JP2005351576A - 蒸気温度制御装置及び蒸気温度制御方法並びにこれらを用いた発電プラント - Google Patents

蒸気温度制御装置及び蒸気温度制御方法並びにこれらを用いた発電プラント Download PDF

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Abstract

【課題】減温器の操作限界に対する余裕を確保して負荷変化運転時の蒸気温度の制御性能を向上させるとともに、蒸気温度が局所的に熱交換器の制限温度を超えることを防止して蒸気管の損傷を防止することができる蒸気温度制御装置及び蒸気温度制御方法並びにこれを用いた発電プラントを提供する。
【解決手段】共通の熱交換器102〜104に接続した複数の蒸気管51のそれぞれの蒸気温度目標値を決定する蒸気温度目標値演算部510と、決定した蒸気温度目標値に基づき、上記複数の蒸気管のそれぞれに設けたスプレ弁109a,109b,110a,110bに対する制御指令値を計算するスプレ制御指令値演算部520とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、減温器のスプレ弁を介しスプレ水を噴霧することにより熱交換器に接続した蒸気管を流れる蒸気の温度を目標値に制御する蒸気温度制御装置及び蒸気温度制御方法並びにこれらを用いた発電プラントに関する。
熱交換器又は蒸気管を通過する蒸気温度を目標値に制御する機能を有する発電プラントとして、例えば火力発電プラントが挙げられる。
火力発電プラントでは、燃料と空気を燃焼して発生させた高温のガスにより、火力発電プラントのボイラ内の熱交換器を循環する供給水を加熱して高温・高圧の蒸気に変換し、その蒸気を用いて蒸気タービンを駆動して発電する。
ここで、火力発電プラントでは、一般に熱交換器は、他の熱交換器やタービンと蒸気管で接続されているが、1つの熱交換器の入口と出口には複数の蒸気管が接続されている場合がある。例えば、ガスの流れ方向に直交する方向をボイラの左右方向とすると、熱交換器の入口及び出口に蒸気管がそれぞれ左右両側から接続する場合には、熱交換器入口ヘッダ部に右側から流入した蒸気は熱交換器の右側を通過して右側の蒸気管から流出し、熱交換器入口ヘッダ部に左側から流入した蒸気は熱交換器の左側を通過して左側の蒸気管から流出する。
こうした熱交換器と接続する蒸気管には、流通する蒸気にスプレ水を適量噴霧することで蒸気温度を目標温度に制御する減温器が配置される場合がある。減温器は、例えば、蒸気温度が目標値よりも高ければスプレ水を増加し、目標値よりも低ければスプレ水を減少させる。減温器によるスプレ流量は、スプレ水を噴霧する減温器スプレ弁の開度を制御することで調整されるが、減温器スプレ弁の制御に係る従来技術として以下のものがある。
まず代表的なものとしては、主蒸気温度と目標温度の偏差から減温器のスプレ弁を制御するフィードバック制御方式が挙げられる(例えば特許文献1等参照)。その他の制御方式としては、プラントの模擬手段、制御手段の模擬手段、及び相互に干渉する複数のプロセスの制御量を独立に制御するための非干渉制御手段からなる予測手段を設け、両模擬手段によって予測した複数のプロセスの制御量から非干渉制御手段によって複数の操作量の先行制御指令を計算する予測制御方式(例えば特許文献2等参照)がある。
上記従来技術のいずれも、1つの熱交換器に対して1つの蒸気温度目標値を1つ設定し、この蒸気温度目標値を用いて減温器スプレ弁を制御している。
これらの従来技術を用い、熱交換器の入口と出口に2本の蒸気管が接続され、熱交換器の入口と接続する2本の蒸気管それぞれに配置されている減温器スプレ弁を制御して、熱交換器の出口と接続する2本の蒸気管を通過する蒸気温度をその目標値に一致させる方法としては、以下に述べる(i)(ii)の2通りの制御方法が考えられる。
(i)T1=TcとなるようにV1を決め、T2=TcとなるようにV2を決める。
(ii)(T1+T2)/2=Tcとなるように、V1=V2を決める。
ここで、T1は熱交換器右側出口の蒸気管を通過する蒸気の温度、T2は熱交換器左側出口の蒸気管を通過する蒸気の温度、V1は熱交換器右側入口の蒸気管に配置した減温器のスプレ弁開度、V2は熱交換器左側入口の蒸気管に配置した減温器のスプレ弁開度、Tcは熱交換器出口蒸気温度の目標値である。
上記(i)の制御方法では、熱交換器右側出口の蒸気管を通過する蒸気の温度T1を熱交換器右側入口に配置した減温器で、熱交換器左側出口の蒸気管を通過する蒸気の温度T2を熱交換器左側入口に配置した減温器で制御することにより、T1,T2をそれぞれ目標値Tcと一致させる。
それに対し(ii)の制御方法では、熱交換器入口ヘッダと接続する蒸気管に配置した減温器スプレの弁開度を左右両側で統一し、熱交換器右側出口を通過する蒸気温度T1と左側出口を通過する蒸気温度T2の平均値を熱交換器出口蒸気温度の目標値Tcと一致させる。
特開平10−38213号公報 特開2002−215205号公報
例えば、バーナの点消火等によりボイラ内を流通するガスの温度がボイラの左右方向に不均一となると、同一の熱交換器を通過する蒸気であっても熱交換器内の流通経路によって熱吸収量に差が生じる。仮にボイラの右側が左側に対してガス温度が高くなると、熱交換器内の右側を通過した蒸気の方が左側を通過した蒸気と比較して熱吸収量が多くなる。
このような場合、前述した(i)の方法により、T1=T2=Tcとするためには、熱交換器右側入口の蒸気管に配置した減温器のスプレ水を左側よりも多く噴射し、熱交換器右側入口の蒸気温度を熱交換器左側入口の蒸気温度よりも下げなければならない。この結果、熱交換器右側入口の蒸気管に配置した減温器のスプレ弁開度V2が大きくなり、減温器スプレ弁の操作限界に対する余裕が少なくなってしまう。減温器スプレ弁の操作限界に対する余裕が少ないと負荷変化運転に伴う蒸気温度の上昇を抑制しきれなくなる恐れがある。
また、前述した(ii)の方法によりV1=V2として左右の蒸気温度の平均値を左右それぞれの目標温度とする場合には、熱交換器の右側と左側を通過する蒸気流量が同じであるため、T1>T2となる。その結果、T1が蒸気温度の制限値よりも高くなりこれが原因で蒸気管が損傷する恐れがある。
