JP2005351762A - 蛍光体シート製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】真空蒸着によって(蓄積性)蛍光体層を成膜する蛍光体シートの製造装置において、膜厚分布均一性が非常に高く、かつ結晶性の良好な蛍光体層を形成できる製造装置を提供する。
【解決手段】成膜中に真空チャンバ内に不活性ガスを導入するガス導入ノズルを有し、基板を直線状に搬送しつつ、抵抗加熱によって成膜材料を加熱蒸発して真空蒸着を行うことにより、前記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コンピューテッドラジオグラフィー(CR)等で放射線画像の記録(撮影)に用いられる蛍光体シートの製造工程において、基板の表面に真空蒸着によって蛍光体層を形成する蛍光体シート製造装置に関する。
放射線(X線、α線、β線、γ線、電子線、紫外線等)の照射を受けると、この放射線エネルギーの一部を蓄積し、その後、可視光等の励起光の照射を受けると、蓄積されたエネルギーに応じた輝尽発光を示す蛍光体が知られている。この蛍光体は、蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)と呼ばれ、医療用途などの各種の用途に利用されている。
一例として、この蓄積性蛍光体からなる層(以下、蛍光体層とする)を有するシート(以下、蛍光体シートとする(放射線像変換シートとも呼ばれている))を利用する、放射線画像情報記録再生システムが知られており、例えば、FCR(Fuji Computed Radiography)等として実用化されている。
このシステムでは、蛍光体シート(蛍光体層)に人体などの被写体の放射線画像情報を記録し、記録後に、蛍光体シートに励起光を照射することで輝尽発光光を生ぜしめ、この輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得、この画像信号に基づいて再生した画像を、CRTなどの表示装置や、写真感光材料などの記録材料等に、被写体の放射線画像として出力する。
このような蛍光体シートは、通常、蓄積性蛍光体の粉末をバインダ等を含む溶媒に分散してなる塗料を調製して、この塗料をガラスや樹脂製のシート状の支持体に塗布し、乾燥することによって、作成される。
これに対し、特許文献1や特許文献2に示されるように、真空蒸着等の物理蒸着法(気相成膜法)によって、支持体に蛍光体層を形成してなる蛍光体シートも知られている。蒸着によって作製される蛍光体層は、真空中で形成されるので不純物が少なく、また、バインダなどの蓄積性蛍光体以外の成分が殆ど含まれないので、性能のバラツキが少なく、しかも発光効率が非常に良好であるという、優れた特性を有している。
放射線画像を撮影された蛍光体シートの読取方法の1つとして、線状の光源を延在方向と直交する方向に移動して、励起光を蛍光体シートに照射しつつ、光源と同方向に延在しかつ同期して移動するラインセンサによって輝尽発光光を読み取る方法が有る。
このようなラインセンサを用いた蛍光体シートの読み取りにおいて、好適な画像読取りを行うためには、蛍光体シートの蛍光体層の表面と、ラインセンサ(受光面)との間隙が、適正に保たれていることが必要であり、そのためには、蛍光体層の膜厚が均一であることが重要である。
すなわち、輝尽発光光の焦点がラインセンサに合っていないと、読み取った画像がボケてしまう等の不都合が起こる。特に、前記FCRのような医療用途では、このような画質の劣化は、診断結果の相違や誤診にも繋がる重大な問題となる。そのため、蛍光体シートに撮影された放射線画像を適正に読み取るためには、蛍光体シートから発生した輝尽発光光の焦点を、ラインセンサ(その受光面)に適正に合わせる必要がある。
当然のことであるが、輝尽発光光の焦点を適正にラインセンサに合わせるためには、蛍光体シートとラインセンサとの間隙を適正に保つ必要がある。ラインセンサと蛍光体シートとの間隙は、通常、約100μm程度である。他方、蒸着による蛍光体層を有する蛍光体シートにおいて、蛍光体層の厚さは、通常500μm程度であり、厚い場合には、1000μmを超える場合も有る。従って、両者の間隙の大きさを考えると、蛍光体シートの膜厚分布は、ラインセンサと蛍光体シートとの間隙の大きな誤差要因となる。
本発明者らの検討によれば、蛍光体シートから発光した輝尽発光光の焦点を安定して適正にラインセンサに合わせて、高画質な放射線画像の読み取りを行うためには、蛍光体層の膜厚分布を±3%以下(例えば、膜厚600μmであれば±18μm以下)、特に、±2%以下とするのが好ましい。
