JP2005522063A - 無線通信機および少なくとも1つの導電性補正素子を含むプリント配線板 - Google Patents

無線通信機および少なくとも1つの導電性補正素子を含むプリント配線板 Download PDF

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Abstract

無線通信機(MP)のプリント配線板に少なくとも1つの付加的な導電性補正素子(ZV1)が結合されており、これによりプリント配線板(LP)の所定の縦横寸法を維持したままで、アンテナ(AT1)の無線放射の電磁場がプリント配線板に誘導した電流(I(X))に対して意図的に仮想の電流路延長部(WV)が形成される。

Description

本発明は、ケーシング内に収容され所定の縦横寸法を有する少なくとも1つのプリント配線板と、このプリント配線板に結合され無線放射の電磁場を送受信する少なくとも1つのアンテナとを有している無線通信機に関する。
無線通信機、特にDECT規格(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)に準拠した移動無線機またはコードレステレフォンのエネルギ放射により、通常、無線放射の電磁場のうち所定のエネルギ成分が人体に入射する。例えばユーザが無線通信機を頭部近傍でふつうに使用するだけで頭部の有機組織に許容不能なまでに著しく負荷がかかることがある。このため人体の有機組織に対して熱エネルギ吸収の限界値が定められている。ユーザが実際にどれだけの放射負荷に曝されているかを表す専用の測定基準として、いわゆるSAR値(Specific Absorption Rate)が使用されている。この値は所定の容積の組織領域が加熱される速度を意味しており、1kg当たりのワット数で表される。
本発明の課題は、電磁放射特性の観点から無線通信機を良好に制御することのできる手段を提供することである。この課題は冒頭に言及した形式の無線通信機において、プリント配線板に少なくとも1つの付加的な導電性補正素子を結合し、プリント配線板の所定の縦横寸法を維持したままで、アンテナからの無線放射の電磁場がプリント配線板に誘導した電流に対して意図的な仮想の電流路延長部を形成する構成により解決される。
このようにしてプリント配線板に生じた電流の空間分布を意図的に、すなわち制御可能に調整することができる。
付加的な導電性補正素子を用いてプリント配線板上に電流路延長部を形成することにより、特に電流の空間分布を制御して、電流またはこれに関連する磁場の空間的最大値を非臨界的な機器領域へオフセットするかおよび/または低減することができる。有利には例えば許容不能に強い“ホットスポット”、すなわち他の領域よりもSAR値の高い組織容積領域、ひいては組織容積領域の熱負荷の局所的な空間変動(例えば本発明の無線通信機を通常通りに使用している場合のユーザの頭部領域)を低減するかまたは完全に回避することができる。少なくとも1つの付加的な補正素子を設けた場合のSAR分布は、補正素子を設けない場合のプリント配線板のSAR分布に比べて、全体として見ると少なくとも均一化される。さらに有利には各無線通信機のアンテナインピーダンスの適合度も改善され、良好な電力放射が達成される。これにより特に小さくコンパクトな機器寸法を得ることができる。
本発明の他の実施形態は従属請求項に記載されている。
本発明の実施例を以下に図に即して詳細に説明する。
図1には従来の移動無線機のプリント配線板とこれに結合された無線アンテナとの空間的配置が示されている。図2には移動無線機の動作中に図1のプリント配線板の長さ方向に沿って流れるSAR効果に対する有効電流の空間分布が概略的に示されている。図3には図1のプリント配線板に付加的に結合された電流路を延長する本発明の補正素子が概略的に示されている。図4には図3のプリント配線板およびこれに付加的に結合された電流路を延長する本発明の補正素子の長さ方向で流れる電流の空間分布が示されている。図5〜7には無線通信機のプリント配線板に結合された本発明の補正素子の種々の実施例が概略的に示されている。図8,9には電流路を延長する補正素子の設けられていないプリント配線板と設けられたプリント配線板とでの長さ方向での電流特性が示されている。図10には本発明のプリント配線板と図9の電流路を延長する補正素子とを備えた無線通信機がユーザの頭部近傍で通常通りに使用される様子が示されている。図11,12には仮想的に電流路を延長する別の補正素子を備えたプリント配線板が概略的に示されている。
図1〜12では同じ機能を有する素子には同じ参照番号を付してある。
図1にはプリント配線板LPが無線通信機、例えば移動無線機またはコードレステレフォン内に収容されている様子が概略的に示されている。図10ではユーザが頭部HE近傍で移動無線機MPを通常のように使用している様子を横から見たところが示されているが、プリント配線板LPは例えばその移動無線機MPのケーシングGHの内部に設けられている。移動無線機MPは有利には特にGSM(Global System for Mobile Communications),IS95,IS136,IS2000,DCS1900,GPRS(General Packet and Radio Service),EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution),UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)などの規格に準拠して動作する移動無線電話として構成されている。有利には移動無線機はユーザにとってポータブルに、かつユーザが無線通信システムの各セルにわたって場所を移動しても利用できるように設計されている。こうした音声伝送機能または電話機能に加えて、またこれらから独立に、移動無線機はデータ、画像、FAX、E−Mailなどを伝送するその他のメッセージ機能をも満足する。
さらに図1のプリント配線板はコードレステレフォンのケーシング内に集積されており、ローカルの基地局または他の端末機との無線を介した通信トラフィックが処理される。こうしたコードレステレフォンは有利にはいわゆるDECT規格(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)またはBluetooth規格に準拠して動作する。
図1のプリント配線板LPは空間的に見てほぼ平面的な矩形の六面体形状を有している。つまりその4つの側縁SRL,SRR,SRO,SRUが共同して矩形の輪郭をなしており、長さが幅よりも大きい。図1にはさらにプリント配線板の空間幾何学的特性がチャート状の座標系の軸線X,Y,Zによって示されている。ここでX軸はプリント配線板の長さ方向の縁SRL,SRRに沿って延在しており、Y軸は幅方向の縁SRO,SRUに対して平行に延在している。したがってプリント配線板LPの実装面BFは主としてX−Y平面に存在する。Z軸はここではプリント配線板LPの種々のコンポーネント(例えば高周波数モジュール群HB1、評価制御モジュール群HB2など)の高さまたは厚さHに対応している。
