JP2005522513A - アザボロリル4族金属錯体、触媒及びオレフィン重合方法 - Google Patents

アザボロリル4族金属錯体、触媒及びオレフィン重合方法 Download PDF

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Abstract

1以上の窒素及びホウ素を含有する5員環アニオンリガンド基(特に、1,2−アザボロリル基)が存在していることを特徴とする、金属錯体、該金属錯体から得られる触媒、及び該触媒を用いた重合方法が記載されている。

Description

技術分野及び背景技術
(関連出願の記載)
本出願は、2002年4月12日に出願された米国仮出願第60/372462号に基づく優先権の利益を主張する。
(技術分野)
本発明は、金属錯体、該金属錯体を調製するために使用されるリガンド、該金属錯体から得られる重合触媒、及びその触媒を用いた重合方法に関する。より詳しくは、かかる金属錯体は、1以上の窒素及びホウ素を含有するアニオン性の五員環リガンド基が存在することを特徴とする。
(背景技術)
メタロセン触媒を用いてオレフィンを重合し、高分子量のポリオレフィン生成物を得ることは既に知られている。その例として、1以上のシクロペンタジエニルリガンド及びその誘導体を含む、4族金属化合物が挙げられ、米国特許第4530914号明細書、米国特許第4871705号明細書、米国特許第4937299号明細書、米国特許第5017714号明細書、米国特許第5055438号明細書、米国特許第5096867号明細書、米国特許第5120867号明細書、米国特許第5124418号明細書、米国特許第5198401号明細書、米国特許第5210352号明細書、米国特許第5229478号明細書、米国特許第5264405号明細書、米国特許第5278264号明細書、米国特許第5278119号明細書、米国特許第5304614号明細書、米国特許第5324800号明細書、米国特許第5347025号明細書、米国特許第5350723号明細書、米国特許第5384299号明細書、米国特許第5391790号明細書、米国特許第5391789号明細書、米国特許第5399636号明細書、米国特許第5408017号明細書、米国特許第5470993号明細書、米国特許第5491207号明細書、米国特許第5455366号明細書、米国特許第5534473号明細書、米国特許第5539124号明細書、米国特許第5554775号明細書、米国特許第5621126号明細書、米国特許第5684098号明細書、米国特許第5693730号明細書、米国特許第5698634号明細書、米国特許第5703187号明細書、米国特許第5710297号明細書、米国特許第5712354号明細書、米国特許第5714427号明細書、米国特許第5714555号明細書、米国特許第5728641号明細書、米国特許第5728839号明細書、米国特許第5753577号明細書、米国特許第5767209号明細書、米国特許第5770753号明細書、米国特許第5770664号明細書、米国特許第5972020号明細書、米国特許第6034002号明細書、米国特許第6040041号明細書、米国特許第6150297号明細書、米国特許第6376406号明細書等に記載されている。
上記したような従来の金属錯体によって達成された技術進歩(特に、より高い温度での使用)に拘らず、高分子量及び高いコモノマー導入率(エチレン/より多い炭素数のα−オレフィン共重合体の製造において)を有するポリマー製造に好適な触媒組成物を形成できる、更に高い温度で使用可能な改良された金属錯体が依然として望まれている。本発明の触媒組成物は、かかる望ましい特性において予測できない程の改良を示す。
発明が解決しようとする課題及び課題を解決するための手段
本発明によれば、下記式の化合物が提供される:
CpM(Z)z(X)x(L)t(X’)x’ …(I)
式(I)中、
Cpは、窒素及びホウ素を含有する5員環アニオンリガンド基又はその置換誘導体であって、且つ少なくともMに結合しており、
Mは、元素周期表第3〜10族又はランタノイド系列から選ばれる金属であり;
Zは、
a)非局在化したπ電子を含有する環状リガンド基(第2又は第3のアニオンリガンドCpを含む)であって、Zは非局在化したπ電子によりMと結合し、更に二価の結合基Z’によりCpと共有結合していてもよい、又は
b)式−Z’Y−の二価の部位であって、Z’はCpと結合し、YはMと共有結合又は配位共有結合している、
のいずれかであり;
ここで、Z’は、SiR6 2、CR6 2、SiR6 2SiR6 2、CR6 2CR6 2、CR6=CR6、CR6 2SiR6 2、BR6、BR6L’’又はGeR6 2であり、
Yは、−O−、−S−、−NR5−、−PR5−、−NR5 2、又は−PR5 2であり;
5は、それぞれ独立して、ヒドロカルビル、トリヒドロカルビルシリル、又はトリヒドロカルビルシリルヒドロカルビルであって、該R5は水素を数えないで20個までの原子を有しており、また、2個のR5は、或いはR5はYと一緒になって環を形成してもよく;
6は、それぞれ独立して、水素、又はヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、シリル、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、−NR5 2、及びこれらの組み合わせから選択される基であって、該R6は水素を数えないで20個までの原子を有しており、また、2個のR6は環を形成してもよく;
L’’は、単核又は多核ルイス塩基であって、R6に結合していてもよく;
Xは、水素、又は水素を数えないで60個までの原子を有する一価のアニオンリガンド基であり;
Lは、それぞれ独立して、水素を数えないで20個までの原子を有する中性のリガンド基であり、LとXは一緒に結合していてもよく;
X’は、水素を数えないで60個までの原子を有する二価のアニオンリガンド基であり;
zは0、1又は2であり;
xは0、1、2又は3であり;
tは0〜2の数であり;
x’は0又は1である。
上記化合物は、分離された結晶として、他の化合物との混合物として、溶媒(特に、有機液状溶媒)に溶解している溶媒和付加物の形状で、二量体の形状で、又はキレート誘導体(キレート化剤はエチレンジアミン四酢酸(EDTA)のような有機材料である)として存在する。
また、本発明によれば、(A)(i)上記式(I)の金属錯体と(ii)活性化助触媒とを含み、(i)の(ii)に対するモル比が1:10000〜100:1((i):(ii)=1:10000〜100:1のモル比)であるオレフィン重合用触媒、又は(B)活性化手法により、上記式(I)の金属錯体を活性触媒にすることによって形成される反応生成物を含むオレフィン重合用触媒が提供される。
更に、本発明によれば、1以上の炭素数2〜20のオレフィン(環状オレフィンを含む)を、(A)(i)上記式(I)の金属錯体と(ii)活性化助触媒とを含み、(i)の(ii)に対するモル比が1:10000〜100:1である触媒、又は(B)活性化手法を用いることにより、上記式(I)の金属錯体を活性触媒にすることによって形成される反応生成物を含む触媒と、重合条件下において接触させることを含む、オレフィンの重合方法が提供される。
本発明の触媒を固体材料に担持して、スラリー又は気相におけるオレフィン重合方法に使用することも可能である。また、主要な重合工程前に、重合反応器中においてin−situで、または、少量のモノマーが初期重合している触媒の中間回収物と共に別工程において、触媒を1以上のオレフィンモノマーと初期重合させてもよい。
本出願中において「元素周期表」とは、CRC Press Inc.が2001年に出版し版権を有する元素周期表を指す。また、「族」とは、族の番号化のためにIUPAC方式を用いた上記元素周期表で示される族を意味する。本出願において、用語「含む、含有する(comprising)」は、更なる追加の成分、添加剤又は工程の存在を、排除するものではない。本出願で参照される特許、特許出願又は公報の内容は、米国特許法における運用を目的として、参照することによりその全て(特に、分析又は合成手法及び当業界における一般知識の記載に関して)が、本出願の開示に含まれるものとする。
好ましい態様において、金属化合物は、Cpが1,2−アザボロリルアニオンリガンドであって、下記式で表される:

式中、
Aは、それぞれ独立して、水素原子を数えないで1〜40個の原子からなる基であって、ヒドロカルビル、トリヒドロカルビルシリル、トリヒドロカルビルシリルヒドロカルビル、ジヒドロカルビルアミノ又はヒドロカルビレンアミノから選択され、また、2個のRA基が一緒になって多環縮合リガンド基を形成してもよく;
Bは、それぞれ独立して、水素、Z’及びRAからなる群から選択され、ここでZ’は請求項1で定義したとおりである。
本発明において好ましい金属錯体は、以下の式のものである:

