JP2005351687A - 亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性評価方法 - Google Patents

亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 めっき表層に厚さ10nm〜100nmの酸化膜を有する亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性を非破壊で迅速に評価する。
【解決手段】 亜鉛系めっき鋼板にX線を照射する工程、前記工程で励起・放出された蛍光X線を酸素のKα線の一次回折線と亜鉛のLβ線の二次回折線の回折角度差が2度以上となる分光結晶により分光する工程、前記工程で分光された主に酸素のKα線の一次回折線を含むX線を検出器で検出する工程、波高分析器のウィンドウ幅を調整して前記工程で検出した主に酸素のKα線の一次回折線を含むX線の中からエネルギーレベルが、酸素のKα線の一次回折線のエネルギーレベルを基準(100%)として、それに対して±25%〜±75%の範囲内にあるX線を分離する工程、前記工程で分離されたX線の強度を測定する工程、前記工程で測定したX線の強度に基いて亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性を評価する工程を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、亜鉛系めっき鋼板の表層に形成された厚さ10nm〜100nmの酸化膜量を非破壊で迅速に測定することで、該亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性の評価を迅速に行う技術に関するものである。
鉄鋼、半導体、ディスプレーなどの製品分野では厚さ数10〜数100 nmの表層皮膜が製品特性の支配因子になっている場合がある。鉄鋼製品分野でこのような表層の極薄膜が関係する製品特性の一つにプレス成形性がある。自動車や家電製品に使用される鋼板には、近年、高耐食性の観点から亜鉛系のめっきが施される場合が多いが、このめっき鋼板をプレス加工して難成形部品を製造する場合、加工の厳しい部位で鋼板のプレス割れが起こりやすいという問題がある。この亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性をプレス時に高粘度の潤滑油を使用することで改善する方法が知られているが、この方法では脱脂工程を強化しないと化成処理や塗装などの後工程でムラが発生するという問題がある。
このような後工程での懸念が少ない方法として、めっき層の表面に潤滑作用のある皮膜を形成させる方法が知られている。例えば、特許文献1〜3には、亜鉛系めっき鋼板の表面に電解処理、浸漬処理、塗布酸化処理、または加熱処理を施すことにより、亜鉛酸化物を主体とする酸化膜を形成させて溶接性または加工性を向上させる技術が開示されている。特許文献4には、亜鉛系めっき鋼板の表面にリン酸ナトリウム5〜60g/Lを含みpH2〜6の水溶液にめっき鋼板を浸漬するか、電解処理を行うか、または、上記水溶液を塗布することにより、リン酸化物を主体とする酸化膜を形成して、プレス成形性及び化成処理性を向上させる技術が開示されている。特許文献5には、亜鉛系めっき鋼板の表面に電解処理、浸漬処理、塗布処理、塗布酸化処理、または加熱処理により、Ni酸化物を生成させることにより、プレス成形性および化成処理性を向上させる技術が開示されている。
めっき鋼板のプレス成形性は、例えば、実際の自動車部品作製時の金型を模した実物大の試験機にて実際にプレスし、プレスによって発生したワレ・シワによって評価するのが最も直接的である。ところが、この試験法は実物大の試験片と大型設備ならびに労力を要するため、プレス成形性の重要因子である摺動性の評価法として摺動性試験方法が実用化されている。このような摺動試験としては、例えば、試験片の片面もしくは両面をダイスに押しつけた後、試験片を引き抜き、この際のダイスと試験片の引き抜き抵抗から求められる摩擦係数からプレス成形性を評価する方法(例えば、特許文献3参照)、めっき鋼板に金属体を接触摺動させる評価法によってプレス成形性を評価する方法(例えば、特許文献6参照)などが開示されている。
