JP2005501178A - 金属を耐腐食性にする方法 - Google Patents
金属を耐腐食性にする方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005501178A JP2005501178A JP2003523704A JP2003523704A JP2005501178A JP 2005501178 A JP2005501178 A JP 2005501178A JP 2003523704 A JP2003523704 A JP 2003523704A JP 2003523704 A JP2003523704 A JP 2003523704A JP 2005501178 A JP2005501178 A JP 2005501178A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- urea
- peroxide
- perborate
- metal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C8/00—Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals
- C23C8/40—Solid state diffusion of only non-metal elements into metallic material surfaces; Chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive gas, leaving reaction products of surface material in the coating, e.g. conversion coatings, passivation of metals using liquids, e.g. salt baths, liquid suspensions
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C22—METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
- C22C—ALLOYS
- C22C38/00—Ferrous alloys, e.g. steel alloys
- C22C38/18—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium
- C22C38/40—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel
- C22C38/44—Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing chromium with nickel with molybdenum or tungsten
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metallurgy (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
耐腐食剤を用いて金属を処理することにより金属を耐腐食性にする方法において、28〜35重量%のクロム含有量及び3〜10重量%のニッケル含有量を有するフェライト‐オーステナイト二相鋼が使用され、ここで酸化剤が金属部分と接触され、かつ不動態化空気が完全に又は部分的に省略されるところの方法。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐腐食剤を用いて金属を処理することにより金属を耐腐食性にする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
腐食性流が発生するところのプラント、例えば、尿素プラントにおいて、酸化剤がしばしば、構造物の金属物質を腐食に対して防御するために、耐腐食剤としてプラントに加えられる。この方法において、酸化物スケールが金属部分に発生し、そしてそれが腐食に対する保護をする。この方法はまた、金属の不動態化として公知である。慣用の不動態化剤は、例えば、米国特許第2.727.069号明細書に記載されているような酸素又は酸素放出化合物であり、ここで、好ましくは空気の形態における酸素が尿素プロセスにおいて使用される。該不動態化剤は、例えば、原料の一つに加えられるが、種々の位置においてプラントに導入され得る。米国特許第2.727.069号明細書に従って使用される酸素の量は、好ましくは16〜20%のクロム、10〜14%のニッケル、並びにモリブデン及びジルコニウムの群に属する金属の1.75〜4%を含むクロムニッケル鋼から製作された尿素プラントを使用するとき、CO2の量に対して0.1〜3体積%である。
【0003】
そのような酸素/空気の添加は、構造物の金属物質を腐食に対して防ぐけれども、それは下記の多数の欠点を有する。即ち、
‐酸素/空気の量は、該プロセスを出る未転化原料及び他の揮発成分を伴わずに該プロセスから取り除かれることが必要である。これは、これらのガス流のためにコスト高かつエネルギー消費型のスクラビング装置を要求する。
‐現代のアンモニアプラントから送り出される原料、例えば、尿素生成物(アンモニア及び二酸化炭素)は、痕跡量の水素を必ず含む。加えられた不動態化空気と一緒になってこれらは、とりわけ、プラント領域において可燃性の水素/空気混合物の形成をもたらし得る。
【0004】
可燃性ガス混合物の潜在的な形成は、非凝縮性流がアンモニア及び二酸化炭素を取り除かれるところの、尿素プラント内のそれらの位置において、特に問題である。コストのかかる設備が、それを防ぐため又はそれに対して保護するために必要である。
【0005】
二相鋼を適用することにより、存在する欠点自体がより少ない程度に呈するように、酸素/空気の添加がかなり減じられ得ることがまた知られている。国際特許出願公開第95/00674号は、尿素プラントにおける二相鋼グレードの適用を開示し、かつ不動態化ガスの省略に言及している。
【0006】
しかし、国際特許出願公開第95/00674号に従う二相鋼グレードの場合に、不動態化ガスの省略は常には、所望の結果を生じるわけではないことが分かっている。この鋼グレードで、腐食がとりわけ、尿素プラントの高圧部分のようなプラント領域で生じることがなおあり得る。国際特許出願公開第95/00674号に従う二相鋼グレードが、カーバメートを運ぶ液体流において使用されるところで、少なくとも5ppmの酸素が、腐食を防止するためにこれらの流れ中に存在することが必要であることが分かっている。