式中、
Mは+2、+3又は+4の形式酸化状態である4族金属であり;
Aは、それぞれ独立して、水素原子を数えないで1〜40個の原子からなるヒドロカルビル、ジヒドロカルビルアミノ又はヒドロカルビレンアミノ基であって、また、2個のRA基が一緒に共有結合していてもよく;
Bは、それぞれ独立して、水素又はRAであり;
Z’は、SiR6 2、CR6 2、SiR6 2SiR6 2、CR6 2CR6 2、CR6=CR6、又はBR6であり;
Yは、−NR5−、−PR5−、−NR5 2、又は−PR5 2であり;
5は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のヒドロカルビルであり;
6は、それぞれ独立して、水素又は炭素数1〜20のヒドロカルビルであり;
Xは、環状の非局在化したπ結合リガンド基であるリガンド種を除く、60個までの原子を有するアニオン又はジアニオンリガンド基であり;
X’は、それぞれ独立して、40個までの原子を有する中性のリガンドであり;
pは0、1又は2であって、Xがアニオンリガンドである場合、Mの形式酸化状態より2小さく、そして、Xがジアニオンリガンド基である場合、pは1であり;
qは0、1又は2である。
上記金属錯体は、分離された結晶として(純物質でエナンチオメリックの形状、又は他の錯体との混合物(ラセミ混合物を含む)の何れであってもよい)、溶媒和付加物の形状で(溶媒(特に、有機液状溶媒)に溶解していてもよい)、二量体の形状で、又は重合体若しくは架橋された重合体生成物(1以上のRAが互いに重合しているか、エチレン性不飽和コモノマーと共重合している)として、存在する。
本発明において好ましい化合物は、上記式(I)〜(III)の化合物であって、ここで、Mは4族金属であり、式(I)の化合物の場合チタンであることが好ましく、式(II)又は(III)の化合物である場合ジルコニウムであることが好ましい。
X基は、ハロ、炭素数1〜10のヒドロカルビル又は炭素数20までのトリアルキルシリルアルキルであるか、或いは2個のXが一緒になって二価のリガンド基を形成していることが好ましい。最も好ましいX基は、クロロ、メチル、ベンジル、トリメチルシリルメチルであるか、或いは2つのXが一緒になって(ジメチルシリレン)ビス(メチレン)となっている。
Aは、ヒドロカルビル基(より好ましくは、炭素数10までのアルキル、アリール又はアラルキル基)であるか、或いは2個の隣接するRAが一緒になって縮合環を形成していることが好ましい。
Bは、炭素数1〜10のヒドロカルビルであることが好ましく、また、全ての態様において、Yは−NRE−であり、ここで、REは炭素数1〜6のアルキル又はシクロアルキル(より好ましくは、イソプロプル、シクロヘキシル又はt−ブチル)であることが好ましい。
Zは、SiR6 2であり、ここで、R6がメチル、フェニル又は炭素数1〜10のアルキルフェニルであるであることが好ましい。
X’は、上記した本発明の態様の全てにおいて、一酸化炭素;ホスフィン(特に、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン又はビス(1,2−ジメチルホスフィノ)エタン);P(ORK3(ここで、RKは、それぞれ独立して、ヒドロカルビル、シリル又はシリルヒドロカルビルである);エーテル(特に、テトラヒドロフラン);アミン(特に、ピリジン、ビピリジン、テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)又はトリエチルアミン);オレフィン、又は炭素数4〜40の共役ジエンであることが好ましい。炭素数4〜40の共役ジエンであるX’基を含む錯体、特に、末端がヒドロカルビルで置換された1,3−ブタジエンは、金属が+2の形式酸化状態である錯体を含む。
前記化合物において、pが2である場合、qが0であり、Mは+3又は+4の形式酸化状態であり、更に、Xは、それぞれ独立して、クロリド、メチル、ベンジル、トリメチルシリルメチル、アリル、ピロリルであるか、或いは2個のXが一緒になって、1,4−ブタン−ジイル、2−ブテン−1,4−ジイル、2,3−ジメチル−2−ブテン−1,4−ジイル、2−メチル−2−ブテン−1,4−ジイル、キシリルジイル又は(ジメチルシリレン)ビス(メチレン)となっていることが好ましい。また、pが1である場合、qが0であり、Mは+3の形式酸化状態であり、更に、Xは、2−(N,N−ジメチル)アミノベンジル、2−(N,N−ジメチルアミノメチル)フェニル、アリル又はメタリルであることが好ましい。更にまた、pが0である場合、qは1であり、Mは+2の形式酸化状態であり、X’は1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン又は2,4−ヘキサジエンである。
特に好ましい式(II)の金属錯体は、下記式で示されるアンサ4a,7a−アザボリンデニルジルコニウム錯体(ラセミ体)である:

ここで、RC、RD、RE、RF、RG、及びRHは、それぞれ独立して、水素、炭素数1〜20のヒドロカルビル、又はN,N−ジ(C1-4ヒドロカルビル)アミノであり;
Xは、それぞれ独立して、クロリド、メチル、ベンジル又はトリメチルシリルメチルであるか、或いは2個のX基が一緒になって1,3−ペンタジエン又は1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエンとなっている。
好ましいRCは炭素数1〜4のアルキル(特に、メチル)であり、RD、RF、RG及びRHは水素であり、REはフェニル又はナフチルである。
本発明の錯体は、周知の合成手法を用いることで調製することができる。反応は、好適な非干渉溶媒中において、−100〜300℃、好ましくは−78〜100℃、最も好ましくは0〜50℃の温度で行われる。本発明の錯体生成に好適な反応媒質には、脂肪族及び芳香族炭化水素、エーテル及び環状エーテル、特に、イソブタン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びその混合物のような分岐鎖を有する炭化水素;シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン及びその混合物のような環状及び脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン及びキシレンのような芳香族及びヒドロカルビル置換芳香族化合物、炭素数1〜4のジアルキルエーテル、ポリアルキレングリコールの炭素数1〜4のジアルキルエーテル誘導体、及びテトラヒドロフランが含まれる。前記媒質の混合物も好ましい。
より低い酸化状態の錯体を製造するためには、還元剤を使用してもよい。本出願において、用語「還元剤」とは、還元条件下で、金属Mを高い酸化状態から低い酸化状態へ還元させる金属又は化合物を意味する。好ましい金属還元剤の例としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛、ナトリウム/水銀アマルガム、ナトリウム/カリウム合金のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の合金が挙げられる。好ましい還元剤化合物の例としては、ナトリウムナフタレニド、カリウムグラファイト、アルキルリチウム、リチウム又はカリウムアルカジエニル、及びグリニャール試薬が挙げられる。最も好ましい還元剤はアルカリ金属又はアルカリ土類金属、特に金属リチウム及びマグネシウムである。本発明の錯体を調製するための好ましい手法は当業者にとって周知であり、従来技術において開示された手法から容易に導くことができる。
本発明の金属錯体は、活性化助触媒と組み合わせること又は活性化手法を用いることにより触媒的に活性化される。ここで、かかる活性化助触媒の組み合わせ及び活性化手法とは、第4族金属のオレフィン重合錯体について用いることが、以前より当業界において知られているようなものである。本発明において好適に用いられる活性化助触媒としては、ポリメリック又はオリゴメリックアルモキサン、特に、メチルアルモキサン、トリイソブチルアルミニウム変性メチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン; 炭素数1〜30のヒドロカルビル置換第13族化合物等のような中性のルイス酸、特に、各ヒドロカルビル又はハロゲン化ヒドロカルビル基に1〜10の炭素を有しているトリ(ヒドロカルビル)アルミニウム化合物、トリ(ヒドロカルビル)ホウ素化合物、及びそれらのハロゲン化誘導体(パーハロゲン化誘導体を含む)、より具体的にはパーフルオロトリ(アリール)ホウ素化合物、更に具体的にはトリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素; 非重合性、相溶性、非配位性のイオン形成化合物(酸性条件下でのかかる化合物の使用も含む)、特に、相溶性、非配位性アニオンのアンモニウム塩、ホスホニウム塩、オキソニウム塩、カルボニウム塩、シリニウム塩若しくはスルホニウム塩、又は相溶性、非配位性アニオンのフェロセニウム塩; バルク電気分解(後で詳述する); 及び上記した活性化助触媒及び手法の組み合わせが挙げられる。上記した活性化助触媒及び活性化手法は、異なる金属錯体に関してであるが、既に以下の公報において開示されている:欧州特許出願公開第277003号明細書、米国特許第5153157号明細書、米国特許第5064802号明細書、米国特許第5321106号明細書、米国特許第5721185号明細書、米国特許第5350723号明細書、米国特許第5425872号明細書、米国特許第5625087号明細書、米国特許第5883204号明細書、米国特許第5919983号明細書、米国特許第5783512号明細書、米国特許第6395671号明細書、国際公開第99/15534号パンフレット。
中性のルイス酸を組み合わせたもの(特に、各アルキル基に1〜4の炭素を有するトリアルキルアルミニウム化合物と、各ヒドロカルビル基に1〜20の炭素を有するハロゲン化されたトリ(ヒドロカルビル)ホウ素化合物(特に、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素)との組み合わせ)は、特に好ましい活性化助触媒である。また、かかる中性ルイス酸の混合物を、更にポリメリック又はオリゴメリックアルモキサンと組み合わせたもの、並びに1種の中性ルイス酸(特に、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素)とポリメリック又はオリゴメリックアルモキサンとを組み合わせたものも、特に好ましい活性化助触媒である。好ましいモル比としては、第4族金属錯体:トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素:アルモキサン=1:1:1〜1:10:30であり、より好ましくは1:1:1.5〜1:5:10である。
本発明の一態様における活性化助触媒として有用なイオン形成化合物のうち好適なものには、プロトンを付与できるブレンステッド酸であるカチオン、相溶性で非配位性のアニオンA-が含まれる。本出願で用いられる用語「非配位性」とは、前駆体錯体を含有する第4族金属にも、それに由来する触媒誘導体にも配位しないか、またはかかる錯体に弱く配位するだけで、中性ルイス塩基によって置き換えられる程度の充分な不安定性を維持しているアニオン又は物質を意味する。具体的に、非配位性アニオンとは、カチオン性金属錯体において電荷均衡アニオンとして機能する際、アニオン性の置換基又はその一部分を該カチオンへ移動させず、中性の錯体を形成させないアニオンを指す。「相溶性アニオン」とは、最初に形成した錯体の分解時に中性にならず、錯体を用いる所望の重合又は他の用途を妨げないアニオンを指す。
好ましいアニオンには、電荷保持金属又はメタロイドコアを含む単一の配位錯体を有するアニオンが挙げられる。ここで、アニオンは、2成分が組み合わされた際に形成され得る活性触媒種(金属カチオン)の電荷を平衡に保たせることができる。また、かかるアニオンは、オレフィン、ジオレフィン及びアセチレン不飽和化合物、又はエーテル若しくはニトリルのような他の中性ルイス塩基によって置換されるよう充分不安定なものとすべきである。好適な金属として、アルミニウム、ガリウム、ニオブ、タンタルが挙げられるが、但しこれらに限定される訳ではない。また、好適なメタロイドとしては、ホウ素、リン、ケイ素が挙げられるが、これらに限定される訳ではない。単一の金属又はメタロイド原子を有する配位錯体を含むアニオン含有化合物は、もちろん周知であり、多くのもの、特に、アニオン部分に1個のホウ素原子を有する化合物は、商業的に入手可能である。
好ましくは、かかる助触媒は、以下の一般式で表すことが可能である。
(L*−H)d +(A)d-
式中:
L*は中性のルイス塩基であり;
(L*−H)+はL*の共役ブレンステッド酸であり;
d-はd−の電荷を有する非配位相溶性アニオンであり;そして
dは1〜3の整数である。
d-が式[M’Q4-であることがより好ましい。ここで、M’は+3の形式酸化状態であるホウ素又はアルミニウムであり、Qは、それぞれ独立して、ハイドライド、ジアルキルアミド、ハライド、ヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキサイド、ハロ置換ヒドロカルビル、ハロ置換ヒロドカルビルオキシ、及びハロ置換シリルヒドロカルビル基(パーハロゲン化ヒドロカルビル基、パーハロゲン化ヒドロカルビルオキシ基、パーハロゲン化シリルヒドロカルビル基を含む)から選択され、Qの炭素数は20までである(但し、Qがハライドである箇所は1つまでである)。好適なヒドロカルビルオキサイド基Qの例は、米国特許第5296433号明細書に記載されている。
より好ましい態様においては、dが1であり、つまり、対イオンが1個の負電荷を有していて、A-となっている。本発明の触媒の調製において特に有効なホウ素を含む活性化助触媒は、以下の一般式によって表すことができる。
(L*−H)+(BQ4-
式中:
L*は上で定義した通りであり;
Bは3価の形式酸化状態であるホウ素であり;そして
Qは、ヒドロカルビル基、ヒドロカルビルオキシ基、フルオロヒドロカルビル基、フルオロヒドロカルビルオキシ基、ヒドロキシフルオロヒドロカルビル基、ジヒドロカルビルアルミニウムオキシフルオロヒドロカルビル基、又はフッ素化シリルヒドロカルビル基であって、20までの水素原子以外の原子からなっている(但し、Qがヒドロカルビルとなる箇所は1つまでである)。Qがそれぞれフッ素化アリール基、特にペンタフルオロフェニル基であることが最も好ましい。
好ましいルイス塩基塩はアンモニウム塩であり、より好ましくは、1以上の炭素数12〜40のアルキル基を有するトリアルキル−アンモニウム塩である。
本発明の改良された触媒の調製において活性化助触媒として使用されるホウ素化合物の具体例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限られる訳ではない。
トリ置換アンモニウム塩、例えば:
トリメチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリ(sec−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジメチルアニリニウム−n−ブチルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジメチルアニリニウムベンジルトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(4−(t−ブチルジメチルシリル)−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(4−(トリイソプロピルシリル)−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジメチルアニリニウムペンタフルオロフェノキシトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
N,N−ジメチル−2,4,6−トリメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジメチルテトラデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジメチルヘキサデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジメチルオクタデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルジテトラデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルジテトラデシルアンモニウム(ヒドロキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルジテトラデシルアンモニウム(ジエチルアルミノキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルジヘキサデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルジヘキサデシルアンモニウム(ヒドロキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルジヘキサデシルアンモニウム(ジエチルアルミノキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルジオクタデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルジオクタデシルアンモニウム(ヒドロキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルジオクタデシルアンモニウム(ジエチルアルミノキシフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及び
上記したものの混合物、
ジアルキルアンモニウム塩、例えば:
ジ−(i−プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルオクタデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルオクタドデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及び
ジオクタデシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
トリ置換ホスホニウム塩、例えば:
トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
メチルジオクタデシルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及び
トリ(2,6−ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジ置換オキソニウム塩、例えば:
ジフェニルオキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジ(o−トリル)オキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及び
ジ(オクタデシル)オキソニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、
ジ置換スルホニウム塩、例えば:
ジ(o−トリル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、及び
メチルオクタデシルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート。
好ましい(L*−H)+カチオンはメチルジオクタデシルアンモニウム及びジメチルオクタデシルアンモニウムである。上記ブレンステッド酸塩を付加重合触媒用の活性化助触媒として使用することは、当業界において公知であり、米国特許第5064802号明細書、米国特許第5919983号明細書、米国特許第5783512号明細書等に記載されている。
他の好適なイオン形成活性化助触媒は、以下の式で表されるカチオン酸化剤及び非配位相溶性アニオンの塩を含む。
(Oxe+d(Ad-e
式中:
Oxe+はe+の電荷を有するカチオン酸化剤であり、
eは1〜3の整数であり、そして
d-及びdは上で定義した通りである。
カチオン酸化剤の例としては、フェロセニウム、ヒドロカルビル置換フェロセニウム、Ag+、又はPb+2が挙げられる。Ad-の好ましい態様は、活性化助触媒(特に、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート)を含むブレンステッド酸に関して既に定義したアニオンである。上記塩を付加重合触媒用の活性化助触媒として使用することは、当業界において公知であり、米国特許第5321106号明細書に記載されている。
他の好適なイオン形成・活性化助触媒は、以下の式で表されるカルベニウムイオン及び非配位相溶性アニオンの塩である化合物を含む。
+-
ここで、C+は炭素数1〜20のカルベニウムイオンであり、A-は上で定義した通りである。好ましいカルベニウムイオンはトリチルカチオン、即ちトリフェニルメチリウムである。上記カルベニウム塩を付加重合触媒用の活性化助触媒として使用することは、当業界において公知であり、米国特許第5350723号明細書に記載されている。
好適なイオン形成活性化助触媒には、更に、以下の式で表されるシリニウムイオン及び非配位相溶性アニオンの塩である化合物も含まれる。
3 3Si(X’)q +-
式中、R3は炭素数1〜10のヒドロカルビルであり、X’、q及びA-は上で定義した通りである。
好ましいシリニウム塩の活性化助触媒は、トリメチルシリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、トリエチルシリニウムテトラキスペンタフルオロフェニルボレート、及びそのエーテル置換付加物である。上記シリニウム塩を付加重合触媒用の活性化助触媒として使用することは、当業界において公知であり、米国特許第5625087号明細書に記載されている。
アルコール、メルカプタン、シラノール又はオキシムとトリス(ペンタフルオロフェニル)ボレートとのある種の錯体も、効果的な触媒活性化剤であり、本発明において使用可能である。かかる助触媒は、米国特許第5296433号明細書に記載されている。
他の好適な触媒活性化剤は、以下の式で示される嵩高いアニオン性化合物である。

