JP2005503004A - 低電力クロック分配方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、大規模集積回路(Large Scale Integrated circuit:LSI)のような半導体デバイスの様々なポイントにクロック信号を分配する技術に関し、主に、本発明は、このようなクロック信号の分配において、長さが最適化された伝送線を使用する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
大規模集積回路が実装された回路要素等のデジタル回路において、ロジック機能を同期的に実行するためにシステムクロックシグナルがよく用いられている。例えば、ロジック機能を同期的に実行するためにシステムクロック信号を用いたデジタル回路が使用されている。マイクロプロセッサにおいては、1GHzもしくはそれ以上の周波数のシステムクロックで動作する場合もある。与えられた大規模集積回路におけるシステムクロック信号は、多くの場合、デジタル回路における相異なるそれぞれの箇所に供給されるよう、多くのパスに分けられている。
理想的には、デジタル回路のシステムクロック信号は、これらの箇所においてデジタル回路が正確に同期するよう、正確に同じタイミング特性を有する。しかし、実際には、デジタル回路全体におけるこれらの箇所でのシステムクロック信号は、そのタイミング特性が異なり、例えば立ち上がりや立ち下がりエッジ(即ち、遷移時)、デューティサイクル、及び又は周波数が異なるものとなってしまう。これらの理想に反する特性は、多くの場合、クロックジッタやクロックスキューと記載される。
【0003】
クロックジッタは、システムクロック信号の生成時に本質的に生じる不正確さに関連する。このようなクロックジッタに起因するシステムクロック信号の理想に反する特性は、システムクロック信号がどのように回路のこれらの箇所に供給されているかに拘わらず、大規模集積回路のすべての箇所に同様に出現する。クロックスキューは、クロック信号を多数のパスに分配してデジタル回路の相異なる箇所に供給するために用いられる分配技術によって生じる不正確さに関連している。
【0004】
クロック信号は、従来、信号線を用いてデジタル回路の各所に分配されていた。これらの信号線は、銅あるいはアルミ製とすることができ、本質的に、これらの材質にまつわる非理想的な特性を有する。このような特性としては、例えば、インダクタンス、キャパシタンス、抵抗、インピーダンス及びコンダクタンスが挙げられる。これらの特性は、信号電流が信号線に流れたときの電力損失量あるいは電力散逸量(dissipated power)に影響を与える。クロック信号の立ち上がり時間及び立ち下がり時間もまた、こららの特性によって影響を受ける。実際、クロック信号は、理想的なステップ信号ではない。システムクロック信号の立ち上がり及び立ち下がりエッジ(即ちトランジション)は、デジタル回路のタイミング供給に用いられる。立ち上がり時間とは、立ち上がりエッジにおいて、クロック信号の電圧値が低値(low value)から高値(high value)に遷移するのに要する時間のことをさす。同様に、立ち下がり時間とは、立ち下がりエッジにおいて、クロック信号の電圧値が高値から低値に遷移するのに要する時間のことをさす。以下、立ち上がり時間(又は立ち下がり時間)をTrfと記載する。
【0005】
一般に、クロック信号線における電力損失は、C*Vdd2*fに従う。ただし、Cは信号線とバッファ信号線の一方端におけるバッファの総キャパシタンス、Vddはクロック分配システムの電源電圧、及びfはクロック周波数である。Trfの期間において、ワイヤのキャパシタンは予めチャージされた状態、即ちプレチャージ状態となっているか、放電状態つまりディスチャージ状態となっており、クロック信号による電力損失のほとんどは、これらの遷移時間において生じる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば1GHあるはそれ以上の高クロック周波数において、クロック信号の電力の大半は、クロックの分配時において散逸される。ナローパルス(即ち、Trf時間が短いパルス)を用いると、クロック信号分配の間における損失電力が小さくなることから、理論的な解決策となるり得る。しかしながら、今までのところ、オンチップでのクロック信号供給においては、ナローパルスは、そのパルスの形状は、信号線伝送がなされる間に歪むおそれがあることから、ナローパルスを用いた結果は十分なものではない(従って最適に開発されてはいない)。
【0007】
パルス歪みを低減させる一つの方法は、伝送線(transmitssion line)を用いて信号線(signal line)を実装することである。これにより、ナローパルスであるクロック信号を用いることが可能となる。伝送線とは、電磁波の転送メディア及び構造で、一もしくは複数の信号導体及び一もしくは複数の接地導体が用いられており、この点で、単一の導体が用いられる通常の単一配線とは異なる。通常の単一配線とは異なり、伝送線上における信号は、電磁波として伝送し、その速度は、伝送線におけるインスタンス、インダクタンス、キャパシタンス、抵抗及び/又はコンダクタンス等に依存しないものとなっている。これらのパラメータにより電磁波の衰弱のしかたが定まることから、通常の単一配線上をナローパルスが伝搬すると変形及び/又は散逸が生じるが、同じナローパルスが伝送線を伝搬した場合、このような悪影響は受けないであろう。伝送線を用いた場合、ナローパルスにおけるひずみは低減されるものの、クロック信号は、伝送線の長さ、及び線の分岐の仕方によって悪影響を受ける。