本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、減温器の操作限界に対する余裕を確保して負荷変化運転時の蒸気温度の制御性能を向上させるとともに、蒸気温度が局所的に熱交換器の制限温度を超えることを防止して蒸気管の損傷を防止することができる蒸気温度制御装置及び蒸気温度制御方法並びにこれを用いた発電プラントを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、共通の熱交換器に接続した複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値を決定し、これら蒸気温度目標値に基づき、上記複数の蒸気管のそれぞれに設けたスプレ弁に対する制御指令値を計算する。
本発明によれば、減温器の操作限界に対する余裕を確保することができるので負荷変化運転時の蒸気温度の制御性能を向上させることができ、蒸気温度が局所的に熱交換器の制限温度を超えることを防止することができるので蒸気管の損傷を防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、本発明を火力発電プラントに適用した場合を例に説明する。本実施形態の発電プラントは、減温器のスプレ弁を介しスプレ水を噴霧することにより熱交換器に接続した蒸気管を流れる蒸気の温度を目標値に制御する機能を有している。
図1は、本発明の発電プラントの一実施形態の全体構成を表すブロック図であり、まずこの図1を用いて発電プラントの概略を説明する。
図1に示した火力発電プラント100においては、供給水を加熱して蒸気を発生させるボイラ101の熱源としての火炉部に対し、例えば石炭やバイオマス等の燃料及び燃料搬送用の1次空気をバーナ120〜122から、燃焼調整用の2次空気を空気ポート123からそれぞれ供給し、燃料、1次空気及び2次空気を火炉で燃焼し高温のガスを発生させる。ボイラ101を通過したガスは、排ガス処理装置105に送られ、含有する有害物質が除去された後、煙突106を介し大気に放出される。
また、ボイラ101には、給水ポンプ118によって供給水が循環供給される。この供給水は、一部が注水管路50を介しスプレ水として引き抜かれた後、火炉水壁119にて加熱され蒸発する。これにより生じた蒸気は、蒸気管51を介し、ボイラ101に設けた1次熱交換器102、2次熱交換器103、3次熱交換器104を通過する間に、ボイラ101の煙道部52を通過する上記のガスによりさらに加熱され、昇温・昇圧される。このようにして高温・高圧化された蒸気は、タービン加減弁131を介してタービン111に導かれ、タービン111を駆動する。タービン111の軸動力は発電機112に伝達され、発電機112において電気エネルギに変換される。そして、タービン111を通過した蒸気は復水器113を通過する際に冷却水114で冷却されて復水され、復水器113を通過した水は給水ポンプ118に循環され再度ボイラ101に供給される。
2次熱交換器103及び3次熱交換器104の出口蒸気温度を制御する目的で、前述した2次熱交換器103と3次熱交換器104の入口には減温器107,108がそれぞれ配置されている。減温器107,108から噴出されるスプレ水が蒸気管51を通過する蒸気に混合されると、蒸気温度が低下する構成である。
なお、図1では図示していないが、例えば、タービン111を通過した蒸気を再びボイラ101へ導き、ボイラ101にてこの蒸気を再度加熱し、再加熱した蒸気で別途設けた低圧タービンを駆動する再熱系を設ける場合もある。また、本実施形態では減温器を2次熱交換器103と3次熱交換器104の入口に配置したが、例えば1次熱交換器102の入口等、他の場所に配置する場合もある。
本火力発電プラント100の運転状態は、2次熱交換器103の入口及び出口にそれぞれ設けた蒸気温度計測器115,116、同じく2次熱交換器103の入口及び出口にそれぞれ設けた蒸気圧力計測器132,133、また発電機112に設けた発電機出力計測器117等のデータ測定装置で計測される。これらデータ測定装置で計測されたデータは制御装置200へ伝送される。また特に図示していないが、火力発電プラント100には、この他にも種々のプロセス値を計測するためのデータ測定装置が取り付けられており、それらによって測定されたデータも制御装置200に入力される。
制御装置200では、これらデータ測定装置からの入力データを基に火力発電プラント100の運転状態を把握し、火力発電プラント100が良好な運転状態になるように、各制御機器に対する制御指令値を生成し火力発電プラント100へ伝送する。ここでいう制御機器には、バーナ120〜122の各燃料供給管路に設けた燃料流量調節弁124〜126、バーナ120の各空気供給管路に設けた空気流量調節弁127〜129、空気ポート123の空気供給管路に設けた空気流量調節弁130、減温器107,108の各給水管路に設けたスプレ流量調節弁109,110、蒸気管51におけるタービン111への入口部に設けたタービン加減弁131、給水ポンプ118等が挙げられる。
次に、図2を用いてボイラ101の構造を説明する。
図2はボイラ101の3次元構造図で、先の各図と同様の部分には同符号を付してある。なお、図2では、ボイラ101(煙道部52)におけるガスの流通方向(図中の右斜め上方向)に直交する方向をボイラ101の左右方向とし、図中、ボイラ101の左右中心から左手側をa系統、右手側をb系統と定義する。また説明の便宜上、a,b両系統の構成要素に関して符号にそれぞれ添え字a,bを付して区別する。
図2に示すように、1次〜3次熱交換器102〜104には、それぞれ左右両側から複数(本例では2本)の蒸気管51が接続しており、共通の熱交換器に対して左右両側から入口ヘッダに接続した2本の蒸気管を介し蒸気が流入し、出口ヘッダの左右両側に接続した蒸気管に分流して加熱後の蒸気が流出するようになっている。1次熱交換器102について見ると、火炉水壁119を通過した蒸気は2本の蒸気管51を介し1次熱交換器102の入口ヘッダ部150に左右両側から到達し熱交換器102内部で分流されてボイラ101内の煙道部52に導かれ加熱される。入口ヘッダ部150の左側入口141aから流入した蒸気は、1次熱交換器102の出口ヘッダ部160の左側出口142aから流出し、右側入口141bから流入した蒸気は右側出口142bから流出する。
