JP2005344899A - パッド型ジャーナル軸受装置および回転機械 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転軸とパッド間の静止摩擦力が小さく起動トルクの小さいロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受を提供する。
【解決手段】軸受内輪4の内側に設けられた下半2枚のパッド1,2により回転軸6の荷重Wを分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、起動時に前記下半2枚のパッド1,2のうち回転上流側パッド1の傾きを拘束する傾き拘束手段9を備えている構成とする。
【選択図】図1
【解決手段】軸受内輪4の内側に設けられた下半2枚のパッド1,2により回転軸6の荷重Wを分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、起動時に前記下半2枚のパッド1,2のうち回転上流側パッド1の傾きを拘束する傾き拘束手段9を備えている構成とする。
【選択図】図1
Description
本発明はパッド型ジャーナル軸受装置に係り、特に横軸型のタービン、発電機、電動機などの大型で高荷重の加わる回転軸を支持するために設けられるロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置および回転機械に関する。
横軸型のタービン、発電機、電動機などの軸受には、調心性と振動安定性にすぐれたパッド型ジャーナル軸受装置が使用される。特に、下半2枚のパッドで回転軸の荷重を分担し、高面圧化を図ることを目的として、ロードビトゥイーン型のパッド軸受装置(以下LBP軸受という)が使用される。
図17に従来のLBP軸受を示す。LBP軸受は軸受内輪4、ピボット5A,5B,…5D、各ピボットを支点として傾くことが可能なパッド1,2,3a,3bから構成されている。パッド1は下半回転上流側のパッドであり、パッド2は下半回転下流側のパッドであり、3a,3bは上半パッドである。定常運転中は、回転軸6が自重により下側に偏心し、回転軸6と下半のパッド1,2との間に潤滑油が巻き込まれ、くさび膜効果で油膜圧力が発生して回転軸6の荷重を支える構造となっている。
パッド軸受の特長として、回転軸の中心が何らかの原因で動いても、パッドが傾くことで適切な油膜圧力が確保されるため、図18に示すような二円弧軸受と比較して調心性と振動安定性にすぐれているという点がある。
更に、LBP軸受では下半2枚のパッドで回転軸の荷重を分担して支持するため、図19に示すような、1枚の真下のパッド7で回転軸6の荷重を支持するロードオン型パッド軸受(以下LOP軸受)と比較して、メタル温度の低減や油膜厚さの確保が可能となり、その分高い荷重を支持することができる。
一方、回転機械が停止した状態では、回転軸6が回転しないため油膜圧力が発生せず、回転軸6が下半パッド1,2に接した状態で静止する。起動時に回転軸6を回転させるためには、回転軸6と下半パッド1,2間の静止摩擦力に、回転軸6の半径を乗じたトルクが必要となる。
図20に、従来のLBP軸受で回転軸が下半パッドに接して静止した状態を示す。
図20において、
OBは軸受内輪の中心(固定点)、OJは回転軸の中心、
OS1は下半回転上流側パッド1とピボット5Aとの接点(固定点)、
OS2は下半回転下流側パッド2とピボット5Bとの接点(固定点)、
OP1は下半回転上流側パッド1の加工中心、OP2は下半回転下流側パッド2の加工中心、
T1は下半回転上流側パッド1の下流側端、L2は下半回転下流側パッド2の上流側端、
H1は回転軸と下半回転上流側パッド1との接点、H2は回転軸6と下半回転下流側パッド2との接点、
θ1(=∠OBOS1OP1)は下半回転上流側パッド1のピボット5A周りの傾き角度、
θ2(=∠OBOS2OP2)は下半回転下流側パッド2のピボット周り5Bの傾き角度、
Wは回転軸6の荷重、Rは回転方向、
N1は回転軸6が下半回転上流側パッド1から受ける垂直抗力、
N2は回転軸6が下半回転下流側パッド2から受ける垂直抗力、
δ1はN1が鉛直方向となす角度、δ2はN2が鉛直方向となす角度、である。
図20において、
OBは軸受内輪の中心(固定点)、OJは回転軸の中心、
OS1は下半回転上流側パッド1とピボット5Aとの接点(固定点)、
OS2は下半回転下流側パッド2とピボット5Bとの接点(固定点)、
OP1は下半回転上流側パッド1の加工中心、OP2は下半回転下流側パッド2の加工中心、
T1は下半回転上流側パッド1の下流側端、L2は下半回転下流側パッド2の上流側端、
H1は回転軸と下半回転上流側パッド1との接点、H2は回転軸6と下半回転下流側パッド2との接点、
θ1(=∠OBOS1OP1)は下半回転上流側パッド1のピボット5A周りの傾き角度、
θ2(=∠OBOS2OP2)は下半回転下流側パッド2のピボット周り5Bの傾き角度、