矩形のプリント配線板は有利には平面的なほぼ六面体状のケーシングに組み込むのに適している。もちろんプリント配線板は他の形状を有していてもよく、一般にはそれぞれの無線通信機のケーシングの幾何学形状に適合するように選定される。
無線信号の送受信のために図1のプリント配線板LPはその長さ方向の上方半部に高周波数モジュール群HB1およびこれに結合されたアンテナAT1を有している。図示を簡単にするために、ここでは高周波数モジュール群HB1は破線の囲みで表すのみとする。送受信アンテナAT1を介して無線電磁波が無線空間へ放射され、および/または無線空間から到来する電磁波が検出される。送受信アンテナAT1はエネルギ供給、特に電流供給のための高周波数モジュール群HB1と無線信号制御部とに電気コンタクト線路COA(“ホットコンダクタ”)を介して接続されている。また送受信アンテナは第2の電気線路KS1(“コールドコンダクタ”)を介してプリント配線板LP上の少なくとも1つのアース面(“グラウンド”)に接触している。こうしたアース面は例えば高周波数モジュール群HB1の金属ケーシングカバーまたは遮蔽カバーまたは導電体層によって形成されている。これらはプリント配線板の上面または下面の全面にわたって設けられているか、またはプリント配線板LPの中間層として設けられている。有利にはコンタクト線路はプリント配線板LP上のアンテナAT1が充分な機械的安定性を得られ、所定の位置でできるだけ永続的に維持されるように構成される。特にこのためにコンタクト線路はスタブ状に形成され、それ自体でまたは他と共同してアンテナAT1の機械的固定のための一種のフランジ機能を担う。
アンテナAT1は、図1の実施例では、コンタクト線路COA,KS1を介してプリント配線板LPの上方端部または情報側縁SROへ機械的かつ電気的に結合されている。アンテナAT1はここではプレーナ形アンテナとして構成されている。このアンテナはほぼ矩形の形状を有している。アンテナは機械的な接続スタブCOA,KS1を介してプリント配線板LPの上方側縁SROからZ方向の面法線に沿った高さを有しているが、4つの側縁SRL,SRR,SRO,SRUによって囲まれた領域内にはおさまっている。したがってプリント配線板の実装面に対するアンテナの仮定の正射影は各側縁SRL,SRR,SRO,SRUによって囲まれた領域BF内部にほぼ相当する。換言すれば、アンテナAT1がプリント配線板LPの実装面の4つの側縁を超えて延長されることはない。つまりプリント配線板の表面は結合されたアンテナによって延長もされず、拡張もされない。アンテナAT1は接続スタブを介してプリント配線板LPの方向へ傾けられるかまたは湾曲され、プリント配線板LPの層レベルの上方および/または下方の別の層と同様に4つの側縁で囲まれた領域の内部に存在する。こうしたアンテナの配置により有利には特にコンパクトかつ小さな機器寸法を実現することができる。
図1のプリント配線板LPの第2の下方半部には1つまたは複数の別の電気モジュール群HB2が収容されている。これも前述の場合と同様に図示を簡単にするためにここでは破線の囲みで表すのみとする。電気モジュール群HB2は移動無線機MPの入出力エレメント、例えばキーボード、ディスプレイ、スピーカなどを制御したり、高周波数モジュール群HB1を介して受信された無線信号および/または高周波数モジュール群HB1を介して送信すべき無線信号の信号処理を行ったりする。
この種のプリント配線板および結合されているアンテナに対応するX方向の全電流の空間分布、すなわちプリント配線板の長さ方向に沿って流れる全電流の空間分布が図2に概略的に示されている。横軸にはプリント配線板LPの長さ方向Xの各位置で全幅Bにわたって流れた電流を積算または積分した有効全電流I(X)が示されている。X方向を優位な方向として電流が流れるのは、HフィールドすなわちアンテナAT1の近接領域で局所的に駆動中に磁場が発生するためであると考えられる。
図2では、X軸の起点が図1のプリント配線板LPの下方側縁SRUに対応しており、上方側縁SROが長さ方向値X=Lに相応する。電気コンタクト線路COAのうち高周波数モジュール群HB1とアンテナAT1とのあいだの領域では、アンテナAT1の長さ方向位置X=Lで給電電流またはフットポイント電流FSI≠0が流れる。なぜなら高周波数モジュール群HB1から所定の給電電流FSIがアンテナAT1のフットポイントへ供給されるからである。これに対してプリント配線板LPの長さ方向の電流は下方の自由端部ではその境界条件により中断される。すなわちアンテナAT1とは反対側の端面でI(X)=0が成り立つ。いわゆるλ/4アンテナを使用する有利な実施例では、これに対して電場が下方側縁SRUの箇所で、すなわちアンテナとは反対側の自由端部で最大となる。プリント配線板LPの長方形の幾何学的特性のために、中心軸線MLに沿ってプリント配線板LPのほぼ中央MI(すなわち対角線の交点)の領域で、幅Bにわたって流れる電流の積算の和I(X)において、SAR効果に対しての最大の有効電流振幅が得られる。プリント配線板の横方向であるY方向で見ると、スキン効果およびその他の電流オフセット効果のために、2つの側縁SRL,SRRに沿った領域のX方向での電流強度の成分は中心軸線MLに沿った領域の成分よりも高い。このとき側縁SRL,SRRでの電流強度分布は中心軸線MLに関してほぼ線対称となる。この電流分布はSAR効果に対して有効なHフィールドを生じさせる。このHフィールドは図2に示されているように中心軸線MLに沿って主密度を有する和電流I(X)に対応する。長さ方向位置X=MIでの有効電流振幅の最大値は図2ではIMで表されている。
少なくとも1つのアンテナとこれに接続された少なくとも1つの導電性のプリント配線板とを有するこのような結合構造では、空間的に不均一な電流分布がプリント配線板の表面に生じる。つまりSAR効果に対して作用する電流強度の和が場所によって変動してしまう。
移動無線機または一般のいわゆる無線通信機のSAR値を所定の組織容積領域の加熱状態の尺度として求めるために、有利には欧州規格EN50361に詳細に記載されている測定方法が用いられる。ここではユーザの最大熱負荷の位置が探索される。SAR値はユーザが移動無線機MPを頭部HEの近傍で通常どおりに使用するときに印加される放射量を正規化された所定の組織容積にわたって積分することから得られる(図10を参照)。
