宿主細胞。
  50. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、(a)配列番号2,93又は103に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号1, 92又は102と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  51. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、配列番号2, 93又は103のアミノ配列を有するポリペプチド;又はヒアルロナンシンターゼ活性を有するポリペプチドをコードするそのフラグメントをコードする請求50記載のバチルス宿主細胞。
  52. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、グループIIヒアルロナンシンターゼをコードする請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  53. 前記グループIIヒアルロナンシンターゼコード配列が、パルテウレラ株から得られる請求項52記載のバチルス宿主細胞。
  54. 前記パルテウレラ株が、パステウレラ・マルトシダである請求項53記載のバチルス宿主細胞。
  55. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、(a)配列番号95に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号94と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  56. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、配列番号95のアミノ配列を有するポリペプチド;又はヒアルロナンシンターゼ活性を有するポリペプチドをコードするそのフラグメントをコードする請求55記載のバチルス宿主細胞。
  57. 前記ヒアルロン酸の前駆体糖が、供給されるか、又はバチルス宿主細胞により生成される請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  58. 前記前駆体糖が、D−グルクロン酸又はN−アセチル−グルコサミンである請求項57記載のバチルス宿主細胞。
  59. 前記前駆体糖が、バチルス宿主細胞における内因性遺伝子、非内因性遺伝子、又は内因性及び非内因性遺伝子の組合せによりコードされる請求項57記載のバチルス宿主細胞。
  60. 前記核酸構造体がさらに、ヒアルロン酸の前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子を含んで成るか、又は前記バチルス宿主細胞がさらに、ヒアルロン酸前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子を含んでなる1又は複数の第2核酸構造体を含んで成る請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  61. 前記1又は複数の遺伝子が、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子、ヘキソキナーゼ遺伝子、ホスホグルコムターゼ遺伝子、アミドトランスフェラーゼ遺伝子、ムターゼ遺伝子及びアセチルトランスフェラーゼ遺伝子から成る群から選択される請求項60記載のバチルス宿主細胞。
  62. 前記UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子が、hasB遺伝子又はtuaD遺伝子;又はそれらの相同体である請求項61記載のバチルス宿主細胞。
  63. 前記hasB遺伝子が、(a)配列番号41,97又は105に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号40,96又は104と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項62記載のバチルス宿主細胞。
  64. 前記hasB遺伝子が、配列番号41, 97又は105のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求63記載のバチルス宿主細胞。
  65. 前記tuaD遺伝子が、(a)配列番号12に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号11と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項62記載のバチルス宿主細胞。
  66. 前記tuaD遺伝子が、配列番号12のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求65記載のバチルス宿主細胞。
  67. 前記UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子が、hasC遺伝子又はgtaB遺伝子;又はそれらの相同体である請求項61記載のバチルス宿主細胞。
  68. 前記hasC遺伝子が、(a)配列番号43,99又は107に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号42,98又は106と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項67記載のバチルス宿主細胞。
  69. 前記hasC遺伝子が、配列番号43, 99又は107のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求68記載のバチルス宿主細胞。
  70. 前記gtaB遺伝子が、(a)配列番号22に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号21と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項61記載のバチルス宿主細胞。
  71. 前記gtaB遺伝子が、配列番号22のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求70記載のバチルス宿主細胞。
  72. 前記UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子が、hasD遺伝子又はgcaD遺伝子;又はそれらの相同体である請求項61記載のバチルス宿主細胞。
  73. 前記、hasD遺伝子が、(a)配列番号45に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号44と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項72記載のバチルス宿主細胞。
  74. 前記、hasD遺伝子が、配列番号45のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求73記載のバチルス宿主細胞。
