JP2005353767A - 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
無効発電領域の増大を抑制し、出力低下を抑制しながら、太陽電池モジュールの低電圧化を行うことができる太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】
基板1と、基板1上に設けられ、互いに並列に接続された複数のサブモジュール11とを具備する太陽電池モジュールを用いる。サブモジュール11は、基板1上に互いに直列に接続された複数の発電セル11を備える。の発電セル5、10は、表面電極層2、12と、光により発電する発電層3、13と、裏面電極層4、14とを含んでいる。複数のサブモジュール11のうち、少なくとも一つとしてのサブモジュール対11a/11bは、当該サブモジュール対11a/11bの接続部分で裏面電極層14a/14b、24a/24b同士を一体的に形成されている。
【選択図】 図3
Description
本発明により、当該サブモジュール対(11a/11b)内におけるサブモジュール(11a、11b)同士の接続部分では、発電セル(5、10)同士が接続している。それにより、サブモジュール(11a、11b)間に、分離用の溝や埋め込み型のバスバーを設ける必要がなくなる。したがって、発電に寄与しない無効発電の領域の増大を抑制することができる。そして、出力低下を抑制しながら、太陽電池モジュールの低電圧化を行うことができる。
本発明により、バスバー(16、17、26、27)を共通化し、且つ、裏面電極層(14a/14b、24a/24b)上に設けられているので、無効発電の領域の増大の抑制と同時に、材料費を節約することができる。
本発明では、サブモジュール対(11a/11b)の構造を境界線(P1)に対して線対称にすることは、無効発電の領域の増大の抑制を容易にできる点で好ましい。
本発明では、このようにサブモジュールを設けることは、無効発電の領域の数をより少なくできる点で好ましい。
本発明により、このような構造にすることは、分離溝が減り無効発電の領域を減少させ、施工工数を減少させることができる点で好ましい。
本発明では、一つのサブバスバーが切断しても、他のバスバーで接続を維持できる点で好ましい。
本発明により、分離用の溝や埋め込み型のバスバーを設ける必要がなく、施工工数の増加や施工工程の複雑化を抑制しながら、太陽電池モジュールの低電圧化を行うことができる。
発電セル5は、表面電極層2と、発電層3と、裏面電極層4とを含んでいる。表面電極層2は、基板1上に設けられている。隣接する発電セル5(図における右側)の裏面電極層4と接続されている。発電層3は、表面電極層2上に設けられ、光により発電する。裏面電極層4は、発電層3上に設けられ、隣接する発電セル5又は接続用発電セル10(図における左側)の表面電極層2又は表面電極層12aに接続されている。発電セル5のうち、Sで例示される領域において発電される。
第2溝7は、発電層3の表面から表面電極層2へ延び、発電層3を貫通している。第1溝6の近傍に設けられている。発電層3における電流の横走り(基板の表面と平行な方向への電流のリーク)を遮断し、隣り合う発電セル5同士を分離している。
第3溝8は、裏面電極層4の表面から発電層3へ延び、裏面電極層4を貫通している。裏面電極層4の表面から表面電極層2へ延び、裏面電極層4及び発電層3を貫通していても良い。第2溝7の近傍に、第1溝6に対して第2溝7よりも離れて設けられている。裏面電極層4について、隣り合う発電セル5同士を分離している。
接続部20aは、サブモジュール11aの他方の端部である。表面電極層22aと、発電層23aと、裏面電極層24aとを含んでいる。表面電極層22aは、基板1上に設けられている。隣接する発電セル5(図における左側)の表面電極層2と接続(連続)されている。発電層23aは、表面電極層22a上に設けられている。裏面電極層24aは、発電層23a上に設けられ、隣接する発電セル5(図における左側)の表面電極層2と接続されている。ただし、発電層23aは発電しない。
図2〜図4を参照して、サブモジュール11aでは、単一の発電セル5において、基板2の側から入射した光により、発電層3において、正孔−電子対が生成される。正孔は、表面電極層2へ向かい、電子は、裏面電極層4側へ向かう。正孔は、端部の接続部20を通り、そこに設けられたバスバー27を介して正極24へ向かう。電子は、端部の接続用発電セル10aで同様に生成された電子とともに、そこに設けられたバスバー17を介して負極22へ向かう。これらが、電力として外部に取り出される。
図2に示す太陽電池モジュールを図7の製造方法で製造した。基板2として1.1m×1.4mのガラス基板を用いた。太陽電池モジュール40aは、5つのサブモジュール11を備えている。1つのサブモジュール11は、合計26個の発電セル5及び接合用発電セル10を含んでいる。セルピッチは8mmである。続いて、バスバー17、27をそれぞれ配置し、図9と同様の方法で配線等(33、34、36、38/31、32、35、37)を裏面に設ける。その後、保護シートでラミネートし、端子35、36に電力取り出しケーブルを取り付けた。その電池特性をソーラシミュレータにより測定したところ、開放電圧23V、短絡電流7.6A、曲線因子は、0.7、最大出力は123Wを得ることが出来た。すなわち、無効電力領域の増大を抑制し、出力の低減を抑制しながら低電圧化を図ることが可能となった。
