JP2005353897A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 再配線層を複層構造とすることなく、再配線の引き廻し自由度を高め、複雑な外部端子配置や外部端子密度の増加に対応でき、メタルポストと外部端子の接合強度にも優れ、信頼性に優れたWL−CSP型半導体装置を提供する。
【解決手段】 本発明の半導体装置1は、パッド電極15に接続された再配線層27上に、周囲を樹脂封止されたメタルポスト30が形成され、メタルポスト30の表面に外部端子31が接合されたWL−CSP型半導体装置であり、メタルポスト30の外部端子側面30bの面積が、再配線層側面30aの面積より大きいことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、WL−CSP(Chip Size Package)型の半導体装置に関する。
携帯電話や情報端末等の小型軽量化、高性能化等に伴い、これに搭載されるLSI等の半導体装置に対する高密度実装の要求は益々厳しいものとなってきている。近年、高密度実装対応の半導体装置として、ウエハ処理工程とパッケージ組立工程とを一本化したウエハレベルのCSP型(WL−CSP型)の半導体装置が提案されている。
WL−CSP型の半導体装置としては、図7に概略断面を示すように、(1)半導体チップ103に形成されたパッド電極(図示略)に再配線層127が接続され、この上に、周囲を封止樹脂123にて封止されたメタルポスト130が形成され、その表面に半田ボール等の外部端子131が接合されたもの(非特許文献1)、これを基本とし、(2)樹脂開孔部内にシールド層を形成し、その中にメタルポストを埋め込むもの(特許文献1)、(3)メタルポスト形状を球状したもの(特許文献2)等が開示されている。
特開2000−216184号公報 特開2001−244372号公報 「日経マイクロデバイス」、1998年8月号、p.44〜71
しかしながら、上記先行技術(1)、(2)では、柱状のメタルポスト上に、メタルポストより大きい径の外部端子が設けられ、再配線層のポストベース(127b)の径はメタルポストと略同一となっている。すなわち、再配線層において、ポストベースの占める割合が大きく、再配線の引き廻し領域が限られている。そのため、再配線の引き廻し自由度が小さく、LSI等の複雑な外部端子配置に対して対応することが難しく、外部端子密度(面積あたりの外部端子数)も制限されている。
再配線層を複層構造とすることで、再配線の引き廻し自由度を上げることも考えられるが、大幅なコスト増となり、好ましくない。
上記先行技術(3)では、メタルポストを球状とすることで、端子ベースであるメタルポストの外部端子側面を小さくしている。しかしながら、端子ベースの縮小に伴って、外部端子の接合強度が低下し、信頼性が低下する傾向にある。また、球状のメタルポストは、応力により壊れたり、剥がれたりしやすい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、再配線層を複層構造とすることなく、再配線の引き廻し自由度を高め、複雑な外部端子配置や外部端子密度の増加に対応でき、メタルポストと外部端子の接合強度にも優れ、信頼性に優れたWL−CSP型半導体装置を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題を解決するべく検討を行い、以下の半導体装置を発明した。
本発明の半導体装置は、パッド電極に接続された再配線層上に、周囲を樹脂封止されたメタルポストが形成され、該メタルポストの表面に外部端子が接合されたチップサイズパッケージ(WL−CSP)型の半導体装置において、前記メタルポストの前記外部端子側面の面積が、前記再配線層側面の面積より大きいことを特徴とする。
本発明では、メタルポストの再配線層側面の面積を外部端子側面の面積より小さくしているので、再配線層に占めるポストベースの割合を小さくすることができ、再配線層を複層構造とすることなく、再配線の引き廻し自由度を高め、複雑な外部端子配置や外部端子密度の増加に対応することができる。しかも、本発明の半導体装置は、メタルポストの外部端子側面の面積は充分に確保できるので、メタルポストと外部端子の接合強度にも優れ、また、球状のメタルポストと異なり、メタルポストが応力により壊れたり、剥がれたりする恐れもなく、信頼性にも優れる。さらには、外部端子を接合する前に行うテストにおける、テスター針(プローブ)とメタルポストのアライメントも容易である。
本発明の半導体装置において、前記メタルポストは、前記再配線層側から前記外部端子側に向けて連続的に断面積が大きくなっていることが好ましい。本明細書において、「断面積」は、基板面に平行な断面の面積を意味する。
