JPH10292817A - 調芯機構を有するジャーナル軸受 - Google Patents

調芯機構を有するジャーナル軸受

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JPH10292817A
JPH10292817A JP10024397A JP10024397A JPH10292817A JP H10292817 A JPH10292817 A JP H10292817A JP 10024397 A JP10024397 A JP 10024397A JP 10024397 A JP10024397 A JP 10024397A JP H10292817 A JPH10292817 A JP H10292817A
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JP
Japan
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bearing
oil
pressure
oil groove
lift mechanism
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Application number
JP10024397A
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English (en)
Inventor
Yutaka Ozawa
豊 小澤
Kazuhiko Yamashita
一彦 山下
Yoshihiro Minami
芳弘 南
Takashi Momoo
孝史 桃尾
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軸と軸受間に大きな相対傾斜が生じても、調芯
機構により、相対傾斜を緩和することができるジャーナ
ル軸受を提供することを目的とする。 【解決手段】支持環1と軸受2と油溝部4と油溝部に対
して高圧油を供給する機構12からなり、支持環1の内
面と軸受2の外面間の支持部は球面で形成され、軸受2
は内周面に油膜を形成する軸受面を有し、油溝部4は前
記球面の軸受側もしくは支持環側のいずれかに設けら
れ、油溝部4に高圧油を供給し、軸受外周の球面部のオ
イルリフト機構をタービン起動後のターニング中、ない
しは、低速回転中に定時間のみ短時間動作させる計算機
115を持ち、オイルリフト機構の油溝内圧力を一定圧
力以下となるように、圧力調整弁10で制限し、圧力調
整を、タービン高速回転中のオイルリフト機構作動時に
機能するための、回転数検出装置112と設定圧力のコ
ントローラを持つことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気タービン、ガ
スタービン等の大型回転機械の回転軸を支持するジャー
ナル軸受に関する。本発明は、各種の回転機械にも利用
することが出来る。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を図9〜図11に示す。図9
は、従来の軸受の構成図。図10は、回転軸と軸受の相
対傾斜が生じたときの油膜厚さと軸受温度の関係を示す
図。
【0003】図11は、球面の調芯作用と摩擦係数の関
係を説明するための軸受縦断面図である。水平状態に配
置された横軸を具える回転機械、すなわち、蒸気タービ
ン等の回転軸を摺動自在に支持するジャーナル軸受で
は、図9に示すように。回転軸3とジャーナル軸受2
(以下単に軸受という)の間に相対傾斜αが生じる場合
がある。これは、(1)回転軸3の自重による静たわ
み、(2)軸受2を支持する軸受支持環1を固定してい
るペデスタルの変形に起因して起る場合が多い。
【0004】このように、回転軸3の軸心と軸受2の軸
受面の軸受幅方向(以下Z軸方向という)との間に相対
傾斜αが生じると、図10(a)に示すように、軸受2
のZ軸方向の端部の軸受面と、回転軸3外周面の間に形
成される軸受油膜の厚さhmin は、相対傾斜αの増加と
共に、式(1)で示す割合で減少するとともに、軸受メ