Wは回転軸6の荷重、Rは回転方向、
N1は回転軸6が下半回転上流側パッド1から受ける垂直抗力、
N2は回転軸6が下半回転下流側パッド2から受ける垂直抗力、
δ1はN1が鉛直方向となす角度、δ2はN2が鉛直方向となす角度、である。
回転軸6が下半パッド1,2に接すると、回転軸6の荷重によって下半パッド1,2が傾く。下半パッドの傾きθ1,θ2を特に拘束しなければ、下半パッド1,2から受ける垂直抗力N1とN2の反力が、それぞれ下半パッド1,2とピボット5A,5Bとの接点OS1,OS2の方向を向き、ピボット5A,5Bの周りのモーメントがつりあうまで下半パッド1,2が傾き、静止する。
このようにして、回転軸6と下半パッド1,2の静止位置が定まると、垂直抗力N1,N2と回転軸6の荷重Wの釣り合いの式を書くことができる。(1)式は鉛直方向の力の釣り合いの式、(2)式は水平方向の力の釣り合いの式である。
N1cosδ1 + N2cosδ2 = W (1)
N1sinδ1 − N2sinδ2 = 0 (2)
上記で垂直抗力N1,N2が定まると、静止摩擦力F0を(3)式のように求めることができる。
F0 = μ0(N1+N2) (3)
ただし、μ0は、回転軸6と下半パッド1,2間の静止摩擦係数である。
N1sinδ1 − N2sinδ2 = 0 (2)
上記で垂直抗力N1,N2が定まると、静止摩擦力F0を(3)式のように求めることができる。
F0 = μ0(N1+N2) (3)
ただし、μ0は、回転軸6と下半パッド1,2間の静止摩擦係数である。
実用的なLBP軸受を想定して、μ0=0.2、W=1.0 と定めて静止摩擦力F0を計算すると、
F0=0.283 (4)
となる。LBP軸受では、N1、N2が鉛直方向を向いておらず、これらの鉛直方向成分の和がWと釣り合う必要がある。よって必然的に N1+N2>W となり、(3)式よりF0>μ0Wとなる。
F0=0.283 (4)
となる。LBP軸受では、N1、N2が鉛直方向を向いておらず、これらの鉛直方向成分の和がWと釣り合う必要がある。よって必然的に N1+N2>W となり、(3)式よりF0>μ0Wとなる。
一方、図19のLOP軸受において、同様に静止摩擦力を計算すると、
F0=0.2002 (5)
となる。LOP軸受では、停止中、回転軸6の荷重のほとんどが真下のパッド7に集中し、
N1≒W、N2≒0となる。その結果、F0≒μ0W(かつF0>μ0W)となる。
F0=0.2002 (5)
となる。LOP軸受では、停止中、回転軸6の荷重のほとんどが真下のパッド7に集中し、
N1≒W、N2≒0となる。その結果、F0≒μ0W(かつF0>μ0W)となる。
また、図18の二円弧軸受において同様に静止摩擦力を計算すると、
F0=0.2 (6)
となる。二円弧軸受では、停止中、回転軸6が下半軸受8と鉛直真下で接し、回転軸6が下半軸受8から受ける垂直抗力の大きさが、回転軸6の荷重と完全に一致する。その結果、F0=μ0Wとなり、LBP軸受やLOP軸受と比較して、静止摩擦力が最小となる。
F0=0.2 (6)
となる。二円弧軸受では、停止中、回転軸6が下半軸受8と鉛直真下で接し、回転軸6が下半軸受8から受ける垂直抗力の大きさが、回転軸6の荷重と完全に一致する。その結果、F0=μ0Wとなり、LBP軸受やLOP軸受と比較して、静止摩擦力が最小となる。
式(4),(5),(6)から明らかなように、LBP軸受では、他の軸受と比較して、静止摩擦力が大きくなる。静止摩擦力が大きいと、起動トルクの過大、パッド表面の損傷などの問題に至る。従来、静止摩擦力の過大が懸念される軸受では、以下のような対策が取られている。
・軸受摺動面に低摩擦材料を用いる。
・軸受摺動面にポケットを設け、起動時にポケットに潤滑油を注入し、発生する静圧によって回転軸を浮かせる。
・軸受摺動面にポケットを設け、起動時にポケットに潤滑油を注入し、発生する静圧によって回転軸を浮かせる。
しかし現在までのところ、静止摩擦力が小さくパッド表面の損傷が少なく起動トルクの小さいLBP軸受は得られていない。
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、回転軸とパッド間の静止摩擦力が小さく起動トルクの小さいロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置および回転機械を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、軸受内輪の内側に設けられた下半2枚のパッドにより回転軸の荷重を分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、起動時に前記下半2枚のパッドのうち回転上流側パッドの傾きを拘束する傾き拘束手段を備えている構成とする。
請求項2の発明は、前記傾き拘束手段は、前記下半回転上流側パッドを支持するピボットよりも下流側において前記下半回転上流側パッドの背面にむけて前記軸受内輪から突出して設けられた支持体である構成とする。