図3は1次熱交換器102の詳細構造を抽出して表す拡大図で、先の各図と同様の部分には同符号が付してある。
図3に示すように、1次熱交換器102のヘッダ部150には、火炉水壁119を通過した蒸気が左側入口141aと右側入口141bの左右両側から流入する。左側入口141aから流入した蒸気は、分流して管路151,152,153に流入し、ボイラ101の煙道部52内の空間を流通した後、それぞれ管路161,162,163を介して1次熱交換器102の出口ヘッダ部160に到達し、左側出口142aから流出する。一方、右側入口141bから流入した蒸気は、分流して管路156,155,154に流入し、ボイラ101の煙道部52内の空間を流通した後、それぞれ管路166,165,164を介して1次熱交換器102の出口ヘッダ部160に到達し、右側出口142bから流出する。このように、1次熱交換器102において、左側入口141aから流入した蒸気は主に左側出口142aから流出し、右側入口141bから流入した蒸気は主に右側出口142bから流出する。
図2における2次熱交換器103、3次熱交換器104の基本構造も、図3に示した1次熱交換器102の構造と同様である。すなわち、2次熱交換器103においても、左側入口143aから流入した蒸気は左側出口144aから流出し、右側入口143bから流入した蒸気は右側出口144bから流出する。3次熱交換器104においても、左側入口145aから流入した蒸気は左側出口146aを介し流出し、右側入口145bから流入した蒸気は右側出口146bを介し流出する。
なお、前述した減温器107,108は、それぞれ1対の減温器107a,107b及び108a,108bからなり、a,b両系統の蒸気管51に配置されている。つまり図2に示すように、1次熱交換器102と2次熱交換器103とを接続する左右の蒸気管51のうち、a系統側にはスプレ弁109aを備えた減温器107aが、b系統側にはスプレ弁109bを備えた減温器107bがそれぞれ備えられている。同様に、2次熱交換器103と3次熱交換器104とを接続する左右の蒸気管51のうち、a系統側にはスプレ弁110aを備えた減温器108aが、b系統側にはスプレ弁110bを備えた減温器108bがそれぞれ備えられている。
図4はボイラ101を上から見た平面図で、先の各図と同様の部分には同符号を付してある。
ボイラ101中の蒸気の流れについて説明すると、図4において、左側入口141aを介し1次熱交換器102のヘッダ部150に流入した蒸気は、左側入口141a→左側出口142a→減温器107a→左側入口143a→左側出口144a→減温器108b→右側入口145b→右側出口146bの順に通過する。一方、右側入口141bから流入した蒸気は、右側入口141b→右側出口142b→減温器107b→右側入口143b→右側出口144b→減温器108a→左側入口145a→左側出口146aの順に通過する。
なお、図2〜図4では熱交換器系の系統数を2としているが、蒸気管51の分岐数を増やし、3系統、4系統・・・とする場合もある。
続いて、制御装置200について説明する。
図5は、制御装置200のハードウェア構成を表すブロック図である。
図5に示すように、制御装置200には、外部入力インターフェイス271、外部出力インターフェイス274を介して信号伝送ネットワーク230が接続されており、受信した信号を必要に応じて記憶部273に記憶しながら演算処理部272によって各種指令信号を演算・生成する。指令信号は外部出力インターフェイス274を介して対応の制御機器へ出力される。また、外部入力インターフェイス271にはキーボード261とマウス262とからなる外部入力装置260及びデータ記憶装置250が接続されている。出力インターフェイス274には、画像表示装置281と磁気ディスク装置282とからなる出力装置280が接続され、運転者とのインターフェイスとして機能する。
データ記憶装置250には、図1に示したボイラ101の3次元構造や熱交換器102〜104を構成する素材等といった指令信号を生成するのに必要なボイラに関する設計情報が保存されている。また、データ記憶装置250には、次に説明するスプレ流量計算モデルが格納されている。
スプレ計算モデルは、エネルギ保存の式、運動量保存の式等の物理式で構築されている。本モデルでは、共通の熱交換器に接続するa,b両系統の対応する蒸気管51毎に蒸気温度目標値を入力し、熱交換器を通過する蒸気流量が複数の蒸気管51毎に計算される。このモデルに対し、図2及び図4に示した蒸気温度計測器116a,116bで計測する蒸気温度の目標値を外部入力装置260によって設定すると、次の各蒸気流量が計算される。
142a:1次熱交換器102の左側出口142aを通過する蒸気流量。
142b:1次熱交換器102の右側出口142bを通過する蒸気流量。
143a:2次熱交換器103の左側入口143aを通過する蒸気流量。
143b:2次熱交換器103の右側入口143bを通過する蒸気流量。
144a:2次熱交換器103の左側出口144aを通過する蒸気流量。
144b:2次熱交換器103の右側出口144bを通過する蒸気流量。
145a:3次熱交換器104の左側入口145aを通過する蒸気流量。
145b:3次熱交換器104の右側入口145bを通過する蒸気流量。
これら計算結果を用いて、2次熱交換器減温器107aのスプレ流量G107a、2次熱交換器減温器107bのスプレ流量G107b、3次熱交換器減温器108aのスプレ流量G108a、3次熱交換器減温器108bのスプレ流量G108bを、次の(1)〜(4)式によって計算する。
107a=G143a−G142a・・・(1)
107b=G143b−G142b・・・(2)
108a=G145a−G144b・・・(3)
108b=G145b−G144a・・・(4)