メタルポストをかかる形状とすることで、メタルポストの外部端子側面の面積が、再配線層側面の面積より大きいという条件を充足しつつ、比較的容易にメタルポストを形成することができ、好適である。
また、前記外部端子の最大断面積が、前記メタルポストの前記外部端子側面の面積より大きいことが好ましい。
かかる構成とすることで、外部端子をメタルポストに載せやすくなり、メタルポストと外部端子の接合強度をより高めることができる。また、外部端子を接合する前に行うテストにおける、テスター針(プローブ)とメタルポストのアライメントも容易になる。
本発明によれば、再配線層を複層構造とすることなく、再配線の引き廻し自由度を高め、複雑な外部端子配置や外部端子密度の増加に対応でき、メタルポストと外部端子の接合強度にも優れ、信頼性に優れたWL−CSP型半導体装置を提供することができる。
「半導体装置の構造」
次に、図面に基づいて、本発明に係る一実施形態のWL−CSP型半導体装置の構造について説明する。図1(a)は、再配線層及び外部端子を再配線層側から見た概略平面図、図1(b)は、A−A’概略断面図、図2は、B−B’概略断面図である。なお、これらの図は模式図であり、縮尺等については図面毎に適宜変更してある。
本実施形態では、特にメタルポスト形状が特徴的なものとなっている。
図2に示すように、本実施形態の半導体装置1は、パッド電極15が形成された半導体チップ3上に、パッド電極15に接続された再配線層27と、これに接続され電極部7をなすメタルポスト30及び外部端子31とが形成されて概略構成されている。
詳細には、半導体チップ3は、集積回路を形成した後のシリコン基板13と、その表面に形成された複数のパッド電極15とを備えている。また、半導体チップ3表面には、パッド電極15の上面を開口するように、パッシベーション膜19が形成されている。パッシベーション膜19は、SiO/SiN積層膜等からなり、高い耐熱性及び電気絶縁性を有している。
絶縁部11は、パッシベーション膜19上に、保護膜21及び封止樹脂23を順次重ねたものである。
保護膜21はポリイミド等からなり、パッシベーション膜19の表面19a、及び、パッド電極15とパッシベーション膜19とにより画定された開孔部22の側壁面を覆うように形成されている。
封止樹脂23は、保護膜21の表面21aや半導体チップ3の主面3aを覆うと共に、メタルポスト30及び後記配線部9を封止するように形成されている。
配線部9は、パッド電極15と保護膜21とにより画定された開孔部24を埋めると共に、絶縁部11の保護膜21と封止樹脂23との間を通りメタルポスト30の下端まで延びて形成されている。この配線部9は、アンダーバリアメタル(UBM)層25及び再配線層27を保護膜21の表面21aから順次重ねて構成されている。UBM層25は、チタン(又はクロム)/銅積層膜等からなり、再配線層27は、銅等から形成されている。再配線層27は図1に示すように、パッド電極15から引き廻された再配線27aと、各再配線27aの端部に設けられ、再配線27aより幅広の平面視円状のポストベース27bとからなっている。UBM層25は再配線層27よりも充分に薄く形成されており、UBM層25は例えば下層0.18μm上層0.6μmの積層膜、再配線層27の厚さは例えば4〜5μmとなっている。
電極部7は、再配線層27のポストベース27b上に形成され、平面視円状の銅等からなるメタルポスト30と、その上端に接合された、半田ボール等の外部端子31とから構成されている。メタルポスト30はその周囲が封止樹脂23により封止されており、その外部端子側面30bが封止樹脂23の表面23aと略面一になっている。そして、外部端子31は封止樹脂23の表面23aから突出して配置されている。
本実施形態では、メタルポスト30が再配線層27側から外部端子31側に向けてテーパ状に拡径され、再配線層側面30aから外部端子側面30bに向けて連続的に断面積が大きくなっている。すなわち、メタルポスト30の外部端子側面30bの面積が、再配線層側面30aの面積より大きくなっている。
さらに、外部端子31の最大径が、メタルポスト30の最大径(外部端子側面30bの径)より大きく、外部端子31の最大断面積が、メタルポスト30の外部端子側面30bの面積より大きく構成されている。
本明細書で言う「径」は、メタルポストに隣接する再配線群(ラインアンドスペース)を横切る方向(図1(a)のA−A’方向)における平面視長さを意味するものとする。
本実施形態では、メタルポスト30の形状を上記の如くテーパ状とし、メタルポスト30の再配線層側面30aの面積を外部端子側面30bの面積より小さくしたので、再配線層27に占めるポストベース27bの割合が小さく、再配線層27を複層構造とすることなく、再配線27aの引き廻し自由度が高くなっている。例えば、外部端子のピッチ、再配線の線幅及びピッチを同一としても、図1(b)、図7に示すように、従来に比して隣接する外部端子31間に存在する再配線27a数を多くすることができる。