  75. 前記gcaD遺伝子が、(a)配列番号30に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号29と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項72記載のバチルス宿主細胞。
  76. 前記gcaD遺伝子が、配列番号30のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求75記載のバチルス宿主細胞。
  77. 前記グルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子が、hasE遺伝子;又はその相同体である請求項61記載のバチルス宿主細胞。
  78. 前記、hasE遺伝子が、(a)配列番号101に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号100と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項77記載のバチルス宿主細胞。
  79. 前記、hasE遺伝子が、配列番号101のアミノ配列を有するポリペプチド;又はグルコース−6−リン酸イソメラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求78記載のバチルス宿主細胞。
  80. 前駆体糖をコードする1又は複数の遺伝子が、前記ヒアルロナンシンターゼコード配列と同じか又は異なったプロモーターの制御下にある請求項60記載のバチルス宿主細胞。
  81. 前記同じか又は異なったプロモーター配列が、“-35”領域のための配列TTGACA及び“-10”領域のためのTATAATを有する“コンセンサス”プロモーターを含んで成る請求項80記載のバチルス宿主細胞。
  82. 前記同じか又は異なったプロモーター配列が、タンデムプロモーターであり、ここで前記タンデムプロモーターの個々のプロモーターがヒアルロナンシンターゼコード配列に作用可能に結合される請求項80記載のバチルス宿主細胞。
  83. 前記核酸構造体がさらに、前記プロモーター配列の下流及び前記ヒアルロナンシンターゼコード配列の上流に位置するmRNAプロセッシング/安定化配列を含んで成る請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  84. 前記核酸構造体がさらに、前記ヒアルロン酸の前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子の異なったプロモーター配列の下流、及び前記1又は複数の遺伝子の上流に位置するmRNAプロセッシング/安定化配列を含んで成る請求項60記載のバチルス宿主細胞。
  85. 前記核酸構造体がさらに、選択マーカー遺伝子を含んで成る請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  86. 前記バチルス宿主細胞が、バチルス・アガラドヘレンス、バチルス・アルカロフィラス、バチルス・アミロリケファシエンス、バチルス・ブレビス、バチルス・サーキュランス、バチルス・クラウジ、バチルス・コアギュランス、バチルス・ファーマス、バチルス・ラウタス、バチルス・レンタス、バチルス・リケニホルミス、バチルス・メガテリウス、バチルス・プミラス、バチルス・ステアロサーモフィラス、バチルス・サブチリス及びバチルス・スリンジエンシスから成る群から選択される請求項47記載のバチルス宿主細胞。
  87. 前記バチルス宿主細胞が、バチルス・サブチリスである請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  88. 前記バチルス宿主細胞が、バチルス・リケニホルミスである請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  89. 前記バチルス宿主細胞が、選択マーカーによりマークされていない請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  90. 前記核酸構造体が、ヒアルロナンシンターゼ遺伝子、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子、及び“-35”領域のための配列TTGACA及び“-10”領域のためのTATAATを有するamyQの短い“コンセンサス”プロモーターに作用可能に結合されるUDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子を含んで成る請求項46記載のバチルス宿主細胞。
  91. ヒアルロナンシンターゼコード配列に対して外来性のプロモーター配列に作用可能に結合されるヒアルロナンシンターゼコード配列を含んで成る核酸構造体。
  92. 前記前駆体糖のための遺伝子が、ヒアルロナンシンターゼコード配列のプロモーターと同じプロモーターから発現される請求項91記載の構造体。
  93. 前記前駆体糖のための遺伝子が、ヒアルロナンシンターゼコード配列のプロモーターとは異なったプロモーターから発現される請求項91記載の構造体。
  94. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、グループIヒアルロナンシンターゼをコードする請求項91記載の構造体。
  95. 前記グループIヒアルロナンシンターゼコード配列が、ストレプトコッカス株から得られる請求項94記載の構造体。
  96. 前記ストレプトコッカス株が、ストレプトコッカス・エクイシミリス、ストレプトコッカス・ピオゲネス、ストレプトコッカス・ウベリス又はストレプトコッカス・エクイ亜種ズーエピデミカスである請求項95記載の構造体。
  97. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、(a)配列番号2,93又は103に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号1, 92又は102と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項91記載の構造体。
  98. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、配列番号2, 93又は103のアミノ配列を有するポリペプチド;又はヒアルロナンシンターゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求97記載の構造体。
  99. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、グループIIヒアルロナンシンターゼをコードする請求項91記載の構造体。
  100. 前記グループIIヒアルロナンシンターゼコード配列が、パルテウレラ株から得られる請求項99記載の構造体。
  101. 前記パルテウレラ株が、パステウレラ・マルトシダである請求項100記載の構造体。
