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Description

物品の貯蔵および整理保管のための棚システム

本発明は、長方形の横断面を有する少なくとも１個の棚を備え、この棚のコーナーに垂直な縦支柱が配置され、下向きの各々１個の端面舌片を備えた支持板を固定するための水平な横梁が、端面側の各々２本の縦支柱の間に取付け可能であり、縦支柱が垂直および水平方向に離隔して横梁に配置された下向きの対のフックを収容するための切欠きを備えている、物品を貯蔵および整理保管するための棚システムに関する。

縦支柱、側方梯子または横梁、支持板のような個々の部品を、異なる固定方法によって互いに連結した棚または棚システムは多数知られている。このような棚は一般的に、棚コーナーに複数の縦支柱を備えている。この縦支柱には、垂直方向の所定の間隔をおいて、１個または複数の水平な支持板が固定されている。この支持板には、物品および／またはばら物が支持される。支持板は縦支柱に接着、溶接またはねじ止めされる。この場合、固定方法は棚の材料に依存する。

このような棚または棚システムの場合、例えば溶接や接着のような連結方法によっては棚または棚システムをもはや分解できないかあるいは使用者の要求に適合させることができない。それによって、この棚または棚システムは高い安定性を有するがしかし、棚または棚システムの支持板の大きさと数の変更が制限される。更に、この棚または棚システムは固定連結によって必要なスペースのために、運搬が困難である。

更に、棚のための多数の差し込みシステムが知られている。この差し込みシステムの場合、支持板、縦支柱、横梁等のような棚部品は、例えばキーとキー溝によって連結される。かなりのシステムの場合、支持板はウェブまたはピンで横梁に簡単に載置される。これにより、棚システムが非常に不安定になる。ねじ止めされた棚または棚システムあるいは特別な連結要素によって連結された棚または棚システムを組み立てまたは分解するためには大きな労力が必要であるので、それに従事する人は組み立てまたは分解の問題を有する。更に、往々にして、複雑に形成された連結要素が支持板を連結するために必要であり、これは製造技術的に製作が困難である。

ほとんど差し込みによってのみ組み立てられる棚または棚システムの場合、一般的に、交叉する筋交いが棚の後側で、斜めに対向するコーナーの間にねじ止めされる。それによって、棚の縦方向安定性が得られる。或る程度の横方向の安定性と奥行き方向の安定性は、縦支柱に挿入可能な横梁によって得られる。この横梁は縦支柱と共に側方梯子を形成する。連結はほとんどがねじ止めとガセットプレートによって行われる。

特許文献１は冒頭に述べた種類の棚システムを示している。この棚システムの場合、各々の横梁が上方に開放し付勢された収容ポケットを備え、端側にそれぞれ下向きの突起が形成されている。この突起は垂直方向において離隔配置された少なくとも２個のフック状の形成物を備えている。横梁の収容ポケットには、異なる形状の支持板または引っ掛け部材が挿入可能である。この支持板または引っ掛け部材は収容ポケットによってのみ挟持保持されている。支持板は収容ポケットに差し込むことができるような高さの大きい垂直な端面舌片を備えている。端面舌片の高さは収容ポケットの深さに依存する。突起と収容ポケットを備えた横梁は製作が非常に面倒であるので、製作コストが高くつく。支持板の高い垂直な端面舌片は、曲がらないように支持するために、付加的な折り曲げ舌片によって多量の材料が必要になる。
特許文献２は、長方形の横断面を有する少なくとも１個の棚を備え、この棚のコーナーに垂直な縦支柱が配置されている、物品を貯蔵および保管するための棚システムを示している。それぞれ２個の端面側の縦支柱の間には、各々１個の下向きの端面舌片を備えた支持板を固定するための水平な横梁が取付け可能である。縦支柱は垂直および水平方向に離隔して横梁に配置された下向きの対のフックを収容するための切欠きを備えている。
更に、特許文献３は、物品を貯蔵および保管するための類似の棚システムを示している。その際、支持板の下向きの端面舌片は横梁と、この横梁を支持する棚の縦支柱の間で挟持可能である。その際、支持板の端面舌片は横梁とこの横梁を支持する縦支柱の間で、遊びをもって引掛けられているだけである。それによって、支持板の端面舌片の外面と縦支柱の外面との間に隙間が形成される。
ＰＣＴ／ＥＰ００／１０８５７ フランス国特許第２５１６７７０号明細書 英国特許第４２２，６６１号明細書

本発明の課題は、支持板の高い安定性と耐負荷能力が横梁によって保証される、物品を貯蔵および整理保管するための冒頭に述べた種類の棚システムを提供することである。

この課題は本発明に従い、支持板の下向きの端面舌片が、横梁とこの横梁を支持する棚の縦支柱の間で、押圧固定されて支持板が離れないように挟持可能であることによって解決される。

