JP2005502987A - 可溶性材料の堆積 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板にはアライメントマークのアレイを設けてある。そして、一のアライメントマークと略位置合わせされたときに、溶液状の材料の堆積を行い、溶液状の材料のアライメントドットを設ける。堆積した溶液状の材料が乾燥する前にアライメントドットを観察する。交差形状のアライメントマークを用いればアライメントドットの位置の観察を容易に行うことができる。
【選択図】図17
Description
【0001】
本発明は可溶性材料の堆積に関し、特にインクジェット技術を用いた可溶性材料の堆積に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、製造工程の一部として有機又は無機の可溶性の又は分散可能な材料、例えば高分子、染料、コロイド材料等の固体表面上への堆積を必要とする製品の数が増加してきている。このような製品の例として、有機高分子エレクトロルミネッセント表示装置がある。有機高分子エレクトロルミネッセント表示装置においては、表示装置の発光画素を得るために、剛性の高い基板上に予め形成したパターン内に可溶性高分子を堆積する必要がある。基板は、例えば、ガラス製、プラスチック製、又はシリコン製であってもよい。
【0003】
発光ダイオード(LED)表示装置のような半導体表示装置の製造においては、従来、フォトリソグラフィ技術が用いられている。しかし、フォトリソグラフィ技術は比較的複雑で、時間がかかる上、採用するには膨大なコストがかかってしまう。また、フォトリソグラフィ技術は、可溶性の有機高分子材料を用いた表示装置の製造に用いるのに適しているわけではない。有機高分子画素の形成に関わる問題があり、そのような材料を発光画素として用いるエレクトロルミネッセント表示装置のような製品の開発をある程度阻んできた。そこで、エレクトロルミネッセント表示装置の製造において、可溶性有機高分子の堆積にインクジェット技術を用いることが提案されてきた。
【0004】
インクジェット技術は、その定義から、上記のような可溶性の若しくは分散可能な材料の堆積に非常に適している。高速かつ安価に導入できる技術である。スピンコーティングや蒸着などの代替技術とは対照的に、この技術ではリソグラフィー技術と組み合わせてエッチング工程を行う必要がなく、直ちにパターニングを行うことができる。しかし、インクジェット技術を用いて固体基板上に可溶性有機材料を堆積することは、この技術の従来の利用方法、すなわち紙上にインクを堆積するものとは異なっており、多くの困難を伴う。特に、表示装置においては、発光出力の均一性や電気的特性の均一性に対する強い要求がある。また、デバイスの製造上、空間的な制約も強く要求される。このように、インクジェット印刷ヘッドから基板上への可溶性高分子の非常に正確な堆積を行うことには、重大な問題がある。このことは、カラー表示装置において特に妥当する。というのは、赤色、緑色、及び青色の発光を行うそれぞれの高分子を、表示装置のそれぞれの画素に堆積する必要があるからである。
【0005】
可溶性材料の堆積を容易にするために、疎液性材料で形成される壁構造のパターンを含んだ層を有する基板を利用することが提案されてきた。この層には、その壁構造によって仕切られた、堆積される材料を受容するためのウエル又は細長い溝のアレイが形成されている。このような予備パターンの施された基板を、以下ではバンク構造と称する。溶液中の有機高分子がウエル内に堆積されると、有機高分子溶液とバンク構造との濡れ性の相違により、溶液は基板表面に設けられたウエル内に自己位置合わせがなされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、この場合でも依然として、有機高分子材料の液滴をバンク構造内のウエルと相当程度位置合わせして堆積する必要がある。そのようなバンク構造を用いた場合であっても、堆積した有機高分子溶液は、ウエルを形成している材料の壁面に幾らかは付着する。これにより、堆積したそれぞれの液滴の中央部分は、せいぜい、堆積材料が薄く塗布されている程度である。その厚さはバンク構造の壁面に堆積した材料と比較して、10%程度の極めて薄いものであろう。ウエルの中央部分に堆積した高分子材料は、表示装置の能動発光材料として作用し、高分子材料がウエルと正確に位置合わせされて堆積していない場合には、能動発光材料の量、即ち厚さはさらに減少してしまう。このように能動発光材料が薄くなってしまう現象は大変憂慮すべきことである。というのは、表示装置の使用中にこの材料を通過する電流によって予測寿命が減少し、また、表示装置における発光素子の効率が低下するのであるが、この電流が増加するからである。また、堆積時の位置合わせが正確に制御されていない場合には、この堆積する高分子材料が薄くなる現象は画素間でばらつく。これにより、有機高分子材料の発光性能が画素間でばらつくこととなる。なぜなら、有機材料からなるLEDは電流駆動型の素子であり、上述のように、堆積した材料の厚さが減少するに連れて、堆積した高分子材料を通過する電流が増加するからである。この画素間の性能のばらつきにより、表示される画像の質の劣化を招く表示画像の不均一が生じる。表示装置におけるLEDの動作効率の低下、及び予測動作寿命の減少に加えて、この画像品質の劣化が生じるのである。従って、高分子材料を正確に堆積することが、良好な画像品質と、十分な効率と耐久性を備えた表示装置とを得るために不可欠であることがわかるであろう。
【0007】
印刷ヘッドのノズルをバンク構造のウエルに正確に位置合わせするという要求は、実際には、二つの要素、即ち準備段階における位置合わせと印刷工程における位置合わせとに分けることができる。後者の位置合わせは材料の実際の堆積を通じて達成されるものである。
【0008】
準備段階における位置合わせは、それ自体二つの段階に細分化できるであろう。その第一の段階は「θの位置合わせ」と称され、バンク構造を搭載する基板とインクジェットヘッドを搬送する移動システムとを、基板の横(X)方向及び縦(Y)方向の両方向において確実に位置合わせさせることによって実現される。このθ位置合わせは、バンク構造の角部またはその近傍に位置する第一のウエルに印刷ヘッドを位置合わせすることによって光学的に実現される。
【0009】
バンク構造のウエルは行及び列を有するマトリクスアレイと考えられ、印刷ヘッドは先ず、第一のウエルが位置している列と反対側の端の列に位置合わせされ、印刷ヘッドのその列内の第二のウエルに対する位置の整合が検査される。これをX方向の位置合わせと呼ぶこともできる。その後、印刷ヘッドは、この行の反対側の端部、即ち第一のウエルを含む端部に位置付けられ、この行の反対側の端部における他のウエルとの位置の整合が検査される。これをY方向の位置合わせと称する。位置の不整合が観測された場合には、基板を基板平面内でヘッド移動システムに対して回転し、基板のX方向及びY方向の両方向において光学的な位置の整合が観測されるまで、上記の観測工程を繰り返す。
【0010】
インクジェットヘッドには二つの主要なタイプがある。一方のタイプは発熱印刷ヘッドを用いるもので、一般的にバブルジェット(R)ヘッドとして知られている。第二のタイプは、リザーバに繋がったダイアフラムの裏に圧電素子が配置された圧電印刷ヘッドを用いている。この第二のタイプのインクジェットヘッドにおいては、圧電素子が駆動されるとダイアフラムが撓んでリザーバを加圧する。これにより、リザーバ内に蓄えられた液体、この場合は発光画素を形成するための溶液状の高分子材料を、高分子材料の微細液滴としてノズルを通して外部に吐出させる。どちらのタイプの印刷ヘッドを用いても、ノズルには通常およそ30ミクロンほどの非常に小さな射出オリフィスが設けられている。有機高分子類は、溶液の状態で堆積できるように、通常は比較的揮発性の高い有機溶媒に溶解される。
【0011】
堆積処理の間、インクジェット印刷ヘッドはバンク構造を搭載する基板に可能な限り近い状態に維持される。通常、インクジェット印刷ヘッドは基板上、およそ0.5mm乃至1.0mm離れた状態に置かれる。この離隔領域は、上記に説明した印刷ヘッドのθ位置合わせの状態を初期的に光学的に検査するためにも用いることができる。しかし、バンク構造におけるウエルは非常に小さいので、この光学的な位置合わせ検査には高拡大率の顕微鏡が必要である。高拡大率が適用される結果、観測される画像の被写界深度は非常に浅くなり、従って、バンク構造内のウエルとインクジェットヘッドのノズルとを同時に合焦させることは、通常は、不可能であり、そのため、必要な光学的な位置合わせが実際に達成されていることを保証することは困難である。