タルの温度TM も、図10(b)で示すように上昇す
る。
【0005】 hmin =hc −(L/2)α (1) ただし、 hmin :軸受油膜の厚さ hc :軸受幅方向の中央位置における軸受油膜厚さ L :軸受面の軸受幅方向の長さ α :相対頃斜角 また、相対傾斜角αの絶対値が許容傾斜角絶対値αmax
を越えると、回転軸3との接触により、軸受2に損傷や
焼き付きを生じる恐れがある。
【0006】このため、特に、大径の回転軸3を支持す
る軸受2では、組立時に軸受2のZ軸方向を極力回転軸
3の軸心方向に沿わせるため、又は運転中に、これらの
回転軸3や軸受2を被包する図示しないケーシングの変
形等でペデスタルが傾斜する場合を考慮して、軸受2が
自動的に回転軸3のZ軸方向と調心する機能を持たせる
ため、軸受2の外周面を球面軸受9にすることが行われ
ている。
【0007】しかし、これらの球面軸受9は、高々、油
雰囲気状態にされる程度で、潤滑は後述する理由により
行われないのが通常である。このような、軸受2の外周
面を球面軸受にして、自動調心機能を持たせる構造にし
た軸受2において、回転軸3と軸受2との間に相対傾斜
αが生じた場合、図9に示すように、Z軸方向に発生す
る隙間5が傾斜した形状となるため、軸受2の軸受面に
は、Z軸方向に非対称な油膜圧力分布Pが発生し、周方
向も含めたこの油膜圧力分布Pによる合力Wy が、相対
傾斜αを発生させる鉛直方向yの作用荷重とバランスす
ることになる。
【0008】また、この合力Wy の作用線は、軸受2の
中心からZ軸方向にrだけオフセットした位置となる。
このため、球面軸受9にも、反作用として発生するWy
×rだけの調芯モーメントが発生する。
【0009】この調芯モーメントWy ×rは、球面軸受
9における球面座を、相対傾斜αを緩和させる方向に軸
受2を傾斜させるように作用するが、上述したように、
球面軸受9は潤滑されてなく、高々油雰囲気状態にされ
ているだけで、球面座の摩擦が大きく、この自動調芯機
能が働かず、傾斜が緩和されないことがある。
【0010】このため、球面軸受9を設けない場合と同
様に、軸受2の軸受面で接触・焼き付きを発生させるこ
とがある。自動調芯機能が働くのは、図11に示すよう
に、球面軸受9の球面座に生じるモーメントMが式
(2)の条件を満たす場合である。
【0011】 μ<2M/(DW ) (2) ただし、 μ :摩擦係数 M :球面軸受の球面座に生じるモーメント (M=Wy ×r) D :球面軸受の直径 W :軸受の荷重 Wy :油膜圧力の合力 r :油膜圧力の合力点のオフセフト量 この球面座の摩擦係数μは、0.2〜0.3程度にする
ことが多いが、この値を 摩擦係数μ=0.1〜0.05 (3) 程度としないと、式(2)の条件を満す自動調芯機構機
能が働かないのが普通である。
【0012】この摩擦係数μを低減する方法として、球
面座に低摩擦係数材料を使用することや、コーティング
を施工する方法が考えられるが、上述したような無潤滑
のドライ、又は油雰囲気での接触条件では、μ=0.0
5〜0.1.の低摩擦係数にするのは非常に難しい。
【0013】また、球面軸受9を完全な静圧軸受として
油膜で浮上させる構造にすることが考えられるが、この
場合、摩擦係数μを10-3のオーダにできることは期待
できるが、この場合は次のような別の不具合が発生す
る。
【0014】すなわち、そのような構造にすると、軸受
2が内周の軸受面も、外周の球面座も油膜浮上で支持さ
れることになり、軸受2がフローティング状態となり、
軸受2自身が動き易くなるため、回転軸3の支持が不安
定となる不具合が生じ、また、油膜ばね2個直列で支え
ることとなり、支持剛性が低下するという不具合が生ず
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術には、次の
ような問題がある。 (1)大型回転機械の回転軸を支持するジャーナル軸受
において、軸受2の外周と支持環1の内周部に設けられ
る球面軸受9を積極的に潤滑しない場合には、この球面
座の摩擦係数μは、0.2〜0.3程度に容易になり、
式(2)の条件を満たす調芯機能が働かない。そのた