そのため、外部端子配置の設計自由度が高く、複雑な外部端子配置にも対応でき、また、外部端子の狭ピッチ化、すなわち外部端子密度の増加、及びこれに繋がる高密度実装化にも対応することができる。しかも、本実施形態の半導体装置1は、端子ベースであるメタルポスト30の外部端子側面30bの面積は充分に確保できるので、メタルポスト30と外部端子31の接合強度が充分に確保され、また、球状のメタルポストと異なり、メタルポスト30が応力により壊れたり、剥がれたりする恐れもなく、信頼性にも優れる。
さらには、外部端子31を接合する前に行うテストにおける、テスター針(プローブ)とメタルポスト30のアライメントも容易である。
特に、本実施形態では、外部端子31の最大断面積を、メタルポスト30の外部端子側面30bの面積より大きくしたので、外部端子31をメタルポスト30に載せやすく、メタルポスト30と外部端子31の接合強度をより高めることができる。また、外部端子31を接合する前に行うテストにおける、テスター針(プローブ)とメタルポスト30のアライメントも容易になる。
さらに、本実施形態では、再配線27aの引き廻し自由度が高いため、WL−CSP型半導体装置の用途も拡大することができる。例えば、再配線27a数は従来と同じにすれば、各再配線27aの線幅を広くし、より大きな電流を流すこともできるので、電流の大きな集積回路にも対応することができる。
「他の態様」
上記実施形態では、メタルポスト30の形状をテーパ状としたが、メタルポスト30の再配線層側面30aの面積を外部端子側面30bの面積より小さくすれば、同様の効果が得られる。メタルポスト30の形状としては、かかる条件を充足しつつ、比較的容易にメタルポスト30を形成できることから、再配線層27側から外部端子31側に向けて断面積が大きくなっているものが好ましい。
メタルポスト30の好適な他の形状例としては、
(i)下から上に向けて、傾斜角が大きくなっているもの(全体がディンプル状のもの)(図3(a))、
(ii)下部がテーパ状で上部が柱状のもの(図3(b))、
(iii)下部が柱状で上部がディンプル状のもの(図3(c))、
(iv)上部と下部が異なる径の柱状のもの(図3(d))、
(v)下部が柱状で上部がテーパ状のもの(図3(e))、
(Vi)(i)とは逆に、下から上に向けて、傾斜角が小さくなっているもの(図3(f))、
(Vii)上部と下部が傾斜の異なるテーパ状のもの(図3(g)、(h))等が挙げられる。
「半導体装置の製造方法」
次に、図面に基づいて、上記の半導体装置1の製造方法について説明する。図4、図5は工程図であり、図2に対応する断面図である。
はじめに、図4(a)〜(c)に示すように、半導体チップ3表面に、パッド電極15の上面を開口するようにパッシベーション膜19を成膜し、さらに、その表面19a及び開孔部22の側壁面に保護膜21を成膜し、その表面21a及び開孔部24の側壁面及び底面にUBM層25を成膜する。
次いで、同図(d)に示すように、フォトレジストの塗布・露光・現像により、再配線層27を形成する部分を除くUBM層25の表面25aに第1のレジスト膜41を形成する。これをマスクとし、UBM層25に電流を流し選択電界メッキにより銅等を成長させ、再配線層27(再配線27a及びポストベース27b)を形成する。その後、同図(e)に示すように、第1のレジスト膜41を剥離する。
次に、図5(a)、(b)に示すように、メタルポスト形成用にフォトレジスト43を塗布し、これをフォトマスク44にて露光し、さらに現像することで、再配線層27のメタルベース27b上に、メタルポスト30の再配線層側面30aと同一径のストレートな開孔部32を開孔する。その後、紫外線等を照射してフォトレジスト43を硬化する。用いるフォトレジスト43は特に制限はないが、ノボラック樹脂等が好ましい。
さらに、同図(c)に示すように、開孔部32に対して、酸素プラズマアッシングを施すことで、開孔部32の上端側を拡径してテーパ状とし、さらに、同図(d)に示すように、90〜200℃程度、好ましくは130〜170℃程度、特に好ましくは160℃程度で、加熱リフローすることでアッシングした部分の表面を滑らかにする。
なお、酸素プラズマアッシングの代わりに、CF/CHF/He(ArやNでも可)等によるドライエッチングにて、開孔部32をテーパ状とすることもできる。また、酸素プラズマアッシングとドライエッチングを併用することも差し支えない。
また、ドライ処理の他、図5(b)に示す如くフォトレジスト43をパターニングした後、エッジを加熱リフローすることで、開孔部32の表面に緩やかなテーパを付与することもできる。