  102. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、(a)配列番号95に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号94と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項91記載の構造体。
  103. 前記ヒアルロナンシンターゼコード配列が、配列番号95のアミノ配列を有するポリペプチド;又はヒアルロナンシンターゼ活性を有するポリペプチドをコードするそのフラグメントをコードする請求102記載の構造体。
  104. 前記核酸構造体がさらに、ヒアルロン酸の前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子を含んで成るか、又は前記バチルス宿主細胞がさらに、ヒアルロン酸前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子を含んでなる1又は複数の第2核酸構造体を含んで成る請求項91記載の構造体。
  105. 前記1又は複数の遺伝子が、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子、ヘキソキナーゼ遺伝子、ホスホグルコムターゼ遺伝子、アミドトランスフェラーゼ遺伝子、ムターゼ遺伝子及びアセチルトランスフェラーゼ遺伝子から成る群から選択される請求項104記載の構造体。
  106. 前記UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子が、hasB遺伝子又はtuaD遺伝子;又はそれらの相同体である請求項105記載の構造体。
  107. 前記hasB遺伝子が、(a)配列番号97又は99に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号96又は98と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項106記載の構造体。
  108. 前記hasB遺伝子が、配列番号97又は99のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求107記載の構造体。
  109. 前記tuaD遺伝子が、(a)配列番号12に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号11と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項106記載の構造体。
  110. 前記tuaD遺伝子が、配列番号12のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求109記載の構造体。
  111. 前記UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子が、hasC遺伝子又はgtaB遺伝子;又はそれらの相同体である請求項105記載の構造体。
  112. 前記hasC遺伝子が、(a)配列番号43,99又は107に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号42,98又は106と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項111記載の構造体。
  113. 前記hasC遺伝子が、配列番号43, 99又は107のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求112記載の構造体。
  114. 前記gtaB遺伝子が、(a)配列番号22に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号21と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項111記載の構造体。
  115. 前記gtaB遺伝子が、配列番号22のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求114記載の構造体。
  116. 前記UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子が、hasD遺伝子又はgcaD遺伝子;又はそれらの相同体である請求項105記載の構造体。
  117. 前記、hasD遺伝子が、(a)配列番号105に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号104と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項116記載の構造体。
  118. 前記、hasD遺伝子が、配列番号105のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求117記載の構造体。
  119. 前記gcaD遺伝子が、(a)配列番号30に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号29と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項116記載の構造体。
  120. 前記gcaD遺伝子が、配列番号30のアミノ配列を有するポリペプチド;又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求119記載の構造体。
  121. 前記グルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子が、hasE遺伝子;又はその相同体である請求項105記載の構造体。
  122. 前記、hasE遺伝子が、(a)配列番号101に対して少なくとも約70%、約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;(b)配列番号100と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び(c)前記(a)又は(b)の相補的鎖から成る群から選択される請求項121記載の構造体。
  123. 前記、hasE遺伝子が、配列番号101のアミノ配列を有するポリペプチド;又はグルコース−6−リン酸イソメラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求122記載の構造体。
  124. 前駆体糖をコードする1又は複数の遺伝子が、前記ヒアルロナンシンターゼコード配列と同じか又は異なったプロモーターの制御下にある請求項104記載の構造体。
  125. 前記同じか又は異なったプロモーター配列が、“-35”領域のための配列TTGACA及び“-10”領域のためのTATAATを有する“コンセンサス”プロモーターを含んで成る請求項124記載の構造体。
  126. 前記同じか又は異なったプロモーター配列が、タンデムプロモーターであり、ここで前記タンデムプロモーターの個々のプロモーターがヒアルロナンシンターゼコード配列に作用可能に結合される請求項124記載の構造体。