【0007】
二相鋼は、異なる組成を有する二つの相を持つフェライト‐オーステナイト構造を持つステンレス鋼である。二相混合組織は、クロム及びモリブデンがフェライト相に主として存在し、かつニッケル及び窒素がオーステナイト相に存在することを意味する。
【0008】
二相鋼は尿素プラントに特に使用され、ここで、それは、腐食性のカルバミン酸アンモニウム溶液と接触され、かつそれは特に、尿素プラントの高圧部分において良好に使用され得る。ここで、最も重要な品目、例えば、高圧容器の張り合せ、熱交換器チューブ、マンホール周りのシール、配管、フランジ及びバルブが二相鋼から製造される。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
28〜35重量%のクロム含有量及び3〜10重量%のニッケル含有量を有するフェライト‐オーステナイト二相鋼を使用し、ここで、酸化剤が、金属部分と接触され、かつ不動態化空気が、完全に又は部分的に省略されることにより、二相鋼の耐腐食性が改善され得ることが見出された。とりわけ、不動態化空気は完全に省略される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
酸化剤として、好ましくは、パーオキシド、過ホウ酸塩、過炭酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、窒素の酸化物又は三価の金属イオン、又はこれらの酸化剤の混合物が使用される。とりわけ、使用される新鮮な原料の量に対して0.001〜1.5重量%のパーオキシド、過炭酸塩、過ホウ酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、窒素の酸化物又は三価の金属イオン、又はこれらの酸化剤の混合物が加えられる。もし、酸化剤に加えて、不動態化空気が加えられるなら、不動態化空気の量は、2ppmより少ない、好ましくは1ppmより少ない、カーバメート含有液体流の酸素濃度を生ずるようであろう。
【0011】
酸化剤はとりわけ、尿素プラントの高圧部分、よりとりわけ、尿素プラントの高圧反応器と高圧ストリッパーとの間の点に加えられる。酸化剤がガス状であるか又はガス状にされ得るなら、これらは好ましくは、供給原料のアンモニア及び二酸化炭素を介して尿素プロセスに導入される。もし、酸化剤が、液体又は固体として尿素プラントの高圧部分に加えられるなら、これは好ましくは、形成された尿素溶液の更なる回収から来る再循環されたカーバメート流を介してなされる。
【0012】
パーオキシドとして、好ましくは、過酸化水素又はアルカリ土類金属のパーオキシド、例えば、過酸化バリウムが使用される。有機パーオキシド、例えば、尿素パーオキシドがまた使用され得る。過ホウ酸塩として、例えば、過ホウ酸ナトリウム又は過ホウ酸カリウムが使用される。過炭酸ナトリウムが、過炭酸塩として使用される。亜硝酸塩及び/又は硝酸塩として、例えば、硝酸及び/又は亜硝酸のナトリウム塩又はカリウム塩が使用される。三価の金属イオンとして、例えば、第二鉄塩が使用される。
【0013】
好ましくは、下記の組成を持つオーステナイト‐フェライト二相鋼が使用される。
C:最大0.05重量%
Si:最大0.8重量%
Mn:0.3〜4.0重量%
Cr:28〜35重量%
Ni:3〜10重量%
Mo:1.0〜4.0重量%
N:0.2〜0.6重量%
Cu:最大1.0重量%
W:最大2.0重量%
S:最大0.01重量%
Ce:最大0.2重量%
ここで、残部は、Fe並びに通常の不純物及び添加剤から成り、かつフェライト含有量は30〜70体積%の範囲にある。
【0014】
より好ましくはC含有量は、最大0.03重量%かつとりわけ最大0.02重量%であり、Si含有量は、最大0.5重量%であり、Cr含有量は29〜33重量%であり、Ni含有量は3〜7重量%であり、Mo含有量は1〜3重量%、とりわけ1〜2重量%であり、N含有量は0.36〜0.55重量%であり、かつMn含有量は0.3〜1重量%である。
【0015】
フェライト含有量はより好ましくは30〜55体積%である。オーステナイト相のCr含有量はより好ましくは少なくとも25重量%であり、かつとりわけ少なくとも27重量%である。
【0016】
本発明の方法は腐食を最小に減じ、かつ爆発性の水素/空気混合物の危険が存在することを止め、又は劇的に減じられたことが分かった。
【0017】
尿素プラントにおいて、適用された不動態化技術と組み合わされた上記の二相鋼の、腐食に対する減じられた感受性は、重力による流れの代わりにポンプによりなされるより多くの使用を可能にする。尿素プラントにおいて、プロセス品目、例えば、高圧カーバメートコンデンサー及び反応器はもはや、異なる高さに位置付けられる必要がない。全ての品目は地上に据え付けられることができて、実質的な投資の節約をもたらす。
【0018】
尿素は、適切な圧力(例えば、12〜40MPa)及び適切な温度(例えば、160〜250℃)において合成領域にアンモニア及び二酸化炭素を導入することにより製造され得る。ここで先ず、下記の反応に従ってカルバミン酸アンモニウムの形成がもたらされる。
【化1】
【0019】
形成されたカルバミン酸アンモニウムの脱水が次いで、下記の平衡反応に従って尿素の形成をもたらす。
【化2】
【0020】
尿素へのアンモニア及び二酸化炭素の理論的に達成し得る転化率は、平衡の熱力学的位置により決定され、かつ例えば、NH3/CO2比(N/C比)、H2O/CO2比及び温度に依存し、かつ例えば、Bull. of the Chem. Soc. of Japan 1972年、第45巻、第1339〜1345頁及びJ. Applied Chem of the USSR(1981年)、第54巻、第1898〜1901頁に記載されたモデルにより計算され得る。
【0021】
尿素へのアンモニアと二酸化炭素の転化において、尿素、水、カルバミン酸アンモニウム及び結合されていないアンモニアから本質的に成るところの尿素合成溶液を反応生成物として作り出す。
【0022】
尿素合成溶液に加えて、不活性ガスと一緒に未転化のアンモニアと二酸化炭素とのガス混合物を合成領域において作り出し得る。アンモニア及び二酸化炭素はこのガス混合物から取り除かれ、そして好ましくは合成領域に戻される。