一方、既に述べた公知の技術から明らかなように、プレス成形性は、めっき鋼板の表層に形成させた潤滑皮膜の厚さに支配されるため、この皮膜厚さからもプレス成形性を評価できる。特に、めっき層の表面に潤滑作用のある酸素含有皮膜(酸化膜)を形成させた場合は、摺動性は酸化膜厚によって大きく変化する。従って、酸化膜の厚さを測定することで、摺動性の評価が可能となり、プレス成形性の簡易代替の指標として使用できる。
酸化膜厚を測定する技術としては、以下が知られている。
(1)オージェ電子分光法やX線光電子分光法などの表面分析手法とイオンエッチングを組み合わせて深さ方向の情報を測定する方法
(2)断面試料を作製して膜厚方向から透過電子顕微鏡で観察する方法
(3)光の薄膜中での干渉効果を利用するエリプソなどの光学的手法
以下に先行技術文献情報について記載する。なお、非特許文献1については説明の都合上、発明を実施するための最良の形態の項で説明する。
特開昭53-60332号公報(第1頁) 特開平2-190483号公報(第1頁) 特開2004-3004号公報(第2頁) 特開平4-88196号公報(第1頁) 特開平3-191093号公報(第1頁) 特開2003-136151号公報(第2頁) "蛍光X線分析法の手引き"、理学電気工業(株)、1993年7月発行、p.23
摺動試験では、ダイス先端部を試料表面に直接接触させるために、試験中ダイス先端部は常に変化していく。評価の再現性を確保するには、ダイス先端部の面積、形状、清浄度などを一致させておくことが重要であり、もし一致しない場合には評価に誤差を生じる。そのため高精度な評価を行うためには、このダイス先端部のメンテナンスに多大な労力を必要とする。また、基本的に破壊試験であるため、再度、同じ試料で測定し直すことは不可能であり、再測定時には製品から切り出した測定試料近傍の試料を同一とみなして測定せざるを得ないという問題がある。
溶融亜鉛系めっき鋼板の場合、めっき表面の酸化膜が数nmレベルの膜厚でもプレス成形性の改善に効果があり、特許文献3等に開示されている通り、それが10nm以上になると特に改善効果が大きい。従って、めっき表面の酸化膜の厚さを迅速に測定できれば、その測定結果を製造プロセスにフィードバックすることによってプレス成形性に優れた製品の歩留まりを向上させることが可能になり、また、出荷判定に利用することによって製品の品質管理を行うことが可能になる。
次に、従来の酸化膜厚測定法での問題点について述べる。先に述べたこのような極薄の酸化膜の厚さ評価に利用できる(1)〜(3)の方法のうち、(1)と(2)は、測定もしくは試料調整に長時間を要するため、プロセスへのフィードバックどころか出荷判定での利用さえも極めて困難である。例えば、(1)の方法では、試料を超高真空中で測定する必要があるため、予備排気装置を備えた装置を使用しても排気に数10分ないし数時間を要し、更に、エッチング速度が既知のイオンエッチングを繰り返して酸化膜厚を測定するため、試料1個の測定に最低数時間かかる。また、(2)の方法では、試料1個の調整に最低半日以上、調整した試料の透過電子顕微鏡観察に更に1時間程度、撮影した電子顕微鏡写真の現像に更に数時間かかるため、試料1個の膜厚評価に最短でも1日前後の時間を要する。
(3)の干渉作用を利用した光学的手法は、シリコンウエハー上に形成した熱酸化膜のように平坦な下地の上に評価すべき薄膜がある試料の膜厚を評価するのに適しており、オンライン測定にも利用できる。しかしながら、例えば、合金化溶融亜鉛めっき鋼板のように、調質圧延に起因する凹凸や合金化反応に起因する微細な凹凸が下地めっき鋼板に存在する場合、膜厚の測定精度を確保することが難しい。
