JPH06307655A - 電算室排熱回収型ヒートポンプシステム - Google Patents

電算室排熱回収型ヒートポンプシステム

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JPH06307655A
JPH06307655A JP11780493A JP11780493A JPH06307655A JP H06307655 A JPH06307655 A JP H06307655A JP 11780493 A JP11780493 A JP 11780493A JP 11780493 A JP11780493 A JP 11780493A JP H06307655 A JPH06307655 A JP H06307655A
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Masao Oka
昌男 岡
Hitoshi Noda
仁志 野田
Kouji Tomori
康二 戸森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電算室の排熱を有効に排熱回収することで、
他の空調機の暖房負荷を軽減し、無駄な排熱の防止、空
調ランニングコストの低減を図る。 【構成】 電算室機器発熱系統空調機の熱交換器3と水
熱源排熱回収ヒートポンプ1の吸熱器とを、冷水往管5
及び冷水還管7を介して接続する。冷水往管5及び冷水
還管7のそれぞれに往管及び還管を介して空冷チラー9
を接続する。一般室系統空調機の熱交換器15と水熱源
排熱回収ヒートポンプ1の温水熱交換器とを、温水往管
11及び温水還管13を介して接続する。温水還管13
に往管及び還管を介して温水ボイラ17を接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電算機からの発熱を暖
房用熱源として利用する電算室排熱回収型ヒートポンプ
システムに関する。
【0002】
【背景技術】エネルギー資源を有効に利用するため、諸
分野の省エネルギー化が叫ばれて久しい。また、今日で
は、地球温暖化等、環境問題の観点からも熱エネルギー
の有効利用が重要な課題となっている。一方、近年で
は、情報機器(電算機等)の飛躍的な進歩発展により、
これらを適性に機能させるための環境設備の構築が不可
欠となっている。例えば、大型の電算機が複数台設置さ
れる電算センター等では、電算室内部を年間を通じて恒
温恒湿(例えば、乾球温度24°C、相対湿度50%程
度)に保持しなければならない。これらの電算機からは
常時発熱があり、この発熱が空調機器により排熱される
ことで、上述の恒温恒湿が保持されるのである。また、
この発熱量は、冬期においても排熱が必要とされる程多
量なものとなることが多い。
【0003】従来、このような状況下にある電算センタ
ーでは、冬期においても電算室内部の発熱を外部へ排熱
する一方、同一建物内のその他の一般室では、別個の空
調機により室内への給熱(暖房、又は再熱)を行ってい
た。このように相反する環境設定の要求に対して、従来
では空調機が全く独立していたため、結果的には同一建
物内の一方では給熱を行い、他方では排熱を行うという
熱エネルギーの無駄な使用があり、また、排熱を行うこ
と自体も上述した地球温暖化等の環境問題の観点から好
ましいものでなかった。
【0004】
【発明の目的】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、電算室の排熱というクリーンなエネルギーを有効に
利用(排熱回収)することで、他の空調機の暖房負荷を
軽減することができる電算室排熱回収型ヒートポンプシ
ステムを提供し、もって、無駄な排熱を防止し、建物全
体の空調ランニングコストの低減を図ることを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る電算室排熱回収型ヒートポンプシステム
の構成は、温水熱交換器と吸熱器を内蔵する水熱源排熱
回収ヒートポンプと、この水熱源排熱回収ヒートポンプ
の吸熱器と冷水往管及び冷水還管を介して接続される電
算室機器発熱系統空調機の熱交換器と、冷水往管及び冷
水還管のそれぞれに往管及び還管を介して接続され水熱
源排熱回収ヒートポンプによる吸熱が行えなくなった際
補助的に吸熱を行う空冷チラーと、水熱源排熱回収ヒー
トポンプの温水熱交換器と温水往管及び温水還管を介し