【0008】
クロックジッタやクロックスキューに関する問題を解決するために、伝送線を用いることができるが、これを達成するためには、伝送線を注意深く設計する必要がある。伝送線の屈曲部は、配線のインピーダンスを変化させる原因となり、これによりクロック信号の反射が生じるおそれがあることから、好適には、伝送線は、できる限り直線とする必要がある。悪いことに、クロック信号をデジタル回路の相異なる部位に供給する分配路は、殆どは直線ではない。この問題の解決策としては、伝送線に沿って、ラインが曲がっている箇所においてリピータバッファを配置することが挙げられる。バッファは、クロック信号を再生成してデジタル回路にわたって均一なディレイを提供するよう作用する。
【0009】
第1バッファから第2バッファへと信号線に沿って伝送されるクロック信号は、インシデント波(入射波)と称される。各バッファは、入射波を受けるための入力部と出力部とを有する。各入力部と出力部とのインピーダンスは、リンギングを避けるために、伝送線のインピーダンスと注意深く一致させられる。例えば、リンギングは、第1バッファの出力から第2バッファの入力へと入射波が進行する際に生じ、第2バッファの入力部におけるインピーダンスが不一致であることによって、入射波の一部が反射される。この反射された入射波は、反射波と呼ばれる。第1反射波は、第2バッファの入力部から第1バッファの出力部へと戻る。第1バッファの出力部が不一致である場合、更にリンギングが生じ、第1反射波の一部が更に反射され、第2反射波と称される反射波となる。第2反射波は、第1バッファの出力から第2バッファの出力へと伝搬する。このリンギングは、反射波のエネルギーが散逸されるまで繰り返される。
【0010】
他の問題にもまして、リンギングは共通の問題であり、このようなリンギングを解消する試みはいずれも成功とは言い難く、LSI回路におけるクロック分配に伝送線を用いた結果は思わしいものではない。実際、リンギングは、バッファ段を通じての信号の伝搬損失を引き起こし、さらには、バッファ段にダメージすら生じさせ、これにより、デジタル回路が少なくとも部分的に動作不能となる。従って、他の難点とともにリンギングに関する難点を解決する新しいクロック分配方法及び装置が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一形態によれば、入力ノードと出力ノードとを備えた第1クロック分配バッファを有し、当該第1クロック分配バッファは、前記入力ノードへの入力信号から前記出力ノードに入射信号を生成するよう動作可能であり、第1端部と第2端部とを備えた伝送線を有し、前記第1端部は、前記第1端部から前記第2端部への伝送ラインの長さ方向に沿って前記入射信号が伝搬するように、前記第1クロック分配バッファの前記出力ノードに結合されており、入力ノードと出力ノードとを備えた第2クロック分配バッファを有し、前記入力ノードは、前記伝送線の第2端部に結合されており、当該第2クロック分配バッファは、その前記入力ノードへの前記入射信号からその前記出力ノードに出力信号を生成するよう動作可能であり、その前記入力ノードで第1反射信号が生成されて前記伝送線の長さ方向に沿って前記第2端部から前記第1端部へと伝搬する集積回路が提供される。
【0012】
前記伝送線の第1端部と第2端部との間の長さは、前記伝送線の前記第2端部での前記入射信号と前記第1反射信号との合成電圧レベルが最大電圧レベルをほぼ超えないものとする長さであることが好ましい。
前記伝送線は、特性インピーダンス(Z0)及び抵抗(R)を有し、前記第1クロック分配バッファの前記出力ノードは、出力インピーダンス(Zs)を有し、前記第1及び第2クロック分配バッファには、供給電圧Vddが供給され、前記最大電圧レベルは、実質的に、
Vdd*[Z0/(Z0+Zs)]
で表すことができる。
前記最大電圧レベルは、実質的に、前記第1クロック分配バッファと前記第2クロック分配バッファへの供給電圧に等しくしてもよい。
【0013】
前記伝送線の前記第2端部での前記入射信号の電圧レベルは、前記最大電圧レベルの少なくとも約1/4以上であることが好ましい。前記入射信号の前記電圧レベルは、前記最大電圧レベルの約1/4〜前記最大電圧レベルの約1/2の間の値であることが好ましい。
前記伝送線は、ストリップライン、積層ペアライン、両面積層ペアライン、ラテラルリターンパスを有する両面積層ペアライン、マイクロストリップライン、及びグルーブラインのうちから選択することもできる。
前記伝送線、第1クロック分配バッファ、及び第2クロック分配バッファは、Hツリー、Xツリー及びRCバランスアーキテクチャのうちから選択されるクロック分配アーキテクチャの一部であることが好ましい。
好適には、前記入射信号は、ナローパルスを含む。
【0014】
本発明の一形態によれば、前記伝送線の長さは、入射信号が、前記第2クロック分配バッファの入力ノードの最低閾値電圧を超えるような長さとすることができる。好適には、前記最低閾値電圧は、最大電圧レベルの少なくとも約1/4である。前記第1及び第2クロック分配バッファは、供給電圧を有し、最大電圧レベルは、実質的に、この供給電圧と等しい。入射信号は、最大電圧レベルの約1/4〜約1/2である。