このような問題点を解決するために、例えば、特許文献3には、真空蒸着によって蛍光体層を形成する蛍光体シートの製造装置において、基板を毎分500回転以上で回転しつつ、蛍光体層の成膜を行うことにより、蛍光体層の膜厚分布を低減することが開示されている。
特許第2789194号公報 特開平5−249299号公報 特開2000−344591号公報
しかしながら、この方法では、真空蒸着による蛍光体層の膜厚分布を小さくできる反面、基板の高速回転手段が必要であるため、装置コストが高くなってしまい、また、高速で基板を回転するが故に、メンテナンスの頻度等も多くなるため、ランニングコストも高くなってしまう。
また、真空蒸着によって膜厚を均一にするためには、蒸発源(成膜材料の加熱蒸発部=ルツボ)の位置が重要であるが、基板を回転して行う真空蒸着では、蒸発源の位置の設定が非常に難しく、特に抵抗加熱を用いた場合には、少しでも蒸発源の位置設定が不適正であると、膜厚分布均一性が±3%以下の蛍光体層を安定して形成できない場合もある。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、真空蒸着によって蛍光体層を形成する蓄積性蛍光体シートの製造において、結晶性が良好で、しかも、基板の高速回転や高精度な蒸発源の位置設定等を行わなくても、膜厚分布均一性の高い蛍光体層を形成することができる蛍光体シート製造装置を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、シート状の基板の表面に真空蒸着によって蓄積性蛍光体層を形成する蛍光体シートの製造装置であって、真空チャンバと、前記真空チャンバ内を排気する真空排気手段と、抵抗加熱によって前記蓄積性蛍光体層の成膜材料を加熱する抵抗加熱手段と、前記抵抗加熱手段の上方において、直線状の搬送経路で前記基板を搬送する基板搬送手段と、前記蛍光体層の成膜中に、前記真空チャンバ内の真空度を調整するために、前記真空チャンバ内に不活性ガスを導入するガス導入手段とを有することを特徴とする蛍光体シート製造装置を提供する。
このような本発明の蛍光体シート製造装置において、前記基板搬送手段が、駆動手段と、前記基板の搬送方向に延在するガイド手段と、前記ガイド手段に係合する係合部を有する前記駆動手段によって基板の搬送方向に移動される基板保持手段と、前記抵抗加熱手段からの輻射熱によって前記係合部が加熱することを防止する防熱機構とを有することを特徴とするのが好ましく、また、前記ガス導入手段による不活性ガスの導入によって、前記真空チャンバ内の圧力を0.1〜10Paとして前記蓄積性蛍光体層の成膜を行うのが好ましい。
上記構成を有する本発明の蛍光体シート製造装置によれば、抵抗加熱によって成膜材料の加熱蒸発を行い、かつ、成膜中に不活性ガスを真空チャンバ内(成膜系内)に導入するガス導入ノズルを有し、さらに、基板を直線状に搬送、好ましくは往復動しつつ真空蒸着によって蛍光体層を形成するので、結晶性の良好な蛍光体層を形成できると共に、蒸発源の位置設定の簡易にして、かつ、膜厚分布が3%以下の膜厚分布均一性が高い蛍光体層を形成することができる。
以下、本発明の蛍光体シート製造装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に説明する。
図1に、本発明の蛍光体シート製造装置の一例の概念図を示す。なお、図1において、(A)は正面図、(B)は側面図である。
図1に示す蛍光体シート製造装置10(以下、製造装置10とする)は、蛍光体(母体)となる材料と、付活剤(賦活剤:activator)となる材料とを別々に蒸発する二元の真空蒸着によって、基板Sの表面に蓄積性蛍光体からなる層(以下、蛍光体層とする)を形成して、(蓄積性)蛍光体シートを製造する装置である。
このような製造装置10は、基本的に、真空チャンバ12と、基板保持搬送機構14と、加熱蒸発部16と、ガス導入ノズル18と、RF用マッチングボックス20とを有して構成される。なお、本発明の製造装置10は、これ以外にも、公知の真空蒸着装置が有する各種の構成要素を有してもよいのは、もちろんである。
なお、本発明は、図示例のような二元の真空蒸着装置に限定はされず、全ての成膜材料を混合して蒸発源に収納する一元の真空蒸着を行う装置であってもよく、あるいは、三元以上の真空蒸着を行う装置であってもよいが、好ましくは、複数の成膜材料を別々の蒸発源に収納する、二元あるいはそれ以上の多元の真空蒸着装置である。