【0012】
また、視軸は基板と厳密に直交していることを保証することが必要である。さもなければ、ウエルとインクジェットヘッドとの間にオフセットが発生するからである。これもまた、実際に達成するのは極めて困難である。
【0013】
準備段階における位置合わせの第二の段階は、「原点取得のための位置合わせ」ということができ、この原点とは、表示装置の製造において有機高分子材料の堆積が開始される位置である。しかし、上記の問題点に鑑みれば、インクジェットヘッドの、バンク構造のウエルとの光学的な位置合わせを必要な精度で容易に達成することは困難であることが理解できる。
【0014】
従って、原点の位置合わせは、通常、有機高分子材料を一又はそれ以上の滴数だけ、実際に堆積させてみることによって行われる。材料はバンク構造内の多くのウエルに堆積され、堆積した液滴をその後に観察することによって、位置合わせを検査する。しかし、材料を実際に堆積することに伴い、原点の位置合わせを行う上での多くの問題もまた生じる。
【0015】
材料の液滴は、乾燥した場合、引き続いて堆積される液滴と等しい濡れ特性を有している。従って、濡れた又は新鮮な液滴が以前に堆積し乾燥した液滴に接触した場合には、その以前の液滴の堆積位置に向かって引き寄せられ得るので、後から堆積した液滴の実際の堆積位置を検査することは、極めて困難となる。さらにまた、堆積した材料の液滴は、乾燥した場合、それらは非常に薄く且つ比較的透明であるので、顕微鏡を用いても観察することが極めて困難である。また、バンク構造内のウエルは、堆積した液滴がと同様、外形が略円形である。従って、液滴がバンク構造内のウエルに正確に位置合わせされて堆積した場合には、基本的に、比較的透明な材料の略円形の液滴がバンク構造内の略円形のウエルに位置しているということである。従って、原点の位置合わせを検査するためには、バンク構造内のウエルとは別の、アライメントマークの緻密なアレイのような他の構成を採用することが必要である。そのようなアライメントアレイのマーク間の座標が既知であれば、堆積用ヘッドに補正を行って原点を得るためにこの情報を用いることが可能である。さらにまた、マークの間隔が堆積される液滴の大きさのおよそ2倍から10倍の領域となるように、そのアライメントアレイが配列されていれば、原点を得るために用いる顕微鏡の視野内にそのようなマークの幾つかを同時に見ることができる。これにより、観察用顕微鏡の位置を移動させることなく、堆積した液滴の幾つかを検査することができる。
【0016】
準備段階における位置合わせが一度完了すれば、実際の印刷工程を開始することができる。しかし、以下の記載から明らかなように、実際の印刷又は液滴の堆積中において一定の間隔で印刷工程における位置合わせを実行することが必要である。インクジェット印刷において、液滴の飛行速度は通常2乃至10m/s程度である。基板と印刷ヘッドとの相対速度は通常10乃至100mm/s程度である。液滴の速度をおよそ5m/s、インクジェットヘッドと基板との距離を1mmと仮定すると、吐出された液滴が基板に到達するまでの時間はおよそ0.2ミリ秒である。インクジェットヘッドの堆積用基板に対する移動速度が100mm/sであれば、吐出位置と基板上の実際の堆積位置との間に20μmのオフセットが発生する。このオフセットは、単体で考えれば、一定であり、またインクジェット印刷ヘッドの全てのノズルについて等しいものである。従来の印刷においては、基板は紙であり、これがこの技術の普通の用途であるが、このオフセットは問題とはならない。というのは、これが印刷画像全体を通じて同一であり、さらに、紙上に印刷された画像のそのような微細な位置オフセットは、印刷されたデータ画像を普通に観察していても認識することはできないからである。
【0017】
しかし、有機高分子素子の印刷においては、有機高分子類は比較的揮発性の高い有機溶媒に溶解されており、溶液がノズルの排出オリフィスから排出されると、溶媒が多少は揮発する。従って、高分子材料の堆積がインクジェットノズルのオリフィスの周囲に堆積しやすい。これらの堆積物は不規則に形成される傾向があり、従って、ノズルオリフィスの周囲が不規則な形状となる。これにより、材料が印刷ヘッドノズルから吐出されるとその方向が曲げられてしまう。その吐出された溶液の方向の曲がりにより、吐出された液滴の飛行角が、基板と直交することは決してない。これにより、基板上に堆積する液滴の所望の位置と実際の位置との更なる、しかも不規則なオフセットが発生する。さらに、ノズルオリフィス周囲の堆積物は、堆積工程中で変化する。従って、これと同様に、所望の堆積位置と実際の堆積位置とのオフセットもまた液滴を堆積している期間を通じて不規則に変化する。従って、素子の製造工程を通じて必要な堆積精度を確実に維持するためには、液滴の堆積を繰り返し監視することが特に必要である。堆積精度が維持できないと判断された場合には、インクジェットヘッドのノズルから堆積物を除去しなければならない。インクジェットヘッドの位置と堆積位置との間のこの不規則なオフセットにより、インクジェットヘッドノズルのバンク構造内のウエルに対する位置の整合を検査することに関して、さらなる問題が発生する。
【0018】
インクジェットヘッドは通常、ノズルのアレイを有しており、ヘッドが堆積領域上を移動すると、有機高分子の液滴の幾つかが同時に堆積するようになっている。しかし、堆積物の形成は、その性質上、完全にランダムであるから、ヘッドの第一のノズルにおける不均一なオフセットは一方方向(堆積物がない場合のそのノズルの飛行経路に対して)であり、例えば、吐出された液滴をインクジェットヘッドの移動方向に更に移動させ、一方、ヘッドの第二のノズルにおける堆積物は、例えば、第一の方向と逆の方向、即ちヘッドの移動方向とは逆の方向にオフセットを生じるかもしれない。上述のように、液滴の飛行時間とインクジェットヘッドの移動速度とに起因する一定のオフセットがある。例えば基板がヘッドと相対的に移動している場合には、液滴はバンク構造内の標的となるウエルの一方の端部に、実際には堆積する。というのは、液滴がヘッドと基板との分離間隔を横切るまでの期間に、ウエルは飛行経路との接点を通過して移動しているからである。これは上記で一定のオフセットと呼んだものであり、これは初期の光学的位置合わせによって補償することができる。しかし、この一定のオフセットが堆積物に起因する不規則なオフセットと相殺された場合であって、液滴の堆積後にバンク構造のこの特定のウエルを観察した場合には、堆積した液滴はバンク構造内の目的のウエルに完璧に位置合わせされているように見えるため、位置合わせ上の問題がないかのような印象を与える。しかし、これは堆積工程の間で変化する不規則なオフセットによるものである。
【0019】
しかし、第二のノズルの不規則なオフセットは、第一のノズルのオフセット方向とは逆の方向である。従って、この第二の場合においては、規則的なオフセットと不規則なオフセットとは累積され、第二のノズルから吐出された液滴とバンク構造内の目的のウエルとの間に受容できない程の不整合が生じる。しかし、第一の液滴に関する位置合わせ検査においてはインクジェットヘッドはバンク構造と正しく位置合わせされていることが示されているので、この受容できない整合状態は通知されない。これらの不規則なオフセットは比較的大判のエレクトロルミネッセント表示装置の製造において特に問題となり得る。というのは、より長い時間に渡って堆積を行う必要があり、従ってオフセットが変化する蓋然性が増すからである。
【0020】
基板が比較的に大判の場合には、基板の熱膨張又は熱収縮のために、例えば堆積区域における環境温度の変化に起因するような、更なる不規則なオフセットが発生し得る。
【0021】
また、インクジェットヘッドの移動システムの曲がりによっても、不規則なオフセットが加わることがある。図1から分かるように、インクジェット印刷ヘッドは、通常水平に配置された横梁によって支持されている。この梁は、物理的な構造であるので、重力下では極めて僅かに湾曲している。梁の中央部ではその水平状態がほぼ維持されており、中央位置Aにある印刷ヘッドによって堆積される液滴は、図2に示すように、基板に対して垂直な飛行経路A1を維持する。しかし、印刷ヘッドがこの梁の中央部から離れ、例えば図2に示す位置Bまで移動すると、印刷ヘッドは真に水平な梁によって支持された状態ではなくなり、この第二の位置Bにおける飛行経路B1は基板に対して垂直とはなり得ない。従って、印刷ヘッドが梁に沿ってXcm移動した場合には、基板上においてX+αの堆積位置変化が生じる。ここで、αは梁の僅かな湾曲に起因する更なる不規則なオフセットである。この不規則なオフセットは比較的に小型の基板においても発生しすることが分かる。そして、基板が大きくなるに連れて、移動システムが長くなることで基板に対して垂直な飛行経路からの偏りが増大するので、このオフセットは更に目立つようになる。