【0015】
本発明の一形態においては、出力ノードは、出力インピーダンスをZs、伝送線の長さにおいて特性インピーダンスをZ0、抵抗をRとして、前記伝送線の前記長さは、好適には、最低長(d1)より大きく、この最低長は、
d1=2*(Zo/R)ln[(2*Zo)/(Zo+Zs)]
で表される。
好適には、伝送線の長さは、最高長(d2)よりも短く、この最高長は、実質的に、
d2=2*(Zo/R)ln[(4*Zo)/(Zo+Zs)]
で表される。
入射信号は、立ち上がり時間(Trf)を有し、前記伝送線のインダクタンスをL、キャパシタンスをCとして、前記立ち上がり時間は、実質的に、
Trf<2(LC)0.5(Z0/R)ln[4*Z0/(Z0+Zs)]
の式で制限されることが好ましい。
【0016】
本発明の他の形態においては、前記伝送線の長さは、好適には最高長(d2)を超えることはなく、この最高長は、
d2=2*(Zo/R)ln [(4*Zo)/ (Zo+Zs)]
と表すことができる。
【0017】
本発明の一形態によれば、第1端部と第2端部とを有する伝送線に沿ってクロック信号を分配する方法であって、第1クロックバッファの入力ノードで入力信号を受信し、入力クロック信号に基づいて前記第1クロックバッファの出力ノードに入射信号を生成し、前記出力ノードは、前記伝送線の第1端部に結合されており、前記伝送線の前記第1端部から第2端部へと前記入射信号を伝送し、前記第2端部は、第2クロックバッファの入力ノードに結合されており、前記第2クロックバッファは、その前記入力ノードへの前記入射信号からその出力ノードに出力信号を生成するよう動作可能であり、前記第1端部から第2端部の長さは、前記入射信号と前記伝送線の前記第2端部での反射信号との合成電圧レベルが最大電圧レベルをほぼ超えない長さとされている方法が提供される。
【0018】
前記伝送線は、好適には、特性インピーダンス(Z0)及び抵抗(R)を有し、前記第1クロックバッファの前記出力ノードは、出力インピーダンス(Zs)を有し、前記第1及び第2クロックバッファには、供給電圧Vddが供給され、前記最大電圧レベルは、実質的に、
Vdd*[Z0/(Z0+Zs)]
で表すことができる。
前記伝送線の長さは、好適には、最低長をd1として約d1を超える長さとなっており、この最低長は、実質的に、
d1=2*(Zo/R)ln[(2*Zo)/(Zo+Zs)]
と表すことができる。
前記伝送線の長さは、好適には、最高長をd2として約d2よりも短く、この最高長は、実質的に、
d2=2*(Zo/R)ln[(4*Zo)/(Zo+Zs)]
と表すことができる。
【0019】
前記入射信号は、立ち上がり時間(Trf)を有し、前記伝送線のインダクタンスをL、キャパシタンスをC、特性インピーダンスをZ0、抵抗をR、前記第1クロックバッファの出力インピーダンスをZsとして、前記立ち上がり時間は、実質的に、
Trf<2(LC)0.5(Z0/R)ln[4*Z0/(Z0+Zs)]
の式で制限されるようにしてもよい。
本発明のその他の特徴及び利点は、図面を参照して、以下の記述により明確とされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
リンギング及びその他の問題は、二つのバッファ間の伝送線の長さが短すぎるか長すぎるときに生じ得ることが見いだされた。例えば、伝送線の配線長が短すぎると、入射波と第1反射との合成電圧レベルが第2バッファのVddを超えるおそれがあり、これにより、バッファにダメージを与える。従って、効率的な低電圧オンチップクロック信号分配のために伝送線長を最適化する必要がある。
【0021】
以下、図面を参照し、同様の構成要素には同じ参照番号を付して説明すると、図1Aは、第1クロック分配バッファ202、第2クロック分配バッファ204及びこれらの間の伝送線100を含むクロック分配システムの一部を示すものである。第1クロック分配バッファ202は、入力ノード130と出力ノード132とを含み、第2クロック分配バッファ204は、入力ノード134と出力ノード136とを含む。伝送線100は、第1端部及び第2端部を含み、これらの端部間の長さはdとなっている。伝送線100の第1端部は、第1クロック分配バッファ202の出力ノード132に結合されている。伝送線100の第2端部は、第2クロック分配バッファ204の入力ノード134に結合されている。
【0022】
第1クロック分配バッファ202は、好適には、入力ノード130における入射信号に応答して入射信号を出力ノード132に生成するよう動作可能となっている。第2クロック分配バッファ204は、好適には、出力ノード134における入射信号に応答して出力ノード136に出力信号を生成するよう動作可能である。入力ノード134において、その入射信号は、伝送線100に沿って第1クロック分配バッファ202の出力ノード132から伝搬されてきたものとなっている。
【0023】