シミュレーション溶液の充填された頭部モデルを用いて電磁的な測定センサで多数回実験を行った結果、有機組織の加熱状態は場所による変動をともなうことが判明した。つまり少なくとも1つの最大値および/または最小値を有する空間分布が生じる。こうしたフィールド密度の空間的な変動は特にプリント配線板LP上の相応の和電流分布(例えば図2のI(X))に帰せられる。和電流I(X)は、図1の送受信アンテナAT1が例えばλ/4アンテナとして構成されてプリント配線板LPとともに放射ダイポールを形成している場合、有利にはプリント配線板LPの長さ方向に沿って流れる。このときプリント配線板は1次近似ではアンテナAT1を補完するλ/4アンテナとして作用する。図2ではSAR効果に対する有効電流の空間分布I(X)がプリント配線板LPの長さ方向に沿って概略的に示されている。ここで近接領域とは距離2D/λ(λは波長であり、Dは機器長さである)を下回る位置の範囲である。例えば周波数領域880MHz〜960MHz(中心周波数900MHz)のGSM無線網では波長λは約35cmである。周波数領域1710MHz〜1880MHzのプライベートコマーシャルネットワークPCN(Eネット)では波長λは約17cmである。周波数領域1920MHz〜2170MHzのUMTS無線通信システムでは波長λは約15cmである。GSM無線網ではプリント配線板LP上の電流の空間分布により近接領域の電磁場の侵入深度が約6cmと計算されるのに対して、PCNでは約5cmであり、UMTS無線通信システムでは約2〜4cmである。アンテナの送信出力が等しいと仮定すれば、組織内への空間的な侵入深度が小さくなるにつれて測定されるSAR効果は高くなる。なぜなら所定の組織容積当たりでいっそう高い電磁場密度が生じ、そのために大きな電流が誘導され高いフィールド密度が発生するからである。
放射電磁場、特に無線通信機の近接領域でのHフィールドおよび/またはこれに属する電流を空間分布の点で制御して調整できることが望ましい。
図3には図1のプリント配線板LP上に仮想の電流路延長部を形成する本発明の補正素子の第1の実施例が概略的に示されている。この第1の補正素子は図3ではKV1で表されている。第1の補正素子はプリント配線板LPの短い側縁の一方(ここでは下方側縁)SRUに接して設けられており、アンテナAT1の結合部を有する短い側縁の他方(ここでは上方側縁)SROに対向している。第1の補正素子はほぼU字形のプロフィルで構成されている。プリント配線板LPの上面にも下面にもそれぞれ1つずつスタブエレメントKV1,KV2が設けられており、これはほぼ垂直に、プリント配線板LPの上面および下面の面法線Zに沿って延在する。これらのスタブエレメントKV1,KV2は有利にはプリント配線板LPに関して対称になるように下方側縁SRUへ取り付けられている。各スタブエレメントはここでは有利にはほぼプリント配線板LPの全幅Bにわたって下方側縁SRUに沿って延在する。これにより波抵抗に関して一貫して理想的なスタブエレメントの結合状態が得られる。さらに各スタブエレメントKV1,KV2には平面的な第2のスタブエレメントPST1,PST2が接合される。これらはプリント配線板LPすなわち実装面の上面および下面に対してほぼ平行に延在し、プリント配線板のうち4つの側縁で囲まれた領域内に位置するように配置される。第2のスタブエレメントPST1,PST2はZ軸に沿ってスタブエレメントKV1,KV2にほぼ垂直であり、幅ZVBを有する。このように補正素子KV1は機械的かつ電気的にプリント配線板LPに結合されている。
全体として見ると補正素子ZV1はU字形プロフィルであるためひさし状にプリント配線板LPの端部に張り出している。この端部はプリント配線板LPのアンテナ結合部を有する端部の縁SROに対向している。補正素子KV1によるプリント配線板LPのひさし状のカバーはプリント配線板LPの他方端部のアンテナAT1とともに一種のトップ容量を形成している。プリント配線板LPと、これに結合されたアンテナAT1と、プリント配線板LPに結合された補正素子ZV1とから成る全体構造は、電気的な作用から見ると一種の短いロッドアンテナとなっており、その端部にアンテナAT1および補正素子ZV1のかたちのプレート形電極またはコンデンサ面を有していることになる。補正素子ZV1を付加的な端部容量として用いることにより、プリント配線板LPは電気的に見て人工的つまり仮想的に延長され、プリント配線板LP上にアンテナAT1の無線放射電磁場が誘導さしたSAR効果に対する有効な和電流I(X)について意図的な電流路延長部が形成される。というのはプリント配線板LPの長さ方向(図3の実施例のX方向)に沿って流れる和電流が付加的に補正素子ZV1の拡大面へも流れるからである。補正素子はプリント配線板LPの端面の下方側縁SRUから4つの側縁によって囲まれた領域の上方および/または下方へ折り込まれている。実験により、プリント配線板LPの本来の長さLとして定められた電流路に所望の延長部を加えるためには、各補正素子を介したプリント配線板の結合領域から端部までの付加距離をきちんと定めなければならないことが判明している。
図3には、スタブエレメントKV1,KV2として、Z方向でそれぞれZVBだけ電流路を延長する補正素子ZV1と、これに併せてさらにX方向でZVLだけ電流路を延長するスタブエレメントPST1,PST2とが示されている。電流路延長部に対して支配的なのは1次近似では特に各補正素子の機械的な導体区間である。この区間はプリント配線板LPの結合領域からその端部までの距離であり、補正素子を展開した仮定のプレーナ形の状態で測定されるものである。補正素子はいわばプリント配線板の長さ方向において、本来の層レベルでなく、4つの側縁で囲まれる領域BFの上方および/または下方へ延長されるのである。図3では得られる延長部の距離が補正素子ZV1のX方向およびZ方向での全折り込み長さ、すなわち区間ZVBおよびZVLの和として表されている。実験で30%の延長を試みたところ、有利には約20%SAR値が低減された。
図4には付加的な補正素子ZV1がプリント配線板LPに設けられているときの図3のプリント配線板の長さ方向(すなわちX方向)に沿った電流空間分布が示されている。補正素子の設けられていない図1のプリント配線板LPでは長さ方向のほぼ中央の位置X=MIで最大値IMが生じるのに対して、ここでは位置X=MIつまりプリント配線板LPの中央領域MIでの有効電流レベルはI(X=MI)=IMD<IMへ低下している。特に電流空間分布がX方向で均一化されることがわかる。プリント配線板LPの下方端部においても、補正素子ZV1を付加的に結合したことにより、電流I(X=0)=IDは補正素子ZV1の外側の開放端部まで延長されてオフセットされている。このように補正素子ZV1を用いれば、定義された状態でプリント配線板の長さ方向に沿ったX=0〜Lの範囲で電流レベルの分布I(X)を調整することができる。補正素子が設けられていない図1のプリント配線板に比べ、プリント配線板の一方端部から他方端部への一方向で見て、より均一でほぼ一定の電流密度が生じる。
図4にはさらに仮想の電流路延長部WVが示されている。これは補正素子ZV1によりプリント配線板LPの下方側縁SRU(X=0)の結合領域から補正素子ZV1の外側の開放端部(X=L)までの距離として測定される。まず補正素子ZV1の開放端部で電流が阻止され、最初にそこでの電流レベルがほぼ0になる。図4では電流路延長部WVに沿った電流レベルI(X)が一点鎖線で示されている。これは電流レベル特性の値をプリント配線板LPの上方側縁と下方側縁とのあいだ、すなわちX=0からX=Lまでのあいだで補間することにより得られる。補正素子の自由端部では電流値は0Aである。
