JP2005501213A - 空調システム - Google Patents

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ピンクス カットゼル,
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ユニフレアー インターナショナル ソシエテ アノニム
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    • F24F3/00Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
    • F24F3/06Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the arrangements for the supply of heat-exchange fluid for the subsequent treatment of primary air in the room units
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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
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    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/54Free-cooling systems

Abstract

建物用空調システムは、温水配給回路(10)と、冷水配給回路(12)と、複数の末端空調装置(14)とを備えている。これらの末端空調装置(14)の各々は、建物の空間に空気を送るファン(40)と、温水配給回路(10)に接続された加熱コイル(42)および/または冷水配給回路(12)に接続された冷却コイル(44)とを備える。少なくとも1つの周囲温度調節システムは、加熱コイルの加熱力および冷却コイルの冷却力を制御することができる。システムは、a)冷水配給システムから温水配給システムに、b)冷水配給システムから大気中に、かつ、c)大気中から温水配給システムに、熱エネルギを伝達するための熱ポンプを持つ熱エネルギ管理システム(80)をさらに備えている。熱エネルギ管理システム(80)は、エネルギ消費を最適化するように、3つのレベル調節システムにより熱エネルギ伝達を管理することができる。
【選択図】図1

Description

【0001】
発明の分野
本発明は空調システムに関する。
【0002】
発明の背景
現代の建物は一般的に、大面積のガラスと、内部および外部の両方から発生する熱負荷を含め広範囲の内部温度要件とを有する。この多様性は、人々および設備の占有密度が高くても適切な快適度を確保するために、ゾーン温度の制御および高レベルの空気の純度を必要とする。内部から発生する熱負荷は、総冷房負荷または総暖房負荷に大幅に貢献する。主な内部熱源は電気および電子機器、ならびに高い照明密度である。
【0003】
個々のワークステーションまたは機器の位置に異なる温度が要求される大きい開放平面領域には、局所的クライメートコントロール(climate control)が必要になる。同一事務室内の人々および機器が、1平方メートル当たりのワット数および季節的変化の両方の点から熱供給に変化を要求することが、ますます一般的になってきている。コンピュータルームおよびコントロールルームなどのハイテク技術領域は通常、冬の間でも、機器によって発生する熱が自然熱損失を通常超えるので、空調が必要である。したがって、建物内の状態を効果的に制御することができ、かつ様々な領域および様々な季節の要求の範囲に適応する柔軟性を備えた、暖房および空調システムに対する要望がある。通常独立したシステムは、相乗効果の可能性やインテリジェント制御の可能性のある異なった領域のクライメートコントロールに使用される。かなりのエネルギの浪費に各々対処する暖房および冷房が同時に要求されることがある。
【0004】
さらに、現代の建物は、柔軟性の高い空間の構成および占有を可能にするように設計しなければならない。要するに、空間の構成および占有を建物の寿命期間にわたって何回も変更できるということであり、したがって、空調システムをそのような変更に容易に適応させることができることを確実にすることが重要である。
【0005】
発明の目的
本発明の基礎を成す技術的問題は、ゾーン温度制御を必要とし、かつ暖房および冷房を同時に要求する建物用の柔軟かつ省エネルギの空調システムを提供することである。この問題は、請求項1に記載する空調システムによって解決される。
【0006】
発明の概要
本発明に係る建物用空調システムは、温水配給回路と、冷水配給回路と、複数の末端空調装置とを備えている。これらの末端空調装置の各々は、建物の空間に空気を送るファンと、温水配給回路に接続された加熱コイルおよび/または冷水配給回路に接続された冷却コイルとを備える。周囲温度調節システムは、加熱コイルの加熱力および冷却コイルの冷却力を制御することができる。本発明の重要な態様では、システムは、冷水配給システムから温水配給システムに熱エネルギを伝達することが可能な熱ポンプサイクルを持つエネルギ供給器を含む熱エネルギ管理システムをさらに備えている。好適な実施形態では、エネルギ供給器はさらに、a)冷水配給システムから大気中に、かつ、c)大気中から温水配給システムに、熱エネルギを伝達することができる。熱エネルギ管理システムは、温水および冷水回路の事前設定温度レベルを維持してエネルギ消費を最適化するように、熱エネルギ伝達を管理することができる。ここで、エネルギ消費の最適化とは、例えば全体的一次エネルギ消費の最小化、または空調システムの全体的エネルギコストの最小化を意味する。
【0007】
エネルギ消費をさらに最適化するために、システムは、自由冷却プロセスで冷水配給システムから大気中に熱エネルギを伝達することができる熱交換手段を含むことが有利である。