このように、溶融亜鉛系めっき鋼板の表層に形成された極薄の酸化膜の厚さを、最低限、出荷が滞ることのないスピードで測定できる技術は知られていないのが現状である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、亜鉛系めっき鋼板の表層に形成された厚さ10nm〜100nmの酸化膜の厚さを非破壊で迅速に測定する技術を提供することにより、測定した酸化膜厚からそれを備えためっき鋼板のプレス成形性を迅速に評価することを主な目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するべく誠意研究を重ねた結果、蛍光X線分析法をある特定の条件で用いると、亜鉛系めっき鋼板の表層に形成された数10nmの酸化膜厚を非破壊で迅速に測定でき、その測定値から、プレス成形性を迅速に評価できることを見出した。本発明は、この知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下の通りである。
第1発明は、被測定試料である亜鉛系めっき鋼板にX線を照射する照射工程と、
前記照射工程で励起・放出された蛍光X線を酸素のKα線の一次回折線と亜鉛のLβ線の二次線の回折角度差が2度以上となる分光結晶により分光する分光工程と、
前記分光工程で分光された主に酸素のKα線を含むX線を検出器で検出する検出工程と、
波高分析器のウィンドウ幅を調整して前記検出工程で検出した主に酸素のKα線の一次回折線を含むX線の中からエネルギーレベルが、酸素のKα線の一次回折線のエネルギーレベルを基準100%として、それに対して±25%〜±75%の範囲内にあるX線を分離する分離工程と、
前記分離工程で分離されたX線の強度を測定する測定工程と、
前記測定工程で測定したX線の強度に基いて亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性を評価する評価工程と、
を有することを特徴とする亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性評価方法である。
第2発明は、第1発明において、鏡面研磨されたシリコンウエハー上に形成された膜厚既知の酸化シリコン皮膜を用いて酸素のKα線の一次回折線の強度と酸化膜厚の関係を表わす検量線を作成し、この検量線を用いて、前記測定工程で測定したX線の強度から亜鉛系めっき鋼板の表層に形成された酸化膜の膜厚を算出し、算出した膜厚から亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性を評価することを特徴とする亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性評価方法である。
本発明によれば、亜鉛系めっき鋼板の表層に形成された厚さ10nm〜100nmの酸化膜の厚さを非破壊で迅速に測定することが可能となり、また測定された酸化膜厚から亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性の良否を迅速に評価できるようになる。
本発明者らは、蛍光X線分析法(以降FX法と略記する。)をある特定の条件で用いると、亜鉛系めっき鋼板の表層に形成された数10nmの酸化膜厚を非破壊で迅速に測定でき、プレス成形性を迅速に評価できることを見出した。
尚、本発明において、酸化膜は微視的に不連続な酸素含有物であっても構わず、その場合の膜厚は緻密で一様な皮膜に換算した場合の厚さという意味である。
FX法では、Rh管球などにより高輝度のX線を発生させて被測定試料に照射する。X線照射によって励起・放射された蛍光X線を、分光結晶を用いて分光し、次に波高分析器を通過させた後、目的元素の特性X線強度を測定し、該X線強度から物質の同定、組成分析を行う分析法である。
ここで、分光結晶は、試料から放出されたX線の入射角度と分光結晶の面間隔で決定されるブラッグの条件から特定波長のX線だけを効果的に反射させることが可能となるため、FX法では目的元素の特性X線の強度を迅速に測定することができる。
この分光結晶には、複数の結晶があり、それぞれX線の反射効率が波長によって異なっている。従って、分析目的とする元素によって使い分けるのが常である(例えば、特許文献1等参照)。