式中:
1は電荷+a1のカチオンであり、
1は、水素を数えないで1〜50個、好ましくは1〜30個の原子からなり、更に、2箇所以上のルイス塩基部を有するアニオン基であり、
1は、それぞれ独立して、Z1の少なくとも1箇所のルイス塩基部に配位しているルイス酸であり、多価のルイス酸官能価を有する部分において2つ以上のJ1が一緒になっていてもよく、
1は2〜12の数であり、そして
1、b1、c1、d1は1〜3の整数である(但し、a1×b1はc1×d1と等しい。)
上記した助触媒(イミダゾリド、置換イミダゾリド、イミダゾリニド、置換イミダゾリニド、ベンズイミダゾリド又は置換ベンズイミダゾリドアニオンを有する助触媒により例示されている)は、以下のように図示され得る。


式中:
1+は上で定義した一価のカチオン、好ましくはトリヒドロカルビルアンモニウムカチオンであって、1又は2個の炭素数10〜40のアルキル基を含み、特に、メチルビス(テトラデシル)アンモニウムカチオン又はメチルビス(オクタデシル)アンモニムカチオンであり、
8は、それぞれ独立して、水素、又はハロ、ヒドロカルビル、ハロカルビル、ハロヒドロカルビル、シリルヒドロカルビル若しくはシリル(モノ、ジ及びトリ(ヒドロカルビル)シリル基を含む)基であって、水素を数えないで30個までの原子からなり、好ましくは炭素数1〜20のアルキルであり、そして
1は、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン又はトリス(ペンタフルオロフェニル)アルミニウムである。
これらの触媒活性化剤、即ち活性化助触媒の例としては、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)イミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ウンデシルイミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ヘプタデシルイミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−4,5−ビス(ウンデシル)イミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)イミダゾリニド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ウンデシルイミダゾリニド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−2−ヘプタデシルイミダゾリニド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−4,5−ビス(ウンデシル)イミダゾリニド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリニド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−5,6−ジメチルベンズイミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン)−5,6−ビス(ウンデシル)ベンズイミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)イミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ウンデシルイミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ヘプタデシルイミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−4,5−ビス(ウンデシル)イミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)イミダゾリニド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ウンデシルイミダゾリニド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−2−ヘプタデシルイミダゾリニド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−4,5−ビス(ウンデシル)イミダゾリニド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−4,5−ビス(ヘプタデシル)イミダゾリニド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−5,6−ジメチルベンズイミダゾリド、
ビス(トリス(ペンタフルオロフェニル)アルマン)−5,6−ビス(ウンデシル)ベンズイミダゾリド
のトリヒドロカルビルアンモニウム塩、特に、メチルビス(テトラデシル)アンモニウム又はメチルビス(オクタデシル)アンモニウム塩が含まれる。
他の好適な活性化助触媒としては、以下の式で示される第13族のカチオン塩が含まれる。
[M’’Q1 2L’l’+(Arf 3M’Q2-
式中:
M’’はアルミニウム、ガリウム又はインジウムであり、
M’はホウ素又はアルミニウムであり、
1は炭素数1〜20のヒドロカルビルであって、それぞれ独立に、ヒドロカルビルオキシ、ヒドロカルビルシロキシ、ヒドロカルビルシリルアミノ、ジ(ヒドロカルビルシリル)アミノ、ヒドロカルビルアミノ、ジ(ヒドロカルビル)アミノ、ジ(ヒドロカルビル)ホスフィノ又はヒドロカルビルスルフィド基(水素を除いて1〜20個の原子を有する基)である1以上の基で任意に置換されていてもよく、また、2個以上のQ1が互いに共有結合して1以上の縮合環又は環を形成していてもよく、
2はアルキル基であって、1以上のシクロアルキル又はアリール基で置換されていてもよく、Q2の炭素数は1〜30であり、
L’は単核又は多核ルイス塩基であって、L’はオレフィンモノマーによる置換が可能となるよう反対から金属錯体に配位していることが好ましく、より好ましくはL’は単核ルイス塩基であり、
l’はルイス塩基部分L’の数を示す0より大きい数であり、そして
Arfは、それぞれ独立して、アニオン性配位基であり、Arfはハライド、炭素数1〜20のハロヒドロカルビル、及びQ1配位基からなる群から選択されることが好ましく、より好ましくはArfは炭素数1〜30のフッ素化ヒロドカルビル部であり、更に好ましくはArfは炭素数6〜30のフッ素化芳香族ヒドロカルビル部であり、最も好ましくはArfは炭素数6〜30の過フッ素化芳香族ヒドロカルビル部である。
上記した第13族金属塩の例としては、アルミシニウムトリス(フルオロアリール)ボレート又はガリシニウムトリス(フルオロアリール)ボレートがあり、以下の式で示される。
[M’’Q1 2L’l’+(Arf 3BQ2-
ここで、M’’はアルミニウム又はガリウムであり、Q1は炭素数1〜20のヒドロカルビル、好ましくは炭素数1〜8のアルキルであり、Arfは過フッ素化アリール、好ましくはペンタフルオロフェニルであり、Q2は炭素数1〜8のアルキル、好ましくは炭素数1〜8のアルキルである。Q1及びQ2が同一の炭素数1〜8のアルキルであることがより好ましく、メチル、エチル、オクチルであることが最も好ましい。
上記した活性化助触媒は組み合わせて使用することも可能である。特に好ましい組み合わせは、各ヒドロカルビル基に1〜4個の炭素を含んでいるトリ(ヒドロカルビル)アルミニウム若しくはトリ(ヒドロカルビル)ボレート又はアンモニウムボレートと、オリゴメリック又はポリメリックアルモキサン化合物との混合物である。
使用される触媒/助触媒のモル比は1:10000〜100:1の範囲であることが好ましく、より好ましくは1:5000〜10:1、最も好ましくは1:1000〜1:1である。アルモキサン自体を活性化助触媒として使用する場合、大量のアルモキサンを、一般的には金属錯体に対してモル基準で少なくとも100倍量のアルモキサンを使用する。トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを活性化助触媒として使用する場合、金属錯体に対して0.5:1〜10:1のモル比で使用され、より好ましくは1:1〜6:1、最も好ましくは1:1〜5:1のモル比で使用される。その他の活性化助触媒の場合は、一般に金属錯体とほぼ等モル量で使用される。
触媒は、適当な手法で担持されているか否かに拘わらず、2〜100000の炭素原子を有するエチレン性不飽和モノマーを重合するために、単独で又は組み合わせて使用される。本発明において用いられる付加重合性モノマーとして、好ましくは、オレフィン、ジオレフィン及びその混合物が挙げられる。好ましいオレフィンは、ビニル不飽和を含む脂肪族又は芳香族化合物や、エチレン不飽和を含む環状化合物である。後者の例としては、シクロブテン、シクロペンテン、ノルボルネン、及び5及び6位が炭素数1〜20のヒドロカルビル基で置換されたノルボルネン誘導体が挙げられる。好ましいジオレフィンは炭素数4〜40のジオレフィン化合物であり、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ノルボルナジエンが含まれる。本発明の触媒及び方法は、エチレン/1−ブテン、エチレン/1−ヘキセン、エチレン/スチレン、エチレン/プロピレン、エチレン/1−ペンテン、エチレン/4−メチル−1−ペンテン及びエチレン/1−オクテンのコポリマー、並びにエチレン、プロピレン及び非共役ジエンのターポリマー(例えば、EPDMターポリマー)の製造に使用することが特に好適である。
最も好ましいモノマーとしては、炭素数2〜20のα−オレフィン、特に、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、長鎖マクロモノマーα−オレフィン、及びそれらの混合物が挙げられる。他の好ましいモノマーとしては、スチレン、炭素数1〜4のアルキル置換スチレン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、ビニルシクロヘキサン、4−ビニルシクロヘキセン、ジビニルベンゼン、及びこれらとエチレンとの混合物が挙げられる。長鎖マクロモノマーα−オレフィンとは、連続溶液重合反応中in−situで形成されるビニル末端ポリマー残部である。好適な製造条件下で、かかる長鎖マクロモノマー単位はエチレンや他の短鎖オレフィンモノマーと共に容易に重合して重合生成物となり、得られたポリマー中に少量の長鎖分枝を生じさせる。
好ましいモノマーには、エチレンと、モノビニル芳香族モノマー、4−ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサン、ノルボルナジエン、エチリデン−ノルボルネン、炭素数3〜10の脂肪族α−オレフィン(特に、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、及び1−オクテン)、及び炭素数4〜40のジエンから選択される1以上のコモノマーとの組み合わせも含まれる。最も好ましいモノマーは、エチレン及びスチレンの混合物、エチレン、プロピレン及びスチレンの混合物、エチレン、スチレン及び非共役ジエン(特に、エチリデンノルボルネン又は1,4−ヘキサジエン)の混合物、エチレン、プロピレン及び非共役ジエン(特に、エチリデンノルボルネン又は1,4−ヘキサジエン)の混合物である。
一般に、重合は、従来技術において知られているチーグラ・ナッタ又はカミンスキー・シン型の重合反応条件で行われる。すなわち、温度は0〜250℃、好ましくは30〜200℃、圧力は大気圧〜10000気圧である。必要に応じて、懸濁、溶液、スラリー、気相、固相粉末重合又は他の重合条件を用いることができる。担体、特に、シリカ、アルミナ又はポリマー(特に、ポリ(テトラフルオロエチレン)又はポリオレフィン)を用いても良く、触媒が気相重合工程において使用される場合には担体を使用することが好ましい。担体は、触媒(金属に基づく):担体の重量比が1:106〜1:103となるように使用することが好ましく、より好ましくは1:106〜1:104である。
多くの重合反応において、使用される触媒:重合性化合物のモル比は10-12:1〜10-1:1であり、より好ましくは10-9:1〜10-5:1である。
溶液重合に使用される好適な溶媒とは、溶媒使用時における反応条件下で実質的に不活性な液体である。例としては、イソブタン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びこれらの混合物等の直鎖又は枝分かれ鎖を有する炭化水素;シクロヘキサン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、メチルシクロヘプタン及びこれらの混合物等の環状又は脂環式炭化水素;炭素数4〜10の過フッ素化アルカン等の過フッ素化炭化水素;及びベンゼン、トルエン、キシレン及びエチルベンゼン等のアルキル置換芳香族化合物が挙げられる。好適な溶媒には、モノマー又はコモノマーとして機能する液体オレフィンも含まれる。