請求項3の発明は、前記下半回転上流側パッドの下流側は前記回転軸の鉛直真下に達するまでの長さを有し、前記支持体は前記軸受内輪の最下部に設けられている構成とする。
請求項4の発明は、前記傾き拘束手段は、前記下半回転上流側パッドの下流側の背面と前記軸受内輪の間に設けられた構成とする。
請求項4の発明は、前記傾き拘束手段は、前記下半回転上流側パッドの下流側の背面と前記軸受内輪の間に設けられた構成とする。
請求項5の発明は、軸受内輪の内側に設けられた下半2枚のパッドにより回転軸の荷重を分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、起動時に下半回転上流側パッドの傾きを拘束する第1の傾き拘束手段と、起動時に下半回転下流側パッドの傾きを拘束する第2の傾き拘束手段とを備えている構成とする。
請求項6の発明は、前記第1の傾き拘束手段は前記下半回転上流側パッドを支持するピボットよりも下流側において前記下半回転上流側パッドの背面にむけて前記軸受内輪から突出して設けられた第1の支持体であり、前記第2の傾き拘束手段は、前記下半回転下流側パッドを支持するピボットよりも上流側において前記下半回転下流側パッドの背面にむけて前記軸受内輪から突出後退自在に設けられた第2の支持体と、前記軸受内輪に取り付けられ前記第2の支持体を突出させあるいは後退させる支持体駆動装置とを備えている構成とする。
請求項7の発明は、請求項6記載のパッド型ジャーナル軸受装置によって支承された回転軸と、前記回転軸上に設けられた蒸気タービンとを備え、前記支持体駆動装置は前記第2の支持体の背面に設けられたベローズを備え、起動時には、前記蒸気タービンの補助蒸気の圧力を利用して前記ベローズを加圧して前記第2の支持体を前記下半回転下流側パッドの背面に突出させ、定常運転時には、前記補助蒸気を抜いて前記ベローズを減圧し、前記第2の支持体を前記軸受内輪側に後退させるようにした構成とする。
請求項8の発明は、請求項6記載のパッド型ジャーナル軸受装置によって支承された回転軸と、前記回転軸にクラッチを介して結合されたターニング装置とを備え、前記第2の支持体は前記ターニング装置のスイッチONの信号と同時に前記下半回転下流側パッドの背面に突出され、前記ターニング装置のクラッチOFFの信号と同時に前記軸受内輪側に後退させられるようにした構成とする。
請求項9の発明は、軸受内輪の内側に設けられた下半2枚のパッドにより回転軸の荷重を分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、前記下半2枚のパッドのあいだに挿抜可能に設けられたスペーサと、前記軸受内輪に取り付けられ前記スペーサを挿抜するスペーサ駆動装置とを備えている構成とする。
請求項10の発明は、前記スペーサの内周面は摺動に適した材料で構成され、前記下半2枚のパッドの内周面と前記スペーサの内周面は1個の連続した円弧となるように形成されている構成とする。
請求項11の発明は、軸受内輪の内側に設けられた下半2枚のパッドにより回転軸の荷重を分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、下半回転上流側パッドを支持するピボットよりも下流側において前記下半回転上流側パッドの背面にむけて前記軸受内輪から突出して設けられた第1の支持体と、前記下半2枚のパッドの間において前記軸受内輪に取り付けて設けられたてこによって支持され前記下半回転上流側パッドの背面に接離する第2の支持体と下半回転下流側パッドの背面に接離する第3の支持体とを備えている構成とする。
請求項12の発明は、軸受内輪の内側に設けられた下半2枚のパッドにより回転軸の荷重を分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、前記軸受内輪から突出して前記下半2枚のパッドの背面に接触するように設けられた加振ヘッドと、前記軸受内輪に取り付けられ前記加振ヘッドに振動を与える加振装置とを備えている構成とする。
本発明によれば、回転軸とパッド間の静止摩擦力が小さく起動トルクの小さいロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置および回転機械を提供することができる。
以下、本発明の第1ないし第8の実施の形態のパッド型ジャーナル軸受装置を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態のパッド型ジャーナル軸受装置を示す図である。
図1は本発明の第1の実施の形態のパッド型ジャーナル軸受装置を示す図である。
本実施の形態においては、下半回転上流側パッド1のピボット5Aより下流側の背面に、傾き拘束手段である支持体9を設ける。停止中、下半回転上流側パッド1は回転軸6の荷重を受け、支持体9に当たるまで傾く。この支持体9の高さをあらかじめ調節しておくことにより、パッド1の傾き角度を一定値以内に制限することができる。一方、回転下流側パッド2については、傾きを拘束する構造を設けないため、ピボット5B周りのモーメントが釣り合うように傾いて静止する。