【0008】
冷却エネルギ生成を最適化するために、システムは冷却エネルギバッファタンクを含むことが有利である。このバッファタンクは、瞬間余剰冷却エネルギを格納すること、あるいは別の観点から見ると、冷却エネルギの瞬間需要とは関係なく、冷却エネルギ生成条件が最も有利であるときに、事前に冷却エネルギを生成することを可能にする。
【0009】
加熱エネルギの生成を最適化するために、システムは加熱エネルギバッファタンクを含むことが有利である。このバッファタンクは、瞬間余剰加熱エネルギを格納すること、あるいは別の観点から見ると、加熱エネルギの瞬間需要とは関係なく、加熱エネルギ生成条件が最も有利であるときに、事前に加熱エネルギを生成することを可能にする。
【0010】
加熱エネルギのピーク需要を満たすために、システムは、熱エネルギを生成することが可能であり、かつこの熱エネルギを温水配給システムに伝達することが可能である熱発生器を含むことが有利である。
【0011】
熱エネルギ管理システムが各末端空調装置の冷却/加熱エネルギ要求を監視することができ、かつ末端空調装置の冷却/加熱エネルギ要求に応じて冷水および温水回路温度の設定値の変動が可能であるならば、エネルギ消費はさらに低減される。
【0012】
熱エネルギ管理システムは、全体的な建物の加熱/冷却要求、外部気候パラメータ、および一次エネルギコストを考慮に入れて、熱エネルギ伝達を管理できることが有利である。
【0013】
柔軟性の高い空間の構成および占有を可能にするために、温水配給回路および冷水配給回路は、たわみ管によってそれらに加熱コイルまたは冷却コイルを接続するための迅速嵌挿連結部を一定の間隔で含むことが有利である。
【0014】
末端空調装置は、上げ床の下、または吊り天井の上のいずれかのプレナム空間に設置し、末端空調装置のファンがプレナム空間から空気を取り込むようにすることが有利である。
【0015】
そのような末端空調装置は、例えば上げ床の床板の下に取り付けられるモジュール式ケーシングを備えることが有利である。このモジュール式ケーシングは、床板の空気入口グリッドに接続された供給空気出口と、プレナム空間における空気入口開口とを含む。取付ファンが、プレナム空間から空気入口を介して空気を取り込んで、床板の入口グリッドを介して、上げ床プレナムの上に位置する建物ゾーンに空気を吹き込むように、モジュール式ケーシングに取り付けられる。それはさらに、温水配給システムに接続された加熱コイルおよび/または冷水配給システムに接続された冷却コイルを含む。加熱コイルおよび冷却コイルは、モジュール式ケーシングのファンと供給空気出口との間に取り付けることが有利である。そのような末端空調装置はさらに、モジュール式ケーシングに取り付けられたフィルタ要素を含むことができ、フィルタ要素は床板の点検スロットを介して交換可能である。
【0016】
さらなる実施形態では、そのような末端空調装置は例えば、上げ床の床板の下に取り付けられたモジュール式ケーシングであって、床板の空気入口グリッドに接続された供給空気出口と、戻り空気口および外気口を持つ混合チャンバとを含むモジュール式ケーシングを備える。混合チャンバから空気を取り込んで、床板の空気入口グリッドを介して、上げ床プレナムの上に位置する建物ゾーンに空気を吹き込むように、ファンがモジュール式ケーシングに取り付けられる。この装置はさらに、供給空気の冷却および除湿のための直接膨張冷却装置を含むことができる。モジュール式ケーシングに取り付けられる直接膨張冷却装置は、冷水回路に接続された水冷式凝縮器と、モジュール式ケーシングに取り付けられ、かつ空気を除湿後に再加熱するために温水回路に接続された後加熱コイルを備えることができる。空調システムはさらに、外気を予備調節してそれをプレナム空間に供給することができる外気調節装置を含むことができる。
【0017】
本発明に係る空調システムが次のことを行なうことが可能であることは明らかであろう。
−内部バランスを超える負荷のためにだけ外部エネルギ供給を使用して、冷却要求のある領域から加熱要求のある領域に、およびその逆に、熱を伝達すること。
−加熱および冷却システムを統合して、エネルギ消費および占有空間を低減すること。
−据付を簡素化および迅速化し、据付コストを低減すること。
−建物の配置の変更に容易にかつ低コストで適応することができるように、高レベルのシステム柔軟性を達成すること。
【0018】
図面の簡単な説明
本発明を今から、例として添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る空調システムの概要を示す略図である。
図2は、第1型の末端空調装置の略断面図である。
図3は、第2型の末端空調装置の略断面図である。
図4は、システムにおけるエネルギ交換を示す略図である。
図5は、単一のモジュール式エネルギ供給器を示す略図である。
図6は、様々な制御レベルを示す略図である。
図7は、様々なシステム動作モードにおける熱負荷に依存する様々な冷水温度および一次エネルギ消費傾向を示すグラフである。
図8は、1月の一次エネルギ消費の1時間毎の経過を示すグラフである。
図9は、3月の一次エネルギ消費の1時間毎の経過を示すグラフである。
図10は、供給水温の1時間毎の傾向を示すグラフである。
【0019】
好適な実施形態の詳細な説明
図1は本発明に係る空調システムの略図を示す。このシステムは、温水配給回路10および冷水(冷却水)配給回路12と、ゾーン末端装置とも呼ばれる複数の末端空調装置14と、「エネルギ供給器」16とも呼ばれる熱/冷却発生器16とを備える。
【0020】
温水および冷水配給回路10、12は、建物18の周辺エネルギ配給閉ループとして構想される。建物18の様々なゾーン18’、18’’、18’’’は、それらの特定の要求に応じて冷却および/または加熱エネルギを必要とする。空調システム全体は、電気エネルギ配給のそれと同様の論理で構想される。すなわち、冷水および温水配給網を建物18に設置し、次いで個々の要求に応じて、局所的末端装置14が一次配給を引き込んで、様々なゾーン18’、18’’、18’’’の温度および湿度の調節を保証する一方、エネルギ供給器16は、全てのシステム構成要素と相互作用して2つのエネルギ配給ループ10、12のエネルギレベルを維持し、エネルギの使用を最適化する。ゾーン末端装置14のためのエネルギ配給ループ10、12の全ての連結は好ましくは迅速連結型であり、容易な取付けを保証するために予め断熱されたたわみ管と結合する。
