JP2005345165A - 形状測定方法および形状測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被測定物のセッティング誤差等がある場合でも高精度に形状測定できる形状測定方法および形状測定装置を実現する。
【解決手段】まず、被測定面4の設計形状z=f(x、y)に基づいて狙いの測定経路5上の法線方向にプローブ先端球2の半径分だけオフセットした仮測定用プローブ走査経路6を求めてプローブ1を走査させ、仮測定を行う。仮測定データから演算によってセッティング誤差と形状誤差を分離して、新たな座標系および新たな設計形状に基づく本番測定用プローブ走査経路を演算し、本番測定を行う。本番測定において被測定面4とプローブ先端球2との接触点が狙いの測定経路から大きくずれることがないため、高精度な形状測定を行うことができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、主に光学素子および光学素子成形用金型を高精度に測定する技術に関するものであり、特に、コンピュータ制御によって走査される接触式のプローブを用いて物体の形状を高精度に測定するための形状測定方法および形状測定装置に関するものである。
近年、撮像カメラをはじめとしてレーザビームプリンタ、複写機、半導体露光装置など各種光学装置の性能向上に伴い、これらの光学装置に組み込まれるレンズ、ミラー、プリズムなどの光学素子の品質、特に形状精度への要求が高度化してきている。具体的には、前記光学素子の形状は従来の平面、球面、あるいは軸対象非球面から自由曲面へと複雑化しており、形状が複雑化するほど要求される光学面の形状精度も厳しくなっている。
このような状況下において、高精度な光学素子を製造する上で不可欠である光学素子形状の測定、あるいは光学素子成形用金型の形状を測定する工程では、自由曲面形状などの複雑な形状の測定が可能であって、しかも急峻な勾配を有する面形状の測定が可能であるという理由から、接触式プローブを用いた形状測定装置が広く用いられている。
特に高精度な測定精度を実現するためには、接触式プローブを被測定面形状に対し倣い走査させて測定する機能を有する形状測定装置が使用される。このとき、プローブ先端部の形状は、被測定面形状に対して連続的に滑らかな倣い走査を実現するものが要求されるため、一般に球面形状の先端部を有するプローブが使用される。このような従来技術による形状測定装置、および同装置を用いた光学素子あるいは光学素子成形用金型の光学有効面の形状測定方法については、例えば特許文献1に開示されている。
図10は、上記従来技術による形状測定方法を示すもので、まず、被測定面104の面形状が、z=f(x、y)で定義される設計形状に対し形状誤差がない場合、すなわち設計形状と形状が完全に一致する面形状を有する被測定面を仮に想定し、同被測定面に対して接触式のプローブ101を倣い走査させるための、被測定面104の設計形状に基づく狙いの測定経路105が設定される。プローブ101はプローブ先端球102を有し、狙いの測定経路105上の座標点を、各座標点における法線方向にプローブ先端球102の半径分だけオフセットさせた座標点を演算によって求めて、これらの座標点を連続的に並べることで得られるプローブ走査経路106を設定し、形状測定工程では、このプローブ走査経路106に沿って、プローブ先端球102の中心位置を走査させる。
Figure 2005345165
Figure 2005345165
Figure 2005345165
ここで、(2)式のRはプローブ先端球102の半径を表す。
このように、従来技術による光学素子あるいは光学素子成形用金型の光学有効面の形状測定においては、図10に示すように、プローブ先端球102の中心位置を、上記の手順で導出したプローブ走査経路106に沿って、被測定面104にプローブ先端球102を接触させながら走査し、所定のサンプリング間隔でプローブ先端球102の中心座標を測定する。この動作を繰り返すことで、被測定面104の光学有効面形状を、被測定面104の各測定点において法線方向にオフセットした点群で構成される面形状として測定する。
測定終了後、形状測定装置の解析用コンピュータにインストールされている形状解析プログラムに従い、前記法線方向にオフセットされた点群データとして表される測定面形状から、逆に図10に示すプローブ先端球102の接触点座標を推定計算し、被測定面104の測定形状を算出する。
特開2003−97939号公報
従来技術による形状測定装置および形状測定方法を採用すると、プラスチックモールド製品の光学素子など、光学有効面の設計形状に対して実際の被測定面の形状誤差が大きい場合には、前記した手順によりあらかじめ導出する被測定面に対するプローブの目標接触位置と、実際のプローブ接触位置のずれが大きくなり、その結果高精度な形状測定が困難であるという未解決の課題がある。
