JP2005523279A - 第viia因子阻害剤としての2−[5−(5−カルバミミドイル−1h−ヘテロアリール)]−6−ヒドロキシビフェニル−3−イル誘導体 - Google Patents

第viia因子阻害剤としての2−[5−(5−カルバミミドイル−1h−ヘテロアリール)]−6−ヒドロキシビフェニル−3−イル誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、第VIIa因子および第Xa因子の阻害剤である、式(I)の2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ヘテロアリール)]-6-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル誘導体を提供する。

Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、第VIIa因子および第Xa因子阻の害剤、特に第VIIa因子阻害剤、これらの阻害剤を含む薬学的組成物、および、血栓塞栓疾患を治療または予防するためにこれらの阻害剤を使用する方法に関する。これらの阻害剤の調製工程も開示する。
当技術分野の状況
血栓症は、凝固カスケードとして知られる生化学事象の複雑な連続により生じる。凝固における誘発事象は、循環中に見出されるセリンプロテアーゼ第VIIa因子の、傷害または炎症後に血管表面上に見られる受容体である組織因子(TF)への結合である。TF第VIIa因子に一旦結合すると、セリンプロテアーゼ第Xa因子の形成を触媒し、これは続いてカスケードの最終プロテアーゼであるトロンビンを形成する。
血栓症の臨床徴候には、心臓の重要な血管に生じる急性心筋梗塞および不安定性狭心症から、臀部および膝における整形外科ならびに全般的な腹部手術および麻痺の後に起こることの多い下部四肢の血塊の形成である深静脈血栓症(DVT)まである。DVTの形成は、下部四肢に形成された血塊の一部が取り除かれ肺まで移行し、そこで血液の流れを遮断するという、肺塞栓症(PE)の発症の危険因子である。予測不可能なPEの発症により、致命的な結果となることが多い。血栓症はまた、血管系全体に生じる微小血塊形成により全身的に身体全体に広がる可能性もある。この容態は、播種性血管内凝固(DIC)として知られているが、エボラ、一部の癌、および敗血症などの一部のウイルス性疾患の結果である可能性もある。重度のDICにより、凝固応答の過剰活性化により凝固因子の劇的な減少が起こる可能性があり、これにより複数の臓器不全、出血、および死亡が生じる場合がある。
脳の血管における血塊の形成または塞栓形成は、虚血性卒中につながる重要な事象である。卒中をもたらす誘発因子は、心房細動または心房の異常律動およびアテローム性動脈硬化症であり、この後、心臓から脳に至る主動脈である頚動脈の血栓症が生じる。米国では毎年600,000人を超える個体が卒中に罹患している。これらの卒中患者の3分の2が何らかの能力障害に苦しみ、3分の1が恒久的かつ重度の能力障害に苦しんでいる。従って、多種多様な血栓症容態の治療のための抗血栓剤が必要である。本発明は、これおよび関連した必要性を満たす。
発明の要約
本発明の1つの局面は、下記式Iの化合物;および個々の立体異性体または立体異性体混合物;またはその薬学的に許容される塩を提供する:
Figure 2005523279
(式中、
X1、X2、X3、およびX4は、独立的に、-N-または-CR5-であり、ここでのR5は水素、アルキル、またはハロであり、ただし、X1、X2、X3、およびX4のうち多くとも3つは-N-であり;
R1およびR2は、独立的に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、またはハロであり;
R3は、
(i)ヒドロキシアルキル;
(ii)アルコキシ、カルボキシ、オキソ、テトラゾール-5-イル、またはアルコキシカルボニルで置換されたヒドロキシアルキル;
(iii)テトラゾール-5-イル、アリールオキシカルボニル、アルキルアミノアルコキシカルボニル、ジアルキルアミノアルコキシカルボニル、1〜2のアルコキシ基、1〜4のハロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、オキソ、-(OCH2CH2O)n1-OR(ここでのn1は1〜3の整数であり、Rは水素またはアルキルである)または-NRaRb(ここでのRaは水素またはアルキルであり、かつRbはアシルまたは-SO2Rcであり、ここでのRcはアルキルである);
(iv)カルボキシまたはカルボキシアルキルで置換されたシクロアルキル;
(v)カルボキシアルキルオキシまたはジカルボキシアルキルオキシ;または
(vi)式(a)、(b)、(c)、(d)、または(e):
Figure 2005523279
(式中、
nは1または2であり;
R8は、水素、アルキル、アルコキシ、またはヒドロキシであり;かつ
R9は、水素またはアルキルである)
で表される基であり;
R4は、水素、アルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、またはニトロであり;
R6は、水素、アルキル、またはハロであり;
R7は、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルオキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アミノアルキルオキシ、カルボキシアルキルオキシ、アミノカルボニルアルキルオキシ、ハロアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、カルバミミドイル、ヒドロキシカルバミミドイル、アルコキシカルバミニドイル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノアルキル、アルコキシスルホニルアミノ、アルコキシスルホニルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシアルコキシアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、オキソヘテロシクロアルキル、オキソヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ウレイド、アルキルウレイド、ジアルキルウレイド、ウレイドアルキル、アルキルウレイドアルキル、ジアルキルウレイドアルキル、チオウレイド、チオウレイドアルキル、アシルジフルオロメチル、-COR12(ここでのR12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、オキソアルキル、ジアルキルアミノカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、またはアミノアルキルである)、-(アルキレン)-COR12(ここでのR12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、またはアミノアルキルである)、-CONR14R15(ここでのR14は、水素またはアルキルであり、R15は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-(アルキレン)-CONR16R17(ここでのR16は、水素、アルキル、またはヒドロキシアルキルであり、R17は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-NR18R19(ここでのR18は、水素またはアルキルであり、R19は、水素、アルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-(アルキレン)-NR20R21(ここでのR20は、水素、アルキル、またはヒドロキシアルキルであり、R21は、水素、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-SO2NR22R23(ここでのR22は、水素またはアルキルであり、R23は、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R22およびR23はそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-(アルキレン)-SO2NR24R25(ここでのR24は、水素またはアルキルであり、R25は、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R24およびR25はそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-NR26SO2NR27R28(ここでのR26およびR27は独立的に水素またはアルキルであり、R28は、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R27およびR28はそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-(アルキレン)-NR29SO2NR30R31(ここでのR29およびR30は独立的に水素またはアルキルであり、R31は、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R30およびR31はそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-CONH-(アルキレン)-NR32R33(ここでのR32は水素またはアルキルであり、R33はアルキルである)、またはアラルキルであり;かつ
Yは、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルコキシカルボニル、-C(O)R35(ここでのR35は、アルキル、アリール、ハロアルキル、またはシアノアルキルである)、または-C(O)OR36(ここでのR36は、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アシル、アリール、またはハロアルキルである)であり;
ただし、R3が、(i)アリールオキシカルボニル、1〜2のアルコキシ基、1〜4のハロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、またはオキソで置換されたカルボキシアルキル、または、(ii)カルボキシで置換されたシクロアルキルであり、R7が、水素、アルキル、ハロアルキル、ハロ、ニトロ、アルコキシ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、-NR18R19(ここでのR18は水素またはアルキルであり、R19は水素、アルキル、アリール、またはアラルキルである)、ピロリジニルカルボニル、-SO2NR22R23(ここでのR22およびR23はアルキルである)、カルバミミドイル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルチオ、ウレイド、-NHC(S)NH2、またはヘテロシクロアミノである場合、R4はヒドロキシまたはヒドロキシアルキルである)。
本発明の別の局面は、下記式Iの化合物;および個々の異性体または異性体混合物;またはその薬学的に許容される塩を提供する:
式中、
X1、X2、X3、およびX4は、独立的に、-N-または-CR5-であり、ここでのR5は水素、アルキル、またはハロであり、ただし、X1、X2、X3、およびX4のうち多くとも3つは-N-であり;
Yは、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、またはハロアルコキシカルボニルであり;
R1は、およびR2は、独立的に水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、またはハロであり;
R3は、
(i)ヒドロキシアルキル;
(ii)カルボキシ、オキソ、テトラゾール-5-イル、またはアルコキシカルボニルで置換されたヒドロキシアルキル;
(xv)テトラゾール-5-イル、アリールオキシカルボニル、アルキルアミノアルコキシカルボニル、ジアルキルアミノアルコキシカルボニル、または1〜2のアルコキシ基で置換されたカルボキシアルキル;または
(iv)式(a)、(b)、(c)、(d)、または(e):
Figure 2005523279
(式中、
nは1または2であり;
R8は、水素、アルキル、アルコキシ、またはヒドロキシであり;かつ
R9は、水素またはアルキルである)
で表される基であり;
R4は、水素、アルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、またはニトロであり;
R6は、水素、アルキル、またはハロであり;かつ
R7は、水素、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、ニトロ、シアノ、アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、-COR10(ここでのR10はアルキルである)、アミノカルボニル、ヒドロキシアルキル、カルボキシ、カルボキシアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノカルボニル、シアノアルキル、アミノカルボニルアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニル、ヘテロシクロアルキルアルキル、オキソへテロシクロアルキルアルキル、カルバミミドイル、アミノスルホニルアミノ、アルキルアミノスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルチオ、アミノアルキル、ウレイドアルキル、ヘテロアリール、ウレイド、またはチオウレイドである)。
本発明の別の局面は、薬学的に許容される担体および治療有効量の式Iの化合物;またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物に関する。
本発明の別の局面は、第VIIa因子および/または第Xa因子、好ましくは第VIIa因子により媒介される動物における疾病を治療する方法に関するものであり、前記方法は、前記動物に、薬学的に許容される担体および治療有効量の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を投与する段階を含む。好ましくは、疾患は血栓塞栓疾患である。
本発明の別の局面は、下記式IIの中間体;および個々の立体異性体または立体異性体混合物;またはその薬学的に許容される塩に関する:
Figure 2005523279
(式中、
R1およびR2は、独立的に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、またはハロであり;
R3は、
(vii)ヒドロキシアルキル;
(viii)アルコキシ、カルボキシ、オキソ、テトラゾール-5-イル、またはアルコキシカルボニルで置換されたヒドロキシアルキル;
(ix)テトラゾール-5-イル、アリールオキシカルボニル、アルキルアミノアルコキシカルボニル、ジアルキルアミノアルコキシカルボニル、1〜2のアルコキシ基、1〜4のハロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、オキソ、-(OCH2CH2O)n1-OR(ここでのn1は1〜3の整数であり、Rは水素またはアルキルである)または-NRaRb(ここでのRaは水素またはアルキルであり、Rbはアシルまたは-SO2Rcであり、ここでのRcはアルキルである);
(x)カルボキシまたはカルボキシアルキルで置換されたシクロアルキル;
(xi)カルボキシアルキルオキシまたはジカルボキシアルキルオキシ;または
(xii)式(a)、(b)、(c)、(d)、または(e):
Figure 2005523279
(式中、
nは1または2であり;
R8は、水素、アルキル、アルコキシ、またはヒドロキシであり;かつ
R9は、水素またはアルキルである)
で表される基であり;
R4は、水素、アルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、またはニトロであり;
R6は、水素、アルキル、またはハロであり;
R7は、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルオキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アミノアルキルオキシ、カルボキシアルキルオキシ、アミノカルボニルアルキルオキシ、ハロアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、カルバミミドイル、ヒドロキシカルバミミドイル、アルコキシカルバミミドイル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノアルキル、アルコキシスルホニルアミノ、アルコキシスルホニルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシアルコキシアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、オキソヘテロシクロアルキル、オキソヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ウレイド、アルキルウレイド、ジアルキルウレイド、ウレイドアルキル、アルキルウレイドアルキル、ジアルキルウレイドアルキル、チオウレイド、チオウレイドアルキル、アシルジフルオロメチル、-COR12(ここでのR12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、オキソアルキル、ジアルキルアミノカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、またはアミノアルキルである)、-(アルキレン)-COR12(ここでのR12は、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、またはアミノアルキルである)、-CONR14R15(ここでのR14は、水素またはアルキルであり、R15は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-(アルキレン)-CONR16R17(ここでのR16は、水素、アルキル、またはヒドロキシアルキルであり、R17は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-NR18R19(ここでのR18は、水素またはアルキルであり、R19は、水素、アルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-(アルキレン)-NR20R21(ここでのR20は、水素、アルキル、またはヒドロキシアルキルであり、R21は、水素、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-SO2NR22R23(ここでのR22は、水素またはアルキルであり、R23は、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R22およびR23はそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-(アルキレン)-SO2NR24R25(ここでのR24は、水素またはアルキルであり、R25は、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R24およびR25はそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-NR26SO2NR27R28(ここでのR26およびR27は独立的に水素またはアルキルであり、R28は、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R27およびR28はそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-(アルキレン)-NR29SO2NR30R31(ここでのR29およびR30は独立的に水素またはアルキルであり、R31は、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R30およびR31はそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-CONH-(アルキレン)-NR32R33(ここでのR32は水素またはアルキルであり、かつR33はアルキルである)、またはアラルキルであり;かつ