【0023】
実際、種々の方法が尿素の製造のために使用される。最初に、尿素は、いわゆる慣用の高圧尿素プラントにおいて製造され、そしてそれは、1960年代の終わりに、いわゆる尿素ストリッピングプラントにおいて実行される方法により継承された。
【0024】
慣用の高圧尿素プラントは、自体合成反応器内圧力より実質的に低い圧力において、尿素に転化されなかったカルバミン酸アンモニウムが分解され、そして慣用の過剰のアンモニアが放出されるところの尿素プラントであると理解される。慣用の高圧尿素プラントにおいて、合成反応器は通常、180〜250℃の温度及び15〜40MPaの圧力で操作される。慣用の高圧尿素プラントにおいて、1.5〜10MPaの圧力での膨張、解離及び凝縮に次いで、尿素へ転化されない反応物がカーバメート流として尿素合成に戻される。加えて、慣用の高圧尿素プラントにおいて、アンモニア及び二酸化炭素が尿素反応器に直接供給される。慣用の高圧尿素プロセスでの尿素合成におけるN/C比は3〜5であり、かつCO2転化率は64〜68%である。
【0025】
最初に、そのような慣用の尿素プラントは、いわゆる「ワンススルー」プロセスとして設計された。ここで、未転化のアンモニアは酸(例えば、硝酸)で中和され、そしてアンモニア塩(例えば、硝酸アンモニウム)に転化された。これらの慣用のワンススルー尿素プロセスが慣用のリサイクルプロセスに置き換わられるまで長い時間を必要としなかった。該リサイクルプロセスにおいて、全ての未転化のアンモニア及び二酸化炭素は、カーバメート流として尿素反応器に循環される。回収区域において、未転化のアンモニア及び二酸化炭素は、合成反応器において得られた尿素合成溶液から取り除かれ、該プロセスにおいて、水溶液中に尿素が作り出される。次いで、水溶液中のこの尿素が、減圧において水を蒸発することにより蒸発区域において尿素に転化される。尿素/水はまた、尿素/水混合物から尿素を結晶化することにより分離され得る。
【0026】
尿素ストリッピングプラントは、合成反応器内圧力と本質的に殆ど等しい圧力で、尿素に転化されていないカルバミン酸アンモニウムが十分に分解され、そして慣用の過剰のアンモニアが十分に放出されるところの尿素プラントであると理解される。この分解/放出は、ストリッピング剤の添加により又は該添加なしにストリッパーで生じる。ストリッピングプロセスにおいて、二酸化炭素及び/又はアンモニアは、これらの成分が反応器に加えられる前にストリッピングガスとして使用され得る。そのようなストリッピングは、合成反応器の下流に設置されたストリッパーにおいてなされ、その中で、尿素、カルバミン酸アンモニウム及び水、並びにアンモニアを含むところの尿素反応器から来る尿素合成溶液が、熱の付加を伴ってストリッピングガスによりストリップされる。ここで、熱ストリッピングを使用することがまた可能である。熱ストリッピングは、カルバミン酸アンモニウムが分解され、かつ存在するアンモニア及び二酸化炭素が、熱の供給によりもっぱら尿素溶液から取り除かれることを意味する。ストリッピングはまた二以上の段階でなされ得る。公知の方法において、第一の、純粋に熱的なストリッピング段階がなされ、次いで、熱の付加によりCO2ストリッピング段階がなされる。ストリッパーから出るアンモニア及び二酸化炭素を含むガス流は、高圧カーバメートコンデンサーを経るか否かにかかわらず反応器に戻される。
【0027】
尿素ストリッピングプラントにおいて、合成反応器は、160〜240℃の温度、かつ好ましくは170〜220℃の温度で操作される。合成反応器における圧力は、12〜21MPa、好ましくは12.5〜19.5MPaである。ストリッピングプラントにおける合成においてN/C比は2.5〜4であり、かつCO2転化率は58〜65%である。該合成は、一つ又は二つの反応器において実行され得る。二つの反応器が使用されるとき、第一反応器は、例えば、実質的に新鮮な原料を使用して操作され得、かつ第二の反応器は、例えば、尿素回収区域から全体的に又は部分的に循環された原料を使用して操作され得る。
【0028】
ストリッピングプロセスによる尿素の製造のためにしばしば使用される実施態様は、1969年1月17日のEuropean Chemical News, Urea Supplement、第17〜20頁に開示されたようなStamicarbon CO2ストリッピングプロセスである。ストリッピング操作において得られたガス混合物の大部分は、高圧カーバメートコンデンサーにおいて凝縮されそして吸着され、その後、形成されたカルバミン酸アンモニウム流は、尿素の形成のために合成領域に戻される。
【0029】
高圧カーバメートコンデンサーは、例えば、オランダ国特許第8400839号に記載されたいわゆる液中コンデンサーとして設計され得る。液中コンデンサーは水平又は垂直位置に据え付けられ得る。しかし、水平の液中コンデンサーにおいて凝縮を実行することが特に有利である(いわゆるプールコンデンサー、例えば、Nitrogen 第222号、1996年7〜8月号、第29〜31頁を参照せよ)。
【0030】
ストリッピング操作後、ストリッピングされた尿素合成溶液の圧力は、尿素回収における低いレベルに減圧され、そして該溶液が蒸発され、その後、尿素が放出され、そして低圧カーバメート流が合成区域に循環される。
【0031】
更に、本発明の方法は、腐食が発生するところの領域における配管及び装置品目を、本発明に従って不動態化されるところの二相鋼配管及び装置品目で置き換えることにより、現存する尿素プラントを改善及び最適化するために大いに適している。該プロセスはまた、毛細状クラックが、二相鋼の肉盛り溶接において発生し得るところの領域において、本発明に従って、不動態化技術と共に該鋼グレードを適用することにより現存する尿素プラントを改造するために特に適している。
【0032】
本発明は、全ての現行の尿素プラント、慣用の尿素プラント及び尿素ストリッピングプロセスの両者に適用され得る。本発明が適用され得るところの慣用の尿素プロセスの例は、いわゆる「ワンススルー」、慣用の「循環」及び熱循環プロセスである。本発明が適用され得るところの尿素ストリッピングプロセスの例は、CO2ストリッピングプロセス、NH3ストリッピングプロセス、セルフストリッピングプロセス、ACES(Advanced Process for Cost and Energy Saving)プロセス、IDR(Isobaric-Double-Recycle)プロセス及びHECプロセスである。
