JP2007155287A - 火力発電プラントの給水加熱制御装置および制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】最適な給水加熱量を提供することができる給水加熱システムを提供することを目的とする。
【解決手段】抽気タービン12,13を持った発電プラントにおけるボイラへの給水加熱制御装置において、前記抽気タービンに設けられた少なくとも1つの抽気制御弁1と、前記発電プラントの運転状前記発電プラントの運転状況に応じて況に応じて前記抽気制御弁を制御する制御装置20と、を備えたことを特徴とするボイラへの給水加熱制御装置、およびその制御方法。
【選択図】図1
【解決手段】抽気タービン12,13を持った発電プラントにおけるボイラへの給水加熱制御装置において、前記抽気タービンに設けられた少なくとも1つの抽気制御弁1と、前記発電プラントの運転状前記発電プラントの運転状況に応じて況に応じて前記抽気制御弁を制御する制御装置20と、を備えたことを特徴とするボイラへの給水加熱制御装置、およびその制御方法。
【選択図】図1
Description
一般に、火力発電プラントの給水加熱とは、コンデンサにおいて冷やされた冷却水をボイラに供給する前に、給水加熱器により適切な温度まで加熱することである。この加熱には、蒸気タービンからの抽気を給水加熱器に導いて用いる。
また、ボイラにはエコノマイザが設けられており、このエコノマイザによって、ボイラ排ガスとボイラ供給水とが熱交換し、供給水はさらに加熱される。これにより、ボイラに給水されるときには、ドラム式ボイラであれば、ボイラの飽和温度に近い温度まで加熱されて給水される。この給水加熱は、ランキンサイクルの発電効率向上に大きな効果のあることが知られており、現在、すべての火力発電所でこのような給水加熱が行われている。
このように重要な給水加熱であるが、従来の火力発電プラントでは、定格運用点における蒸気バランスから、必要抽気流量が決められ、それに基づき配管等が設計されている。そして、実運用では、そのときの蒸気バランスによる出なりで抽気蒸気が供給されている。この結果、抽気蒸気の制御操作としては、止め弁による止め操作のみで、流量を制御することは行っていない。
従来の火力発電プラントの最適制御としては、特許文献1に示す例がある。これは、「ボイラ熱交換器の動特性モデルを備え、この動特性モデルに基づき所定のボイラ入力パラメータを入力としてボイラ蒸気温度の一定時間後における予測温度値を演算し、この予測温度値を用いてボイラ蒸気温度を制御する火力発電ボイラの蒸気温度制御装置において、蒸気温度制御に対して外乱として作用する燃料流量,空気流量,蒸気流量,蒸気圧力等のパラメータの動特性を予測演算する外乱予測モデルと、前記予測温度値および前記一定間後の前記パラメータの予測値である外乱予測値を入力として予め設定された評価関数を最小化するように蒸気温度を制御するための最適操作量を演算する最適操作量演算部とを備えたことを特徴とする火力発電ボイラの蒸気温度制御装置」である。
このような従来の火力プラントの最適制御は、発電プラントの効率に最も重要な蒸気サイクルの特性に踏み込むことなく、外形的な最適化を図ろうとしたものである。
特許第2521722号公報
上述した給水加熱システムにおいては、機械的に固定されたシステムであるため、加熱量を自由に制御できない問題がある。石炭ボイラを持つプラントにおいては、ススなどによりエコノマイザ(節炭器)の伝熱面が汚れ、時々刻々伝熱性能が変化していく。
一方、ランキンサイクルの基本から、ボイラ給水は飽和水にできるだけ近いことが望まれる。そこで、エコノマイザの伝熱面が汚れたときには、給水加熱器の加熱量を増加させることにより、給水の温度低下を防ぐのが望ましい。また、近年のボイラは変圧運転であり、負荷に応じて飽和温度も変化する。
一方、蒸気の再熱器では、負荷によらず一定温度で制御されることが多い。したがって、従来の出なりの加熱蒸気では、中間負荷状態における最適な加熱量にはならないことが多い。
本発明は上述の点を考慮してなされたものであり、最適な給水加熱量を提供することができる給水加熱システムを提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明では、
抽気タービンを持った発電プラントにおけるボイラへの給水加熱制御装置において、前記抽気タービンに設けられた少なくとも1つの抽気制御弁と、前記発電プラントの運転状況に応じて前記抽気制御弁を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とするボイラへの給水加熱制御装置、および
抽気タービンを持った発電プラントにおけるボイラへの給水加熱制御方法において、前記抽気タービンにおける抽気を加減可能とし、前記抽気により前記ボイラへの給水を加熱するようにしたことを特徴とするボイラへの給水加熱制御方法、