【0021】
様々な型の末端空調装置14は、建物の様々なゾーン18’、18’’、18’’’の効果的な空調を可能にする。これらのゾーン末端装置14は、それらが設置された個々のゾーン18’、18’’、18’’’の加熱−冷却を達成する。それらは、柔軟性を最大にし、かつ空間の利用を改善するために、上げ床プレナム20内に設置するように設計することが有利である。
【0022】
図2は、加熱および冷却が可能な末端空調装置を示す。それは、上げ床システムの床板32の下に取り付けられたモジュール式ケーシング30を有する。このモジュール式ケーシング30は、床板32の空気入口グリッド36に接続された供給空気出口34と、上げ床プレナム20に配置された空気入口38とを含む。ファン40が、上げ床プレナム20から空気入口38を介して空気を取り込み、かつ床板32の空気入口グリッド36を介して上げ床プレナム20の上に位置する建物ゾーン18’、18’’、18’’’に吹き込むように、モジュール式ケーシング30に取り付けられる。加熱コイル42および冷却コイル44が、モジュール式ケーシング30のファン40と供給空気開口34との間に取り付けられる。フィルタ要素46が、モジュール式ケーシング30の空気入口38とファン40との間に取り付けられる。このフィルタ要素46は、床板32の点検スロット48を介して交換可能であることが有利である。
【0023】
ゾーン18’’’などの技術ゾーン内では、外気入口および空気の除湿は一般的に必要ではない。そのような用途では、末端空調装置14は主に顕熱冷却を達成しなければならない。したがって、末端空調装置は非常に高いSHR[顕熱比]を持たなければならない。しかし、ゾーン18’’のように人がいる領域では、空間の除湿を確実にし、かつ外気を導入することがさらに必要であるかもしれない。この機能を実行するために、専用装置を使用して関係領域の湿度調節が達成される。床下に除湿モジュールを設置することができる。除湿装置は例えば、直列の蒸発器コイルおよび凝縮器コイルを備えた直接膨張空冷型とすることができる。この方法により、低温ループの温度は、潜熱冷却に要求される温度、総熱負荷のほんの一部に制限する必要がない。潜熱負荷が高い場合、凝縮器の熱を外部に散逸させる必要がある。領域に制御された通気がある場合、排気流をその目的に使用することができる。
【0024】
図3は、除湿および外気供給が可能な末端空調装置14’を示す。そのモジュール式ケーシング50は、床板56の空気入口グリッド54に接続された供給空気出口52と、戻り空気口60および外気口62を備えた混合チャンバ58とを含む。ファン64が、混合チャンバ58から空気を取り込み、かつ床板56の空気入口グリッド54を介して上げ床プレナム20の上に位置する建物ゾーン18’、18’’、18’’’に吹き込むように、モジュール式ケーシング50に取り付けられる。末端空調装置14’’はさらに、供給空気の冷却および除湿のための直接膨張冷却装置66を含む。モジュール式ケーシングに取り付けられた直接膨張冷却装置は、除湿蒸発器コイル68と、冷水回路12に接続された水冷式凝縮器(図示せず)とを備えることが有利である。後加熱コイル68が除湿蒸発器コイル68の下流に取り付けられ、空気を直接膨張コイル68で除湿した後で再加熱するために温水回路10に接続される。そのような末端空調装置14’’により、凝縮熱が無駄にならず、温水回路10に伝達されて、加熱を必要とする建物ゾーン18’、18’’、18’’’において使用されることに気付くであろう。
【0025】
再び図1を参照すると、空調システムは外気調節装置78(空気再生装置78とも呼ばれる)をさらに含むことに気付くであろう。これは外気を事前調節し、それをプレナム空間に供給することができる。
【0026】
エネルギ供給器16およびエネルギ網10、12(高温および低温ループ)は、全ての動作条件下で最小限のエネルギ消費で2つのループ10、12の温度レベルを維持する熱管理システム80によって制御される。エネルギ供給器16は、末端装置14の熱要求に応じて、高温および低温ループ10、12間の熱伝達に基づいて作業する。この方法により、不足分の補給が要求されるだけであるので、最小限のエネルギ消費レベルで2つのループ10、12の温度レベルが維持される。
【0027】
消費されるエネルギの量を最小化するために、システムは例えば次の供給源に依存する。
1.温水配給ループ10
2.冷水配給ループ12
3.外部環境82
4.熱ポンプサイクル
5.自由冷却システム
6.1機またはそれ以上のボイラ84(冬季期間中に加熱補給が必要な場合)
【0028】
顕熱冷却末端装置のみを使用する場合、および湿度調節が専用装置によって達成される場合、低温ループ12に比較的高い温度を持つことが可能であり、その結果、冷媒蒸気圧縮サイクルによる冷却の生成における性能計数(COP)が上昇するか、または自由冷却の使用が拡張される。
【0029】
エネルギ供給器の基本的機能について今から、図4を参照しながら説明する。エネルギ供給器16の熱ポンプサイクルは、低温ループ12から抽出された熱および熱ポンプサイクルで吸収されたパワーを高温ループ10に伝達することができる。高温ループ10で必要な温度に達すると、凝縮の過剰な熱は外部(無限容量82’を持つコールドシンク)に散逸させられる。冬季中に冷却が要求される場合(例えば技術ゾーン18’’’で)、エネルギ供給器16は、低温ループ12の水の自由冷却のために外気を使用することができる。冷却機能中に負荷が最大限に満たない場合、低温ループ12の温度を増加することができ、それによって空間内の温度調節を損なうことなく、システムのCOPを高めることができる。
【0030】