所望の物性を有するポリマーブレンドを生成するために、本発明の触媒を、少なくとも1種の別の均質又は不均質重合触媒と共に、同一反応器内において、又は該反応器と直列若しくは並列に接続された別の反応器内において、使用してもよい。かかる製造例は、国際公開第94/00500号パンフレットに記載されている。
本発明の触媒組成物は、エチレン単独又はエチレン/α−オレフィン混合物を、ノルボルナジエン、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン等の「H」状の枝分かれを引き起こすジエンの少量と共に重合することによって、改良された加工性を有するオレフィンポリマーを製造するために有利に用いられる。高い反応温度、高い反応温度における高い分子量(即ち、低いメルトインデックス)、及び高いコモノマー反応性の独特の組み合わせが、優れた物性及び加工性を有するポリマーの経済的な製造を可能にしている。かかるポリマーは、エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン及び「H」状の枝分かれコモノマーを含んでいることが好ましい。好ましくは、かかるポリマーは溶液重合工程において、最も好ましくは連続溶液重合工程において製造される。
必要な成分を重合が行われる溶剤又は希釈剤に添加することにより、触媒組成物を均質触媒として調製してもよい。また、必要な成分を無機又は有機球状固体に吸着、付着又は化学的に付着させることにより、触媒組成物を不均質触媒として調製し使用することも可能である。かかる固体の例は、シリカ、シリカゲル、アルミナ、クレー、気泡クレー(エーロゾル)、アルミノシリケート、トリアルキルアルミニウム化合物、及び有機又は無機ポリマー材料(特に、ポリオレフィン)である。好ましい態様において、不均質触媒は、無機化合物(好ましくは、トリ(C1-4アルキル)アルミニウム化合物)を活性化助触媒(特に、(4−ヒドロキシ−3,5−ジターシャリーブチルフェニル)トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレート又は(4−ヒドロキシフェニル)−トリス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのアンモニウム塩等のヒドロキシアリール(トリスペンタフルオロフェニル)ボレートのアンモニウム塩)と反応させることにより調製される。この活性化助触媒は、共沈殿、膨潤、吹付け又は同様の手法を行い、次いで溶媒や希釈剤を除去することによって、担体上に付着される。金属錯体も、活性化助触媒の添加と実質的に同時に又はその前に、金属錯体を担体に吸着、付着又は化学的に付着させることにより、担体へ添加される。
不均質な形態、即ち担持された形態が形成される場合、触媒組成物はスラリー又は気相重合において使用される。実際上の制限として、スラリー重合はポリマー生成物が実質的に溶解しない溶液希釈剤中で行われる。スラリー重合用の希釈剤は、炭素原子5未満の炭化水素の1種以上であることが好ましい。必要であれば、エタン、プロパン又はブタンのような飽和炭化水素を希釈剤の全部又は一部に使用してもよい。同様に、α−オレフィンモノマー又は異なるα−オレフィンモノマーの混合物を希釈剤の全部又は一部に使用してもよい。少なくとも希釈剤の過半量が重合されるべきα−オレフィンモノマーを含んでいることが最も好ましい。必要であれば、当業界において公知の手法を用いて、分散剤(特に、エラストマー)を希釈剤に溶解させてもよい。
常に、個々の成分及び回収触媒成分を酸素及び水分から保護しなければならない。したがって、触媒成分及び触媒を、酸素及び水分のない雰囲気下で調製及び回収しなければならない。よって、例えば窒素のような乾燥した不活性ガスの存在下で反応を行うことが好ましい。
重合は、バッチ又は連続重合方法として行えばよい。連続重合が好ましく、この場合、触媒、エチレン、コモノマー、及び場合によっては溶媒が、反応領域に連続的に供給され、ポリマー生成物が連続的に除去される。
本発明の範囲を何ら限定する訳ではないが、重合方法の一例は以下の通りである。攪拌型反応器に、重合用モノマーを、溶媒、更に必要であれば連載移動剤と共に連続的に導入する。攪拌型反応器は、モノマーと共に、溶剤又は希釈剤及び溶解しているポリマーから実質的に構成される液体相を含んでいる。触媒及び助触媒は、反応器の液体相に連続的に加えられる。反応温度及び圧力は、溶媒/モノマー比、触媒添加速度を調整することにより、また、コイル、ジャケット又はその両者を冷却又は加熱することにより制御される。重合速度は触媒添加速度により制御される。ポリマー生成物のエチレン量は、反応器内のエチレンとコモノマーとの比によって決められる。なお、エチレンとコモノマーとの比は、これらの成分それぞれの反応器への供給速度を上手く操作することにより制御される。場合によっては、温度、モノマー濃度のような他の重合条件を制御することによって、又は、反応器へ導入される水素流のような上記連鎖移動剤によって、ポリマー生成物の分子量を制御することが可能であり、これらの制御手法は当業界において公知である。反応器流出液を水等の触媒失活剤と接触させる。ポリマー溶液を加熱してもよく、また、ガス状モノマー及び残存する溶剤又は希釈剤を減圧下で蒸発分離し、更に必要であれば、脱蔵押出機等の装置において脱蔵することによって、ポリマー生成物を回収する。連続方法における触媒及びポリマーの反応器内での平均残留時間は、一般的に5分から8時間であり、好ましくは10分から6時間である。
エチレンホモポリマー及びエチレン/α−オレフィンコポリマーが、本発明による製造にとって特に好適である。一般的に、このようなポリマーは0.85〜0.96g/mlの密度を有している。得られるポリマーの密度を調整するために、重合に使用されるα−オレフィンコモノマーとエチレンのモル比を変化させることは一般的である。密度が0.91〜0.93の範囲にある材料を製造する際には、コモノマーのモノマーに対する比は0.2未満であり、好ましくは0.05未満、より好ましくは0.02未満、更には0.01未満であってもよい。上記重合工程においては、得られるポリマーの分子量を効率的に制御するために水素が添加される。一般的に、水素のモノマーに対するモル比は0.5未満であり、好ましくは0.2未満、より好ましくは0.05未満、更に好ましくは0.02未満であっても、0.01未満であってもよい。
本出願中に具体的に記載されていない成分の不存在下において、本発明の実施が可能である、ということは明らかである。以下の実施例は、本発明をより明らかにするために示されているのであって、本発明を限定するものとして解釈されるべきでない。なお、特に言及しない限り、全ての「部」及び「%」は重量基準を示す。実施例において、「一晩(オーバーナイト)」との用語は、約16〜18時間の意味であり、また、「室温」とは20〜25℃の温度を指す。また、「混合アルカン」とは、水素化プロピレンオリゴマー(多くの場合、炭素数6〜12のイソアルカン)の混合物を意味し、かかる水素化プロピレンオリゴマーは、Exxon Chemicals Inc.よりIsopar E(商標)して商業的に入手可能である。HRMSは高分解能質量分析を指す。
全ての溶媒を、Organometallics(Pangborn等著、15,1518−1520頁(1996年))に記載された手法によって精製した。全ての化合物、溶液及び反応を不活性雰囲気(ドライボックス)下で行った。1H及び13C−NMRシフトは内部溶媒共鳴基準とし、TMSとの比較で示した。
(実施例1)
(η−1−エチル−2−フェニル−1H−1,2−アザボロリル)(η−ペンタメチル−シクロペンタジエニル)ジルコニウム(IV)ジクロライドの調製
A)(N−アリル−N−エチルアミノ)ビニルフェニルボラン
実質的にOrg. Lett.,2、第2089頁(2000年)に記載された手法に従い、トリエチルアミンの存在下で、N−アリル−N−エチルアミンをビニルフェニルボランと反応させることにより、上記生成物を得た。真空蒸留することで得られた生成物は、澄んだ無色の液体(84%)で、沸点が67〜70℃(0.05torr)であった。
B)1,5−ジヒドロ−1−エチル−2−フェニル−1,2−アザボロール
120mLのCH2Cl2中の(N−アリル−N−エチルアミノ)ビニルフェニルボラン(17.2g、86.4mmol)の溶液を、25℃において40mLのCH2Cl2中のビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ベンジリデンルテニウム(IV)ジクロライド(Grubbs触媒)(3.55g、4.31mmol)の溶液に加えた。混合物を25℃で10時間攪拌したところ、色が赤紫から濃茶色に変わった。溶媒を真空下で除去し、澄んだ無色の液体で、沸点が60℃(0.05torr)である生成物を得た(12.6g、85%)。
1H−NMR(C66,400MHz):δ7.75(d,2H,J=8.0Hz,ArH),7.33(t,2H,J=8.0Hz,ArH),7.25(t,1H,J=8.0Hz,ArH),6.93(d,1H,J=8.1Hz,vinyl),6.60(d,1H,J=8.1Hz,vinyl),3.51(m,2H,NCH2CH=),3.26(q,2H,J=7.0Hz,Et),0.94(t,3H,J=7.0Hz,Et).
13C−NMR(C66,100.6MHz):δ148.5,134.1,132.3,132.1,128.9,128.1,127.6,60.3(NCH2C=),41.4(Et),16.7(Et).
11B−NMR(C66,115.5MHz):δ39.4.
HRMS(EI,m/z): C1214 11BN(M+)としての計算値 171.1219、測定値 171.1224
分析: C1114BNとしての計算値 C,77.24;H,8.25;N,8.19、測定値 C,77.83;H,8.45;N,7.68
C)リチウム1−エチル−2−フェニル−1,2−アザボロリド
1,5−ジヒドロ−1−エチル−2−フェニル−1,2−アザボロール(5.0g,29.2mmol)を−78℃で15mLのエーテルに溶解させた。ここに、15mLエーテル中のリチウムジイソプロピルアミド(3.13g,29.2mmol)の溶液を加えた。混合物を−78℃で2時間、更に25℃で10時間攪拌した。溶媒の除去後、残渣を20mLのペンタンで3回洗浄した。残渣を真空下で乾燥させ、明黄色の粉末状生成物を得た(3.9g,77%)。
1H−NMR(THF−d8,400MHz):δ7.51(d,2H,J=8.0Hz,ArH),7.05(t,2H,J=8.0Hz,ArH),6.87(t,1H,J=8.0Hz,ArH),5.91(m,1H,H4),5.86(m,1H,H5),4.16(m,1H,H3),3.78(q,2H,J=7.0Hz,Et),1.27(t,3H,J=7.0Hz,Et).
13C−NMR(THF−d8,100.6MHz):δ133.9,127.2,123.8,112.8,111.9,86.5(br),43.2(Et),19.6(Et).
11B−NMR(THF−d8,115.5MHz):δ29.4.
D)(η−1−エチル−2−フェニル−1H−1,2−アザボロリル)(η−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(IV)ジクロライド
10mLのエーテル中のリチウム1−エチル−2−フェニル−1,2−アザボロリド(0.42g,2.37mmol)の溶液を、−78℃において、10mLのエーテル中のペンタメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド(0.78g,2.34mmol)の懸濁液に添加した。混合物を25℃にまで徐々に温めながら、攪拌を12時間続けた。溶媒を真空下で除去し、残渣をペンタンで洗浄、乾燥して、黄色の粉末状の生成物を得た(0.54g,56%)。
1H−NMR(400MHz,C66):δ7.79(dd,J=8.2,1.4Hz,2H,ArH);7.29(t,J=7.3Hz,2H,ArH);7.19(t,J=7.4Hz,1H,ArH);6.24(t,J=2.6Hz,1H,ring CH);5.33(dd,J=4.5,2.7Hz,1H,ring CH);4.62(dd,J=4.9,2.7Hz,H,ring CH);4.06(dq,J=14.0,7.0Hz,1H,NCH);3.86(dq,J=14.0,7.0Hz,1H,NCH’);1.77(s,15H,CpMe);0.89(t,J=7.3Hz,3H,NCH2CH3).
13C−NMR(100.6MHz,C66):δ134.5,128.5,127.7,127.5,123.5,114.1,44.1,16.8,12.2.
11B−NMR(115.6MHz,C66):δ33.7.
HRMS: C2128 1135Cl2NZrとしての計算値 465.0740、測定値 465.0740
分析: C2128BCl2NZrとしての計算値 C,53.96;H,6.05;N,3.00、測定値 C,52.52;H,6.41;N,2.79
(実施例2)
ビス(1−エチル−2−フェニル−1H−1,2−アザボロリル)ジルコニウムジクロライドの調製