従って、端面舌片が横梁と縦支柱の間で直接押圧固定されるので、端面舌片を有するすべての種類の支持板を挟持することができる。横梁の収容ポケットと、支持板のコーナー範囲の付加的な折り返し舌片はもはや必要でない。それによって、材料と製作コストが節約される。収容ポケットの省略は奥行きと数が異なる支持板の挿入を可能にする。支持板の端面舌片を互いに挟持しながら横梁と縦支柱を連結することにより、棚または棚システムの高い安定性、特に横方向安定性が得られる。支持板は安定し、固定保持され、持上げられないように挟持される。というのは、保持部の弾性的な撓みが小さいからである。支持板の端面舌片の高さが比較的に小さいので、支持板、ひいては棚または棚システムの積載能力が高まる。縦支柱と横梁と支持板のこのような連結は、材料厚さや支持板の厚さの低減に有利に作用する。これは棚システムの範囲内の有効高さと有効容積を大きくする。

棚システムは好ましくは、所定のパターンに従って形成されている。このパターンは棚幅、棚高さおよび棚奥行きを決定し、更に横梁の対のフックの間隔と、それに対応する縦支柱内の収容穴の間隔を決定する。

本発明の実施形では、横梁が上側フックの上方に延在する、支持板の下面のための支持エッジを備え、支持板の端面舌片の自由エッジが、横梁の上側フックの、縦支柱への引掛け個所の上方で延在している。それによって、短い弾性撓みと、上側フックの引掛け個所の近くにある支持板の押圧点が実現される。それによって、支持板は横梁の滑らかな支持エッジに載る。

支持板のための材料と製作コストの節約は特に、支持板の端面舌片の高さが横梁の支持エッジと上側フックの引掛け個所との間の間隔にほぼ一致していることによって達成される。その際、支持板の端面舌片の高さを低くすることができる。

棚システムのための横梁の多数の実施形が可能である。この場合、横梁は棚の天井横梁、中間横梁または底横梁として使用することができる。

横梁の実施形では、横梁が上側と下側の対のフックを備えた基本構造部分からなっている。この横梁は支持板の縦側壁の端区間のための付加的な支持部を備えている。支持板の縦側は一般的に、大きな荷重を支持するための折り曲げ部または閉じた通路を備えている。支持板の端区間は一層の安定化のために、付加的な支持部に支持される。この支持部は好ましくは基本構造部分を折り曲げて形成されている。支持部は滑らかなウェブを形成し、任意の幅の支持板折り曲げ部を支持することができる。従って、支持エッジと、付加的なウェブ状の支持部は、支持板の二重の支承部を形成する。

好ましくは、付加的な支持部が、横梁の上側フックの引掛け個所の下方で、水平方向に形成されている。それによって、短い弾性的な撓みと、フックの引掛け個所の近くにある支持板の押圧個所が生じる。

支持板懸架部の安定性と、本発明による棚システムの美的形状を更に改善するために、横梁は縦支柱寄りの側に、下向きのポケット状折り曲げ部を付加的に備え、この折り曲げ部の上側エッジは支持板のための支持エッジと面一である。これによって、支持板の端面が覆われ、視覚的に或る程度閉鎖される。複数の支持板を使用する場合、支持板の移行範囲も覆われる。そうしないと、美しくない隙間が見える。

更に、付加的な折り曲げ部がその上端に、縦支柱の上側端面を完全にまたは部分的に被覆するための水平な脚部を備えている。この手段により、棚の縦支柱の上方が開放したプロファイルが閉鎖されるので、隙間またはスロットが見えない。更に、付加的な折り曲げ部の水平なウェブは更に、棚システムの隣接する２個の棚の棚支柱の間の隙間を覆うように形成されている。その代わりに、適合した差し込み部材を使用してもよい。

棚システムの他の実施形では、横梁の上向きのポケット状折り曲げ部が支持エッジから突出している。これは一方では、棚システム内の関連する棚を分割するための棚分割機能を発揮する。他方では、延長した折り曲げ部が、例えば倒れないように保持すべきであるファイルや他の垂直に立てる平たい貯蔵物品のような物品のための保持機能を発揮する。

更に、横梁の支持エッジは隣接する支持板の移行個所を覆うための材料形状部または付加的な差し込み要素、例えばボタンに似た形成物または条片を備えている。それによって、外観の美しさを改善することができ、および／または同時に棚システムの安定性を高めることができる。勿論、その代わりに差し込み部品を使用することができる。