1次近似では仮想の電流路延長部WVは補正素子ZV1の付加的な結合部からプリント配線板の長さ方向(この実施例ではX方向)に沿って得られ、特に補正素子のZ平面およびX平面での距離の和によって定まる。これに加えてまたはこれとは独立にそれぞれの補正素子によって形成される全面積に基づいて全電流長さを調整することもできる。なぜなら補正素子に用いられる面積が大きくなればなるほど容量性の充電能力ひいてはプリント配線板で可能な電流高調度が大きくなるからである。同様にプリント配線板上で2つ以上の最大値が得られるように電流分布を分割することもできる。
補正素子ZV1は有利には一体に構成することができる。このとき有利には本来はプレーナ形である導電性素子を湾曲させたり折り込んだりする。
補正素子ZV1として有利には少なくとも1つの導電性素子、特に有利には単層または多層の導電性の薄板、コーティング素子、シートおよび/または他の導電性のプレーナ形素子またはパターン素子が設けられる。場合によっては補正素子として1つまたは複数の導電性ワイヤを設けるだけで充分なこともある。
場合によっては、プリント配線板の長さ方向に沿った仮想の電流路延長部は、アンテナとは反対側の端面にプリント配線板LPの全幅にわたって結合されるのではなく、その幅がプリント配線板LPの幅よりも狭くなるように選定された条片状の導電性補正素子によって形成される。こうした補正素子は図5に概略的に示されており、そこには参照記号ZV2が付されている。できるだけ大きな電流路延長部がX方向すなわちプリント配線板LPの長さ方向に沿って仮想的に得られるようにするために、条片状の補正素子ZV2はX平面およびY平面でミアンダ状に構成される。補正素子はプリント配線板LPの端部の下方側縁の領域で機械的および/または電気的に接続されており、下方側縁は外部へ向かって突出するように結合されたアンテナAT2に対向している。補正素子ZV2をプリント配線板LPに結合することは特に簡単にはプリント配線板のアース面の一部を折り曲げまたは湾曲することによって行われる。有利にはミアンダ状の補正素子ZV2が端部部材に沿ってほぼプレーナ形の面に対して約90°折り曲げられる。この結合部分は図5にKV2として示されている。補正素子ZV2は導電性のほぼプレーナ形の面とともにその大部分がプリント配線板LPのレベルに対してほぼ平行な平面へ展開されている。所望の電流路延長部はミアンダ形状を相応に選択することによって、および/または補正素子ZV2の一部がX方向(長さ方向)またはY方向に延在する距離を選択することによって、制御された状態で調整される。
一般的に見ても設定された長さおよび幅のプリント配線板に対して1つまたは複数の補正素子を付加的に結合することにより所望の電流路延長部を意図的に調製することができる。当該の補正素子はプリント配線板の上方および/または下方で側縁によって囲まれる領域内へ延在する。これにより多層構造体が得られる。すなわちプリント配線板とその補正素子とはいわば上下に積層される。このとき補正素子は特にプリント配線板の側縁によって囲まれた平面に対して高さを有する1つまたは複数のレベルに1回または複数回折り込むことができる。このようにプリント配線板は同じレベルでは延長または拡大されない。つまりプリント配線板の本来の所定の寸法は本来の長さおよび幅に関しては一貫して維持される。
仮想的にアースを延長するために、場合によってはプリント配線板のアース面の部分領域そのものが付加的な延長素子となるように構成してもよい。図11にはこのようなプリント配線板LPのアース面の一体要素の補正素子ZV6が本来の矩形の輪郭で示されている。このときプリント配線板LPのアース面の一部の領域はアンテナAT1の反対側の側縁SRUの箇所で電流路延長部と同様に作用するように同じ層レベルで別個に設けられている。補正素子ZV6は連続して90°ずつ屈曲されたりまたはスタブ部分に矩形のジグザグを設けられたりすることによりミアンダ状をなしている。このミアンダ状の補正素子KV6は特に図1の本来の矩形のプリント配線板LPからスタンピングまたはカッティングすることにより製造される。補正素子ZV6は有利には下方側縁SRUのコーナー領域に設けられ、上方側縁SROのコーナー領域にあるアンテナ結合部に対して斜めに、例えば対角にオフセットされた状態で配置されている。なぜならアンテナAT1と補正素子ZV6の自由端部FEとを対角に距離を置いて配置することにより、プリント配線板で同じ矩形の輪郭が設定されていてもSAR効果に対して有効な和電流について最長の仮想延長部が得られるからである。
各補正素子をプリント配線板の実装面の内部および/またはプリント配線板上面の上方および/またはプリント配線板下面の下方へ折り込むことにより、電流路を制御された状態で形成することができる。ミアンダ形状、すなわちプリント配線板の長さ方向で延在する部分とこれを横断する方向で延在する部分とが交互に表れるように補正素子を形状設定し、このとき連続する2種類の部分をゼロとは異なる角度(有利には約90°)で相互にオフセットすることにより、補正素子のX方向の長さは短く保たれる。なぜならジグザグ形状によりまっすぐな条片状の補正素子に比べて電流の伝搬長さが長くなるからである。図11のプリント配線板LPで得られる最長の電流路はアンテナAT1の領域から補正素子ZV6の自由端部FEまでミアンダの線を延在させることによって実現される。
プリント配線板LPに端部のコーナー領域で長さ方向に沿って外部へ向かって突出する図5のようなアンテナAT2が結合されているとき、補正素子をプリント配線板のアンテナに対して機械的かつ電気的に接続し、電流路延長部が一点鎖線で示された対角線DIGにほぼ沿ってアンテナのコーナー領域から対向する補正素子ZV2のコーナー領域へ延在するように形成されると有利である(図5を参照)。図5には当該の対角線DIGが付加的に一点鎖線で示されている。この対角線は図5のほぼ矩形のプリント配線板LP上で得られる最長の電流路に相応する。アンテナAT2は図5では外部へ向かって突出するロッドアンテナとして構成されている。実験では、アンテナAT2と補正素子ZV2とを相互に対角にオフセットして配置することにより、電流路を効果的に仮想延長できることが判明した。またこの場合にプリント配線板の長さ方向での補正素子の長さは一貫してコンパクトに、つまり相対的に短く保たれる。有利にはこうしたミアンダ状の補正素子の長さは1cm〜4cmである。
場合により各補正素子を図1のプリント配線板LPの側縁SRL,SRR,SRO,SRUによって囲まれた領域BFの側方に配置すると有利である。図12の実施例では補正素子ZV7がアンテナAT1に対向するコーナーECKの領域で右方側縁SRRに結合されている。この補正素子ZV7はここでは領域BFに対してほぼ直立に側縁SRRに固定された第1の部分WTを有している。上方へ向かって突出するこの第1の部分にさらに第2の部分DACが続いており、この第2の部分は第1の部分WTに対してほぼ90°屈曲され、領域BFのほうへ突出して素子の縁を形成している。したがって補正素子はプリント配線板の実装面に対して高さを有し、さらに実装面に対してほぼ平行なひさし状のカバー部材を有している。もちろん第1の部分WTおよび第2の部分DACを唯一の素子として一体に構成してもよい。このようなかぎ状の補正素子または折れ部を有する補正素子KV7は、例えば銅板などの本来プレーナ形をした導電性素子を屈曲することにより製造することができる。