図8に示す太陽電池モジュールを図7の製造方法で製造した。基板2として1.1m×1.4mのガラス基板を用いた。太陽電池モジュール40bは、5つのサブモジュール11を備えている。1つのサブモジュール11は、合計26個の発電セル5及び接合用発電セル10を含んでいる。ただし、セルピッチは10mmである。続いて、バスバー17、27をそれぞれ配置し、図9の配線等(33、34、36、38/31、32、35、37)を裏面に設ける。その後、保護シートでラミネートし、端子35、36に電力取り出しケーブルを取り付けた。その電池特性をソーラシミュレータにより測定したところ、開放電圧23V、短絡電流7.9A、曲線因子は、0.67、最大出力は122Wを得ることが出来た。この値は、図2の場合とほとんど同じである。すなわち、図2の場合の効果に加えて、サブモジュール数が減少しているので、施工工数及び材料費が削減され、大幅なコスト低減を図ることが可能となった。
2、12a、22a、12b、22b 表面電極層
3、13a、23a、13b、23b 発電層
4、14a、24a、14b、24b 裏面電極層
5 発電セル
6 第1溝
7 第2溝
8 第3溝
10、10a、10b 接続用発電セル
16(’)、17(’)、26(’)、27(’) バスバー
20、20a、20b 接続部
11、11a、11b サブモジュール
28 正極
29 負極
30 保護フレーム
31、32、33、34 引き出し配線
35、36 端子
37、38 絶縁材料
40、40a、40b 太陽電池モジュール
101 絶縁基板
102、102b 第1型電極層
103、103b 半導体光電変換層
104、104b 第2型電極層
102a 第1型電極分割溝
103a 半導体分割溝
104a 第2型電極分割溝
105a、105b、105c バスバー
Claims (8)
- 基板と、
前記基板上に設けられ、互いに並列に接続された複数のサブモジュールと
を具備し、
前記複数のサブモジュールの各々は、
前記基板上に設けられ、互いに直列に接続された複数の発電セルを備え、
前記複数の発電セルの各々は、
前記基板上に設けられた表面電極層と、
前記表面電極層上に設けられ、光により発電する発電層と、
前記発電層上に設けられた裏面電極層と
を含み、
前記複数のサブモジュールのうち、互いに隣り合うサブモジュールの組み合わせの少なくとも一つとしてのサブモジュール対は、当該サブモジュール対の接続部分で前記裏面電極層同士が一体的に形成されている
太陽電池モジュール。 - 請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、
前記サブモジュール対は、前記接続された前記裏面電極層の上に設けられ、それぞれのサブモジュールに共通のバスバーを備える
太陽電池モジュール。 - 請求項1又は2に記載の太陽電池モジュールにおいて、
前記複数のサブモジュールの各々は、隣り合う発電セル間に、前記表面電極層の表面から前記基板へ延びる第1溝と、前記発電層の表面から前記表面電極層へ延びる第2溝と、前記裏面電極層の表面から前記表面電極層又は前記発電層へ延びる第3溝とを備え、
前記サブモジュール対は、前記第1溝、前記第2溝及び前記第3溝のそれぞれが、前記サブモジュール対の仮想の境界線に対して線対称に設けられている
太陽電池モジュール。 - 請求項3に記載の太陽電池モジュールにおいて、
前記複数のサブモジュールは一列に並べられ、前記複数のサブモジュールの数が偶数であり、前記列の端のサブモジュールを含む前記サブモジュール対は、接続部分において前記隣り合う発電セル間に、前記境界線に近い側から順番に少なくとも前記第2溝及び前記第3溝が並ぶ
太陽電池モジュール。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールにおいて、
前記複数のサブモジュールの各々は、互いに隣り合う二つのサブモジュールの前記表面電極層が連続している
太陽電池モジュール。 - 請求項2に記載の太陽電池モジュールにおいて、
前記バスバーは、複数のサブバスバーを含む
太陽電池モジュール。 - 太陽電池モジュールの製造方法であって、
前記太陽電池モジュールは、
基板と、
前記基板上に設けられ、互いに並列に接続された複数のサブモジュールと
を具備し、
前記複数のサブモジュールの各々は、
前記基板上に設けられ、互いに直列に接続された複数の発電セルを備え、
前記複数の発電セルの各々は、
前記基板上に設けられた表面電極層と、
前記表面電極層上に設けられ、光により発電する発電層と、
前記発電層上に設けられた裏面電極層と
を含み、
(a)隣り合う発電セル間に対応する第1位置に、前記基板上に設けられた表面電極層の表面から前記基板へ延びる第1溝を形成するステップと、
(b)前記表面電極層及び前記第1溝を覆うように、光により発電する発電層を形成するステップと、
(c)前記隣り合う発電セル間に対応する第2位置に、前記発電層の表面から前記表面電極層へ延びる第2溝を形成するステップと、
(d)前記発電層及び前記第2溝を覆うように、前記裏面電極層を形成するステップと、
(e)前記隣り合う発電セル間に対応する第3位置に、前記裏面電極層の表面から前記裏面電極層へ延びる第3溝を形成するステップと、
を具備し、
前記複数のサブモジュールのうち、互いに隣り合うサブモジュールの組み合わせの少なくとも一つとしてのサブモジュール対は、当該サブモジュール対の接続部分で前記裏面電極層同士が一体的に形成され、
前記サブモジュール対は、前記第1溝、前記第2溝及び前記第3溝のそれぞれが、前記サブモジュール対の仮想の境界線に対して線対称に設けられる
太陽電池モジュールの製造方法。 - 請求項7に記載の太陽電池モジュールの製造方法において、
(f)前記サブモジュール対における前記接続された前記裏面電極層の上に、それぞれのサブモジュールに共通のバスバーを設けるステップを更に具備する
太陽電池モジュール。
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