本発明の少なくとも一つの形態においては、伝送線100の長さdは、好適には、最低長dminよりも長いものとなっている。ここで、最低長は、実質的に、dmin=2*(Zo/R)ln [(2*Zo)/ (Zo+Zs)]として表される。この等式において、第1クロック分配バッファ202の出力ノード132は、その出力インピーダンスがZsで、伝送線100の特性インピーダンスがZ0、抵抗がRである。実際に、第1クロック分配バッファ202からの入射信号による第2クロック分配バッファ204の入力ノード134からの第1反射信号という望ましからざる結果は、伝送線100が上述の最低長dminを超えているときには解消され得る。本発明のこの利点に関する更なる詳細を以下に説明する。
【0024】
図1Bに、本発明に係る伝送線100の模式図を示す。伝送線100は、フォワードパス(前向き経路)102及びリターンパス(戻り経路)104を有するものとしてモデル化されている。フォワードパス102及びリターンパス104とは、始点(x)及び終点(x+dx)とにより画定される。始点(x)と終点(x+dx)は、例えば、第1バッファ202及び第2バッファ204とを端点とする。
【0025】
クロック信号は、始点(x)と終点(x+dx)との間の伝送線100に沿って伝搬する電磁波である。クロック信号の電圧(v)と電流(i)とは、時間(t)のどの時点でも測定可能である。伝送線路100の点x(時間tにおける)におけるクロック信号の電圧vは、v(x,t)で表される。同様に、伝送線100の点x+dx(時間tにおける)における電圧vは、v(x+dx,t)で表される。差分電圧(differential voltage:例えば伝送線100の与えられた点における電圧)は、dv/dxで表される。点x(時間tにおける)における伝送線100を流れる電流iは、i(x,t)で表される。点x+dx(時間tにおける)における伝送線100を流れる電流iは、i(x+dx,t)で表される。差分電流(differential current:例えば、与えられた点における伝送線100を流れる電流)は、di/dxで表される。
【0026】
伝送線100は、インダクタンス(L)106,抵抗(R)108、キャパシタンス(C)110、及びコンダクタンス(G)112で特徴付けられる。差分電圧、dv/dx及び差分電流、di/dxは、以下の式で表される。
dv/dx=-(R+jωL)*i (1)
di/dx=-(G+jωC)*v (2)
ただし、ωはクロック信号の角周波数である。これらの等式(1)、(2)を用いるkとで、伝送線100に沿った電圧v(x)と電流i(x)は、以下のように表される。
v(x)=V1e(−γx)+V2e(γ x) (3)
i(x)=(V1e(−γx)+V2e(γx))/Z0 (4)
ただし、γは伝搬定数であり、以下の式5に示される。V1e(−γx)は、入射波であり、始点xから終点x+dxまで、例えば、フォワードパス102を伝搬する。V2e(γx)は、反射波であり、終点x+dxから始点xまで、例えば、リターンパス104を伝搬する。Z0は、伝送線100の特性インピーダンスであり、以下の式6により定義される。
γ={(R+jωL)(G+jωC)}0.5 (5)
Z0={(R+jωL)/(G+jωC)}0.5 (6)
【0027】
図1Aに戻ると、伝送線100は、第1バッファ202に隣接する第1端部(例えば位置x)と第2バッファ204に隣接する第2端部(例えば位置x+dx)とにより画定される。伝送線100に沿った電圧v(x)は、以下のように表される。
v(x)=Vdd*[Z0/(Z0+Zs)]*e(−R*(1/2)*(1/Z0)*x) (7)
ただし、第1バッファ202の出力インピーダンスはZs、第1バッファ202及び第2バッファ204には、電源電圧Vddが供給されている。(7)式によれば、伝送線100に沿った電圧v(x)は、第1バッファ202からの距離が大きくなるにつれて指数関数的に小さくなる。
【0028】
図2Aは、入射信号(又は入射波)が第1バッファ202から第2バッファ204に進む際の電圧v(x)を示す。入射信号の電圧は、時間Trfで、最低電圧(例えば、0ボルト)から最大電圧Vsに増加する。最大電圧Vsは、また、入射ステップ電圧として知られており、実質的にVdd*[Z0/(Z0+Zs)]に等しい。入射信号が伝送線100に沿って進行するので、Vsは、式7に従って小さくなる。
【0029】
図2Bは、伝送線100の点xにおける入射信号の電圧波形を時間tの進行に対して示したものである。入射信号の立ち上がりエッジは、約1/(LC)0.5の速度で進んでいる。入射信号の電圧波形のエッジは、ほぼ時間t=x(LC)0.5となる時点で伝送線100の点xに到達している。その後に、入射信号は、約時間Trfで上昇し、最大電圧が約Vsとなる。
【0030】
上述のように、第1反射波は、第2バッファ204と伝送線100の第2端部のジャンクションにおいて形成される。入射波と第2バッファ204の入力ノード134における第1反射波とが合成された最大電圧は、約2*v(x)である。入射波がデジタル信号としてふるまう最高長(dmax)は、v(x)を第2バッファ204への入力の閾値(threshold)電圧(V)thと比較することで得られる。信号の電圧レベルがVthを超えない場合、その信号は、次の伝送線100に進行することはないであろう。従って、電圧レベルは、”デジタル”信号として扱われるVthよりも高くする必要がある。閾値電圧Vthは、実質的にVdd/2に等しい。Vthは、バッファに用いられる回路のタイプに応じて多少高くあるいは低くなり得る。
【0031】