  127. 前記プロモーター配列の下流及び前記ヒアルロナンシンターゼコード配列の上流に位置するmRNAプロセッシング/安定化配列をさらに含んで成る請求項91記載の構造体。
  128. 前記ヒアルロナンの前駆体糖の生合成における酵素をコードする1又は複数の遺伝子の異なったプロモーター又は異なったプロモーターの個々の下流、及び前記1又は複数の遺伝子の上流に位置するmRNAプロセッシング/安定化配列をさらに含んで成る請求項124記載の構造体。
  129. さらに、選択マーカー遺伝子を含んで成る請求項91記載の構造体。
  130. ヒアルロナンシンターゼ遺伝子、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子、及び“-35”領域のための配列TTGACA及び“-10”領域のためのTATAATを有するamyQの短い“コンセンサス”プロモーターに作用可能に結合されるUDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子を含んで成る請求項91記載の構造体。
  131. ヒアルロナンシンターゼ遺伝子又はその一部、及びUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子、並びに任意には、UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子及びグルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子から成る群から選択された1又は複数の遺伝子を含んで成るヒアルロナンシンターゼオペロンをコードする単離された核酸配列。
  132. 前記ヒアルロナンシンターゼ遺伝子が、配列番号1, 92, 94又は102; 又はヒアルロナンシンターゼ活性を有するポリペプチドをコードするそれらのフラグメントである請求項131記載の単離された核酸配列。
  133. 前記UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子が、配列番号11, 40,96又は104; 又はUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドをコードするそれらのフラグメントである請求項131記載の単離された核酸配列。
  134. 前記UDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子が、配列番号21, 42,98又は106; 又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするそれらのフラグメントである請求項131記載の単離された核酸配列。
  135. 前記UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ遺伝子が、配列番号29又は44; 又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするそれらのフラグメントである請求項131記載の単離された核酸配列。
  136. 前記グルコース−6−リン酸イソメラーゼ遺伝子が、配列番号100; 又はグルコース−6−リン酸イソメラーゼ活性を有するポリペプチドをコードするそれらのフラグメントである請求項131記載の単離された核酸配列。
  137. ヘキソキナーゼ遺伝子、ホスホグルコムターゼ遺伝子、アミドトランスフェラーゼ遺伝子、ムターゼ遺伝子、及びアセチルトランスフェラーゼ遺伝子から成る群から選択された1又は複数の遺伝子をさらに含んで成る請求項131記載の単離された核酸配列。
  138. ヒアルロナンシンターゼ遺伝子、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ遺伝子及びUDP−グルコースピロホスホリラーゼ遺伝子を含んで成る請求項131記載の単離された核酸配列。
  139. 配列番号108の核酸配列を有する請求項131記載の単離された核酸配列。
  140. 請求項131記載の核酸配列を含んで成る核酸構造体。
  141. 請求項139記載の核酸構造体を含んで成る発現ベクター。
  142. (a)配列番号41に対して少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;
    (b)配列番号40に対して少なくとも75%、80%、85%、90%又は95%の相同性を有する核酸配列;
    (c)(i)配列番号40の核酸配列、(ii)配列番号40に含まれるcDNA配列、又は(iii)前記(i)又は(ii)の相補的鎖と、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び
    (d)UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドフラグメントをコードする、前記(a)、(b)又は(c)の副配列;から成る群から選択された、UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼをコードする単離された核酸配列。
  143. 配列番号41のアミノ酸配列に対して少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする請求項142記載の核酸配列。
  144. 配列番号41のアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドをコードする請求項142記載の核酸配列。
  145. 配列番号41のアミノ酸配列から成るポリペプチド、又はUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求項142記載の核酸配列。
  146. 配列番号41のアミノ酸配列から成るポリペプチドをコードする請求項145記載の核酸配列。
  147. 配列番号40の核酸配列を有する請求項142記載の核酸配列。
  148. 前記核酸配列が、(i)配列番号40の核酸配列、(ii)配列番号40に含まれるcDNA配列、又は(iii)前記(i)又は(ii)の相補的鎖と、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする請求項142記載の核酸配列。
  149. E. コリNRRL B-30536に含まれるプラスミドpMRT106に含まれる請求項142記載の核酸配列。
  150. 適切な発現宿主におけるポリペプチドの生成を指図する1又は複数の制御配列に作用可能に結合される請求項142記載の核酸配列を含んで成る核酸構造体。
  151. 請求項150記載の核酸構造体を含んで成る組換え発現ベクター。
  152. 請求項150記載の核酸構造体を含んで成る組換え宿主細胞。
  153. UDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有するポリペプチドの生成方法であって、(a)請求項152記載の宿主細胞を、前記ポリペプチドの生成のために適切な条件下で培養;そして(b)前記ポリペプチドを回収することを含んで成る方法。