FX法による酸素の分析には、原理的にはLMD(人工多層膜)、TAP(Thallium Acid Phthalate)、RAP(Rubidium Acid Phthalate)の分光結晶を用いることができる。しかしながら、以下の理由で一般的にFX法による酸素の分析では分光結晶としてはLMDが使用されているのが常である。
(i)酸素の特性X線の波長は、TAP、RAPの有効波長の高波長側ぎりぎりであるため反射効率が低い。
(ii)LMDを用いた方が酸素の特性X線の反射効率が高く、つまり、測定強度が高くなるために測定精度が向上する。
ところが、本発明者らが、LMD分光結晶を用いて、亜鉛系めっき鋼板上の酸化膜に含まれる酸素の分析を試みたところ、酸素の特性X線のうちKα線の一次回折線(以下O-Kα線と略記)の検出位置(検出角度)近傍で、下地の亜鉛から発生する亜鉛の特性X線のうちLα線およびLβ線の二次回折線(以下各々2*Zn-Lα線、2*Zn-Lβ線と略記)が多量に検出され、特に2*Zn-Lβ線がO-Kα線とほぼ重なるため、O-Kα線の強度を正しく測定できないという問題があることが判明した。
このような目的元素の特性X線の検出位置に他元素の高次線が重なる現象があることは,従来から知られており、通常は、今日は回折線の強度は低下しても重なりの生じない回折線を用いるか、重なり補正などの手法で対応している。ところが、本発明が目的とする亜鉛を含む下地の表層に形成された薄膜厚の酸化膜の場合、この重なりの影響は極めて甚大であり、従来の手法では精度良く分析できない状況であった。
図1は、めっき表面に37nmの酸化膜を形成した亜鉛系めっき鋼板(合金化溶融亜鉛めっき鋼板)の試料について、LMD分光結晶を用いて得られたO-Kα線を含む波長領域での蛍光X線スペクトルを示す。図1に示すように、O-Kα線と2*Zn-Lβ線の回折角度は約0.5度しか離れておらず、また、O-Kα線の強度に比べて2*Zn-Lα線、2*Zn-Lβ線の強度が飛躍的に大きいため、O-Kα線の回折角度においては、2*Zn-Lβ線のピークに隠れてO-Kα線のピークは全く観察されていない(図1中、「×1」のスペクトル)。さらに、図1中には、O-Kα線のピークを詳細に観察するために、縦軸を20倍拡大したスペクトル(図1中、「×20」のスペクトル)も示しているが、O-Kα線のピーク位置は、2*Zn-Lβ線のピークの裾となっているために、O-Kα線のピークは全く観察できていない。このような状態では、本発明の目的であるO-Kα線の強度の測定と、それによるプレス成形性の評価が不可能である。
従って、亜鉛系めっき鋼板上の酸化膜に含まれる酸素の分析では、O-Kα線と下地からの2*Zn-Lβ線を分離することが根源的に重要である。
そこで、本発明者らは鋭意研究した結果、以下の構成を満足することでO-Kα線と下地からの2*Zn-Lβ線を分離でき、亜鉛系めっき鋼板上の酸化膜に含まれる酸素量を精度よく測定できることを見出した。
図2は、LMD分光結晶よりも波長分解能の高いTAP結晶を用いて前記と同じ試料で蛍光X線スペクトルを測定した結果を示す。O-Kα線と2*Zn-Lβ線の回折角度は約4.2度離れており、縦軸を20倍拡大したスペクトル(図2中、「×20」のスペクトル)から明らかなようにO-Kα線のピークが弱いながらも現れていることがわかる。以上の結果から、LMDでは全く観察されなかったO-Kα線のピークは波長分解能の高いTAP分光結晶を使用することによってわずかに観察できることがわかった。
図3は、波高分析器のウィンドウ幅を変化させたときのX線プロファイルの変化を示す。ウィンドウ幅については後記する。(a)はウィンドウをオープンとした場合、(b)はウィンドウ幅を最適値とした場合、(c)はウィンドウ幅を最適値より狭くした場合である。図3から以下の事項が明らかになった。(a)では、2*Zn-Lβ線のピークの裾野に若干のO-Kα線のピークが現れているだけである。(b)ではO-Kα線のピークが明瞭に現れている。波高分析器のウィンドウ幅をオープンの状態から狭くすると、それに応じて2*Zn-Lβ線のピークは減少し、O-Kα線のピークが明瞭に観察されるようになる。しかし、ウィンドウ幅を狭くしすぎるとO-Kα線のピーク自体の強度が減衰していくため、(c)に示されるようにO-Kα線のピークが明瞭に現れなくなり、好ましくない。