SAR効果を低減し、望ましくない“ホットスポット”を機器の非臨界的な領域へオフセットするために、場合によっては他の幾何学形状を有する補正素子を構成してもよい。ただしいずれにしろ各補正素子はプリント配線板LPの実装面に対する正射影が側縁SRL,SRR,SRO,SRUによって囲まれる領域BF内にくるようにプリント配線板に結合されなければならない。場合によっては第2の部分DACを無くし、1つまたは複数の側縁の1つまたは複数の部分で第1の部分WTをプリント配線板から上方へ向かって90°以下の角度で突出させるだけでも充分である。特にこうした補正素子は少なくとも1つの側縁を素子の長さの一部または全体に沿って相応に屈曲させたりまたは湾曲させたりして形成することができる。特に有利には、横縁(図12の実施例の下方側縁SRU)が部分的にまたは全体的に持ち上げられるかまたは上方へ湾曲され、プリント配線板のアンテナ結合部の側縁に対向するように形成される。
図6には人工的な電流路延長部の別の実施例が示されている。ここではプリント配線板のレベルでの延長または拡大は行われていない。図6のプリント配線板LPには給電ポイントSSを介していわゆるPIFAアンテナ(Planar Inverted F-Antenna)PIFが結合されている。このアンテナにはそこから所定の電流が給電される。ここでPIFAアンテナPIFはプリント配線板LPのレベルに対して所定の距離を置いて配置されている。アンテナはほぼプレーナ形すなわち平面的に構成されており、プリント配線板LPの層レベルに対してほぼ平行に設けられている。PIFAアンテナはプリント配線板LPの上方側縁SROの近傍領域に設けられている。無線放射の電場を形成して自由空間へ放出するために、プリント配線板LPとPIFAアンテナPIFとのあいだにはアース面ZV3が設けられている。このアース面ZV3はプリント配線板の層レベルおよびPIFAアンテナに対してほぼ平行に延在している。アース面はプリント配線板LPに対して第1の距離すなわち高さD1(有利には1mm以上)を有しており、PIFAアンテナに対しては第2の距離D2を有している。PIFAアンテナとこれに対して第2の距離を置いて設けられたアース面ZV3とのあいだに電場および/または磁場が形成され、これが自由空間へ放出される。アース面ZV3は端部の領域でプリント配線板LPのアースへ接続されている。このアース結合部は図6では参照記号KV3で示されている。プリント配線板LPで生じる電流路を長さ方向に沿って人工的に延長することは、いずれの場合にも設けられるPIFAアンテナPIFのアース面ZV3の長さを相応にプリント配線板LPの長さ方向に沿って延長することにより簡単に実現される。PIFAアンテナはプリント配線板の表面の上方の2つの層として設けられるので全体では多層構造体が得られるが、その際にも本来のプリント配線板の大きさは長さや幅の点で拡大されず、一定のまま維持される。
図7には別の補正素子ZV4を備えた図1のプリント配線板LPの構成が概略的に示されている。補正素子ZV4は電流路をプリント配線板LPの長さ方向、すなわちこの実施例でのX方向に沿って電気的に延長する。その際にプリント配線板LPの本来の長さや幅は変更されない。補正素子ZV4は給電ユニット、例えばバッテリユニットAKに導電性のコーティングが被着されることにより形成される。こうした給電ユニットは有利には再充電可能に構成されている。給電ユニットはプリント配線板LP上の電気素子および導体路に電流を供給するために用いられる。導電性コーティングMEとして例えばバッテリ表面のメタライゼーションが長方形の条片に沿って設けられる。このメタライゼーション層は電気コンタクトKV4を介してプリント配線板LPに接続されている。矩形のメタライゼーション層の電気コンタクトKV4は有利には電流の最長の伝搬距離が得られるようにプリント配線板LPの端部領域に設けられる。X方向に流れる電流の最長の伝搬距離は、ここでは、プリント配線板LPの送受信アンテナAT3が結合された端部領域から長さ方向での補正素子の条片長さに加え、これに対向する補正素子ZV4が電気的に結合された端部領域までである。この実施例ではアンテナAT3はプレーナ形の平面的なアンテナとして構成されている。このために有利にはスリットの入った薄板または他の導電磁性のエレメントが使用される。アンテナAT3はここでは無線電磁波を送受信するためにデュアルバンドアンテナまたはマルチバンドアンテナとして種々の周波数領域で動作する。アンテナAT3にはプリント配線板LPの上方領域で電気線路SSを介して電流が供給される。場所をずらして平面状のアンテナAT3の別の領域を電気コンタクトMKを介してプリント配線板LPのアースに接続することもできる。
さらにここでは長さWVの導電性トラックがバッテリユニットAKのX方向のメタライゼーションMEに沿って、つまりプリント配線板LPの長さ方向に沿って形成されている。全体として見ると、メタライゼーションMEはバッテリユニットAK上で長さLのプリント配線板LPを付加的に距離WVだけ電気的に仮想に延長する作用を有している。ただしここでプリント配線板LPの本来の寸法は長さおよび幅の点で一定に維持される。なぜなら付加的な延長部WVは付加的に電流路を延長する導体路MEとしてプリント配線板の表面の上方のレベルに実現されているからである。メタライゼーションMEの電気接続およびコンタクト接続は例えば電気ワイヤ、シートまたはその他の導電性中間エレメントを介して行われる。
図7の実施例ではメタライゼーションMEがほぼ六面体のバッテリユニットAKの外側表面の一部のみに被着されている。またメタライゼーションMEをバッテリユニットAKの表面全体に被着してもよい。例えば相応にバッテリの表面を部分的または完全にこうした1つまたは複数の導電性コーティングでコーティングすることもできる。
図8,9には補正用の電流路延長素子を設けたときと設けないときとのいわゆるSAR“ホットスポット”、すなわちプリント配線板の長さ方向に沿った電流の空間分布の局所最大値が所望のようにオフセットされる様子が示されている。図8の上方にはプレーナ形アンテナAT3を備えた図7のプリント配線板LPが側面図で示されている。図8の下方には移動無線機の動作中にプリント配線板の長さ方向(X方向)に沿って発生する電流の空間分布I(X)が示されている。X方向はここでは横軸に相当する。プレーナ形アンテナAT3はプリント配線板LPの左方側縁で給電線路SSおよびアースコンタクトMKを介して電気的に結合されている。プリント配線板LPの左方側縁の領域のアンテナAT3にはアクティブに電流が供給されるので、プリント配線板LPの左方側縁では電流は0Aよりも大きい。全長X=Lのプリント配線板LPの長さ方向の中央へ向かうにつれて電流は徐々に増大し、位置X=XM1で和電流レベルは局所最大値IM1に達する。さらに全電流密度はアンテナAT3に対向するプリント配線板LPの端部へ向かうにつれて低下し、位置X=Lの右方側縁でほぼI(X)=0Aとなる。全体ではプリント配線板の長さ方向で、アンテナに近いほうのプリント配線板LPの半部にX=XM1での局所最大値を有する和電流の分布SV(X)が得られる。