支持板保持部の安定性を改善するために更に、横梁が条溝を備え、この条溝内に少なくとも上側のフックが形成されている。更に、横梁が縦支柱の間に補強エッジを備えている。それによって、横梁の基本構造部分が安定する。

横梁の他の実施形の場合には、横梁が基本構造部分を備え、この基本構造部分がその下側に連結されかつ基本構造部分に接触する壁を備え、支持板の端面舌片のための収容ポケットを形成している。この梁は構造や製作が簡単である。費用と材料が節約される。横梁は前述の横梁の場合ほど大きくはない負荷に適しているが、所定の負荷要求のためには充分に適している。基本構造部分と、それに接続され折り曲げられた壁は、横梁の二重壁を形成する。この場合、支持板の下面は基礎構造部分の上側エッジに載り、支持板の端面舌片は基礎構造部分と接続された壁との間および棚の側方の縦支柱の間で挟持される。付加的な補強ビード等は必須ではない。二重壁により、支持板の端面を覆って保護するための差し込み部品または類似の要素を省略することができる。

横梁の他の実施形では、横梁の基本構造部分が上側と下側の対のフックを備え、基本構造部分に接触する壁が下側の対のフックを備えている。このフックは基本構造部分の下側の対のフックに一致しかつ接触している。基本構造部分とそれに接続する壁の下側の対のフックは互いに密接し、棚の縦支柱の収容穴に係合する。その際、基本構造部分の下側の対のフックが、基本構造部分に接続された壁に係合するので、縦支柱の基本構造部分と壁の挟持が保証される。

更に、基本構造部分に接触する横梁の壁は、コーナー範囲において、下側の対のフックの上方にノッチを備え、基本構造部分の上側の対のフックを露出させている。それによって、条溝の形成または長いフックの形成を省略することができる。というのは、基本構造部分とそれに接続された壁との間に挿入された支持板の端面舌片が、対のフックによって形成された、横梁の材料厚さに一致する壁間隔を補償するからである。壁のコーナー範囲のノッチは棚の側方の縦支柱内への上側の対のフックの挿入を可能にする。

支持板の端面を被覆および保護するために、横梁の基本構造部分は、少なくとも支持板の端面舌片を覆う高さを有する。

本発明による棚システムの支持板、横梁および縦支柱の連結を更に安定させるために、縦支柱とは反対の横梁の側が、支持板の縦側壁の端区間を支持するための突出する要素、例えば縦側の折り曲げ部または通路の端区間を備えている。それによって、支持板の支持能力が高められる。

突出する要素は横梁に連結可能な別個の部品、特にアングル支持部材であってもよい。この別個の部品は横梁にねじ止めされるかあるいは横梁の穴列の穴にのみ挿入される。それによって、横梁が更に安定させられる。アングル支持部材は例えばそれに形成されたフックによって横梁の穴列の穴に引掛け可能である。このようなアングル支持部材は特に、棚の奥行きが大きく、および／または多数の支持板が一平面内に並べて横梁に支持されるときに使用される。例えば、アングル支持部材が２個の支持板の縦側壁の隣接する２つの端区間または縦側壁の間の非常に幅の広い支持板を支持するように、各々１個のアングル支持部材は格子寸法に相応して横梁に固定される。

上記の横梁に類似して、横梁の壁はその上端に、縦支柱の上側端面を完全にまたは部分的に覆う働きをする水平な脚部を備えている。それによって、付加的な差し込み部材を省略することができる。更に、横梁の突出する要素、例えば複数のアングル支持部材を互いに連結する他の保持要素を設けることができる。それによって、奥行きのある棚の安定性および耐荷重能力が更に高められ、棚が安定する。

用途を更に拡大するために、前述の横梁のフックは異なるフック深さを有する。その際、横梁と支持板の異なる使用目的、製作方法および材料厚さを考慮することができる。
棚システムの他の有利な実施形では、横梁の基本構造部分が下方に延長している。それによって、基本構造部分は支持板の下方で、側方からその下にある棚区画室の中に達する。従って、基本構造部分は、棚システム内のつながっている区画室を分割するための区画室分割部材の機能を有する。他方では、下向きに延長した基本構造部分は、例えば下側にある区画室内で倒れないように保持されるファイルや他の平らな物品のための保持機能を有する。

本発明の棚システムの特別な効果は、横梁が１個のブランクからなり、少ない製作工程で低コストで製作可能であることにある。

棚システムの他の実施形では、横梁が基本構造部分を備え、この基本構造部分がその下側に連結され基本構造部分に接触する壁を備え、支持板の端面舌片のための収容ポケットを形成し、支持板の下向きの端面舌片が、基本構造部分とそれに接触する壁からなる横梁の収容ポケット内で挟持可能である。