本発明の一形態によれば、伝送線100の長さは、入射波と伝送線100の第2端部における第1反射波との合成電圧が、ほぼ最大電圧レベルを超えないものとなっている。実際、入射波と第1反射波とを足し合わせた電圧レベルがVddを超えると、第2バッファ204が損傷するおそれがある。これは、この損傷は、伝送線100の長さが約dminよりも短くなったときに生じる、という点で、dminに関連する。従って、第1バッファ202と第2バッファ204との間の伝送線100の長さは、好適には、約dminよりも長くされる。dminは、従って、以下の式8に表され、この式により式7が解かれる。
dmin=2*(Z0/R)ln{(2*Z0)/(Z0+Zs)} (8)
本発明の更なる一形態によれば、伝送線100の長さは、好適には、入射信号が第2クロック分配バッファ204の入力ノード134の最低閾値電圧よりほぼ大きい値となる値となっている。
【0032】
実際、第2バッファ204の出力における電圧リンギングをなくすためには、入射電圧が約Vdd/4を超える必要があることが見いだされている。このため、また、本発明の一形態において、伝送線100の長さは、最大長dmaxとして約dmaxを超えることはない。dmaxは、Vthを入射波及び第1反射波の合成波と比較することで決定される。dmaxは、実質的に以下の式で表される。
dmax=2*(Z0/R)ln[4*Z0/(Z0+Zs)] (9)
【0033】
伝送線100の長さをdmaxより小さくすることで、第2バッファ204の入力における電圧リンギングを防ぐ作用が得られる。好適には、本発明の一形態によれば、伝送線100は、第1バッファ202と第2バッファ204との間の長さが少なくとも約dminであり、かつ、約dmaxより小さくなっており、所望の動作条件が得られるようになっている。これらの条件を満たすために、Z0の値は、Rの値よりも高くすべきである。
【0034】
図3Aに、長さがdminとdmaxとの間になっている伝送線100を示す。その電圧は、第1バッファ202への出力において最大であり、入射ステップにおける電圧Vsに等しい値となっている。第2バッファ204への入力においては、入射波の電圧は、Vdd/4〜Vdd/2の間の値となっている。入射波の周期は、2*Trfである。低電圧(low)もしくは高電圧(high)から電圧値Vdd/2に到達するまでの信号のトランジションには、Trf/2の時間を要する。上述のように、入射信号のエッジがxに達するのは時間t=x(LC)0.5の時点である。この情報と、xがdmaxよりも小さいという制限から、Trfは、好適には、以下の式10により限定される。
Trf<2(LC)0.5(Z0/R)ln[4*Z0/(Z0+Zs)] (10)
【0035】
図3Bに、伝送線100のペアを示す。一方の伝送線100は、第1端部に第1バッファ202を有し、第2端部に第2バッファ204を有する。他方の伝送線は、その第1バッファとして第1端部にバッファ204を有し、その第2バッファとして第2端部にバッファ206を有する。伝送線に関する要件であるdminとdmaxとは、好適には各伝送線100に対して適用される。
【0036】
上述のように、伝送線は、少なくとも一つの信号配線と少なくとも一つの別個の電流リターンパスとを有する。dminとdmaxとの制限は、図4A〜図4Fに示されるように、様々な伝送線のタイプに適用可能である。伝送線における有用なタイプの一つとして、直交構造が挙げられる。図4A〜4Dに、本発明の実施形態において好適である直交伝送線構造のいくつかのタイプを示す。しかしながら、これらのタイプの構造は、単に例示のためのものであり、本発明を限定するものではなく、また、適した構造のすべてがここに挙げられたわけでもない。直交伝送線構造において、電流リターンパスは、信号配線が配置された平面の上方または下方の平面に配置される。
【0037】
図4Aに、三層直交構造の断面図を示す。層N+1には3本の信号配線が含まれる。層N及び層N+2は、信号配線のための一対の排他的リターンパス(exclusive return path)である。排他的リターンパスは、通常、ソース側、例えばバッファのn−チャンネルトランジスタのソースに接続され、また、グランドにも接続される。図4A両面積層ペアラインである。
【0038】
図4Bは、3層を有する他の直交構造を示す。ここで、図4Aと同様に、層N+1は、3本の信号配線を有する。しかし、層Nと層N+2は、層N+1のすべての信号配線に対しての共通グランド平面となっている。図4Bは、ストリップラインである。
【0039】
図4Cは、他の直交構造を示し、この例では、2層となっている。層N+1は、3本の信号配線を有し、層Nは、各信号配線ごとに排他リターンパスを有する。図4Cは、積層されたペアラインである。
【0040】
図4Dに他の2層直交構造を示す。3本の信号配線により層N+1が構成される。リターンパスは、層Nにおける共通のグランド面である。図4Dは、マイクロストリップラインである。
【0041】
本発明に係る好適な伝送線の第2のタイプは、ラテラル構造である。図4Eに、ラテラル伝送線構造の一種を示す。ラテラル構造は、信号配線同士が空間的に離間して平面上に配置されている。ラテラル構造によっては、ラテラル電流リターンパスが設けられていることがあり、また、設けられないこともある。ラテラルリターンパスが設けられない場合、信号配線同士は、好適には、クロストークをなくすために十分な距離をもって離間される。