め、運転中に軸と軸受の相対傾斜角の許容値を越える現
象が発生しても、調芯して傾斜を緩和できないため、回
転軸3と軸受2の接触を生じ、損傷や焼き付きを生じる
という問題があった。 (2)また、その対策として、摩擦係数μを低減するた
めに、球面座に低摩擦係数材料を使用することや、コー
ティングを施工する方法が考えられるが、上述したよう
な無潤滑のドライ、又は油雰囲気での接触条件では、 μ=0.05〜0.1. の低摩擦係数にするのは非常に難しい。 (3)また、球面軸受9を完全な静圧軸受として油膜で
浮上させる構造にすると、軸受2が内周の軸受面も、外
周の球面座も油膜浮上で支持されることになり、軸受2
がフローティング状態となり、軸受2自身が動き易くな
るため、回転軸3の支持が不安定となる不具合が生じ、
また、油膜ばね2個直列で支えることとなり、支持剛性
が低下するという不具合が生ずる場合がある。本発明
は、これらの問題を解決することができるジャーナル軸
受を提供することを目的とする
【0016】
【課題を解決するための手段】
(第1の手段)本発明に係る調芯機構を有するジャーナ
ル軸受は、(A)支持環1と、軸受2と、油溝部4と、
油溝部に対して高圧油を供給する機構12からなり、
(B)前記支持環1の内面と軸受2の外面間の支持部は
球面で形成され、(C)前記軸受2は、内周面に油膜を
形成する軸受面を有し、外周面で軸受支持環1に支えら
れ、(D)前記油溝部4は、前記球面の軸受側もしくは
支持環側のいずれかに、円形、円環、方形、矩形等の形
状に設けられ、(E)前記油溝部に対して高圧油を供給
する機構12は、高圧油ポンプ11と、圧力調整弁10
と、流量調整絞り8と、逆止弁7と、油溝部に開口する
圧油供給管路6を前記順に配置することにより構成し、
圧力調整弁10と、流量調整絞り8と、圧油供給配管6
を介して、軸受又は軸受支持環内部に設けられた油溝部
4に高圧油を供給し、(F)前記軸受外周の球面部にオ
イルリフト機構(以下、オイルリフト機構という)を有
し、(G)前記オイルリフト機構をタービン起動後のタ
ーニング中、ないしは、低速回転中(軸受の支持剛性
が、本オイルリフト機構を動作させて変化してもタービ
ン軸系の振動に大きく影響しない範囲の回転域、通常1
次クリティカルスピードより十分低い回転速度の場合で
あり、数100rpm以下)に定時間のみ短時間動作さ
せる計算機115を持ち、(H)前記オイルリフト機構
の油溝内圧力を軸受荷重とオイルリフト機構の形状寸法
で決まる一定圧力以下となるように、前記圧力調整弁1
0(例えば、電動リリーフ弁)で制限し、(I)前記圧
力調整を、タービン高速回転中のオイルリフト機構作動
時に機能するための、回転数検出装置112と設定圧力
のコントローラ116、117、118を持つことを特
徴とする。 (第2の手段)本発明に係る調芯機構を有するジャーナ
ル軸受は、(A)支持環1と、軸受2と、油溝部4と、
油溝部に対して高圧油を供給する機構112からなり、
(B)前記支持環1の内面と軸受2の外面間の支持部は
球面で形成され、(C)前記軸受2は、内周面に油膜を
形成する軸受面を有し、外周面で軸受支持環1に支えら
れ、(D)前記油溝部4は、前記球面の軸受側もしくは
支持環側のいずれかに設けられ、(E)前記油溝部に対
して高圧油を供給する機構22は、高圧油ポンプ11
と、圧力調整弁10と、油溝部に開口する圧油供給管路
6を前記順に配置することにより構成し、圧力調整弁1
0と、圧油供給配管6を介して、軸受又は軸受支持環内
部に設けられた油溝部4に高圧油を供給し、(F)前記
軸受外周の球面部にオイルリフト機構(以下、オイルリ
フト機構という)を有し、(G)前記オイルリフト機構
をタービン起動後のターニング中、ないしは、低速回転
中に定時間のみ短時間動作させる計算機115を持ち、
(H)前記オイルリフト機構の油溝内圧力を軸受荷重と
オイルリフト機構の形状寸法で決まる一定圧力以下とな
るように、前記圧力調整弁10で制限し、(I)前記圧
力調整を、タービン高速回転中のオイルリフト機構作動
時に機能するための、回転数検出装置112と設定圧力
の指令回路116、117、118を持つことを特徴と
する。