【0033】
本発明は、下記の実施例により説明される。
【0034】
(実施例1)
不活性化されたオートクレーブ中の石英管は、36グラムの尿素、17.5グラムの3%過酸化水素溶液、20グラムの二酸化炭素及び34グラムのアンモニアを入れられた。36cm2の表面積を持つオーステナイト‐フェライト二相鋼試験片が該管に導入された。該系が184℃に加熱されて、148バールの圧力をもたらした。5日間後、該系が冷却され、そして減圧された。試験片を取り除いた後、3ミリグラムより少ない鉄、クロム及びニッケルが、残存する尿素スラリー中に見出された。
【0035】
(比較例A)
17グラムの水が、17.5グラムの3%の過酸化水素溶液に代えて使用されたことを除いて、実施例Iにおける実験が実行された。他の成分は同一であった。試験片を取り除いた後、12ミリグラムの鉄、クロム及びニッケルが、残存する尿素スラリー中に見出された。
【0036】
(実施例II)
不活性化されたオートクレーブ中の石英管は、36グラムの尿素、18グラムの5%亜硝酸ナトリウム溶液、20グラムの二酸化炭素及び34グラムのアンモニアを入れられた。36cm2に表面積を持つオーステナイト‐フェライト二相鋼試験片が該管に導入された。該系が184℃に加熱されて、148バールの圧力をもたらした。5日間後、該系が冷却され、そして減圧された。試験片を取り除いた後、3ミリグラムより少ない鉄、クロム及びニッケルが、残存する尿素スラリー中に見出された。
【0001】
本発明は、耐腐食剤を用いて金属を処理することにより金属を耐腐食性にする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
腐食性流が発生するところのプラント、例えば、尿素プラントにおいて、酸化剤がしばしば、構造物の金属物質を腐食に対して防御するために、耐腐食剤としてプラントに加えられる。この方法において、酸化物スケールが金属部分に発生し、そしてそれが腐食に対する保護をする。この方法はまた、金属の不動態化として公知である。慣用の不動態化剤は、例えば、米国特許第2.727.069号明細書に記載されているような酸素又は酸素放出化合物であり、ここで、好ましくは空気の形態における酸素が尿素プロセスにおいて使用される。該不動態化剤は、例えば、原料の一つに加えられるが、種々の位置においてプラントに導入され得る。米国特許第2.727.069号明細書に従って使用される酸素の量は、好ましくは16〜20%のクロム、10〜14%のニッケル、並びにモリブデン及びジルコニウムの群に属する金属の1.75〜4%を含むクロムニッケル鋼から製作された尿素プラントを使用するとき、CO2の量に対して0.1〜3体積%である。
【0003】
そのような酸素/空気の添加は、構造物の金属物質を腐食に対して防ぐけれども、それは下記の多数の欠点を有する。即ち、
‐酸素/空気の量は、該プロセスを出る未転化原料及び他の揮発成分を伴わずに該プロセスから取り除かれることが必要である。これは、これらのガス流のためにコスト高かつエネルギー消費型のスクラビング装置を要求する。
‐現代のアンモニアプラントから送り出される原料、例えば、尿素生成物(アンモニア及び二酸化炭素)は、痕跡量の水素を必ず含む。加えられた不動態化空気と一緒になってこれらは、とりわけ、プラント領域において可燃性の水素/空気混合物の形成をもたらし得る。
【0004】
可燃性ガス混合物の潜在的な形成は、非凝縮性流がアンモニア及び二酸化炭素を取り除かれるところの、尿素プラント内のそれらの位置において、特に問題である。コストのかかる設備が、それを防ぐため又はそれに対して保護するために必要である。
【0005】
二相鋼を適用することにより、存在する欠点自体がより少ない程度に呈するように、酸素/空気の添加がかなり減じられ得ることがまた知られている。国際特許出願公開第95/00674号は、尿素プラントにおける二相鋼グレードの適用を開示し、かつ不動態化ガスの省略に言及している。
【0006】
しかし、国際特許出願公開第95/00674号に従う二相鋼グレードの場合に、不動態化ガスの省略は常には、所望の結果を生じるわけではないことが分かっている。この鋼グレードで、腐食がとりわけ、尿素プラントの高圧部分のようなプラント領域で生じることがなおあり得る。国際特許出願公開第95/00674号に従う二相鋼グレードが、カーバメートを運ぶ液体流において使用されるところで、少なくとも5ppmの酸素が、腐食を防止するためにこれらの流れ中に存在することが必要であることが分かっている。
【0007】
二相鋼は、異なる組成を有する二つの相を持つフェライト‐オーステナイト構造を持つステンレス鋼である。二相混合組織は、クロム及びモリブデンがフェライト相に主として存在し、かつニッケル及び窒素がオーステナイト相に存在することを意味する。
【0008】
二相鋼は尿素プラントに特に使用され、ここで、それは、腐食性のカルバミン酸アンモニウム溶液と接触され、かつそれは特に、尿素プラントの高圧部分において良好に使用され得る。ここで、最も重要な品目、例えば、高圧容器の張り合せ、熱交換器チューブ、マンホール周りのシール、配管、フランジ及びバルブが二相鋼から製造される。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
28〜35重量%のクロム含有量及び3〜10重量%のニッケル含有量を有するフェライト‐オーステナイト二相鋼を使用し、ここで、酸化剤が、金属部分と接触され、かつ不動態化空気が、完全に又は部分的に省略されることにより、二相鋼の耐腐食性が改善され得ることが見出された。とりわけ、不動態化空気は完全に省略される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
酸化剤として、好ましくは、パーオキシド、過ホウ酸塩、過炭酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、窒素の酸化物又は三価の金属イオン、又はこれらの酸化剤の混合物が使用される。とりわけ、使用される新鮮な原料の量に対して0.001〜1.5重量%のパーオキシド、過炭酸塩、過ホウ酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、窒素の酸化物又は三価の金属イオン、又はこれらの酸化剤の混合物が加えられる。もし、酸化剤に加えて、不動態化空気が加えられるなら、不動態化空気の量は、2ppmより少ない、好ましくは1ppmより少ない、カーバメート含有液体流の酸素濃度を生ずるようであろう。