図示例においては、好適な一例として、蛍光体成分となる臭化セシウム(CsBr)と、付活剤成分となる臭化ユーロピウム(EuBrx(xは、通常、2〜3であり、特に2が好ましい)とを成膜材料として用い、抵抗加熱による二元の真空蒸着を行って、基板Sに蓄積性蛍光体であるCsBr:Euからなる蛍光体層を成膜して、蛍光体シートを作製する。
また、成膜中に不活性ガスの導入を行うためのガス導入ノズル18を有する製造装置10は、好ましくは、一旦、真空チャンバ12内を高真空度まで排気した後、排気を行いつつガス導入ノズル18によって不活性ガスを導入して真空チャンバ12内を0.1Pa〜10Pa程度の真空度(以下、中真空とする)とし、この中真空下で、加熱蒸発部16において抵抗加熱によって成膜材料(臭化セシウムおよび臭化ユーロピウム)を加熱蒸発して、基板保持搬送機構14によって基板Sを直線状に搬送(以下、直線搬送とする)しつつ、真空蒸着による基板Sへの蛍光体層の成膜を行う。
本発明において、形成する蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)としては、CsBr:Eu以外にも各種のものが利用可能である。一例として、特開昭57−148285号公報に開示される、一般式「MIX・aMIIX’2・bMIIIX''3:cA」で示されるアルカリハライド系蓄積性蛍光体が好ましく例示される。
(上記式において、MI は、Li,Na,K,RbおよびCsからなる群より選択される少なくとも一種であり、MIIは、Be,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,CuおよびNiからなる群より選択される少なくとも一種の二価の金属であり、MIIIは、Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu,Al,GaおよびInからなる群より選択される少なくとも一種の三価の金属であり、X、X’およびX''は、F,Cl,BrおよびIからなる群より選択される少なくとも一種であり、Aは、Eu,Tb,Ce,Tm,Dy,Pr,Ho,Nd,Yb,Er,Gd,Lu,Sm,Y,Tl,Na,Ag,Cu,BiおよびMgからなる群より選択される少なくとも一種である。また、0≦a<0.5であり、0≦b<0.5であり、0≦c<0.2である。)
また、これ以外にも、米国特許第3,859,527号明細書や、特開昭55−12142号、同55−12144号、同55−12145号、同57−148285号、同56−116777号、同58−69281号、同59−75200号等の各公報に開示される蓄積性蛍光体も、好ましく例示される。
特に、輝尽発光特性や再生画像の鮮鋭性、さらに、本発明の効果が好適に発現できる等の点で、前記アルカリハライド系蓄積性蛍光体は好ましく例示され、中でも特に、MIが、少なくともCsを含み、Xが、少なくともBrを含み、さらに、Aが、EuまたはBiであるアルカリハライド系蓄積性蛍光体は好ましく、その中でも特に「CsBr:Eu」が、好ましい。
基板Sにも、特に限定はなく、ガラス、セラミックス、カーボン、アルミニウム、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、ポリイミド等、蛍光体シートで利用されている各種のシート状の基板が、全て利用可能である。
図示例においては、一例として、矩形の基板Sを用いる。
真空チャンバ12は、鉄、ステンレス、アルミニウム等で形成される、真空蒸着装置で利用される公知の真空チャンバ(ベルジャー、真空槽)である。
ガス導入ノズル18も、ボンベとの接続手段やガス流量の調整手段等を有する(もしくは、これらに接続される)、真空蒸着装置やスパッタリング装置等で用いられている公知のガス導入手段であり、前記中真空での真空蒸着による蛍光体層の成膜を行うために、アルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガスを真空チャンバ12内に導入する。
さらに、RF用マッチングボックス20は、蛍光体層の成膜(真空蒸着)に先立って、基板Sの表面のプラズマ洗浄等を行うためのものである。
真空チャンバ12には、図示しない真空ポンプが接続される。
真空ポンプにも、特に限定はなく、必要な到達真空度を達成できるものであれば、真空蒸着装置で利用されている各種のものが利用可能である。一例として、油拡散ポンプ、クライオポンプ、ターボモレキュラポンプ等を利用すればよく、また、補助として、クライオコイル等を併用してもよい。なお、前述の蛍光体層を成膜する製造装置10においては、真空チャンバ40内の到達真空度は、8.0×10-4Pa以下であるのが好ましい。