エネルギ供給器16はまた、熱ポンプサイクルを使用することによって、高温ループ10の温度も維持する。熱エネルギは低温ループ12から得られ、あるいはそれが要求される温度にすでに達している場合、外部環境(無限容量82’’の熱源)から得られる。熱ポンプサイクルによって生じる熱が建物18の熱要求をカバーするのに充分でない場合には、補給として従来のボイラ84を使用することが可能である。
【0031】
制御システム80は、個々のゾーンの熱挙動を評価し、データを処理して、エネルギ供給器16の動作を予想するために必要な温度および湿度パラメータの傾向線を識別することができる。さらに、システム内にエネルギ貯蔵を組み込むことにより、同時加熱および冷却要求をいっそう一致させるのに役立てることができ、システム全体の効率に明らかに有利となる。2つのループ10、12の温度レベルは、様々な領域の熱負荷によって変動する。
【0032】
エネルギ供給器の好適な実施形態を図5に示す。それは、異なる用途で最大限の柔軟性を保証するために、モジュール式装置として構想することが有利である。各基本モジュールは、例えば150kWの冷却能力を有する。最高16台の装置を並行して使用することができる。この方法により、エネルギ供給器16は極めて多用途になり、熱負荷が極端に変動する場合でも正確な制御に適する。基本モジュールは、さらなる容量制御ステップの可能性を提供する4台の圧縮機90を備えることが有利である。雑音レベルおよび効率の点から、その利益のために「スクロール技術」を選択することが有利である。使用する冷媒は、環境の保護のために規則CEE2037/2000に従って、HFC R407Cとすることが有利である。凝縮器システム92は2台の熱交換器を並列に使用することが有利である。加熱が要求される場合(熱ポンプまたは熱回収機能)、プレート熱交換器型の水冷式凝縮器92’が使用される(負荷凝縮器)。それ以外の場合、凝縮の熱は、フィンコイル型92’’の可逆熱交換器によって大気中に消散される(散逸凝縮器)。蒸発システムは、システムが水冷却器(負荷蒸発器)として動作する場合に使用されるろう付けプレート水対冷媒熱交換器94、および熱ポンプモードで使用される上述の可逆フィンコイル熱交換器(散逸蒸発器)から構成される。各モジュールは水連結部、ポンプ、膨張タンク、および外気の温度が充分に低くて直接冷却効果に貢献するときにだけ再循環ポンプによって戻り水がそこを介して流れる自由冷却コイル96を備える。浮動低温ループ設定値の利点は理解されるであろう。建物の熱ループの流れの制御は、中央管理システム80の監視にまかされる。
【0033】
本発明に係る空調システムは特に、(1)冷却負荷が一般的に加熱負荷よりずっと大きい大きさであり、(2)内部熱負荷の大きさおよび建物の断熱の特性に鑑みて冷却モードの運転が一年中要求される建物の場合に、特に有利である。
【0034】
空調システムの制御は次の3つのレベルで行われることを理解されたい(図6参照)。
1.マイクロクライメートレベル100:各ゾーンの空気の温度および湿度の設定値追跡(局所制御)
2.プラントレベル102:ループ温度を設定値に維持する
3.システムレベル104:建物―プラント相互作用を考慮に入れ、適応制御および熱負荷予想技術を利用して、最小限のエネルギおよび経済的コストのために運転を最適化する
【0035】
マイクロクライメートレベル100は、個々の各ゾーン内の制御に関係する。利用者は、制御モジュール106が加熱または冷却コイルの三方弁を制御することによって維持する空間設定値を設定する。
【0036】
プラントレベル102は、エネルギ供給器16の運転に関係する。それは低温ループ12の温度を監視し、設定値からの偏りを測定し、それに応じて必要な冷却を達成する。冷水の生成に関して、エネルギ供給器16はまた外気の温度も監視して、自由冷却機能を使用する可能性を評価する。
【0037】
システムレベル104は、最低エネルギ/金銭的コストのための長期戦略の最適化に関係する。この制御は、例えば全体的エネルギ効率を最大にするために低温ループ12の設定温度を可能な限り高く上昇させるアルゴリズムを使用し、運転条件の傾向分析、能力段階、および境界パラメータに基づく。高温ループ10の戻り水の温度の測定は、加熱要求の決定を可能にし、凝縮器側の作業条件(水冷式または空冷式)を決定することを可能にする。熱回収の場合の凝縮温度は、加熱コイルに供給するのに充分な温度の水を生成する必要性によって決定される。解析されるタイプの建物では、サイクルから得られる正の熱が、熱要求を満たすのに常に充分である。システムはまた、かなりの期間にわたって最大限の省エネルギを達成するために、幾つかの特定の制御動作を、例えば温水または冷水の貯蔵、自由冷却の制御、および一般的に建物の熱パラメータの傾向の分析に基づいて、またはシステム制御動作を調整し、システムの反応を監視することによって、エネルギ貯蔵を実施する制御アルゴリズムのパラメータを変更する処置を、実施することも可能である。
【0038】
マイクロクライメートレベル100では、様々なゾーン(1つまたはそれ以上の末端モジュール14を持つ)が、加熱および冷却コイルの弁を調節して、サーモスタットの空間設定値に従う。湿度は除湿モジュールによって独立して制御される。
【0039】
プラントレベルでは、エネルギ供給器が低温ループ12の戻り温度を測定し、冷却能力要求を推定する(この算出冷却能力に、第3制御レベルで動作するエネルギ貯蔵アルゴリズムによって決定された「架空」冷却負荷を加算しなければならない)。熱モジュールの三方弁110、112(図2参照)の百分率開放は、評価される熱負荷と整合する低温ループの温度の最大増加を可能にする。
【0040】