詳しく説明すると、従来技術による形状測定においては、前述のように、狙いの測定経路、すなわちプローブ先端球の被測定面に対する目標接触位置における法線方向を、被測定面の設計形状に基づいて求め、同方向にプローブ先端球の半径分だけオフセットさせた座標点を連続的に並べることで、プローブ先端球の中心位置の走査経路であるプローブ走査経路を導出しているため、設計形状に対する誤差等が大きい場合は被測定面上の狙いの測定経路からのずれが増大し、このために測定精度が低下する。
例えば、図10に示す被測定面104の面形状は、同図のz=f(x、y)で表される設計形状に対して、実際には完全に一致することはなく形状誤差が存在する。特に、被測定物がプラスチックモールド製品の光学素子などの場合、製造工程の途中においては光学素子成形用金型の形状修正が不充分であるために、被測定面の設計形状に対する形状誤差が大きい場合がある。このように形状誤差が大きい場合に、従来技術では高精度な形状測定が困難である理由は以下の通りである。
図12は、図10に示した被測定面104と、プローブ101のプローブ先端球102との接触の様子について、XYZ座標系のXZ断面で示す図である。ここで、破線で示す被測定面設計形状107に対して、実際の被測定面形状108は実線で示すように形状誤差を有する。従来技術によるプローブ走査経路106は、前述のように、図10における狙いの測定経路105上にある座標点PWdに対し前記した算出方法に基づき、プローブ先端球102の中心位置LMdが求められる。従来技術による形状測定装置では、被測定面に対して接触式のプローブを倣い制御するため、前記中心位置LMdは2自由度を規定するXY座標として求まっていればよい。
ここでは、図12に示す被測定面設計形状107と実際の被測定面形状108の図示断面に直交するY軸方向に関して、形状の変化率が無視できるほど小さい場合を想定し、プローブ101はY軸方向に概略一致した方向を倣い走査するものとする。このとき、プローブ101は予め算出されたプローブ先端球102の中心位置LMdにXY座標が位置決めされ、その結果プローブ先端球102は図12に示すとおり、被測定面形状108に対し座標点PWmで接触することになる。すなわち、この接触点(座標点PWm)が実際のプローブ先端球102の接触点の点群として表される実際の測定経路となる。図12から明らかなとおり、狙いの測定経路と、プローブ先端球102が接触する実際の測定経路は、図示するXZ断面においてd1 だけずれが生じる。
このずれは、図12に示すように急傾斜な被測定面であり、かつ形状誤差が大きい被測定面を測定する場合に、特に大きくなる。このように従来技術による測定では、被測定物の形状誤差によっては狙いの測定経路通りにプローブ先端球の接触点を走査することができず、その結果測定精度が悪化してしまうことがある。
また、実際には使用する形状測定装置に対して、被測定物のセッティング誤差が必ず存在するため、仮に被測定面形状が設計形状と完全に一致する形状であったとしても、前記セッティング誤差が原因となり、従来技術では高精度な形状測定が困難である。その理由について以下に説明する。
図13は、図10に示した被測定面104と、プローブ101のプローブ先端球102との接触の様子について、XYZ座標系のXZ断面で示す図であり、ここでは、破線で示す被測定面設計形状107に対して、実際の被測定面形状108は、実線で示すように、セッティング誤差分だけずれた場所に位置する。図13において、プローブ101、プローブ先端球102、狙いの測定経路上にある座標点PWd、位置決めされるプローブ先端球102の中心位置LMd、実際の被測定面形状に対する接触点PWmについては図12と同様である。
図13に示すようにセッティング誤差が存在する場合についても、図12を用いて説明した設計形状に対する形状誤差がある場合と同様の理由により、従来技術による方法ではプローブ走査経路のずれ量d2 が発生し、狙いの測定経路に沿ってプローブ先端球102を接触させて走査することができない。そのため、測定精度が悪化してしまうことがある。
本発明は、上記従来の技術の有する未解決の課題に鑑みてなされたものであり、高精度な形状測定精度が要求される光学素子や光学素子成形用金型の形状測定において、被測定面の形状誤差が大きい場合や、形状測定装置に対する被測定物のセッティング誤差が存在する場合でも、狙い通りの測定経路に対してプローブを倣い走査可能とする形状測定方法および形状測定装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するため、本発明の形状測定方法は、球状先端部を有するプローブを被測定面に接触させながら二次元的に走査し、前記被測定面の面形状を測定する形状測定方法であって、被測定面の設計形状に基づいて狙いの測定経路から法線方向にプローブの球状先端部の半径分だけオフセットした仮測定用プローブ走査経路を演算する第1の演算処理工程と、仮測定用プローブ走査経路に沿ってプローブを走査して被測定面の測定を行い仮測定データを得る第1の測定工程と、仮測定データに基づいて被測定面のセッティング誤差と推定形状を演算する第2の演算処理工程と、セッティング誤差と推定形状に基づいて本番測定用プローブ走査経路を演算する第3の演算処理工程と、本番測定用プローブ走査経路に沿ってプローブを走査して被測定面の測定を行い、本番測定データを得る第2の測定工程と、を有し、本番測定データに基づいて被測定面の面形状を演算することを特徴とする。