【0022】
上記の全てのオフセットによって、バンク構造のウエル内の有機材料にとって最適な厚さからの偏差が発生する。これにより、上述したとおり、表示された画像に不均一が生じ、従って、許容できないような画像品質の表示となってしまう。
【0023】
以上に述べたとおり、バンク材料からなるウエルのパターンを、堆積する高分子材料の位置決めを物理的に補助するために用いることができる。しかし、高分子材料はそれぞれのウエルに一度だけ堆積できるのみであり、また、ウエルは最終的には表示装置の能動素子を形成するものである。従って、許容できる程度を超える位置合わせ不良が発生した場合には、吐出用ノズルをバンク構造の、欠陥であると知らされた特定のウエル上に再位置決めすることはできず、また、高分子材料の他の液滴をその欠陥ウエルに堆積させることもできない。従って、堆積した高分子材料の液滴がその対応するウエルと位置合わせできていない場合には、その高分子材料に欠陥のあるウエルは、完成表示装置において最終的には能動領域の一部となる基板上の領域に既に形成されているので、表示される画像の品質を劣化させてしまう。
【0024】
以下の記載から明確となるように、高分子材料が乾燥した場合には、その観測なども、大変困難である。従って、エレクトロルミネッセント表示装置の製造において、堆積が実際に行われた時又はその後極めて短い時間に、有機高分子材料の堆積を観察できるようにすることは特に必要である。これをその場観察ということができる。
【0025】
しかし、上述のとおり、バンク構造のウエル内に堆積した液滴をその場観察することは、ウエルも堆積した液滴も共に円形であるため、更に困難である。
【0026】
しかし、有機高分子材料はバンク構造のそれぞれのウエル内に一回しか堆積することができない。従って、その場観察が行われ、堆積した液滴が正しく位置合わせされていないとわかった場合でも、位置合わせが不正なウエルにまでインクジェットヘッドを戻し、更に材料の液滴を堆積して不正な位置合わせを修正することはできない。従って、原点の位置合わせ及び印刷工程中の位置合わせのために、アライメントマークの独立したアレイを用いて、液滴の位置合わせ状態を検査することが有効であることがわかった。そのようなアライメントマークが形成されていれば、原点の位置合わせをより簡単に、より高精度に行うことができ、更に堆積精度を定期的に検査することができる。また、アライメントマークに発生したことがわかった位置合わせ不良、又は発生するであろうことが検出された位置合わせ不良、例えば一のアライメントマークへの材料の堆積と次のアライメントマークへの材料の堆積との位置合わせずれの傾向をインクジェットヘッド位置の補償制御を行うために用いたり、また、表示装置に不良画素が発生する状態にまで至る前に位置合わせ不良を補正するために用いたりすることができる。
【0027】
印刷工程の間に使用するためのこれらのアライメントアレイのマークは、印刷を行う領域の端部に沿って設けてもよく、また、必要に応じて印刷を行う領域の内部に重複して又は代替的に設けてもよい。更にまた、アライメントマークを特別な形状にして、その場観察を容易にしてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明の第一の態様によれば、溶液状に溶解又は拡散した材料を基板の第一の面の第一の領域上にインクジェット印刷ヘッドを用いて選択的に堆積する方法であって、当該基板上にアライメントマークのアレイを設ける工程と、上記インクジェット印刷ヘッドが上記アライメントマークの一つと実質的に整合した場合に、上記材料をそのインクジェット印刷ヘッドから上記基板の上記第一の面に堆積することによって上記材料のアライメントドットを設ける工程と、当該アライメントドットを上記アライメントマークと対比して検出する工程とを更に有する方法が提供される。
【0029】
材料のアライメントドットを、基板の第一の面に堆積した時に観察できるので、有利である。
【0030】
材料のアライメントドットを、材料が湿潤状態から乾燥状態に変化する前に検出することが好ましい。
【0031】
本発明の好ましい態様によれば、アライメントマークは、アライメントマークの行列状アレイ又は直線状アレイとして設けられる。
【0032】
本発明の好ましい形態によれば、上記の可溶性材料を共役高分子を有するように選択する。可溶性材料のアライメントドットを湿潤状態で観察する場合に、基板が実質的に透明となる波長の光で基板のもう一方の面を照らせば有利である。
【0033】
基板のもう一方の面を、可溶性材料のアライメントドットが明視野画像として観察されるように、照明することが好ましい。
【0034】
可溶性材料が共役高分子を有する場合には、その共役高分子の吸収限界波長より長い波長を有するようにその光を選択する。
【0035】
本発明の好ましい形態によれば、このアライメントマークは、基板との間に光学的な明暗を有し、濡れ性の点では強弱を有さないように設ける。
【0036】
本発明の最も好ましい態様によれば、本発明の第一の態様に係る方法を用いて電子装置、電子光学装置、光学装置、又はセンサー装置を製造する方法を提供する。
【0037】
本発明の第二の態様によれば、本発明の第一の態様に係る方法において用いられる基板を提供する。
【0038】
本発明の第三の態様によれば、本発明の第二の態様に係る基板を有する電子装置、電子光学装置、光学装置、又はセンサー装置を提供する。
【0039】
本発明を、単に更なる実施例として、又添付の図面を参照しつつ、以下に記述する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
図1を参照すれば、インクジェット堆積装置1は2本の垂直な支柱4を支持する支持体2を有している。支柱4は横梁6を支持し、その横梁6上にはインクジェットヘッド10を支持するキャリア8が載置されている。支持体2はプラテン12をも支持しており、このプラテン12上に基板14が載置される。プラテン12はコンピュータによって制御される電動支持部16を介して支持体2に載置されており、この電動支持部16はプラテン12を、図1にX軸及びY軸で示すように、横及び縦の両方向にインクジェット印刷ヘッドに対して移動させる。
【0041】
本発明によれば、支持体2は電荷結合素子(CCD)型顕微鏡18をも支持している。このCCD顕微鏡18はプラテン12の下側に幾分オフセットさせて配置されており、鏡20を介して基板14の下面または底面を観察するようになっている。あるいは、CCD顕微鏡をプラテン12の真下に配置し、プラテン12と共に移動するようにしても同様である。この場合は鏡20を省略することができる。必要に応じて、インクジェット堆積装置に支持体2に載置された第二のCCD顕微鏡22及びストロボスコープ24を含めてもよい。キャリア8は横梁6に沿って移動できるようになっており、インクジェットヘッド10をCCD顕微鏡22とストロボスコープ24との間に置くことができる。これにより、インクジェットヘッド10からの液滴の吐出を直接観察することができる。これにより、基板14上に吐出する必要のあるいろいろな溶液や高分子に合わせてインクジェットヘッド10の駆動条件を調整することが可能となる。プラテン12の移動、即ちインクジェットヘッド10に対する基板14の移動はコンピュータ制御されているので、インクジェットヘッド10から適切な材料を吐出することによって基板上に任意のパターンを印刷することができる。
【0042】
図3には基板14の一部を拡大したものを示してある。図3より、基板14にはバンク材料で作られたウエル26のアレイという形態の予備パターンが設けられていることがわかる。ウエル26はインクジェットヘッド10から吐出される有機高分子材料を受容する。バンクパターンの使用はこの技術分野においては周知であり、従って、本発明の説明の中ではこれ以上は述べないこととする。理解されるように、表示装置において必要な解像度を得るためには、それぞれの画素において発光ダイオードを形成するフォトルミネッセント有機高分子を基板14上に非常に正確に堆積させなければならない。このことはカラーディスプレイにおいて殊に当てはまる。というのは、カラー画像を表示するためには、赤色、緑色または青色の光を発する高分子材料の個々の点を表示装置のそれぞれの画素に設ける必要があるからである。通常、そのような表示装置においては、有機高分子は共役高分子であり、例えば、F8/F8BT/TFBを有している。ここで、F8は[ポリ9,9−ジオクチルフルオレン)]、F8BTは[ポリ9,9−ジオクチルフルオライン−co−2,1,3−ベンゾールチアジゾール)]、TFBは[ポリ9,9−ジオクチルフルオライン−co−N−(4−ブチルフェニル)ジフェニルアミン)]である。