【0017】すなわち、本発明は、(1)球面軸受部に
静圧軸受作用を持たせて、式(2)の条件を満たすこと
で調芯機能を確保すると共に、(2)軸受2が静圧作用
で完全なフローティング状態となって、回転軸3の支持
剛性の低下する不具合を、静圧軸受作用を発生する油溝
部の圧力を軸受が浮上しない圧力以下に押さえる調整回
路を持たせることで、この不具合の発生も防止するもの
である。
【0018】図2に、その調整回路のベースとなる圧力
と回転数の設定関係を示す。図3に、その調整を行うた
めの構成を示す。タービンの回転数を検出するセンサ1
12の信号をアンプ113からA/D変換器114を介
して、計算機115に取込み、図2の関係から圧力指令
値を求め、高圧ポンプ起動指令、電動リリーフ弁圧力指
令を生成して送り出し、高圧ポンプ11および電動リリ
ーフ弁10を動作させる。
【0019】そのタイミングと動作時間は、計算機11
5によりプログラム設定される。したがって、次のよう
に作用する。軸受外周の球面軸受部に油溝部を設け、静
圧を発生させることで、この球面部に作用する軸受荷重
Wの全部に対して、この場合、油溝部の圧力をP0 、油
溝部を含めた静圧軸受としての等価面積をAe としたと
き、P0e が油圧による浮上力となるが (1)ターニング時または低回転時において(N<N
0
【0020】
【数1】
【0021】ただし、 Ae :油溝部を含めた静圧軸受としての等価面積 N :回転速度 N0 :機械によって異なるが、油溝部で静圧浮上する
ことにより軸系の支持剛性が低下しても、振動上問題の
ない回転速度 n :油溝の数 P0 :油溝部の圧力 θi :各油溝の周方向中心位置と鉛直線のなす角度
(図5) となるような圧力P0 になるよう、圧力調整弁10およ
び流量調整絞り8を調整して、球面部の静圧作用で軸受
2を支持環1から完全に浮上させる。
【0022】この場合、摩擦係数μは1/1000のオ
ーダとなり、式(2)が満たされ、調芯機能を持つ。 (2)高速回転時において(N≧N0
【0023】
【数2】 となるような圧力P0 にする。
【0024】この時、静圧軸受となるような浮上力は得
られず、軸受2は浮上しないので、管路6には殆ど油が
流れないので、流量調整絞り8では圧損がなく、電動リ
リーフ弁下流の圧力Pと油溝内圧力は等しくなる。
【0025】この場合(浮上させない場合)、逆止弁7
と流量調整弁8は、その機能が不要となり、省略するこ
とが出来る。この圧力をP1 とおくと、この時、油圧に
よる油溝部での軸受を浮上させる方向の力Fは、
【0026】
【数3】
【0027】ただし、 Ae ´:各油溝の外周で囲まれる面積 となり、F<Wy であるが、この軸受を浮上させる方
向の力Fの作用により、球面部に作用する下向きの力
は、(Wy −F)となるので、球面が調芯するのに必要
な摩擦係数μの限界は、式(2)において、Wが(Wy
−F)になることとなり、式(10)で表される。
【0028】 μ<2M/[D(Wy −F)] (10) ただし、 μ :摩擦係数 M :球面軸受の球面座に生じるモーメント (M=Wy ×r) D :球面軸受の直径 Wy :油膜圧力の合力 r :油膜圧力の合力点のオフセフト量 F :軸受を浮上させる方向の力 式(2)と式(10)を比較すると、右辺の分子は変わ
らないのに対して、右辺の分母はWが(Wy −F)と小
さくなるので、限界摩擦係数は、次の式(11)で表さ
れる数値K倍だけ大きくなる。
【0029】 K=Wy /(Wy −F)=1/[1−(F/Wy )] (11) 通常、(F/Wy )の値は、0.9以上1に近い値にす
ることは、圧力P0 と油溝の形状により容易にできるの
で、この時、Kの値は、 K≧1/(1−0.9)=10 (12) となる。
【0030】従来の技術による摩擦係数μの限界値は、
式(3)で表したように、通常 従来の技術による摩擦係数μ=0.1〜0.05 (3) 程度であるが、本発明の機構によれば、上記のようにK
倍になるので、 本発明機構による摩擦係数μ=1.0〜0.5 (13) 程度となる。従って、通常の金属接触下の摩擦面であっ
ても、この限界値以下にすることが可能であり、調芯機