これらのデータに基づき、制御レベル3のアルゴリズムは、空調空間内の状態の傾向を考慮に入れた制限範囲内で給水の温度設定値を上げ、エネルギ効率を最大限にする。該アルゴリズムは、公称能力およびゾーン温度設定値の許容差を考慮に入れて、ゾーンの熱負荷を評価する。同じアルゴリズムが、実際のプラント可動状態で自由冷却を使用する可能性も評価する。水温設定値を上げると省エネルギ性能が改善されるので、全てのこれらの考慮点には相関関係がある。該アルゴリズムはまた、冷媒圧縮によって冷却を生成するコストと補給ボイラを使用して加熱するコストを比較することによって、高温ループの必要性に関連して自由冷却を使用する価値をも評価する。ひとたび冷却負荷の動作状態が規定されると、回収に利用可能な熱の量が計算される。高温ループ要求が評価され、この時点で、レベル3制御によって以下の可能性が評価される。需要が即時であり、かつ利用可能な熱エネルギより低い場合、熱回収が使用され、残りは空冷式凝縮器によって散逸させられる。熱回収は凝縮温度に不利である。需要が即時であり、かつ利用可能な熱エネルギより高い場合、システムは、熱ポンプサイクルのPER(一次エネルギ比)およびボイラ効率の評価が重要な役割を持つ経済比較に基づいて、どちらの手段によって必要な追加熱を生成するかを決定する。熱の需要が即時でない場合、一部の熱エネルギは高温ループバッファタンクに貯蔵される。
【0041】
第3制御レベル104では、前のレベルに比較してより長い時間帯にわたってシステムの性能が評価される。その結果により、ループの温度設定値など制御アルゴリズムのパラメータを変更し、実負荷が一致しない場合に「架空」熱負荷を作動させて熱回収を助け、最大効率が得られるようにそれらを設定する。
【0042】
レベル3の制御はまた、エネルギ供給器の動作状態(冷水温度、水と空気の間の凝縮の分割百分率、水と空気の間の蒸発の分割百分率)をも決定する。
【0043】
シミュレーションプログラムの説明
空調システム全体をシミュレートするために、コンピュータプログラムを作成した。それは、各々が単一装置構成要素を特徴とする全シリーズのサブルーチンを主プログラム内に含む。
【0044】
システムINPUTパラメータは、加熱および冷却負荷、外部気温、ならびに高温および低温ループ内の所要水温のプロファイルである。システムOUTPUTパラメータは、冷却回路の動作パラメータ(様々な地点の温度および圧力)、熱伝達の流れ、モータおよび冷却の電気パラメータ、ならびに熱ポンプの性能係数(COP)である。
【0045】
シミュレーションモデルは、動作条件が許す場合、自由冷却用のフィンコイル熱交換器をも含む。
【0046】
シミュレーションプログラムは、システム全体の慎重な管理を通して達成可能なエネルギ節約に重点を置いている。最適化論理とは、冷却および加熱負荷を依然として満たすことのできる、低温ループにおける最高可能な戻り水の温度および高温ループにおける最低可能な温度で動作することである。ゾーン間で大きさおよび頻度の両方が変動する熱負荷の存在下では、これらの選択は必ずしも容易ではない。特に好ましくない状況にある少数の末端装置は、システムにとってあまりにも負担となる温度レベルを強いることがあり得る。この場合、2つの回路内の流体の温度が、より厳しい要求条件にさらされるこれらの少数のものにだけ基づくのではなく、ゾーンの平均要求に基づくことができるかどうかを評価する必要がある。制御システムは熱貯蔵の存在を管理しなければならず、負荷を経時的に、または補給ボイラ、または自由冷却用の空気−水熱交換器に対して、平滑化することが可能でなければならない。
【0047】
この制御哲学に暗示されている潜在的省エネルギの少数の例を以下で挙げ、それを実現するための幾つかの基本方式を提案する。
【0048】
シミュレーションプログラムは、様々な構成要素間の均衡点を確立することを可能にする。基本的にそれは、蒸発器の出口における蒸気過熱(サーモスタット膨張弁の校正に応じる)および凝縮器の出口における液体サブクール(一般的に満液式凝縮器のオペレータによって設定されるか、あるいは液体受け器がある場合は零に等しい)の予め定められた値を使用して、圧縮機、凝縮器、および蒸発器によって取り扱われる冷媒質量流量の3つの値を均等化する凝縮および蒸発温度を識別する。膨張装置、例えばサーモスタット弁は、それ自体を3つの基本的構成要素によって設定される均衡状態に適応させるので、回路の動作に影響を及ぼさないと想定される。システムの均衡状態への変数の収束は、割線法を使用して、冷媒質量流量の値のうちの2つの間の差の絶対値を第3の値と比較することによって規定される2つの誤差を取り消して得られる。
【0049】
シミュレーションモデルに含まれる計算ルーチンによって要求される冷媒特性を決定するために、NISTの計算コードREFPROPを使用して生成されたデータテーブルに基づいて、補間サブルーチンを使用する(REFPINT)。全ての一般的冷媒を関連サブルーチンに挿入したが、本書では共沸ブレンドR407Cのみに言及する。この場合、等圧相変化プロセス中の温度の変化はエンタルピの線形関数であると想定した。
【0050】
上述の通り、空調システムは、多段制御が可能なモジュール式システムとして構想されている。空間および時間の両方でかなり変動する熱負荷の存在下で高い制御上の柔軟性およびエネルギ効率の向上を確保するために、システムは、並行して動作する多数の圧縮機90、プレート型凝縮器92’、プレート型蒸発器94、可逆フィンコイル92’’(すなわち凝縮器または蒸発器のいずれかとして動作する)、および最後に自由冷却用の空冷式コイル96を各々に備えた、「n」個の同一モジュールを備えている。能力制御は各々の単一圧縮機90のレベルでは行われず、したがって圧縮機90は常にその設計条件で動作するが、負荷に応じてオン・オフする多段スイッチングモジュールである。
【0051】
プログラムは、特定の瞬間の加熱/冷却要求に基づいて作動するモジュールの個数を決定する。負荷が完全なモジュールのちょうどの個数によってカバーされない場合、プログラムは、「n−1」個のモジュールでは要求より少し低いので、要求能力を少し超えることのできるモジュールの個数「n」を決定する。したがって、循環的にオン・オフしなければならないモジュールの実行時間百分率が、提供しなければならない平均能力に基づいて評価される。
【0052】