【0043】
ウエル26を規定しているバンク材料は疎液性の表面を有している。一方ウエル26自体は親液性の表面を有している。図3からわかるように、比較的良好な高分子材料の囲い込み及び位置合わせはこれにより達成される。しかし、図3を参照すれば、インクジェット印刷ヘッド10は通常、ノズル30を通って吐出される高分子材料を蓄えるためのリザーバ28を有している。ノズル30は通常、直径30ミクロンほどの吐出用オリフィスを有している。上述のとおり、エレクトロルミネッセント表示装置を製造する場合に吐出するべき材料は、例えばトルエンやキシレン等の適切な溶媒に溶解した有機高分子である。そのような溶媒は比較的に揮発性が高く、また、吐出される液滴の体積は非常に小さく、数ピコリットルのオーダーであることが理解されるであろう。高分子混合物を吐出した場合、溶液の表面張力によって、始めに溶液状の高分子の泡がノズル30に形成される。インクジェットヘッド内の圧力が上昇すると、表面張力は降伏し、溶液状高分子の液滴はノズルから離れ、インクジェットヘッドから吐出される。溶液の泡がノズルに接触している間に溶媒の一部が蒸発することによって、吐出された高分子材料の幾らかがノズル30の排出オリフィスに堆積物32を形成する。堆積物32の形状は不規則であるので、吐出された液滴34が、図3において矢印で示すような、基板に対して垂直でない経路を進む原因となり、実際の堆積位置と要求された堆積位置、即ちウエル26との間にオフセットが生じ得る。インクジェットヘッドにおいては、幾らかのノズル30の詰まりは普通に発生する現象であり、吐出された液滴34が垂直でない飛行経路をたどることによる影響を極力減らすために、インクジェット印刷ヘッド10を堆積サイクルの期間中基板14にできる限り近づけた状態に維持する。しかし、印刷ヘッドと基板との間に最小限の間隔は維持される必要があり、このために実際の堆積位置と目的の堆積位置との間に偏り又はオフセットが発生する。更に、大判の表示装置の製造においては、可撓性のプラスチックシートや巻物状の可撓性プラスチックを用いれば特に有利である。このような可撓性を有するプラスチック基板は剛性の高い平坦な面上に設置されるか又は張力をかけられて、平坦な基板の状態で堆積処理のために印刷ヘッドの下に置かれる。何れの場合にも基板の歪が発生することがわかっており、この歪は基板を印刷ヘッドの下で移動されるのに伴って変化し得る。更に、そのような基板の物理的な大きさは、温度や湿度などの雰囲気の状態が変化するのに伴って変化する。これらの全ての要因が液滴の実際の堆積位置と目標堆積位置との間の偏りやオフセットを引き起こし得る。
【0044】
従って、有機高分子材料の液滴の基板への堆積状態を監視する必要性が極めて高いことがわかる。適当な顕微鏡を用いてバンク構造上に堆積した後の液滴を観察することによって、液滴が堆積する正確さを検査することができる。堆積する液滴を基板の堆積面から定期的に観察することも可能である。しかし、インクジェットヘッドは通常、吐出ノズルのアレイから構成されている。インクジェットヘッドと観察用顕微鏡の対物レンズの物理的な大きさのために、現在堆積する液滴と観察する液滴との間には幾らかの分離間隔が必ず存在する。また、実際の液滴の堆積と観察との間には、相当な時間差も存在する。液滴の堆積は非常に小さく、液滴には高い比率で揮発性の溶媒が含まれている。従って、それらは堆積すると比較的短時間で乾燥してしまう。従って、堆積した液滴は観察される時までには必ず乾燥状態またはほとんど乾燥した状態になっており、堆積した材料が透明な場合は特に、バンク構造と区別することが困難である。
【0045】
バンク構造のウエル内に堆積した液滴の観察には、更に問題がある。液滴は乾燥するに連れて移動するのである。液滴は通常、体積比で1%乃至5%の有機高分子材料を含んでおり、残りの95%乃至99%は溶媒である。従って、液滴が乾燥すると基板上に残る実際の材料の体積は基板上に実際に堆積した液滴の体積より遥かに小さい。残った材料の占める面積は堆積した液滴より遥かに小さい。基板の表面が均一であれば、乾燥した有機高分子の液滴として残る材料の位置は、通常は堆積した液滴の占める領域の中央部となる。しかし、基板表面に不均一な部分があると、これはよくあることであり、特にプラスチック基板では著しいが、堆積した液滴中の高分子材料が乾燥過程で不均一部に引き寄せられる。基板上に残る乾燥した材料は、従って、不均一部の位置に応じて、堆積した液滴が基板上に占めていた領域の片側又は端部に位置したり、あるいは中央付近に留まったりすることがある。更にまた、バンク構造の材料は堆積する材料との濡れ性の差が大きくなるように選択する。堆積した液滴がバンク構造内のウエルに位置決めされ、これにより基板上の所望の位置に位置付けられる場合の、その正確さをこの濡れ性の差により改善できる。しかし、濡れ性の差は、その必要とされる機能との関係で、バンク構造上に堆積する液滴の位置に影響を及ぼす。従って、バンク構造内で乾燥した液滴を観察することは、真の堆積位置の整合を表していない。というのは、ある特定の堆積した液滴については、液滴が実際に堆積した位置における上記の影響のために、有機高分子材料は、乾燥過程において目標堆積位置と正確に整合した位置へ「移動」したかも知れないからである。
【0046】
また、この液滴の移動により、バンク構造内の目標ウエルと半乾きの堆積した液滴との間に重複部分がなくなることがあり、この場合には、液滴とバンク構造の材料との間の濡れ性の差がなくなることにより、液滴がバンク構造のウエル内に位置決めされることが更に困難となる。
【0047】
堆積を行っている領域からインクジェットヘッドを一時的に移動させた後、最後に堆積した液滴上に適当な顕微鏡を位置決めして、バンク構造内に堆積した液滴の観察を行うことが提案されてきた。しかし、顕微鏡が観察位置まで移動する前に液滴が乾燥してしまい、表示装置の大きさが増すに連れ、最後に基板上に堆積した液滴を特定することが非常に困難となってしまうので、この提案には問題があるということが判明した。このことの主な理由は、乾燥した高分子材料は基板やバンク構造の材料から容易に区別できない点である。
【0048】
更にまた、インクジェットヘッドを堆積位置から離したり戻したりすることを繰り返すことは効率的ではなく、また堆積処理の実時間監視にもならないので、観察時点のフィードバックも十分に行うことができない。
【0049】
しかし、上述のように、高分子材料はバンク材料のそれぞれのウエル内に一回しか堆積できないので、堆積した液滴が不正な位置合わせ状態であったとしても、インクジェットヘッドを整合状態の不正であったバンク材料のウエルまで戻し、不正な整合状態を補償するべく更に液滴の堆積を行うということはできない。
【0050】
また、原点の位置合わせは通常、バンク構造のウエル内に1またはそれ以上の液滴を実際に堆積して行う。バンク構造のウエルは表示装置の実際の画素を形成するために用いられるので、原点の位置合わせの検査に用いられるそれぞれのウエルは画像の質を低下させる。なぜなら、位置合わせの検査に用いられたウエルはその後発光画素素子を形成するのに用いることはできないからである。この理由から、原点の位置合わせを確認するために用いるウエルの数は通常、最小限に抑えられるが、このような少ない数では原点の位置合わせ状態を十分に検査することはできないことがわかるであろう。また、バンク構造内のウエルと堆積した液滴とは共に円形であり、例え原点の位置合わせを確認するためにその場観察が必要であっても、円形のウエル内の円形の液滴を観察しようとするという問題は依然としてはっきりしている。また、バンク構造材料の濡れ性の差は堆積した液滴に重大な影響を与えるかもしれず、これにより、バンク構造を利用することが原点の位置合わせ状態の誤った表示となるかもしれない。
【0051】
従って、本発明においては、例えば表示装置の能動画素が形成されるウエルのバンクパターンに加えて、基板上にアライメントマークのアレイを設けることの必要性が極めて高く、また、原点の位置合わせ中及び画素の印刷中に高分子材料の堆積のその場を監視することや、その後、基板上のバンク材料でできたウエルのパターン内に高分子材料を堆積している間に基板に対するインクジェット印刷ヘッドの位置決めを制御することに、これらのアライメントマークを選択的に利用できるということがわかった。
【0052】