以上の結果から、分光結晶として波長分解能の高い分光結晶を用いるとともに、波高分析器のウィンドウ幅を適切な幅に設定することでO-Kα線のピークを明瞭に出現させることが可能となることがわかった。
本発明が対象とする亜鉛系めっき鋼板は、めっき成分に、亜鉛の他に、鉄、クロム、ニッケル、シリコン、アルミニウム、マグネシウム、鉛、アンチモン、錫、マンガン、チタン、リチウム、銅などの元素が添加されていてもよい。めっき表面の酸化膜種も特に限定されない。
酸化膜厚を精度良く測定するためには、亜鉛系めっき鋼板の試料を測定に使用するFX装置(蛍光X線分析装置)の試料ホルダーに載る大きさに切り出した後、トルエンやエタノールなどの有機溶媒系脱脂液で最低数分間超音波洗浄して試料に付着した汚染物を事前に除去するのが望ましい。
既に述べたように、亜鉛上の酸化膜のO-Kα線を測定する場合、分光時にO-Kα線の検出位置近傍に現れる2*Zn-Lβ線を除くようにしなければならない。そのためには、分光時に、O-Kα線と2*Zn-Lβ線を分離できることが必要であり、係る観点からは両者の分光結晶の回折角度差が2度以上であればよい。通常使用されるLMDは回折角度差が小さいため、O-Kα線と2*Zn-Lβ線を分離できない。分光結晶として、波長分解能の高いTAPを使用すると、O-Kα線と2*Zn-Lβ線は4.2度あるため、O-Kα線のピークを出現させることができる。しかし、前記したように、O-Kα線の波長は、TAPの有効波長の高波長側ぎりぎりとなり、O-Kα線の検出が不安定であるという問題がある。
波高分析器のウィンドウ幅を適切な幅に設定することでO-Kα線のピークを明瞭に出現させることができるという知見に着目し、分光結晶にTAPを使用した場合にO-Kα線を安定検出できる方法を検討した。波高分析器の条件(ウィンドウ幅)を変えて、同一試料を5回測定し、得られた値の標準偏差を繰り返し精度(σ)として下式で計算した。
Figure 2005351687
ここで、ウィンドウ幅とは、波高分析器で選別するX線のエネルギー範囲を規定するものであり、本明細書において、ウィンドウ幅B(%)とは、O-Kα線のエネルギーレベルを基準値(100%)とし、[基準値(100%)-B/2(%)]〜[基準値(100%)+B/2(%)]の範囲外のエネルギーを持つX線は除外し、[基準値(100%)-B/2(%)]〜[基準値(100%)+B/2(%)]の範囲内のエネルギーのX線のみを分離することを意味している。
得られた5回の測定値と測定値から計算したσを表1に示す。また、ウィンドウ幅とσの関係を図4に示す。
Figure 2005351687
これらの結果より、ウィンドウ幅には最適値が存在することがわかる。ウィンドウ幅が50%、即ち分離するX線のエネルギーが、酸素のKα線のエネルギーレベルを基準値(100%)とし、基準値(100%)±25%の範囲内(酸素のKα線のエネルギーレベルの75%〜125%の範囲)のエネルギーのX線を分離するときに測定精度が最も優れ、そのときのσは0.5nmである。ウィンドウ幅が50%以上ではウィンドウ幅が大きくなるとそれに応じて測定精度が低下する。これは酸素のKα線のみを精度よく分離できなくなるためである。ウィンドウ幅が50%以下ではウィンドウ幅が小さくなるとそれに応じて測定精度が低下する。これはO-Kα線の検出量が減少することで測定精度が低下するためである。
前記の結果からは、ウィンドウ幅を50%とすることが最適であるが、必要とする測定精度によってウィンドウ幅を決定すればよい。例えば、めっき表面に酸化膜を有する溶融亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性を評価する場合、σは1nm以下であることが望ましい。本発明では、係る観点から、ウィンドウ幅は、O-Kα線のエネルギーレベルを基準(100%)として、それに対して±25%〜±75%の範囲に設定することを規定する。
