JP2004197606A - 気体軸受装置とその軸受装置を用いた回転機械 - Google Patents

気体軸受装置とその軸受装置を用いた回転機械 Download PDF

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Abstract

【課題】空気圧縮機を有する回転機械の運転中に、圧縮空気の一部を蓄え、次回起動時に圧縮空気を軸受摺動面に噴射して摩擦力を低減する気体軸受装置を提供する。
【解決手段】回転軸が気体軸受に支持された空気圧縮機の気体軸受装置において、運転中に圧縮機内の空気を抽気してタンクに貯めておき、次回起動時には、回転軸と軸受摺動面の間にタンク内の圧縮空気を噴射して静圧を発生させることで、回転軸を浮上させて摩擦を低減し、また運転中の圧縮空気の一部を利用するため、起動用の空気圧縮機を別途設置する必要が無くなる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターボ機械や高速電動機などの超高速で回転する軸を支える気体軸受装置に係り、特に起動時に回転軸と軸受摺動面との間に働く摩擦力を低減する気体軸受装置とその軸受装置を用いた回転機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、超高速で高い回転精度が要求される回転機械の軸受には気体軸受装置が使用されている。従来の気体軸受を図15に示す。この図はフォイル式気体軸受の断面図であり、バンプフォイル25と呼ばれる波状の薄板と、トップフォイル24と呼ばれる円筒状の薄板が、端部を軸受ハウジング26に固定されている。回転軸1が高速回転すると、トップフォイル24との間に気体潤滑膜が形成されて動圧が発生し、回転軸1が支持される。回転軸1が熱膨張などで変形しても、バンプフォイル25とトップフォイル24が弾性変形して軸受隙間を確保できる構造となっている。
【0003】
気体軸受において、起動時などの低回転数時では、気体潤滑膜の形成が不十分なため回転軸と軸受摺動面が接触し摩擦力が発生する。また、特に高速電動機では、起動時に回転軸が固定子から偏心していると、偏心量の増大に伴って磁気吸引力も増大するので軸を摺動面に押し付ける力が大きくなり、非常に大きな摩擦力が発生する。このような起動時の過大な摩擦力は、起動トルクの過大、摺動面の摩耗や焼付き、自励振動などの問題につながる。
【0004】
このような起動時の摩擦力を低減する方法として、圧縮空気を軸受摺動面に噴射し、静圧を発生させて回転軸を浮上させて起動する方法が知られている。このような方法には、起動用の圧縮空気を作るために、コンプレッサまたはその関連機器に使用されるコンプレッサにより圧縮された気体の一部を供給している(例えば、特許文献1参照。)。しかしこの方法ではコンプレッサを別途設置する必要がある。また、軸受がフォイル軸受の場合、圧縮空気を噴射するための機構がトップフォイルの動きを拘束し、フォイルの弾性変形が不可能となるおそれがある、などの問題があった。
【0005】
【特許文献1】
実開平4−99418号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、その課題は起動用の空気圧縮機を別途設置することなく、起動時にトップフォイルの動きを拘束することなく圧縮空気を噴射して摩擦力を低減する気体軸受装置とその軸受装置を用いた回転機械を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、回転軸が気体軸受に支持された空気圧縮機の気体軸受装置において、運転中に圧縮機内の空気を抽気してタンクに貯めておき、次回起動時には、回転軸と軸受摺動面の間に前記タンク内の圧縮空気を噴射して静圧を発生することを特徴とする。
請求項1によると、回転軸を浮上させて摩擦を低減し、また運転中の圧縮空気の一部を利用するため、起動用の空気圧縮機を別途設置する必要が無くなる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の気体軸受装置において、運転中にタンク内の空気圧が規定値より下がると空気圧縮機からの抽気を開始し、規定値を超えると抽気を停止することを特徴とする。