【0011】
酸化剤はとりわけ、尿素プラントの高圧部分、よりとりわけ、尿素プラントの高圧反応器と高圧ストリッパーとの間の点に加えられる。酸化剤がガス状であるか又はガス状にされ得るなら、これらは好ましくは、供給原料のアンモニア及び二酸化炭素を介して尿素プロセスに導入される。もし、酸化剤が、液体又は固体として尿素プラントの高圧部分に加えられるなら、これは好ましくは、形成された尿素溶液の更なる回収から来る再循環されたカーバメート流を介してなされる。
【0012】
パーオキシドとして、好ましくは、過酸化水素又はアルカリ土類金属のパーオキシド、例えば、過酸化バリウムが使用される。有機パーオキシド、例えば、尿素パーオキシドがまた使用され得る。過ホウ酸塩として、例えば、過ホウ酸ナトリウム又は過ホウ酸カリウムが使用される。過炭酸ナトリウムが、過炭酸塩として使用される。亜硝酸塩及び/又は硝酸塩として、例えば、硝酸及び/又は亜硝酸のナトリウム塩又はカリウム塩が使用される。三価の金属イオンとして、例えば、第二鉄塩が使用される。
【0013】
好ましくは、下記の組成を持つオーステナイト‐フェライト二相鋼が使用される。
C:最大0.05重量%
Si:最大0.8重量%
Mn:0.3〜4.0重量%
Cr:28〜35重量%
Ni:3〜10重量%
Mo:1.0〜4.0重量%
N:0.2〜0.6重量%
Cu:最大1.0重量%
W:最大2.0重量%
S:最大0.01重量%
Ce:最大0.2重量%
ここで、残部は、Fe並びに通常の不純物及び添加剤から成り、かつフェライト含有量は30〜70体積%の範囲にある。
【0014】
より好ましくはC含有量は、最大0.03重量%かつとりわけ最大0.02重量%であり、Si含有量は、最大0.5重量%であり、Cr含有量は29〜33重量%であり、Ni含有量は3〜7重量%であり、Mo含有量は1〜3重量%、とりわけ1〜2重量%であり、N含有量は0.36〜0.55重量%であり、かつMn含有量は0.3〜1重量%である。
【0015】
フェライト含有量はより好ましくは30〜55体積%である。オーステナイト相のCr含有量はより好ましくは少なくとも25重量%であり、かつとりわけ少なくとも27重量%である。
【0016】
本発明の方法は腐食を最小に減じ、かつ爆発性の水素/空気混合物の危険が存在することを止め、又は劇的に減じられたことが分かった。
【0017】
尿素プラントにおいて、適用された不動態化技術と組み合わされた上記の二相鋼の、腐食に対する減じられた感受性は、重力による流れの代わりにポンプによりなされるより多くの使用を可能にする。尿素プラントにおいて、プロセス品目、例えば、高圧カーバメートコンデンサー及び反応器はもはや、異なる高さに位置付けられる必要がない。全ての品目は地上に据え付けられることができて、実質的な投資の節約をもたらす。
【0018】
尿素は、適切な圧力(例えば、12〜40MPa)及び適切な温度(例えば、160〜250℃)において合成領域にアンモニア及び二酸化炭素を導入することにより製造され得る。ここで先ず、下記の反応に従ってカルバミン酸アンモニウムの形成がもたらされる。
【化1】
【0019】
形成されたカルバミン酸アンモニウムの脱水が次いで、下記の平衡反応に従って尿素の形成をもたらす。
【化2】
【0020】
尿素へのアンモニア及び二酸化炭素の理論的に達成し得る転化率は、平衡の熱力学的位置により決定され、かつ例えば、NH3/CO2比(N/C比)、H2O/CO2比及び温度に依存し、かつ例えば、Bull. of the Chem. Soc. of Japan 1972年、第45巻、第1339〜1345頁及びJ. Applied Chem of the USSR(1981年)、第54巻、第1898〜1901頁に記載されたモデルにより計算され得る。
【0021】
尿素へのアンモニアと二酸化炭素の転化において、尿素、水、カルバミン酸アンモニウム及び結合されていないアンモニアから本質的に成るところの尿素合成溶液を反応生成物として作り出す。
【0022】
尿素合成溶液に加えて、不活性ガスと一緒に未転化のアンモニアと二酸化炭素とのガス混合物を合成領域において作り出し得る。アンモニア及び二酸化炭素はこのガス混合物から取り除かれ、そして好ましくは合成領域に戻される。
【0023】
実際、種々の方法が尿素の製造のために使用される。最初に、尿素は、いわゆる慣用の高圧尿素プラントにおいて製造され、そしてそれは、1960年代の終わりに、いわゆる尿素ストリッピングプラントにおいて実行される方法により継承された。
【0024】
慣用の高圧尿素プラントは、自体合成反応器内圧力より実質的に低い圧力において、尿素に転化されなかったカルバミン酸アンモニウムが分解され、そして慣用の過剰のアンモニアが放出されるところの尿素プラントであると理解される。慣用の高圧尿素プラントにおいて、合成反応器は通常、180〜250℃の温度及び15〜40MPaの圧力で操作される。慣用の高圧尿素プラントにおいて、1.5〜10MPaの圧力での膨張、解離及び凝縮に次いで、尿素へ転化されない反応物がカーバメート流として尿素合成に戻される。加えて、慣用の高圧尿素プラントにおいて、アンモニア及び二酸化炭素が尿素反応器に直接供給される。慣用の高圧尿素プロセスでの尿素合成におけるN/C比は3〜5であり、かつCO2転化率は64〜68%である。
【0025】
最初に、そのような慣用の尿素プラントは、いわゆる「ワンススルー」プロセスとして設計された。ここで、未転化のアンモニアは酸(例えば、硝酸)で中和され、そしてアンモニア塩(例えば、硝酸アンモニウム)に転化された。これらの慣用のワンススルー尿素プロセスが慣用のリサイクルプロセスに置き換わられるまで長い時間を必要としなかった。該リサイクルプロセスにおいて、全ての未転化のアンモニア及び二酸化炭素は、カーバメート流として尿素反応器に循環される。回収区域において、未転化のアンモニア及び二酸化炭素は、合成反応器において得られた尿素合成溶液から取り除かれ、該プロセスにおいて、水溶液中に尿素が作り出される。次いで、水溶液中のこの尿素が、減圧において水を蒸発することにより蒸発区域において尿素に転化される。尿素/水はまた、尿素/水混合物から尿素を結晶化することにより分離され得る。
【0026】