付加的な導電性補正素子ZV5をプリント配線板LPのアンテナ結合部に対向する側の端部へ電気的に接続または結合する場合、補正素子ZV5の寸法・形状・位置およびその他の材料パラメータ(例えば導電率)の設計に応じて、少なくとも元の局所最大値がプリント配線板LPの長さ方向すなわちX方向に沿ってオフセットされる。このことは図9の下方に示された電流空間分布SV(X)に示されている。ここには横軸にX方向が示されており、縦軸にそれぞれの空間的位置Xでの全電流密度I(X)が示されている。図9では電流路を延長する補正素子ZV5が例えば側面から見てほぼ90°曲げられたワイヤエレメントにより形成されている。ここでワイヤエレメントのプリント配線板上方のX方向での長さが長く選定されているほど、付加的な導体路による電流路延長の度合も大きくなる。これによりX方向での空間的な電流最大値IM2は別の位置X=XM2>XM1へオフセットされる。こうして本発明の補正素子を介してSAR効果に対して有効な和電流の本来の空間分布がプリント配線板LP上で変更され、1つまたは複数の電流レベルの最大値を少なくとも機器の非臨界的な領域へオフセットすることができ、また電流レベルの分布を均一化することができる。さらに電流特性の均一化のほか、1つまたは複数の電流最大値の低減も達成され、一般にIM2≦IM1が成り立つ。これによりはじめて移動無線機の近接領域での実際の電磁場分布を制御することができる。
図9の実施例では電流レベルの最大値IM2はX方向すなわちプリント配線板LPの長さ方向に沿って、アンテナ領域から離れる方向で、つまりプリント配線板LPのアンテナ結合部に対向する端部領域のほうへオフセットされる。この意図的なオフセットの理由は、一般に無線通信機のアンテナ結合部の領域はユーザの耳に対応しているが、無線通信機の他方の端部領域はユーザの頬に対応しており、こちらのほうが大きな間隔を取ることができるからである。
いわゆるSAR“ホットスポット”を少なくとも1つの補正素子を用いてオフセットすることの効果が図10に示されている。図10では移動無線機MPを通常のように頬の近くで支えて利用しているユーザの頭部HEを前から見た様子が概略的に示されている。ここで移動無線機MPの上方端部はユーザの耳EAに接している。なぜなら一般に移動無線機MPのスピーカがその位置に収容されているからである。またその位置の移動無線機MPのケーシングGHの内部にはプリント配線板LPの高周波数モジュール群が送受信アンテナ(例えば図9のAT3)とともに存在している。プリント配線板LPはその長さ方向のうちアンテナ結合部とは反対側の下方端部領域に図9の電流路を延長する補正素子ZV5を有している。さらにケーシングGHの内部には図8,図9に相応する補正素子を設けたときと設けないときとの電流の空間分布曲線が一点鎖線で示されている。補正素子の設けられていないプリント配線板LPでは電流の局所最大値はおおよそユーザの頭部近傍に来るケーシングGHの収容領域AZに存在するが、補正素子の設けられたプリント配線板LPでは電流の空間分布曲線SV(X)の局所最大値は補正素子ZV5により収容領域から離れて移動無線機の下方端部のほうへずれる。頭部のカーブのためにケーシングGH内のプリント配線板LPはユーザの頬BAに近い方の下方端部に一般に空隙を有しているので、電流分布の最大値は少なくともSAR値が非臨界的となるケーシングGHのこの領域へオフセットされる。なぜならここにはプリント配線板LPの下側とユーザの頬BAとのあいだに間隔DBが存在するため、電流レベル分布の最大値の効果が格段に小さくなるからである。補正素子の設けられていないプリント配線板では電流の空間分布曲線SV(X)は頬からの距離DAの位置に電流最大値を有するが、補正素子ZV5の設けられたプリント配線板LPでは相応の電流の空間分布曲線SV(X)の最大値はユーザの頬までの大きな距離DB>DAを有する位置へオフセットされるのである。
本来のプリント配線板上の局所最大値をユーザの頬からの距離DBが補正素子を設けないケースよりも大きくなる領域へオフセットすることで、ここでは生じるフィールドに対して次のような効果が得られる。すなわちプリント配線板上を流れる電流に起因してプリント配線板LPの収容領域AZにPA=1/2ZFDHの電磁エネルギ密度PAが相応に誘導された磁場(Hフィールド)により生じる。ここでZFDは波抵抗であり、Hは磁場強度の値である。磁場Hのエネルギ密度は電流の通る放射発生源からの距離の2乗に反比例して低下する。したがって収容領域AZではPA〜1/DAである。オフセットされた局所最大値の位置を有するケーシングGHの下方領域では相応に電流最大値によって形成されるHフィールドの密度に対してPB〜1/DBが成り立つ。これら2つの密度の比を取ると、PB/PA=DA/DBの関係式が得られる。ユーザの頬までの距離がほぼ2倍となる領域へ電流最大値をオフセットすればDB=2DAとなり、密度PBは元の収容領域AZでの密度に比べて1/4まで低下する。
電流特性曲線SV(X)のオフセットされた電流最大値の領域でのエネルギ密度は、プリント配線板の法線に沿って見ると、電流最大値がケーシングGHの収容領域AZにあるとき、つまりプリント配線板がユーザの頬から距離DAしか離れていないときの1/4の値となる。このことはPB/PA=1/4→10logPB/PA=6dBから、有効エネルギ密度にして約6dBの低下に相応する。SAR値の元の局所最大値が補正素子を介してユーザの頭部への距離が2倍となる領域へオフセットされる場合、有効なエネルギ密度を1/2ではなく1/4まで低下させることができる。
さらに場合によっては無線通信機MPのケーシングGHに対して、オフセットされた電流最大値の領域に頭部HEから外部へ向かって凹状に湾曲する内面形状を設定すると有利である。これにより頭部までの距離はプリント配線板の法線に沿って見ていっそう拡大され、電流最大値の生じるプリント配線板上の箇所はさらに遠くへオフセットされる。
展開して最大に広げた状態の各補正素子の長さはプリント配線板のアースの最大長さの10%〜90%、特に10%〜50%に選定されている。補正素子の長さは有利にはプリント配線板の長さ方向に沿って流れる電流について元のプリント配線板の長さの1.1倍〜1.5倍の仮想の電流路延長部が生じるようになっている。9cmの長さおよび4cmの幅を有する矩形のプリント配線板では補正素子の長さは平面に展開された状態で有利には1cm〜8cmであり、特に有利には1cm〜5cmである。
補正素子は特に複数回角度を付けられているか、折り曲げられているか、巻回されているか、または湾曲するように構成されている。場合によっては補正素子の各部分をそれぞれ異なる高さのレベルに配置してもよい。
プリント配線板は有利にはガルバニックに結合されるだけでなく、これに加えてまたはこれとは独立に電流路を延長することに関して同じ機能および作用のままで容量的、誘導的および/または放射によって結合することができる。