25mLのエーテル中のリチウム(1−エチル−2−フェニル−1,2−アザボロリド)(1C)(0.80g,4.52mmol)の懸濁液を、−50℃において、25mLのエーテル中のZrCl4(0.51g,2.19mmol)の懸濁液に加えた。混合物を8時間攪拌し、その間混合物を25℃にまで温めた。混合物を珪藻土で濾過し、溶媒を真空下で除去した。残渣をエーテルで洗浄、乾燥して、目的生成物を得た(0.65g,59%)。1H−NMRスペクトルによると、この生成物は、2種類のジアステレオマーが4:1の比率で存在する混合物であった。過半量存在する異性体のスペクトルシグナルを示す。
1H−NMR(400MHz,C66):δ7.76(d,J=8.1Hz,4H,ArH),7.21(m,6H,ArH);6.25(m,2H,ring CH);6.07(m,2H,ring CH),4.80(m,2H,ring CH);3.75(dq,J=14.2,7.1Hz,2H,NCH);3.57(dq,J=14.2,7.1Hz,2H,NCH),0.75(t,J=7.31Hz,6H).
13C−NMR(100.5MHz,CDCl3):δ134.4;128.9,128.1,98(br),45.5,17.6.
11B−NMR(115.6MHz,C66):δ3.7.
HRMS: C2226 112 35Cl22Zrとしての計算値 500.0606、測定値 500.0604
分析: C22262Cl22Zrとしての計算値 C,52.61;H,5.23;N,5.58、測定値 C,51.36;H,5.18;N,5.32
(実施例3)
[(η 5 −シクロペンタジエン−1−イル)(η 5 −1−エチル−2−フェニル−1H−1,2−アザボロール−3−イル)ジメチルシラン]ジルコニウムジクロライドの調製
A)1−エチル−3−クロロジメチルシリル−2,3−ジヒドロ−2−フェニル−1H−1,2−アザボロール
15mLのエーテル中のMe2SiCl2(0.69mL,0.73g,5.65mmol)の溶液を、−78℃において、25mLのエーテル中のリチウム(1−エチル−2−フェニル−1,2−アザボロリド)(実施例1C)(1.0g,5.65mmol)の溶液に滴下した。滴下終了後、混合物を徐々に25℃にまで温め、10時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をペンタンで抽出した。抽出物を珪藻土で濾過し、溶媒を真空下で除去して、オレンジ色の油状物質を得た(1.38g,92%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl3):δ7.40(dd,J=7.7,1.8Hz,2H,ArH),7.23(m,3H,ArH);6.34(dd,J=3.8,1.3Hz,1H,ViH);5.70(dd,J=3.8,2.4Hz,1H,ViH),3.30(m,1H,NCH);3.12(m,1H,NCH’);2.64(br s,1H,BCH);0.94(t,J=7.1Hz,3H,CMe),0.14(s,3H,SiMe’),0.09(s,3H,SiMe’).
13C−NMR(100.6MHz,C66):δ139.1,133.5(Ph),128.8(Ph),127.9(Ph),112.2,41.1(NCH2),39(br,BCH),17.3(CMe),2.4(SiMe),0.2(SiMe’).
11B−NMR(115.5MHz,C66):δ44.6.
HRMS: C1319 1135ClNSiとしての計算値 263.1068、測定値 263.1078
分析: C1319BClNSiとしての計算値 C,59.21;H,7.28;N,5.31、測定値 C,59.04;H,7.12;N,5.46
B)1−エチル−3−[シクロペンタジエニルジメチルシリル]−2,3−ジヒドロ−2−フェニル−1H−1,2−アザボロール
10mLのTHF中のシクロペンタジエニルリチウム(0.16g、2.27mmol)の溶液を、−50℃において、10mLのTHF中の1−エチル−3−クロロジメチルシリル−2,3−ジヒドロ−2−フェニル−1H−1,2−アザボロール(0.60g、2.27mmol)の溶液にゆっくりと加えた。反応混合物を25℃にまでゆっくり温め、12時間攪拌した。溶媒を真空下で除去し、残渣をペンタンで抽出した。溶媒を抽出物から除去し、油状である茶色の目的生成物を得た(0.58g、87%)。
1H−NMR(400MHz,C66):δ7.40(dd,J=7.9,1.2Hz,2H,ArH);7.16(t,J=7.0Hz,2H,ArH);7.10(t,J=7.0Hz,IR,ArH);6.54(br s,2H,Cp);6.50(br s,2H,Cp);6.28(dd,J=4.0,1.1Hz,1H,ViH);5.54(dd,J=3.9,2.8Hz,1H,ViH);3.30(m,1H,NCH);3.22(br,s,1H,Cp);3.10(m,1H,NCH’),2.45(dd,J=2.6,1.1Hz,1H,BCH);0.92(t,J=7.1Hz,3H,CMe),−0.13(s,3H,SiMe),−0.35(s,3H,SiMe’).
13C−NMR(C66,100.6MHz):δ137.8,133.5,133.0,130.4,128.6,128.0,127.7,113.4,67.5,41.1,37.4(bn),25.6,17.5,−4.8,−4.9.
11B−NMR(115.5MHz,C66):δ45.0.
HRMS: C1824 11BNSiとしての計算値 293.1771、測定値 293.1774
C)[(η 5 −シクロペンタジエン−1−イル)(η 5 −1−エチル−2−フェニル−1H−1,2−アザボロール−3−イル)ジメチルシラン]ジルコニウムジクロライド
THF(20mL)のリチウムジイソプロピルアミド(0.66g,6.20mmol)の溶液を、−78℃において、20mLのTHF中の1−エチル−3−[シクロペンタジエニルジメチルシリル]−2,3−ジヒドロ−2−フェニル−1H−1,2−アザボロール(0.91g,3.10mmol)の溶液に添加した。混合物を25℃にまで徐々に温めながら、12時間攪拌した。溶媒を真空下で除去した後、残渣をペンタンで洗浄した。固形分を20mLのトルエンに溶解させ、−50℃において、10mLのトルエン中のZrCl4(0.69g,3.00mmol)の懸濁液に加えた。添加終了時に、混合物を12時間攪拌しながら25℃にまで温めた。溶媒を減圧下で除去し、生成物をエーテルで抽出し、次いで珪藻土で濾過した。溶媒を除去し、ペンタンで洗浄して、黄色の固体状物質を得た。収率は、0.80g(59%)であった。
1H−NMR(300MHz,CDCl3):δ7.57(m,2H,ArH);7.38(d,J=2.5Hz,1H,C32BN),7.26(m,3H,ArH);6.98(m,1H,Cp);6.87(m,1H,Cp);6.00(m,1H,Cp);5.92(d,J=2.5Hz,1H,C32BN);5.88(m,1H,Cp);4.08(dq,J=13.7,7.1Hz,1H,NCH);3.75(dq,J=13.7,7.1Hz,NCH);1.21(t,J=7.3Hz,3H,CH3C);0.62(s,3H,SiMe);0.37(s,3H,SiMe’).
13C−NMR(100.6MHz,CDCl3):δ140.4;135.6;129.5;128.6;127.3;120.9;120.6;112.5;110.4;44.1;16.8;−2.3;−3.5.
11B−NMR(115.6MHz,CDCl3):δ34.6.
HRMS: C1822 11BCl2NSiZrとしての計算値 451.0039、測定値 451.0016
分析: C1822BCl2NSiZrとしての計算値 C,47.68;H,4.90;N,3.09、測定値 C,47.92;H,5.17;N,3.11
(実施例4)
rac−[ビス(η 5 −1−エチル−2−フェニル−1H−1,2−アザボロール−3−イル)ジメチルシラン]ジルコニウムジクロライドの調製
A)ビス[1−エチル−2,3−ジヒドロ−2−フェニル−1H−1,2−アザボロール−3−イルジメチルシラン
実施例3B)と同様の方法により、15mLのTHF中のリチウム(1−エチル−2−フェニル−1,2−アザボロリド)(1C)(0.41g,2.31mmol)、及び15mLのTHF中の1−エチル−3−クロロジメチルシリル−2,3−ジヒドロ−2−フェニル−1H−1,2−アザボロール(実施例3A)(0.01g、2.31mmol)から、上記生成物を調製した。この生成物は、黄色の油状物質であった(0.85g,92%)。
1H−NMR(400MHz,C66):δ7.40(dd,J=8.0,1.5Hz,4H,ArH);7.18(t,J=7.3Hz,4H,ArH);7.12(t,J=7.3Hz,2H,ArH);6.29(dd,J=4.0,1.1Hz,2H,ViH);5.58(dd,J=3.6,1.1Hz,2H,ViH);3.26(m,2H,NCH);3.11(m,2H,NCH),2.43(dd,J=2.6,1.1Hz,2H,BCH);0.89(t,J=7.0Hz,6H,CMe),−0.18(s,3H,SiMe),−0.42(s,3H,SiMe).
13C−NMR(100.6MHz,CDCl3):δ137.4,133.5(Ph),128.3(Ph),127.7(Ph),113.7,41.2(NCH2),37.2(br,BCH),17.9(CMe),−4.3(SiMe),−4.4(SiMe).
11B−NMR(CDCl3,115.5MHz):δ4.52.
HRMS: C2932 1122Siとしての計算値 398.2520、測定値 398.2516
B)rac−[ビス(η 5 −1−エチル−2−フェニル−1H−1,2−アザボロール−3−イル)ジメチルシラン]ジルコニウムジクロライド
10mLのTHF中のリチウムジイソプロピルアミド(0.46g,4.26mmol)の溶液を、−78℃において、10mLのTHF中のビス[1−エチル−2,3−ジヒドロ−2−フェニル−1H−1,2−アザボロール−3−イルジメチルシラン(0.85g,2.13mmol)の溶液に添加した。混合物を25℃にまで徐々に温めながら、8時間攪拌した。溶媒を真空下で除去した後、残渣を10mLのペンタンで3回洗浄した。固形分を10mLのトルエンに溶解させ、得られた溶液を−50℃において、10mLのトルエン中のZrCl4(0.49g,2.13mmol)の懸濁液に加えた。攪拌を12時間続け、混合物を25℃にまで徐々に温めた。溶媒を真空下で除去し、生成物をエーテルに溶解させ、次いで珪藻土で濾過した。減圧下で溶媒を除去し、オレンジ色の固体状生成物を得た。収率は、0.80g(68%)であった。
1H−NMR(300MHz,C66):δ7.70(dd,J=8.1,1.5Hz,4H,ArH);7.25(t,J=7.6Hz,4H,ArH),7.15(t,J=7.4Hz,2H,ArH);6.83(d,J=2.5Hz,2H,C32BN);5.86(d,J=2.5Hz,2H,C32BN);3.75(dq,J=13.4,6.9Hz,2H,NCH);3.38(dq,J=13.4,6.9Hz,2H,NCH’);0.64(t,J=7.2Hz,6H,CH3);0.32(s,6H,SiMe).
13C−NMR(100.6MHz,CDCl3):δ135.6,131.4,128.5,127.6,119.7,44.7,17.2,−1.0.
11B−NMR(115.6MHz,CDCl3):δ31.8.
HRMS: C2430 112 35Cl22SiZrとしての計算値 556.0788、測定値 556.0770
分析: C24302Cl22SiZrとしての計算値 C,51.62;H,5.43;N,5.02、測定値 C,51.32;H,5.39;N,5.08
(実施例5)
(4,7−ジヒドロ−3e,7a−アザボリンデニル)(ペンタメチル−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドの調製
A)アリル(N,N−ジアリルアミノ)ボロンクロライド
50mLのヘキサン中のアリルトリブチルチン(62.2g,0.19mol)の溶液を、−78℃において、120mLのヘキサン中のBCl3(24.8g,0.21mol)中の溶液に滴下した。反応混合物を−78℃で1時間攪拌した後、2時間かけて25℃まで温め、再度−78℃に冷却した。次いで、ジアリルアミン(23.5mL,0.19mol)、更にトリエチルアミン(26.7mL,0.19mol)を加えた。混合物を25℃にまで徐々に温めながら12時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、蒸留(0.1torrにおける沸点=38℃)により生成物を得た(33.1g,95%)。