このようにして、下半回転上流側パッド1の傾き角度を拘束すると、同パッド1と回転軸6との接点H1が下流側に移動し、垂直抗力N1の方向が鉛直方向に近づく。これは、傾きを拘束しない場合(図20)と比較して、δ1が小さくなり、δ2がほぼ変わらないことに相当する。したがって前記式(1),(2),(3)より、δ1が小さくなると静止摩擦力F0が小さくなることを確認できる。
つぎに、下半回転上流側パッド1の傾き角度を拘束する際の、目標値の選び方について説明する。図2に、実用的なLBP軸受を想定し、下半回転上流側パッド1の傾き角度θ1をパラメータとして、下半回転下流側パッド2の傾き角度θ2と静止摩擦力F0を計算した例を示す。静止摩擦力F0の大きさは等高線で示してある。点Aは、下半パッドの傾きを拘束しない場合のθ1とθ2を示している。点Aからθ1を小さくするほど、F0が小さくなることが分かる。
点Cよりθ1を小さくすると、回転軸6が下半2枚のパッド1,2に接することができなくなる。この領域では、回転軸6がパッド1,2の端点(図20におけるT1やL2)で支えられた状態にあり、静止摩擦力F0が大きくなることが予想される。よってこのような領域のθ1を選択すべきではない。結局この例では、θ1を拘束する際の目標として点Cを選べば、F0を最小とすることができ、最小値は以下のようになる。
F0=0.208 (7)
パッド1の傾きを拘束しない場合の結果である式(4)の値と比較して、F0を0.73倍に低減できている。
パッド1の傾きを拘束しない場合の結果である式(4)の値と比較して、F0を0.73倍に低減できている。
つぎに、本実施の形態において回転下流側パッド2に支持体を設けない理由を説明する。図3は、本実施の形態のLBP軸受で、定常運転時のパッドの傾きを示す図である。定常運転時には、回転軸6と下半パッド1,2間に油膜圧力が発生し、油膜圧力によるピボット5A周りのモーメントが釣り合うように下半パッド1,2が傾く。定性的には、図3に示す通り、下半2枚のパッド1,2ともに、回転上流側の端部が軸受内輪4側に下がることが知られている。回転下流側パッド2について、起動時にパッドの傾きを拘束するためには、ピボット5Bよりも回転上流側に、支持体を設けなければならない。しかし、このような支持体を設けると、定常運転時に同パッドの傾きが拘束されるおそれがある。よって、本実施の形態では、回転下流側パッド2には支持体を設けない。
以上説明したように、本実施の形態によれば、回転機械の起動時に、LBP軸受装置の下半回転上流側パッド1の傾きを適切な角度に拘束することにより、回転軸6と下半パッド1,2間の静止摩擦力を低減することができる。
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態は、パッド1,2,3a,3bの背面と軸受内輪4の内周面とが直接接し、両者の半径差によってパッド1,2,…3bが傾く構造のLBP軸受、すなわちローリング方式のLBP軸受である。ローリング方式のLBP軸受の場合、図4のように、下半回転上流側パッド1の下流側背面と、軸受内輪4との隙間に、傾き拘束手段として薄い板からなるシム10を挿入し、同パッドが傾くための隙間をふさぐことによって、起動時にパッドの傾きを拘束し静止摩擦力を小さくすることができる。
図4は、本発明の第2の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態は、パッド1,2,3a,3bの背面と軸受内輪4の内周面とが直接接し、両者の半径差によってパッド1,2,…3bが傾く構造のLBP軸受、すなわちローリング方式のLBP軸受である。ローリング方式のLBP軸受の場合、図4のように、下半回転上流側パッド1の下流側背面と、軸受内輪4との隙間に、傾き拘束手段として薄い板からなるシム10を挿入し、同パッドが傾くための隙間をふさぐことによって、起動時にパッドの傾きを拘束し静止摩擦力を小さくすることができる。
(第3の実施の形態)
図5は本発明の第3の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態は、下半回転上流側パッド1の下流端を回転軸6の鉛直真下に達するまで延長し、同パッド1の背面に支持体9を設ける。起動時には、回転上流側パッド1は、回転軸6の荷重を受けて支持体9に当たるまで傾く。このとき、図18の二円弧軸受と同様に、回転軸6とパッド1とが鉛直方向真下部分で接し、垂直抗力N1と回転軸6の荷重Wが完全に一致するため、静止摩擦力を最小にすることができる。
図5は本発明の第3の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態は、下半回転上流側パッド1の下流端を回転軸6の鉛直真下に達するまで延長し、同パッド1の背面に支持体9を設ける。起動時には、回転上流側パッド1は、回転軸6の荷重を受けて支持体9に当たるまで傾く。このとき、図18の二円弧軸受と同様に、回転軸6とパッド1とが鉛直方向真下部分で接し、垂直抗力N1と回転軸6の荷重Wが完全に一致するため、静止摩擦力を最小にすることができる。