本発明の形状測定装置は、被測定物を支持する保持台と、球状先端部を有するプローブと、前記プローブを前記被測定物に対して二次元的に走査するためのXY軸ステージと、前記プローブを前記被測定物の被測定面に接触させ、接触荷重を一定に保つZ軸ステージと、前記プローブの前記球状先端部の三次元位置を検出する検出手段と、前記被測定面の設計形状または推定形状を用いて狙いの測定経路から法線方向に前記プローブの前記球状先端部の半径分だけオフセットしたプローブ走査経路を演算する第1の演算手段と、前記検出手段の出力に基づいて前記被測定面のセッティング誤差と前記推定形状を演算する第2の演算手段と、を有することを特徴とする。
まず、設計形状に基づいた仮測定用プローブ走査経路を用いて仮測定を行い、その測定値から、被測定物の推定形状およびセッティング誤差を求めて新たな本番測定用のプローブ走査経路を設定するものであるから、本番測定ではプローブ先端球が狙いの測定経路に対して大きくずれることがない。
被測定面の設計形状に対する形状誤差が大きい場合や、急傾斜な被測定面を測定する場合、あるいはセッティング誤差が大きい場合でも、狙い通りの測定経路上でプローブの位置データを得ることができるため、高精度な測定が可能となる。
図1に示すように、プローブ1のプローブ先端球2を被測定物3に対して接触させて被測定面4の面形状を測定する形状測定装置において、解析用コンピュータ10は、第1の演算手段により、被測定物3の設計形状データをもとに、被測定面4上の目標プローブ接触位置に対するプローブ先端球2の中心位置を、同位置における被測定面4の法線方向にプローブ先端球2の半径分オフセットした点として算出し、これを被測定面4上の全目標プローブ接触位置に対し繰り返し行った結果得られる点群として仮測定用プローブ走査経路を計算する。そして、このプローブ走査経路に従い被測定面4に対しプローブ1を走査して得られた仮測定データについて、第2の演算手段により、連続関数で定義される形状として仮測定された被測定面4の形状を推定する計算処理と、同時に被測定物3の形状測定装置に対するセッティング誤差を推定する計算処理を行い、新たな座標系と前記推定形状を用いて本番測定用プローブ走査経路を計算する。このように算出した新たなプローブ走査経路に従いプローブ1を走査する本番測定を行い、得られた測定面形状データ(本番測定データ)について、前述の形状解析と同様な計算処理を行う。
なお、設計形状に対する被測定面の形状誤差が比較的小さい場合は、セッティング誤差のみを分離して本番測定を行ってもよい。
図1に示すように、接触式プローブであるプローブ1は先端に球面形状部を有し、この球状先端部をプローブ先端球2という。なお、プローブ先端球2は、プローブ1に対し球を何らかの固定方法により配置した構造であってもよいし、プローブ1と一体構造になっていてもよい。
プローブ1は、被測定物3に対してプローブ先端球2を接触させながら、X、Y、Z各軸方向に相対的に移動自在となるように支持され、X軸ステージ11a、Y軸ステージ11b、Z軸ステージ12aによって各軸方向に移動する。各軸ステージ11a、11b、12aは、それぞれX、Y、Z駆動用モータ11c、11d、12bによって駆動され、被測定物3に対して形状測定を実施する際には、プローブ先端球2を被測定物3の被測定面4に接触させながらXY方向に二次元的に移動させる。このとき、プローブ先端球2の中心位置の移動軌跡が図示しない検出手段である位置検出センサにより検出され、データサンプリング装置13に移動軌跡データが転送され、サンプリングされる構成になっている。なお、位置検出センサとしては、高精度な形状測定を実現するために、例えばレーザ測長器やリニアスケールエンコーダなどが用いられるが、これらの位置検出センサに限定されるものではない。
各軸駆動用モータ11c、11d、12bに対し、XY軸制御装置11およびZ軸制御装置12から駆動制御信号に基づく電力供給がなされることで、前記駆動用モータ11c、11d、12bがそれぞれ駆動される。XY軸制御装置11およびZ軸制御装置12は、解析用コンピュータ10からの駆動制御信号に応じて動作する。解析用コンピュータ10は、CPUなどを主体として構成される図示しないプロセッサと、同じく図示しないハードディスクドライブやその他の記憶手段とによって構成されるものである。この解析用コンピュータ10には、本実施の形態の形状測定方法を実現するための後述するように第1および第2の演算手段を有する形状測定プログラムがインストールされており、同形状測定プログラムに従いプローブ1を用いた形状測定のための各種演算処理を実行する。