横梁のこの構造により、材料と製作コストが節約される。従って、横梁は構造的に簡単に形成され、製作が容易である。支持板の端面舌片は基本構造部分とそれに接続された壁との間および棚の側方の縦支柱の間で挟持される。支持板の端面舌片の挟持は基本構造部分と接続された壁の間でのみ行うことができる。

本発明の他の実施形では、横梁の基本構造部分が１対の上側フックと、１対の下側フックとを備え、基本構造部分に接触する壁がフックと一致する切欠きを備えている。棚に組み立てられた状態で、基本構造部分の上側フックと下側フックは、それに接触する壁の切欠きに係合する。

横梁の他の実施形の場合、基本構造部分に接触する横梁の壁は、上側および／または下側のコーナー範囲に、ノッチを備え、基本構造部分の上側と下側のフックを露出させている。特に、基本構造部分に接触する壁の下側コーナー範囲内のノッチは、横梁の製作を容易にする。基本構造部分に壁を接続（枢着）することによって形成された折り曲げエッジは、適当なプレス工具によってプレスされ、その際プレス工具が基本構造部分に形成されたフックに作用してこのフックを損傷させることはない。

本発明の他の有利な実施形では、横梁が物品支持要素を引掛けるめの少なくとも１列の水平な穴を備えている。穴列の穴は例えば長方形の形をしている。それによって、横梁が美しい形となり、例えば２つの穴列が横梁に互いに並べて形成され、穴が所定の格子寸法に従って配置されていると、一層美しくなる。

上記の特徴および後述する特徴は、本発明の範囲を逸脱することなく、それぞれ記載のごとき組み合わせだけでなく、他の組合せでもまた単独でも使用可能である。

次に、図に示した実施の形態に基づいて、本発明の根底をなす思想を詳しく説明する。 図１は長方形の輪郭を有し特に全体が金属薄板材料からなる棚システムの棚１を示している。棚１のコーナーにはそれぞれ、下端に台座３を備えた垂直な縦支柱２が設けられている。後側の両縦支柱２は斜めに延びて交叉する２本の筋交い４によって互いに連結さている。従って、棚１は縦方向安定性を有する。

更に、正面側の対の縦支柱２は、互いに離隔された水平な複数の支持板５によって互いに連結されている。この支持板には、図示していないすべての種類の物品を支持することができる。上側の支持板５は天板を形成し、下側の支持板５は、床との間に所定の隙間を維持しながら地板を形成している。

図２〜５は、図１に示した縦支柱２の範囲ＩＩの拡大図である。図２において、この縦支柱はその前面に、互いに離隔された対をなす切欠き６を備えている。この切欠きはスロット７として形成されている。スロット７には、図示していない引掛け部材、例えば被覆パネルまたは所定の貯蔵物品のための特殊なホルダーを挿入することができる。更に、互いに離隔された穴８が設けられている。図４に示す縦支柱２の後側には、他の穴９が設けられている。この穴９は縦支柱２の前面の上記穴８に対して一直線上に並んでいる。これらの穴８，９は任意の部材をボルト止めするためおよび／または縦支柱を壁に固定するために設けられている。

縦支柱２は更に、その側壁に、互いに離隔された多数の切欠き１０を備えている。この切欠きは実質的に、材料を減らすことによって縦支柱２の重量を軽くし、後述の部品を収容するために設けられている。更に、図４，５から判るように、縦支柱２は平板材料から成形された中空プロファイルとして形成されている。従って、完成した縦支柱２はその背面に隙間１１を有する。縦支柱２は図５に示す横断面がほぼＴ字形である。

図６は支持板５の斜視図であり、図７，８は異なるように形成された２個の支持板を端面側から見た斜視図である。支持板の縦方向側には、下向きの縦側壁１２が接続（枢着）されている。縦側壁１２の下側の自由端は、図７に示すような樋状の折り曲げ部１３あるいは図８に示した縦方向側が閉じた通路１４を備えている。

支持板５の端面には、下向きの端面舌片１５が接続（枢着）されている。この端面舌板の高さは縦側壁１２の高さの約半分である。端面舌片は支持板５の端面を棚１の縦支柱２と後述する横梁の間に挟持固定するために設けられている。

図９〜１２は、棚１の端面側に離隔配置された２個の縦支柱の間に挿入される、第１の実施の形態の棚１用横梁１６をいろいろな方向から見た図である。

横梁１６は上側の水平な支持エッジ１８を有する基本構造部分１７を備えている。この支持エッジには、支持板５の挿入状態で、支持板の下面が載る。横梁１６の基本構造部分１７には更に、条溝１９が形成されている。この条溝は支持板５の端面舌片１５の高さを有し、支持板５の挿入状態で支持板の端面舌片１５の下方に位置する。この場合、端面舌片１５は図１０に示すごとく、支持エッジ１８と、条溝１９の上方の基本構造部分１７の上側区間を取り囲んでいる。