HRMS: C915 1135ClNとしての計算値 183.0986、測定値 183.0984
1H−NMR(C66,300MHz):δ1.90(d,J=7.1Hz,2H,CH 2 );3.32(d,J=5.2Hz,2H,CH 2 ),3.65(d,J=5.5Hz,2H,CH 2 BN 1 );4.8−5.0(m,6H,3ViH);5.3(m,1H,ViH);5.5(m,1H,ViH);5.9(m,1H,ViH).
11B−NMR(C66,115.5MHz):δ38.1.
13C−NMR(C66,75.5MHz):δ50.5,51.3,115.0,116.0,116.2,134.9,135.0.
B)アリル(N,N−ジアリルアミノ)ビニルボリン
250mLのTHF中のビニルブロマイド(23.5g,0.22mol)及びマグネシウム(5.3g,0.2mol)から調製されたビニルマグネシウムブロマイドの溶液を、−78℃において、100mLのTHF中のアリル(N,N−ジアリルアミノ)ボロンクロライド(33.1g,0.18mol)の溶液に添加した。反応混合物を10時間攪拌し、25℃にまで徐々に温めた。溶媒を減圧下で除去し、残渣をペンタンで抽出した。溶媒を抽出物から取り除き、生成物(26.5g,84%)を蒸留した(0.1torrにおける沸点=36℃)。
HRMS: C1118 11BNとしての計算値 175.1532、測定値 175.1529
1H−NMR(C66,400MHz):δ1.94(d,J=7.3Hz,2H,BCH 2 ),3.48(broad,s,4H,2NCH 2 ),4.88(m,6H,ViCH 2 ),5.46(m,2H,ViH);5.8−6.0(m,3H,ViH);6.26(dd,J=19.6,13.7Hz,1H,BCH).
11B−NMR(C66,115MHz):δ39.7.
13C−NMR(CH22,125.7MHz):δ24(broad),51,51.4,113.3,115.2,115.5,131.4,135.1,136.5,137.6,139(broad).
C)4,7−ジヒドロ−4a,7a−アザボリンデン
50mLのCH2Cl2中のアリル(N,N−ジアリルアミノ)ビニルボリン(26.5,0.15mol)の溶液を、150mLのCH2Cl2中の(Cy3P)2(PhCH)RuCl2の溶液に加え、得られた混合物を加熱して24時間還流させた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を蒸留(0.1torrにおける沸点=27℃)して生成物を得た(13.9g、78%)。
HRMS: C710 11BNとしての計算値 119.0906、測定値 119.0906
1H−NMR(C66,400MHz):δ1.68(broad,s,2H,CH 2 ),3.19(d,J=3Hz,2H,CH 2 ),3.46(m,2H,CH 2 1 ),5.50(d,m,J=10.3Hz,1H,ViH),5.84(d,m,J=10.3Hz,1H,ViH),6.22(d,J=7.7Hz,1H,ViH),6.78(d,J=8.1Hz,1H,ViH).
11B−NMR(C66,115.5MHz):δ37.7.
13C−NMR(C66,100.5MHz):δ13.0(broad),45.6,60.0,124.8,125.8,133(broad),148.
D)(4,7−ジヒドロ−3a,7a−アザボリンデニル)(ペンタメチル−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド
トルエン中のKN(SiMe32(6.80mL,3.40mmol)の0.5M溶液を、−78℃において、10mLのトルエン中の4,7−ジヒドロ−4a,7a−アザボリンデンの溶液に滴下した。混合物を10時間攪拌し、徐々に25℃にまで温めた。溶液を濾過し、固形分を5mLのトルエンで3回、そして10mLのペンタンで3回連続して洗浄した。エチルエーテル(15mL)を固形分に加え、得られた懸濁液を、−50℃において、10mLのエーテル中のペンタメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド(1.12g,3.36mmol)の溶液に加えた。得られたオレンジ色の懸濁液を10時間攪拌し、徐々に25℃にまで温めた。真空下で揮発分を除去した後、生成物をエーテルで抽出した。溶媒を一部除去することで、抽出物を徐々に濃縮し、得られた溶液を、黄色の結晶(0.71g,51%)が得られるまで、−20℃で保存した。構造はX線結晶学により確認した。
1H−NMR(CDCl3,400MHz):δ1.70(dm,J=20Hz,1H,C(7)H),2.00(dm,J=20Hz,1H,C(7)H 1 ),2.00(s,15H,CpMe),4.04(dm,J=17.9Hz,1H,C(4)H),4.14(dd,J=4.9,2.4Hz,1H,C(1)H),4.62(dm,J=17.9Hz,1H,C(4)H 1 ),5.54(dm,J=10.6Hz,1H,ViH),5.82(dd,J=5.1,2.5Hz,1H,C(2)H),5.89(dm,J=10.6Hz,1H,ViH),6.32(t,J=2.5Hz,1H,C(3)H).
11B−NMR(CDCl3,115.5MHz):δ32.3.
13C−NMR(CDCl3,100.6MHz):δ12.7,13.0(broad),45.9,93.0(broad),117.3,121.6,122.7,124.0,126.9.
(実施例6)
(3a,7a−アザボリンデニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドの調製
A)3a,7a−アザボリンデン
25mLのペンタン中の4,7−ジヒドロ−4a,7a−アザボリンデン(実施例5C)(4.5g,37.8mol)の溶液を、50mLのペンタン中の2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(10.4g,45.6mol)の懸濁液に添加した。混合物を25℃で10時間攪拌し、その後に、固形分を濾過により除去した。濾液を蒸留し(0.1torrにおける沸点=26℃)、目的生成物を得た(1.3g,30%)。
HRMS: C710 11BNとしての計算値 117.0750、測定値 117.0752
1H−NMR(C66,400MHz):δ3.52(broad,s,2H,CH 2 ),6.11(t,J=6.3Hz,1H,C(5)H),6.52(m,2H,C(1)HC(2)H),6.94(d,J=6.3Hz,1H,C(4)H),7.06(d,J=11.1Hz,1H,BCH),7.61(dd,J=11.1,6.3Hz,1H,C(6)H).
11B−NMR(C66,115.5MHz):δ34.2.
13C−NMR(C66,100.5MHz):δ58.8,109.5,124(broad),133.6(broad),135.3,143.2,144.2.
B)(3a,7a−アザボリンデニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド
実施例5の工程D)と実質的に同様の方法で、3a,7a−アザボリンデン(0.30g,2.56mmol)とペンタメチルシクロペンタジエニルジルコニウムトリクロライド(0.85g,2.56mmol)とを接触させ、目的生成物を得た(0.63g,60%)。構造はX線結晶学により確認した。
1H−NMR(CD2Cl2,400MHz):δ2.00(s,15H,CpMe),4.85(dd,J=5.1,1.8Hz,1H,C(1)H),6.27(dd,J=5.3,2.4Hz,1H,C(2)H),6.58(td,J=6.6,1.1Hz,1H,C(5)H),6.82(t,J=2.4Hz,1H,C(3)H),7.15(d,J=11.7Hz,1H,C(7)H),7.36(dd,J=11.7,6.4Hz,1H,C(6)H),7.64(dd,J=6.0,1.0Hz,1H,C(4)H).
11B−NMR(CD2Cl2,115.5MHz):δ23.8.
13C−NMR(CD2Cl2,100.5MHz):δ12.6,115.4,115.8,121.5,129.6,136.9.
<エチレン/1−オクテン重合条件>
全ての液体及びガス供給材料は、反応器に導入する前に、アルミナ及び汚染物除去(Q−5(商標)触媒、Englehardt Chemicals Inc.より入手可能)カラムを通した。触媒成分は、アルゴン又は窒素雰囲気下のグローブボックスで取り扱った。攪拌機付きの2.0リットル反応器に、740gの混合アルカン溶媒及び118gの1−オクテンコモノマーを仕込んだ。水素(25psi、170kPa)を75mLの別のタンクから差圧膨張により分子量調節剤として加えた。反応器を140℃に加熱し、500psig(3.4MPa)においてエチレンで飽和した。稀薄トルエン溶液としての金属錯体と、ヘキサンの稀薄溶液としての助触媒とを混合し、触媒添加タンクに移し、反応器に注入した。助触媒は、触媒に対して1000:1のモル比で用いられた、メチルアルモキサンであった。この重合条件を、エチレンを適宜添加しながら15分間維持した。得られた溶液を反応器から取り出し、イソプロピルアルコールで反応を停止し、ポリマー100g当たり約67mgのヒンダードフェノール酸化防止剤(Ciba Geigy CorporationのIrganox(商標)1010)及びポリマー100g当たり約133mgのリン安定剤(Ciba Geigy CorporationのIrgafos(商標)168)を含む、トルエン溶液を添加することにより安定化した。
逐次重合の間に洗浄を行った。なお、該洗浄においては850gの混合アルカンを反応器に添加し、反応器を150℃に加熱した。次いで、新たな重合を行う前に、加熱された溶媒を反応器から直ちに取り出した。
約20時間140℃に設定された真空オーブン中で乾燥することにより、ポリマーを回収した。密度は、空気中及びメチルエチルケトン浸漬中のポリマーの質量を測定することで求められる。マイクロメルトインデックス値(MMI)は、Custom Scientific Instrument Inc.のCS-127MF-015型装置を190℃において使用することで求められ、MMI=1/(0.00343t−0.00251)で計算される単位のない値である(ここで、tは計器によって測定される時間(秒)である)。結果を表1に示す。
1.効率,g(ポリマー)/μmole(ジルコニウム)
2.マイクロメルトインデックス190℃,(メルトインデックス測定の比較手法)
<プロピレンの条件>
電気加熱ジャケット、内部冷却コイル及び下部排水弁を備えた2リットルのParr製反応器において、バッチ反応器重合を行った。圧力、温度及びブロック弁をコンピュータで監視及び制御した。混合アルカン(650g)を、差圧変換器又は秤量容器が装着された溶媒射出タンクで測定した。次いで、混合アルカンを溶媒射出タンクから反応器へ加えた。150gのプロピレンを質量流量計を用いて測定した。反応器の内容物を1200rpmで攪拌した。水素を75mLの溶媒射出タンクから、最初300psig(2.2MPa)で、差圧膨張により(Δ25psi、170kPa)加えた。次いで、反応器の内容物を目的の実験温度に加熱した。グローブボックス中、触媒(トルエン中0.0050M)及びMAO助触媒を1:1000のモル比で組み合わせて、グローブボックスから触媒射出タンクへ、移動用トルエンを用い、1/16インチ(0.16cm)のチューブを通じて移した。次いで、窒素を用いて、触媒タンクを350psig(2.5MPa)に加圧した。反応器の内容物を70℃である目的の実験温度に安定させた後、18μmolの触媒をディップチューブにより反応器内へ注入した。冷たいグリコールを内部冷却コイルに通すことにより、温度を維持した。反応を46分行った。続いて、反応器の内容物を、窒素でパージした4リットルの容器に排出し、イソプロピルアルコールで反応を停止し、トルエン中のIrganox 1010(100mg)を酸化防止剤として加えた。140℃までの温度である真空オーブン内において一晩ポリマーから揮発物質を除去し、真空オーブンから取り出す前に少なくとも50℃に冷却した。アイソタクティックポリプロピレンの収率は41.9gであり、効率は2.3g/μmol Zrであった。