以下で、複数の圧縮機90、2つの凝縮器92’、92’’、膨張弁、および2つの蒸発器92’、94を備えた単一モジュールについて簡単に説明する。複数の圧縮機は、150kWの総公称冷却能力を持つ4個の気密スクロール型ユニットを含む。プログラムでは、この校正要素は、圧縮機の動作曲線を表わすサブルーチンによって記載される。蒸発器をシミュレートする2つのサブルーチンがある。一方は水対冷媒熱交換器を表わし、他方は空気対冷媒熱交換器を表わす。前者はろう付けステンレス鋼プレート型であり、その性能曲線によって表現される。後者は、2つの流体が完全に向流すると想定されたフィンコイルをシミュレートする。シミュレーションモデルは分析的であり、熱交換器を内部の流体の特性および熱伝達係数が均等である離散要素に分割する。平均外部表面温度によって、要素は乾燥している(露点温度が表面の温度を超える場合、顕熱伝達のみを受ける)か、あるいは湿っている(露点温度が表面の温度より低い場合、熱伝達および相変化の組合せを受ける)と考えることができる。後者の場合、熱伝達の潜在的可能性は、空気と金属との間の湿った空気のエンタルピおよび金属と内部流体との間の温度差である。乾燥フィンと湿ったフィンとの間の異なる熱伝達方式によるフィンの効率の変化も、考慮に入れなければならない。蒸発器の場合と全く同様に、2つの異なる凝縮器が使用されている。一方は水用(プレート型)、他方は空気用(フィンコイル)である。前者は製造者によって提供された性能曲線を使用し、2番目は向流と想定されるフィンドコイルの分析的シミュレーションモデルを使用する。膨張弁は、凝縮器出口と蒸発器入口の間の等エンタルピ膨張によって単純に表わされる。
【0053】
シミュレーションテスト
図7は、10℃の外部温度による完全な一連の試験における空調システムの挙動を示す。そのような仮説は必須ではないが、システムの潜在的可能性を示すために選択した。グラフは、冷却負荷が最大値から最小値に変化するときの様々なパラメータの変化を観察するために、横軸に冷却要求と能力との間の比を示す。片側の縦軸の尺度は、供給水およびゾーンからの戻り水の温度の値を示し、反対側は、圧縮機によって要求されるパワーの値を示す。このパワーは、従来のシステムと、冬季の暖房用に部分的または全体的に凝縮器熱回収を使用するシステムとの間の単刀直入な比較を可能にする目的で、一次エネルギによって評価される。一次パワー(図の「Pep」)は、0.33に等しい配電損失を含み、大域的熱効率を持つ従来の熱電気システムを参照することにより算出した。システムが冬季に機能する場合、熱負荷を満たすために、補給ボイラを使用することが可能である。この場合、一次エネルギを算出する際に、ボイラ効率が0.9に等しいと想定して、ボイラの消費を考慮しなければならない。
【0054】
内部の設計空気温度は24℃である。水温は、2つの異なる制御仮説に従って算出した。第1の仮説では、システムは段階制御され、7℃から制御差動を差し引いた温度の低温ループに冷水を供給する。部分負荷で、ゾーンの冷却能力制御は、末端熱交換器の低温流体バイパスによって達成される。この型の制御を以下では定設定値と呼ぶ。第2の作業仮説は、冷却負荷が公称より低い場合はいつでも、ゾーンへの供給温度を伝統的な値の7℃に比較して上昇させることを可能にする。該制御戦略は、熱交換器の効率的な動作と呼応して冷却負荷が依然として満たされる最大値まで、そのような上昇が押し上げられることを予想している。冷水の温度の増加にしたがって蒸発圧力が高くなるので、これは結果的に部分負荷動作中にCOPの上昇を引き起こす。この型の制御を以下では可変設定値と呼ぶ。
【0055】
図は明らかに、システムが部分負荷で作動するときに可変設定値方式が有利であることを示す。冷却要求が低下すると、ゾーンへの給水の温度が上昇し、それと共に蒸発温度が、零負荷時に気温に等しくなるまで上昇する。言うまでもなく、負荷の低下に関係なく供給温度が7℃に維持される定設定値方式では、これは起きない。
【0056】
蒸発温度の上昇に結びついたCOPの増加は、その結果、1日に消費される一次エネルギの低下を生じる。これは図7に見ることができる。図中、定設定値の場合、それが冷却能力と比例して変化するが、可変設定定仮説ではそれが低減している。消費したエネルギの量が100%負荷と0%負荷の場合で明らかに同一であるので、最大のエネルギ節約はほぼ50%の熱負荷のときである。
【0057】
図7には、自由冷却動作の可能性を考慮に入れた一次エネルギ消費の曲線が示されている。これは、外気の温度が充分に低いので機械的冷却プロセスに代替する低温源として使用できるときに、発生することができる。部分負荷時の低温ループからの戻り水の温度のかなりの上昇は、自由冷却コイルにおける熱伝達がずっと大きいことを意味するので、可変設定値制御を使用して、自由冷却をいかにずっと容易に達成できるかが明らかである。
【0058】
自由冷却プロセスの動作は、40%未満の部分負荷の場合に零まで低下する一次エネルギ消費の急速な低下に対応するグラフに見ることができる。冷却システムが段階的に作動するが、システムが循環動作するときは、それらは平均値に基づくので、図7のグラフの線が連続していることに注意されたい。さらに、加熱および冷却要求が同時発生するときはいつも凝縮器の熱を利用することによって、システムが自由冷却と共に定設定値または可変設定値の制御論理に従っても作動できることに注意することが重要である。これは、冬季および春、秋季の場合である。これの効果を考慮するために、2つのさらなる動作モードを考慮した。それは両方とも、凝縮器の熱回収を給水温度が変化する可能性と組み合わせるものである。第1の制御戦略は、システムモジュールが2つの凝縮器92、92’と並行して作動すると想定する。プレート凝縮器92’では、ゾーン末端への45℃の温水供給温度を使用して、必要な熱を回収して熱負荷を満たす一方、フィンドコイル凝縮器92’’では、過剰な凝縮器の熱を散逸させる。モジュールが熱需要を満たすのに充分でない場合には、プレート凝縮器92’を使用して完全回収を行い、さらなるモジュールが部分回収を実行し始める。以下の例で採用する負荷プロファイルでは、これは最終的に発生しない。この方法を以下では「連続回収」と呼ぶ。
【0059】