本発明の好ましい形態においては、図5に示すように、基板14には、アライメントマークの二つのアレイ、例えば基板の原点あるいはその近傍に配置された小型のマトリクスアレイ46、及び基板の端部に沿って配置されたアライメントマークの直線状アレイ48が設けられており、これらは高分子材料を実際に堆積している間に基板の下面から観察することができる。図5の直線状アレイ48は基板の両端部に沿って示されているが、このアレイは基板の一方の端部に設けられていても同じである。同様に、単一のマトリクスアレイ46が示されているが、類似のマトリクスアレイを基板上の他の位置、例えば基板の角部またはその近傍、あるいは基板の端部に沿って一定間隔で設けてもよい。従って、プラスチック材料のウェブ等の大判の基板では、幾つかのそのようなアライメントアレイを基板上の間隔の空いた場所に設けてもよい。
【0053】
基板の角部であって、表示装置の表示領域として用いられるべき領域の外側にマトリクスアレイ46が設けられる場合には、このアレイは原点の位置合わせを行うために特に有益であることがわかった。また、アレイのマークがバンク構造内のウエルのピッチの2倍乃至10倍の距離だけ離れていれば、原点の位置合わせ状態はその場観察を用いて容易に検査することができる。基板の端部に沿った直線状アレイに関しては、印刷工程を通じ、インクジェットヘッドを直線状アレイのアライメントマーク一つにかかるように短い距離だけ移動させることによって位置合わせ状態が定期的に検査される場合に、最終的に表示装置の能動画素素子を形成するのに用いられる高分子ドットを実際に印刷している間に位置合わせ状態を検査するために特に有益であることがわかった。一またはそれ以上の直線状アレイ、例えば図6に示すアレイ49などを、表示装置の表示領域を形成するために用いられる基板中央部に設けてもよい。
【0054】
本発明によって、交差形状のアライメントマークが、拡大図として図7に示すように、位置合わせ状態を検査するのに特に適していることがわかった。交差形状のアライメントマークを用いることにより、堆積した液滴の位置合わせ精度、即ちいかなる望ましくないオフセットも、交差形状のアライメントマークの目標中心にある十字形領域を参照することにより、より簡単に検査することができる。
【0055】
この位置合わせ工程を更に補助するため、交差形状マークの脚部50を、図8に示すように、それぞれの幅が末梢端54と中央端56との間で減少するテーパー形状52としてもよい。中央の目標部分が依然として明確であり、3つの脚部50からの引力が堆積した液滴に作用していない場合には、4つの脚部を有するアライメントマークに比べて、図9に示すような3本脚の交差形状マークが特に有益であることがわかった。
【0056】
図7乃至図9から、脚部50はマークの中心回りの円周方向において対称的に間隔を空けて設けられていることがわかる。従って、図9に示す3本脚のマークの場合は、脚部は互いに円周方向に120度の角度αの間隔を有して設けられている。
【0057】
図7乃至図9に示す交差形状マークは堆積した液滴の円形とはっきりと区別可能な形状を有している。更に、脚部、図8及び9に示すようなテーパー形状のものは特に、堆積した液滴に視覚的に識別可能な分割部を設けると同時に、マークの中心に向かって明確に引き付ける。これにより、特にバンク構造の円形ウエルを用いて堆積した液滴の位置合わせ状態を検査するのに比較して、堆積した液滴のアライメントマークに対しての不整合を発見することが遥かに容易になる。
【0058】
更に、アライメントマークは、バンク構造と異なり、堆積した液滴と光学的なコントラストが強く、また堆積した液滴との濡れ性の差が小さいかまたは無い材料で形成することもできる。更に、アライメントマークは特別なデザイン、例えば上記の十字形のマークに形成することができるので、アライメントマークとアライメントドットの役目をする堆積した液滴とを、画像認識技術を用いて有利に検出することができる。いかなる適切な画像認識技術も、例えば、アライメントマークが設けられているとわかっている基板上の領域を走査し、その走査工程で得られたデータをメモリー、例えばインクジェット装置に設けられたプログラマブルROMに格納されているデータと比較するという技術も用いることができる。そのような技術は周知であり、従って、本発明の説明としてはこれ以上の記載は行わない。しかし、バンク構造とは異なり、アライメントマークを認識可能な光学的コントラストを有するように設けることができるので、そのような画像認識技術は本発明と共に用いれば特に有益であり、また、装置の製造中における位置合わせの正確さの自動検査に非常に役立ち得る。
【0059】
堆積した液滴は湿潤状態の間、即ち堆積時から乾燥状態となった時までの間であれば、遥かに容易に検出することができが、乾燥状態となった後には検出が極めて困難となる。堆積した高分子材料の液滴のこの性質のため、本発明を用いて高分子材料の堆積の正確さを検査することで大きな利益を得ることができる。
【0060】
高分子材料は堆積するとすぐに乾燥状態に変化する。高分子材料の湿潤時のこの性質を利用するため、堆積した材料の液滴をその場で、即ちそれらが堆積した時点で観察すれば、位置合わせ状態を最も正確に判断するのに有利である。
【0061】
堆積した高分子材料の観察に係わる問題は図3を参照すればより容易に理解することができる。高分子材料が図3に液滴38として示すような乾燥状態になると、基板上で見分けることが困難となる。
【0062】
しかし、図3から分かるように、より最近堆積した液滴、即ち堆積直後の湿潤状態から乾燥状態に至っていない液滴は、比較的区別が容易である。また、この図から、より最近堆積した液滴を有する二の列40及び42の内、最後に堆積した液滴44が最もはっきりと見えるので、堆積時からの時間が長くなるほど視認性が低下することがわかる。
【0063】
また、堆積した液滴を観察する方法によっても位置合わせの正確さの検査を容易にできることがわかった。物体は適当な画像システムを用いることによって「明視野」画像又は「暗視野」画像として観察できることが知られている。
【0064】
図10は湿潤状態にある基板上の高分子材料の液滴Dwを示している。湿潤状態の液滴Dwを図11に示す明視野画像光学系によって基板下面より観察すれば、画像光源からの光線はその液滴に入射する。液滴の中心軸と一致していない光線は内部反射することとなる。しかし、液滴の中心軸の領域においては、液滴の上面は基板と略並行である。従って、液滴の中心軸近傍を通過する光線は、上面のこの中心軸の領域を通って液滴の外部へ放出され得る。従って、液滴を観察すると、図12に示すように、明るい視野背景に囲まれた暗い円形の地の領域を背景とした非常に明るい点として現れる。画像の中央部の明るい点は液滴の中心軸と実質的に一致している。従って、この明視野画像を液滴がいかに正確に堆積したかを判断するのに用いることができるので、大変有利である。
【0065】
図13には乾燥状態になった液滴を示し、DDと表示する。半球形の湿潤状態の液滴Dwが比較的平坦で薄い円盤形状に変化していることがわかる。ガラス基板、またはガラスと同様の屈折率を有するプラスチック基板を用いる場合には、乾燥液滴の屈折率は基板材料とほぼ等しくなる。この場合には、光線の微量の散乱が発生し、液滴の端部に少しのコントラストしか生じないので、比較的見分けるのが困難である。しかし、基板と堆積した材料のそれぞれの屈折率が異なり、且つ図12に示す明視野画像システムを用いて乾燥液滴を観察すれば、光線は液滴に入射するが液滴の反対側で反射する。反射した光線は互いに干渉し、液滴の厚みに応じた種々の色の干渉リングが発生する。この画像の概略を図14に示す。画像には複数の干渉リングが示されているが、観察される画像では干渉リングは互いに融合し合う傾向がある。従って、観察される画像においてはっきりとした外郭を識別することは比較的困難である。図12に示す湿潤液滴の明視界画像と図14に示す乾燥液滴の明視界画像とを比較すれば容易にわかるように、図12の画像を用いて堆積した液滴の位置あわせ状態を検査するほうが、図14の画像を用いてするよりもはるかに容易である。
【0066】
図15には暗視界画像システムを示す。そして、図10に示す湿潤液滴Dwをこのシステムで観察する場合には、光源からの光は液滴に入射し、材料の湿潤液滴内で反射する。液滴の端部において幾らかの光の散乱が発生し、従って、湿潤液滴は、暗い背景に対して、明るく且つ鮮明で中央部が暗い中空のリングとして現れる。この明るいリングは鮮明であるので、図16に示す画像を堆積した液滴の位置あわせ状態の検査に用いれば、図14に示す乾燥液滴の明視界画像を用いるよりもはるかに利点が多い。
【0067】