Claims (7)

  1. 下記式(I)の金属化合物:
    CpM(Z)z(X)x(L)t(X’)x’ …(I)
    式(I)中、
    Cpは、窒素及びホウ素を含有する5員環アニオンリガンド基又はその置換誘導体であって、且つ少なくともMに結合しており、
    Mは、元素周期表第3〜10族又はランタノイド系列から選ばれる金属であり;
    Zは、
    a)非局在化したπ電子を含有する環状リガンド基(第2又は第3のアニオンリガンドCpを含む)であって、Zは非局在化したπ電子によりMと結合し、更に二価の結合基Z’によりCpと共有結合していてもよい、又は
    b)式−Z’Y−の二価の部位であって、Z’はCpと結合し、YはMと共有結合又は配位共有結合している、
    のいずれかであり;
    ここで、Z’は、SiR6 2、CR6 2、SiR6 2SiR6 2、CR6 2CR6 2、CR6=CR6、CR6 2SiR6 2、BR6、BR6L’’又はGeR6 2であり、
    Yは、−O−、−S−、−NR5−、−PR5−、−NR5 2、又は−PR5 2であり;
    5は、それぞれ独立して、ヒドロカルビル、トリヒドロカルビルシリル、又はトリヒドロカルビルシリルヒドロカルビルであって、該R5は水素を数えないで20個までの原子を有しており、また、2個のR5は、或いはR5はYと一緒になって環を形成してもよく;
    6は、それぞれ独立して、水素、又はヒドロカルビル、ヒドロカルビルオキシ、シリル、ハロゲン化アルキル、ハロゲン化アリール、−NR5 2、又はこれらの組み合わせから選択される基であって、該R6は水素を数えないで20個までの原子を有しており、また、2個のR6は環を形成してもよく;
    L’’は、単核又は多核ルイス塩基であって、R6に結合していてもよく;
    Xは、水素、又は水素を数えないで60個までの原子を有する一価のアニオンリガンド基であり;
    Lは、それぞれ独立して、水素を数えないで20個までの原子を有する中性のリガンド基であり、LとXは一緒に結合していてもよく;
    X’は、水素を数えないで60個までの原子を有する二価のアニオンリガンド基であり;
    zは0、1又は2であり;
    xは0、1、2又は3であり;
    tは0〜2の数であり;
    x’は0又は1である。
  2. Cpが1,2−アザボロリルアニオンリガンドであって、下記式で表される、請求項1記載の金属化合物:

    式中、
    Aは、それぞれ独立して、水素原子を数えないで1〜40個の原子からなる基であって、ヒドロカルビル、トリヒドロカルビルシリル、トリヒドロカルビルシリルヒドロカルビル、ジヒドロカルビルアミノ又はヒドロカルビレンアミノから選択され、また、2個のRA基が一緒になって多環縮合リガンド基を形成してもよく;
    Bは、それぞれ独立して、水素、Z’及びRAからなる群から選択され、ここでZ’は請求項1で定義したとおりである。
  3. 下記式の何れかで表される請求項1記載の金属化合物:

    式中、
    Mは+2、+3又は+4の形式酸化状態である4族金属であり;
    Aは、それぞれ独立して、水素原子を数えないで1〜40個の原子からなるヒドロカルビル、ジヒドロカルビルアミノ又はヒドロカルビレンアミノ基であって、また、2個以上のRA基が一緒に共有結合していてもよく;
    Bは、それぞれ独立して、水素又はRAであり;
    Z’は、SiR6 2、CR6 2、SiR6 2SiR6 2、CR6 2CR6 2、CR6=CR6、又はBR6であり;
    Yは、−NR5−、−PR5−、−NR5 2、又は−PR5 2であり;
    5は、それぞれ独立して、炭素数1〜20のヒドロカルビルであり;
    6は、それぞれ独立して、水素又は炭素数1〜20のヒドロカルビルであり;
    Xは、環状の非局在化したπ結合リガンド基であるリガンド種を除く、60個までの原子を有するアニオン又はジアニオンリガンド基であり;
    X’は、それぞれ独立して、40個までの原子を有する中性のリガンドであり;
    pは0、1又は2であって、Xがアニオンリガンドである場合、Mの形式酸化状態より2小さく、そして、Xがジアニオンリガンド基である場合、pは1であり;
    qは0、1又は2である。
  4. Xが、ハロ、炭素数1〜10のヒドロカルビル又は炭素数20までのトリアルキルシリルアルキルであるか、或いは2個のXが一緒になって二価のリガンド基を形成しており;
    Aが、それぞれ独立して、ヒドロカルビルであるか、或いは2個の隣接するRAが一緒になって縮合環を形成しており;
    Bが、炭素数1〜10のヒドロカルビルであり;
    Yが、−NREであり、ここで、REが炭素数1〜6のアルキル又はシクロアルキルであり;
    Zが、SiR6 2であり、ここで、R6がメチル、フェニル又は炭素数1〜10のアルキルフェニルである;
    請求項3記載の金属錯体。
  5. (η−1−エチル−2−フェニル−1H−1,2−アザボロリル)(η−ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(IV)ジクロライド、ビス(1−エチル−2−フェニル−1,2−アザボロリル)ジルコニウムジクロライド、[(η5−シクロペンタジエン−1−イル)(η5−1−エチル−2−フェニル−1H−1,2−アザボロル−3−イル)ジメチルシラン]ジルコニウムジクロライド、rac−[ビス(η5−1−エチル−2−フェニル−1H−1,2−アザボロル−3−イル)ジメチルシラン]ジルコニウムジクロライド、(4,7−ジヒドロ−3a,7a−アザボリンデニル)(ペンタメチル−シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、及び(3a,7a−アザボリンデニル)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドからなる群から選択される、請求項1記載の金属錯体。
  6. (A)請求項1〜5のいずれかに記載の金属錯体及び(B)活性化助触媒、又はその反応生成物を含み、(A)の(B)に対するモル比が、1:10,000〜100:1である、触媒組成物。
  7. 付加重合可能なモノマー又は該モノマーの混合物を、重合条件下で、請求項6記載の触媒組成物と接触させることを含む、一種以上の付加重合可能なモノマーの重合方法。
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