Yは、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルコキシカルボニル、-C(O)R35(ここでのR35は、アルキル、アリール、ハロアルキル、またはシアノアルキルである)、または-C(O)OR36(ここでのR36は、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アシル、アリール、またはハロアルキルである)であり;
ただし、R3が、(i)アリールオキシカルボニル、1〜2のアルコキシ基、1〜4のハロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、またはオキソで置換されたカルボキシアルキル、または、(ii)カルボキシで置換されたシクロアルキルであり、R7が、水素、アルキル、ハロアルキル、ハロ、ニトロ、アルコキシ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、-NR18R19(ここでのR18は水素またはアルキルであり、R19は水素、アルキル、アリール、またはアラルキルである)、ピロリジニルカルボニル、-SO2NR22R23(ここでのR22およびR23はアルキルである)、カルバミミドイル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルチオ、ウレイド、-NHC(S)NH2、またはヘテロシクロアミノである場合、R4はヒドロキシまたはヒドロキシアルキルである)。
本発明の別の局面は、式I(ここでのX1は-N-である)の化合物を調製する工程に関するものであり、式IIの化合物を下記式III:
Figure 2005523279
により表される化合物と反応させ、
(i)任意で、R1基、R2基、R4基、R6基、R7基、R8基、またはR10基のいずれかを修飾し;
(ii) 任意で、酸付加塩を調製し;かつ
(iii) 任意で、遊離塩基を調製する段階を含む。
本発明のさらなる局面は、2002年2月13日に出願された米国仮特許出願第60/356,473号、および、2003年1月8日に出願された同第60/439,043号に見出され、その両開示の全体が参照として本明細書に組み入れられる。
発明の詳細な説明
定義
本明細書および特許請求の範囲に使用したような以下の用語は、特記しない限り、以下に定義したような意味を有するものとする。
「アシル」とは、-COR'基(ここでのR'は、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、またはアルコキシアルキルであり、このような用語は本明細書に定義した通りである)、例えばアセチル、トリフルオロアセチル、およびヒドロキシメチルカルボニルなどを意味する。
「アルコキシ」とは、-OR基(ここでのRは本明細書に定義したようなアルキルである)、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、2-プロポキシ、n-ブトキシ、イソ-ブトキシ、またはtert-ブトキシなどを意味する。
「アルコキシアルキル」とは、本明細書で定義したような少なくとも1つのアルコキシ基、好ましくは1つまたは2つのアルコキシ基で置換されている炭素原子数1〜6の直鎖一価炭化水素基、または、炭素原子数3〜6の分岐一価炭化水素基、例えば、2-メトキシエチル、1-メトキシプロピル、2-メトキシプロピル、または3-メトキシプロピル、および2-エトキシエチルなどを意味する。
「アルコキシアルキルオキシ」とは、-OR基(ここでのRは本明細書で定義したようなアルコキシアルキルである)、例えば2-メトキシエチルオキシ、1-メトキシプロピルオキシ、2-メトキシプロピルオキシ、または3-メトキシプロピルオキシ、および2-エトキシエチルオキシなどを意味する。
「アルコキシカルバミミドイル」とは、-C(=NH)NHORまたは-C(=NOR)NH2基(ここでのRは本明細書で定義したようなアルキルである)、例えばメトキシカルバミミドイルを意味する。
「アルコキシカルボニル」とは、-C(O)R基(ここでのRは本明細書で定義したようなアルコキシである)、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、2-プロポキシカルボニル、および、n-ブトキシカルボニル、イソ-ブトキシカルボニル、またはtert-ブトキシカルボニルなどを意味する。
「アルコキシカルボニルアルキル」とは、-(アルキレン)-COOR基(ここでのRはアルキルであり、アルキルおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えばメトキシカルボニルメチル、およびエトキシカルボニルメチルなどを意味する。
「アルコキシスルホニルアミノ」とは、-NHSO2R基(ここでのRは本明細書で定義したようなアルコキシである)、例えばメトキシスルホニルアミノ、およびエトキシスルホニルアミノなどを意味する。
「アルコキシスルホニルアミノアルキル」とは、-(アルキレン)-NHSO2R基(ここでのRはアルコキシであり、アルコキシおよびアルキレンは本明細書で定義した通りである)、例えばメトキシスルホニルアミノメチル、およびエトキシスルホニルアミノメチルなどを意味する。
「アルキル」とは、単独で存在する場合またはアルキル置換基の一部(例えばアルキルチオなど)として存在する場合、炭素原子数1〜6の直鎖飽和一価炭化水素基、または、炭素原子数3〜6の分岐飽和一価炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、2-プロピル、ブチル(全ての異性体形を含む)、およびペンチル(全ての異性体形を含む)などを意味する。「アルキル」とは、置換アルキル基の一部として存在する場合(例えばアルコキシアルキル、アルコキシスルホニルアミノアルキル、およびアミノアルキルなど)、本明細書で定義したようなアルキレンを意味する。
「アルキレン」とは、炭素原子数1〜6の直鎖飽和二価炭化水素基、または、炭素原子数3〜6の分岐飽和二価炭素原子基、例えば、メチレン(-CH2-)、エチレン(-CH2CH2-)、プロピレン(-CH2CH2CH2-)、1-メチルプロピレン(-CH2(CH3)CH2CH2-)、2-メチルプロピレン(-CH2CH2(CH3)CH2-)、ブチレン(-CH2CH2CH2CH2-)、ペンチレン、および(-CH2CH2CH2CH2CH2-)などを意味する。
「アルキルチオ」とは、-SR基(ここでのRは本明細書に定義したようなアルキルである)、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ(全ての異性体形を含む)、およびブチルチオ(全ての異性体形を含む)などを意味する。
「アルキルアミノ」とは、-NHR基(ここでのRは本明細書に定義したようなアルキルである)、(例えばメチルアミノ、エチルアミノ、n-プロピルアミノまたはイソ-プロピルアミノ、n-ブチルアミノ、イソ-ブチルアミノ、またはtert-ブチルアミノ、およびメチルアミノ-N-オキシドなど)を意味し、単独で存在する場合またはアルキルアミノ置換基の一部(例えばアルキルアミノスルホニル、およびアルキルアミノスルホニルアミノなど)として存在する場合、この語はN-オキシド誘導体、すなわち-NR→Oまたはその保護誘導体を含むことを意味する。
「アルキルアミノスルホニル」とは、-SO2NHR基(ここでのRは本明細書に定義したようなアルキルである)、例えばメチルアミノスルホニル、およびエチルアミノ-スルホニルなどを意味する。
「アルキルアミノスルホニルアミノ」とは、-NHSO2NHR'基(ここでのR'は本明細書に定義したようなアルキルである)、またはそのN-オキシド誘導体、またはその保護誘導体、例えば、エチルアミノスルホニルアミノ、エチルアミノスルホニルアミノ、および、n-プロピルアミノスルホニルアミノまたはイソ-プロピルアミノスルホニルアミノなどを意味する。
「アルキルスルホニルアミノ」とは、-NHSO2R基(ここでのRは本明細書に定義したようなアルキルである)、またはそのN-オキシド誘導体、またはその保護誘導体、例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、および、n-プロピルスルホニルアミノまたはイソ-プロピルスルホニルアミノなどを意味する。
「アルキルスルホニルアミノアルキル」とは、-(アルキレン)-NHSO2R基(ここでのRはアルキルであり、アルキルおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えばメチルスルホニルアミノメチル、エチルスルホニルアミノメチル、および、n-プロピルスルホニルアミノエチルまたはイソ-プロピルスルホニルアミノエチルなどを意味する。
「アルキルスルホニル」とは、-SO2R基(ここでのRは本明細書に定義したようなアルキルである)、例えばメチルスルホニル、エチルスルホニル、および、n-プロピルスルホニルまたはイソ-プロピルスルホニルなどを意味する。
「アルキルスルホニルアルキル」とは、-(アルキレン)-SO2R基(ここでのRはアルキルであり、アルキルおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えばメチルスルホニルメチル、エチルスルホニルメチル、および、n-プロピルスルホニルエチルまたはイソ-プロピルスルホニルエチルなどを意味する。
「アルキルウレイド」とは、-NRCONHR'基(ここでのRは本明細書に定義したような水素またはアルキルであり、R'は本明細書に定義したようなアルキルである)、例えばメチルウレイドメチルなどを意味する。
「アルキルウレイドアルキル」とは、-(アルキレン)-NRCONHR'基(ここでのRは水素またはアルキルであり、R'はアルキルであり、アルキルおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えばメチルウレイドメチルなどを意味する。
「アミノ」とは、-NH2基を意味し、単独で存在する場合またはアミノ置換基の一部(例えばアミノアルキル、アミノアルキルオキシ、およびアミノスルホニルアミノなど)として存在する場合、N-オキシド誘導体、すなわち-NH→O、またはその保護誘導体(例えばtert-ブトキシカルボニルアミノ、およびベンジルオキシカルボニルアミノなど)を含むことを意味する。
「アミノアルキル」とは、少なくとも1つ、好ましくは1つまたは2つの-NRR'(ここでのRおよびR'は、独立的に、水素、アルキル、または-CORa(ここでのRaはアルキルである)、またはそのN-オキシド誘導体、またはその保護誘導体から選択される)で置換されている、炭素原子数1〜6の直鎖一価炭化水素基または炭素原子数3〜6の分岐一価炭化水素基、例えばアミノメチル、メチルアミノメチル、2-エチルアミノ-2-メチルエチル、1,3-ジアミノプロピル、ジメチルアミノメチル、ジエチルアミノエチル、およびアセチルアミノプロピルなどを意味する。
「アミノアルキルオキシ」とは、-OR基(ここでのRは本明細書に定義したようなアミノアルキルである)、例えば2-アミノエチルオキシ、および、1-メチルアミノプロピルオキシ、2-メチルアミノプロピルオキシ、または3-メチルアミノプロピルオキシなどを意味する。
「アミノスルホニルアミノ」とは、-NHSO2NH2基、またはそのN-オキシド誘導体、またはその保護誘導体を意味する。
「アミノカルボニル」とは、-CONH2基、またはそのN-オキシド誘導体、またはその保護誘導体を意味する。
「アミノカルボニルアルキル」とは、-(アルキレン)-CONH2基(ここでのアルキレンは本明細書に定義した通りである)、またはそのN-オキシド誘導体、またはその保護誘導体、例えば、アミノカルボニルメチル、アミノカルボニルエチル、および、1-アミノカルボニルプロピル、2-アミノカルボニルプロピル、または3-アミノカルボニルプロピルなどを意味する。
「アミノカルボニルアルキルオキシ」とは、-O-アルキレン-CONRR'’基(ここでのRおよびR'は、独立的に、水素またはアルキルであり、アルキルおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えば2-アミノカルボニルエチルオキシ、およびアミノカルボニルメチルオキシなどを意味する。
「アリール」とは、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロ、ニトロ、-COR(ここでのRはアルキルである)、シアノ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、カルボキシ、または-COOR(ここでのRはアルキルである)から選択された1つまたは複数の置換基、好ましくは1つまたは2つの置換基で独立的に任意で置換されている、6〜12環原子の一価単環または二環芳香族炭化水素基を意味する。代表例には、フェニル、ビフェニル、1-ナフチル、および2-ナフチル、およびその置換誘導体が含まれるがこれに限定されない。
「アラルキル」とは、-(アルキレン)-R基(ここでのRはアリール基であり、アリールよおびアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えばベンジル、フェニルエチル、および3-(3-クロロフェニル)-2-メチルペンチルなどを意味する。
「アリールスルホニル」とは、-SO2R基(ここでのRは本明細書に定義したようなアリールである)、例えばフェニルスルホニルなどを意味する。
「アリールオキシカルボニル」とは、-C(O)OR基(ここでのRは本明細書に定義したようなアリールである)、例えばフェノキシカルボニルなどを意味する。
「アルキルアミノアルコキシカルボニル」とは、-C(O)O(アルキレン)-R基(ここでのRはアルキルアミノであり、アルキルアミノおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えばメチルアミノエチルオキシカルボニルなどを意味する。
「ビフェニルイル部分」とは、下記の式
Figure 2005523279
(式中、
各々のR1、R2、R3、R4、R6、およびR7は、発明の要約に定義した通りである)
を有する式Iの化合物を含む部分を意味する。
「シクロアルキル」とは、炭素原子数3〜6の環式飽和一価炭化水素基、例えばシクロプロピル、およびシクロブチルなどを意味する。
「カルボキシアルキル」とは、-(アルキレン)-COOH基(ここでのアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えばカルボキシメチル、カルボキシエチル、および、1-カルボキシプロピル、2-カルボキシプロピル、または3-カルボキシプロピルなどを意味する。
「カルボキシアルキルオキシ」とは、-O-(アルキレン)-COOH基(ここでのアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えばカルボキシメチルオキシ、およびカルボキシエチルオキシなどを意味する。
「カルバミミドイル」とは、-C(=NH)NH2基、またはそのN-オキシド誘導体、またはその保護誘導体を意味する。
「シアノアルキル」とは、-(アルキレン)-CN基(ここでのアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えばシアノメチル、シアノエチル、およびシアノプロピルなどを意味する。
「ジアルキルアミノ」とは、-NRR'基(ここでのRおよびR'は独立的に本明細書に定義したようなアルキルである)、例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルプロピルアミノ、メチルエチルアミノ、および、n-ブチルアミノ、イソ-ブチルアミノ、またはtert-ブチルアミノなどを意味する。
「ジアルキルアミノスルホニルアミノ」とは、-NHSO2NRR'基(ここでのRおよびR'は本明細書に定義したようなアルキルである)、例えばジメチルアミノスルホニルアミノ、ジエチルアミノスルホニルアミノ、および、ジ-n-プロピルアミノスルホニル-アミノまたはイソ-プロピルアミノスルホニル-アミノなどを意味する。
「ジアルキルアミノアルコキシカルボニル」とは、-C(O)O(アルキレン)-R基(ここでのRは本明細書に定義したようなジアルキルアミノである)、例えばジメチルアミノエチルオキシカルボニルなどを意味する。
「ジアルキルアミノスルホニル」とは、-SO2NRR'基(ここでのRおよびR'は独立的に本明細書に定義したようなアルキルである)、例えばジメチルアミノスルホニル、およびメチルエチルアミノスルホニルなどを意味する。
「ジカルボキシアルキルオキシ」とは、2つのカルボキシ基で置換されている、-OR基(ここでのRは本明細書に定義したようなアルキルである)、例えば2,2-ジカルボキシエチルオキシなどを意味する。
「ジアルキルウレイド」とは、-NRCONR'R'’基(ここでのRは水素またはアルキルであり、R'およびR'は独立的に本明細書に定義したようなアルキルである)、例えばジメチルウレイドなどを意味する。
「ジアルキルウレイドアルキル」とは、-(アルキレン)-NRCONR'R'’基(ここでのRは水素またはアルキルであり、R'およびR'’は独立的にアルキルであり、アルキルおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えばジメチルウレイドメチルなどを意味する。
「ハロ」とは、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードを意味する。
「ハロアルキル」とは、異なるハロゲンで置換されているものを含む、1つまたは複数のハロゲン原子、好ましくは1〜3のハロゲン原子で置換されているアルキル、例えば-CH2Cl、-CF3、および-CHF2などを意味する。
「ハロアルコキシ」とは、-OR基(ここでのRは本明細書に定義したようなハロアルキルである)、例えば-OCH2Cl、-OCF3、および-OCHF2などを意味する。
「ハロアルコキシカルボニル」とは、-C(O)R基(ここでのRは本明細書に定義したようなハロアルコキシである)、例えば-C(O)O(CH2)2CH3、-C(O)OCF3、および-OCHF2などを意味する。
「ヘテロシクロアルキル」とは、1つまたは2つの環原子がN、O、またはS(O)nから選択されたヘテロ原子であり、ここでのnは0〜2の整数であり、残りの環原子はCである、3〜8の環原子の飽和一価環式基を意味する。ヘテロシクロアルキル環は、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ハロアルキル、ハロ、シアノ、カルボキシ、または-COOR(ここでのRは前記に定義したようなアルキルである)から選択された、1つまたは複数の置換基、好ましくは1つまたは2つの置換基で置換されていてもよい。より具体的には、ヘテロシクロアルキルという用語には、ピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、テトラヒドロピラニル、およびチオモルホリノ、ならびにその置換誘導体;およびそのN-オキシドおよび/または保護誘導体が含まれるがこれに限定されない。
「ヘテロシクロアルキルカルボニル」とは、-COR基(ここでのRは本明細書に定義したようなヘテロシクロアルキルである)を意味する。より具体的には、ヘテロシクロアルキルカルボニルという用語は、1-ピロリジノカルボニル、1-ピペリジノカルボニル、4-モルホリノカルボニル、1-ピペラジノカルボニル、2-テトラヒドロピラニルカルボニル、および4-チオモルホリノカルボニル、およびその置換誘導体が含まれるがこれに限定されない。
「ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル」とは、-(アルキレン)-COR基(ここでのRはヘテロシクロアルキルであり、ここでのヘテロシクロアルキルおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)を意味する。より具体的には、ヘテロシクロアルキルカルボニルという用語には、1-ピロリジノカルボニルメチル、1-ピペリジノカルボニルメチル、4-モルホリノカルボニルエチル、1-ピペラジノカルボニルメチル、およびその置換誘導体が含まれるがこれに限定されない。
「ヘテロシクロアルキルアルキル」とは、-(アルキレン)-R基(ここでのRはヘテロシクロアルキルであり、ヘテロシクロアルキルおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)を意味する。より具体的には、ヘテロシクロアルキルアルキルという用語には、1-ピロリジノメチル、1-ピペリジノメチル、4-モルホリノエチル、1-ピペラジノエチル、およびその置換誘導体が含まれるがこれに限定されない。
「ヘテロシクロアルキルアルキルアミノカルボニル」とは、-CONH-(アルキレン)-R基(ここでのRはヘテロシクロアルキルであり、ヘテロシクロアルキルおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)を意味する。より具体的には、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノ-カルボニルという用語には、1-ピロリジノエチルアミノカルボニル、1-ピペリジノエチルアミノカルボニル、4-モルホリノエチルカルボニル、1-ピペラジノエチルアミノカルボニル、および4-チオモルホリノプロピルアミノカルボニル、およびその置換誘導体が含まれるがこれに限定されない。
「ヘテロアリール」とは、N、O、またはSから選択された1つまたは複数の、好ましくは1つまたは2つの環へテロ原子を含む、5〜10の環原子の一価単環または二環芳香族基を意味し、残りの環原子は炭素である。ヘテロアリール原子は、任意で、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、ハロ、ニトロ、シアノ、アミノ、アルキル、またはジアルキルアミノ、ヒドロキシ、カルボキシ、または-COOR(ここでのRは前記に定義したようなアルキルである)から選択された1つまたは複数の置換基、好ましくは1つまたは2つの置換基で置換されている。より具体的には、ヘテロアリールという用語には、ピリジル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、フラニル、インドリル、キノリル、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、オキサゾール、イソキサゾール、ベンゾキサゾール、キノリン、イソキノリン、ベンゾピラニル、およびチアゾリル;およびその置換誘導体;およびそのN-オキシドおよび/またはその保護誘導体が含まれるがこれに限定されない。
「ヘテロアラルキル」とは、-(アルキレン)-R基(ここでのRはヘテロアリールであり、ヘテロアリールおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えばピリジルメチル、フラニルメチル、インドリルメチル、およびピリミジルメチルなどを意味する。
「ヘテロアリールスルホニル」とは、-SO2R基(ここでのRは本明細書に定義したようなヘテロアリールである)、例えばピリジルスルホニル、およびフラニルスルホニルなどを意味する。
「ヘテロシクロアミノ」とは、1つまたは2つの環原子がN、O、またはS(O)nから選択されるヘテロ原子であり、nは0〜2の整数であり、残りの環原子はCであり、ただし、ヘテロ原子の少なくとも1つは窒素であり、1つまたは2つの炭素原子が任意でカルボニル基により置換されている3〜8環原子の飽和または不飽和一価環式基を意味する。ヘテロシクロアミノ環は、任意で、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ハロ、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ハロアルキル、ハロ、シアノ、カルボキシ、-CONRaRb(ここでのRaおよびRbは独立的に水素またはアルキルである)または-COOR(ここでのRは前記に定義したようなアルキルである)から独立的に選択された1つまたは複数の置換基、好ましくは1つまたは2つの置換基で置換されている。より具体的には、ヘテロシクロアミノという用語には、ピロリジノ、ピペリジノ、ピペラジノ、およびチオモルホリノ、およびその置換誘導体が含まれるがこれに限定されない。
「ヒドロキシ」とは、-OH基を意味し、特記しない限り、単独で存在する場合またはアルキル置換基の一部(例えばヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルオキシ、およびヒドロキシアルコキシアルキルアミノカルボニルなど)として存在する場合、この用語は、その保護誘導体(例えば2-メトキシエトキシメトキシ、メトキシメトキシ、およびアセトキシなど)を含むことを意味する。従って、適切なヒドロキシ保護基には、2-メトキシエトキシメチル、メトキシメチル、およびアセチルなどが含まれる。
「ヒドロキシアルキル」とは、本明細書に定義したような1つまたは2つのヒドロキシ基で置換されている、炭素原子数1〜6の直鎖一価炭化水素基、または、炭素数3〜6の分岐一価炭化水素基を意味する。ただし、2つのヒドロキシ基が存在する場合には、それらは同じ炭素原子上に両方ともが存在するわけではない。代表例には、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピル、1-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピル、2-ヒドロキシブチル、3-ヒドロキシブチル、4-ヒドロキシブチル、2,3-ジヒドロキシプロピル、1-(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチル、2,3-ジヒドロキシブチル、3,4-ジヒドロキシブチル、および2-(ヒドロキシメチル)-3-ヒドロキシプロピル、好ましくは2-ヒドロキシエチル、2,3-ジヒドロキシプロピル、および1-(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチルが含まれるがこれに限定されない。好ましくは、2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチルまたは3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピル。
「ヒドロキシアルキルオキシ」とは、-OR基(ここでのRは本明細書に定義したようなヒドロキシアルキルである)、例えば2-ヒドロキシエチルオキシ、および3-ヒドロキシプロピルオキシなどを意味する。
「ヒドロキシアルコキシアルキルアミノカルボニル」とは、-CONH-(アルキレン)-O-(アルキレン)OH基(ここでのアルキレンは本明細書に定義した通りである)、例えば-CONH-(CH2)2-O-(CH2)2OHなどを意味する。
「ヒドロキシカルバミミドイル」とは、-C(=NH)NHOHまたは-C(=NOH)NH2基を意味する。
本発明はまた、式Iの化合物のプロドラッグも含む。プロドラッグという用語は、プロドラッグを哺乳動物被験者に投与した場合に式Iの有効成分を放出することのできる、共有結合した担体を示すものとする。有効成分の放出はインビボで起こる。事実、いくつかの式Iの化合物は、プロドラッグとして作用し得、すなわち、インビボで活性化合物を放出する。このようなプロドラッグは本発明の範囲内である。プロドラッグは、当業者に既知の技術により調製することができる。これらの技術は、一般に、特定の化合物における適切な官能基を修飾する。しかし、これらの修飾された官能基は、日常的な操作またはインビボで最初の官能基を再生する。式Iの化合物のプロドラッグは、ヒドロキシ、アミジノ、グアニジノ、アミノ、カルボン酸、または類似の基が修飾されている化合物を含む。プロドラッグの例には、式Iの化合物におけるヒドロキシ官能基のエステル(例えばアセテート、ホルメート、および安息香酸誘導体)、およびカルバメート(例えばN,N-ジメチルアミノカルボニル)などが含まれるがこれに限定されない。式Iの化合物のプロドラッグも本発明の範囲内である。
本発明はまた、式Iの化合物のN-オキシド誘導体および保護誘導体を含む。例えば、式Iの化合物が酸化可能な窒素原子を含む場合、窒素原子は、当技術分野において公知の方法によりN-オキシドに変換することができる。式Iの化合物がヒドロキシ、カルボキシ、チオール、または窒素原子(群)を含む任意の基などの基を含む場合、これらの基は、適切な保護基で保護することができる。例えば、化合物2は、保護されたヒドロキシ基を含む式Iの化合物を示す。適切な保護基の包括的なリストは、T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons,Inc.1981に見出すことができ、この開示の全体は参照として本明細書に組み入れられる。式Iの化合物の保護誘導体は、当技術分野において公知の方法により調製できる。
化合物の「薬学的に許容される塩」とは、薬学的に許容され、親化合物の所望の薬理活性を有している塩を意味する。このような塩には以下が含まれる:
(1)例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、およびリン酸などの無機酸を用いて;または、酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、ショウノウスルホン酸、グルコヘプトン酸、4,4’-メチレンビス-(3-ヒドロキシ-2-エン-1-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、3級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトン酸、サリチル酸、ステアリン酸、およびムコン酸などの有機酸を用いて形成された酸付加塩;または
(2)親化合物に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、またはアルミニウムイオンにより置換されているか、または、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、およびN-メチルグルカミンなどの有機塩基と配位している場合に形成される塩。薬学的に許容される塩は無毒性であると理解する。適切な薬学的に許容される塩に関するさらなる情報は、Remington's Pharmaceutical Sciences、第17版、Mack Publishing Company、Eeaston、PA、1985に見出すことができ、これは参照として本明細書に組み入れられる。
本発明の化合物は、不斉中心を有し得る。非対称的に置換された原子を含む本発明の化合物は、光学活性形またはラセミ形で単離し得る。材料の分割などにより光学活性形を調製する方法は当技術分野において公知である。オレフィン、およびC=N二重結合などの多くの幾何異性体が、本明細書に記載の化合物に存在することができ、全てのこのような安定な異性体が本発明に考えられる。本発明の化合物のシス幾何異性体およびトランス幾何異性体が記載され、異性体混合物として、または分離された異性体形として単離され得る。構造の全てのキラル形、ジアステレオ形、ラセミ形および全ての幾何異性体形(式Iの化合物を示す)が、具体的な立体化学または異性体形が特記されていない場合には考えられる。
式Iの一部の化合物は、互変異性平衡で存在する。式Iの化合物の全ての可能な互変異性体が本発明の範囲内である。さらに、本明細書に使用したようなアルキルという用語は、僅か数例を示したが、前記アルキル基の全ての可能な異性体形を含む。さらに、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルなどの環式基が置換されている場合、それらは、僅か数例を示したが、全ての可能な異性体を含む。
「オキソ」は、=O基を意味する。
「オキソアルキル」とは、本明細書で定義したようなオキソ基で置換されている-CH2R基(ここでのRは炭素原子数1〜6の直鎖一価炭化水素基、または、炭素数3〜6の分岐一価炭化水素基を意味する)、例えば2-オキソエチル、および、2-オキソプロピルまたは3-オキソプロピルなどを意味する。
「オキソへテロシクロアルキル」とは、1つまたは2つの環原子がN、O、またはS(O)nから選択されたヘテロ原子であり、nは0〜2の整数であり、残りの環原子はCであり、炭素原子の1つはオキソ(C=O)基により置換された、3〜8環原子の飽和または不飽和(ただし芳香族ではない)一価環式基を意味する。オキソへテロシクロアルキル環は、任意で、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、ハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、カルボキシ、または-COOR(ここでのRは前記に定義したようなアルキルである)から独立的に選択された1つまたは複数の置換基、好ましくは1つまたは2つの置換基で置換されている。より具体的には、ヘテロシクロアルキルという用語には、2または3-オキソピロリジン-1-イル、2,3,または4-オキソピペリジノ、3-オキソモルホリノ、2-オキソピペラジノ、2-オキソテトラヒドロピラニル、3-オキソチオモルホリノ、2-イミダゾリドン、およびその置換誘導体;およびそのN-オキシドおよび/または保護誘導体が含まれるがこれに限定されない。
「オキソへテロシクロアルキルアルキル」とは、-(アルキレン)-R基(ここでのRはオキソへテロシクロアルキルアルキル基であり、オキソへテロシクロアルキルアルキルおよびアルキレンは本明細書に定義した通りである)を意味する。より具体的には、オキソへテロシクロアルキルアルキルという用語には、2または3-オキソピロリジン-1-イル(メチル、エチル、またはプロピル)、2,3,または4-オキソピペリジン-1-イル(メチル、エチル、またはプロピル)、3-オキソモルホリン4-イル(メチル、エチル、またはプロピル)、2-オキソピペラジン-1-イル-(メチル、エチル、またはプロピル)、2-オキソテトラヒドロピラン-3-イル-(メチル、エチル、またはプロピル)、3-オキソチオモルホリン-4-イル-(メチル、エチル、またはプロピル)、2-イミダゾリドン-1-イル-(メチル、エチル、またはプロピル)、およびその置換誘導体;およびそのN-オキシドおよび/または保護誘導体が含まれるがこれに限定されない。
「任意の」または「任意で」とは、その後に記載の事象または環境が起こってもよいが、起こる必要はないことを意味し、その記載には、事象または環境が起こる場合と起こらない場合が含まれる。例えば、「アルキル基で任意で一置換または二置換されたヘテロシクロアルキル基」とは、アルキルが存在してもよいが、存在する必要はないことを意味し、この記載には、ヘテロシクロアルキル基がアルキル基で一置換または二置換されている状況と、ヘテロシクロアルキル基がアルキル基で置換されていない状況が含まれる。
「薬学的に許容される担体または賦形剤」とは、一般的に安全で無毒性で生物学的にも他の点でも望ましい薬学的組成物を調製する上で有用である担体または賦形剤を意味し、獣医学的用途ならびにヒトの薬学的用途に許容される担体または賦形剤を含む。明細書および特許請求の範囲で使用されるような「薬学的に許容される担体/賦形剤」には、1種類および複数種類のこのような賦形剤が含まれる。
疾病を「治療すること」または「治療」には以下が含まれる:
(1)疾病を予防すること、すなわち、疾病に暴露されているか、またはその素因があるが、依然として疾病の症状を経験または示していない哺乳動物において、疾病の臨床症状が発症しないようにすること、
(2)疾病を阻止すること、すなわち、疾病の発症またはその臨床症状を抑止または低減すること、または
(3)疾病を寛解すること、すなわち、疾病または臨床症状の退行を引き起こすこと。
「治療有効量」とは、疾病を治療するために哺乳動物に投与した場合に、疾病のためにそのような治療を行なうに十分である式Iの化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾病およびその重度、および治療する哺乳動物の年齢、体重などにより変化する。
「チオウレイド」とは、-NHCSNH2基を意味する。
「ウレイドアルキル」とは、-(アルキレン)-NHCONH2基(ここでのアルキレンは本明細書に定義した通りである)を意味する。代表例には、ウレイドメチル、およびウレイドエチルなどが含まれるがこれに限定されない。
「ウレイド」は、-NHCONH2基を意味する。
「ウレイドアルキル」とは、-(アルキレン)-NHCONH2基(ここでのアルキレンは本明細書に定義した通りである)を意味する。代表例には、ウレイドメチル、およびウレイドエチルなどが含まれるがこれに限定されない。
式Iの代表的な化合物は
Figure 2005523279
であり、それぞれ以下の名称である:
2-[5’-フルオロ-2,2’-ジヒドロキシ-5-(2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル)-ビフェニル-3-イル]-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキシアミジン、
酢酸4-アセトキシ-3-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-ブチルエステル、
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2’6-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-4-ヒドロキシブタン酸、
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2’6-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-4-ヒドロキシブタン-1-オール、
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸、
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-シアノ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステル、
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸、
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-6,2’-ジヒドロキシ-5’-ウレイドメチル-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸、
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-6,2’-ジヒドロキシ-5’-アミノスルホニルアミノメチル-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸、および
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-4-オキソ-酪酸。
発明のさらなる態様
本発明の最も広い定義を発明の要約で示したが、一部の他の定義も同様に本発明の局面と考えられる。例えば、本発明の局面は、Y、R1、およびR2が各々水素である式Iの化合物である。