条溝１９の範囲において横梁１６のエッジ区間には、図１２に示すように、互いに水平方向に離隔された１対の上側のフック２０が成形されている。更に、横梁１６の基本構造部分１７の下側範囲において横梁のエッジ区間には、１対の下側のフック２１が成形されている。上側と下側のフック２０，２１は図１１に示すごとく棚１の縦支柱２の方に突出している。その際、上側と下側のフック２０，２１は図３に示した縦支柱２の切欠き１０に係合する。それによって、支持板５の端面舌片１５は横梁１６と縦支柱２の間で確実に挟持される。この場合、横梁１６の下側と上側のフック２０，２１は縦支柱２にしっかりと押し付けられる。これは図１１の挟持連結部の上側区間の部分拡大図である図１１ａに示してある。その際、支持板５の端面舌片１５の自由エッジは、縦支柱２への横梁１６の上側フック２０の引掛け個所２２の上方で延在している。

横梁１６の基本構造部分１７には更に、支持板５の縦側壁１２の端区間のための付加的な支持部２３が形成されている。この支持部は横梁１６の上側フック２０の引掛け個所２２の下方において水平方向に配置されている。付加的な支持部２３を形成するために、基本構造部分１７はこの範囲において折り曲げられている。図１０，１１に示すように、支持板５の縦側壁１２の端区間がその使用状態で支持部２３に載るので、支持板５は付加的に支持される。更に、横梁１６の基本構造部分１７の中央区間が下側の一対のフック２１の間で切り取られているので、このフック２１は横梁１６の下方に突出する突起２４に設けられている。この突起の間において、水平に延びかつ折り曲げられた補強エッジ２５が形成されている。この補強エッジは横梁１６を更に安定させる。

図１３〜１５に示した横梁１６の変形実施の形態は、横梁が縦支柱２寄りの側に、上方に向いたポケット状の折り返し部２６を備えている点が、図９〜１２に示した横梁１６と異なっている。この折り返し部は基本構造部分１７に接続（枢着）されている。その際、ポケット状の折り返し部２６の上側エッジは支持板５用の支持エッジ１８と面一である。折り返し部は支持板５の端面を覆い、同時に横梁１６を補強する。

更に、条溝１９が省略されている。この条溝は必ずしも必要ではない。その代わりに、例えば１対の上側のフック２０の深さが、１対の下側のフック２１の深さよりも深くなっている。なぜなら、ポケット状折り返し部２６と基本構造部分１７の間の隙間内に、支持板５の端面舌片１５が収容されるからである。

ポケット状折り返し部２６はその上側のエッジ範囲を上方へ延長形成してもよいし、また上方に突出する合成樹脂製栓またはスペーサ要素を収容するための穴を備えていてもよい。それによって、その上の棚区画内の例えばファイルや垂直に立てられた他の平たい貯蔵物品を、落下しないように保持することができる。

図１６〜１８に示した横梁１６は図９〜１２に示した横梁１６の他の変形である。この場合、付加的な折り返し部２６はその上端に、水平な脚部２７を備えている。この脚部は縦支柱２の上側端面を完全にまたは部分的に被覆する働きをする。それによって、縦支柱は例えば汚れまたは湿気の侵入を防止され、美しい外観が保たれる。

棚１用の横梁２８の他の実施の形態が図１９〜２２に示してある。前述の横梁１６と同じ参照符号が付けられている場合には、関連する説明が横梁２８にも適用される。従って、説明の繰り返しが避けられる。

横梁２８は基本構造部分１７を備え、この基本構造部分はその下側に枢着され基本構造部分１７に接触する壁２９を備えている。それによって、収容ポケット３０が形成される。この収容ポケットには、図２０に示す組み立て状態で、支持板５の端面舌片１５が係合する。横梁２８は、図９〜１８の横梁１６に類似して、基本構造部分１７に、１対の上側のフック２０と、１対の下側のフック２１を備えている。これらのフックは横梁１６のフックと同じ機能を発揮する。更に、基本構造部分１７に接触する壁２９は、１対の下側のフック３１を付加的に備えている。このフックは基本構造部分１７の１対の下側のフック２１に一致していてこのフック２１に接触している。２対の下側のフック２１，３１は、縦支柱２に形成された切欠き１０に一緒に係合する。この切欠きはフック２０，２１，３１の形状に適合した形をしている。１対の上側のフック２０が壁２９を越えて縦支柱２に係合できるようにするために、基本構造部分１７に接触する横梁２８の壁２９はそのコーナー領域において、１対の下側のフック３１の上方に、ノッチ３２を備えている。それによって、基本構造部分１７の１対の上側のフック２０は解放される。一層明瞭に示すために、ノッチ３２から見える基本構造部分１７の範囲は点線で示してある。従って、基本構造部分１７の一部を覆っている壁２９が見える。