請求項2によると、運転中、タンク内の空気圧が規定値に保つように継続的に圧縮空気を抽気する。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の気体軸受装置において、通常運転中は圧縮空気を主系統に流し、空気圧縮機の停止指令が出ると、圧縮空気の流れをタンクへの抽気系統に切替え、タンク内の圧力が規定値を超えると、空気圧縮機を停止することを特徴とする。
請求項3によると、停止直前にまとめて、次回起動用の圧縮空気を抽気する。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の気体軸受装置において、空気圧縮機の起動の直前に圧縮空気の噴射を開始し、回転数が規定値より高くなると圧縮空気の噴射を停止することを特徴とする。
請求項4によると、噴射停止の判定基準に回転数を使用する。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の気体軸受装置における圧縮空気の噴射方法であり、空気圧縮機の起動の直前に圧縮空気の噴射を開始し、停止時からの軸の変位が規定値より大きくなると圧縮空気の噴射を停止する。
請求項5によると、噴射停止の判定基準に軸の浮上量を使用する。
【0012】
請求項6に記載の発明は、軸受ハウジング内に可撓性のトップフォイルとこれを支持するバンプフォイルを有するフォイル軸受において、前記トップフォイルの表面に圧縮空気噴射孔を設け、また前記トップフォイルの背面に静止部に対して可動な圧縮空気導入機構を設け、起動時はトップフォイル表面の噴射孔より圧縮空気を噴射することを特徴とする。
請求項6によると、圧縮空気導入機構を可動とすることで、トップフォイルの動きが拘束されず、高速回転時に回転軸が熱膨張で変形した場合にも、軸受すきまを確保できる。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のフォイル軸受装置において、起動時にトップフォイルの背面に圧縮空気を噴射し、トップフォイルを局所的に隆起させ、回転軸とトップフォイルとの接触面積を小さくした状態で起動することを特徴とする。
請求項7によると、接触面積を小さくすることで、摩擦力を低減できる。
【0014】
請求項8に記載の発明は、フォイル軸受に支持された回転機械において、回転機械のハウジングの一部に、回転軸とのすきまが狭隘となる部分を設け、起動時はこの狭隘部に圧縮空気を噴射することを特徴とする。
請求項8によると、トップフォイルに噴射孔が無いため、高速回転時にトップフォイル表面で動圧降下が発生するおそれが無くなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の気体軸受装置とその軸受装置を用いた回転機械の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態の気体軸受装置の断面図である。
図に示すように、本実施形態の気体軸受装置は、空気圧縮機の回転軸1が気体軸受2に支持されている。圧縮機ハウジング3に圧縮空気抽気管4を設け、運転中に適宜抽気バルブ5を開いて、圧縮機内部の圧縮空気を抽気してタンク6に蓄える。また、圧縮機ハウジング3と気体軸受2に圧縮空気導入管7を設ける。起動時には、噴射バルブ8を開いて圧縮空気を圧縮空気噴射孔9により気体軸受1の摺動面に噴射し、静圧を加えて回転軸1を浮上させ、摩擦力を低減する。
【0016】
本実施形態によると、空気圧縮機を別途設けることなく、タンクを利用して起動用の圧縮空気を作ることが可能となる。
【0017】
図2は、図1の気体軸受装置の抽気バルブ制御系統を示す系統図である。
図に示すように、本実施形態の抽気バルブ制御系統は、タンク6内の空気圧を計測する圧力計10と、この圧力計10で計測された圧力信号11を入力する抽気バルブ制御器12を設けたものである。抽気バルブ制御器12は、空気圧縮機の運転中にタンク6内の空気圧が規定値より下がると、バルブ開閉信号13により抽気バルブ5を開いて圧縮空気を抽気し、規定値を超えるとバルブ開閉信号13により抽気バルブ5を閉めて抽気を停止するように機能し、運転中、断続的に次回起動用の圧縮空気を抽気する。
【0018】
図3は、本発明の他の抽気バルブ制御系統を示す系統図である。