波高分析器で分離されたX線は、一般的に行われているように信号処理されて、X線強度として示される。例えば、波高分析器で分離されたX線は、一定時間の強度を積分器等によって積算する。積算された信号は,A/D変換器等によってデジタル信号に変換し計算機に送られる。計算機は送られてきた信号を例えば1秒間あたりの強度等に基準化し、O-Kα線の強度として出力する。本発明では前記のようにして求めたO-Kα線の強度に基づき亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性を評価する。
計測時間は許容しうるトータルの測定時間と相対変動を考慮して決定するのが望ましい。通常、統計的な相対変動は測定カウント数をNとした場合、ルートN分の1となるため、例えば、1万カウント以上計測できれば相対変動は1%以下に抑えることができる。このような考え方から、通常、一点あたり数秒〜数10秒の範囲で測定するのが現実的である。
このように、本発明では、O-Kα線と2*Zn-Lβ線を分離できる分光結晶を使用すること、さらに、波高分析器のウィンドウ条件を適正な条件に規定することで、初めて亜鉛めっき鋼板表面の酸化膜の酸素含有量を精度よく測定することが可能になる。
既に述べた通り、酸化物層厚さとプレス成形性は対応関係があり、通常、酸化物層厚さが厚くなると、それ対応してプレス成形性が向上する。このことから、皮膜分析で得られる酸素含有量とプレス成形性は対応関係があり、通常、酸素含有量が増加するとプレス成形性もしくはその代替指標としての摺動性(摩擦係数)が向上する。従って、あらかじめ亜鉛系めっき鋼板のめっき表面の酸化物層の酸素含有量とプレス成形性の対応関係を調査して求めておき、評価対象の亜鉛系めっき鋼板から採取した被測定試料の酸素含有量を測定することで、当該亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性を評価することができる。
通常、FX法では、濃度既知の標準試料を用いて検量線を作製し、濃度未知の試料から得られたX線強度と検量線から未知試料の濃度を算出する定量分析が一般的である。しかしながら本発明が対象とする亜鉛系めっき鋼板上の酸化膜の場合、膜厚が既知の標準試料を製作することは必ずしも容易ではない。このような場合、シリコンウエハー上に形成された膜厚が既知の酸化シリコン皮膜などの市販の試料を標準試料として、これを未知試料と一緒に測定することにより、測定結果を標準化することも容易である。このような標準試料のO-Kα線の強度と酸化膜厚の関係を表わす検量線を作成しておけば、未知試料の酸化膜厚を標準試料の酸化膜厚に換算して表わすことができる。ここで厳密に述べると、酸化シリコン膜と亜鉛系酸化膜では、製造方法の違いなどによって、例えば密度などが異なれば、亜鉛系酸化膜そのものの絶対的な厚さを現さないことになる。しかしながら、常に酸化シリコン膜厚換算での膜厚に換算することによって相対的に比較することが可能になるので実用上は問題とならない。
また、あらかじめプレス成形性の評価基準と対応する酸化物層の酸素含有量の閾値を求めておくと、前記のようにして測定して得られた酸素含有量とプレス成形性の評価基準に対応する酸素含有量の閾値を比べ、酸素含有量の測定値が評価基準に対応する閾値以上であるか否かに応じて、当該亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性の良否を判定することができる。
また、あらかじめプレス成形性の評価基準と対応する酸化膜厚の閾値を求めておくと、前記の測定結果から得られた酸化膜厚とプレス成形性の評価基準に対応する酸化膜厚の閾値を比べ、酸化膜厚の測定値が評価基準に対応する閾値以上であるか否かに応じて、当該亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性の良否を判定することができる。
前記の評価基準は2水準、例えば酸素含有量がある閾値以上では合格、それ未満では不合格としてもよく、評価水準を3水準以上、例えば前記で合格レベルを複数水準設け、各々の水準に対応する酸素含有量の閾値を決定してもよい。