図15に示す暗視界画像システムを用いて図13に示す乾燥液滴DDを観察すれば、液滴に衝突する光のほとんどは散乱し、画像レンズの視界外へ送られる。従って、乾燥液滴DDは暗い背景中の非常に薄い円形の画像として現れる。この画像は大変見づらいので、堆積位置合わせの検査には用いることができない。
【0068】
乾燥液滴及び湿潤液滴の明視界画像及び暗視界画像から、堆積した液滴をその場、つまりそれらがまだ湿潤状態の内に観察すれば、重大で予想以上の利益が得られることがわかる。その場観察は図1に示す装置を用いれば実現することができる。しかし、有機高分子材料は基板の上面に堆積されるので、図1で観察する場合には、従って、その場観察を行うためには、高分子材料の堆積状態を基板を通して観察する必要がある。基板を光で照明すれば、液滴の観察をより容易に行うことができる。従って、基板を通して材料を観察する場合に、第一に必要なことは、基板が観察に用いる光の波長において透明であるということである。基板がガラス製又は透明プラスチック製であれば、可視光又はより長い波長の光を用いることができる。基板がシリコン製であれば、波長が1.1ミクロンより長い赤外光が必要となる。
【0069】
インクジェット技術によって印刷される共役高分子類のその場観察について、二次的に考慮すべきこともある。共役高分子の光の吸収及び射出(ルミネッセンス)特性を図18に示す。図18より、吸収特性とルミネッセンス特性には重複領域が存在することがわかる。共役高分子は、度合いは変化するが、高分子に入射する、波長がλ1より短い光を吸収する。図18においてはこれを吸収領域と表示してある。共役高分子はλ1より長い波長を有する入射光に対してのみ透明であり、これは図18において透明領域と表示してある。
【0070】
共役高分子の鎖が図19に示されており、非局在化されたπ結合軌道の電子がその鎖に沿って存在している。同様に高分子鎖中に存在するシグマ結合電子に比べて、これらの電子は比較的狭いバンドギャップを有する。図20に示すように、共役高分子が紫外光(UV)又は可視光を吸収すると、π結合電子はπ結合軌道(基底状態)からπ*非結合軌道(励起状態)へと励起される。原子間のπ結合に関しては、励起状態は基底状態より不安定である。酸素原子が存在する状態でこの励起現象が発生すると、π結合が破壊されて周囲の大気中の酸素原子と共役高分子の炭素原子との間に何らかの結合が発生する。この結果、図21に示す光酸化高分子鎖が発生する。この結合が起こり得るのは、共役高分子の周囲の大気中に酸素原子が存在し、且つ、共役高分子が晒される光がその共役高分子の吸収領域の成分、即ち波長が図18に示すλ1より短い成分を含んでいる場合である。
【0071】
酸素原子と炭素原子との結合により、共役高分子が劣化し、LEDの発光効率の低下、及び有機薄膜トランジスタ(TFT)の電荷移動度の低下を引き起こす。この高分子劣化を未然に防止するための選択肢の一つは、共役高分子の印刷を、酸素を含まない大気中において行うことである。このためには、内部の大気中に絶対に酸素が存在しないように注意深く制御された部屋に図1に示す装置を設置することが必要である。しかし、これにより、工程が更に複雑になり、更に、製造コストが上昇する。従って、その場観察に用いる光の波長を共役高分子の透明領域、即ち図18に示すλ1より長い波長に制御するということの方が、より現実的な提案である。
【0072】
多色表示装置を製造する場合には、赤色発光高分子のバンドギャップが最も狭い(吸収端λ1の波長が最も長い)。この場合には、液滴の堆積状態のその場観察を行う画像システムにおいて用いる光は、赤色発光高分子の吸収端波長より短い波長の分光成分を含んではならない。更に、CCD顕微鏡のシリコン検出器の感度は使用する光の波長が長くなるに連れて低下し、入射光線の波長がおよそ1.1μmになると透明になってしまう。900nmの波長を用いればCCDの十分な感度が維持できることがわかっている。従って、多色表示装置では、光酸化、即ち赤色発光高分子の劣化を防止するためには、波長がおよそ600nmからおよそ900nmの領域の深紅色光又は赤外光を用いればよい。
【0073】
従って、堆積した液滴が乾燥状態になる前にそれらのその場観察を行えば、堆積した液滴とバンク構造中のウエルとのいかなるオフセットも、より容易に発見できる。更に、堆積した材料にやがて発生するかもしれないオフセットを堆積工程中常に監視することができるので、許容限界を超えて増加するオフセットをすばやく検出し、コンピュータによって制御される電動支持部16によって、プラテンとインクジェットヘッドとの間の適切な位置補償を行うことができる。
【0074】
更に、その場観察に明視野画像システムを用いれば、明るい点を明視野画像の中央部にはっきりと識別することができる。したがって、明視野画像法を堆積した液滴の観察に用いれば、交差形状のアライメントマークの中央部に対する明るい中心点の位置が非常にわかりやすいので、位置合わせ状態の検査が容易となる。更に、アライメントマーク、特に原点検査に用いられるマトリクスアレイ46のものは、堆積した液滴の直径の10倍までのピッチで有利に間隔を置いて設けることができるので、脚部を比較的細く、その長さを堆積する液滴の予測半径よりわずかに長く設定することができる。その場観察を行う場合には、図22に示す明視野画像を得ることができるので、位置合わせ状態を比較的容易に検査することが可能である。
【0075】
再度図1を参照すれば、使用に際し、インクジェットヘッドには堆積を行う高分子材料の供給が適切に行われる。基板14は、高分子材料が堆積するべき基板の領域にウエル26を有していることが好ましいが、プラテン12にしっかりと載置される。プラテン12をコンピュータによって制御される電動支持部16によってX及びY軸方向に移動し、θ位置合わせを光学的に行う。インクジェットヘッドをその後選択的に一のマトリクスアレイ46上に位置付け、高分子材料をマトリクスアレイのアライメントマーク上に堆積して、原点の位置合わせ状態を検査する。その後、インクジェットヘッドをバンク構造のウエル上に位置付け、高分子材料をインクジェット印刷ヘッド10から吐出して、表示装置の画素素子を形成する。能動画素素子の形成中、定期的に、プラテン12をコンピュータ制御により移動し、一の直線状アレイ46のアライメントマークがインクジェットヘッド10のノズル30の下にほぼ位置決めされるようにする。例えば、この動作は高分子材料の堆積が所定の列数のウエル26に対して行われる度に発生する。吐出した液滴がアライメントマーク上に堆積した状態をCCD顕微鏡により鏡20を介してプラテン12の下面から観察する。堆積した液滴が乾燥状態となる前に、その場観察を行うので、また、特殊な形状のアライメントマークを用いるので、堆積した液滴とアライメントマークとのいかなるオフセットも更に容易に発見できる。更にまた、堆積した材料にやがて発生するかもしれないオフセットを堆積工程中常に監視することができるので、許容限界に近づくか又はこれを超えて増加するオフセットをすばやく検出し、コンピュータによって制御される電動支持部16によって、プラテンとインクジェットヘッドとの間の適切な位置補償を行うことができる。従って、許容できないオフセットを含んだ能動画素素子の発生を最小限に止めることができる。
【0076】
以上の記載からわかるように、高分子材料は基板の上面又は第一の面に堆積するのに対し、実際の堆積状態の観察は基板の上面と対向する下面から行う。基板はガラス又は透明なプラスチック材料を有していてもよく、この場合には可視光を用いて堆積状態を観察することができる。同様に、基板はシリコンや他の不透明な基板を有していてもよく、この場合には、基板が透明になるような波長の光で基板を照明することができる。例えば、シリコン基板を赤外光で照明すれば、通常は不透明な基板を通して堆積状態のその場観察を行うことができる。
【0077】
図23は、電気光学装置の好ましい例としての有機エレクトロルミネッセント素子などの電気光学素子と、本発明の方法又は装置を用いて製造可能なアドレッシング構造とを含んだアクティブマトリクス型ディスプレイ装置(又は製品)を、示すブロック図である。この図に示すディスプレイ装置200には、複数の走査線「gate」、走査線「gate」が延びる方向と交差する方向に延びる複数のデータ線「sig」、データ線「sig」と実質的に平行に延びる複数の共通電源供給線「com」、およびデータ線「sig」と走査線「gate」との交差部に配置された複数の画素201が、基板上に形成されている。
【0078】