基板保持搬送機構14は、基板Sを保持して、直線搬送するものであり、図2に模式的に示すように、駆動手段22と、リニアモータガイド24と、基板保持手段26とから構成される。なお、図2において、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図である。
駆動手段22は、基板保持手段26を基板Sの搬送方向に移動(往復動)するもので、基板Sの搬送方向に延在して保持部材30によって回転自在に軸支されるネジ軸32a、およびネジ軸32aに螺合するナット部32bからなるボールネジ32と、前記ネジ軸32aを回転するモータ34とからなる、ボールネジを用いる公知の直線状の移動機構である。
なお、本発明において、駆動手段はボールネジ32とモータ34とを利用するものに限定はされず、シリンダを利用する搬送手段、モータとモータによって回転されるリング状のチェーンを用いる搬送手段など、必要な耐熱性を有するものであれば、公知の直線状の移動(搬送)手段が、各種利用可能である。
リニアモータガイド24(以下、LMガイド24とする)は、駆動手段22による基板保持手段26(すなわち基板S)の直線搬送を補助するもので、ガイドレール24aと、長手方向に移動自在にガイドレール24aに係合する係合部材24bとからなる、公知のリニアモータガイドである。
ガイドレール24aは、基板Sの搬送方向に延在して、前記ネジ軸32aを軸とする対象位置に離間して2本が配置され、共に、真空チャンバ12の天井面に固定される。一方、係合部材24bは、各ガイドレール24aに2つずつ係合するように、合計4つが基板保持手段26(後述する基台36の上面)に固定される。
基板保持手段26(以下、保持手段26とする)は、基板Sを保持して、前記LMガイド24によって案内されつつ前記駆動手段22によって直線状で移動されるものであり、基台36と、保持機構38と、防熱部材40を有して構成される。
基台36は、製造装置10が適正に設置された状態で水平となる長方形状の平板状部材である。
基板36の上面の中心には、前記ボールネジ32のナット部32bが固定され、また、基板36の上面の対角線上の対称位置には、2本のガイドレール24aの間隔に応じて前記LMガイド24の係合部材24bが固定される。
保持機構38は、取付部材38aと保持部材38bとから構成され、基台36の角部に4つが配置される。
取付部材38aは、矩形の断面略C字状の形状を有するものである。この取付部材38aは、C字開放部を内側に向けて、搬送方向と直交方向の外方からC字天井面の一部を基台36の角部に載置して、基台36に垂下するようにして固定される。従って、保持手段26は、基台36の下部には、基台36の面積よりも広い空間を有している。
保持部材38bは、下端に基板Sの保持手段を有するものであり、取付部材38aに垂下して固定される。すなわち、基板Sを保持する保持機構38は、基台36に角部近傍で垂下される。
本発明において、保持部材38bによる基板Sの保持方法には特に限定はなく、治具等を用いる方法、静電気を利用する方法、吸着を利用する方法等、上面から板状物を保持する公知の方法が各種利用可能である。また、基板Sへの蛍光体層の蒸着領域等に応じて可能であれば、治具等を用いて、下方から基板Sの四隅を押さえる保持手段、下方から基板Sの四辺を押さえる保持手段等を利用してもよい。
また、取付部材38aと保持部材38bとの間にスペーサを入れる、ネジによる調整手段を設ける、シリンダによる昇降手段を設ける等の方法で、保持部材38bの下端位置すなわち基板Sを保持/搬送する高さを調整可能にしてもよい。
前述のように、基台36は、駆動手段22によって直線搬送される。従って、基板保持搬送機構14は、保持機構38によって例えば基板Sの四隅近傍を保持し、保持手段26を駆動手段22によって搬送することにより、基板Sを直線搬送する。
本発明においては、このように基板Sを直線搬送しつつ、抵抗加熱による中真空の真空蒸着によって蛍光体層を形成することにより、結晶性が良好で、膜厚分布均一性の高い蛍光体層の形成を実現している。
前述のように、ラインセンサによる放射線画像の読み取りが想定される蛍光体シートの蛍光体層には、±3%以内、好ましくは±2%以内の高い膜厚分布均一性が要求される。
蛍光体層の形成を真空蒸着で行う場合には、特許文献3等に開示されるように、全面的に膜厚が均一な蛍光体層を形成するために、通常、基板を回転して成膜を行う。ここで、基板Sを回転させると、半径方向で基板表面(成膜面)の速度(線速)が異なる。