(第4の実施の形態)
図6は本発明の第4の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態では、下半回転上流側パッド1のピボット5Aより下流側の背面、および回転下流側パッド2のピボット5Bより上流側の背面にそれぞれ傾き拘束手段として支持体9,9aを設ける。回転下流側パッド2の背面に設けた支持体9aは支持体駆動装置11により可動な構造とし、起動時に支持体9aをパッド2の背面に向かって突き出す。
図6は本発明の第4の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態では、下半回転上流側パッド1のピボット5Aより下流側の背面、および回転下流側パッド2のピボット5Bより上流側の背面にそれぞれ傾き拘束手段として支持体9,9aを設ける。回転下流側パッド2の背面に設けた支持体9aは支持体駆動装置11により可動な構造とし、起動時に支持体9aをパッド2の背面に向かって突き出す。
起動時には、下半2枚のパッド1,2に回転軸6の荷重Wが加わり、各パッド1,2の背面が支持体9,9aに当たるまで傾く。この支持体9,9aの高さをあらかじめ調節しておくことにより、各パッド1,2の傾き角度を所定値に拘束することができる。このようにして、下半2枚のパッド1,2の傾き角度を拘束すると、回転上流側パッド1と回転軸6の接点H1は回転下流側に移動し、回転下流側パッド2と回転軸6の接点H2は回転上流側に移動し、垂直抗力N1とN2の方向が鉛直方向に近づく。これは、傾きを拘束しない場合(図20)と比較して、δ1とδ2が小さくなることに相当する。前記式(1),(2),(3)より、δ1とδ2が小さくなると静止摩擦力F0が小さくなることを確認できる。
つぎに、下半2枚のパッド1,2の傾き角度を拘束する際の、目標値の選び方について説明する。図7に、実用的なLBP軸受を想定し、下半回転上流側パッド1と下半回転下流側パッド2の傾き角度(図20におけるθ1とθ2)をパラメータとして、静止摩擦力F0を計算した例を示す。F0の大きさは等高線で示してある。点Aは、パッド1,2の傾きを拘束しない場合のθ1とθ2を示している。点Aからθ1を小さくするほど、またθ2を小さくするほど、F0が小さくなることが分かる。斜線を施した領域は、回転軸6が下半2枚のパッド1,2に接することができない領域である。このような領域では、回転軸6がパッドの端点(図20におけるT1やL2)で支えられた状態にあり、パッド1,2の円弧部分に接する場合よりも静止摩擦力F0が大きくなる。よってこのような領域のθ1とθ2を選択すべきではない。
結局この例では、θ1とθ2を拘束する際の目標として点Bを選べば、F0を最小とすることができ、最小値は以下のようになる。
F0=0.202 (8)
F0=0.202 (8)
パッド1,2の傾き角度を拘束しない場合の結果である前記(4)式の値と比較して、0.71倍に静止摩擦力F0を低減できている。また、回転上流側のパッド1の傾きだけを拘束した場合の結果である(7)式の値と比較して、静止摩擦力を若干低減できている。
図8は、本実施の形態のLBP軸受装置において、定常運転時におけるパッド1,2の傾きと支持体9,9aの動きを示した図である。既に図3で示した通り、定常運転時には、下半2枚のパッド1,2ともに、回転上流側の端部が軸受内輪4側に下がることが知られている。本実施の形態では、回転下流側パッド2の支持体9aがピボット5Bよりも上流側にあるため、定常運転時には、同パッド2の傾きを拘束しないように、支持体9aを軸受内輪4内部に格納する。
図9は、本実施の形態のLBP軸受装置において、下半回転下流側パッド2の支持体9aを出し入れするための支持体駆動装置11の構成例である。本実施の形態のLBP軸受装置が蒸気タービンに適用された場合を想定し、補助蒸気の一部を利用できるものとする。すなわち、支持体9aの背面にベローズ12を設ける。ベローズ12は水17の入ったタンク13と接続されている。タンク13は補助蒸気導入バルブ14を介して補助蒸気源16とつながっており、また、補助蒸気開放バルブ15を介して大気と接続されている。
このような構成によって、起動時には、補助蒸気導入バルブ14を開いて、タンク13内に補助蒸気18を導入する。補助蒸気18は通常1MPa以上の圧力を持つため、タンク13内の水17が加圧され、ベローズ12が伸びて支持体9aが突き出される。一方、定常運転時には、補助蒸気開放バルブ15を開いて、タンク13内の圧力を大気圧とする。タンク13内の水17は減圧され、ベローズ12が縮むため、支持体9aは軸受内輪4内部に格納される。本構成では、支持体駆動装置11の動力源として、蒸気タービンがもともと備えている動力の一部を利用できることが特長である。