酸化物種が異なると、酸化膜の膜厚と酸素含有量との対応関係、またプレス成形性の評価基準と対応する酸化物層の酸素含有量の閾値が変わりうる。従って、酸化物種毎に、前記のような対応関係を求める。
O-Kα線の強度を酸化膜厚に換算するには、鏡面研磨されたシリコンウエハー上に形成された膜厚既知の酸化シリコン皮膜を用いて作成した検量線を用いるのが効率的である。このような膜厚既知の酸化シリコン皮膜を特に好んで使用する主な理由は、このような皮膜がオージェ電子分光法やX線光電子分光法などの表面分析用の深さ方向分析用標準試料などの形で市販されていて調達が容易だからである。また、表面分析手法とイオンエッチングを組み合わせて膜厚を測定する従来技術と同じ標準試料に基づいて計算できるため、測定時間が迅速でありながら、得られる結果が従来技術での値と整合するという利点もある。
図6は、膜厚96nm、54nm、24nmの酸化シリコン皮膜が形成されたシリコンウエハーで測定したO-Kα線の強度とSiO2膜厚との関係を示した図である。図中の線は、前記3試料と原点を通過する関係式を一次回帰によって求めた結果を示す。本関係を用いることによって、評価試料で得られたO-Kα線の強度から一義的に膜厚値を換算することが可能である。この膜厚値に基いてプレス成形性を評価してもよい。
長期安定な酸化シリコン皮膜が形成されたシリコンウエハーを標準試料として用いることで、FX装置のX線管球、検出器の劣化や汚れ等によって測定強度の変動が生じても、分析値としては安定した値を出しつづけることが可能となる。
以上の説明は、分光結晶にTAPを使用した場合であるが、本発明に用いる分光結晶はTAPに限定されるものではなく、O-Kα線と2*Zn-Lβ線の回折角度差が2度以上となる分光結晶であれば、それを用いても構わない。
本発明を実施するためのFX装置は、例えば、理学電気工業(株)社製のTAP分光結晶、比例計数管、波高分析器を備えたものであれば、市販の装置で構わない。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
板厚0.8mmの合金化溶融亜鉛めっき鋼板を調質圧延して合金層表面の凹凸の凸部の頂部をつぶして平坦部を形成した後、酢酸ナトリウム20g/Lを添加したpH:2.0、液温:50℃の硫酸酸性水溶液に1秒間浸漬した後、所定時間放置した上で水洗・乾燥させることによって、めっき表面に亜鉛主体の酸化物(水酸化物も含む)を形成させた供試材を35枚作製し、これらの表裏面を酸化膜厚の測定に用いた。この際、放置時間を2〜60秒の範囲で変化させて、供試材のめっき表面の平坦部に形成される酸化膜の膜厚を調整した。このようにして作製した供試材を直径48mmに打ち抜き加工した後、トルエンで2分間、更にエタノールで1分間超音波洗浄し、これを温風乾燥してFX装置の試料ホルダーにセットした。
FX装置には理学電気工業(株)社製ZSX101e型蛍光X線分析装置を使用した。測定時の管球の電圧および電流は30KVおよび100mAとし、分光結晶はTAPに設定してO-Kα線を検出した。また、波高分析器は、発明の実施形態で説明した要領でO-Kα線の最適値に設定した。O-Kα線の測定に際しては、そのピーク位置に加えてバックグラウンド位置での強度も測定し、O-Kα線の正味の強度が算出できるようにした。なお、ピーク位置およびバックグラウンド位置での積分時間は、それぞれ20秒とした。
また、試料ステージには、これら一連の試料と一緒に、適当な大きさに劈開した膜厚96nm、54nmおよび24nmの酸化シリコン皮膜を形成したシリコンウエハーをセットし、これらの酸化シリコン皮膜からもO-Kα線の強度を算出できるようにした。これらのデータを用いて酸化膜厚とO-Kα線強度との検量線を作成し、供試材の酸化膜の厚さを酸化シリコン皮膜換算での酸化膜厚値として算出するようにした。