ここで、形状測定時におけるZ軸ステージ12aの駆動について詳しく説明する。図1の形状測定装置においてはプローブ1の被測定物3に対する接触力を検出する機能を備えており、検出した接触力の大きさに応じた接触力信号が出力され、Z軸制御装置12に取り込まれる。Z軸制御装置12には、DSPなどを主体として構成される図示しないプロセッサ、および同じく図示しないROMなどで構成される記憶手段が内蔵されており、前記接触力信号を常に一定に保つような制御を行うための制御プログラムがインストールされている。この制御プログラムに従い、Z軸制御装置12は接触力信号を一定値に維持するようなZ軸駆動電力を出力し、出力された駆動電力はZ軸駆動用モータ12bに供給される。さらに、Z軸駆動用モータ12bによってZ軸ステージ12aが駆動され、プローブ1の被測定物3に対する接触力を一定に維持する。
形状測定時におけるXY各軸ステージ11a、11bの駆動について詳しく説明する。解析用コンピュータ10は、形状測定時に実行される前記形状測定プログラムの命令に従い、XY軸制御装置11に対し駆動制御信号を送信する。XY軸制御装置11は解析用コンピュータ10から受信した駆動制御信号に基づき、XY軸駆動用モータ11c、11dに駆動電力を供給する。さらに、駆動電力に従い動作するXY軸駆動用モータ11c、11dによってX軸ステージ11a、およびY軸ステージ11bが駆動され、プローブ1の先端、すなわちプローブ先端球2の中心位置が、被測定物3の被測定面4に対しXY軸方向に位置決め制御される。
XYZ各軸ステージ11a、11b、12aの駆動により、前記した形状測定プログラムにより設定される仮測定または本番測定用のプローブ走査経路に従い、被測定物3の被測定面4上をプローブ1が走査する。プローブ走査中、プローブ先端球2の中心位置を検出する位置検出センサの出力信号は、データサンプリング装置13によって一定のサンプリング間隔で取り込まれ、さらに取り込まれたデータはデータサンプリング装置13から解析用コンピュータ10へ、形状測定プログラムが設定する測定条件に応じた適切なサンプリング間隔で逐次出力され、被測定面形状データがX、Y、Z座標点群データとして取得される。最終的には、プローブ走査終了後に後述する形状解析処理を実施することで表面形状データが得られる。
図2は、図1の形状測定装置を用いて光学素子あるいは光学素子成形用金型の光学面形状を測定する際のフローチャートであり、ステップS1において形状測定を開始し、ステップS2にて、第1の測定工程となる仮測定を行う。この仮測定では、具体的にはつぎのような測定条件により形状測定が実施される。
ステップS2における第1の測定工程である仮測定では、図4または図5に基づいて後述する具体的な測定方法により、図1の形状測定装置を使用して被測定面4の形状測定を行う。ステップS2の仮測定の終了後に、ステップS3で、解析用コンピュータ10において仮測定データに対する形状解析処理を行い、図3に示すように、まず、被測定物3のセッティング誤差を補正して新たな座標系を設定する。この新たな座標系は、後述するステップS7において実施する第2の測定工程である本番測定において用いられる。
すなわち、仮測定および本番測定それぞれの測定工程(ステップS2、S7)では、プローブ走査経路導出の際に、図3に示すセッティング誤差補正前座標系(設計形状座標系)と、セッティング誤差補正後座標系(測定形状座標系)がそれぞれ用いられる。ここで、セッティング誤差補正前座標系(設計形状座標系)は、ステップS3で実施される仮測定データに対する形状解析において用いられるもので、具体的には図1に示すプローブ先端球2の中心位置の移動軌跡として取得された仮測定データに対し、プローブ先端球2の半径および被測定物3の被測定面4における設計形状をもとに、プローブ先端球2と被測定面4の接触点を推定計算しながら、設計形状に対し測定形状をカーブフィッティングする計算処理において、設計形状z=f(x、y)を定義する際に使用する座標系である。カーブフィッティング計算処理では、例えば最小二乗法などにより、設計形状に対する測定形状の形状誤差が最小となるような推定計算を実施する。なお、この形状解析は、ステップS3において図1の解析用コンピュータ10にインストールされている演算手段である形状解析用コンピュータプログラムにより行われる。
一方、セッティング誤差補正後座標系(測定形状座標系)は、仮測定データに対する前記形状解析を実施した計算結果として算出される、被測定物3のセッティング誤差を表現する座標変換行列[TS ](セッティング誤差座標変換行列)を用いて、セッティング誤差補正前座標系に対し図示するような関係で定義される座標系である。一般的に測定形状解析において実施される前記カーブフィット計算処理では、設計形状に対し測定形状がどれだけずれた位置および姿勢にあるか(セッティング誤差)について、最大6自由度(並行移動成分3自由度+回転移動成分3自由度)のパラメータから求められる座標変換行列として求められる。すなわち、セッティング誤差座標変換行列[TS ]がこれにあたる。ここで、設計形状z=f(x、y)上のある一点の座標を(x、y、z)、カーブフィッティング計算処理後に推定計算されたセッティング誤差座標変換行列[TS ]により座標変換された前記一点の座標を(xs 、ys 、zs )とすると、両座標の関係は図3に示す2つの座標系において次式で表される。
Figure 2005345165