図に示すように、本実施形態の抽気バルブ制御系統は、図2の抽気バルブ制御系統にさらに、メインバルブ14と、圧縮空気の制御器16と、主系統17を設けた構成である。
【0019】
抽気バルブ制御器12では、通常運転中はメインバルブ14を開き、抽気バルブ5を閉じて、圧縮空気を主系統17だけに流す。一方、空気圧縮器の停止指令15を受け取った場合、すぐに圧縮機を停止せず、まずメインバルブ14を閉じ、抽気バルブ5を開いて、圧縮空気をタンク6に流す。タンク6内の空気圧が規定値より高くなると、空気圧縮機の制御器16に停止指令15を送って空気圧縮機を停止する。停止直前にまとめて、次回起動用の圧縮空気を抽気する。
【0020】
図4は、図1の気体軸受装置の噴射バルブ制御系統を示す系統図である。
図に示すように、本実施形態の噴射バルブ制御系統は、図1の抽気バルブ制御系統に制御器16と、噴射バルブ制御器18と、回転数計測装置20を設けた構成である。
【0021】
本実施形態によると、噴射バルブ制御器18は空気圧縮機の起動指令19を受けると、まず噴射バルブ8を開いてタンク6内の圧縮空気を軸受摺動面に噴射開始し、続いて空気圧縮機を起動する。また、噴射バルブ制御器18は回転数計測装置20より回転数信号21を受け取り、回転数が規定値より高くなると、バルブ開閉信号13により噴射バルブ8を閉じて噴射を停止する。この噴射停止の判定基準に回転数を使用するものである。
【0022】
図5は、本発明の他の噴射バルブ制御系統を示す系統図である。
図に示すように、本実施形態の噴射バルブ制御系統は図4の回転数計測装置20の替わりに、軸の変位を計測する変位計測装置22を設けた構成である。
【0023】
本実施形態によると、停止時からの軸の変位が規定値より大きくなると、噴射バルブ制御器18からのバルブ開閉信号により噴射バルブ8を閉じて圧縮空気の噴射を停止する。噴射停止の判定基準に軸の浮上量を使用するものである。
【0024】
図6は、本発明の第2実施形態のフォイル軸受装置の断面図である。
図に示すように、本実施形態のフォイル軸受装置は、トップフォイル24の表面に圧縮空気噴射孔9を設けており、また、軸受ハウジング26の外側より柔軟な圧縮空気導入管28をハウジング内部に通し、トップフォイル24の背面より圧縮空気噴射孔9に固定する。圧縮空気導入管28の材料としては、例えばゴムや樹脂などがある。
【0025】
本実施形態によると、起動時は噴射バルブ8を開け、噴射孔9より圧縮空気を噴射して静圧を発生させ、回転軸を浮上させて摩擦力を低減する。圧縮空気導入管28が柔軟なため、トップフォイル24の動きが拘束されず、高速回転時に回転軸1が熱膨張で変形した場合にもトップフォイル24が弾性変形して、軸受すきまを確保することが可能となる。
【0026】
図7は、本発明の第2実施形態の第1変形例の断面図である。
図に示すように、本実施形態の変形例は、図6の柔軟な圧縮空気導入管28の替わりに、剛体の圧縮空気導入管29を通し、軸受ハウジング26の外側で管の一部を分断し、分断部分を柔軟な管29Aで再度接続した構造とするものである。柔軟な管29Aの材料としては、例えばゴムや樹脂などを用いる。
【0027】
本実施形態の変形例によると、軸受ハウジングの内部は、組立後アクセスが困難となるため損傷しにくい剛体の管29を使用し、一方、アクセスの容易な軸受ハウジングの外側に損傷しやすい柔軟な管29Aを使用したことで、保守性向上の効果が得られる。
【0028】
図8は、本発明の第2実施形態の第2変形例の断面図である。
図に示すように、本実施形態の変形例は、トップフォイル24とバンプフォイル25に囲まれた空間に、非硬化性のシール材30を詰め、軸受ハウジング26とバンプフォイル25とシール材30を貫通して、トップフォイル表面の噴射孔9につながる圧縮空気導入孔31を設ける。バンプフォイル25と軸受ハウジング26との接点付近にもシール材30を取付け、導入孔31からの圧縮空気漏洩を防止する。非硬化性のシール材30としては、例えばシリコンゴムを用いる。
【0029】
本実施形態の変形例によると、トップフォイル24の背面まで管を通す必要が無いため、組立や保守が容易になるという効果が得られる。
【0030】
図9は、本発明の第2実施形態の第3変形例の断面図である。