このようにデータ記憶装置250には、設定した熱交換器出口の蒸気温度目標値から、これら条件を満足するために必要なスプレ流量を計算するスプレ流量計算モデルが保存されている。
図6は、記憶部273に記憶される計測データの態様を表した図である。
図6に示すように、記憶部273には、火力発電プラント100からの計測データは、例えば計測器番号(行410)毎に各計測時刻(列400)に計測されたプロセス値(行430)が単位(行420)と共に保存される。
具体的には、図1、図4における蒸気圧力計測器132a,132b,133a,133bで計測したデータは列401,402,403,404にそれぞれ記憶され、蒸気温度計測器115a,115b,116a,116bで計測したデータは列405,406,407,408にそれぞれ記憶されている。
このように、記憶部273には、各計測値が計測器毎に計測時刻に対応付けられてテーブル形式で保存されている。
前述した演算部272(図5参照)では、演算周期毎に各制御機器に対する指令値(指令信号)を生成する。
図7は、図5の演算部272の概略構成を表す機能ブロック図である。
図7に示すように、演算部272には、共通の熱交換器に接続した複数の蒸気管51のそれぞれの蒸気温度目標値を決定する蒸気温度目標値演算部510と、この蒸気温度目標値演算部510により決定されたそれぞれの蒸気温度目標値を基づき、共通の熱交換器に接続した複数の蒸気管51のそれぞれに設けたスプレ弁に対する制御指令値を計算し対応するスプレ弁に出力するスプレ制御指令値演算部520とを備えている。上記温度目標値演算部510においては、後述するように各スプレ流量の偏差や蒸気温度の偏差を変数とする評価関数Q(k)の値をしきい値と比較判定することにより、決定される蒸気温度目標値はスプレ弁開度の操作余裕と蒸気温度の制限値が考慮されたものとなる。
図8は、蒸気温度目標値演算部510による蒸気温度目標値の演算手順の一例を表したフローチャートである。
図8に示すように、本実施形態おいて、蒸気温度目標値演算部510における蒸気温度目標値の決定は、情報取得(ステップ300)、モデル調整条件判定(ステップ310)、スプレ流量計算モデル調整(ステップ320)、2次熱交換器出口蒸気温度目標候補値設定(ステップ330)、スプレ流量計算(ステップ340)、評価関数値計算(ステップ350)、終了判定(ステップ360)、及び2次熱交換器出口蒸気温度目標値決定(ステップ370)の各手順によりなされる。以下、この図8に示したフローチャートの各手順について説明する。
まず情報取得を行うステップ300において、蒸気目標温度演算部510は、データ記憶装置250に格納されたスプレ流量計算モデル、記憶部273に格納された火力発電プラント100のプロセス値(図6のデータテーブル)、及び演算部272で演算された操作指令値のデータを前述した外部入力インターフェイス271を介して入力する。
続くモデル調整条件判定を行うステップ310では、ステップ300で入力したデータを基に、バーナパターン、空気流量、燃料流量のうちの1つでも変化したかどうかを判定する。バーナパターン、空気流量、燃料流量のうちの少なくとも1つが変化してステップ310の判定が満たされたらステップ320に手順を移す。一方、バーナパターン、空気流量、燃料流量のいずれにも変化がなくステップ310の判定が満たされない場合には、ステップ320を飛ばしてステップ330に手順を移す。
スプレ流量計算モデル調整を行うステップ320では、火力発電プラント100に設けた各データ測定装置から取得した計測データを基に、公知の方法によりスプレ計算モデルの物理定数を調整する(このモデル調整の原理には、例えば特開10−214112号公報、特開2001−154705号公報等に記載された技術が用いられる)。蒸気目標温度演算部510は、こうして調整した物理定数を記憶部273に格納し、ステップ330に手順を移す。
次に、2次熱交換器出口蒸気温度目標候補値設定のステップ330について説明する。
このステップ330では、2次熱交換器103の左側出口144aの蒸気温度目標候補値TSH2-a(k)と、2次熱交換器103の右側出口144bの蒸気温度目標値候補値TSH2-b(k)を、以下に述べる手順で設定する。
まず、(5)式及び(6)式を用いて2次熱交換器103におけるa系統の熱吸収量ΔJ、及び2次熱交換器103におけるb系統の熱吸収量ΔJbを計算する。
ΔJa=[F(P133a,T116a)×(GcFW/2−GcSP+GcSP2a)]−[F(P132a,T115a)×(GcFW/2−GcSP)+F(PSP,TSP)×GcSP2a)]・・・(5)
ΔJb=[F(P133b,T116b)×(GcFW/2−GcSP+GcSP2b)]−[F(P132b,T115b)×(GcFW/2−GcSP)+F(PSP,TSP)×GcSP2b)]・・・(6)
(5)式及び(6)式において、右辺第1項は2次熱交換器103の出口における蒸気の熱量であり、第2項は2次熱交換器103の入口における蒸気の熱量である。ここで、F(P,T)は蒸気表を参照して蒸気圧力P、蒸気温度Tにおける蒸気エンタルピを計算する関数、P133a,P132a,P133b,P132bはそれぞれ圧力計測器133a,132a,133b,132bで計測した蒸気圧力のプロセス値、T116a,T115a,T116b,T115bはそれぞれ温度計測器116a,115a,116b,115bで計測した蒸気温度のプロセス値、Pspは2次熱交換器減温器107のスプレ水圧力、Tspは2次熱交換器減温器107のスプレ水温度、GcFWは給水指令値、GcSPは熱交換器系スプレ流量の総和、GcSP2a,GcSP2bは2次熱交換器減温器107a,107bのスプレ流量である。
次に、2次熱交換器出口蒸気温度目標候補値TSH2-a(k),TSH2-b(k)にTSH2-a(k)<TSH2-MAX,TSH2-b(k)<TSH2-MAXを拘束条件として与えた上で、2次熱交換器出口蒸気温度目標候補値TSH2-a(k),TSH2-b(k)を下記の(7)式及び(8)式に従って計算する。
SH2-a(k)=TSH2-a(k-1)+(ΔJa−0.5×Jdesign)×α・・・(7)