ここまでは、説明を簡単にするために、ステップS3におけるカーブフィッティング計算処理において参照形状となる被測定面の設計形状z=f(x、y)については、形状を変更せずに計算処理を実施することとした。しかしながら、このカーブフィッティング計算処理においては、前記参照形状を推定計算の課程で変化させていくことにより、セッティング誤差の推定と同時に、測定形状について、設計形状を定義する連続関数z=f(x、y)とは異なる新たな関数z=g(x、y)として形状を推定する計算処理方法が、一般的によく知られている。この計算処理方法では、収束演算を伴う推定計算の結果算出される参照形状z=g(x、y)が、被測定面4の推定形状となる。
本実施例においても、この測定形状推定計算処理を実行可能とする形状解析用コンピュータプログラムが解析用コンピュータ10にインストールされており、これを、ステップS3における形状解析処理で使用することで、前記セッティング誤差と同時に、前記参照形状であり、設計形状とは異なる連続関数z=g(x、y)で表される推定形状を算出する。このようにして求めたセッティング誤差と推定形状を、ステップS4以降の工程において本番測定用のプローブ走査経路の算出に利用する。
ステップS4においては、ステップS3の形状解析で算出したz=g(x、y)で表される参照形状すなわち仮測定データによる推定形状を、後述するステップS5、ステップS6の演算処理における新たな設計形状とする。すなわち、図1の解析用コンピュータ10にインストールされている形状測定プログラムの処理において、本番測定用プローブ走査経路の算出に使用される新たな設計形状として、前記推定形状である参照形状z=g(x、y)が用いられる。
Figure 2005345165
ステップS6は、ステップS5で算出した単位法線ベクトルとプローブ先端球半径をもとに、従来技術と同様の手順に従い、ステップS7の工程で行われる本番測定用プローブ走査経路を設定する工程である。この走査経路の設定については、図2における解析用コンピュータ10にインストールされている形状測定プログラムがその設定機能を備えており、解析用コンピュータ10内で第1の演算手段によるプログラムを実行することで新たなプローブ走査経路が算出され、解析用コンピュータ10内の記憶手段に保存される。
ステップS1からステップS6の工程により導出された本番測定用プローブ走査経路をもとに、ステップS2で仮測定した被測定物3に対し、被測定物3を形状測定装置から取り外すことなく、同一の取付状態を維持したままで、ステップS7において第2の測定工程となる本番測定を行う。
このようにして、被測定物のセッティング誤差および形状誤差について考慮したプローブ走査経路に従い形状測定を行うものであるため、従来技術と比較してより高精度に狙い通りの測定経路を走査することが可能となり、その結果、形状測定精度を大幅に向上させることができる。
最後に、ステップS8において、ステップ7の本番測定により得られた本番測定データに対して、ステップS3で行った形状解析と同様の計算処理を実施する。これにより、本番測定データについても仮測定時と同様に、被測定物の形状測定装置に対するセッティング誤差および形状誤差が得られる。この測定形状解析工程までを実施後、ステップ9で形状測定を終了する。
つぎに、ステップS2における仮測定の具体的な方法を図4に基づいて説明する。図中のXYZ座標系は図3で説明したセッティング誤差補正前座標系(設計形状座標系)を示しており、被測定面4の設計形状は同座標系においてz=f(x、y)で定義されている。ここで、被測定面4の実際の形状は前記設計形状z=f(x、y)とは一致せず、前述した形状誤差が含まれた形状となっている。さらに、前記した形状測定装置に対する被測定物3のセッティング誤差も存在するため、同誤差に起因する設計形状からのずれも生じている。
このとき、プローブ1の狙いの測定経路5、および同経路に対応するプローブ先端球2の中心位置であるプローブ走査経路(仮測定用プローブ走査経路)6は、従来技術と同様な計算処理から算出し、仮測定用測定条件として設定する。プローブ走査経路導出の詳細な手順については、前記したとおりであるのでここでは省略する。図4に示す方法では、セッティング誤差補正前座標系(設計形状座標系)のX軸方向、およびそれに直交するY軸方向について、それぞれ一断面ずつ断面形状測定を行う。
このような仮測定は被測定面4の形状が軸対称な球面形状あるいは非球面形状である場合に実施する。なぜならば、被測定物3となる軸対称形状の光学素子あるいは光学素子成形用金型は、その加工方法の特徴から光軸(軸対称形状が定義される軸)を含む断面形状を測定することで、被測定面4の全体形状を推定可能であるからである。ここで、1断面の測定形状からだけでは、被測定面4の形状測定装置に対するセッティング誤差の推定のためのカーブフィッティング計算処理が、並進および回転の全5自由度(軸対称形状のため光軸に対する回転成分は自由度を持たない)について算出できない。一方、2断面以上の測定形状からは、セッティング誤差について前記5自由度の推定計算が可能となる。このため、測定タクト短縮を考慮し、セッティング誤差の推定が可能となる最低断面数である2断面について、仮測定を実施するものである。さらに、仮測定におけるセッティング誤差および形状誤差推定精度を考慮し、より高精度な推定が可能となる直交2断面の仮測定を実施する。すなわち、図4においてX軸方向およびY軸方向それぞれの狙いの測定経路5は、被測定面4の軸対称な設計形状z=f(x、y)が定義される光軸上で直交する。