つぎに、本実施の形態のLBP軸受装置において、回転下流側パッド2の支持体9aを出し入れする際の制御の流れについて説明する。多くの大形の回転機械では、起動時や停止直前に回転軸を低速で回転させるために、ターニング装置を設けている。図10にターニング装置を備えた回転機械の構成例であり、(a)はクラッチが入った状態、(b)はクラッチが外れた状態をそれぞれ示す。本実施の形態のLBP軸受装置25で支承された回転軸6には蒸気タービン等の原動機19と発電機等の負荷20、およびギア21が接続されている。ギア22はターニングモータ23で駆動され、クラッチ24を入れると、ギア21とギア22がかみ合い、回転軸6を低速で回転することができる。
図11に、図10に示した回転機械において軸受装置25内の支持体9aを出し入れする際の制御の流れを示す。通常、起動時には、まずターニングモータ23を起動し、続いてクラッチ24を入れる。クラッチ24が入った瞬間に回転軸6が回転を開始するため、この時点で下流側パッド2の傾きが支持体9aによって拘束されている必要がある。よって、本実施の形態では、ステップS1のターニングモータ23の起動信号と同時に、ステップS2において支持体9aを突き出すものとする。
ステップS3においてクラッチ24を入れてターニングを開始した後、ステップS4において原動機19を起動して回転数を上昇させる。回転数がある程度上昇すると、ステップS5においてクラッチ24が外れ、回転軸6は原動機19のみで駆動されることとなる。このような状態では、軸受装置25のパッド2と回転軸6の間に油膜が形成されて圧力が発生するため、パッド2の傾きを拘束する必要は無くなる。よって、ギア21,22からクラッチ24が外れた瞬間に、ステップS6によって支持体9aを格納するものとする。
ターニングモータ23起動の信号や、ギア21,22のクラッチOFFの信号は、もともと回転機械の制御器で使用しているものである。本実施の形態では、この信号を分岐して、支持体9aの出し入れを行えばよいので、支持体9aの制御のために別途センサを取り付けるなどの必要はない。
(第5の実施の形態)
図12は本発明の第5の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態では、下半2枚のパッド1,2のあいだに、スペーサ駆動装置11aによって動かすことが可能なスペーサ26を設置し、起動時には、下半2枚のパッド1,2のあいだにスペーサ26を挿入して、下半2枚のパッド1,2の傾きを拘束する。スペーサ26の形状をあらかじめ調整することにより、各パッド1,2の傾き角度を任意に拘束することができる。定常運転時は、スペーサ駆動装置11aによって下半2枚のパッド1,2のあいだからスペーサ26を抜いて、下半2枚のパッド1,2の傾きを自由にする。スペーサ駆動装置11aの構成および動作は前記第4の実施の形態における支持体駆動装置11と同じである。本実施の形態では、2枚のパッド1,2の傾きを1個の部品で拘束するため、前記第4の実施の形態と比較して簡単な構造となる。
図12は本発明の第5の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態では、下半2枚のパッド1,2のあいだに、スペーサ駆動装置11aによって動かすことが可能なスペーサ26を設置し、起動時には、下半2枚のパッド1,2のあいだにスペーサ26を挿入して、下半2枚のパッド1,2の傾きを拘束する。スペーサ26の形状をあらかじめ調整することにより、各パッド1,2の傾き角度を任意に拘束することができる。定常運転時は、スペーサ駆動装置11aによって下半2枚のパッド1,2のあいだからスペーサ26を抜いて、下半2枚のパッド1,2の傾きを自由にする。スペーサ駆動装置11aの構成および動作は前記第4の実施の形態における支持体駆動装置11と同じである。本実施の形態では、2枚のパッド1,2の傾きを1個の部品で拘束するため、前記第4の実施の形態と比較して簡単な構造となる。
(第6の実施の形態)
図13は本発明の第6実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
前記第5の実施の形態と同様に、起動時に、下半2枚のパッド1,2のあいだにスペーサ26を挿入して、各パッド1,2の傾きを拘束する。この状態で回転上流側パッド1とスペーサ26および回転下流側パッド2の各内周面が1個の連続した円弧となるように、スペーサ26を加工しておく。また、スペーサ26の内周面は、摺動に適した材料27で構成する。
図13は本発明の第6実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
前記第5の実施の形態と同様に、起動時に、下半2枚のパッド1,2のあいだにスペーサ26を挿入して、各パッド1,2の傾きを拘束する。この状態で回転上流側パッド1とスペーサ26および回転下流側パッド2の各内周面が1個の連続した円弧となるように、スペーサ26を加工しておく。また、スペーサ26の内周面は、摺動に適した材料27で構成する。