SH2-b(k)=TSH2-b(k-1)+(ΔJb−0.5×Jdesign)×β・・・(8)
ここで、TSH2-MAXは2次熱交換器103を通過する蒸気温度許容値の最大値であり、2次熱交換器を構成する材料等に応じて決定する値である。また、kは2次熱交換器出口蒸気温度目標候補値設定のステップ330、スプレ流量計算のステップ340、評価関数値計算のステップ350、終了判定のステップ360を1演算周期内に繰り返した回数、α,βはステップサイズ、Jdesignは2次熱交換器103における熱吸収量の計画値である。
ステップ330では、以上の手順により2次熱交換器出口蒸気温度目標候補値を演算し、続くステップ340に手順を移行する。
スプレ流量計算を行うステップ340では、2次熱交換器103の出口蒸気温度を目標候補値TSH2-a(k),TSH2-b(k)を基に、これら候補値に一致させるのに必要な2次熱交換器減温器107のスプレ流量GSP2-a(k),GSP2-b(k)と、3次熱交換器104の出口蒸気温度を目標値に一致させるのに必要な3次熱交換器減温器108のスプレ流量GSP3-a(k),GSP3-b(k)を、スプレ流量計算モデルに2次熱交換器出口蒸気温度の目標値TSH2-a(k),TSH2-b(k)を境界条件として与えることで計算し設定する。
次の評価関数値計算を行うステップ350では、下記の(9)式で定義された評価関数Q(k)の値を計算する。
Q(k)=Γ1(GSP2-a(k)−GSP2-b(k))2+Γ2(GSP3-a(k)−GSP3-b(k))2+Γ3(TSP2-a(k)−TSP2-b(k))2・・・(9)
ここで、Γ1≧0,Γ2≧0,Γ3≧0は制御系設計者が決定する調整ゲインである。この評価関数Q(k)では、式に表されているように、スプレ流量の偏差と蒸気温度(目標候補値)の偏差を変数とし各変数に調整ゲインを乗じて加算するため、スプレ流量の偏差又は蒸気温度の偏差が小さくなれば、得られる評価関数値が小さくなる。
終了判定を行うステップ360では、ステップ350で計算した評価関数Q(k)の値が予め設定した値以下になった場合に判定が満たされて次のステップ370に手順を移し、2次熱交換器出口蒸気温度目標値を決定するステップ370において、演算したTSH2-a(k),TSH2-b(k)を2次熱交換器103の出口蒸気温度目標値に決定する。一方、ステップ350で計算した評価関数Q(k)の値が予め設定した値よりも大きい場合には判定が満たされずステップ330に手順を戻す。
なお、演算時間の制約により、2次熱交換器出口蒸気温度目標候補値を設定するステップ330、スプレ流量計算のステップ340、評価関数値計算のステップ350、終了判定のステップ360を繰り返す時間が無い場合には、終了判定のステップ360の判定が満たされたものと擬制し、2次熱交換器出口蒸気温度目標値決定のステップ370において、それまでの評価関数Q(k)の値が最小となるTSH2-a(k),TSH2-b(k)を2次熱交換器103の出口蒸気温度目標値に決定することも考えられる。
また、評価関数値計算のステップ350で計算する評価関数Q(k)を下記の(10)式で定義することも可能である。
Q(k)=Γ4(VSP2-a(k)−VSP2-b(k))2+Γ5(VSP3-a(k)−VSP3-b(k))2+Γ6(TSP2-a(k)−TSP2-b(k))2・・・(10)
ここで、VSP2-a(k)は2次熱交換器減温器107aでスプレ流量GSP2-a(k)を噴射した時の2次熱交換器減温器スプレ弁109aの弁開度、VSP2-b(k)は2次熱交換器減温器107bでスプレ流量GSP2-b(k)を噴射した時の2次熱交換器減温器スプレ弁109bの弁開度、VSP3-a(k)は3次熱交換器減温器108aでスプレ流量GSP3-a(k)3次熱交換器減温器スプレ弁110aの弁開度、VSP2-a(k)は3次熱交換器減温器108bでスプレ流量GSP3-b(k)を噴射した時の3次熱交換器減温器スプレ弁110bの弁開度である。また、Γ4≧0,Γ5≧0,Γ6≧0は制御系設計者が決定する調整ゲインである。
図9は、図7におけるスプレ弁制御指令演算部520の機能構成を表す制御ロジック図である。
2次熱交換器103の出口蒸気温度が蒸気温度目標値演算部510で決定した2次熱交換器出口蒸気温度目標値と一致するように2次熱交換器減温器107a,107bのスプレ弁109a,109bを制御し、3次熱交換器104の出口蒸気温度が予め設計した目標値に一致するように3次熱交換器減温器108a,108bのスプレ弁110a,110bを制御する。スプレ弁は、例えば図9の制御ロジックを用いて制御する。
図9において、スプレ流量の目標値461は、負荷指令457を入力とした非線形関数(FG)458の出力により計算されたスプレ流量の基準量459に、スプレ流量の補正量456を加えて生成する。スプレ流量の補正量456は、蒸気温度目標値451と蒸気温度452との偏差454を入力とした比例積分(PI)制御器455の出力で作られる。そして、スプレ流量の目標値461とプラントに投入しているスプレ流量463の偏差464を計算し、この偏差464を入力としたPI制御器465の出力でスプレ弁指令値466を生成する。
また、スプレ制御指令値演算部520では、蒸気温度目標値演算部510で計算した2次熱交換器スプレ流量GSP2-a(k),GSP2-b(k)、3次熱交換器スプレ流量GSP3-a(k),GSP3-b(k)をスプレ流量の目標値に設定し、スプレ弁を制御することもある。この場合に採用されるスプレ制御指令値演算部520の構成を図10に示した。
図10において、スプレ弁指令値476は、スプレ流量目標値471とスプレ流量472との偏差を入力としたPI制御器475の出力で作成する。
以下に本実施形態の作用効果を説明する。