本発明のさらなる局面は、
X1が-N-であり、X2、X3、およびX4が-CR5-であり、ここでのR5は水素であり;
X1が-N-であり;X2およびX4が-CR5-であり、ここでのR5は水素であり、X3が-CR5-であり、ここでのR5はハロ、例えばフルオロまたはクロロであり;
X1が-C=であり;X2、X3、およびX4が-CR5-であり、ここでのR5は水素であるか;または
X1が-C=であり、X2およびX4が-CR5-であり、ここでのR5は水素であり、X3が-CR5-であり、ここでのR5はハロ、例えばフルオロまたはクロロである、式Iの化合物である。
本発明の局面は、R3が、2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル(-CH(CH2OH)2)、3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピル(-CH(CH2OH)CH2CH2OH)、1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピル(-CH(CO2H)CH2CH2OH)、1-カルボキシ-2-メトキシ-1-メトキシメチルエチル(-C(CH2OCH3)2CO2H)、1-カルボキシ-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル(-C(CH2OH)2CO2H)、または1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル-2-メトキシエチル(-C(CH2OCH3)(CH2OH)CO2H)であるか;または
R3が、3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピル、1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピル、1-カルボキシ-2-メトキシ-1-メトキシメチルエチル、1-カルボキシ-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル、または1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル-2-メトキシエチルであるか;または
R3が、1-カルボキシ-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチルまたは1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピルである、式Iの化合物である。
本発明の局面は、
R3が、下記式
Figure 2005523279
を有する基、すなわち、それぞれ、2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、5,5-ジメチル-2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、2-オキソ-2,5-ジヒドロ-フラン-3-イル、2,5-ジオキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、または2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-フラン-3-イルであるか;または
R3が2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イルである、式Iの化合物である。
本発明の局面は、
R4がヒドロキシまたはヒドロキシメチルであり、ビフェニルイル部分の2’位に位置しているか;または
R4がヒドロキシである、式Iの化合物である。
本発明の局面は、
R6が水素であり、R7がビフェニルイル部分の5’位に位置しており、かつ、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、カルボキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノ、アミノアルキル、ウレイドアルキル、ウレイド、アミノスルホニルアミノアルキル、シアノアルキル、カルボキシアルキル、アミノカルボニルアルキル、アシルジフルオロメチル、オキソアルキル、ジアルキルアミノカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、またはヘテロアリールであるか;または
R6が水素であり、R7がビフェニルイル部分の5’位に位置しており、かつ、メチル、イソプロピル、クロロ、フルオロ、ヒドロキシメチル、カルボキシ、メトキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、メチルスルホニルアミノ、アミノメチル、ウレイドメチル、イミダゾール-2-イル、アミノ、ウレイド、2-シアノエチル、カルボキシメチル、2-カルボキシエチル、アミノカルボニルメチル、またはジメチルアミノスルホニルアミノであるか;または
R6が水素であり、R7が5’位に位置しており、かつ、水素、ハロ、ウレイドメチル、またはアミノスルホニルアミノメチルであるか;または
R6が水素であり、R7が5’位に位置しており、かつ、水素、フルオロ、ウレイドメチル、またはアミノスルホニルアミノメチルであるか;または
R6が水素であり、R7が5’位に位置しており、かつ、フルオロまたはウレイドメチルであるか;または
R6が水素であり、R7がビフェニルイル部分の6’位に位置しており、かつ、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、カルボキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノ、アミノアルキル、ウレイドアルキル、ウレイド、シアノアルキル、カルボキシアルキル、アミノカルボニルアルキル、アシルジフルオロメチル、オキソアルキル、ジアルキルアミノカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、またはヘテロアリールであるか;または
R6が水素であり、R7がビフェニルイル部分の6’位に位置しており、かつ、メチル、イソプロピル、クロロ、フルオロ、ヒドロキシメチル、カルボキシ、メトキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、メチルスルホニルアミノ、アミノメチル、ウレイドメチル、イミダゾリル、アミノ、ウレイド、2-シアノエチル、カルボキシメチル、2-カルボキシエチル、アミノカルボニルメチル、またはジメチルアミノスルホニルアミノであるか;または
R6が水素であり、R7がビフェニルイル部分の6’位に位置しており、かつ、ヒドロキシである、式Iの化合物である。
本発明の局面は、部分:
Figure 2005523279
が、3’-アセチルフェニル、3’-ヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシフェニル、3’-アミノカルボニルフェニル、3’-シアノフェニル、5’-フルオロ-2’-ヒドロキシフェニル、5’-クロロ-2’-ヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシメチルフェニル、2’-ヒドロキシフェニル、5’-カルボキシ-2’-ヒドロキシフェニル、2’,5’-ジヒドロキシフェニル、5’-シアノ-2’-メトキシフェニル、5’-アミノカルボニル-2’-メトキシフェニル、2’,6’-ジヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-ニトロフェニル、2’-シアノフェニル、3’-ヒドロキシメチルフェニル、5’-シアノ-2’-ヒドロキシフェニル、5’-アミノカルボニル-2’-ヒドロキシフェニル、2’,6’-ジヒドロキシフェニル、5’-アミノメチル-2’-ヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-ウレイドメチルフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-イミダゾール-2-イルフェニル、5’-アミノ-2’-ヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-ウレイドフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-(2-モルホリン-4-イルメチル)アミノカルボニル-フェニル、3’-ブロモ-2’-ヒドロキシ-5’-ヒドロキシメチルフェニル、5’-(2-シアノエチル)-2’-ヒドロキシフェニル、3’-ブロモ-5’-カルボキシメチル-2’-ヒドロキシフェニル、5’-(2-カルボキシエチル)-2’-ヒドロキシフェニル、5’-アミノカルボニルメチル-2’-ヒドロキシフェニル、3’,5’-ジクロロ-2’-ヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチルアミノカルボニル]フェニル、5’-ジメチルアミノスルホニルアミノ-2’-ヒドロキシ-フェニル、3’-ブロモ-5’-クロロ-2’-ヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-(4-メチルピペラジン-1-イルカルボニル)フェニル、2’-ヒドロキシ-5’-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)フェニル、5’-アミジノ-2’-ヒドロキシフェニル、5’-(2-ジメチルアミノエチルアミノカルボニル)-2’-ヒドロキシフェニルおよび5’-アミノカルボニル-2’-ヒドロキシフェニル;または
2’-ヒドロキシフェニル、5’-フルオロ-2’-ヒドロキシフェニル、5’-クロロ-2’-ヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシメチルフェニル、2’-ヒドロキシフェニル、5’-カルボキシ-2’-ヒドロキシフェニル、2’,5’-ジヒドロキシフェニル、2’,6’-ジヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-ニトロフェニル、5’-シアノ-2’-ヒドロキシフェニル、5’-アミノカルボニル-2’-ヒドロキシフェニル、2’,6’-ジヒドロキシフェニル、5’-アミノメチル-2’-ヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-ウレイドメチルフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-イミダゾール-2-イルフェニル、5’-アミノ-2’-ヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-ウレイドフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-(2-モルホリン-4-イルエチル)アミノカルボニル-フェニル、3’-ブロモ-2’-ヒドロキシ-5’-ヒドロキシメチルフェニル、5’-(2-シアノエチル)-2’-ヒドロキシフェニル、3’-ブロモ-5’-カルボキシメチル-2’-ヒドロキシフェニル、5’-(2-シアノエチル)-2’-ヒドロキシフェニル、5’-アミノカルボニルメチル-2’-ヒドロキシフェニル、3’,5’-ジクロロ-2’-ヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-[2-(2-ヒドロキシエトキシ)エチルアミノカルボニル]フェニル、5’-ジメチルアミノスルホニルアミノ-2’-ヒドロキシ-フェニル、3’-ブロモ-5’-クロロ-2’-ヒドロキシフェニル、2’-ヒドロキシ-5’-(4-メチルピペラジン-1-イルカルボニル)フェニル、2’-ヒドロキシ-5’-(4-メチルピペラジン-1-イルメチル)フェニル、5’-カルバミミドイル-2’-ヒドロキシフェニル、5’-(2-ジメチルアミノエチルアミノカルボニル)-2’-ヒドロキシフェニル、3-ニトロフェニル、および5’-アミノカルボニル-2’-ヒドロキシフェニル;または
2’,6’-ジヒドロキシフェニル、5’-フルオロ-2’-ヒドロキシ-フェニル、5’-アミノカルボニル-2’-ヒドロキシフェニルおよび2’-ヒドロキシ-5’-ウレイドメチルフェニルから選択される、式Iの化合物である。
本発明の局面は、
Y、R1、およびR2が各々水素であり;
X1が-N-であり、X2、X3、およびX4が-CR5-であり、ここでのR5は水素であり;
R3が、2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル、3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピル、1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピル、1-カルボキシ-2-メトキシ-1-メトキシメチルエチル、1-カルボキシ-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル-2-メトキシエチル、2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、5,5-ジメチル-2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、2-オキソ-2,5-ジヒドロ-フラン-3-イル、2,5-ジオキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、または2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-フラン-3-イルであり;
R4が、ヒドロキシまたはヒドロキシメチルであり、ビフェニルイル部分の2’位に位置しており;かつ
R6が水素であり、R7がビフェニルイル部分の5’位に位置し、かつ、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、カルボキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノ、アミノアルキル、ウレイドアルキル、ウレイド、アミノスルホニルアミノアルキル、シアノアルキル、カルボキシアルキル、アミノカルボニルアルキル、ヘテロアリールである、式Iの化合物である。
本発明の局面は、
Y、R1、およびR2が各々水素であり;
X1が-N-であり、X2、X3、およびX4が-CR5-であり、ここでのR5は水素であり;
R3が、3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピル、1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピル、1-カルボキシ-2-メトキシ-1-メトキシメチルエチル、1-カルボキシ-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル-2-メトキシエチル、または2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イルであり;
R4がヒドロキシであり;かつ
R6が水素であり、R7が5’位に位置し、かつ、メチル、イソプロピル、クロロ、フルオロ、ヒドロキシメチル、カルボキシ、メトキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、メチルスルホニルアミノ、アミノメチル、ウレイドメチル、イミダゾール-2-イル、アミノ、ウレイド、2-シアノエチル、カルボキシメチル、2-カルボキシエチル、アミノカルボニルメチル、ジメチルアミノスルホニルアミノである、式Iの化合物である。
本発明の局面は、
Y、R1、およびR2が各々水素であり;
X1が-N-であり、X2、X3、およびX4が-CR5-であり、ここでのR5は水素であり;
R3が、3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピル、1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピル、1-カルボキシ-2-メトキシ-1-メトキシメチルエチル、1-カルボキシ-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル-2-メトキシエチル、または2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イルであり;
R4がヒドロキシであり;かつ
R6が水素であり、R7が5’位に位置し、かつ、水素、ハロ、ウレイドメチル、またはアミノスルホニルアミノメチルである、式Iの化合物である。
本発明の局面は、
Y、R1、およびR2が各々水素であり;
X1が-N-であり、X2、X3、およびX4が-CR5-であり、ここでのR5は水素であり;
R3が、1-カルボキシ-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチルまたは1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピルであり;
R4がヒドロキシであり;かつ
R6が水素であり、R7が5’位に位置し、かつ、フルオロまたはウレイドメチルである、式Iの化合物である。
一般的合成スキーム
本発明の化合物は、以下に示した反応スキームに示した方法により製造できる。
これらの化合物の調製に使用した出発材料および試薬は、Aldrich Chemical Co.(ウィスコンシン州ミルウォーキー)、Bachem(カリフォルニア州トランス)、またはSigma(ミズーリ州セントルイス)などの業者から入手できるか、または、FieserおよびFieser's Reagents for Organic Synthesis、Vol.1-17(John Wiley and Sons、1991);Rodd's Chemistry of Carbon Compounds、Vol.1-5および補刊(Elsevier Science Publishers、1989);Organic Reactions、Vol.1-40(John Wiley and Sons、1991)、March's Advanced Organic Chemistry(John Wiley and Sons、第4版)、およびLarock's Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.、1989)などの文献に示した手順に従って当業者に既知の方法により調製する。これらのスキームは、本発明の化合物を合成できるいくつかの方法の単なる例示であり、これらのスキームの種々の改変を行なうことができ、本開示を参照すれば当業者に示唆される。反応の出発材料および中間体を、所望であれば、ろ過、蒸留、結晶化、およびクロマトグラフィーなどを含むがこれに限定されない慣用的な技術を使用して単離および精製し得る。このような材料は、物理定数およびスペクトルデータを含む慣用的な手段を使用して特徴づけ得る。
特記しない限り、本明細書に記載の反応は大気圧で約-78℃〜約150℃の温度範囲で、より好ましくは約0℃〜約125℃、最も好ましくはおよそ室温(または周囲温度)で、例えば約20℃で行なう。
Yが水素であり、X1が-N-である式Iの化合物、すなわち式I(a)の化合物は、スキームIに記載のように調製できる:
スキームI
Figure 2005523279
ここで、Xはハロ、好ましくはブロモまたはヨードであり、R38は水素または適切な保護基であり、各X2、X3、X4、R1、R2、R3、R4、R6、およびR7は、発明の要約に定義した通りである。
式I(a)の化合物は、式9の化合物を式10のジアミンと縮合し、その後、存在する全ての保護基を除去することにより調製できる。縮合反応は、典型的には、適切な酸化剤(例えば1,4-ベンゾキノンなど)の存在下でまたは空気酸化で、適切な溶媒(例えばメタノール、エタノール、およびDMFなど)中で、60〜120℃で行ない、反応の完了には0.5〜12時間を要する。前記した方法による式I(a)の化合物の調製についての詳述は、以下の実施例1および4に示す。