特許文献3に開示されるような、電子線加熱による蒸着では、高い真空度で蒸着を行うので、基板と蒸発源(成膜材料の加熱蒸発部=ルツボ)とを充分に離間して配置できる。その結果、成膜材料の蒸気を充分に拡散した状態で、基板の全面に対して蒸気を均一に暴露することができるので、この半径方向での基板表面の速度の違いは大きな問題にはならず、特に、特許文献3に開示されるような基板の高速回転を行うことにより、高い膜厚分布均一性を確保できる。
ここで、本発明の製造方法で好適に形成される前記各種の蓄積性蛍光体からなる蛍光体層、特にアルカリハライド系蓄積性蛍光体からなる蛍光体層、中でも特にCsBr:Euからなる蛍光体層を、真空蒸着によって形成(成膜)する際には、一旦、系内を高い真空度に排気した後、排気を維持した状態でアルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガスを系内に導入して、0.1〜10Pa、特に0.5〜3Pa程度の中真空度として蛍光体層を形成するのが好ましい。
これにより、良好な柱状の結晶構造を有する蛍光体層を形成することができ、輝尽発光特性や画像鮮鋭性に優れた蛍光体シートを製造することができる。
本発明の製造装置10は、基本的に、このような中真空での蛍光体層の形成を行うものであり、ガス導入ノズル18を有し、不活性ガスを導入しつつ中真空で抵抗加熱によって真空蒸着を行う。
この程度の中真空での真空蒸着では、蒸発した成膜材料を確実に基板Sに到達させるためには、通常に比して、大幅に蒸発源と基板Sとの距離を短くする必要がある。そのため、蒸発源の蒸気が充分に拡散する前に基板Sに至ってしまう。従って、回転する基板の全面に均一に対面するように半径方向に直線状に蒸発源を配列しても、基板面の線速の違いによって、半径方向で蒸発源との対面時間に差が生じ、これにより半径方向に蒸気の暴露量に差が生じてしまい、この差が、そのまま膜厚の差となってしまう。
すなわち、基板を回転して行う中真空の真空蒸着では、基板の全面に均一に蒸気を暴露するためには、加熱蒸発部における蒸発源の配置を工夫する必要があり、±3%以内の高い膜厚分布均一性を実現するためには、蒸発源の位置設定が非常に困難である。
これに対し、本発明の製造装置10においては、このように基板Sを直線搬送しつつ真空蒸着によって蛍光体層の形成を行うことにより、基板S表面(非成膜面)における移動速度を全面的に均一にできる。
従って、搬送方向と直交する方向における成膜材料の蒸発量を均一にするだけで、基板Sの全面的に均一に成膜材料の蒸気を暴露することができ、簡易な蒸発源の位置設定でも、±2%以内の膜厚分布均一性の高い蛍光体層を形成できる。しかも、直線搬送の往復搬送を行って成膜を行うことにより、微量成分であるユーロピウム(付活剤)の蛍光体層中における分散状態も、好適にできる。
なお、本発明において、必要な膜厚の蛍光体層を形成できれば、成膜中における基板Sの直線搬送は、1回の直線搬送でも、1回の往復動(往復搬送)でも、往復動を複数回行ってもよい。また、基板の搬送経路は、おおむね直線状であれば、多少、ジグザグ状であっても、波打つような経路であってもよい。
一般的に、同じ膜厚であれば、加熱蒸発部16の上部の通過回数が多い程、膜厚分布均一性を高くできるので、複数回の往復動を行って蛍光体層を形成するのが好ましい。また、往復動の回数は、蛍光体層の目的膜厚や目的とする膜厚分布均一性等に応じて、適宜、決定すればよく、最後の搬送は一方向でもよい。直線搬送の搬送速度にも、特に限定はなく、LMガイド24の速度限界、往復動の回数、目的とする蛍光体層の膜厚等に応じて、適宜、決定すればよい。
基板Sを保持する保持手段26において、上面にボールネジ32のナット部32bや
LMガイド24の係合部材24b等が固定される基台36の直下には、防熱部材40が配置される。ここで、前述のように、図示例の製造装置10においては、略C字状の取付部材38aを用いて保持部材38bを基台36から垂下した状態で固定することにより、基台36の下部に基台36よりも広い空間を有している。これを利用して、図示例においては、防熱部材40の面積を基台36の面積より大きくして、充分な余裕を持って基台36の下面全面を防熱部材40で覆っている。
防熱部材40は、後述する加熱蒸発部16(蒸発源)に対して基台36を覆うことにより、加熱蒸発部16からの輻射熱等によって、LMガイド24の係合部材24bおよびボールネジ32のナット部32bが加熱されるのを防止するものである。
先の説明から明らかなように、高い輝尽発光特性や画像鮮鋭性を実現可能な優れた結晶構造を有し、かつ、ラインセンサによる高精度な放射線画像の読み取りが可能な膜厚均一性に優れた蛍光体シートを製造するためには、基板Sを直線搬送しつつ、抵抗加熱による中真空での真空蒸着を行う必要がある。