を提供するものである。
抽気タービンを持った発電プラントにおけるボイラへの給水加熱制御装置において、前記抽気タービンに設けられた少なくとも1つの抽気制御弁と、前記発電プラントの運転状況に応じて前記抽気制御弁を制御する制御装置と、を備えたことを特徴とするボイラへの給水加熱制御装置、および
抽気タービンを持った発電プラントにおけるボイラへの給水加熱制御方法において、前記抽気タービンにおける抽気を加減可能とし、前記抽気により前記ボイラへの給水を加熱するようにしたことを特徴とするボイラへの給水加熱制御方法、
を提供するものである。
本発明は上述のように、抽気タービンから得た抽気によって給水温度を一定制御するため、エコノマイザの伝熱面の汚れなどの影響を受けることなく、給水温度を常に所定値に制御することができ、発電プラントの運転効率を高く維持することができる。
以下、本発明に係るボイラへの給水加熱制御装置およびその制御方法について、図面を参照してその実施形態を説明する。
(実施形態1)
まず、図1を用いて本発明の実施形態1を説明する。この実施形態1は、典型的な発電プラントである、石炭ボイラ10を持つ火力発電所に設置された給水加熱器11の加熱制御を行うものである。
まず、図1を用いて本発明の実施形態1を説明する。この実施形態1は、典型的な発電プラントである、石炭ボイラ10を持つ火力発電所に設置された給水加熱器11の加熱制御を行うものである。
そして、この実施形態1では、蒸気タービン12,13からの抽気量を制御するための抽気制御弁1a,1bが設置されており、この抽気制御弁1a,1bが、発電プラント制御装置20からの信号で制御されることとなっている。そのために、エコノマイザ14の出口に給水温度測定器2が設置されている。
抽気制御弁1a,1bは、必要とする抽気量を給水加熱器11に流すものである。発電プラント制御装置20は、給水温度が所定値になるように、その給水温度測定器2による測定値と目標値とを比較してその偏差を演算し、求めた制御量を抽気制御弁1a,1bに与えることによってその制御を行う。
このように構成された実施形態1では、常に、給水温度偏差がフィードバックされる。このため、エコノマイザ14の伝熱面の汚れなどに関係なく、給水温度は常に所定値に制御することができ、高い発電効率を維持できる。
ここで、抽気蒸気をWe、その変化量をΔWe、給水流量をWs(kg/秒)、その比熱をCs、操作による温度上昇をΔTsとするとき、次式が成り立つ。
Ws・Cs・ΔTs=η・ΔWe(he−hs)
ただし、η:効率
he,hs:エンタルピー
であり、給水温度の温度上昇ΔTsは、
ΔTs=η・ΔWe(he−hs)/Ws・Cs
となる。
Ws・Cs・ΔTs=η・ΔWe(he−hs)
ただし、η:効率
he,hs:エンタルピー
であり、給水温度の温度上昇ΔTsは、
ΔTs=η・ΔWe(he−hs)/Ws・Cs
となる。
ここで、抽気ラインは、図示の場合2本であるが、1本でも3本以上でもよく、それら抽気ラインに設けられた抽気制御弁1a,1bの制御は、原則的に同様に行われるものとする。
(実施形態2)
次に、図2を参照して本発明の実施形態2を説明する。制御対象とする発電プラントそのものは、実施形態1と同一の構成であるので、重複する説明は省略する。この実施形態2においては、発電負荷に応じて発電制御装置は抽気制御弁1(図1)を制御する。
次に、図2を参照して本発明の実施形態2を説明する。制御対象とする発電プラントそのものは、実施形態1と同一の構成であるので、重複する説明は省略する。この実施形態2においては、発電負荷に応じて発電制御装置は抽気制御弁1(図1)を制御する。
この実施形態2は、特に、変圧運転を実施するドラム式ボイラに有効である。変圧運転を行うボイラでは、発電負荷によりボイラの運転圧力、すなわち、飽和温度を変化させて、より効率の高い中低負荷運用を実現する。したがって、それに応じた給水加熱が必要で、それに見合った加熱量に制御するのが、この実施形態2の趣旨である。
このように構成された実施形態2では、変圧運転を行うボイラにおいて、常に最適な給水加熱量を加えることができ、その結果、高効率発電が実現する。
(実施形態3)
本発明の実施形態3は、複数の抽気ラインを各別に制御する給水加熱制御装置である。なお、制御対象であるプラントそのものは、図1に示す通り、実施形態1と同一の構成であるので、重複する説明は省略する。
本発明の実施形態3は、複数の抽気ラインを各別に制御する給水加熱制御装置である。なお、制御対象であるプラントそのものは、図1に示す通り、実施形態1と同一の構成であるので、重複する説明は省略する。
この実施形態3においては、発電プラント制御装置20(図1および図2参照)は、発電負荷に応じて抽気制御弁1a,1b(図1参照)を各別に制御する。このとき、発電プラント制御装置20は、複数ある抽気ラインから、できるだけエンタルピーの低い蒸気を用いる抽気配分を演算して、制御により実現することに特徴がある。