その他、フォトレジスト43を特性の異なる2層構成とする、フォトレジスト43の上部のみを処理するなどして、フォトレジスト43の上部の溶解度を下部より大きくし、全体を同一条件で現像することで、開孔と同時にテーパを付与することもできる。
以上のようにして形成した第2のレジスト膜をマスクとし、同図(d)に示すように、開孔部32内に銅ポスト等のメタルポスト30を選択電界メッキにて成長させ、その後、同図(e)に示すように、第2のレジスト膜を剥離することで、テーパ状のメタルポスト30が形成される。
次に、同図(f)に示すように、再配線層27をマスクにイオンミーリングやウエットエッチング、ドライエッチング等にて不要領域のUBM層25を除去することで、再配線27aを各々分離する。
最後に、同図(g)に示すように、保護膜21の表面を覆うと共に、メタルポスト30の外部端子側面が露出するように配線部9及びメタルポスト30を封止樹脂23にて封止し、さらにメタルポスト30上に半田ボール等の外部端子31を接合し、半導体装置1が完成する。
以上説明したように、テーパ状のメタルポスト30は、第2のレジスト膜の形成工程(図5(a)〜(d))を工夫することで、比較的容易に形成することができる。図3(a)、(f)のメタルポスト30も同様に、比較的容易に形成することができる。
このように、メタルポスト30の形状を、再配線層27側から外部端子31側に向けて連続的に断面積が大きくなるように構成することで、メタルポスト30の外部端子側面30bの面積が、再配線層側面30aの面積より大きいという条件を充足しつつ、比較的容易にメタルポスト30を形成することができ、好適である。
図3(b)〜(e)、(g)、(h)のメタルポスト30は、2段のレジスト膜を形成することで、同様に形成することができる。
すなわち、図3(d)のメタルポスト30は図6(a)に示すように、径の異なるストレートな開孔部を有する2段のレジスト膜43a及び43bを形成し、選択電界メッキにてメタルポスト30を成長させることで形成できる。
図3(b)、(c)、(e)、(g)、(h)のメタルポスト30は、図6(a)に示す2段のレジスト膜を形成した後、図6(b)に示すように、レジスト膜43a及び/又は43bに対して酸素プラズマアッシングやCF/CHF/He等によるドライエッチングを施して少なくとも一方の開孔部を拡径し、選択電界メッキにてメタルポスト30を成長させることで形成できる。なお、図6(b)では、例として図3(c)のメタルポスト30を形成する場合について図示してある。
図3(b)〜(e)、(g)、(h)のメタルポスト30は、2段のレジスト膜を形成するため、テーパ状やディンプル状のものに比して製造工程は複雑となる。但し、メタルポスト30の外部端子31側の径がポストベース27bに対して比較的大きく確保できるので、再配線27aの配線の自由度や配線幅の確保、メタルポスト30と外部端子31との接合強度等の面で、好適である。
本発明のWL−CSP型半導体装置は、高密度実装対応の表面実装型半導体装置であり、小型軽量かつ高性能な携帯電話や情報端末等の電子機器部品等として好ましく利用できる。
本発明に係る一実施形態のWL−CSP型半導体装置を示す図であり、(a)は平面図、(b)はA−A’断面図である。 図1のWL−CSP型半導体装置のB−B’断面図である。 メタルポストのその他の形状例を示す図である 図1のWL−CSP型半導体装置の製造方法を示す工程図である。 図1のWL−CSP型半導体装置の製造方法を示す工程図である。 図3(b)〜(e)、(g)、(h)のメタルポストの形成方法を示す図である。 従来のWL−CSP型半導体装置を示す断面図である。
符号の説明
1・・・WL−CSP型半導体装置、15・・・パッド電極、23・・・封止樹脂、27・・・再配線層、30・・・メタルポスト、30a・・・メタルポストの再配線層側面、30b・・・メタルポストの外部端子側面、31・・・外部端子

Claims (3)

  1. パッド電極に接続された再配線層上に、周囲を樹脂封止されたメタルポストが形成され、該メタルポストの表面に外部端子が接合されたチップサイズパッケージ型の半導体装置において、
    前記メタルポストの前記外部端子側面の面積が、前記再配線層側面の面積より大きいことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記メタルポストは、前記再配線層側から前記外部端子側に向けて連続的に断面積が大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記外部端子の最大断面積が、前記メタルポストの前記外部端子側面の面積より大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
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