伝送線のアーキテクチャにおいて、直交及びラテラル構造を一緒に用いることができる。図4Eは、ラテラルリターンパスを備えた両面積層ペア伝送線構造の断面図を示す。信号配線は、層N+1に設けられ、リターンパスは、その両側に配置されている。更なる電流リターンパスが層N及び層N+2に設けられている。
【0042】
図4Fに、グルーブ伝送線と呼ばれる他の伝送線構造の断面図を示す。ここでは、信号配線は、層N+2に設けられている。グランド面は、層N+1に設けられ、配線を二つのセグメントに分割する、グルーブ構造あるいは溝が形成された構造を有する。このグルーブ構造は、Z0の値を制御することにより、dmaxを増加させる作用を有する。図中の点線の箱部で示されるように、層Nに更なる信号配線を追加することもできる。
【0043】
これらの図において、どの層においても、信号配線の数あるはいリターンパスの数は、単に例示的なものであり、本発明の実施を制限することを意図したものではない。これらの構造は、上述のような伝送線の長さをナロークロックパルスに用いることができる最適なものとする議論によって限定された長さで用いることができる。バッファは、好適には、伝送線が曲げられることとなる位置に設けられる。全体的なアーキテクチャは、デジタル回路全体にわたって、各部に至るまでのパスの全長が等しくなるように設計され、これにより、クロックスキューが最小化される。対照的な配線のとりまわしがなされている、長さのバランスがとれた構造、例えばHツリーあるいはXツリー構造を用いることができる。
【0044】
図5A、5Bは、それぞれHツリー及びXツリー型伝送線構造を示し、これらはいずれも本発明に一実施形態において用いられ得るものである。図5AのHツリーは、第1バッファ202を有し、4つの第2バッファ204とをH字型における端部にそれぞれ有する。図5BのXツリーは、4つのバッファ202を有し、4つの第2バッファ204をX字型の端部にそれぞれ有する。他の形態では、Hツリー構造又はXツリー構造に代えて、クロック信号線のセットにおける配線長が等しくされたRCバランスアーキテクチャー(RC-balanced architecture)を用いてもよい。図5Cに、第1バッファ202と、配線長がそれぞれ等しい4つの第2バッファ204とを備えた、上述のようなRCバランスアーキテクチャーを示す。
【0045】
本発明の一形態によれば、集積回路にわたってクロック信号を分配する方法が提供される。これらの方法は、適切なハードウェア、例えば図1A〜図5Cに示したようなハードウェアを用いて実施することが可能である。これらの方法におけるステップ及び/又は動作は、好適には、ハードウェアに関して上述した機能及び特徴の少なくとも幾つかに対応する。
【0046】
以上、本発明を特定の実施形態により説明したが、これらの実施形態は、単に本発明の原理及び応用を例示的に示すに過ぎない。従って、添付した請求項により規定される本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなくこれらの例示的実施形態に対して種々の変形やその他の変形が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、種々の工業的用途に適用可能であり、例えば、一又は複数のデジタルシステムに用いられるLSI回路に対してのクロック信号の分配に適用可能であり、また、これに限らず他の用途にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1A】本発明の一形態に係るクロック分配システムの概略説明図。
【図1B】本発明の一形態における好適な伝送線モデルの説明図。
【図2A】本発明の一形態における伝送線を流れる電圧波形の説明図。
【図2B】本発明の一形態における伝送線を流れる電圧波形の説明図。
【図3A】オンチップ信号伝送線を本発明の一形態に係る伝送線の2つのバッファ間における入射波形とともに示した説明図。
【図3B】本発明の一形態に係る一対の伝送線の説明図。
【図4A】本発明の一形態で使用するのに適したオンチップ伝送線モデルの概略断面図。
【図4B】本発明の一形態で使用するのに適したオンチップ伝送線モデルの概略断面図。
【図4C】本発明の一形態で使用するのに適したオンチップ伝送線モデルの概略断面図。
【図4D】本発明の一形態で使用するのに適したオンチップ伝送線モデルの概略断面図。
【図4E】本発明の一形態で使用するのに適したオンチップ伝送線モデルの概略断面図。
【図4F】本発明の一形態で使用するのに適したオンチップ伝送線モデルの概略断面図。
【図5A】本発明の一形態で使用するのに適した伝送線アーキテクチャの説明図。
【図5B】本発明の一形態で使用するのに適した伝送線アーキテクチャの説明図。
【図5C】本発明の一形態で使用するのに適した伝送線アーキテクチャの説明図。
Claims (34)
- 入力ノードと出力ノードとを備えた第1クロック分配バッファを有し、当該第1クロック分配バッファは、前記入力ノードへの入力信号から前記出力ノードに入射信号を生成するよう動作可能であり、
第1端部と第2端部とを備えた伝送線を有し、前記第1端部は、前記第1端部から前記第2端部への伝送ラインの長さ方向に沿って前記入射信号が伝搬するように、前記第1クロック分配バッファの前記出力ノードに結合されており、