能を持たせることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形態を図1
〜図3に示す。図1は、本発明の第1の実施の形態に係
るジャーナル軸受の構成図。
【0032】図2は、本発明の全ての実施の形態に係る
ジャーナル軸受の共通の回転数・圧力設定方法を示す
図。図3は、本発明の全ての実施の形態に係るジャーナ
ル軸受の共通の圧力設定回路の構成図である。
【0033】図1の支持環1に設けた油溝部4は、管路
6と逆止弁7を介して、軸受外の流量調整弁8、圧力調
整弁10を持ち、高圧ポンプ11につながる高圧油供給
系12につながっている。
【0034】この油溝部の圧力は、図3に示した系統と
構成機器により、圧力設定される。 (第2の実施の形態)本発明の第2の実施の形態を図4
〜図5に示す。
【0035】第2の実施の形態においては、油溝部4を
図4のように軸受に設ける。また、油溝部4は、図6〜
図7に示すような形で、軸受外周の球面部に鉛直線に対
して対称となるように複数個設けても良い。
【0036】また、図1、4、6、7では、軸受外周が
全周状に球面の場合であるが、図8のように部分的に球
面の場合にも構成可能である。 (第3の実施の形態)本発明の第3の実施の形態を図8
に示す。
【0037】図8において、4Aと4Bは油溝部、6A
と6Bは軸受内高圧管路、9Aと9Bは球面軸受部9、
13Aと13Bと13Cは外周を球面に加工した分割型
の球面キー、14は軸受の回り止めピンである。図1の
逆止弁7と流量調整弁8は、第3の実施の形態の場合に
は、不要である。
【0038】
【発明の効果】本発明は前述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。 (1)ジャーナル軸受の軸と軸受間に大きな相対傾斜が
生じても、本発明の調芯機構により、相対傾斜を緩和す
ることができる。
【0039】そのため、軸受の損傷や焼き付きの発生を
防止することが出来る。 (2)また、従来よりも、軸受支持環に発生する軸受台
やケーシングの熱変形や圧力変形に伴う傾斜裕度を大き
くとれるので、車室や軸受台の設計において低剛性に設
計する自由度が増加し、ひいては信頼性を確保したまま
でのコストダウン設計が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るジャーナル軸
受の構成図。
【図2】本発明の全ての実施の形態に係るジャーナル軸
受の共通の回転数・圧力設定方法を示す図。
【図3】本発明の全ての実施の形態に係るジャーナル軸
受の共通の圧力設定回路の構成図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るジャーナル軸
受の構成図。
【図5】本発明のジャーナル軸受の作用力の計算に関す
る説明図。
【図6】本発明の第1〜第2の実施の形態に係るジャー
ナル軸受のバリエーションの構成図。
【図7】本発明の第1〜第2の実施の形態に係るジャー
ナル軸受のバリエーションの構成図。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係るジャーナル軸
受の構成図。
【図9】従来のジャーナル軸受の構成図
【図10】従来のジャーナル軸受の回転軸と軸受の相対
傾斜が生じたときの油膜厚さと軸受温度の関係を示す
図。
【図11】従来のジャーナル軸受の球面の調芯作用と摩
擦係数の関係を説明するための軸受縦断面図。
【符号の説明】
1 …支持環 2 …軸受 3 …回転軸 4 …油溝部 5 …隙間 6 …管路 7 …逆止弁 8 …流量調整絞り 9 …球面軸受部 10 …圧力調整弁(電動リリーフ弁) 11 …高圧ポンプ 12 …高圧油供給系 13 …外周を球面に加工した分割型の球面キー 14 …軸受の回り止めピン 112…センサ 113…アンプ 114…A/D変換器 115…計算機 116…コントローラ(CONTROLLER) 117…コントローラ(ポンプ制御盤) 118…コントローラ(電動リリーフ弁制御部) Ae …油溝部を含めた静圧軸受としての等価面積 D …球面軸受の直径 hmin …軸受油膜の厚さ hc …軸受幅方向の中央位置における軸受油膜厚さ L …軸受面の軸受幅方向の長さ M …球面軸受の球面座に生じるモーメント N …回転速度 N0 …機械によって異なるが、油溝部で静圧浮上する