それぞれの画素201は、走査線「gate」を介して走査信号がゲート電極に供給される第一のTFT202、データ線「sig」からTFT202を介して供給されるイメージ信号を保持する保持キャパシタ「cap」、保持キャパシタ「cap」に保持されたイメージ信号がゲート電極(第二のゲート電極)に供給される第二のTFT203、およびエレクトロルミネッセント素子などの電気光学素子204(抵抗として表示している)を有している。電気光学素子204には、第二のTFT203を介して電気光学素子204が共通電源線「com」に電気的に接続されたときに共通電源線「com」から駆動電流が流入する。走査線「gate」は第一のドライバ回路205に接続され、データ線「sig」は第二のドライバ回路206に接続されている。第一の回路205および第二の回路206の少なくとも一方は、第一のTFT202および第二のTFT203が形成された基板上に形成されることが好ましい。本発明の方法によって製造されたTFTアレイは、第一のTFT202のアレイ、第二のTFT203のアレイ、第一のドライバ回路205、および第二のドライバ回路206の少なくとも一のTFTアレイに用いられることが好ましい。
【0079】
本発明は、従って、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ、DVD再生装置、カメラ、現場機器等の携帯型ディスプレイ、および、デスクトップコンピュータ、CCTV又はフォトアルバム等の可搬型ディスプレイ、自動車用又は飛行機用計器板などの計器板、又は制御室機器ディスプレイなどの産業用ディスプレイなど、多種の製品に組み込まれるディスプレイおよび他の装置の製造にも用いることができる。言い換えれば、本発明の方法により製造されたTFTアレイを用いることができる上記のような電気光学装置又はディスプレイは、以上に例示した多種の製品に組み込むことが可能である。
【0080】
本発明によって製造された電気光学ディスプレイ装置を用いた種々の電子製品を以下に説明する。
【0081】
<1.携帯型コンピュータ>
上記の実施形態の一により製造されたディスプレイ装置を携帯型パーソナルコンピュータに適用した例を説明する。
【0082】
図22はこのパーソナルコンピュータの構成を示す等角図である。図中、パーソナルコンピュータ1100はキーボード1102とディスプレイユニット1106とを含む本体1104を備えている。ディスプレイユニット1106は本発明のパターニング方法によって上記のように製造されたディスプレイパネルを用いて提供されている。
【0083】
<2.携帯電話機>
次に、ディスプレイ装置を携帯電話機の表示部に適用した例を説明する。図23は携帯電話の構成を示す等角図である。図において、携帯電話1200は複数の操作キー1202、受話器1204、送話口1206、およびディスプレイパネル100を備えている。このディスプレイパネル100は本発明によって上記のように製造されたディスプレイパネルを用いて提供されている。
【0084】
<3.ディジタル静止画カメラ>
次に、OELディスプレイ装置をファインダーに用いたディジタル静止画カメラを説明する。図24はディジタル静止画カメラの構成および外部機器との接続を簡易に示す等角図である。
【0085】
代表的なカメラは感光性のコーティングが施された感光フィルムを使用し、感光性コーティングに化学変化を起こさせて、被写体の光学的イメージを記録する。一方、ディジタル静止画カメラ1300は、例えば電荷結合素子(CCD)を用いて、光電変換によって被写体の光学的イメージからイメージ信号を発生させる。ディジタル静止画カメラ1300はOEL素子100をケース1302の裏面に備え、CCDからのイメージ信号に基づいて表示を行う。これにより、ディスプレイパネル100は被写体を表示するためのファインダーとして機能する。光学レンズとCCDを含む受光素子1304が、ケース1302の前側(図では裏側)に設けられている。
【0086】
カメラマンがOEL素子パネル100に表示された被写体のイメージを決定してシャッタを解除すると、CCDからのイメージ信号は回路基板1308のメモリーに転送され、格納される。ディジタル静止画カメラ1300では、映像信号出力端子1312およびデータ通信用の入出力端子1314がケース1302の側面に設けられている。図示したように、必要に応じてテレビモニタ1430およびパーソナルコンピュータ1440が映像信号端子1312および入出力端子1314にそれぞれ接続される。回路基板1308のメモリーに格納されているイメージ信号は、所定の操作によって、テレビモニタ1430およびパーソナルコンピュータ1440に出力される。
【0087】
本発明の範囲内において、上記の実施形態の変形が可能である。例えば、アライメントマークを基板の上面乃至は第一の面に設けて、その上に高分子材料を堆積すると記載した。しかし、アライメントマークを基板の下面又は底面に設けてもよい。
【0088】
更に、高分子材料を堆積して表示装置の能動画素を設ける領域36の外部にアライメントマークを配置するように示してきた。しかし、アライメントマークは能動画素が形成される領域内の選択された位置に設けてもよい。例えば、アライメントマークの直線状のアレイを、領域36の端部に隙間を介しつつ沿うように、領域36の内側に設けるなどである。アライメントマークはバンク構造を設ける工程中において、基板上に形成してもよい。
【0089】
また、本発明はアライメントマークを基板の下側から観察する場合について記述したが、アライメントマークを基板の上側から観察することも可能である。
【0090】
インクジェットヘッドからの材料の堆積は、単一ノズルのヘッドでも、ノズルアレイを有するヘッドでも行うことができる。
【0091】
更に、アライメントマークのマトリクスアレイが設けられ、基板にはバンク構造が設けられている場合には、アライメントアレイのアライメントドットにおけるピッチ間隔は、バンク構造のウエル間におけるピッチ間隔のn倍(nは整数)となるように設定してもよい。ノズルのアレイを有するインクジェットヘッドを用いる場合には、アライメントマークのマトリクスにおけるピッチ間隔は、ノズルのピッチ間隔と対応するように設定することができる。これにより、複数の又は全てのノズルにつき、堆積性能を同時に検査できる。
【産業上の利用可能性】
【0092】
図24に示すパーソナルコンピュータ、図25に示す携帯電話、および図26に示すディジタル静止画カメラの他にも、電子機器の例としては、OEL素子テレビ、ビューファインダタイプおよびモニタータイプのビデオテープレコーダ、自動車用ナビゲーションシステム、ポケットベル、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、TV電話、販売時点管理(POS)端末、およびタッチパネル付きの装置が含まれる。もちろん、本発明の方法を用いて製造された上記のOEL装置はこれらの電子機器の表示部のみに適用されるのではなく、表示部を組み込んだいかなる形態の機器にも適用されうる。
【0093】
さらに、本発明によって製造されるディスプレイ装置は非常に薄く、可撓性があり、軽量なスクリーンタイプの大画面TVにも適している。そのような大画面TVは壁に貼り付けることができ、または、壁に掛けることができる。また、可撓性があるので、使用しないときには巻き上げておくこともできる。
【0094】
プリント基板もまた本発明の技術を用いて製造することができる。従来のプリント基板はフォトリソグラフィ及びエッチング技術を用いて製造されており、ICチップや受動素子などの他のマイクロ電子デバイスよりもコスト志向の強い部品であるのにもかかわらず、製造コストが増している。高密度実装を実現するために、高解像度のパターニングもまた必要とされている。本発明を用いれば、基板上に高解像度の配線を容易に、また信頼性良く形成することができる。
【0095】
本発明用いてカラー表示装置用のカラーフィルタを得ることも可能である。染料又は顔料を含んだ液体の液滴を、基板の選択した領域上に正確に堆積する。互いに極めて接近した液滴を用いる、マトリクス形式が頻繁に用いられる。従って、その場観察は極めて大きな利点を有することがわかる。乾燥後、液滴中の染料又は顔料がフィルタ層として作用する。
【0096】
本発明を用いてDNAセンサーアレイチップを得ることも可能である。チップに設けられた狭い隙間によって分離された受容サイトのアレイの上に、異なるDNAを含んだ溶液を堆積する。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】可溶性材料の基板への堆積を直接観測可能なインクジェット堆積装置の概略を示す図である。
【図2】図1に示す装置におけるインクジェットヘッド移動システムの湾曲によって発生し得る不規則なオフセットを示す図である。