ここで、周知のように、LMガイド24の係合部材24bや、ボールネジ32のナット部32bには、円滑な移動を可能にするためにボールが組み込まれ、また、ボールの円滑な回転を可能にするために、グリス等の潤滑剤が注入される。また、ボールを有さなくても、円滑な駆動を可能にするために、通常、駆動手段や搬送ガイド手段の摺動部にはグリス等の滑材が注入される。
ところが、抵抗加熱による真空蒸着では、成膜材料を収容するルツボに通電して直接加熱を行うので、特許文献3に示される電子線加熱による真空蒸着に比して、蒸発源からの輻射熱が非常に大きく、この輻射熱によって、係合部材24bやナット部32bが加熱してしまい、グリスの流出による動作不良等、様々な不都合が生じる。
しかも、前述のように、中真空による真空蒸着では、基板Sと蒸発源とを近接して配置する必要があり、従って、蒸発源と係合部材24bやナット部32bとを非常に近接して配置する必要がある。そのため、係合部材24bやナット部32bは、非常に加熱され易い状態となっている。
すなわち、基板直線搬送による中真空での真空蒸着では、特性や膜厚均一性に優れた蛍光体層を形成できる反面、係合部材24bやナット部32bからのグリスの流出による動作不良等が非常に発生し易く、メンテナンスに手間がかかり、また、ランニングコストも高くなってしまう。
これに対し、本発明の製造装置10においては、加熱蒸発部16からの輻射熱によって、LMガイド24の係合部材24aや、ボールネジ32のナット部32bが加熱されることを防止する防熱部材40(防熱手段)を有する。
これにより、係合部材24bやナット部32bが加熱されることによるグリスの流出等の不都合を防止し、長期にわたる安定した動作を可能にし、メンテナンスの手間やランニングコストを大幅に低減することを可能にしている。
防熱部材40には、特に限定はなく、加熱蒸発部16からの輻射熱を遮蔽して、係合部材24bやナット部32b、あるいはさらに基台36が加熱されることを防止できれば、各種のものが利用可能である。一例として、ステンレス板、鋼板、アルミニウム板、モリブデン板等が例示される。なお、固定方法は、防熱部材40に応じて、適宜、決定すればよい。
また、必要に応じて、防熱部材40に接触するパイプに冷水を流す、板材(防熱部材40)の内部をくり抜いて水を流す等の手段によって、防熱部材40の冷却手段を設けてもよい。
前述のように、図示例においては、好ましい態様として、防熱部材40は基台36よりも大きな面積を有し、LMガイド24の係合部材24bやボールネジ32のナット部32bが固定される基台36の下面全面を覆って配置される。しかしながら、本発明は、これに限定はされず、例えば、LMガイド24の係合部材24bに対応する領域、あるいはさらにボールネジ32のナット部32bに対応する領域のみを、加熱蒸発部16に対して防熱部材で覆ってもよい。
但し、係合部材24bやナット部32bの加熱をより好適に防止するためには、図示例のように、これらに熱を伝達する可能性のある部材は、加熱蒸発部16に対して可能な限り防熱部材40で覆うのが好ましい。
真空チャンバ12の下方には、加熱蒸発部16が配置される。
加熱蒸発部16は、抵抗加熱によって成膜材料である臭化セシウムおよび臭化ユーロピウムを蒸発させる部位である。
前述のように、製造装置10は、好ましい態様として、蛍光体成分である臭化セシウムと、付活剤成分である臭化ユーロピウムとを、独立して加熱蒸発する、二元の真空蒸着を行うものである。従って、加熱蒸発部16には、臭化セシウム用(蛍光体用)の蒸発源となるルツボ50、および、臭化ユーロピウム用(付活剤用)の蒸発源となるルツボ52が配置される。
このようなルツボ50および52は、真空蒸着における抵抗加熱蒸発源用のルツボと同様、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)などの高融点金属で形成され、電極(図示省略)から通電されることにより自身が発熱し、充填された成膜材料を加熱/溶融して、蒸発させるものである。
また、本発明において、抵抗加熱用の電源(加熱制御手段)には、特に限定はなく、サイリスタ方式、DC方式、熱電対フィードバック方式等、抵抗加熱装置で用いられる各種の方式が利用可能である。また、抵抗加熱を行う際の出力にも特に限定はなく、使用する成膜材料、ルツボの形成材料の抵抗値や発熱量等に応じて、適宜、設定すればよい。
蓄積性蛍光体において、付活剤と蛍光体とは、例えばモル濃度比で0.0005/1〜0.01/1程度と、蛍光体層の大部分が蛍光体である。