本実施の形態によれば、LBP軸受の下半の軸受面が、起動時にのみ、図18に示した二円弧軸受の下半軸受8のように機能する。本実施の形態によれば、回転上流側パッド1とスペーサ26および回転下流側パッド2と回転軸6とが鉛直方向真下部分で接し、垂直抗力と回転軸の荷重が完全に一致するため、静止摩擦力を最小にすることができる。
(第7の実施の形態)
図14は本発明の第7の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態では、下半回転上流側パッド1の背面に、軸受内輪4に固定された支持体28と可動な支持体29を設け、回転下流側のパッド2の背面には可動な支持体30を設ける。支持体29と支持体30とは、ピボット32に支持されて支持体29と支持体30の軸受半径方向の動きを逆転させるレバー31で結合する。レバー31とピボット32はてこを構成している。
図14は本発明の第7の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態では、下半回転上流側パッド1の背面に、軸受内輪4に固定された支持体28と可動な支持体29を設け、回転下流側のパッド2の背面には可動な支持体30を設ける。支持体29と支持体30とは、ピボット32に支持されて支持体29と支持体30の軸受半径方向の動きを逆転させるレバー31で結合する。レバー31とピボット32はてこを構成している。
停止中、下半回転上流側パッド1は回転軸6の荷重を受け、支持体28に当たるまで傾く。また、下半回転下流側パッド2も回転軸6の荷重を受けて傾き、支持体30を軸受内輪4側に押し下げる。すると、支持体29が回転軸6側に上がるが、支持体29は回転上流側パッド1の背面に当たって止まる。結局、下半回転上流側パッド1の荷重のうち支持体29に加わる荷重と、下半回転下流側パッド2の支持体30に加わる荷重とがピボット32周りに釣り合って、両パッドの傾きが拘束される。
図15は、本実施の形態のLBP軸受装置の定常運転中のパッドの傾きと支持体の動きを示す図である。定常運転時には下半回転下流側パッド2は上流側端部が停止時よりも更に傾き、支持体30を軸受内輪4側に押し下げ、支持体29を回転軸6側に上げる。しかし、下半回転上流側パッド1は、その下流側端部が停止時よりも回転軸6側に上がるため、この上がり量が十分に大きければ、支持体29が下半回転上流側パッド1の背面に当たることはなく、下半2枚のパッド1,2の傾きが拘束されることはない。
本実施の形態では、前記第4ないし第6の実施の形態におけるような支持体を動かすための駆動装置11,11aが不要になるという利点が得ある。
(第8の実施の形態)
図16は本発明の第8の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態では、軸受内輪4から突出して、下半2枚のパッド1,2の背面で、ピボット5A,5Bの下流側に、起動時に加振装置33で振動させることが可能な加振ヘッド34を設ける。加振ヘッド34によりパッド1,2を振動させると、回転軸6とパッド1,2間の摩擦力が、静止摩擦力から動摩擦力まで小さくなる。よって、パッド1,2を振動させた状態で起動することによって小さいトルクで起動することができる。
図16は本発明の第8の実施の形態のLBP軸受装置を示す図である。
本実施の形態では、軸受内輪4から突出して、下半2枚のパッド1,2の背面で、ピボット5A,5Bの下流側に、起動時に加振装置33で振動させることが可能な加振ヘッド34を設ける。加振ヘッド34によりパッド1,2を振動させると、回転軸6とパッド1,2間の摩擦力が、静止摩擦力から動摩擦力まで小さくなる。よって、パッド1,2を振動させた状態で起動することによって小さいトルクで起動することができる。
1…下半回転上流側パッド、2…下半回転下流側パッド、3a,3b…上半パッド、4…軸受内輪、5A,〜5D…ピボット、6…回転軸、7…真下のパッド、8…下半軸受、9,9a…支持体、10…シム、11…支持体駆動装置、11a…スペーサ駆動装置、12…ベローズ、13…タンク、14…補助蒸気導入バルブ、15…補助蒸気開放バルブ、16…補助蒸気源、17…水、18…補助蒸気、19…原動機、20…負荷、21,22…ギア、23…ターニングモータ、24…クラッチ、25…軸受装置、26…スペーサ、27…摺動に適した材料、28,29,30…支持体、31…レバー、32…ピボット、33…加振装置、34…加振ヘッド。
Claims (12)
- 軸受内輪の内側に設けられた下半2枚のパッドにより回転軸の荷重を分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、起動時に前記下半2枚のパッドのうち回転上流側パッドの傾きを拘束する傾き拘束手段を備えていることを特徴とするパッド型ジャーナル軸受装置。