熱回収の第2の方法では、回収モードで動作するモジュール(単数または複数)は、常に全出力で働く。すなわち、回収される熱が凝縮の熱より低い場合でも、プレート熱交換器92’の凝縮器熱を充分に利用する。したがって、この回収方法は、モジュールを断続的に動作する必要がある。シミュレーションでは、循環動作による温度変化を無視できるほどシステム末端の慣性が充分に高いと想定されるので、これは安定した動作の状態と同化される。モジュールが熱を供給することを要求されない場合、それは通常空冷式凝縮器とともに働く。この方法を以下では、「断続回収」と呼ぶ。この方法は、空冷式凝縮器の凝縮温度が水冷式凝縮器のそれと等しい温度まで増加するため、エネルギの無駄が回避されるので、連続回収に比べてエネルギ節約を伴うことは明らかである。
【0060】
今から、ハイテクビルに典型的な負荷プロファイルを参照しながら、上述した動作モードにおける空調システムの挙動について説明する。
【0061】
完全な解析を実行するために、様々な季節のシステムの挙動を研究する必要があった。選択した特徴的な負荷プロファイルを表1に示す。
【表1】
Figure 2005501213
【0062】
これらは、通常の営業日の間中一定値であり、1日の残りの時間中は存在しないと想定される、事務室の熱負荷のみが異なる。負荷は、季節によって冷却負荷または加熱負荷とすることができる。7月には、技術領域および事務室の両方に冷却だけが要求される。他方、1月および3月は、事務室に暖房が必要になるので、冷却の低下を示す。様々な月の動作方式の解析のために、典型的な1日[x]のパデュアの領域における温度および湿度プロファイルを考察した。
【0063】
シミュレーション結果
1月
図8に、上述した4つの動作方法に対する一次エネルギ消費の毎時の傾向を示す。定設定値から可変設定値動作に移ると、50%のエネルギ節約がある。前に示したとおり、これは、給水温度と外気温度との差およびしたがって自由冷却コイルによって交換することのできる熱の量を著しく増大させる、ゾーンへの給水温度の増加を利用することが可能であるという事実によるものである。熱回収による動作はさらに、エネルギ効率を向上させる。特に、可変設定値では、連続回収は性能をわずかしか増加しないことに気付くことができる。これは、熱回収におけるエネルギ利得が、45℃の温水を生成するように装置を動作させる高い凝縮圧力によって生じる効率の損失により部分的に相殺されるために、冷却要求に比較して低い加熱によって説明される。断続回収の場合、システムが凝縮器熱をより効率的に使用し、かつしたがってシステム効率が著しく高いので、このエネルギ損失は最小限度にまで低減される。異なる制御方法のエネルギ性能間の即時比較のために、検討した3つの月の各々の1日のエネルギ消費を、以下の表2に示す。凝縮器熱を回収しないことにより、可変設定動作で吸収される一次パワーの50.7%の節約が純粋に電気エネルギの節約であり、したがって同じ率の経済的節約に変換することができることを観察することができる。しかし、熱回収動作モードでは、一次エネルギ節約は異なる種類のエネルギ(電気および熱エネルギ)に関連し、それは一次エネルギの概念を通して比較可能であるが、それらは実施されている料金表によって異なるので、経済的節約にはっきりとは変換することができない。
【0064】
3月
1月の場合と全く同様に、図9は、上述した4つの動作方法について、一次エネルギ消費の毎時の傾向を示す。この場合、外気温度の上昇のため自由冷却を利用する可能性が低下するので、定設定値から可変設定値動作に移ることによって得られる節約が、前の場合より低いことを見ることができる。熱値回収動作に関して、連続回収は、他の動作方法に比較して、1日の数時間の性能を低減することが明らかである。この場合、実際的に、加熱要求は冬季月間より低いので、熱回収の利点は、凝縮圧力の増加による装置の効率低下を補償しない。断続回収動作では、上述の通り、凝縮器熱は最大効率で使用されるので、この低下は起きない。
【0065】
7月
定設定値および可変設定値動作モードの一次エネルギ消費の毎時の傾向の解析から、状態が1日の日中の時間に適用される最大負荷の状態から離れるほど、すなわち部分負荷動作が大きいほど、エネルギ節約が増大することが分かる。
【0066】
これは、図10に示す2つの動作モードの給水温度のプロファイルによって説明される。図中、可変設定制御方法では、負荷が低下するにつれて水温が上昇することが明らかである。最後に表2は1日の一次エネルギ消費を示す。最大負荷の時間中はシステムの挙動がどちらの制御方式でも同じなので、エネルギ節約率は特に高くはない。しかし、節約の絶対値は注目に値する。
【表2】
Figure 2005501213
【0067】
1月および3月には、制御戦略によっては、外気温が1日の数時間に自由冷却機能を利用することを可能にすることに注目されたい。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明に係る空調システムの概要を示す略図である。
【図2】第1型の末端空調装置の略断面図である。
【図3】第2型の末端空調装置の略断面図である。
【図4】システムにおけるエネルギ交換を示す略図である。
【図5】単一のモジュール式エネルギ供給器を示す略図である。
【図6】様々な制御レベルを示す略図である。
【図7】様々なシステム動作モードにおける熱負荷に依存する様々な冷水温度および一次エネルギ消費傾向を示すグラフである。
【図8】1月の一次エネルギ消費の1時間毎の経過を示すグラフである。
【図9】3月の一次エネルギ消費の1時間毎の経過を示すグラフである。
【図10】供給水温の1時間毎の傾向を示すグラフである。

Claims (17)

  1. 建物用空調システムであって、
    温水配給回路と、
    冷水配給回路と、
    複数の末端空調装置であって、前記装置の各々は、前記建物の空間に空気を送るファンと、前記温水配給回路に接続された加熱コイルおよび/または前記冷水配給回路に接続された冷却コイルとを備える末端空調装置と、
    前記加熱コイルの加熱力および前記冷却コイルの冷却力を制御するための少なくとも1つの周囲温度調節システムと
    を備える建物用空調システムにおいて、