化合物に存在する反応性基を保護し、保護基を除去する方法は当技術分野において公知である。その付加および除去に関する適切な保護基および手順の包括的なリストは、T.W.Greene、Protective Groups in Organic Synthesis、John Wiley & Sons,Inc.1981に見出すことができ、この開示の全体は参照として本明細書に組み入れられる。例えば、保護されたヒドロキシ基を有する化合物は、対応する非保護化合物を2-メトキシエトキシメチルクロリド(MEM-Cl)と反応させ、対応するMEM保護化合物を得ることにより調製できる。反応は、典型的には、適切な塩基(例えば、N,N-ジイソプロピルエチルアミンなど)の存在下で適切な溶媒(例えばジクロロメタンなど)中で0〜25℃で行ない、反応の完了には1〜12時間を要する。前記した方法によるMEM保護化合物の調製の詳述は、以下の文献2および9に示す。アセチル保護化合物の調製の詳述は、以下の文献11に示す。アセチル保護ヒドロキシ基の詳述は、以下の実施例3に示す。当業者は、他の適切なヒドロキシ保護基も同様に使用できることを認識すると思われる。
式10の化合物は商業的に入手できるか(例えば3,4-ジアミノベンザミジン、および3,4-ジアミノ-6-フルオロ-ベンザミジンなど)、または当技術分野において公知の方法により調製できる。
式9の化合物は、式7の化合物を式8のボロン酸と反応させることにより調製できる。反応は、典型的には、適切なカップリング剤(例えばテトラキス-(トリフェニルホスフィン)パラジウム)の存在下で適切な溶媒(例えばトルエン、および1,2-ジメトキシ-エタンなど)中で80℃から120℃で行ない、反応の完了には1〜12時間を要する。または、式8のボロン酸は、対応する4,4,5,5-テトラメチル-2-フェニル-[1,3,2]ジオキサボロラン誘導体により置換できる。前記した方法による式9の化合物の調製の詳述は、以下の文献7および13に示す。
式8の化合物は、対応する置換ブロモベンゼン誘導体をトリメチルボレートと反応させることにより調製できる。トリメチルボレートとの反応は、典型的には、金属有機試薬(例えばn-ブチルリチウム、およびグリニャール試薬など)の存在下で適切な溶媒(例えばテトラヒドロフラン(THF)、およびエチルエーテルなど)中、-78〜0℃で行ない、反応の完了には30〜320分間要する。4,4,5,5-テトラメチル-2-フェニル-[1,3,2]ジオキサボロランは、対応する置換ブロモベンゼン誘導体をビス(ピナコレート)ジボロンと反応させることにより調製できる。ビス(ピナコレート)ジボロンとの反応は、典型的には、適切な触媒(例えばジクロロ[1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-パラジウム(II)-ジクロロメタン付加物など)の存在下で適切な溶媒(例えばジオキサンなど)中で、80〜100℃で行ない、反応の完了には30〜120分間要する。前記の方法による式9の化合物および4,4,5,5-テトラメチル-2-フェニル-[1,3,2]ジオキサボロランの調製の詳述は、以下の文献1および2に示す。
式7の化合物は、対応するフェノール、例えば式5(a)の化合物を、パラホルムアルデヒドと反応させて、対応する式6のアルデヒドを得、その後、前記アルデヒドをハロゲン化して、対応する式7のハロ-ホルミル-置換化合物を得ることにより調製できる。パラホルムアルデヒドとの反応は、典型的には、塩化マグネシウムおよび適切な塩基(例えばトリエチルアミンなど)の存在下で適切な溶媒(例えばアセトニトリル、テトラヒドロフラン、およびジオキサンなど)中で、60〜100℃で行ない、反応の完了には30〜320分間要する。ハロゲン化は、適切なハロゲン化試薬(例えばN-ブロモスクシンイミド、およびN-ヨードスクシンイミドなど)の存在下で適切な溶媒(例えばN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)など)中で0〜25℃で行ない、反応の完了には60〜120分間要する。前記の方法による式7の化合物の調製の詳述は、以下の文献4に示す。
式5の化合物は商業的に入手できるか、または、当技術分野において公知の方法により調製できる。例えば、R3が式(a)(nは1である)で表される基である式5の化合物、すなわち式5(a)の化合物は、スキームIIに記載のように調製できる:
スキームII
Figure 2005523279
ここでの、MEMOは2-メトキシエトキシメトキシであり、各R1およびR2は発明の要約で定義した通りである。
式5(a)の化合物は、対応する式Iの化合物から調製できる。式Iの化合物を保護して、式2の化合物を得、これをその後、Gu,J.XおよびHolland,H.L.、Synn.Commun.Vol.28、No.18、p.3305-3315(1998)に記載の手順により式5の化合物に変換する。前記の方法による式5(a)の化合物の調製の詳述は、以下の文献10に示す。式2の化合物の調製の詳述は、以下の文献9に示す。
R3が式(c)で表される基である式5の化合物、すなわち式5(b)の化合物は、スキームIIIに記載のように調製できる:
スキームIII
Figure 2005523279
ここでの、MEMOは2-メトキシエトキシメトキシであり、各R1およびR2は発明の要約で定義した通りである。
式5(b)の化合物は、対応する式5(a)の化合物から調製できる。式5(a)の化合物をMEM-Clで処理し、MEM保護誘導体を得、これをその後、フェニルセレネニルクロリドで処理し、式11の化合物を得る。式11の化合物を、その後、m-クロロペルオキソ安息香酸で処理し、脱水誘導体を得、これをその後、脱保護し、式5(b)を得る。MEM-Clとの反応は前記に示したように行なう。フェニルセレネニルクロリドとの反応およびその後の脱水素化は、Gu,J.XおよびHolland,H.L.、Synn.Commun.Vol.28、No.18、p.3305-3315(1998)に記載の条件下で行なう。
R3が式(b)(nは1である)で表される基である式5の化合物、すなわち式5(c)の化合物は、スキームIVに記載のように調製できる:
スキームIV
Figure 2005523279
ここでの、各R1およびR2は発明の要約で定義した通りである。
式5(c)の化合物は、式12の化合物をブテン-1,4-ジオールと反応させ、式13の化合物を得、その後、式13の化合物を酸化することにより調製できる。ジオールとの反応は、適切な触媒(例えば酢酸パラジウム(II)など)の存在下でテトラブチルアンモニウムクロリドおよび炭酸カリウムを用いて、適切な溶媒(例えばDMFなど)中で約60℃で行なうことができる。酸化は、酸化剤(例えばFetison試薬など)を用いて、適切な溶媒(例えばトルエンなど)中で約80℃で、Arcadi A.ら、Tetrahedron、v.47、N8、1991、p.1525-40に記載の条件下で行なう。
R3がカルボキシまたはカルボキシアルキルで置換されたシクロプロピルである式5の化合物、すなわち式5(d)および5(e)の化合物は、それぞれ、スキームIVに記載のように調製できる:
スキームIV
Figure 2005523279
ここでの、各R1およびR2は発明の要約で定義した通りである。
式5(d)の化合物は、式14の化合物をジアゾアセテートと反応させ、その後、脱保護することにより調製できる。アセテートとの反応は、触媒量のトリフルオロメタンスルホン酸銅(II)の存在下で、J.Chem.Soc.Dalton Trans、Vol.6、p.1043-1046(1998)に記載の条件下で行なうことができる。
式5(e)の化合物は、式15の化合物をジアゾメタンと反応させ式16の化合物を得、酸化して式17の化合物を得、その後、脱保護することにより調製できる。ジアゾメタンとの反応は、式15の化合物をLiOHと反応させ、その後、塩化チオニルを用いて活性化し、活性化中間体をジアゾメタンと、適切な溶媒(例えばDMFなど)中で反応させることにより行なう。酸化は、適切な酸化剤(例えば酸化銀(I)など)およびチオ硫酸ナトリウム水を用いて、適切な溶媒(例えばジオキサンなど)中で行なう。脱保護は三臭化ホウ素を用いて行なうことができる。
R3が保護カルボキシメチルで置換されたシクロペンチルまたはシクロヘキシルである式5の化合物、すなわち式5(f)の化合物は、スキームVに記載のように調製できる:
スキームV
Figure 2005523279
ここでの、各R1およびR2は発明の要約で定義した通りである。
式5(f)の化合物は、式18の化合物を式19の化合物と、塩化アルミニウムの存在下で縮合することにより調製できる。縮合反応を実施する反応の詳述は、Bull.Soc.Chim.Fr.1035、1040(1952)に示す。
R3が保護カルボキシメチルで置換されたシクロペンチルまたはシクロヘキシルである式5の化合物、すなわち式5(g)の化合物は、スキームVIに記載のように調製できる:
スキームVI
Figure 2005523279
ここでの、各R1およびR2は発明の要約で定義した通りである。
式5(g)の化合物は、式23の化合物をジエチルホスホリル酢酸エチルと反応させ、式24の化合物を得、その後、還元することにより調製できる。式23の化合物は、式20の化合物を、式21の化合物と縮合して、式22の化合物を得、その後、式22の化合物を還元することにより調製できる。スキームVIの反応を行なう条件の詳述は、Collect.Czech.Chem.Commun、51、12、p.2896-2908(1986)に示す。
R3がテトラゾール-5-イルで置換された保護カルボキシアルキルである式5の化合物、すなわち式5(h)の化合物は、スキームVIIに記載のように調製できる:
スキームVII
Figure 2005523279
ここでの、各R1およびR2は発明の要約で定義した通りである。
式5(h)の化合物は、式25の化合物を2-オキソ酢酸エチルと縮合し、式26の化合物を得、その後、式26の化合物をアジドトリブチルスズと反応させることにより調製できる。縮合反応は、塩基の存在下で当技術分野において公知の条件下で行なう。アジドトリブチルスズとの反応の後、適切な還元触媒の存在下で当技術分野において公知の条件下で二重結合を水素化により還元する。
R3が保護ジカルボキシアルキルオキシである式5の化合物、すなわち式5(i)の化合物は、スキームVIIIに記載のように調製できる:
スキームVIII
Figure 2005523279
ここでの、R38は水素または適切な保護基であり、各R1およびR2は発明の要約で定義した通りである。
式5(i)の化合物は、式27の化合物を3-ヒドロキシ-4-メトキシカルボニルブタノン酸メチルと反応させることにより調製できる。反応は、アゾジカルボン酸ジエチルおよびトリフェニルホスフィンの存在下でテトラヒドロフラン中で約0℃で行なうことができ、反応の完了には約2時間要する。
R3が保護3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピルである式5の化合物、すなわち式5(b)の化合物は、スキームIXに記載のように調製できる:
スキームIX
Figure 2005523279
ここでの、MEMOは2-メトキシエトキシメトキシであり、各R1およびR2は発明の要約で定義した通りである。
式5(j)の化合物は、式29の化合物をアシル化することにより調製できる。アシル化は、適切なアシル化剤(例えばアセチルクロリド、および無水酢酸など)を用いて、塩基(例えばピリジン、およびトリエチルアミンなど)の存在下で適切な溶媒(例えばジクロロメタン、ベンゼン、およびテトラヒドロフランなど)中で0〜25℃で行ない、反応の完了には30〜120分間要する。式5(j)の化合物の調製の詳述は、以下の文献11に示す。
式29の化合物は、対応する式28の化合物を還元することにより調製できる。還元は、適切な還元剤(例えば水素化アルミニウムリチウム、および水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL)など)を用いて、適切なエーテル性溶媒(例えばテトラヒドロフラン、およびジエチルエーテルなど)中で0〜40℃で行ない、反応の完了には30〜120分間要する。式28の化合物の調製の詳述は、以下の文献11に示す。
Yが水素であり、X1が-N-であり、R3は3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピルである式Iの化合物、すなわち式I(b)の化合物は、スキームIXに記載のように調製できる:
スキームIX
Figure 2005523279
ここでの、各X1、X2、X3、X4、R1、R2、R3、R4、R6、およびR7は、発明の要約に定義した通りである。
式I(b)の化合物は、対応する保護された式I(a)の化合物の加水分解により調製できる。加水分解反応は、適切な酸(例えば塩酸水溶液など)の存在下で適切な溶媒(例えばアセトニトリル、および酢酸など)中で80〜120℃で行ない、反応の完了には60〜720分間要する。式I(b)の化合物の調製の詳述は、以下の実施例4に示す。
式I(a)の化合物は、式Iの化合物の調製についてスキームIについて示し、以下の実施例1に示した方法によりさらに記載された方法により、式9および10の対応する化合物から調製できる。
R3が3,5-ジオキソ-シクロペント-1-エニルである式Iの化合物、すなわち式I(c)の化合物は、スキームXに記載のように調製できる:
スキームX
Figure 2005523279
ここでの、点線は、任意の結合を示し、各X1、X2、X3、X4、R1、R2、R3、R4、R6、およびR7は、発明の要約に定義した通りである。
式I(c)の化合物は、式30の化合物をカップリング剤(例えば1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)など)および適切な塩基(例えばトリエチルアミンなど)で、適切な溶媒(例えばDMFなど)中で処理することにより調製できる。反応は、約0℃から周囲温度で行ない、反応の完了には1〜10時間要する。
X1が-CH-である式Iの化合物は、米国仮特許出願第60/190,147号および国際公開公報第00/35886号、および2002年12月3日に出願された「第VIIa因子阻害剤としての2-(2-ヒドロキシビフェニル-3-イル)-1H-ベンゾイミダゾール-5-カルボキシアミジン誘導体」と題した出願人の米国仮特許出願に記載された手順を使用して調製でき、これらの開示の全体が参照として本明細書に組み入れられる。
R3が1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピルである式Iの化合物は、式I(R3はテトラヒドロフラン-2-オンである)の化合物を適切な塩基(例えば水酸化ナトリウム水溶液、および水酸化カリウム水など)で、0〜25℃で30〜120分間処理することにより調製できる。適切なアルコール溶媒には、メタノール、およびエタノールなどが含まれる。R3が1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピルである式Iの化合物の調製の詳述は、以下の実施例2に示す。
有用性
本発明の化合物は、第VIIA因子および第Xa因子、特に第VIIa因子の阻害剤であり、それ故、哺乳動物における血栓塞栓疾患の治療または予防の抗凝固剤として有用である。本明細書に使用したような「血栓塞栓疾患」という用語には、例えば、不安定狭心症、最初または再発性の虚血性発作、卒中、アテローム性動脈硬化症、静脈血栓症、深静脈血栓症、血栓性静脈炎、動脈性塞栓症、腎塞栓、および肺塞栓を含む、動脈性または静脈性心臓血管または脳血管血栓塞栓疾患が含まれる。
試験
本発明の化合物の第VIIa因子または第IXa因子の阻害能は、以下の実施例1および2の生物学的アッセイ法に記載のインビトロおよびインビボアッセイ法で試験できる。
投与および薬学的組成物
一般に、本発明の化合物は、類似の有用性を示す薬剤の許容される投与形態のいずれかにより、治療有効量で投与する。本発明の化合物、すなわち有効成分の実際の量は、治療する疾病の重度、被験者の年齢および相対的健康状態、使用する化合物の効力、投与経路および投与形態、および他の因子などの数多くの因子に依存する。
式Iの化合物の治療有効量は、1日あたりレシピエントの体重1kgあたり約0.1〜50mg;好ましくは0.5〜20mg/kg/日の範囲であり得る。従って、70kgの人への投与について、投与量は、最も好ましくは、1日あたり約35mg〜1.4gである。
一般に、本発明の化合物は、以下の経路のいずれか1つにより薬学的組成物として投与される:経口、全身的(例えば経皮、鼻腔内、または坐剤)、または非経口(例えば筋肉内、静脈内、または皮下)投与。好ましい投与様式は、簡便な1日量投与計画を使用して経口または非経口であり、これは罹患程度に応じて調整できる。経口組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、半固体、粉末、持続放出製剤、溶液、懸濁液、エリキシル、エアゾール、または任意の他の適切な組成物の形態をとることができる。製剤の選択は、薬物投与の形態(例えば経口投与では、錠剤、丸剤、またはカプセル剤の形態の製剤が好ましい)および薬物物質の生物学的利用能などの数多くの因子に依存する。近年、生物学的利用能は表面積を増加させることにより、すなわち粒子サイズを減少させることにより高めることができるという原則に基づいて、悪い生物学的利用能を示す薬物のために特に薬学的製剤が開発された。例えば、米国特許第4,107,288号は、活性材料が、架橋した巨大分子マトリックスに担持されているサイズ範囲が10〜1,000nmの粒子を有する薬学的組成物を記載する。米国特許第5,145,684号は、薬物物質が表面修飾剤の存在下でナノ粒子(平均粒子サイズ400nm)に粉砕され、その後、溶媒に分散されて、顕著に高い生物学的利用能を示す薬学的組成物を得る、薬学的製剤の製造を記載する。
組成物は、一般に、少なくとも1つの薬学的に許容される賦形剤と組み合わせられた式Iの化合物からなる。許容される賦形剤は無毒性であり、投与を補助し、式Iの化合物の治療利点に悪影響を及ぼさない。このような賦形剤は、任意の固体、液体、半固体、またはエアゾール組成物の場合には、一般的に当業者に入手可能であるガス性賦形剤であり得る。
固体薬学的賦形剤には、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、コメ、小麦、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、塩化ナトリウム、および乾燥スキムミルクなどが含まれる。液体および半固体賦形剤は、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノール、および種々の油(石油、動物、植物、または合成起源の油、例えばピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油など)から選択し得る。好ましい液体担体、特に注射溶液に好ましいのは、水、食塩水、デキストロース水溶液、およびグリコールが含まれる。
圧縮ガスを使用して、エアゾール形態で本発明の化合物を分散し得る。この目的に適した不活性ガスは、窒素、二酸化炭素などである。
他の適切な薬学的賦形剤およびその製剤は、E.W.Martin(Mack Publishing Company、第18版、1990)により編集されたRemington's Pharmaceutical Sciencesに記載されている。
製剤における化合物の量は、当業者により使用される全範囲内で変化し得る。典型的には、製剤は、重量%基準で、全製剤に基づいて約0.01〜99.99重量%の式Iの化合物を含み、平衡は1つまたは複数の適切な薬学的賦形剤である。好ましくは、化合物は、約1〜80重量%のレベルで存在する。式Iの化合物を含む代表的な薬学的組成物は、以下に記載する。
実施例