図２１ａは図２１の挟持連結部の上側区間の部分拡大図である。支持板５と横梁２８と縦支柱２が組み立てられて挟持連結された状態で、基本構造部分１７とそれに枢着された壁２９は互いに押し付けられる。その際、支持板５の端面舌片１５は横梁２８の収容ポケット３０に収容され、横梁２８と縦支柱２の間で挟持されて確実に保持される。この実施の形態の場合にも、支持板５の端面舌片１５の自由エッジは、縦支柱２への横梁２８の上側フック２０の引掛け個所２２の上方に延在している。

縦支柱２とは反対の側で、横梁２８の基本構造部分１７によって張出し部３３が形成されている。支持板５の縦側壁１２の端区間がこの張出し部３３に載り、支持される。
基本構造部分１７に枢着された横梁２８の壁２９はその上側エッジ範囲が上方に延在するように形成されているかあるいは上方に突出する合成樹脂製栓またはスペーサ要素を収容するための穴を備えている。それによって、その上の棚区画内の例えばファイルや垂直に立てられた他の平たい貯蔵物品を、倒れないように保持することができる。

図２３〜２７に示した横梁２８は基本構造部分１７を備え、この基本構造部分はその下側に枢着され基本構造部分１７に接触する壁２９を備えている。それによって、収容ポケット３０が形成される。この収容ポケットには、図２４に示す組み立て状態で、支持板５の端面舌片１５が係合する。横梁２８は、基本構造部分１７に、１対の上側のフック２０と、１対の下側のフック３１を備えている。これらのフックはそれぞれ、水平方向と垂直方向において互いに離隔されている。

基本構造部分１７に枢着された壁２９は切欠き３４を有する。この切欠きは基本構造部分１７に形成されたフック２０，３１と一致するように配置されている。基本構造部分におけるフック２０，３１の垂直方向間隔と、このフックと一致する、壁２９の切欠き３４の垂直方向間隔は、棚の縦支柱２に設けた切欠き１０の間隔によって決定される。基本構造部分１７の上側と下側の２対のフック２０，３１は、図２３〜２７に示すように、壁２９の切欠き３４と、縦支柱２に形成された切欠き１０に係合する。

材料を節約するためおよび基本構造部分１７とそれに枢着された壁２９の間の折曲げ部を良好に製作できるようにするために、基本構造部分１７に接触する横梁２８の壁２９は、図２７に示すごとく、上側と下側のコーナー範囲に、ノッチ３２を備えている。ノッチ３２の間の壁２９の区間は、横梁２８の強度を保つ働きをする。

図２５ａは、図３に示した挟持連結部の上側区間の部分拡大図である。支持板５と横梁２８と縦支柱２が挟持連結されている状態で、基本構造部分１７とそれに枢着された壁２９は互いに押し付けられる。その際、支持板５の端面舌片１５は横梁２８の収容ポケット３０に収容され、横梁２８と縦支柱２の間で挟持されて確実に保持される。支持板５の端面舌片１５の自由エッジは、縦支柱２への横梁２８の上側フック２０の引掛け個所２２の上方に延在している。

横梁２８は基本構造部分１７に、水平な上側の支持エッジ１８を備えている。支持板５の挿入状態で、この支持エッジには、支持板の下面が載る。

基本構造部分１７に枢着された壁の上側エッジには、水平な脚部２７が設けられている。この脚部は縦支柱２の上側端面を完全にまたは部分的に被覆する働きをする。それによって、縦支柱は例えば汚れまたは湿気の侵入を防止され、美しい外観が保たれる。この脚部２７には、図示していない穴を形成することができる。この穴には、例えば上方に突出するゴム栓、合成樹脂栓、スペーサ要素または他の差し込み要素を挿入することができる。それによって、その上の棚区画内の例えばファイルや垂直に立てられた他の平たい貯蔵物品を、倒れないように保持することができる。

横梁は更に、平行に延びる水平な２列の正方形の穴３６を備えている。この穴には、フック、貯蔵板、支持アングル部材等のような商品支持要素を引掛けることができる。

図２８の支持板５はその端面舌片１５に、ノッチ３５を備えている。端面舌片１５の残りの区間は、横梁２８の組み立て状態で、横梁の基本構造部分１７とそれに枢着された壁２９との間に支持される。端面舌片１５はそのコーナー範囲が縦支柱２で直接挟持されず、この挟持連結は横梁２８と縦支柱２の間で行われる。