ステップS2において、図4に示す方法で仮測定を実施後、前述の仮測定形状解析(ステップS3)、および本番測定用プローブ走査経路の設定(ステップS4〜S6)を行う。ステップS3の仮測定データに対する形状解析では、前述のカーブフィッティング計算処理により、セッティング誤差の推定と同時に、被測定面4の推定形状であり、設計形状とは異なる連続関数z=g(x、y)で表される参照形状を算出する。この参照形状z=g(x、y)は、本実施例のように被測定面4の形状が軸対称形状の場合、具体的には軸対称非球面の形状を定義する曲率(R値)、コーニック係数、あるいは多項式係数について、セッティング誤差補正後、すなわち図3に示すセッティング誤差補正後座標系において、測定形状に対し形状誤差が少なくなるようにフィッティングした値で定義されるフィッティング形状となる。このようにして導出された新たな参照形状z=g(x、y)を用い、ステップS4〜S6において本番測定用プローブ走査経路を設定する。
ステップS4〜S6により本番測定用プローブ走査経路を設定後、本番測定(ステップS7)、測定形状解析(ステップS8)を順次行い形状測定を終了する(ステップS9)。前述のように仮測定においては直交2断面の測定を行うのに対し、本番測定では、例えば測定断面数を3断面以上に増やすなどで、測定データ点数を仮測定時よりも多くする。なお、この本番測定時のプローブ走査経路の設定に関する詳細については、本番測定実施方法の具体例として図6ないし図9を用いて後述する。
このように図4の仮測定方法を採用することで、軸対称球面あるいは軸対称非球面形状の被測定物に対し、簡便な方法で高精度なプローブ走査経路の設定が可能となり、効率的に形状測定精度向上が図られる点において効果的である。
図5は、ステップS2における仮測定の別の具体的な方法を示すもので、図中のXYZ座標系については図4と同様に、図3で説明したセッティング誤差補正前座標系(設計形状座標系)を示しており、被測定面4の設計形状は同座標系においてz=f(x、y)で定義される。ここで、被測定面4の実際の形状は設計形状z=f(x、y)とは一致せず、前述した形状誤差が含まれた形状となっている。さらに、前記した形状測定装置に対する被測定物3のセッティング誤差も存在するため、同誤差に起因する設計形状からのずれも生じている点についても、図4の具体例と同様である。
また、プローブ1の狙いの測定経路5、および同経路に対応するプローブ先端球2の中心位置の走査経路であるプローブ走査経路6についても、図4に示した仮測定の具体例と同様、前記した従来技術と同手法による計算処理から算出する。本具体例では図5に示すとおり、セッティング誤差補正前座標系(設計形状座標系)のY軸方向をプローブ1の主走査方向とするラスタ走査を行い、被測定面4の面形状を測定する点が、図4の仮測定方法とは異なる。なお、図5ではラスタ走査におけるプローブ主走査方向をY軸方向としているが、X軸方向であってもよい。さらには、X軸またはY軸方向を主走査方向とするのではなく、任意の方向を主走査方向とするラスタ走査であってもよい。
本具体例による仮測定は、被測定面4の形状が、主として自由曲面形状のように非軸対称な形状である場合に用いられる。軸対称形状については図4に示したような光軸を含む断面形状を測定することで、被測定面の全体形状を推定可能であったが、自由曲面形状のように非軸対称な形状については、直交2断面のような代表断面形状だけでは、その面形状の推定、言い換えると設計形状に対する被測定面4の形状誤差、およびセッティング誤差を推定することは不可能である。そのため、図5に示すように、例えばラスタ走査による被測定面4の面形状測定が必要となる。
本具体例では、測定タクト短縮を考慮し、図6を用いて後述する本番測定時のラスタ走査ライン数と同じ、または少ない走査ライン数で仮測定を実施する。例えば、本番測定で測定条件として設定するプローブ走査ライン数の2分の1、あるいは4分の1といったように低密度の走査ライン数を設定する。なお、この仮測定におけるプローブ走査ライン数の決定方法、すなわち本番測定時走査ライン数に対する仮測定時走査ライン数の決め方については何ら限定するものではなく、仮測定時のプローブ走査ライン数が本番測定時の同ライン数以下であればよい。
ステップS2において、図5に示すプローブ走査方法で仮測定を実施後、図2のフローチャートに基づき仮測定形状解析(ステップS3)、本番測定用プローブ走査経路の設定(ステップS4〜S6)を順次行う。ここで、図5に示す被測定面4の設計形状が、軸対称非球面形状にXYべき級数多項式などのXY多項式で表される自由曲面形状を加算した形状である場合には、ステップS3における仮測定データに対するカーブフィット計算処理において、軸対称非球面形状を表す曲率、コーニック係数、および多項式係数をフィッティングした値で定義される参照形状z=g(x、y)の算出を行う。さらに、ここで算出される参照形状z=g(x、y)を測定形状から差し引いた形状(フィッティング誤差形状)について、XYべき級数多項式などによりさらにフィッティングし、同フィッティング形状を前記参照形状z=g(x、y)に加算した形状を、改めて参照形状z=g(x、y)として設定してもよい。