共通の熱交換器に接続する複数の蒸気管のそれぞれに蒸気温度目標値を設定し、それら蒸気管を流れる蒸気にスプレ水を噴霧するスプレ弁を制御することにより、以下に述べる効果が得られる。評価関数計算のステップ350において計算する(9)式の評価関数Q(k)の値は、a系統とb系統の間のスプレ流量又は蒸気温度の差が小さいほど小さくなる。これはa系統とb系統の2次熱交換器減温器107のスプレ流量の差(=GSP2-a(k)−GSP2-b(k))が小さいと評価関数Q(k)の第1項の値が小さくなるためである。同様に、3次熱交換器減温器108のスプレ流量の差はGSP3-a(k)−GSP3-b(k)であり、2次熱交換器104の出口蒸気温度の差はTSH2-a(k)−TSH2-b(k)であるので、これらの値が小さくなるとそれぞれ評価関数Q(k)の第2項、第3項の値が小さくなる。
例えば、バーナの点火、消火等を実施した結果、煙道部52を通過するガスの温度分布が図11に示すようになった場合を例に考える。
図11では、ガスの流れる方向に対して、煙道部52中央より右側(図中の下側)のガス温度が左側(図中の上側)のガス温度よりも高くなっている。この場合、同一の熱交換器であっても、煙道の右側に配置されている熱交換器を通過した蒸気の方が煙道の左側を通過した蒸気に比べて熱吸収量が多くなる。つまり、b系統の蒸気の熱吸収量が多くなる。
ここで、2次熱交換器減温器スプレ弁109の基本制御方式として、2次熱交換器103におけるa系統の出口蒸気温度を2次熱交換器減温器107aのスプレ弁109aで、2次熱交換器103におけるb系統の出口蒸気温度を2次熱交換器減温器107bのスプレ弁109bで、それぞれ独立に制御する方式を考える。この場合、従来のように2次熱交換器出口蒸気温度の目標値を両系統で同一に設定すると、b系統の蒸気の熱吸収量が多いため、蒸気温度を一定にするために必要なスプレ流量はa系統と比較してb系統の方が多く必要となる。さらに、3次熱交換器104についても、同様の理由により、3次熱交換器減温器108bのスプレ流量が3次熱交換器減温器108aよりも多く必要となる。その結果、2次熱交換器減温器107bのスプレ弁109b及び3次熱交換器減温器108bのスプレ弁110bの操作余裕が小さくなるため、評価関数Q(k)の値が大きくなる。
それに対し、本発明の蒸気温度制御装置200では、前述したように蒸気温度の偏差やスプレ流量の偏差を変数とした評価関数値をしきい値と比較してスプレ弁の制御指令値を演算するので、このスプレ流量の蒸気管51毎の偏差が軽減される。すなわち、蒸気温度目標値演算部510において熱吸収量の多いb系統の2次熱交換器出口蒸気温度の目標値を熱交換器の許容温度を超えない程度に上昇させ、a系統の2次熱交換器出口蒸気温度の目標値を低下させる。この結果、2次熱交換器減温器107bのスプレ流量が減少し2次熱交換器減温器107aのスプレ流量が増加するため、2次熱交換器減温器107におけるスプレ流量の差が小さくなる。
また、2次熱交換器103の出口において、b系統の蒸気温度目標値をa系統の蒸気温度目標値よりも高く設定することで、3次熱交換器減温器108のスプレ流量の違いを軽減する効果もある。すなわち、2次熱交換器103のb系統を通過した温度の高い蒸気は3次熱交換器104ではガス温度の低いa系統を通過し、一方、2次熱交換器103のa系統を通過した温度の低い蒸気は3次熱交換器104ではガス温度の高いa系統を通過する。その結果、2次熱交換器103の出口蒸気温度を両系統で同一にしていた場合と比較して、3次熱交換器減温器108aのスプレ流量は増加し、減温器108bのスプレ流量は減少する。従って、3次熱交換器減温器108におけるスプレ流量の蒸気管51毎の違いも軽減される。スプレ流量の蒸気管51毎の違いが軽減されると、2次熱交換器減温器107bと3次熱交換器減温器108bの操作余裕が大きくなる。
図12は、図8における2次熱交換器出口蒸気温度目標候補値設定のステップ330から終了判定のステップ360までを繰り返す回数kと、2次熱交換器103の出口蒸気温度目標候補値TSH2-a(k),TSH2-b(k)、2次熱交換器スプレ流量の計算値GSP2-a(k),GSP2-b(k)、3次熱交換器スプレ流量の計算値GSP3-a(k),GSP3-b(k)、評価関数Q(k)の関係をそれぞれ図12(a)〜図12(d)としてまとめた図である。このように図8のフローを繰り返し、TSH2-b(k)をTSH2-a(k)より高く設定することにより、GSP2-a(k)−GSP2-b(k)とGSP3-a(k)−GSP3-b(k)の値が小さくなり、評価関数Q(k)が小さくなる。
また、2次熱交換器減温器スプレ弁109の基本制御方式として、上記とは異なる図13の構成をとる場合もある。これは、2次熱交換器103のa系統とb系統の出口蒸気温度の平均値を計算し、この値と2次熱交換器出口蒸気温度目標値との偏差から、2次熱交換器減温器107のスプレ流量を決定し、それを2分割して107a,107bに振り分ける制御方式である。この制御方式の場合、例えば図11のようなガス温度分布の場合に2次熱交換器減温器スプレ弁109を制御すると、2次熱交換器出口蒸気温度はb系統の方がa系統よりも高くなる。この時は、2次熱交換器減温器107のスプレ流量の違いはないが、a系統とb系統とで2次熱交換器103の出口蒸気温度の違いが大きいため、評価関数Q(k)の値が大きくなる。また、2次熱交換器103のb系統の出口蒸気温度が蒸気温度許容値のTSH2-MAXを超える可能性もある。
この基本制御方式においても、複数の蒸気管のそれぞれに蒸気温度目標値を設定する本実施形態は有効である。すなわち、本実施形態を適用すれば、2次熱交換器104のb系統の出口蒸気目標温度が高くなり、熱交換器の許容温度を超える場合には、図8のフロー制御により2次熱交換器出口蒸気温度が熱交換器の許容温度を超えないために必要な2次熱交換器減温器107bのスプレ流量が求められ、2次熱交換器減温器スプレ弁109bが制御される。この制御の結果、2次熱交換器103のb系統の出口蒸気温度は低下する。
以上のように、本実施形態においては、スプレ流量のアンバランスが大きい時には、このアンバランスを解消するように制御系が働き、減温器スプレ弁109,110の操作余裕を確保することが可能になる。また、蒸気温度が熱交換器の許容温度を超えて上昇することもない。したがって、本実施形態によれば、減温器の操作限界に対する余裕を確保することができるので負荷変化運転時の蒸気温度の制御性能を向上させることができ、蒸気温度が局所的に熱交換器の制限温度を超えることを防止することができるので蒸気管の損傷を防止することもできる。