尿素ストリッピングプラントは、合成反応器内圧力と本質的に殆ど等しい圧力で、尿素に転化されていないカルバミン酸アンモニウムが十分に分解され、そして慣用の過剰のアンモニアが十分に放出されるところの尿素プラントであると理解される。この分解/放出は、ストリッピング剤の添加により又は該添加なしにストリッパーで生じる。ストリッピングプロセスにおいて、二酸化炭素及び/又はアンモニアは、これらの成分が反応器に加えられる前にストリッピングガスとして使用され得る。そのようなストリッピングは、合成反応器の下流に設置されたストリッパーにおいてなされ、その中で、尿素、カルバミン酸アンモニウム及び水、並びにアンモニアを含むところの尿素反応器から来る尿素合成溶液が、熱の付加を伴ってストリッピングガスによりストリップされる。ここで、熱ストリッピングを使用することがまた可能である。熱ストリッピングは、カルバミン酸アンモニウムが分解され、かつ存在するアンモニア及び二酸化炭素が、熱の供給によりもっぱら尿素溶液から取り除かれることを意味する。ストリッピングはまた二以上の段階でなされ得る。公知の方法において、第一の、純粋に熱的なストリッピング段階がなされ、次いで、熱の付加によりCO2ストリッピング段階がなされる。ストリッパーから出るアンモニア及び二酸化炭素を含むガス流は、高圧カーバメートコンデンサーを経るか否かにかかわらず反応器に戻される。
【0027】
尿素ストリッピングプラントにおいて、合成反応器は、160〜240℃の温度、かつ好ましくは170〜220℃の温度で操作される。合成反応器における圧力は、12〜21MPa、好ましくは12.5〜19.5MPaである。ストリッピングプラントにおける合成においてN/C比は2.5〜4であり、かつCO2転化率は58〜65%である。該合成は、一つ又は二つの反応器において実行され得る。二つの反応器が使用されるとき、第一反応器は、例えば、実質的に新鮮な原料を使用して操作され得、かつ第二の反応器は、例えば、尿素回収区域から全体的に又は部分的に循環された原料を使用して操作され得る。
【0028】
ストリッピングプロセスによる尿素の製造のためにしばしば使用される実施態様は、1969年1月17日のEuropean Chemical News, Urea Supplement、第17〜20頁に開示されたようなStamicarbon CO2ストリッピングプロセスである。ストリッピング操作において得られたガス混合物の大部分は、高圧カーバメートコンデンサーにおいて凝縮されそして吸着され、その後、形成されたカルバミン酸アンモニウム流は、尿素の形成のために合成領域に戻される。
【0029】
高圧カーバメートコンデンサーは、例えば、オランダ国特許第8400839号に記載されたいわゆる液中コンデンサーとして設計され得る。液中コンデンサーは水平又は垂直位置に据え付けられ得る。しかし、水平の液中コンデンサーにおいて凝縮を実行することが特に有利である(いわゆるプールコンデンサー、例えば、Nitrogen 第222号、1996年7〜8月号、第29〜31頁を参照せよ)。
【0030】
ストリッピング操作後、ストリッピングされた尿素合成溶液の圧力は、尿素回収における低いレベルに減圧され、そして該溶液が蒸発され、その後、尿素が放出され、そして低圧カーバメート流が合成区域に循環される。
【0031】
更に、本発明の方法は、腐食が発生するところの領域における配管及び装置品目を、本発明に従って不動態化されるところの二相鋼配管及び装置品目で置き換えることにより、現存する尿素プラントを改善及び最適化するために大いに適している。該プロセスはまた、毛細状クラックが、二相鋼の肉盛り溶接において発生し得るところの領域において、本発明に従って、不動態化技術と共に該鋼グレードを適用することにより現存する尿素プラントを改造するために特に適している。
【0032】
本発明は、全ての現行の尿素プラント、慣用の尿素プラント及び尿素ストリッピングプロセスの両者に適用され得る。本発明が適用され得るところの慣用の尿素プロセスの例は、いわゆる「ワンススルー」、慣用の「循環」及び熱循環プロセスである。本発明が適用され得るところの尿素ストリッピングプロセスの例は、CO2ストリッピングプロセス、NH3ストリッピングプロセス、セルフストリッピングプロセス、ACES(Advanced Process for Cost and Energy Saving)プロセス、IDR(Isobaric-Double-Recycle)プロセス及びHECプロセスである。
【0033】
本発明は、下記の実施例により説明される。
【0034】
(実施例1)
不活性化されたオートクレーブ中の石英管は、36グラムの尿素、17.5グラムの3%過酸化水素溶液、20グラムの二酸化炭素及び34グラムのアンモニアを入れられた。36cm2の表面積を持つオーステナイト‐フェライト二相鋼試験片が該管に導入された。該系が184℃に加熱されて、148バールの圧力をもたらした。5日間後、該系が冷却され、そして減圧された。試験片を取り除いた後、3ミリグラムより少ない鉄、クロム及びニッケルが、残存する尿素スラリー中に見出された。
【0035】
(比較例A)
17グラムの水が、17.5グラムの3%の過酸化水素溶液に代えて使用されたことを除いて、実施例Iにおける実験が実行された。他の成分は同一であった。試験片を取り除いた後、12ミリグラムの鉄、クロム及びニッケルが、残存する尿素スラリー中に見出された。
【0036】
(実施例II)
不活性化されたオートクレーブ中の石英管は、36グラムの尿素、18グラムの5%亜硝酸ナトリウム溶液、20グラムの二酸化炭素及び34グラムのアンモニアを入れられた。36cm2に表面積を持つオーステナイト‐フェライト二相鋼試験片が該管に導入された。該系が184℃に加熱されて、148バールの圧力をもたらした。5日間後、該系が冷却され、そして減圧された。試験片を取り除いた後、3ミリグラムより少ない鉄、クロム及びニッケルが、残存する尿素スラリー中に見出された。
Claims (12)
- 耐腐食剤を用いて金属を処理することにより金属を耐腐食性にする方法において、28〜35重量%のクロム含有量及び3〜10重量%のニッケル含有量を有するフェライト‐オーステナイト二相鋼が使用され、ここで、酸化剤が金属部分と接触され、かつ不動態化空気が完全に又は部分的に省略されることを特徴とする方法。
- 不動態化空気が完全に省略されることを特徴とする請求項1記載の方法。
- 不動態化空気の濃度が、カーバメート含有液体流において2ppmより少ない酸素をもたらすものであることを特徴とする請求項2記載の方法。