また、被測定面4の設計形状が軸対称非球面形状をベースとした形状ではなく、XYべき級数多項式などで表される自由曲面形状のみで定義される場合には、前記フィッティング誤差形状に対しXYべき級数多項式で表現されるフィッティング形状を算出するのではなく、カーブフィット計算処理においてセッティング誤差の推定と同時にXYべき級数多項式の多項式係数をフィッティングし、参照形状z=g(x、y)を求める方法であってもよい。このとき、前記したフィッティング誤差形状に対するフィッティング処理は省略してもよい。図1に示す解析用コンピュータ10には、上記いずれの機能についても実行可能となる演算手段である形状解析用コンピュータプログラムがインストールされている。
なお、参照形状z=g(x、y)の算出に際し使用する多項式は、XYべき級数多項式に限らず、例えばゼルニケ多項式のような軸対称形状を表現する多項式であってもよいことは言うまでもない。
以上説明した方法に従い求められた被測定面4の参照形状z=g(x、y)をもとに、ステップS4〜S6において本番測定用プローブ走査経路を設定する。
つぎに図6を用いて本番測定用プローブ走査経路の設定方法を具体的に説明する。
図6の座標系は、図3に示したセッティング誤差補正後座標系(測定形状座標系)であり、プローブ1の狙いの測定経路7、および同経路に対応するプローブ先端球2の中心位置の走査経路であるプローブ走査経路(本番用プローブ走査経路)8を導出する際には、図6に示すzs =g(xs 、ys )で表されるステップS6までで算出された参照形状に基づいて計算する。ここでの詳細な計算方法については、従来技術のプローブ走査経路導出において、設計形状z=f(x、y)を用いて図3に示すセッティング誤差補正前座標系(設計形状座標系)上で求めていたのに対して、セッティング誤差補正後座標系(測定形状座標系)上で前記参照形状zs =g(xs 、ys )を新たな設計形状として用いる点のみが異なる。その他の計算手順については従来技術による手法と同様である。本番測定においてこのようなプローブ走査経路の導出方法を採用することにより、被測定物3の形状測定装置に対するセッティング誤差、および設計形状に対する被測定面4の形状誤差を考慮した上でのプローブ走査経路8が設定可能となることから、従来技術と比較して高精度な形状測定を実現することができる。
第2の測定工程となる本番測定(ステップS7)では、図6に示すように、図5に示したプローブ走査ライン数よりも多い測定ライン数を設定する。すなわち、第1の測定工程である仮測定よりも測定点数の多い条件で面測定を実施する。その後、本番測定で取得した測定形状データについてステップS8の測定形状解析を実施し、被測定面4のセッティング誤差および設計形状に対する形状誤差などを、ステップS3の仮測定データに対する形状解析時よりも高精度に算出することができる。本番測定データに対する形状解析(ステップS8)終了後、形状測定は終了(ステップS9)する。
図6に示したラスタ走査の代わりに、図7ないし図9に示す方法で本番測定を実施してもよい。図7ないし図9において、各図ともに図中の座標系はセッティング誤差補正後座標系(測定形状座標系)を表し、被測定面4上のzs =g(xs 、ys )で表される参照形状をもとに設定した狙いの測定経路17、27、37をZs 軸プラス方向から見下ろした図となっている。
図6で示すようなラスタ走査による本番測定の代わりに、例えば図7に示すような放射線状のプローブ走査であってもよい。このとき、具体的には狙いの測定経路17の直線状の経路T1 から直線状の経路T6 の順にプローブを走査し、被測定面4の面形状を測定する。
同様に、これまで説明した仮測定では、図4で示した直交2断面形状の測定、あるいは図5で示したラスタ走査による測定であったが、図7に示す本番測定と同様に、被測定面に対し放射線状にプローブを走査する仮測定の方法を採用してもよい。このときの仮測定では、図7に示す放射線状のプローブ走査ライン数と同じかまたはそれ以下のライン数で、セッティング誤差補正前座標系(設計形状座標系)上で定義される被測定面の設計形状z=f(x、y)をもとに設定する狙いの測定経路を走査するように、プローブ先端球の中心位置の走査経路すなわちプローブ走査経路を設定する。
また、図8に示すような同心円状の狙いの測定経路27、あるいは図9に示すようなスパイラル状の狙いの測定経路37に対して、仮測定および本番測定の双方を実施する形態であってもよい。また、仮測定時と本番測定時のプローブ走査経路は、異なる形態の経路であってもよい。例えば仮測定においては図4に示すような直交2断面形状の測定を行い、本番測定では図8に示すような同心円状の測定を実施するような形態であってもよく、これら各測定工程における組み合わせを限定するものではない。