以下の調製および実施例は、当業者が本発明をより明確に理解し実践するため記載する。それらは、本発明の範囲を限定するものとは考えず、単にその説明および代表例として考える。
合成実施例
参照1
(5-フルオロ-2-メトキシメトキシ-フェニル)-ボロン酸の合成
商業的に入手できる2-ブロモ-4-フルオロフェノール(25.0g、0.13mol)を、乾燥ジクロロメタン(100mL)およびジメトキシメタン(115mL、1.30mol)に溶解した。五酸化リン(110.8g、0.39mol)を、反応温度を40℃より低く維持しながら少しずつ加えた。混合物を室温で2時間激しく攪拌し、その後、注意深く1N水酸化ナトリウム水(50mL)に注いだ。有機相を収集し、水および食塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮すると、2-ブロモ-4-フルオロ-1-メトキシメトキシ-ベンゼンが無色油状物(30.1g、100%)として得られた。HPLC(C-18逆相)8.280分(1-1-90)。
500mLの丸底フラスコに、1.6Mのn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(100mL、0.16mol)を装填し、窒素を流し、溶液を-78℃まで冷却した。2-ブロモ-4-フルオロ-1-メトキシメトキシ-ベンゼン(30.1g、0.13mol)を50mLの乾燥テトラヒドロフラン(THF)に溶解し、溶液を冷却したn-ブチルリチウム溶液に1時間かけて滴下して加えた。混合物を1時間-78℃で攪拌し、その後、トリメチルボレート(20mL、0.175mo)をシリンジを介して非常にゆっくりと加えた。反応物を次第に室温まで加温し、2時間後に混合物を氷に注ぎ、5%クエン酸水溶液でpH4まで酸性とし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物を水および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、ろ過した。溶媒の減圧下での蒸発により、粗材料(28.2g)が得られた。ヘキサンからの再結晶により(5-フルオロ-2-メトキシメトキシ-フェニル)-酢酸ボロン酸(18.9g、73%)が得られた。
Figure 2005523279
参照2
4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-3-(4,4,5,5,-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-ベンゾニトリルの合成
MEM-Cl(7.87g、7.21mL、63.2mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(8.84g、11.9mL、68.4mmol)を、3-ブロモ-4-ヒドロキシ-ベンゾにトリル(10.0g、52.6mmol)のジクロロメタン(250mL)溶液に加えた。混合物を2時間攪拌し、有機層を水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濃縮すると、3-ブロモ-4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-ベンゾニトリルが得られた。HPLC(C-18逆相)3.734分(1-90S)。
3-ブロモ-4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-ベンゾニトリル(5.20g、18.2mmol)、ジオキサン(180mL)、ビス(ピナコラト)ジボロン(5.54g、21.8mmol)および酢酸カリウム(5.35g、54.5mmol)を、250mLの24/40丸底フラスコ中で合わせた。アルゴンを混合物中に泡立て、その後、ジクロロ[1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]-パラジウム(II)-ジクロロメタン付加物(STREMから購入、カタログ番号46-0450)(0.74g、0.91mmol)を加え、溶液を4時間還流し、冷却し、その後、酢酸エチル(100mL)で希釈した。混合物を、5%クエン酸および食塩水で洗浄し、乾燥した。溶媒を減圧下で除去する。残渣をトルエン(180mL)にとり、0.1Mの4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-ベンゾニトリル溶液を生成した。
参照3
2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステルの合成
3-メトキシ-2-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.34g、1mmol)を、メタノール(5mL)に溶解し、4N塩化水素のジオキサン(5ml)溶液を溶液に加えた。混合物を4時間攪拌し、その後、溶媒を減圧下で除去した。残渣を水と酢酸エチルの間に分配し、有機相を分離し、水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。その後、溶媒を減圧下で除去すると、2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.22g、86%)が得られた。
参照4
2-(3-ブロモ-5-ホルミル-4-ヒドロキシ-フェニル)-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステルの合成
塩化マグネシウム(0.22g、2.25mmol)を一度に、攪拌している2-(4-ヒドロキシ-フェニル)-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.22g、0.86mmol)、パラホルムアルデヒド(0.32g、10.5mmol)、およびトリエチルアミン(0.75g、7.5mmol)の混合物のアセトニトリル(15ml)溶液に加えた。混合物を還流下で4時間加熱し、冷却し、その後、冷1N塩酸水溶液に注いだ。生成物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を水およびその後は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下で除去すると、粗2-(3-ホルミル-4-ヒドロキシ-フェニル)-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステルが得られ、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル、7:3、収量0.063g、26%)により精製した。
N-ブロモスクシンイミド(0.05g、0.28mmol)のDMF(3ml)溶液を、2-(3-ホルミル-4-ヒドロキシ-フェニル)-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.063g、0.22mmol)のDMF(3ml)溶液に滴下して加えた。混合物を3時間攪拌し、その後、水と酢酸エチルの間に分配した。有機相を分離し、水およびその後は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除去すると、2-(3-ブロモ-5-ホルミル-4-ヒドロキシ-フェニル)-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.077g、97%)が得られた。
参照5
2-(4-ベンジルオキシ-3-ブロモ-5-ホルミル-フェニル)-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステルの合成
(4-ベンジルオキシ-3-ブロモ-5-ホルミル-フェニル)-酢酸メチルエステル(0.36g、1mmol)、パラホルムアルデヒド(0.3g、10mmol)、およびカリウムtert-ブトキシド(0.11g、1mmol)の混合物のDMF(10mL)溶液を16時間攪拌し、その後、1N塩酸水溶液に注いだ。混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を水および食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残渣を、溶出にヘキサン-酢酸エチル(8:2)混合物を使用してシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにかけると、2-(4-ベンジルオキシ-3-ブロモ-5-ホルミル-フェニル)-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.11g、26%)が得られた。
参照5のように進行させるが、[5’-シアノ-5-ホルミル-6,2’-ビス-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-ビフェニル-3-イル]-酢酸メチルエステルを置換すると、2-[5’-シアノ-5-ホルミル-6,2’-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(45%)が得られた。
参照5のように進行させるが、[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-酢酸メチルエステルを置換すると、3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-2-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-プロピオン酸メチルエステル(33%)が得られた。
参照6
3-メトキシ-2-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステルの合成
参照5のように調製した3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-2-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-プロピオン酸メチルエステル(0.6g、1.9mmol)溶液を、水素化ナトリウム(0.14g、5.8mmol)のDMF(7ml)懸濁液に滴下して加えた。混合物を30分間攪拌し、その後、10℃まで冷却した。ヨウ化メチル(0.85g、5.7mmol)を少しずつ加え、混合物を14時間攪拌し、飽和塩化アンモニウム水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、食塩水で洗浄し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、減圧下で濃縮すると(0.49g、75%)が得られた。
参照7
2-(5’-フルオロ-5-ホルミル-6-ヒドロキシ-2’-メトキシメトキシ-ビフェニル-3-イル)-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステルの合成
参照4のように調製した2-(3-ブロモ-5-ホルミル-4-ヒドロキシ-フェニル)-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.077g、0.21mmol)、および文献1のように調製した5-フルオロ-2-メトキシメトキシ-フェニル-ボロン酸(0.052g、0.26mmol)を、ジメトキシエタン(5ml)に溶解し、その後、炭酸ナトリウム水(2M、0.11ml、0.22mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.013g、0.011mmol)を溶液に加えた。混合物を還流下で4時間加熱し、冷却し、1N塩酸水溶液と混合した。粗生成物を酢酸エチルで抽出し、有機層を2回水で、その後、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶出液としてヘキサン/酢酸エチル混合物(9:1)を使用したシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによる精製により、2-(5’-フルオロ-5-ホルミル-6-ヒドロキシ-2’-メトキシメトキシ-ビフェニル-3-イル)-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.056g、61%)が得られた。
参照7のように進行させるが、文献5のように調製した2-(4-ベンジルオキシ-3-ブロモ-5-ホルミル-フェニル)-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステルおよび5-フルオロ-2-メトキシメトキシ-ベンゼンボロン酸を置換すると、2-(6-ベンジルオキシ-5’-フルオロ-5-ホルミル-2’-メトキシメトキシ-ビフェニル-3-イル)-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.07g、58%)が得られた。
参照7のように進行させるが、[3-ブロモ-5-ホルミル-4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-酢酸メチルエステルおよび4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-ベンゾニトリルを置換すると、[5’-シアノ-5-ホルミル-6,2’-ビス-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-ビフェニル-3-イル]-酢酸メチルエステルが得られた。
参照13のように進行させるが、2-(3-ブロモ-5-ホルミル-4-ヒドロキシ-フェニル)-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステルを置換すると、2-(5’-フルオロ-5-ホルミル-6-ヒドロキシ-2’-メトキシメトキシ-ビフェニル-3-イル)-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステルが得られた。
参照8
2-(4-ヒドロキシフェニル)コハク酸ジメチルエステルの合成
2-(4-メトキシフェニル)-コハク酸ジメチルエステル(5.0g、20mmol)を、48%の臭化水素水(50mL)と共に16時間加熱した。反応混合物を冷却して沈降物を形成した。沈降物をろ過し、水で洗浄し、五酸化リン上で高真空下で一晩乾燥すると、2-(4-ヒドロキシフェニル)コハク酸が得られた。
2-(4-ヒドロキシフェニル)コハク酸を、メタノール(150mL)に溶解し、塩化チオニル(2mL)を溶液に滴下して加えた。反応混合物を一晩攪拌し、溶媒を蒸発し、残渣をエチルエーテルと5%重炭酸ナトリウム水との間に分配した。エーテル層を水、食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を蒸発すると、2-(4-ヒドロキシフェニル)コハク酸ジメチルエステル(2.4g)が得られた。
参照9
2-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-ベンジリデン]-マロン酸ジメチルエステルの合成
2-(4-ヒドロキシベンジリデン)マロン酸ジメチルエステル(5.9g、25mmol)、ジクロロメタン、およびジイソプロピルエチルアミン(3.9g、30mmol)の混合物を氷浴中で冷却した。MEM-Cl(3.1g、25mmol)を加え、得られた混合物を一晩周囲温度で攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣をクエン酸とエーテルの間に分配した。エーテル層を1N水酸化ナトリウム水溶液、水、クエン酸、水、および食塩水で洗浄した。有機相を分離し、濃縮すると、2-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-ベンジリデン]-マロン酸ジメチルエステルが得られた。
参照9のように進行させるが、文献8のように調製した2-(4-ヒドロキシフェニル)コハク酸ジメチルエステルを置換すると、2-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-コハク酸ジメチルエステルが得られた。
参照10
3-(4-ヒドロキシフェニル)-テトラヒドロフラン-2-オンの合成
参照9のように調製した2-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-ベンジリデン]-マロン酸(6.5g、20mmol)を、5%の水を含むシアン化カリウム(1.43g、22mmol)のエタノール溶液と合わせ、混合物を24時間還流した。反応混合物を5%クエン酸水溶液に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。エーテル層を水およびその後は食塩水で洗浄すると、3-シアノ-3-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-プロピオン酸が得られた。
ヨウ化メチル(1.7g、12mmol)を、3-シアノ-3-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-プロピオン酸(2.9g、10.4mmol)および炭酸セシウム(3.6g、11mmol)の混合物をジメチルホルムアミド(20mL)溶液に加え、混合物を一晩攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。抽出物を水およびその後は食塩水で洗浄し、濃縮し、3-シアノ-3-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-プロピオン酸メチルエステルを得た。
3-シアノ-3-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-プロピオン酸メチルエステル(2.65g、9.0mmol)をTHFに溶解し、溶液を-78℃まで加熱した。ジイソブチルアルミニウム(20mL、1Mヘキサン溶液、20mmol)を0℃まで冷却し、n-ブチルリチウム(8mL、2.5Mヘキサン溶液、20mmol)を加えた。n-ブチルリチウム混合物を20分間攪拌し、その後、ゆっくりとプロピオン酸メチルエステル溶液に移した。混合物を3時間放置し、その後、水素化ホウ素ナトリウム(1g)のエタノール(25mL)溶液を加えた。混合物を反応が完了するまで攪拌し、その後、冷3%塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、濃縮すると、3-シアノ-3-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-プロパン-1-オールが得られた。
3-シアノ-3-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-プロパン-1-オール(2.1g、8mmol)を濃硫酸(1.6g、16mmol)の水(20mL)溶液と合わせ、混合物を24時間還流した。反応混合物を後処理し、粗生成物を精製すると、3-(4-ヒドロキシフェニル)-テトラヒドロフラン-2-オンが得られた。
参照11
酢酸4-アセトキシ-3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-ブチルエステルの合成
参照9のように調製した2-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-コハク酸ジメチルエステル(2.31g、7.1mmol)をTHFに溶解し、水素化アルミニウムリチウム(30ml、1NのTHF溶液、30mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌し、その後、水に注いだ。混合物をエチルエーテルで抽出し、有機層を水およびその後は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を蒸発すると、4-ヒドロキシ-2-[4-(2-メトキシエトキシ-メトキシ)-フェニル]-ブタン-1-オール(2.0g)が得られた。