- 酸化剤として、パーオキシド、過ホウ酸塩、過炭酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、窒素の酸化物又は三価の金属イオン、又はこれらの酸化剤の混合物が使用されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
- 新鮮な原料の量に対して0.001〜1.5重量%のパーオキシド、過炭酸塩、過ホウ酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、窒素の酸化物又は三価の金属イオン、又はこれらの酸化剤の混合物が加えられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
- パーオキシドとして、過酸化水素、又はバリウムパーオキシド又は他のアルカリ土類金属のパーオキシド、又は尿素パーオキシド又は他の有機パーオキシドが使用されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
- 過ホウ酸塩として、過ホウ酸ナトリウム又は過ホウ酸カリウムが使用されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
- 過炭酸塩として、過炭酸ナトリウムが使用されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
- 亜硝酸塩及び/又は硝酸塩として、硝酸及び/又は亜硝酸のナトリウム塩又はカリウム塩が使用されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
- 三価の金属イオンとして、第二鉄塩が使用されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
- 下記の組成
C:最大0.05重量%
Si:最大0.8重量%
Mn:0.3〜4.0重量%
Cr:28〜35重量%
Ni:3〜10重量%
Mo:1.0〜4.0重量%
N:0.2〜0.6重量%
Cu:最大1.0重量%
W:最大2.0重量%
S:最大0.01重量%
Ce:最大0.2重量%
(ここで、残部は、Fe並びに通常の不純物及び添加剤から成り、かつフェライト含有量は30〜70体積%の範囲にある)
を持つオーステナイト‐フェライト二相鋼が使用されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。 - 腐食が発生する領域において、現存する配管及び装置を、請求項1〜11のいずれか一つに記載の方法に従って二相鋼から製作されかつ不動態化された配管及び装置で置き換えることにより、現存する尿素プラントを改善かつ最適化する方法。
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
PCT/NL2001/000644 WO2003018861A1 (en) | 2001-08-31 | 2001-08-31 | Process for rendering metals corrosion resistant |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005501178A true JP2005501178A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=19760765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003523704A Withdrawn JP2005501178A (ja) | 2001-08-31 | 2001-08-31 | 金属を耐腐食性にする方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005501178A (ja) |
CN (1) | CN1545565A (ja) |
CA (1) | CA2457200A1 (ja) |
WO (1) | WO2003018861A1 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1688511A1 (en) * | 2005-02-02 | 2006-08-09 | DSM IP Assets B.V. | Process for the production of urea in a conventional urea plant |
EP2107051A1 (en) * | 2008-04-02 | 2009-10-07 | DSM IP Assets B.V. | Process for inreasing the capacity of an existing urea plant |
KR20110018455A (ko) * | 2008-07-23 | 2011-02-23 | 닛폰 스틸 앤드 스미킨 스테인레스 스틸 코포레이션 | 요소수 탱크용 페라이트계 스테인리스강 |
JP5018863B2 (ja) * | 2009-11-13 | 2012-09-05 | 住友金属工業株式会社 | 耐アルカリ性に優れた二相ステンレス鋼 |
FI125854B (fi) * | 2011-11-04 | 2016-03-15 | Outokumpu Oy | Dupleksi ruostumaton teräs |
WO2014192823A1 (ja) * | 2013-05-28 | 2014-12-04 | 東洋エンジニアリング株式会社 | 尿素合成方法 |
CN103451664A (zh) * | 2013-08-23 | 2013-12-18 | 苏州长盛机电有限公司 | 一种链条的钝化方法 |
CN106362570B (zh) * | 2016-08-27 | 2019-02-05 | 湖北宜化集团有限责任公司 | 一种三聚氰胺中含co2尾气的回收方法及装置 |
CN107904522A (zh) * | 2017-10-18 | 2018-04-13 | 江苏理工学院 | 一种高强度的双相不锈钢合金及其制备方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BE527914A (ja) * | 1953-04-15 | |||