入力ノードと出力ノードとを備えた第2クロック分配バッファを有し、前記入力ノードは、前記伝送線の第2端部に結合されており、当該第2クロック分配バッファは、その前記入力ノードへの前記入射信号からその前記出力ノードに出力信号を生成するよう動作可能であり、その前記入力ノードで第1反射信号が生成されて前記伝送線の長さ方向に沿って前記第2端部から前記第1端部へと伝搬し、
前記伝送線の第1端部と第2端部との間の長さは、前記伝送線の前記第2端部での前記入射信号と前記第1反射信号との合成電圧レベルが最大電圧レベルをほぼ超えないものとする長さである、集積回路。 - 前記最大電圧レベルは、実質的に、前記第1クロック分配バッファと前記第2クロック分配バッファへの供給電圧に等しい、請求項1記載の集積回路。
- 前記伝送線の前記第2端部での前記入射信号の電圧レベルは、前記最大電圧レベルの少なくとも約1/4以上である、請求項1記載の集積回路。
- 前記入射信号の前記電圧レベルは、前記最大電圧レベルの約1/4〜前記最大電圧レベルの約1/2の間の値である、請求項3記載の集積回路。
- 前記伝送線は、ストリップライン、積層ペアライン、両面積層ペアライン、ラテラルリターンパスを有する両面積層ペアライン、マイクロストリップライン、及びグルーブラインのうちから選択される、請求項1記載の集積回路。
- 前記伝送線、第1クロック分配バッファ、及び第2クロック分配バッファは、Hツリー、Xツリー及びRCバランスアーキテクチャのうちから選択されるクロック分配アーキテクチャの一部である、請求項1記載の集積回路。
- 前記伝送線は、特性インピーダンス(Z0)及び抵抗(R)を有し、前記第1クロック分配バッファの前記出力ノードは、出力インピーダンス(Zs)を有し、前記第1及び第2クロック分配バッファには、供給電圧Vddが供給され、前記最大電圧レベルは、実質的に、
Vdd*[Z0/(Z0+Zs)]
で表すことができる、請求項1記載の集積回路。 - 前記入射信号は、ナローパルスを含む、請求項1記載の集積回路。
- 入力ノードと出力ノードとを備えた第1クロック分配バッファを有し、当該第1クロック分配バッファは、前記入力ノードへの入力信号から前記出力ノードに入射信号を生成するよう動作可能で、前記入射信号は、初期電圧値を有し、
第1端部と第2端部とを備えた伝送線を有し、前記第1端部は、前記第1端部から前記第2端部への伝送ラインの長さ方向に沿って前記入射信号が伝搬するように、前記第1クロック分配バッファの前記出力ノードに結合されており、
入力ノードと出力ノードとを備えた第2クロック分配バッファを有し、前記入力ノードは、前記伝送線の第2端部に結合されており、当該第2クロック分配バッファは、その前記入力ノードへの前記入射信号からその前記出力ノードに出力信号を生成するよう動作可能であり、その前記入力ノードで第1反射信号が生成されて前記伝送線の長さ方向に沿って前記第2端部から前記第1端部へと伝搬し、
前記伝送線の第1端部と第2端部との間の長さは、前記入射信号が前記第2クロック分配バッファの前記入力ノードの最低閾値電圧をほぼ超えるものとする長さである、集積回路。 - 前記最低閾値電圧は、最大電圧レベルの少なくとも約1/4以上である、請求項9記載の集積回路。
- 前記第1クロック分配バッファ及び第2クロック分配バッファは、供給電圧を有し、前記最大電圧レベルは、実質的に、この供給電圧に等しい、請求項10記載の集積回路。
- 前記入射信号の前記電圧レベルは、前記最大電圧レベルの約1/4〜前記最大電圧レベルの約1/2の間の値である、請求項10記載の集積回路。
- 前記伝送線は、ストリップライン、積層ペアライン、両面積層ペアライン、ラテラルリターンパスを有する両面積層ペアライン、マイクロストリップライン、及びグルーブラインのうちから選択される、請求項10記載の集積回路。
- 前記伝送線、第1クロック分配バッファ、及び第2クロック分配バッファは、Hツリー、Xツリー及びRCバランスアーキテクチャのうちから選択されるクロック分配アーキテクチャの一部である、請求項10記載の集積回路。
- 前記入射信号は、ナローパルスを含む、請求項10記載の集積回路。
- 入力ノードと出力ノードを備えた第1クロック分配バッファを有し、前記出力ノードは、出力インピーダンス(Zs)を有し、前記第1クロック分配バッファは、前記入力ノードへの入力信号から前記出力ノードに入射信号を生成するよう動作可能で、
第1端部と第2端部とを備えた伝送線を有し、前記第1端部は、前記第1端部から前記第2端部への伝送ラインの長さ方向に沿って前記入射信号が伝搬するように、前記第1クロック分配バッファの前記出力ノードに結合されており、前記伝送線の特性インピーダンスをZ0、抵抗値をRとして、
入力ノードと出力ノードとを備えた第2クロック分配バッファを有し、前記入力ノードは、前記伝送線の第2端部に結合されており、当該第2クロック分配バッファは、その前記入力ノードへの前記入射信号からその前記出力ノードに出力信号を生成するよう動作可能であり、
前記伝送線の第1端部と第2端部との間の長さは、最低長をd1として約d1を超える長さとなっており、この最低長は、実質的に、
d1=2*(Zo/R)ln[(2*Zo)/(Zo+Zs)]
と表される、集積回路。 - 前記伝送線は、ストリップライン、積層ペアライン、両面積層ペアライン、ラテラルリターンパスを有する両面積層ペアライン、マイクロストリップライン、及びグルーブラインのうちから選択される、請求項16記載の集積回路。