なお、本発明の蒸気温度制御装置は、火力発電プラントに限らず蒸気発生手段を有する発電プラントであれば他の発電プラントにも適用可能である。
図14は、本発明の蒸気温度制御装置の発電プラントへの適用例を一般化して表した図である。この図において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
図14において、発電プラント600には、熱交換器A,B・・・と、これら熱交換器A,B・・・に接続する複数の蒸気管(図示せず)のそれぞれに設けた減温器610,620・・・とが設置されている。図14において、熱交換器Aに接続するn本の蒸気管を通る蒸気の温度は、n本の蒸気管のそれぞれに設けた減温器610のスプレ弁A1,A2・・・Anからのスプレ水で温度制御され、熱交換器Bに接続するm本の蒸気管を通る蒸気の温度は、m本の蒸気管のそれぞれに設けた減温器620のスプレ弁B1,B2・・・Bmからのスプレ水で温度制御される。なお、図14には、熱交換器A,Bのみを記載しているが、それ以上の熱交換器が設けられる場合もある。また、必ずしも全ての熱交換器に対応して減温器が設けられるとは限らない。
このような発電プラント600に本発明の蒸気温度制御装置200を設けることにより、蒸気管毎の蒸気温度目標値演算部510において、熱交換器A,Bの例えば出口と接続された複数の蒸気管毎の蒸気温度目標値630を設定し、これらの蒸気温度目標値を用いて減温器610のスプレ弁A1,A2・・・An及び減温器620のスプレ弁B1,B2・・・Bmを制御する。このように1つの熱交換器に対して複数の目標値を与えることにより、前述した如く、スプレ流量のアンバランスが大きい時には、このアンバランスを解消するように制御系が働き、各スプレ弁A1・・・An,B1・・・Bmの操作余裕を確保することが可能となり、また蒸気温度が熱交換器の許容温度を超えて上昇することもなくなる。
なお、以上において、前述した評価関数Q(k)は、共通の熱交換器に接続した複数の蒸気管のそれぞれに設けたスプレ弁によるスプレ流量の偏差と、複数の蒸気管を流れる蒸気の温度偏差の両方を変数としたものであったが、本発明の基本的効果を得る限りにおいては、これらのうちの少なくともいずれかを変数とする関数に代替しても良い。これらの偏差のいずれかが小さくなれば解が小さくなる関数であれば、この関数により導き出された評価関数値を指標として、図8の手順を行うことによって、減温器の操作限界に対する余裕を確保することができ、負荷変化運転時の蒸気温度の制御性能を向上させることができるとともに、蒸気温度が局所的に熱交換器の制限温度を超えることを防止することができ、蒸気管の損傷を防止することもできる。
本発明の発電プラントの一実施形態の基本構成図である。 本発明の発電プラントの一実施形態に備えられたボイラの3次元構造図である。 本発明の発電プラントの一実施形態に備えられた熱交換器の構造図である。 本発明の発電プラントの一実施形態に備えられたボイラを真上から見下ろした平面図である。 本発明の蒸気温度制御装置の一実施形態のハード構成図である。 本発明の蒸気温度制御装置の一実施形態に備えられた記憶装置に記憶されたデータのフォーマット図である。 本発明の蒸気温度制御装置の一実施形態に備えられた演算部の機能ブロック図である。 本発明の蒸気温度制御装置の一実施形態に備えられた蒸気温度目標値演算部による蒸気温度目標値の決定手順を表すフローチャートである。 本発明の蒸気温度制御装置の一実施形態に備えられたスプレ制御指令値演算部の制御ロジック図である。 本発明の蒸気温度制御装置の一実施形態に備えられたスプレ制御指令値演算部の制御ロジック図の他の例である。 ボイラ煙道部におけるガス温度分布の状態図である。 本発明の蒸気温度制御装置の一実施形態による評価関数値判定の説明図である。 スプレ弁制御に関する制御ロジック図のさらに他の例である。 本発明の蒸気温度制御装置の一実施形態の発電プラントへの適用例を一般化して表したブロック図である。
符号の説明
51 蒸気管
101 ボイラ
102 第1熱交換器
103 第2熱交換器
104 第3熱交換器
107,107a,b 減温器
108,108a,b 減温器
109,109a,b スプレ弁
110,110a,b スプレ弁
200 蒸気温度制御装置
510 蒸気温度目標値演算部
520 スプレ制御指令値演算部

Claims (12)

  1. 減温器のスプレ弁を介しスプレ水を噴霧することにより熱交換器に接続した蒸気管を流れる蒸気の温度を目標値に制御する発電プラントの蒸気温度制御装置において、
    共通の熱交換器に接続した複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値を決定する蒸気温度目標値演算部と、
    この蒸気温度目標値演算部により決定された前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値に基づき、前記複数の蒸気管のそれぞれに設けた前記スプレ弁に対する制御指令値を計算するスプレ制御指令値演算部と
    を備えたことを特徴とする発電プラントの蒸気温度制御装置。
  2. 請求項1に記載の発電プラントの蒸気温度制御装置において、蒸気温度目標値演算部は、前記複数の蒸気管のそれぞれに対し、前記スプレ弁開度の操作余裕と蒸気温度の制限値とを考慮して蒸気温度目標値を決定することを特徴とする発電プラントの蒸気温度制御装置。
  3. 請求項1に記載の発電プラントの蒸気温度制御装置において、蒸気温度目標値演算部は、前記複数の蒸気管のそれぞれに設けた前記スプレ弁によるスプレ流量の偏差又は前記複数の蒸気管を流れる蒸気の温度偏差のうちの少なくともいずれかを変数として導き出された評価関数値を指標として、前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値を決定することを特徴とする発電プラントの蒸気温度制御装置。