NL164328C (nl) * | 1970-04-02 | 1980-12-15 | Stamicarbon | Werkwijze voor het verhogen van de weerstand tegen cor- rosie van austenitische chroom-nikkelstalen, alsmede werkwijze voor de bereiding van ureum in apperatuur waarvan de weerstand tegen corrosie aldus is verhoogd. |
NL8304381A (nl) * | 1983-12-21 | 1985-07-16 | Stamicarbon | Werkwijze en inrichting voor het bereiden van melamine. |
IT1251524B (it) * | 1991-03-18 | 1995-05-16 | Vincenzo Lagana | Metodo per la passivazione delle superfici metalliche interessate da condizioni e agenti promotori di corrosione |
SE501321C2 (sv) * | 1993-06-21 | 1995-01-16 | Sandvik Ab | Ferrit-austenitiskt rostfritt stål samt användning av stålet |
-
2001
- 2001-08-31 JP JP2003523704A patent/JP2005501178A/ja not_active Withdrawn
- 2001-08-31 CA CA002457200A patent/CA2457200A1/en not_active Abandoned
- 2001-08-31 CN CNA018235948A patent/CN1545565A/zh active Pending
- 2001-08-31 WO PCT/NL2001/000644 patent/WO2003018861A1/en active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CA2457200A1 (en) | 2003-03-06 |
CN1545565A (zh) | 2004-11-10 |
WO2003018861A1 (en) | 2003-03-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6629422B2 (ja) | 二相ステンレス鋼及びその使用 | |
JP7029386B2 (ja) | 二相ステンレス鋼及びその形成物品 | |
JP2005501178A (ja) | 金属を耐腐食性にする方法 | |
CN117187700A (zh) | 尿素装置中的铁素体钢部件 | |
JP2021507984A (ja) | 二相ステンレス鋼およびそれらの使用 | |
US5985209A (en) | Martensitic steel for line pipe having excellent corrosion resistance and weldability | |
US6793119B2 (en) | Process for welding duplex steel | |
AU2001237814A1 (en) | Process for welding duplex steel | |
US20160082408A1 (en) | Use of duplex stainless steel in an ammonia-stripping of urea plants | |
NL1016121C2 (nl) | Methode voor het corrosiebestendig maken van metalen. | |
JPS61551A (ja) | 強酸化かつ強硫化の腐食雰囲気での耐食性に優れた耐熱合金 | |
SU172869A1 (ru) | СПЛАВ НА ОСНОВЕ ЖЕЛЕЗАг л ГИЛ о и л ПП П1" П П in ?<Ф- ЛЛТсИТ1;Э --а-:;т:;';;;^'-с::/.п i с;>&5л;;зт?;:л ? | |
EP1867622A1 (en) | Orocess for the neutralization of propellant fuel oxidants and production of fertilizer therefrom | |
JPH0754047A (ja) | 耐食性、延靭性に優れた高Si含有ステンレス継目無鋼管の製造方法 | |
Alexandrovich et al. | Local Corrosion of Austenitic Steels and Alloys | |
JPH0680407A (ja) | 硫酸の処理または製造方法 | |
JPH02145752A (ja) | フェライト系ステンレス鋼 | |
CA3172445A1 (en) | Use of ferritic steel in the high pressure section of urea plants | |
JPS6362570B2 (ja) | ||
OA19834A (en) | Duplex stainless steels and uses thereof. | |
EA045846B1 (ru) | Детали из ферритной стали в установках по производству карбамида | |
JPH01242759A (ja) | フェライト系ステンレス鋼 | |
JPH03267348A (ja) | 高温高圧機器用耐水素侵食低合金鋼 | |
JPH10226852A (ja) | 尿素合成装置用耐食ステンレス鋼 | |
JP2001059143A (ja) | 耐応力腐食割れ性に優れた高強度高靱性ステンレス鋼 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20060721 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060901 |
|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081104 |