そのため、図示例においては、消費量の多い臭化セシウム(蛍光体用)のルツボ50は、円筒状(ドラム型)の大型のルツボを用いている。このルツボ50は、ドラムの側面に、ドラムの軸線方向に延在するスリット状の開口を有し、この開口に一致して、開口と同形状の上下開口面を有する四角筒状のチムニー50aを蒸気排出部として設けている。
他方、消費量の少ない臭化ユーロピウム用(付活剤用)のルツボ52は、通常のボート型のルツボの上面を、先と同様のチムニー52aを有する蓋体で閉塞してなる小型のルツボを用いている。
このようなスリット状のチムニーを有するルツボを用いることにより、ルツボ内における局所加熱や異状加熱によって突沸が生じた際に、成膜材料が不意にルツボから飛び出して周囲や基板Sに付着して、汚染することを防止できる。特に、抵抗加熱を利用する中真空の蒸着では、前述のように、基板Sと蒸着源とを近接して配置する必要があるので、その効果は大きい。
ここで、製造装置10においては、ルツボ50および52を、基板Sの搬送方向と直交する方向(以下、配列方向とする)に複数配列することにより、配列方向における成膜材料の蒸発量を均一にして、直線搬送される基板Sの全面に均一に成膜材料蒸気を供給して、膜厚分布均一性が±3%以下の蛍光体層を形成している。なお、各ルツボは、離間や絶縁材の挿入等によって、互いに絶縁状態に有る。
加熱蒸発部16の概略上面図である図3に示すように、図示例においては、一例として、臭化セシウム用のルツボ50は、円筒(ドラム)の軸線方向を配列方向に一致して、6つが配列されている。ルツボ50において、電極は円筒の端面に形成されており、個々のルツボ50で独立して電源に接続される。また、各ルツボ50に対応して、臭化セシウムの蒸発量を測定するための水晶振動子センサ54が配置され(図1では、装置の全体構成を明瞭にするために省略)、この蒸発量の測定結果に応じて、ルツボ50への通電量が制御される。なお、蒸発量の制御は、温度センサによって行ってもよい。
他方、ボート型のルツボである臭化ユーロピウム用のルツボ52も、長手方向を配列方向に一致して、6つが配列される。ルツボ52も、配列方向の両端に電極が形成され、個々に独立した電源が接続される。
図示例においては、好ましい態様として、1つのルツボ50とルツボ52とを対として、すなわち、蛍光体の成膜材料である臭化セシウムの1つの蒸発源と付活剤の成膜材料である臭化ユーロピウムの1つの蒸発源を対として、両者が基板Sの直線搬送方向に並ぶように配置し、さらに、より好ましい態様として、両者を装置およびルツボの構成上、可能な限り近接して配置している。
このような構成とすることにより、母体となる臭化セシウム蒸気中に、臭化ユーロピウム蒸気を充分に分散して、微量成分であるユーロピウム(付活剤)を蛍光体層中に均一に分散し、輝尽発光特性等の良好な蛍光体層を形成できる。
また、ルツボ50の列およびルツボ52の列においては、共に、配列されるルツボは、装置およびルツボの構成上、可能な限り配列方向に近接して配置され、かつ、ルツボの列は、基板Sの配列方向のサイズを充分に包含する長さとするのが好ましい。
このような構成とすることにより、配列方向における成膜材料の蒸発蒸気量を均一にして、より膜厚分布均一性の高い蛍光体層を形成することができる。
このような配列方向へのルツボの列は、1つであってもよく、図示例のように2列であってもよく、さらに、3列以上であってもよい。
ここで、複数列のルツボの列を有する場合には、各ルツボの列は、基板Sの搬送方向から見た際に、他のルツボの列の成膜材料蒸気の排出口(前記スリット状のチムニー)の配列方向の間隙を、互いに埋めるように配置するのが好ましく、さらに、異なる列で成膜材料蒸気の排出口が搬送方向に重ならないように配置するのがより好ましい。言い換えれば、搬送方向から見た際に、各ルツボの列で、成膜材料蒸気の排出口が互い違いとなるようにするのが好ましい。図示例においては、配列方向への2列のルツボの列において、搬送方向から見た際に、一方のルツボ列の電極位置に他方のルツボ列の蒸気排出口が位置するように、各ルツボの列を配列している。
このような構成とすることにより、配列方向における成膜材料の蒸発蒸気量を均一にして、より膜厚分布均一性の高い蛍光体層を形成することができる。
さらに、配列方向へのルツボの列を複数有する場合には、搬送方向の外側に蒸発量の多い臭化セシウム(付活剤)用のルツボ50の列を位置するのが好ましい。
このような構成とすることにより、蒸発量の多い臭化セシウムの蒸発量センサを、搬送方向に対してルツボの列の外側の開いている空間に配置することができ、すなわち、蒸発量センサの選択自由度、製造装置10の設計自由度を向上することができる。