  4. 請求項1に記載の発電プラントの蒸気温度制御装置において、
    共通の熱交換器に接続した複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標候補値を設定する手順と、
    設定した蒸気温度目標候補値に基づいて前記複数の蒸気管にそれぞれ設けたスプレ弁による各スプレ流量を設定する手順と、
    設定したスプレ流量の偏差又は前記蒸気温度目標候補値の偏差のうちの少なくともいずれかを変数として評価関数値を導き出す手順と、
    導き出した評価関数値をしきい値と比較して前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値を決定する手順と、
    決定された前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値に基づき、前記複数の蒸気管のそれぞれに設けた前記スプレ弁に対する制御指令値を計算する手順と
    を実行することを特徴とする発電プラントの蒸気温度制御装置。
  5. 減温器のスプレ弁を介しスプレ水を噴霧することにより熱交換器に接続した蒸気管を流れる蒸気の温度を目標値に制御する発電プラントの蒸気温度制御方法において、
    共通の熱交換器に接続した複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値を決定し、
    決定した前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値に基づき、前記複数の蒸気管のそれぞれに設けた前記スプレ弁に対する制御指令値を計算する
    ことを特徴とする発電プラントの蒸気温度制御方法。
  6. 請求項5に記載の発電プラントの蒸気温度制御方法において、前記複数の蒸気管のそれぞれに対し、前記スプレ弁開度の操作余裕と蒸気温度の制限値とを考慮して前記蒸気温度目標値を決定することを特徴とする発電プラントの蒸気温度制御方法。
  7. 請求項5に記載の発電プラントの蒸気温度制御方法において、前記複数の蒸気管のそれぞれに設けた前記スプレ弁によるスプレ流量の偏差又は前記複数の蒸気管を流れる蒸気の温度偏差のうちの少なくともいずれかを変数として導き出された評価関数値を指標として、前記複数の蒸気管のそれぞれの前記蒸気温度目標値を決定することを特徴とする発電プラントの蒸気温度制御方法。
  8. 請求項5に記載の発電プラントの蒸気温度制御方法において、
    共通の熱交換器に接続した複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標候補値を設定し、
    設定した蒸気温度目標候補値に基づいて前記複数の蒸気管にそれぞれ設けたスプレ弁による各スプレ流量を設定し、
    設定したスプレ流量の偏差又は前記蒸気温度目標候補値の偏差のうちの少なくともいずれかを変数として評価関数値を導き出し、
    導き出した評価関数値をしきい値と比較して前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値を決定し、
    そして、決定された前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値に基づき、前記複数の蒸気管のそれぞれに設けた前記スプレ弁に対する制御指令値を計算する
    ことを特徴とする発電プラントの蒸気温度制御方法。
  9. 供給水を加熱して蒸気を発生させる熱源と、
    この熱源に設けた少なくとも1つの熱交換器と、
    共通の熱交換器に接続した複数の蒸気管と、
    これら複数の蒸気管のそれぞれに設けられ、スプレ弁を介しスプレ水を噴霧することにより前記蒸気管を流れる蒸気の温度を調節する少なくとも1対の減温器と、
    前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値を決定する蒸気温度目標値演算部と、
    この蒸気温度目標値演算部により決定された前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値に基づき、前記複数の蒸気管のそれぞれに設けた前記スプレ弁に対する制御指令値を計算するスプレ制御指令値演算部と
    を備えたことを特徴とする発電プラント。
  10. 請求項9に記載の発電プラントにおいて、前記蒸気温度目標値演算部は、前記複数の蒸気管のそれぞれに対し、前記スプレ弁開度の操作余裕と蒸気温度の制限値とを考慮して蒸気温度目標値を決定することを特徴とする発電プラント。
  11. 請求項9に記載の発電プラントにおいて、前記蒸気温度目標値演算部は、前記複数の蒸気管のそれぞれに設けた前記スプレ弁によるスプレ流量の偏差又は前記複数の蒸気管を流れる蒸気の温度偏差のうちの少なくともいずれかを変数として導き出された評価関数値を指標として、前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値を決定することを特徴とする発電プラント。
  12. 請求項9に記載の発電プラントにおいて、前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標候補値を設定する手順、設定した蒸気温度目標候補値に基づいて前記複数の蒸気管にそれぞれ設けたスプレ弁による各スプレ流量を設定する手順、設定したスプレ流量の偏差又は前記蒸気温度目標候補値の偏差のうちの少なくともいずれかを変数として評価関数値を導き出す手順、導き出した評価関数値をしきい値と比較して前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値を決定する手順、及び決定された前記複数の蒸気管のそれぞれの蒸気温度目標値に基づき、前記複数の蒸気管のそれぞれに設けた前記スプレ弁に対する制御指令値を計算する手順を実行する蒸気温度制御装置を備えたことを特徴とする発電プラント。
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