本発明による棚システムの基本形状における棚の斜視図である。 図１の棚の縦支柱の部分ＩＩの正面図である。 図２の縦支柱の側面図である。 図２の縦支柱の背面図である。 図４の縦支柱の切断線Ｖ−Ｖに沿った横断面図である。 図１の棚のための支持板の斜視図である。 図６の支持板を側方から見た斜視図である。 図６の支持板の変形実施の形態を側方から見た斜視図である。 図１の棚システムのための横梁の第１の実施の形態の概略的な側面図である。 支持板を挿入した、図９の横梁の概略的な側面図である。 支持板を挿入し、縦支柱に固定した、図９の横梁の概略的な側面図である。 図１１の挟持連結部の上側区間の部分拡大図である。 図９の横梁の正面図である。 図９の横梁の変形実施の形態の概略的な側面図である。 支持板を挿入した、図１３の横梁の概略的な側面図である。 支持板を挿入し、縦支柱に固定した、図１３の横梁の概略的な側面図である。 図９の横梁の他の変形実施の形態の概略的な側面図である。 支持板を挿入した、図１６の横梁の概略的な側面図である。 支持板を挿入し、縦支柱に固定した、図１６の横梁の概略的な側面図である。 図１の棚のための横梁の第２の実施の形態の概略的な側面図である。 支持板を挿入した、図１９の横梁の概略的な側面図である。 支持板を挿入し、縦支柱に固定した、図１９の横梁の概略的な側面図である。 図２１の挟持連結部の上側区間の部分拡大図である。 図１９の横梁の正面図である。 棚システムのための横梁の他の実施の形態の概略的な側面図である。 支持板を挿入した、図２３の横梁の概略的な側面図である。 支持板を挿入し、縦支柱に固定し、図２３の横梁の概略的な側面図である。 図２５の挟持連結部の上側区間の部分拡大図である。 図２３の横梁の正面図である。 横梁の他の実施の形態の正面図である。 支持板の斜視図である。

符号の説明

１ 棚
２ 縦支柱
３ 台座
４ 筋交い
５ 支持板
６ 切欠き
７ スロット
８ 穴
９ 穴
１０ 切欠き
１１ 隙間
１２ 縦側壁
１３ 折り曲げ部
１４ 通路
１５ 端面舌片
１６ 横梁
１７ 基本構造部分
１８ 支持エッジ
１９ 条溝
２０ 上側フック
２１ 下側フック
２２ 引掛け個所
２３ 付加的な支持部
２４ 突起
２５ 補強エッジ
２６ ポケット状折り曲げ部
２７ 脚部
２８ 横梁
２９ 壁
３０ 収容ポケット
３１ 下側フック
３２ ノッチ
３３ 張出し部
３４ 切欠き
３５ ノッチ
３６ 穴

Claims (25)