まとめると各プリント配線板に少なくとも1つの付加的な導電性補正素子が結合され、プリント配線板上でアンテナの無線放射の電磁場によって誘導される電流に対して意図的な仮想の電流路延長部が作用し、プリント配線板で設定されている縦横寸法を変更しなくて済む。これにより各無線通信機の放射の電磁場、特に近接領域のHフィールド、および/またはこれによって生じる電流の空間分布を制御することができる。例えばSAR効果に対して有効なプリント配線板上の電流の局所最大値を定義された状態で低減したり、および/またはより低い複数の極値へ分散したりすることができる。
測定の結果、移動無線機の比較的高いSAR値の原因は特にプリント配線板上で発生する電流分布の不均一性にあることが判明した。ここで付加的に少なくとも1つの導電性の補正素子をプリント配線板の側縁によって囲まれた領域内で結合することにより、プリント配線板の長さおよび幅の点で同じ構造寸法を維持したまま、少なくとも1つの電流の局所最大値を非臨界的な機器領域へオフセットでき、および/または本発明の無線通信機の長さ方向に沿って均一に分散することができる。これにより測定可能なSAR値は有利には著しく低下する。
有利には、プリント配線板には付加的な補正素子が結合されており、これにより電流に対して仮想の電流路延長部が形成され、所望のようにプリント配線板の周囲領域でSAR値(specific absorption rate)が低減される。
特に有利には、付加的な補正素子はそれぞれプリント配線板の素子実装面に対する仮定の正射影が主としてプリント配線板の側縁によって囲まれた領域内に位置するように配置される。
有利には、付加的な補正素子はそれぞれプリント配線板の側縁によって囲まれた領域の内部、および/またはその上方、および/またはその下方、および/またはその側部に配置されている。このように補正素子がプリント配線板とともに一種の多層構造体を形成して、プリント配線板の長さおよび幅の方向で寸法が延長または拡大されないことにより、プリント配線板の本来の長さおよび幅の寸法が維持される。図1の実施例でZ方向とされていた高さについてのみ、付加的な補正素子はプリント配線板とは異なるレベルとして無線通信機のケーシング内に加えられる。
少なくとも1つの仮想の電流路を延長する補正素子を無線通信機のプリント配線板に結合する本発明は特に無線通信機器(例えば移動無線機またはコードレステレフォンなど)に適用すると有利である。なぜなら補正素子を用いた電流路延長部の制御により、各無線通信機のアンテナの近接領域の磁場強度、ひいては無線通信機を利用しているユーザの近傍での磁場強度が均一化され、SAR値が低減されるからである。これにより同時にエネルギ放射の改善も達成される。
移動無線技術の分野では特に移動無線機器の小型化がますますトレンドになっている。このため機器の幅や厚さの低減のみならず長さの低減も志向されている。無線機の動作する周波数領域は固定に設定されており変更できないので、機器長さと波長との比が低減される。ただしこのようにするとアンテナの有効長さが低減されるため、機器のエネルギ放射量が低減される。これはアンテナへの給電電力を高めれば補償できるが、そうするとこんどは高電流がプリント配線板上を流れることになり、再びSAR値が高まってしまって望ましくない。こうした手段とは異なり、本発明では、少なくとも1つの補正素子により仮想の電流路延長部を設けていわゆる“ホットスポット”を非臨界的な機器領域へオフセットする。これによりエネルギ放射量が改善され、しかもSAR値を低減することができる。場合により本発明の補正素子を有利にデザイン素子として利用してもよい。例えば本発明の補正素子を無線通信機のディスプレイ装置またはキーボードに集積することができる。
上述の補正素子のほか、付加的にまたは独立に用いることのできるアプローチには次のようなものがある。
a)移動無線機の電流振幅の大きい領域とユーザの頭部との距離を拡大する:
外部アンテナを有する機器では電流最大値は直接にアンテナに生じる。したがってこのアプローチは、機器の背面に存在し、ユーザの頭部から離れるほうへ曲げられることの多い外部アンテナによって実現される。一体型のアンテナを有する機器では、有利には、ケーシングの内部、頭部と反対側のプリント配線板の部分にアンテナが収容される。さらにこの機器をできるだけ厚く構成し、プリント配線板とユーザ頭部との距離ができるだけ大きくなるようにすると有利である。特に移動無線機がユーザの頬に直接に接する箇所でプリント配線板とユーザ頭部との距離が最大となる。また有利には、プリント配線板の裏面を比較的厚く構成し、シェル表面までの距離をできるだけ大きくする。ただしあまり大きな厚さの増大は機器の実用上コンパクトさを損ねるので望ましくない。なおこのアプローチによるSAR値の低減は無線機の設定寸法によって制限されてしまう。
b)ユーザの頭部の方向での電磁放射エネルギを遮蔽する:
このアプローチでは無線通信機の水平面でのビーム配向特性が変更される。配向作用は増幅された放射エネルギに対して機器の後ろ側の方向へかかり、頭部の方向への放射エネルギは低減される。その効果は一体型のアンテナで全アース面がプリント配線板上に生じ、これがリフレクタとして作用するときに顕著である。ただし配向作用をあまり高くすることは、送受信動作に強い障害が起きるおそれがあるため移動無線アンテナでは望ましくなく、物理的に制限される。
c)高いSAR値の原因となっている領域に減衰材料を設けて電磁放射エネルギを吸収させる:
このアプローチはわざわざ形成した放射エネルギを場合によっては無にしてしまう欠点を有する。移動無線機のパフォーマンス(出力)が低下し、特に待受時間や連続通話時間が短くなってしまうので、望ましくない。しかしこうしたアプローチも例えば欧州公開第0603081号明細書から公知である。
d)高周波数電流を低減するかまたは分散させる(このアプローチには幾つかの有利なバリエーションが存在する):
i.無線機器の変更なしに簡単に放射エネルギを低減し、しかも頭部への放射エネルギを低減することができる。ただしこのアプローチは予め定められた必要最小限の出力によって成り立っている。したがってSAR値のさらなる低減は不可能である。
ii.プリント配線板の幅を拡大する。プリント配線板の幅を拡大すると、プリント配線板の長さ方向での電流強度を維持したまま、電流密度ひいてはSAR値を低下することができる。ただしこのアプローチのみではケーシングの寸法が設定されているため、SAR値の大幅な低減は行えない。
従来の移動無線機のプリント配線板とこれに結合された無線アンテナとを示す図である。
図1のプリント配線板の長さ方向に沿って流れるSAR効果に対する有効電流の空間分布である。
本発明の補正素子の概略図である。
図3のプリント配線板とこれに付加的に結合された電流路を延長する本発明の補正素子との長手方向で流れる電流の空間分布である。
本発明の補正素子の第1の実施例を示す図である。
本発明の補正素子の第2の実施例を示す図である。
本発明の補正素子の第3の実施例を示す図である。
電流路を延長する補正素子の設けられていないプリント配線板での長さ方向での電流特性である。