図に示すように、本実施形態の変形例は、トップフォイル24背面とバンプフォイル25との接点付近、およびバンプフォイル25と軸受ハウジング26との接点付近に非硬化性のシール材30を取付けている。
本実施例の変形例の効果は図8の変形例と同様な効果が得られる。
【0031】
図10は本発明の第2実施形態の第4変形例の断面図である。
本実施例の変形例は、噴射孔9の前と後とにトップフォイル24背面からバンプフォイル25まで、非硬化性のシール材30ですきまなく壁面を作る。これにより、トップフォイル24とバンプフォイル25とシール材30によって密封された空間ができる。更に、軸受ハウジング26の外側からこの空間に通じる圧縮空気導入孔31を開ける。起動時にはこの空間を経由して、圧縮空気を噴射バルブ8によりトップフォイル表面に噴射する。
本実施例の変形例の効果も図8の変形例と同様な効果が得られる。
【0032】
図11は、本発明の第3実施形態の圧縮空気導入管部分の断面図である。
図に示すように、本実施形態では、起動時に噴射バルブを開くと、圧縮空気導入管29内部の逆止弁32は圧縮空気の圧力でピボット34を支点として上に押し上げられ、圧縮空気導入管29内に流路ができ、噴射孔より圧縮空気が噴射される。一方、噴射バルブを閉じると、逆止弁32は自重でピボット34を支点としてストッパ33まで下がり、導入管29内の流路が閉じるので、トップフォイル表面から管内に空気が流入することはできない。
【0033】
本実施形態によると、高速回転時にトップフォイル表面の噴射孔位置で発生する動圧降下を低減することが可能になる。
【0034】
図12は本発明の第4実施形態のフォイル軸受装置の断面図である。
図に示すように、本実施形態は圧縮空気噴射孔9が動圧が最大となる位置からずらした構成としたものである。すなわち、このフォイル軸受の構造では、高速回転時に軸受下半の鉛直中心軸付近で動圧が最大となると仮定し、圧縮空気噴射孔9を、トップフォイル表面の動圧が最大となる位置35からずらして開け、起動時はこの噴射孔9より圧縮空気を噴射する。高速回転時にトップフォイル表面の噴射孔9で動圧降下が発生するが、これを動圧の最大位置35から外すことで、より高い荷重を支持することが可能となる。
【0035】
図13は、本発明の第5実施形態の気体軸受装置の断面図である。
図に示すように、本実施形態では、フォイル軸受に支持された回転機械において、回転機械のハウジング36の一部に、回転軸1とのすきまが軸受すきまよりはわずかに広くなるような狭隘部37を設ける。この狭隘部37の内周面に圧縮空気噴射孔9を設け、起動時はこの噴射孔9より圧縮空気を噴射し、静圧を加えて回転軸を浮上させる構造としたものである。
【0036】
本実施形態によると、トップフォイルに噴射孔が無いため、高速回転時にトップフォイル表面で動圧降下が発生するおそれが無くなるという効果が得られる。
【0037】
図14は、本発明の第6の実施形態のフォイル軸受装置の断面図である。
図に示すように、本実施形態は、圧縮空気導入管7を軸受ハウジング26の外側から内側へ通し、管の先端をトップフォイル24背面に、接しない範囲でできるだけ近づける。また導入管7の左右の、軸受ハウジング26とバンプフォイルの接点と、バンプフォイル25とトップフォイル24の接点を固定する。圧縮空気導入管7より圧縮空気を噴射すると、トップフォイル24の背面に圧縮空気の力が加わり、固定部39を支点としてトップフォイル24が回転軸側に隆起する構造としたものである。
【0038】
本実施形態によると、起動時に、圧縮空気を噴射してトップフォイル24を隆起させると、回転軸1とトップフォイル24との接触面積が小さくなるので、摩擦力を低減することができる。また、トップフォイル24が隆起した際に回転軸1と接する部分に、低摩擦材料38をコーティングすれば、更なる摩擦力低減の効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の気体軸受装置によると、起動用の空気圧縮機を別途設置することなく、起動時に軸受摺動面に圧縮空気を噴射して摩擦力を低減することができ、また、トップフォイルの動きを拘束することなく、起動時に圧縮空気を噴射して摩擦力を低減することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の気体軸受装置の断面図。