【図3】ウエルのバンクパターンを有する基板の部分平面図であり、高分子材料の乾燥した液滴及び堆積直後の液滴の例を示す図である。
【図4】インクジェット印刷ヘッドを概略的に示す図であり、吐出された液滴の飛行経路の偏向を示す図である。
【図5】本発明に係るアライメントマークを含む基板の実施例を示す図である。
【図6】アライメントマークを含む基板の他の実施例を示す図である。
【図7】交差形状のアライメントマークの実施例を示す図である。
【図8】交差形状のアライメントマークの実施例を示す図である。
【図9】交差形状のアライメントマークの実施例を示す図である。
【図10】基板上における湿潤状態の高分子材料液滴を示す図である。
【図11】明視野画像システムを概略的に示す図である。
【図12】図10の液滴を明視野画像として観察した場合を示す図である。
【図13】基板上における乾燥状態の高分子材料液滴を示す図である。
【図14】図13の液滴を明視野画像として観察した場合を示す図である。
【図15】暗視野画像システムを概略的に示す図である。
【図16】図10の液滴を暗視野画像として観察した場合を示す図である。
【図17】図13の液滴を暗視野画像として観察した場合を示す図である。
【図18】共役高分子材料の吸収及び発光特性を示す図である。
【図19】共役高分子材料の高分子鎖の一部を示す図である。
【図20】入射光があった場合の共役高分子の電子の励起を概略的に示す図である。
【図21】図9に示す高分子鎖の酸化を示す図である。
【図22】図9に示すアライメントマークに堆積した液滴を明視野画像として観察した場合を示す図である。
【図23】電子光学装置のブロック図を示す図である。
【図24】本発明によって製造された表示装置を内蔵する可搬型パーソナルコンピュータの概略図である。
【図25】本発明によって製造された表示装置を内蔵する携帯電話の概略図である。
【図26】本発明によって製造された表示装置を内蔵する可搬型デジタルカメラの概略図である。
【符号の説明】
【0098】
1 インクジェット堆積装置
2 支持体
4 支柱
6 横梁
8 キャリア
10 インクジェットヘッド
12 プラテン
14 基板
16 電動支持部
18、22 CCD顕微鏡
20 鏡
24 ストロボスコープ
26 ウエル
Claims (27)
- 溶液状に溶解又は拡散した材料を、基板の第一の面の第一の領域上に、インクジェット印刷ヘッドを用いて選択的に堆積する方法であって、
前記基板上にアライメントマークのアレイを設ける工程と、
前記インクジェット印刷ヘッドが前記アライメントマークの一つと実質的に整合した場合に、前記材料を前記インクジェット印刷ヘッドから前記基板の前記第一の面に堆積することによって前記材料のアライメントドットを設ける工程と、
前記アライメントドットを前記アライメントマークと対比して検出する工程と、
を更に有する方法。 - 請求項1記載の方法において、前記基板の前記第一の面と対向する他の面を介して、前記アライメントドットを検出する方法。
- 請求項1又は2記載の方法において、材料の前記アライメントドットを、前記材料が湿潤状態から乾燥状態に変化する前に検出する方法。
- 請求項3記載の方法において、材料の前記アライメントドットが、前記第一の基板の前記第一の面に堆積したときに、材料の前記アライメントドットを検出する方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至4)に記載の方法において、前記アライメントマークのアレイを、前記基板の前記第一の領域外の領域に設ける方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至5)に記載の方法において、アライメントマークの別のアレイを、前記基板の前記第一の領域内に設ける方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至6)に記載の方法において、前記アライメントマークは、交差形状を有するアライメントマークとして設けられる方法。
- 請求項7記載の方法において、それぞれの交差形状アライメントマークは、半径方向に延在するとともに、円周方向に対称に配置された複数の脚部を有するように選択されてなる方法。
- 請求項7又は8記載の方法において、前記交差形状アライメントマークは3乃至4の脚部を有するように選択されてなる方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至9)に記載の方法において、アライメントマークの前記アレイはアライメントマークの直線状アレイを有するように選択されてなり、当該直線状アレイは前記基板の少なくとも一の端部に隙間を介して沿ってなる方法。
- 請求項1乃至9のいずれか一に記載の方法において、アライメントマークの前記アレイはアライメントマークのマトリクスアレイを有するように選択されてなる方法。
- 請求項1乃至9のいずれか一に記載の方法において、アライメントマークの前記アレイはアライメントマークの1又はそれ以上の直線状アレイと、アライメントマークの1又はそれ以上のマトリクスアレイとを有するように選択されてなり、当該直線状アレイは前記基板の少なくとも一の端部に隙間を介して沿ってなる方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至12)に記載の方法において、前記基板の前記第一の領域に、前記材料を受容するウエルのアレイを含むパターン構造を設ける工程を有する方法。
- 請求項13記載の方法において、前記インクジェットヘッドはマルチノズルインクジェットヘッドを有するように選択されてなり、前記ノズル間のピッチ間隔は、パターン構造のウエル間のピッチ間隔と対応するように選択されてなる方法。
- 請求項12又は14、又は請求項11に従属する請求項13のいずれか一に記載の方法において、マトリクスアレイは、前記マトリクスアレイのアライメントマーク間のピッチ間隔がパターン構造のウエル間のピッチ間隔のn倍(nは整数)となるように選択されてなる方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至15)に記載の方法において、前記材料のアライメントドットが、前記基板の前記第一の領域に前記材料の堆積を行っている期間中、前記インクジェット印刷ヘッドによって定期的に設けられる方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至16)に記載の方法において、前記基板は、ガラス、シリコン、又はプラスチック材料の硬い基板を有するように選択されてなる方法。
- 請求項1乃至16のいずれか一に記載の方法において、前記基板は、可撓性のプラスチック材料を有するように選択されてなる方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至18)に記載の方法において、共役高分子を有するように前記材料を選択する工程を有する方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至19)に記載の方法において、前記材料のアライメントドットを観察する際に、前記基板の前記表面を前記基板が実質的に透明になる波長の光で照明する工程を有する方法。
- 請求項20記載の方法において、材料の前記アライメントドットが明視界画像として観察されるように、前記基板の前記表面を照明する工程を有する方法。
- 請求項19に従属する請求項20、又は請求項21に記載の方法において、前記共役高分子の吸収端波長より長い波長を有するように前記光を選択してなる方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至22)に記載の方法において、前記アライメントマークを設ける工程と、前記アライメントマークが前記基板との関係において光学的コントラストを有し、濡れ性のコントラストを有さないように準備する工程とを有する方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至23)に記載の方法において、前記アライメントマークと対比して前記アライメントドットを検出するために、画像認識技術を用いる工程を有する方法。
- 先行するいずれか一の請求項(請求項1乃至24)の方法を用いて発光素子を製造することを含む、表示装置の製造方法。
- 請求項1乃至23のいずれか一に記載の方法において使用する基板。
- 請求項26記載の基板を有する、電子装置、電子光学装置、光学装置、又はセンサー装置。
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