電流路を延長する補正素子の設けられたプリント配線板での長さ方向での電流特性である。
本発明のプリント配線板と補正素子とを備えた無線通信機がユーザの頭部近傍で通常通りに使用される様子を示す図である。
別の補正素子を備えたプリント配線板を示す図である。
別の補正素子を備えたプリント配線板を示す図である。

Claims (26)

  1. ケーシング(GH)内に収容され所定の縦寸法(L)および横寸法(B)を有する少なくとも1つのプリント配線板(LP)と、該プリント配線板(LP)に結合され無線放射の電磁場を送受信する少なくとも1つのアンテナ(AT1)とを有している
    無線通信機(MP)において、
    プリント配線板(LP)に少なくとも1つの付加的な導電性補正素子(ZV1)が結合されており、これによりプリント配線板(LP)の所定の縦横寸法を維持したままで、アンテナ(AT1)からの無線放射の電磁場がプリント配線板上に誘導した電流(I(X))に対して意図的に仮想の電流路延長部(WV)が形成される
    ことを特徴とする無線通信機。
  2. プリント配線板(LP)に付加的な補正素子(ZV1)が結合されており、これにより電流(I(X))に対して、プリント配線板(LP)の周囲領域で所望のようにSAR値(specific absorption rate)を低減する仮想の電流路延長部(WV)が形成される、請求項1記載の無線通信機。
  3. 付加的な補正素子(ZV1)はプリント配線板(LP)の素子実装面に対する仮定の正射影が主としてプリント配線板(LP)の各側縁(SRL,SRR,SRO,SRU)によって囲まれた領域(BF)内に位置するように配置されている、請求項1または2記載の無線通信機。
  4. 付加的な補正素子(ZV1)はプリント配線板の各側縁(SRL,SRR,SRO,SRU)によって囲まれた領域(BF)の内部、および/またはその上方、および/またはその下方、および/またはその側部に配置されている、請求項3記載の無線通信機。
  5. 導電性補正素子(ZV1)として1つまたは複数の電気ワイヤ、導電性の単層または多層の少なくとも1つのシート、コーティングおよび/またはその他の導電性のプレーナ形素子が設けられている、請求項1から4までのいずれか1項記載の無線通信機。
  6. 補正素子(ZV1)はプリント配線板(LP)の長さ方向に沿った主方向で流れる電流(I(X))に対してほぼ同じ方向で仮想の電流路延長部(WV)が生じるように結合されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の無線通信機。
  7. 補正素子(ZV1)はプリント配線板(LP)の一方の端部、すなわちアンテナ(AT1)の結合領域と反対側の端部の所定の領域に配置されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の無線通信機。
  8. プリント配線板(LP)はほぼ矩形である、請求項1から7までのいずれか1項記載の無線通信機。
  9. プリント配線板(LP)の長さ(L)は横幅(B)よりも大きい、請求項1から8までのいずれか1項記載の無線通信機。
  10. 補正素子(ZV2)およびアンテナ(AT2)はプリント配線板で相互に相対的に配置されており、それぞれ対角に向き合って電気作用を有するプリント配線板(LP)の2つのコーナー領域にほぼ対応する、請求項8または9記載の無線通信機。
  11. 補正素子(ZV1)およびアンテナ(AT1)は全体として1つの電気的なトップ容量を形成するようにプリント配線板(LP)上に設けられている、請求項1から10までのいずれか1項記載の無線通信機。
  12. 補正素子(ZV1)はU字形プロフィルの延長部分を形成しており、該延長部分はアンテナ(AT1)と反対側のプリント配線板の端部にひさし状に載置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の無線通信機。
  13. 補正素子(ZV1)は導電性の延長部分を有しており、該延長部分はプリント配線板(LP)から領域(BF)の内部、および/またはその上方、および/またはその下方の所定の領域へ1つまたは複数の層レベルにわたって1回または複数回折り込まれおよび/または屈曲されて設けられている、請求項1から12までのいずれか1項記載の無線通信機。
  14. 補正素子(ZV2)はミアンダ状に構成されている、請求項1から13までのいずれか1項記載の無線通信機。
  15. 補正素子(ZV3)はPIFAアンテナ(Planar Inverted F-Antenna)の個別のアースから形成されている、請求項1から14までのいずれか1項記載の無線通信機。
  16. 補正素子(ZV4)は無線通信機のバッテリユニット(AK)上の少なくとも1つの導電性コーティングにより形成されている、請求項1から15までのいずれか1項記載の無線通信機。
  17. 少なくとも1つの補正素子(ZV6)はプリント配線板(LP)のシートのアースと一体の素子として例えばミアンダ状に構成されている、請求項1から16までのいずれか1項記載の無線通信機。
  18. プリント配線板(LP)のアース面の一部の領域(ZV6)は電流路延長部と同様に作用する層レベルから分離されている、請求項17記載の無線通信機。
  19. 補正素子(ZV2)の長さはプリント配線板の長さ方向(X)に沿って流れる電流(I(X))に対する仮想の電流路延長部(WV)がプリント配線板の本来の長さ(L)の1.1倍〜1.5倍となるように定められている、請求項1から18までのいずれか1項記載の無線通信機。
  20. アンテナ(AT1)はλ/4アンテナまたはPIFAアンテナとして構成されており、プリント配線板(LP)とともに放射ダイポールを形成する、請求項1から19までのいずれか1項記載の無線通信機。
  21. アンテナ(AT1)はほぼプレーナ形の内部アンテナとして構成されている、請求項1から20までのいずれか1項記載の無線通信機。
  22. アンテナ(AT2)はケーシング(GH)から外側へ向かって突出したロッドアンテナとして構成されている、請求項1から20までのいずれか1項記載の無線通信機。
  23. 補正素子(ZV1)はガルバニックにおよび/または容量的におよび/または誘導的におよび/または放射によりプリント配線板(LP)に結合されている、請求項1から22までのいずれか1項記載の無線通信機。
  24. 少なくとも1つの補正素子は無線通信機のケーシングシェル(GH)および/または他の部分のメタライゼーションとして構成されており、該メタライゼーションは無線通信機のアース装置に接続されている、請求項1から23までのいずれか1項記載の無線通信機。
  25. 請求項1から24までのいずれか1項記載の補正素子(KV1〜KV6)を少なくとも1つ備えていることを特徴とするプリント配線板(LP)。
  26. 請求項25記載のプリント配線板を少なくとも1つ備えていることを特徴とする移動無線機またはコードレステレフォン。
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