この実施形態3は、実施形態2と同様に、変圧運転を実施するドラム式ボイラに有効である。変圧運転を行うボイラでは、発電負荷によりボイラの運転圧力、すなわち、飽和温度を変化させて、より効率の高い中低負荷運用を実現する。
(実施形態4)
次に、本発明の実施形態4、すなわち発電プラントの蒸気サイクル最適化制御システムについて述べる。とくに石炭ボイラを持つ火力発電プラントであれば、ススが着くなどして性能が劣化するのは、給水加熱に関与するエコノマイザのみでなく、ボイラ伝熱部、さらに、加熱器、再熱器などである。
次に、本発明の実施形態4、すなわち発電プラントの蒸気サイクル最適化制御システムについて述べる。とくに石炭ボイラを持つ火力発電プラントであれば、ススが着くなどして性能が劣化するのは、給水加熱に関与するエコノマイザのみでなく、ボイラ伝熱部、さらに、加熱器、再熱器などである。
この実施形態4では、これらの機器の伝熱性能を測定して、総合的に最適な蒸気サイクルを実現するよう、一定時間周期でスプレー流量、ボイラ圧力、蒸気抽気流量を見直す機能を設ける。
これにより、ススの付着など性能が劣化したボイラであっても、常にその状況に合わせた最も発電効率の高い蒸気サイクルを実現することができる。
1 抽気制御弁、2 温度計、10 ボイラ、11 給水加熱器、
12,13 タービン、14 エコノマイザ、20 発電プラント制御装置、
G 発電機、C コンデンサ。
12,13 タービン、14 エコノマイザ、20 発電プラント制御装置、
G 発電機、C コンデンサ。
Claims (7)
- 抽気タービンを持った発電プラントにおけるボイラへの給水加熱制御装置において、
前記抽気タービンに設けられた少なくとも1つの抽気制御弁と、
前記発電プラントの運転状況に応じて前記抽気制御弁を制御する制御装置と、
を備えたことを特徴とするボイラへの給水加熱制御装置。 - 請求項1記載のボイラへの給水加熱制御装置において、
前記ボイラのボイラドラムへの給水温度を測定する温度測定手段を備え、
前記温度測定手段により測定した前記給水温度を前記制御装置に与えるようにしたことを特徴とするボイラへの給水加熱制御装置。 - 請求項1記載のボイラへの給水加熱制御装置において、
前記抽気タービンは複数の抽気制御弁を備え、
前記制御装置が、前記複数の抽気制御弁を制御して各抽気制御弁の流量配分を決定することを特徴とするボイラへの給水加熱制御装置。 - 請求項3記載のボイラへの給水加熱制御装置において、
前記ボイラの伝熱部における熱貫流率特性を測定する特性測定手段を備え、
前記特性測定手段により測定した熱貫流率を用いて、前記発電プラントにおける蒸気サイクルの効率を計算することを特徴とするボイラへの給水加熱制御装置。 - 請求項4記載のボイラへの給水加熱制御装置において、
前記特性測定手段として、燃焼ガスによる供給熱量およびそれによる蒸気の加熱量を測定する手段を備えたことを特徴とするボイラへの給水加熱制御装置。 - 請求項4記載のボイラへの給水加熱制御装置において、
前記発電プラントにおける蒸気サイクルの効率の計算結果に応じて、スプレー流量、ボイラ圧力目標値、抽気流量の少なくとも1つを変更制御することを特徴とするボイラへの給水加熱制御装置。 - 抽気タービンを持った発電プラントにおけるボイラへの給水加熱制御方法において、
前記抽気タービンにおける抽気を加減可能とし、
前記抽気により前記ボイラへの給水を加熱するようにしたことを特徴とするボイラへの給水加熱制御方法。
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JP2005354607A JP2007155287A (ja) | 2005-12-08 | 2005-12-08 | 火力発電プラントの給水加熱制御装置および制御方法 |
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Cited By (2)
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CN104949095A (zh) * | 2015-06-05 | 2015-09-30 | 大唐淮北发电厂 | 一种超临界直流锅炉节能运行控制方法 |
CN107143843A (zh) * | 2017-05-17 | 2017-09-08 | 中国神华能源股份有限公司 | 凝结水调负荷的方法和装置 |
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2005
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