て接続される一般室系統空調機の熱交換器と、温水還管
に往管及び還管を介して接続され熱源排熱回収ヒートポ
ンプの暖房能力が不足した際、不足熱量を補えるよう補
助的に設けた温水ボイラとからなることを特徴とするも
のである。
【0006】
【作用】電算室で発生した熱が冷水還管を介して水熱源
排熱回収ヒートポンプへ移送され、水熱源排熱回収ヒー
トポンプの吸熱器により吸熱され、吸熱器により吸熱さ
れた電算室の発熱は、水熱源排熱回収ヒートポンプの温
熱源として熱回収される。夏期等、他の部屋が全て冷房
となり、水熱源排熱回収ヒートポンプによる吸熱が行え
なくなった際、空冷チラーが運転され、電算室からの吸
熱が行われる。冬期等、暖房負荷が増大し、水熱源排熱
回収ヒートポンプの暖房能力が不足した際、温水ボイラ
が運転され、不足熱量が補われる。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る電算室排熱回収型ヒート
ポンプシステムの好適な実施例を図面を参照して詳細に
説明する。図1は本発明電算室排熱回収型ヒートポンプ
システムの概略系統図である。電算室を有する建物(電
算センター等)内には水熱源排熱回収ヒートポンプ(以
下、「ヒートポンプ」という)1が設けられ、ヒートポ
ンプ1は図示しない温水熱交換器、吸熱器を内蔵してい
る。電算室には電算室機器発熱系統空調機が設けられ、
その熱交換器3はヒートポンプ1の吸熱器と冷水往管
(C)5、冷水還管(CR)7により接続されている。
したがって、電算室で発生した熱は、熱交換器3で熱交
換され、冷水還管7を介してヒートポンプ1へ移送さ
れ、ヒートポンプ1の吸熱器により吸熱されることとな
る。つまり、吸熱器により吸熱された電算室の発熱は、
ヒートポンプ1の温熱源として利用(熱回収)されるの
である。また、冷水往管5、冷水還管7には空冷チラー
9からの往管、還管がそれぞれ接続され、空冷チラー9
は夏期等他の部屋が全て冷房となり、ヒートポンプ1に
よる吸熱が行えなくなった際、電算室からの吸熱が行え
るよう補助的に設けられている。
【0008】一方、ヒートポンプ1の温水熱交換器には
温水往管(H)11、温水還管(HR)13が接続さ
れ、温水往管11、温水還管13は一般室系統空調機の
熱交換器15に接続されている。したがって、ヒートポ
ンプ1内の熱移動を考えると、上述の吸熱器により吸熱
された電算室の発熱が温水熱交換器側へ移行され、この
熱量、即ち、回収された電算室の排熱が一般室系統空調
機の熱交換器15へ寄与されることとなるのである。ま
た、温水還管13には温水ボイラ17からの往管、還管
がそれぞれ接続され、温水ボイラ17は冬期等暖房負荷
が増大し、ヒートポンプ1の暖房能力が不足した際、不
足熱量を補えるよう補助的に設けられている。さらに、
温水往管11、温水還管13には一般室系統排気ダクト
内に設けられた熱交換器19からの往管、還管がそれぞ
れ接続され、熱交換器19は一般居室における再熱サイ
クルで使用される。なお、通常、除湿を行う再熱サイク
ルでは、本実施例と異なり、その再熱源に電気ヒータが
使用され、その消費電力はヒートポンプ圧縮機の消費電
力量の数倍が必要になるものであった。このようにして
温水往管11、温水還管13を分岐して接続された温水
ボイラ17、熱交換器19は、それぞれの分岐部に設け
られた三方弁等により、所定の制御信号に基づき切り替
えられるようになっている。
【0009】図2、図3は熱源運転制御部の制御系統図
である。なお、図2において符号X、Y、Zを付した部
分は、図3における符号X、Y、Zの部分に対応して接
続されるものである。電算室排熱回収型ヒートポンプシ
ステムは、所謂自動制御装置21によりヒートポンプ1
における負荷を感知し、空冷チラー9、温水ボイラ17
の台数制御運転を行っている。自動制御装置21にはヒ
ートポンプ1、空冷チラー9、温水ボイラ17の駆動制
御部が接続されるとともに、温水往ヘッダー23、温水
還ヘッダー25等に挿入された挿入型温度検出器27が
アナログ入力変換器29を介して接続されている。ま
た、その他の配管部分においても挿入型温度検出器27
が取り付けられ、これらにより検出された温度値は、自
動制御装置21に送出されるとともに、図示しない中央
制御部へと送出され、その他の総合制御の条件値として
入力されるようになっている。
【0010】自動制御装置21は、これらの挿入型温度
検出器27等により冷水量、温水量の熱量計算を行い、