  154. 請求項142記載の核酸配列によりコードされるUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有する単離されたポリペプチド。
  155. (a)配列番号43に対して少なくとも約90%、95%、又は97%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;
    (b)配列番号42に対して少なくとも約90%、約95%、又は約97%の相同性を有する核酸配列;
    (c)(i)配列番号42の核酸配列、(ii)配列番号42に含まれるcDNA配列、又は(iii)前記(i)又は(ii)の相補的鎖と、高い又は非常に高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び
    (d)UDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドフラグメントをコードする、前記(a)、(b)又は(c)の副配列;から成る群から選択された、UDP−グルコースピロホスホリラーゼをコードする単離された核酸配列。
  156. 配列番号43のアミノ酸配列に対して少なくとも約90%、約95%、又は約97%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする請求項155記載の核酸配列。
  157. 配列番号43のアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドをコードする請求項155記載の核酸配列。
  158. 配列番号43のアミノ酸配列から成るポリペプチド、又はUDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求項155記載の核酸配列。
  159. 配列番号43のアミノ酸配列から成るポリペプチドをコードする請求項158記載の核酸配列。
  160. 配列番号42の核酸配列を有する請求項155記載の核酸配列。
  161. 前記核酸配列が、(i)配列番号42の核酸配列、(ii)配列番号42に含まれるcDNA配列、又は(iii)前記(i)又は(ii)の相補的鎖と、高い又は非常に高い緊縮条件下でハイブリダイズする請求項155記載の核酸配列。
  162. E. コリNRRL B-30536に含まれるプラスミドpMRT106に含まれる請求項155記載の核酸配列。
  163. 適切な発現宿主におけるポリペプチドの生成を指図する1又は複数の制御配列に作用可能に結合される請求項155記載の核酸配列を含んで成る核酸構造体。
  164. 請求項163記載の核酸構造体を含んで成る組換え発現ベクター。
  165. 請求項163記載の核酸構造体を含んで成る組換え宿主細胞。
  166. UDP−グルコースピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドの生成方法であって、(a)請求項165記載の宿主細胞を、前記ポリペプチドの生成のために適切な条件下で培養;そして(b)前記ポリペプチドを回収することを含んで成る方法。
  167. 請求項155記載の核酸配列によりコードされるUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有する単離されたポリペプチド。
  168. (a)配列番号45に対して少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする核酸配列;
    (b)配列番号44に対して少なくとも75%、80%、85%、90%又は95%の相同性を有する核酸配列;
    (c)(i)配列番号44の核酸配列、(ii)配列番号44に含まれるcDNA配列、又は(iii)前記(i)又は(ii)の相補的鎖と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする核酸配列;及び
    (d)UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドフラグメントをコードする、前記(a)、(b)又は(c)の副配列;から成る群から選択された、UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼをコードする単離された核酸配列。
  169. 配列番号45のアミノ酸配列に対して少なくとも約75%、約80%、約85%、約90%又は約95%の同一性を有するアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする請求項168記載の核酸配列。
  170. 配列番号45のアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドをコードする請求項168記載の核酸配列。
  171. 配列番号45のアミノ酸配列から成るポリペプチド、又はUDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するそのフラグメントをコードする請求項168記載の核酸配列。
  172. 配列番号45のアミノ酸配列から成るポリペプチドをコードする請求項171記載の核酸配列。
  173. 配列番号44の核酸配列を有する請求項168記載の核酸配列。
  174. 前記核酸配列が、(i)配列番号44の核酸配列、(ii)配列番号44に含まれるcDNA配列、又は(iii)前記(i)又は(ii)の相補的鎖と、低い、中位の又は高い緊縮条件下でハイブリダイズする請求項168記載の核酸配列。
  175. E. コリNRRL B-30536に含まれるプラスミドpMRT106に含まれる請求項168記載の核酸配列。
  176. 適切な発現宿主におけるポリペプチドの生成を指図する1又は複数の制御配列に作用可能に結合される請求項168記載の核酸配列を含んで成る核酸構造体。
  177. 請求項176記載の核酸構造体を含んで成る組換え発現ベクター。
  178. 請求項176記載の核酸構造体を含んで成る組換え宿主細胞。
  179. UDP−N−アセチルグルコサミンピロホスホリラーゼ活性を有するポリペプチドの生成方法であって、(a)請求項178記載の宿主細胞を、前記ポリペプチドの生成のために適切な条件下で培養;そして(b)前記ポリペプチドを回収することを含んで成る方法。
  180. 請求項168記載の核酸配列によりコードされるUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有する単離されたポリペプチド。
  181. 請求項168記載の核酸配列によりコードされるUDP−グルコース6−デヒドロゲナーゼ活性を有する単離されたポリペプチド。
  182. 前記バチルス宿主細胞が、破壊されているか又は欠失されているcypX及び/又はyvmC遺伝子を含む請求項1記載の方法。
  183. 破壊されているか又は欠失されているcypX及び/又はyvmC遺伝子を含む請求項46記載のバチルス宿主細胞。
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