なお、図示は省略するが、製造装置10の加熱蒸発部16は、全ルツボを水平方向の4方で囲む、ルツボの最上部よりも高い四角筒状の防熱板が配置され、かつ、この防熱板の上部開放面を閉塞/開放自在に、成膜材料蒸気を遮蔽するためのシャッタが配置される。
以下、製造装置10による基板Sへの蛍光体層の形成(蛍光体シートの製造)の作用について説明する。
まず、真空チャンバ12を開放して、保持手段26の保持部材38bに基板Sを保持し、かつ、全てのルツボ50に臭化セシウムを、全てのルツボ52に臭化ユーロピウムを所定量まで充填した後、前記シャッタを閉塞し、さらに、真空チャンバ12を閉塞する。
次いで、真空排気手段を駆動して真空チャンバ12内を排気し、真空チャンバ内が例えば8×10-4Paとなった時点で、排気を継続しつつ、ガス導入ノズル18によって真空チャンバ12内にアルゴンガスを導入して、真空チャンバ12内の圧力を例えば0.5Paに調整し、さらに、抵抗加熱用の電源を駆動して全てのルツボ50およびルツボ52に通電して成膜材料を加熱する。
その後、予め設定した所定時間が経過したら、前記シャッタを開放し、次いで、モータ34を駆動して、所定速度での基板Sの直線搬送を開始し、基板Sの表面への蛍光体層の形成を開始する。
形成する蛍光体層の膜厚等に応じて設定された所定回数の直線搬送の往復動が終了したら、基板Sの直線搬送を停止し、シャッタを閉塞し、抵抗加熱用の電源を切り、ガス導入ノズル18によるアルゴンガスの導入量を増加して、真空チャンバ12内を大気圧とし、次いで真空チャンバを開放して、蛍光体層を形成した基板Sすなわち作製した蛍光体シートを取り出す。
なお、この蛍光体シートは、ルツボ50および52を搬送直交方向に配列し、かつ、基板を直線搬送しつつ、抵抗加熱による中真空の真空蒸着によって蛍光体層を形成したものであるので、膜厚分布均一性が高く、かつ、良好な結晶性の輝尽発光特性および画像鮮鋭性に優れた蛍光体層を有する、高品位なものである。
また、図示例の製造装置10は、防熱部材40を有するので、LMガイド24の係合部材24bやボールネジ32のナット部32bが不要に加熱されることが無く、従って、係合部材24bやナット部32bからのグリス等の異常な流出も防止できる。
以上、本発明の蛍光体シート製造装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
(A)は、本発明の蛍光体シート製造装置の一例の概略正面図、(B)は、同概略側面図である。 (A)は、図1に示す蛍光体シート製造装置の基板保持搬送手段の概略平面図、(B)は同概略正面図、(C)は同概略側面図である。 図1に示す蛍光体シート製造装置の加熱蒸発部の概略平面図である。
符号の説明
10 (蛍光体シート)製造装置
12 真空チャンバ
14 基板保持搬送手段
16 加熱蒸発部
18 ガス導入ノズル
20 RF用マッチングボックス
22 駆動手段
24 LMガイド
24a ガイドレール
24b 係合部材
26 (基板)保持手段
30 保持部材
32 ボールネジ
32a ネジ軸
32b ナット部
34 モータ
36 基台
38 保持機構
38a 取付部材
38b 保持部材
40 防熱部材
50,52 ルツボ

Claims (3)

  1. シート状の基板の表面に真空蒸着によって蓄積性蛍光体層を形成する蛍光体シートの製造装置であって、
    真空チャンバと、前記真空チャンバ内を排気する真空排気手段と、抵抗加熱によって前記蓄積性蛍光体層の成膜材料を加熱する抵抗加熱手段と、前記抵抗加熱手段の上方において、直線状の搬送経路で前記基板を搬送する基板搬送手段と、前記蛍光体層の成膜中に、前記真空チャンバ内の真空度を調整するために、前記真空チャンバ内に不活性ガスを導入するガス導入手段とを有することを特徴とする蛍光体シート製造装置。
  2. 前記基板搬送手段が、駆動手段と、前記基板の搬送方向に延在するガイド手段と、前記ガイド手段に係合する係合部を有する前記駆動手段によって基板の搬送方向に移動される基板保持手段と、前記抵抗加熱手段からの輻射熱によって前記係合部が加熱することを防止する防熱機構とを有することを特徴とする請求項1に記載の蛍光体シート製造装置。
  3. 前記ガス導入手段による不活性ガスの導入によって、前記真空チャンバ内の圧力を0.1〜10Paとして前記蓄積性蛍光体層の成膜を行う請求項1または2に記載の蛍光体シート製造装置。
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