このようにして酸化膜厚を測定した供試材のプレス成形性を評価する手段として、平板摺動試験によってこれらの摩擦係数を測定した。平板摺動試験では、スライドテーブル上に固定した亜鉛めっき鋼板の表面に、押し付け荷重400Kgfでビード工具を押し付けながらスライドテーブルを100cm/minで移動させて、亜鉛めっき鋼板とビードとの間にすべりを与えて試験した。この時のビードの押し付け荷重Nとスライドテーブルを移動させる力Fを、それぞれロードセルを用いて測定し、その比(F/N)から摺動時の摩擦係数を求めた。尚、測定面には予め洗浄油(プレトン社製R352L)を塗布した。ビードの鋼板接触面は幅10mm、摺動方向長さ3mmの平面とした。このようにして求めた摩擦係数は、主に、プレス成形時のビード部の摺動特性を反映するため、この値が小さいほど同部分での摺動抵抗が小さく、プレス成形時の破断等が生じにくいと判断できる。
このようにして測定した酸化膜厚と摩擦係数の関係を図5に示す。この図から分かるように、酸化膜厚と摩擦係数には良好な相関性があり、20nm付近までは酸化膜厚の増加に伴う摩擦係数の減少が著しい。従って、このようにして測定した酸化膜厚を管理すれば、合金化溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形性における重要因子である摩擦係数を評価することが可能である。また、プレス成形性を考慮して摩擦係数に閾値を設けることでプレス成形性の要否を判断することが可能である。
本発明は、めっき表層に厚さ10nm〜100nmの酸化膜を有する亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性を非破壊で迅速に評価する方法として利用することができる。
LMDによるO-Kα線近傍での蛍光X線スペクトルである。 TAPによるO-Kα線近傍での蛍光X線スペクトルである。 波高分析器のウィンドウ幅を変化させたときのX線スペクトルの変化を示す図で、(a)ウィンドウ幅がオープン、(b)適正ウィンドウ幅、(c)狭すぎるウィンドウ幅の場合である。 ウィンドウ幅による繰り返し分析精度(σ)の変化を示す図である。 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の酸化膜厚と摩擦係数の相関を示す図である。 酸化シリコン皮膜が形成されたシリコンウエハーで測定したO-Kα線強度とSiO2膜厚との関係を示す図である。

Claims (2)

  1. 被測定試料である亜鉛系めっき鋼板にX線を照射する照射工程と、
    前記照射工程で励起・放出された蛍光X線を酸素のKα線の一次回折線と亜鉛のLβ線の二次回折線の回折角度差が2度以上となる分光結晶により分光する分光工程と、
    前記分光工程で分光された主に酸素のKα線の一次回折線を含むX線を検出器で検出する検出工程と、
    波高分析器のウィンドウ幅を調整して前記検出工程で検出した主に酸素のKα線の一次回折線を含むX線の中からエネルギーレベルが、酸素のKα線の一次回折線のエネルギーレベルを基準(100%)として、それに対して±25%〜±75%の範囲内にあるX線を分離する分離工程と、
    前記分離工程で分離されたX線の強度を測定する測定工程と、
    前記測定工程で測定したX線の強度に基いて亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性を評価する評価工程と、
    を有することを特徴とする亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性評価方法。
  2. 請求項1において、鏡面研磨されたシリコンウエハー上に形成された膜厚既知の酸化シリコン皮膜を用いて酸素のKα線の一次回折線の強度と酸化膜厚の関係を表わす検量線を作成し、この検量線を用いて、前記測定工程で測定したX線の強度から亜鉛系めっき鋼板の表層に形成された酸化膜の膜厚を算出し、算出した膜厚から亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性を評価することを特徴とする亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性評価方法。
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