ことにより軸系の支持剛性が低下しても、振動上問題の
ない回転速度 n …油溝の数 P …油膜圧力分布 P0 …油溝部の圧力 r …油膜圧力の合力点のオフセフト量 TM …軸受メタルの温度 W …軸受の荷重 Wy …油膜圧力の合力 α …相対頃斜角 μ …摩擦係数 θi …各油溝の周方向中心位置と鉛直線のなす角度
(図5)
フロントページの続き (72)発明者 桃尾 孝史 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)支持環(1)と、軸受(2)と、油
    溝部(4)と、油溝部に対して高圧油を供給する機構
    (12)からなり、(B)前記支持環(1)の内面と軸
    受(2)の外面間の支持部は球面で形成され、(C)前
    記軸受(2)は、内周面に油膜を形成する軸受面を有
    し、外周面で軸受支持環(1)に支えられ、(D)前記
    油溝部(4)は、前記球面の軸受側もしくは支持環側の
    いずれかに設けられ、(E)前記油溝部に対して高圧油
    を供給する機構(12)は、高圧油ポンプ(11)と、
    圧力調整弁(10)と、流量調整絞り(8)と、逆止弁
    (7)と、油溝部に開口する圧油供給管路(6)を前記
    順に配置することにより構成し、圧力調整弁(10)と
    流量調整絞り(8)と圧油供給配管(6)を介して、軸
    受又は軸受支持環内部に設けられた油溝部(4)に高圧
    油を供給し、(F)前記軸受外周の球面部にオイルリフ
    ト機構を有し、(G)前記オイルリフト機構をタービン
    起動後のターニング中、ないしは、低速回転中に、定時
    間のみ短時間動作させる計算機(115)を持ち、
    (H)前記オイルリフト機構の油溝内圧力を軸受荷重と
    オイルリフト機構の形状寸法で決まる一定圧力以下とな
    るように、前記圧力調整弁(10)で制限し、(I)前
    記圧力調整を、タービン高速回転中のオイルリフト機構
    作動時に機能するための、回転数検出装置(112)と
    設定圧力の指令回路(116、117、118)を持つ
    ことを特徴とする調芯機構を有するジャーナル軸受。
  2. 【請求項2】(A)支持環(1)と、軸受(2)と、油
    溝部(4)と、油溝部に対して高圧油を供給する機構
    (112)からなり、(B)前記支持環(1)の内面と
    軸受(2)の外面間の支持部は、球面で形成され、
    (C)前記軸受(2)は、内周面に油膜を形成する軸受
    面を有し、外周面で軸受支持環(1)に支えられ、
    (D)前記油溝部(4)は、前記球面の軸受側もしくは
    支持環側のいずれかに設けられ、(E)前記油溝部に対
    して高圧油を供給する機構(22)は、高圧油ポンプ
    (11)と、圧力調整弁(10)と、油溝部に開口する
    圧油供給管路(6)を前記順に配置することにより構成
    し、圧力調整弁(10)と圧油供給配管(6)を介し
    て、軸受又は軸受支持環内部に設けられた油溝部(4)
    に高圧油を供給し、(F)前記軸受外周の球面部にオイ
    ルリフト機構を有し、(G)前記オイルリフト機構をタ
    ービン起動後のターニング中、ないしは、低速回転中に
    定時間のみ短時間動作させる計算機(115)を持ち、
    (H)前記オイルリフト機構の油溝内圧力を軸受荷重と
    オイルリフト機構の形状寸法で決まる一定圧力以下とな
    るように、前記圧力調整弁(10)で制限し、(I)前
    記圧力調整を、タービン高速回転中のオイルリフト機構
    作動時に機能するための、回転数検出装置(112)と
    設定圧力のコントローラ(116、117、118)を
    持つことを特徴とする調芯機構を有するジャーナル軸
    受。
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