なお、光学素子成形用金型のように、設計形状に対する形状誤差が少ないことが予め判明している被測定面を測定する場合は、図2のステップS3における仮測定データに対する形状解析においてセッティング誤差の推定のみを行い、ステップS4では参照形状z=g(x、y)を設定することなく、設計形状z=f(x、y)を用いる形態であってもよい。
このように、被測定面の設計形状に対する形状誤差が少ない場合には、セッティング誤差の補正を考慮した本番測定用プローブ走査経路を設定するだけで、狙いの測定経路を高精度に走査可能となる。
光学素子やその成形用金型のみならず、高精度な面形状を必要とする部品やステージ等に広く適用できる。
一実施の形態による形状測定装置を示す模式図である。 図1の形状測定装置による形状測定方法を説明するフローチャートである。 プローブ走査経路を導出する際に用いる二つの異なる座標系の関係を説明する図である。 第1の測定工程となる仮測定の具体例を説明する図である。 第1の測定工程となる仮測定の他の具体例を説明する図である。 第2の測定工程となる本番測定の具体例を説明する図である。 第2の測定工程となる本番測定の別の具体例を説明する図である。 第2の測定工程となる本番測定のさらに別の具体例を説明する図である。 第2の測定工程となる本番測定のさらに別の具体例を説明する図である。 従来技術を説明する図である。 従来技術による形状測定方法の手順を示すフローチャートである。 従来技術における形状測定方法において、被測定面の形状誤差によって測定経路がずれてしまう状況を説明する図である。 従来技術における形状測定方法において、被測定物のセッティング誤差によって測定経路がずれてしまう状況を説明する図である。
符号の説明
1 プローブ
2 プローブ先端球
3 被測定物
4 被測定面
5、7、17、27、37 狙いの測定経路
6、8 プローブ走査経路
10 解析用コンピュータ
11 XY軸制御装置
11a X軸ステージ
11b Y軸ステージ
12 Z軸制御装置
12a Z軸ステージ
13 データサンプリング装置

Claims (5)

  1. 球状先端部を有するプローブを被測定面に接触させながら二次元的に走査し、前記被測定面の面形状を測定する形状測定方法であって、
    被測定面の設計形状に基づいて狙いの測定経路から法線方向にプローブの球状先端部の半径分だけオフセットした仮測定用プローブ走査経路を演算する第1の演算処理工程と、
    仮測定用プローブ走査経路に沿ってプローブを走査して被測定面の測定を行い仮測定データを得る第1の測定工程と、
    仮測定データに基づいて被測定面のセッティング誤差と推定形状を演算する第2の演算処理工程と、
    セッティング誤差と推定形状に基づいて本番測定用プローブ走査経路を演算する第3の演算処理工程と、
    本番測定用プローブ走査経路に沿ってプローブを走査して被測定面の測定を行い、本番測定データを得る第2の測定工程と、を有し、
    本番測定データに基づいて被測定面の面形状を演算することを特徴とする形状測定方法。
  2. 球状先端部を有するプローブを被測定面に接触させながら二次元的に走査し、前記被測定面の面形状を測定する形状測定方法であって、
    被測定面の設計形状に基づいて狙いの測定経路から法線方向にプローブの球状先端部の半径分だけオフセットした仮測定用プローブ走査経路を演算する第1の演算処理工程と、
    仮測定用プローブ走査経路に沿ってプローブを走査して被測定面の測定を行い仮測定データを得る第1の測定工程と、
    仮測定データに基づいて被測定面のセッティング誤差を演算する第2の演算処理工程と、
    セッティング誤差を補正した新たな座標系を用いて本番測定用プローブ走査経路を演算する第3の演算処理工程と、
    本番測定用プローブ走査経路に沿ってプローブを走査して被測定面の測定を行い、本番測定データを得る第2の測定工程と、を有し、
    本番測定データに基づいて被測定面の面形状を演算することを特徴とする形状測定方法。
  3. 仮測定用プローブ走査経路より本番測定用プローブ走査経路の方が高密度であることを特徴とする請求項1または2記載の形状測定方法。
  4. 仮測定用プローブ走査経路が、直交する2軸の方向に少なくとも1本ずつ設けられることを特徴とする請求項1ないし3いずれか1項記載の形状測定方法。
  5. 被測定物を支持する保持台と、球状先端部を有するプローブと、前記プローブを前記被測定物に対して二次元的に走査するためのXY軸ステージと、前記プローブを前記被測定物の被測定面に接触させ、接触荷重を一定に保つZ軸ステージと、前記プローブの前記球状先端部の三次元位置を検出する検出手段と、前記被測定面の設計形状または推定形状を用いて狙いの測定経路から法線方向に前記プローブの前記球状先端部の半径分だけオフセットしたプローブ走査経路を演算する第1の演算手段と、前記検出手段の出力に基づいて前記被測定面のセッティング誤差と前記推定形状を演算する第2の演算手段と、を有することを特徴とする形状測定装置。
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