その温度差から温水の需要量と冷水の供給量を制御する
信号を送出するようになっている。具体的には、例え
ば、熱量計算で温水に移行できる熱量がいくらであるか
を感知し、暖房負荷に見合った温水量を決定する。この
場合、温水の供給はヒートポンプ1からのものを主体的
に使うが、熱回収による排熱が利用され更に暖房能力が
不足する場合等には、温水ボイラ17に駆動信号を送出
し、不足分を補う制御を行うのである。
【0011】したがって、電算室排熱回収型ヒートポン
プシステムにおける熱源機器の切替制御は、冬期、中間
期には、ベース運転機器をヒートポンプ1とするととも
に、補助熱源を温水ボイラ17、空冷チラー9に設定
し、夏期には、ベース運転機器を空冷チラー9、再熱用
補助熱源をヒートポンプ1に設定するように行われるの
である。そして、冬期、中間期の電算室冷房運転時の排
熱回収量は、ヒートポンプ1の冷房能力容量に相当し、
この熱量が一般居室の暖房能力、又は再熱源に寄与され
るのである。
【0012】本実施例の電算室排熱回収型ヒートポンプ
システムによれば、この回収熱により暖房熱源容量を1
0%程度軽減できることが実測されている。また、本実
施例によれば、夜間残業時は温水ボイラ17を運転する
ことなく、排熱回収によるヒートポンプ1のみの運転で
暖房が可能となる。さらに、排熱回収により、冷温水同
時供給による恒温恒湿制御への対応が容易に行えるとと
もに、寒冷地におけるヒートポンプの採用、及びエネル
ギー供給の信頼性向上を図ることができる。また、将来
の電算機増設計画への建築、設備対応の整合性を良好に
確保することができ、しかも、熱回収は発熱源とヒート
ポンプ1の接続のみにより行えるため、メンテナンスも
容易なものとなる。
【0013】なお、上述の実施例では、発熱源が電算機
であるものを例に説明したが、本発明はその他の機器発
熱の多い工場、研究所、インテリジェントビル等、種々
な建物に応用できるものである。
【0014】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る電算室排熱回収型ヒートポンプシステムによれば、水
熱源排熱回収ヒートポンプの吸熱器を電算室機器発熱系
統空調機の熱交換器に接続し、電算室で発生した熱を冷
水還管を介して水熱源排熱回収ヒートポンプに移送し、
電算室の発熱を水熱源排熱回収ヒートポンプの温熱源と
して熱回収できるようにしたので、クリーンなエネルギ
ーを有効に利用することができ、他の空調機の暖房負荷
を軽減することができる。この結果、無駄な排熱が防止
できるとともに、建物全体の空調ランニングコストを低
減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電算室排熱回収型ヒートポンプシステム
の概略系統図である。
【図2】熱源運転制御部の制御系統図である。
【図3】熱源運転制御部の制御系統図である。
【符号の説明】
1 水熱源排熱回収ヒートポンプ 3 電算室機器発熱系統空調機の熱交換器 5 冷水往管 7 冷水還管 9 空冷チラー 11 温水往管 13 温水還管 15 一般室系統空調機の熱交換器 17 温水ボイラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温水熱交換器と吸熱器を内蔵する水熱源
    排熱回収ヒートポンプと、 該水熱源排熱回収ヒートポンプの吸熱器と冷水往管及び
    冷水還管を介して接続される電算室機器発熱系統空調機
    の熱交換器と、 前記冷水往管及び冷水還管のそれぞれに往管及び還管を
    介して接続され前記水熱源排熱回収ヒートポンプによる
    吸熱が行えなくなった際補助的に吸熱を行う空冷チラー
    と、 前記水熱源排熱回収ヒートポンプの温水熱交換器と温水
    往管及び温水還管を介して接続される一般室系統空調機
    の熱交換器と、 前記温水還管に往管及び還管を介して接続され前記熱源
    排熱回収ヒートポンプの暖房能力が不足した際、不足熱
    量を補えるよう補助的に設けた温水ボイラとからなるこ
    とを特徴とする電算室排熱回収型ヒートポンプシステ
    ム。
JP5117804A 1993-04-20 1993-04-20 排熱回収型ヒートポンプシステム Expired - Lifetime JP2804697B2 (ja)

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