4-ヒドロキシ-2-[4-(2-メトキシエトキシ-メトキシ)-フェニル]-ブタン-1-オール(2.0g、7.0mmol)およびピリジン(1.6g、20mmol)ベンゼン(40ml)に溶解し、その後、塩化アセチル(1.05mL、16.8mmol)を混合物に10分間かけて加えた。混合物を1時間攪拌し、その後、5%クエン酸水溶液とエチルエーテルの間に分配し、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層を濃縮すると、4-アセトキシ-3-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-ブチルエステル(2.1g)が得られた。
酢酸4-アセトキシ-3-[4-(2-メトキシ-エトキシメトキシ)-フェニル]-ブチルエステル(2.1g、6.0mmol)を、ジクロロメタン(25mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(10mL)を加えた。反応混合物を4時間攪拌し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣をエチルエーテルと水の間に分配し、有機相を分離し、水およびその後は食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。有機物を減圧下で除去すると、酢酸4-アセトキシ-3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-ブチルエステル(1.1g)が得られた。
参照12
3-(3-ブロモ-5-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)-テトラヒドロフラン-2-オンの合成
参照10のように調製した3-(4-ヒドロキシフェニル)テトラヒドロフラン-2-オン(0.37g、2.1mmol)を、乾燥アセトニトリルと合わせ、混合物を無水塩化マグネシウム(0.315g、4.75mmol)、トリエチルアミン(TEA)(0.84g、0.14mmol)、およびパラホルムアルデヒド(0.66g、23mmol)で、還流下で約1時間処理した。混合物を周囲温度まで冷却し、1N HClのエーテル溶液と混合した。有機層を単離し、水層をエーテルで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(MgSO4)、減圧下で濃縮すると、3-(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)テトラヒドロフラン-2-オンが得られた。
3-(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)テトラヒドロフラン-2-オン(0.185g、0.9mmol)を、乾燥DMFと合わせ、混合物を、滴下して、N-ブロモスクシンイミド(NBS、1.19g、1.09mmol)のDMF溶液で希釈した。混合物を約2時間攪拌し、その後、減圧下で35℃未満で濃縮した。残渣をエーテルに溶解し、混合物を水で洗浄した。エーテル層を乾燥し(MgSO4)、その後、濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製すると、3-(3-ブロモ-5-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)-テトラヒドロフラン-2-オン(0.14g)が得られた。
参照12のように進行させるが、文献11のように調製した酢酸4-アセトキシ-3-(4-ヒドロキシ-フェニル)-ブチルエステルを置換すると、酢酸4-アセトキシ-3-(3-ブロモ-5-ホルミル-4-ヒドロキシ-フェニル)-ブチルエステルが得られた。
参照13
3-(5’-フルオロ-5-ホルミル-2’,6-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-テトラヒドロフラン-2-オンの合成
参照12のように調製した3-(3-ブロモ-5-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)-テトラヒドロフラン-2-オン(0.12g、0.42mmol)を、5-フルオロ-2-メトキシエトキシフェニル-ボロン酸(0.105g、0.53mmol)、2M Na2CO3(0.3mL、0.6mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(24mg、0.021mmol)のエチレングリコールジメチルエーテル(10mL)溶液と合わせた。混合物を窒素雰囲気下に置き、攪拌し、4時間加熱還流した。混合物を1N塩酸で中和し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥し(MgSO4)、ろ過し、回転蒸発により濃縮するとガム状物が得られた。生成物を残渣からシリカゲルクロマトグラフィーにより精製すると、3-(5’-フルオロ-5-ホルミル-6-ヒドロキシ-2’-メトキシエトキシ-ビフェニル-3-イル)-テトラヒドロフラン-2-オンが得られた。
3-(5’-フルオロ-5-ホルミル-6-ヒドロキシ-2’-メトキシエトキシ-ビフェニル-3-イル)-テトラヒドロフラン-2-オンを、ジクロロメタン(5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1mL)を加えた。混合物を2時間攪拌し、濃縮すると、3-(5’-フルオロ-5-ホルミル-2’,6-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-テトラヒドロフラン-2-オンが得られた。
参照13のように進行させるが、文献12のように調製した酢酸4-アセトキシ-3-(3-ブロモ-5-ホルミル-4-ヒドロキシ-フェニル)-ブチルエステルを置換すると、酢酸4-アセトキシ-3-(5’-フルオロ-5-ホルミル-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-ブチルエステルが得られた。
実施例1
3-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2’6-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-テトラヒドロフラン-2-オンの合成(化合物1)
Figure 2005523279
参照13のように調製した3-(5’-フルオロ-5-ホルミル-2’,6-ジヒドロ-ビフェニル-3-イル)-テトラヒドロフラン-2-オン(0.1g、0.32mmol)を、3,4-ジアミノベンザミジン塩酸塩(90mg、0.48mmol)およびベンゾキノン(34mg、0.32mmol)のエタノール溶液と合わせ、混合物を約30分間加熱した。反応混合物を周囲温度まで冷却し、減圧下で濃縮した。残渣を逆相HPLCにより精製すると、3-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2,6-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]テトラヒドロフラン-2-オンが得られた。MS:実測値(M+H)447.3、(M-H+)445.4;計算値446.14。
実施例1のように進行させたが、文献13のように調製した酢酸4-アセトキシ-3-(5’-フルオロ-5-ホルミル-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル)-ブチルエステルを置換すると、酢酸4-アセトキシ-3-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-ブチルエステル塩酸塩(化合物2)が得られた。
実施例2
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2’6-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-4-ヒドロキシブタノン酸の合成(化合物3)
Figure 2005523279
実施例1のように調製した3-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2,6-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]テトラヒドロフラン-2-オン(28mg)をメタノール(2mL)に溶解し、1N水酸化ナトリウム水を加えた。反応混合物を中和し、生成物を抽出し、粗物質をHPLCにより精製すると、2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2’6-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-4-ヒドロキシブタノン酸が得られた。MS:実測値(M+H+)465.3、計算値464.15。
実施例3
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2’6-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-4-ヒドロキシブタン-1-オールの合成(化合物4)
Figure 2005523279
実施例1のように調製した酢酸4-アセトキシ-3-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-ブチルエステル塩酸塩(0.105g、0.18mmol)をアセトニトリル(110mL)および3N塩酸水溶液(10mL)と合わせ、混合物を1時間還流した。溶媒を減圧下で蒸発し、粗生成物をHPLC精製にかけると(C-18、アセトニトリル勾配)、2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2’6-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-4-ヒドロキシブタン-1-オール(80mg)が得られた。
Figure 2005523279
実施例4
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸の合成(化合物5)
Figure 2005523279
参照7のように調製した2-(6-ベンジルオキシ-5’-フルオロ-5-ホルミル-2’-メトキシメトキシ-ビフェニル-3-イル)-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.087g、0.18mmol)を、3,4-ジアミノベンザミジン塩酸塩(0.04g、0.22mmol)および1,4-ベンゾキノン(0.02g、0.18mmol)のメタノール(15ml)溶液と合わせ、混合物を3時間加熱還流した。溶媒を減圧下で蒸発し、残渣をエチルエーテルで粉砕し、ろ過により回収すると、2-[6-ベンジルオキシ-5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2’-メトキシメトキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.11g)が得られた。
2-[6-ベンジルオキシ-5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2’-メトキシメトキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステルをメタノール(6ml)に溶解し、溶液を塩化水素(3ml、4Nジオキサン溶液)で6時間処理した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をエチルエーテルで粉砕し、ろ過により回収すると、2-[6-ベンジルオキシ-5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2’-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.1g)が得られた。
2-[6-ベンジルオキシ-5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-2’-ヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステルを塩酸水溶液(3ml、3N)のアセトニトリル(3ml)溶液と共に12時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、生成物を残渣から逆相HPLC(アセトニトリル勾配)により精製すると、2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸(0.03g)が得られた。
Figure 2005523279
実施例4のように進行させるが、2-(5’-シアノ-5-ホルミル-6,2’-ビス(2-メトキシエトキシメトキシ)-ビフェニル-3-イル)-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステルを置換すると、2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-シアノ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(化合物6)が得られた。
実施例4のように進行させるが、2-(5’-フルオロ-5-ホルミル-6-ヒドロキシ-2’-メトキシメトキシ-ビフェニル-3-イル)-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸メチルエステルを置換すると、2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-フルオロ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-メトキシ-2-メトキシメチル-プロピオン酸(化合物7)が得られた。
Figure 2005523279
実施例5
2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-6,2’-ジヒドロキシ-5’-ウレイドメチル-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸の合成(化合物8)
Figure 2005523279
実施例4のように調製した2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-5’-シアノ-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.108g、0.2mmol)を無水塩酸(3ml、1N)およびメタノール(6ml)に溶解し、溶液を1気圧でPd(OH)2(0.03g)による水素化に2時間かけた。混合物をセライトろ過し、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をエチルエーテルで粉砕し、固体をろ過により回収すると、2-[5’-アミノメチル-5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステル(0.1g)が得られた。
2-[5’-アミノメチル-5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸メチルエステルを、無水塩酸(6ml、3N)のアセトニトリル(6ml)水溶液と共に6時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、生成物を逆相HPLC(アセトニトリル勾配)により残渣から精製すると、2-[5’-アミノメチル-5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸(0.09g)が得られた。
2-[5’-アミノメチル-5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-6,2’-ジヒドロキシ-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸を、メタノールと水の混合物に溶解し、その後、トリエチルアミンを加えてpH9を確立した。シアン化カリウム(0.081g、1mmol)を加え、混合物を45〜55℃で12時間加熱した。混合物を減圧下で濃縮し、生成物を残渣から逆相HPLC(アセトニトリル勾配)により精製すると、2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-6,2’-ジヒドロキシ-5’-ウレイドメチル-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸が得られた。MS:実測値(M+H+)535.1、(M-H+)533.3、計算値534.19。
実施例5のように進行させるが、スルファミドをシアン化カリウムに置き換えると、2-[5-(5-カルバミミドイル-1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-6,2’-ジヒドロキシ-5’-アミノスルホニルアミノメチル-ビフェニル-3-イル]-3-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-プロピオン酸(化合物9)が得られた。
生物学的実施例
実施例6
インビトロでの第VIIa因子阻害剤アッセイ法
アッセイ溶媒(NaCl、150mM(pH7.4);CaCl2、5mM;ツィーン(Tween)-20、0.05%;組織因子、25nM;EDTA、1.5mM;およびジメチルスルホキシド、10%を含む)におけるヒト第VIIa因子(0.5〜5nM)および試験化合物(種々の濃度)の混合物。阻害剤の存在下で基質(500μMのCH3SO2-D-CHA-But-Arg-pNA)と共にインキュベートしたヒト第VIIa因子(7nM)。色素産生基質の加水分解は、405nmで5分間分光光学的に追跡した。動態解析プログラム(Batch Ki;Peter Kuzmic、BioKin,Ltd、ウィスコンシン州マディソン)による進行曲線から計算した最初の速度測定を使用して、およそのKiを決定した。
前記のアッセイ法により試験した本発明の化合物は、第VIIa因子の阻害を示した。
実施例7
インビトロでの第Xa因子阻害剤のアッセイ法
アッセイ溶媒(トリス、50mM(pH8);NaCl、1M;CaCl2、5mM;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(ツィーン-20)、0.05%;DMSO、10%;塩化亜鉛、150μM)におけるヒト第Xa因子(0.5〜5nM)および試験化合物(種々の濃度)の混合物を、1時間室温でインキュベートし、その後、基質であるMesOC-Norleu-Gly-Arg-pNAを加えて、アッセイ混合物中の基質の最終濃度が0.5〜5mMとなるようにした。基質の加水分解は、(405λ)で5分間分光光学的に追跡した。見かけの阻害定数(Ki)は、標準的な数学的モデルを使用して酵素進行曲線から計算した。
前記のアッセイ法により試験した本発明の化合物は、第Xa因子の阻害を示した。
実施例8
薬理動態アッセイ法
発送前にヘパリン/食塩水/PVPロックで充填した頚静脈カテーテルを予めインプラントしたラットをCharles Riverから得た。3匹のラットを各試験において選択し、秤量し、試験化合物を尾静脈注射により投与した。任意の残留試験化合物を保持し、後の解析のために-70℃で保存した。
血液試料(各々0.25mL)を、120時間かけて特定の時点で留置カテーテルから回収した。カテーテルを毎回回収した後に直ちに生理的食塩水で流し、回収から各々8時間後、24時間後、および48時間後にヘパリン化食塩水で充填した。カテーテルが失敗した場合には、血液試料を適切な時点でイソフルラン麻酔下で眼窩後洞を介して回収した。