1. 長方形の横断面を有する少なくとも１個の棚（１）を備え、この棚のコーナーに垂直な縦支柱（２）が配置され、下向きの各々１個の端面舌片（１５）を備えた支持板（５）を固定するための水平な横梁（１６，２８）が、端面側の各々２本の縦支柱（２）の間に取付け可能であり、縦支柱（２）が垂直および水平方向に離隔して横梁（１６，２８）に配置された下向きの対のフック（２０，２１，３１）を収容するための切欠き（１０）を備えている、物品を貯蔵および整理保管するための棚システムにおいて、支持板（５）の下向きの端面舌片（１５）が、横梁（１６，２８）とこの横梁を支持する棚（１）の縦支柱（２）の間で、押圧固定されて支持板（５）が離れないように挟持可能であることを特徴とする棚システム。
2. 横梁（１６，２８）が上側フック（２０）の上方に延在する、支持板（５）の下面のための支持エッジ（１８）を備え、支持板（５）の端面舌片（１５）の自由エッジが、横梁（１６，２８）の上側フック（２０）の、縦支柱（２）への引掛け個所（２２）の上方に延在していることを特徴とする、請求項１記載の棚システム。
3. 支持板（５）の端面舌片（１５）の高さが横梁（１６，２８）の支持エッジ（１８）と上側フック（２０）の引掛け個所（２２）との間の間隔にほぼ一致していることを特徴とする、請求項１および２記載の棚システム。
4. 横梁（１６）が基本構造部分（１７）からなり、支持板（５）の縦側壁（１２）の端区間のための付加的な支持部（２３）を備えていることを特徴とする、請求項１〜３記載の棚システム。
5. 付加的な支持部（２３）が、特に横梁（１６）の上側フック（２０）の引掛け個所（２２）の下方で、水平方向に形成されていることを特徴とする、請求項４記載の棚システム。
6. 横梁（１６）が縦支柱（２）寄りの側に、下向きのポケット状折り曲げ部（２６）を付加的に備え、この折り曲げ部の上側エッジが支持板（５）のための支持エッジ（１８）と面一であることを特徴とする、請求項１〜５記載の棚システム。
7. 付加的な折り曲げ部（２６）がその上端に、縦支柱（２）の上側端面を完全にまたは部分的に被覆するための水平な脚部（２７）を備えていることを特徴とする、請求項６記載の棚システム。
8. 横梁（１６）の上向きのポケット状折り曲げ部（２６）が横梁の支持エッジ（１８）から突出していることを特徴とする、請求項６記載の棚システム。
9. 横梁（１６）の支持エッジ（１８）が隣接する支持板（５）の移行個所を覆うための材料形状部または付加的な差し込み要素を備えていることを特徴とする、請求項１〜８記載の棚システム。
10. 横梁（１６）が条溝（１９）を備え、この条溝内に少なくとも上側のフック（２０）が形成されていることを特徴とする、請求項１〜９記載の棚システム。
11. 横梁（１６）が縦支柱（２）の間に補強エッジ（２５）を備えていることを特徴とする、請求項１〜１０記載の棚システム。
12. 横梁（２８）が基本構造部分（１７）を備え、この基本構造部分がその下側に連結されかつ基本構造部分（１７）に接触する壁（２９）を備え、支持板（５）の端面舌片のための収容ポケット（３０）を形成していることを特徴とする、請求項１〜３記載の棚システム。
13. 横梁（２８）の基本構造部分（１７）が上側と下側の対のフック（２０，２１）を備え、基本構造部分（１７）に接触する壁（２９）が下側の対のフック（３１）を備え、このフック（３１）が基本構造部分（１７）の下側の対のフック（２１）と一致しかつ接触していることを特徴とする、請求項１２記載の棚システム。
14. 基本構造部分（１７）に接触する横梁（２８）の壁（２９）が、コーナー範囲において、下側の対のフック（３１）の上方にノッチ（３２）を備え、基本構造部分（１７）の上側の対のフック（２０）を露出させていることを特徴とする、請求項１２および１３記載の棚システム。
15. 横梁（２８）の基本構造部分（１７）が、少なくとも支持板（５）の端面舌片（１５）を覆う高さを有することを特徴とする、請求項１２〜１４記載の棚システム。
16. 縦支柱（２）とは反対の横梁（２８）の側が、支持板（５）の縦側壁（１２）の端区間を支持するための突出する要素（３３）を備えていることを特徴とする、請求項１２〜１５記載の棚システム。
17. 突出する要素（３３）が横梁（２８）に連結可能な別個の部品、特にアングル支持部材であることを特徴とする、請求項１６記載の棚システム。
18. 横梁（２８）の壁（２９）がその上端に、縦支柱（２）の上側端面を完全にまたは部分的に覆うための水平な脚部（２７）を備えていることを特徴とする、請求項１２〜１７記載の棚システム。
19. 横梁（１６，２８）のフック（２０，２１，３１）が異なるフック深さを有することを特徴とする、請求項１〜１８記載の棚システム。
20. 横梁（１６，２８）の基本構造部分（１７）が下方に延長していることを特徴とする、請求項１〜１９記載の棚システム。
21. 横梁（１６，２８）がブランクからなっていることを特徴とする、請求項１〜２０記載の棚システム。
22. 横梁（２８）が基本構造部分（１７）を備え、この基本構造部分がその下側に連結され基本構造部分（１７）に接触する壁（２９）を備え、支持板（５）の端面舌片（１５）のための収容ポケット（３０）を形成し、支持板（５）の下向きの端面舌片（１５）が、基本構造部分（１７）とそれに接触する壁（２９）からなる横梁（２８）の収容ポケット（３０）内で挟持可能であることを特徴とする、請求項１記載の棚システム。
23. 横梁（２８）の基本構造部分（１７）が１対の上側フック（２０）と、１対の下側フック（３１）とを備え、基本構造部分（１７）に接触する壁（２９）がフック（２０，３１）と一致する切欠き（３４）を備えていることを特徴とする、請求項２２記載の棚システム。
24. 基本構造部分（１７）に接触する横梁（２８）の壁（２９）が、上側および／または下側のコーナー範囲に、ノッチ（３２）を備え、基本構造部分（１７）の上側と下側のフック（２０，３１）を露出させていることを特徴とする、請求項２２記載の棚システム。
25. 横梁が物品支持要素を引掛けるめの少なくとも１列の水平な穴を備えていることを特徴とする、請求項１〜２４記載の棚システム。