    前記冷水配給システムから前記温水配給システムに熱エネルギを伝達することが可能な熱ポンプサイクルを持つエネルギ供給器を含む熱エネルギ管理システムをさらに備えていることを特徴とする空調システム。
  2. 熱ポンプサイクルを持つ前記エネルギ供給器は、さらに、
    a)前記冷水配給システムから大気中に、かつ、
    b)大気中から前記温水配給システムに、
    熱エネルギを伝達することができ、
    前記熱エネルギ管理システムは、エネルギ消費を最適化するように、前記熱エネルギ伝達を管理することができる請求項1記載の空調システム。
  3. エネルギ消費の最適化は、全体的一次エネルギ消費の最小化、または前記空調システムの全体的エネルギコストの最小化を含む請求項1または2記載の空調システム。
  4. 前記熱エネルギ管理システムは、前記冷水配給システムから大気中に熱エネルギを伝達することができる空気/水熱交換器を含む請求項1〜3のいずれか1つ記載の空調システム。
  5. 熱エネルギを生成することが可能であり、かつこの熱エネルギを前記温水配給システムに伝達することが可能である熱発生器を含む請求項1〜4のいずれか1つ記載の空調システム。
  6. 冷却エネルギバッファタンクをさらに備え、前記熱エネルギ管理システムは、前記冷却エネルギバッファタンクから熱エネルギを除去して前記冷却エネルギバッファタンクに負荷することが可能であり、かつ前記冷水配給システムから前記冷却エネルギバッファタンクに熱エネルギを伝達することが可能である請求項1〜5のいずれか1つ記載の空調システム。
  7. 加熱エネルギバッファタンクをさらに備え、前記熱エネルギ管理システムは、前記加熱エネルギバッファタンクに熱エネルギを供給して前記加熱エネルギバッファタンクに負荷することが可能であり、かつ前記加熱エネルギバッファタンクから前記温水配給システムに熱エネルギを伝達することが可能である請求項1〜6のいずれか1つ記載の空調システム。
  8. 前記熱エネルギ管理システムが
    前記各末端空調装置の冷却/加熱エネルギ要求を監視することができ、かつ
    前記末端空調装置の前記冷却/加熱エネルギ要求に応じて前記冷水および温水回路温度の設定値の変動が可能である請求項1〜7のいずれか1つ記載の空調システム。
  9. 前記熱エネルギ管理システムは、全体的な建物の加熱/冷却要求、外部気候パラメータ、および一次エネルギコストを考慮に入れて、前記熱エネルギ伝達を管理できる請求項1〜8のいずれか1つ記載の空調システム。
  10. 前記温水配給回路および前記冷水配給回路は、たわみ管によってそれらに加熱コイルまたは冷却コイルを接続するための迅速嵌挿連結部を一定の間隔で含む請求項1〜9のいずれか1つ記載の空調システム。
  11. 前記末端空調装置は、上げ床の下、または吊り天井の上のいずれかのプレナム空間に設置し、前記末端空調装置の前記ファンが前記プレナム空間から空気を取り込む請求項1〜10のいずれか1つ記載の空調システム。
  12. 末端空調装置は、
    上げ床の床板の下に取り付けられるモジュール式ケーシングであって、前記床板の空気入口グリッドに接続された供給空気出口と、前記プレナム空間における空気入口開口とを含むモジュール式ケーシングと、
    ファンであって、前記プレナム空間から前記空気入口を介して空気を取り込んで、前記床板の前記空気入口グリッドを介して、上げ床プレナムの上に位置する建物ゾーンに空気を吹き込むように、前記モジュール式ケーシングに取り付けられるファンと、
    前記温水配給システムに接続された加熱コイルおよび/または前記冷水配給システムに接続された冷却コイルであって、前記モジュール式ケーシングの前記ファンと前記供給空気出口との間に取り付けられる加熱コイルおよび/または冷却コイルと
    を備える請求項11記載の空調システム。
  13. 前記末端空調装置はさらに、
    前記モジュール式ケーシングに取り付けられたフィルタ要素であって、前記床板の点検スロットを介して交換可能であるフィルタ要素を備える請求項12記載の空調システム。
  14. 前記末端空調装置は、
    上げ床の床板の下に取り付けられたモジュール式ケーシングであって、前記床板の空気入口グリッドに接続された供給空気出口と、戻り空気口および外気口を持つ混合チャンバとを含むモジュール式ケーシングと、
    ファンであって、前記混合チャンバから空気を取り込んで、前記床板の前記空気入口グリッドを介して、上げ床プレナムの上に位置する建物ゾーンに空気を吹き込むように、前記モジュール式ケーシングに取り付けられるファンと、
    供給空気の冷却および除湿のための直接膨張冷却装置であって、前記モジュール式ケーシングに取り付けられており、前記冷水回路に接続された水冷式凝縮器を備える直接膨張冷却装置と、
    前記モジュール式ケーシングに取り付けられ、かつ空気を除湿後に再加熱するために前記温水回路に接続された後加熱コイルと
    を備える請求項12記載の空調システム。
  15. 外気を予備調節してそれを前記プレナム空間に供給することができる外気調節装置を含む請求項9記載の空調システム。
  16. エネルギ供給器は、
    冷媒のための少なくとも一つの圧縮機と、
    前記冷媒のための水冷式凝縮器であって、凝縮エネルギを前記温水回路に伝達するために前記温水配給回路に接続されている水冷式凝縮器と、
    前記冷媒のための蒸発器であって、蒸発エネルギを前記冷水回路から取り込むために前記冷水配給回路に接続されている蒸発器と、
    前記水冷式凝縮器に並列に接続されている前記媒体のための空冷式凝縮器であって、余剰の凝縮エネルギを大気に伝達することができる空冷式凝縮器と、
    前記水冷式凝縮器と直列な前記冷水配給回路に接続されている自由冷却コイルと
    を備える請求項1〜15のいずれか1つ記載の空調システム。
  17. 前記空冷式凝縮器は、蒸発エネルギを大気から取り込む前記冷媒のための蒸発器として働くこともできる空気/冷媒熱交換器である請求項16記載の空調システム。
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