血液試料を、0.5mlのミクロテイナー(Microtainer)(登録商標)チューブ(リチウムヘパリン)に入れ、穏やかに振とうし、湿潤氷上で保存した。試料を10分間2400rpmで冷却遠心機で遠心分離した。各チューブからの血漿試料(100μL)を0.5mLのUnisonポリプロピレンバイアル(Sun-500210)に移し、-70℃でLC/MS-MSによる後の解析のために保存した。
実施例9
インビトロでの凝固アッセイ法
凝固アッセイ法、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)、およびプロトロンビン時間(PT)を、Hougie,C、Hematology(Williams,W.J.、Beutler,B.、Erslev,A.J.、およびLichtman,M.A.編)、p.1766-1770(1990)、McGraw-Hill、ニューヨークに記載の手順に基づいて実施した。
簡潔には、アッセイ法は、正常なヒトクエン酸化した血漿を使用して実施し、37℃で凝固計(Electra800)で製造業者の指示に従って実施した(Medical Laboratory Automation-Pleasantville、ニューヨーク)。装置は、阻害剤を含む試料についての凝固時間を回収する直前に血漿を用いて較正した。aPTTおよびPT倍加濃度を、阻害剤用量応答曲線を、改変形のHill式に当てはめることにより計算した。
実施例10
薬学的組成物
以下は、式Iの化合物を含む代表的な薬学的製剤である。
錠剤処方
以下の成分をよく混合し、単一のスコアの錠剤に圧縮する。
Figure 2005523279
カプセル製剤
以下の成分をよく混合し、硬殻ゼラチンカプセルにのせる。
Figure 2005523279
懸濁液処方
以下の成分を混合して、経口投与用の懸濁液を形成する。
Figure 2005523279
注射液処方
以下の成分を混合して、注射製剤を形成する。
Figure 2005523279
水を除く前記の全ての成分を合わせ、攪拌しながら60〜70℃まで加熱する。その後、60℃の十分量の水を激しく攪拌しながら加え、成分を乳化し、その後、水を適量加えて100gとする。
坐剤処方
合計重量2.5gの坐剤を、本発明の化合物をウィテップゾールRTM.H-15(飽和植物脂肪酸のトリグリセリド;Riches-Nelson,Inc.、ニューヨーク)と混合することにより調製し、以下の組成を有する:
Figure 2005523279
前記発明は、説明と例により明瞭化および理解のために幾分詳細に記載した。当業者には、変更および改変を、添付の特許請求の範囲内で実践し得ることが明らかである。それ故、前記は、説明のためであり、限定するものではない。それ故、本発明の範囲は、前記の説明を参照して決定すべきではなく、代わりに、このような特許請求の範囲が権利を与える均等物の完全な範囲と共に、以下の添付の特許請求の範囲を参照して決定すべきである。

Claims (17)

  1. 下記式Iの化合物;および個々の立体異性体または立体異性体混合物;またはその薬学的に許容される塩:
    Figure 2005523279
    (式中、
    X1、X2、X3、およびX4が、独立的に、-N-または-CR5-であり、ここでのR5が水素、アルキル、またはハロであり、ただし、X1、X2、X3、およびX4のうち多くとも3つが-N-であり;
    R1およびR2が、独立的に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、またはハロであり;
    R3が、
    (xiii)ヒドロキシアルキル;
    (xiv)アルコキシ、カルボキシ、ホルミル、テトラゾール-5-イル、またはアルコキシカルボニルで置換されたヒドロキシアルキル;
    (xv)テトラゾール-5-イル、アリールオキシカルボニル、アルキルアミノアルコキシカルボニル、ジアルキルアミノアルコキシカルボニル、1〜2のアルコキシ基、1〜4のハロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、オキソ、-(OCH2CH2O)n1-OR(ここでのn1が1〜3の整数であり、Rが水素またはアルキルである)または-NRaRb(ここでのRaが水素またはアルキルであり、Rbがアシルまたは-SO2Rcであり、ここでのRcがアルキルである);
    (xvi)カルボキシまたはカルボキシアルキルで置換されたシクロアルキル;
    (xvii)カルボキシアルキルオキシまたはジカルボキシアルキルオキシ;または
    (xviii)式(a)、(b)、(c)、(d)、または(e):
    Figure 2005523279
    (式中、
    nが1または2であり;
    R8が、水素、アルキル、アルコキシ、またはヒドロキシであり;かつ
    R9が、水素またはアルキルである)
    で表される基であり;
    R4が、水素、アルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、ジアルキルアミノスルホニル、またはニトロであり;
    R6が、水素、アルキル、またはハロであり;
    R7が、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、アルキルチオ、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ニトロ、シアノ、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルキルオキシ、ヒドロキシアルキルオキシ、アミノアルキルオキシ、カルボキシアルキルオキシ、アミノカルボニルアルキルオキシ、ハロアルコキシ、カルボキシ、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルアルキル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、カルバミミドイル、ヒドロキシカルバミミドイル、アルコキシカルバミミドイル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニルアミノアルキル、アルコキシスルホニルアミノ、アルコキシスルホニルアミノアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキルアミノカルボニル、ヒドロキシアルコキシアルキルアミノカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニル、ヘテロシクロアルキルカルボニルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、オキソヘテロシクロアルキル、オキソヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ウレイド、アルキルウレイド、ジアルキルウレイド、ウレイドアルキル、アルキルウレイドアルキル、ジアルキルウレイドアルキル、チオウレイド、チオウレイドアルキル、アシルジフルオロメチル、-COR12(ここでのR12が、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、オキソアルキル、ジアルキルアミノカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、またはアミノアルキルである)、-(アルキレン)-COR12(ここでのR12が、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、またはアミノアルキルである)、-CONR14R15(ここでのR14が、水素またはアルキルであり、かつR15が、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-(アルキレン)-CONR16R17(ここでのR16が、水素、アルキル、またはヒドロキシアルキルであり、かつR17が、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-NR18R19(ここでのR18が、水素またはアルキルであり、かつR19が、水素、アルキル、アシル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-(アルキレン)-NR20R21(ここでのR20が、水素、アルキル、またはヒドロキシアルキルであり、かつR21が、水素、アルキル、アシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルである)、-SO2NR22R23(ここでのR22が、水素またはアルキルであり、かつR23が、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R22およびR23がそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-(アルキレン)-SO2NR24R25(ここでのR24が、水素またはアルキルであり、かつR25が、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R24およびR25がそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-NR26SO2NR27R28(ここでのR26およびR27が独立的に水素またはアルキルであり、R28が、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R27およびR28がそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-(アルキレン)-NR29SO2NR30R31(ここでのR29およびR30が独立的に水素またはアルキルであり、かつR31が、水素、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアラルキルであるか、または、R30およびR31がそれらが付着している窒素原子と共にヘテロシクロアミノを形成している)、-CONH-(アルキレン)-NR32R33(ここでのR32が水素またはアルキルであり、かつR33がアルキルである)、またはアラルキルであり;かつ
    Yが、水素、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロアルコキシ、ハロアルコキシカルボニル、-C(O)R35(ここでのR35が、アルキル、アリール、ハロアルキル、またはシアノアルキルである)、または-C(O)OR36(ここでのR36が、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アシル、アリール、またはハロアルキルである)であり;
    ただし、R3が、(i)アリールオキシカルボニル、1〜2のアルコキシ基、1〜4のハロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、またはオキソで置換されたカルボキシアルキル、または、(ii)カルボキシで置換されたシクロアルキルであり、かつR7が、水素、アルキル、ハロアルキル、ハロ、ニトロ、アルコキシ、ハロアルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、-NR18R19(ここでのR18が水素またはアルキルであり、R19が水素、アルキル、アリール、またはアラルキルである)、ピロリジニルカルボニル、-SO2NR22R23(ここでのR22およびR23がアルキルである)、カルバミミドイル、アルキルスルホニルアミノ、アルキルチオ、ウレイド、-NHC(S)NH2、またはヘテロシクロアミノである場合、R4がヒドロキシまたはヒドロキシアルキルである)。
  2. X1が-N-であり、X2、X3、およびX4が-CR5-であり、ここでのR5が水素である、請求項1記載の化合物。
  3. X1が-N-であり;X2およびX4が-CR5-であり、ここでのR5が水素であり、かつX3が-CR5-であり、ここでのR5がハロである、請求項1記載の化合物。
  4. X1が-C=であり;X2、X3、およびX4が-CR5-であり、ここでのR5が水素である、請求項1記載の化合物。
  5. X1が-C=であり、X2およびX4が-CR5-であり、ここでのR5が水素であり、かつX3が-CR5-であり、ここでのR5がハロである、請求項1記載の化合物。
  6. Y、R1、およびR2が各々水素であり、かつR4がヒドロキシであり、およびビフェニルイル部分の2’位に位置している、請求項2記載の化合物。
  7. R6が水素であり、かつR7がビフェニルイル部分の5’位に位置しており、および、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、カルボキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノ、アミノアルキル、ウレイドアルキル、ウレイド、アミノスルホニルアミノアルキル、シアノアルキル、カルボキシアルキル、アミノカルボニルアルキル、アシルジフルオロメチル、オキソアルキル、ジアルキルアミノカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、またはヘテロアリールである、請求項6記載の化合物。
  8. R7が、メチル、イソプロピル、クロロ、フルオロ、ヒドロキシメチル、カルボキシ、メトキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、メチルスルホニルアミノ、アミノメチル、ウレイドメチル、イミダゾール-2-イル、アミノ、ウレイド、2-シアノエチル、カルボキシメチル、2-カルボキシエチル、アミノカルボニルメチル、またはジメチルアミノスルホニルアミノである、請求項7記載の化合物。
  9. R7が、フルオロまたはウレイドメチルである、請求項8記載の化合物。
  10. R3が、2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル、3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピル、1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピル、1-カルボキシ-2-メトキシ-1-メトキシメチルエチル、1-カルボキシ-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル-2-メトキシエチル、2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、5,5-ジメチル-2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、2-オキソ-2,5-ジヒドロ-フラン-3-イル、2,5-ジオキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、または2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-フラン-3-イルである、請求項2記載の化合物。
  11. R3が、2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチルまたは3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピルである、請求項10記載の化合物。
  12. Y、R1、およびR2が各々水素であり;
    X1が-N-であり、かつX2、X3、およびX4が-CR5-であり、ここでのR5が水素であり;
    R3が、2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル、3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピル、1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピル、1-カルボキシ-2-メトキシ-1-メトキシメチルエチル、1-カルボキシ-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル-2-メトキシエチル、2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、5,5-ジメチル-2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、2-オキソ-2,5-ジヒドロ-フラン-3-イル、2,5-ジオキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イル、または2,5-ジオキソ-2,5-ジヒドロ-フラン-3-イルであり;
    R4がヒドロキシまたはヒドロキシメチルであり、およびビフェニルイル部分の2’位に位置しており;
    R6が水素であり;かつ
    R7が、ビフェニルイル部分の5’位に位置しており、および、アルキル、ハロ、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、カルボキシ、アルコキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、アルキルスルホニルアミノ、アミノアルキル、ウレイドアルキル、ウレイド、アミノスルホニルアミノアルキル、シアノアルキル、カルボキシアルキル、アミノカルボニルアルキル、アシルジフルオロメチル、オキソアルキル、ジアルキルアミノカルボニルアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、シアノアルキル、またはヘテロアリールである、請求項1記載の化合物。
  13. R7が、メチル、イソプロピル、クロロ、フルオロ、ヒドロキシメチル、カルボキシ、メトキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、メチルスルホニルアミノ、アミノメチル、ウレイドメチル、イミダゾール-2-イル、アミノ、ウレイド、2-シアノエチル、カルボキシメチル、2-カルボキシエチル、アミノカルボニルメチル、ジメチルアミノスルホニルアミノである、請求項12記載の化合物。
  14. R3が、3-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルプロピル、1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピル、1-カルボキシ-2-メトキシ-1-メトキシメチルエチル、1-カルボキシ-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチル、1-カルボキシ-1-ヒドロキシメチル-2-メトキシエチル、または2-オキソ-テトラヒドロ-フラン-3-イルであり;
    R4が、ヒドロキシであり;かつ
    R7が、水素、ハロ、ウレイドメチル、またはアミノスルホニルアミノメチルである、請求項13記載の化合物。
  15. R3が、1-カルボキシ-2-ヒドロキシ-1-ヒドロキシメチルエチルまたは1-カルボキシ-3-ヒドロキシプロピルであり;かつ
    R7が、フルオロまたはウレイドメチルである、請求項12記載の化合物。
  16. 薬学的に許容される担体および治療有効量の請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む、薬学的組成物。
  17. 必要とする患者に、薬学的に許容される担体および治療有効量の請求項1記載の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物の治療有効量を投与する段階を含む、血栓塞栓疾患を治療および予防する方法。
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