- 前記傾き拘束手段は、前記下半回転上流側パッドを支持するピボットよりも下流側において前記下半回転上流側パッドの背面にむけて前記軸受内輪から突出して設けられた支持体であることを特徴とする請求項1記載のパッド型ジャーナル軸受装置。
- 前記下半回転上流側パッドの下流側は前記回転軸の鉛直真下に達するまでの長さを有し、前記支持体は前記軸受内輪の最下部に設けられていることを特徴とする請求項2記載のパッド型ジャーナル軸受装置。
- 前記傾き拘束手段は、前記下半回転上流側パッドの下流側の背面と前記軸受内輪の間に設けられたシムであることを特徴とする請求項1記載のパッド型ジャーナル軸受装置。
- 軸受内輪の内側に設けられた下半2枚のパッドにより回転軸の荷重を分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、起動時に下半回転上流側パッドの傾きを拘束する第1の傾き拘束手段と、起動時に下半回転下流側パッドの傾きを拘束する第2の傾き拘束手段とを備えていることを特徴とするパッド型ジャーナル軸受装置。
- 前記第1の傾き拘束手段は前記下半回転上流側パッドを支持するピボットよりも下流側において前記下半回転上流側パッドの背面にむけて前記軸受内輪から突出して設けられた第1の支持体であり、前記第2の傾き拘束手段は、前記下半回転下流側パッドを支持するピボットよりも上流側において前記下半回転下流側パッドの背面にむけて前記軸受内輪から突出後退自在に設けられた第2の支持体と、前記軸受内輪に取り付けられ前記第2の支持体を突出させあるいは後退させる支持体駆動装置とを備えていることを特徴とする請求項5記載のパッド型ジャーナル軸受装置。
- 請求項6記載のパッド型ジャーナル軸受装置によって支承された回転軸と、前記回転軸上に設けられた蒸気タービンとを備え、前記支持体駆動装置は前記第2の支持体の背面に設けられたベローズを備え、起動時には、前記蒸気タービンの補助蒸気の圧力を利用して前記ベローズを加圧して前記第2の支持体を前記下半回転下流側パッドの背面に突出させ、定常運転時には、前記補助蒸気を抜いて前記ベローズを減圧し、前記第2の支持体を前記軸受内輪側に後退させるようにしたことを特徴とする回転機械。
- 請求項6記載のパッド型ジャーナル軸受装置によって支承された回転軸と、前記回転軸にクラッチを介して結合されたターニング装置とを備え、前記第2の支持体は前記ターニング装置のスイッチONの信号と同時に前記下半回転下流側パッドの背面に突出され、前記ターニング装置のクラッチOFFの信号と同時に前記軸受内輪側に後退させられるようにしたことを特徴とする回転機械。
- 軸受内輪の内側に設けられた下半2枚のパッドにより回転軸の荷重を分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、前記下半2枚のパッドのあいだに挿抜可能に設けられたスペーサと、前記軸受内輪に取り付けられ前記スペーサを挿抜するスペーサ駆動装置とを備えていることを特徴とするパッド型ジャーナル軸受装置。
- 前記スペーサの内周面は摺動に適した材料で構成され、前記下半2枚のパッドの内周面と前記スペーサの内周面は1個の連続した円弧となるように形成されていることを特徴とする請求項9記載のパッド型ジャーナル軸受装置。
- 軸受内輪の内側に設けられた下半2枚のパッドにより回転軸の荷重を分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、下半回転上流側パッドを支持するピボットよりも下流側において前記下半回転上流側パッドの背面にむけて前記軸受内輪から突出して設けられた第1の支持体と、前記下半2枚のパッドの間において前記軸受内輪に取り付けて設けられたてこによって支持され前記下半回転上流側パッドの背面に接離する第2の支持体と下半回転下流側パッドの背面に接離する第3の支持体とを備えていることを特徴とするパッド型ジャーナル軸受装置。
- 軸受内輪の内側に設けられた下半2枚のパッドにより回転軸の荷重を分担して支持するロードビトゥイーン型のパッド型ジャーナル軸受装置において、前記軸受内輪から突出して前記下半2枚のパッドの背面に接触するように設けられた加振ヘッドと、前記軸受内輪に取り付けられ前記加振ヘッドに振動を与える加振装置とを備えていることを特徴とするパッド型ジャーナル軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004168111A JP2005344899A (ja) | 2004-06-07 | 2004-06-07 | パッド型ジャーナル軸受装置および回転機械 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2004
- 2004-06-07 JP JP2004168111A patent/JP2005344899A/ja active Pending
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