【図2】図1の気体軸受装置の抽気バルブ制御系統を示す系統図。
【図3】本発明の他の抽気バルブ制御系統を示す系統図。
【図4】図1の気体軸受装置の噴射バルブ制御系統を示す系統図。
【図5】本発明の他の噴射バルブ制御系統を示す系統図。
【図6】本発明の第2実施形態のフォイル軸受装置の断面図。
【図7】本発明の第2実施形態の第1変形例の断面図。
【図8】本発明の第2実施形態の第2変形例の断面図。
【図9】本発明の第2実施形態の第3変形例の断面図。
【図10】本発明の第2実施形態の第4変形例の断面図。
【図11】本発明の第3実施形態の圧縮空気導入部分の断面図。
【図12】本発明の第4実施形態のフォイル軸受装置の断面図。
【図13】本発明の第5実施形態のフォイル軸受装置の断面図。
【図14】本発明の第6実施形態のフォイル軸受装置の断面図。
【図15】従来のフォイル軸受装置の断面図。
【符号の説明】
1…回転軸、2…気体軸受、3…空気圧縮機ハウジング、4…圧縮空気抽気管、5…抽気バルブ、6…タンク、7…圧縮空気導入管、8…噴射バルブ、9…圧縮空気噴射孔、10…圧力計、11…圧力信号、12…抽気バルブ制御器、13…バルブ開閉信号、14…メインバルブ、15…空気圧縮機の停止指令、16…空気圧縮機の制御器、17…主系統、18…噴射バルブ制御器、19…空気圧縮機の起動指令、20…回転数計測装置、21…回転数信号、22…変位計測装置、23…変位信号、24…トップフォイル、25…バンプフォイル、26…軸受ハウジング、28…柔軟な圧縮空気導入管、29…剛体の圧縮空気導入管、29A…柔軟な管、30…非硬化性のシール材、31…圧縮空気導入孔、32…逆止弁、33…ストッパ、34…ピボット、35…動圧最大位置、36…回転機械のハウジング、37…狭隘部、38…低摩擦材料、39…固定部。

Claims (8)

  1. 回転軸が気体軸受に支持された空気圧縮機の気体軸受装置において、運転中に圧縮機内の空気を抽気してタンクに貯めておき、次回起動時には、回転軸と軸受摺動面の間に前記タンク内の圧縮空気を噴射して静圧を発生することを特徴とした気体軸受装置。
  2. 請求項1に記載の気体軸受装置において、タンク内の空気圧を計測する装置を設け、運転中にタンク内の空気圧が規定値より下がると空気圧縮機からの抽気を開始し、規定値を超えると抽気を停止することを特徴とした気体軸受装置。
  3. 請求項1に記載の気体軸受装置において、圧縮空気の流れを主系統とタンクへの抽気系統とに制御できる機構を設け、通常運転中は圧縮空気を主系統に流し、空気圧縮機の停止指令が出ると、圧縮空気の流れをタンクへの抽気系統に切替え、タンク内の圧力が規定値を超えると、空気圧縮機を停止することを特徴とした気体軸受装置。
  4. 請求項1に記載の気体軸受装置において、空気圧縮機に回転数計測装置を取り付け、空気圧縮機の起動の直前に圧縮空気の噴射を開始し、回転数が規定値より高くなると圧縮空気の噴射を停止することを特徴とした気体軸受装置。
  5. 請求項1に記載の気体軸受装置において、空気圧縮機に軸の変位を計測する変位計測装置を取り付け、空気圧縮機の起動の直前に圧縮空気の噴射を開始し、停止時からの軸の変位が規定値より大きくなると、圧縮空気の噴射を停止することを特徴とした気体軸受装置。
  6. 軸受ハウジング内に可撓性のトップフォイルとこれを支持するバンプフォイルを有するフォイル軸受において、前記トップフォイルの表面に圧縮空気噴射孔を設け、また前記トップフォイルの背面に、静止部に対して可動な圧縮空気導入機構を設け、起動時はトップフォイル表面の噴射孔より圧縮空気を噴射することを特徴としたフォイル軸受装置。
  7. 請求項6に記載のフォイル軸受装置において、起動時にトップフォイルの背面に圧縮空気を噴射し、トップフォイルを局所的に隆起させ、回転軸とトップフォイルとの接触面積を小さくした状態で起動することを特徴としたフォイル軸受装置。
  8. フォイル軸受に支持された回転機械において、回転機械のハウジングの一部に回転軸とのすきまが狭隘となる部分を設け、起動時はこの狭隘部に圧縮空気を噴射することを特徴とした回転機械。
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