- 前記伝送線の長さは、最高長(d2)よりも短く、この最高長は、実質的に、
d2=2*(Zo/R)ln[(4*Zo)/(Zo+Zs)]
で表される、請求項16記載の集積回路。 - 前記入射信号は、立ち上がり時間(Trf)を有し、前記伝送線のインダクタンスをL、キャパシタンスをCとして、前記立ち上がり時間は、実質的に、
Trf<2(LC)0.5(Z0/R)ln[4*Z0/(Z0+Zs)]
の式で制限される、請求項16記載の集積回路。 - 前記伝送線、第1クロック分配バッファ、及び第2クロック分配バッファは、Hツリー、Xツリー及びRCバランスアーキテクチャのうちから選択されるクロック分配アーキテクチャの一部である、請求項16記載の集積回路。
- 前記Z0の値は、Rの値よりも高い値である、請求項16記載の集積回路。
- 前記入射信号は、ナローパルスを含む、請求項16記載の集積回路。
- 入力ノードと出力ノードを備えた第1クロック分配バッファを有し、前記出力ノードは、出力インピーダンス(Zs)を有し、前記第1クロック分配バッファは、前記入力ノードへの入力信号から前記出力ノードに入射信号を生成するよう動作可能で、
第1端部と第2端部とを備えた伝送線を有し、前記第1端部は、前記第1端部から前記第2端部への伝送ラインの長さ方向に沿って前記入射信号が伝搬するように、前記第1クロック分配バッファの前記出力ノードに結合されており、前記伝送線の特性インピーダンスをZ0、抵抗値をRとして、
入力ノードと出力ノードとを備えた第2クロック分配バッファを有し、前記入力ノードは、前記伝送線の第2端部に結合されており、当該第2クロック分配バッファは、その前記入力ノードへの前記入射信号からその前記出力ノードに出力信号を生成するよう動作可能であり、
前記伝送線の第1端部と第2端部との間の長さは、最高長をd2として約d2を超えない長さとなっており、この最高長は、実質的に、
d2=2*(Zo/R)ln[(4*Zo)/(Zo+Zs)]
と表される、集積回路。 - 前記入射信号の立ち上がり時間をTrf、伝送線のインダクタンスをL、キャパシタンスをCとして、前記立ち上がり時間は、実質的に、
Trf<2(LC)0.5(Z0/R)ln[4*Z0/(Z0+Zs)]
の式で制限される、請求項23記載の集積回路。 - 前記伝送線は、ストリップライン、積層ペアライン、両面積層ペアライン、ラテラルリターンパスを有する両面積層ペアライン、マイクロストリップライン、及びグルーブラインのうちから選択される、請求項23記載の集積回路。
- 前記伝送線、第1クロック分配バッファ、及び第2クロック分配バッファは、Hツリー、Xツリー及びRCバランスアーキテクチャのうちから選択されるクロック分配アーキテクチャの一部である、請求項23記載の集積回路。
- 前記Z0の値は、Rの値よりも高い値である、請求項23記載の集積回路。
- 前記入射信号は、ナローパルスを含む、請求項23記載の集積回路。
- 第1端部と第2端部とを有する伝送線に沿ってクロック信号を分配する方法であって、
第1クロックバッファの入力ノードで入力信号を受信し、
入力クロック信号に基づいて前記第1クロックバッファの出力ノードに入射信号を生成し、前記出力ノードは、前記伝送線の第1端部に結合されており、
前記伝送線の前記第1端部から第2端部へと前記入射信号を伝送し、前記第2端部は、第2クロックバッファの入力ノードに結合されており、前記第2クロックバッファは、その前記入力ノードへの前記入射信号からその出力ノードに出力信号を生成するよう動作可能であり、
前記第1端部から第2端部の長さは、前記入射信号と前記伝送線の前記第2端部での反射信号との合成電圧レベルが最大電圧レベルをほぼ超えない長さとされている、方法。 - 前記伝送線は、特性インピーダンス(Z0)及び抵抗(R)を有し、前記第1クロックバッファの前記出力ノードは、出力インピーダンス(Zs)を有し、前記第1及び第2クロックバッファには、供給電圧Vddが供給され、前記最大電圧レベルは、実質的に、
Vdd*[Z0/(Z0+Zs)]
で表すことができる、請求項29記載の方法。 - 前記伝送線は、特性インピーダンス(Z0)と抵抗値(R)とを有し、前記第1クロックバッファの前記出力ノードは出力インピーダンス(Zs)を有し、前記伝送線の長さは、最低長をd1として約d1を超える長さとなっており、この最低長は、実質的に、
d1=2*(Zo/R)ln [(2*Zo)/ (Zo+Zs)]
と表される、請求項29記載の方法。 - 前記伝送線は、特性インピーダンス(Z0)と抵抗値(R)とを有し、前記第1クロックバッファの前記出力ノードは出力インピーダンス(Zs)を有し、前記伝送線の長さは、最高長をd2として約d2よりも短く、この最高長は、実質的に、
d2=2*(Zo/R)ln[(4*Zo)/(Zo+Zs)]
と表される、請求項29記載の方法。 - 前記入射信号は、立ち上がり時間(Trf)を有し、前記伝送線のインダクタンスをL、キャパシタンスをC、特性インピーダンスをZ0、抵抗をR、前記第1クロックバッファの出力インピーダンスをZsとして、前記立ち上がり時間は、実質的に、
Trf<2(LC)0.5(Z0/R)ln[4*Z0/(Z0+Zs)]
の式で制限される、請求項29記載の方法。 - 前記入射信号は、ナローパルスを含む、請求項29記載の方法。
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